本明細書及び添付される特許請求の範囲では、不定冠詞「a(1つの)」及び「an(1つの)」並びに定冠詞「the(その)」は、文脈上そうでないとする明確な指示がない限り、単数の指示対象のみならず複数の指示対象も含む。
本明細書では、特記されない限り、用語「アルキル」は直鎖または分岐鎖の飽和一価炭化水素基を指し、アルキルは、1つ以上の置換基により所望により置換されていてもよい。特定の実施形態において、アルキルは、1から20(C1−20)、1から15(C1−15)、1から12(C1−12)、1から10(C1−10)、若しくは1から6(C1−6)の炭素原子を有する直鎖飽和一価炭化水素基、または3から20(C3−20)、3から15(C3−15)、3から12(C3−12)、3から10(C3−10)、若しくは3から6(C3−6)の炭素原子の分岐鎖飽和一価炭化水素基である。本明細書では、直鎖C1−6及び分岐鎖C3−6アルキル基は「低級アルキル」とも称される。アルキル基の例には、メチル、エチル、プロピル(例えば、n−プロピル及びイソプロピルなど全異性体形態を含む)、ブチル(例えば、n−ブチル、イソブチル、及びt−ブチルなど全異性体形態を含む)、ペンチル(全異性体形態を含む)、及びヘキシル(全異性体形態を含む)があるが、これらに限定されない。例えば、C1−6アルキルは、1から6の炭素原子の直鎖飽和一価炭化水素基または3から6の炭素原子の分岐鎖飽和一価炭化水素基を指す。特定の実施形態において、アルキルは、本明細書で別の場所に記載されている通り、所望により置換されている。
本明細書では、特記されない限り、用語「アルケニル」は、1つ以上の、ある実施形態において1から5つの炭素−炭素二重結合を含む直鎖または分岐鎖の一価炭化水素基を指す。アルケニルは、1つ以上の置換基により所望により置換されていてもよい。用語「アルケニル」は、当業者に認識される通り、「シス」及び「トランス」配置、または「E」及び「Z」配置を有する基も包含する。例えば、C2−6アルケニルは、2から6の炭素原子の直鎖不飽和一価炭化水素基または3から6の炭素原子の分岐鎖不飽和一価炭化水素基を指す。特定の実施形態において、アルケニルは、2から20(C2−20)、2から15(C2−15)、2から12(C2−12)、2から10(C2−10)、若しくは2から6(C2−6)の炭素原子の直鎖一価炭化水素基、または3から20(C3−20)、3から15(C3−15)、3から12(C3−12)、3から10(C3−10)、若しくは3から6(C3−6)の炭素原子の分岐鎖一価炭化水素基である。アルケニル基の例には、エテニル、プロペン−1−イル、プロペン−2−イル、アリル、ブテニル、及び4−メチルブテニルがあるが、これらに限定されない。特定の実施形態において、アルケニルは、本明細書で別の場所に記載されている通り、所望により置換されている。
本明細書では、特記されない限り、用語「アルキニル」は、1つ以上の、ある実施形態において1から5つの炭素−炭素三重結合を含む直鎖または分岐鎖の一価炭化水素基を指す。アルキニルは、1つ以上の置換基により所望により置換されていてもよい。特定の実施形態において、アルキニルは、2から20(C2−20)、2から15(C2−15)、2から12(C2−12)、2から10(C2−10)、若しくは2から6(C2−6)の炭素原子の直鎖一価炭化水素基、または3から20(C3−20)、3から15(C3−15)、3から12(C3−12)、3から10(C3−10)、若しくは3から6(C3−6)の炭素原子の分岐鎖一価炭化水素基である。アルキニル基の例には、エチニル(−C≡CH)及びプロパルギル(−CH2C≡CH)があるが、これらに限定されない。例えば、C2−6アルキニルは、2から6の炭素原子の直鎖不飽和一価炭化水素基または3から6の炭素原子の分岐鎖不飽和一価炭化水素基を指す。特定の実施形態において、アルキニルは、本明細書で別の場所に記載されている通り、所望により置換されている。
本明細書では、特記されない限り、用語「シクロアルキル」は、単環式または多環式の完全または部分的に飽和した橋架けまたは非橋架け炭化水素基または環系を指し、1つ以上の置換基により所望により置換されていてもよい。特定の実施形態において、シクロアルキルは、3から20(C3−20)、3から15(C3−15)、3から12(C3−12)、3から10(C3−10)、または3から7(C3−7)の炭素原子を有する。シクロアルキル基の例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、デカリニル、及びアダマンチルがあるがこれらに限定されない。特定の実施形態において、シクロアルキルは、結合点が完全または部分的に飽和した橋架けまたは非橋架けの炭化水素環であり、他の環(複数可)が飽和でも、部分的に不飽和でも、芳香族でもよい、二環式、三環式、または四環式の炭素環も指す。多環式シクロアルキル基の例には、2,3−ジヒドインジル(dihydoindyl)、1,2,3,4−テトラヒドロナフチル、及び1,2−ジヒドロアセナフチルがある。特定の実施形態において、シクロアルキルは、結合点が完全または部分的に飽和した橋架けまたは非橋架けの炭化水素環であり、1つ以上の他の環(複数可)が飽和、部分的に不飽和、または芳香族であり、O、S、及びNから独立に選択される1つ以上のヘテロ原子を含む、二環式、三環式、または四環式の環系でもよい。特定の実施形態において、シクロアルキルは、本明細書で別の場所に記載されている通り、所望により置換されている。特定の実施形態において、環炭素原子は、オキソにより所望により置換されていてもよい。
