JP2016508359A - 直列接続された電池素子における過放電事象検出に対する応答 - Google Patents

直列接続された電池素子における過放電事象検出に対する応答 Download PDF

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Abstract

直列接続の貯蔵素子の例外的充電事象を識別および応答するシステムおよび方法であり、エネルギ貯蔵システムの複数の電池素子の電圧レベル間の電圧不均衡を検出および低減する電圧測定・平衡システムを含む。電圧測定及び平衡システムは電圧不均衡の存在を確定するために第1検出モダリティを使用する。例外的充電事象検出器は、第1検出モダリティとは異なる第2検出モダリティを使用して、例外的充電事象に関して複数の電池素子を監視する。【選択図】図1

Description

本発明は、一般的に充電可能な電池パックに関し、さらに詳しくは、充電可能な電池パックの直列素子の例外的充電状態(exceptional charge state)の検出および修復に関するが、それに限定されない。
背景の部で述べる主題は、単にそれが背景の部で言及されているというだけで、先行技術とみなされるべきではない。同様に、背景の部で言及される問題、あるいは背景の部の主題に関連付けられる問題は、すでに先行技術で認識されていたとみなされるべきではない。背景の部における主題は、それ自体で発明とすることもできる様々な手法を提示するだけである。
本開示においては、電池パックは直列接続された電池素子である。翻って、これらの素子は、充電可能なエネルギ貯蔵セル、通常は再充電可能なセルの並列、直列、または両方の組合せの集合体を含むことができる。集合的にこれらのセルは全部、電池パックのためのエネルギを貯蔵する。翻って、直列接続された電池素子は、各モジュールが1つ以上の直列接続された電池素子を含んで成る、モジュールの集合体に細分化されることができる。
多くの場合、電池パックはモノリシックユニットとして取り扱われ、作業用のエネルギを提供する。しかし、そのような取扱いを可能にするべく、個々のセル、直列素子、およびモジュールは、所望の平均モノリシック効果を達成するために処理される。1つの特に懸念されることは、個々のレベルで直列素子は同一ではなく、異なる量のエネルギを貯蔵し、異なるレートで充電/放電することである。これらの変動は自然であり、予想されることである。特定の状況では、変動は、個々の直列素子が(何らかの閾値と比較して)過剰に過充電または過放電される、本書で例外的充電状態と定義する例外的変動を導くことがあり得る。
リチウムイオン電池の過充電は直接的に、または化学的安定性の低下による弊害の影響の増大を介して、熱暴走を導くおそれがある。2つ以上の直列素子を含む電池パックを充電する場合、直列素子の充電状態の初期不均衡は、たとえ電池パックの電圧が過充電を示さなくても、直列素子の1つ以上に過充電を引き起こすおそれがある。直列素子の電圧を監視し、充電前に均衡を確実にするように適切に備えられた、この潜在的危険性を軽減する従来の解決策が存在する。しかし、例外的充電事象の、特に過充電事象の場合の潜在的重大性のため、電圧監視および均衡化システムが誤作動するか、あるいはその他の理由で例外的充電事象に充分に対処することができない場合に備えて、電池パックにおける直列素子の過充電を、事象が重大になる前に識別するための追加的システムが望まれている。
必要なものは、直列接続されたエネルギ貯蔵素子の例外的充電事象を識別し、かつ検出された例外的充電事象に適切に応答するためのシステムおよび方法である。
直列接続されたエネルギ貯蔵素子の例外的充電事象を識別し、かつそれに応答するためのシステムおよび方法を開示する。以下の本発明の概要は、直列接続された素子の例外的充電事象の検出およびそれに対する応答に関連する技術的特徴の幾つかの理解を容易にするために提供するものであり、本発明を完全に説明することを意図するものではない。本発明の様々な態様の完全な理解は、明細書全体、特許請求の範囲、図面、および要約書を全体としてとらえることによって得ることができる。本発明は、電動車両以外に、再生可能エネルギ発電のエネルギ時間シフトをもたらす貯蔵エネルギ事例のような他の実現(例えば、太陽および風力発電機)、直列接続されたエネルギ貯蔵素子の他の配列に適用可能であり、かつ他のセル化学特性に適用することができる。
複数の直列接続された電池素子を有するエネルギ貯蔵システムのための例外的充電事象検知器は、
複数の直接接続された電池素子に連結され、且つ、複数の直接接続された電池素子の各電池素子について、エネルギ貯蔵システムの動作期間中、関連する充電依存性パラメータを決定するデータ取得システムと、
該データ取得システムに結合され、関連する充電依存性パラメータからの複数の直列接続された電池素子の各電池素子の特性化(characterization)を確立する制御装置と、を含み、
前記特性化は、動作期間にわたる例外的特性パターンまたは動作期間にわたる正常特性パターンのうちの一方を含み、
選択された1つの電池素子の特性化が、動作期間中に関連する例外的特性パターンを含む場合、(常に)、制御装置は、選択された1つの電池素子について例外的充電事象を検出する。
複数の直列接続されたリチウムイオン電池素子を有する再充電可能なエネルギ貯蔵システムは、エネルギ貯蔵システムの複数の電池素子の電圧レベル間の電圧の不均衡を検出しかつ低減する電圧測定および均衡化システムであって、電圧の不均衡の存在を決定するために第1検出モダリティ(detection modality)を使用する電圧測定および均衡化システムと、第1検出モダリティとは異なる第2検出モダリティを使用して、例外的充電事象が無いか複数の電池素子を監視する例外的充電事象検出器とを含む。
複数の直列接続された電池素子を有するエネルギ貯蔵システムの例外的充電事象を検出するためのコンピュータで実行される方法は、
a)複数の直列接続された電池素子の各電池素子について、エネルギ貯蔵システムの動作期間中に、関連する充電依存性パラメータを確定するステップと、b)複数の直列接続された電池素子の各電池素子について、関連する充電依存性パラメータから特性化を確立するステップであって、特性化が、動作期間にわたる、例外特性パターンまたは正常特性パターンの1つを含んで成るステップと、c)選択された1つの電池素子の特性化で、動作期間にわたり、関連する例外特性パターンが含まれる場合、常に、選択された1つの電池素子について例外的充電事象を検出するステップと、を含む。
本書に記載する実施形態はいずれも単独で、または任意の組合せで1つの別の実施形態と一緒に使用することができる。本明細書に包含される発明は、この簡単な概要または要約書には部分的に示されまたは言及されるだけか、あるいは全く示されずまたは言及されない実施形態をも含むことがある。本発明の様々な実施形態は、本明細書の1か所以上で論じあるいは言及する先行技術の様々な欠点によって動機付けられたものであるが、本発明の実施形態は必ずしもこれらの欠点のいずれかに対処するものではない。換言すると、本発明の様々な実施形態は、本明細書で論じる様々な欠点に対処することがある。一部の実施形態は、本明細書で論じる幾つかの欠点または1つだけの欠点に部分的に対処するだけであり、一部の実施形態はこれらの欠点のいずれにも対処しない可能性もありうる。
本発明の他の特徴、利益、および利点は、明細書、図面、および特許請求の範囲を含め、本開示を精査することにより明らかになるであろう。
