JP2016516664A - 低鉄、高レドックス比、及び高鉄、高レドックス比、ソーダ石灰シリカガラス並びにその製造方法 - Google Patents

低鉄、高レドックス比、及び高鉄、高レドックス比、ソーダ石灰シリカガラス並びにその製造方法 Download PDF

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Abstract

発明のガラスは、基礎ソーダ石灰シリカガラス部と着色部とを有し、着色部は、0重量%より大きく0.02重量%までの範囲のFe2O3としての全鉄、0.02重量%より大きく0.10重量%未満の範囲のFe2O3としての全鉄、及び0.10重量%から2.00重量%までの範囲のFe2O3としての全鉄、の群から選択されるFe2O3としての全鉄と、0.2から0.6の範囲のレドックス比と、スズ及び/又はスズ含有化合物(例えば、0.000より大きく5.0重量%までのSnO2)とを含む。本発明の一実施形態において、ガラスは、スズ側と反対の空気側とを有し、ガラスのスズ側は、ガラスの形成中に溶融スズ浴上に支持されている。ガラスのスズ側のスズ濃度は、ガラスの「本体部」のスズ濃度より大きい、より小さい、又は等しい。ガラスの「本体部」は、ガラスの空気側からスズ側に向かって延び、ガラスのスズ側の手前で終了する。

Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、2013年4月15日に出願された米国仮特許出願第61/812,006号、発明の名称「低鉄、高レドックス比のソーダ石灰シリカガラス及びその製造方法」の利益を主張する。出願第61/812,006号は、参照によりその全開示内容が本明細書に取り込まれる。
本発明は、鉄含有、高レドックス比ソーダ石灰シリカガラス及びその製造方法に関し、より具体的には、低鉄、高レドックス比、及び高鉄、高レドックス比、ソーダ石灰シリカガラス、並びにその製造方法に関する。
ソーダ石灰シリカガラスを製造する当業者によって理解されるように、関心のあるパラメータは、レドックス比に限定されるものではなく、Feとして表される全鉄を含む。例えば、議論を限定するものではないが、参照により本明細書に取り込まれる米国特許第6,962,887号には、0重量%より大きく0.02重量%(「wt%」)までの範囲のFeとして表される全鉄と、0.2から0.6の範囲のレドックス比を有するガラスが開示されている。ガラスは、例えば、テーブルトップや棚などの家具の用途において、美的かつ有用である。さらに、このガラスは、ガラスの主表面に対して垂直に見ると透明性が高いが、エッジを見ると、審美的に望ましい青、すなわち紺碧のエッジ色を有する。このようなガラスは、PPGインダストリーズ・オハイオの登録商標「Starphire」の下で、PPGインダストリーズから販売されている。
本説明において関心のある別のガラスは、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,313,053号に開示されている。この特許には、太陽放射線吸収材料及び着色剤として、標準的なソーダ石灰シリカガラス系組成物、並びに追加的に鉄及びコバルト、必要に応じてクロムを用いた、青色ガラスが開示されている。青色ガラスは、0.10重量%から1.0重量%の範囲のFeとして表される全鉄と、0.35より大きく0.60までの範囲のレドックス比とを有する。このようなガラスは、高鉄、高レドックス比、ソーダ石灰シリカガラスを説明する目的で考慮される。このようなガラスは、PPGインダストリーズ・オハイオの登録商標「Solextra」の下で、PPGインダストリーズから販売されている。
低鉄、及び高鉄、高レドックスのソーダ石灰シリカガラス組成物は、米国特許第4,792,536号及び第5,030,584号に開示されているように、多段階溶融及び真空補助精製操作で作ることができ、米国特許第6,962,887号に開示されているように、従来のフロートガラスシステムで作ることができる。米国特許第4,792,536号、第5,030,584号及び第6,962,887号は、参照により本明細書に組み込まれる。高鉄、及び低鉄、高レドックスのソーダ石灰シリカガラス組成物は、米国特許第4,604,123号;第6,962,887号及び第7,691,763号に開示されているように、高レドックス比を得るため又は維持するため、酸素燃焼を用いて、従来のフロートガラスシステムで一般に作られる。低鉄、高レドックスのガラスは、酸素燃焼焼成炉を用いて作ることができるが、好ましくは、燃料と空気の混合物を用いてシーメンス型炉内で焼成して作られる。米国特許第4,604,123号;第6,962,887号及び第7,691,763号は、参照により本明細書に組み込まれる。米国特許第4,792,536号;第5,030,594号、第6,313,053号及び第6,962,887号に開示されているような現在利用可能なガラスの製造方法は、受け入れられるものであるが、制限がある。より具体的には、本説明において関心のある制限は、ガラスのレドックス比が0.2から0.6の範囲内、より好ましくは0.35から0.6の範囲内を維持するということである。
当業者によって理解されるように、レドックス比は、硫黄(取り込まれた米国特許を参照)及び炭素、例えば、限定されないが、黒鉛、石炭及び/又は石油の添加によって、増加させることができ、第二鉄(Fe+++)が第一鉄(Fe++)に還元される。現在、低鉄、高レドックス比、及び高鉄、高いレドックス比を有するガラスを製造するための利用可能な方法があるものの、それらの方法は、通常、炉のパラメータを満たすように調整されるものであることを、当業者は理解している。より具体的には、酸素燃焼焼成ガラス製造炉を用いて作られるソーダ石灰シリカガラスのレドックス比を増加させるための炭素の使用は、バッチ溶融変化をもたらす可能性があり、珪石をもたらす可能性がある。上記の観点から、ガラスバッチ材料を溶融するために用いる加熱システム又は炉のタイプに関係なく使用でき、加熱システム型に関わる制限を排除できる、高レドックス比を有する低鉄及び高鉄のソーダ石灰シリカガラスの製造方法を提供することが有益であろう。
本発明は、スズ側と反対の空気側とを有するガラスに関するものであって、ガラスのスズ側は、ガラスの形成中に溶融スズ浴上に支持されている。ガラスは、とりわけ、基礎ソーダ石灰シリカガラス部と着色部とを含む。着色部は、とりわけ、0重量%より大きく0.02重量%までの範囲のFeとしての全鉄、0.02重量%より大きく0.10重量%未満の範囲のFeとしての全鉄、及び0.10重量%から2.00重量%までの範囲のFeとしての全鉄、の群から選択されるFeとしての全鉄と、0.2から0.6のレドックス比を含む。スズ及び/又はスズ含有化合物は、0.005重量%より大きく5.0重量%までの範囲内の量のスズを供給し、スズ及び/又はスズ含有化合物が、ガラスの空気側の中に、ガラスのスズ側の中のスズより少ない濃度のスズを供給する。
本発明はさらに、ガラスを製造する方法に関し、とりわけ、基礎ソーダ石灰シリカガラス部と着色剤とを供給することによってガラスを製造する方法に関する。着色部は、とりわけ、0重量%より大きく0.02重量%までの範囲のFeとしての全鉄、0.02重量%より大きく0.10重量%未満の範囲のFeとしての全鉄、及び0.10重量%から2.00重量%までの範囲のFeとしての全鉄、の群から選択されるFeとしての全鉄と、0.005重量%より大きく5.0重量%までの範囲内の量のスズを供給するスズ及び/又はスズ含有化合物と、を含む。本発明の方法は、その後、溶融ガラスのプールを供給するために前記ガラス部と前記着色部を溶融する工程、溶融スズ浴の上に溶融ガラスを流す工程、制御可能にガラスを冷却し、所望の厚さのガラスを供給するためにガラスに力を加えながら、溶融スズ浴の表面に溶融ガラスを移動させる工程、溶融スズ浴からガラスを除去する工程、を含み、ガラスのスズ側におけるスズ及び/又はスズ含有化合物の濃度は、ガラスの本体部におけるスズ濃度より大きく、ガラスの本体部は、ガラスの空気側から延びてガラスのスズ側の手前で終了する。
図1A及び図1Bは、本発明の実施において使用することができるガラス溶融炉の水平断面図である。図1Aは、炉の溶融部であり、図1Bは、炉の精製部及び均質化部である。
図1Aに示した溶融部の垂直断面図である。