本明細書では、特記されない限り、用語「ヘテロアルキル」は、述べられた数の炭素原子及び、1つ以上の、ある実施形態において1から3つのO、N、Si、及びSからなる群から選択されるヘテロ原子からなり、窒素及び硫黄原子が酸化されていてもよく、窒素ヘテロ原子が所望により四級化されていてもよい安定な直鎖若しくは分岐鎖若しくは環状の炭化水素基、またはこれらの組み合わせを指す。ある実施形態において、ヘテロ原子(複数可)O、N、及びSは、ヘテロアルキル基のどのような内部の位置にも配置され得る。ある実施形態において、ヘテロ原子Siは、アルキル基が分子の残りに結合している位置を含むヘテロアルキル基のどのような位置にも(例えば、内部または末端の位置)配置され得る。例には、−CH2−CH2−O−CH3、−CH2−CH2−NH−CH3、−CH2−CH2−N(CH3)−CH3、−CH2−S−CH2−CH3、−CH2−CH2−S(O)−CH3、−CH2−CH2−S(O)2−CH3、−CH=CH−O−CH3、−Si(CH3)3、−CH2−CH=N−OCH3、及び−CH=CH−N(CH3)−CH3があるが、これらに限定されない。例えば、−CH2−NH−O−CH3及び−CH2−O−Si(CH3)3など、最高で2つのヘテロ原子が連続してよい。特定の実施形態において、ヘテロアルキルは、本明細書で別の場所に記載されている通り、所望により置換されている。
本明細書では、特記されない限り、用語「アルコキシル」は、述べられた数の炭素原子及び1つ以上の、ある実施形態において1から3つのO原子からなる安定な直鎖若しくは分岐鎖若しくは環状の炭化水素基、またはこれらの組み合せを指す。アルコキシルの例には、−O−CH3、−O−CF3、−O−CH2−CH3、−O−CH2−CH2−CH3、−O−CH−(CH3)2、及び−O−CH2−CH2−O−CH3があるが、これらに限定されない。ある実施形態において、アルコキシルは、本明細書で別の場所に記載されている通り、所望により置換されている。
本明細書では、特記されない限り、用語「アミノアルキル」は、述べられた数の炭素原子及び1つ以上の、ある実施形態において1から3つのN原子からなる安定な直鎖若しくは分岐鎖若しくは環状の炭化水素基、またはこれらの組み合わせを指す。アミノアルキルの例には、−NH−CH3、−N(CH3)2、−NH−CH2−CH3、−N(CH3)−CH2−CH3、−NH−CH−(CH3)2、−CH2−CH2−NH−CH3、及び−CH2−CH2−N(CH3)2があるが、これらに限定されない。ある実施形態において、アミノアルキルは、本明細書で別の場所に記載されている通り、所望により置換されている。いくつかの実施形態において、アミノアルキルは、所望により1つ以上のハロにより置換されている。
本明細書では、特記されない限り、用語「アリール」は、少なくとも1つの芳香族炭化水素環を含む、所望により置換されている単環式または多環式の基または環系を指す。特定の実施形態において、アリールは、6から20、6から15、または6から10の環原子を有する。アリール基の例には、フェニル、ナフチル、フルオレニル、アズレニル、アンスリル、フェナントリル、ピレニル、ビフェニル、及びテルフェニルがあるが、これに限定されない。特定の実施形態において、アリールは、結合点が芳香族炭化水素環であり、他の環(複数可)が、飽和、部分的に不飽和、または芳香族の炭化水素の環でよい二環式、三環式、または四環式の炭素環、例えば、ジヒドロナフチル、インデニル、インダニル、またはテトラヒドロナフチル(テトラリニル)も指す。特定の実施形態において、アリールは、結合点が芳香族炭化水素環であり、1つ以上の環(複数可)が、(a)飽和、部分的不飽和、若しくは芳香族の炭素環式環であるか;または(b)O、S、及びNから独立に選択される1つ以上のヘテロ原子を含む飽和若しくは部分的に不飽和の環であり、窒素または硫黄原子が所望により酸化されていてもよく、窒素原子が所望により四級化されていてもよく、環炭素原子が所望によりオキソにより置換されていてもよい二環式、三環式、または四環式の環系のこともある。特定の実施形態において、アリールは、本明細書で別の場所に記載されている通り、所望により1つ以上の置換基により置換されている。
本明細書では、特記されない限り、用語「アリールアルキル」または「アラルキル」は、アリールにより置換された一価アルキル基を指す。アラルキルの例にはベンジルがあるがこれに限定されない。特定の実施形態において、アルキルとアリールはどちらも、本明細書で別の場所に記載されている通り、所望により1つ以上の置換基により置換されていてもよい。
本明細書では、特記されない限り、用語「シクロアルキルアルキル」は、シクロアルキルにより置換された一価アルキル基を指す。特定の実施形態において、アルキルとシクロアルキルはどちらも、本明細書で別の場所に記載されている通り、所望により1つ以上の置換基により置換されていてもよい。
本明細書では、特記されない限り、用語「ヘテロアリール」は、O、S、及びNから独立に選択される1つ以上のヘテロ原子を有する少なくとも1つの芳香環を含む、所望により置換された単環式若しくは多環式の基または環系を指す。ある実施形態において、各環のヘテロ原子の総数が4以下であり各環が少なくとも1つの炭素原子を含むという条件で、ヘテロアリール基の各環は、1または2つのO原子、1または2つのS原子、及び/または1から4つのN原子を含んでよい。特定の実施形態において、ヘテロアリールは、5から20、5から15、または5から10の環原子を有する。特定の実施形態において、ヘテロアリールは、結合点が(a)O、S、及びNから独立に選択される1つ以上のヘテロ原子を含む芳香環であり、窒素または硫黄原子が所望により酸化されていてよく、窒素原子が所望により四級化されていてよく、他の環(複数可)が飽和、部分的に飽和、または芳香族であり、炭素環式でも、O、S、及びNから独立に選択される1つ以上のヘテロ原子を含んでいてもよく、窒素または硫黄原子が所望により酸化されていてよく、窒素原子が所望により四級化されていてよく、環炭素原子がオキソにより所望により置換されているか;または(b)結合点が芳香族炭素環式環であり、他の環(複数可)が芳香族であり、O、S、及びNから独立に選択される1つ以上のヘテロ原子を含み、窒素または硫黄原子が所望により酸化されていてよく、窒素原子が所望により四級化されていてよい、二環式、三環式、または四環式の環を指す。単環式ヘテロアリール基の例には、フラニル、イミダゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリル、チアジアゾリル、チアゾリル、チエニル、テトラゾリル、トリアジニル、及びトリアゾリルがあるが、これらに限定されない。