以下の技術は、CDMA(code division multiple access)、FDMA(frequency division multiple access)、TDMA(time division multiple access)、OFDMA(orthogonal frequency division multiple access)、SC―FDMA(single carrier frequency division multiple access)などの多様な無線接続システムに使用することができる。CDMAは、UTRA(Universal Terrestrial Radio Access)やCDMA2000などの無線技術(radio technology)で具現することができる。TDMAは、GSM(Global System for Mobile communications)/GPRS(General Packet Radio Service)/EDGE(Enhanced Data Rates for GSM Evolution)などの無線技術で具現することができる。OFDMAは、IEEE 802.11(Wi―Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802―20、E―UTRA(Evolved UTRA)などの無線技術で具現することができる。UTRAは、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)の一部である。3GPP(3rd Generation Partnership Project) LTE(long term evolution)は、E―UTRAを使用するE―UMTS(Evolved UMTS)の一部であって、ダウンリンクでOFDMAを採用し、アップリンクでSC―FDMAを採用する。LTE―A(Advanced)は、3GPP LTEの進化されたバージョンである。
説明を明確にするために、3GPP LTE/LTE―Aを主に記述するが、本発明の技術的思想がこれに制限されることはない。また、以下の説明で使用する特定の用語は、本発明の理解を促進するために提供されたものであって、このような特定の用語の使用は、本発明の技術的思想から逸脱しない範囲で他の形態に変更可能である。
無線通信システムにおいて、端末は、基地局からダウンリンク(Downlink、DL)を介して情報を受信し、端末は、基地局にアップリンク(Uplink、UL)を介して情報を伝送する。基地局と端末が送受信する情報は、データ及び多様な制御情報を含み、これらが送受信する情報の種類/用途によって多様な物理チャンネルが存在する。
図1は、3GPP LTEシステムに用いられる各物理チャンネル及びこれらを用いた一般的な信号伝送方法を説明するための図である。
電源がオフになった状態で再び電源がオンになるか、新たにセルに進入した端末は、ステップS101で基地局と同期を合わせるなどの初期セル探索(Initial cell search)作業を行う。このために、端末は、基地局から主同期チャンネル(Primary Synchronization Channel、P―SCH)及び副同期チャンネル(Secondary Synchronization Channel、S―SCH)を受信して基地局と同期を合わせ、セルIDなどの情報を獲得する。その後、端末は、基地局から物理放送チャンネル(Physical Broadcast Channel)を受信し、セル内の放送情報を獲得することができる。一方、端末は、初期セル探索段階でダウンリンク参照信号(Downlink Reference Signal、DLRS)を受信し、ダウンリンクチャンネル状態を確認することができる。
初期セル探索を終了した端末は、ステップS102で物理ダウンリンク制御チャンネル(Physical Downlink Control Channel、PDCCH)及び物理ダウンリンク制御チャンネル情報による物理ダウンリンク共有チャンネル(Physical Downlink Control Channel、PDSCH)を受信し、より具体的なシステム情報を獲得することができる。
その後、端末は、基地局への接続を完了するために、以後のステップS103〜ステップS106のような任意接続過程(Random Access Procedure)を行うことができる。このために、端末は、物理任意接続チャンネル(Physical Random Access Channel、PRACH)を介してプリアンブル(preamble)を伝送し(S103)、物理ダウンリンク制御チャンネル及びこれに対応する物理ダウンリンク共有チャンネルを介してプリアンブルに対する応答メッセージを受信することができる(S104)。競争基盤の任意接続の場合、追加的な物理任意接続チャンネルの伝送(S105)及び物理ダウンリンク制御チャンネル及びこれに対応する物理ダウンリンク共有チャンネルの受信(S106)などの衝突解決手順(Contention Resolution Procedure)を行うことができる。
上述した手順を行った端末は、以後の一般的なアップリンク/ダウンリンク信号伝送手順として、物理ダウンリンク制御チャンネル/物理ダウンリンク共有チャンネルの受信(S107)、及び物理アップリンク共有チャンネル(Physical Uplink Shared Channel、PUSCH)/物理アップリンク制御チャンネル(Physical Uplink Control Channel、PUCCH)の伝送(S108)を行うことができる。端末が基地局に伝送する制御情報を総称してアップリンク制御情報(Uplink Control Information、UCI)と称する。UCIは、HARQ ACK/NACK(Hybrid Automatic Repeat and reQuest Acknowledgement/Negative―ACK)、SR(Scheduling Request)、CQI(Channel Quality Indicator)、PMI(Precoding Matrix Indicator)、RI(Rank Indication)などを含む。本明細書において、HARQ ACK/NACKは、簡単にHARQ―ACKあるいはACK/NACK(A/N)と称される。HARQ―ACKは、ポジティブACK(簡単に、ACK)、ネガティブACK(NACK)、DTX及びNACK/DTXのうち少なくとも一つを含む。UCIは、一般にPUCCHを介して伝送されるが、制御情報とトラフィックデータが同時に伝送されなければならない場合、PUSCHを介して伝送され得る。また、ネットワークの要請/指示に応じて、PUSCHを介してUCIを非周期的に伝送することができる。
