JP2016515380A - 肺癌の分類及び実施可能性インデックス - Google Patents
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Abstract
本開示は、肺癌を患う対象からの試料内の複数の遺伝子及び関連する変異体を検出するための組成物、キット、ならびに方法を提供する。本組成物、キット、及び方法は、オリゴヌクレオチドのセット、典型的には、遺伝子変異体を特定するためにハイブリッド形成することができるプライマー及び/またはプローブを含む。本明細書に開示される方法は、判定されて実施可能な治療勧告と関連付けられる腫瘍の突然変異状態を提供する。
Description
背景
男女いずれの中でも、肺癌は癌による死亡の主因である。肺癌は急進行性かつ死亡が高い疾病である。肺癌と診断された人のうちのほぼ60%が診断から1年以内に死亡し、およそ75%が2年以内に死亡する。主な肺癌は、肺小細胞癌(SCLC)及び非肺小細胞癌(NSCLC)の2つである。肺癌のおよそ85%がNSCLCである。NSCLCには3つの亜型が存在し、それらは大きさ、形状、及び生化学的構成が異なる。全肺癌のおよそ25〜30%が扁平上皮癌である。腺癌(例えば、細気管支肺胞上皮癌)は肺癌のおよそ40%の割合を占め、肺の外側部分に見出されることが多い。大細胞未分化癌は全肺癌のおよそ10〜15%の割合を占める。
男女いずれの中でも、肺癌は癌による死亡の主因である。肺癌は急進行性かつ死亡が高い疾病である。肺癌と診断された人のうちのほぼ60%が診断から1年以内に死亡し、およそ75%が2年以内に死亡する。主な肺癌は、肺小細胞癌(SCLC)及び非肺小細胞癌(NSCLC)の2つである。肺癌のおよそ85%がNSCLCである。NSCLCには3つの亜型が存在し、それらは大きさ、形状、及び生化学的構成が異なる。全肺癌のおよそ25〜30%が扁平上皮癌である。腺癌(例えば、細気管支肺胞上皮癌)は肺癌のおよそ40%の割合を占め、肺の外側部分に見出されることが多い。大細胞未分化癌は全肺癌のおよそ10〜15%の割合を占める。
SCLC及びNSCLCの治療は非常に異なる。SCLCでは主に、化学療法単独で、または放射線と組み合わせた治療が行われる。SCLCの治療とは対照的に、NSCLCでは外科手術が信頼性の高い唯一の治療である。また、リンパ節を除去して、癌の転移も判定する。外科手術に加えて、化学療法を用いてNSCLCを治療することができる。
治療計画数の増大は肺腺癌に有効的である。しかしながら、多くの症例における治療レジメンはそれぞれ、特定の遺伝子変異を有する肺癌に対してのみ効果的である。特定の異なる複数の実施可能な遺伝的変異を検出することができる試験は、肺癌患者にとって重要な価値がある。しかしながら、現在利用可能な複数の遺伝子分散アッセイで必要な組織は、典型的な腫瘍生検または切除で利用可能なものをはるかに上回る。さらには、多くの遺伝的変異では試験を利用することができず、多くの既知の実施可能な遺伝子変異の広範囲のスキャンに基づいて治療を勧告することができる道具が存在しない。
開示された組成物、キット、及び方法は、単一の肺癌試料を利用して単一のパネル内で肺癌の広範囲の遺伝子分散スクリーニングを提供する。スクリーニングされた遺伝子変異体は実施可能な治療を有するか、または、特定の治療に十分応答しないものとして知られている。これによって、本明細書中に提供される実施可能な治療勧告構想の基準が形成される。
概要
本開示は、方法、組成物、及びキットを提供する。一実施形態では、肺癌と診断された対象に対する実施可能な治療勧告を決定する方法を提供する。本方法は、生体試料を対象から得ることと、少なくとも1つの変異体を検出するための、EGFR、ALK、ROS1、KRAS、BRAF、ERBB2、ERRBB4、MET、RET、FGFR1、FGFR2、FGFR3、DDR2、NRAS、PTEN、MAP2K1、TP53、STK11、CTNNB1、SMAD4、FBXW7、NOTCH1、KIT/PGDFRA、PIK3CA、AKT1、及びHRAS遺伝子とハイブリッド形成しかつそれらを増幅するプローブのセットを利用して少なくとも1つの変異体を検出することと、少なくとも1つの検出された変異体に基づいて、対象に対する実施可能な治療勧告を決定することと、を含む。
本開示は、方法、組成物、及びキットを提供する。一実施形態では、肺癌と診断された対象に対する実施可能な治療勧告を決定する方法を提供する。本方法は、生体試料を対象から得ることと、少なくとも1つの変異体を検出するための、EGFR、ALK、ROS1、KRAS、BRAF、ERBB2、ERRBB4、MET、RET、FGFR1、FGFR2、FGFR3、DDR2、NRAS、PTEN、MAP2K1、TP53、STK11、CTNNB1、SMAD4、FBXW7、NOTCH1、KIT/PGDFRA、PIK3CA、AKT1、及びHRAS遺伝子とハイブリッド形成しかつそれらを増幅するプローブのセットを利用して少なくとも1つの変異体を検出することと、少なくとも1つの検出された変異体に基づいて、対象に対する実施可能な治療勧告を決定することと、を含む。
本方法は、対象の生体試料に接触することと、少なくとも1つの変異体を検出するための、EGFR、ALK、ROS1、KRAS、BRAF、ERBB2、ERRBB4、MET、RET、FGFR1、FGFR2、FGFR3、DDR2、NRAS、PTEN、MAP2K1、TP53、STK11、CTNNB1、SMAD4、FBXW7、NOTCH1、KIT/PGDFRA、PIK3CA、AKT1、BRAF、及びHRAS遺伝子とハイブリッド形成しかつそれらを増幅するプローブのセットを用いて少なくとも1つの変異体を検出することと、少なくとも1つの検出された変異体に基づいて、対象に対する実施可能な治療勧告を決定することと、を含む。
別の実施例では、本開示は、肺癌と診断された対象に対する実施可能な治療勧告を決定する方法であって、対象の試料内で、少なくとも1つの変異体を検出するための、ALK、ROS1、KRAS、BRAF、ERBB2、MET、RET、FGFR1、及びKIT/PDGFRA遺伝子とハイブリッド形成しかつそれらを増幅するプローブのセットを用いて、少なくとも1つの変異体を検出することと、少なくとも1つの検出された変異体に基づいて、対象に対する実施可能な治療勧告を決定することと、を含む方法を提供する。
他のさらなる実施形態では、肺癌を患う個人の治療に対する応答の可能性を決定する方法を提供する。本方法は、少なくとも1つの遺伝子変異体が個人から得た試料内に存在するか存在しないかを判定することを含み、ここで少なくとも1つの変異体がEGFR、ALK、ROS1、KRAS、BRAF、ERBB2、ERRBB4、MET、RET、FGFR1、FGFR2、FGFR3、DDR2、NRAS、PTEN、MAP2K1、TP53、STK11、CTNNB1、SMAD4、FBXW7、NOTCH 1、KIT/PGDFRA、PIK3CA、AKT1、及びHRAS遺伝子内に存在し、少なくとも1つの変異体が存在することは、その個人が治療に応答する可能性があることまたは可能性がないことを示し、検出された変異体がALK融合であるときはクリゾチニブ、ROS1融合(EZR、SLC34A2、CD74、及び/もしくはSDC4)、MET遺伝子増幅、検出された変異体がEGFR(L858R、エクソン19del、及び/もしくはG719X)であるときはEGFRチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)、検出された変異体がEGFR T790Mであるときは非EGFR TKI治療、検出された変異体がKRAS G12C/V/D/A/S/R/F、G13C、G13D及び/もしくはG12FであるときはMEK阻害剤、検出された変異体がBRAF V600Eであるときはベルムラフェニブ、検出された変異体がERBB2エクソン20insであるときは不可逆的汎erb阻害剤、ならびに検出された変異体がPIK3CA(E545K、E545G、E545a、H1047R、E542K及び/もしくはH1047L)であるときはPIC3CA阻害剤から治療が選択される。
別の実施例では、本開示は、核酸変異体を試料内で検出する方法であって、生体試料を得ることと、EGFR、ALK、ROS1、KRAS、BRAF、ERBB2、ERRBB4、MET、RET、FGFR1、FGFR2、FGFR3、DDR2、NRAS、PTEN、MAP2K1、TP53、STK11、CTNNB1、SMAD4、FBXW7、NOTCH 1、KIT/PGDFRA、PIK3CA、AKT1、及びHRAS遺伝子から選択された少なくとも1つの遺伝子を増幅することと、プライマーを用いて(a)EGFR(L858R、エクソン19del、G719X及び/もしくはT790M)、KRAS(G12C/V/D/A/S/R/F、G13C、G13D及び/もしくはG12F)、BRAF(L597R、D594H/N、V600E)、ERBB2エクソン20ins、PIK3CA(E545K、E545G、E545a、H1047R、及び/もしくはH1047L)から選択された少なくとも1つの変異体を増幅することと、(b)試料内に存在する少なくとも1つの核酸変異体を検出することと、を含む方法を提供する。
さらなる実施形態では、患者の肺腺癌を治療する方法を開示する。本方法は、患者の肺腫瘍試料内のALK、ROS1、KRAS、BRAF、ERBB2、MET、RET、FGFR1、及びKIT/PDGFRA遺伝子のうちの少なくとも1つに変異体が存在するかについて試験することと、治療的に効果的な量の治療薬を患者に投与することを含み、ここで治療薬は、検出された変異体がALK融合、ROS1融合(EZR、SLC34A2、CD74、及び/もしくはSDC4)、またはMET遺伝子増幅であるときはクリゾチニブ、検出された変異体がEGFR(L858R、エクソン19del、及び/もしくはG719X)であるときはEGFRチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)、検出された変異体がKRAS G12C/V/D/A/S/R/F、G13C、G13D及び/もしくはG12FであるときはMEK阻害剤、検出された変異体がBRAF V600Eであるときはベルムラフェニブ、ならびに検出された変異体がERBB2エクソン20insであるときは不可逆的汎erb阻害剤である。
別のさらなる実施形態では、本開示は、クリゾチニブ、EGFR TKIもしくはEGFR TKI以外の治療薬、MEK阻害剤、ベルムラフェニブ、または不可逆的汎erb阻害剤を用いた治療に適格な肺癌を患う患者を特定する方法であって、患者の肺腫瘍試料を、ALK融合、ROS1融合(EZR、SLC34A2、CD74、及び/もしくはSDC4)、EGFR(L858R、エクソン19del、及び/もしくはT790M)、KRAS(G12C/V/D/A)を含む変異体が存在するかについて試験することを含み、変異体のうちの少なくとも1つが存在することが、患者が前記治療薬のうちの少なくとも1つを用いた治療に適格であることを示す、方法を提供する。
また、特定の実施形態では、本開示は、プローブのセットを含むキットであって、プローブのセットが特異的に、遺伝子EGFR、ALK、ROS1、KRAS、BRAF、ERBB2、ERRBB4、MET、RET、FGFR1、FGFR2、FGFR3、DDR2、NRAS、PTEN、MAP2K1、TP53、STK11、CTNNB1、SMAD4、FBXW7、NOTCH 1、KIT/PGDFRA、PIK3CA、AKT1、及びHRASを認識し、プローブのセットが遺伝子EGFR、ALK、ROS1、KRAS、BRAF、ERBB2、ERRBB4、MET、RET、FGFR1、FGFR2、FGFR3、DDR2、NRAS、PTEN、MAP2K1、TP53、STK11、CTNNB1、SMAD4、FBXW7、NOTCH 1、KIT/PGDFRA、PIK3CA、AKT1、及びHRASのうちの1つ以上の対立遺伝子変異体を認識及び識別することができる、キットも提供する。
本開示の特定の実施形態は、プローブのセットを含む組成物であって、プローブのセットが特異的に、遺伝子EGFR、ALK、ROS1、KRAS、BRAF、ERBB2、ERRBB4、MET、RET、FGFR1、FGFR2、FGFR3、DDR2、NRAS、PTEN、MAP2K1、TP53、STK11、CTNNB1、SMAD4、FBXW7、NOTCH 1、KIT/PGDFRA、PIK3CA、AKT1、及びHRASを認識し、プローブのセットが遺伝子EGFR、ALK、ROS1、KRAS、BRAF、ERBB2、ERRBB4、MET、RET、FGFR1、FGFR2、FGFR3、DDR2、NRAS、PTEN、MAP2K1、TP53、STK11、CTNNB1、SMAD4、FBXW7、NOTCH 1、KIT/PGDFRA、PIK3CA、AKT1、及びHRASのうちの1つ以上の対立遺伝子変異体を認識及び識別することができる組成物をさらに提供する。
詳細な説明
本開示は、組成物、キット、ならびに肺癌を患う対象内で複数の遺伝子および関連する変異体を検出するための方法を提供する。組成物、キット、及び方法は、オリゴヌクレオチドのセット、典型的には、ハイブリッド形成して遺伝子変異体を特定することができるプライマー及び/もしくはプローブを含む。本明細書中に開示される方法は、判定されて実施可能な治療勧告と関連付けられる腫瘍の突然変異状態を提供する。特定の実施形態では、治療を決定するための方法及び肺癌を患う対象を治療するための方法を提供する。
本開示は、組成物、キット、ならびに肺癌を患う対象内で複数の遺伝子および関連する変異体を検出するための方法を提供する。組成物、キット、及び方法は、オリゴヌクレオチドのセット、典型的には、ハイブリッド形成して遺伝子変異体を特定することができるプライマー及び/もしくはプローブを含む。本明細書中に開示される方法は、判定されて実施可能な治療勧告と関連付けられる腫瘍の突然変異状態を提供する。特定の実施形態では、治療を決定するための方法及び肺癌を患う対象を治療するための方法を提供する。
開示された組成物、キット、及び方法の利点は、対象に対する適切な臨床手順に影響を与える可能性が最も高い、高い及び/または任意で低い分布率を有する複数の遺伝子分散に関して腫瘍試料を広範囲にスクリーニングすることによって、肺癌と診断された対象に実施可能な治療を勧告できる能力にある。特定の実施形態では、遺伝子変異の開示された組み合わせの突然変異状態を判定することによって、本方法は、50%を超える肺腺癌の対象に、実施可能な治療勧告を提供する。この広範囲なスクリーニングを単一のパネルで実施し、それ故に、単一の生体試料を利用して実施することができ、そのため、貴重な試料を保存することができる。
定義
「肺癌」は一般に2つの主な種類の肺癌を指し、その肺癌は、大きさ及び悪性細胞の外見によって分類される:非小細胞(およそ80%の症例)及び小細胞(約20%の症例)肺癌。肺腺癌は非肺小細胞癌(NSCLC)の最も一般的な亜型であり、他の亜型は、扁平上皮肺癌、細気管支肺胞上皮癌、大細胞癌、カルチノイド、腺様嚢胞癌、円柱腫、及び粘膜表皮癌を含む。一実施形態では、肺癌は段階I〜IVに従って病期分類され、Iが初期段階で、IVが最も進行している。