二環式ヘテロアリール基の例には、ベンゾフラニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾイソオキサゾリル(benzoisoxazolyl)、ベンゾピラニル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾオキサゾリル、フロピリジル、イミダゾピリジニル、イミダゾチアゾリル、インドリジニル、インドリル、インダゾリル、イソベンゾフラニル、イソベンゾチエニル、イソインドリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、ナフチリジニル、オキサゾロピリジニル、フタラジニル、プテリジニル、プリニル、ピリドピリジル、ピロロピリジル、キノリニル、キノキサリニル、キナゾリニル、チアジアゾロピリミジル、及びチエノピリジルがあるが、これらに限定されない。三環式ヘテロアリール基の例には、アクリジニル、ベンゾインドリル、カルバゾリル、ジベンゾフラニル、ペリミジニル、フェナントロリニル、フェナントリジニル、フェナルサジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、及びキサンテニルがあるが、これらに限定されない。特定の実施形態において、ヘテロアリールは、本明細書で別の場所に記載されている通り、所望により1つ以上の置換基により置換されている。
本明細書では、特記されない限り、用語「ヘテロシクロアルキル」または「ヘテロシクリル」は、O、S、及びNから独立に選択される1つ以上のヘテロ原子を有する少なくとも1つの非芳香環を含み、残りの環原子が炭素原子であり、窒素または硫黄原子が所望により酸化されていてよく、窒素原子が所望により四級化されていてよく、環炭素原子が所望によりオキソにより置換されている、所望により置換された単環式または多環式の基または環系を指す。特定の実施形態において、ヘテロシクリルまたはヘテロシクロアルキル基は、3から20、3から15、3から10、3から8、4から7、または5から6の環原子を有する。特定の実施形態において、ヘテロシクリルまたはヘテロシクロアルキルは、縮合または橋架けの環系を含むことがあり、結合点がO、S、及びNから独立に選択される1つ以上のヘテロ原子を有する非芳香族(すなわち部分的に飽和または完全に飽和)環であり、窒素または硫黄原子が所望により酸化されていてよく、窒素原子が所望により四級化されていてよく、環炭素原子が所望によりオキソにより置換されていてよく、他の環(複数可)が、O、S、及びNから独立に選択される1つ以上のヘテロ原子を所望により有する飽和、部分的に不飽和、または芳香環(複数可)でよく、窒素または硫黄原子が所望により酸化されていてよく、窒素原子が所望により四級化されていてよく、環炭素原子が所望によりオキソにより置換されていてよい、二環式、三環式、または四環式の環系である。ヘテロシクロアルキルまたはヘテロシクリルは、非芳香族複素環式環のヘテロ原子または炭素原子で主構造に結合でき、安定な化合物の形成をもたらす。例には、アゼピニル、ベンゾジオキサニル、ベンゾジオキソリル、ベンゾフラノニル、ベンゾピラノニル、ベンゾピラニル、ベンゾテトラヒドロフラニル、ベンゾテトラヒドロチエニル、ベンゾチオピラニル、ベンゾオキサジニル、β−カルボリニル、クロマニル、クロモニル、シンノリニル、クマリニル、デカヒドロイソキノリニル、ジヒドロベンズイソチアジニル、ジヒドロベンズイソオキサジニル、ジヒドロフリル、ジヒドロイソインドリル、ジヒドロピラニル、ジヒドロピラゾリル、ジヒドロピラジニル、ジヒドロピリジニル、ジヒドロピリミジニル、ジヒドロピロリル、ジオキソラニル、1,4−ジチアニル、フラノニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、インドリニル、イソベンゾテトラヒドロフラニル、イソベンゾテトラヒドロチエニル、イソクロマニル、イソクマリニル、イソインドリニル、イソチアゾリジニル、イソオキサゾリジニル、モルホリニル、オクタヒドロインドリル、オクタヒドロイソインドリル、オキサゾリジノニル、オキサゾリジニル、オキシラニル、ピペラジニル、ピペリジニル、4−ピペリドニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピロリジニル、ピロリニル、キヌクリジニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチエニル、チアモルホリニル、チアゾリジニル、テトラヒドロキノリニル、及び1,3,5−トリチアニルがあるが、これらに限定されない。特定の実施形態において、ヘテロシクリルまたはヘテロシクロアルキル環が1つ以上のOを含む場合、ヘテロシクリルまたはヘテロシクロアルキルは、「シクロアルコキシル」とも呼ばれることがある。特定の実施形態において、ヘテロシクリルまたはヘテロシクロアルキルは、本明細書で別の場所に記載されている通り、1つ以上の置換基により所望により置換されている。
用語「併用療法」は、本明細書では、2種以上の薬剤及び/またはそれらの代謝物の両方が対象中に同時に存在するように、2種以上の薬剤を対象へ投与することを包含する。併用療法は、別々な組成物での同時投与、別々な組成物での異なる時間での投与、または両薬剤が存在する組成物での投与を含み得る。