図2は、無線フレームの構造を例示する。セルラーOFDM無線パケット通信システムにおいて、アップリンク/ダウンリンクデータパケット伝送は、サブフレーム(subframe)単位からなり、一つのサブフレームは、多数のOFDMシンボルを含む一定の時間区間と定義される。3GPP LTE標準では、FDD(Frequency Division Duplex)に適用可能なタイプ1の無線フレーム構造とTDD(Time Division Duplex)に適用可能なタイプ2の無線フレーム構造をサポートする。
図2(a)は、タイプ1の無線フレームの構造を例示する。ダウンリンク無線フレームは、10個のサブフレームで構成され、一つのサブフレームは時間領域(time domain)で2個のスロット(slot)で構成される。一つのサブフレームが伝送されるのにかかる時間をTTI(transmission time interval)という。例えば、一つのサブフレームの長さは1msで、一つのスロットの長さは0.5msであり得る。一つのスロットは、時間領域で複数のOFDMシンボルを含み、周波数領域で多数の資源ブロック(Resource Block;RB)を含む。3GPP LTEシステムでは、ダウンリンクでOFDMAを使用するので、OFDMシンボルが一つのシンボル区間を示す。また、OFDMシンボルは、SC―FDMAシンボルまたはシンボル区間と称することもできる。資源割り当て単位としての資源ブロック(RB)は、一つのスロットで複数の連続的な副搬送波(subcarrier)を含むことができる。
一つのスロットに含まれるOFDMシンボルの数は、CP(Cyclic Prefix)の構成(configuration)によって変わり得る。CPには、拡張されたCP(extended CP)と標準CP(normal CP)がある。例えば、OFDMシンボルが標準CPによって構成された場合、一つのスロットに含まれるOFDMシンボルの数は7個であり得る。OFDMシンボルが拡張されたCPによって構成された場合、一つのOFDMシンボルの長さが増加するので、一つのスロットに含まれるOFDMシンボルの数は、標準CPの場合よりも少ない。拡張されたCPの場合、例えば、一つのスロットに含まれるOFDMシンボルの数は6個であり得る。端末が速い速度で移動する場合などのようにチャンネル状態が不安定な場合、シンボル間干渉をさらに減少させるために拡張されたCPを使用することができる。
標準CPが使用される場合、一つのスロットは7個のOFDMシンボルを含むので、一つのサブフレームは14個のOFDMシンボルを含む。このとき、各サブフレームの最初の最大3個のOFDMシンボルはPDCCH(physical downlink control channel)に割り当て、残りのOFDMシンボルはPDSCH(physical downlink shared channel)に割り当てることができる。
図2(b)は、タイプ2の無線フレームの構造を例示する。タイプ2の無線フレームは、2個のハーフフレーム(half frame)で構成され、各ハーフフレームは、5個のサブフレーム、DwPTS(Downlink Pilot Time Slot)、保護区間(Guard Period、GP)、UpPTS(Uplink Pilot Time Slot)で構成され、このうち1個のサブフレームは2個のスロットで構成される。DwPTSは、端末での初期セル探索、同期化またはチャンネル推定に使用される。UpPTSは、基地局でチャンネルを推定し、端末のアップリンク伝送同期を合わせるのに使用される。保護区間は、アップリンクとダウンリンクとの間において、ダウンリンク信号の多重経路遅延によってアップリンクで生じる干渉を除去するための区間である。
無線フレームの構造は例示に過ぎなく、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレームに含まれるスロットの数、またはスロットに含まれるシンボルの数は多様に変更可能である。
図3は、ダウンリンクスロットの資源グリッドを例示する。
図3を参照すると、ダウンリンクスロットは、時間ドメインで複数のOFDMシンボルを含む。一つのダウンリンクスロットは7(6)個のOFDMシンボルを含み、資源ブロックは、周波数ドメインで12個の副搬送波を含むことができる。資源グリッド上の各要素(element)は、資源要素(Resource Element、RE)と称される。一つのRBは、12×7(6)個のREを含む。ダウンリンクスロットに含まれるRBの個数NRBは、ダウンリンク伝送帯域に依存する。アップリンクスロットの構造はダウンリンクスロットの構造と同一であり、OFDMシンボルがSC―FDMAシンボルに取り替えられる。
図4は、ダウンリンクサブフレームの構造を例示する。
図4を参照すると、サブフレームの1番目のスロットで前部に位置した最大3(4)個のOFDMシンボルは、制御チャンネルが割り当てられる制御領域に対応する。残りのOFDMシンボルは、PDSCH(Physical Downlink Shared Chancel)が割り当てられるデータ領域に該当する。LTEで使用されるダウンリンク制御チャンネルの例は、PCFICH(Physical Control Format Indicator Channel)、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)、PHICH(Physical hybrid ARQ indicator Channel)などを含む。PCFICHは、サブフレームの1番目のOFDMシンボルで伝送され、サブフレーム内で制御チャンネルの伝送に使用されるOFDMシンボルの個数に関する情報を運ぶ。PHICHは、アップリンク伝送に対する応答としてHARQ ACK/NACK(Hybrid Automatic Repeat request acknowledgment/negative―acknowledgment)信号を運ぶ。
PDCCHを介して伝送される制御情報をDCI(Downlink Control Information)と称する。DCIは、端末または端末グループのための資源割り当て情報及び他の制御情報を含む。例えば、DCIは、アップリンク/ダウンリンクスケジューリング情報、アップリンク伝送(Tx)パワー制御命令などを含む。