添付の図において、別々の図全体を通して同様の参照番号は、同一または機能的に類似の要素を指し示しており、明細書に組み込まれ、その一部を構成する図は、本発明をさらに例証するものであり、かつ発明の詳細な説明と併せて、本発明の原理を説明するのに役立つ。
エネルギ貯蔵システムを示す。
単一の代表的直列素子の負荷電圧対充電状態曲線のグラフを示す。
図2の曲線の導関数のグラフを示す。
充電中の1組の直列素子電圧のグラフを示す。
例外的充電事象検出および応答を含むシステムを示す。
検出プロセスのフローチャートを示す。
1組の直列電池素子の過渡放電事象のグラフを示す。
1組の直列電池素子の過渡充電事象のグラフを示す。
本発明の実施形態は、直列接続されたエネルギ貯蔵素子の例外的充電事象を識別するためのシステムおよび方法を提供する。以下の説明は、当業者が本発明を実施し使用することを可能にするために提示するものであり、かつ特許出願およびその要件の文脈で提供する。
本書に記載する好適な実施形態ならびに一般的原理および特徴の様々な変形が、当業者には容易に明らかになるであろう。したがって、本発明は、示される実施形態に限定されることを意図しておらず、むしろ本書に記載する原理および特徴と整合する最も広い範囲を与えられるべきである。
複数の直接接続されたエネルギ貯蔵素子、特に高いエネルギレベルを貯蔵しかつ/または高いエネルギ伝達率で充電する素子を有する再充電可能なエネルギ貯蔵システムが、例外的充電事象を、さらに詳しくは識別された個々の直列素子における例外的充電事象を、検出することが重要である。以下の開示は、例外的充電事象の検出、および検出された例外的充電事象への可能な応答を含む。検出は、2種類のタイプのケースの検出、すなわち「定常状態(steady state)」のケースおよび「過渡(transient)」のケースを取り扱う。定常状態は、エネルギ変化事象が予測可能であり、一貫性があり、時間スケールが長く(数分ないし数時間、ないしより長い期間)、かつエネルギが比較的低い傾向のあるシナリオとして特徴付けられ、「過渡(一時的」のケースは、このスペクトルの反対側にあり、すなわち予測できず、変動しやすく、時間スケールが短く(〜1秒ないし数分)、かつエネルギが比較的高い傾向がある。これらのケースを分類する明確な線は存在しない。これらのケースを際立たせる2つの代表的な用途が存在する。すなわち、1)電動車両(EV)の場合、および2)定置用蓄電池の場合である。EVの場合、外部充電が定常状態のケースの代表である。定置用蓄電池の場合、貯蔵エネルギの引出しまたは外部グリッド充電(withdrawal or external grid charging)が定常状態のケースの代表である。EVの場合、内部回生事象(internal regenerative event)は、ユーザの運転パターンおよび交通/道路条件に応答するエネルギの使用と同様に、過渡のケースの代表である。定置用蓄電池の場合、風力または太陽発電機からの充電が過渡のケースの代表である。
過渡動作として分類されるか、それとも定常状態動作として分類されるかにかかわらず、充電中に、システムは例外的充電事象について監視し、かつそれを過充電事象として検出できることが有利である。対照的に、放電中に、システムは例外的充電事象について監視し、かつそれを過放電事象として検出することができる。どちらのタイプのケースであるかによって、異なる情報および方法が検出に使用される。大まかに言うと、検出は、負荷電圧対SOCに影響を及ぼす何かを利用する。好適な実施形態のシステムおよび方法は、1つ以上の電池セルのエネルギ貯蔵が変化するときに(例えば充放電中)、実際のSOCと測定SOCとの間の差を検出する。好適な実施形態は、SOCの差のために生じる電池セル間の測定可能に異なるものを何でも利用することができる。
検出された例外的充電事象への応答は、用途によってではなく、例外的充電事象の性質によって異なる。すなわち、適切な応答は、検出された例外的充電事象が過充電事象であるか、それとも過放電事象であるかによって異なってくる。
本願においては、「過渡」とは約1秒間、数分間、またはより短い期間を意味する。本願においては、「定常状態」とは数分間、数時間、またはより長い期間を意味する。
本願は、例外的充電事象の検出およびそれに対する応答の様々な側面を取り扱う4件の関連出願の1件である。本願に加えて、他の3件の出願は、本願と同時に出願した「TRANSIENT DETECTION OF AN EXCEPTIONAL CHARGE EVENT IN A SERIES CONNECTED BATTERY ELEMENT」と称する米国特許出願第 号番号(代理人整理番号20109‐7100)、本願と同時に出願した「RESPONSE TO DETECTION OF AN OVERCHARGE EVENT IN A SERIES CONNECTED BATTERY ELEMENT」と称する米国特許出願第 号番号(代理人整理番号20109‐7102)、および本願と同時に出願した「RESPONSE TO DETECTION OF AN OVERDISCHARGE EVENT IN A SERIES CONNECTED BATTERY ELEMENT」と称する米国特許出願第 号番号(代理人整理番号20109‐7103)である。これらの全ての出願は、それらを引用することによって、あらゆる目的のためにそれらの内容全体を本書に明示的に組み込まれる。
図1はエネルギ貯蔵システム100(ESS)を示す。ESS100は1組の電池素子105iを含み、i=1ないしNであり、Nは数十、数百、ないし数千の直列接続された素子の個数とすることができる。この文脈における電池素子105xは個々の電池セルを含むが、次々に別の電池素子(例えば電池素子105x−1および105x+1)と直列に接続された、並列および/または直列接続素子の集合体をも含む。ここに開示する実施形態は、主としてリチウムイオン化学特性を持つ電池素子105に重点を置くが、他のセル化学特性にも機能するように適応させることができる。
電池管理システム(BMS)110は、監視、データ取得、および制御のためにESS100の構成部品に電気的に導通する。したがって、それは、本書に記載する機能およびプロセスを実行するセンサおよび制御素子(例えば組合せおよび演算論理素子、ならびに場合によってはメモリ等からの命令を実行する格納プログラム処理装置)を含む。
個々のセルはパッケージングされ、特定の各電池素子105iの電池セルの集合体の追加パッケージングがあり得る。個々のセルは所望の並列および直列構成に組み合わせて、一緒にモジュール内にパッケージングすることができ、モジュール同士はさらに電気的に接続し合うことができる。各々が相対電圧レベルを反映する正端子および負端子を含む、素子(例えば電池素子105)の論理集合が存在する。一般的に、直列接続された電池素子の場合、特定の電池素子105iの正端子は、「上流の」電池素子105i−1の負端子に電気的に導通される。電池素子105iの負端子は、「下流の」電池素子105i+1に電気的に導通される。これは、i=1ないしN個の電池素子に対して行われ、電池素子1051の正端子はESSの正端子115に結合され、電池素子105Nの負端子はESSの負端子120に結合される。
