JP2016513129A - ベンジル−置換ピラゾロピリジンおよびその使用 - Google Patents

ベンジル−置換ピラゾロピリジンおよびその使用 Download PDF

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Abstract

本出願は、新規なベンジル−置換ピラゾロピリジン、その調製法、疾患を治療および/または予防するためのその単独または組合せでの使用、ならびに疾患を治療および/または予防するため、特に心血管障害を治療および/または予防するための医薬品を製造するためのその使用に関する。

Description

本出願は、新規なベンジル−置換ピラゾロピリジン、その調製法、疾患を治療および/または予防するためのその単独または組合せでの使用、ならびに疾患を治療および/または予防するため、特に心血管障害を治療および/または予防するための医薬品を製造するためのその使用に関する。
哺乳動物細胞で最も重要な細胞伝達系の1つが環状グアノシン一リン酸(cGMP)である。これは、内皮から放出され、ホルモン性シグナルおよび機械的シグナルを伝達する一酸化窒素(NO)とともに、NO/cGMP系を形成する。グアニル酸シクラーゼは、グアノシン三リン酸(GTP)からのcGMPの生合成を触媒する。現在までに知られているこのファミリーの代表的なものは、構造的特徴またはリガンドのタイプによって、2つのグループに分類することができる:ナトリウム利尿ペプチドによって刺激され得る粒子状グアニル酸シクラーゼ、およびNOによって刺激され得る可溶性グアニル酸シクラーゼである。可溶性グアニル酸シクラーゼは、2個のサブユニットからなり、調節部位の一部である、ヘテロ二量体1個当たり1個のヘムをおそらく含む。これは活性化機構にとって非常に重要である。NOはヘムの鉄原子に結合し、そうして酵素の活性を著しく増加させることができる。ヘムフリーな調製物は、対照的に、NOによって刺激され得ない。一酸化炭素(CO)もヘムの中心鉄原子に結合することができるが、COによる刺激はNOによる刺激よりもかなり小さい。
グアニル酸シクラーゼは、cGMPを形成することによって、そしてその結果として生じる、ホスホジエステラーゼ、イオンチャネルおよびプロテインキナーゼの調節に起因して、種々の生理学的過程において、特に、平滑筋細胞の弛緩および増殖、血小板凝集および血小板粘着、ならびに神経シグナル伝達、ならびにまた上記過程の崩壊に基づく障害において、重要な役割を果たす。病態生理学的状態では、NO/cGMP系が抑制され得、これが例えば、高血圧、血小板活性化、細胞増殖増加、内皮機能不全、粥状動脈硬化、狭心症、心不全、心筋梗塞、血栓症、脳卒中および性機能障害をもたらし得る。
高い効率および低いレベルの副作用が期待されるため、生物におけるcGMPシグナル経路の影響をターゲットとすることによる、このような障害のための可能性のあるNO−非依存性の治療は、有望なアプローチとなっている。
これまで、可溶性のグアニル酸シクラーゼの治療的刺激のために、効果がNOに基づく有機ニトレート等の化合物がもっぱら使用されてきた。NOは、生物変換によって形成され、ヘムの中心鉄原子への攻撃によって可溶性グアニル酸シクラーゼを活性化する。副作用に加えて、耐性の発達がこの治療様式の決定的な欠点の1つである。
数年前、可溶性グアニル酸シクラーゼを直接的に刺激する、すなわち事前のNOの放出を伴わずに刺激する、いくつかの物質(例えば、3−(5’−ヒドロキシメチル−2’−フリル)−1−ベンジルインダゾール等)が記述された[YC−1;Wu等、Blood 84(1994)、4226;Mulsch等、Brit. J. Pharmacol. 120(1997)、681]。可溶性グアニル酸シクラーゼのより最近の刺激剤として、とりわけ、BAY 41−2272、BAY 41−8543およびリオシグアト(BAY 63−2521)が挙げられる(例えば、Stasch J. -P.等、Nat. Rev. Drug Disc. 2006;5:755〜768;Stasch J. -P. 等、Chem Med Chem 2009;4:853〜865;Stasch J. -P. 等、Circulation 2011;123;2263〜2273参照)。
可溶性のグアニル酸シクラーゼの刺激剤として、国際公開第00/06568号パンフレットおよび国際公開第00/06569号パンフレットは縮環ピラゾール誘導体を、そして国際公開第03/095451号パンフレットは、カルバメート−置換3−ピリミジニルピラゾロピリジンを開示している。フェニルアミド置換基を有する3−ピリミジニル−ピラゾロピリジンは、E. M. Becker等、BMC Pharmacology 1(13)、2001に記載されている。国際公開第2004/009590号パンフレットには、CNS障害の治療用の置換4−アミノピリミジンを有するピラゾロピリジンが記載されている。国際公開第2010/065275号パンフレットおよび国際公開第2011/149921号パンフレットは、sGC活性化剤として置換ピロロ−およびジヒドロピリドピリミジンを開示している。国際公開第2012/004259号パンフレットは、縮環アミノピリミジンを、そして国際公開第2012/004258号パンフレット、国際公開第2013/004785号パンフレットおよび国際公開第2013/030288号パンフレットは、sGC刺激剤として融合ピリミジンおよびトリアジンを記載している。国際公開第2012/28647号パンフレットは、心血管障害の治療用の種々のアザヘテロ環を有するピラゾロピリジンを開示している。
国際公開第00/06568号パンフレット 国際公開第00/06569号パンフレット 国際公開第03/095451号パンフレット 国際公開第2004/009590号パンフレット 国際公開第2010/065275号パンフレット 国際公開第2011/149921号パンフレット 国際公開第2012/004259号パンフレット 国際公開第2012/004258号パンフレット 国際公開第2013/004785号パンフレット 国際公開第2013/030288号パンフレット 国際公開第2012/28647号パンフレット
Wu等、Blood 84(1994)、4226 Mulsch等、Brit. J. Pharmacol. 120(1997)、681 Stasch J. -P. 等、Nat. Rev. Drug Disc. 2006;5:755〜768 Stasch J. -P. 等、Chem Med Chem 2009;4:853〜865 Stasch J. -P. 等、Circulation 2011;123;2263〜2273 E. M. Becker等、BMC Pharmacology 1(13)、2001
本発明の目的は、可溶性グアニル酸シクラーゼの刺激剤として作用し、そして、例えば、その生体内の特性(例えば、その薬物動態学的および薬力学的挙動、および/またはその代謝プロファイル、および/またはその用量−活性関係、および/またはその副作用プロファイル等)に関して、先行技術から既知の化合物と比較して、治療プロファイルが同一であるかまたは向上している、新規の物質を提供することであった。
本発明は、組織名(体系的名称)2−[5−フルオロ−1−(2−フルオロベンジル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル]−5−メチル−5−(トリフルオロメチル)−4−[(3,3,3−トリフルオロプロピル)アミノ]−5,7−ジヒドロ−6H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−オンであり、構造式(I):
Figure 2016513129
の化合物、ならびにそのN−オキシド、塩、溶媒和物、N−オキシドの塩ならびにN−オキシドおよび塩の溶媒和物を提供する。
本発明による化合物は、式(I)、(I−A)、および(I−B)の化合物、ならびにその塩、溶媒和物および塩の溶媒和物、式(I)、(I−A)、および(I−B)によって包含される、以降で指定される式の化合物、ならびにその塩、溶媒和物および塩の溶媒和物、ならびに、式(I)、(I−A)、および(I−B)によって包含され、かつ以降で実施例において特定される化合物、ならびにその塩、溶媒和物および塩の溶媒和物であり、式(I)、(I−A)、および(I−B)によって包含される化合物ならびに以降で特定される化合物であって、未だ塩、溶媒和物および塩の溶媒和物となっていない化合物の範囲にまで及ぶ。
本発明の文脈において好ましい塩は、本発明による化合物の生理学的に許容される塩である。また、包含されるのは、それ自体は製薬用途に適していないが、例えば、本発明による化合物を単離または精製するために使用することができる塩である。
本発明による化合物の生理学的に許容される塩には、鉱酸、カルボン酸およびスルホン酸の酸付加塩、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、フマル酸、マレイン酸および安息香酸の塩が含まれる。
本発明による化合物の生理学的に許容される塩には、従来の塩基の塩、例としておよび好ましくは、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウムおよびカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウムおよびマグネシウム塩)、およびアンモニアまたは1〜16個の炭素原子を有する有機アミン(例としておよび好ましくは、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジメチルアミノエタノール、プロカイン、ジベンジルアミン、N−メチルモルホリン、アルギニン、リジン、エチレンジアミンおよびN−メチルピペリジン)に由来するアンモニウム塩が含まれる。