PDCCHは、ダウンリンク共有チャンネル(downlink shared channel、DL―SCH)の伝送フォーマット及び資源割り当て情報、アップリンク共有チャンネル(uplink shared channel、UL―SCH)の伝送フォーマット及び資源割り当て情報、ページングチャンネル(paging channel、PCH)上のページング情報、DL―SCH上のシステム情報、PDSCH上で伝送されるランダム接続応答などの上位―階層制御メッセージの資源割り当て情報、端末グループ内の個別端末に対するTxパワー制御命令セット、Txパワー制御命令、VoIP(Voice over IP)の活性化指示情報などを運ぶ。複数のPDCCHが制御領域内で伝送され得る。端末は、複数のPDCCHをモニタリングすることができる。PDCCHは、一つまたは複数の連続した制御チャンネル要素(control channel element、CCE)の集合(aggregation)上で伝送される。CCEは、PDCCHに無線チャンネル状態に基づいたコーディングレートを提供するのに使用される論理的割り当てユニットである。CCEは、複数の資源要素グループ(resource element group、REG)に対応する。PDCCHのフォーマット及びPDCCHビットの個数は、CCEの個数によって決定される。基地局は、端末に伝送されるDCIによってPDCCHフォーマットを決定し、制御情報にCRC(cyclic redundancy check)を付加する。CRCは、PDCCHの所有者または使用目的によって識別子(例えば、RNTI(radio network temporary identifier))でマスキングされる。例えば、PDCCHが特定の端末のためのものである場合、該当の端末の識別子(例えば、cell―RNTI(C―RNTI))がCRCにマスキングされ得る。PDCCHがページングメッセージのためのものである場合、ページング識別子(例えば、paging―RNTI(P―RNTI))がCRCにマスキングされ得る。PDCCHがシステム情報(より具体的に、システム情報ブロック(system information block、SIC))のためのものである場合、SI―RNTI(system information RNTI)がCRCにマスキングされ得る。PDCCHがランダム接続応答のためのものである場合、RA―RNTI(random access―RNTI)がCRCにマスキングされ得る。
図5は、LTEで使用されるアップリンクサブフレームの構造を例示する。
図5を参照すると、LTEアップリンク伝送の基本単位である1ms長さのサブフレーム500は、二つの0.5msスロット501で構成される。ノーマル(Normal)循環前置(Cyclic Prefix、CP)の長さを仮定するとき、各スロットは7個のシンボル502で構成され、一つのシンボルは一つのSC―FDMAシンボルに対応する。資源ブロック(Resource Block、RB)503は、周波数領域で12個の副搬送波に該当し、時間領域で一つのスロットに該当する資源割り当て単位である。LTEのアップリンクサブフレームの構造は、大きく、データ領域504と制御領域505に区分される。データ領域は、PUSCHを含み、音声などのデータ信号を伝送するのに使用される。制御領域は、PUCCHを含み、アップリンク制御情報(Uplink Control Information、UCI)を伝送するのに使用される。PUCCHは、周波数軸でデータ領域の両端部に位置したRBペア(RB pair)を含み、スロットを境界としてホッピングする。
PUCCHは、次の制御情報を伝送するのに使用することができる。
― SR(Scheduling Request):アップリンクUL―SCH資源を要請するのに使用される情報である。OOK(On―Off Keying)方式を用いて伝送される。
― HARQ ACK/NACK:PDSCH上のダウンリンクデータパケットに対する応答信号である。ダウンリンクデータパケットが成功的に受信されたか否かを示す。単一のダウンリンクコードワードに対する応答としてACK/NACK 1ビットが伝送され、二つのダウンリンクコードワードに対する応答としてACK/NACK 2ビットが伝送される。
― CQI(Channel Quality Indicator):ダウンリンクチャンネルに対するフィードバック情報である。MIMO(Multiple Input Multiple Output)関連フィードバック情報は、RI(Rank Indicator)、PMI(Precoding Matrix Indicator)、PTI(Precoding Type Indicator)などを含む。1サブフレーム当たりに20ビットが使用される。
端末がサブフレームで伝送できる制御情報(UCI)の量は、制御情報の伝送に可用なSC―FDMAの個数に依存する。制御情報の伝送に可用なSC―FDMAは、サブフレームで参照信号の伝送のためのSC―FDMAシンボルを除いて残ったSC―FDMAシンボルを意味し、SRS(Sounding Reference Signal)が設定されたサブフレームの場合、サブフレームの最後のSC―FDMAシンボルも除外される。参照信号は、PUCCHのコヒーレント検出に使用される。PUCCHは、伝送される情報によって7個のフォーマットをサポートする。
表1は、LTEにおけるPUCCHフォーマットとUCIのマッピング関係を示す。
サウンディング参照信号(Sounding Reference Signal、SRS)は、一つのサブフレームにおいて時間軸上で最後に位置するSC―FDMAシンボルを通じて伝送される。同一のサブフレームの最後のSC―FDMAで伝送される多くの端末のSRSは、周波数位置/シーケンスによって区分が可能である。
既存のLTEにおいて、SRSは周期的に伝送される。SRSの周期的伝送のための構成は、セル―特定(cell―specific)のSRSパラメーターと端末―特定(UE―specific)のSRSパラメーターによって構成される。セル―特定のSRSパラメーター(換言すると、セル―特定のSRS構成)と端末―特定のSRSパラメーター(換言すると、端末―特定のSRS構成)は、上位階層(例えば、RRC)シグナリングを通じて端末に伝送される。同様に、リレーシステムの場合、リレーのためのSRS構成は、セル―特定のSRSパラメーターとリレー―特定(RN―specific)のSRSパラメーターによって構成される。
セル―特定のSRSパラメーターは、srs―BandwidthConfig、srs―SubframeConfigを含む。srs―BandwidthConfigは、SRSが伝送され得る周波数帯域に対する情報を指示し、srs―SubframeConfigは、SRSが伝送され得るサブフレームに対する情報を指示する。セル内でSRSが伝送され得るサブフレームは、フレーム内で周期的に設定される。表2は、セル―特定のSRSパラメーターのうちsrs―SubframeConfigを示す。
TSFCは、セル―特定のサブフレーム構成を示し、△SFCは、セル―特定のサブフレームオフセットを示す。srs―SubframeConfigは、上位階層(例えば、RRC階層)によって提供される。SRSは、
を満足するサブフレームを通じて伝送される。nSは、スロットインデックスを示す。
は、床関数(flooring function)を示し、modは、モジュロ(modulo)演算を示す。