ESSの正端子115とESSの負端子120との間の相対的端子電圧は、N個の電池素子105Nの集合的正味寄与(collective net contribution)を提供する。ESS100はこれらの端子を介して充放電される。ESS100は、電動車両(EV)の電気推進モータ用のエネルギ、ならびに風力および太陽発電機からの時間シフトエネルギ生成をサポートするエネルギ貯蔵等を含め、多くの異なる用途のためにエネルギを貯蔵する。端子電圧は集合型の直列接続された電池素子105の統計効果を示すが、個々の電池素子105iの電圧は互いに異なる。ここで具体的に示す2種類の変動が存在するが、他の変動も関与することがあり、寄与の程度はその時々で異なる。個々の電池素子105iは電圧オフセット変動および電圧利得測定誤差を有する。(これは測定誤差であって、電池素子の電圧の実際の変動ではないことに留意されたい。電池素子の電圧は自然変動を含むが、これは素子の正常な充放電サイクルのためである。同じ充放電サイクルでも2つの電池素子のSOCを同じように変化させるとは限らない。)BMS110は、電池素子105の個々の電圧を含め、個々の電圧測定値を取得する、電圧測定および均衡化システム(VMBS)125を含む。
ESS100の電圧が設計仕様内の充電レベルを示しながら、電池素子105xの実際の電圧レベルが他の素子とは異なることがあり得るのは事実である。差が過剰である場合、電池素子の差電圧レベルは潜在的に危険な充電の不均衡を生じる。VMBS125が無ければ、ESS100用の充電装置は端子電圧を仕様の範囲内であるとみなすので、充電の不均衡は、一部の電池素子105を過充電する潜在的危険性を生じるおそれがある。また、VMBS125が無ければ、充電の不均衡は、「平均」充電に基づくESS100からのエネルギの引出し中に、一部の電池素子105を過放電する潜在的危険性を生じるおそれがあり、充分に充電されていないセルは、過大なエネルギを引き出されてしまうおそれがある。
VMBS125は、電池素子105の個々の電圧を監視することによって、この潜在的危険性を軽減し、ESS100の充電前に均衡および/または非危険充電を確実にする。上述の通り、過充電事象の潜在的重大性のため、BMS110は、ESS100における直列素子の例外的充電事象を、そのような事象が深刻化する前に識別するためのさらなる構造およびプロセスを含む。これは、VMBSが誤作動するか、あるいは危険な不均衡を導くおそれのある電池素子105の特定の状態を検出しない場合に備える、VMBS125のバックアップと考えることができる。
VMBS125は様々な仕方で誤作動することがあり得、その1つは、測定誤差を経験することがあり得ることである。そのような測定誤差が無ければ、VMBS125は、何らかのタイプの応答を引き起こすステータス信号をBMS110にアサートすることによって、不均衡に応答することができる。その応答は、ESS100の充電開始の阻止または充電開始後の充電の停止を含むことができる。測定誤差がある場合、VMBS125は、充電を開始/続行させることによって、または間違った測定値に基づいて電圧レベルを不適切に均衡させることによって、危険な不均衡をもたらすことがあり得、不適切な均衡は、防止すべき非常に大きい過充電または充電不足事象を発生させる。
BMS110はさらに、ESS100の動作中に電池素子105を監視する例外的充電事象検出器130を含む。電池素子の1つ以上の測定可能なパラメータは監視され、例外的充電事象が発生中であるか、または発生したか否かを決定するために、基準に照らして比較される。以下でさらに詳述する通り、基準は、基準からの測定値の「充分な」偏りを可能性のある例外的充電事象の指標として、電池素子の集合体の経時的な統計的特性から、またはESS100からの関連パラメータの実時間特性から決定することができる。
図2は、単一の代表的直列素子105の負荷電圧対充電状態(SOC)曲線200のグラフを示す。特にこの場合、電池素子105は、定常状態の実現で充電される8個の並列リチウムイオン円筒型セルを含む。(他の実現および構成は異なる絶対曲線を生成するようである。しかし、効果は示されるものと同様であろう。)SOC曲線200は、電池素子が異なるSOCレベルに充電されるときの電池素子の電圧を提示する。SOC曲線200は、「正常な」充電中、10%から100%のSOCの範囲内で、事実上直線状である。
図3は、図2のSOC曲線200の導関数曲線300のグラフを示す。導関数曲線300は充電の変化に対する電圧の変化(dV/dQ)であり、正常な充電範囲のSOC曲線200の直線性を確認する。正常な範囲より上で(例えば100%SOCより高い)過充電が始まるところで、SOC曲線200の傾きは非直線になり始める。最初に傾きは増大し、次いで減少し、変化は顕著である。傾きのこれらの変化は、導関数曲線300の100%より高い充電レベルで確認される。
図2および図3に示されていないのは、SOC曲線200の過放電(「正常」範囲より低い充電レベル)に関係する部分(および導関数曲線300の対応部分)である。正常範囲「より低い」充電範囲の部分の過放電もまた、傾きの著しい変化を経験する。過充電に関して本書に記載する一般的概念は、過放電状況にも適用することができる。本書の考察は、過充電が一般的により顕著な潜在的短期リスクに関連付けられるので、代表的考察では過充電のケースに焦点を当てている。
特定の充電レベルは、ESS100によって使用される異なるセル、セル集合体/配列、およびセル化学特性によって異なり、したがって特定のESS100に適用可能なSOC曲線200の特定の形状は異なる。本発明のこれらの様々な実現において、動作が直線状とみなされるSOC曲線の対応する正常範囲、および正常範囲より上および下の過充電および過放電がそれぞれ発生し、その結果SOC曲線が非直線状になる端部ゾーンが存在する。BMS110によるこれらの直線状および非直線状領域の測定および検出は、例外的充電事象を検出するために使用される。ひとたび検出されると、BMS110は、所望の応答のために他の構成部品に制御信号および/またはステータス信号をアサートすることができる。
図4は、定常状態充電中の1セット400の直列素子電圧のグラフを示す。電圧のサブセットは、多数(例えば〜100)の直列素子電圧を含むトレースのセット405によって識別される。セット405の電池素子105iは、正常に充電されかつ充電前に予め定められた閾値内(例えば+/−1%)に均衡化された大部分の電池素子を表す。セット405のトレースは正常範囲内で直線状であり、設計仕様内の充電を示している。
セット400は、問題のある例外的充電事象を表している可能性のある追加的トレースを含む。これらの追加的トレースは、小さい(例えば0.2Vのオフセット以下)を有する第1トレース410、および20%の不均衡を表す小さい(例えば5%の利得誤差以下)を有する第2トレース415を含む。セット400は、より大きい不均衡、例えば30%の不均衡を持つトレースをも含む。第3トレース420は0.3Vのオフセットを含み、第4トレース425は7.5%の利得誤差を含む。20%の不均衡の場合、過充電は約80%のSOCで始まる一方、30%の不均衡の場合、過充電は約70%のSOCで始まる。本書で述べる通り、オフセットおよび利得誤差は両方とも概して測定誤差の例として記載される。期待される曲線に対するCCV‐SOC曲線の有意のずれを生じる測定誤差は、本発明の実施形態に包含される。
検出