本発明の実施において使用することができるガラス溶融及び精製装置の断面の部分的立側面図である。
レドックス比に対する黒鉛及び二酸化スズの効果を示すための、低鉄、ソーダ石灰シリカガラスの実験室試料の測定値の一式を示す。直線は、同様な量の黒鉛を有する各試料の測定値をつないでいる。各試料のバッチは、2650°Fの温度で溶融した。
(1)温度の効果を示すための、(2)バッチに添加した二酸化スズの効果を示すための、(3)バッチにガラスに添加した二酸化スズと、100%カレットとしてガラス中にすでに存在する二酸化スズとを比較するための、低鉄、ソーダ石灰シリカガラスの実験室試料の測定値の一式を示す。この試料は黒鉛を含まず、直線は、それぞれの溶融温度に加熱したバッチからのサンプルをつないでいる。
レドックス比に対するスズ化合物の効果を示している、低鉄、ソーダ石灰シリカガラスの実験室試料の測定値の一式を示す。バッチは2650°Fで溶融し、直線は、共通する測定値をつないでいる。
プラントトライアル中に実際の炉の中で実際の操作条件下で生成した低鉄ガラスと、実験室融液(melt)からの低鉄ガラスとの間の測定値の比較の一式を示す。
レドックス比に対する黒鉛、温度、二酸化スズ及びスズの効果を示している、高鉄のソーダ石灰シリカガラスの試料の測定値の一式を示す。直線は、共通する測定値をつないでいる。
溶融スズ浴上に支持されたガラスリボンの断片化側面図である。
以下の説明で使用されるように、図面に示されているような空間又は方向を示す用語、例えば、「上部」、「底部」などは、本発明に関連している。しかし、本発明は、様々な代替の方向を想定し得ることが理解されるべきであり、したがって、そのような用語は限定的なものとみなされるべきではない。特に断りのない限り、明細書及び特許請求の範囲で使用される寸法、物理的特性、成分の量、反応条件などを表す全ての数値は、全ての例において「約」という用語によって修正されるものとして理解されるべきである。したがって、反対のことが示されない限り、以下の明細書及び特許請求の範囲に記載された数値は、本発明によって得ようとする所望の特性に依存して変化し得る。少なくとも、特許請求の範囲に対する均等論の適用を制限しない試みとして、各数値パラメータは、報告された有効数字の数に照らして通常の丸め技術を適用することにより、解釈されるべきである。また、本明細書に開示される全ての範囲は、開始と終了範囲値とを包含し、任意及び全ての部分範囲がその中に包含されるものと理解されるべきである。例えば、「1〜10」で規定された範囲は、最小値の1と最大値の10の間(最小値と最大値とを含む)の任意及び全ての部分範囲を含むと考えるべきである。すなわち、全ての部分範囲は、1以上の最小値で始まって10以下の最大値で終わり、例えば5.5〜10である。また、本明細書において言及される全ての文書、例えば、限定されないが、特許及び特許出願は、その全体が「参照により取り込まれる」とみなされるべきである。さらに、本明細書中で使用する用語「上方に(over)」は、表面の上に、形成され、適用され、堆積され、又は設けられることを意味するが、必ずしも表面と接触していることを意味しない。例えば、基板表面の「上方に(over)」形成され又は適用されたコーティング層は、形成されたコーティング層と基板の表面との間に位置している同一又は異なる組成の一つ以上の他のコーティング層又は膜の存在を排除するものではい。さらに、用語「上に(on)」は、表面の上に、形成され、適用され、堆積され、又は設けられること、及び表面と接触していることを意味する。
本発明の非限定的な一実施形態において、本発明は、ソーダ石灰シリカガラスを製造することが実践されており、ソーダ石灰シリカガラスは、例えば、限定されないが、0重量%より大きく0.02重量%までの範囲の全鉄Feである低鉄(low iron)含有量と、0.2〜0.6のレドックス比とを有し、例えば、米国特許第6,962,887に開示されたガラスが挙げられるが、これに限定されるものではない。
本発明の別の非限定的な実施形態において、本発明は、ソーダ石灰シリカガラスを製造することが実践されており、ソーダ石灰シリカガラスは、例えば、限定されないが、0.1重量%以上の範囲のFeである高鉄(high iron)Fe含有量と、0.2〜0.6のレドックス比とを有し、例えば、米国特許第6,313,053に開示されたガラスが挙げられるが、これに限定されるものではない。本発明の実施においては、任意の公知のガラス製造プロセスが、本発明の、高鉄、高レドックス比のガラス、及び低鉄、高レドックス比のガラスを作るために使用することができる。
組成量への言及は、特に断らない限り、最終的なガラス組成物の総重量に基づく「重量パーセント」である。本明細書に開示されるガラス組成物の「全鉄(total iron)」含有量は、実際に存在する形態に関わらず、標準的な分析の実施にしたがって、Feで表される。同様に、第一鉄状態の鉄の量は、それが実際にFeOとしてガラス中に存在していない場合でも、FeOとして報告される。用語「レドックス(redox)」、「レドックス比」又は「鉄レドックス比」は、第二鉄状態(Feと表す)の全鉄の量で割った第一鉄状態(FeOと表す)の鉄の量を意味する。本明細書で使用される場合、0重量%より大きく0.02重量%までの範囲の全鉄(Feと表す)を有するソーダ石灰シリカガラスは、低鉄ソーダ石灰シリカガラスであり、0.02重量%以上0.10重量%までの範囲の全鉄を有するガラスは、中鉄ソーダ石灰シリカガラスであり、0.10重量%以上の全鉄を有するソーダ石灰シリカガラスは、高鉄ソーダ石灰シリカガラスである。一般的には、本発明を限定するものではないが、 高鉄ソーダ石灰シリカガラスは、0.10重量%以上2.0重量%まで;0.10重量%以上1.5重量%まで;0.10重量%以上0.10重量%まで;0.10重量%以上で0.80重量%まで;の範囲の全鉄を有する。
高レドックス比は、0.2以上0.6までの範囲にあるが、本発明はこれに限定されず、0.3から0.6、0.4から0.6及び0.5から0.6の範囲を意図している。米国特許第6,962,887号に開示されたガラスは、0.2〜0.6の範囲のレドックス比と、0重量%より大きく0.02重量%までの範囲の全鉄(Feと表す)とを有し、低鉄ソーダ石灰シリカガラスである。米国特許第6,313,053号に開示されたガラスは、0.2〜0.6の範囲のレドックス比と、0.10重量%以上0.90重量%までの範囲の全鉄(Feと表す)とを有し、高鉄ソーダ石灰シリカガラスである。
今理解できるように、本発明は、高鉄、高レドックスのソーダ石灰シリカガラス、及び低鉄、高レドックス比のソーダ石灰シリカガラスに関するものであり、光学的性質、例えば、紫外線、可視光及び赤外線の透過及び吸収、ガラスの色、並びに物理的性質、例えばガラスの厚さ、に限定されるものではない。本発明の参照のガラスの非限定的な実施形態の定義において、本発明の特定のガラス及び/又は本発明の実施により製造した特定のガラスを特定するために、紫外線、可視光及び赤外線の透過及び吸収、及び/又はガラスの色、並びに/又は物理的性質、例えばガラスの厚さ、を特定の範囲又は値にすることができる。以下に示すのは、一般的な添加剤であり、例えば、ガラスバッチ材料及び/又は溶融ガラスに添加して、本発明のガラスの光学的及び物理的特性を変えるための色添加剤である。
本明細書に開示されるガラス組成物の「硫黄」含有量は、実際に存在する形態に関わらず、標準的な分析の実施にしたがって、SOで表される。
本明細書で使用される場合、「可視光透過率」及び「主波長」の値は、従来のCIE光源Cと2度視野角とを用いて決定される。可視光透過率や主波長などの特性は、たとえ、測定されたガラス試料の実際の厚さが標準的な厚さと異なっていたとしても、同等の標準的な厚さ(例えば、5.5ミリメーター(「mm」))で計算できることを、当業者は理解するであろう。