端末―特定のSRSパラメーターは、srs―Bandwidth、srs―HoppingBandwidth、freqDomainPosition、srs―ConfigIndex、transmissionComb、cyclicShiftを含む。srs―Bandwidthは、該当の端末がSRSを伝送すべき周波数帯域を設定するのに使用される値を示す。srs―HoppingBandwidthは、SRSの周波数ホッピングを設定するのに使用される値を指示する。FreqDomainPositionは、SRSが伝送される周波数の位置を決定するのに使用される値を指示する。srs―ConfigIndexは、該当の端末がSRSを伝送すべきサブフレームを設定するのに使用される値を指示する。transmissionCombは、SRS伝送コムを設定するのに使用される値を指示する。cyclicShiftは、SRSシーケンスに適用されるサイクリックシフト値を設定するのに使用される値を指示する。
表3及び表4は、srs―ConfigIndexによるSRS伝送周期とサブフレームオフセットを示す。SRS伝送周期は、端末がSRSを周期的に伝送すべき時間間隔(単位、サブフレームまたはms)を示す。表3はFDDの場合を示し、表4はTDDの場合を示す。SRS構成インデックス(ISRS)は端末別にシグナリングされ、各端末は、SRS構成インデックス(ISRS)を用いてSRS伝送周期(TSRS)とSRSサブフレームオフセット(Toffset)を確認する。
以上の内容をまとめると、既存のLTEでセル―特定のSRSパラメーターは、セル内でSRS伝送のために占有されたサブフレームを端末に知らせ、端末―特定のSRSパラメーターは、SRSのために占有されたサブフレームのうち該当の端末が実際に使用するサブフレームを知らせる。端末は、端末―特定のSRSパラメーターと指定されたサブフレームの特定のシンボル(例えば、最後のシンボル)を通じてSRSを周期的に伝送する。
一方、セル―特定のSRSパラメーターを通じて占有されたサブフレームにおいてSRS伝送を保護するために、端末は、該当のサブフレームで実際にSRSを伝送するか否かとは関係なく、サブフレームの最後のシンボルを通じてアップリンク信号を伝送しないことが必要である。
本文書では、主に端末と基地局との間のデータ送受信関係を中心に説明する。本文書で基地局によって行われると説明した特定の動作は、場合に応じては、その上位ノード(upper node)によって行うことができる。すなわち、基地局を含む複数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークで端末との通信のために行われる多様な動作は、基地局または基地局以外の他のネットワークノードによって行われ得ることは自明である。基地局は、固定局(fixed station)、Node B、eNode B(eNB)、アクセスポイント(access point)などの用語に取り替えることができる。また、端末は、UE(User equipment)、MS(Mobile Station)、MSS(Mobile Subscriber Station)などの用語に取り替えることができる。また、以下で、本発明の参照信号(reference signal)は、パイロット信号(pilot singal)、パイロット資源、及びパイロットシーケンスなどの用語に取り替えることができる。
全―二重無線通信(Full Duplex Radio transmission;FDR)
図6は、自己干渉信号を概念的に示す図である。
一般に、全―二重(full―duplex)とは、基地局あるいは端末(user equipment;UE)がアップリンク/ダウンリンクを周波数/時間などで分け、デュプレキシング(Duplexing)せずに伝送することをサポートする送信端/受信端技術を称する。すなわち、図6に示すように、端末1及び端末2が同一の周波数/時間資源を用いてアップリンク/ダウンリンクで通信を行うので、各端末は、送信を行うと同時に、他の基地局または端末から伝送された信号を受信しなければならない。したがって、図6の点線のように、自身の送信信号が受信アンテナに直接自己干渉を誘発し得る基本的な通信環境が作られる。
全体的にマルチセル(multi―cell)配置環境を考慮する場合、FDRの導入で予想される新たな干渉または増加する干渉をまとめると、下記の通りである。
― 自己干渉(Self―user interference)
― 多重使用者干渉(Multi―user interference)
― 基地局間干渉(Inter BS(or eNB) interference)
図7は、FDRにおける干渉を概念的に示している図である。
自己干渉(Self―user interference)は、図6のような自身の送信信号が直接受信アンテナに干渉を誘発することを意味する。一般に、自己干渉は、自身の目的信号(desired signal)より約60dB〜90dB強く受信されるので、必ず干渉除去(cancellation)作業を通じて完璧に除去することが重要である。
多重使用者干渉(Multi―user interference)は、図7に示したように、複数の端末間に発生する干渉を意味する。既存の通信システムでは、アップリンク及びダウンリンクのそれぞれに対して周波数または時間などで分離する半―二重(Half―duplex、例:FDD、TDD)を具現したので、アップリンク/ダウンリンク間には干渉が発生しない。しかし、全―二重伝送(Full―duplex transmission)システムでは、アップリンク/ダウンリンクは同一の周波数/時間資源を共有するので、図2のようにデータを送信する基地局と隣接する各端末間に常に干渉が発生するようになる。
最後に、基地局間干渉(Inter BS interference)は、基地局間に発生する干渉を意味する。これは、多重使用者干渉(Multi―user interference)と同一の通信状況を意味し、基地局間にアップリンク/ダウンリンク資源の共有で常に干渉が発生することを意味する。すなわち、FDRは、同一の時間/周波数資源をアップリンク/ダウンリンクで共有することによって周波数効率を増加させ得るが、このような干渉増加により、周波数効率性の向上に制約が発生し得る。
図8は、FDR送受信端での干渉除去領域を示した図である。
自己干渉除去(Self―interference cancellation)
上述したように、一般に、自己干渉は、自身の送信信号が隣接する受信アンテナに直接受信されることによって発生する干渉を意味する。このとき、干渉のサイズは、実際の受信信号に比べて約60dB〜90dB大きくなり得る。このような自己干渉を除去する方法としては3つの方法があるが、各技法による最大の干渉除去範囲は、下記の通りである。
技法1)アンテナ干渉除去(Antenna Cancellation):20dB〜30dB
技法2)アナログ干渉除去(Analog Cancellation):Max、45dB
