JP2016514186A - 溶液重合プラントにおける改善されたエネルギー利用 - Google Patents

溶液重合プラントにおける改善されたエネルギー利用 Download PDF

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Abstract

下記を含む、エネルギー消費が低減された、改善された連続的溶液重合プロセス:i)少なくとも1つの反応器中に、エチレン、溶媒、触媒、α−オレフィン及び水素を注入して、単一液相溶液中でエチレンポリマーを生成すること;ii)単一液相溶液を不活性化すること;iii)蒸気/液体分離器に不活性化溶液を通過させ、エチレンポリマー濃厚溶媒のボトムストリーム及びガス状オーバーヘッドストリームを生成すること;iv)40%以下のガス状オーバーヘッドストリームを蒸留に通過させること;v)残りのガス状オーバーヘッドストリームを凝縮して、再利用ストリームを形成し、一方で低圧力スチームを生成すること;vi)再利用ストリームをオリゴマー除去手段に通過させること;vii)再利用ストリームを光分離器に通過させること;viii)再利用ストリームを精製工程に通過させること;ix)再利用ドラムに再利用ストリームを集め、再利用ストリームをポンプに通過させ、前記反応器に高圧力再利用ストリームを注入すること。

Description

本発明は、消費されるエネルギーが低減された、改善された溶液重合プロセスに関する。発明に係る溶液重合プラントは、ポリエチレンを生成し、下記の用途:低減された低圧力スチームの使用、低減された高圧力スチームの使用及び低減されたパワー消費においてエネルギーの節約が実現される。より具体的には、プロセス溶媒(初期)のガス状オーバーヘッドストリームが再利用され、凝縮工程において低圧力スチームが生成され;結果として、溶液重合プラントは、低圧力スチーム又はエネルギーの正味の送出機関となる。この送出されたエネルギーは、統合されたコンプレックス中の他の石油化学的操作において利用されうる。
連続的溶液重合プロセスはよく知られている。Y.V.Kissin、化学技術のカーク−オスマー百科事典(The Kirk−Othmer Encyclopedia of Chemical Technology)において、「ポリエチレン、直鎖低密度」と題名がついた論説は、商業的溶液重合プロセスに関して簡単に記載している(2005年4月15日にオンラインで発行された)。溶液プロセスにおいて、溶媒、モノマー及び触媒は連続的に反応器に供給される。反応器は、比較的広い範囲の温度及び圧力で操作されることができ;所望のポリマーを含む単一液相を生成することを目的としている。反応器のダウンストリームで、ポリマーから溶媒、未反応エチレン及び(存在する場合)α−オレフィンを回復するために、単一液相は相分離される。相分離の工程において、反応器と比較してより低い圧力にて操作される蒸気/液体(V/L)分離器は:溶媒、モノマー、(存在する場合)水素、軽留分不純物及び可能ならばいくつかの低分子量オリゴマー(「グリース」)のガス状オーバーヘッドストリーム、並びに;ポリマー濃厚溶液のボトムストリームを生成する。ガス状オーバーヘッドストリームは、典型的には成分を分離するために処理され、かつ、例えば蒸留プロセスなどの様々なプロセスがこの分離を達成するために提案されている。しかしながら、蒸留はエネルギー集約的であり、よって費用が掛かる。従って、ガス状オーバーヘッドストリームの大部分を、アップストリーム反応器にエネルギー保存様式で再利用することが望ましい。
一般的に、溶液重合プロセスはエネルギー集約的プロセスである。例えば、ガス相重合反応器と比較すると、溶液重合反応器は、より熱く、より高い圧力で操作され、すなわち、スチーム及びパワーなどの利用でより多くのエネルギーを消費する。連続的溶液重合プロセスのエネルギー効率を改善するための必要性が存在する。本発明は、規範事例の溶液重合プラントと比較して、より少ないエネルギーを消費する、連続的溶液重合プロセスに関する実施態様を記載する。より少ないエネルギーを消費するため、製造変動原価を減少させ、例えば、低減されたグリーンハウスガス排出といった環境的な利益がある。
本願発明は、下記を含む、エネルギー消費が低減された、改善された連続的溶液重合プロセスを提供する:
i)温度及び圧力で操作されている少なくとも1つのアップストリーム反応器中に、エチレン、1以上の脂肪族炭化水素溶媒、触媒、任意の1以上のα−オレフィン及び任意の水素を注入して、単一液相溶液中でエチレンポリマーを生成すること;
ii)エチレン、溶媒、触媒、エチレンポリマー、任意のα−オレフィン及び任意の水素を含む単一液相溶液中に、前記アップストリーム反応器のダウンストリームで、触媒不活性化剤を注入して、不活性化反応器溶液を形成すること;
iii)不活性化反応器溶液を熱交換器に通過させて、温度を上昇させ、次に圧力を低減させ、次にV/L分離器中で、エチレンポリマー濃厚溶媒、不活性化触媒及び任意のα−オレフィンのボトムストリーム並びに、エチレン、溶媒、オリゴマー、任意のα−オレフィン、及び任意の水素のガス状オーバーヘッドストリームを生成すること;
iv)40%以下のガス状オーバーヘッドストリームを蒸留カラムに通過させること;
v)残りのガス状オーバーヘッドストリームをハロゲン化物除去カラムに通過させて、次に温度を低減させることによりガス状オーバーヘッドストリームを凝縮して、凝縮オーバーヘッドストリームを形成すること;
vi)凝縮オーバーヘッドストリームをオリゴマー除去手段に通過させ、冷却再利用ストリームを生成すること;
vii)冷却再利用ストリームを光分離器に通過させて、揮発性成分を除去して、排出再利用ストリームを生成すること;
viii)少なくとも2つの精製容器に排出再利用ストリームを通過させ、精製再利用ストリームを生成すること;
ix)再利用ドラムに精製再利用ストリームを集め、精製再利用ストリームをポンプに通過させ、前記アップストリーム反応器に高圧再利用ストリームを注入すること。
本願発明は、低圧力スチームを生成するために、凝縮工程v)において熱回復が使用されるプロセスを更に提供する。
本願発明は、生成された低圧力スチームを連続的溶液重合プロセスから送出させ、統合コンプレックス中の石油化学的操作において使用させるプロセスを更に提供する。
本願発明は、アップストリーム反応器が100℃〜300℃の温度で操作されるプロセスを更に提供する。
本願発明は、アップストリーム反応器が3MPa〜45MPaの圧力で操作されるプロセスを更に提供する。
本願発明は、連続的溶液重合プロセス中で使用される溶媒が1以上のC5−12アルカンであるプロセスを更に提供する。
本願発明は、任意のコモノマーが、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン及び1−オクテンからなる群から選択されるプロセスを更に提供する。
本願発明は、エチレンと任意のコモノマーの重合に使用される触媒が不均一系触媒であるプロセスを更に提供する。
本願発明は、エチレンと任意のコモノマーの重合に使用される触媒が均一系触媒であるプロセスを更に提供する。
本願発明は、単一又は複数の溶液反応器が利用され、かつ各反応器において使用される触媒は同一でも異なっていてもよく;適当な触媒の非限定例には、不均一系及び均一系触媒を含むプロセスを更に提供する。
用語の定義
特に他に示されない以外は、明細書及びクレームで使用される、プロセス条件(温度、圧力など)、内容物の量などに関するすべての数字は、すべての場合において用語「約」で修飾されているものとして理解される。従って、反対に示されない限り、下記明細書及び添付クレームにおいて示される数値パラメータは、使用される原材料及び本願発明が生成することを所望する所望の製品に依存して変化することができる近似値である。最低でも、そして請求の範囲に関する均等原則の適用を制限しようとする試みでないとしても、各数値パラメータは、少なくとも報告された有効桁数に照らして、及び通常の切上げ法の適用によって解釈されるべきである。
本願に記載されたすべての数値範囲は、そこに包含されたすべてのサブ範囲を含むことが意図されると理解されるべきである。例えば、「1〜10」の範囲は、すべてのサブ範囲の間及び記載された最低値の1から記載された最大値の10までを含み、最低値1と同じ値又は1より大きく、最大値10と同じ値又は10より小さい値を含むことが意図される。開示された数値範囲が連続的であるために、これらは最小値及び最大値の間のすべての数値を含む。他に明確に記載されない限り、本願において特定された様々な数値範囲は近似値である。
本発明のより完全な理解を形成するために、下記の用語が定義され、添付された図、様々な実施態様の詳細な説明及び請求項と共に使用されるべきである。
本願で使用されるように、用語「モノマー」は、化学的に反応し、自身又は他のモノマーと化学的に結合してポリマーを形成しうる小分子を意味する。モノマーの非限定例は、エチレン(エテン)、プロピレン(プロペン)及びC〜C12α−オレフィンを含む。
本願で使用されるように、用語「ポリマー」は、共有化学結合によって一緒に連結した1以上のモノマーからなる大分子を意味する。用語ポリマーは、制限なしに、(1タイプのポリマーを含む)ホモポリマー、(2モノマータイプを含む)コポリマー、(3モノマータイプを含む)ターポリマー、及び(4モノマータイプを含む)クワトロポリマーなどを包含することを意味する。
本願で使用されるように、用語「エチレンポリマー」は、エチレンモノマー及び任意の1以上の追加のモノマーから生成されるポリマーを意味する。用語エチレンポリマーは、任意の触媒を用いて連続的溶液重合プロセスを利用して生成される、エチレンホモポリマー、エチレンコポリマー、エチレンターポリマー、エチレンクアトロポリマーなどを包含することを意味する。エチレンポリマーを説明するための一般的に使用される他の用語は、これらに限定されないが、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン(VLDPE)、極低密度ポリエチレン(ULDPE)、プラストマー及びエラストマーを含む。
用語「不均一に分枝したエチレンポリマー」又は「不均一エチレンポリマー」とは、チーグラー・ナッタ触媒又はクロム触媒を使用して生成されたエチレンポリマーグループのサブセットを意味する。
用語「均一に分枝したエチレンポリマー」及び;「均一エチレンポリマー」とは、単一サイト触媒又はメタロセン触媒を使用して生成されたエチレンポリマーグループのサブセットを意味する。当業者には、均一エチレンポリマーグループは、しばしば「直鎖均一エチレンポリマー」及び;「実質的直鎖均一エチレンポリマー」に更に細分化されることがよく知られている。これらの2つのサブグループは、長鎖分枝の量において異なる。より具体的には、直鎖均一エチレンポリマーは検出不可能な長鎖分枝の量を有する一方、実質的直鎖均一エチレンポリマーは、少量の長鎖分枝を有し、典型的には0.01長鎖分枝/1000炭素から3長鎖分枝/1000である。長鎖分枝は、本来的に大分子である鎖長を有する分枝として定義され、すなわち、長鎖分枝の長さは、それが付着するポリマーバックボーンの長さと類似しうる。本発明において、用語均一エチレンポリマーは、直鎖均一エチレンポリマー及び実質的直鎖均一エチレンポリマーの両方を含む。
本願で使用されるように、用語「オリゴマー」は、例えば約2000〜3000ダルトンの重量平均分子量(Mw)を有するエチレンポリマーのような、低分子量のエチレンポリマーを意味する。オリゴマーに関して、一般的に使用される他の用語は、「ワックス」又は「グリース」を含む。溶液重合プロセスにおけるプロセス溶媒中のオリゴマーの存在は、例えば、オリゴマーが伝熱面に付着し汚れがつくなどの問題を引き起こす可能性がある。
本願で使用されるように、用語「軽留分不純物」とは、連続的溶液重合プラント内における様々な容器及びプロセスストリームに存在しうる比較的低い沸点を有する化合物を意味し;非限定的例は、メタン、エタン、プロパン、ブタン、窒素、CO、クロロエタン、HClなどを含む。
図1は、溶媒、エチレン、オリゴマー、任意のα−オレフィン、任意の水素及び軽留分不純物を含む、ガス状オーバーヘッドストリーム31が蒸留トレインに流れる、非発明に係る規範事例の連続的溶液重合プロセスの概略図である。 図2は、ガス状オーバーヘッドストリーム51の一部が少なくとも1つのアップストリーム重合反応器に再利用される発明に係る連続的溶液重合プロセスに関する一実施態様の概略的ダイアグラムである。 図3は、ガス状オーバーヘッドストリーム71の一部が少なくとも1つのアップストリーム反応器に再利用され、低圧力スチーム78が生成される、発明に係る連続的溶液重合プロセスに関する一実施態様の概略的ダイアグラムである。
図2及び3と共に、本願発明の二つの実施態様が記載される。比較例、又は規範事例の連続的溶液重合プロセスは図1に示される。
図1において、溶媒11、エチレン12及び任意のα−オレイン13は反応器フィードRF1を生成するために混合され、反応器21に注入される。様々な溶媒は溶液重合プロセスに適している。非限定例は、直鎖又は分枝C〜C12アルカンを含む。α−オレフィンの非限定例は、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン及び1−オクテンを含む。触媒は、反応器21にライン14を通じて注入される。使用される触媒は、本発明の成功のために特に重要ではなく、適当な触媒の非限定例は下記に記載される。任意の水素15は、反応器21に注入されうる;一般的に、水素はポリマー鎖の伸長を停止させるために添加され、すなわち生成されるエチレンポリマーの分子量を調節するための試薬として添加される。
図1の連続的溶液重合プロセスは、2つの反応器、反応器21及び反応器22を示す。反応器の形、デザイン、又は数は、本発明の成功のために特に重要ではない。例えば、
非撹拌又は撹拌された球状、円筒形又はタンク様の容器、並びに再循環ループ反応器又はチューブ反応器が利用されうる。図1に示されるとおり、加工前フィードもまた、反応器22に注入されうる。溶媒16、エチレン17及び任意のα−オレフィン18は反応器フィードRF2を生成するために混合され、反応器22に注入される。触媒はライン19を通じて反応器22に注入される。任意で水素20は反応器22に注入されてもよい。
採用される触媒及び生成されるエチレンポリマーに依存して、反応器21及び22の操作温度は広い範囲で変動しうる。例えば、反応器温度の上限は300℃、ある場合では280℃、及び他の場合では260℃であってよく;及び反応器温度の下限は80℃、ある場合では100℃、及び他の場合では125℃であってよい。典型的には、反応器22(第2の反応器)は反応器21よりわずかに高い温度で操作され;例えば反応器22は典型的には反応器21より5℃〜25℃熱い。反応器滞留時間は、典型的には15分より短く、ある場合では10分より短い。反応器21及び22の操作圧力は広い範囲で変動しうる。例えば、反応器圧力の上限は45MPa、ある場合では30MPa、及び他の場合では20MPaであってよく;及び反応器圧力の下限は、3MPa、ある場合では5MPa、及び他の場合では7MPaであってよい。
図1に示される連続的溶液重合反応器21及び22は、単一液相溶液(又は2液相)中のエチレンポリマーを含むストリーム23を生成する。ストリーム23はまた、未反応エチレン、活性化触媒、不活性化触媒、任意の未反応α−オレフィン、任意の未反応水素及び存在する場合軽留分不純物を含んでもよい。タンク24は、溶媒に溶解した、又はスラリー化した触媒不活性化剤を含み;適当な溶媒の非限定例は、直鎖又は分枝C〜C12アルカンである。触媒不活性化剤は、活性化触媒を不活性化形に変更することによって、実質的に重合反応を停止する。適当な不活性化剤は、この分野で周知であり;これらの非限定例は;アミン(例えば、Zborilらの米国特許第4,803,259);カルボン酸のアルカリ又はアルカリ性土類金属塩(例えば、Machanらの米国特許第4,105,609);水(例えば、Bernierらの米国特許第4,731,438);ハイドロタルサイト、アルコール及びカルボン酸(例えば、Miyataの米国特許第4,379,882);又はこれらの混合物(例えば、Sibtainの米国特許第6,180,730)を含む。一般的に、触媒不活性化剤は、実質的に触媒を不活性化し、重合反応を停止するのに必要な最小量を添加される。触媒不活性化剤の最小量は費用を最小化させ、プロセスストリーム中に存在する未反応触媒活性化剤の量を最小化する。
プロセス中への触媒不活性化剤の注入は、不活性化反応器溶液、ストリーム25を生成する。ストリーム25は、圧力降下装置26、熱交換器27、圧力降下装置28を通過し、V/L分離器29に入る;V/Lは「蒸気/液体」を意味する。V/L分離器に入る前に、不活性化反応器溶液は最高温度300℃、ある場合では290℃、及び他の場合には、280℃を有していてもよく;一方、V/L分離器に入る前の不活性化反応器溶液の最小温度は、150℃、ある場合では200℃、及び他の場合には220℃であってよい。V/L分離器に入る前に、不活性化反応器溶液は、最高圧力40MPa、ある場合では25MPa、及び他の場合では15MPaを有していてもよく;一方、最小圧力は、1.5MPa、ある場合では5MPa、及び他の場合では6MPaであってよい。
V/L分離器において、2つのストリームが形成される;エチレンポリマー濃厚溶媒、不活性化触媒及び任意のα−オレフィンからなるボトムストリーム30、並びに;エチレン、溶媒、オリゴマー、任意のα−オレフィン、任意の水素及び存在する場合軽留分不純物からなるガス状オーバーヘッドストリーム31である。V/L分離器は、比較的広い範囲の温度及び圧力で操作されうる。例えば、V/L分離器の最高操作温度は300℃、ある場合では285℃、及び他の場合では270℃であってよく;一方、V/L分離器の最小操作温度は、100℃、ある場合では140℃、及び他の場合では170℃であってよい。V/L分離器の最高操作圧力は、20MPa、ある場合では10MPa、及び他の場合では5MPaであってよく;一方、V/L分離器の最小操作圧力は1MPa、ある場合では2MPa、及び他の場合では3MPaであってよい。図1において、ガス状オーバーヘッドストリーム31の100%は、ラインFL1を通じて蒸留トレインに送られる一方、エチレンポリマー濃厚溶媒30は、ポリマー回復に送られる。
本発明の一実施態様は図2に示される。図2において、40%以下のガス状オーバーヘッドストリーム51はストリームFL1を通じて蒸留に送られる。
図2において、溶媒31、エチレン32及び任意のα−オレフィン33は反応器フィードRF1を生成するために混合され、反応器41に注入される。触媒はライン34を通じて反応器41に注入される。任意で水素35は反応器41に注入されてもよい。
図2の連続的溶液重合プロセスは、非限定例の2つの反応器、反応器41及び反応器42を示す。形状、デザイン又は反応器の数は、本発明の成功のために特に重要ではない。例えば、非撹拌又は撹拌された球状、円筒形又はタンク様容器、並びに再循環ループ反応器又はチューブ状反応器が利用されうる。その他の実施態様において、2012年1月24日に発行された、ノバケミカル(インターナショナル)S.A.に付与された、Van Asseldonkらの米国特許第8,101,693に記載されているように、図2に示される第2の反応器、反応器42の後に、1以上のチューブ状反応器を追加することができる。
図2に示されるとおり、加工前フィードもまた反応器42に注入される。溶媒36、エチレン37及び任意のα−オレフィン38は反応器フィードRF2を生成するために混合され、反応器42に注入される。触媒はライン39を通じて反応器42に注入される。任意で水素40は反応器42に注入されてもよい。
連続的溶液重合反応器41及び42は、図2に示される通り、広い範囲の温度及び圧力で操作されうる。例えば、反応器温度の上限は300℃、ある場合では280℃、及び他の場合では260℃であってよく;及び反応器温度の下限は80℃、ある場合では100℃、及び他の場合では125℃であってよい。典型的には、反応器42(第2の反応器)は反応器41よりわずかに高い温度で操作され;例えば反応器42は典型的には反応器41より5℃〜25℃熱い。反応器滞留時間は、典型的には15分より短く、ある場合では10分より短い。反応器41及び42の操作圧力は広い範囲で変動しうる。例えば、反応器圧力の上限は45MPa、ある場合では30MPa、及び他の場合では20MPaであってよく;及び、反応器圧力の下限は、3MPa、ある場合では5MPa、及び他の場合では7MPaであってよい。
図2に示される連続的溶液重合反応器41及び42は、単一液相溶液(又は2液相)中のエチレンポリマーを含むストリーム43を生成する。ストリーム43はまた、未反応エチレン、活性化触媒、不活性化触媒、任意の未反応α−オレフィン、任意の未反応水素及び存在する場合軽留分不純物を含んでもよい。タンク44は、溶媒に溶解した、又はスラリー化した触媒不活性化剤を含む;適当な溶媒の非限定例は、直鎖又は分枝C〜C12アルカンである。触媒不活性化剤は、この分野で周知であり;これらの非限定例は;アミン;カルボン酸のアルカリ又はアルカリ性土類金属塩;水;ハイドロタルサイト;アルコール、及び;カルボン酸を含む。一般的に、触媒不活性化剤は、実質的に触媒を不活性化し、重合反応を停止するのに必要な最小量を添加される。触媒不活性化剤の最小量は費用を最小化させ、プロセスストリーム中に存在する未反応触媒活性化剤の量を最小化する。
プロセス中への触媒不活性化剤の注入は、不活性化反応器溶液、ストリーム45を生成する。ストリーム45は、圧力降下装置46、熱交換器47、圧力降下装置48を通過し、V/L分離器49に入る。V/L分離器に入る前に、不活性化反応器溶液は最高温度300℃、ある場合では290℃、及び他の場合には280℃を有してよく;一方、V/L分離器に入る前の不活性化反応器溶液の最小温度;は、150℃、ある場合では200℃、及び他の場合には220℃であってよい。V/L分離器に入る前の不活性化反応器溶液は、最高圧力40MPa、ある場合では25MPa、及び他の場合では15MPaを有してよく;一方、最小圧力は、1.5MPa、ある場合では5MPa、及び他の場合では6MPaであってよい。
V/L分離器において、2つのストリームが形成される;エチレンポリマー濃厚溶媒、不活性化触媒及び任意のα−オレフィンからなるボトムストリーム50、並びに;エチレン、溶媒、オリゴマー、任意のα−オレフィン、任意の水素及び存在する場合軽留分不純物からなるガス状オーバーヘッドストリーム51である。V/L分離器49は、比較的広い範囲の温度及び圧力で操作されうる。例えば、V/L分離器の最高操作温度は300℃、ある場合では285℃、及び他の場合では270℃であってよく;一方、V/L分離器の最小操作温度は、100℃、ある場合では140℃、及び他の場合では170℃であってよい。V/L分離器の最高操作圧力は、20MPa、ある場合では10MPa、及び他の場合では5MPaであってよく;一方、V/L分離器の最小操作圧力は1MPa、ある場合では2MPa、及び他の場合では3MPaであってよい。
図2に示されるとおり、ガス状オーバーヘッドストリーム51は、それぞれフローコントローラー52及び53を使用し、2つのストリームFL1及びFL2に分離される。40%以下のガス状オーバーヘッドストリーム51がストリームFL1を通じて蒸留トレインに送られる。残りのガス状オーバーヘッドストリーム、ストリームFL2は、有機塩化物及びHClなどの化合物を除去するためにハロゲン化物除去カラム54を貫流する。このようなハロゲン化物を除去するための吸着剤の非限定例は、AZ−300吸着剤、PCL−100吸着剤又はCLR−300吸着剤などを含み;これらの吸着剤のすべては、UOP LLD、ハネウエル社、25 East Algonquin Road, Des Plaines,IL.から入手することができる。AZ−300は、改質型活性化アルミナ及びゼオライトモルキュラーシーブ吸着剤の均一コンビネーションである。PCL−100及びCLR−300は活性型アルミナ吸着剤である。AZ−300、PCL−100又はCLR−300を含むハロゲン化物除去カラムは、再生することができるか、再生することができないものである。経験豊富な当業者は、ガス状オーバーヘッドストリームにおけるハロゲン化物の量が、使用される触媒系(適当な触媒系については下記で議論される)に依存することを理解するであろう。例えば:単一サイト触媒系が使用される一実施態様では、ハロゲン化物除去カラム54は任意であってよく、即ち必要とされない;チーグラー・ナッタ触媒系が使用されるその他の実施態様では、2つのハロゲン化物除去カラムが必要とされうる。後者(チーグラー・ナッタ触媒)の場合、1つの実施態様は、平行ハロゲン化物除去カラム54a及び54b(図2に示されない)でありうる;例えば、ハロゲン化物除去カラム54aは、オンライン(ストリームFL2をストリーム55に変換している)であってよく、一方、ハロゲン化物除去カラム54bは、再生のために又は再生不可能な場合には消耗された吸着剤の置換のためにオフラインである。その他のハロゲン化物除去態様は、バイパスラインを備えた単一ハロゲン化物除去カラム54(図2に示されない)でありうる。より具体的には:バイパスモードでは、ストリームFL2は、このバイパスラインにより別ルートで送られ、ストリーム55に直接流入し、これにより、ハロゲン化物除去カラム54は、再生のために又は再生不可能な場合には消耗された吸着剤の置換のためにオフラインであることが可能となる;通常の操作モードでは、図2に示されるとおり、ストリームFL2はハロゲン化物カラム54を貫流する。