本発明の非限定的な実施形態は、低鉄、高レドックスガラスを製造するために実施され、例えば、米国特許第6,962,887に開示されたタイプが挙げられるが、これに限定されるものではない。この特許では、ガラスのシートに対して法線(すなわち、垂直)方向では可視光透過率が高いが、エッジを見ると審美的に好ましい青又は紺碧のエッジ色を有する、審美的に望ましいガラスを提供する。「高可視光透過率(high visible light transmittance)」とは、2mmから25mmのシート厚さのガラス用の5.5mm同等厚さでの可視光透過率が、85%以上、例えば87%以上、例えば90%以上、例えば91%以上、例えば92%以上であることを意味する。「可視光(visible light)」とは、380ナノメートル(nm)から770nmまでの範囲の波長を有する電磁放射線を意味する。「ブルーエッジ色(blue edge color)」又は「紺碧のエッジ色(azure edge color)」のガラスとは、同等厚さの5.5mmでエッジを見た場合に、480ナノメートル(「nm」)から510nmのまでの範囲、例えば485nmから505nmまでの範囲、例えば486nmから500nmまでの範囲、例えば487nmから497nmまでの範囲、の主波長を有することを意味する。
本発明の別の非限定的な実施形態において、本発明は、高鉄Fe、高レドックスのガラスを製造することが実践されており、例えば、米国特許第6,313,053に開示されたタイプが挙げられるが、これに限定されるものではない。この特許では、太陽放射線吸収材料及び着色剤として、標準的なソーダ石灰シリカガラス系組成物、並びに追加的に鉄及びコバルト、必要に応じてクロムを用いた、青色ガラスを提供する。具体的には、青色ガラスは、約0.40から1.0wt%の全鉄Fe、好ましくは約0.50から0.75wt%、約4から40ppmのCoO、好ましくは約4から20ppm、及び0から100ppmの酸化クロム(「Cr」)を含む。本発明のガラスのレドックス比は、0.35より大きく0.60まで、好ましくは0.35と0.50の間である。本発明の特定の一実施形態では、ガラスは、少なくとも55%の視感透過率、並びに485から489ナノメートルの主波長及び約3から18%の刺激純度によって特徴づけられる色を有する。本発明の別の実施形態において、ガラスは、約0.154インチ(3.9mm)の厚さで少なくとも65%の視感透過率、並びに485から492ナノメートルの主波長及び約3から18%の刺激純度によって特徴づけられる色を有する。
理解されるように、本発明は、上述した着色添加剤に限定されるものではなく、当技術分野で知られているソーダ石灰シリカガラスへの任意の着色剤を、本発明の実施において使用することができる。例えば、CoO、Se、NiO、Cl、V、CeO、Cr、TiO、Er、Nd、MnO、La及びそれらの組み合わせからなる群から選択された着色剤が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
今理解できるように、本発明は、本発明のガラスを製造する発明を実施するための方法及び/又は装置に限定されるものではなく、当技術分野で知られている任意のガラス製造方法及び/又は装置を、本発明の実施において使用することができる。
必要に応じて、図1及び図2を参照すると、従来の、連続的に供給され、クロスタンク焼成する、ガラス溶融炉及び非真空精製炉20が示され、炉20は、耐火性材料からなる底部22、屋根24及び側壁26により形成された囲いを有している。ガラスバッチ材料28は、フィルドッグハウス(fill doghouse)として知られる炉20の延長部32にある入口開口30を介して任意の便利な又は通常の方法で導入され、溶融ガラス38の表面36上に浮かぶブランケット34を形成する。図1A及び図1Bに示すように、フロート板ガラスを製造するために、ガラスの全体的な進行が、図の左から右に示され、当技術分野で使用されるタイプのガラス形成チャンバー40の入口端に向かっている。
バッチ材料28を溶融し、且つ溶融ガラス38を加熱するための炎(図示せず)が、側壁26に沿って間隔をあけて配置されたバーナーポート42から発せられ(図2参照)、溶融ガラス38の表面36上、及び全体に、向けられている。当業者に知られているように、加熱サイクルの前半の間、炎は、タンク20の一方の側の各ポートのノズル43から発せられ(図2参照)、炉の排気ガスは、炉の反対側のポートを介して移動する。加熱サイクルの後半の間に、ポートの機能は逆になり、排気ポートが焼成ポートになり、焼成ポートが排気ポートになる。図1及び図2に示すようなタイプの炉の焼成サイクルは当技術分野で周知であり、これ以上の説明は必要ないと考えられる。当業者によって理解されるように、本発明は、バッチ材料と溶融ガラスとを加熱するための炎を生成するために、空気と燃料ガスとの混合物、又は酸素と燃料ガスとの混合物を使用することを意図している。図1に示したタイプの炉内で酸素と燃料ガスを用いる場合の説明のために、米国特許第4,604,123号、第6,962,887号、第7,691,763号及び第8,420,928号を参照することができ、これらの特許は参照により本明細書に組み込まれる。
ガラスバッチ材料28は、バッチ供給端又はドッグハウス端壁46から下流に移動するときに、炉20の溶融部48で溶融され、溶融ガラス38はウエスト部54を通過して移動して、炉20の精製部56で精製される。精製部56では、溶融ガラス38内の気泡が除去され、溶融ガラス38は、精製部56を通過する際に混合または均質化される。溶融ガラス38は、精製部56から、ガラス形成チャンバー40内に包含される溶融金属(図示せず)のプールに、任意の便利な又は通常の方法で届けられる。届けられた溶融ガラス38が、溶融金属(図示せず)のプール上のガラス形成チャンバー40を通過して移動すると、溶融ガラスはサイズが整えられ(sized)、冷却される。寸法的に安定してサイズが整えられたガラスリボン(図示せず)は、ガラス形成チャンバー40から出て、アニール徐冷炉(図示せず)に移動する。図1及び図2に示すようなタイプのガラス製造装置、並びに上述のタイプのガラス製造装置は当技術分野で周知であり、これ以上の説明は必要ないと考えられる。
図3に示すのは、ガラスバッチ材料を溶融し、且つ溶融ガラスを精製するための、連続的に供給されるガラス溶融装置及び真空精製装置78である。(好ましくは粉末状の状態の)バッチ材料80は、液化容器、例えば回転ドラム84の空洞(cavity)82に供給される。バッチ材料80の層86は、ドラムの回転により補助されて容器84の内壁に保持され、絶縁ライニングとして機能する。ライニング84の表面上のバッチ材料80は、空洞82の内側で熱にさらされて液化層88を形成し、それが、容器84の底部92における中央排出口90から出て溶解容器94へと流出し、容器84からの液化材料中の未溶融粒子の溶解を完了する。
バルブ96は、溶解容器94から、気密に水冷式の筐体100で覆われた内側セラミック耐火性ライニング(図示せず)を有する一般に円筒形の垂直方向に直立した容器98への、材料の流れを制御する。精製したガラスの溶融流102は、精製容器98の底部から自由落下し、ガラス製造プロセスの後続の段階に渡すことができる。図3に示した装置78の操作に関する詳細な説明のために、米国特許第4,792,536号を参照することができる。
本発明のガラスは、任意の公知のガラス製造方法を用いて製造することができる。例えば、本発明を限定するものではないが、本発明の低鉄、及び高鉄、高レドックスガラスは、図3に示した多段階溶融及び真空補助精製操作で製造することができる。この公知の方法の精製段階は、溶解ガスと揮発性ガス成分、特に硫黄含有成分の濃度を減少させるために真空下で行われる。当業者によって理解されるように、ガラス中の硫黄と鉄の組み合わせは、高レドックス比、例えば、硫化鉄;ferric sulfide(従来、硫化鉄;iron sulfide、又は鉄ポリサルファイドとも呼ばれた)の形成に起因して、0.4より大きく、特に0.5より大きい鉄レドックス比で、ガラスの琥珀色の着色をもたらすので、特定のフロートガラス組成物から硫黄含有成分を除去ことが有利であろう。硫化鉄は、バルクガラス全体又はガラス板の縞もしくは層に形成し得る。本明細書で使用される場合、用語「バルクガラス」とは、例えばガラス板などの、ガラスを形成する過程で化学的に変更されないガラス片の内部部分を意味する。2ミリメータ―(「mm」)又はより厚い、フロートガラス法によって製造されたガラス板では、バルクガラスは、ガラス表面に隣接するガラスの外側領域、例えば、外側25ミクロン(ガラス表面から測定した)を含まない。この公知の方法の真空精製段階でのガス状硫黄成分の除去は、 ガラス中の硫化鉄の形成を防止するのに役立ち、且つ、このようにして、琥珀色の着色を防ぐことができる。
