JP2016514752A - スルホン化ポリアリールスルホンを含有する重合性ラクタム組成物 - Google Patents

スルホン化ポリアリールスルホンを含有する重合性ラクタム組成物 Download PDF

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Abstract

本発明は、少なくとも1種の重合性ラクタムと少なくとも1種のポリアリールスルホンとを含有する重合性ラクタム組成物に関する。さらに本発明は、ポリアミド及び/又はポリアミド成形体を製造するための前記重合性ラクタム組成物の使用に関する。

Description

本発明は、少なくとも1種の重合性ラクタムと少なくとも1種のポリアリールスルホンとを含有する重合性ラクタム組成物に関する。さらに本発明は、ポリアミド及び/又はポリアミド成形体を製造するための前記重合性ラクタム組成物の使用に関する。
ポリアミドの製造は、これまでのところ主に、ジカルボン酸又はその誘導体とジアミンとの縮合により、又はラクタムの開環重合により行われている。基本的に、活性化ラクタムアニオン重合によるポリアミドの製造方法も知られている。それに関して、ラクタム、例えばカプロラクタム、ラウリルラクタム、ピペリドン、ピロリドンなどが塩基性触媒によるアニオン重合反応において開環重合される。このために、通常は、アルカリ触媒といわゆる活性剤(助触媒又は開始剤とも称される)とを含有するラクタムからの溶融物が、高められた温度で重合される。
例えばε−カプロラクタムの活性化ラクタムアニオン重合法は、Polyamide, Kunststoff Handbuch, Vol. 3/4, ISBN 3-446-16486-3, 1998, Carl Hanser Verlag, p.49-52及びMacromolecules, Vol. 32, No.23 (1999), p.7726に記載されている。
DE−A−1420241には、アルカリ触媒の存在下でかつ活性剤として1,6−ビス−(N,N−ジブチルウレイド)−ヘキサンを用いたラクタムのアニオン重合が記載されている。
未公開のEP11176950.1及びEP11172731.9には、ラクタム、触媒及び活性剤を含有する固体粒子が記載されている。前記モノマー組成物は、活性化アニオン重合によりポリアミドの製造に使用されることができる。前記粒子の製造は噴霧乾燥により行われ、場合により、アグロメレートが形成された場合には粉砕プロセスが続く。
未公開のEP12151670.9には、ラクタム成分、触媒及び活性剤に加え、非官能化及び/又はヒドロキシ基を末端に有するゴムをも含有しうる固体粒子が記載されている。
従来技術から、ポリアミドとポリアリールエーテルスルホンとからの成形材料が知られている。ポリアリールエーテルスルホンの使用により、ポリアミドの特性、例えば耐熱性、寸法安定性又は吸水性を変更することができる。ポリアリールエーテルスルホンとポリアミドとの混和性が限定的であることによって、そのようにして製造される成形材料の好結果が著しく制限される。
WO01/64792には、ピペリジン化合物に由来する末端基を有する、ポリアリールエーテルスルホンとポリアミドとをベースとする成形材料が記載されている。
WO01/83618には、付加的にエポキシ樹脂を含有し、かつ改善された粘性及び流動性を有するポリアリールエーテルスルホン/ポリアミド−ブレンドが記載されている。
WO2011/009789には、少なくとも1種の熱可塑性ポリアミドと、少なくとも1種のポリアリールエーテルスルホンと、一次粒子の数加重平均直径0.5〜50nmを有する金属又は半金属の少なくとも1種の酸化物及び/又は水和酸化物とを含有する、ナノ複合ブレンドが記載されている。
さらに、ポリアリールスルホンをスルホン酸基で変性させることが知られている。スルホン化ポリアリールスルホン及びその製造方法は、US2002/0091225A1、US2007/0163951及びWO2010/146052に記載されている。
しかしながら上述の文献のいずれも、ポリアミド又はポリアミド成形体を製造するための、少なくとも1種のラクタム成分と少なくとも1種のスルホン化ポリアリールエーテルスルホンとからなる重合性ラクタム組成物の提供を教示していない。
本発明の課題は、従来技術に比して改善された特性を有するポリアミド成形体をもたらす重合性ラクタム組成物を提供することであった。特に、ポリアミドの耐熱性を向上させ、かつ/又は吸水性を低下させることが望ましい。ラクタム組成物の変性に使用される添加剤は、ラクタムの成分との良好な相容性を示すことが望ましい。さらに、重合性ラクタム組成物の容易な製造が可能であることが望ましい。
驚くべきことに、前記課題はスルホン化ポリアリールスルホンの使用により解決されることが判明した。前記スルホン化ポリアリールスルホンは溶融液状のラクタム成分に十分な溶解性を示し、かつ、固体状態であっても、生じるポリアミドとの良好な相容性が顕著である。相応する均質な重合性組成物を、従来技術に比してより迅速に得ることができる。さらに、驚くべきことに、本発明によるラクタム組成物から生じるポリアミドが、従来技術に比して低減された吸水性を示すことが判明した。前記ラクタム組成物を注型成形法、特に回転成形法に使用する場合には、金型支持体に、すでに重合されたポリアミドではなく本発明によるラクタム組成物を充填し、その後、in situで重合を実施することができる。このようにして、加工プロセスにおいて時間だけでなくエネルギーも節約することができる。何故ならば、成形体を製造するための成分を、通常は、ラクタム成分の融点を上回る温度に一度だけ加熱すればよいためである。従ってさらに、重合性組成物を商用形として調製し、かつ安定な中間生成物として最終消費者へと輸送し、その後で成形体の製造を行うことが可能である。
本発明の第一の対象は、以下:
A)少なくとも1種の重合性ラクタム、及び
B)少なくとも1種のスルホン化ポリアリールスルホンであって、その際、アリール基の少なくとも一部が少なくとも1つの−SO3X基で置換されており、その際、Xは水素又はカチオン等価体を表すものとする、
を含有する重合性ラクタム組成物である。
本発明のもう一つの対象は、ポリアミド成形体の製造方法であって、以下の工程:
i)上記及び下記に定義される重合性ラクタム組成物を準備する工程、
ii)前記工程i)で準備された重合性組成物をアニオン重合に供する工程
を行う、前記方法である。
本発明のもう一つの対象は、本発明による方法により得られるポリアミド成形体である。
もう一つの対象は、ポリアミド及びポリアミド成形体を製造するための、本発明による重合性ラクタム組成物の使用である。