本発明の文脈において、溶媒和物は、溶媒分子による配位によって固体または液体状態の錯体を形成する本発明による化合物の形態を指す。水和物は、配位が水による溶媒和物の特別な形態である。本発明の文脈において好ましい溶媒和物は水和物である。
本発明による化合物は、様々な立体異性体(すなわち、立体配置異性で)の形態で存在してよい。したがって、本発明は、エナンチオマーおよびその混合物を包含する。立体異性的に均一な成分を、既知の様式でエナンチオマーのその混合物から単離することができ、好ましくはクロマトグラフィー法、特にキラル相でのHPLCクロマトグラフィーがこのために使用される。
本発明による化合物が互変異性の形態で生じ得る場合、本発明は全ての互変異性の形態を包含する。
本発明はまた、本発明の化合物の全ての適当な同位体変種も包含する。本発明による化合物の同位体変種は、ここでは、本発明による化合物中の少なくとも1個の原子が同じ原子番号であるが通常または主に自然に生じる原子質量とは異なる原子質量を有する別の原子と交換された化合物を意味すると理解される。本発明による化合物に組み込まれ得る同位体の例としては、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素の同位体、例えば、2H(重水素)、3H(トリチウム)、13C、14C、15N、17O、18O、32P、33P、33S、34S、35S、36S、18F、36Cl、82Br、123I、124I、129Iおよび131Iがある。本発明の化合物の特定の同位体変種、特に1種または複数の放射性同位元素が組み込まれたものは、例えば、体内での作用機構または活性成分分布の調査に有益となり得、比較的容易な調製性(preparability)および検出性のために、特に3Hまたは14C同位体で標識された化合物がこの目的に適している。さらに、同位体、例えば、重水素の組込みにより、化合物のより大きな代謝安定性の結果としての特定の治療上の利点、例えば、体内での半減期の延長または要求される活性剤用量の低下がもたらされ得るので、本発明による化合物のこのような修飾も、いくつかの場合、本発明の好ましい実施形態を構成し得る。本発明による化合物の同位体変種は、当業者に既知の方法、例えば、下記の方法および実施例において再現された方法において、その中の特定の試薬および/または出発化合物の対応する同位体修飾体を用いることにより調製することができる。
さらに、本発明は、本発明による化合物のプロドラッグも包含する。「プロドラッグ」という用語は、ここでは、それ自体は生物学的に活性であっても不活性であってもよいが、体内での滞留時間の間に本発明の化合物に(例えば、代謝的にまたは加水分解的に)変換される化合物を意味する。
本発明の文脈において、「治療」または「治療する」という用語は、疾患、状態、障害、傷害もしくは健康問題の、またはこのような状態および/もしくはこのような状態の症状の発達、経過もしくは進行の阻害、遅延、点検、緩和、減弱、限定、減少、抑制、拒絶または治癒を含む。「処置」という用語は、ここでは、「治療」という用語と同義であると理解される。
「防止」、「予防」または「予防措置」という用語は、本発明の文脈において同義的に使用され、疾患、状態、障害、傷害もしくは健康問題、またはこのような状態および/もしくはこのような状態の症状の発達もしくは進行にかかる、これらを経験する、これらを患うまたはこれらを有するリスクの回避または減少を指す。
疾患、状態、障害、傷害または健康問題の治療または予防は、部分的でも完全でもよい。
本発明の文脈において、組織名(5R)−2−[5−フルオロ−1−(2−フルオロベンジル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル]−5−メチル−5−(トリフルオロメチル)−4−[(3,3,3−トリフルオロプロピル)アミノ]−5,7−ジヒドロ−6H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−オン、および構造式(I−A):
Figure 2016513129
を有する化合物(I)のエナンチオマー、ならびにその塩、溶媒和物、および塩の溶媒和物が好まれる。
本発明の文脈において、組織名(5S)−2−[5−フルオロ−1−(2−フルオロベンジル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル]−5−メチル−5−(トリフルオロメチル)−4−[(3,3,3−トリフルオロプロピル)アミノ]−5,7−ジヒドロ−6H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−オン、および構造式(I−B):
Figure 2016513129
を有する化合物(I)のエナンチオマー、ならびにその塩、溶媒和物、および塩の溶媒和物が好まれる。
本発明はさらに、本発明による式(I)の化合物を調製する方法であって、式(II):
Figure 2016513129
の化合物が、不活性溶媒中、亜硝酸イソペンチルおよびハロゲン等価体によって、式(III):
Figure 2016513129
の化合物に変換され、次いでこれが不活性溶媒中で、任意で適切な塩基の存在下で、式(IV):
Figure 2016513129
の化合物と反応して、式(I):
Figure 2016513129
の化合物を生じ、生じた式(I)の化合物は、適切な場合には、適切な(i)溶媒および/または(ii)酸もしくは塩基によって、その溶媒和物、塩および/または塩の溶媒和物に変換されることを特徴とする方法を提供する。
方法のステップ(II)→(III)は、溶媒を用いて、あるいは溶媒を用いないで実行される。適切な溶媒は、反応条件下で不活性である全ての有機溶媒である。好ましい溶媒はジオキサンである。
反応(II)→(III)は、任意でマイクロ波中、一般的に+20℃〜+100℃の温度範囲で、好ましくは+50℃〜+100℃の温度範囲で行う。反応は、大気圧、高圧、または減圧(例えば、0.5〜5barの範囲)で行うことができる。反応は一般に大気圧で行う。
反応(II)→(III)において適切なハロゲン源は、例えば、ジヨードメタン、ヨウ化セシウム、ヨウ素およびヨウ化銅(I)の混合物、または臭化銅(II)である。
方法のステップ(III)+(IV)→(I)用の不活性溶媒は、例えば、ジエチルエーテル、ジオキサン、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、グリコールジメチルエーテルもしくはジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル、ベンゼン、キシレン、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサンもしくは鉱油画分等の炭化水素、または、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N’−ジメチルプロピレンウレア(DMPU)、N−メチルピロリドン(NMP)、ピリジン、アセトニトリルもしくはスルホラン等の他の溶媒である。言及した溶媒の混合物を使用することも同様に可能である。NMPが好まれる。
反応(III)+(IV)→(I)は、好ましくはマイクロ波中、一般的に+20℃〜+200℃の温度範囲で、好ましくは+150℃〜+200℃で行う。反応は、大気圧、高圧、または減圧(例えば、0.5〜5bar)で行うことができる。
記述した調製方法は、以下の合成スキーム(スキーム1)によって説明することができる:
スキーム1
Figure 2016513129
[a):ジヨードメタン、亜硝酸イソペンチル;b):NMP、マイクロ波、150℃]。
式(II)の化合物は、式(V):
Figure 2016513129
の化合物を、不活性溶媒中で、適切な塩基の存在下で、式(VI):
Figure 2016513129
の化合物と反応させて、式(II):
Figure 2016513129
の化合物を生じさせることによって、調製することができる。
方法のステップ(V)+(VI)→(II)用の不活性溶媒は、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノールもしくはtert−ブタノール等のアルコール、ジエチルエーテル、ジオキサン、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、グリコールジメチルエーテルもしくはジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル、ベンゼン、キシレン、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサンもしくは鉱油画分等の炭化水素、または、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N’−ジメチルプロピレンウレア(DMPU)、N−メチルピロリドン(NMP)、ピリジン、アセトニトリル、スルホランもしくは水等の他の溶媒である。言及した溶媒の混合物を使用することも同様に可能である。tert−ブタノールが好まれる。
方法のステップ(V)+(VI)→(II)用の適切な塩基は、例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウムもしくは水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムもしくは炭酸セシウム等のアルカリ金属カーボネート、重炭酸ナトリウムもしくは重炭酸カリウム等のアルカリ金属バイカーボネート、ナトリウムメトキシドもしくはカリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドもしくはカリウムエトキシドもしくはカリウムtert−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシド、または、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)もしくは1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン(DBN)等の有機アミンである。カリウムtert−ブトキシドが好まれる。