ハロゲン化物を含まないストリーム55は、再利用凝縮器56を通過し、凝縮オーバーヘッドストリーム57を生成する。溶液重合プラントの操作環境に応じて、凝縮オーバーヘッドストリームは部分的に凝縮されうる(すなわち、ストリーム57は、凝縮液及び非凝縮ガスの混合物を含みうる)。凝縮オーバーヘッドストリーム57は、最高温度180℃、ある場合には170℃、及び他の場合には160℃を有してよく;一方、凝縮オーバーヘッドストリームの最小温度は、145℃、ある場合には150℃、及び他の場合には155℃であってよい。凝縮オーバーヘッドストリームの最高圧力は、5MPa、ある場合には4MPa、及び他の場合には3MPaであってよく;一方、凝縮オーバーヘッドストリームの最小圧力は0.5MPa、ある場合には1MPa、及び他の場合には1.2MPaであってよい。
凝縮オーバーヘッドストリーム57は次に、オリゴマー除去手段58を通過し、冷却再利用ストリーム61を生成する。操作環境に応じて、この冷却再利用ストリームは、最高温度60℃、ある場合には50℃、及び他の場合には30℃を有してよく;一方、冷却再利用ストリームの最小温度は、−25℃、ある場合には−10℃、及び他の場合には−0℃であってよい。冷却再利用ストリームの最高圧力は、5MPa、ある場合には4MPa、及び他の場合には3MPaであってよく;一方、冷却再利用ストリームの最小圧力は0.5MPa、ある場合には1MPa、及び他の場合には1.2MPaであってよい。
オリゴマー除去手段の非限定例は、図2に示されるとおり、2つの平行熱交換器からなる。平行構成は、熱交換器の1つがオフラインであることを可能にし、伝熱面に付着したオリゴマーを除去するために熱いプロセス溶媒で洗い流すことができる。例えば、熱交換器58aがオンラインである(ストリーム57をストリーム61へ変換している)一方、熱交換器58bは、オフラインであり、熱いプロセス溶媒(ストリーム59)で洗い流すことが可能である。熱での洗い流しは、熱交換器58bに捕えられたオリゴマーを溶解し、オリゴマー除去手段58からストリーム60を介して出る。熱での洗い流しのための溶媒温度は、広い範囲で変化しうる;例えば、最高溶媒温度は300℃、ある場合には270℃、及び他の場合には240℃であってよく;一方、最低溶媒温度は、60℃、ある場合には90℃、及び他の場合には120℃であってよい。プロセスストリーム57としての熱交換器表面上のオリゴマー付着物(及び汚れ)は、冷却される。用語「オリゴマー」の同義語は、「ワックス」又は「グリース」を含み、このような物質は、非常に低い分子量のエチレンポリマーであり、プロセス溶媒によってV/L分離器において流され、ガス状オーバーヘッドストリーム51に運ばれる。
オリゴマー除去手段の代替的実施態様は、2以上の平行熱交換器を含み;各熱交換器は、1)オンライン(ストリーム57をストリーム61に変換している)、又は;2)洗い流しのためのオフラインの2モードのうちの1つで操作されうるように改変される。オリゴマー除去手段の代替的実施態様は、少なくとも2つの平行キサゲ面熱交換器からなる。平行構成は、キサゲ面熱交換器の1つがオフラインであることを可能にし、交代で、削られ、及び溶液重合プロセスからオリゴマーを除去するためにプロセス溶媒で洗い流すことができる。オリゴマー除去手段の代替的実施態様は、分離タワーを含み;オリゴマー又はオリゴマー濃厚ストリームはタワーの底部で除去され(重いもの)、及び冷却再利用ストリーム61は、タワーの頂点を出る(軽いもの)。オリゴマー除去手段の代替的実施態様は、ノック−アウトタンクを含む。ノック−アウトタンク、又はドラム様容器は、ノック−アウトタンクの底部に、より重い、より非揮発性の、より非溶解性のオリゴマーを集める。オリゴマー濃厚ストリームは、ノック−アウトタンクから連続的に引き出され、又はノック−アウトタンクは、オリゴマーを除去するために、必要に応じてバッチ様式で排出されうる。
冷却再利用ストリームは、軽分離器62を通過し、低沸点の軽留分不純物はストリーム63を介してプロセスから除去され、排出再利用ストリーム64が形成される。軽留分不純物の非限定例は、水素、窒素、CO、CO、メタン及びエタンである。
排出再利用ストリームは、レベルコントローラー65を貫流し、精製工程に入り;ここで、水、CO、CO及び酸素化物(例えば、脂肪酸、ケトン及びアルデヒド)不純物が除去される。このような不純物は、潜在的触媒毒である。図2に示されるとおり、精製工程の非限定例は、少なくとも2つの精製容器66a及び66bを含む。平行構成は、精製容器の1つをオンライン(ストリーム64をストリーム67に変換している)であり続けることを可能にし、一方、他の精製容器を再生するためにオフラインとすることができ;再生不可能な場合、吸収媒体は置換することができる。このような不純物を炭化水素ストリームから除去するための吸収物質及び方法は、経験豊富な当業者によく知られている。適当な吸着剤の非限定例は:UOP LLD、ハネウエル社、25 East Algonquin Road, Des Plaiens,IL.USAから入手可能なAZ−300;Almantis AC社.,109 Highway 131,Vidalia,LA,USAから入手可能なSelexsorb CD;又はSelexsorbCDXである。AZ−300は、再生可能な吸着剤であり、改変活性化アルミナ吸着剤及びゼオライトモルキュラーシーブ吸着剤の均一コンビネーションである。Selexsorb CD及びCDXは、両者とも再生可能な吸着剤であり、活性化アルミナである。ストリーム64を精製するための代替的、非限定例は、少なくとも2つの精製トレインであり(用語「トレイン」は、直列に連結された多重精製容器を意味する);各トレインは、下記の吸着剤を含む少なくとも3つの精製容器を含む:水吸着モルキュラーシーブ;CO吸着活性化アルミナ(例えば、UOP LLDから入手可能なCG−731)、及び;酸化物吸着物質(例えば、AZ−300、又はSelexsorb CDあるいはSelexsorb CDX)。少なくとも2つの平行蒸留トレインは、1つの精製トレインをオンライン(ストリーム64をストリーム67に変換している)で残しておくことを可能とし、一方、他の精製トレインは再生され、又はオフライントレイン中の1以上の吸着剤物質はおいて置換される。精製工程において触媒不活性化不純物が除去される限り、精製容器及び使用される吸着剤の数は、本発明の成功に特に重要ではない。
図2に示されるとおり、精製工程(容器66a及び容器66b)を通過した後、精製された再利用ストリーム67が形成される。任意で、精製された再利用ストリームは分析装置68に貫流し、そこでストリーム67の化学組成が測定される。精製された再利用ストリームは再利用ドラム69に集められる。操作環境に応じて、再利用ドラムは、最高温度60℃、ある場合には50℃、及び他の場合には30℃を有してよく;一方、再利用ドラムの最小温度は−25℃、ある場合には−10℃、及び他の場合には0℃を有してよい。再利用ドラムの最高圧力は、3MPa、ある場合には2MPa、及び他の場合には1MPaであってよく;一方、再利用ドラムの最小圧力は0.1MPa、ある場合には0.2MPa、及び他の場合には0.3MPaであってよい。
図2に示されるとおり、再利用ドラム69中の精製された再利用ストリームは、ポンプ70を通過し、高圧力再利用ストリーム71を形成する。高圧力再利用ストリームは、最高温度120℃、ある場合には80℃、及び他の場合には60℃を有してよく;一方、高圧力再利用ストリームの最小温度は、−20℃、ある場合には−10℃、及び他の場合には0℃であってよい。高圧力再利用ストリームの最高圧力は、45MPa、ある場合には35MPa、及び他の場合には25MPaであってよく;一方、高圧力再利用ストリームの最小圧力は3MPa、ある場合には4MPa、及び他の場合には6MPaであってよい。
1以上のアップストリーム反応器に高圧力再利用ストリームを分配するために、1以上のフローコントローラーが使用される。図2は、2つのアップストリーム反応器、反応器41及び反応器42を示す非限定例を例示している。図2において、0〜100%の高圧力再利用ストリーム71はフローコントローラー72を通過し、再利用ストリームRC1を形成し、これは反応器フィードストリームRF1と混合されて、最初のアップストリーム反応器41に注入され;残りの高圧力ストリーム71は、フローコントローラー73を通過し、再利用ストリームRC2を形成し、これは反応器フィードストリームRF2と混合されて、第2のアップストリーム反応器42に注入される。任意で再利用ストリームRC1及びRC2は、所望により、それぞれ反応器41及び42に直接流入するよう流入調節されてもよい。
本発明の追加の実施態様は図3に示される。図3では、低圧力スチーム78が生成され、ガス状オーバーヘッドストリームは凝縮器76で凝縮される。
図3において、溶媒51、エチレン52及び任意のα−オレフィン53は反応器フィードRF1を生成するために混合され、反応器61に注入される。触媒はライン54を通じて反応器61に注入される。任意で水素55は反応器61に注入されてもよい。図3は、2つの反応器、反応器61及び反応器62の非限定例を示す。反応器の形、デザイン、又は数は、本発明の成功のために特に重要ではない。例えば、非撹拌又は撹拌された球状、円筒形又はタンク様の容器、並びに再循環ループ反応器又はチューブ反応器が利用されうる。追加の一実施態様は、反応器62の後に1以上のチューブ反応器の追加を誘導する。
図3に示されるとおり、加工前フィードもまた、反応器62に注入される。溶媒56、エチレン57及び任意のα−オレフィン58は反応器フィードRF2を生成するために混合され、反応器62に注入される。触媒はライン59を通じて反応器62に注入される。任意で水素60は反応器62に注入されてもよい。
図3に示される、連続的溶液重合反応器61及び62は、広い範囲の温度及び圧力で操作されうる。例えば、反応器温度の上限は300℃、ある場合では280℃、及び他の場合では260℃であってよく;及び反応器温度の下限は80℃、ある場合では100℃、及び他の場合では125℃であってよい。典型的には、反応器62(第2の反応器)は反応器61よりわずかに高い温度で操作され;例えば反応器62は典型的には反応器61より5℃〜25℃熱い。反応器滞留時間は、典型的には15分より短く、ある場合では10分より短い。反応器61及び62の操作圧力は広い範囲で変動しうる。例えば、反応器圧力の上限は45MPa、ある場合では30MPa、及び他の場合では20MPaであってよく;反応器圧力の下限は、3MPa、ある場合では5MPa、及び他の場合では7MPaであってよい。
図3に示される、連続的溶液重合反応器61及び62は、単一液相溶液(又は2液相)中のエチレンポリマーを含むストリーム63を生成する。ストリーム63はまた、未反応エチレン、活性化触媒、不活性化触媒、任意の未反応α−オレフィン、任意の未反応水素及び軽留分不純物を含んでもよい。タンク64は、溶媒に溶解した、又はスラリー化した触媒不活性化剤を含む;適当な溶媒の非限定例は、直鎖又は分枝C〜C12アルカンである。不活性化剤はこの分野で周知であり、非限定例は:アミン;カルボン酸のアルカリ又はアルカリ性土類金属塩;水;ハイドロタルサイト;アルコール、及び;カルボン酸を含む。一般的に、触媒不活性化剤は、実質的に触媒を不活性化し、重合反応を停止するのに必要な最小量を添加される。触媒不活性化剤の最小量は費用を最小化させ、プロセスストリーム中に存在する未反応触媒活性化剤の量を最小化する。
プロセス中への触媒不活性化剤の注入は、不活性化反応器溶液、ストリーム65を生成する。ストリーム65は、圧力降下装置66、熱交換器67、圧力降下装置68を通過し、V/L分離器69に入る。V/L分離器に入る前に、不活性化反応器溶液は最高温度300℃、ある場合では290℃、及び他の場合には280℃を有してよく;一方、V/L分離器に入る前の不活性化反応器溶液の最小温度は、150℃、ある場合では200℃、及び他の場合には220℃であってよい。V/L分離器に入る前に、不活性化反応器溶液は、最高圧力40MPa、ある場合では25MPa、及び他の場合では15MPaを有してよく;一方、最小圧力は、1.5MPa、ある場合では5MPa、及び他の場合では6MPaであってよい。
V/L分離器において、2つのストリームが形成される:エチレンポリマー濃厚溶媒、不活性化触媒及び任意のα−オレフィンからなるボトムストリーム70、及び;エチレン、溶媒、オリゴマー、任意のα−オレフィン、任意の水素及び軽留分不純物からなるガス状オーバーヘッドストリーム71である。V/L分離器69は、比較的広い範囲の温度及び圧力で操作されうる。例えば、V/L分離器の最高操作温度は300℃、ある場合では285℃、及び他の場合では270℃であってよく;一方、V/L分離器の最小操作温度は、100℃、ある場合では140℃、及び他の場合では170℃であってよい。V/L分離器の最高操作圧力は、20MPa、ある場合では10MPa、及び他の場合では5MPaであってよく;一方、V/L分離器の最小操作圧力は1MPa、ある場合では2MPa、及び他の場合では3MPaであってよい。
図3に示されるとおり、ガス状オーバーヘッドストリーム71は、それぞれフローコントローラー72及び73を使用し、2つのストリームFL1及びFL2に分離される。40%以下のガス状オーバーヘッドストリーム71がストリームFL1を通じて蒸留トレインに送られる。残りのガス状オーバーヘッドストリーム、ストリームFL2は、有機塩化物及びHClなどの化合物を除去するためにハロゲン化物除去カラム74を貫流する。このようなハロゲン化物を除去するための吸着剤の非限定例は、AZ−300吸着剤、PCL−100吸着剤又はCLR−300吸着剤などを含み;これらの吸着剤のすべては、UOP LLD、ハネウエル社、25 East Algonquin Road, Des Plaines,IL.から入手することができる。AZ−300は、改質型活性化アルミナ及びゼオライトモルキュラーシーブ吸着剤の均一コンビネーションである。PCL−100及びCLR−300は活性型アルミナ吸着剤である。AZ−300、PCL−100又はCLR−300を含むハロゲン化物除去カラムは、再生することができるか、再生することができないものである。経験豊富な当業者は、ガス状オーバーヘッドストリームにおけるハロゲン化物の量が、使用される触媒系(適当な触媒系については下記で議論される)に依存することを理解するであろう。例えば:単一サイト触媒が使用される一実施態様では、ハロゲン化物除去カラム74は任意であってよく、即ち必要とされない;チーグラー・ナッタ触媒系が使用されるその他の実施態様では、2つのハロゲン化物除去カラムが必要とされうる。後者(チーグラー・ナッタ触媒)の場合、1つの実施態様は、平行ハロゲン化物除去カラム74a及び74b(図2に示されない)でありうる;例えば、ハロゲン化物除去カラム74aは、オンライン(ストリームFL2をストリーム75に変換している)であってよく、一方、ハロゲン化物除去カラム74bは、ベッドの再生のために又は再生不可能な場合には消耗された吸着剤の置換のためにオフラインである。その他のハロゲン化物除去態様は、バイパスラインを備えた単一ハロゲン化物除去カラム74(図3に示されない)であってよい。より具体的には:バイパスモードでは、ストリームFL2は、このバイパスラインにより別ルートで送られ、ストリーム75に直接流入し、これにより、ハロゲン化物除去カラム74は、再生のために又は再生不可能な場合には消耗された非再生吸着剤の置換のためにオフラインであることが可能となる;通常の操作モードでは、図3に示されるとおり、ストリームFL2はハロゲン化物除去カラム74を貫流する。
ハロゲン化物を含まないストリーム75は、再利用凝縮器76を通過し、凝縮オーバーヘッドストリーム79を生成する。溶液重合プラントの操作環境に応じて、凝縮オーバーヘッドストリームは部分的に凝縮されうる(すなわち、ストリーム79は、凝縮液及び非凝縮ガスの混合物を含みうる)。凝縮オーバーヘッドストリーム79は、最高温度180℃、ある場合には170℃、及び他の場合には160℃を有してよく;一方、凝縮オーバーヘッドストリームの最小温度は、145℃、ある場合には150℃、及び他の場合には155℃であってよい。凝縮オーバーヘッドストリームの最高圧力は、5MPa、ある場合には4MPa、及び他の場合には3MPaであってよく;一方、凝縮オーバーヘッドストリームの最小圧力は0.5MPa、ある場合には1MPa、及び他の場合には1.2MPaであってよい。
図3において、スチーム75が凝縮される時、低圧力凝縮物77は低圧力スチーム78に転換される。この実施態様において、溶液重合プロセスは、より低い圧力スチームを生成し、次にこれを消費し;よって溶液重合プラントは、エネルギーの正味の送出機関となる。
凝縮(又は大部分/部分的凝縮)オーバーヘッドストリーム79は、オリゴマー除去手段80を通過し、冷却再利用ストリーム83を生成する。操作環境に応じて、この冷却再利用ストリームは、最高温度60℃、ある場合には50℃、及び他の場合には30℃を有してよく;一方、冷却再利用ストリームの最小温度は、−25℃、ある場合には−10℃、及び他の場合には0℃であってよい。冷却再利用ストリームの最高圧力は、5MPa、ある場合には4MPa、及び他の場合には3MPaであってよく;一方、冷却再利用ストリームの最小圧力は0.5MPa、ある場合には1MPa、及び他の場合には1.2MPaであってよい。
オリゴマー除去手段の非限定例は、図3に示されるとおり、2つの平行熱交換器からなる。平行構成は、熱交換器の1つがオフラインであることを可能にし、伝熱面に付着したオリゴマーを除去するためにプロセス溶媒で洗い流すことができる。例えば、熱交換器80aがオンラインである(ストリーム79をストリーム83へ変換している)一方、熱交換器80bは、オフラインであり、熱いプロセス溶媒81で洗い流すことが可能である。熱での洗い流しは、熱交換器80bに捕えられたオリゴマーを溶解し、オリゴマー除去手段80からストリーム82を介して出る。熱での洗い流しのための溶媒温度は、広い範囲で変化できる;例えば、最高溶媒温度は300℃、ある場合には270℃、及び他の場合には240℃であってよく;一方、最低溶媒温度は、60℃、ある場合には90℃、及び他の場合には120℃であってよい。
オリゴマー除去手段の代替的実施態様は、少なくとも2つの平行キサゲ面熱交換器からなる。平行構成は、キサゲ面熱交換器の1つがオフラインであることを可能にし、交代で、削られ、及び溶液重合プロセスからオリゴマーを除去するためにプロセス溶媒で洗い流すことができる。オリゴマー除去手段の代替的実施態様は、分離タワーを含み;オリゴマー又はオリゴマー濃厚ストリームはタワーの底部で除去され(重いもの)、及び冷却再利用ストリーム83は、タワーの頂点を出る(軽いもの)。オリゴマー除去手段の代替的実施態様は、ノック−アウトタンクを含む。ノック−アウトタンク、又はドラム様容器は、ノック−アウトタンクの底部に、より重い、より非揮発性の、より非溶解性のオリゴマーを集める。オリゴマー濃厚ストリームは、ノック−アウトタンクから連続的に引き出され、又はノック−アウトタンクは、オリゴマーを除去するために、必要に応じてバッチ様式で排出されうる。
冷却再利用ストリームは、軽分離器84を通過し、ここで低沸点の軽留分不純物はストリーム85を介してプロセスから除去され、排出再利用ストリーム86が形成される。軽留分不純物の非限定例は、水素、窒素、CO、CO、メタン及びエタンである。
排出再利用ストリームは、レベルコントローラー87を貫流し、精製工程に入り;ここで、水、CO、CO及び酸素化物(例えば、脂肪酸、ケトン及びアルデヒド)不純物が除去される。このような不純物は、潜在的触媒毒である。図3に示されるとおり、精製工程の非限定例は、少なくとも2つの精製容器88a及び88bを含む。平行構成は、精製容器の1つをオンライン(ストリーム86をストリーム89に変換している)であり続けることを可能にし、一方、他の精製容器を再生するためにオフラインとすることができ;再生可能でない場合、消耗された吸収媒体は置換することができる。このような不純物を炭化水素ストリームから除去するための吸収物質及び方法は、経験豊富な当業者によく知られている。適当な吸着剤の非限定例は:AZ−300;Selexsorb CD;又はSelexsorbCDXである。ストリーム86を精製するための代替的、非限定例は、少なくとも2つの精製トレインであり(用語「トレイン」は、直列に連結された多重精製容器を意味する);各トレインは、下記の吸着剤を含む少なくとも3つの精製容器を含む:水吸着モルキュラーシーブ;CO吸着活性化アルミナ(例えば、CG−731)、及び;酸化物吸着物質(例えば、AZ−300、又はSelexsorb CDあるいはSelexsorb CDX)。少なくとも2つの平行蒸留トレインは、1つの精製トレインをオンライン(ストリーム86をストリーム89に変換している)で残しておくことを可能とし、一方、他の精製トレインは再生され、又はオフライン精製容器中の1以上の吸着剤物質は置換される。精製工程において触媒不活性化不純物が除去される限り、精製容器及び使用される吸着剤の数は、本発明の成功に特に重要ではない。
図3に示されるとおり、精製工程(容器88a及び容器88b)を通過した後、精製された再利用ストリーム89が形成される。任意で、精製された再利用ストリームは分析装置90に貫流し、そこでストリーム89の化学組成が測定される。精製された再利用ストリームは再利用ドラム91に集められる。操作環境に応じて、再利用ドラムは、最高温度60℃、ある場合には50℃、及び他の場合には30℃を有してよく;一方、再利用ドラムの最小温度は−25℃、ある場合には−10℃、及び他の場合には0℃であってよい。再利用ドラムの最高圧力は、3MPa、ある場合には2MPa、及び他の場合には1MPaであってよく;一方、再利用ドラムの最小圧力は0.1MPa、ある場合には0.2MPa、及び他の場合には0.3MPaであってよい。
図3に示されるとおり、再利用ドラム91中の精製された再利用ストリームは、ポンプ92を通過し、高圧力再利用ストリーム93を形成する。高圧力再利用ストリームは、最高温度120℃、ある場合には80℃、及び他の場合には60℃を有してよく;一方、高圧力再利用ストリームの最小温度は、−20℃、ある場合には−10℃、及び他の場合には0℃であってよい。高圧力再利用ストリームの最高圧力は、45MPa、ある場合には35MPa、及び他の場合には25MPaであってよく;一方、高圧力再利用ストリームの最小圧力は3MPa、ある場合には4MPa、及び他の場合には6MPaであってよい。
1以上のアップストリーム反応器に高圧力再利用ストリームを分配するために、1以上のフローコントローラーが使用される。図3は、2つのアップストリーム反応器、反応器61及び反応器62を示す非限定例を例示している。図3において、0〜100%の高圧力再利用ストリーム93はフローコントローラー94を通過し、再利用ストリームRC1を形成し、これは反応器フィードストリームRF1と混合されて、最初のアップストリーム反応器61に注入され;残りの高圧力ストリーム93は、フローコントローラー95を通過し、再利用ストリームRC2を形成し、これは反応器フィードストリームRF2と混合されて、第2のアップストリーム反応器62に注入される。任意で再利用ストリームRC1及びRC2は、所望により、それぞれ反応器61及び62に直接流入するよう流入調節される。
本願発明において使用するために適した触媒は特に限定されない。本発明は、溶液プロセス中でオレフィンを重合することができる、任意の単一サイト触媒(SSC)、チーグラー・ナッタ触媒、クロム触媒又はその他の有機メタル触媒を使用することができる。一般的に、触媒成分はプロセス溶媒中であらかじめ混合しておいてよく、又は各反応器に分離ストリームとして供給されてもよい。ある場合において、あらかじめ混合されている触媒成分は、反応に入る前に触媒成分に反応時間を供することが望ましい。このような「インライン混合」技術は、DuPont Canada Inc名の多くの特許(例えば、1996年12月31日に発行された米国特許第5,589,555)において記載されている。
用語「チーグラー・ナッタ触媒」は当業者に周知であり、本願明細書において、その従来の意味で伝えるために用いられる。チーグラー・ナッタ触媒は図1のライン14及び19を通じて、図2のライン34及び39を通じて、及び図3のライン54及び59を通じての注入に適している。チーグラー・ナッタ触媒系は:遷移金属が(IUPAC命名法を用いる)元素周期表3族、4族又は5族から選択される少なくとも1つの遷移金属化合物を含み、非限定例は、TiCl及びチタンアルコキシド(Ti(OR)であり、ここで、Rは低級C1−4アルキル基;及び有機アルミニウム成分であって、これは(Al(X’)(OR(R)で定義され、ここで、X’はハロゲン(好ましくは塩素)、ORはアルコキシ又はアリールオキシ基;Rはヒドロカルビル(好ましくは1〜10の炭素原子を有するアルキル)及びa、b、又はcはそれぞれ0、1、2又は3であり、但し、a+b+c=3及びb+c=1である。当業者によって認識されるように、従来のチーグラー・ナッタ触媒は、追加の成分をしばしば取り込む。例えば、アミン又はマグネシウム化合物又はブチルエチルマグネシウムなどのマグネシウムアルキル及びハロゲン源(これは典型的には塩素、例えば、三級塩化ブチル)である。チーグラー・ナッタ触媒は、電子供与体、例えば、テトラヒドロフランなどのエーテルを含んでもよい。このような成分は、採用される場合、反応器に導入される前に他の触媒に添加されてもよく、又は直接反応器に添加されてもよい。チーグラー・ナッタ触媒は、反応器に導入される前に(再度記載するが、当業者に周知であり文献として発行されている技術を用いて)「強化され」(即ち、熱処理され)てもよい。これらの触媒及び成分を開示する多数の技術があり、添加の順序は広い範囲で変化してもよい。
単一サイト触媒はまた、図1のライン14及び19、図2のライン34及び39、又は図3のライン54及び59を通じての注入に適している。用語「単一サイト触媒」は、長鎖分枝を有するか又は有さない均一エチレンポリマーを生成する触媒系を意味する。単一サイト触媒系を開示する多数の技術があり、非限定例は、下記式の嵩高い配位子単一サイト触媒:
(L)−M−(Y)

