JP2016514151A - ガドフォスベセット三ナトリウム一水和物の製造方法 - Google Patents

ガドフォスベセット三ナトリウム一水和物の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2016514151A
JP2016514151A JP2016501943A JP2016501943A JP2016514151A JP 2016514151 A JP2016514151 A JP 2016514151A JP 2016501943 A JP2016501943 A JP 2016501943A JP 2016501943 A JP2016501943 A JP 2016501943A JP 2016514151 A JP2016514151 A JP 2016514151A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solution
gadophos
amino
tert
aminoethyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016501943A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016514151A5 (ja
Inventor
アンクルカー タラケシュワー
アンクルカー タラケシュワー
ハラー ヤン
ハラー ヤン
シャンピオン ニコラ
シャンピオン ニコラ
ヘルケンラート フランツ−ビリ
ヘルケンラート フランツ−ビリ
Original Assignee
ランセウス メディカル イメージング, インコーポレイテッド
ランセウス メディカル イメージング, インコーポレイテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ランセウス メディカル イメージング, インコーポレイテッド, ランセウス メディカル イメージング, インコーポレイテッド filed Critical ランセウス メディカル イメージング, インコーポレイテッド
Publication of JP2016514151A publication Critical patent/JP2016514151A/ja
Publication of JP2016514151A5 publication Critical patent/JP2016514151A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F9/00Compounds containing elements of Groups 5 or 15 of the Periodic Table
    • C07F9/02Phosphorus compounds
    • C07F9/06Phosphorus compounds without P—C bonds
    • C07F9/08Esters of oxyacids of phosphorus
    • C07F9/09Esters of phosphoric acids
    • C07F9/117Esters of phosphoric acids with cycloaliphatic alcohols
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F9/00Compounds containing elements of Groups 5 or 15 of the Periodic Table
    • C07F9/02Phosphorus compounds
    • C07F9/547Heterocyclic compounds, e.g. containing phosphorus as a ring hetero atom
    • C07F9/645Heterocyclic compounds, e.g. containing phosphorus as a ring hetero atom having two nitrogen atoms as the only ring hetero atoms
    • C07F9/6503Five-membered rings
    • C07F9/6506Five-membered rings having the nitrogen atoms in positions 1 and 3
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/66Phosphorus compounds
    • A61K31/683Diesters of a phosphorus acid with two hydroxy compounds, e.g. phosphatidylinositols
    • A61K31/685Diesters of a phosphorus acid with two hydroxy compounds, e.g. phosphatidylinositols one of the hydroxy compounds having nitrogen atoms, e.g. phosphatidylserine, lecithin
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K49/00Preparations for testing in vivo
    • A61K49/04X-ray contrast preparations
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K49/00Preparations for testing in vivo
    • A61K49/06Nuclear magnetic resonance [NMR] contrast preparations; Magnetic resonance imaging [MRI] contrast preparations
    • A61K49/08Nuclear magnetic resonance [NMR] contrast preparations; Magnetic resonance imaging [MRI] contrast preparations characterised by the carrier
    • A61K49/10Organic compounds
    • A61K49/101Organic compounds the carrier being a complex-forming compound able to form MRI-active complexes with paramagnetic metals
    • A61K49/106Organic compounds the carrier being a complex-forming compound able to form MRI-active complexes with paramagnetic metals the complex-forming compound being cyclic, e.g. DOTA
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F9/00Compounds containing elements of Groups 5 or 15 of the Periodic Table
    • C07F9/02Phosphorus compounds
    • C07F9/06Phosphorus compounds without P—C bonds
    • C07F9/08Esters of oxyacids of phosphorus
    • C07F9/141Esters of phosphorous acids
    • C07F9/146Esters of phosphorous acids containing P-halide groups

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Radiology & Medical Imaging (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Abstract