「肺癌」は一般に2つの主な種類の肺癌を指し、その肺癌は、大きさ及び悪性細胞の外見によって分類される:非小細胞(およそ80%の症例)及び小細胞(約20%の症例)肺癌。肺腺癌は非肺小細胞癌(NSCLC)の最も一般的な亜型であり、他の亜型は、扁平上皮肺癌、細気管支肺胞上皮癌、大細胞癌、カルチノイド、腺様嚢胞癌、円柱腫、及び粘膜表皮癌を含む。一実施形態では、肺癌は段階I〜IVに従って病期分類され、Iが初期段階で、IVが最も進行している。
「予後」は例えば、全生存、長期死亡率、及び無病生存を示す。一実施形態では、長期死亡率は、肺癌と診断された後の5年以内の死亡を指す。しかし、1、2、または3年以内の予後も5年を超える予後として考えられる。
癌の他の形態は、癌種、非上皮性悪性腫瘍、腺癌、リンパ腫、固形及びリンパ癌を含む白血病等、頭頚部癌、例えば、口腔、咽頭及び舌癌、腎臓、胸部、腎臓、膀胱、結腸、卵巣、前立腺、膵臓、胃、脳、頭頚部、皮膚、子宮、精巣、食道、ならびに肝細胞癌を含む肝臓癌、非ホジキンリンパ腫(例えば、バーキット、小細胞、及び大細胞リンパ腫)、かつホジキンリンパ腫を含むリンパ腫、白血病、及び多発性骨髄腫を含む。
用語「マーカー」または「バイオマーカー」は、細胞内に発現し、非癌細胞と比較して、癌細胞の表面上に発現する、または癌細胞によって隠され、癌の診断、予後の提供、及び癌細胞を優先的に薬物の標的とすることに役立つ分子(典型的にはタンパク質、核酸、炭水化物、または脂質)を指す。そのようなマーカーは、非癌細胞と比較して、肺癌または他の癌細胞内で過剰発現した分子であることが多く、例えば、正常細胞と比較して、1倍過剰発現する、2倍過剰発現する、3倍またはそれ以上過剰発現する。さらに、マーカーは、癌細胞内で不適切に合成された分子、例えば、正常細胞に発現する分子と比較して、欠失、付加、または突然変異体を含む分子であってよい。代替として、そのようなバイオマーカーは、非癌細胞と比較して、低発現の分子であり、例えば、1倍低発現であり、2倍低発現であり、3倍またはそれ以上低発現である。さらに、マーカーは癌内で不適切に合成された分子であってよく、例えば、正常細胞上に発現する分子と比較して、欠失、付加、または突然変異体を含む分子であってよい。
例えば、本明細中に開示される癌の予測、診断、または予後等の任意の使用のために、他のマーカーまたは試験と組み合わせてマーカーを使用可能であることが当業者に理解されよう。
「生体試料」は、組織部分、例えば、組織学目的で用いられる生検、及び解剖検体、ならびに凍結切片を含む。そのような試料は、血液、及び血液分画、または生成物質(例えば、血清、血小板、赤血球等)、喀痰、気管支肺胞洗浄、培養細胞、例えば、初代培養、外植体、及び形質転換細胞、排泄物、尿等を含む。生体試料は、典型的には、真核生物から得て、最も好ましくは、哺乳類、例えば、霊長類、例として、チンパンジーまたはヒト、牛、犬、猫等、齧歯動物、例として、モルモット、ラット、マウス、ウサギ等、または鳥類、爬虫類、もしくは魚類から得る。
「生検」は、診断的または予後の評価のための組織試料を除去するプロセス、及び組織標本それ自体を指す。当該業界で既知である任意の生検技術を本発明の診断的及び予後の方法に適用することができる。適用される生検技術は、数ある要因の中で特に、評価される組織の種類(例えば、肺等)、腫瘍の大きさ、及び種類によって決定されるであろう。代表的な生検技術は、摘出生検、切開生検、針生検、直視下生検、及び骨髄生検を含むが、それらに限定されない。「摘出生検」は、正常組織のわずかな縁が包囲する全腫瘍塊の除去を指す。「切開生検」は、組織の楔状部を腫瘍内部から除去することを指す。内視鏡試験またはX線ガイダンスによってなされる診断または予後は、「コア針生検」または「微小針吸引生検」を必要とし得、それらは一般に、細胞懸濁液を標的組織の内部から得る。生検技術は例えば、Harrison's Principles of Internal Medicine,Kasper, et al.,eds.,16th ed.,2005,Chapter 70、及びPart Vで考察される。
用語「過剰発現させる」、「過剰発現」、または「過剰発現された」は、正常細胞と比較して、検出可能に、より高いレベルで、通常は癌細胞内で翻訳されたか転写されたタンパク質または核酸(RNA)を互換的に指す。この用語は、正常細胞と比較した転写、転写後のプロセス、翻訳、翻訳後のプロセス、細胞局在性(例えば、細胞小器官、細胞質、核、細胞表面)、及びRNAならびにタンパク質安定性による過剰発現を含む。mRNA(すなわち、RT−PCR、PCR、ハイブリッド形成)またはタンパク質(すなわち、ELISA、免疫組織化学的技術)を検出するための従来の技術を用いて、過剰発現を検出することができる。過剰発現は、正常細胞と比較して、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、またはそれ以上であり得る。特定の例では、正常細胞と比較して、過剰発現は、1倍、2倍、3倍、4倍、またはそれ以上の高いレベルの転写または翻訳である。
用語「低発現する」、「低発現」、または「低発現した」、もしくは「下方制御された」は、正常細胞と比較して検出可能に、より低いレベルで、癌細胞内で翻訳されたかまたは転写されたタンパク質または核酸を互換的に指す。その用語は、対象と比較した、転写、転写後のプロセス、翻訳、翻訳後のプロセス、細胞局在性(例えば、細胞小器官、細胞質、核、細胞表面)、及びRNAならびにタンパク質安定性による低発現を含む。mRNA(すなわち、RT−PCR、PCR、ハイブリッド形成)またはタンパク質(すなわち、ELISA、免疫組織化学的技術)を検出するための従来の技術を用いて、低発現を検出することができる。低発現は、対象と比較して、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%またはそれ以下であってよい。特定の例では、低発現は、対象と比較して、1倍、2倍、3倍、4倍、またはそれよりさらに低いレベルの転写または翻訳である。
用語「特異的に発現した」または「特異的に調節された」は一般に、タンパク質または核酸を指し、それらは、1つの試料中で、少なくとも1つの他の試料と比較して、一般には本発明の内容の非癌性組織の試料と比較して、癌患者内で過剰発現した(上方制御された)または低発現した(下方制御された)。
「治療的処置」及び「癌治療」は、化学療法、ホルモン治療、放射線治療、免疫治療、及び生物学的ならびに小分子標的治療を指す。
本明細書中の「治療的に効果的な量または用量」または「十分な量または用量」は、効果をもたらす投与用量を意味する。正確な用量は治療目的によって決定し、当業者が既知の技術を用いて確認することができよう(例えば、Lieberman, Pharmaceutical Dosage Forms (vols. 1−3,1992);Lloyd,The Art,Science and Technology of Pharmaceutical Compounding(1999);Pickar,Dosage Calculations(1999);and Remington:The Science and Practice of Pharmacy,20th Edition,2003,Gennaro,Ed.,Lippincott,Williams & Wilkins参照)。
用語「ポリペプチド」、「ペプチド」、及び「タンパク質」を本明細書中で互換的に使用して、アミノ酸残基のポリマーを指す。この用語を、1つ以上のアミノ酸残基が、対応する天然由来のアミノ酸の人工化学模倣物であるアミノ酸ポリマー、及び天然由来のアミノ酸ポリマーならびに非天然由来のアミノ酸ポリマーに適用する。
用語「アミノ酸」は、天然由来及び合成アミノ酸、ならびに天然由来のアミノ酸と同様の様式で機能するアミノ酸類似体及びアミノ酸模倣物を指す。天然由来のアミノ酸は、遺伝子コードによってコードされたもの、及び後に修飾されるアミノ酸、例えば、ヒドロキシプロリン、γ−カルボキシグルタミン酸、及びO−ホスホセリンである。アミノ酸類似体は、天然由来のアミノ酸、すなわち、水素に結合する炭素、カルボキシル基、アミノ基、及びR基、例えば、ホモセリン、ノルロイシン、メチオニンスルホキシド、メチオニンメチルスルホニウム、と同じ基本的化学構造を有する化合物を指す。そのような類似体は、修飾R基(例えば、ノルロイシン)または修飾ペプチド主鎖を有するが、天然由来のアミノ酸と同じ基本的化学構造を保持する。アミノ酸模倣物は化学化合物を指し、その化学化合物はアミノ酸の一般化学構造とは異なる構造を有するが、天然由来のアミノ酸と同様の様式で機能する。
本明細書中でアミノ酸を、IUPAC−IUB Biochemical Nomenclature Commissionによって推奨された一般的に知られるその3文字の記号または1文字の記号のいずれかによって、示すことができる。同様に、ヌクレオチドを、一般的に是認されているその単一の文字コードによって示すことができる。
アミノ酸配列について、核酸、ペプチド、ポリペプチド、またはタンパク質配列の個別の置換部分、欠失部分、または付加部分によって、単一のアミノ酸またはごく一部のアミノ酸をコードされた配列内で改変させ、付加し、削除するが、その置換部分、欠失部分、または付加部分は「保存的に修飾された変異体」であり、改変によって、アミノ酸を化学的に類似するアミノ酸と置換することを、当業者は認識するであろう。保存的置換表は、機能的に類似するアミノ酸を提供し、当該業界で周知である。そのような保存的に修飾された変異体は、本発明の多型変異体、種間同族体、及び対立因子を加え、それらを排除しない。
以下の8つの群はそれぞれ、互いに保存的に置換されたアミノ酸:1)アラニン(A)、グリシン(G)、2)アスパラギン酸(D)、グルタミン酸(E)、3)アスパラギン(N)、グルタミン(Q)、4)アルギニン(R)、リジン(K)、5)イソロイシン(I)、ロイシン(L)、メチオニン(M)、バリン(V)、6)フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、トリプトファン(W)、7)セリン(S)、トレオニン(T)、及び8)システイン(C)、メチオニン(M)を含む。例えば、Creighton,Proteins(1984)参照。
句「特異的に(または選択的に)結合する」は、タンパク質、核酸、抗体、または小分子化合物を指すとき、タンパク質または核酸、例えば、タンパク質または核酸及び他の生物製剤の不均一集団内に特異的に発現することが多い、本発明の遺伝子等の存在の決定要因である結合反応を指す。指定された免疫学的測定法条件下の抗体の場合、特異的な抗体は特定のタンパク質に、少なくとも自然界の2倍、より典型的には自然界の10〜100倍を超えて結合することができる。そのような条件下での抗体への特異的な結合では、特定のタンパク質への特異性に応じて選択される抗体が必要とされる。例えば、ポリクローナル抗体を選択することによって、選択された抗原に対して特異的に免疫反応を示し、他のタンパク質に対しては免疫反応を示さないポリクローナル抗体のみを得ることができる。他の分子と交差反応する抗体を除去することによって、この選択を達成することができる。様々な免疫学的測定法形式を利用して、特定のタンパク質に特異的に免疫反応を示す抗体を選択することができる。例えば、固相ELISA免疫学的測定法を日常的に使用して、タンパク質に特異的に免疫反応を示す抗体を選択する(例えば、特定の免疫反応性を判定するために使用することができる免疫学的測定法形式及び条件を説明するためのHarlow & Lane,Antibodies,A Laboratory Manual(1988)参照)。
マーカータンパク質を調節する化合物を試験するためのアッセイの内容における句「機能的効果」は、直接的または間接的に本発明のバイオマーカーの影響下にあるパラメーター、例えば、化学的または表現型、を決定することを含む。その機能的効果は、リガンド結合活性、転写活性化または制御、特に細胞の増殖する能力、移動する能力を含む。「機能的効果」は、生体外の、生体内の、及び体外の活性を含む。
「機能的効果を決定すること」は、間接的にまたは直接的に本発明のバイオマーカーの影響下にあるパラメーターを増加させるまたは減少させる化合物を化学分析すること、例えば、物理的及び化学的または表現的影響を測定すること、を意味する。そのような機能的効果を、当業者に既知である任意の手段、例えば、タンパク質の分光特性(例えば、蛍光、吸光度、屈折率)の変化、流体力学の(例えば、形状)の変化、クロマトグラフィーの変化、または溶解性特性の変化、リガンド結合アッセイ、例えば、抗体への結合の変化、誘導性マーカーまたはマーカーの転写活性化を測定すること、酵素活性の変化を測定すること、細胞増殖、アポトーシス、細胞周期停止を増加または減少させる能力、及び細胞表面マーカーの変化を測定することによって測定することができる。当業者に既知の多くの手段で、例えば、形態学的特徴における改変の量的または質的測定のための特徴顕微鏡試験、胎盤組織に発現する他の遺伝子のRNAまたはタンパク質レベルの変化の測定、RNA安定性の測定、下流またはレポーター遺伝子(CAT、発光酵素、β−gal、GFP等)発現の識別を、例えば、化学発光法、蛍光、比色反応、抗体結合、誘導性マーカー等で行うことによって、機能的効果を評価することができる。
マーカーの「阻害剤」、「活性剤」、及び「調節物質」を使用して、癌バイオマーカーの生体外及び生体内アッセイを用いて、特定された活性、抑制、または調節分子を指す。阻害剤は、結合して、例えば、部分的にまたは全体的に活性を阻害し、活性化を減少させ、防止し、遅延させ、癌バイオマーカーの活性または発現を不活性化する、減感する、または下方制御する化合物である。「活性剤」は活性化を向上させ、開放し、活発にし、容易にし、促進し、癌バイオマーカー、例えば、作動物質の活性を増感する、刺激する、または調節する化合物である。阻害剤、活性剤、または調節物質もまた、癌バイオマーカーの遺伝子的に修飾された型、例えば、改変された活性を有する型、ならびに天然由来及び合成リガンド、拮抗薬、作動物質、抗体、ペプチド、環状ペプチド、核酸、アンチセンス分子、リボザイム、RNAi及びsiRNA分子、小有機分子等を含む。阻害剤及び活性剤のためのそのようなアッセイは、例えば、生体外の癌バイオマーカーを細胞または細胞抽出物中に発現させ、想定される調節物質化合物を適用し、次いで上述の活性における機能的効果を判定することを含む。
試料またはアッセイは、潜在的な活性剤、阻害剤、または調節物質で処理された癌バイオマーカーを含み、阻害剤、活性剤、または調節物質を含まない対象の試料と比較されて、阻害の程度が調査される。対象の試料(阻害剤で処理されていない)には100%の相対タンパク質活性値が割り当てられる。対象に対する活性値が約80%、好ましくは50%、より好ましくは25〜0%であるとき、癌バイオマーカーの阻害が実現する。対象(活性剤で処理されていない)に対する活性値が110%、より好ましくは、150%、より好ましくは、200〜500%(すわなち、対象に対して2〜5倍高い)、より好ましくは、1000〜3000%高いとき、癌バイオマーカーの活性化が実現する。