(ここで、MはTi、Zr及びHfからなる群から選択され;Lは、シクロペンタジエニルタイプ配位子並びに合計で5以上の原子(典型的には、そのうちの少なくとも20%、好ましくは少なくとも25%は数値的に炭素原子である)を含み、ホウ素、窒素、酸素、リン、硫黄及びケイ素からなる群から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を更に含む、嵩高いヘテロ原子配位子から独立して選択される、モノアニオン性配位子であり、前記嵩高いヘテロ原子配位子は、Mとシグマ又はpi−結合し;Yは活性化可能配位子から独立して選択され;nは1〜3であってよく;pは1〜3であってよく;但し、n+pの合計はMの価数と等価であり、及び更に2つのL配位子は架橋されていてもよい。)
を含む。
架橋基の非限定例は、非限定であるが、少なくとも1つの炭素、酸素、窒素、ケイ素、ホウ素、ゲルマニウム及びスズ原子又はこれらの混合物などの二価部分としてしばしば言及される、少なくとも1つの13族〜16族原子を含む架橋基を含む。好ましくは、架橋基は、炭素、ケイ素又はゲルマニウム原子を含み、最も好ましくは少なくとも1つのケイ素原子又は少なくとも1つの炭素原子を含む。架橋基はまた、ハロゲンを含む置換基を含んでもよい。
いくつかの架橋基は、これらに限定されないが、ジC1−6アルキル基(例えば、エチレン架橋などのアルキレン基)、ジC6−10アリール基(例えば、利用可能な2つの結合位を有するベンジル基)、非置換であるか1以上のC1−6アルキル又はC6−10アリール基によって最大限まで置換されたC1−6アルキル、C6−10アリール、ホスフィン又はアミン基から選択される1以上の基によって置換されたケイ素又はゲルマニウム基、又はC1−6アルキル基又はC6−10アリーレン(例えば、二価アリール基)などのヒドロカルビル基;二価C1−6アルコキシド基(例えば、−CHCHOHCH−)などを含む。
架橋基のシリル種の例は、ジメチルシリル、メチルフェニルシリル、ジエチルシリル、エチルフェニルシリル又はジフェニルシリル化合物である。架橋種のうち最も好ましいものは、ジメチルシリル、ジエチルシリル及びメチルフェニルシリル架橋化合物である。
架橋基のためのヒドロカルビル基の例は、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、フェニレンなどであり、メチレンによるものが好ましい。
架橋アミドの例は、ジメチルアミド、ジエチルアミド、メチルエチルアミド、ジ−t−ブチレンアミド、ジイソプロイルアミドなどを含む。
用語「シクロペンタジエニル」、しばしば「Cp」と略されるものは、環中に非局在化結合を有する5員炭素環であり、典型的には、一般的にη結合を通じて4族金属(M)である活性化触媒部位に結合している。シクロペンタジエニル配位子は、非置換であるか、ヒドロカルビル置換基が非置換であるか、ハロゲン原子及びC1−4アルキル基からなる群から選択される1以上の置換基で更に置換されているC1−10ヒドロカルビル基;ハロゲン原子;C1−8アルコキシ基;C6−10アリール又はアリールオキシ基;非置換であるか、2までのC1−8アルキル基によって置換されているアミド基;非置換であるか、2までのC1−8アルキル基によって置換されているホスフィド基;式−Si−(R)(ここで各Rは水素、C1−8アルキル又はアルコキシ基、及びC6−10アリール又はアリールオキシ基からなる群から独立して選択される)のシリル基;並びに式−Ge−(R)(ここでRは上記で定義した通りである)のゲルマニル基からなる群から選択される1以上の置換基によって最大限まで置換されていてもよい。
典型的には、シクロペンタジエニルタイプ配位子は、非置換であるか、フッ素原子、塩素原子;C1−4アルキル基;及び非置換であるか、1以上のフッ素原子で置換されたフェニル又はベンジル基からなる群から選択される1以上の置換基によって最大限まで置換されていてもよい。
L配位子のいずれもが嵩高いヘテロ原子配位子でない場合、触媒は、ビス−Cp触媒(伝統的なメタロセン)又は架橋された拘束幾何形状タイプ触媒又はトリス−Cp触媒であってよい。
触媒が1以上の嵩高いヘテロ原子配位子を含む場合、触媒は、式:

(ここで、MはTi,Hf及びZrからなる群から選択される遷移金属であり;Dは独立して(下記に記載するような)嵩高いヘテロ原子配位子であり;Lはシクロペンタジエニルタイプ配位子からなる群から選択されるモノアニオン性配位子であり;Yは活性化可能配位子からなる群から独立して選択され;mは1又は2であり;nは0、1又は2であり;pは整数であり;及びm+n+pの合計はMの価数と等価であり、ただしmが2の場合、Dは嵩高いヘテロ原子配位子と同じ又は異なっていてよい。)
を有していてよい。
例えば、触媒は、ビス(ホスフィニン)、又はチタニウム、ジルコニウム又はハフニウムの混合ホスフィニンケチミドジクロリド錯体であってよい。あるいは、触媒は、1のホスフィニン配位子又は1のケチミド配位子、1の「L」配位子(最も好ましいのはシクロペンタジエニルタイプ配位子)及び2の「Y」配位子(好ましくは両方とも塩素である)を含んでもよい。
好ましい金属(M)は、4族(特にチタニウム、ハフニウム又はジルコニウム)のもので、チタニウムが最も好ましい。1の実施態様において、触媒は最も高い酸化状態にある4族金属錯体である。
嵩高いヘテロ原子配位子(D)は、これらに限定されないが、ホスフィニン配位子(Pl)及びケチミド(ケチミン)配位子を含む。
ホスフィニン配位子(Pl)は式:

(ここで、各R21は水素原子;ハロゲン原子;非置換であるか、ハロゲン原子によって更に置換されるC1−20好ましくC1−10ヒドロカルビル基;C1−8アルコキシ基;C6−10アリール又はアリールオキシ基;アミド基;式−Si−(R22のシリル基(ここで各R22は水素、C1−8アルキル又はアルコキシ基、及びC6−10アリール又はアリールオキシ基からなる群から独立して選択される);並びに式−Ge−(R22(ここでR22は上記で定義される)からなる群から独立して選択される)
によって定義される。
好ましいホスフィニンは各R21がヒドロカルビル基、好ましくはC1−6ヒドロカルビル基であるものである。
適当なホスフィニン触媒は、1の(上記の)ホスフィニン配位子及びシクロペンタジエニルタイプ配位子かヘテロ原子配位子のいずれかである1の配位子Lを含む、4族有機金属錯体である。
本願で使用されるように、用語「ケチミド配位子」は、
(a) 金属−窒素原子結合を介して遷移金属に結合しており、
(b) 窒素原子に単一の置換基を有し(該単一の置換基はN原子に二重結合している炭素原子である)、
(c) 炭素原子に結合している(下記に記載する)2の置換基Sub及びSubを有する配位子を意味する。
a、b、cの状態は下記に例示する:

ここで置換基Sub及びSubは同じでも異なっていてもよく、環を形成するために架橋基を通じて更に一緒になって結合していてもよい。置換基の例は、1〜20炭素原子、好ましくは3〜6炭素原子を有するヒドロカルビル、(下記に記載されるような)シリル基、(下記に記載されるような)アミド基及び(下記に記載されるような)ホスフィド基を含む。コスト及び利便性のため、これらの置換基の両者はヒドロカルビル、特に単純なアルキル及び最も好ましくは三級ブチルが好ましい。
適当なケチミド触媒は、1の(下記に記載されるような)ケチミド配位子及びシクロペンタジエニルタイプ配位子かヘテロ原子配位子のいずれかである1の配位子Lを含む、4族有機金属錯体である。
用語嵩高いヘテロ原子配位子(D)は、ホスフィニン又はケチミド配位子に限定されず、ホウ素、窒素、酸素、リン、硫黄及びケイ素からなる群から選択される、少なくとも1つのヘテロ原子を含む配位子を含む。ヘテロ原子配位子は、金属に対してシグマ又はpi−結合であってよい。ヘテロ原子配位子の例は、すべて下記に記載されるような、ケイ素含有ヘテロ原子配位子、アミド配位子、アルコキシ配位子、ホウ素複素環配位子及びホスホール配位子である。
ケイ素含有ヘテロ原子配位子は、式−(Y)SiRxRyRz(ここで−は遷移金属との結合を示し、Yは硫黄又は酸素である)で定義される。Si原子上の置換基、すなわちRx、Ry、又はRzは、Si原子の結合軌道を満足するために必要とされる。特定の置換基Rx、Ry、又はRzの使用は、本発明の成功のために特に重要ではない。各Rx、Ry及びRzは、C1−2ヒドロカルビル基(すなわち、メチル又はエチル)が好ましく、これは単にこれらの物質が商業的に入手可能な物質から容易に合成されるからである。
用語「アミド」は、その広い、従来の意味を付与されることを意味する。従って、これらの配位子は、(a)金属−窒素結合;及び(b)窒素原子上の(典型的には単純なアルキル又はシリル基である)2つの置換基の存在によって特徴づけられる。
用語「アルコキシ」及び「アリールオキシ」もまた、これらの従来の意味を付与されることが意図される。従って、これらの配位子は、(a)金属酸素結合;及び(b)酸素原子に結合したヒドロカルビル基の存在によって特徴づけられる。ヒドロカルビル基は、基が非置換であるか、1以上のC1−4アルキル基によって更に置換されている、C1−10直鎖、分枝又は環状アルキル基又はC6−13芳香族基(例えば、2,6ジ−三級ブチルフェノキシ)であってよい。
ホウ素複素環配位子は、閉環配位子中のホウ素原子の存在によって特徴づけられる。この定義は、環中に窒素原子も含む、複素環配位子を含む。これらの配位子は、オレフィン重合分野の当業者に周知であり、文献に十分に記載されている(例えば、米国特許第5,637,659;5,554,775;及び該文献で引用される参考文献を参照のこと)。
用語「ホスホール」もまた、この従来の意味を付与されることを意味する。ホスホールは、閉環中に4の炭素原子及び1のリン原子を有する環状ジエニル構造である。最も簡素なホスホールは、CPH(環中の1の炭素がリンによって置換されたシクロペンタジエンの類似物)である。ホスホール配位子は、例えば、(任意でハロゲン置換基を含んでいてもよい)C1−20ヒドロカルビル基;ホスフィド基;アミド基;又はシリルあるいはアルコキシ基で置換されていてもよい。ホスホール配位子はまた、オレフィン重合分野の意当業者に周知であり、米国特許第5,434,116(Sone,からTosoh)などに記載されている。
本発明は、当該分野においてまた周知のクロム触媒の使用を考慮する。用語「クロム触媒」は、シリルクロメート、酸化クロム、又はシリカ又はアルミナなどの金属酸化物支持体上のクロモセンを含むクロム種を含む、オレフィン重合触媒を説明する。クロム触媒のための適当な共触媒は、当該分野で周知であり、非限定例は、トリアルキルアルミニウム、アルキルアルミノキサン、ジアルコキシアルキルアルミニウム化合物などを含む。
本発明は、下記の非限定例によって例証される。本発明の実施態様のコンピューターシュミレーションは、Aspen Techより入手可能なAspen Plus v7.1及びv7.2コンピューターソフトウエアを用いて実施した。第2のソフトウエアプログラム、VLXE、VLXE社のエクセルベース熱力学プログラムは補完的プログラムとして使用された。AspenTechのAspenシュミレーションワークブックプログラムは、エクセルとAspenソフトウエアのデータ交換プログラミングのために使用された。
Aspen Plus及びVLXEは、反応器出口から蒸留及び回復を通じるプラントの一部をモデル化するために使用されたが、ポリマー終了操作は除外された。広範なデータは、プラントデータヒストリアン、サンプリング、及びフィールド機器から収集され、モデル化されたプラントの一部のための典型的なプロセス条件を厳密にモデル化する、定常規範事例モデルを発展させるためのAspen Plus/VLXEモデルをベンチマークするために使用された。図1の規範事例のためにエネルギー消費が計算された。これは、低圧力スチーム(kW)、以下LPスチーム;高圧力スチーム(kW)、以下HPスチーム;及びパワー(kW)の形態のすべての別個のユーザーによって消費されたエネルギーを合計することによって行われた。ユーザーは、例えば、熱交換器、ポンプ及びエアークーラーファンなどのすべての主要なエネルギー消費者を含んだ。規範事例シュミレーションモデルは、次に図2及び図3に示される発明の実施態様をシミュレーションするために改変された。
図2に示される実施態様は、アップストリーム反応器に戻るガス状オーバーヘッドストリーム51の部分再利用を含む。図3に示される実施態様は、アップストリーム反応器に戻るガス状オーバーヘッドストリーム71の部分再利用、及び再利用凝縮器76中の低圧力スチーム78の生成を含む。図2及び図3に示される2つの実施態様のために、前記のように、モデル範囲中の様々なユーザーを合計することによって、各ユーティリティー(LPスチーム、HPスチーム及びパワー)のためのエネルギー消費(kW)が計算された。
LPスチーム生成を伴わないV/L分離器からのガス状オーバーヘッドストリームの再利用は、蒸留への低減されたフローのため、すべてのユーザーのための低減されたエネルギー消費という結果をもたらす。表1は、節約を要約した。特に、80%を再利用する図2に示される実施態様では;80%のガス状オーバーヘッドストリーム51がアップストリーム反応器に再利用され、残りはストリームFL1を介して蒸留に送られる。この実施態様においては、エネルギー減少は:LPスチーム利用が20%減少し、HPスチーム利用が44%減少し、及び;パワー利用が65%減少した。表1は、最高可能フローのパーセンテージとして各ルートを介するフローを記載している。
表1はまた、図3に示される実施態様での貯蓄されたエネルギーについて要約している;80%のガス状オーバーヘッドストリーム71がアップストリーム反応器に再利用され、再利用凝縮器76中でガス状オーバーヘッドストリームが凝縮される時、低圧力スチームが生成される。図1(規範事例)と比べて、図3で示される消費されたエネルギーは、低減された蒸留充填及びLPスチーム生成のため、低減される。加えて、連続的溶液重合プラントは、LPスチームの正味の送出機関となる。言い換えれば、LPスチームは生成及び送出され、このユーティリティーの正味の生成という結果を生じる。表1に示されるとおり、この実施態様のエネルギー減少は下記の通りである:LPスチーム利用が201%低減され(規範事例において使用されるものと比べて約2倍のスチームが生成されることを意味する);HPスチーム利用が44%低減され;及びパワー利用が64%低減される。表1は、最高可能フローのパーセンテージとして各ルートを介するフローを記載している。
図3で示される実施態様により生成されたLPスチームの一部は、モデリングエンベロープに含まれなかった溶液ポリエチレンプラント操作中において利用されることができる。シミュレーションは、図3実施態様において生成されたLPスチームの約三分の一から二分の一が溶液ポリエチレンプラントにおいて使用され;残りの低圧力スチームは、統合されたコンプレックス内の他の石油化学的操作に送出されうる。