本願は、不純物を除去するためのクロマトグラフィー精製を1回のみ含む、ガドフォスベセット三ナトリウム一水和物の医薬的に許容される製剤を調製するための方法に関する。

Description

本願は、ガドフォスベセット三ナトリウム一水和物(gadofosveset trisodium monohydrate)の医薬的に許容される製剤を製造する方法に関する。
ガドリニウムベースの造影剤は、患者が磁気共鳴画像化(MRI)手順を受ける際、内部構造を見やすくするために使用される。これらの造影剤は、典型的には、撮影直前に静脈内投与される。重要な造影剤の1つに、ガドフォスベセット三ナトリウム一水和物(Ablavar(登録商標))がある(構造を以下に示す)。
Figure 2016514151
ガドフォスベセット三ナトリウム一水和物は静脈内投与するので、この薬剤は、医薬的に許容される製剤内に設けることが重要である。更に、工程の数が増えると、収率が悪くなりコストが高くなるので、使用するクロマトグラフィー工程の数を減じて造影剤を医薬的に許容される純度にする必要がある。本願は、かかる必要性その他の必要性に対応するものである。
本願は、ガドフォスベセット三ナトリウム一水和物の医薬的に許容される製剤を調製するための方法を提供する。本方法は、予想外に、収率を低下させるおそれのあるクロマトグラフィー分離を複数回使用することを必要とせずに不純物が少ないガドフォスベセット三ナトリウム一水和物の医薬的に許容される製剤の形成を可能にする。
本発明の1つまたは複数の実施形態の詳細は、添付の図面および以下の説明に記載する。本発明の他の特徴、目的、および利点は、明細書、図面、および特許請求の範囲から明らかになるであろう。
本願は、場合により不純物を除去するためのクロマトグラフィー精製を1回のみ含む、ガドフォスベセット三ナトリウム一水和物の医薬的に許容される製剤を調製するための方法を提供する。いくつかの実施形態では、製剤は、ガドフォスベセット三ナトリウム一水和物に対し、合計0.5%以下の不純物を含む。いくつかの実施形態では、製剤は、ガドフォスベセット三ナトリウム一水和物に対し、合計0.7%、0.67%、0.6%、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、0.1%、0.09%、0.08%、0.07%、0.06%、または0.05%以下の不純物を含む。不純物は、HPLC(高速液体クロマトグラフィー)などの当技術分野で公知の種々の技術によって測定できるが、これに限定されるものではない。
本明細書で言及するクロマトグラフィー精製とは、移動相内に溶解した混合物を分離するためのクロマトグラフィー装置または方法の使用を指す。分離方法の例としては、HPLC、SFC(超臨界流体クロマトグラフィー)(バッチ様式および連続様式の両方、例えば、SMB(擬似移動床))、並びにこれらに関連する技術が挙げられる。このような方法としては、従来の単一カラムバッチクロマトグラフィー、連続クロマトグラフィー、または定常状態連続注入方法などが挙げられるが、これらに限定されない。連続クロマトグラフィー法としては、SMBまたは「Varicol(商標)」方法として知られている非定常状態連続クロマトグラフィー法のような向流クロマトグラフィー方法を含むマルチカラム連続クロマトグラフィー法が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書中で言及するクロマトグラフィー法は、イオン交換などの簡単なろ過技術、あるいは当該技術分野でプラグろ過として一般に知られている短いシリカカラムを使用するろ過などのバルククリーンアップ手順は含まない。
本願は、更に、以下の工程を含む、ガドフォスベセット三ナトリウム一水和物の医薬的に許容される製剤を調製するための方法を提供する:
(a) 4,4-ジフェニルシクロヘキサノールを三塩化リンと反応させて、ジクロロ((4,4-ジフェニルシクロヘキシル)オキシ)ホスフィンを形成する工程;
(b) ジクロロ((4,4-ジフェニルシクロヘキシル)オキシ)ホスフィンを1H-イミダゾールと反応させて、1,1’-(((4,4-ジフェニルシクロヘキシル)オキシ)ホスフィンジイル)ビス(1H-イミダゾール)を形成する工程;
(c) 1,1’-(((4,4-ジフェニルシクロヘキシル)オキシ)ホスフィンジイル)ビス(1H-イミダゾール)を式(1):
Figure 2016514151
の化合物と反応させて、式(2):
Figure 2016514151
の化合物を形成する工程;
(d) 式(2)の化合物を塩酸および過酸化水素の存在下で加水分解および酸化し、式(3):
Figure 2016514151
の化合物を形成し、その後更に塩酸の存在下で加水分解し、フォスベセットを形成する工程;並びに、
(e) 前記フォスベセットの水溶液を酸化ガドリニウムと反応させて、その後水酸化ナトリウムと反応させて、ガドフォスベセット三ナトリウム一水和物を形成する工程;
ここで、前記方法は、好ましくは、不純物を除去するためのクロマトグラフィー精製を1回のみ含む。
医薬品の原薬製造(bulk manufacture)において、クロマトグラフィー精製工程の数が少ない合成法が好ましい。当該技術分野で知られているように、原薬製造という用語は、医薬品の市場販売および使用をまかなうために必要な材料の大規模生産を指す。原薬製造の実施は、非商業目的で実施される実験室での小規模プロセスと容易に区別される。当業者は、大規模な不純物除去のためのプロセスは、高い材料費、および適切なクロマトグラフィー装置の利用可能性が限られていることによって制約されることを理解するであろう。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は、約10 kg〜約70 kg、約20 kg〜約60 kg、約30 kg〜約60 kg、約40 kg〜約60 kg、または約50 kg〜約60 kgの規模で実施する。
いくつかの実施形態では、4,4-ジフェニルシクロヘキサノールの三塩化リンとの反応は、テトラヒドロフランを含む溶媒内で、約-20℃〜約-10℃の温度、または約-12℃〜約-20℃の温度で実施する。いくつかの実施形態では、工程(a)において、4,4-ジフェニルシクロヘキサノールの当量あたり、約1〜約1.2当量の三塩化リンを使用する。いくつかの実施形態では、工程(a)において、4,4-ジフェニルシクロヘキサノールの当量あたり、約1.1〜約1.15当量の三塩化リンを使用する。いくつかの実施形態では、工程(a)から得た生成物を、単離または精製することなく(b)の反応に使用する。
いくつかの実施形態では、ジクロロ((4,4-ジフェニルシクロヘキシル)オキシ)ホスフィンの1H-イミダゾールとの反応は、以下を含む方法によって実施する:1H-イミダゾールをテトラヒドロフラン中に含む溶液を、ジクロロ((4,4-ジフェニルシクロヘキシル)オキシ)ホスフィンをテトラヒドロフラン中に含む溶液に約0℃〜約15℃の温度で添加し、上記溶液を約10℃〜約20℃または約12℃〜約18℃の温度で約1時間撹拌する。いくつかの実施形態では、ジクロロ((4,4-ジフェニルシクロヘキシル)オキシ)ホスフィンの当量あたり、約4〜約6当量、約4.5〜約5当量、または約4.7〜5当量の1H-イミダゾールを使用する。いくつかの実施形態では、工程(b)から得た生成物を、単離または精製することなく(c)の反応に使用する。
いくつかの実施形態では、1,1’-(((4,4-ジフェニルシクロヘキシル)オキシ)ホスフィンジイル)ビス(1H-イミダゾール)の式(1)の化合物との反応は、以下を含む方法によって実施する:式(1)の化合物のヘプタン溶液を、工程(b)から得た1,1’-(((4,4-ジフェニルシクロヘキシル)オキシ)ホスフィンジイル)ビス(1H-イミダゾール)のテトラヒドロフラン溶液に約10℃〜約20℃または約12℃〜約18℃の温度で添加し、そして上記溶液を約1時間撹拌する。いくつかの実施形態では、工程(c)から得た生成物を、単離または精製することなく(d)の反応に使用する。