本明細書では、特記されない限り、用語「所望により置換された」は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、アルコキシル、アミノアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルなどの基が、例えば、(a)1つ以上の、ある実施形態において、1、2、3、または4つの置換基Q1により所望によりそれぞれ置換されているC1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、及びヘテロシクリル;並びに(b)ハロ、シアノ(−CN)、ニトロ(−NO2)、オキソ(=O)、−C(O)Ra、−C(O)ORa、−C(O)NRbRc、−C(NRa)NRbRc、−ORa、−OC(O)Ra、−OC(O)ORa、−OC(O)NRbRc、−OC(=NRa)NRbRc、−OS(O)Ra、−OS(O)2Ra、−OS(O)NRbRc、−OS(O)2NRbRc、−NRbRc、−NRaC(O)Rd、−NRaC(O)ORd、−NRaC(O)NRbRc、−NRaC(=NRd)NRbRc、−NRaS(O)Rd、−NRaS(O)2Rd、−NRaS(O)NRbRc、−NRaS(O)2NRbRc、−SRa、−S(O)Ra、−S(O)2Ra、−S(O)NRbRc、及び−S(O)2NRbRc(式中、Ra、Rb、Rc、及びRdはそれぞれ独立に、(i)水素;(ii)1つ以上の、ある実施形態において、1、2、3、若しくは4つの置換基Q1により所望によりそれぞれ置換されているC1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、若しくはヘテロシクリルであるか;または(iii)RbとRcは、それらが結合しているN原子と共に、1つ以上の、ある実施形態において、1、2、3、または4つの置換基Q1により所望により置換されているヘテロアリールまたはヘテロシクリルを形成する)から独立に選択される1つ以上の置換基により置換され得ることを意味する。本明細書では、特記されない限り、置換され得る基は全て、「所望により置換されて」いる。
本明細書では、特記されない限り、用語「医薬的に許容可能な塩」は、無機酸及び有機酸を含む医薬的に許容可能な非毒性の酸から調製された塩を指す。好適な非毒性の酸には、酢酸、アルギン酸、アントラニル酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、ギ酸、フマル酸、フロ酸、グルコン酸、グルタミン酸、グルコレン酸(glucorenic)、ガラクツロン酸、グリシド酸、臭化水素酸、塩化水素酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、粘液酸、硝酸、パモ酸、パントテン酸、フェニル酢酸、プロピオン酸、リン酸、サリチル酸、ステアリン酸、コハク酸、スルファニル酸、硫酸、酒石酸、及びp−トルエンスルホン酸などの無機酸及び有機酸がある。
本明細書では、特記されない限り、用語「溶媒和物」は、非共有結合の分子間力により結合した化学量論的または非化学量論的量の溶媒をさらに含む本明細書に提供される化合物またはその塩を指す。溶媒が水である場合、溶媒和物は水和物である。特定の実施形態において、本明細書に開示される化合物は、溶媒和物として提供され得る。特定の実施形態において、本明細書に開示される化合物は、水和物として提供され得る。
本明細書では、特記されない限り、用語「立体異性体」は、全てのエナンチオマー的に/ジアステレオマー的に/立体異性体的に純粋な本明細書に提供される化合物及びエナンチオマー的に/ジアステレオマー的に/立体異性体的に富化された本明細書に提供される化合物を包含する。
本明細書では、特記されない限り、用語「立体異性体的に純粋な」は、ある化合物の1つの立体異性体を含み、その化合物の他の立体異性体を実質的に含まない組成物を意味する。例えば、1つのキラル中心を有する化合物の立体異性体的に純粋な組成物は、その化合物の反対のエナンチオマーを実質的に含まないだろう。2つのキラル中心を有する化合物の立体異性体的に純粋な組成物は、その化合物の他のジアステレオマーを実質的に含まないだろう。典型的な立体異性体的に純粋な化合物は、約80重量%を超えるその化合物の一方の立体異性体及び約20重量%未満のその化合物の他の立体異性体、約90重量%を超えるその化合物の一方の立体異性体及び約10重量%未満のその化合物の他の立体異性体、約95重量%を超えるその化合物の一方の立体異性体及び約5重量%未満のその化合物の他の立体異性体、約97重量%を超えるその化合物の一方の立体異性体及び約3重量%未満のその化合物の他の立体異性体、または約99重量%を超えるその化合物の一方の立体異性体及び約1重量%未満のその化合物の他の立体異性体を含む。
本明細書では、特記されない限り、用語「立体異性体的に富化された」は、約55重量%を超えるある化合物の一方の立体異性体、約60重量%を超えるある化合物の一方の立体異性体、約70重量%を超える、または約80重量%を超えるある化合物の一方の立体異性体を含む組成物を意味する。
本明細書では、特記されない限り、用語「エナンチオマー的に純粋な」は、1つのキラル中心を有する化合物を有する立体異性体的に純粋な組成物を意味する。同様に、用語「エナンチオマー的に富化された」は、1つのキラル中心を有する化合物の立体異性体的に富化された組成物を意味する。
特定の実施形態において、本明細書では、特記されない限り、「光学活性な」及び「エナンチオマー的に活性な」は、約50%以上の、約70%以上の、約80%以上の、約90%以上の、約91%以上の、約92%以上の、約93%以上の、約94%以上の、約95%以上の、約96%以上の、約97%以上の、約98%以上の、約99%以上の、約99.5%以上の、または約99.8%以上の鏡像体過剰率またはジアステレオマー過剰率を有する分子の集団を指す。特定の実施形態において、化合物は、検討しているラセミ体の総重量に基づいて、約95%以上の望ましいエナンチオマーまたはジアステレオマー及び約5%以下のあまり好ましくないエナンチオマーまたはジアステレオマーを含む。
光学活性な化合物を記載する際に、接頭語R及びSは、そのキラル中心(複数可)に対して分子の絶対配置を示すために使用される。(+)及び(−)は、化合物の旋光度、すなわち、光学活性化合物により偏光面が回転される方向を示すために使用される。(−)接頭語は、化合物が左旋性である、すなわち、化合物が偏光面を左すなわち反時計回りに回転させることを示す。(+)接頭語は、化合物が右旋性である、すなわち、化合物が偏光面を右すなわち時計回りに回転させることを示す。しかし、旋光度の記号、(+)及び(−)は、分子の絶対配置、R及びSと関連していない。