技法3)デジタル干渉除去(Digital Cancellation):20dB〜25dB
各技法の適用位置は、図3に示す通りである。すなわち、基底帯域(Base band)で処理した各信号がDAC(digital―analog converter)を経る前またはADC(analog―digital converter)を経た後の範囲で適用することがデジタル干渉除去(Digital cancellation)である。デジタル干渉除去では、ビームフォーミング(Beam―forming)などの多様なデジタル干渉除去技法を適用して自己干渉除去(SIC)を行うことができ、その範囲は約20dB〜25dBになる。
図9は、FDRシステムにおけるアナログ/デジタル干渉除去方式を示す図である。
デジタル干渉の除去後、DACを経るか、ADCを経る前にRF信号で処理するアナログ干渉除去(Analog cancellation)領域が存在する。図4に示したように、これは、2番目の伝送チェーン(transmit chain)で自己干渉に対するデジタル測定(digital estimation)を通じてアナログ干渉除去信号(analog cancellation signal)を直接作ってRX端で合わせることを意味する。これを通じてSICが行われる。図4は、このようなアナログ干渉除去とデジタル干渉除去を具現した送受信端の構造を同時に示している。すなわち、アナログ干渉除去技法では、送信端の信号自体を反転・生成して受信端の信号に合わせることによって、直接受信された送信信号が消える構造となっていることが分かる。
図10は、アンテナ干渉除去技法の一例を示す図である。
最後に、アンテナ干渉除去(Antenna interference cancellation)技法がある。これは、2個のTxアンテナと1個のRxアンテナで構成された送受信機(transceiver)で、2個の送信アンテナから伝送された信号が受信アンテナに入ってくるとき、180度の反転位相を有するように具現することによって、二つの伝送アンテナから送信された信号の位相に180度だけ差が生じるようになる。これを通じて、中央に位置したRxアンテナに受信された合算信号は、Null、すなわち、0になる。図10は、このようなアンテナ干渉除去技法に対する簡単な具現例を示している。ここで、二つのTxアンテナとRxアンテナとの距離には、正確に
だけ差が生じる。したがって、位相には正確に180度だけ差が生じるようになる。
一般に、アンテナ干渉除去技法は、複雑度が低いので、最も具現が簡単な特性を有している。しかし、上述したように、一般にアンテナ干渉除去技法の最大干渉除去性能は約20dB〜30dB程度と知られている。しかし、FDRシステムのためには、約70dB程度のSIC性能が必要であり、このような技法は、一般に、上述した3つの技法の組み合わせで達成することができる。しかし、アンテナ干渉除去技法の性能が極大化され得る特定の通信環境がある。
すなわち、システム帯域幅(System bandwidth)が小さいほど、中心周波数が高周波に行くほど、アンテナICの性能が急激に増加する。したがって、このような現象で一つのインサイト(Insight)を導出することができる。高周波狭帯域をFDR通信領域に割り当てる場合、アンテナ干渉除去だけでも十分なSIC性能を保障できるので、FDRの性能を保障することができ、具現複雑度も低下させることができる。一般に、高周波伝送帯域は、広い周波数帯域を用いて伝送する広帯域通信を指向するので、このような高周波伝送帯域の一部領域をFDRゾーンとして設定する場合、アンテナICを通じた自己干渉の除去に有利な環境が作られ、十分な性能を導出することができる。
本発明では、このようなFDRシステムに対して、シングルチャンネル全二重(SC―FD)無線通信の場合に自己干渉信号を除去する方案を提案する。
シングルチャンネル―全二重無線通信(Single Channel―Full Duplex)
図11は、シングルチャンネル―全二重(SC―FD)無線通信の一例を示す図である。
図11に示したように、基地局1100及び端末1110は、一つのチャンネルを介して全二重無線通信を行うことができる。シングルチャンネル(single channel)とは、一つの周波数チャンネルを意味するものと説明することができ、全二重方式とは、一つの送受信個体(基地局または端末)が相手個体に信号を伝送すると同時に、相手個体から信号を受信する方式をいう。したがって、シングルチャンネル―全二重無線通信は、半二重(half―duplex)方式に比べて周波数効率(spectral efficiency)が良く、マルチ―ホップ(multi―hop)伝送遅延が減少するという有利な効果を有する。
図12は、シングルチャンネルの干渉の種類を概念的に示す図である。
図12(a)は、送受信個体での自己干渉(Self―interference)を示している。基地局は、端末にダウンリンク信号を伝送し、端末は、基地局にアップリンク信号を伝送する。この場合、全二重方式では、伝送及び受信が同時に行われるので、基地局は、自身が端末に伝送したダウンリンク信号を受信することができ、この信号が自己干渉信号になる。同様に、端末も、基地局にアップリンク信号を伝送するが、この信号が再び端末で受信される場合に自己干渉信号として作用する。
図12(b)は、一つの基地局と複数の基地局との間の通信における自己干渉を示している。図12(a)に示すように、基地局/端末は、ダウンリンク/アップリンク信号を伝送すると同時に受信することもできる。一つの基地局は、一つの端末のみと通信するのではなく、基地局のカバレッジ内の複数の端末と通信するので、図12(a)の自己干渉信号をより多く受信することができる。
また、基地局と通信する端末間にも、互いに干渉信号を生成し得る。基地局と通信する一つの端末は、自身のアップリンク信号を基地局に伝送するとき、隣接した他の端末でその信号を受信することができ、これが干渉信号と作用し得る。
図13は、基地局と端末との間の干渉の一形態を示す図である。
図13に示したように、一つの基地局は、複数の端末と通信することができる。基地局が伝送するダウンリンク信号は、複数の端末で受信されるが、自身も端末に伝送したダウンリンク信号を受信することができる。端末も、基地局にアップリンク信号を伝送できるが、基地局に伝送したアップリンク信号を自身が受信することもできる。また、端末は、他の端末が基地局に伝送したアップリンク信号を受信することも可能になる。一つの基地局(NB)は送受信機を含んでいるので、送信機では、端末(UE)に信号を伝送すると同時に、受信機で端末が伝送した信号を受信することができる。端末も送受信機を含んでいるので、送信機から基地局に信号を伝送すると同時に、受信機で基地局が伝送した信号を受信することができる。
図14は、従来の技術として干渉信号を除去する送受信機の構造を示す図である。