反応(V)+(VI)→(II)は、任意でマイクロ波中、一般的に+20℃〜+150℃の温度範囲で、好ましくは+75℃〜+100℃で行う。反応は、大気圧、高圧、または減圧(例えば、0.5〜5bar)で行うことができる。一般に、大気圧を用いる。
上述した調製法を、以下の合成スキーム(スキーム3)によって代表的様式で示すことができる:
スキーム3
Figure 2016513129
[a):KOt−Bu、tert−ブタノール]。
式(VI)の化合物は、式(VII):
Figure 2016513129
の化合物を不活性溶媒中でメチルマグネシウムハライドと反応させることによって、調製することができる。
式(VII)の化合物は、文献から既知である(例えば、Journal of Fluorine Chemistry、1991、第51巻、#3 p.323〜334参照)。
式(IV)の化合物は商業的に入手可能であるか、文献から既知であるか、または文献から既知の方法と同様に調製することができる。
本発明による化合物は、例えばその生体内での特性、および/またはその薬物動態学的挙動、および/または代謝プロファイル等に関して、可溶性グアニル酸シクラーゼの強力な刺激剤として作用し、価値ある薬理学的特性を有し、そして向上した治療プロファイルを有する。したがって、これらの化合物は、ヒトおよび動物における病気の治療および/または予防に適当である。
本発明による化合物は、血管弛緩および血小板凝集の阻害を引き起こし、血圧低下および冠血流量の上昇をもたらす。これらの効果は、可溶性グアニル酸シクラーゼの直接刺激および細胞内cGMPの増加を介してもたらされる。さらに、本発明による化合物は、cGMP濃度を上昇させる物質、例えば、EDRF(内皮由来弛緩因子)、NOドナー、プロトポルフィリンIX、アラキドン酸またはフェニルヒドラジン誘導体等の効果を増強する。
本発明による化合物は、心血管障害、肺障害、血栓塞栓障害および線維障害の治療および/または予防に適している。
したがって、本発明による化合物を、心血管疾患、例えば、高血圧(高血圧)、抵抗性高血圧、急性および慢性心不全、冠動脈心疾患、安定および不安定狭心症、末梢血管および心臓血管障害、不整脈、心房性および心室性不整脈ならびに伝導障害、例えば、I〜III度の房室ブロック(AVブロックI〜III)、上室性頻脈性不整脈、心房細動、心房粗動、心室細動、心室粗動、心室性頻脈性不整脈、多形性心室頻拍、心房性および心室性期外収縮、房室接合部期外収縮、洞不全症候群、失神、房室結節リエントリー性頻拍、ウォルフ・パーキンソン・ホワイト症候群、急性冠動脈症候群(ACS)、自己免疫心障害(心膜炎、心内膜炎、弁膜炎、大動脈炎、心筋症)、ショック、例えば、心原性ショック、敗血症性ショックおよびアナフィラキシーショック、動脈瘤、ボクサー心筋症(心室性期外収縮(PVC))を治療および/または予防するための医薬品、血栓塞栓障害および虚血、例えば、心筋虚血、心筋梗塞、卒中、心肥大、一過性脳虚血発作、子癇前症、炎症性心血管障害、冠動脈および末梢動脈の攣縮、浮腫、例えば、肺浮腫、脳浮腫、腎性浮腫または心不全により生じる浮腫等の形成、末梢循環障害、再灌流傷害、動脈および静脈血栓症、微量アルブミン尿、心筋不全、内皮機能不全を治療および/または予防するための医薬品、例えば、血栓溶解療法、経皮的血管形成術(PTA)、経管的冠動脈形成術(PTCA)、心臓移植およびバイパス手術後の再狭窄、ならびに微小および大血管損傷(脈管炎)、フィブリノーゲンおよび低密度リポタンパク質(LDL)のレベル上昇ならびにプラスミノーゲン活性化因子阻害因子1(PAI−1)の濃度上昇を予防するための医薬品、ならびに勃起不全および女性性機能不全を治療および/または予防するための医薬品に使用することができる。
本発明の文脈において、「心不全」という用語は、心不全の急性型と慢性型の両方の型の心不全を包含し、また、より具体的なまたは関連する疾患のタイプの疾患、例えば、急性非代償性心不全、右心不全、左心不全、全不全、虚血性心筋症、拡張型心筋症、肥大型心筋症、特発性心筋症、先天性心疾患、心臓弁奇形に付随する心不全、僧帽弁狭窄、僧帽弁閉鎖不全、大動脈弁狭窄、大動脈弁閉鎖不全、三尖弁狭窄、三尖弁閉鎖不全、肺動脈弁狭窄、肺動脈弁閉鎖不全、混合型心臓弁奇形、心筋炎症(心筋炎)、慢性心筋炎、急性心筋炎、ウイルス性心筋炎、糖尿病性心不全、アルコール性心筋症、心筋貯蔵障害、拡張期心不全および収縮期心不全、ならびに既存の慢性心不全の憎悪(心不全憎悪)の急性期などの疾患も包含する。
さらに、本発明による化合物は、動脈硬化、脂質代謝障害、低リポ蛋白血症、脂質異常症、高トリグリセリド血症、高脂血症、高コレステロール血症、無βリポ蛋白血症、シトステロール血症、黄色腫症、タンジール病、脂肪症、肥満ならびに混合型高脂血症およびメタボリックシンドロームを治療および/または予防するために使用することもできる。
本発明による化合物はさらに、原発性および続発性レイノー現象、微小循環障害、跛行、末梢および自律神経ニューロパチー、糖尿病性細小血管症、糖尿病性網膜症、四肢の糖尿病性潰瘍、壊疽、CREST症候群、エリテマトーデス、爪真菌症、リウマチ性障害を治療および/または予防するためならびに創傷治癒を促進するために使用することができる。
本発明による化合物はさらに、泌尿器科疾患、例えば、良性前立腺症候群(BPS)、良性前立腺肥大(BPH)、良性前立腺腫脹(BPE)、膀胱下尿道閉塞(BOO)、下部尿路症候群(LUTS、ネコ泌尿器科症候群(FUS)を含む)、神経性過活動膀胱(OAB)および(IC)、失禁(UI)、例えば、混合型尿失禁、切迫性尿失禁、ストレス性尿失禁または溢流性尿失禁(MUI、UUI、SUI、OUI)等、骨盤痛を含む泌尿生殖器系の障害、男性および女性泌尿生殖器系の器官の良性および悪性障害を治療するのに適している。
本発明による化合物はさらに、腎障害、特に、急性および慢性腎機能不全、ならびに急性および慢性腎不全を治療および/または予防するのに適している。本発明の文脈において、腎機能不全という用語は、その急性症状と慢性症状の両方、ならびに根底にあるまたは関連する腎疾患、例えば、腎低灌流、透析時低血圧、閉塞性尿路疾患、糸球体症、糸球体腎炎、急性糸球体腎炎、糸球体硬化、尿細管間質疾患、腎症疾患、例えば、原発性および先天性腎疾患、腎炎、免疫学的腎疾患、例えば、腎移植片拒絶反応および免疫複合体誘発性腎疾患、毒性物質によって誘発される腎症、造影剤によって誘発される腎症、糖尿病性および非糖尿病性腎症、腎盂腎炎、腎嚢胞、腎硬化症、高血圧性腎硬化症およびネフローゼ症候群(例えば、異常に低下したクレアチニンおよび/または水分排泄、異常に上昇した尿素、窒素、カリウムおよび/またはクレアチニンの血中濃度、例えば、グルタミルシンテターゼ等の腎臓酵素の変化した活性、変化した尿浸透圧または尿量、増加した微量アルブミン尿、マクロアルブミン尿(macroalbuminuria)、糸球体および細動脈の病変、尿細管拡張、高リン酸塩血症ならびに/あるいは透析の必要性によって診断上特徴付けされ得る)を含む。本発明はまた、腎機能不全の後遺症、例えば、肺水腫、心不全、尿毒症、貧血、電解質異常(例えば、高カリウム血症、低ナトリウム血症)ならびに骨および炭水化物代謝の障害を治療および/または予防するための本発明による化合物の使用も包含する。
さらに、本発明による化合物は、喘息性障害、肺動脈高血圧(PAH)および他の型の肺高血圧(PH)(左心疾患、HIV、鎌状赤血球貧血、血栓塞栓症(CTEPH)、サルコイドーシス、COPDまたは肺線維症に関連する肺高血圧、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、急性肺傷害(ALI)、α1−抗トリプシン欠乏症(AATD)、肺線維症、肺気腫(例えば、喫煙によって誘発される肺気腫)および嚢胞性線維症(CF)を含む)を治療および/または予防するのにも適している。
本発明に記載される化合物はまた、NO/cGMP系の障害によって特徴付けられる中枢神経系障害を制御するための活性化合物でもある。これらは、例えば、特に、軽度認知障害、加齢性学習および記憶機能障害、加齢性記憶喪失、血管性認知症、頭蓋脳外傷、脳卒中、脳卒中後に発症する痴呆(脳卒中後痴呆)、外傷後頭蓋脳外傷、一般的な集中力障害、学習および記憶の問題を有する小児の集中力障害、アルツハイマー病、レビー小体型認知症、ピック症候群を含む前頭葉の変性を伴う認知症、パーキンソン病、進行性核性麻痺、大脳皮質基底核変性症を伴う認知症、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、ハンチントン舞踏病、脱髄、多発性硬化症、視床変性、クロイツフェルト−ヤコブ認知症、HIV認知症、認知症を伴う統合失調症、またはコルサコフ精神病等の状態/疾患/症候群に関連する認知機能障害が起こった後の知覚、集中力、学習または記憶を改善するのに特に適している。これらはまた、中枢神経系障害、例えば、不安、緊張およびうつ病の状態、CNS関連性機能障害および睡眠障害を治療および/または予防する、ならびに病理学的摂食障害、覚せい剤および習慣性物質の使用を制御するのにも適している。
さらに、本発明による化合物はまた、脳血流を調節するのにも適しているので、偏頭痛制御用の有効な薬剤である。これらはまた、例えば卒中などの大脳梗塞(脳卒中)、脳虚血および頭蓋脳外傷の後遺症を予防および制御するのにも適している。同様に、本発明による化合物を疼痛および耳鳴の状態を制御するために用いることもできる。