本明細書中で使用される用語「化合物を試験する」または「薬物候補」もしくは「調節物質」あるいは文法的に同意義のものは、任意の分子、天然由来または合成のいずれか、例えば、タンパク質、オリゴペプチド(例えば、長さが約5〜約25のアミノ酸、好ましくは、長さが約10〜20、または12〜18のアミノ酸、好ましくは、長さが12、15、または18のアミノ酸)、有機低分子、多糖類、ペプチド、循環ペプチド、脂質、脂肪酸、siRNA、ポリヌクレオチド、オリゴヌクレオチド等について記載し、それらは、直接的にまたは間接的に癌バイオマーカーを調節する能力が試験される。試験化合物は、試験化合物のライブラリの形態、例えば、十分な範囲の多様性を提供する組み合わせまたはランダムライブラリ等であってよい。試験化合物は任意に、融合パートナー、例えば、標的化合物、レスキュー化合物、二量体化合物、安定化化合物、アドレス可能な化合物、及び他の官能部分に結合する。従来、いくつかの望ましい特性または活性を有する、例えば、活性を阻害する、リード化合物の変異体を発生させる、及びそれらの変異体の特性及び活性を評価する試験化合物(「リード化合物」と称される)を特定することによって、役立つ特性を有する新規化学成分を発生させる。そのような分析には、高スループットスクリーニング(HTS)方法が採用されることが多い。
いくつかの実施形態では、プローブのセットを含むキットが提供される。「プローブ」または「プローブ(複数)」は、長さが少なくとも8(8)のヌクレオチドであって、標的領域の配列とプローブの少なくとも1つの配列との相補性のために、標的配列とハイブリッド構造を形成するポリヌクレオチドを指す。ポリヌクレオチドは、DNA及び/もしくはRNAから構成され得る。本明細書中でより詳細に考察される特定の実施形態のプローブは、検出可能に標識されている。プローブの大きさは著しく変動し得る。一般に、プローブは、例えば、長さが少なくとも8〜15のヌクレオチドである。他のプローブは、例えば、少なくとも20、30または40のヌクレオチド長である。さらに他のプローブはいくぶん長く、少なくとも、例えば50、60、70、80、90のヌクレオチド長である。さらなる他のプローブはさらに長く、少なくとも、例えば、100、150、200またはそれ以上のヌクレオチド長である。プローブは任意の特定の長さであってよく、上述の範囲内に収まる長さであってもよい。好ましくは、プローブは、ポリメラーゼ連鎖反応中に標的配列の準備を行うために使用される配列(複数可)に相補的な配列を含まない。
用語「相補的な」または「相補性」は、塩基対合則に関連付けられたポリヌクレオチド(つまり、ヌクレオチドの配列)に関連して使用される。例えば、配列「A−G−T」は、配列「T−C−A」と相補的である。相補性は「部分的」であってよく、塩基対合則によると、核酸塩基のうちわずかいくつかのみが一致する。代替として、「完全」または「全体」相補性が核酸間に存在し得る。核酸ストランド構造間の相補性の程度は、核酸ストランド構造間のハイブリッド形成の能率及び強度に重大な影響を及ぼす。
「オリゴヌクレオチド」または「ポリヌクレオチド」は、非修飾RNAまたはDNA、もしくは修飾RNAあるいはDNAであってよい、単一ストランドまたは二重ストランドデオキシリボヌクレオチドもしくはリボヌクレオチドのポリマーを指す。
「増幅検出アッセイ」は、プライマー対及び対応するプローブを指し、ここでプライマー対は標的核酸部分、典型的には、単位複製配列を画定する標的遺伝子に隣接して位置し、プローブは単位複製配列に結合する。
プローブのセットは、典型的には、本開示の実施可能な治療勧告で使用される標的遺伝的変異を検出するために使用されるプライマーのセットを指し、プライマー対、及び/もしくは検出可能に標識されているプローブを指すことが多い。非限定実施例として、プライマーのセットは、EGFR、ALK、ROS1、KRAS、BRAF、ERBB2、ERRBB4、MET、RET、FGFR1、FGFR2、FGFR3、DDR2、NRAS、PTEN、MAP2K1、TP53、STK11、CTNNB1、SMAD4、FBXW7、NOTCH 1、KIT/PGDFRA、PIK3CA、AKT1、及びHRASの変異体を検出するために使用されるが、少なくとも1つのプライマー、及び、典型的には、上述の各遺伝子に対する一対の増幅プライマーを含み、それらを使用して、上述の遺伝子内の特定の遺伝子変異体部分にまで及ぶ核酸部分を増幅させる。他の非限定実施例として、EGFR、ALK、ROS1、KRAS、BRAF、ERBB2、ERRBB4、MET、RET、FGFR1、FGFR2、FGFR3、DDR2、NRAS、PTEN、MAP2K1、TP53、STK11、CTNNB1、SMAD4、FBXW7、NOTCH 1、KIT/PGDFRA、PIK3CA、AKT1、及びHRAS遺伝子の増幅検出アッセイのセットは、上述の各遺伝子のプライマー対のセット及び対応するプローブを含む。プライマー対を増幅反応で使用して、上述の各遺伝子の標的遺伝子変異部分にまで及ぶ単位複製配列を定義する。単位複製配列のセットは、対応するプローブのセットによって検出される。例示的な実施形態では、本発明はTaqMan(商標)(Roche Molecular Systems、Pleasanton、CA)アッセイのセットであり、それらを使用して、本発明の方法で使用される標的遺伝的変異のセットを検出する。例えば、一実施形態では、本発明は、Taqmanアッセイのセットであり、それらはEGFR、ALK、ROS1、KRAS、BRAF、ERBB2、ERRBB4、MET、RET、FGFR1、FGFR2、FGFR3、DDR2、NRAS、PTEN、MAP2K1、TP53、STK11、CTNNB1、SMAD4、FBXW7、NOTCH 1、KIT/PGDFRA、PIK3CA、AKT1、及びHRAS遺伝子を検出する。
一実施形態では、プローブのセットはプライマーのセットであり、それを使用して単位複製配列を発生させ、その配列は、核酸配列反応、例えば、次世代配列反応によって検出される。それらの実施形態では、例えば、AmpliSEQ(商標)(Life Technologies/Ion Torrent、Carlsbad、CA)またはTruSEQ(商標)(Illumina、San Diego、CA)技術を採用することができる。
修飾リボヌクレオチドまたはデオキシリボヌクレオチドは、核酸内の天然型塩基の代わりに使用可能であり、修飾プリン及びピリミジン、微量塩基、変換可能なヌクレオシド、プリン及びピリミジンの構造的類似体、標識された、誘導体化された、及び修飾されたヌクレオシドならびにヌクレオチド、複合ヌクレオシド及びヌクレオチド、配列調整剤、末端調整剤、スペーサー調整剤、及びヌクレオチドであって、主鎖修飾を有し、リボース修飾されたヌクレオチド、ホスホルアミダート、ホスホロチオエート、ホスホナミダイト、メチルホスホネート、メチルホスホラミダイト、メチルホスホナミダイト、5'−β−シアノエチルホスホラミダイト、メチレンホスホナート、ホスホロジチオアート、ペプチド核酸、アキラル、及び中性ヌクレオチド間結合を含むがそれらに限定されないヌクレオチド、を含むが、それらに限定されない分子を指す。
いくつかの実施形態では、提供されたプローブのセットを含むキットが提供され、プローブのセットは、EGFR、ALK、ROS1、KRAS、BRAF、ERBB2、ERRBB4、MET、RET、FGFR1、FGFR2、FGFR3、DDR2、NRAS、PTEN、MAP2K1、TP53、STK11、CTNNB1、SMAD4、FBXW7、NOTCH 1、KIT/PGDFRA、PIK3CA、AKT1、及びHRAS、またはその突然変異タンパク質をコードするポリヌクレオチドと特異的にハイブリッド形成する。
「ハイブリッド形成する」または「ハイブリッド形成」は核酸間での結合を指す。ハイブリッド形成の条件は、結合する核酸の配列ホモロジーに従って変更する。したがって、対象核酸間の配列ホモロジーが高い場合は、厳格な条件が採用される。配列ホモロジーが低い場合は、緩和な条件が採用される。ハイブリッド形成条件が厳格であるとき、ハイブリッド形成の特異性は増大し、このハイブリッド形成の特異性の増大によって、非特異性のハイブリッド生成の収率は低下する。しかしながら、緩和なハイブリッド形成条件下では、ハイブリッド形成の特異性は低下し、このハイブリッド形成の特異性の低下によって、ハイブリッド生成の収率は増大する。
「厳格な条件」は、プローブが、典型的には核酸の複合混合物中の標的部分配列とハイブリッド形成するが、他の配列とはハイブリッド形成しないであろう条件を示す。厳格な条件は配列依存性であり、様々な状況において異なるであろう。より長い配列は、より高い温度で特異的にハイブリッド形成する。核酸のハイブリッド形成への広範な指針は、Tijssen,Techniques in Biochemistry and Molecular Biology−Hybridization with Nucleic Probes,「Overview of principles of hybridization and the strategy of nucleic acid assays」(1993)に見出される。一般に、厳格な条件は、定義されたイオン強度pHでの特定の配列の熱的融点(Tm)よりも約5〜10℃低くなるように選択される。Tmは(定義されたイオン強度、pH及び核酸濃度下での)温度であり、この温度では、標的に相補的な50%のプローブが、標的配列に対して平衡状態でハイブリッド形成する(標的配列がTmで過度に存在するため、50%のプローブが平衡状態で占有される)。また、不安定化剤、例えばホルムアミドを添加することで、厳格な条件を実現することもできる。選択的または特異的ハイブリッド形成では、陽性シグナルは自然界の少なくとも2倍、好ましくは自然界のハイブリッド形成の10倍である。例示的で厳格なハイブリッド形成の条件は以下の通りである:50%のホルムアミド、5x SSC、及び1%のSDSにて42℃でインキュベートする。または5x SSC、1%のSDSにて65℃でインキュベートし、洗浄は65℃で0.2x SSCおよび0.1%のSDSにて行う。
厳格な条件下で互いにハイブリッド形成しない核酸は、それらがコードしたポリペプチドが実質的に同一である場合でもなお、実質的に同一である。これは、例えば、遺伝子コードによって許容された最大コドン改変を利用して核酸の複製を発生させた場合に発生する。そのような例では、核酸は、典型的には適度に厳格なハイブリッド形成条件下で、ハイブリッド形成を行う。例示的な「適度に厳格なハイブリッド形成条件」は、緩衝剤として40%のホルムアミド、1M NaCl、1%のSDSにて37℃での、及びIX SSC中にて45℃での洗浄を行う、ハイブリッド形成を含む。陽性ハイブリッド形成は少なくとも自然界の2倍である。代替のハイブリッド形成を当業者に容易に認識させ、かつ洗浄条件を利用して同様に厳格な条件を容易に提供することができる。ハイブリッド形成パラメーターを決定するための追加のガイドラインは、多数の参照、例えば、Current Protocols in Molecular Biology,ed内で提供される。
核酸間のハイブリッド形成は、DNA分子とDNA分子との間で発生し得、ハイブリッド形成はDNA分子とRNA分子との間で発生し得、ハイブリッド形成はRNA分子とRNA分子との間で発生し得る。
「AKT1」または「AKT」は、ヒトv−aktマウス胸腺腫ウイルス癌遺伝子ホモログ1、転写変異体1、RAC−アルファセリン/トレオニン−タンパク質キナーゼをコードするポリヌクレオチドを指し、2011年4月30日に改訂されたGenBank accession NM_005163.2として出現する。
「ALK」は、インスリン受容体スーパーファミリーに属する受容体チロシンキナーゼをコードする遺伝子である未分化リンパ腫キナーゼとしても知られる未分化リンパ腫受容体チロシンキナーゼを指す。この遺伝子は、未分化大細胞リンパ腫、神経芽細胞腫、及び非肺小細胞癌を含む一連の腫瘍内で、再配列される、突然変異する、または増幅することが見出されている。染色体再配列は、この遺伝子において最も一般的な遺伝子改変であり、これによって、ALK(染色体2)/EML4(染色体2)、ALK/RANBP2(染色体2)、ALK/ATIC(染色体2)、ALK/TFG(染色体3)、ALK/NPM1(染色体5)、ALK/SQSTM1(染色体5)、ALK/KIF5B(染色体10)、ALK/CLTC(染色体17)、ALK/TPM4(染色体19)、及びALK/MSN(染色体X)を含む腫瘍形成において、複数の融合遺伝子が発生する。ALK及びEML4の転座によって融合タンパク質がもたらされる。融合タンパク質をコードする1つのポリヌクレオチドは、2008年1月11日にSoda et alによって改訂されたGenBank accession AB274722.1として出現する。「Identification of the transforming EML4−ALK fusion gene in non−small−cell lung cancer」(2007)Nature 448(7153):561−566。「EML」は「棘皮動物微小管結合タンパク質様4」を指す。
「BRAF」は、セリン/トレオニン−タンパク質キナーゼB−Rafとも称されるプロトオンコジーンB−Raf及びv−Raf、ならびにセリン/トレオニンタンパク質キナーゼをコードするポリヌクレオチドを指し、2011年4月24日に改訂されたGenBank accession NM_004333.4として出現する。BRAFの変異体は、アミノ酸位置594及び600でのアミノ酸置換をコードするポリヌクレオチドを含む。「アミノ酸置換」または「アミノ酸置換(複数)」によってアミノ酸が親ポリペプチド配列内の特定の位置で、別のアミノ酸と置き換えられることを意味する。例えば、置換D594Hは、位置594のアスパラギン酸がヒスチジンと置き換えられた変異体ポリペプチドを指す。BRAFの他の変異体ポリペプチドは、D594N及びV600Eを含む。
「EGFR」つまり「上皮成長因子受容体」すなわち「EGFR」は、4つの代替の転写産物のうちの1つによってコードされ、GenBank accession NM_005228.3、NM_201282.1、NM_201283.1、及びNM_201284.1として出現するチロシンキナーゼ細胞表面受容体を指す。EGFRの変異体は、エクソン19内の欠失部分、エクソン20内の挿入部分、及びアミノ酸置換T790MならびにL858Rを含む。
また、「ERBB2」はv−erb−b2赤芽球白血病ウイルス癌遺伝子ホモログ2とも称され、EGFR/ErbBファミリーのメンバーであり、2011年5月1日に改訂されたGenBankaccessionNM_004448.2として出現する。ERBB2の変異体はエクソン20内の挿入部分を含む。