いくつかの実施形態では、式(2)の化合物の加水分解および酸化は、以下を含む方法によって実施する:約10℃〜約20℃または約12℃〜約18℃で、水を添加し塩酸を用いて2.5〜3のpHに調整し、その後過酸化水素を添加し、約15〜約20時間または約15時間撹拌する。いくつかの実施形態では、式(3)の化合物の加水分解は、水および塩酸の存在下で実施する。いくつかの実施形態では、工程(d)から得たフォスベセットは、以下を含む方法によって単離する:水相を分離し、前記水相を水酸化ナトリウムで処理し約2.5〜約3.5のpHとし、その後テトラヒドロフランで抽出し、その後再び水酸化ナトリウムで処理し約5.5〜約6.5のpHに調整し、その後蒸留してtert-ブタノールおよび溶媒を除去し、その後水および塩酸を添加し1.5〜約2のpHとし、その後ろ過により回収する。
いくつかの実施形態では、フォスベセットの水溶液の酸化ガドリニウムとの反応は、以下を含む方法によって実施する:塩酸を用いてフォスベセットの水溶液のpHを、約5未満、約3.5〜約4、または約3.7のpHに調整し、少なくとも1当量、または約1〜約1.01当量の酸化ガドリニウムと約50℃〜約65℃、または約55℃〜約60℃で処理し、その後約85℃〜約95℃に加熱する。いくつかの実施形態では、前記方法は、水酸化ナトリウムを用いて前記溶液のpHを約5.5〜約6に調整し、約85℃〜約95℃に加熱し、ガドフォスベセット三ナトリウム一水和物を形成することを更に含む。
いくつかの実施形態では、前記方法は、ガドフォスベセット三ナトリウム一水和物の水溶液を7.5より高いpHでろ過することを更に含む。この工程により、過剰なガドリニウムを除去できる。いくつかの実施形態では、前記溶液は、約9〜約12、または約10.5のpHでろ過する。
いくつかの実施形態では、前記方法は、ガドフォスベセット三ナトリウム一水和物の水溶液を強酸性陽イオン樹脂で処理することを含む。この工程により、過剰なガドリニウムを除去できる。いくつかの実施形態では、いくつかの実施形態では、前記溶液のpHは、約6〜約7、または約6.5である。いくつかの実施形態では、前記強酸性陽イオン樹脂は、ジビニルベンゼンより架橋されたポリスチレンを含む(例えば、Novasep社製のApplexion XA 2033)。
いくつかの実施形態では、前記方法は、塩酸を用いてガドフォスベセット三ナトリウム一水和物の水溶液のpHを約6〜約7、6.2〜約6.8、または約6.5に調整し、その後ろ過してエンドトキシンを除去し、ナノ濾過により濃縮し、噴霧乾燥してガドフォスベセット三ナトリウム一水和物を形成することを更に含む。
いくつかの実施形態では、前記方法は、工程(c)の前に、以下の工程を含む:
(i) ジメチルホルムアミドを含む溶媒内で、ジイソプロピルエチルアミンおよびヨウ化カリウムの存在下で、(R)-2-アミノ-3-((2-アミノエチル)アミノ)プロパン-1-オール三塩酸塩をtert-ブチル2-ブロモアセテートと反応させて、式(1)の化合物を含む溶液を形成する工程;
(ii) 工程(i)の後、前記溶液を約40℃〜約60℃でジエタノールアミンで処理する工程;
(iii) 工程(ii)の後、前記溶液を、水およびヘプタンの混合物に添加し、有機相を分離し、前記有機相を水で抽出し、式(1)の化合物の有機溶液を形成する工程;並びに、
(iv) 工程(iii)の後、短いシリカゲルカラムを用いて前記有機溶液をろ過する工程。
いくつかの実施形態では、(R)-2-アミノ-3-((2-アミノエチル)アミノ)プロパン-1-オールの当量あたり、5〜6当量のtert-ブチル2-ブロモアセテートを使用する。いくつかの実施形態では、(R)-2-アミノ-3-((2-アミノエチル)アミノ)プロパン-1-オールの三塩酸塩との反応は、ジメチルホルムアミド内で、ジイソプロピルエチルアミンおよびヨウ化カリウムの存在下で、5〜6当量のtert-ブチル2-ブロモアセテートを用いて実施し、式(1)の化合物の溶液を形成する。いくつかの実施形態では、(R)-2-アミノ-3-((2-アミノエチル)アミノ)プロパン-1-オールの当量あたり、約5.5当量のtert-ブチル2-ブロモアセテートを使用する。いくつかの実施形態では、(R)-2-アミノ-3-((2-アミノエチル)アミノ)プロパン-1-オールの当量あたり、約3〜約4当量、または約3〜約3.5当量のヨウ化カリウムを使用する。いくつかの実施形態では、(R)-2-アミノ-3-((2-アミノエチル)アミノ)プロパン-1-オールの当量あたり、約8〜約9当量、または約8.4〜約8.6当量のジイソプロピルエチルアミンを使用する。いくつかの実施形態では、工程(i)の反応は、以下の工程によって実施する:ヨウ化カリウムを、(R)-2-アミノ-3-((2-アミノエチル)アミノ)プロパン-1-オールのテトラヒドロフラン溶液に約20℃〜約30℃、または約22℃〜約28℃で添加し、その後約5℃〜約15℃、または約7℃〜約13℃に冷却し、ジイソプロピルエチルアミンを添加し、tert-ブチル2-ブロモアセテートを添加し、その後約45℃〜約55℃、または約47℃〜約53℃で撹拌する。
いくつかの実施形態では、工程(ii)は、約45℃〜約55℃、または約47℃〜約53℃の温度で実施する。いくつかの実施形態では、(R)-2-アミノ-3-((2-アミノエチル)アミノ)プロパン-1-オールの当量あたり、約0.9〜約1.1当量、約0.95〜約1.05当量のジエタノールアミンを使用する。ジエタノールアミンを使用して過剰なtert-ブチル2-ブロモアセテートを消費することにより、式(1)の化合物のヘプタン溶液の純度を向上する。
いくつかの実施形態では、前記有機溶液のろ過は、短いシリカゲルカラムを用いてヘプタン内で実施する。
いくつかの実施形態では、前記方法は、工程(c)の前に、以下の工程を更に含む:
(i-a) トルエンを含む溶媒内で、トリエチルアミンの存在下で、L-セリンメチルエステル塩酸塩をジ-tert-ブチルジカーボネートと反応させて、N-(tert-ブトキシカルボニル)-L-セリンメチルエステルを形成する工程;
(i-b) 工程(i-a)の後、前記溶液を水性ブライン溶液で洗浄する工程;
(i-c) 工程(i-b)の後、トルエン内のN-(tert-ブトキシカルボニル)-L-セリンメチルエステルを1,2-エチレンジアミンと反応させて、(S)-tert-ブチル(1-((2-アミノエチル)アミノ)-3-ヒドロキシ-1-オキソプロパン-2-イル)カルバメートをトルエン中に含む溶液を形成する工程;
(i-d) 工程(i-c)の後、前記溶液を濃縮して固体を形成し、当該固体をスラリー化し、当該スラリーを濃縮して固体を形成し、テトラヒドロフランを含む溶媒から当該固体を結晶化する工程;
(i-e) 工程(i-d)の後、(S)-tert-ブチル(1-((2-アミノエチル)アミノ)-3-ヒドロキシ-1-オキソプロパン-2-イル)カルバメートをin situで生成したジボランと反応させて、(R)-tert-ブチル(1-((2-アミノエチル)アミノ)-3-ヒドロキシプロパン-2-イル)カルバメートを形成する工程;並びに、
(i-f) 工程(i-e)の後、(R)-tert-ブチル(1-((2-アミノエチル)アミノ)-3-ヒドロキシプロパン-2-イル)カルバメートを塩酸と水中で反応させて、(R)-2-アミノ-3-((2-アミノエチル)アミノ)プロパン-1-オール三塩酸塩を形成する工程。
いくつかの実施形態では、工程(i-a)において、L-セリンメチルエステル塩酸塩のジ-tert-ブチルジカーボネートとの反応は、以下を含む方法によって実施する:トリエチルアミンをL-セリンメチルエステル塩酸塩およびジ-tert-ブチルジカーボネートの混合物に約10℃〜約20℃、または約12℃〜約18℃で添加し、その後前記溶液を周囲温度に温める。いくつかの実施形態では、L-セリンメチルエステル塩酸塩の当量あたり、約1〜約1.05当量、または約1〜約1.01当量のジ-tert-ブチルジカーボネートを使用する。いくつかの実施形態では、L-セリンメチルエステル塩酸塩の当量あたり、約1〜約1.2当量、または約1.1〜約1.15当量のトリエチルアミンを使用する。
いくつかの実施形態では、工程(i-b)において、10%水性ブライン溶液を使用する。いくつかの実施形態では、工程(i-a)で得られたN-(tert-ブトキシカルボニル)-L-セリンメチルエステルのトルエン溶液1リットルあたり、約0.7〜約0.8リットル、または約0.75リットルの10%ブライン溶液を使用する。いくつかの実施形態では、ブライン溶液を添加する前のトルエン中のN-(tert-ブトキシカルボニル)-L-セリンメチルエステルの濃度は、約1.5 M〜約1.7 M、または約1.6 M〜約1.65 Mである。