本発明による重合性ラクタム組成物は、好ましくは、室温で標準条件下(20℃、1013mbar)で固体である。好ましくは、本発明による重合性ラクタム組成物は高められた温度であってもなおも固体である。好ましくは、本発明による重合性ラクタム組成物は、少なくとも50℃の温度で、特に好ましくは少なくとも60℃の温度で、なおも固体である。
ポリアリールスルホンという概念は、本発明の範囲内では、アリール繰返し単位から構成されており、かつ−SO2−橋かけを介して結合されているポリマーを指す。さらに、前記アリール単位は、部分的に酸素橋かけを介して結合していてもよい。前記ポリアリールスルホンには、例えばポリエーテルスルホン(PESU)、ポリスルホン(PSU)及びポリフェニレンスルホン(PPSU)が含まれる。その際、前記プラスチックの命名は、DIN EN ISO 1043−1:2011に準拠している。本発明によるポリアリールスルホンはスルホン化されており(スルホン化ポリアリールスルホン)、すなわち、前記アリール単位の少なくとも1つが少なくとも1つの−SO3X基で置換されており、その際、Xは水素又はカチオン等価体を表すものとする。前記スルホン化ポリアリールスルホンには、例えばスルホン化ポリエーテルスルホン(sPESU)、スルホン化ポリスルホン(sPSU)及びスルホン化ポリフェニレンスルホン(sPPSU)が含まれる。
粘度数(シュタウディンガーの式、VN又はJと称される)は、VN=1/c×(η−ηs)/ηsとして定義される。粘度数はポリアミドの平均モル質量に直接相関しており、プラスチックの加工性についての情報を示す。粘度数は、EN ISO 307に準拠してウベローデ粘度計を用いて測定することができる。
「溶融物」という概念は、本発明の範囲内では、溶融されたラクタム及びその中に溶解されたスルホン化ポリアリールスルホンB)並びに場合によりその中に溶解されたさらなる成分、例えば触媒C)及び/又は活性剤D)をも指す。本発明の範囲内では、「溶融物」という概念は、物理化学的な意味で厳密に解釈されるものではなく、流動状態への移行と同義で用いられる。
「−SO3X基を有するスルホン化ポリアリールスルホンの置換度」(スルホン化度)とは、本発明の範囲内では、ポリアリールスルホン100g当たりの置換基−SO3X基のmmol数と解釈される。
「カチオン等価体」という概念は、本発明の範囲内では、1価の正電荷を有するカチオンか又は多価の正電荷を有するカチオンの電荷等価体を意味し、例えばLi、Na、K、Mg、Ca、NH4、好ましくはNa、Kを意味する。
「添加剤」という概念は、本発明の範囲内では、充填剤及び/又は繊維状材料、添加物質及びさらなるポリマー及びモノマーを含む。
本発明による重合性ラクタム組成物は、少なくとも1種のラクタムA)を、前記ラクタムA)と前記スルホン化ポリアリールスルホンB)との総質量に対して、好ましくは60質量%〜99.5質量%、特に好ましくは75質量%〜98質量%含有する。
本発明による重合性ラクタム組成物は、少なくとも1種のポリアリールスルホンB)を、前記ラクタムA)と前記スルホン化ポリアリールスルホンB)との総質量に対して、好ましくは0.5質量%〜40質量%、特に好ましくは2質量%〜25質量%含有する。
好ましい一実施形態は、以下:
A)前記ラクタム成分と前記スルホン化ポリアリールスルホンとの総質量に対して60質量%〜99.5質量%の少なくとも1種のラクタム、及び
B)前記ラクタム成分と前記ポリアリールスルホンとの総質量に対して0.5質量%〜40質量%の少なくとも1種のポリアリールスルホン
を含む重合性ラクタム組成物である。
特に好ましい一実施形態は、以下:
A)前記ラクタム成分と前記スルホン化ポリアリールスルホンとの総質量に対して75質量%〜98質量%の少なくとも1種のラクタム、及び
B)前記ラクタム成分と前記ポリアリールスルホンとの総質量に対して2質量%〜25質量%の少なくとも1種のポリアリールスルホン
を含む重合性ラクタム組成物である。
本発明によるラクタム組成物には、少なくとも1種のラクタムA)が含まれている。前記ラクタムA)は、好ましくは、ε−カプロラクタム、2−ピペリドン(δ−バレロラクタム)、2−ピロリドン(γ−ブチロラクタム)、カプリルラクタム、エナントラクタム、ラウリルラクタム及びそれらの混合物から選択される。好ましいのは、カプロラクタム、ラウリルラクタム又はそれらの混合物である。特に好ましくは、ラクタムとしてε−カプロラクタムのみか又はラウリルラクタムのみが使用される。
本発明によるラクタム組成物には、少なくとも1種のスルホン化ポリアリールスルホンB)が含まれている。スルホン化ポリアリールスルホン及びその製造方法は、当業者に原則的に知られている。DE10149034には、例えば、置換度に応じて化学量論量のスルホン化剤が使用されるスルホン化ポリアリーレンエーテルスルホンの製造方法が開示されている。US2002/0091225A1及びUS2007/0163951A1には、スルホン化ポリアリーレンエーテルスルホンのさらなる製造方法が記載されている。
好ましくは、前記ポリアリールスルホンB)は、一般式(I)
Figure 2016514752
[式中、
t及びqは、互いに無関係に、0、1、2又は3を表し、
Q、T及びYは、互いに無関係にその都度、化学結合を表すか、又は、−O−、−S−、−SO2−、−S(=O)−、−C(=O)−、−N=N−、−C(Ra)=C(Rb)−及び−C(Rcd)−から選択されており、
ここで、Ra及びRbは、互いに無関係にその都度、水素又はC1〜C12アルキル基を表し、
c及びRdは、互いに無関係にその都度、水素、C1〜C12アルキル基、C1〜C12アルコキシ基又はC6〜C18アリール基を表し、ここで、Rc及びRdにおけるC1〜C12アルキル基、C1〜C12アルコキシ基又はC6〜C18アリール基は、フッ素原子及び/又は塩素原子で置換されていてもよく、
ここで、Rc及びRdは、Rc及びRdに結合している炭素原子と一緒にC3〜C12シクロアルキル基を形成してもよく、ここで、前記C3〜C12シクロアルキル基は、非置換であるか又は1つ以上のC1〜C6アルキル基で置換されており、
基Q、T及びYの少なくとも1つは−SO2−を表し、
Ar及びAr1は、互いに無関係にC6〜C18アリール基を表し、前記C6〜C18アリール基は、非置換であるか、又は、C1〜C12アルキル、C1〜C12アルコキシ、C6〜C18アリール、ハロゲン又は−SO3Xから選択される少なくとも1つの置換基で置換されており、
p、m、n及びkは、互いに無関係に、0、1、2、3又は4を表し、その際、p、m、n及びkからの総和は1以上であり、かつ、
Xは、水素又はカチオン等価体を表す]
の繰返し単位から構成されている。
前記基Q、T又はYの少なくとも1つが化学結合を表す場合、これは、左に隣接する基と右に隣接する基とが化学結合を介して互いに直接結合していると解釈されるべきである。
好ましくは、前記式(I)の化合物において、前記基Q、T及びYは、互いに無関係に−O−及び−SO2−から選択され、その際、前記基Q、T及びYの少なくとも1つは−SO2−を表す。