BMS110は、1つ以上の直列素子の電圧における何らかの予め定められた基準(基準の値自体も変化することがある)を超える持続的増加または減少に応答して、直列素子過充電事象である可能性を登録する。例えば定常状態の場合、基準は統計的に確立された平均とすることができる。過渡動作の場合、基準はルックアップテーブルから得られた値とすることができる。この予め定められた基準は、直列素子の総数および/または他の因子に依存する。例えばこの閾値は予め定められたパラメータに対して1.5x、2x、または2.5xを超えるずれとすることができ、この閾値を超えると、結果的に例外的充電事象が検出される。パラメータは統計的評価(例えば標準偏差)、または充電中の直列素子電圧の分布(好ましくは実時間分布)から導出される何らかの測定値もしくは計算値等(例えば平均値)とすることができる。図4の場合、過充電は、セット405の値の1%を超える測定値の変動によって示される。
一部の実施形態の場合、ESS100の物理的状態(例えば温度、サイクル寿命、SOC等であって、翻ってそれらは特定のセルタイプおよび化学特性に依存する)に反応する充電挙動の変動が存在する。これらの変動は予測可能になり得、事前に決定して高精度で知ることができる。そのような状況で、BMS110は、直列素子電圧の瞬時分布の評価およびその後の比較に代わって、個々の電圧の比較のためにルックアップテーブルを使用することができる。
電池素子電圧の測定、試験、およびSOC曲線(例えば図2)との比較は、導関数曲線(例えば図3)の測定、試験、および比較にも関連する。例えばBMS110は、ESS100の電池素子105に対するCCV対SOC曲線の一次導関数を、予め定められた基準(予め定められた値)と比較する。この予め定められた基準は、直列素子の総数および/または他の因子に依存する。例えばこの閾値は、予め定められたパラメータに対して1.5x、2x、または2.5xを超えるずれとすることができ、この閾値を超えると、結果的に例外的充電事象が検出される。パラメータは統計的評価(例えば標準偏差)、または充電中の直列素子電圧の分布(好ましくは実時間分布)から導出される何らかの測定値もしくは計算値等とすることができる。図4の場合、過充電は、セット405の値の1%を超える測定値の変動によって示される。
一部の実施形態は、ESS100の他の特性化の時間の関数としての変動を使用するBMS110を含む。特性化は、経過時間(定電流充電率を想定して)、積算充電量、積算充電エネルギ、または従属変数としてSOCの代わりに使用することのできる推定開放電圧(OCV)を含むこともできる。他の実施形態では、例外的充電事象を検出するために、一定の時間、SOC、または積算充電量、または積算エネルギ、または推定OCV値対直列素子電圧をBMS110によって使用することができる。
上記の説明は、BMS110が全ての電池素子の個々の電圧のデータ取得のために構成された実施形態を含むが、全ての実施形態をこのように構成する必要はない。一部の実施形態は、電池素子105が測定ユニットに結合された複合評価を提供する。そのような複合評価は、個別測定に追加するか、その代りとすることができる。例えば1対の電池素子105を一括して測定し、その一括測定値(collective measurement)を予め定められた基準と比較することができる。他の実施形態は、2個1組の代わりに3個1組、または他の個数の一括測定される電池素子を使用することができる。測定の精度が個々の直列電池素子のいずれかの例外的充電事象による変動を可能にすることを前提として、実際に一括評価(collective assessment)を使用することができる。そのような一括測定値を含まれる個々の素子の測定値の総和と比較することができ、相違は例外的充電事象の可能性を示す。そのような統合に考えられる利点として、そのような一括評価を使用する実施形態は、一括測定がBMS110の測定およびデータ取得構成部品を簡素化しかつ低減する場合に、コスト的に有利であることが挙げられる。
他の場所で述べた通り、SOC曲線は、放電サイクル中に前述した同様の比較によって直列素子の過放電の可能性を識別する際にBMS110が使用することのできる、急激な電圧の降下を充電のSOC下端部に含む。過放電は過充電のような深刻な事象とは程遠いが、潜在的過放電の検出は、その後の充電サイクルで起こり得る過充電を防止する適切な応答をトリガするために使用することができる。
開示する実施形態は、1つ以上の電池素子に関連する例外的充電事象を検出する幾つかの異なる方法を含む。本発明の実施形態は、ESS100および/またはBMS110に検出された例外的充電事象に対する一連の可能な応答を提供する。充電中の1つ以上の個々の電池素子105の過充電は一般的に、潜在的により深刻かつ緊急な状況とみなされる。
本書で述べる通り、検出モダリティ(手段又は様式)はESS100の用途のタイプに基づいて分類される。用途が、充電または放電中に、ESS100へ,または, ESS100からのエネルギ伝達の急激な変化に備える場合には、過渡検出のコンテクスト(文脈)で記載した原理が使用される。用途が、充電または放電中に、数回の測定サイクルにわたってかなり一定したレートで達成される定常エネルギ伝達に備える場合には、定常状態検出のコンテクスト(文脈)で記載した原理が使用される。
主な違いは、測定および解析サイクル内で収集されるデータのタイプである。過渡のケースでは、ESS100に対するエネルギの流れはかなり急激に変化する。中数、平均、ずれ等の統計評価のために充分な情報を集めるには時間がかかり、過渡動作時には、これらの値は迅速かつ明瞭に例外的充電事象を検出するのにあまり役立たない。一般的に、過渡のケースはしばしば、潜在的により大きいピークエネルギ伝達率に関連付けられる。たとえ充分な時間をかけてデータを収集し始めることができる場合でも、待っているリスクが増大するおそれがあり、より速く応答する他の検出モダリティを使用することが望ましい。
定常状態動作時には(例えばEVに充電する、または定置用蓄電池(stationary storage)から電流を引き出す)、ESS100へ、またはESS100からの電流は規則的であり、比較的予測可能である。定常状態動作時に、ESS100に対する電流の流れは、大抵の場合一定であり、あるいは少なくともゆっくりと変化し、制御装置に比較的長い時間履歴を取り込んで使用することができる。これは、全ての電池素子から充分なデータを収集し、必要な基準を作成し、次いで電池素子の値対基準値の試験を実行することを含む。
過渡動作時には(例えばEVのESSから電荷を引き出す、または風力タービンまたはソーラパネル等を使用して定置用蓄電装置に充電する)、ESS100に対する電流の流れは不規則かつ予測不能になり、運用パターン(運転、風力、および太陽)によって決定される。
定常状態動作時には、統計的に有意であるのに充分な大きさのデータの集合から統計情報を決定することができる。主に過渡パターンを経験する動作モード中には、動作が定常状態試験を含めるのに充分に安定した動作である期間が存在する。これらの定常状態(絶対電圧測定値の標準偏差または一定期間の導関数)は、電流が比較的安定している(例えば高速道路を走行している)ときに行うことができるが、過渡検出は、過渡事象中のセルの様々な特性を利用する。特に、EVを数秒間ガニング(gunning)するなどの過渡放電事象中に、利得/オフセット誤差によってマスキングされる深刻な不均衡が存在する場合、不均衡状態の電池セルは、大きく異なるセルインピーダンスのため、残りのセルから著しくずれる。このずれは、充電中に数分かけて生じる緩慢なずれとは対照的に、数秒で検出することができる。インピーダンス対SOCのルックアップテーブルを使用して、応答をトリガするずれの度合いを限定することができる(パック全体の温度変化もまた、自動車のアクセルをいっぱいに踏み込むような過渡電流事象でずれを生じるセルインピーダンスの変化を引き起こすことがあり得るので、制御装置は極端なずれが無いか監視する)。