また、「FGFR1」すなわち「線維芽細胞増殖因子受容体1」は、fms関連チロシンキナーゼ−2及びCD331とも称される。FGFR1タンパク質をコードする9つの代替の転写産物は、2011年4月30日に改訂されたGenBank accession NM_023110.2、NM_001174063.1、NM_001174064.1、NM_001174065.1、NM_001174066.1、NM_001174067.1、NM_015850.3、NM_023105.2、及びNM_023106.2として出現する。
「HRAS」すなわち「ハービーラット肉腫ウイルス癌遺伝子ホモログ」は、ポリヌクレオチドによってコードされ、2011年4月17日に改訂されたGenBank accession NM_005343.2として出現する。HRASの変異体はアミノ酸置換Q61L及びQ61Rを含む。
「KRAS」すなわち「カーステンラット肉腫ウイルス癌遺伝子ホモログ」は、2つの代替の転写産物によってコードされ、GenBank accession NM_004985.3及びNM_033360.2として出現する。KRASの変異体はアミノ酸置換G12A/C/D/F/R/Vを含む。
「MET」すなわち「MNNG HOS形質転換遺伝子」は、タンパク質をコードし、肝細胞増殖因子受容体として称され、ポリヌクレオチドによってコードされ、GenBank accession NM_000245.2及びNM_001127500.1として出現する。
「PIK3CA」すなわち「ホスファチジルイノシトール−4、5−ビスホスフェート3−キナーゼ、触媒サブユニットアルファ」は、ポリヌクレオチドによってコードされ、2011年5月1日に改訂されたNM_006218.2として出現する。PIK3CAの変異体はアミノ酸置換E545A/G/K及びH1047L/Rを含む。
「RET」すなわち「形質移入中の再配列」は、受容体チロシンキナーゼをコードする。染色体再配列は、この遺伝子における最も一般的な遺伝子改変であり、それによって、キネシンファミリーメンバー5B(「KIF5B」)/RET、6(「CCDC6」)/RETを含むコイルドコイルドメイン、及び細胞核受容体共役因子4(「NCOA4」)/RETを含む腫瘍形成において複数の融合遺伝子を発生させる。RETによってコードされた代表的なポリヌクレオチドはNM_020630.4として出現する。
「ROS1」すなわち「c−Ros受容体チロシンキナーゼ」はチロシンキナーゼインスリン受容体遺伝子のセブンレスサブファミリーに属する。ROS1によってコードされた代表的なポリヌクレオチドは、2013年1月28日に改訂されたNM_002944.2として出現する。
「KIT/PDGFRA」は2つの遺伝子を指す。また「KIT」は「プロトオンコジーンc−Kit」すなわち「チロシン−タンパク質キナーゼKit」とも称され、サイトカイン受容体をコードする。PDGFAによってコードされた代表的なポリヌクレオチドはNM_000222.2として出現する。「PDGFA」は「アルファ型血小板由来成長因子受容体」をコードする遺伝子である。PDGFAによってコードされた代表的なポリヌクレオチドはNM_006206.4として出現する。
「突然変異タンパク質」すなわち「変異体」は、1つ以上のヌクレオチドまたはアミノ酸をそれぞれ交換、欠失、または挿入することで、野生型または個体集団における最も分布した形態と比べて、異なるポリヌクレオチドまたはポリペプチドを指す。交換され、欠失され、または挿入されたヌクレオチドもしくはアミノ酸の数は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個またはそれ以上、例えば、25、30、35、40、45もしくは50個等であってよい。また、用語、突然変異タンパク質は、転座、例えば、ポリペプチドEML4及びALKをコードする遺伝子の融合を包含することもできる。いくつかの実施形態では、提供されたプローブのセットを包含するキットが提供され、プローブのセットは、AKT1、ALK、BRAF、ERBB2、EGFR、FGFR1、HRAS、KIT、KRAS、MET、PIK3CA、RET、及びROS、またはそれらの突然変異タンパク質をコードするポリヌクレオチドと特異的にハイブリッド形成し、プローブのセットは突然変異タンパク質間で識別を行い、突然変異タンパク質は、AKT1(E17K)、BRAF(L597R、D594H/N、V600E)、EGFR(L858R、G719X、T790M)、HRAS(Q61L/K/R、G12C/D)、KRASG12A/C/D/F/R/V)、及びPIK3CA(E545A/G/K、H1047L/R)をコードするポリヌクレオチドのうちの1つ以上を含む。
「複製数」または「複製数変動」は、DNAの1つ以上のセクションの異常な数の複製を有する細胞をもたらす、ゲノムDNAの改変を指す。複製数変動は、特定の染色体上で欠失された(複製数減少)または重複した(複製数増加)ゲノムの比較的大きな部分に対応する。
「単一ヌクレオチド多型」すなわち「SNP」は、ゲノムの単一のヌクレオチド(A、T、G、またはC)がヒトの生物学的種または対合染色体のメンバー間で異なるときに発生するDNA配列多様性を指す。
他の実施形態では、2つ以上のプローブはプライマー対である。
「プライマー」または「プライマー配列」は、標的核酸配列(例えば、増幅するDNA鋳型)とハイブリッド形成して核酸合成反応の準備を行うオリゴヌクレオチドを指す。プライマーは、DNAオリゴヌクレオチド、RNAオリゴヌクレオチド、またはキメラ配列であってよい。プライマーは、天然、合成、または修飾ヌクレオチドを含むことができる。プライマー長の上限と下限のいずれも実験的に決定される。プライマー長の下限は、核酸増幅反応条件下で標的核酸とハイブリッド形成した後に安定二重鎖を形成するのに必要とされる最短の長さである。そのようなハイブリッド形成条件下で、非常に短いプライマー(3〜4未満のヌクレオチド長であることが多い)は、標的核酸と熱力学的に安定した二重鎖を形成しない。上限は、標的核酸内の所定の核酸配列以外の部分に二重鎖形成を有する可能性によって決定されることが多い。一般に、好適なプライマー長は、約10〜約40のヌクレオチド長の範囲内である。特定の実施形態では、例えば、プライマーは10〜40、15〜30、または10〜20のヌクレオチド長であってよい。プライマーは、適切な条件下に置かれたとき、ポリヌクレオチド配列上で合成を開始する時点で動作可能である。
プライマーは完全に、または実質的に、複製される標的ポリヌクレオチド配列部分と相補的となるであろう。したがって、ハイブリッド形成を促す条件下では、プライマーは、標的配列の相補的な部分に対してアニールするであろう。ポリメラーゼ、ヌクレオチド三リン酸塩等を含むがそれらに限定されない好適な反応剤を添加した後、薬剤を重合することによってプライマーは伸長されて、標的配列の複製を形成する。プライマーは単一ストランドであってよい、または代替として、部分的に二重ストランドであってよい。
いくつかの実施形態では、少なくとも4つのプライマー対及び4つの検出可能に標識されたプローブを包含するキットが提供され、少なくとも4つのプライマー対及び少なくとも4つの検出可能に標識されたプローブは、4つのプライマー対のうちの任意の1つではない。それらの非限定実施形態では、4つのプライマー対及び4つの検出可能に標識されたプローブは4つの増幅検出アッセイを形成する。
「検出」、「検出可能な」、及びその文法的に同意義のものは、標的核酸配列の存在、及び/もしくは量、及び/もしくは同一性を判定する手段を指す。いくつかの実施形態では、標的核酸配列を増幅させることで検出がもたらされる。他の実施形態では、標的核酸の配列を決定することは、標的核酸を「検出すること」として特徴付けられ得る。プローブに付着した標識は、当該業界で知られる任意の様々な異なる標識を含むことができ、それらの標識は、例えば、化学的または物理的手段で検出可能である。プローブに付着可能な標識は、例えば、蛍光性及び発光材料を含んでもよい。
「増幅する」、「増幅」、及びその文法的に同意義のものは、標的核酸配列の少なくとも一部が、限定することなく、直線的または指数関数的に核酸配列を増幅するための広範囲の技術を含む鋳型依存様式で複製される任意の方法を指す。増幅ステップを実施するための例示的な手段は、リガーゼ連鎖反応(LCR)、リガーゼ検出反応(LDR)、連結反応を含み、次いで、Qレプリカーゼ増幅、PCR、プライマー伸長、ストランド置換増幅(SDA)、超分岐ストランド置換増幅、多重置換増幅(MDA)、核酸ストランドベースの増幅(NASBA)、2つのステップの多重化増幅、ローリングサークル増幅(RCA)、レコンビナーゼ−ポリメラーゼ増幅(RPA)(TwistDx、Cambridg、UK)、及び自立配列複製(3SR)を含み、多重型またはそれらの組み合わせ、例えば、OLA/PCR、PCR/OLA、LDR/PCR、PCR/PCR/LDR、PCR/LDR、LCR/PCR、及びPCR/LCR(組み合わされた連鎖反応−CCRとしても知られる)等を含むがそれらに限定されない。そのような技術に関する記載について、とりわけ、Sambrook et al.Molecular Cloning, 3rd Edition; Ausbel et al.;PCR Primer:A Laboratory Manual,Diffenbach,Ed.,Cold Spring Harbor Press(1995);The Electronic Protocol Book, Chang Bioscience(2002),Msuih et al.,J.Clin.Micro.34:501−07(1996);The Nucleic Acid Protocols Handbook,R.Rapley,ed.,Humana Press,Totowa,N.J.(2002)に見出すことができる。
当該業界で既知の配列分析及び電気泳動分析を限定することなく含む技術を用いて、核酸マーカーの分析を実施することができる。配列分析の非限定実施例は、Maxam−Gilbert配列決定、Sanger配列決定、キャピラリーアレイDNA配列決定、熱サイクル配列決定(Sears et al.,Biotechniques,13:626−633(1992))、固相配列決定(Zimmerman et al.,Methods Mol.Cell Biol,3:39−42(1992))、質量分析を用いた配列決定、例えば、マトリックス補助レーザー脱離/イオン化−飛行時間型質量分析(MALDI−TOF/MS;Fu et al.,Nat.Biotechnol,16:381−384(1998))等、及びハイブリッド形成による配列決定を含む。Chee et al.,Science,274:610−614(1996);Drmanac et al.,Science,260:1649−1652(1993);Drmanac et al.,Nat.Biotechnol.,16:54−58(1998)。電気泳動分析の非限定実施例は、スラブゲル電気泳動、例えば、アガロースまたはポリアクリルアミドゲル電気泳動等、キャピラリー電気泳動、及び変性剤濃度勾配ゲル電気泳動を含む。さらに、Life Technologies/Ion Torrent PGM、またはProton,the Illumina HiSEQ、もしくはMiSEQ、及びthe Roche/454 next generation sequencing system等の会社から商業的に入手可能なキット及び器具を使用して、次世代配列決定を実施することができる。
いくつかの実施形態では、励起された光に反応して蛍光シグナルをもたらすプローブの量は、典型的には、増幅反応で生成された核酸の量に関連する。したがって、いくつかの実施形態では、蛍光シグナルの量は、増幅反応で生成された産物の量に関連する。したがって、そのような実施形態では、蛍光指示薬からの蛍光シグナルの強度を測定することによって、増幅産物の量を測定することができる。
「検出可能に標識されたプローブ」は、増幅反応に使用される分子、典型的には、量的またはリアルタイムのPCR分析及び終点分析に使用される分子を指す。そのような検出プローブを使用して標的核酸配列の増幅を観察することができる。いくつかの実施形態では、増幅反応に存在する検出プローブは、時間の関数として生成された単位複製配列(複数可)の量を観察するのに好適である。そのような検出プローブは、5'−エキソヌクレアーゼアッセイ(本明細書中に記載のTAQMAN(登録商標)プローブ(また米国特許第5,538,848号参照)、様々なステムループ分子ビーコン(例えば、米国特許第6,103,476号及び同第5,925,517号、ならびにTyagi and Kramer,1996,Nature Biotechnology 14:303−308参照)、ステムレスまたは線形ビーコン(例えば、WO99/21881参照)、PNA Molecular Beacons(商標)(例えば、米国特許第6,355,421号及び同第6,593,091号参照)、線形PNAビーコン(例えば、Kubista et al.,2001,SPIE 4264:53−58参照)、非FRETプローブ(例えば、米国特許第6,150,097参照)、Sunrise(登録商標)/Amplifluor(商標)プローブ(米国特許第6,548,250号)、ステムループ及び二重鎖Scorpionプローブ(Solinas et al.,2001,Nucleic Acids Research 29:E96及び米国特許第6,589,743号)、バルジループプローブ(米国特許第6,590,091号)、シュードノットプローブ(米国特許第6,589,250号)、サイクリコン(米国特許第6,383,752号)、MGB Eclipse(商標)プローブ(Epoch Biosciences)、ヘアピンプローブ(米国特許第.6,596,490)、及び、例えば、米国特許第6,485,901;Mhlanga et al.,2001、Methods 25:463−471;Whitcombe et al.,1999、Nature Biotechnology.17:804−807;Isacsson et al.,2000、Molecular Cell Probes.14:321−328;Svanvik et al.,2000、Anal Biochem.281:26−35;Wolffs et al.,2001、Biotechniques 766:769−771;Tsourkas et al.,2002、Nucleic Acids Research.30:4208−4215;Riccelli et al.,2002、Nucleic Acids Research 30:4088−4093;Zhang et al.,2002 Shanghai.34:329−332;Maxwell et al.,2002、J. Am.Chem.Soc.124:9606−9612;Broude et al.,2002、Trends Biotechnol.20:249−56; Huang et al.,2002、Chem. Res. Toxicol. 15:118−126;及びYu et al.,2001、J. Am. Chem. Soc 14:11155−11161.に記載のペプチド核酸(PNA)ライトアッププローブ、自己組織化ナノ粒子プローブならびにフェロセン修飾プローブを含むが、それらに限定されない。