本明細書では、特記されない限り、用語「約」または「およそ」は、当業者により決定される特定の値の許容可能な誤差を意味し、それは部分的にその値がどのように測定または決定されるかに依存する。特定の実施形態において、用語「約」または「およそ」は、1、2、3、または4標準偏差内を意味する。特定の実施形態において、用語「約」または「およそ」は、ある値または範囲の50%以内、30%以内、25%以内、20%以内、15%以内、10%以内、9%以内、8%以内、7%以内、6%以内、5%以内、4%以内、3%以内、2%以内、1%以内、0.5%以内、0.1%以内、または0.05%以内を意味する。
本明細書では、特記されない限り、用語「医薬的に許容可能な担体」、「医薬的に許容可能な賦形剤」、「生理的に許容可能な担体」、または「生理的に許容可能な賦形剤」は、液体または固体の充填剤、希釈剤、溶媒、またはカプセル化材料などの医薬的に許容可能な物質、組成物、またはビヒクルを指す。ある実施形態において、各成分は、医薬製剤の他の成分と適合し、過度な毒性、刺激、アレルギー反応、免疫原性、または他の問題若しくは合併症なしにヒト及び動物の組織または器官に接触させて使用するのに好適で、妥当なベネフィット/リスク比と釣り合っているという意味で「医薬的に許容可能な」ものである。Remington:The Science and Practice of Pharmacy,21st Edition,Lippincott Williams & Wilkins:Philadelphia,PA,2005;Handbook of Pharmaceutical Excipients,5th Edition,Rowe et al.,Eds.,The Pharmaceutical Press and the American Pharmaceutical Association:2005;及びHandbook of Pharmaceutical Additives,3rd Edition,Ash and Ash Eds.,Gower Publishing Company:2007;Pharmaceutical Preformulation and Formulation,2nd Edition,Gibson Ed.,CRC Press LLC:Boca Raton,FL,2009を参照されたい。
本明細書では、特記されない限り、用語「有効成分」及び「活性物質」は、病態、疾患、または疾病の1つ以上の症状を治療、予防、または改善するために、単独または1種以上の医薬的に許容可能な賦形剤との組み合わせで対象に投与される化合物を指す。本明細書では、「有効成分」及び「活性物質」は、本明細書に記載される化合物の光学活性な異性体のことがある。
本明細書では、特記されない限り、用語「薬物」及び「治療剤」は、病態、疾患、または疾病の1つ以上の症状を治療、予防、管理、または改善するために、対象に投与される化合物またはその医薬組成物を指す。
本明細書では、特記されない限り、用語「治療する」「治療すること」、及び「治療」は、疾病若しくは疾患またはその疾病若しくは疾患に関連する1つ以上の症状の根絶または改善を指す。ある実施形態において、そのような症状は、当業者に、治療される疾病または疾患に関連することが知られているものである。特定の実施形態において、その用語は、そのような疾病または疾患を有する対象への1種以上の予防剤または治療剤の投与から生じる、その疾病または疾患の蔓延または悪化の最小化を指す。いくつかの実施形態において、その用語は、特定の疾病の症状の始まりの後で、他の追加の活性剤があってもなくても、本明細書に提供される化合物を投与することを指す。
本明細書では、特記されない限り、用語「予防する」、「予防すること」、及び「予防」は、疾病若しくは疾患またはその疾病若しくは疾患に関連する1つ以上の症状の始まり、再発、または蔓延の予防を指す。ある実施形態において、そのような症状は、当業者に、予防される疾病または疾患に関連することが知られているものである。特定の実施形態において、その用語は、症状の始まりの前に、特に本明細書に提供される疾病または疾患のリスクがある患者に、他の追加の活性化合物があってもなくても、本明細書に提供される化合物による治療またはその投与を指す。その用語は、特定の疾病の症状の抑制または低減を包含する。特に、疾病の家族歴を有する患者は、特定の実施形態における予防レジメンの候補である。さらに、再発する症状の履歴を有する患者も、予防の潜在的候補である。この点で、用語「予防」は、用語「予防的治療」と互換的に使用され得る。
本明細書では、特記されない限り、用語「管理する」、「管理すること」、及び「管理」は、疾病若しくは疾患またはその疾病若しくは疾患に関連する1つ以上の症状の進行、蔓延、または悪化の予防または緩徐化を指す。ある実施形態において、そのような症状は、当業者に、管理される疾病または疾患を関連することが知られているものである。多くの場合、対象が予防剤及び/または治療剤から引き出す有益な作用は、疾病または疾患の治癒をもたらさない。この点で、用語「管理すること」は、特定の疾病を患った患者を、疾病の再発を予防または最小化しようとして治療することを包含する。
本明細書では、特記されない限り、特定の医薬組成物の投与による特定の疾患の症状の「改善」は、永久的であろうが一時的であろうが、永続的であろうが一過性であろうが、組成物の投与に帰すことができるか、またはそれに関連し得る軽減を意味する。
本明細書では、特記されない限り、化合物の「治療上有効な量」は、疾病または疾患の治療または管理において治療効果を与えるか、疾病または疾患に関連する1つ以上の症状を遅延または最小化するのに充分な量である。化合物の治療上有効な量は、単独または他の療法との組み合わせで、疾病または疾患の治療または管理において治療効果を与える治療剤の量を意味する。用語「治療上有効な量」は、療法全体を向上させ、疾病若しくは疾患の症状若しくは原因を低減若しくは回避させ、または別な治療剤の治療効能を増大させる量を包含し得る。