本発明の好ましい実施において、本発明のガラスは、従来の非真空フロートガラスシステムを用いて製造される。「従来の」または「非真空」フロートガラスシステムとは、溶融ガラスが、ガラスの溶融又は精製の操作中に、米国特許第4,792,536号及び第5,030,594号に記載されたような真空段階に供されていないことを意味する。本発明の一実施形態において、ガラスは、硫黄を本質的に含まなくてもよい。「硫黄を本質的に含まない」とは、硫黄含有化合物の意図的な添加がガラス組成物になされないことを意味する。しかし、バッチ材料中、又はカレットを含む他のソース中の不純物に起因して、微量の硫黄がガラス中に存在し得る。「微量の硫黄」とは、0重量%より大きく0.03重量%までの範囲の硫黄を意味する。別の実施形態において、硫黄含有精製助剤などの硫黄含有物質は、例えば、ガラスバッチ材料の溶融特性を改善するために、ガラス組成物に意図的に添加することができる。しかし、この実施形態において、そのような硫黄含有物質が意図的に添加される場合は、保持された硫黄含有量(例えば、得られるバルクガラスに残留するSOの平均量)が、0.2重量%以下、例えば0.15重量%以下、例えば0.11重量%以下、例えば0.1重量%以下、例えば0.08重量%以下、例えば0.05重量%以下、になるように、硫黄含有物質を添加することができる。一実施形態では、残留硫黄は0.005重量%から0.2重量%の範囲であってもよい。
上記のように、図1及び図2に示すように、従来のフロートガラスシステムは、典型的には、ガラスバッチ材料を溶融するために配置される炉又は溶融装置を含む。本発明の一実施では、溶融装置を、酸素燃料炉とすることができ、その中で、燃料を酸素と混合し、バッチ材料を溶融するために熱を供給することができる。本発明の別の実施において、溶融装置を、従来の空気−燃料溶融装置とすることができ、その中で、空気を燃焼燃料と混合し、バッチ材料を溶融するために熱を供給することができる。本発明のさらに別の実施において、溶融装置は、ハイブリッド型の溶融装置とすることができ、その中で、従来の空気式溶融装置は、燃焼前に加熱された空気を酸素と共に補うために酸素ランス(lance)で拡張されていてもよい。
酸素燃料炉内で溶融されたバッチ材料から作られたガラスと、従来の空気−燃料溶融装置から作られたガラスとの1つの違いは、酸素燃料炉内で溶融したバッチ材料から作られたガラスが、425〜600ppmの範囲で水分含有量を有するのに対して、従来の空気−燃料溶融装置内で溶融したバッチ材料から作成されたガラスは、200〜400ppmの範囲で水分含有量を有することであり、典型的には、酸素燃料炉内で溶融した100%カレットから作られたガラスは、約700ppmの水分含有量を有する。本発明の好ましい実施において、ガラスバッチ材料は、酸素燃料炉または従来の空気−燃料溶融装置内で溶融される。本発明の以下の説明において、本発明は酸素燃料炉を用いて実施されるが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明は、任意のタイプのガラス溶融システムを使用して実施することができる。
本発明の一つの非限定的な実施形態では、酸化還元比が0.2から0.6の範囲内であり、全鉄(Fe)が0重量%より大きく0.02重量%までの範囲内であり、本発明の別の非限定的な実施形態では、酸化還元比が0.2から0.6の範囲内であり、全鉄(Fe)が0.10重量%から2.0重量%までの範囲内である。ソーダ石灰シリカガラスを製造するための本発明の典型的なバッチ材料の実施においては、溶融装置、図1に示す炉20、及び図3に示す炉84に導入される。ソーダ石灰シリカガラス組成物のための典型的なバッチ材料は、砂、ソーダ灰、石灰石、ドロマイト及びアルミナを含む。当業者によって理解されるように、従来のソーダ石灰シリカガラスバッチ材料は、芒硝(硫酸ナトリウム)などの溶融及び精製助剤も含む。芒硝は、ガラスバッチに取り込まれると、酸化剤となることもできる。上述したように、鉄とともに硫黄が存在すると、ガラスの底面又はガラスの底面の近くに鉄ポリサルファイドが局所形成されることに起因して、フロートガラスリボンの底面に琥珀色又は黄色の着色をもたらし得る。したがって、本発明の一態様では、鉄ポリサルファイドからの保持硫酸とその後の着色を低減するために、硫酸を含有しない溶融補助材料、例えば、芒硝を、ガラスバッチ材料に意図的に添加する。芒硝が存在しないと、芒硝を用いた場合に比べて、バッチ材料を溶融することがより困難であり得る。したがって、芒硝の不存在の影響を相殺することを目的として、バッチ材料の十分な溶融をもたらすために、溶融装置内の温度を上昇させ、及び/又は溶融装置のスループットを低下させることができる。ソーダ石灰シリカガラスを製造するための典型的なバッチ材料は、以下の表1に示す重量%の範囲の成分を有する、高鉄、高レドックス比のガラス、又は低鉄、高レドックス比のガラスを有する最終的なガラス製品を提供するようにして選択することができる。
本発明の好ましい非限定的な実施形態では、第二鉄(Fe+++)を第一鉄(Fe++)に還元するために、スズ単独で、及び/又は他の添加剤と組み合わせて、ガラスバッチ材料及び/又は溶融ガラスに添加することにより、及び/又はガラスバッチ材料を溶融するために温度を上昇させることにより、及び/又は溶融ガラスを加熱することにより、レドックス比を増加させる。認識されているように、本発明は、低レドックス鉄比を有するソーダ石灰シリカガラスの製造から、高レドックス鉄比を有するソーダ石灰シリカガラスの製造へと、ガラスへの対応を変更すること、及び高レドックス鉄比を有するソーダ石灰シリカガラスの製造から、低レドックス比を有するソーダ石灰シリカガラスの製造へと、ガラスへの対応を変更すること、を意図している。
以下の説明は、第二鉄(Fe+++)を第一鉄(Fe++)に還元してレドックス比を増加させるための、及び/又はレドックス比を0.2から0.6の範囲に維持するための添加剤に関する。本発明のこの非限定的な実施形態におけるガラスは、米国特許第6,962,887号に開示されたタイプの低鉄、高レドックスのガラスであるが、この特許に限定されるものではない。紺碧のエッジ色を提供するために、着色剤をバッチ材料に添加することができる。一実施形態では、着色部は、0.02重量%未満の、例えば0.007重量%から0.02重量%の範囲の、全鉄(Fe)を有する一つ又はそれ以上の鉄含有化合物を含むことができる。追加又は代替の着色剤は、例えば0ppmから5ppmの範囲の酸化コバルト(CoO)、0重量%から0.1重量%の範囲の酸化ネオジム(Nd)、及び/又は0重量%から0.03重量%の範囲の酸化銅(CuO)の一つ又はそれ以上を含むことができる。ガラスのレドックス比は、本発明にしたがって、0.2から0.6の範囲内、例えば0.3〜0.5、例えば0.4から0.6、例えば0.4〜0.5、例えば0.6になるように制御することができる。本発明の一実施形態では、ガラスバッチ材料は、硫黄を本質的に含まなくてもよく、すなわち、硫黄含有物質の意図的な添加がバッチ材料になされなくてもよい。しかし、当業者によって理解されるように、硫黄は、バッチ材料中及び/又はカレット中の不純物などの他のソースから存在し得る。
芒硝がバッチ材料から完全に除去された場合、溶融の困難性の増加に加えて、ガラスのレドックス比が、バルクガラス中にポリサルファイド形成され得るポイントまで増加し得るため、それにより、琥珀色の色調を有するバルクガラスが提供される。ガラスのレドックス比を制御するため、芒硝の代わりに、硫黄非含有酸化剤をバッチ材料に添加してもよく、Fe++をFe+++に酸化してレドックス比を減少させることができる。このような材料の非限定的な例は、硝酸ナトリウム(NaNO)である。硝酸ナトリウムは、ガラスのレドックス比が、バルクポリサルファイドの形成によってバルクガラス中の望ましくない琥珀色の色調がもたらされるポイントまで増加することを防ぐことができるが、硝酸ナトリウムは、ガラス製造工程中、NO排出をもたらし得る。NO排出に関する政府の規制を満たすため、これらのNO排出は、溶融装置のガスを大気中に放出する前に従来の方法で処理することができる。