前記基Q、T又はYの少なくとも1つが−C(Ra)=C(Rb)−又は−C(Rcd)−を表す場合には、
a及びRbは、互いに無関係にその都度、水素又はC1〜C12アルキル基を表し、
c及びRdは、互いに無関係にその都度、水素、C1〜C12アルキル基、C1〜C12アルコキシ基又はC6〜C18アリール基を表し、ここで、Rc及びRdにおけるC1〜C12アルキル基、C1〜C12アルコキシ基又はC6〜C18アリール基は、フッ素原子及び/又は塩素原子で置換されていてもよく、
ここで、Rc及びRdは、Rc及びRdに結合している炭素原子と一緒にC3〜C12シクロアルキル基を形成してもよく、ここで、前記C3〜C12シクロアルキル基は、非置換であるか又は1つ以上のC1〜C6アルキル基で置換されている。
好ましいC1〜C12アルキル基には、1〜12個の炭素原子を有する直鎖状及び分岐状の飽和アルキル基が含まれる。特に、以下の基を挙げることができる:C1〜C6アルキル基、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、又は長鎖基、例えば非分岐状のヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ラウリル基及び1つ以上の分岐を有するこれらの類似体。
使用されるC1〜C12アルコキシ基中のアルキル基には、上に定義された1〜12個の炭素原子を有するアルキル基が含まれる。好ましく使用されるシクロアルキル基には、特に、C3〜C12シクロアルキル基、例えばシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロプロピルメチル基、シクロプロピルエチル基、シクロプロピルプロピル基、シクロブチルメチル基、シクロブチルエチル基、シクロペンチルエチル基、−プロピル基、−ブチル基、−ペンチル基、−ヘキシル基、−シクロヘキシルメチル基、−ジメチル基、−トリメチル基が含まれる。
Ar及びAr1は、互いに無関係にC6〜C18アリール基を表す。以下の出発材料から出発して、Arは好ましくは、求電子的攻撃を受けやすい電子リッチな芳香族物質に由来しており、ここで、前記芳香族物質は好ましくは、スルホン化された又はスルホン化されていない、ヒドロキノン、レソルシノール、ジヒドロキシナフタレン、特に2,7−ジヒドロキシナフタレン及び4,4’−ビスフェノールからなる群から選択される。Ar1は、好ましくは非置換C6又はC12アリーレン基である。
好ましくは、Ar及びAr1は、好ましい一実施形態においては、前記式(I)により、互いに無関係に、スルホン化された又はスルホン化されていない、1,4−フェニレン、1,3−フェニレン、ナフチレン、特に2,7−ジヒドロキシナフタレン及び4,4’−ビスフェニレンから選択される。
本発明による重合性ラクタム組成物の範囲内では、好ましくは以下の構造単位(Ia)〜(Io):
Figure 2016514752
Figure 2016514752
Figure 2016514752
[式中、
l、k、m、n、o、pは、それぞれ無関係に、0、1、2、3又は4を表し、その際、l、k、m、n、o及びpの総和は≧1であり、かつ
Xは、水素又はカチオン等価体を表す]
を有するポリアリーレンスルホンが使用される。
好ましい本構造要素(Ia)〜(Io)に加えて、1つ以上のスルホン化された又はスルホン化されていない1,4−ジヒドロキシフェニル単位がレソルシノール又はジヒドロキシナフタレンで置換されている構造単位も好ましい。
種々の構造単位の組合せから構成されているコポリマーや、スルホン化された構造単位とスルホン化されていない構造単位とから構成されているコポリマーも使用可能である。
前記一般式(I)の繰返し単位として特に好ましくは、構造単位(Ia)、(Ib)、(Ig)及び(Ik)又はそれらのコポリマーが使用される。
特に好ましい一実施形態においては、Arは1,4−フェニレンであり、tは1であり、Tは化学結合であり、Yは−SO2であり、qは0であり、pは0であり、mは0であり、nは1であり、かつkは1である。上述の繰返し構造単位から構成されているポリアリーレンエーテルスルホンは、sPPSUと称される。
特に好ましい一実施形態においては、Arは1,4−フェニレンであり、tは0であり、Yは−SO2−であり、qは0であり、nは0であり、かつkは0である。上述の繰返し構造単位から構成されているポリアリーレンエーテルスルホンは、スルホン化ポリエーテルエーテルスルホン(sPEES)と称される。
特別な一実施形態においては、前記スルホン化ポリアリールスルホンB)は、式(1)
Figure 2016514752
のスルホン化されていない繰返し単位と、式(2)
Figure 2016514752
のスルホン化された繰返し単位とを含む。
特に、前記スルホン化ポリアリールスルホンB)は、前記式(1)のスルホン化されていない繰返し単位及び前記式(2)のスルホン化された繰返し単位のみからなる。
極めて特別な一実施形態においては、前記スルホン化ポリアリールスルホンB)は、式(1a)
Figure 2016514752
の、スルホン化されていない繰返し単位と、式(2a)
Figure 2016514752
のスルホン化された繰返し単位とを含む。
特に、前記スルホン化ポリアリールスルホンB)は、前記式(1a)のスルホン化されていない繰返し単位及び前記式(2a)のスルホン化された繰返し単位のみからなる。
好ましくは、本発明により使用されるポリアリールスルホンB)は、20ml/g〜80ml/g、好ましくは20ml/g〜60ml/gの粘度数を有する。その際、前記粘度数は、DIN EN ISO 1628−1に準拠して、N−メチルピロリドン(NMP)の1%溶液中で25℃で測定される。
−SO3X−基を有する前記スルホン化ポリアリールスルホンB)の置換度は、好ましくはポリアリールスルホン100g当たり5〜200mmol、特に好ましくはポリアリールスルホン100g当たり10〜150mmol、特にポリアリールスルホン100g当たり20〜100mmolである。
本発明によれば、前記重合性組成物は、少なくとも1種の触媒C)及び/又は少なくとも1種の活性剤D)を含有することができる。
本発明による方法における使用に適した触媒C)は、通常アニオン重合に使用されるような通常の触媒である。これには特に、ラクタムアニオンの形成を可能にする化合物が含まれる。ラクタムアニオン自体も同様に触媒として機能しうる。このような触媒は、例えばPolyamide, Kunststoff Handbuch, Vol. 3/4, 1998, Carl Hanser Verlag, p.52から知られている。