本明細書では、特記されない限り、化合物の「予防上有効な量」は、疾病若しくは疾患を予防するか、またはその再発を予防するのに充分な量である。化合物の予防上有効な量は、単独または他の薬剤との組み合わせで、疾病の予防に予防的な利益を与える治療剤の量を意味する。用語「予防上有効な量」は、全体的な予防を向上させるか、または別な予防剤の予防的な効能を増大させる量を包含し得る。
本明細書では、特記されない限り、用語「対象」は、霊長類(例えば、ヒト)、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、マウスなどを含むがこれらに限定されない、哺乳動物などの動物を含むように本明細書で定義される。具体的な実施形態において、対象はヒトである。
本明細書では、特記されない限り、用語「神経疾患」は、哺乳動物の中枢神経または末梢神経系のあらゆる病態を指す。用語「神経疾患」は、神経変性疾患(例えば、アルツハイマー病、パーキンソン病、及び筋萎縮性側索硬化症)、神経精神病(例えば、統合失調症及び全般性不安障害などの不安)、及び情動障害(例えば、うつ病、双極性障害、躁状態、及び注意欠陥障害)を含むが、これらに限定されない。例示的な神経疾患には、MLS(小脳性運動失調症)、ハンチントン病、ダウン症候群、多発梗塞性認知症、てんかん発作重積状態(status epilecticus)、打撲性損傷(例えば、脊髄損傷及び頭部損傷)、ウイルス感染誘発性神経変性、(例えば、AIDS、脳症)、てんかん、良性健忘、非開放性頭部損傷、睡眠障害、大うつ病性障害、気分変調症、季節性情動障害、認知症、運動障害、精神病、アルコール依存症、心的外傷後ストレス障害などがあるが、これらに限定されない。「神経疾患」は、その疾患に関連するあらゆる病態も含む。例えば、神経変性疾患を治療する方法は、神経変性疾患に関連した記憶喪失及び/または認知の喪失を治療する方法を含む。例示的な方法であれば、神経変性疾患に特徴的な神経機能の喪失を治療または予防することも含むだろう。「神経疾患」は、少なくとも部分的にモノアミン(例えば、ノルエピネフリン)シグナル伝達経路に関与しているあらゆる疾病または病態(例えば、心血管疾患)も含む。
本明細書では、特記されない限り、本明細書中の他所で記載される用語「精神病」、「統合失調症」、「強迫性障害」、「物質濫用」、「不安」、「摂食障害」、「片頭痛」、及び他のCNSまたは神経疾患は、当技術分野における認められた意味と一致するように本明細書で使用される。例えば、Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders,4th Ed.,American Psychiatric Association(1997)(DSM IVTM)を参照されたい。
本明細書では、特記されない限り、用語「発作」は神経疾患を指し、「痙攣」と互換的に使用され得るが、発作には多くの種類があり、その一部は痙攣の代りに微妙または軽度の症状を有する。ある実施形態において、本明細書での用語「発作」は、「痙攣」を包含するものとする。いくつかの実施形態において、発作は、脳内の無秩序で突然の電気活動により起こされ得る。いくつかの実施形態において、痙攣は、筋肉が繰り返し収縮及び弛緩する間の高速で制御不能な震えである。特記されない限り、用語「痙攣」及び「発作」は、the Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders,4th Ed.,American Psychiatric Association(1997)(DSM IVTM)に見られる通りの認められた意味に従って本明細書で使用される。
本明細書では、特記されない限り、用語「うつ病」は、大うつ病性障害(MDD)または単極性うつ病、双極性障害、気分変調症、季節性情動障害(SAD)、及び治療抵抗性うつ病を含むが、これらに限定されない全形態のうつ病を含む。「大うつ病性障害」は、本明細書において、「単極性うつ」、「単極性うつ病性障害」、及び「大うつ病」と互換的に使用される。「うつ病」は、全形態の疲労(例えば、慢性疲労症候群)及び認知障害などの、通常うつ病と関連するあらゆる病態を含み得る。
特記されない限り、用語「双極性障害」及び「躁障害」は、the Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders,4th Ed.,American Psychiatric Association(1997)(DSM IVTM)に見られる通りの認められた意味に従って本明細書で使用される。
特記されない限り、用語「注意欠陥障害」(ADD)及び「多動性を伴う注意欠陥障害」(ADDH)または「注意欠陥多動性障害」(ADHD)は、the Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders,4th Ed.,American Psychiatric Association(1997)(DSM IVTM)に見られる通りの認められた意味に従って本明細書で使用される。
本明細書では、特記されない限り、用語「疼痛」は、不快な感覚的及び感情的経験を指す。特記されない限り、用語「疼痛」は、本明細書では、刺激または神経応答の点で説明される疼痛、例えば、体性痛(侵害刺激に対する正常な神経応答)及び神経因性疼痛(明らかな侵害性入力が無いことが多い、損傷したまたは変化した感覚経路の異常な応答);時間の点で分類される疼痛、例えば、慢性疼痛及び急性疼痛;重症度の点で分類される疼痛、例えば、軽度、中程度、または重症;並びに病状または症候群の症状または結果である疼痛、例えば、炎症性疼痛、癌疼痛、AIDS疼痛、関節症、片頭痛、三叉神経痛、心臓虚血、及び糖尿病性末梢神経因性疼痛(例えば、それぞれ引用により本明細書に全体として組み込まれるHarrison’s Principles of Internal Medicine,pp.93−98(Wilson et al.,eds.,12th ed.1991);Williams et al.,J.of Med.Chem.42:1481−1485(1999)を参照されたい)を含む全分類の疼痛を指す。「疼痛」は、混合病因性疼痛(mixed etiology pain)、二重機構疼痛(dual mechanism pain)、異痛症、カウザルギー、中枢性疼痛、知覚過敏、痛感過敏、感覚異常、及び痛覚過敏も含むものとする。ある実施形態において、用語「疼痛」は、神経系の機能不全から生じる疼痛:神経因性疼痛の臨床的特徴及び可能性のある一般的な病態生理学機構を共有するが、神経系のどの部分においても特定可能な障害によって開始しない器質性疼痛状態を含む。