さらなる実施形態では、レドックスを制御するために、酸化マンガン(MnO)及び酸化セリウム(CeO)をバッチ材料に添加することができる。酸化マンガンは、0〜1.0重量%の濃度で、好ましくは0より大きく1.0重量%の濃度で使用される。酸化セリウムは、0重量%より大きく0.2重量までの範囲の濃度、例えば0.1重量%以下であっても、非常に有効であり得る。酸化セリウムを使用することの一つの結果としては、ガラスが紫外線にさらされる場合(例えば、通常の日光に当たるところにある場合)、酸化セリウムの使用により表面蛍光を引き起こす可能性がある。
本発明のさらに別の実施形態では、バッチ材料から芒硝を完全に除去するよりも、むしろ、芒硝と一つ又は複数の硫黄非含有酸化性物質(例えば、限定されないが、硝酸ナトリウム、二酸化マンガン、及び/又は酸化セリウム)との混合物をバッチ材料に添加することができ、バッチ材料の溶融及び精製を補助することができる。芒硝が存在する場合、硫黄非含有酸化性物質の初期の導入は、硫酸塩の保持増大をもたらし得るが、最終的にはバッチ材料に添加した芒硝の量は、硫黄を実質的に含まない最終ガラス製品を提供するように制御することができる。「硫黄を実質的に含まない」とは、バルクガラス中の残留硫黄(すなわち、SO)が、0.2重量%以下、例えば0.15重量%以下、例えば0.11重量%以下、例えば0.1重量%以下、例えば0.08重量%以下、例えば0.05重量%以下を意味する。芒硝と硫黄非含有酸化剤の両方を利用することにより、ガラスの底に隣接する領域でポリサルファイドの望ましくない形成をもたらすことなしに、又は促進することなしに、ガラスバッチ材料の溶融及び精製条件とガラスのレドックス比とを維持することができる。
本発明のさらに別の実施形態では、溶融装置は酸素燃料炉であってもよい。一定レベルの芒硝を有するバッチ材料について、酸素燃料炉を用いてバッチ材料を溶解した場合に得られるガラス中の保持硫酸は、従来の空気炉を用いて同じガラスバッチ組成物について得られるガラス中の保持硫酸よりも、少ないことが観察されている。したがって、芒硝又は他の硫黄含有酸化剤をバッチ材料に添加して、酸素燃料炉内で溶融させることができ、同じバッチ組成物を従来の空気−燃料炉内で溶融した場合に存在する保持硫酸と比べて、より低い保持硫酸を提供する。この実施形態では、硫黄を実質的に含まないガラス製品を提供するレベルにおいて、硫黄含有バッチ材料が添加されるべきである。
したがって、上述のように、ガラス中の望ましくない琥珀色の着色の形成は、ガラス組成物の成分を調整することにより、及び/又は選択することにより、低減し又は排除することができる。しかし、本発明の別の態様において、この望ましくない琥珀色の着色は、溶融金属浴の溶融金属中に溶解した鉄の量を追加的に又は代替的に制御することにより影響を受ける可能性がある。
フロートガラスプロセスでは、フロートガラスリボンを形成するために、溶融ガラスは、炉から、フロート浴中の溶融スズのプールの上へと流れる。フロートプロセスの間、フロートガラスリボンの底面、すなわち、溶融スズと接触しているリボンの表面、からの酸素は、溶融スズ中に拡散することができる。その結果、ガラスの底面にある多価イオンは、化学的に還元されることができる。例えば、ガラスの底面にある又はその付近にある硫黄はS+6(6価硫黄)からS−2(硫化物)に還元されることができる。これらの硫化物は、鉄、特に、第二鉄(Fe+3)と反応することができ、ガラスリボンの底面で鉄ポリサルファイドを形成する。鉄は既にガラス中に存在することができ、又は、いくつかの例において、溶融スズ中に存在する鉄は、ガラスの底面中に拡散することができ、硫化物と反応する。鉄ポリサルファイドは、強力な着色剤であり、ガラスリボンの底に数ミクロン厚の琥珀色の領域又は層を生成することができる。このようにして、斜めの角度で、ガラス板のエッジを通して見ると、ガラスの底の琥珀色の着色領域は、青ガラスが緑又は黄緑に見え得る。この知覚された、斜め視野角でのガラスエッジの色ずれは、ほとんどの用途にとって審美的に望ましくない。ガラスの底面上の琥珀色の着色という望ましくない効果は、他の着色ガラス、例えば、緑又は青緑色のバルクガラスの色を有する他の着色ガラス中にも存在し得る。
ガラス製造の当業者によって理解されるように、中鉄フロートガラス及び低鉄フロートガラスは、底面上の虹色ブルーム形成(iridescent bloom formation)に特に影響を受けやすい。フロートガラス形成プロセスの間、スズ浴からの酸化スズ(SnO)は、フロートガラスリボンの底面に拡散することができる。得られたガラスは、例えば、曲げ、焼き戻し、又はたるみの作業の間に、例えば空気などの酸素の存在下で再加熱されると、ガラスの底面上に高度に濃縮された酸化スズ(SnO)が酸化され、二酸化スズ(SnO)を形成することができる。後続する微視的な体積膨張は、ガラス状に虹色の曇りの外観を引き起こす可能性がある。米国特許第3,305,337号は、特定の反応性元素(鉄を含む)をスズ浴に添加すると、酸素を取り込むことができるので、ガラスの底面内への酸化スズの移動が減少し、それによりブルーム形成が生じる可能性があることを教示する。平衡条件下で、溶融スズ中の鉄の所定の濃度は、ガラス中の鉄の濃度の関数となる。例えば、0.1重量%の酸化鉄濃度で中鉄フロートガラスを生成する間、溶融スズ浴中の鉄の平衡濃度は約0.01重量%Feであり得る。ブルーム形成の可能性を低減するために、鉄を意図的に添加することによって、スズ中の鉄の濃度が0.04重量%に増加した場合、スズ浴からガラスの底面への鉄の拡散が増加することにより、ガラスの底面における鉄の平均濃度を0.2重量%(酸化鉄)に増加させることができる。ガラスの底面に追加されたこの鉄は、硫黄(特にサルファイドS−2)と反応することができ、鉄ポリサルファイドを形成して琥珀色の色中心を生成する。したがって、ガラスの底面での鉄ポリサルファイド色中心の形成を減少させるためには、溶融スズは鉄を実質的に含まない。「鉄を実質的に含まない」とは、鉄を意図的に溶融スズに、全く、又は実質的に全く添加しないことを意味する。一実施形態では、溶融スズ中の鉄(Fe)の濃度は、溶融金属の総重量に基づいて、0.05重量%以下、例えば0.04重量%以下、例えば0.03重量%以下、例えば0.02重量%以下、例えば0.01重量%以下である。したがって、本発明の一態様では、例えば、本発明の低鉄ガラスの生産前の2カ月間以上、又は生産中、鉄を溶融スズに意図的に添加しない。
当業者によって理解されるように、鉄を意図的に溶融スズに添加しない場合であっても、上記所望の範囲より高い鉄濃度を有するガラスを以前に生産した結果として、上記の所望の鉄濃度より大きい鉄濃度が、依然として溶融スズ中に存在し得る。したがって、溶融スズは、例えば、洗浄などの処理をすることができ、米国特許第6,962,887号に開示されているように、溶解した鉄を除去することができる。
ここでは、本説明は、第二鉄(Fe+++)を第一鉄(Fe++)に還元するため、ガラスバッチ材料及び/又は溶融ガラスへのスズ及びスズ含有化合物の添加により、レドックス比を増加させるという本説明の非限定的な実施形態に関する。本発明の好ましい実施において、スズ及び/又はスズ含有化合物は、任意の便利な方法で、ガラスバッチ材料及び/又は溶融ガラスに添加される。例えば、これらに限定されないが:
(1)乾燥粉末としてSnO及び/又は硫化スズ(「SnS」)を、ガラスバッチ材料に添加する。
(2)SnOのペレットを、ガラスバッチ材料に添加する。
(3)ガラス表面の上方及び/もしくは上にSnOのコーティングを有するカレット、並びに/又は、ガラスの本体内にスズ及び/又はスズ含有化合物を有するガラスカレットを、バッチ材料に添加する。
(4)スズ及び/又はスズ含有化合物(例えば、限定されないが、Sn、SnO及びSnS)の粉砕粒子を、ガラスバッチ材料に添加する。
(6)乾燥SnOを液体と混合してスラリーを作り、そのスラリーをバッチ材料に添加する。
(7)スズ含有ガスをバブリングする、例えば、それに限定されないが、スズハロゲン、例えば、限定されないが、炉又は溶融装置内の溶融ガラス中に、図1A及び図2に示したバブラー150を用いて、塩化スズ(「SnCl」)をバブリングする。
(8)有機スズ化合物及びハロゲン含有有機スズ化合物を添加する、例えば、限定されないが、Sn(CH。