前記触媒C)は、好ましくは、ナトリウムカプロラクタマート、カリウムカプロラクタマート、ブロミドマグネシウムカプロラクタマート、クロリドマグネシウムカプロラクタマート、マグネシウムビスカプロラクタマート、水素化ナトリウム、ナトリウム、水酸化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムプロポキシド、ナトリウムブトキシド、水素化カリウム、カリウム、水酸化カリウム、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、カリウムプロポキシド、カリウムブトキシド及びそれらの混合物から選択される。
特に好ましくは、水素化ナトリウム、ナトリウム及びナトリウムカプロラクタマートから選択される触媒C)が使用される。特に、触媒C)としてナトリウムカプロラクタマートが使用される。特別な一実施形態においては、カプロラクタム中のナトリウムカプロラクタマートの溶液が使用される。そのような混合物は、ドイツ在、BrueggemannChemical, L. Brueggemann Kommanditgesellschaft社製のBrueggolen(登録商標)C10の名称で市販されており、かつ、カプロラクタム中に17〜19質量%のナトリウムカプロラクタマートを含有する。触媒C)として同様に、特にブロミドマグネシウムカプロラクタマート、例えばドイツ在、BrueggemannChemical社製 Brueggolen(登録商標)C1も適している。
ラクタムA)対触媒C)のモル比は広範囲に可変であり、通常は1:1〜10000:1であり、好ましくは5:1〜1000:1であり、特に好ましくは1:1〜500:1である。
本発明による重合性ラクタム組成物は、好ましくは少なくとも1種の活性剤D)を含有する。
前記アニオン重合に適した活性剤D)は、求電子性基によりN−置換されたラクタム(例えばアシルラクタム)である。
ラクタムと一緒にin situで活性化ラクタムを形成するそのような活性化されたN−置換ラクタムの前駆体も活性剤D)として適している。成長鎖の数は前記活性剤の量に依存する。活性剤D)として、総じて、イソシアネート、酸無水物及び酸ハロゲン化物又はそれらとラクタムモノマーとの反応生成物が適している。
活性剤D)として、脂肪族、脂環式、アラリファティック及び芳香族ジイソシアネートが適している。適した脂肪族ジイソシアネートは、例えばテトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、ウンデカメチレンジイソシアネート及びドデカメチレンジイソシアネートである。適した脂肪族ジイソシアネートは、例えば4,4’−メチレンビス(シクロヘキシル)ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート及び1,4−ジイソシアナトシクロヘキサンである。適した芳香族ジイソシアネートは、例えばトリルジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート及びテトラメチルキシリレンジイソシアネートである。
さらに、上記ジイソシアネート又はその混合物から、ウレタン構造、アロファネート構造、尿素構造、ビウレット構造、ウレトジオン構造、アミド構造、イソシアヌレート構造、カルボジイミド構造、ウレトンイミン構造、オキサジアジントリオン構造又はイミノオキサジアジンジオン構造による結合により製造可能であるポリイソシアネートが使用可能である。これには、例えばヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレートが含まれる。これは、ドイツ在、BASF SE社よりBasonat HI 100の名称で市販されている。
活性剤D)としてさらに、脂肪族ハロゲン化ジアシル、例えばブチレンジアシルクロリド、ブチレンジアシルブロミド、ヘキサメチレンジアシルクロリド、ヘキサメチレンジアシルブロミド、オクタメチレンジアシルクロリド、オクタメチレンジアシルブロミド、デカメチレンジアシルクロリド、デカメチレンジアシルブロミド、ドデカメチレンジアシルクロリド、ドデカメチレンジアシルブロミド、4,4’−メチレンビス(シクロヘキサンカルボニルクロリド)、4,4’−メチレンビス(シクロヘキサンカルボニルブロミド)、イソホロンジアシルクロリド、イソホロンジアシルブロミド;及び芳香族ハロゲン化ジアシル、例えばトリルメチレンジアシルクロリド、トリルメチレンジアシルブロミド、4,4’−メチレンビス−(フェニルカルボニルクロリド)、4,4’−メチレンビス(フェニルカルボニルブロミド)が適している。上述の化合物の混合物も活性剤D)として使用可能である。
特に好ましいのは、活性剤D)として、脂肪族ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネート、ポリイソシアネート、脂肪族ハロゲン化ジアシル及び芳香族ハロゲン化ジアシルからなる群から選択される少なくとも1種の化合物が使用される重合性ラクタム組成物である。
特に好ましい一実施形態においては、活性剤D)として、ヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレン−1,6−ジカルバモイルカプロラクタム(すなわち、カプロラクタムでブロックされた1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート)、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジアシルブロミド、ヘキサメチレンジアシルクロリド及びそれらの混合物から選択される少なくとも1種の化合物が使用される。特に好ましくは、ヘキサメチレン−1,6−ジカルバモイルカプロラクタムが活性剤D)として使用される。これは、ドイツ在、BrueggemannChemical社製 Brueggolen(登録商標)C20の名称で市販されている。
ラクタムA)対活性剤D)のモル比は広範囲に可変であり、通常は1:1〜10000:1であり、好ましくは5:1〜2000:1であり、特に好ましくは20:1〜1000:1である。
本発明による重合性ラクタム組成物は、上述の成分A)、B)及び任意にC)及び/又はD)に加えてさらに、これらとは異なる少なくとも1種のさらなる成分を含有することができる。
特別な一実施形態においては、本発明による重合性ラクタム組成物は、少なくとも1種の充填剤及び/又は繊維状材料E)を含有する。「充填剤及び/又は繊維状材料」という概念は、本発明の範囲内では広範に解釈され、かつ、粒状の充填剤、繊維状材料及び任意の移行形態を含む。粒状の充填剤は、ダスト状粒子から粗粒状粒子に至るまでの広範囲の粒子径を有することができる。充填材料として、有機又は無機充填剤及び/又は繊維状材料が考慮される。例えば、無機充填剤、例えばカオリン、チョーク、珪灰石、タルク、炭酸カルシウム、ケイ酸塩、二酸化チタン、酸化亜鉛、グラファイト、ガラス粒子、例えばガラスビーズ、ナノスケール充填剤、例えばカーボンナノチューブ、カーボンブラック、ナノスケールの層状ケイ酸塩、ナノスケールのアルミナ(Al23)、ナノスケールのチタニア(TiO2)、グラフェン、層状ケイ酸塩及びナノスケールのシリカ(SiO2)が使用可能である。