さらに、本発明による化合物は、抗炎症作用を有するので、敗血症(SIRS)、多臓器不全(MODS、MOF)、腎臓の炎症性障害、慢性腸炎症(IBD、クローン病、UC)、膵炎、腹膜炎、リウマチ様障害、炎症性皮膚疾患および炎症性眼疾患を治療および/または予防するための抗炎症剤として使用することができる。
さらに、本発明による化合物は、自己免疫疾患を治療および/または予防するために使用することもできる。
本発明による化合物はさらに、内臓、例えば、肺、心臓、腎臓、骨髄および特に、肝臓等の線維性障害、ならびに皮膚科学的線維症および眼の線維性障害を治療および/または予防するのに適している。本発明の文脈において、線維性障害という用語は、特に、以下の用語を含む:肝線維症、肝硬変、肺線維症、心内膜心筋線維症、腎症、糸球体腎炎、間質性腎線維症、糖尿病に由来する線維性障害、骨髄線維症および同様の線維性障害、強皮症、限局性強皮症、ケロイド、肥厚性瘢痕(外科手術後のものを含む)、母斑、糖尿病網膜症、増殖性硝子体網膜症および結合組織の障害(例えば、サルコイドーシス)。
本発明による化合物はさらに、例えば、緑内障手術の結果としての術後瘢痕を制御するのに適している。
本発明による化合物を老化および角質化皮膚のために美容的に使用することもできる。
さらに、本発明による化合物は、肝炎、新生物、骨粗鬆症、緑内障および胃不全麻痺を治療および/または予防するのに適している。
本発明はさらに、障害、特に上記の障害を治療および/または予防するための本発明の化合物の使用を提供する。
本発明はさらに、心不全、狭心症、高血圧、肺高血圧、虚血、血管障害、腎不全、血栓塞栓性障害、線維性障害および動脈硬化を治療および/または予防するための本発明による化合物の使用を提供する。
本発明はさらに、心不全、狭心症、高血圧、肺高血圧、虚血、血管障害、腎不全、血栓塞栓性障害、線維性障害および動脈硬化を治療および/または予防する方法に使用するための本発明による化合物を提供する。
本発明はさらに、障害、特に上記障害を治療および/または予防するための医薬品を製造するための本発明による化合物の使用を提供する。
本発明はさらに、心不全、狭心症、高血圧、肺高血圧、虚血、血管疾患、腎不全、血栓塞栓性障害、線維性障害および動脈硬化を治療および/または予防するための医薬品を製造するための本発明による化合物の使用を提供する。
本発明はさらに、有効量の本発明による化合物の少なくとも1種を使用して、障害、特に上記の障害を治療および/または予防する方法を提供する。
本発明はさらに、有効量の本発明による化合物の少なくとも1種を使用して、心不全、狭心症、高血圧、肺高血圧、虚血、血管疾患、腎不全、血栓塞栓性障害、線維性障害および動脈硬化を治療および/または予防する方法を提供する。
本発明による化合物は、単独で、または必要に応じて他の活性化合物と組み合わせて用いることができる。本発明はさらに、特に上記障害を治療および/または予防するための、本発明による化合物の少なくとも1種と、1種または複数のさらなる活性化合物とを含む医薬品を提供する。適当な活性成分の組合せの好ましい例には、以下が含まれる:
・有機ニトレートおよびNOドナー(NO供与体)、例えばナトリウムニトロプルシド、ニトログリセリン、一硝酸イソソルビド、二硝酸イソソルビド、モルシドミンもしくはSIN−1、および吸入NO;
・環状グアノシン一リン酸(cGMP)の分解を阻害する化合物、例えばホスホジエステラーゼ(PDE)1、2および/もしくは5の阻害剤、特にPDE 5阻害剤(シルデナフィル、バルデナフィルおよびタダラフィル等);
・抗血栓効果を有する剤、例えばおよび好ましくは、血小板凝集阻害剤、抗凝固剤、もしくは線維素溶解促進物質の群からのもの;
・血圧を降下させる活性化合物、例えばおよび好ましくは、カルシウム拮抗剤、アンジオテンシンAII拮抗剤、ACE阻害剤、エンドセリン拮抗剤、レニン阻害剤、α受容体遮断薬、β受容体遮断薬、ミネラルコルチコイド受容体拮抗剤および利尿剤の群からのもの;ならびに/または
・脂肪代謝を変化させる活性化合物、例えばおよび好ましくは、甲状腺受容体作動薬、コレステロール合成阻害剤、例えばおよび好ましくは、HMG−CoA還元酵素阻害剤もしくはスクアレン合成阻害剤、ACAT阻害剤、CETP阻害剤、MTP阻害剤、PPARα、PPARγおよび/もしくはPPARδ作動薬、コレステロール吸収阻害剤、リパーゼ阻害剤、ポリマー性胆汁酸吸着剤、胆汁酸再吸収阻害剤およびリポタンパク質(a)拮抗剤の群からのもの。
抗血栓活性を有する剤は、好ましくは、血小板凝集阻害剤、抗凝固剤または線維素溶解促進物質の群からの化合物を意味する。
本発明の好ましい実施形態では、本発明の化合物を、血小板凝集阻害剤、例えばおよび好ましくは、アスピリン、クロピドグレル、チクロピジンまたはジピリダモールと組み合わせて投与する。
本発明の好ましい実施形態では、本発明による化合物を、トロンビン阻害剤、例としておよび好ましくは、キシメラガトラン、ダビガトラン、メラガトラン、ビバリルジンまたはクレキサンと組み合わせて投与する。
本発明の好ましい実施形態では、本発明の化合物を、GPIIb/IIIa拮抗剤、例としておよび好ましくは、チロフィバンまたはアブシキシマブと組み合わせて投与する。
本発明の好ましい実施形態では、本発明の化合物を、第Xa因子阻害剤(好ましい例として、リバロキサバン(BAY 59−7939)、エドキサバン(DU−176b)、アピキサバン、オタミキサバン、フィデキサバン、ラザキサバン、フォンダパリヌクス、イドラパリヌクス、PMD−3112、YM−150、KFA−1982、EMD−503982、MCM−17、MLN−1021、DX 9065a、DPC 906、JTV 803、SSR−126512またはSSR−128428がある)と組み合わせて投与する。
本発明の好ましい実施形態では、本発明による化合物を、ヘパリンまたは低分子量(LMW)ヘパリン誘導体と組み合わせて投与する。
本発明の好ましい実施形態では、本発明による化合物を、ビタミンK拮抗剤、例としておよび好ましくは、クマリンと組み合わせて投与する。
血圧降下剤は、好ましくは、カルシウム拮抗剤、アンジオテンシンAII拮抗剤、ACE阻害剤、エンドセリン拮抗剤、レニン阻害剤、α受容体遮断薬、β受容体遮断薬、ミネラルコルチコイド受容体拮抗剤および利尿剤の群からの化合物を意味すると理解される。
本発明の好ましい実施形態では、本発明の化合物を、カルシウム拮抗剤、例としておよび好ましくは、ニフェジピン、アムロジピン、ベラパミルまたはジルチアゼムと組み合わせて投与する。
本発明の好ましい実施形態では、本発明による化合物を、α1受容体遮断薬、例としておよび好ましくは、プラゾシンと組み合わせて投与する。
本発明の好ましい実施形態では、本発明の化合物を、β受容体遮断薬、例としておよび好ましくは、プロプラノロール、アテノロール、チモロール、ピンドロール、アルプレノロール、オクスプレノロール、ペンブトロール、ブプラノロール、メチプラノロール、ナドロール、メピンドロール、カラゾロール、ソタロール、メトプロロール、ベタキソロール、セリプロロール、ビソプロロール、カルテオロール、エスモロール、ラベタロール、カルベジロール、アダプロロール、ランジオロール、ネビボロール、エパノロールまたはブシンドロールと組み合わせて投与する。
本発明の好ましい実施形態では、本発明の化合物を、アンジオテンシンAII拮抗剤、例としておよび好ましくは、ロサルタン、カンデサルタン、バルサルタン、テルミサルタンまたはエンブルサルタン(embursartan)と組み合わせて投与する。
本発明の好ましい実施形態では、本発明による化合物を、ACE阻害剤、例としておよび好ましくは、エナラプリル、カプトプリル、リシノプリル、ラミプリル、デラプリル、フォシノプリル、キノプリル(quinopril)、ペリンドプリルまたはトランドプリル(trandopril)と組み合わせて投与する。
本発明の好ましい実施形態では、本発明の化合物を、エンドセリン拮抗剤、例としておよび好ましくは、ボセンタン、ダルセンタン、アンブリセンタンまたはシタクスセンタンと組み合わせて投与する。
本発明の好ましい実施形態では、本発明による化合物を、レニン阻害剤、例としておよび好ましくは、アリスキレン、SPP−600またはSPP−800と組み合わせて投与する。
本発明の好ましい実施形態では、本発明の化合物を、ミネラルコルチコイド受容体拮抗剤、例としておよび好ましくは、スピロノラクトンまたはエプレレノンと組み合わせて投与する。
本発明の好ましい実施形態では、本発明による化合物を、ループ利尿剤、例えば、フロセミド、トラセミド、ブメタニドおよびピレタニド等、カリウム保持性利尿剤、例えば、アミロライドおよびトリアムテレン等、アルドステロン拮抗剤、例えば、スピロノラクトン、カンレノ酸カリウムおよびエプレレノン等、ならびにチアジド系利尿剤、例えば、ヒドロクロロチアジド、クロルタリドン、キシパミドおよびインダパミド等と組み合わせて投与する。
脂質代謝を修飾する薬剤は、好ましくは、CETP阻害剤、甲状腺受容体作動薬、コレステロール合成阻害剤、例えば、HMG−CoA還元酵素阻害剤またはスクアレン合成阻害剤、ACAT阻害剤、MTP阻害剤、PPARα、PPARγおよび/またはPPARδ作動薬、コレステロール吸収阻害剤、重合胆汁酸吸着剤、胆汁酸再吸収阻害剤、リパーゼ阻害剤およびリポタンパク質拮抗剤の群からの化合物を意味すると理解される。
本発明の好ましい実施形態では、本発明による化合物を、CETP阻害剤、例としておよび好ましくは、ダルセトラピブ、BAY60−5521、アナセトラピブまたはCETPワクチン(CETi−1)と組み合わせて投与する。
本発明の好ましい実施形態では、本発明の化合物を、甲状腺受容体作動薬、例としておよび好ましくは、D−チロキシン、3,5,3’−トリヨードチロニン(T3)、CGS 23425またはアキシチロム(axitirome)(CGS 26214)と組み合わせて投与する。
本発明の好ましい実施形態では、本発明の化合物を、スタチンのクラスのHMG−CoA還元酵素阻害剤、例としておよび好ましくは、ロバスタチン、シンバスタチン、プラバスタチン、フラバスタチン、アトルバスタチン、ロスバスタチンまたはピタバスタチンと組み合わせて投与する。