いくつかの実施形態では、有機相を分離しブラインで洗浄した後、N-(tert-ブトキシカルボニル)-L-セリンメチルエステルの1,2-エチレンジアミンとの反応は、トルエン内で20℃〜約30℃、または約20℃〜約26℃の温度で実施する。いくつかの実施形態では、N-(tert-ブトキシカルボニル)-L-セリンメチルエステルの当量あたり、約6〜約6.5当量、または約6〜約6.1当量の1,2-エチレンジアミンを使用する。
いくつかの実施形態では、(S)-tert-ブチル(1-((2-アミノエチル)アミノ)-3-ヒドロキシ-1-オキソプロパン-2-イル)カルバメートのジボランガスとの反応は、以下を含む方法によって実施する:ジボランガスを、(S)-tert-ブチル(1-((2-アミノエチル)アミノ)-3-ヒドロキシ-1-オキソプロパン-2-イル)カルバメートをテトラヒドロフラン中に含む溶液に、約-5℃〜約5℃、または約-3℃〜約3℃の温度でバブリングさせ、その後周囲温度に温める。いくつかの実施形態では、(R)-tert-ブチル(1-((2-アミノエチル)アミノ)-3-ヒドロキシプロパン-2-イル)カルバメートの塩酸との反応は、以下を含む方法によって実施する:工程(i-e)から得たテトラヒドロフラン溶液を、希塩酸溶液で処理し、蒸留により有機溶媒を除去し、約10℃〜約25℃に冷却し、ろ過してホウ酸を除去し、更に前記溶液を濃縮し、ろ過してホウ酸を除去する。
いくつかの実施形態では、工程(i-f)において、前記塩酸は、濃塩酸である。いくつかの実施形態では、工程(i-f)において、(R)-2-アミノ-3-((2-アミノエチル)アミノ)プロパン-1-オールの塩酸との反応は、以下の工程を含む方法によって実施する:濃塩酸を添加して固体を析出させる工程;並びに、前記固体をろ過により回収する工程。
いくつかの実施形態では、前記方法は、工程(a)の前に、テトラヒドロフラン内で、ラネーニッケルおよび水素の存在下で、4,4-ジフェニルシクロヘキサ-2-エノンを水素化する工程を含む。いくつかの実施形態では、4,4-ジフェニルシクロヘキサ-2-エノンの当量あたり、約0.2〜約0.4当量、約0.25〜約0.35当量、または約0.25〜約0.3当量のラネーニッケルを使用する。
本明細書で使用する“tBu”は、tert-ブチルのことである、
使用方法および組成物
いくつかの実施形態では、本願は、本明細書に記載の方法のいずれかに従って調製したガドフォスベセット三ナトリウム一水和物の診断的有効量を患者に投与する工程、およびそこから画像を形成する工程を含む、生体成分を磁気共鳴画像化するための方法を提供する。
いくつかの実施形態では、本願は、本明細書に記載の方法のいずれかに従って調製したガドフォスベセット三ナトリウム一水和物の診断的有効量を患者に投与する工程、およびそこから画像を形成する工程を含む、生体成分をX線画像化するための方法を提供する。
別の実施形態では、本願は、本明細書に記載の方法のいずれかに従って調製したガドフォスベセット三ナトリウム一水和物の医薬的に許容される製剤を提供する。
別の実施形態では、本願は、本明細書に記載の方法のいずれかに従って調製したガドフォスベセット三ナトリウム一水和物を投与する方法であって、以下の工程を含む方法を提供する:
a) 前記ガドフォスベセット三ナトリウム一水和物を含む注射器内に、患者の血液を採取する工程;
b) 前記注射器内で、前記血液と前記ガドフォスベセット三ナトリウム一水和物を混合する工程;および、
c) 前記混合物を患者に再注入する工程。
本明細書において区別しないで使用される用語“患者”とは、哺乳動物を含める任意の動物に言及し、好適にはマウス、ラット、他の齧歯動物、ウサギ、イヌ、ネコ、ブタ、ウシ、ヒツジ、ウマ、または霊長類に言及し、また最適にはヒトに言及する。
注入用に製剤化される薬剤は、迅速で簡便な注入を可能にするために、適度な粘性を有するべきである。粘性は、10センチポイズ未満、または好適には 5センチポイズ未満、またはより好適には2センチポイズ未満であるべきである。さらに注入用に製剤化される薬剤は、毒性を増加させる可能性を避けるため、過度の浸透圧を有してはならない。浸透圧は、3000ミリオスモル/kg未満、または好適には2500ミリオスモル/kg未満、または最適には900ミリオスモル/kg未満であるべきである。
本発明の医薬組成物は、任意の医薬的に許容される担体、アジュバントまたは賦形剤と一緒に、本明細書に記載される任意の一つの工程に従い調製されたガドフォスベセット三ナトリウム一水和物を含む。医薬組成物において使用され得る医薬的に許容される担体、アジュバント及び賦形剤は、これらに限定されないが、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、血清タンパク質、ヒト血清アルブミン等、リン酸塩等の緩衝物質、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、トリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン)、飽和植物脂肪酸の部分グリセリド混合物、水、塩または電解質、硫酸プロタミン、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩、コロイド状シリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロースに基づく物質、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリル酸塩、ろう、ポリエチレン−ポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリエチレングリコール及び羊毛脂等を含める。
本発明にかかる医薬組成物は、殺菌した注入可能な製剤、例えば殺菌した注入可能な水性または油性懸濁物の形態にあってもよい。本懸濁物は、当業界において公知の技術に従い、適切な分散剤または湿潤剤及び懸濁化剤を用いて製剤化され得る。さらに殺菌した注入可能な製剤は、例えば1,3-ブタンジオール中の溶液のように、非毒性の非経口的に許容される希釈剤または溶媒中の殺菌した注入可能な溶液または懸濁物であり得る。採用され得る許容可能な賦形剤及び溶媒としては、水、リンガー溶液及び等張の塩化ナトリウム溶液が挙げられる。さらに殺菌した固定油が、溶媒または 懸濁化剤として従来通りに採用される。本目的のために、合成モノまたはジグリセリドを含める任意の無菌性の固定油が採用され得る。オレイン酸及びそのグリセリド誘導体等の脂肪酸は、オリーブ油またはヒマシ油等の天然の医薬的に許容される油であるので、特にポリオキシエチレン化形態にある注入物質の調製において有用である。さらにこれらの油溶液または懸濁物は、Ph.Helv.または類似のアルコール等の長鎖アルコール希釈剤または分散剤を含み得る。殺菌したアルブミンまたは血漿補充溶液に予め結合させた薬剤を注入することが望ましいことがある。或いは造影剤を含み、且つ注射器中に調製された血液と共に混合するための器具/注射器を使用し;その後、患者に再度注入してもよい。
ガドフォスベセット三ナトリウム一水和物を含む医薬組成物は、経口、非経口、吸入噴霧、局所、直腸、経鼻、口腔、経膣により、または移植したリザーバーを介して、従来型の非毒性の医薬的に許容される担体、アジュバント及び賦形剤を含む投与製剤において投与され得る。本明細書において使用される用語“非経口”は、皮下、静脈内、筋肉内、関節内、滑液嚢内、胸骨内、髄腔内、肝内、病巣内及び 頭蓋内注入または輸液技術を含める。
経口的に投与される場合、医薬組成物は、これらに限定されないが、カプセル剤、錠剤、水性懸濁物または溶液を含める任意の経口的に許容される投与形態において投与され得る。経口用途のための錠剤の場合、一般的に使用される担体は、ラクトース及びコーンスターチを含める。さらに典型的にステアリン酸マグネシウム等の潤滑剤も添加される。カプセル剤の形態における経口投与のために有用な希釈剤は、ラクトース及び乾燥コーンスターチを含める。経口用途に水性懸濁剤が要求される場合、活性成分は、乳化剤及び懸濁化剤と組み合される。所望されるならば、さらに特定の甘味剤、香味剤または着色剤も添加され得る。