さらに、1種以上の繊維状材料が使用可能である。これは好ましくは、公知の無機強化用繊維、例えばホウ素繊維、ガラス繊維、炭素繊維、シリカ繊維、セラミック繊維及びバサルト繊維;有機強化用繊維、例えばアラミド繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、ポリエチレン繊維及び天然繊維、例えば木質繊維、亜麻繊維、麻繊維及びサイザル麻繊維から選択される。
特に好ましいのは、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、ホウ素繊維、金属繊維又はチタン酸カリウム繊維の使用である。特に、チョップドグラスファイバーが使用される。上述の繊維は、前記重合性組成物中で、好ましくは短繊維の形態で使用される。ここで、前記短繊維は、好ましくは0.1〜0.4mmの範囲内の平均繊維長を有する。繊維状材料を、長繊維の形態で使用することも、短繊維と長繊維との混合物として使用することも可能である。しかしながらその場合には、その使用は、以下でレイドスクリム又はブレードについて詳細に記載されるように、前記繊維状材料を金型支持体に直接施与することにより行われることが好ましい。その場合、0.5〜1mmの範囲内の平均繊維長を有する繊維や、好ましくは1mm超の、好ましくは1〜10mmの範囲内の平均繊維長を有する長繊維も適している。原則的に、金型支持体に直接施与される場合には、適した繊維の長さに関して上限はない。例えば、レイドスクリム又はブレードはほぼ無限の繊維長を有する。
特に、上述の充填剤及び/又は繊維状材料の混合物も使用可能である。特に好ましくは、充填剤及び/又は繊維状材料E)として、ガラス繊維及び/又はガラス粒子、特にガラスビーズが使用される。
本発明による重合性ラクタム組成物は、少なくとも1種の充填剤及び/又は繊維状材料E)を、前記重合性ラクタム組成物の総質量に対して好ましくは25質量%〜90質量%、特に好ましくは30質量%〜80質量%含有する。
特別な一実施形態においては、本発明による重合性ラクタム組成物は、少なくとも1種の充填剤及び/又は繊維状材料E)を、前記重合性ラクタム組成物の総質量に対して30質量%〜50質量%含有する。もう一つの特別な一実施形態においては、本発明による重合性ラクタム組成物は、少なくとも1種の充填剤及び/又は繊維状材料E)を、前記重合性ラクタム組成物の総質量に対して51質量%〜90質量%含有する。
特別な一実施形態においては、本発明による重合性ラクタム組成物は、少なくとも1種の添加物質F)を含有する。前記添加物質F)は、ポリマー及びさらなる添加物質から選択される。
前記重合性ラクタム組成物は、1種以上の添加ポリマーF)を含有することができる。前記ポリマーは、原則的に、本発明によるラクタム組成物の重合の際に得られるポリマー、それとは異なるポリマー、及びそれらの混合物から選択されてよい。
本発明による重合性ラクタム組成物は、好ましくは少なくとも1種の添加ポリマーを、前記重合性ラクタム組成物の総質量に対して0〜40質量%の量で、好ましくは0〜20質量%の量で、特に好ましくは0〜10質量%の量で含有する。前記重合性ラクタム組成物が少なくとも1種の添加ポリマーを含有する場合には、前記重合性ラクタム組成物の総質量に対して、好ましくは少なくとも0.1質量%の量で、特に好ましくは少なくとも0.5質量%の量で含有する。
前記ポリマーF)は、好ましくは、ポリスチレン、スチレン共重合体、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリエーテル、ビニル基含有モノマーからのポリマー及び上述のポリマーの混合物から選択される。好ましい一実施形態においては、前記重合性ラクタム組成物は、スチレン−アクリロニトリル共重合体(SAN)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、スチレン−ブタジエン共重合体(SB)、ポリエチレン(HTPE(高温ポリエチレン)、LTPE(低温ポリエチレン))、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアミド、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール、ポリフェニレンオキシドエーテル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、耐衝撃性ポリスチレン、ポリビニルカルバゾール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリイソブチレン、ポリブタジエン及びそれらの混合物から選択される少なくとも1種のポリマーを含有する。
前記ポリマーF)は、好ましくはさらに、ラクタムモノマーから形成されるポリマーとのブロック共重合体及び/又はグラフト共重合体の形成に適したポリマーから選択される。そのような基の例は、エポキシ基、アミン基、カルボキシル基、無水物基、オキサゾリン基、カルボジイミド基、ウレタン基、イソシアネート基及びラクタム基である。
前記添加ポリマーF)は、例えば、生成物特性の向上、成分の相容性の向上、粘度の変更等に寄与する。
特別な一実施形態においては、前記重合性ラクタム組成物は添加ポリマーF)を含有しない。
特別な一実施形態においては、前記重合性ラクタム組成物は、少なくとも1種のさらなる添加物質F)を含有することができる。
本発明による重合性ラクタム組成物は、好ましくは、少なくとも1種のさらなる添加物質を、前記重合性ラクタム組成物の総質量に対して0〜10質量%の量で、好ましくは0〜5質量%の量で、特に好ましくは0〜4質量%の量で含有する。
さらなる添加物質F)として、例えば安定剤、例えば銅塩、着色剤、帯電防止剤、離型剤、酸化防止剤、光安定剤、PVC安定剤、潤滑剤、難燃剤、発泡剤、耐衝撃性改良剤、成核剤及びそれらの組合せを使用することができる。前記重合性ラクタム組成物が少なくとも1種のさらなる添加物質F)を含有する場合、好ましくは、前記重合性ラクタム組成物の総質量に対して少なくとも0.01質量%の量で、特に好ましくは少なくとも0.1質量%の量で含有する。