この過渡動作時に、ルックアップテーブルは、個々の電池素子(または電池素子の集合体)についての一連のSOC値に対するインピーダンス値を格納する。過渡動作中に、各負荷電池素子のインピーダンス値が確立される。ルックアップテーブルは負荷インピーダンス値を用いてアクセスされ、対応するSOC値を生じる。SOCが指定範囲を外れた(過充電または過放電のどちらかを生じた電池素子を表す)場合、制御装置は例外的充電事象(例えば過充電または過放電)を検出している。SOCに対するインピーダンスの変化は直線状ではなく、かつ温度によって変動することがあり得るので、好適な実施形態ではインピーダンス値が直接比較されたり使用されることはない。インピーダンスは対応するSOCに変換され、次いでSOCは例外的充電事象が無いか評価される。
一部の実現例は、インピーダンス以外の、またはインピーダンスに加えて、何らかの他の充電関連パラメータに依存することがある。特定の用途にとっては高価すぎる資源無し、測定パラメータおよび充電関連パラメータの関係を実時間で計算することができる場合、制御装置はルックアップテーブルを参照することなく、数字を決定することができる。高価すぎるものは実現例によって異なり、これらの資源は計算時間、部品コスト、部品重量等の1つ以上を含む。
応答
開示する実施形態では、応答は検出された例外的充電事象のタイプに基づく。1組の応答は過充電事象に関係し、別の組の応答は過放電事象に関係する。
過充電
電池素子105の過充電事象の可能性の検出に対する応答(またはそのような事象の充分な尤度の決定に対する応答)の以下の1つ以上を含む。
簡単な第1タイプの応答は、BMS110が、ESS100の充電を停止する信号をアサートすることである。この方法により、過充電の悪影響のリスクを大幅に低減することができる。
第2タイプの応答は、BMS110が診断トラブルコード(DTC)または誤作動表示灯(MIL)をアサートすることを含む。ESS100に結合された管理システムは、DTCまたはMILを検出し、それに応答し、かつ充電を中断することを含めさらなる是正処置を講じることができる。
第3タイプの応答は、ESS100が点検修理されるまで、さらなる充電をロックアウトする。一部の実施形態では、充電は完全にはロックされず、一部の機能を使用可能にしながら過充電リスクを低減するために制限される。EVの場合、制限された機能は、EVをサービスセンタまで運転することを可能にするのに充分である。これらの第1タイプの応答の2つまたは3つを一緒に使用して、検出された過充電事象に対し簡単な応答モダリティを提供することができる。
第4タイプの応答は、VMBS125を使用して、過充電された電池素子または過充電になる可能性がかなり高い電池素子を低減された充電レベルまでブリード(放出、放電又は電流流出)することを含む。事象検出器130がトリガされたときに、VMBS125は定義上、譲歩動作モード(compromised operational mode)であり、したがって過充電された電池素子のブリードを適切に管理かつ調整するために使用することはできない。BMS110は、VMBS125の一部とすることのできるブリード回路(bleed circuit)をトリガし、対象の電池素子から所望の量の充電容量をブリードする。過充電のリスクを所望のレベルまで低減させるように、所定量の低減またはブリードを特定的に実行することができる。一部の実施形態は約50%の容量をブリードする。BMS110は、想定(非測定)SOC(例えば、測定値に関係なく110%のSOCを想定する)と共にブリード回路(例えば既知のインピーダンスを有する選択的に係合可能な回路)を使用して、所望の低減された容量に達するように対象の電池素子からエネルギをブリードさせる時間量を決定する。場合によっては、BMS110はブリード電流を直接監視することによって、ブリードを管理し、所望のレベルを設定することができる。
第5タイプの応答は、検出時の真のSOCに基づいてSOCまたは電圧の目標値を調整することを含む。真のSOCは、積算充電、ESS100の総電圧等を含め、多数の様々な方法でBMS110によって決定することができる。SOCまたは電圧の目標値の調整は、各充電サイクルで情報が収集されるにつれて、増分的に実行することができる。この応答では、SOCの充電目標値は、例外的充電事象が検出されたときに、何らかの値だけ低減される。低減は何らかの設定量とするか、あるいは例外電池素子(例外的充電事象を有する電池素子105)およびセット405内の電池素子の対応する属性(例えば測定電圧)間の不一致の度合いに応答することができる。
第5タイプと同様の第6タイプの応答は、全ての電池素子105について最大SOCまたは目標電圧を低減する。BMS110は、ESS100が点検修理されるまで、ESS100を低減された最大SOCまたは電圧で作動させる。
第7タイプの応答は、BMS110の測定及びデータ取得構成部品を使用して、様々な事象を記録することを含む。検出された過充電事象が評価され、ESS100またはオペレータに重大な危険をもたらさない場合、状況によっては、過充電事象より大きいリスクまたは不便をもたらすことがあり得る動作または使用を損なわないので、ロギングは適切な応答である。事象のロギングは、次の項目、すなわち温度、全ブリックのSOC、全ブリックの電圧測定値、事象の発生時の全ブリックのdV/dQ、および充電/放電率の1つ以上を決定しかつ記録することを含む。ログはBMS110に格納することができ、あるいは処理のためにデータセンタに送信することができる。一部の実施形態では、BMS110は、ログ情報を監視および処理のためにデータセンタに送信する送信器(例えば(家庭またはESS100のモバイル実現例が頻繁に訪問する他の場所にあるような)利用可能なネットワーク接続を使用する無線装置)を含む。
第8タイプの応答は、影響を受ける電池素子105の素子パラメータ(例えば電圧利得および/または電圧オフセット係数)を調整することを含む。検出された例外的充電事象へのこのタイプの応答では、おそらく例外的充電事象を経験しているものとして電子素子にタグ付けする例外的充電プロファイルを有する各電池素子105にフラグを立てる。BMS110はこれらの素子パラメータを調整し、例外的充電プロファイルとセット405の電池素子の充電プロファイルとの間の変動を低減する。好ましくは、調整は例外的充電プロファイルをセット405内に移動する。
第9タイプの応答は、ESS100の熱制御を取り扱う。本書で述べるように、一部の実施形態は、充電に応答して過充電および過熱を導くおそれのある不均衡状態の電池素子の潜在的熱暴走の潜在的リスクに対処するために実現される。この応答は、ESS100および/またはその構成部品の温度を低減して、熱暴走を導くおそれのある過熱を軽減することに関連する。ESS100は典型的には、ある種の熱制御システム(例えばESS100内に冷却材を循環させて熱を抽出する冷却システム、および冷却材等から熱を伝達するある種の熱交換器)を含む。この応答は、BMS110が熱制御システムからの冷却増強を開始することを含む。熱制御システムは、熱暴走のリスクを充分に軽減するために何が必要または望ましいかによって、冷却能力を増強するかまたは最大限にして作動する。冷却の増強は、過充電事象を経験している電池素子が熱暴走の局面まで自己発熱しなければならない危険性を低減する。