図14に示したように、干渉信号の除去は、デジタル干渉除去及びアナログ干渉除去領域で区分することができる。一つの送受信機個体で伝送アンテナTxを介して伝送された信号は、該当の送受信機の受信アンテナRxを介して再び受信され得る。これは、相手送受信機で受信しようとする元の目的信号の受信に干渉信号として作用し得るので、除去過程が要求される。本発明では、目的信号として相手送受信機で伝送するデータ信号(data signal)を説明しているが、目的信号は、制御信号も含む概念になり、データ信号のみならず、多様な形態の信号になり得る。
受信された目的信号及び干渉信号は、アナログ干渉除去を行う。上述したように、干渉除去方式は、デジタル干渉除去及びアナログ干渉除去方式に区分されるが、アナログ領域(analog domain)で除去ブロック(cancellation block)を通じて干渉信号が1次的に除去され、除去された信号は、LNA(Low Noise Amplifier)を経て受信機全体の雑音を低下させることができる。LNAを経た信号は、ADCコンバータを経てデジタル信号に変換される。
デジタル信号に変換された信号は、デジタル領域(digital domain)の除去ブロックを通じて2次的に干渉信号が除去された後、送受信機の受信信号として入力される。干渉が除去されたデジタル信号は、再びDACコンバータを経てアナログ信号に変換され、パワーアンプ(Power Amplifier)を経て増幅された後、アナログ領域での干渉除去に用いられる。
ただし、このような干渉除去方式において、基地局の立場では、アップリンク信号によって自己干渉信号が何かを測定することが難しく、自己干渉信号を正確に測定できないので、その除去も正確でないという問題がある。さらに、自己干渉信号によってアップリンク同期信号の測定も難しくなるという問題が発生し得る。
端末の立場では、該当の端末と隣接する端末のアップリンク信号伝送によって多重使用者干渉が増加し得るので、自己干渉信号及び多重使用者干渉信号がダウンリンク同期信号及びシステム信号の獲得を難しくし得る。
したがって、本発明では、このような問題を解決するために、干渉除去過程でアナログ領域及びデジタル領域の干渉除去をより正確に行う方式を提案する。
実施例1―自己干渉信号除去
図15は、本発明で適用しようとする干渉除去過程の一例を示すフローチャートである。
まず、送受信機の送信アンテナからチャンネルを推定する(S1510)。送信機は、自身が伝送する信号が何かを正確に知ることができるので(自身が伝送した信号であるので)、自身が伝送した信号が再び受信された自己干渉の場合、その信号の差を知ることができる。送受信機は、推定されたチャンネル及び送信アンテナの伝送信号を合成して基準信号を生成し(S1520)、生成された基準信号をアナログ信号に変換することができる(S1530)。
送受信機は、送受信機の受信アンテナを用いて相手送受信機で伝送するデータ信号を受信すると同時に、自己干渉信号も受信することができる。送受信機は、変換された基準信号を用いて前記の受信したデータ信号から自己干渉信号を除去する過程を経て効率的に自己干渉信号を除去することができる(S1540)。
このとき、チャンネル推定及び信号合成はデジタル領域で行われ、自己干渉信号の除去はアナログ領域で行われる方式を用いて、有機的な干渉除去過程を行うことができる。
図16は、本発明で適用しようとする干渉除去過程を行う送受信機の一例を示す図である。
図16に示したように、デジタル領域での干渉除去、アナログ領域での干渉除去及びEM(Electro―Magnetic)フィールド領域での干渉除去に区分することができる。
EMフィールドの送信アンテナTxでは、送受信機が伝送する信号を伝送するようになり、この信号は、受信アンテナRxが受信する目的信号と共に受信され得る。自己干渉信号が合成された目的信号から自己干渉信号を除去するために、送受信機は一連の過程を行うことができる。この過程は、図10を参照して説明したように大きく4段階に分けられ、各段階がデジタル領域及びアナログ領域のうちいずれの領域で行われるのかに注意する必要がある。
説明の便宜上、デジタル領域の干渉除去過程から説明する。デジタル領域では、目的信号及び自己干渉信号が結合された受信信号を知ることができる。このとき、該当の送受信機は、受信した信号を通じて受信信号の基地局―端末間のチャンネルを推定することができる。推定されたチャンネルは、受信信号がどれほど歪曲されたのかを把握することによって、受信信号のサイズなどを把握して推定することができる。MIMOなどの多重アンテナの場合は、単一の経路に比べてディレイ(delay)などによって正確なチャンネル推定を行うことがより難しくなり得るので、チャンネル推定過程を通じて目的信号がどれだけ歪曲されたのかを知ったときに正確な受信を行うことができる。送受信機は、自身が伝送した信号を知っているので、受信信号で自己干渉信号が何かを知ることができ、これを除去する方法で目的信号を獲得することができる。
チャンネル推定が終了した送受信機は、受信信号から目的信号を獲得するために、推定されたチャンネルを送信アンテナで伝送する伝送信号と合成(combining)することができる。容易に説明すると、自己干渉信号の除去のために歪曲された伝送信号を生成し、これを一つの基準信号(reference signal)と見なすことができる。送受信機は、各送信アンテナ別に伝送信号と受信端の受信信号で推定されたチャンネルとを合成することができる。
推定されたチャンネル及び伝送信号を合成して生成された基準信号は、送受信機で受信する受信信号と比較または合成し、自己干渉信号の除去を行うことができる。このとき、受信信号との合成をデジタル領域及びアナログ領域のうちいずれの領域で行うのかが重要な条件になり得る。
まず、アナログ領域で基準信号及び受信信号の合成が行われる場合を説明する。アナログ領域で合成するためには、以前のデジタル領域で生成された基準信号をアナログ信号に変換しなければならない。したがって、基準信号をDACコンバータを用いてアナログ信号に変換することができる。
自己干渉信号を除去する基準信号を用いて、受信信号から目的信号を獲得することができる。本発明では、目的信号をデータ信号と説明しているが、これは、制御信号を含む概念になり、多様な形態の信号を称する広義のデータ信号であることに注意すべきであろう。例えば、基準信号は、受信信号と180度の位相差を有する信号になり得る。換言すると、180度の反転位相を有するように具現することによって、二つの信号の位相に180度だけ差が生じるようになる。したがって、基準信号と受信信号を合成する場合、この信号は、本来の目的信号になり得る。