本発明の好ましい実施において、スズ及び/又は二酸化スズは、炉20(図1A)又は溶融装置84(図3)内のガラスバッチ及び溶融ガラスに添加される;しかしながら、本発明はこれらに限定されるものではなく、いくつか例を挙げると、スズ酸化物、スズ酸窒化物、スズ窒化物、スズハロゲンおよびこれらの組み合わせを添加することができ、レドックス比を増加させるためのスズイオンを供給する。
得られたガラスにおける第二鉄(Fe+++)を第一鉄(Fe++)に還元する反応は、以下の説明によってより良く理解されると考えられている。
式1 Sn4+ = Sn2+ + 2e
式2 Sn2+ + 2Fe3+ +2e = Sn4+ + 2Fe2+
式の説明
式1は、材料を加熱してガラス構造に取り込まれるときに、室温で添加したSn4+イオン(SnO)が還元されてSn2+イオン(SnO)と2つの電子になることが起こると考えられている反応を示す。式2に示すように、ガラスが冷却されている間、1つのSn4+イオンからのこれらの2つの電子は、2つの第二鉄(Fe+++)が2つの第一鉄(Fe++)イオンに還元することを促進することができる。本質的に、Sn2+イオンは、溶融温度より低いある温度で、Sn4+状態になりやすく、それにより、イオンがまだ電荷を移動できる間に鉄イオンの還元が生じる。
実験室融液を作り、スズ単独の効果、又は温度変化及び/又は黒鉛と組み合わせた効果を測定した。ソーダ石灰シリカガラスのバッチには、下記の表2に記載された材料が含まれていた。
バッチ材料は、白金るつぼ中、2450°Fから2600°Fの温度範囲内で、50°Fのステップで加熱した。バッチは、各ステップで1/2時間の間、2600°Fで1時間、加熱した。溶融バッチをフリットし(水中に置いた)、白金るつぼ中に置き、2650°F又は2800°Fの温度まで加熱し(以下に記載)、その温度で2時間保持した。融液を金属板上に注ぎ、1130°F付近の温度でアニールした。試料は、アニールしたガラスをカットし、試料のレドックス比を測定した。実験室でのガラス試料を調製すること及びソーダ石灰ガラスのレドックス比を測定することは、当技術分野で周知であり、これ以上の説明は必要ないと考えられる。
実験室融液の結果から、温度及び/又は炭素系還元剤、例えば、限定されないが黒鉛、二酸化スズ(SnO)の組み合わせは、第二鉄(Fe+++)を第一鉄(Fe++)に還元する効果を有し、レドックス比が増加すると結論づけられている。より具体的には、必要に応じて図4〜7を参照すると、接続されたデータ点(ガラスを含有するソーダ石灰シリカ低鉄のグラフ曲線を提供する)が示されている。図4のグラフ曲線130、132、134及び136は、二酸化スズの量を、0重量%から0.2重量%の範囲で変化させ、且つ黒鉛の量を、0重量%(曲線136)、0.025重量%(曲線134)、0.050重量%(曲線132)及び0.075重量%(曲線130)で変化させた試料の、接続されたデータ点を示している。ガラスサンプルは2650°Fの温度に加熱した。グラフ曲線136は、0重量%黒鉛を有し、且つ二酸化スズを増加させることにより、レドックス比が増加することを示している。グラフ曲線130、132、134、及び136において、二酸化スズが0重量%でのデータ点は、黒鉛の増加によりレドックス比が増加することを示している。グラフ曲線130、132、134及び136は、黒鉛及び二酸化スズの増加により、レドックス比が増加することを示しており、黒鉛及び二酸化スズの単独での増加による場合よりも性能が優れている。
図5は、温度の影響を強調するためにグラファイトの添加を含まない試料についての、3つのグラフ曲線136、138、140を示している。グラフ曲線136は、図4にも示されており、二酸化スズを増加させることにより、レドックス比が増加することを示している。図5では、グラフ曲線136は、二酸化スズが増加するにつれてレドックス比が増加することを示しており、レドックス比は2650°Fで溶融したガラスのものである。グラフ曲線138は、二酸化スズが増加するにつれて、レドックス比が増加することを示しており、溶融温度は2800°Fである。グラフ曲線136及び138は、より高い溶融温度及び二酸化スズにより、レドックス比が増加することを示しており、より低い溶融温度及び二酸化スズの場合よりも性能が優れている。グラフ曲線140は、二酸化スズを単独で有する溶融ガラスカレットのデータ点を示している。グラフ曲線140は、酸化スズを含有するガラス(例えば、酸化スズ及び/又は二酸化スズのコーティングをガラスの本体内に有するガラス)の添加により、二酸化スズを、ガラスバッチに添加することができることを示している。
図6のグラフ曲線は、グラフ曲線132、142、144及び146を含み、上述のグラフ曲線137と比較した場合の、二酸化スズ(曲線146)、酸化スズ(曲線142)及び金属スズ(曲線144)の性能を示す。図6に示したデータ点から、金属スズが最も高いレドックス比を提供する。本発明の非限定的な一実施形態では、ガラス組成物中のSnOは、0重量%より大きく0.70重量%までの範囲にあり、好ましくは0重量%より大きく0.60重量%までの範囲にあり、又は0.015重量%より大きく0.58重量%までの範囲にある。SnOは、レドックス比を増加させることに加えて、清澄剤(fining agent)として作用し、ガラス中のシードを低減することが期待される。
図7は、プラントトライアル中に実際の炉の中で実際の操作条件下で生成した低鉄ガラス(グラフ曲線148)と、実験室融液からの低鉄ガラスの間の測定値の比較の一式を示している。プラントトライアルからの結果は、実際のプロセス条件下での鉄レドックスに対するSnO濃度の影響を説明するために、実験室試料を使用できることを示している。レドックスは、プラントトライアルの方が高く、これは、実験室での最高温度2800°Fに対して、2950°F近傍のより高い炉温度を使用しているためである。プラントトライアル試料は、以下の操作条件の下で作製された:1日当たり490トンのガラス;SnOを、乾燥粉末としてスラリーに添加し、バッチ材料の中に混合した;SnOを有していなかったカレット(〜15%);2950°F近傍の溶融温度;ガラス中の水含有率500ppm近傍;スズ浴上に浮遊して形成;ガラスはアニールされた。
図8を参照すると、0.52重量%近傍のFe含有量を有する高鉄ガラスの、二酸化スズの変化に伴う、レドックス比の変化を示すグラフ曲線150〜154の一式が示されている。グラフ曲線150〜154は、二酸化スズ含有量、温度変化及び黒鉛の重量%の変化に伴うレドックス効果に関するデータを提供する。より具体的には、グラフ曲線150は、スズ添加、2650°Fで溶融したガラス、及び黒鉛なしの場合のレドックス変化を示し;グラフ曲線151は、スズ添加、2800°Fで溶融したガラス、及び黒鉛なしの場合のレドックス変化を示し;グラフ曲線152は、スズ添加、2650°Fで溶融したガラス、及び0.05重量%の黒鉛の場合のレドックス変化を示し;グラフ曲線153は、スズ添加、2650°Fで溶融したガラス、及び0.10重量%の黒鉛の場合のレドックス変化を示し、並びにグラフ曲線154は、スズ添加、2650°Fで溶融したガラス、及び0.15重量%の黒鉛の場合のレドックス変化を示している。データ点152Aは、0重量%の二酸化スズのベースラインを提供する。
図4〜8によって提供された情報から、本発明は、製造されるガラスのレドックス比を低減することを目的として第一鉄(Fe++)を第二鉄(Fe+++)に酸化するために添加されるスズ及び/又はスズ含有化合物の量、によって制限されるものではないことが、ここで理解されよう。より具体的には、Sn及びスズ含有化合物は、単独で使用することができ、炭素、例えば、限定されないが、黒鉛、石炭及び/又は石油と組み合わせて使用することができ、そのガラスバッチ溶融温度及びそれらの組合せを変更して使用することができる。本発明の非限定的な実施形態の実施において、スズ及びスズ含有化合物は、0重量%より大きく5重量%までの範囲の;0.10重量%より大きく4重量%までの範囲の、0.4重量%より大きく3重量%までの範囲の、及び記載の範囲内で任意の重量%の範囲のスズを提供する。
表3〜7に示されているのは、本発明の低鉄、高レドックス比のガラスを作製するためのガラス組成の範囲、並びにSnO及び/又は黒鉛を有するおおよそのバッチ成分の範囲である。
表3は、SnO及び黒鉛を含むガラス組成の範囲、並びにガラスを製造するための対応するバッチ成分である