或いは直腸投与用の坐剤の形態において投与される場合、医薬組成物は、本薬剤を、周囲温度で固体であるが直腸温度で液体であることにより直腸中で溶けて薬物を放出するであろう適切な非刺激性の賦形剤と混合することにより調製され得る。かかる材料は、ココアバター、蜜ろう及びポリエチレングリコールを含める。
さらに上記のような本発明の医薬組成物は、特に処置の標的が眼、皮膚、または下部消化管を含める局所適用により容易に接近可能な領域または器官を含める場合、局所的にも投与され得る。適切な局所製剤は、それぞれのこれらの領域または器官のために容易に調製される。下部消化管のための局所適用は、直腸坐剤製剤(上記を参照)、または適切なかん腸製剤において効果をもたらし得る。さらに局所的に経皮パッチも使用され得る。
局所適用のための医薬組成物は、1つ以上の担体中で懸濁または溶解した活性成分を含む適切な軟膏において製剤化され得る。本発明の化合物の局所投与のための担体は、これらに限定されないが、鉱油、液体ワセリン、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン化合物、乳化ワックス及び水を含める。或いは医薬組成物は、1つ以上の医薬的に許容される担体中に懸濁または溶解した活性成分を含む適切なローションまたは クリームにおいて製剤化され得る。適切な担体は、これらに限定されないが、鉱油、モノステアリン酸ソルビタン、ポリソルベート60、セチルエステルワックス、セテアリルアルコール、2-オクチルドデカノール、ベンジルアルコール及び水を含める。
眼科用途のための医薬組成物は、塩化ベンジルアルコニウム(benzylalkonium chloride)等の保存剤の有無を問わず、等張でpHを調整された殺菌生理食塩水中の微粉化懸濁物として、または好適には等張でpHを調整された殺菌生理食塩水中の溶液として製剤化され得る。或いは眼科用途のための医薬組成物は、ワセリン等の軟膏において製剤化され得る。
鼻エアロゾルまたは吸入により投与するための本発明の医薬組成物は、医薬製剤の技術分野において周知の技術に従い調製され、またベンジルアルコールまたは他の適切な保存剤、生物学的利用能を増強するための吸収促進剤、フッ化炭素、及び/または他の従来型の可溶化剤もしくは分散剤を採用する生理食塩水中の溶液として調製され得る。
投与量は、画像診断計測の感度、並びに造影剤の組成物によって決まる。例えば高常磁性である物質、例えば ガドリニウム(III)を含むMRI画像化のための造影剤は、一般により低い磁気モーメント、例えば鉄(III)を伴う常磁性の物質を含む造影剤よりも低い投与量を要する。好適には投与量は、活性金属−リガンド錯体では、1日あたり約0.001〜1mmol/kg体重の範囲内にあるだろう。より好適には投与量は、1日あたり約0.005及び約0.05mmol/kg体重の範囲内にあるだろう。
しかしながら、任意の個別の患者への特定の投与計画は、年齢、体重、一般的な健康状態、性別、食習慣、投与の時間、排出率、薬物の組み合わせ、及び処置を行う医師の判断を含める多様な要因にも依存するだろうということが理解されるべきである。
本明細書に記載する任意の1つの工程に従い調製された適切な投与量のガドフォスベセット三ナトリウム一水和物、またはその組成物の投与後に、磁気共鳴画像化が行われる。パルスシーケンス(反転回復法、IR;スピンエコー、SE、エコープラナー、EPI;飛行時間、TOF;ターボ−フラッシュ;勾配エコー、GE)及び画像化パラメーターの値(エコー時間、TE;反転時間、TI;繰り返し時間、TR;フリップアングル、等)の選定は、求められる診断情報により左右されるだろう。一般にT1−強調画像を得ることを所望するならば、T1−強調を最大にするために、その時のTEは、30ミリ秒未満(または最小値)であるべきである。反対にT2を測定することが望ましい場合、競合するT1効果を最小にするために、その後のTEは、30ミリ秒を超えるべきである。TI及びTRは、T1及びT2の両方の加重画像をほぼ同一のままにするだろうし;TI及びTRは、一般にそれぞれ約5〜1000及び2〜1000ミリ秒である。
ガドフォスベセット三ナトリウム一水和物は、腫瘍、血液脳関門機能停止、及び他の病変の一般的な画像化に有用である。さらにそれは、かん流、すなわち組織の内外への血流(心臓、脳、脚、肺、腎臓、腫瘍等)、及び血管(MR血管造影)を調べるために非常に有用である。さらに本薬剤は、認知事象における脳内のシグナル変化を増強させるために使用され得る(機能的MRI)。
さらにガドフォスベセット三ナトリウム一水和物は、診断用のX線画像化を増強するためにも使用され得ることが検討されている。これらの場合における本薬剤の用量は、MRIにおける用量(0.001〜10mmol/kg)とほぼ等しいだろう。全ての技術についての造影剤の使用及び投与、並びに画像化機械の設定は、当業界において公知であり、または一般に受け入れられている原理を使用する。
実施例1.4,4-ジフェニルシクロヘキサノールの調製
Figure 2016514151
ラネーニッケル(67 g、1.14mol)を、4,4-ジフェニルシクロヘキサ-2-エノン(1 kg、4.03mol)をテトラヒドロフラン(3L)中に含む溶液に、−3℃〜3℃で、窒素下で、流し液として少量のテトラヒドロフランを用いて注意深く添加した。反応容器を窒素でパージし、周囲温度に温め、そして5barで水素により加圧した。発熱により温度が約30℃に上昇し、その後圧力が安定するまで、反応混合物を撹拌した。水素ヘッドスペースを窒素に置換し、そして混合物を1時間、40℃で撹拌した。温かい溶液をろ過し、そしてテトラヒドロフラン(500mL)でフィルターケーキを洗浄し、その後に蒸留水(250mL)で洗浄した。温度が82℃を超えないようにしながら、蒸留により溶液を濃縮した。メタノール(4L)を添加し、そしておよそ半分の容積が残るまで蒸留を継続した。溶液を−3℃〜3℃に冷却し、産物を単離し、冷メタノールで洗浄し、その後に50℃で、真空中で乾燥させ、表題の化合物を産した(925g)。最初の産物から由来する母液を、もとの容積のおよそ30%まで濃縮し、そして表題の化合物の二次産物を単離した(51g)。
実施例2.(s)-tert-ブチル(1-((2-アミノエチル)アミノ)-3-ヒドロキシ-1-オキソプロパン-2-イル)カルバメートの調製
Figure 2016514151
L-セリンメチルエステル塩酸塩(1kg、6.42mol)をトルエン(4L)中に含み12〜18℃で撹拌した混合物を、ジ-tert-ブチル二炭酸塩(1.42kg、6.48mol)で処理し、その後、トリエチルアミン(726g、7.17mol)で1〜2時間かけて処理した。その後に反応を周囲温度に温め、そしてさらに2時間撹拌した。反応混合物を少し冷却し、10%のブライン溶液(3L)で処理し、30分間激しく撹拌し、そして45分間放置し、相分離させた。有機相を分離し、そして温度を20〜26℃で維持しながら1〜3時間かけて、1,2-エチレンジアミン(2.34kg、38.9mol)をトルエン(1200mL)中に含む溶液に添加した。反応混合物を、周囲温度で5時間撹拌し、その後に60 ℃で、減圧下で濃縮した。キシレン(5mL)中で産物を再度スラリー化させ、そして再び60℃、減圧下で濃縮した。得られた固体を、54〜60℃でテトラヒドロフラン(7 L)中に溶かし、54〜60℃で1時間保ち、その後に周囲温度に冷却させた。得られた固体をろ過により単離し、少量のテトラヒドロフランで洗浄し、そして真空中で乾燥させ、表題の化合物を産した(1.27kg)。
実施例3.(R)-2-アミノ-3-(2-アミノエチルアミノ)-1-プロパノール、三塩酸塩の調製
Figure 2016514151