上述した二つの信号の合成領域についてさらに説明すると、アナログ領域で二つの信号を合成することによって、目的信号に対する送受信機の負担を減少させるという効果がある。獲得した目的信号は、LNA(low noise amplifier)を経て目的信号として入力されるが、アナログ領域で目的信号を獲得したので、自己干渉信号が含まれた受信信号に比べて、信号の強さの範囲が一定であるという効果がある。自己干渉信号が含まれる場合、信号の強さの可変範囲が大きいので、信号が不安定な強さでLNAを通過するようになり、送受信機に負担として作用し得る。
LNAを通過した目的信号は、ADCコンバータを経てデジタル信号に変換され、この変換された目的信号が送受信機の最終受信信号として入力される。このようなループ(loop)を持続的に繰り返して行うと、自己干渉信号と目的信号(データ信号)との間の(シンボル)干渉を避けることができ、AGC(Automatic Gain Control)及びLNAの安定化を図ることができる。
図17は、本発明で適用しようとする干渉除去過程を行う送受信機の更に他の一例を示す図である。
図17に示したように、図17が図16と区別される特徴は、全ての過程がデジタル領域で行われることにある。
上述した干渉除去過程と同様に、デジタル領域の干渉除去過程から説明する。デジタル領域では、目的信号及び自己干渉信号が結合された受信信号を知ることができる。このとき、該当の送受信機は、受信した信号を通じて受信信号の基地局―端末間のチャンネルを推定することができる。推定されたチャンネルは、受信信号がどれほど歪曲されたのかを把握するものであって、受信信号のサイズなどを把握して推定することができる。MIMOなどの多重アンテナの場合は、単一の経路に比べてディレイなどによって正確なチャンネル推定を行うことがさらに難しくなり得るので、チャンネル推定過程を通じて目的信号がどれほど歪曲されたのかを知ったときに正確な受信を行うことができる。送受信機は、自身が伝送した信号を知っているので、受信信号で自己干渉信号が何かを知ることができ、これを除去する方法で目的信号を獲得することができる。
チャンネル推定が終了した送受信機は、受信信号から目的信号を獲得するために、推定されたチャンネルを送信アンテナで伝送する伝送信号と合成することができる。容易に説明すると、自己干渉信号の除去のために歪曲された伝送信号を生成し、これを一つの基準信号と見なすことができる。送受信機は、各送信アンテナ別に伝送信号と受信端の受信信号で推定されたチャンネルとを合成することができる。
図17では、伝送信号及び推定されたチャンネルの合成後にも、デジタル領域で受信アンテナを介して受信された信号から干渉信号を除去する過程を示す。チャンネルの推定、信号の合成及び干渉除去過程が全てデジタル領域で行われるので、計算量の減少などによって信号処理に対する負担を減少させることができる。
送信アンテナが伝送する伝送信号及び推定されたチャンネルの合成を通じて基準信号を生成するので、この基準信号と受信された信号とを比較または合成し、自己干渉信号を除去することができる。まず、受信された信号に対して簡略に説明する必要がある。送受信機の受信アンテナで受信した信号は、目的とする信号(データ信号)の他にも自己干渉信号を含むことができ、この受信信号は、上述した図11とは異なり、LNAに入力され、雑音を減少させ、ADCコンバータを経てデジタル信号に変換される。したがって、変換された受信信号は、自己干渉信号を継続して含む状態になり得る。
変換された受信信号を以前に生成された基準信号と比較または合成し、本来の目的信号を獲得することができる。例えば、基準信号は、受信信号からビームフォーミングなどの多様な方式で 同一の周波数で同時に送受信 干渉信号を除去することができる。デジタル領域で自己干渉信号を除去することによって、送受信機の立場では、アナログ領域に信号を変換する負担を減少させることができ、信号処理量を減少させるという効果がある。
実施例2―自己干渉測定及び同期化
以下では、上述した自己干渉信号の除去のための送受信機の構造とは異なり、基地局と端末との間の信号送受信方法を変更して自己干渉信号を測定する方法を提案する。
図18は、基地局と端末との間のデュプレキシング方法の一例を示す図である。
図18に示したように、基地局(NB)及び端末(UE)は、互いに信号を取り交わすことができるが、基地局が端末に伝送する信号をダウンリンク信号(DL signal)といい、端末から基地局に伝送する信号をアップリンク信号(UL signal)という。上述したように、基地局/端末が伝送したダウンリンク信号が再び基地局/端末で受信される場合、この信号を自己干渉信号(self―interference signal)といい、端末が伝送したアップリンク信号が他の端末で受信される場合、これを多重使用者干渉信号(MU interference signal)という。
自己干渉信号を測定するために基地局が信号を送受信する方法で、基地局から端末にダウンリンク信号を伝送したり、端末から伝送されたアップリンク信号を受信する過程が行われる。このときのダウンリンク信号伝送及びアップリンク信号伝送の時間区間は、専用伝送時間区間を含むことができる。専用伝送時間区間では、前記基地局及び前記端末の信号伝送時間区間が区別される。換言すると、基地局がダウンリンク信号を伝送する時間区間には端末がアップリンク信号を伝送せず、端末がアップリンク信号を伝送する時間区間には基地局がダウンリンク信号を伝送しない。専用伝送区間以後には、再び全二重方式を適用することができる。このような方式は、一つの専用伝送時間区間に基地局―専用及び端末―専用伝送時間区間を割り当てる方法であって、基地局と端末の伝送時間を異ならせる点で同期情報の獲得に容易である。
図19は、本発明の一実施例によって端末がアップリンク信号を伝送する状態を示す図である。
図20は、本発明の一実施例によって基地局がダウンリンク信号を伝送する状態を示す図である。
図18〜図20を検討すると、まず、端末が基地局にアップリンク信号を伝送する。このとき、基地局は、端末にダウンリンク信号を伝送せず、アップリンク信号を受信する。基地局にアップリンク信号を伝送する端末は、自身が伝送した信号(自己干渉信号)を受信することができる。また、専用伝送区間は、基地局が伝送する時間区間及び端末が伝送する時間区間を区分するものであるので、複数の端末が同時にアップリンク信号を基地局に伝送することができる。このとき、端末自身以外の他の端末のアップリンク信号(MU signal)が端末で受信され得る。
これとは反対に、基地局の専用伝送区間では、基地局のみがダウンリンク信号を伝送することができ、端末は、基地局が伝送したダウンリンク信号を受信することができる。基地局も、自身が伝送したダウンリンク信号を自己干渉信号として受信することができる。