一部の実施形態では、熱制御システムは、過充電事象を検出すると速やかに冷却強化モードに従事する。上述の通り、検出された過充電事象は、別の追加的応答をも開始することができることも事実である。その追加的応答は過充電事象を是正または軽減し、その場合、冷却強化モードは軽減または停止することができる。例えば、冷却強化モードの開始後に、例外的電池素子は、もう過充電されないように、かつ過充電のさらなる危険性が軽減されるように、VMBS125によってブリードすることができる。その後、(典型的な充電時のように)熱制御システムの作動を停止することができる。
他の実施形態では、この第10タイプの応答の変形例は、熱制御システムの1つ以上の熱的設定点を調整することを含む。BMS110は、(熱制御システムの作動を開始する)熱的設定点をより低い温度に引き下げて、検出される過充電事象に応答して高い安全余裕をもたらすことができる。
第10タイプの応答は、パラメータ(例えば電圧)測定システムが作動不能になった状況に対処するバックアップ応答を含む。このバックアップ応答は、一部の実現例では、たとえ例外的充電事象が検出されていなくても、電圧測定機能が完全に動作不能に陥った(例えば電圧検知ワイヤが断線した)場合に、より主要な役割を担うことができる。多くのシステムは、不動作電圧測定値に対し、即座に運転を禁じることによって応答する。本発明のいくつかの実施形態は、1対の不連続電池素子の電圧測定値に作用し、欠如している電圧測定値は、この1対の電池素子間の電池素子のものである。この応答は、たとえ特定の電池素子についてはパラメータ測定値が欠如していても、例外的充電事象(過充電および過放電の両方)からの何らかの保護を可能にする。これは、運転を持続するように設計されたものではない特殊な動作モードである。しかし、そのようなオプショナルな応答を含めることにより、ユーザは、電圧測定が反応しなくなった場合に即座に立ち往生して牽引を要請するのではなく、車を運転して点検修理に出すことが可能になる。
過放電
1つ以上の電池素子の過放電を含む例外的充電事象が検出された場合、BMS110は1つ以上の適切な応答を提供する。以下の7つの応答は、本書に記載した過充電応答の幾つかに対応する。
過放電に対する第1タイプの応答は、車両が点検修理されるまで、車両の今後の充電を防止することを含む。充電を制御、制限、または防止することによって過放電に対処することは幾らか反直感的であるが、過放電を導く幾つかの問題は、その後の充電サイクルで過充電を導くことが観察されている。
第1タイプの応答は、検出時の真のSOCに基づいて、充電SOCまたは電圧目標値を(各充電サイクルで情報が収集されるにつれて、おそらく増分的に)調整することを含む。この場合、過充電応答とは対照的に、充電SOCまたは電圧目標値は選択的に増大させることができる。
第3タイプの応答は、BMS110が増大した最小SOCまたは電圧目標値を使用してESS100の動作を開始させることを含む。
第4タイプの応答は、温度、全ブリックのSOC、全ブリックの電圧測定値、事象の発生時の全ブリックのdV/dQ、および充電/放電率の1つ以上を含むことのできる事象をログすることを含む。上述の通り、ログは、ESS100に関連付けられる内部メモリに格納するか、あるいはデータセンタに通信することができる。内部メモリは物理的にESS100の一部である必要はなく、ESS100と電気的に導通した別の制御またはデータ取得システムに含めることができる。
第5タイプの応答は、影響される電池素子のパラメータ(例えば利得/オフセット係数)を調整することを含む。場合によっては、調整は、標的の電池素子に加えて、他の電池素子にも影響することがある。すなわち、幾つかのパラメータ調整は幾つかの素子に影響することがあり、BMS110は二次調整モダリティを使用して、調整された非標的電池素子を補正することが必要になることがある。
第6タイプの応答は、パラメータ(例えば電圧)測定システムが作動不能になった状況に対処するバックアップ応答を含む。このバックアップ応答は、一部の実現例では、たとえ例外的充電事象が検出されていないときでも、電圧測定機能が完全に動作不能に陥った(例えば電圧検知ワイヤが断線した)場合に、より主要な役割を担うことができる。多くのシステムは、不動作電圧測定値に対し、即座に運転を禁じることによって応答する。本発明のいくつかの実施形態は、1対の不連続電池素子の電圧測定値に作用し、欠如している電圧測定値は、この1対の電池素子間の電池素子のものである。この応答は、たとえ特定の電池素子についてはパラメータ測定値が欠如していても、例外的充電事象(過充電および過放電の両方)からの何らかの保護を可能にする。これは、運転を持続するように設計されたものではない特殊な動作モードである。しかし、そのようなオプショナルな応答を含めることにより、ユーザは、電圧測定が反応しなくなった場合に即座に立ち往生して牽引を要請するのではなく、車を運転して点検修理に出すことが可能になる。
第7タイプの応答は、BMS110がESS100からの最大電流引き込み(current draw)を制限することを含む。この応答は、EVに利用可能な電力を人工的に抑制するものであり、それは、例外的充電事象中に急速な放電および起こり得る過熱を防止する。充電電流は充電パラメータによって設定され、かつ充電電流は一般的に放電中よりずっと低いので、この応答は一般的に過充電には適用できない。
図5は、例外的充電事象の検出および応答を実現するシステム500を含む。システム500は、ESS100、制御システム510、エネルギ変換器515、および支援システムを包含するエネルギ環境505を含む。エネルギ環境505は電動車両とするか、あるいは電気エネルギが貯蔵されかつ変換される他の文脈とすることができる。制御システム510は様々な構成部品の状態およびステータスを監視し、速度に関してユーザから入力を受信するなどの文脈に適したI/O(入力/出力)機能を含む。制御システム510は典型的には、システム500の構成部品の制御機構を実現するように構成されたメモリおよび処理装置を有する、格納プログラムコンピューティングシステムを含む。制御システム510は、システム500の別の構成部品、例えばESS100のBMS110と全面的にまたは部分的に一体化することができる。他の事例では、BMS110の機能の一部または全部を制御システム510によって実現することができる。エネルギ変換器515は、ESS100からのエネルギを使用する1つ以上の要素を表す。これらの要素は、電気モータ(例えば電気推進モータ)、およびエネルギ環境505のエネルギを使用する他の装置を含むことができる。支援装置520は、熱制御システム、およびその使用および動作を支援するエネルギ環境505の他の構成部品を表す。
システム500は、典型的には定置エネルギ充電ステーションであってESS100の電池素子に充電するために使用される電力(典型的にはAC電力)の供給源を提供する、充電装置525をさらに含む。エネルギ環境505の1つ以上の構成部品は、本書に記載する検出および応答モダリティのいずれかを実現することができる。
図6は検出プロセス600のフローチャートを示す。プロセス600はステップ605〜630を含み、例外的充電事象(ECE)の存在、または存在の尤度を確立する。ステップ605は最初に基準を評価する。単純な事例では、ESS100は、使用される基準の監視およびデータ取得装置(例えば電圧および電流センサ、ならびに測定および評価のための論理デバイス)を含む。ESS100の充電中のみならず、エネルギ環境505の動作中にも、過放電が関連することがあり得るが、充電中に最も懸念されるECEは過充電事象である。