また、検出プローブは、限定することなく、ブラックホール消光剤(Biosearch)、Iowa Black (IDT)、QSY消光剤(Molecular Probes)、及びDabsyl and Dabcel スルホン酸塩/carboxylate Quenchers (Epoch)を含む消光剤を含むこともできる。
また、検出プローブは、2つのプローブを含むことも可能であり、それらのプローブでは、例えば、蛍光剤が1つのプローブにあり、消光剤が他のプローブ上にあり、標的上の2つのプローブのハイブリッド形成がともにシグナルを消光する、または標的上のハイブリッド形成が蛍光の変化を介してシグナル構造を改変させる。また、検出プローブは、カルボキシレート基の代わりとなる、S03を有するフルオレセニン色素のスルホン酸塩誘導体、フルオレセインのホスホラミダイト型、及びCY5(例えば、Amershamから商業的に入手可能な)のホスホラミダイト型を含むことも可能である。いくつかの実施形態では、インターシェレーティング標識、例えば、臭化エチジウム、SYBR(登録商標)Green I(Molecular Probes)、及びPicoGreen(登録商標)(Molecular Probes)等を使用することによって、検出プローブなしでリアルタイムまたは終点での増幅産物の可視化が可能となる。いくつかの実施形態では、リアルタイムの可視化は、両方のインターカレーティング検出プローブも含むことができ、配列ベース検出プローブを採用することができる。いくつかの実施形態では、検出プローブは、増幅反応において相補的な配列とハイブリッド形成しないときに少なくとも部分的に消光され、増幅反応において相補的な配列とハイブリッド形成するときは少なくとも部分的に消光されない。いくつかの実施形態では、本教示の検出プローブは63〜69℃のTmを有するが、本教示に導かれ、日常実験によって、他のTmを有する検出プローブをもたらすことが可能であることが理解されよう。いくつかの実施形態では、プローブは、様々な修飾、例えば、小溝結合剤(例えば、米国特許第6,486,308号参照)をさらに含み、望ましい熱力学的特性をさらに提供することができる。
いくつかの実施形態では、様々な検体種間の移動の差速に基づく任意の様々な移動依存分析技術を介して検出が発生し得る。例示的な移動依存分析技術は、電気泳動、クロマトグラフィー、質量分光複製、沈降、例えば、勾配遠心分離、フィールドフローフラクショネーション、多段階抽出技術等を含む。いくつかの実施形態では、移動プローブは、増幅産物とハイブリッド形成され得て、標的核酸配列の同一性は、溶出移動プローブの移動依存分析技術によって決定され得るが、それらは、例えば、PCT出願公開第WO04/46344号、Rosenblum et al.及び同第WO01/92579号、Wenz et alに記載される通りである。いくつかの実施形態では、様々なマイクロアレイ及び関連するソフトウェア、例えば、the Applied Biosystems Array System with the Applied Biosystems 1700 Chemiluminescent Microarray Analyzer、及び特に、Affymetrix,Agilent,Illumina,and Amersham Biosciences、(Gerry et al.,J.Mol.Biol.292:251−62、1999;De Bellis et al.,Minerva Biotec 14:247−52、2002;and Stears et al.,Nat. Med. 9:14045,including supplements、2003も参照)から入手可能な他の商業的に入手可能なアレイシステムによって、検出を実現することができる。検出はレポーター基を含むことができるが、そのレポーター基は、標識されたプライマーの一部として反応生成物中に組み込まれるか、または増幅中に標識されたdNTPを組み込むために反応生成物中に組み込まれるかのいずれかで組み込みが行われる、あるいは、例えば、レポーター基を含むハイブリッド形成タグ補完を介して、または反応生成物に必要不可欠なあるいはそれらに結合するリンカーアームを介して反応生成物に結合するが、それらを介する結合に限定されないということを理解されたい。また、標識されていない反応生成物を、例えば、質量分析を用いて検出することも、本教示の範囲内である。
また、本発明のキットは、本明細書中に記載の1つ以上の方法及び/もしくは本明細書中に記載の1つ以上の組成物もしくは試薬に関する記載事項を実施するための命令を含むこともできる。命令及び/もしくは記載事項は印刷された書式であってよく、キットインサート内に含まれてもよい。また、キットは、そのような命令または記載事項を提供するインターネットの所在を書面による明細で含むこともできる。
いくつかの実施形態では、プローブのセット及び試料を含む組成物を提供するが、プローブのセットは、遺伝子AKT1、ALK、BRAF、ERBB2、EGFR、FGFR1、HRAS、KIT、KRAS、MET、PIK3CA、RET、及びROSを特異的に認識し、プローブのセットは、遺伝子AKT1、ALK、BRAF、ERBB2、EGFR、HRAS、KRAS、MET、PIK3CA、RET、及びROSのうちの1つ以上の対立遺伝子変異体を認識して識別することができる。
開示された遺伝子及び変異体の任意の組み合わせをキット及び組成物中に含むことができる。例えば、本明細書中でより詳細に記載される実施可能性インデックス(AI)の範疇と変異体分布率との組み合わせから、遺伝子及び変異体を選択することができる。この点で、開示された組成物及びキットの様々な実施形態では、AI1+分布率>1%、AI2+分布率>1%、AI3+分布率>1%、AI1+分布率0.1%〜1%、AI2+分布率0.1%〜1%、AI3+分布率0.1%〜1%、及びそれらの組み合わせから選択される実施可能性インデックス及び割合分布率から遺伝子変異体を選択することができる。
特定の実施形態では、肺癌と診断された対象に対する実施可能な治療勧告を決定する方法を提供する。他の実施形態は、肺癌を患う対象の治療に対する応答の可能性を判定する方法、及び肺癌を患う患者を治療するための方法を含む。
本方法の一実施形態では、肺癌の亜型は肺腺癌である。特定の実施形態では、肺癌の亜型は扁平上皮肺癌である。
本方法は、患者から試料を得るステップを含み、対象の遺伝子内の少なくとも1つの変異体を検出し、その検出された遺伝子変異体に基づいて患者のAIまたは治療を決定する。
患者の試料は、対象の肺癌からの核酸を含む任意の身体組織または体液であってよい。特定の実施形態では、試料は、循環腫瘍細胞または細胞フリーDNAを含む血液試料であろう。他の実施形態では、試料は組織、例えば、肺組織であってよい。肺組織は腫瘍組織からのものであってもよく、新鮮冷凍されたもの、またはホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)されたものであってよい。特定の実施形態では、肺腫瘍FFPE試料を得る。
本明細書中にAIの5つの範疇を提供する。AI1は、遺伝子変異体の状態に基づいて、治療勧告において臨床コンセンサスが存在する範疇を表す。AI1のデータソースは、非小細胞肺癌(NSCLC)についてのNational Comprehensive Cancer Network Practice Guidelines in Oncology (NCCNガイドライン)(バージョン2.2013)である。このインデックスは、NCCNガイドラインが遺伝子及び変異体の種類に基づいた治療を特に勧告する場合、割り当てられる。
AI2は、遺伝子変異体の状態に基づく患者の治療応答の臨床試験または臨床症例報告の証拠が存在する範疇を表す。
AI3は、遺伝子変異体の状態が登録基準として用いられる、つまり、特定の遺伝子及び変異体が(選定または除外のための)臨床試験の登録基準の一部として必要とされる、1つ以上の臨床試験が進行する範疇である。
AI4は、遺伝子変異体の状態に基づく治療応答の前臨床での証拠が存在する範疇である。このインデックスは、前臨床での治療応答との関連を示すために報告された遺伝子及び事象を含む。
AI5は、異常な遺伝子に標的の治療が有効である範疇である。このインデックスは、治療が実施可能であると認められるための遺伝子及び関連付けられた変異体の必須要件に基づく。
0.1%を超える分布率に基づいて、肺癌変異体を優先する。本発明で記載の遺伝子変異体のうちの1つを含有することが見出された試験された全ての臨床標本を合計し、その値を、試験された全臨床標本に対する割合として示すことによって、肺癌の参照データセットから分布率を決定した。例えば、腺癌及び扁平上皮癌内の、分布率が0.1%〜1%、及び分布率が1%を超える遺伝子変異体を本明細書中(表1及び3参照)に示すが、割合範囲の任意のサブセット、または割合範囲よりも低いもしくは高いサブセットを使用して、AIと関連付けられた追加の遺伝子変異体を表すことができる。この変異体は、SNP、挿入、欠失、転座、及び複製数変動(例えば、増加または減少)を含むが、それらに限定されない。
表1に示すように、本明細書中で開示され、AIと関連付けられる遺伝子変異体は、治療選択を、全原発性肺腺癌のうち50%を超える肺腺癌に対して提供する。この種類の肺癌遺伝子変異体の広範囲のスクリーニング及び50%を超える肺腺癌患者集団に対する治療勧告は、以前は利用することができなかった。本開示では遺伝子変異体を決定する方法を提供し、その方法を単一のアッセイまたはパネル内で実施することができ、それによって、典型的な肺腫瘍生検または直視下切除から得た貴重かつわずかな試料を用いて、より優れた変異体検出を行うことができる。本明細書中で特定された遺伝子及び変異体は非限定実施例であり、遺伝子及び変異体を容易に追加または除去することができ、役立つ、患者の変異体及び治療選択を特定し得ることを理解されたい。さらに、本明細書中に提供された方法で、AI及び分布率の任意の組み合わせを検出することができる。例えば、一実施形態では、全AI範疇及び変異体を決定することができる。別の実施例では、AI1+分布率>1%、AI2+分布率>1%、AI3+分布率>1%、AI1+分布率0.1%〜1%、AI2+分布率0.1%〜1%、AI3+分布率0.1%〜1%、及びそれらの任意の組み合わせを、本明細書中に開示された方法で決定することができる。
本開示は、選択されたマーカーの分布率の割合とAI範疇との組み合わせに応じて、腺癌及び扁平上皮癌集団の多数のサブセットに治療選択を提供する。表4〜10に示されるAI+分布率%の様々な組み合わせを選択することによって、割合が変動する疾病集団に治療選択を提供することができる(実施例II参照)。
本開示はさらに、対象の腫瘍遺伝子変異体の状態に基づいて、実施可能な治療勧告を、肺癌を患う対象に提供する。実施可能な治療勧告は、薬学的治療、外科手術、光力学治療(PTD)、レーザー治療、放射線、食事療法指導、臨床試験提案等を含み得る。本明細書中に提供された実施可能な治療勧告(表2及び3参照)は例示的である。追加のデータ、刊行物、臨床報告、治療及び臨床試験が利用可能である場合、追加の実施可能な治療勧告を追加または削除することができる。さらに、性別、家系、ライフスタイル、食生活、及び他の関連要因を含むがそれらに限定されない追加の情報を利用して、実施可能な治療勧告を提供することができる。
特定の実施形態では、本方法は、実施可能な治療勧告を実施することを含む。したがって、実施可能な治療勧告を実施することは、限定することなく、治療的に効果的な量の1つ以上の治療的薬剤(化学療法薬、標的治療薬、抗血管新生薬等)を投与することと、食事療法計画を実行することと、放射線を投与すること、及び/もしくは1つ以上の臨床試験に参加することと、を含み得る。
肺癌を治療するための化学療法薬の実施例は、Cisplatinまたはカルボプラチン、ゲムシタビン、パクリタキセル、ドセタキセル、エトポシド、及び/もしくはビノレルビンを含む。標的治療薬(癌の成長及び転移を特異的に阻害する薬)は、例えば、ベバシズマブ(AVASTIN(商標))及びセツキシマブ等を含むがそれらに限定されないモノクローナル抗体、ならびに、例えば、ゲフィチニブ(IRESSA(商標))、エルロチニブ(TARCEVA(商標))クリゾチニブ及び/もしくはベムラフェニブ等を含むがそれらに限定されないチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)を含む。
肺癌を治療するための追加の化学療法薬は、TKI:バンデタニブ、トファシチニブ、リンゴ酸スニチニブ、ソラフェニブ、ルキソリチニブ、レゴラフェニブ、ポナチニブ、パゾパニブ、ニロチニブ、レフルノミド、トシル酸ラパチニブ、イマチニブメシル酸塩、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ダサチニブ、クリゾチニブ、カボザンチニブ、ボスチニブ、アキシチニブ、ラドチニブ、チボザニブ、マシチニブ、アファチニブ、XL−647、トレバナニブ、チバンチニブ、SAR−302503、リロツムマブ、ラムシルマブ、プリチデプシン、パクリチニブ、オランチニブ、ニンテダニブ、ネラチニブ、ネリペリムト(nelipepimut)−S、モテサニブジホスフェート、ミドスタウリン、リニファニブ、レンバチニブ、イブルチニブ、フォスタマチニブジナトリウム、エルパモチド、ドビチニブ乳酸塩、ダコミチニブ、セディラニブ、バリシチニブ、アパチニブ、Angiozyme、X−82、WBI−1001、VX−509、バルリチニブ、TSR−011、トベツマブ(tovetumab)、テラチニブ、RG−7853、RAF−265、R−343、R−333、キザルチニブジヒドロクロリド、PR−610、ポジオチニブ、PLX−3397、PF−04554878、Pablocan、NS−018、モメロチニブ、MK−1775、ミルシクリブ(milciclib)マレイン酸塩、MGCD−265、リンシチニブ、LDK−378、KX2−391、KD−020、JNJ−40346527、JI−101、INCB−028060、イクルクマブ、ゴルバチニブ、GLPG−0634、ガンドチニブ(gandotinib)、フォレチニブ、ファミチニブ、ENMD−2076、ダヌセルチブ、CT−327、クレノラニブ、BMS−911543、BMS−777607、BMS−754807、BMS−690514、バフェチニブ、AZD−8931、AZD−4547、AVX−901、AVL−301、AT−9283、ASP−015K、AP−26113、AL−39324、AKN−028、AE−37、AC−480、2586184、X−396、ボリチニブ、VM−206、U3−1565、テリアチニブ(theliatinib)、TAS−115、スルファチニブ(sulfatinib)、SB−1317、SAR−125844、S−49076、レバスチニブ、R84抗体、Peregrine、R−548、R−348、PRT−062607、P−2745、ONO−4059、NRC−AN−019、LY−2801653、KB−004、JTE−052、JTE−051、IMC−3C5、イロラセルチブ(ilorasertib)、IDN−6439、HM−71224、HM−61713、ヘナチニブ(henatinib)、GSK−2256098、エピチニブ(epitinib)、EMD−1214063、E−3810、EOS、CUDC−101、CT−1578、シパチニブ(cipatinib)、CDX−301、CC−292、BI−853520、BGJ−398、ASP−3026、ARRY−614、ARRY−382、AMG−780、AMG−337、AMG−208、AL−3818、AC−430、4SC−203、Z−650、X−379、WEE−1/CSN5、Tekmira