ジボランガスをin situで生成してから、実施例2の産物(1kg、4.04mol)をテトラヒドロフラン(9L)中に含む溶液内に、−3℃〜3℃で通気した。溶液を周囲温度に温め、さらに12時間撹拌し、その後に−3℃〜3℃に再度冷却し、そして水性希塩酸(4L)で処理した。反応容器を窒素でパージし、その後に95〜110℃に加熱し、テトラヒドロフランを除去した。反応混合物を10〜25℃に冷却し、3時間維持し、そしてろ過し、ホウ酸を除去した。蒸留水でフィルターケーキを洗浄し、そして減圧での蒸留により、ろ液及び洗浄液を濃縮した。蒸留ポットを周囲温度に冷却し、そしてろ過によりホウ酸の二次産物を除去した。フィルターケーキを蒸留水で再び洗浄し、そして減圧下で、ろ液及び洗浄液を濃縮した。その後に塩酸モル濃度が7超になるまで、周囲温度で、濃縮した塩酸を蒸留ポットに添加した。その後に周囲温度で、n-ブタノール(700mL)及びエタノール(390mL)の混合物を、水性反応混合物にゆっくり添加し、そして少なくとも3時間、撹拌を継続した。ろ過により沈殿した産物を収集し、引き続き酸性化エタノール及びエタノールで洗浄し、その後に乾燥させ、表題の化合物を産した(696g)。
実施例4. 1-ヒドロキシメチルジエチレントリアミン5酢酸、ペンタ-tert-ブチルエステル(式(1))の調製
Figure 2016514151
温度を22〜28℃に維持しながら、実施例3の産物(1kg、4.12mol)をジメチルホルムアミド(6.7L)中に含む撹拌溶液に、ヨウ化カリウム(2.1kg、12.7mol)を何度かに分けて添加した。その後、反応混合物を1時間撹拌し、7〜13℃に冷却し、そしてジイソプロピルエチルアミン(4.53kg、35.1mol)で処理し;さらなるジメチルホルムアミド(5L)を流し液として使用した。反応混合物を、7〜13 °Cで1時間撹拌し、その後50℃を下回る温度を維持しながら、1時間かけてブロモ酢酸t-ブチル(4.42kg、22.7mol)で処理し;さらなるジメチルホルムアミド(16L)を流し液として使用した。その後に反応混合物を、47〜53℃で撹拌し、そしてHPLCでモニターした。終わり次第、ジエタノールアミン(430g、4mol)をジメチルホルムアミド(450mL)中に含む溶液を、流し液としてのジメチルホルムアミド(6.7L)と共に添加した。47〜53℃で2時間後、反応混合物を17〜23 °Cに冷却し、その後に撹拌した蒸留水(5L)及びヘプタン(7L)の混合物に移した。その後にジメチルホルムアミド(100mL)、及び蒸留水(5L)で反応容器を洗浄し、そして組み合わせた洗浄液を、水/ヘプタン混合物に添加した。30分、17〜23℃で撹拌した後に、反応混合物を45分間放置し、相分離させた。その後に有機相を分離し、蒸留水で2回洗浄し、そして溶出液としてのヘプタンと共にシリカゲルの短いカラム(short column)に通し、ヘプタン中の溶液として表題の化合物を提供した(2.3kgを含むように分析された)。
実施例5A. 2,2’-((2-(((2R)-2-(ビス(カルボキシメチル)アミノ)-3-(((4,4-ジフェニルシクロヘキシル)オキシ)(ヒドロキシ)ホスホリル)オキシ)プロピル)(カルボキシメチル)アミノ)-エチル)アザンジイル(azanediyl))2酢酸(ホスベセット (fosveset))の調製
Figure 2016514151
乾燥テトラヒドロフラン(24L)中の実施例の1の産物(431g、1.7mol)を、−18〜−12℃で、三塩化リン(261g、1.9mol)をテトラヒドロフラン(11L)中に含む溶液に、10時間かけて添加した。反応混合物をさらに2時間、−18〜−12℃で撹拌し、テトラヒドロフラン(22L)中に希釈し、0〜8℃に冷却し、その後に0〜15℃で、1H-イミダゾール(564g、8.3mol)をテトラヒドロフラン(22L)中に含む溶液で処理した。反応混合物を12〜18℃に温め、その後1時間撹拌した。その後、実施例4の産物のヘプタン溶液を、1時間かけて反応混合物に添加した。さらに1時間撹拌を継続し、その後に反応容器に蒸留水(1.4L)を添加し、引き続きヘプタン(1.5L)を添加した。12〜18℃で温度を維持しつつ、pHが2.5〜3.0と測定されるまで、半濃縮した塩酸を添加した。反応を30分間撹拌し、その後に35%の過酸化水素(166mL)を添加した。15時間、周囲温度で撹拌した後に、反応混合物を12〜18℃に冷却し、メタ重亜硫酸ナトリウム溶液で3回、蒸留水で1回洗浄し、その後に連続して濃塩酸(2.8L)及び蒸留水(1.8L)で処理した。その後に水性相を分離し、30%の水酸化ナトリウム水溶液で処理し、pHを2.8〜3.5に調整し;分離した有機相を収集し、そして捨てた。その後に水性相を2.5Lのテトラヒドロフランで処理し、30分間撹拌し、そして相を再び分離させた。本工程を繰り返し、そして水性相をもう一度分離させ、その後に30%の水酸化ナトリウム水溶液で処理し、pHを5.5〜6.5に調整した。その後に得られた溶液を400mbarで、80℃に加熱し、tert-ブタノール及びテトラヒドロフランを除去した。終わり次第、蒸留ポットを17〜23℃に冷却し、5Lの蒸留水で希釈し、その後に半濃縮した塩酸で処理し、pHを1.5〜1.8に調整した。溶液を再び0〜6℃に冷却し、3時間撹拌し、そしてろ過により得られた固体を収集した。冷酸性水(pH1.4〜1.8)で洗浄し、そして乾燥させて表題の化合物を得た(815g)。
実施例5B. 2,2’-((2-(((2R)-2-(ビス(カルボキシメチル)アミノ)-3-(((4,4-ジフェニルシクロヘキシル)オキシ)(ヒドロキシ)ホスホリル)オキシ)プロピル)(カルボキシメチル)アミノ)-エチル)アザンジイル(azanediyl))2酢酸(ホスベセット (fosveset))の精製
固定相(77kg)及びイソプロピルアルコール(250 L)の懸濁物を、100Lの反応器中に調製し、その後DACカラムハウジング中に移し、そして23.6cmの最終層長になるまで圧迫した。平衡後に、粗ホスベセットの水溶液(〜2kg)をカラム上に載せ、そして水(15L/分で1分、及び30L/分で8.5分)及びメタノール(30L/分で4分)を用いて精製を行った。7〜11.75分の間での主産物のピーク溶出を収集し、貯蔵し、そしてガドリニウム錯体形成において直接使用した。〜57kgの原料の精製に、全部で29回の個別の注入が必要であった。
実施例6A. ガドフォスベセット三ナトリウム一水和物の調製
実施例5Bから得た産物(49.1kg)を水(200L)中に含む溶液を、希塩酸を用いて3.7のpHに調整し、その後55〜60℃に加熱し、そして酸化ガドリニウム(12.1kg)で処理した。その後に反応混合物を、85〜95℃に温め、そして2時間維持した。4%の水性水酸化ナトリウムを用いて、混合物のpHを5.5〜6に上昇させ、その後1時間、85〜95℃で維持した。混合物を周囲温度に冷却し、そして追加の4%の水性水酸化ナトリウムを添加し、溶液のpHを6.5に上昇させた。その後にシリカを用いる最初のろ過およびそれに続く強酸樹脂(例えばApplexion XA 2033、Novasep)を用いるナトリウムによる陽イオン交換により、遊離(未反応)ガドリニウムを除去した。その後33%の水性塩酸により得た溶出液のpHを6.5に調整し、限外ろ過し、内毒素を除去し、その後ナノろ過により濃縮し、そして噴霧乾燥し、表題の化合物を得た。
実施例6B. ガドフォスベセット三ナトリウム一水和物の代替的調製
実施例5Bから得た産物(49.1kg)を水(200L)中に含む溶液を、希塩酸を用いて3.7のpHに調整し、その後55〜60℃に加熱し、そして酸化ガドリニウム(12.1kg)で処理した。その後に反応混合物を、85〜95℃に温め、そして2時間維持した。4%の水性水酸化ナトリウムを用いて、混合物のpHを5.5〜6に上昇させ、その後1時間、85〜95℃で維持した。混合物を周囲温度に冷却し、そして追加の水酸化ナトリウム水溶液を添加し、溶液のpHを10.5に上昇させた。その後ろ過により過剰のガドリニウムを除去し、そして水性塩酸によりろ液のpHを6.5に調整した。溶液を限外ろ過し、内毒素を除去し、その後にナノろ過により濃縮し、そして噴霧乾燥し、表題の化合物を得た。
実施例7.本発明のガドフォスベセット三ナトリウム一水和物の代表的なバッチ特性。
Figure 2016514151
本発明の多くの実施形態を記載したが、それにもかかわらず、本発明の精神及び範囲から逸脱しない限り、多種多様な改変が可能であることが理解されるだろう。