表4は、ガラス組成及び/又はおおよそのバッチ成分の重さであり、SnOなし、黒鉛ありである。
表5は、好ましいガラス組成及びおおよそのバッチ成分の重さであり、SnO及び黒鉛ありである。
表6は、着色剤及び/又はレドックス制御剤の好ましい範囲を示す。
本発明は、表6の全ての成分、又は選択された成分の低い範囲(lower range)が、0を超えて低い範囲を有することを意図している。
表7に示されているのは、本発明のガラス組成物の例であり、バッチ中の0.075重量%の黒鉛及びバッチに添加した0.1重量%の二酸化スズを用い、且つ2650°Fの溶融温度を用い、以下の性能(performance)を有する。
表7のガラス試料は、5.6mmの厚さで、少なくとも91.23%のLTA;490〜500の範囲の、例えば496.66ナノメーターの主波長;0.10から0.15の範囲の、例えば0.14%の刺激純度;85〜93%の範囲の、例えば89.07%のTSUV;85〜90%の範囲の、例えば87.82%のTSIR、及び87〜91%の範囲の、例えば89.43%のTSETを有していた。同様な組成は、2mmから25mmのシート厚さのガラス用の5.5mm同等厚さでのLTAが85%以上、480nmから510nmの範囲のDW、を示すことが期待された。放射線透過率データは、TSUV300〜390ナノメートル、LTc400〜770ナノメートル、及びTSIR800〜2100ナノメートルに基づく。
本発明の別の非限定的な実施形態において、本発明は、高鉄Fe、高レドックスのガラスを製造することが実践されており、ガラスは、例えば、米国特許第6,313,053号に開示されたタイプが挙げられるが、これに限定されるものではない。この特許では、太陽放射線吸収材料及び着色剤として、標準的なソーダ石灰シリカガラス系組成物、並びに追加的に鉄及びコバルト、必要に応じてクロムを用いた、青色ガラスを提供する。具体的には、青色ガラスは、約0.40から1.0wt%の全鉄Fe、好ましくは約0.50から0.75wt%、約4から40ppmのCoO、好ましくは約4から20ppm、及び0から100ppmの酸化クロム(「Cr」)を含む。本発明のガラスのレドックス比は、0.2より大きく0.60まで、好ましくは0.35と0.50の間である。本発明の特定の一実施形態では、ガラスは、少なくとも55%の視感透過率、並びに485から489ナノメートルの主波長及び約3から18%の刺激純度によって特徴づけられる色を有する。本発明の別の実施形態において、ガラスは、約0.154インチ(3.9mm)の厚さで少なくとも65%の視感透過率、並びに485から492ナノメートルの主波長及び約3から18%の刺激純度によって特徴づけられる色を有する。
表8〜12に示されているのは、本発明の低鉄、高レドックス比のガラスを作製するためのガラス組成の範囲、SnO及び黒鉛組成物を有するおおよそのバッチ成分の範囲、並びにSnO及び黒鉛を有するおおよそのバッチ成分の範囲である。
表8は、SnOを含み、及び黒鉛を除くガラス組成の範囲、並びにガラスを製造するための対応するバッチ成分である。
表9は、ガラス組成及び/又はおおよそのバッチ成分の重さであり、SnOなし、黒鉛ありである。
表10は、好ましいガラス組成及びおおよそのバッチ成分の重さであり、黒鉛及びSnOありである。
表11は、着色剤及び/又はレドックス制御剤の好ましい範囲を示す。
本発明は、表11の全ての成分、又は選択された成分の低い範囲(lower range)が、0を超えて低い範囲を有することを意図している。
表12に示されているのは、本発明のガラス組成物と期待される性能の一例である。
表12のガラス試料は、5.6mmの厚さで、少なくとも65.19%のLTA;485〜490ナノメーターの範囲の、例えば487.95ナノメーターの主波長;10から15%の範囲の、例えば13.13%の刺激純度;45〜50%の範囲の、例えば48.46%のTSUV;7〜9%の範囲の、例えば8.25%のTSIR、及び32〜36%の範囲の、例えば34.59%のTSETを有していた。同様な試料は、0.35より大きく約0.60までのレドックス、少なくとも55%の視感透過率、並びに485から489ナノメートルの主波長を特徴とする色及び約3から18%の刺激純度を有し、ガラスが、厚さ約0.154インチにおいて、約60%以下の全太陽紫外線透過率、約35%以下の全太陽赤外線透過率、及び約55%以下の全太陽エネルギー透過率を有することが期待される。
理解できるように、本発明は、本明細書に開示される本発明の非限定的な実施形態に限定されるものではなく、本発明は、全鉄の中程度の重量%、例えば、全鉄の0.02重量%より大きく0.10重量%未満を有し、0.2から0.6未満のレドックス比を有するガラスを実施することができる。
図9を参照すると、当業者によって理解されるように、溶融スズ浴172上のガラスリボン170の支持と進行とを含むフロートプロセスを用いて製造された本発明のガラスは、空気側174と反対のスズ側176とを有し、制御可能に冷却され、ガラスリボン170に力が加えられる。スズ側176は、溶融スズ浴172上に支持されているガラスリボン170の側である。二酸化スズ濃度は、一般に、ガラスリボン170のスズ側176の濃度(番号178で指定されたスズ側172での二酸化スズ濃度)の方が、ガラスリボン170の本体部180における二酸化スズ濃度よりも高い。スズ濃度の差の理由は、ガラスリボン170のスズ側176における二酸化スズ濃度178が、バッチ及び/又は溶融ガラスに添加されたスズを含み、ガラスリボン170の高レドックス比を維持することと、上述のように、ガラスリボン170のスズ側176内に拡散する、スズ浴172からのスズをも維持し、その一方で、ガラスリボンの本体部180内におけるスズ濃度は、バッチ及び/又は溶融ガラスに添加した二酸化スズであり、ガラスリボン170の高レドックス比を維持する。理解できるように、スズ側176での二酸化スズ濃度と本体部180中のスズ濃度の間の移行は、明確にする目的で直線182として、図9に示されている。しかしながら、移行182は直線ではなく、スズ側の表面184からの距離が増加するにつれてスズ濃度が減少しながら段階的に移行する。さらに、ガラスリボンの厚さが増加するにつれて、ガラスリボンのスズ側での二酸化スズ濃度の厚さが増加する。理解できるように、スズ及び/又はスズ含有化合物の添加は、リボンのスズ側から抽出されたスズをもたらし、ガラスリボンの空気側でのスズイオンの濃度以下となるように、リボンのスズ側でのスズイオンの濃度をもたらす。
前述の説明において開示された概念から逸脱することなく、本発明に対して修正がなされ得ることは、当業者によって容易に理解されるであろう。したがって、本明細書に詳細に記載された特定の実施形態は例示にすぎないものであって、本発明の範囲を限定するものではなく、添付の特許請求の範囲並びにその任意の及び全ての均等物に完全な幅が与えられるべきである。

Claims (20)

  1. スズ側と反対の空気側とを有するガラスであって、ガラスのスズ側は、ガラスの形成中に溶融スズ浴上に支持されており、
    ガラスは、基礎ソーダ石灰シリカガラス部と着色部とを含み、
    着色部は、
    0重量%より大きく0.02重量%までの範囲のFeとしての全鉄、0.02重量%より大きく0.10重量%未満の範囲のFeとしての全鉄、及び0.10重量%から2.00重量%までの範囲のFeとしての全鉄、の群から選択されるFeとしての全鉄と、
    0.2から0.6のレドックス比と、
    0.005重量%より大きく5.0重量%までの範囲内の量のスズを供給するスズ及び/又はスズ含有化合物と、
    を含み、
    スズ及び/又はスズ含有化合物が、ガラスの空気側の中に、ガラスのスズ側の中のスズと同じか又は異なる濃度のスズを供給する、上記ガラス。
  2. スズの濃度が、ガラスの空気側からガラスのスズ側に向かって均一であり、ガラスのスズ側が空気側よりも高濃度のスズを有する、請求項1に記載のガラス。
  3. 請求項1に記載のガラスであって、基礎ソーダ石灰シリカガラス部が、
    SiO 65〜75重量%
    NaO 10〜20重量%
    CaO 5〜15重量%
    MgO 0〜5重量%
    Al 0〜5重量%
    O 0〜5重量%、
    を含み、