本発明の好ましい実施形態では、本発明の化合物を、スクアレン合成阻害剤、例としておよび好ましくは、BMS−188494またはTAK−475と組み合わせて投与する。
本発明の好ましい実施形態では、本発明による化合物を、ACAT阻害剤、例としておよび好ましくは、アバシミブ、メリナミド、パクチミブ、エフルチミブまたはSMP−797と組み合わせて投与する。
本発明の好ましい実施形態では、本発明による化合物を、MTP阻害剤、例としておよび好ましくは、インプリタピド、BMS−201038、R−103757またはJTT−130と組み合わせて投与する。
本発明の好ましい実施形態では、本発明の化合物を、PPARγ作動薬、例としておよび好ましくは、ピオグリタゾンまたはロシグリタゾンと組み合わせて投与する。
本発明の好ましい実施形態では、本発明の化合物を、PPARδ作動薬、例としておよび好ましくは、GW 501516またはBAY 68−5042と組み合わせて投与する。
本発明の好ましい実施形態では、本発明の化合物を、コレステロール吸収阻害剤、例としておよび好ましくは、エゼチミブ、チクエシドまたはパマクエシドと組み合わせて投与する。
本発明の好ましい実施形態では、本発明による化合物を、リパーゼ阻害剤(好ましい例として、オルリスタットがある)と組み合わせて投与する。
本発明の好ましい実施形態では、本発明の化合物を、ポリマー性胆汁酸吸着剤、例としておよび好ましくは、コレスチラミン、コレスチポール、コレソルバム(colesolvam)、コレスタゲルまたはコレスチミドと組み合わせて投与する。
本発明の好ましい実施形態では、本発明による化合物を、胆汁酸再吸収阻害剤、例としておよび好ましくは、ASBT(=IBAT)阻害剤、例えば、AZD−7806、S−8921、AK−105、BARI−1741、SC−435またはSC−635と組み合わせて投与する。
本発明の好ましい実施形態では、本発明の化合物を、リポタンパク質拮抗剤、例としておよび好ましくは、ゲムカベンカルシウム(CI−1027)またはニコチン酸と組み合わせて投与する。
本発明はさらに、通常は1種または複数の不活性で、非毒性の、薬学的に適当な賦形剤と共に少なくとも1種の本発明による化合物を含む医薬品、および上記目的のためのその使用を提供する。
本発明の化合物は、全身的および/または局所的に作用することができる。この目的のために、これらを適当な方法で、例えば、経口、非経口、肺、経鼻、舌下、舌、頬側、直腸、真皮、経皮、結膜または耳経路により、あるいはインプラントまたはステントとして投与することができる。
本発明による化合物を、これらの投与経路に適した投与形態で投与することができる。
本発明による化合物を急速にかつ/または改変された様式で放出し、そして本発明による化合物を結晶および/または非晶質および/または溶解形態で含む、先行技術により機能する投与形態、例えば、錠剤(非コーティング錠、または例えば、遅れて溶解し、もしくは不溶性であり、かつ本発明による化合物の放出を制御する腸溶コーティングもしくはコーティングによるコーティング錠)、口腔で急速に崩壊する錠剤もしくはフィルム/オブラート、フィルム/凍結乾燥物、もしくはカプセル剤(例えば、硬質または軟質ゼラチンカプセル)、糖衣錠剤、顆粒剤、ペレット剤、散剤、乳剤、懸濁剤、エアゾール剤または液剤等が、経口投与に適している。
非経口投与は、吸収ステップを迂回するものであってもよいし(例えば、静脈内、動脈内、心臓内、脊髄内または腰椎内経路によるもの)、吸収を含むものであってもよい(例えば、筋肉内、皮下、皮内、経皮または腹腔内経路によるもの)。非経口投与に適当な投与形態には、液剤、懸濁剤、乳剤、凍結乾燥物または滅菌散剤の形態の注射および注入用の調製物が含まれる。
他の投与経路に適している例には、吸入医薬品形態(粉末吸入器、ネブライザーを含む)、点鼻薬、液剤またはスプレー、舌、舌下または頬側投与のための錠剤、フィルム/オブラートまたはカプセル剤、坐剤、耳または眼調製物、膣カプセル剤、水性懸濁剤(ローション、振盪混合物)、親油性懸濁剤、軟膏、クリーム、経皮治療システム(例えば、パッチ)、ミルク、ペースト、フォーム、散布粉剤、インプラントまたはステントがある。
経口または非経口投与、特に、経口投与が好まれる。
本発明による化合物を上記投与形態に変換することができる。これは、不活性で、非毒性の、薬学的に適当な賦形剤と混合することによって、それ自体は既知の様式で達成することができる。これらの賦形剤には、担体(例えば、微結晶セルロース、乳糖、マンニトール)、溶媒(例えば、液体ポリエチレングリコール)、乳化剤および分散剤または湿潤剤(例えば、ドデシル硫酸ナトリウム、ポリオキシソルビタンオレエート)、結合剤(例えば、ポリビニルピロリドン)、合成および天然ポリマー(例えば、アルブミン)、安定剤(例えば、抗酸化剤、例えば、アスコルビン酸)、着色料(例えば、無機色素、例えば、酸化鉄)ならびに風味および/または臭気修正剤が含まれる。
一般に、非経口投与の場合、有効な結果を達成するために、約0.001〜1mg/kg、好ましくは約0.01〜0.5mg/kg体重の量を投与することが有利であると分かった。経口投与の場合、用量は約0.001〜2mg/kg、好ましくは約0.001〜1mg/kg体重である。
これにもかかわらず、具体的には体重、投与経路、活性成分に向けた個々の挙動、製剤の型、および投与の時間または間隔に応じて、指定された量から外れることが必要であるかもしれない。例えば、上記最小量未満が場合によっては十分となり得る一方、他の場合では、言及する上限を超過する必要がある。より多い量を投与する場合、日を越えていくつかの別個の用量に分割することが賢明であるかもしれない。
続く実施例が本発明を説明する。
続く試験および実施例中の百分率は、特に明示しない限り、重量百分率であり、部は重量部である。液体/液体溶液に関する溶媒比、希釈比および濃度の数字はそれぞれ体積に基づく。
A.実施例
略語および頭字語:
DCI 直接化学イオン化(MSにおける)
DMF ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
ESI エレクトロスプレーイオン化(MSにおける)
h 時間
HPLC 高圧、高速液体クロマトグラフィー
LC/MS 液体クロマトグラフィー質量分析法
min 分
MS 質量分析法
NMR 核磁気共鳴分光法
RT 室温
Rt 保持時間(HPLCにおける)
t-bu tert−ブチル
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
UV 紫外分光法
v/v (溶液の)体積比
HPLCおよびLC/MS法:
方法1(LC−MS):
機器:Waters ACQUITY SQD UPLC System;カラム:Waters Acquity UPLC HSS T3 1.8μ 50×1mm:移動相A:水1l+99%濃度ギ酸0.25ml、移動相B:アセトニトリル1l+99%ギ酸0.25ml;勾配:0.0分90%A→1.2分5%A→2.0分5%A;オーブン:50℃;流量:0.40ml/分;UV検出:208〜400nm。
以下に記載される本発明の合成中間体および実施例において、化合物が、対応する塩基または酸の塩の形態で与えられる場合、各調製および/または精製法によって得られる塩の正確な化学量論的組成は、概して未知である。より詳細に指定されない限り、名前および構造式への付加(「ヒドロクロリド」、「トリフルオロアセテート」、「ナトリウム塩」、または「x HCl」、「x CF3COOH」、「x Na」等)が、そのような塩の場合に化学量論的に理解されるべきでなく、その中に含まれる塩−形成成分に関する記述的な特性を有するだけである。
合成中間体もしくは実施例またはその塩が、(定義された型タイプのものである場合の)未知の化学量論的な組成の溶媒和物(例えば水和物)の形態で記載される調製および/または精製法によって得られた場合、これが相当する。
出発化合物および中間体:
実施例1A
5−フルオロ−1−(2−フルオロベンジル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−カルボキシイミドアミドヒドロクロリド
Figure 2016513129
406.0g(1.50mol)の5−フルオロ−1−(2−フルオロベンジル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−カルボニトリル(この化合物の調製は、国際公開第2012/028645号パンフレット、実施例3、10頁に記載される)を、2.08lのエタノール中に懸濁させた。次いで、メタノール中54.1g(0.30mol)のナトリウムメトキシド(30%)を加えて、混合物を室温で一晩撹拌した。88.4g(1.65mol)の塩化アンモニウムを加えて、混合物を65℃に加熱して、65℃で3.5時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去して、残留物を1.6lの酢酸エチルと一晩撹拌した。沈降した固体を濾別して、酢酸エチルで2回(各140ml)洗浄して、50℃の真空乾燥キャビネットにおいて窒素の穏やかなストリーム下で乾燥させた。これにより、標記化合物441.4g(理論値の90.7%)が得られた。
MS(ESIpos):m/z=288(M+H)
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ [ppm] = 5.90 (s, 2H), 7.15 - 7.20 (m, 1H), 7.22 - 7.28 (m, 1H), 7.29 - 7.35 (m, 1H), 7.36 - 7.43 (m, 1H), 8.48 (dd, 1H), 8.86 (dd, 1H), 9.35 (br. s, 3H).