特記されない限り、用語「体性痛」は、本明細書では、損傷または病気など、例えば、外傷、火傷、感染、炎症、または癌などの疾病プロセスなどの侵害刺激に対する正常な神経応答を指し、皮膚の疼痛(例えば、皮膚、筋、または関節由来)及び内臓痛(例えば、器官由来)の両方を含む。
特記されない限り、用語「神経因性疼痛」は、本明細書では、神経系の損傷から生じる雑多な群の神経学的状態を指す。その用語は、末梢及び/または中枢感覚経路の損傷または機能不全から生じる疼痛、並びに神経系の機能不全から生じる疼痛であって、しばしば明らかな侵害性入力なしに起こるか、または持続する疼痛も指す。これには、末梢神経障害に関連する疼痛並びに中枢性神経因性疼痛が含まれる。一般的な種類の末梢性神経因性疼痛には、糖尿病性神経障害(糖尿病性末梢神経因性疼痛、またはDN、DPN、若しくはDPNPとも呼ばれる)、ヘルペス後神経痛(PHN)、及び三叉神経痛(TGN)がある。脳または脊髄の損傷を含む中枢性神経因性疼痛は、脳卒中、脊髄損傷の後に、及び多発性硬化症の結果として起こることがあり、この用語により包含される。神経因性疼痛の定義に含まれるものとされる他の種類の疼痛には、神経因性癌性疼痛、HIV/AIDS誘発性疼痛、幻肢痛、及び複合性局所疼痛症候群があるが、これらに限定されない。特記されない限り、その用語は、感覚消失、異痛症(非侵害刺激が生み出す疼痛)、痛覚過敏、及び痛感過敏(知覚遅延、加重、及び有痛性の残感覚)を含むがこれらに限定されない、神経因性疼痛の通常の臨床的特徴も包含する。疼痛は、例えば、機械的脊椎疼痛と神経根傷害または脊髄症など、侵害受容性タイプと神経障害性タイプの組み合わせであることが多い。
本明細書では、特記されない限り、用語「急性疼痛」は、典型的には侵襲性処置、外傷、及び疾病に関連する侵害性の化学的、熱的、または機械的刺激に対する、正常な予測された生理学的反応を指す。それは一般的に時間が限られており、組織損傷を脅かしたり、及び/または生み出したりする刺激への適切な反応であるとみなされ得る。その用語は、短い持続時間または突然の発症により特徴づけられる疼痛も指す。
本明細書では、特記されない限り、用語「慢性疼痛」は、広範囲の疾病、例えば、外傷、悪性腫瘍、及び関節リウマチなどの慢性炎症性疾患に起こる疼痛を包含する。慢性疼痛は、約6か月より長く持続することがある。さらに、慢性疼痛の強度は、侵害刺激または基礎をなすプロセスの強度と不釣り合いなことがある。その用語は、慢性疾患に関連する疼痛、または基礎をなす疾患の消散若しくは損傷の治癒を超えて持続して、多くの場合基礎をなすプロセスから予測されるより強度の高い疼痛も指す。それは、頻繁に再発しやすい。
本明細書では、特記されない限り、用語「炎症性疼痛」は、組織損傷及び結果としての炎症性プロセスに反応した疼痛である。炎症性疼痛は、治癒を促進する生理的反応を惹起する点で適応を助けるものである。しかし、炎症は神経機能を冒すことがある。COX2酵素により誘導されるPGE2、ブラジキニン、及び他の物質を含む炎症メディエーターは、疼痛伝達ニューロンの受容体に結合し、その機能を変えて、それらの興奮性を増加させ、そのため痛覚が増加する。多くの慢性疼痛が炎症性成分を有する。その用語は、炎症または免疫系疾患の症状または結果として生み出される疼痛も指す。
本明細書では、特記されない限り、用語「カウザルギー」は、血管運動神経及び発汗運動神経の機能不全並びに後の栄養変化を伴うことが多い、外傷性の神経病変の後の持続性灼熱痛、異痛症、及び痛感過敏の症候群を指す。
本明細書では、特記されない限り、用語「痛感過敏」は、刺激、特に反復刺激に対する異常に痛みのある反応並びに閾値増大により特徴づけられる有痛性の症候群を指す。それは、異痛症、知覚過敏、痛覚過敏、または感覚異常と共に起こり得る。
本明細書では、特記されない限り、用語「感覚異常」は、自発性であろうと誘発性であろうと、不快で異常な感覚を指す。特定の実施形態において、感覚異常は痛覚過敏及び異痛症を含む。
本明細書では、特記されない限り、糖尿病性神経障害、DN、または糖尿病性末梢神経障害)とも呼ばれる用語「糖尿病性末梢神経因性疼痛」(DPNP)は、糖尿病に関連する神経障害により起こる慢性疼痛を指す。DPNPの古典的な表現は、「焼けるような」または「ずきずきする」としてだけでなく、激しくうずく疼痛としても説明できる、足の疼痛または刺痛である。頻度は低いが、患者は、疼痛を、かゆい、引き裂くような、または歯痛のようと説明することがある。疼痛は、異痛症及び痛覚過敏並びに無感覚など症状の欠如を伴うことがある。
本明細書では、特記されない限り、用語「ヘルペス後神経痛」は、「帯状疱疹後神経痛」(PHN)とも呼ばれ、神経線維及び皮膚を冒す有痛性の病態を指す。特定の理論により限定はされないが、それは、帯状疱疹の合併症、最初に水痘を起こす水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)の第二の出現である。
本明細書では、特記されない限り、用語「神経因性癌性疼痛」は癌の結果としての末梢性神経因性疼痛を指し、腫瘍による神経の浸潤または圧迫により直接起こることも、放射線療法及び化学療法などの癌治療法より間接的に起こることもある(化学療法誘発性神経障害)。
本明細書では、特記されない限り、用語「HIV/AIDS末梢神経障害」または「HIV/AIDS関連神経障害」は、急性または慢性の炎症性脱髄性神経障害(それぞれAIDP及びCIDP)、並びにHIV/AIDSの治療に使用される薬物の副作用として起こる末梢神経障害などの、HIV/AIDSにより起こる末梢神経障害を指す。