Claims (28)

  1. 不純物を除去するためのクロマトグラフィー精製を1回のみ含む、ガドフォスベセット三ナトリウム一水和物の医薬的に許容される製剤を調製するための方法。
  2. 前記製剤は、ガドフォスベセット三ナトリウムに対し、合計0.6%、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、0.1%、0.09%、0.08%、0.07%、0.06%、または0.05%以下の不純物を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 以下の工程を含む、請求項1に記載の方法:
    (a) 4,4-ジフェニルシクロヘキサノールを三塩化リンと反応させて、ジクロロ((4,4-ジフェニルシクロヘキシル)オキシ)ホスフィンを形成する工程;
    (b) ジクロロ((4,4-ジフェニルシクロヘキシル)オキシ)ホスフィンを1H-イミダゾールと反応させて、1,1’-(((4,4-ジフェニルシクロヘキシル)オキシ)ホスフィンジイル)ビス(1H-イミダゾール)を形成する工程;
    (c) 1,1’-(((4,4-ジフェニルシクロヘキシル)オキシ)ホスフィンジイル)ビス(1H-イミダゾール)を式(1):
    Figure 2016514151
    の化合物と反応させて、式(2):
    Figure 2016514151
    の化合物を形成する工程;
    (d) 式(2)の化合物を塩酸および過酸化水素の存在下で加水分解および酸化し、式(3):
    Figure 2016514151
    の化合物を形成し、その後更に塩酸の存在下で加水分解し、フォスベセットを形成する工程;並びに、
    (e) 前記フォスベセットの水溶液を酸化ガドリニウムと反応させて、その後水酸化ナトリウムと反応させて、ガドフォスベセット三ナトリウム一水和物を形成する工程;
    ここで、前記方法は、不純物を除去するためのクロマトグラフィー精製を1回のみ含む。
  4. ガドフォスベセット三ナトリウム一水和物の水溶液を7.5より高いpHでろ過することを更に含む、請求項3に記載の方法。
  5. 前記溶液を、約9〜約12のpHでろ過する、請求項4に記載の方法。
  6. 前記溶液を、約10.5のpHでろ過する、請求項5に記載の方法。
  7. ガドフォスベセット三ナトリウム一水和物の水溶液を強酸性陽イオン交換樹脂で処理することを更に含む、請求項3に記載の方法。
  8. 前記処理後のガドフォスベセット三ナトリウム一水和物の溶液のpHを約6〜約7に調整する、請求項7に記載の方法。
  9. 前記処理後の溶液のpHを約6.5に調整する、請求項8に記載の方法。
  10. 前記樹脂は、ジビニルベンゼンにより架橋されたポリスチレンを含む、請求項7〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記製剤は、ガドフォスベセット三ナトリウムに対し、合計0.6%、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、0.1%、0.09%、0.08%、0.07%、0.06%、または0.05%以下の不純物を含む、請求項3〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記工程(c)の前に、以下の工程を更に含む、請求項3〜11のいずれか1項に記載の方法:
    (i) ジメチルホルムアミドを含む溶媒内で、ジイソプロピルエチルアミンおよびヨウ化カリウムの存在下で、(R)-2-アミノ-3-((2-アミノエチル)アミノ)プロパン-1-オール三塩酸塩をtert-ブチル2-ブロモアセテートと反応させて、式(1)の化合物を含む溶液を形成する工程;
    (ii) 工程(i)の後、前記溶液を約40℃〜約60℃でジエタノールアミンで処理する工程;
    (iii) 工程(ii)の後、前記溶液を、水およびヘプタンの混合物に添加し、有機相を分離し、前記有機相を水で抽出し、式(1)の化合物の有機溶液を形成する工程;並びに、
    (iv)工程(iii)の後、シリカゲルカラムを用いて前記有機溶液をろ過する工程。
  13. 前記工程(i)の前に、以下の工程を更に含む、請求項12に記載の方法:
    (i-a) トルエンを含む溶媒内で、トリエチルアミンの存在下で、L-セリンメチルエステル塩酸塩をジ-tert-ブチルジカーボネートと反応させて、N-(tert-ブトキシカルボニル)-L-セリンメチルエステルを形成する工程;
    (i-b) 工程 (i-a)の後、前記溶液を水性ブライン溶液で洗浄する工程;
    (i-c) 工程(i-b)の後、トルエン内の前記 N-(tert-ブトキシカルボニル)-L-セリンメチルエステルを1,2-エチレンジアミンと反応させて、トルエンを含む溶媒中に(S)-tert-ブチル(1-((2-アミノエチル)アミノ)-3-ヒドロキシ-1-オキソプロパン-2-イル)カルバメートを含む溶液を形成する工程;
    (i-d) 工程(i-c)の後、前記溶液を濃縮して固体を形成し、当該固体をスラリー化し、当該スラリーを濃縮して固体を形成し、テトラヒドロフランを含む溶媒から当該固体を結晶化する工程;
    (i-e) 工程(i-d)の後、(S)-tert-ブチル(1-((2-アミノエチル)アミノ)-3-ヒドロキシ-1-オキソプロパン-2-イル)カルバメートをin situで生成したジボランと反応させて、(R)-tert-ブチル(1-((2-アミノエチル)アミノ)-3-ヒドロキシプロパン-2-イル)カルバメートを形成する工程;並びに、
    (i-f) 工程(i-e)の後、(R)-tert-ブチル(1-((2-アミノエチル)アミノ)-3-ヒドロキシプロパン-2-イル)カルバメートを塩酸と水中で反応させて、(R)-2-アミノ-3-((2-アミノエチル)アミノ)プロパン-1-オール三塩酸塩を形成する工程。
  14. 前記工程(a)の前に、テトラヒドロフラン内で、ラネーニッケルおよび水素の存在下で、4,4-ジフェニルシクロヘキサ-2-エノンを水素化する工程を含む、請求項3〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. ガドフォスベセット三ナトリウム一水和物の医薬的に許容される製剤を調製する方法であって、以下の工程を含む方法:
    (a) 4,4-ジフェニルシクロヘキサノールを三塩化リンと反応させて、ジクロロ((4,4-ジフェニルシクロヘキシル)オキシ)ホスフィンを形成する工程;
    (b) ジクロロ((4,4-ジフェニルシクロヘキシル)オキシ)ホスフィンを1H-イミダゾールと反応させて、1,1’-(((4,4-ジフェニルシクロヘキシル)オキシ)ホスフィンジイル)ビス(1H-イミダゾール)を形成する工程;
    (c) 1,1’-(((4,4-ジフェニルシクロヘキシル)オキシ)ホスフィンジイル)ビス(1H-イミダゾール)を式(1):
    Figure 2016514151
    の化合物と反応させて、式(2):
    Figure 2016514151
    の化合物を形成する工程;
    (d)式(2)の化合物を塩酸および過酸化水素の存在下で加水分解および酸化し、式(3):
    Figure 2016514151
    の化合物を形成し、その後更に塩酸の存在下で加水分解し、フォスベセットを形成する工程;並びに、
    (e) フォスベセットの水溶液を酸化ガドリニウムと反応させて、その後水酸化ナトリウムと反応させて、ガドフォスベセット三ナトリウム一水和物を形成する工程。
  16. 前記工程(c)の前に、以下の工程を更に含む、請求項15に記載の方法:
    (i) ジメチルホルムアミドを含む溶媒内で、ジイソプロピルエチルアミンおよびヨウ化カリウムの存在下で、(R)-2-アミノ-3-((2-アミノエチル)アミノ)プロパン-1-オール三塩酸塩をtert-ブチル2-ブロモアセテートと反応させて、式(1)の化合物を含む溶液を形成する工程;
    (ii) 工程(i)の後、前記溶液を約40℃〜約60℃でジエタノールアミンで処理する工程;
    (iii) 工程(ii)の後、前記溶液を、水およびヘプタンの混合物に添加し、有機相を分離し、前記有機相を水で抽出し、式(1)の化合物の有機溶液を形成する工程;並びに、
    (iv) 工程(iii)の後、シリカゲルカラムを用いて前記有機溶液をろ過する工程。
  17. 前記工程(i)の前に、以下の工程を更に含む、請求項16に記載の方法:
    (i-a) トルエンを含む溶媒内で、トリエチルアミンの存在下で、L-セリンメチルエステル塩酸塩をジ-tert-ブチルジカーボネートと反応させて、N-(tert-ブトキシカルボニル)-L-セリンメチルエステルを形成する工程;
    (i-b) 工程(i-a)の後、前記溶液を水性ブライン溶液で洗浄する工程;
    (i-c) 工程(i-b)の後、トルエン内のN-(tert-ブトキシカルボニル)-L-セリンメチルエステルを1,2-エチレンジアミンと反応させて、トルエンを含む溶媒中に(S)-tert-ブチル(1-((2-アミノエチル)アミノ)-3-ヒドロキシ-1-オキソプロパン-2-イル)カルバメートを含む溶液を形成する;
    (i-d) 工程(i-c)の後、前記溶液を濃縮して固体を形成し、当該固体をスラリー化し、当該スラリーを濃縮して固体を形成し、テトラヒドロフランを含む溶媒から当該固体を結晶化する工程;
    (i-e) 工程(i-d)の後、(S)-tert-ブチル(1-((2-アミノエチル)アミノ)-3-ヒドロキシ-1-オキソプロパン-2-イル)カルバメートをin situで生成したジボランと反応させて、(R)-tert-ブチル(1-((2-アミノエチル)アミノ)-3-ヒドロキシプロパン-2-イル)カルバメートを形成する工程;並びに、
    (i-f) 工程(i-e)の後、(R)-tert-ブチル(1-((2-アミノエチル)アミノ)-3-ヒドロキシプロパン-2-イル)カルバメートを塩酸と水中で反応させて、(R)-2-アミノ-3-((2-アミノエチル)アミノ)プロパン-1-オール三塩酸塩を形成する工程。
  18. 前記工程(a)の前に、テトラヒドロフラン内で、ラネーニッケルおよび水素の存在下で、4,4-ジフェニルシクロヘキサ-2-エノンを水素化する工程を含む、請求項15〜17のいずれか1項に記載の方法。
  19. ガドフォスベセット三ナトリウム一水和物の水溶液を7.5より高いpHでろ過することを更に含む、請求項15〜18のいずれか1項に記載の方法。
  20. 前記溶液を、約9〜約12のpHでろ過する、請求項19に記載の方法。
  21. 前記溶液を、約10.5のpHでろ過する、請求項20に記載の方法。
  22. ガドフォスベセット三ナトリウム一水和物の水溶液を強酸性陽イオン交換樹脂で処理することを更に含む、請求項15〜18のいずれか1項に記載の方法。
  23. 前記処理後のガドフォスベセット三ナトリウム一水和物の溶液のpHを約6〜約7に調整する、請求項22に記載の方法。
  24. 前記処理後の溶液のpHを約6.5に調整する、請求項22に記載の方法。
  25. 請求項1〜24のいずれか1項に記載の方法に従って調製したガドフォスベセット三ナトリウム一水和物の診断的有効量を患者に投与する工程、およびそこから画像を形成する工程を含む、生体成分を磁気共鳴画像化するための方法。
  26. 請求項1〜24のいずれか1項に記載の方法に従って調製したガドフォスベセット三ナトリウム一水和物の診断的有効量を患者に投与する工程、およびそこから画像を形成する工程を含む、生体成分をX線画像化するための方法。
  27. 請求項1〜24のいずれか1項に記載の方法に従って調製したガドフォスベセット三ナトリウム一水和物の医薬的に許容される製剤。
  28. 請求項1〜24のいずれか1項に記載の方法に従って調製したガドフォスベセット三ナトリウム一水和物を投与する方法であって、以下の工程を含む方法:
    a) 前記ガドフォスベセット三ナトリウム一水和物を含む注射器内に、患者の血液を採取する工程;
    b) 前記注射器内で、前記血液と前記ガドフォスベセット三ナトリウム一水和物を混合する工程;および、
    c) 前記混合物を患者に再注入する工程。
JP2016501943A 2013-03-13 2014-03-13 ガドフォスベセット三ナトリウム一水和物の製造方法 Pending JP2016514151A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201361780132P 2013-03-13 2013-03-13
US61/780,132 2013-03-13
PCT/US2014/025687 WO2014160039A1 (en) 2013-03-13 2014-03-13 Process for manufacture of gadofosveset trisodium monohydrate