実施例2A
メチル3,3−ジシアノ−2−(トリフルオロメチル)アクリレート
Figure 2016513129
この化合物の合成は、Journal of Fluorine Chemistry、1991、第51巻、#3 pp.323〜334に記載されている。
実施例3A
メチル−2−(ジシアノメチル)−3,3,3−トリフルオロ−2−メチルプロパノエート
Figure 2016513129
3.00g(14.698mmol)の実施例2Aを、テトラヒドロフラン(30ml)中に溶解させて、0℃に冷却した。次いで、7.35ml(22.047mmol)のメチルマグネシウムクロリド(THF中3M)を、温度が5℃を超えないように滴加した。添加が終わった後、混合物をもう10分間撹拌した。次いで、1 N塩酸水溶液を加えてから、混合物を酢酸エチルで抽出した。相を分離し、水相を酢酸エチルでもう2回抽出した。合わせた有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾別および濃縮した。次いで、粗製生成物をシリカゲル上のクロマトグラフにかけた(移動相:シクロヘキサン、次いでシクロヘキサン:酢酸エチル9:1(v:v))。濃縮により、標記化合物3.24g(理論値の63%)が得られた。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ [ppm] = 1.81 (s, 3H), 3.95 (s, 3H), 4.48 (s, 1H).
実施例4A
4−アミノ−2−[5−フルオロ−1−(2−フルオロベンジル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル]−5−メチル−5−(トリフルオロメチル)−5,7−ジヒドロ−6H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−オン
Figure 2016513129
700mg(6.246mmol)のカリウムtert−ブトキシドを、tert−ブタノール(23ml)中1.348g(4.164mmol)の実施例1Aに加えた。次いで、tert−ブタノール(5ml)中1.100g(4.997mmol)の実施例3Aを加えて、混合物を一晩還流して加熱した。冷却後、水および酢酸エチルを反応混合物に加えた。相を分離し、水相を酢酸エチルでもう2回抽出した。次いで、合わせた有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾別し、減圧化で濃縮し、高真空下で乾燥させた。これにより、標記化合物1.98g(理論値の99%)が得られた。
LC−MS(方法1):Rt=1.08分;MS(ESIpos):m/z=476[M+H]
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ [ppm] = 1.72 (s, 3H), 5.83 (s, 2H), 7.05-7.25 (m, 5H), 7.35-7.40 (m, 1H), 8.72 (s br, 1H), 8.88 (dd, 1H), 11.63 (br s, 1H).
実施例5A
2−[5−フルオロ−1−(2−フルオロベンジル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル]−4−ヨード−5−メチル−5−(トリフルオロメチル)−5,7−ジヒドロ−6H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−オン
Figure 2016513129
1.980g(4.165mmol)の実施例4Aを最初にジオキサン(38ml)中にチャージして、2.804ml(20.825mmol)の亜硝酸イソペンチルおよび1.007ml(12.495mmol)のジヨードメタンを加え、混合物を85℃で一晩加熱した。冷却後、混合物を濃縮して乾燥させて、残留物をジクロロメタン中にとり、珪藻土を加えてから、混合物を減圧下で濃縮した。次いで、珪藻土上に吸収された粗製化合物を、シリカゲル上でクロマトグラフにかけた(移動相:ジクロロメタン:メタノール勾配)。濃縮後、残留物をもう1回ジクロロメタン中にとり、珪藻土を加えてから、混合物を減圧下で濃縮した。次いで、珪藻土上に吸収されたプレ精製化合物を、シリカゲル上でクロマトグラフにかけた(移動相:シクロヘキサン:酢酸エチル勾配)。濃縮により、標記化合物1.04g(理論値の42%)が得られた。
LC−MS(方法1):Rt=1.30分;MS(ESIpos):m/z=587[M+H]
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ [ppm] = 1.81 (s, 3H), 5.89 (s, 2H), 7.16 (t, 1H), 7.22-7.26 (m, 2H), 7.35-7.41 (m, 1H), 8.47 (dd, 1H), 8.47 (dd, 1H), 8.80 (dd, 1H), 12.42 (br s, 1H).
実施例:
実施例1
2−[5−フルオロ−1−(2−フルオロベンジル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル]−5−メチル−5−(トリフルオロメチル)−4−[(3,3,3−トリフルオロプロピル)アミノ]−5,7−ジヒドロ−6H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−オン
Figure 2016513129
マイクロ波の使用に適した反応容器内で、1.037g(1.769mmol)の実施例5Aを、1−メチル−2−ピロリドン(10ml)中に溶解させて、484μl(5.395mmol)の3,3,3−トリフルオロプロピル−1−アミンを加えた。次いで、セプタムを用いて容器を閉じ、マイクロ波中で150℃にて3時間加熱した。冷却後、反応混合物を水中へ注いだ。固体が形成され、これを濾別した。次いで、固体を酢酸エチル中に溶解させ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾別し、減圧下で濃縮した。残留物を3mlのアセトニトリル中にとり、水を加え、混合物を超音波バス中で短時間処理した。混合物を再度濾別し、残留物を多量の水で洗浄してから、高真空下で乾燥させた。これにより、標記化合物980mg(理論値の97%)が得られた。
LC−MS(方法1):Rt=1.29分;MS(EIpos):m/z=572[M+H]
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ [ppm] = 1.73 (s, 3H), 2.64-2.71 (m, 2H), 3.79-3.93 (m, 2H), 5.85 (s, 2H), 6.93 (t, 1H), 7.16 (t, 1H), 7.19-7.28 (m, 2H), 7.35-7.40 (m, 1H), 8.46 (dd, 1H), 8.75 (s br, 1H), 11.75 (br s, 1H).