Pharmaceuticals、Wee−1キナーゼ阻害剤、Tekmira Pharmaceuticals、VS−4718、VEGFR2阻害剤、AB Science、VEGF/rGel、Clayton Biotechnologies、VEGF阻害剤、Interprotein、UR−67767、チロシンキナーゼ阻害剤、Bristol−Myers Squibb、チロシンキナーゼ阻害剤、Aurigene Discovery Technologies、チロシンキナーゼ2阻害剤、Sareum、TrkA ZFP TF、TrkA阻害剤、Proximagen、TP−0903、TP−0413、TKI、Allergan、Sym−013、sykキナーゼ阻害剤、Almirall、Sykキナーゼ阻害剤、Abb Vie、SYK阻害剤プログラム、Ziarco、SUN−K706、SN−34003、SN−29966、SIM−930、SIM−6802、SIM−010603、SGI−7079、SEL−24−1、SCIB−2、SAR−397769、RETキナーゼ阻害剤、Bionomics、R−256、PRT−062070、PRT−060318、PRS−110、PLX−7486、ORS−1006、ORB−0006、ORB−0004、ORB−0003、ONO−WG−307、ON−044580、NVP−BSK805、NNI−351、NMS−P948、NMS−E628、NMS−173、MT−062、MRLB−11055、MG−516、KX2−361、KIT816阻害剤、AB Science、ヤーヌスキナーゼ阻害剤、Celgene、JAK3−阻害剤、Principia BioPharma、Jak1阻害剤、Genentech、JAK阻害剤、Almirall、INCB−16562、hR1誘導体、Immunomedics、HMPL−281、HM−018、GTX−186、GSK−143、GS−9973、GFB−204、消化管間葉性腫瘍治療、Clovis Oncology、G−801、FX−007、FLT4キナーゼ阻害剤、Sareum、FLT3/cKit阻害剤、Johnson & 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No.B−1146、XL−999、XL−820、XL−228、VX−667、バタラニブ、チロシンタンパク質キナーゼ阻害剤(inhibs)、チロシンキナーゼ阻害剤(inhibs)、Yissum、チロシンキナーゼ阻害剤(inhibs)、CSL、チロシンキナーゼ拮抗薬(antags)、ICRT、トザセルチブ(tozasertib)乳酸塩、TG−100−13、タンデュチニブ、TAK−593、TAK−285、Symadex、Sykキナーゼ阻害剤、SGX、SU−5271、SU−14813、SGX−523、セマクサニブ、サラカチニブ(saracatinib)、RP53801、RG−14620、RG−13291、RG−13022、R−112、PLX−647、PKI−166、Pharmaprojects No.6085、Pharmaprojects No.4960、Pharmaprojects No.4923、Pharmaprojects No.4863、Pharmaprojects No.3624、Pharmaprojects No.3292、Pharmaprojects 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、ALK阻害剤、Cephalon−2、AI−1008、AHNP、Fulcrum、AGN−211745、AGN−199659、AG−957、AG−1295、AEE−788、及びADL−681を含むが、それらに限定されない。
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Ab、Fulcrum、HER2ワクチン、ImmunoFrontier、HER−2結合剤、Borean、Her−l/Her−2二重阻害剤、Hanmi、Her阻害剤、Deciphera、HEM−80322、HDAC多重標的阻害剤、Curis、GW−771806、GW−654652、GSK−1838705A、GNE−A、膠芽腫遺伝子治療、Biogen Idec、ゲニステイン、遺伝子治療、UCSD、焦点接着キナーゼ阻害剤、Kinex、FMSキナーゼ阻害剤、Cytopia、FLT−3MAb、ImClone、Flt−3阻害剤、Elan、Flt3/4抗癌、Sentinel、FAK/JAK2阻害剤、Cephalon、FAK阻害剤、Ontogen、FAK阻害剤、Novartis、FAK阻害剤、GlaxoSmithKline、FAK阻害剤、Cytopia、EXEL−6309、Etk/BMXキナーゼ阻害剤、SuperGen、エルブスタチン、erbB−2PNV、UAB、erbB−2阻害剤、Cengent、ER−068224、エフリン−B4sol受容体、VasGene、エフリン−B4RTK阻害剤(inhib)、VasGene、EphA2受容体チロシンキナーゼ阻害剤、Pfizer、ENMD−981693、EHT−102、EHT−0101、EGFR/Her−2キナーゼ阻害剤、Shionogi、EGFR−CA、EGFRキナーゼ阻害剤、Kinex、EGF−ゲニステイン、Wayne、EGF−593A、EG−3306、DX−2240、DP−4577、DP−4157、DP−2629、DP−2514、ドラマピモド、DNX−5000シリーズ、DN−30Fab、ジアニリノフタルイミド、重水素化エルロチニブ、CoNCERT、樹状細胞調節物質、Antisoma、DD−2、Jak阻害剤、DD−2、二重Jak3/Syk、DCC−2909、DCC−2157、D−69491、CYT−977、CYT−645、CX−4715、クルクミン類似体、Onconova、CUDC−107、CT−100、CT−052923、CS−230、CP−724714、CP−673451、CP−564959、CP−292597、CP−127374、Cmpd−1、CL−387785、CKD−712、CHIR−200131、CH−330331、CGP−53716、CGP−52411、CGI−1746、CGEN−B2、CGEN−241、CFAK−Y15、CEP−37440、CEP−33779、CEP−28122、CEP−2563ジヒドロクロリド、CEP−18050、CEP−17940、セラストロール、CDP−791、CB−173、癌ワクチン、bcr−abl、Mologen、癌治療薬、Cephalon、CAB−051、c−Srcキナーゼ阻害剤(inhibs)、AstraZene、c−Met/Her阻害剤、Decipher、c−Metキナーゼ阻害剤、Cephalon、c−Met阻害剤、Roche、c−Met阻害剤、Merck、c−kit阻害剤、Deciphera、c−キット阻害剤、Cell、c−Abl阻害剤、Plexxikon、c−Abl阻害剤、Onconova、BVB−808、Btk阻害剤、Bristol−Myers Squibb、Btk阻害剤、Pharmacyclics−2、BSF−466895、Brk/PTK6阻害剤、Merck&Co、BreMel/rGel、BPI−703010、BPI−702001、BP−100−2.01、BMXキナーゼ阻害剤、Amphora、BMS−817378、BMS−754807バックアップ、BMS−743816、BMS−577098、BLZ−945、BIW−8556、BIO−106、Behcet病治療、Cr、BAY−85−3474、AZM−475271、AZD−0424、AZ−Takl、AZ−23、Axlキナーゼ阻害剤、SuperGen、Axl阻害剤、Deciphera、Axl阻害剤、CRT、AVL−101、AV−412、オーロラ/FLT3キナーゼ阻害剤(inhibs)、Im、AST−6、AST−487、ARRY−872、ARRY−768、ARRY−470、ARRY−333786、アプリコキシブ+EGFR−TKI、Tragara、AP−23994、AP−23485、抗癌、CoNCERT、抗癌、Bracco、抗癌、Avila−4、抗癌、Avila−3、抗癌、Avila−2、抗癌ZFP、ToolGen、抗癌治療、Ariad、抗癌MAb、Xencor−2、抗癌MAb、Kolltan、血管新生抑制治療(ther)、Deciphera、抗Tie−1MAb、Dyax、抗PDGF−B MAb、Mill、抗炎症、Kinex、抗炎症、Avila、抗炎症治療(ther)、Vitae、抗HER2neu scFv、Micromet、抗HER2/Flt3リガンド、Symbi、抗HER2MAb、Abiogen、抗Flt−1MAb、ImClone、抗fakオリゴヌクレオチド、抗ErbB−2MAb、Enzon、抗EphA4MAb、MedImmune、抗EGFRvIII MAb、Amgen、抗EGFR MAb、Xencor、抗EGFR免疫毒素、IV AX、抗CD20/Flt3リガンド、Symbi、Anti−Cancer Ligands、Enchira、抗ALK MAb、MedImmune、アンギオポエチン、Regeneron、AMG−Jak2−01、AMG−458、AMG−191、ALK阻害剤、PharmaDesign、ALK阻害剤、Lilly
、ALK阻害剤、Cephalon−2、AI−1008、AHNP、Fulcrum、AGN−211745、AGN−199659、AG−957、AG−1295、AEE−788、及びADL−681を含むが、それらに限定されない。
ErbBチロシンキナーゼ阻害剤(ERbB)は、バンデタニブ、トシル酸ラパチニブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、アファチニブ、XL−647、ネラチニブ、ネリペリムト(nelipepimut)−S、ドビチニブ乳酸塩、ダコミチニブ、バルリチニブ、RAF−265、PR−610、ポジオチニブ、KD−020、BMS−690514、AZD−8931、AVX−901、AVL−301、AE−37、AC−480、VM−206、テリアチニブ(theliatinib)、IDN−6439、HM−61713、エピチニブ(epitinib)、CUDC−101、シパチニブ(cipatinib)、Z−650、SN−34003、SN−29966、MT−062、CST−102、ARRY−380、XL−999、バタラニブ、TAK−285、SU−5271、PKI−166、Pharmaprojects No.4960、Pharmaprojects No.3624、ムブリチニブ、KSB−102、GW−282974、EMD−55900、CNF−201シリーズ、カネルチニブジヒドロクロリド、癌ワクチン、Ajinomoto、胸部癌治療、Galapago、BIBX−1382、AZD−4769、Argos、AP−23464、抗HER2/neu模倣物、Cyclacel、抗HER−2/neuアンチセンス、Tekm、AG−18、ZM−254530、ZD−1838、VEGFR/EGFR阻害剤(inhib)、Amphora、VEGF−TK阻害剤、AstraZeneca、V−930、RNAi癌治療、Benitec Biopharma、RM−6427、RB−200h、PX−104.1、Pharmaprojects No.6291、Pharmaprojects No.6271、Pharmaprojects No.4164、Pharmaprojects No.3985、Pharmaprojects No.3495、ペリチニブ、PD−169540、PD−166285、PD−154233、PD−153035、汎HERキナーゼ阻害剤(inhib)、Ambit−2、汎HER阻害剤、SUGEN、汎HER ACL、ON−045270、NSC−242557、NL−0031、ミュラー管阻害物質(subst)、Ma、ME−103、キナーゼ阻害剤、Amgen、JNJ−26483327、ISU−101、INSM−18、インへルビン(inherbins)、Enkam、HM−60781、HM−30XXXシリーズ、Her2/neu&EGFR Ab、Fulcrum、HER2ワクチン、ImmunoFrontier、HER−2結合剤、Borean、Her−1/Her−2二重阻害剤、Hanmi、Her阻害剤、Deciphera、HEM−80322、遺伝子治療、UCSD、erbB−2PNV、UAB、erbB−2阻害剤、Cengent、EHT−102、EGFR/Her−2キナーゼ阻害剤、Shionogi、EGFR−CA、EGFRキナーゼ阻害剤、Kinex、EGF−593A、ジアニリノフタルイミド、重水素化エルロチニブ、CoNCERT、D−69491、クルクミン類似体、Onconova、CUDC−107、CP−724714、CP−292597、CL−387785、CGEN−B2、CAB−051、c−Met/Her阻害剤、Decipher、BreMel/rGel、BIO−106、AV−412、AST−6、ARRY−333786、アプリコキシブ+EGFR−TKI、Tragara、抗癌、CoNCERT、抗癌MAbs、Xencor−2、抗HER2neu scFv、Micromet、抗HER2MAb、Abiogen、抗ErbB−2MAb、Enzon、抗EGFRvIII MAb、Amgen、抗EGFR MAb、Xencor、抗EGFR免疫毒素、IV AX、Anti−Cancer Ligands、Enchira、AHNP、Fulcrum、AEE−788、及びADL−681を含むが、それらに限定されない。
MEK1またはMEK2(MEK)は、トラメチニブ、ARRY−438162、WX−554、セルメチニブ、ピマセルチブ(Pimasertib)、E−6201、BAY−86−9766、TAK−733、PD−0325901、GDC−0623、BI−847325、AS−703988、ARRY−704、Antroquinonol、CI−1040、SMK−17、RO−5068760、PD−98059、及びER−803064を含むが、それらに限定されない。