    0重量%より大きく0.02重量%までの範囲のFeとしての全鉄から選択されるFeとしての全鉄を含む、上記ガラス。
  4. 請求項3に記載のガラスであって、
    着色部が、0〜5ppmのCoO、0〜0.1重量%の範囲のNd、及び0〜0.03重量%のCuOを含み、
    着色部が、ガラスに、0%より大きく5%以下の全太陽エネルギー透過率(「TSET」)、3%より大きく7%以下の全太陽エネルギー反射率(「TSER」)、及び90%より大きく97%以下の全太陽エネルギー吸収率(「TSEA」)を提供し、
    TSET、TSER及びTSEAの選択されたものが、3.6〜4.1ミリメーター(「mm」)の範囲のガラス厚さで、300から2500ナノメーター(「nm」)の波長範囲にわたって測定される、上記ガラス。
  5. 請求項1に記載のガラスであって、基礎ソーダ石灰シリカガラス部が、
    SiO 65〜75重量%
    NaO 10〜20重量%
    CaO 5〜15重量%
    MgO 0〜5重量%
    Al 0〜5重量%
    O 0〜5重量%、
    を含み、
    0.02重量%より大きく0.10重量%未満の範囲のFeとしての全鉄から選択されるFeとしての全鉄を含み、前記空気側でのスズ及び/又はスズ含有化合物が、0.1〜3重量%の範囲の濃度のスズを有する、上記ガラス。
  6. 請求項1に記載のガラスであって、基礎ソーダ石灰シリカガラス部が、
    SiO 65〜75重量%
    NaO 10〜20重量%
    CaO 5〜15重量%
    MgO 0〜5重量%
    Al 0〜5重量%
    O 0〜5重量%、
    を含み、
    0.10重量%から2.00重量%までの範囲のFeとしての全鉄から選択されるFeとしての全鉄を含み、前記空気側でのスズ及び/又はスズ含有化合物が、0.1〜5重量%の範囲の濃度のスズを有する、上記ガラス。
  7. 請求項6に記載のガラスであって、ガラスが、
    成分 成分(重量%)重量%
    SiO 73.11
    NaO 13.65
    O 0.01
    CaO 8.68
    MgO 3.16
    Al 0.03
    Fe 0.0097
    SrO 0.02
    SO 0.2
    ZrO 0.001
    FeO/Fe 0.505
    SnO 0.111
    を含み、
    ガラスが、5.6mmの厚さにおいて、少なくとも91.23%のLTA、496.66ナノメートルの主波長、0.14%の刺激純度、89.07%のTSUV、87.82%のTSIR及び89.43%のTSETを有する、上記ガラス。
  8. ガラスが、200から700ppmの範囲で水分を有する、請求項6に記載のガラス。
  9. 請求項1に記載のガラスであって、基礎ソーダ石灰シリカガラス部が、
    SiO 65〜75重量%
    NaO 10〜20重量%
    CaO 5〜15重量%
    MgO 0〜5重量%
    Al 0〜5重量%
    O 0〜5重量%、
    を含み、
    着色部が、0.01重量%から2.00重量%までの範囲のFeとしての全鉄と、0.005から5.0までの範囲のSnOとを含む、上記ガラス。
  10. 請求項9に記載のガラスであって、
    ガラスが、0.35より大きく約0.60までのレドックス、少なくとも55%の視感透過率、並びに485から489ナノメートルの主波長及び約3から18%の刺激純度によって特徴づけられる色を有し、
    ガラスが、厚さ約0.154インチにおいて、約60%以下の全太陽紫外線透過率、約35%以下の全太陽赤外線透過率、及び約55%以下の全太陽エネルギー透過率を有する、
    上記ガラス。
  11. 請求項10に記載のガラスであって、ガラスが、
    成分 成分(重量%)
    SiO 71.83
    NaO 13.94
    O 0.07
    CaO 8.73
    MgO 3.8
    Al 0.07
    Fe 0.515
    SrO 0.003
    SO 0.18
    ZrO 0.0012
    FeO/Fe 0.559
    SnO 0.828
    を含み、
    ガラスが、5.6mmの厚さにおいて、65.19%のLTA、487.95ナノメートルの主波長、13.13%の刺激純度、48.46%のTSUV、8.25%のTSIR及び34.59%のTSETを有する、上記ガラス。
  12. ガラスが、200から700ppmの範囲で水分を有する、請求項11に記載のガラス。
  13. 基礎ソーダ石灰シリカガラス部と着色部とを供給する工程であり、
    着色部が、
    0重量%より大きく0.02重量%までの範囲のFeとしての全鉄、0.02重量%より大きく0.10重量%未満の範囲のFeとしての全鉄、及び0.10重量%から2.00重量%までの範囲のFeとしての全鉄、の群から選択されるFeとしての全鉄と、
    0.005重量%より大きく5.0重量%までの範囲内の量のスズを供給するスズ及び/又はスズ含有化合物と、
    を含む、上記供給工程、
    溶融ガラスのプールを供給するために、前記ガラス部と前記着色部を溶融する工程、
    溶融スズ浴の上に溶融ガラスを流す工程、
    制御可能にガラスを冷却し、且つ所望の厚さのガラスを供給するためにガラスに力を付与しながら、溶融スズ浴の表面に溶融ガラスを移動させる工程、
    溶融スズ浴からガラスを除去する工程、
    を含み、
    ガラスのスズ側におけるスズ及び/又はスズ含有化合物の濃度は、ガラスの本体部におけるスズ濃度より大きく、ガラスの本体部は、ガラスの空気側から延びてガラスのスズ側の手前で終了する、ガラスの製造方法。
  14. Feとしての全鉄が、0重量%より大きく0.02重量%までの範囲のFeとしての全鉄の群から選択される、請求項13に記載の方法。
  15. Feとしての全鉄が、0.02重量%より大きく0.10重量%未満の範囲にある、請求項13に記載の方法。
  16. Feとしての全鉄が、0.10重量%から2.00重量%までの範囲にある、請求項13に記載の方法。
  17. スズ及び/又はスズ含有化合物を、以下から選択される行為、
    (1)乾燥粉末としてSnO及び/又は硫化スズ(「SnS」)を、ガラスバッチ材料に添加する。
    (2)SnOのペレットを、ガラスバッチ材料に添加する。
    (3)ガラス表面の上方及び/もしくは上にSnOのコーティングを有するカレット、並びに/又は、ガラスの本体内にスズ及び/又はスズ含有化合物を有するガラスカレットを、バッチ材料に添加する。
    (4)スズ及び/又はスズ含有化合物(例えば、限定されないが、Sn、SnO及びSnS)の粉砕粒子を、ガラスバッチ材料に添加する。
    (6)乾燥SnOを液体と混合してスラリーを作り、そのスラリーをバッチ材料に添加する。
    (7)溶融ガラス中にスズ含有ハロゲンガスをバブリングする。
    (8)有機スズ化合物及びハロゲン含有有機スズ化合物を添加する。
    により、ガラスバッチ材料及び/又は溶融ガラスに添加する、請求項13に記載の方法。
  18. ガラスが、0.35より大きく約0.60までのレドックス、少なくとも55%の視感透過率、並びに485から489ナノメートルの主波長及び約3から18%の刺激純度によって特徴づけられる色を有し、
    ガラスが、厚さ約0.154インチにおいて、約60%以下の全太陽紫外線透過率、約35%以下の全太陽赤外線透過率、及び約55%以下の全太陽エネルギー透過率を有する、請求項13に記載の方法。
  19. ガラスが、200から700ppmの範囲で水分を有する、請求項13に記載の方法。
    請求項13に記載の方法。
  20. ガラスが、90.8%のLTc、490.50ナノメートルの主波長、0.27%の刺激純度、88.4%のTSUV、86.4%のTSIR及び88.5%のTSETを有し、
    放射線透過率データが、5.5mmの標準厚さでの、300〜390ナノメートルのTSUV、400〜770ナノメートルのLTc、及び800〜2100ナノメートルのTSIRに基づく、請求項13に記載の方法。
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