好ましくは、本発明により使用される重合性ラクタム組成物は、添加物質として耐衝撃性改良剤を含有する。耐衝撃性改良剤としてポリマー化合物が使用される場合、前記ポリマー化合物は上述のポリマーに分類される。特に、耐衝撃性改良剤としてポリジエンポリマー(例えばポリブタジエン、ポリイソプレン)が使用される。これらは、好ましくは無水物基及び/又はエポキシ基を含む。前記ポリジエンポリマーは、特に0℃未満、好ましくは−10℃未満、特に好ましくは−20℃未満のガラス転移温度を有する。前記ポリジエンポリマーは、ポリアクリレート、ポリエチレンアクリレート及び/又はポリシロキサンとのポリジエンコポリマーをベースとしたものであってよく、かつ通常の方法により製造されることができる(例えば乳化重合、懸濁重合、溶液重合、気相重合)。
本発明による重合性ラクタム組成物中のラクタムは、当業者に公知の方法によりアニオン重合されることができる。このために、通常は、触媒及び/又は活性剤が必要である。しばしばさらなる添加剤が添加され、前記添加剤は、一般にはすでに重合前に流動性の重合性ラクタム組成物(ラクタム溶融物)に導入される。
さらに、前記重合性組成物が、少なくとも1種のラクタムに加えて、前記ラクタムと共重合しうる少なくとも1種のモノマー(M)を含有することも可能である。適したモノマー(M)は、ラクトン及び架橋性モノマーである。前記モノマーは、好ましくはラクトンから選択される。好ましいラクトンは、例えばカプロラクトン及び/又はブチロラクトンである。その際、前記モノマー(M)の量は、使用される成分の総質量に対して40質量%を超えないことが好ましい。好ましくは、(M)の割合は、使用される成分の総質量に対して0〜30質量%、特に好ましくは0.1〜20質量%である。本発明により使用される重合性組成物は、架橋性モノマーを含有することができる。適した架橋性モノマーは、ラクタムモノマーと共重合しうる基を1つを上回って含む化合物である。そのような基の例は、エポキシ基、アミン基、カルボキシル基、無水物基、オキサゾリン基、カルボジイミド基、ウレタン基、イソシアネート基及びラクタム基である。架橋性モノマーとして、例えばアミノ置換ラクタム、例えばアミノカプロラクタム、アミノピペリドン、アミノピロリドン、アミノラウリルラクタム又はこれらの混合物、好ましくはアミノカプロラクタム、アミノピロリドン又はこれらの混合物が適しており、特に好ましくはアミノカプロラクタムが適している。
本発明の特別な一実施形態においては、前記重合性ラクタム組成物は付加的なモノマー(M)を含有しない。前記実施形態においてはラクタムのみがモノマーとして使用される。
できる限り均質な重合性ラクタム組成物を得るためには、前記成分の強力な混合が好ましい。
温度は、流動性ラクタム成分が存在するように選択される。前記温度は、通常は50℃〜400℃の範囲内である。
本発明のもう一つの対象は、上に定義されているような重合性ラクタム組成物を準備し、かつこれをアニオン重合に供することのできる、ポリアミド成形体の製造方法である。
本発明による重合性ラクタム組成物は、好ましくは50℃〜160℃、特に好ましくは50℃〜140℃、特に50℃〜100℃の温度に加熱することにより、流動状態へと移行される。前記流動性重合性ラクタム組成物は、金型の空洞に充填される。溶融された前記重合性ラクタム組成物を含浸装置によりテキスタイルに施与することも可能である。
好ましくは、前記重合性ラクタム組成物の重合は、射出成形装置、プレス機、回転成形、フレーム溶射、粉体コーティング、流動焼結又は繊維若しくはテキスタイルへの施与、及び赤外線放射又はレーザ照射による溶融によって120〜250℃の温度に加熱することにより行われる。
室温で固体である重合性ラクタム組成物の流動状態への移行は、好ましくは、使用されるラクタムモノマーの融点以上の温度で行われる。好ましくは、前記温度は最高で180℃、特に好ましくは最高で160℃、特に最高で120℃、特に最高で90℃である。選択される温度範囲は、1種以上のラクタムの選択に依存する。
前記重合性組成物は、好ましい一実施形態においては、粒子の形態で存在する。
前記重合性組成物は、特に実質的に同一の組成を有する粒子の形態で存在し、その際、各々の粒子が前記成分A)、C)及びD)を含有する。実質的に同一の組成とは、本発明の範囲内では、粒子が、例えば通常は粒子を構成する成分の秤量や調量の際に生じるような製造に起因するずれを除いて同一に構成されていることを意味する。従って、それぞれ各々の粒子は、重合に必要な全ての成分を含有している。特に、前記成分A)、C)及びD)のうち1つのみ又は2つのみしか含有していない粒子は、同一の組成を有しない。従って、本発明により使用される粒子の形態の重合性組成物は、従来技術から公知である配合された乾燥重合性組成物(いわゆるドライブレンド)とは根本的に異なる。
前記粒子は、通常は1〜2000μm、好ましくは10〜1000μm、特に好ましくは50〜500μm、極めて特に好ましくは100〜200μmの平均径を有する。その際、前記平均径は光散乱法により、又は篩分級により測定可能であり、かつ体積平均径を意味する。
本発明のもう一つの実施形態は、前記重合性ラクタム組成物を上述の通り回転溶融装置の金型支持体に充填し、次いで前記重合性ラクタム組成物を前記金型支持体の二軸回転下に分配することを含む。次いで、同時に前記金型支持体の二軸回転下に前記重合性ラクタム組成物の重合が行われる。
もう一つの実施形態は、繊維強化複合材料の製造を含む。本発明による重合性ラクタム組成物は、回転溶融装置中でテキスタイル構造体と一緒に硬化されることができる。さらに、本発明による重合性ラクタム組成物は、前記テキスタイル構造体に、例えば含浸、流し込み、噴霧等によって施与されることができる。
前記テキスタイル構造体は、繊維として好ましくは、無機鉱物、例えば低弾性率炭素繊維又は高弾性率炭素繊維としての炭素からの繊維、様々な種類のケイ酸塩ガラス及び非ケイ酸塩ガラス、ホウ素、炭化ケイ素、チタン酸カリウム、金属、金属合金、金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物及びケイ酸塩、並びに有機材料、例えば天然ポリマー及び合成ポリマー、例えばポリアクリロニトリル、ポリエステル、超延伸ポリオレフィン繊維、ポリアミド、ポリイミド、アラミド、液晶ポリマー、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、木綿、セルロース及び他の天然繊維、例えば亜麻、サイザル麻、洋麻、大麻、マニラ麻の繊維を含む。好ましいのは高溶融材料であり、例えばガラス、炭素、アラミド、チタン酸カリウム、液晶ポリマー、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン及びポリエーテルイミドであり、特に好ましいのは、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、スチール繊維、チタン酸カリウム繊維、セラミック繊維及び/又はその他の十分な耐熱性を示すポリマー繊維又はストランドである。