ステップ605の基準は、ESS100の電池素子105の電圧の集合の試料の統計的表示であることが好ましい。ルックアップテーブルまたは他のデータ組織の出力のような、他の基準を使用することもできる。
次に、ステップ605の後のプロセス600で、ステップ610は、個々の電池素子105に対する所望のパラメータ値を決定する。討議は、個々の電圧レベルを測定するかあるいは集合体(例えば電池素子105の対)の電圧レベルを測定することを含め、これを実行するための幾つかの方法を含む。
次のステップ615は、決定された個々の電圧レベルを基準に照らして比較することを含む。好適な実施形態では、正常または例外的としての充電事象の決定は、パラメータ値性能の評価に基づいており、翻ってパラメータ値性能は過渡または定常状態動作に依存することができる。特に、定常状態動作の場合、SOC曲線および導関数曲線に依存する。この意味で、本発明の実施形態によって実現されるこの種の検出は、このプロセスが好ましくは充電状態の関数として電池素子のパラメータ値の傾向に、かつ最も好ましくはSOCの関数として電池素子の負荷電圧の傾向に応答することから、瞬時決定ではない。過渡動作は上述の通り、より瞬時であり、より素早い応答を提供することができる。
基準に照らしたパラメータの比較後、または比較中に、プロセス600はステップ620で、比較の結果を閾値に照らして試験する。試験がどのように実現されるかによって(例えば、閾値を超えることが真であるか、それとも閾値を超えないことが真であるかによって)、ステップ620は、特定の比較例外的充電事象を表しているか、あるいはそれを表す充分な尤度を有しているか否かを確立する。さらなる弁別は、システム500が試験の時点で充電しているか否かに基づく。充電中の例外的充電事象は典型的には過充電事象を表し、他の時点における例外的充電事象は典型的には過放電事象を表す。
ステップ620の試験時にECEが存在することをプロセス600が決定しない場合、プロセス600は検出プロセスを続ける。それが何を意味するかは、ステップ605〜620がどのように実現されたかの詳細によって異なる。割込み駆動試験の場合、ステップ625は、それが割り込まれたときに実行していた動作に戻る。場合によっては、別のパラメータを基準に照らして別の比較をするために、ステップ626がステップ615に戻るように、ステップ615およびステップ620は結合される。場合によっては、プロセス600は基準を更新するので、ステップ625はステップ605に戻って、基準を更新する必要があるか否かを決定する。ステップ625は単純にステップ610に戻って、電池素子105のパラメータを監視し続けることができる。
ステップ620での試験が真である場合、プロセス600は比較を使用して、例外的電池素子について例外的充電事象を有するものとして識別してフラグを立てる(それはさらに、充電装置525からの充電の用途/実現およびステータスに基づいて、過充電または過放電充電事象として識別することができる)。大部分の実現例はさらに、ステップ630で検出されたECEに対する1つ以上の応答を含む。応答はECEのタイプによっても異なる。本書に記載する本発明の実施形態は、代表的な応答のタイプを含む。
図7は1組の直列電池素子の過渡放電事象700のグラフを示し、図8は1組の直列電池素子の過渡充電事象800のグラフを示す。事象700および事象800は、例外的充電事象の過渡検出のためにインピーダンスを利用する。各グラフにおいて、一般的に整合する曲線のセットは例外的充電事象を生じない直列素子を表す。過渡放電事象700の直列素子705および過渡充電事象の直列素子805は、例外的充電素子を表す。過渡事象の外側では、無/低電流引出し中の測定オフセット/利得誤差のため、各例外的充電素子は非例外的充電素子のように見える。事象700のような高電流引出し中は、電流が素子から引き出されるので(放電)、全ての直列素子の電圧が低下するが、例外的充電素子は、残りの素子より著しく低下する(図7)。事象800のような高電流充電中は、電流が素子に移動するので(充電)、全ての直列素子の電圧が上昇するが、例外的充電素子は残りの素子より著しく上昇する(図8)。概説した検出方法はこれらの例外的充電事象を検出する。インピーダンス法は、非常に高い電流パルスがインピーダンス差の効果を増大させるので、有用である。定常状態事象中に、電流は典型的にはずっと低い(〜10x)ので、インピーダンス法は電圧ドリフトの経時的な定常観察と同様に有用である。
上記のシステムおよび方法は、本発明の好適な実施形態の詳細を理解するための一助として、概略的に述べたものである。本書の記載では、本発明の実施形態を完全に理解していただくために、構成部品および/または方法の実施例のような多くの具体的な詳細を提供する。本発明の一部の特徴および利点はそのような態様で実現され、全ての場合に要求されるわけではない。しかし、本発明の実施形態は、特定の詳細の1つ以上が無くても、あるいは他の装置、システム、組立体方法、構成部品、材料、部品等を用いても、実施することができることを、当業者は理解されるであろう。他の事例では、本発明の実施形態の態様が分かりにくくなることを回避するために、周知の構造、材料、または動作については具体的に示さず、あるいは詳述しない。
本明細書全体を通して、「1つの実施形態」、「実施形態」、または「特定の実施形態」に対する言及は、実施形態に関連して記載する特定の特徴、構造、または性質が、必ずしも全ての実施形態にではなく、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれていることを意味する。したがって、この明細書中の様々な場所における語句「1つの実施形態で」、「実施形態で」、または「特定の実施形態で」のそれぞれの出現は、必ずしも同一の実施形態を指してはいない。さらに、本発明のいずれかの特定の実施形態の特定の特徴、構造、または性質は、いずれかの適切な方法で1つ以上の他の実施形態と組み合わせることができる。本書に記載しかつ図示する本発明の実施形態の他の変化例および変形例が本書の教示に照らして可能であり、かつ本発明の趣旨および範囲の一部とみなされるべきであることを理解されたい。
また、図面/図に示した要素の1つ以上を、特定の用途に応じて役立つように、より分離された形で、または統合された形で、または特定の事例では取り外すか動作不能にしても、実現することもできることをも理解されたい。
加えて、図面/図中の鏑矢印は、別段明記しない限り、限定ではなく、単なる例示とみなすべきである。さらに、用語「または」は、本書で使用する場合、別段指定しない限り、一般的に「および/または」を意味することを意図している。用語が分離または組み合わせる能力を与えるものと予見される場合に、構成部品またはステップの組合せも明記されているとみなされる。
本明細書およびそれに続く特許請求の範囲の(原文の)記載に使用される場合、「a」、「an」、および「the」は、文脈上明らかに矛盾しない限り、複数の言及を含む。また、本明細書およびそれに続く特許請求の範囲の(原文の)記載に使用される場合、「in」の意味は、文脈上明らかに矛盾しない限り、「in」および「on」を含む。
例証した本発明の実施形態の上記の説明は、要約書に記載したものも含めて、本発明を余すところなく説明し尽くすものとは意図されておらず、また本書に開示する厳密な形に本発明を限定することも意図していない。単に例証を目的として本発明の特定の実施形態および実施例を本書に記載したが、本発明の趣旨および範囲内で様々な均等変形例が可能であることを、当業者は認識されるであろう。上述の通り、例証した本発明の実施形態の上記の説明を踏まえて、これらの変形例を本発明に加えることができ、かつ本発明の趣旨および範囲内に含まれるべきである。