エナンチオマーへの分離:
980mgのラセミ化合物を、分取SFC(移動相:CO2/エタノール 70/30、流量:100ml/分、温度:40℃、圧力:80bar、波長:210nm)によって、キラル相(Daicel Chiralpak AZ−H、5μM 250×30mm)上でエナンチオマーに分離した。
実施例1−1(エナンチオマー1)
収量:310mg
Rt=3.794分;ee>99%、純度>97%(キラル相(Daicel Chiralpak AZ−H、5μM 250×4.6mm)での分取SFC(移動相:CO2/メタノール 80/20、流量:3ml/分))。
実施例1−2(エナンチオマー2)
収量:145mg
Rt=5.875分;ee>99%、純度>99%(キラル相(Daicel Chiralpak AZ−H、5μM 250×4.6mm)での分取SFC(移動相:CO2/メタノール 80/20、流量:3ml/分))。
B.薬理学的有効性の評価
次の略語を以下で使用する:
BSA ウシ血清アルブミン
EDTA エチレンジアミン四酢酸
μCi マイクロキュリー
Tris トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン
本発明による化合物の薬理効果を以下のアッセイで示すことができる:
B−1.組換えグアニル酸シクラーゼレポーター細胞株に及ぼす影響
本発明による化合物の細胞活性を、F. Wunderら、Anal. Biochem. 339、104〜112(2005)に記載されているように、組換えグアニル酸シクラーゼレポーター細胞株を用いて測定する。
本発明による化合物の代表値(MEC=最小有効濃度)を、以下の表(表1)に示す:
Figure 2016513129
B−2.意識のある自然発症高血圧ラットの血圧のラジオテレメトリ測定
DATA SCIENCES INTERNATIONAL DSI、米国から商業的に入手可能なテレメトリシステムを、下記の意識のあるラットの血圧測定に用いた。
システムは3つの主要部品からなる:
・埋め込み型送信機(Physiotel(登録商標)テレメトリ送信機)
・データ取得コンピュータ
・データ取得コンピュータに多重化装置(DSI Data Exchange Matrix)を介して接続している受信機(Physiotel(登録商標)受信機)。
このテレメトリシステムは、意識のある動物の血圧、心拍数および体動を、その通常の生息地において継続的に記録することを可能にする。
動物材料
調査は、体重200g超の成体雌、自然発症高血圧ラット(SHR岡本)で行う。岡本 京都大学医学部、1963のSHR/NCrlは、血圧が非常に上昇した雄ウィスター京都ラットと血圧がわずかに上昇した雌ラットとの交雑種であり、F13で米国国立衛生研究所に譲渡された。
送信機埋め込み後、実験動物を個別にMakrolonケージ3型に収容する。これらの動物は標準的な飼料および水を自由に入手できる。
実験ラボの昼/夜リズムは、午前6:00および午後7:00での部屋の照明によって変化させる。
送信機埋め込み
使用するテレメトリ送信機TA11PA−C40を、最初の実験使用の少なくとも14日前に実験動物に無菌状態で外科的に埋め込む。このように装着した動物は、傷が癒え、そしてインプラントが落ちついた後に、繰り返し用いることができる。
麻酔ガスは、流通容器内O2+N2O 30:50に5%のイソフルランで開始した。
麻酔を開始した後、動物を熱プレート上で麻酔マスクに接続し、1.8%イソフルランを麻酔維持のために受けさせ、毛を剃り、その腹部の広い領域の全体にわたって消毒する。白線に沿って腹腔を開いた後、システムの液体充填測定カテーテルを、下行大動脈中に頭蓋方向に分岐より上に挿入し、組織接着剤(VetBonD(商標)、3M)で固定する。送信機ハウジングを腹壁筋系に腹腔内固定し、創傷を層状に閉じる。
抗生物質(Oxytetracyclin(登録商標)10%、60mg/kg皮下、0.06ml/100g体重、Beta−Pharma GmbH & Co、ドイツ製)および鎮痛剤(Rimadyl(登録商標)、4mg/kg皮下、Pfizer、ドイツ製)を、感染の予防のために手術後に投与する。
物質および溶液
特に明記しない限り、調査する物質を、一群の動物(n=6)にそれぞれの場合に経管栄養によって経口投与する。試験物質を、適当な溶媒混合物中に溶解する、または0.5%濃度のチロース中に懸濁して、2ml/kg体重の投与量に適合させる。
動物の溶媒処理群を、対照として用いる。
試験手順
示したテレメトリ測定ユニットを24匹の動物用に設定する。各実験を、実験数(年月日)に基づき記録する。
システムで生きている各装置装着ラットに個別の受信アンテナ(1010 Receiver、DSI)を割り当てる。
埋め込んだ送信機を、組み込んだ磁気スイッチによって外部から作動させることができ、実験への準備段階において、送信に切り替える。発信されたシグナルは、データ取得システム(WINDOWS用のDataquest A.R.T.(商標)、DSI)によってオンラインで検出することができ、必要に応じて加工することができる。データを、この目的で実験数と関連させて構築したファイル内に、それぞれのケースごとに保存する。
標準的な方法で、以下をそれぞれのケースごとに10秒間測定する:
収縮期の血圧(SBP)
拡張期の血圧(DBP)
平均動脈圧(MAP)
心拍数(HR)
活性(ACT)。
測定値の取得を、コンピュータ制御下で5分間隔にて繰り返す。絶対値として得たソースデータを、図中で、現在測定された大気圧(Ambient Pressure Reference Monitor;APR−1)により補正し、個別のデータとして保存する。さらなる技術的詳細は、製造企業(DSI)の詳細な書類に記載されている。
特に明記しない限り、試験物質を、実験日の午前9:00に投与する。投与後、上述したパラメータを、24時間にわたって測定する。
評価
実験終了後、取得した個々のデータを分析ソフトウェア(DATAQUEST A.R.T.(商標)ANALYSIS)を用いて分類する。ブランク値を、投与2時間前の時間のものとするので、選択したデータセットは、実験日の午前7:00から次の日の午前9:00までの期間のデータを含む。
データを、平均値の決定(30分平均)により予め設定可能な時間にわたって平滑化し、テキストファイルとして記憶媒体に移す。このように予め分類して圧縮した測定値を、Excelテンプレート中に移して表にした。各実験日について得たデータを、実験番号が付されている専用のファイル内に保存する。結果および試験プロトコルを、ファイルし、番号によりソートする。
本発明による化合物の代表値を、以下の表(表2)に示す:
Figure 2016513129
参考文献
Klaus Witte、Kai Hu、Johanna Swiatek、Claudia Mussig、Georg ErtlおよびBjorn Lemmer:Experimental heart failure in rats:effects on cardiovascular circadian rhythms and on myocardial β−adrenergic signaling. Cardiovasc Res 47(2):203〜405、2000;Kozo Okamoto:Spontaneous hypertension in rats. Int Rev Exp Pathol 7:227〜270、1969;Maarten van den Buuse:Circadian Rhythms of Blood Pressure,Heart Rate,and Locomotor Activity in Spontaneously Hypertensive Rats as Measured With Radio−Telemetry. Physiology & Behavior 55(4):783〜787、1994
B−3.静脈内投与および経口投与後の薬物動態パラメータの測定
本発明による式(I)の化合物の薬物動態パラメータを、雄CD−1マウス、雄性ウィスターラットおよび雌性ビーグルで測定する。静脈内投与は、マウスおよびラットの場合には、種特異的血漿/DMSOの製剤によって行い、イヌの場合には、水/PEG400/エタノール製剤によって行う。全ての種について、経管栄養を介した、溶解した物質の経口投与を、水/PEG400/エタノール製剤によって行う。ラットからの血液の取出しは、物質投与前に、シリコーンカテーテルを右外頚静脈に挿入することによって簡易化する。この外科的挿入は、イソフルラン麻酔および鎮痛剤(アトロピン/リマダイル(3/1)0.1ml皮下)の投与により、実験の少なくとも1日前に行う。血液の取出し(概して10回を超える)を、物質投与の少なくとも24から最大72時間後の最終時間を含む時間枠内で行う。血液を、ヘパリン処理チューブに取り出す。次いで、血漿を遠心分離によって得る;必要であれば、さらなる処理まで−20℃で保管してよい。
内部標準(これは、化学的に関連のない物質であってよい)を本発明による式(I)の化合物の試料、較正試料および修飾物質(qualifier)に添加し、そして過剰のアセトニトリルを用いてタンパク質を沈殿させる。LC症状に適合するバッファ溶液の添加後、そして続くボルテックス後、混合物を1000gで遠心分離する。C18逆相カラムおよび可変的移動相混合物を用いるLC−MS/MSによって上清を分析する。特定の選択したイオンモニタリング実験の抽出イオンクロマトグラムを用いて、ピーク高さまたは面積によって物質を定量化する。
測定した血漿濃度/時間プロットを使用して、検証された薬物動態計算プログラムを用いて、AUC(曲線の下側の面積)、Cmax、t1/2(終末相半減期)、F(生物学的利用能)、MRT(平均滞留時間)およびCL(クリアランス)等の薬物動態パラメータを算出する。
物質定量化を血漿で行うので、薬物動態パラメータを対応して調整することができるようにするために、物質の血液/血漿分布を決定することが必要である。この目的のために、定義された量の物質を揺動ローラーミキサーにおいて20分間当該種のヘパリン処理全血中でインキュベートする。1000gでの遠心分離後、血漿濃度を(LC−MS/MS;上記参照によって)測定し、C血液/C血漿の割合の値を算出することによって決定する。