上記の通りの本発明によるラクタム組成物の重合により本発明により得られるポリアミド成形体は、とりわけ吸水性が低いことが特徴的である。このことはさらに、通常は、湿潤状態での比較的高い剛性をもたらす。本発明による重合性ラクタム組成物からのポリアミド成形体は、通常は、最高で10%、好ましくは最高で9.5%、特に最高で8%の吸水率を示す。
本発明によるラクタム組成物の重合により得られるポリアミド成形体は、好ましくは、前記ラクタム組成物全体に対して2〜5質量%、特に好ましくは1〜2質量%の残留モノマー含有率を有する。
本発明を、以下に示す図面及び実施例により詳説する。その際、前記図面及び実施例は、本発明を限定するものと解釈されるべきではない。
ポリアリーレンエーテルスルホンを含有するポリアミド6(PA6)ブレンドであるPA6/PESU−ブレンド(非スルホン化PESU)(=比較ポリマー)のTEM写真(解像度1:20000)を示す。 ポリアリーレンエーテルスルホンを含有するポリアミド6(PA6)ブレンドであるPA6/sPESU−ブレンド(sPESU、20%スルホン化)のTEM写真(解像度1:20000)を示す。 ポリアリーレンエーテルスルホンを含有するポリアミド6(PA6)ブレンドであるPA6/sPESU−ブレンド(sPESU、15%スルホン化)のTEM写真(解像度1:20000)を示す。
試験方法:
ポリアリーレンエーテルスルホンの粘度数を、DIN EN ISO 1628−1に準拠してN−メチルピロリドン(NMP)の1%溶液中で25℃で測定した。
重合性ラクタム組成物の吸水率を、重量分析により測定した。重合された試験体
Figure 2016514752
を、水中で80℃で24時間貯蔵した。24時間後、吸水率を重量分析により測定した。
Philips (FEI) CM120 TEMを用いてTEM写真を撮影した。
示差走査熱量測定(DSC)を、Netzsch社製 Maia DSC200F3を用いて行った。初期質量は約10mgであり、加熱及び冷却速度は20K/分であった。
I)ポリアリーレンエーテルスルホンの合成
実施例1:
ポリマー100g当たり92.6mmolのSO3Hを有するスルホン化ポリアリーレンエーテルスルホン(P1)
ポリアリーレンエーテルスルホンを、NMP 1575ml中でK2CO3 219.75gの作用下での、4,4’−ジクロロジフェニルスルホン344.59g、4,4’−ジヒドロキシビフェニル279.31g及び3,3’−二ナトリウムジスルホン−4,4’−ジクロロジフェニルスルホン147.38gの求核的芳香族重縮合により得た。前記混合物を、窒素雰囲気下に190℃で6時間保持した。その後、前記バッチをNMP 675mLの添加により希釈し、固体成分をろ過により分離し、かつスルホン化ポリアリーレンエーテルスルホンを水中での沈殿により単離した。すぐに水で洗浄した後に、生成物を真空中で150℃で12時間乾燥させた。
粘度数:35mL/g
実施例2:
ポリマー100g当たり70.75mmolのSO3Hを有するスルホン化ポリアリーレンエーテルスルホン(P2)
ポリアリーレンエーテルスルホンを、NMP 1575ml中でK2CO3 219.75gの作用下での、4,4’−ジクロロジフェニルスルホン366.13g、4,4’−ジヒドロキシビフェニル279.31g及び3,3’−二ナトリウムジスルホン−4,4’−ジクロロジフェニルスルホン110.53gの求核的芳香族重縮合により得た。前記混合物を、窒素雰囲気下に190℃で6時間保持した。その後、前記バッチをNMP 675mLの添加により希釈し、固体成分をろ過により分離し、かつスルホン化ポリアリーレンエーテルスルホンを水中での沈殿により単離した。すぐに水で洗浄した後に、生成物を真空中で150℃で12時間乾燥させた。
粘度数:45mL/g
実施例3:重合性ラクタム組成物(反応混合物)の合成
公知の様式で、ε−カプロラクタムの活性化アニオン重合を、ε−カプロラクタムに可溶の適したポリマーの存在下に実施する。その際、まず所望のポリアリールスルホン(B)を160℃で無水ε−カプロラクタム(A)中に溶解させる。その後、触媒C)(ε−カプロラクタム及びナトリウムカプロラクタマート、Brueggolen(登録商標)C10)を前記反応混合物中で溶融させる。重合を、活性剤D)(ε−カプロラクタム及びN,N’−ヘキサメチレン−ビス−(カルバモイル−ε−カプロラクタム)、Brueggolen(登録商標)C20)の添加により160℃で開始した。
第1表に、前記反応混合物の組成を示す。
比較試験V3では、反応を非スルホン化ポリアリーレンエーテルスルホン(PESU)(P0)を用いて行った。使用したPESU(P0)は48nL/gの粘度数を有していた。比較試験V4では、反応をポリアリーレンエーテルスルホンなしで行った。
Figure 2016514752
第2表に、前記ポリアリーレンエーテルスルホンの溶解性を示す。(使用した成分の総和に対して)5質量%のポリアリーレンエーテルスルホンを、160℃でε−カプロラクタム中で1000rpmの撹拌速度で溶解させる。
Figure 2016514752
第3表に、重合された前記ラクタム組成物の吸水率を示す。前記組成物は、(使用した成分の総和に対して)5質量%のポリアリーレンエーテルスルホンを含有している。吸水率を、上記の通り重量分析により測定した。
Figure 2016514752
前記ポリアリーレンエーテルスルホンのスルホン化によってポリアミド6との相容性が向上し、また、PA6マトリクス中でのポリアリーレンスルホンの微分散がもたらされる。図1に、非スルホン化ポリアリーレンエーテルスルホン(P0)と比較した、5質量%のポリアリーレンエーテルスルホン(P1及びP2)を有する混合物のTEM写真を示す。縮尺は1:20000である。
製造したラクタム組成物の熱的特性を示差走査熱量測定(DSC)により分析し、第4表に示す。評価のために、第1の加熱曲線及び第1の冷却曲線を用いた。
Figure 2016514752

Claims (18)

  1. 以下:
    A)少なくとも1種の重合性ラクタム、及び
    B)少なくとも1種のスルホン化ポリアリールスルホンであって、その際、アリール基の少なくとも一部が少なくとも1つの−SO3X基で置換されており、その際、Xは水素又はカチオン等価体を表すものとする、
    を含有する重合性ラクタム組成物。
  2. 請求項1に記載の重合性ラクタム組成物であって、前記重合性ラクタム組成物がさらに少なくとも1種の触媒C)を含有しており、前記触媒C)は、好ましくは、ナトリウムカプロラクタマート、カリウムカプロラクタマート、ブロミドマグネシウムカプロラクタマート、クロリドマグネシウムカプロラクタマート、マグネシウムビスカプロラクタマート、水素化ナトリウム、ナトリウム、水酸化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムプロポキシド、ナトリウムブトキシド、水素化カリウム、カリウム、水酸化カリウム、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、カリウムプロポキシド、カリウムブトキシド及びそれらの混合物から選択されるものとする、前記重合性ラクタム組成物。