したがって、本発明をその特定の実施形態に関連して本書で説明したが、変形の自由、様々な変化、および代替が上記の開示に意図されており、場合によっては本発明の実施形態の一部の特徴が、記載する本発明の範囲および趣旨から逸脱することなく、他の特徴を相応して使用することなく、使用されることは理解されるであろう。したがって、特定の状況または材料を本発明の本質的な範囲および趣旨に適応させるように、多くの変形を施すことができる。本発明は、以下の特許請求の範囲に使用される特定の用語に、かつ/または本発明を実施するために考えられる最良の態様として開示する特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明は添付の特許請求の範囲に該当する全ての実施形態および均等物を含むことを意図している。したがって、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲のみによって決定されるべきである。

Claims (16)

  1. 複数の直列接続の電池素子を有するエネルギ貯蔵システムにおける特定の1つの電子素子の過放電を含む例外的充電事象のためのマイクロプロセッサ実装の応答システムであって、
    マイクロプロセッサを使用することで、第1検出モダリティを使用して充電不均衡に関して前記エネルギ貯蔵システムを監視する第1充電不均衡検出システムであって、前記第1充電不均衡検出システムは、第1応答モダリティを使用して前記充電不均衡の低減を開始する第1充電不均衡検出システムと、
    前記マイクロプロセッサを使用することで、前記第1検出モダリティとは異なる第2検出モダリティを使用して、前記特定の1つの電池素子の過放電に関して前記エネルギ貯蔵システムを監視する、第2充電不均衡検知システムと、
    前記第1応答モダリティとは異なる第2応答モダリティを使用して、前記過充電への応答を開始する修復システムであって、前記応答は前記過充電に関連するリスクを低減する修復システムと、を含み、
    前記第1検出モダリティは、前記複数の電池素子における個々の電池素子間の複数の電圧の不均衡を定める、前記複数の電池素子における各電池素子の電圧レベルを計測することを含み、
    前記第1応答モダリティは、前記電圧レベルを調整して前記複数の電圧の不均衡を低減することを含み、
    前記第2検出モダリティは、各電池素子のパラメータの統計的評価を含む、マイクロプロセッサ実装の応答システム。
  2. 前記応答は、前記エネルギ貯蔵システムが使用可能になるまで、あらゆる充電事象を抑止することを含むことを特徴とする請求項1に記載のマイクロプロセッサ実装の応答システム。
  3. 前記特定の1つの電池素子は、特定の充電貯蔵目標値を含み、前記応答は、意図的に不均衡を創出すべく前記特定の充電貯蔵目標値を増加させるように、前記第1応答モダリティを使用することを含むことを特徴とする請求項1に記載のマイクロプロセッサ実装の応答システム。
  4. 前記ESSは、前記複数の電池素子の充電貯蔵目標値を含み、前記応答は、前記充電貯蔵目標値の増加を含むことを特徴とする請求項1に記載のマイクロプロセッサ実装の応答システム。
  5. 前記応答は、前記過放電に関連付けられたデータ一式のロギングを含むことを特徴とする請求項1に記載のマイクロプロセッサ実装の応答システム。
  6. 前記特定の1つの電池素子は、前記特定の1つの電池素子を放電する場合に使用される、関連する利得係数を含み、前記応答は前記関連する利得係数の増加を含むことを特徴とする請求項1に記載のマイクロプロセッサ実装の応答システム。
  7. 前記特定の1つの電池素子は、前記特定の1つの電池素子を放電する場合に使用される、関連する電圧オフセット係数を含み、前記応答は前記関連する電圧オフセット係数の低減を含むことを特徴とする請求項1に記載のマイクロプロセッサ実装の応答システム。
  8. 前記ESSは、前記複数の電池素子を放電する場合に使用される、関連する最大電流引き込みを含み、前記応答は、前記関連する最大電流引き込みよりも小さくするように有効電流引き込みを低減することを含むことを特徴とする請求項1に記載のマイクロプロセッサ実装の応答システム。
  9. 複数の直列接続の電池素子を有するエネルギ貯蔵システムにおける、過放電を含む例外的充電事象に応答するためのコンピュータで実行される方法は、
    マイクロプロセッサを使用することで、第1検出モダリティを使用して充電不均衡に関してエネルギ貯蔵システムを監視する工程と、
    第1応答モダリティを使用して充電不均衡の低減を開始する工程と、
    マイクロプロセッサを使用することで、前記第1検出モダリティとは異なる第2検出モダリティを使用して、前記複数の電池素子のうちの特定の1つの電池素子の過充電に関して前記エネルギ貯蔵システムを監視する工程と、
    前記第1応答モダリティとは異なる第2応答モダリティを使用して、前記例外的充電事象への応答を開始し、前記応答は過放電に関連するリスクを低減する、工程と、を含む方法。
  10. 前記放電の後、充電ステーションから前記複数の直列接続の電池素子にエネルギを伝送する工程をさらに含み、前記応答開始の工程は、前記充電ステーションに充電中止信号をアサートし、前記エネルギ伝送の工程を中止することを特徴とする請求項9に記載の方法。
  11. 前記過充電が検出された場合に過充電ステータスフラグを設定する工程をさらに含み、前記充電中止信号は、前記過充電ステータスフラグが設定されたままである限り、アサートされ続けることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. 前記特定の1つの電池素子はSOC充電目標値を含み、前記応答開始の工程は前記SOC充電目標値の増加を含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
  13. 前記複数の電池素子はそれぞれSOC充電目標値を含み、前記応答開始の工程は前記SOC充電目標値の増加を含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
  14. 前記特定の1つの電池素子は、1つ以上の電圧利得係数および電圧オフセット係数を含む調整プロファイルを含み、前記応答開始の工程は前記調整プロファイルを調整することを含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
  15. 前記複数の電池素子は、1つ以上の電圧利得係数および電圧オフセット係数を含む調整プロファイルをそれぞれ含み、前記応答開始の工程は前記調整プロファイルを調整することを含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
  16. 前記ESSは、前記複数の電池素子を放電する場合に使用される、関連する最大電流引き込みを含み、前記応答開始の工程は、前記ESSからの有効電流引き込みを、前記関連する最大電流引き込みよりも小さくするように低減することを含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
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