本願発明の産業上の利用可能性は、より少ないエネルギーを消費する連続的溶液重合プロセスであり;結果として、製造変動原価は低減され、グリーンハウスガス排出の低減による環境的な利益がある。
本発明は、消費されるエネルギーが低減された、改善された溶液重合プロセスに関する。発明に係る溶液重合プラントは、ポリエチレンを生成し、下記の用途:低減された低圧力スチームの使用、低減された高圧力スチームの使用及び低減されたパワー消費においてエネルギーの節約が実現される。より具体的には、プロセス溶媒(初期)のガス状オーバーヘッドストリームが再利用され、凝縮工程において低圧力スチームが生成され;結果として、溶液重合プラントは、低圧力スチーム又はエネルギーの正味の送出機関となる。この送出されたエネルギーは、統合されたコンプレックス中の他の石油化学的操作において利用されうる。
連続的溶液重合プロセスはよく知られている。Y.V.Kissin、化学技術のカーク−オスマー百科事典(The Kirk−Othmer Encyclopedia of Chemical Technology)において、「ポリエチレン、直鎖低密度」と題名がついた論説は、商業的溶液重合プロセスに関して簡単に記載している(2005年4月15日にオンラインで発行された)。溶液プロセスにおいて、溶媒、モノマー及び触媒は連続的に反応器に供給される。反応器は、比較的広い範囲の温度及び圧力で操作されることができ;所望のポリマーを含む単一液相を生成することを目的としている。反応器のダウンストリームで、ポリマーから溶媒、未反応エチレン及び(存在する場合)α−オレフィンを回復するために、単一液相は相分離される。相分離の工程において、反応器と比較してより低い圧力にて操作される蒸気/液体(V/L)分離器は:溶媒、モノマー、(存在する場合)水素、軽留分不純物及び可能ならばいくつかの低分子量オリゴマー(「グリース」)のガス状オーバーヘッドストリーム、並びに;ポリマー濃縮溶液のボトムストリームを生成する。ガス状オーバーヘッドストリームは、典型的には成分を分離するために処理され、かつ、例えば蒸留プロセスなどの様々なプロセスがこの分離を達成するために提案されている。しかしながら、蒸留はエネルギー集約的であり、よって費用が掛かる。従って、ガス状オーバーヘッドストリームの大部分を、アップストリーム反応器にエネルギー保存様式で再利用することが望ましい。
一般的に、溶液重合プロセスはエネルギー集約的プロセスである。例えば、ガス相重合反応器と比較すると、溶液重合反応器は、より熱く、より高い圧力で操作され、すなわち、スチーム及びパワーなどの利用でより多くのエネルギーを消費する。連続的溶液重合プロセスのエネルギー効率を改善するための必要性が存在する。本発明は、規範事例の溶液重合プラントと比較して、より少ないエネルギーを消費する、連続的溶液重合プロセスに関する実施態様を記載する。より少ないエネルギーを消費するため、製造変動原価を減少させ、例えば、低減されたグリーンハウスガス排出といった環境的な利益がある。
本願発明は、下記を含む、エネルギー消費が低減された、改善された連続的溶液重合プロセスを提供する:
i)温度及び圧力で操作されている少なくとも1つのアップストリーム反応器中に、エチレン、1以上の脂肪族炭化水素溶媒、触媒、任意の1以上のα−オレフィン及び任意の水素を注入して、単一液相溶液中でエチレンポリマーを生成すること;
ii)エチレン、溶媒、触媒、エチレンポリマー、任意のα−オレフィン及び任意の水素を含む単一液相溶液中に、前記アップストリーム反応器のダウンストリームで、触媒不活性化剤を注入して、不活性化反応器溶液を形成すること;
iii)不活性化反応器溶液を熱交換器に通過させて、温度を上昇させ、次に圧力を低減させ、次にV/L分離器中で、エチレンポリマー濃厚溶媒、不活性化触媒及び任意のα−オレフィンのボトムストリーム並びに、エチレン、溶媒、オリゴマー、任意のα−オレフィン、及び任意の水素のガス状オーバーヘッドストリームを生成すること;
iv)40%以下のガス状オーバーヘッドストリームを蒸留カラムに通過させること;
v)残りのガス状オーバーヘッドストリームをハロゲン化物除去カラムに通過させて、次に温度を低減させることによりガス状オーバーヘッドストリームを凝縮して、凝縮オーバーヘッドストリームを形成すること;
vi)凝縮オーバーヘッドストリームをオリゴマー除去手段に通過させ、冷却再利用ストリームを生成すること;
vii)冷却再利用ストリームを光分離器に通過させて、揮発性成分を除去して、排出再利用ストリームを生成すること;
viii)少なくとも2つの精製容器に排出再利用ストリームを通過させ、精製再利用ストリームを生成すること;
ix)再利用ドラムに精製再利用ストリームを集め、精製再利用ストリームをポンプに通過させ、前記アップストリーム反応器に高圧再利用ストリームを注入すること。
本願発明は、低圧力スチームを生成するために、凝縮工程v)において熱回復が使用されるプロセスを更に提供する。
本願発明は、生成された低圧力スチームを連続的溶液重合プロセスから送出させ、統合コンプレックス中の石油化学的操作において使用させるプロセスを更に提供する。
本願発明は、アップストリーム反応器が100℃〜300℃の温度で操作されるプロセスを更に提供する。
本願発明は、アップストリーム反応器が3MPa〜45MPaの圧力で操作されるプロセスを更に提供する。
本願発明は、連続的溶液重合プロセス中で使用される溶媒が1以上のC5−12アルカンであるプロセスを更に提供する。
本願発明は、任意のコモノマーが、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン及び1−オクテンからなる群から選択されるプロセスを更に提供する。
本願発明は、エチレンと任意のコモノマーの重合に使用される触媒が不均一系触媒であるプロセスを更に提供する。
本願発明は、エチレンと任意のコモノマーの重合に使用される触媒が均一系触媒であるプロセスを更に提供する。
本願発明は、単一又は複数の溶液反応器が利用され、かつ各反応器において使用される触媒は同一でも異なっていてもよく;適当な触媒の非限定例には、不均一系及び均一系触媒を含むプロセスを更に提供する。
用語の定義
特に他に示されない以外は、明細書及びクレームで使用される、プロセス条件(温度、圧力など)、内容物の量などに関するすべての数字は、すべての場合において用語「約」で修飾されているものとして理解される。従って、反対に示されない限り、下記明細書及び添付クレームにおいて示される数値パラメータは、使用される原材料及び本願発明が生成することを所望する所望の製品に依存して変化することができる近似値である。最低でも、そして請求の範囲に関する均等原則の適用を制限しようとする試みでないとしても、各数値パラメータは、少なくとも報告された有効桁数に照らして、及び通常の切上げ法の適用によって解釈されるべきである。
本願に記載されたすべての数値範囲は、そこに包含されたすべてのサブ範囲を含むことが意図されると理解されるべきである。例えば、「1〜10」の範囲は、すべてのサブ範囲の間及び記載された最低値の1から記載された最大値の10までを含み、最低値1と同じ値又は1より大きく、最大値10と同じ値又は10より小さい値を含むことが意図される。開示された数値範囲が連続的であるために、これらは最小値及び最大値の間のすべての数値を含む。他に明確に記載されない限り、本願において特定された様々な数値範囲は近似値である。
本発明のより完全な理解を形成するために、下記の用語が定義され、添付された図、様々な実施態様の詳細な説明及び請求項と共に使用されるべきである。
本願で使用されるように、用語「モノマー」は、化学的に反応し、自身又は他のモノマーと化学的に結合してポリマーを形成しうる小分子を意味する。モノマーの非限定例は、エチレン(エテン)、プロピレン(プロペン)及びC〜C12α−オレフィンを含む。
本願で使用されるように、用語「ポリマー」は、共有化学結合によって一緒に連結した1以上のモノマーからなる大分子を意味する。用語ポリマーは、制限なしに、(1タイプのポリマーを含む)ホモポリマー、(2モノマータイプを含む)コポリマー、(3モノマータイプを含む)ターポリマー、及び(4モノマータイプを含む)クワトロポリマーなどを包含することを意味する。
本願で使用されるように、用語「エチレンポリマー」は、エチレンモノマー及び任意の1以上の追加のモノマーから生成されるポリマーを意味する。用語エチレンポリマーは、任意の触媒を用いて連続的溶液重合プロセスを利用して生成される、エチレンホモポリマー、エチレンコポリマー、エチレンターポリマー、エチレンクアトロポリマーなどを包含することを意味する。エチレンポリマーを説明するための一般的に使用される他の用語は、これらに限定されないが、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン(VLDPE)、極低密度ポリエチレン(ULDPE)、プラストマー及びエラストマーを含む。
用語「不均一に分枝したエチレンポリマー」又は「不均一エチレンポリマー」とは、チーグラー・ナッタ触媒又はクロム触媒を使用して生成されたエチレンポリマーグループのサブセットを意味する。
用語「均一に分枝したエチレンポリマー」及び;「均一エチレンポリマー」とは、単一サイト触媒又はメタロセン触媒を使用して生成されたエチレンポリマーグループのサブセットを意味する。当業者には、均一エチレンポリマーグループは、しばしば「直鎖均一エチレンポリマー」及び;「実質的直鎖均一エチレンポリマー」に更に細分化されることがよく知られている。これらの2つのサブグループは、長鎖分枝の量において異なる。より具体的には、直鎖均一エチレンポリマーは検出不可能な長鎖分枝の量を有する一方、実質的直鎖均一エチレンポリマーは、少量の長鎖分枝を有し、典型的には0.01長鎖分枝/1000炭素から3長鎖分枝/1000である。長鎖分枝は、本来的に大分子である鎖長を有する分枝として定義され、すなわち、長鎖分枝の長さは、それが付着するポリマーバックボーンの長さと類似しうる。本発明において、用語均一エチレンポリマーは、直鎖均一エチレンポリマー及び実質的直鎖均一エチレンポリマーの両方を含む。
本願で使用されるように、用語「オリゴマー」は、例えば約2000〜3000ダルトンの重量平均分子量(Mw)を有するエチレンポリマーのような、低分子量のエチレンポリマーを意味する。オリゴマーに関して、一般的に使用される他の用語は、「ワックス」又は「グリース」を含む。溶液重合プロセスにおけるプロセス溶媒中のオリゴマーの存在は、例えば、オリゴマーが伝熱面に付着し汚れがつくなどの問題を引き起こす可能性がある。
本願で使用されるように、用語「軽留分不純物」とは、連続的溶液重合プラント内における様々な容器及びプロセスストリームに存在しうる比較的低い沸点を有する化合物を意味し;非限定的例は、メタン、エタン、プロパン、ブタン、窒素、CO、クロロエタン、HClなどを含む。
図1は、溶媒、エチレン、オリゴマー、任意のα−オレフィン、任意の水素及び軽留分不純物を含む、ガス状オーバーヘッドストリーム31が蒸留トレインに流れる、非発明に係る規範事例の連続的溶液重合プロセスの概略図である。 図2は、ガス状オーバーヘッドストリーム31の一部が少なくとも1つのアップストリーム重合反応器に再利用される発明に係る連続的溶液重合プロセスに関する一実施態様の概略的ダイアグラムである。 図3は、ガス状オーバーヘッドストリーム31の一部が少なくとも1つのアップストリーム反応器に再利用され、低圧力スチーム78が生成される、発明に係る連続的溶液重合プロセスに関する一実施態様の概略的ダイアグラムである。
図2及び3と共に、本願発明の二つの実施態様が記載される。比較例、又は規範事例の連続的溶液重合プロセスは図1に示される。
図1において、溶媒11、エチレン12及び任意のα−オレイン13は反応器フィードRF1を生成するために混合され、反応器21に注入される。様々な溶媒は溶液重合プロセスに適している。非限定例は、直鎖又は分枝C〜C12アルカンを含む。α−オレフィンの非限定例は、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン及び1−オクテンを含む。触媒は、反応器21にライン14を通じて注入される。使用される触媒は、本発明の成功のために特に重要ではなく、適当な触媒の非限定例は下記に記載される。任意の水素15は、反応器21に注入されうる;一般的に、水素はポリマー鎖の伸長を停止させるために添加され、すなわち生成されるエチレンポリマーの分子量を調節するための試薬として添加される。
図1の連続的溶液重合プロセスは、2つの反応器、反応器21及び反応器22を示す。反応器の形、デザイン、又は数は、本発明の成功のために特に重要ではない。例えば、
非撹拌又は撹拌された球状、円筒形又はタンク様の容器、並びに再循環ループ反応器又はチューブ反応器が利用されうる。図1に示されるとおり、加工前フィードもまた、反応器22に注入されうる。溶媒16、エチレン17及び任意のα−オレフィン18は反応器フィードRF2を生成するために混合され、反応器22に注入される。触媒はライン19を通じて反応器22に注入される。任意で水素20は反応器22に注入されてもよい。
採用される触媒及び生成されるエチレンポリマーに依存して、反応器21及び22の操作温度は広い範囲で変動しうる。例えば、反応器温度の上限は300℃、ある場合では280℃、及び他の場合では260℃であってよく;及び反応器温度の下限は80℃、ある場合では100℃、及び他の場合では125℃であってよい。典型的には、反応器22(第2の反応器)は反応器21よりわずかに高い温度で操作され;例えば反応器22は典型的には反応器21より5℃〜25℃熱い。反応器滞留時間は、典型的には15分より短く、ある場合では10分より短い。反応器21及び22の操作圧力は広い範囲で変動しうる。例えば、反応器圧力の上限は45MPa、ある場合では30MPa、及び他の場合では20MPaであってよく;及び反応器圧力の下限は、3MPa、ある場合では5MPa、及び他の場合では7MPaであってよい。
図1に示される連続的溶液重合反応器21及び22は、単一液相溶液(又は2液相)中のエチレンポリマーを含むストリーム23を生成する。ストリーム23はまた、未反応エチレン、活性化触媒、不活性化触媒、任意の未反応α−オレフィン、任意の未反応水素及び存在する場合軽留分不純物を含んでもよい。タンク24は、溶媒に溶解した、又はスラリー化した触媒不活性化剤を含み;適当な溶媒の非限定例は、直鎖又は分枝C〜C12アルカンである。触媒不活性化剤は、活性化触媒を不活性化形に変更することによって、実質的に重合反応を停止する。適当な不活性化剤は、この分野で周知であり;これらの非限定例は;アミン(例えば、Zborilらの米国特許第4,803,259);カルボン酸のアルカリ又はアルカリ性土類金属塩(例えば、Machanらの米国特許第4,105,609);水(例えば、Bernierらの米国特許第4,731,438);ハイドロタルサイト、アルコール及びカルボン酸(例えば、Miyataの米国特許第4,379,882);又はこれらの混合物(例えば、Sibtainの米国特許第6,180,730)を含む。一般的に、触媒不活性化剤は、実質的に触媒を不活性化し、重合反応を停止するのに必要な最小量を添加される。触媒不活性化剤の最小量は費用を最小化させ、プロセスストリーム中に存在する未反応触媒活性化剤の量を最小化する。
プロセス中への触媒不活性化剤の注入は、不活性化反応器溶液、ストリーム25を生成する。ストリーム25は、圧力降下装置26、熱交換器27、圧力降下装置28を通過し、V/L分離器29に入る;V/Lは「蒸気/液体」を意味する。V/L分離器に入る前に、不活性化反応器溶液は最高温度300℃、ある場合では290℃、及び他の場合には、280℃を有していてもよく;一方、V/L分離器に入る前の不活性化反応器溶液の最小温度は、150℃、ある場合では200℃、及び他の場合には220℃であってよい。V/L分離器に入る前に、不活性化反応器溶液は、最高圧力40MPa、ある場合では25MPa、及び他の場合では15MPaを有していてもよく;一方、最小圧力は、1.5MPa、ある場合では5MPa、及び他の場合では6MPaであってよい。
V/L分離器において、2つのストリームが形成される;エチレンポリマー濃縮溶媒、不活性化触媒及び任意のα−オレフィンからなるボトムストリーム30、並びに;エチレン、溶媒、オリゴマー、任意のα−オレフィン、任意の水素及び存在する場合軽留分不純物からなるガス状オーバーヘッドストリーム31である。V/L分離器は、比較的広い範囲の温度及び圧力で操作されうる。例えば、V/L分離器の最高操作温度は300℃、ある場合では285℃、及び他の場合では270℃であってよく;一方、V/L分離器の最小操作温度は、100℃、ある場合では140℃、及び他の場合では170℃であってよい。V/L分離器の最高操作圧力は、20MPa、ある場合では10MPa、及び他の場合では5MPaであってよく;一方、V/L分離器の最小操作圧力は1MPa、ある場合では2MPa、及び他の場合では3MPaであってよい。図1において、ガス状オーバーヘッドストリーム31の100%は、ラインFL1を通じて蒸留トレインに送られる一方、エチレンポリマー濃縮溶媒30は、ポリマー回復に送られる。
本発明の一実施態様は図2に示される。図2において、40%以下のガス状オーバーヘッドストリーム31はストリームFL1を通じて蒸留に送られる。
図2において、溶媒11、エチレン12及び任意のα−オレフィン13は反応器フィードRF1を生成するために混合され、反応器21に注入される。触媒はライン14を通じて反応器21に注入される。任意で水素15は反応器21に注入されてもよい。
図2の連続的溶液重合プロセスは、非限定例の2つの反応器、反応器21及び反応器22を示す。形状、デザイン又は反応器の数は、本発明の成功のために特に重要ではない。例えば、非撹拌又は撹拌された球状、円筒形又はタンク様容器、並びに再循環ループ反応器又はチューブ状反応器が利用されうる。その他の実施態様において、2012年1月24日に発行された、ノバケミカル(インターナショナル)S.A.に付与された、Van Asseldonkらの米国特許第8,101,693に記載されているように、図2に示される第2の反応器、反応器22の後に、1以上のチューブ状反応器を追加することができる。
図2に示されるとおり、加工前フィードもまた反応器22に注入される。溶媒16、エチレン17及び任意のα−オレフィン18は反応器フィードRF2を生成するために混合され、反応器22に注入される。触媒はライン19を通じて反応器22に注入される。任意で水素20は反応器22に注入されてもよい。
連続的溶液重合反応器21及び22は、図2に示される通り、広い範囲の温度及び圧力で操作されうる。例えば、反応器温度の上限は300℃、ある場合では280℃、及び他の場合では260℃であってよく;及び反応器温度の下限は80℃、ある場合では100℃、及び他の場合では125℃であってよい。典型的には、反応器22(第2の反応器)は反応器21よりわずかに高い温度で操作され;例えば反応器22は典型的には反応器21より5℃〜25℃熱い。反応器滞留時間は、典型的には15分より短く、ある場合では10分より短い。反応器21及び22の操作圧力は広い範囲で変動しうる。例えば、反応器圧力の上限は45MPa、ある場合では30MPa、及び他の場合では20MPaであってよく;及び、反応器圧力の下限は、3MPa、ある場合では5MPa、及び他の場合では7MPaであってよい。
図2に示される連続的溶液重合反応器21及び22は、単一液相溶液(又は2液相)中のエチレンポリマーを含むストリーム23を生成する。ストリーム23はまた、未反応エチレン、活性化触媒、不活性化触媒、任意の未反応α−オレフィン、任意の未反応水素及び存在する場合軽留分不純物を含んでもよい。タンク24は、溶媒に溶解した、又はスラリー化した触媒不活性化剤を含む;適当な溶媒の非限定例は、直鎖又は分枝C〜C12アルカンである。触媒不活性化剤は、この分野で周知であり;これらの非限定例は;アミン;カルボン酸のアルカリ又はアルカリ性土類金属塩;水;ハイドロタルサイト;アルコール、及び;カルボン酸を含む。一般的に、触媒不活性化剤は、実質的に触媒を不活性化し、重合反応を停止するのに必要な最小量を添加される。触媒不活性化剤の最小量は費用を最小化させ、プロセスストリーム中に存在する未反応触媒活性化剤の量を最小化する。
プロセス中への触媒不活性化剤の注入は、不活性化反応器溶液、ストリーム25を生成する。ストリーム25は、圧力降下装置26、熱交換器27、圧力降下装置28を通過し、V/L分離器29に入る。V/L分離器に入る前に、不活性化反応器溶液は最高温度300℃、ある場合では290℃、及び他の場合には280℃を有してよく;一方、V/L分離器に入る前の不活性化反応器溶液の最小温度;は、150℃、ある場合では200℃、及び他の場合には220℃であってよい。V/L分離器に入る前の不活性化反応器溶液は、最高圧力40MPa、ある場合では25MPa、及び他の場合では15MPaを有してよく;一方、最小圧力は、1.5MPa、ある場合では5MPa、及び他の場合では6MPaであってよい。
V/L分離器において、2つのストリームが形成される;エチレンポリマー濃縮溶媒、不活性化触媒及び任意のα−オレフィンからなるボトムストリーム30、並びに;エチレン、溶媒、オリゴマー、任意のα−オレフィン、任意の水素及び存在する場合軽留分不純物からなるガス状オーバーヘッドストリーム31である。V/L分離器29は、比較的広い範囲の温度及び圧力で操作されうる。例えば、V/L分離器の最高操作温度は300℃、ある場合では285℃、及び他の場合では270℃であってよく;一方、V/L分離器の最小操作温度は、100℃、ある場合では140℃、及び他の場合では170℃であってよい。V/L分離器の最高操作圧力は、20MPa、ある場合では10MPa、及び他の場合では5MPaであってよく;一方、V/L分離器の最小操作圧力は1MPa、ある場合では2MPa、及び他の場合では3MPaであってよい。
図2に示されるとおり、ガス状オーバーヘッドストリーム31は、それぞれフローコントローラー32及び33を使用し、2つのストリームFL1及びFL2に分離される。40%以下のガス状オーバーヘッドストリーム31がストリームFL1を通じて蒸留トレインに送られる。残りのガス状オーバーヘッドストリーム、ストリームFL2は、有機塩化物及びHClなどの化合物を除去するためにハロゲン化物除去カラム34を貫流する。このようなハロゲン化物を除去するための吸着剤の非限定例は、AZ−300吸着剤、PCL−100吸着剤又はCLR−300吸着剤などを含み;これらの吸着剤のすべては、UOP LLD、ハネウエル社、25 East Algonquin Road, Des Plaines,IL.から入手することができる。AZ−300は、改質型活性化アルミナ及びゼオライトモルキュラーシーブ吸着剤の均一コンビネーションである。PCL−100及びCLR−300は活性型アルミナ吸着剤である。AZ−300、PCL−100又はCLR−300を含むハロゲン化物除去カラムは、再生することができるか、再生することができないものである。経験豊富な当業者は、ガス状オーバーヘッドストリームにおけるハロゲン化物の量が、使用される触媒系(適当な触媒系については下記で議論される)に依存することを理解するであろう。例えば:単一サイト触媒系が使用される一実施態様では、ハロゲン化物除去カラム34は任意であってよく、即ち必要とされない;チーグラー・ナッタ触媒系が使用されるその他の実施態様では、2つのハロゲン化物除去カラムが必要とされうる。後者(チーグラー・ナッタ触媒)の場合、1つの実施態様は、平行ハロゲン化物除去カラム34a及び34b(図2に示されない)でありうる;例えば、ハロゲン化物除去カラム34aは、オンライン(ストリームFL2をストリーム35に変換している)であってよく、一方、ハロゲン化物除去カラム34bは、再生のために又は再生不可能な場合には消耗された吸着剤の置換のためにオフラインである。その他のハロゲン化物除去態様は、バイパスラインを備えた単一ハロゲン化物除去カラム34(図2に示されない)でありうる。より具体的には:バイパスモードでは、ストリームFL2は、このバイパスラインにより別ルートで送られ、ストリーム35に直接流入し、これにより、ハロゲン化物除去カラム34は、再生のために又は再生不可能な場合には消耗された吸着剤の置換のためにオフラインであることが可能となる;通常の操作モードでは、図2に示されるとおり、ストリームFL2はハロゲン化物カラム34を貫流する。
ハロゲン化物を含まないストリーム35は、再利用凝縮器36を通過し、凝縮オーバーヘッドストリーム37を生成する。溶液重合プラントの操作環境に応じて、凝縮オーバーヘッドストリームは部分的に凝縮されうる(すなわち、ストリーム37は、凝縮液及び非凝縮ガスの混合物を含みうる)。凝縮オーバーヘッドストリーム37は、最高温度180℃、ある場合には170℃、及び他の場合には160℃を有してよく;一方、凝縮オーバーヘッドストリームの最小温度は、145℃、ある場合には150℃、及び他の場合には155℃であってよい。凝縮オーバーヘッドストリームの最高圧力は、5MPa、ある場合には4MPa、及び他の場合には3MPaであってよく;一方、凝縮オーバーヘッドストリームの最小圧力は0.5MPa、ある場合には1MPa、及び他の場合には1.2MPaであってよい。
凝縮オーバーヘッドストリーム37は次に、オリゴマー除去手段38を通過し、冷却再利用ストリーム41を生成する。操作環境に応じて、この冷却再利用ストリームは、最高温度60℃、ある場合には50℃、及び他の場合には30℃を有してよく;一方、冷却再利用ストリームの最小温度は、−25℃、ある場合には−10℃、及び他の場合には−0℃であってよい。冷却再利用ストリームの最高圧力は、5MPa、ある場合には4MPa、及び他の場合には3MPaであってよく;一方、冷却再利用ストリームの最小圧力は0.5MPa、ある場合には1MPa、及び他の場合には1.2MPaであってよい。
オリゴマー除去手段の非限定例は、図2に示されるとおり、2つの平行熱交換器からなる。平行構成は、熱交換器の1つがオフラインであることを可能にし、伝熱面に付着したオリゴマーを除去するために熱いプロセス溶媒で洗い流すことができる。例えば、熱交換器38aがオンラインである(ストリーム37をストリーム41へ変換している)一方、熱交換器38bは、オフラインであり、熱いプロセス溶媒(ストリーム39)で洗い流すことが可能である。熱での洗い流しは、熱交換器38bに捕えられたオリゴマーを溶解し、オリゴマー除去手段38からストリーム40を介して出る。熱での洗い流しのための溶媒温度は、広い範囲で変化しうる;例えば、最高溶媒温度は300℃、ある場合には270℃、及び他の場合には240℃であってよく;一方、最低溶媒温度は、60℃、ある場合には90℃、及び他の場合には120℃であってよい。プロセスストリーム37としての熱交換器表面上のオリゴマー付着物(及び汚れ)は、冷却される。用語「オリゴマー」の同義語は、「ワックス」又は「グリース」を含み、このような物質は、非常に低い分子量のエチレンポリマーであり、プロセス溶媒によってV/L分離器において流され、ガス状オーバーヘッドストリーム31に運ばれる。
オリゴマー除去手段の代替的実施態様は、2以上の平行熱交換器を含み;各熱交換器は、1)オンライン(ストリーム37をストリーム41に変換している)、又は;2)洗い流しのためのオフラインの2モードのうちの1つで操作されうるように改変される。オリゴマー除去手段の代替的実施態様は、少なくとも2つの平行キサゲ面熱交換器からなる。平行構成は、キサゲ面熱交換器の1つがオフラインであることを可能にし、交代で、削られ、及び溶液重合プロセスからオリゴマーを除去するためにプロセス溶媒で洗い流すことができる。オリゴマー除去手段の代替的実施態様は、分離タワーを含み;オリゴマー又はオリゴマー濃縮ストリームはタワーの底部で除去され(重いもの)、及び冷却再利用ストリーム41は、タワーの頂点を出る(軽いもの)。オリゴマー除去手段の代替的実施態様は、ノック−アウトタンクを含む。ノック−アウトタンク、又はドラム様容器は、ノック−アウトタンクの底部に、より重い、より非揮発性の、より非溶解性のオリゴマーを集める。オリゴマー濃縮ストリームは、ノック−アウトタンクから連続的に引き出され、又はノック−アウトタンクは、オリゴマーを除去するために、必要に応じてバッチ様式で排出されうる。
冷却再利用ストリームは、軽分離器42を通過し、低沸点の軽留分不純物はストリーム43を介してプロセスから除去され、排出再利用ストリーム44が形成される。軽留分不純物の非限定例は、水素、窒素、CO、CO、メタン及びエタンである。
排出再利用ストリームは、レベルコントローラー45を貫流し、精製工程に入り;ここで、水、CO、CO及び酸素化物(例えば、脂肪酸、ケトン及びアルデヒド)不純物が除去される。このような不純物は、潜在的触媒毒である。図2に示されるとおり、精製工程の非限定例は、少なくとも2つの精製容器46a及び46bを含む。平行構成は、精製容器の1つをオンライン(ストリーム44をストリーム47に変換している)であり続けることを可能にし、一方、他の精製容器を再生するためにオフラインとすることができ;再生不可能な場合、吸収媒体は置換することができる。このような不純物を炭化水素ストリームから除去するための吸収物質及び方法は、経験豊富な当業者によく知られている。適当な吸着剤の非限定例は:UOP LLD、ハネウエル社、25 East Algonquin Road, Des Plaiens,IL.USAから入手可能なAZ−300;Almantis AC社.,109 Highway 131,Vidalia,LA,USAから入手可能なSelexsorb CD;又はSelexsorbCDXである。AZ−300は、再生可能な吸着剤であり、改変活性化アルミナ吸着剤及びゼオライトモルキュラーシーブ吸着剤の均一コンビネーションである。Selexsorb CD及びCDXは、両者とも再生可能な吸着剤であり、活性化アルミナである。ストリーム44を精製するための代替的、非限定例は、少なくとも2つの精製トレインであり(用語「トレイン」は、直列に連結された多重精製容器を意味する);各トレインは、下記の吸着剤を含む少なくとも3つの精製容器を含む:水吸着モルキュラーシーブ;CO吸着活性化アルミナ(例えば、UOP LLDから入手可能なCG−731)、及び;酸化物吸着物質(例えば、AZ−300、又はSelexsorb CDあるいはSelexsorb CDX)。少なくとも2つの平行蒸留トレインは、1つの精製トレインをオンライン(ストリーム44をストリーム47に変換している)で残しておくことを可能とし、一方、他の精製トレインは再生され、又はオフライントレイン中の1以上の吸着剤物質はおいて置換される。精製工程において触媒不活性化不純物が除去される限り、精製容器及び使用される吸着剤の数は、本発明の成功に特に重要ではない。
図2に示されるとおり、精製工程(容器46a及び容器46b)を通過した後、精製された再利用ストリーム47が形成される。任意で、精製された再利用ストリームは分析装置48に貫流し、そこでストリーム47の化学組成が測定される。精製された再利用ストリームは再利用ドラム49に集められる。操作環境に応じて、再利用ドラムは、最高温度60℃、ある場合には50℃、及び他の場合には30℃を有してよく;一方、再利用ドラムの最小温度は−25℃、ある場合には−10℃、及び他の場合には0℃を有してよい。再利用ドラムの最高圧力は、3MPa、ある場合には2MPa、及び他の場合には1MPaであってよく;一方、再利用ドラムの最小圧力は0.1MPa、ある場合には0.2MPa、及び他の場合には0.3MPaであってよい。
図2に示されるとおり、再利用ドラム49中の精製された再利用ストリームは、ポンプ50を通過し、高圧力再利用ストリーム51を形成する。高圧力再利用ストリームは、最高温度120℃、ある場合には80℃、及び他の場合には60℃を有してよく;一方、高圧力再利用ストリームの最小温度は、−20℃、ある場合には−10℃、及び他の場合には0℃であってよい。高圧力再利用ストリームの最高圧力は、45MPa、ある場合には35MPa、及び他の場合には25MPaであってよく;一方、高圧力再利用ストリームの最小圧力は3MPa、ある場合には4MPa、及び他の場合には6MPaであってよい。
1以上のアップストリーム反応器に高圧力再利用ストリームを分配するために、1以上のフローコントローラーが使用される。図2は、2つのアップストリーム反応器、反応器21及び反応器22を示す非限定例を例示している。図2において、0〜100%の高圧力再利用ストリーム51はフローコントローラー52を通過し、再利用ストリームRC1を形成し、これは反応器フィードストリームRF1と混合されて、最初のアップストリーム反応器21に注入され;残りの高圧力ストリーム51は、フローコントローラー53を通過し、再利用ストリームRC2を形成し、これは反応器フィードストリームRF2と混合されて、第2のアップストリーム反応器22に注入される。任意で再利用ストリームRC1及びRC2は、所望により、それぞれ反応器21及び22に直接流入するよう流入調節されてもよい。
本発明の追加の実施態様は図3に示される。図3では、低圧力スチーム78が生成され、ガス状オーバーヘッドストリームは凝縮器36で凝縮される。明確化のために、図3に示される容器及びストリームの多くは、図2に示されるそれぞれの容器及びストリームと同等であり;同等であることは、一致した容器標識及びストリーム標識の使用によって示される。加えて、図3に示される容器及びストリームのための、操作範囲、例えば、温度及び圧力は、図2の記載に示された範囲と同等である(上記)。
図3について、ハロゲン化物を含まないストリーム35は、再利用凝縮器36を通過し、凝縮オーバーヘッドストリーム37を生成する。溶液重合プラントの操作環境に応じて、凝縮オーバーヘッドストリームは部分的に凝縮されうる(すなわち、ストリーム37は、凝縮液及び非凝縮ガスの混合物を含みうる)。凝縮オーバーヘッドストリーム37は、最高温度180℃、ある場合には170℃、及び他の場合には160℃を有してよく;一方、凝縮オーバーヘッドストリームの最小温度は、145℃、ある場合には150℃、及び他の場合には155℃であってよい。凝縮オーバーヘッドストリームの最高圧力は、5MPa、ある場合には4MPa、及び他の場合には3MPaであってよく;一方、凝縮オーバーヘッドストリームの最小圧力は0.5MPa、ある場合には1MPa、及び他の場合には1.2MPaであってよい。
図3において、スチーム35が凝縮される時、低圧力凝縮物77は低圧力スチーム78に転換される。この実施態様において、溶液重合プロセスは、より低い圧力スチームを生成し、次にこれを消費し;よって溶液重合プラントは、エネルギーの正味の送出機関となる。
本願発明において使用するために適した触媒は特に限定されない。本発明は、溶液プロセス中でオレフィンを重合することができる、任意の単一サイト触媒(SSC)、チーグラー・ナッタ触媒、クロム触媒又はその他の有機メタル触媒を使用することができる。一般的に、触媒成分はプロセス溶媒中であらかじめ混合しておいてよく、又は各反応器に分離ストリームとして供給されてもよい。ある場合において、あらかじめ混合されている触媒成分は、反応に入る前に触媒成分に反応時間を供することが望ましい。このような「インライン混合」技術は、DuPont Canada Inc名の多くの特許(例えば、1996年12月31日に発行された米国特許第5,589,555)において記載されている。
用語「チーグラー・ナッタ触媒」は当業者に周知であり、本願明細書において、その従来の意味で伝えるために用いられる。チーグラー・ナッタ触媒は図1、2及び3のライン14及び19を通じての注入に適している。チーグラー・ナッタ触媒系は:遷移金属が(IUPAC命名法を用いる)元素周期表3族、4族又は5族から選択される少なくとも1つの遷移金属化合物を含み、非限定例は、TiCl及びチタンアルコキシド(Ti(OR)であり、ここで、Rは低級C1−4アルキル基;及び有機アルミニウム成分であって、これは(Al(X’)(OR(R)で定義され、ここで、X’はハロゲン(好ましくは塩素)、ORはアルコキシ又はアリールオキシ基;Rはヒドロカルビル(好ましくは1〜10の炭素原子を有するアルキル)及びa、b、又はcはそれぞれ0、1、2又は3であり、但し、a+b+c=3及びb+c=1である。当業者によって認識されるように、従来のチーグラー・ナッタ触媒は、追加の成分をしばしば取り込む。例えば、アミン又はマグネシウム化合物又はブチルエチルマグネシウムなどのマグネシウムアルキル及びハロゲン源(これは典型的には塩素、例えば、三級塩化ブチル)である。チーグラー・ナッタ触媒は、電子供与体、例えば、テトラヒドロフランなどのエーテルを含んでもよい。このような成分は、採用される場合、反応器に導入される前に他の触媒に添加されてもよく、又は直接反応器に添加されてもよい。チーグラー・ナッタ触媒は、反応器に導入される前に(再度記載するが、当業者に周知であり文献として発行されている技術を用いて)「強化され」(即ち、熱処理され)てもよい。これらの触媒及び成分を開示する多数の技術があり、添加の順序は広い範囲で変化してもよい。
単一サイト触媒はまた、図1、2及び3のライン14及び19を通じての注入に適している。用語「単一サイト触媒」は、長鎖分枝を有するか又は有さない均一エチレンポリマーを生成する触媒系を意味する。単一サイト触媒系を開示する多数の技術があり、非限定例は、下記式の嵩高い配位子単一サイト触媒:
(L)−M−(Y)