基地局及び端末に専用伝送時間区間を割り当てることによって、全二重方式の一部の区間に半二重方式を適用することができる。換言すると、図18〜図20を参考にすると、端末が送受信を同時に行える時間区間では、基地局が受信のみを行い、基地局が送受信を同時に行える時間区間では、端末が受信のみを行う。したがって、このような専用伝送時間区間を割り当てることによって、自身が伝送する信号を自己干渉信号として測定することができ、端末も、自身が伝送する信号を自己干渉信号として測定することができる。したがって、基地局及び端末は、自身が伝送した信号を再び受信(測定)することによって、端末チャンネル状態をより効率的に推定することができる。ただし、一つの解決できない問題があるので、基地局及び端末の専用伝送時間区間は区別したが、端末間の専用伝送時間区間を区別しないので、多重使用者干渉信号に対する測定を行えないという問題がある。
図21及び図22は、基地局と端末との間のデュプレキシング方法の更に他の一例を示す図である。
図21及び図22に示したように、専用伝送時間区間で基地局及び端末がそれぞれの専用伝送時間区間を有さず、基地局―専用または端末―専用伝送時間区間を有することもできる。ただし、専用伝送時間区間で基地局及び端末のうちいずれか一つのみが信号伝送を行うので、自己干渉信号の測定がより正確になり、同期信号の獲得にも有利である。ただし、周波数効率が図13を参照して説明した方式に比べて低いことは勘案すべきであろう。
図23は、本発明の一実施例によって基地局が複数の端末と信号を送受信する過程を示す図である。
図23に示したように、基地局は、セル内に位置する複数の端末と信号を送受信することができる。相対的に基地局が端末より広い範囲をカバーするので、基地局は、複数の端末にダウンリンク信号を伝送することができ、基地局のセル内に位置する複数の端末は、セルを担当する基地局にアップリンク信号を伝送することができる。この場合、上述したように、自己干渉信号及び多重使用者干渉信号が発生し得るので、これに対する除去方法が要求される。
図24は、本発明の一実施例によって基地局と端末との間のデュプレキシング方法の更に他の一例を示す図である。
図24に示したように、基地局及び端末の専用伝送時間区間があることが分かる。本発明では、説明の便宜上、一つの基地局(NB)及び2個の端末(UE1及びUE2)を例示として説明する。まず、基地局は、常に信号を伝送及び受信できる全二重方式を採択していることが分かる。したがって、基地局は、自身が端末にダウンリンク信号を伝送すると同時に、端末が伝送したアップリンク信号を受信することもできる。
端末1(UE1)は、基地局がダウンリンク信号を伝送する時間区間2410には信号を伝送しないように設定することができる。この基地局の専用伝送時間区間には、基地局が伝送するダウンリンク信号のみを受信する。
基地局の専用伝送時間区間2410が経過した後、端末1の専用伝送時間区間2420を割り当てることができる。この区間で、端末1は、アップリンク伝送のみを行うように設定することができる。すなわち、端末1は、信号の受信は行わないように設定することができる。このように設定する場合、端末1は、何ら信号も受信しないので、自身が伝送するアップリンク信号を自己干渉信号として受信しないという利点がある。端末1の専用伝送時間区間で、基地局は、端末1が伝送したアップリンク信号を受信することができ、自身のダウンリンク信号を伝送することもできる。したがって、基地局の立場では、自身が伝送するダウンリンク信号が基地局に自己干渉信号として受信されることもある。基地局と通信する他の端末(UE2)は、伝送は行わず、受信のみを行うように設定されるので(端末1の専用伝送時間区間であるので)、基地局のダウンリンク信号を受信することができ、これと同時に、端末1が伝送した信号を多重使用者干渉信号(MU interference sigal)として受信することができる。
端末1の専用伝送時間区間2410が経過した後は、端末2の専用伝送時間区間2430を割り当てることができる。この区間では、端末2は、アップリンク信号を伝送するだけで、何ら信号も受信しない。上述した端末1の専用伝送区間と同様に、端末2は何ら信号も受信しないので、自身が伝送するアップリンク信号を自己干渉信号として受信しないという利点がある。端末2の専用伝送時間区間で、基地局は、端末2が伝送したアップリンク信号を受信することができ、自身のダウンリンク信号を伝送することもできる。したがって、基地局の立場では、自身が伝送するダウンリンク信号が基地局に自己干渉信号として受信されることもある。基地局と通信する他の端末(UE1)は、伝送は行わず、受信のみを行うように設定されるので(端末2の専用伝送時間区間であるので)、基地局のダウンリンク信号を受信することができ、これと同時に、端末2が伝送した信号を多重使用者干渉信号(MU interference signal)として受信することができる。
上述した本発明の自己干渉信号の除去及び測定は、上述した本発明の多様な実施例で説明した各事項に独立的に適用されたり、または2以上の実施例が同時に適用されるように具現することができる。重複する内容は、明確性のために説明を省略する。
上述した本発明の各実施例は、多様な手段を通じて具現することができる。例えば、本発明の各実施例は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェアまたはそれらの結合などによって具現することができる。
ハードウェアによる具現の場合、本発明の各実施例に係る方法は、一つまたはそれ以上のASICs(Application Specific Integrated Circuits)、DSPs(Digital Signal Processors)、DSPDs(Digital Signal Processing Devices)、PLDs(Programmable Logic Devices)、FPGAs(Field Programmable Gate Arrays)、プロセッサ、コントローラー、マイクロコントローラー、マイクロプロセッサなどによって具現することができる。
ファームウェアやソフトウェアによる具現の場合、本発明の各実施例に係る方法は、以上で説明した機能または動作を行うモジュール、手順または関数などの形態で具現することができる。ソフトウェアコードは、メモリユニットに保存されてプロセッサによって駆動され得る。前記メモリユニットは、前記プロセッサの内部または外部に位置し、既に公知の多様な手段によって前記プロセッサとデータを取り交わすことができる。
上述したように開示された本発明の好ましい実施形態に対する詳細な説明は、当業者が本発明を具現して実施できるように提供された。以上では、本発明の好ましい実施形態を参照して説明したが、該当の技術分野で熟練した当業者であれば、下記の特許請求の範囲に記載した本発明の思想及び領域から逸脱しない範囲内で本発明を多様に修正及び変更させ得ることを理解できるだろう。したがって、本発明は、ここで示した各実施形態に制限されるものではなく、ここで開示した各原理及び新規の特徴と一致する最広の範囲を付与するものである。