  3. 請求項1又は2に記載の重合性ラクタム組成物であって、前記重合性ラクタム組成物がさらに少なくとも1種の活性剤D)を含有しており、前記活性剤D)は、好ましくは、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジアシルブロミド、ヘキサメチレンジアシルクロリド及びそれらの混合物から選択されるものとする、前記重合性ラクタム組成物。
  4. 請求項1から3までのいずれか1項に記載の重合性ラクタム組成物であって、前記重合性ラクタム組成物が、さらに
    E)少なくとも1種の充填剤及び/又は繊維状材料
    を含有する、前記重合性ラクタム組成物。
  5. 請求項1から4までのいずれか1項に記載の重合性ラクタム組成物であって、前記重合性ラクタム組成物が、さらに
    F)E)とは異なる少なくとも1種の添加物質であって、好ましくは、ポリマー、安定剤、着色剤、帯電防止剤、離型剤、酸化防止剤、光安定剤、PVC安定剤、潤滑剤、難燃剤、発泡剤、耐衝撃性改良剤、成核剤及びそれらの混合物から選択される前記添加物質
    を含有する、前記重合性ラクタム組成物。
  6. 請求項1から5までのいずれか1項に記載の重合性ラクタム組成物であって、−SO3X基を有する前記スルホン化ポリアリールスルホンの置換度が、ポリアリールスルホン100g当たり5〜200mmolであり、好ましくはポリアリールスルホン100g当たり10〜150mmolであり、特にポリアリールスルホン100g当たり20〜100mmolである、前記重合性ラクタム組成物。
  7. 請求項1から6までのいずれか1項に記載の重合性ラクタム組成物であって、前記重合性ラクタムA)が、ε−カプロラクタム、2−ピペリドン、2−ピロリドン、カプリルラクタム、エナントラクタム、ラウリルラクタム又はそれらの混合物から選択される、前記重合性ラクタム組成物。
  8. 請求項1から7までのいずれか1項に記載の重合性ラクタム組成物であって、前記ポリアリールスルホンB)が、一般式(I)
    Figure 2016514752
    [式中、
    t及びqは、互いに無関係に、0、1、2又は3を表し、
    Q、T及びYは、互いに無関係にその都度、化学結合を表すか、又は、−O−、−S−、−SO2−、−S(=O)−、−C(=O)−、−N=N−、−C(Ra)=C(Rb)−及び−C(Rcd)−から選択されており、
    ここで、Ra及びRbは、互いに無関係にその都度、水素又はC1〜C12アルキル基を表し、
    c及びRdは、互いに無関係にその都度、水素、C1〜C12アルキル基、C1〜C12アルコキシ基又はC6〜C18アリール基を表し、ここで、Rc及びRdにおけるC1〜C12アルキル基、C1〜C12アルコキシ基又はC6〜C18アリール基は、フッ素原子及び/又は塩素原子で置換されていてもよく、
    ここで、Rc及びRdは、Rc及びRdに結合している炭素原子と一緒にC3〜C12シクロアルキル基を形成してもよく、ここで、前記C3〜C12シクロアルキル基は、非置換であるか又は1つ以上のC1〜C6アルキル基で置換されており、
    基Q、T及びYの少なくとも1つは−SO2−を表し、
    Ar及びAr1は、互いに無関係にC6〜C18アリール基を表し、前記C6〜C18アリール基は、非置換であるか、又は、C1〜C12アルキル、C1〜C12アルコキシ、C6〜C18アリール、ハロゲン又は−SO3Xから選択される少なくとも1つの置換基で置換されており、
    p、m、n及びkは、互いに無関係に、0、1、2、3又は4を表し、その際、p、m、n及びkからの総和は1以上であり、かつ、
    Xは、水素又はカチオン等価体を表す]
    の繰返し単位から構成されている、前記重合性ラクタム組成物。
  9. 請求項1から8までのいずれか1項に記載の重合性ラクタム組成物であって、前記スルホン化ポリアリールスルホンB)が、
    式(1)
    Figure 2016514752
    の非スルホン化繰返し単位、及び式(2)
    Figure 2016514752
    のスルホン化繰返し単位を含む、前記重合性ラクタム組成物。
  10. 請求項1から9までのいずれか1項に記載の重合性ラクタム組成物であって、前記重合性ラクタム組成物が、以下:
    A)前記ラクタム成分と前記スルホン化ポリアリールスルホンとの総質量に対して60質量%〜99.5質量%の、少なくとも1種のラクタム、及び
    B)前記ラクタム成分と前記ポリアリールスルホンとの総質量に対して0.5質量%〜40質量%の、少なくとも1種のポリアリールスルホン
    を含む、前記重合性ラクタム組成物。
  11. ポリアミド成形体の製造方法であって、以下の工程:
    i)請求項1から10までのいずれか1項に定義された重合性ラクタム組成物を準備する工程、
    ii)前記工程i)で準備された重合性組成物をアニオン重合に供する工程
    を行う、前記方法。
  12. 請求項11に記載の方法であって、前記工程i)で準備された重合性ラクタム組成物を、流動性組成物の製造のために、前記ラクタム成分の融点を1〜20℃上回る、好ましくは3〜15℃上回る、特に5〜10℃上回る温度に加熱し、かつ重合させる、前記方法。
  13. 請求項11又は12に記載の方法であって、前記ポリアミド成形体を回転溶融装置中で製造する、前記方法。
  14. 請求項11又は12に記載の方法であって、前記ポリアミド成形体を押出機中で製造する、前記方法。
  15. 請求項11から14までのいずれか1項に記載の方法であって、前記工程ii)で準備された重合性組成物が粒子の形態で存在しており、かつ、全ての粒子が実質的に同一の組成を有しており、かつそれぞれの粒子が前記成分A)、C)及びD)を含む、前記方法。
  16. 請求項11から15までのいずれか1項に定義された方法により得られる、ポリアミド成形体。
  17. 請求項16に記載のポリアミド成形体であって、最高で10%、好ましくは9.5%、特に8%の吸水率を有する、前記ポリアミド成形体。
  18. 請求項16又は17に記載のポリアミド成形体であって、前記ポリアミドの残留モノマー含有率が、重合に使用されたラクタム組成物の総質量に対して5〜2質量%、好ましくは2〜1質量%である、前記ポリアミド成形体。
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