PIK3CA関連治療は、ペリホシン、BKM−120、ZSTK−474、XL−765、XL−147、PX−866、PKI−587、ピクチリシブ、PF−04691502、BYL−719、BEZ−235、BAY−80−6946、PWT−33597、PI3キナーゼ/mTOR阻害剤、Lilly、INK−1117、GSK−2126458、GDC−0084、GDC−0032、DS−7423、CUDC−907、BAY−1082439、WX−037、SB−2343、PI3/mTORキナーゼ阻害剤、Amgen、mTOR阻害剤/PI3キナーゼ阻害剤、Lilly−1、LOR−220、HMPL−518、HM−032、GNE−317、CUDC908、CLR−1401、抗癌、Progenics、抗癌治療、Sphaera Pharma−1、AMG−511、AEZS−136、AEZS−132、AEZS−131、AEZS−129、ピクチリシブ、コンパニオン診断、GDC−0980、コンパニオン診断、GDC−0032、コンパニオン診断、AZD−8055、VEL−015、SF−2523、SF−2506、SF−1126、PX−2000、PKI−179、PBK p110アルファ阻害剤、Ast、PI3K阻害剤、Semafore−2、PI3K阻害剤、Invitrogen、PI3K阻害剤コンジュゲート、Semaf、PI3Kコンジュゲート、Semafore、PI3−不可逆的アルファ阻害剤、Pathway、PI3−アルファ/デルタ阻害剤、Pathway Therapeutics、PI3−アルファ阻害剤、Pathway Therapeutics、PI3キナーゼ阻害剤、Wyeth、PI3キナーゼ阻害剤、Telik、PI3キナーゼアルファ選択的阻害剤、Xcovery、PI−620、PF−4989216、PF−04979064、PF−00271897、PDK1阻害剤、GlaxoSmithKline、ONC−201、KN−309、アイソフォーム−選択的PI3a/Bキナーゼ阻害剤、Sanofi、イノシトールキナーゼ阻害剤(inhibs)、ICRT、HM−5016699、肝細胞癌治療、Sonitu、GSK−1059615、膠芽腫治療、Hoffmann−La Roche、EZN−4150、CU−906、CU−903、CNX−1351、抗血栓症、Cerylid、4−メチルプテリジノン(methylpteridinones)を含むが、それらに限定されない。
ALKを対象とする治療は、クリゾチニブ、コンパニオン診断、AbbVie、クリゾチニブ、TSR−011、RG−7853、LDK−378、AP−26113、X−396、ASP−3026、NMS−E628、DLX−521、オーロラキナーゼ+ALK阻害剤、Sareum、オーロラキナーゼ+ALK阻害剤、AstraZeneca、ALK阻害剤、AstraZeneca、Alk阻害剤、Cephalon−3、ALK阻害剤、Aurigene Discovery Technologies、LDK−378、コンパニオン診断、クリゾチニブ、コンパニオン診断、Roche、TAE−684、キナーゼ阻害剤、Cephalon、GSK−1838705A、EXEL−6309、Cmpd−1、CEP−37440、CEP−28122、CEP−18050、癌治療薬、Cephalon、抗ALK MAb、MedImmune、ALK阻害剤、PharmaDesign、ALK阻害剤、Lilly、ALK阻害剤、及びCephalon−2を含むが、それらに限定されない。
RETを対象とする治療は、バンデタニブ、リンゴ酸スニチニブ、ソラフェニブ、レゴラフェニブ、カボザンチニブ、SAR−302503、モテサニブジホスフェート、アパチニブ、RETキナーゼ阻害剤、Bionomics、NMS−173、MG−516、ソラフェニブビーズ、Biocompatibles、RET阻害剤、細胞T、MP−371、キナーゼ阻害剤、MethylGene、JNJ−26483327、DCC−2157、及びAST−487を含むが、それらに限定されない。
したがって、それら及び他の薬剤を単独でまたは組み合わせて使用することによって、NSCLCを治療することができ、本明細書中に開示された実施可能な治療勧告に含むことができる。
また、治療に対する陽性または陰性反応の可能性を判定すること、及び/もしくは対象の試料内で検出された遺伝子変異体に基づいて対象を治療することを対象とする方法も本明細書中で提供する。表2及び3を参照すると、特定の実施形態では、実施可能な治療勧告は特定の治療を指す。例えば、腫瘍試料内に存在するEML4−ALK融合によって、クリゾチニブを用いた治療の勧告がなされる。対照的に、EGFR T790M突然変異体が存在することによって、この変異体がTKIに耐性がある腫瘍細胞をもたらすため、EGFRチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)が適切な治療ではないことが示されるであろう。実施可能な治療勧告を用いることによって、対象の腫瘍の変異体の状態に応じて、治療薬を投与するまたは治療薬を控えることができる。
報告
別の態様では、本発明は、癌を患う対象の予後または治療応答予測を示す報告を特徴付ける。本報告は、例えば、電子または紙形態であってよい。本報告は、基本的な患者情報を含むことができ、その情報には、対象識別子(例えば、対象の名前、社会保障番号、医療保険番号、またはランダムに発生した番号)、対象の身体特徴(例えば、年齢、体重、または性別)、依頼医師の名前、予後が発生したデータ、及び試料収集のデータが含まれる。報告された予後は、特定期間生存する可能性、特定期間内の特定の治療(例えば、化学療法薬または直視下治療)に対する応答の可能性、及び/もしくは癌の再発の可能性と関連し得る。報告された予後は、特定の期間生存する割合の可能性、治療への好ましい応答の割合の可能性(好ましい応答は、定義された、例えば、腫瘍縮小または腫瘍成長の鈍化であってよい)、または定義された期間を超えた再発の割合の可能性(例えば、5年を超えて生存する20%可能性)の形式であってよい。別の実施例では、報告された予後は、生存、治療に対する応答、またはある期間を超えた再発の可能性の一般的な記載であってよい。別の実施例では、報告された予後はグラフの形式であってよい。また、遺伝子発現レベル及び遺伝子変異体/突然変異体に加え、報告された予後は、対象の追加の特徴(例えば、年齢、癌の段階、性別、前処置、適応度、心臓血管の健康、及び精神の健康)を考慮してもよい。
別の態様では、本発明は、癌を患う対象の予後または治療応答予測を示す報告を特徴付ける。本報告は、例えば、電子または紙形態であってよい。本報告は、基本的な患者情報を含むことができ、その情報には、対象識別子(例えば、対象の名前、社会保障番号、医療保険番号、またはランダムに発生した番号)、対象の身体特徴(例えば、年齢、体重、または性別)、依頼医師の名前、予後が発生したデータ、及び試料収集のデータが含まれる。報告された予後は、特定期間生存する可能性、特定期間内の特定の治療(例えば、化学療法薬または直視下治療)に対する応答の可能性、及び/もしくは癌の再発の可能性と関連し得る。報告された予後は、特定の期間生存する割合の可能性、治療への好ましい応答の割合の可能性(好ましい応答は、定義された、例えば、腫瘍縮小または腫瘍成長の鈍化であってよい)、または定義された期間を超えた再発の割合の可能性(例えば、5年を超えて生存する20%可能性)の形式であってよい。別の実施例では、報告された予後は、生存、治療に対する応答、またはある期間を超えた再発の可能性の一般的な記載であってよい。別の実施例では、報告された予後はグラフの形式であってよい。また、遺伝子発現レベル及び遺伝子変異体/突然変異体に加え、報告された予後は、対象の追加の特徴(例えば、年齢、癌の段階、性別、前処置、適応度、心臓血管の健康、及び精神の健康)を考慮してもよい。
予後に加え、報告は任意で、対象の遺伝子の発現レベルまたは突然変異状態に関する未加工データを含むことができる。
実施例I
ゲノム及び遺伝子変異体のデータを、Life Technologies and Compendia Bioscience's ONCOMINE(商標)Concepts Edition及びONCOMINE(商標)Power Tools、一連のウェブアプリケーション、ならびに、高スループット癌プロファイリングデータを、合成収集、キュレーション、オントロジー化、及び分析することによって統合ならびに統一するウェブブラウザーから得た。さらに、突然変異遺伝子変異体データもまた、The Cancer Genome Atlas (TCGA) Portalから入手可能な次世代配列決定データを、Life Technologies and Compendia Bioscienceがキュレーション及び分析することによって得た。
ゲノム及び遺伝子変異体のデータを、Life Technologies and Compendia Bioscience's ONCOMINE(商標)Concepts Edition及びONCOMINE(商標)Power Tools、一連のウェブアプリケーション、ならびに、高スループット癌プロファイリングデータを、合成収集、キュレーション、オントロジー化、及び分析することによって統合ならびに統一するウェブブラウザーから得た。さらに、突然変異遺伝子変異体データもまた、The Cancer Genome Atlas (TCGA) Portalから入手可能な次世代配列決定データを、Life Technologies and Compendia Bioscienceがキュレーション及び分析することによって得た。
TCGAから得たデータは、複数のゲノム配列決定センターによって処理され、注釈付けされたデータセットからの突然変異体の結果を含む。TCGA内で特徴付けられた全突然変異体データは、腫瘍標本に特異的であり、同じ個人から得られた正常組織標本では観測されない突然変異体を含む体細胞突然変異体データであった。一貫性のある変異体の注釈を得るために、TCGAから得た突然変異体を、単一組の転写産物及び変異体分類規則に基づいて再注釈した。標準注釈パイプラインは、肺癌遺伝子変異体の識別中に突然変異体が一貫して評価され、共通解釈されることを保証した。突然変異体注釈ステップでは、TCGAから得た突然変異体を標準転写産物に対して再注釈した。設定されたこの転写産物は、2012年2月19日にUCSCから得たhgl8及びhgl9ゲノムビルドからのRefGene転写産物を含んだ。
ONCOMINE Power Tool内に組み込み込まれた突然変異体データを、Sanger Institute's Catalogue of Somatic Mutations in Cancer (COSMIC)を含む複数のソースから得た。COSMICから提供された突然変異体のデータは、その独自の注釈を保持した。
複数の臨床試料では、遺伝子コード配列における変異体の位置に基づいて再発性遺伝子突然変異体を特定した。突然変異体が、コードされたアミノ酸を変更したコーディングエクソン内の単一ヌクレオチド多型(SNP)である場合に、ミスセンス突然変異体を推測した。そのようなミスセンス突然変異遺伝子変異体は、同じ遺伝子が同じSNPを複数の試料内に含む場合に再発した。ヌクレオチド突然変異体が、3つのヌクレオチドによって分割可能な挿入または欠失である場合、ホットスポットのインフレーム挿入/欠失突然変異体を推測した。
肺癌内の複数の遺伝子におけるホットスポットミスセンス突然変異体及び/もしくはホットスポットインフレーム挿入/欠失突然変異体の再発頻度を、遺伝子変異体を有することが見出された試験された全ての臨床標本を数え、かつその値を試験された全臨床標本に対する割合として示すことによって特徴付けた。肺癌内の分布したホットスポットミスセンス突然変異体を有する全遺伝子のリストを得た。
肺癌の遺伝子複製数のデータをONCOMINE DNA Copy PowerToolから得た。最小共通部分の分析を実施して、肺癌内で局所的に増幅がある染色体部分を特定した。2つ以上の試料内での複製増加(≧0.9log2複製数)を含む近接した染色体部分(共通部分)製数)を特定した。各共通部分内では、最多数の試料(n)内における異常な遺伝子を特定し、かつ最多数より1つ少ない試料内(n−1)における異常な遺伝子も特定した。代替として、最多数の試料(n)のうちの95%において異常な遺伝子を特定した。それらのピーク部分の頻度を、分析された全ての試料数に対する複製増加を有する試料の数を計算し、かつその値を割合として示すことによって判定した。肺癌における最も分布したピーク部分は、典型的には、既知の癌遺伝子、例えばMET、FGFR1、EGFR、ERBB2、及びKIT/PDGFRA等を含んでいた。
分布したホットスポットミスセンス突然変異体、局所的な増幅、または遺伝子融合を有する遺伝子変異体をさらに調査して、それらが、実施可能性インデックスレベル1〜3と関連付けられた実施可能性証拠を有するか否かを判定した。
AI1と関連付けられた遺伝子変異体を、非小細胞肺癌(NSCLC)についてのNational Comprehensive Cancer Network Practice Guidelines in Oncology (NCCNガイドライン)(バージョン2.2013)において特定した。そのような遺伝子変異体は、ガイドラインが特定の治療勧告を提供したものであった。例えば、肺腺癌を患い、その腫瘍標本が、EGFR L858R変異体を含むことが見出された患者に、EGFR阻害剤、例えば、エルロチニブまたはゲフィチニブ等を用いた治療を検討することを奨励した。
AI2と関連付けられた遺伝子変異体は、公開文献のソース、生体医学文献の引用を含むウェブブラウザーである、National Center for Biotechnology Information(NCBI)PubMed等で特定した。
AI3と関連付けられた遺伝子変異体は、ClinicalTrials.Gov及びciteline(登録商標)TrialTrove等の臨床試験情報のデータベースを、遺伝子と進行中の臨床試験の登録基準で適合する変異体型の注釈について検索して特定した。
表4〜5を参照すると、本明細書中に開示された方法は、実施可能な治療勧告を50%の腺癌対象に提供する。次世代配列決定方法によって、原発性肺腺癌を患う165人の患者のコホートを特徴付けた。その遺伝子変異体をこの集団上に位置付けた。患者の大部分を観察して、全パネルからただ1つの異常を得た。合計で、対象のおよそ52%は、少なくとも1つの遺伝子分散に対して陽性であった。AI1、AI2、及びAI3の範疇を組み合わせた遺伝子変異体の分布率を表4〜8に示す。
実施例II
実施例Iの方法に従って、肺扁平上皮癌を患う患者の177のコホートを次世代配列決定方法によって特徴付け、遺伝子変異体をこの集団上に位置付けた。TCGA扁平上皮癌177人の患者コホートにおけるAI1、AI2、及びAI3範疇の遺伝子変異体の分布率を表9〜10に示す。
実施例Iの方法に従って、肺扁平上皮癌を患う患者の177のコホートを次世代配列決定方法によって特徴付け、遺伝子変異体をこの集団上に位置付けた。TCGA扁平上皮癌177人の患者コホートにおけるAI1、AI2、及びAI3範疇の遺伝子変異体の分布率を表9〜10に示す。
追加の遺伝子及びそれらの証拠のレベルならびに対応する実施可能性インデックスを表11〜14に示す。
実施例III
患者は末期段階のNSCLCを示す。試験を行って、限定された腫瘍生検試料を保存する1つのパネルにおいて、表11の実施可能性が高いNSCLCバイオマーカーの突然変異状態を決定する。試料及び対応する実施可能性インデックスの突然変異状態の概要を説明する報告をもたらす。患者の腫瘍の突然変異状態に基づいて一連の治療を決定する。