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016514151A true JP2016514151A (ja) 2016-05-19
JP2016514151A5 JP2016514151A5 (ja) 2017-03-16

Family

ID=51625317

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016501943A Pending JP2016514151A (ja) 2013-03-13 2014-03-13 ガドフォスベセット三ナトリウム一水和物の製造方法

Country Status (14)

Country Link
US (1) US10106562B2 (ja)
EP (1) EP2970140A4 (ja)
JP (1) JP2016514151A (ja)
KR (1) KR20150130467A (ja)
CN (1) CN105209439A (ja)
AU (1) AU2014244205A1 (ja)
BR (1) BR112015022859A2 (ja)
CA (1) CA2905941A1 (ja)
IL (1) IL241510A0 (ja)
MX (1) MX2015012809A (ja)
SG (1) SG11201507458UA (ja)
TW (1) TW201514188A (ja)
WO (1) WO2014160039A1 (ja)
ZA (1) ZA201507463B (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JOP20200094A1 (ar) 2014-01-24 2017-06-16 Dana Farber Cancer Inst Inc جزيئات جسم مضاد لـ pd-1 واستخداماتها
CN106366075B (zh) * 2016-08-19 2018-06-12 北京市神经外科研究所 吡咯烷类化合物、盐、核磁探针和药物应用、试剂、药物
WO2018069179A1 (en) 2016-10-12 2018-04-19 T2Pharma Gmbh Method of preparing formulations of lanthanide metal complexes of macrocyclic chelates
WO2018069176A1 (en) 2016-10-12 2018-04-19 T2Pharma Gmbh Method of preparing formulations of lanthanide metal complexes of macrocyclic chelates
AT521001B1 (de) * 2018-02-23 2020-10-15 Sanochemia Pharmazeutika Ag Herstellungsverfahren für ein Kontrastmittel
CN114075242B (zh) * 2020-08-12 2024-02-06 扬子江药业集团南京海陵药业有限公司 一种磷酸左奥硝唑酯二钠盐的工业化生产方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10513445A (ja) * 1995-02-01 1998-12-22 エピックス メディカル,インコーポレイテッド 延長された血液保持を有する診断画像造影剤
JP2001518523A (ja) * 1997-10-02 2001-10-16 エピックス メディカル, インコーポレイテッド インターベンショナル療法をモニタリングするためのコントラスト増強型診断的画像化方法
JP2002511060A (ja) * 1997-04-11 2002-04-09 エピックス メディカル,インコーポレイテッド ホスホジエステルを合成するためのプロセス
JP2003508537A (ja) * 1999-09-09 2003-03-04 シエーリング アクチエンゲゼルシャフト リン含有エチレンジアミン誘導体のカルシウム錯体
US20070179321A1 (en) * 2005-12-19 2007-08-02 Ferdinand Koerner Process for the production of 4,4-diphenylcyclohexanol
JP2010537931A (ja) * 2007-08-27 2010-12-09 マリンクロッド・インコーポレイテッド ナノ濾過および逆相クロマトグラフィーによる水溶性化合物からのシリカの除去

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5583235A (en) * 1994-03-11 1996-12-10 Shaman Pharmaceuticals, Inc. Preparation of symmetrical and unsymmetrical 3,6-disubstituted-1,2-dithiins having antifungal activity
IT1290417B1 (it) * 1996-08-02 1998-12-03 Bracco Spa Composti chelanti derivati di acidi poliamminopolicarbossilici, loro chelati con ioni metallici paramagnetici, loro preparazione ed
US6121488A (en) * 1997-09-24 2000-09-19 Warner-Lambert Company Quenching reagents for solution phase synthesis
US6559330B1 (en) * 1999-09-09 2003-05-06 Schering Aktiengesellschaft Calcium complex of [[(4r)-4-[bis{carboxy-.kappa.o)methyl]amino-.kappa.n]-6,9-bis[(carboxy.kappa.o)methyl]-1-[(4,4-diphenylcyclohexyl)oxy]-1-hydroxy-2-oxa-6,9-diaza-1-phosphaundecan-11-ylic-acid-.kappa.n6,.kappa.n9,.kappa.011]1-oxidato(6-)]-, hexahydrogen, its salts, pharmaceutical agents that contain these complexes, their use in treatment and as additives in diagnosis, as well as processes for the production of the complexes and agents
AU1206701A (en) * 1999-10-13 2001-04-23 Alan D Olstein Antibiotic-metal complexes in the detection of gram-negative bacteria and other biological analytes
US20040167330A1 (en) * 2001-07-17 2004-08-26 Ivan Lukes Novel chelating agents and conjugates thereof, their synthesis and use as diagnois and therapeutic agents
EP1830879B1 (en) * 2004-12-03 2010-10-27 University of Utah Research Foundation Mri guided photodynamic therapy for cancer
ES2359949T3 (es) * 2006-11-09 2011-05-30 Tibotec Pharmaceuticals Métodos para preparar hexhidrofuro(2,3-b)furan-3-ol.
US20090208421A1 (en) * 2008-02-19 2009-08-20 Dominique Meyer Process for preparing a pharmaceutical formulation of contrast agents

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10513445A (ja) * 1995-02-01 1998-12-22 エピックス メディカル,インコーポレイテッド 延長された血液保持を有する診断画像造影剤
JP2002511060A (ja) * 1997-04-11 2002-04-09 エピックス メディカル,インコーポレイテッド ホスホジエステルを合成するためのプロセス
JP2001518523A (ja) * 1997-10-02 2001-10-16 エピックス メディカル, インコーポレイテッド インターベンショナル療法をモニタリングするためのコントラスト増強型診断的画像化方法
JP2003508537A (ja) * 1999-09-09 2003-03-04 シエーリング アクチエンゲゼルシャフト リン含有エチレンジアミン誘導体のカルシウム錯体
US20070179321A1 (en) * 2005-12-19 2007-08-02 Ferdinand Koerner Process for the production of 4,4-diphenylcyclohexanol
JP2010537931A (ja) * 2007-08-27 2010-12-09 マリンクロッド・インコーポレイテッド ナノ濾過および逆相クロマトグラフィーによる水溶性化合物からのシリカの除去

Non-Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JOURNAL OF NUCLEAR SCIENCE AND TECHNOLOGY, vol. 29, no. 11, JPN6017028398, 1992, pages 1086 - 1092 *
SYNTHETIC COMMUNICATIONS, vol. 29, no. 14, JPN6017028304, 1999, pages 2377 - 2391 *

Also Published As

Publication number Publication date
ZA201507463B (en) 2017-01-25
WO2014160039A1 (en) 2014-10-02
KR20150130467A (ko) 2015-11-23
SG11201507458UA (en) 2015-10-29
EP2970140A4 (en) 2016-10-26
IL241510A0 (en) 2015-11-30
US10106562B2 (en) 2018-10-23
EP2970140A1 (en) 2016-01-20
US20160016979A1 (en) 2016-01-21
CA2905941A1 (en) 2014-10-02
TW201514188A (zh) 2015-04-16
MX2015012809A (es) 2016-05-31
AU2014244205A1 (en) 2015-10-22
BR112015022859A2 (pt) 2017-07-18
CN105209439A (zh) 2015-12-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6805220B2 (ja) 治療上活性な化合物およびそれらの使用方法
JP2016514151A (ja) ガドフォスベセット三ナトリウム一水和物の製造方法
JP7018949B2 (ja) アルギナーゼ活性を阻害するための組成物及び方法
JP7515481B2 (ja) Il-17の小分子調節物質としてのアミノ酸アニリド
ES2402791T3 (es) Forma cristalina de la sal diclorhidrato de ((1S)-1-(((2S)-2-(5-(4'-(2-((2S)-1-((2S)-2-((metoxicarbonil)amino)-3-metilbutanoil)-2-pirrolidinil)-1H-imidazol-5-il)-4-bifenilil)-1H-imidazol-2-il)-1-pirrolidinil)carbonil)-2-metilpropil)carbamato de metilo
JP6989505B2 (ja) Malt1阻害剤およびその使用
CN106866784B (zh) 靶向线粒体抗氧化剂及其制备方法和用途
KR20090095659A (ko) 스핑고신-1-포스페이트 수용체 효능제 및 길항제 화합물
TW202012412A (zh) 一種含有醯胺類衍生物的醫藥組成物及其製備方法和應用
KR20190093692A (ko) 영상화제의 합성 및 사용을 위한 조성물, 방법 및 시스템
EP3541431A1 (en) Myeloperoxidase imaging agents
CA1247120A (en) Orally effective ion chelators related to deferoxamine
WO2020156189A1 (zh) 喜树碱衍生物及其水溶性前药、包含其的药物组合物及其制备方法和用途
KR20240082371A (ko) 이미다조피리다진 il-17 억제제 화합물
CN114828900A (zh) 高效髓过氧化物酶可活化成像剂
CN107827837B (zh) 鞘氨醇-1-磷酸受体调节剂化合物及其制备方法与应用
JP7032323B2 (ja) N-ホルミルペプチド受容体モジュレーターとしてのフェニル尿素誘導体
CN114075123B (zh) 苄胺类衍生物及其制备方法与用途
CN115724857A (zh) 一种芳杂环类化合物、含其的药物组合物及其应用
JPWO2008044443A1 (ja) ガドリニウム化合物及びmri用造影剤
CN1420885A (zh) 治疗用cck抑制剂的新盐,它们的制备方法以及含有它们的药物制剂
JP2014504280A (ja) S1p受容体調節剤
CN101786990A (zh) 一种具有抗痒活性的化合物
WO2015106242A2 (en) Bisamide compounds as allosteric effectors for reducing the oxygen-binding affinity of hemoglobin
JP2009196906A (ja) ガドリニウム化合物及びmri用造影剤

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170210

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170210

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170726

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170801

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20171006

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20180417