表3は、ラットにおける0.3mg/kgの静脈内投与および1mg/kgの経口投与後の本発明の代表的な化合物のデータを示している。
Figure 2016513129
B−4.代謝試験
本発明による化合物の代謝プロファイルを決定するため、実質的に非常に完全な肝臓代謝第I相および第II相、ならびに代謝に関与する酵素についての情報を得て、これらを比較するために、本発明による化合物を組換えヒトチトクロムP450(CYP)酵素、種々の動物種(例えば、ラット、イヌ)およびヒト起源からの肝ミクロソームまたは新鮮な初代培養肝細胞と共にインキュベートする。
本発明による化合物を約0.1〜10μMの濃度でインキュベートした。このために、アセトニトリル中0.01〜1mMの濃度を有する本発明による化合物のストック溶液を調製し、次いで、インキュベーション混合物に1:100希釈となるようにピペットを用いて加える。肝ミクロソームおよび組換え酵素を、1mM NADP、10mMグルコース−6−リン酸および1ユニットのグルコース−6−リン酸脱水素酵素からなるNADPH産生系を含むかまたは含まない50mMリン酸カリウム緩衝液pH7.4中、37℃でインキュベートした。初代培養肝細胞を、ウィリアムE培地中の懸濁液で、37℃で同様にインキュベートした。0〜4時間のインキュベーション時間後、インキュベーション反応をアセトニトリル(最終濃度約30%)を用いて停止させ、タンパク質を約15000×gで遠心分離した。こうして停止させた試料を直接分析するか、または分析まで−20℃で保存した。
紫外線および質量分析検出を含む高速液体クロマトグラフィー(HPLC−UV−MS/MS)によって分析を達成する。このために、インキュベーション試料の上清を、適切なC18逆相カラム、および、アセトニトリルと、10mMギ酸アンモニウム水溶液または0.05%ギ酸との可変性移動相混合物を用いて、クロマトグラフにかける。質量分析データと合わせたUVクロマトグラムは、代謝産物の同定、構造決定および定量的評価、ならびにインキュベーション混合物中の本発明による化合物の定量的代謝評価に役立つ。
B−5.長期の試験ランにおいてラットに及ぼす臓器保護効果の測定
sGC刺激剤の臓器保護効果を、ラットにおける、治療的に関連する「低一酸化窒素(NO)/高レニン」高血圧モデルにおいて実証した。この研究は、その最近の刊行物に基づいて実行した(Sharkovska Y、Kalk P、Lawrenz B、Godes M、Hoffmann LS、Wellkisch K、Geschka S、Relle K、Hocher B、Stasch JP. NO−independent stimulation of soluble guanylate cyclase reduces target organ damage in low−and high−renin models of hypertension. J. Hypertension. 2010;28:1666〜1675)。この中で、飲料水中NO−合成酵素阻害剤L−NAMEを投与したレニン−トランスジェニックラット(TGR(mRen2)27)を、数週間のsGC刺激剤または媒体を用いて同時に治療(処理)した。血行動態パラメータおよび腎臓パラメータを、治療法の間に測定した。長期の研究の終わりに、臓器保護(腎臓、肺、心臓、大動脈)を、組織病理調査、バイオマーカー、発現分析および心血管血漿パラメータによって実証した。
C.医薬組成物の実施例
本発明による化合物は、以下のように医薬製剤に変換することができる:
錠剤:
組成:
本発明による化合物100mg、乳糖(一水和物)50mg、コーンスターチ(野生)50mg、ポリビニルピロリドン(PVP 25)(BASF、Ludwigshafen、ドイツ製)10mgおよびステアリン酸マグネシウム2mg。
総重量212mg、直径8mm、曲率半径12mm。
製造:
本発明による化合物、乳糖およびスターチの混合物をPVPの水中5%溶液(w/w)を用いて顆粒化する。顆粒を乾燥させて、ステアリン酸マグネシウムと5分間混合する。この混合物を、従来の錠剤成形プレスでプレスする(錠剤寸法について、上記参照)。プレスに用いるガイド値は、15kNのプレス力である。
経口投与することができる懸濁剤:
組成:
本発明の化合物1000mg、エタノール(96%)1000mg、Rhodigel(登録商標)(FMC、ペンシルバニア州、米国製のキサンタンガム)400mgおよび水99g。
1回量の本発明による化合物100mgは、経口懸濁剤10mlに相当する。
製造:
Rhodigelをエタノールに懸濁し、本発明による化合物をこの懸濁液に添加する。撹拌しながら水を添加する。Rhodigelの膨潤が完了するまで、混合物を約6時間撹拌する。
経口投与用の液剤:
組成:
本発明による化合物500mg、ポリソルベート2.5gおよびポリエチレングリコール400 97g。1回量の本発明による化合物100mgは、経口液剤20gに相当する。
製造:
本発明による化合物を、撹拌しながらポリエチレングリコールとポリソルベートの混合物に懸濁させる。本発明の化合物の溶解が完了するまで、撹拌操作を続ける。
i.v.液剤:
本発明による化合物を、生理学的に許容される溶媒(例えば、等張食塩水、グルコース溶液5%および/またはPEG 400溶液30%)に飽和溶解度未満の濃度で溶解させる。この液剤を、滅菌濾過して、滅菌したパイロジェンフリーな注射容器中に分配した。

Claims (12)

  1. 組織名2−[5−フルオロ−1−(2−フルオロベンジル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル]−5−メチル−5−(トリフルオロメチル)−4−[(3,3,3−トリフルオロプロピル)アミノ]−5,7−ジヒドロ−6H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−オン、および構造式(I):
    Figure 2016513129
    を有する化合物、ならびにその塩、溶媒和物、および前記塩の溶媒和物。
  2. 組織名(5R)−2−[5−フルオロ−1−(2−フルオロベンジル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル]−5−メチル−5−(トリフルオロメチル)−4−[(3,3,3−トリフルオロプロピル)アミノ]−5,7−ジヒドロ−6H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−オン、および構造式(I−A):
    Figure 2016513129
    を有する化合物(I)のエナンチオマー、ならびにその塩、溶媒和物、および前記塩の溶媒和物。
  3. 組織名(5S)−2−[5−フルオロ−1−(2−フルオロベンジル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル]−5−メチル−5−(トリフルオロメチル)−4−[(3,3,3−トリフルオロプロピル)アミノ]−5,7−ジヒドロ−6H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−オン、および構造式(I−B):
    Figure 2016513129
    を有する化合物(I)のエナンチオマー、ならびにその塩、溶媒和物、および前記塩の溶媒和物。
  4. 請求項1に記載の式(I)の化合物を調製する方法であって、式(II):
    Figure 2016513129
    の化合物が、不活性溶媒中、亜硝酸イソペンチルおよびハロゲン等価体によって、式(III):
    Figure 2016513129
    の化合物に変換され、次いでこの式(III)の化合物が、不活性溶媒中、任意で適切な塩基の存在下、式(IV):
    Figure 2016513129
    の化合物と反応して、式(I):
    Figure 2016513129
    の化合物を生じ、生じた式(I)の化合物が、適切な場合には、適切な(i)溶媒および/または(ii)酸もしくは塩基によってそれらの溶媒和物、塩および/または前記塩の溶媒和物に変換されることを特徴とする、方法。
  5. 式(I)の化合物が、そのエナンチオマーに分離されることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
  6. 疾患を治療および/または予防するための、請求項1から3のいずれか一項に記載の式(I)、(I−A)または(I−B)の化合物。
  7. 心不全、狭心症、高血圧、肺高血圧、虚血、血管障害、腎機能不全、血栓塞栓性障害、線維性障害および動脈硬化を治療および/または予防するための医薬品を製造するための、請求項1から3のいずれか一項に記載の式(I)、(I−A)または(I−B)の化合物の使用。
  8. 心不全、狭心症、高血圧、肺高血圧、虚血、血管障害、腎機能不全、血栓塞栓性障害、線維性障害および動脈硬化を治療および/または予防する方法に使用するための、請求項1から3のいずれか一項に記載の式(I)、(I−A)または(I−B)の化合物。
  9. 不活性で、非毒性の薬学的に適した賦形剤と組み合わせて、請求項1から3のいずれか一項に記載の式(I)、(I−A)または(I−B)の化合物を含む、医薬品。
  10. 有機硝酸塩、NO供与体、cGMP−PDE阻害剤、抗血栓活性を有する薬剤、血圧を降下させる薬剤、および脂質代謝を変化させる薬剤からなる群から選択されるさらなる活性成分と組み合わせて、請求項1から3のいずれか一項に記載の式(I)、(I−A)または(I−B)の化合物を含む、医薬品。
  11. 心不全、狭心症、高血圧、肺高血圧、虚血、血管障害、腎機能不全、血栓塞栓性障害、線維性障害および動脈硬化を治療および/または予防するための、請求項9または10に記載の医薬品。
  12. 有効量の、少なくとも1種の請求項1から3のいずれか一項に記載の式(I)、(I−A)または(I−B)の化合物、または請求項9から11のいずれか一項に記載の医薬品を用いて、ヒトおよび動物の心不全、狭心症、高血圧、肺高血圧、虚血、血管疾患、腎機能不全、血栓塞栓性障害、線維性障害および動脈硬化を治療および/または予防する方法。
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