患者は末期段階のNSCLCを示す。試験を行って、限定された腫瘍生検試料を保存する1つのパネルにおいて、表11の実施可能性が高いNSCLCバイオマーカーの突然変異状態を決定する。試料及び対応する実施可能性インデックスの突然変異状態の概要を説明する報告をもたらす。患者の腫瘍の突然変異状態に基づいて一連の治療を決定する。
本明細書中に開示された実施例及び実施形態は例示のみが目的であり、それを鑑みた様々な修正形態及び変形形態が当業者に提案され、かつ本出願及び添付の特許請求の範囲の精神及び範囲内に含まれることを理解されたい。本明細書中で引用される全ての公報、特許、及び特許出願はここで、参照によってその全体があらゆる目的のために本明細中に組み込まれる。
Claims (34)
- 肺癌と診断された対象に対する実施可能な治療勧告を決定する方法であって、
前記対象から生体試料を得ることと、
少なくとも1つの変異体を検出するための、EGFR、ALK、ROS1、KRAS、BRAF、ERBB2、ERRBB4、MET、RET、FGFR1、FGFR2、FGFR3、DDR2、NRAS、PTEN、MAP2K1、TP53、STK11、CTNNB1、SMAD4、FBXW7、NOTCH 1、KIT/PGDFRA、PIK3CA、AKT1、及びHRAS遺伝子とハイブリッド形成しかつそれらを増幅するプローブのセットを用いて、少なくとも1つの変異体を検出することと、
検出された前記少なくとも1つの変異体に基づいて、前記対象に対する実施可能な治療勧告を決定することと、を含む、前記方法。 - 前記肺癌が腺癌または扁平上皮癌である、請求項1に記載の方法。
- 前記試料が組織である、請求項1に記載の方法。
- 前記組織が腫瘍組織である、請求項3に記載の方法。
- 前記試料がFFPE腫瘍組織試料である、請求項4に記載の方法。
- 前記少なくとも1つの変異体が、ALK融合、ROS1融合(EZR、SLC34A2、CD74、及び/もしくはSDC4)、またはMET遺伝子増幅、EGFR(L858R、エクソン19del、G719X、及び/もしくはT790M)、KRAS(G12C/V/D/A/S/R/F、G13C、G13D、及び/もしくはG12F)、BRAF(L597R、D594H/N、V600E)、ERBB2エクソン20ins、PIK3CA(E545K、E545G、E545a、H1047R、E542K、及び/もしくはH1047L)、ならびにそれらの組み合わせから選択される、請求項1に記載の方法。
- 前記実施可能な治療勧告が、一連の治療、治療を控えること、臨床試験への登録、またはそれらの組み合わせである、請求項1に記載の方法。
- 前記実施可能な治療勧告を実施することをさらに含む、請求項8に記載の方法。
- 前記プローブのセットが同じ反応混合物中に存在する、請求項1に記載の方法。
- 前記方法が、請求項20に記載のキットのプローブを用いて実施される、請求項1に記載の方法。
- 肺癌と診断された対象に対する実施可能な治療勧告を決定する方法であって、
対象からの試料において、少なくとも1つの変異体を検出するための、EGFR、ALK、ROS1、KRAS、BRAF、ERBB2、ERRBB4、MET、RET、FGFR1、FGFR2、FGFR3、DDR2、NRAS、PTEN、MAP2K1、TP53、STK11、CTNNB1、SMAD4、FBXW7、NOTCH 1、KIT/PGDFRA、PIK3CA、AKT1、及びHRAS遺伝子とハイブリット形成しかつそれらを増幅するプローブのセットを用いて、少なくとも1つの変異体を検出することと、
検出された前記少なくとも1つの変異体に基づいて、前記対象に対する実施可能な治療勧告を決定することと、を含む、前記方法。 - 前記実施可能な治療勧告が、
a.前記検出された変異体がALK融合、ROS1融合(EZR、SLC34A2、CD74、及び/もしくはSDC4)、またはMET遺伝子増幅であるときはクリゾチニブ、
b.前記検出された変異体がEGFR(L858R、エクソン19del、及び/もしくはG719X)であるときはEGFRチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)、
c.前記検出された変異体がEGFR T790Mであるときは非EGFR TKI、
d.前記検出された変異体がKRAS G12C/V/D/A/S/R/F、G13C、G13D、及び/もしくはG12FであるときはMEK阻害剤、
e.前記検出された変異体がBRAF V600Eであるときはベルムラフェニブ、
f.前記検出された変異体がERBB2エクソン20insであるときは不可逆的汎erb阻害剤、ならびに
g.前記検出された変異体がPIK3CA(E545K、E545G、E545a、H1047R、及び/もしくはH1047L)であるときはPIC3CA阻害剤
から選択される、請求項1または請求項11に記載の方法。 - 前記対象を前記推奨された実施可能な治療で治療することをさらに含む、請求項1または請求項12に記載の方法。
- 前記遺伝子のうちの少なくとも1つにおいて変異体を検出することによって、実施可能な治療勧告を全原発性肺腺癌のうちの少なくとも50%に提供する、請求項1に記載の方法。
- 肺癌を患う個人の治療に対する応答の可能性を判定する方法であって、
前記個人から得た試料に少なくとも1つの遺伝子変異体が存在するかまたは存在しないかを判定することを含み、前記少なくとも1つの変異体がEGFR、ALK、ROS1、KRAS、BRAF、ERBB2、ERRBB4、MET、RET、FGFR1、FGFR2、FGFR3、DDR2、NRAS、PTEN、MAP2K1、TP53、STK11、CTNNB1、SMAD4、FBXW7、NOTCH 1、KIT/PGDFRA、PIK3CA、AKT1、及びHRAS遺伝子内に存在し、少なくとも1つの変異体の存在が、前記個人が前記治療に反応する可能性が高いことあるいは可能性が低いことを示し、
前記治療が、
a.前記検出された変異体がALK融合、ROS1融合(EZR、SLC34A2、CD74、及び/もしくはSDC4)、またはMET遺伝子増幅であるときはクリゾチニブ、
b.前記検出された変異体がEGFR(L858R、エクソン19del、及び/もしくはG719X)であるときはEGFRチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)、
c.前記検出された変異体がEGFR T790Mであるときは非EGFR TKI治療、
d.前記検出された変異体がKRAS G12C/V/D/A/S/R/F、G13C、G13D、及び/もしくはG12FであるときはMEK阻害剤、
e.前記検出された変異体がBRAF V600Eであるときはベルムラフェニブ、
f.前記検出された変異体がERBB2エクソン20insであるときは不可逆的汎erb阻害剤、ならびに
g.前記検出された変異体がPIK3CA(E545K、E545G、E545a、H1047R、E542K、及び/もしくはH1047L)であるときはPIC3CA阻害剤
から選択される、前記方法。 - 試料中の核酸変異体を検出する方法であって、生体試料を得ることと、
a)プライマーを用いて、EGFR、ALK、ROS1、KRAS、BRAF、ERBB2、ERRBB4、MET、RET、FGFR1、FGFR2、FGFR3、DDR2、NRAS、PTEN、MAP2K1、TP53、STK11、CTNNB1、SMAD4、FBXW7、NOTCH 1、KIT/PGDFRA、PIK3CA、AKT1、及びHRAS遺伝子から選択される少なくとも1つの遺伝子を増幅することと、
b)EGFR(L858R、エクソン19del、G719X、T790M、及び/もしくはエクソン20ins)、KRAS(G12C/V/D/A/S/R/F、G13C、G13D、及び/もしくはG12F)、BRAF(L597R、D594H/N、V600E)、ERBB2エクソン20 ins、PIK3CA(E545K、E545G、E545a、H1047R、及び/もしくはH1047L)から選択される少なくとも1つの変異体を増幅することと、
c)前記試料内に存在する少なくとも1つの核酸変異体を検出することと、を含む、前記方法。 - 患者の肺腺癌を治療する方法であって、変異体の存在を、前記患者からの肺腫瘍試料内のALK、ROS1、KRAS、BRAF、ERBB2、MET、RET、FGFR1、及びKIT/PDGFRA遺伝子のうちの少なくとも1つについて試験することと、治療的に有効な量の治療薬を前記患者に対して投与することと、を含み、前記治療薬が、
a.前記検出された変異体がALK融合、ROS1融合(EZR、SLC34A2、CD74、及び/もしくはSDC4)、またはMET遺伝子増幅であるときはクリゾチニブ、
b.前記検出された変異体がEGFR(L858R、エクソン19del、及び/もしくはG719X)であるときはEGFRチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)、
c.前記検出された変異体がKRAS G12C/V/D/A/S/R/F、G13C、G13D、及び/もしくはG12FであるときはMEK阻害剤、
d.前記検出された変異体がBRAF V600Eであるときはベルムラフェニブ、ならびに
e.前記検出された変異体がERBB2エクソン20insであるときは不可逆的汎erb阻害剤
である、前記方法。 - クリゾチニブ、EGFR TKI、もしくはEGFR TKI以外の治療薬、MEK阻害剤、ベルムラフェニブ、または不可逆的汎erb阻害剤を用いた治療に適格な肺癌を患う患者を特定する方法であって、前記患者からの肺腫瘍試料を、ALK融合、ROS1融合(EZR、SLC34A2、CD74、及び/もしくはSDC4)、EGFR(L858R、エクソン19del、及び/もしくはT790M)、KRAS(G12C/V/D/A)を含む変異体が存在するかについて試験することを含み、前記変異体のうちの少なくとも1つが存在することが、前記患者が前記治療薬のうちの少なくとも1つを用いた治療に適格であることを示す、前記方法。
- 前記ALK遺伝子融合のアイソフォームがEML4−ALK遺伝子融合アイソフォームである、請求項7に記載の方法。
- プローブのセットを含むキットであって、前記プローブのセットが遺伝子AKT1、ALK、BRAF、ERBB2、EGFR、FGFR1、HRAS、KIT、KRAS、MET、PIK3CA、RET、及びROSを特異的に認識し、前記プローブのセットが遺伝子AKT1、ALK、BRAF、ERBB2、EGFR、HRAS、KRAS、MET、PIK3CA、RET、及びROSのうちの1つ以上の対立遺伝子変異体を認識及び識別することができる、前記キット。
- 前記対立遺伝子変異体が、AKT1(E17K)、BRAF(L597R、D594H/N、V600E)、EGFR(L858R、G719X、T790M)、HRAS(Q61L/K/R、G12C/D)、KRAS G12A/C/D/F/R/V)、及びPIK3CA(E545A/G/K、H1047L/R)をコードするポリヌクレオチドのうちの1つ以上を含む、請求項20に記載のキット。
- 前記対立遺伝子変異体が、EGFR(L858R、G719X、T790M)及びKRASG12A/C/D/F/R/V)をコードするポリヌクレオチドのうちの1つ以上を含む、請求項20に記載のキット。
- 前記プローブのうちの2つ以上がプライマー対である、請求項20に記載のキット。
- 前記プローブのうちの1つ以上が検出可能に標識されている、請求項20に記載のキット。
- 前記プローブのセットが少なくとも4つの増幅検出アッセイを含み、前記少なくとも4つの増幅検出アッセイが、遺伝子ALK、EGFR、KRAS、及びROSに対して特異的である、請求項20に記載のキット。
- プローブのセットを含む組成物であって、前記プローブのセットが、遺伝子AKT1、ALK、BRAF、ERBB2、EGFR、FGFR1、HRAS、KIT、KRAS、MET、PIK3CA、RET、及びROSを特異的に認識し、前記プローブのセットが、遺伝子AKT1、ALK、BRAF、ERBB2、EGFR、HRAS、KRAS、MET、PIK3CA、RET、及びROSのうちの1つ以上の対立遺伝子変異体を認識及び識別することができる、前記組成物。
- 試料をさらに含む、請求項26に記載の組成物。
- 前記試料が腫瘍細胞からの核酸を含む、請求項27に記載の組成物。
- 前記遺伝子変異体が、AI1+分布率>1%、AI2+分布率>1%、AI3+分布率>1%、AI1+分布率0.1%〜1%、AI2+分布率0.1%〜1%、AI3+分布率0.1%〜1%、及びそれらの組み合わせから選択されるAI及び分布率から選択される、請求項1、11、15、または16に記載の方法。
- 前記遺伝子変異体が、AI1+分布率>1%、AI2+分布率>1%、AI3+分布率>1%、AI1+分布率0.1%〜1%、AI2+分布率0.1%〜1%、AI3+分布率0.1%〜1%、及びそれらの組み合わせから選択されるAI及び分布率から選択される、請求項20に記載のキット。
- 前記遺伝子変異体が、AI1+分布率>1%、AI2+分布率>1%、AI3+分布率>1%、AI1+分布率0.1%〜1%、AI2+分布率0.1%〜1%、AI3+分布率0.1%〜1%、及びそれらの組み合わせから選択されるAI及び分布率から選択される、請求項26に記載の組成物。
- 肺癌と診断された対象に対する実施可能な治療勧告を決定する方法であって、
前記対象から生体試料を得ることと、
少なくとも1つの変異体を検出するための、EGFR、ALK、ROS1、KRAS、BRAF、ERBB2、MET、RET、FGFR1、KIT/PGDFRA、PIK3CA、AKT1、BRAF、及びHRAS遺伝子とハイブリッド形成しかつそれらを増幅するプローブのセットを用いて、少なくとも1つの変異体を検出することと、
検出された前記少なくとも1つの変異体に基づいて、対象に対する実施可能な治療勧告を決定することと、を含む、前記方法。 - プローブのセットを含むキットであって、前記プローブのセットが、遺伝子AKT1、ALK、BRAF、ERBB2、EGFR、FGFR1、HRAS、KIT、KRAS、MET、PIK3CA、RET、及びROSと特異的にハイブリッド形成し、前記プローブのセットが、遺伝子AKT1、ALK、BRAF、ERBB2、EGFR、HRAS、KRAS、MET、PIK3CA、RET、及びROSのうちの1つ以上の対立遺伝子変異体間で識別を行う、前記キット。
- プローブのセットを含む組成物であって、前記プローブのセットが、遺伝子AKT1、ALK、BRAF、ERBB2、EGFR、FGFR1、HRAS、KIT、KRAS、MET、PIK3CA、RET、及びROSと特異的にハイブリッド形成し、前記プローブのセットが、遺伝子AKT1、ALK、BRAF、ERBB2、EGFR、HRAS、KRAS、MET、PIK3CA、RET、及びROSのうちの1つ以上の対立遺伝子変異体間で識別を行う、前記組成物。
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