(ここで、MはTi、Zr及びHfからなる群から選択され;Lは、シクロペンタジエニルタイプ配位子並びに合計で5以上の原子(典型的には、そのうちの少なくとも20%、好ましくは少なくとも25%は数値的に炭素原子である)を含み、ホウ素、窒素、酸素、リン、硫黄及びケイ素からなる群から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を更に含む、嵩高いヘテロ原子配位子から独立して選択される、モノアニオン性配位子であり、前記嵩高いヘテロ原子配位子は、Mとシグマ又はpi−結合し;Yは活性化可能配位子から独立して選択され;nは1〜3であってよく;pは1〜3であってよく;但し、n+pの合計はMの価数と等価であり、及び更に2つのL配位子は架橋されていてもよい。)
を含む。
架橋基の非限定例は、非限定であるが、少なくとも1つの炭素、酸素、窒素、ケイ素、ホウ素、ゲルマニウム及びスズ原子又はこれらの混合物などの二価部分としてしばしば言及される、少なくとも1つの13族〜16族原子を含む架橋基を含む。好ましくは、架橋基は、炭素、ケイ素又はゲルマニウム原子を含み、最も好ましくは少なくとも1つのケイ素原子又は少なくとも1つの炭素原子を含む。架橋基はまた、ハロゲンを含む置換基を含んでもよい。
いくつかの架橋基は、これらに限定されないが、ジC1−6アルキル基(例えば、エチレン架橋などのアルキレン基)、ジC6−10アリール基(例えば、利用可能な2つの結合位を有するベンジル基)、非置換であるか1以上のC1−6アルキル又はC6−10アリール基によって最大限まで置換されたC1−6アルキル、C6−10アリール、ホスフィン又はアミン基から選択される1以上の基によって置換されたケイ素又はゲルマニウム基、又はC1−6アルキル基又はC6−10アリーレン(例えば、二価アリール基)などのヒドロカルビル基;二価C1−6アルコキシド基(例えば、−CHCHOHCH−)などを含む。
架橋基のシリル種の例は、ジメチルシリル、メチルフェニルシリル、ジエチルシリル、エチルフェニルシリル又はジフェニルシリル化合物である。架橋種のうち最も好ましいものは、ジメチルシリル、ジエチルシリル及びメチルフェニルシリル架橋化合物である。
架橋基のためのヒドロカルビル基の例は、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、フェニレンなどであり、メチレンによるものが好ましい。
架橋アミドの例は、ジメチルアミド、ジエチルアミド、メチルエチルアミド、ジ−t−ブチレンアミド、ジイソプロイルアミドなどを含む。
用語「シクロペンタジエニル」、しばしば「Cp」と略されるものは、環中に非局在化結合を有する5員炭素環であり、典型的には、一般的にη結合を通じて4族金属(M)である活性化触媒部位に結合している。シクロペンタジエニル配位子は、非置換であるか、ヒドロカルビル置換基が非置換であるか、ハロゲン原子及びC1−4アルキル基からなる群から選択される1以上の置換基で更に置換されているC1−10ヒドロカルビル基;ハロゲン原子;C1−8アルコキシ基;C6−10アリール又はアリールオキシ基;非置換であるか、2までのC1−8アルキル基によって置換されているアミド基;非置換であるか、2までのC1−8アルキル基によって置換されているホスフィド基;式−Si−(R)(ここで各Rは水素、C1−8アルキル又はアルコキシ基、及びC6−10アリール又はアリールオキシ基からなる群から独立して選択される)のシリル基;並びに式−Ge−(R)(ここでRは上記で定義した通りである)のゲルマニル基からなる群から選択される1以上の置換基によって最大限まで置換されていてもよい。
典型的には、シクロペンタジエニルタイプ配位子は、非置換であるか、フッ素原子、塩素原子;C1−4アルキル基;及び非置換であるか、1以上のフッ素原子で置換されたフェニル又はベンジル基からなる群から選択される1以上の置換基によって最大限まで置換されていてもよい。
L配位子のいずれもが嵩高いヘテロ原子配位子でない場合、触媒は、ビス−Cp触媒(伝統的なメタロセン)又は架橋された拘束幾何形状タイプ触媒又はトリス−Cp触媒であってよい。
触媒が1以上の嵩高いヘテロ原子配位子を含む場合、触媒は、式:

(ここで、MはTi,Hf及びZrからなる群から選択される遷移金属であり;Dは独立して(下記に記載するような)嵩高いヘテロ原子配位子であり;Lはシクロペンタジエニルタイプ配位子からなる群から選択されるモノアニオン性配位子であり;Yは活性化可能配位子からなる群から独立して選択され;mは1又は2であり;nは0、1又は2であり;pは整数であり;及びm+n+pの合計はMの価数と等価であり、ただしmが2の場合、Dは嵩高いヘテロ原子配位子と同じ又は異なっていてよい。)
を有していてよい。
例えば、触媒は、ビス(ホスフィニン)、又はチタニウム、ジルコニウム又はハフニウムの混合ホスフィニンケチミドジクロリド錯体であってよい。あるいは、触媒は、1のホスフィニン配位子又は1のケチミド配位子、1の「L」配位子(最も好ましいのはシクロペンタジエニルタイプ配位子)及び2の「Y」配位子(好ましくは両方とも塩素である)を含んでもよい。
好ましい金属(M)は、4族(特にチタニウム、ハフニウム又はジルコニウム)のもので、チタニウムが最も好ましい。1の実施態様において、触媒は最も高い酸化状態にある4族金属錯体である。
嵩高いヘテロ原子配位子(D)は、これらに限定されないが、ホスフィニン配位子(Pl)及びケチミド(ケチミン)配位子を含む。
ホスフィニン配位子(Pl)は式:

(ここで、各R21は水素原子;ハロゲン原子;非置換であるか、ハロゲン原子によって更に置換されるC1−20好ましくC1−10ヒドロカルビル基;C1−8アルコキシ基;C6−10アリール又はアリールオキシ基;アミド基;式−Si−(R22のシリル基(ここで各R22は水素、C1−8アルキル又はアルコキシ基、及びC6−10アリール又はアリールオキシ基からなる群から独立して選択される);並びに式−Ge−(R22(ここでR22は上記で定義される)からなる群から独立して選択される)
によって定義される。
好ましいホスフィニンは各R21がヒドロカルビル基、好ましくはC1−6ヒドロカルビル基であるものである。
適当なホスフィニン触媒は、1の(上記の)ホスフィニン配位子及びシクロペンタジエニルタイプ配位子かヘテロ原子配位子のいずれかである1の配位子Lを含む、4族有機金属錯体である。
本願で使用されるように、用語「ケチミド配位子」は、
(a) 金属−窒素原子結合を介して遷移金属に結合しており、
(b) 窒素原子に単一の置換基を有し(該単一の置換基はN原子に二重結合している炭素原子である)、
(c) 炭素原子に結合している(下記に記載する)2の置換基Sub及びSubを有する配位子を意味する。
a、b、cの状態は下記に例示する:

ここで置換基Sub及びSubは同じでも異なっていてもよく、環を形成するために架橋基を通じて更に一緒になって結合していてもよい。置換基の例は、1〜20炭素原子、好ましくは3〜6炭素原子を有するヒドロカルビル、(下記に記載されるような)シリル基、(下記に記載されるような)アミド基及び(下記に記載されるような)ホスフィド基を含む。コスト及び利便性のため、これらの置換基の両者はヒドロカルビル、特に単純なアルキル及び最も好ましくは三級ブチルが好ましい。
適当なケチミド触媒は、1の(下記に記載されるような)ケチミド配位子及びシクロペンタジエニルタイプ配位子かヘテロ原子配位子のいずれかである1の配位子Lを含む、4族有機金属錯体である。
用語嵩高いヘテロ原子配位子(D)は、ホスフィニン又はケチミド配位子に限定されず、ホウ素、窒素、酸素、リン、硫黄及びケイ素からなる群から選択される、少なくとも1つのヘテロ原子を含む配位子を含む。ヘテロ原子配位子は、金属に対してシグマ又はpi−結合であってよい。ヘテロ原子配位子の例は、すべて下記に記載されるような、ケイ素含有ヘテロ原子配位子、アミド配位子、アルコキシ配位子、ホウ素複素環配位子及びホスホール配位子である。
ケイ素含有ヘテロ原子配位子は、式−(Y)SiRxRyRz(ここで−は遷移金属との結合を示し、Yは硫黄又は酸素である)で定義される。Si原子上の置換基、すなわちRx、Ry、又はRzは、Si原子の結合軌道を満足するために必要とされる。特定の置換基Rx、Ry、又はRzの使用は、本発明の成功のために特に重要ではない。各Rx、Ry及びRzは、C1−2ヒドロカルビル基(すなわち、メチル又はエチル)が好ましく、これは単にこれらの物質が商業的に入手可能な物質から容易に合成されるからである。
用語「アミド」は、その広い、従来の意味を付与されることを意味する。従って、これらの配位子は、(a)金属−窒素結合;及び(b)窒素原子上の(典型的には単純なアルキル又はシリル基である)2つの置換基の存在によって特徴づけられる。
用語「アルコキシ」及び「アリールオキシ」もまた、これらの従来の意味を付与されることが意図される。従って、これらの配位子は、(a)金属酸素結合;及び(b)酸素原子に結合したヒドロカルビル基の存在によって特徴づけられる。ヒドロカルビル基は、基が非置換であるか、1以上のC1−4アルキル基によって更に置換されている、C1−10直鎖、分枝又は環状アルキル基又はC6−13芳香族基(例えば、2,6ジ−三級ブチルフェノキシ)であってよい。
ホウ素複素環配位子は、閉環配位子中のホウ素原子の存在によって特徴づけられる。この定義は、環中に窒素原子も含む、複素環配位子を含む。これらの配位子は、オレフィン重合分野の当業者に周知であり、文献に十分に記載されている(例えば、米国特許第5,637,659;5,554,775;及び該文献で引用される参考文献を参照のこと)。
用語「ホスホール」もまた、この従来の意味を付与されることを意味する。ホスホールは、閉環中に4の炭素原子及び1のリン原子を有する環状ジエニル構造である。最も簡素なホスホールは、CPH(環中の1の炭素がリンによって置換されたシクロペンタジエンの類似物)である。ホスホール配位子は、例えば、(任意でハロゲン置換基を含んでいてもよい)C1−20ヒドロカルビル基;ホスフィド基;アミド基;又はシリルあるいはアルコキシ基で置換されていてもよい。ホスホール配位子はまた、オレフィン重合分野の意当業者に周知であり、米国特許第5,434,116(Sone,からTosoh)などに記載されている。
本発明は、当該分野においてまた周知のクロム触媒の使用を考慮する。用語「クロム触媒」は、シリルクロメート、酸化クロム、又はシリカ又はアルミナなどの金属酸化物支持体上のクロモセンを含むクロム種を含む、オレフィン重合触媒を説明する。クロム触媒のための適当な共触媒は、当該分野で周知であり、非限定例は、トリアルキルアルミニウム、アルキルアルミノキサン、ジアルコキシアルキルアルミニウム化合物などを含む。
本発明は、下記の非限定例によって例証される。本発明の実施態様のコンピューターシュミレーションは、Aspen Techより入手可能なAspen Plus v7.1及びv7.2コンピューターソフトウエアを用いて実施した。第2のソフトウエアプログラム、VLXE、VLXE社のエクセルベース熱力学プログラムは補完的プログラムとして使用された。AspenTechのAspenシュミレーションワークブックプログラムは、エクセルとAspenソフトウエアのデータ交換プログラミングのために使用された。
Aspen Plus及びVLXEは、反応器出口から蒸留及び回復を通じるプラントの一部をモデル化するために使用されたが、ポリマー終了操作は除外された。広範なデータは、プラントデータヒストリアン、サンプリング、及びフィールド機器から収集され、モデル化されたプラントの一部のための典型的なプロセス条件を厳密にモデル化する、定常規範事例モデルを発展させるためのAspen Plus/VLXEモデルをベンチマークするために使用された。図1の規範事例のためにエネルギー消費が計算された。これは、低圧力スチーム(kW)、以下LPスチーム;高圧力スチーム(kW)、以下HPスチーム;及びパワー(kW)の形態のすべての別個のユーザーによって消費されたエネルギーを合計することによって行われた。ユーザーは、例えば、熱交換器、ポンプ及びエアークーラーファンなどのすべての主要なエネルギー消費者を含んだ。規範事例シュミレーションモデルは、次に図2及び図3に示される発明の実施態様をシミュレーションするために改変された。
図2に示される実施態様は、アップストリーム反応器に戻るガス状オーバーヘッドストリーム31の部分再利用を含む。図3に示される実施態様は、アップストリーム反応器に戻るガス状オーバーヘッドストリーム31の部分再利用、及び再利用凝縮器36中の低圧力スチーム78の生成を含む。図2及び図3に示される2つの実施態様のために、前記のように、モデル範囲中の様々なユーザーを合計することによって、各ユーティリティー(LPスチーム、HPスチーム及びパワー)のためのエネルギー消費(kW)が計算された。
LPスチーム生成を伴わないV/L分離器からのガス状オーバーヘッドストリームの再利用は、蒸留への低減されたフローのため、すべてのユーザーのための低減されたエネルギー消費という結果をもたらす。表1は、節約を要約した。特に、80%を再利用する図2に示される実施態様では;80%のガス状オーバーヘッドストリーム31がアップストリーム反応器に再利用され、残りはストリームFL1を介して蒸留に送られる。この実施態様においては、エネルギー減少は:LPスチーム利用が20%減少し、HPスチーム利用が44%減少し、及び;パワー利用が65%減少した。表1は、最高可能フローのパーセンテージとして各ルートを介するフローを記載している。
表1はまた、図3に示される実施態様での貯蓄されたエネルギーについて要約している;80%のガス状オーバーヘッドストリーム31がアップストリーム反応器に再利用され、再利用凝縮器36中でガス状オーバーヘッドストリームが凝縮される時、低圧力スチームが生成される。図1(規範事例)と比べて、図3で示される消費されたエネルギーは、低減された蒸留充填及びLPスチーム生成のため、低減される。加えて、連続的溶液重合プラントは、LPスチームの正味の送出機関となる。言い換えれば、LPスチームは生成及び送出され、このユーティリティーの正味の生成という結果を生じる。表1に示されるとおり、この実施態様のエネルギー減少は下記の通りである:LPスチーム利用が201%低減され(規範事例において使用されるものと比べて約2倍のスチームが生成されることを意味する);HPスチーム利用が44%低減され;及びパワー利用が64%低減される。表1は、最高可能フローのパーセンテージとして各ルートを介するフローを記載している。
図3で示される実施態様により生成されたLPスチームの一部は、モデリングエンベロープに含まれなかった溶液ポリエチレンプラント操作中において利用されることができる。シミュレーションは、図3実施態様において生成されたLPスチームの約三分の一から二分の一が溶液ポリエチレンプラントにおいて使用され;残りの低圧力スチームは、統合されたコンプレックス内の他の石油化学的操作に送出されうる。
本発明の産業上の利用可能性は、より少ないエネルギーを消費する連続的溶液重合プロセスであり;結果として、製造変動原価は低減され、グリーンハウスガス排出の低減による環境的な利益がある。

Claims (37)

  1. 下記を含む、エネルギー消費が低減された、改善された連続的溶液重合プロセス:
    i)温度及び圧力で操作されている少なくとも1つのアップストリーム反応器中に、エチレン、1以上の脂肪族炭化水素溶媒、触媒、任意の1以上のα−オレフィン及び任意の水素を注入して、単一液相溶液中でエチレンポリマーを生成すること;
    ii)エチレン、溶媒、触媒、エチレンポリマー、任意のα−オレフィン及び任意の水素を含む単一液相溶液中に、前記アップストリーム反応器のダウンストリームで、触媒不活性化剤を注入して、不活性化反応器溶液を形成すること;
    iii)不活性化反応器溶液を熱交換器に通過させて、温度を上昇させて、次に圧力を低減させ、次にV/L分離器中でエチレンポリマー濃厚溶媒、不活性化触媒及び任意のα−オレフィンのボトムストリーム並びにエチレン、溶媒、オリゴマー、任意のα−オレフィン、及び任意の水素のガス状オーバーヘッドストリームを生成すること;
    iv)40%以下のガス状オーバーヘッドストリームを蒸留カラムに通過させること;
    v)残りのガス状オーバーヘッドストリームをハロゲン化物除去カラムに通過させて、次に温度を低減させることによりガス状オーバーヘッドストリームを凝縮して、凝縮オーバーヘッドストリームを形成すること;
    vi)凝縮オーバーヘッドストリームをオリゴマー除去手段に通過させ、冷却再利用ストリームを生成すること;
    vii)冷却再利用ストリームを光分離器に通過させて、揮発性成分を除去して、排出再利用ストリームを生成すること;
    viii)少なくとも2つの精製容器に排出再利用ストリームを通過させ、精製再利用ストリームを生成すること;
    ix)再利用ドラムに精製再利用ストリームを集め、精製再利用ストリームをポンプに通過させ、前記アップストリーム反応器に高圧再利用ストリームを注入すること;
    工程を含む、エネルギー消費が低減された、改善された連続的溶液重合プロセス。
  2. 前記アップストリーム反応器が100℃〜300℃の温度及び3MPa〜45MPaの圧力で操作される、請求項1に記載のプロセス。
  3. 前記アップストリーム反応器が125℃〜270℃の温度で操作される、請求項2に記載のプロセス。
  4. 前記アップストリーム反応器が6MPa〜20MPaの圧力で操作される、請求項3に記載のプロセス。
  5. 工程iii)における前記熱交換器の出口における不活性化反応器溶液の温度が150℃〜300℃である、請求項4に記載のプロセス。
  6. 工程iii)における前記熱交換器の出口における不活性化反応器溶液の温度が220℃〜280℃である、請求項5に記載のプロセス。
  7. 前記V/L分離器の温度が100℃〜300℃である、請求項6に記載のプロセス。
  8. 前記V/L分離器の圧力が1MPa〜20MPaである、請求項7に記載のプロセス。
  9. 工程v)において生成される凝縮オーバーヘッドストリームが145℃〜180℃の温度及び0.5MPa〜5MPaの圧力である、請求項8に記載のプロセス。
  10. 工程vi)において生成される冷却再利用ストリームが−25℃〜60℃の温度である請求項9に記載のプロセス。
  11. 工程ix)において生成される前記高圧力再利用ストリームが3MPa〜45MPaの圧力である、請求項10に記載のプロセス。
  12. 脂肪族炭化水素溶媒が1以上のC〜C12アルカンであり;該アルカンは直鎖又は分枝である、請求項11に記載のプロセス。
  13. 任意のα−オレフィンが1以上のC〜Cα−オレフィンである、請求項12に記載のプロセス。
  14. 任意のα−オレフィンが1−ヘキセン及び1−オクテンからなる群から選択される、請求項13に記載のプロセス。
  15. 工程ix)において形成される0%〜100%の高圧力再利用ストリームが第1のアップストリーム反応器に供給され、及び残りの高圧力再利用ストリームが第2のアップストリーム反応器に供給される、請求項14に記載のプロセス。
  16. エチレン及び任意のα−オレフィンを重合するために使用される触媒が不均一系触媒である、請求項15に記載のプロセス。
  17. エチレン及び任意のα−オレフィンを重合するために使用される触媒が均一系触媒である、請求項15に記載のプロセス。
  18. 均一系触媒は前記第1のアップストリーム反応器に供給され、不均一系触媒は前記第2のアップストリーム反応器に供給される、請求項15に記載のプロセス。
  19. 下記を含む、エネルギー消費が低減された、改善された連続的溶液重合プロセス
    i)温度及び圧力で操作されている少なくとも1つのアップストリーム反応器中に、エチレン、1以上の脂肪族炭化水素溶媒、触媒、任意の1以上のα−オレフィン及び任意の水素を注入して、単一液相溶液中でエチレンポリマーを生成すること;
    ii)エチレン、溶媒、触媒、エチレンポリマー、任意のα−オレフィン及び任意の水素を含む単一液相溶液中に、触媒不活性化剤、前記アップストリーム反応器のダウンストリームで、触媒不活性化剤を注入して、不活性化反応器溶液を形成すること;
    iii)不活性化反応器溶液を熱交換器に通過させて、温度を上昇させて、次に圧力を低減させ、次にV/L分離器中で、エチレンポリマー濃厚溶媒、不活性化触媒及び任意のα−オレフィンのボトムストリーム並びにエチレン、溶媒、オリゴマー、任意のα−オレフィン、及び任意の水素のガス状オーバーヘッドストリームを生成すること;
    iv)40%以下のガス状オーバーヘッドストリームを蒸留カラムに通過させること;
    v)残りのガス状オーバーヘッドストリームをハロゲン化物除去カラムに通過させて、次に温度を低減させることによりガス状オーバーヘッドストリームを凝縮し、同時に低圧力スチームストリームを生成して、凝縮オーバーヘッドストリームを形成すること;
    vi)凝縮オーバーヘッドストリームをオリゴマー除去手段に通過させ、冷却再利用ストリームを生成すること;
    vii)冷却再利用ストリームを光分離器に通過させて、揮発性成分を除去して、排出再利用ストリームを生成すること;
    viii)少なくとも2つの精製容器に排出再利用ストリームを通過させ、精製再利用ストリームを生成すること;
    ix)再利用ドラムに精製再利用ストリームを集め、精製再利用ストリームをポンプに通過させ、前記アップストリーム反応器に高圧再利用ストリームを注入すること。
  20. 前記アップストリーム反応器が100℃〜300℃の温度及び3MPa〜45MPaの圧力で操作される、請求項19に記載のプロセス。
  21. 前記アップストリーム反応器が125℃〜270℃の温度で操作される、請求項20に記載のプロセス。
  22. 前記アップストリーム反応器が6MPa〜20MPaの圧力で操作される、請求項21に記載のプロセス。
  23. 工程iii)における前記熱交換器の出口における不活性化反応器溶液の温度が150℃〜300℃である、請求項22に記載のプロセス。
  24. 工程iii)における前記熱交換器の出口における不活性化反応器溶液の温度が220℃〜280℃である、請求項23に記載のプロセス。
  25. 前記V/L分離器の温度が100℃〜300℃である、請求項24に記載のプロセス。
  26. 前記V/L分離器の圧力が1MPa〜20MPaである、請求項25に記載のプロセス。
  27. 工程v)において生成される凝縮オーバーヘッドストリームが145℃〜180℃の温度及び0.5MPa〜5MPaの圧力である、請求項26に記載のプロセス。
  28. 工程vi)において生成される冷却再利用ストリームが−25℃〜60℃の温度である請求項27に記載のプロセス。
  29. 工程ix)において生成される前記高圧力再利用ストリームが3MPa〜45MPaの圧力である、請求項28に記載のプロセス。
  30. 工程v)において形成される前記低圧力スチームストリームが前記連続的溶液重合プロセスから送出され、及びエネルギー回復手段を通過する、請求項29に記載のプロセス。
  31. 脂肪族炭化水素溶媒が1以上のC〜C12アルカンであり、該アルカンは直鎖又は分枝である、請求項30に記載のプロセス。
  32. 任意のα−オレフィンが1以上のC〜Cα−オレフィンである、請求項31に記載のプロセス。
  33. 任意のα−オレフィンが1−ヘキセン及び1−オクテンからなる群から選択される、請求項32に記載のプロセス。
  34. 工程ix)において形成される0%〜100%の高圧力再利用ストリームが第1のアップストリーム反応器に供給され、及び残りの高圧力再利用ストリームが第2のアップストリーム反応器に供給される、請求項33に記載のプロセス。
  35. エチレン及び任意のα−オレフィンを重合するために使用される触媒が不均一系触媒である、請求項34に記載のプロセス。
  36. エチレン及び任意のα−オレフィンを重合するために使用される触媒が均一系触媒である、請求項34に記載のプロセス。
  37. 均一系触媒は前記第1のアップストリーム反応器に供給され、不均一系触媒は前記第2のアップストリーム反応器に供給される、請求項34に記載のプロセス。
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