本明細書では、特記されない限り、用語「幻肢痛」は、切断された足が存在した場所から生じるように思われる疼痛を指す。幻肢痛は、麻痺の後(例えば、脊髄損傷の後)にも手足に起こり得る。「幻肢痛」は、性質上、通常慢性である。
本明細書では、特記されない限り、用語「三叉神経痛」(TN)は、第5脳神経(三叉神経)の分岐が分布している顔の領域(唇、眼、鼻、頭皮、額、上顎、及び下顎)で、強力な、刺すような電撃様痛のエピソードを起こす第5脳神経の疾患を指す。それは、「自殺病」としても知られる。
本明細書では、特記されない限り、以前は「反射性交感神経性ジストロフィー」(RSD)として知られていた用語「複合性局所疼痛症候群」(CRPS)は、主な症状が損傷の重症度と釣り合わない連続的で強い疼痛であり、時間経過と共に良くなるよりはむしろ悪くなる慢性疼痛状態を指す。その用語は、末梢神経以外の組織損傷により起こる病態を含むCRPSタイプ1と、症候群が主要な神経の損傷により起こりカウザルギーと呼ばれることがあるCRPSタイプ2を包含する。
本明細書では、特記されない限り、用語「線維筋痛症」は、疲労及び様々な他の症状に加えて、広汎性または特異的な筋、関節、または骨の疼痛により特徴づけられる慢性病態を指す。以前は、線維筋痛症は、線維炎、慢性筋肉痛症候群、心因性リウマチ、及び緊張性筋肉痛などの他の名称で知られていた。
本明細書では、用語/句「物質濫用及び依存症」は、アルコール、アンフェタミン、メタンフェタミン、大麻(マリファナ、ハシシを含む)、コカイン、幻覚剤(LSD、メスカリン、MDMAを含む)、ニコチン、オピオイド(モルヒネ、ヘロイン、コデイン、メタドンを含む)、フェンシクリジン、ケタミン、バルビツレート、ベンゾジアゼピン(ジアゼパム、トリアゾラムを含む)、吸入剤(トルエン、塗料シンナーを含む)などの濫用及び依存症を含む。
本明細書では、特記されない限り、用語「過体重の」及び「肥満の」は、ボディマス指数(BMI)により測定できる理想を超える体重(例えば、理想を超える体脂肪)を有する、18歳以上の成人を指すが、BMIは、一般的に、総体脂肪量及び過体重または肥満状態の結果としての疾病による早死または障害を患う相対的リスクに相関している。BMIは、キログラムで表した体重を、メートルで表した身長の二乗で割って計算され(kg/m2)、或いは、ポンドで表した体重を703倍し、インチで表した身長の二乗で割って計算される(ポンド×703/インチ2)。過体重の個体は、典型的には約25から約29のBMIを有し、肥満の個体は、典型的には約30以上のBMIを有する(例えば、National Heart,Lung,and Blood Institute,Clinical Guidelines on the Identification,Evaluation,and Treatment of Overweight and Obesity in Adults,The Evidence Report,Washington,D.C.,U.S.Department of Health and Human Services,NIH publication no.98−4083,1998を参照されたい)。過剰な体重、過剰な体脂肪、及び肥満を示す他の手段には、体脂肪の直接測定及び/またはウェストとヒップの比の測定がある。
本明細書では、特記されない限り、用語「代謝症候群」は、当技術分野におけるその通常の意味に従い使用される。アメリカ心臓協会は、代謝症候群を、以下の症状の少なくとも3つ以上を有するものと特徴づけている:1)大きいウェスト周囲[男性で>102cm(40インチ);女性で>88cm(35インチ)];2)高い中性脂肪[≧150mg/dL(>1.695mmol/L)または高中性脂肪のための薬物治療];3)低いHDLコレステロール[男性で<40mg/dL(1.036mmol/L);女性で<50mg/dL(1.295mmol/L);または低HDL−Cのための薬物治療];4)高血圧[≧130/85mmHgまたは高血圧のための薬物治療];及び5)高い空腹時血糖[≧110mg/dLまたは高血糖値のための薬物治療]。世界保健機関によると、代謝症候群は、糖尿病、耐糖能異常、空腹時血糖異常、またはインスリン抵抗性にプラスして、以下の症状の2つ以上を患っている個体を含む:1)高血圧[≧160/90mmHg];2)高脂血症[中性脂肪濃度≧150mg/dL(1.695mmol/L)及び/またはHDLコレステロール男性で<35mg/dL(0.9mmol/L)及び女性で<39mg/dL(1.0mmol/L)];3)中心性肥満[ウェストとヒップの比、男性で>0.90及び女性で>0.85、及び/またはBMI>30kg/m2];並びに4)ミクロアルブミン尿症[尿中アルブミン排泄速度≧20μg/分またはアルブミン/クレアチニン比≧20mg/kg)。
化合物
描かれた構造と、その構造に与えられた化学名称との間に矛盾がある場合、描かれた構造により重点が与えられるべきであることに留意されたい。さらに構造または構造の一部の立体化学が、例えば太線または破線により示されていない場合、その構造またはその構造の一部は、その全立体異性体またはその混合物を包含すると解釈されるものとする。本明細書に提供される化合物がアルケニルまたはアルケニレン基を含む場合、その化合物は、シス/トランス(またはZ/E)の幾何異性体の一方としても混合物としても存在し得る。構造異性体が相互変換可能である場合、その化合物は、単一の互変異性体としても互変異性体の混合物としても存在し得る。これは、例えば、イミノ、ケト、またはオキシム基を含む化合物においてプロトン互変異性の形態を、または、例えば芳香族部分を含む化合物においていわゆる原子価異性の形態をとることがある。当然ながら、単一の化合物が2種以上の異性を示し得ることになる。
本明細書に提供される化合物は、単一のエナンチオマーまたは単一のジアステレオマーなどエナンチオマー的に純粋またはジアステレオマー的に純粋にも、エナンチオマー及び/若しくはジアステレオマーの混合物、例えば、2つのエナンチオマーのラセミ若しくはエナンチオ富化された混合物;または2つ以上のジアステレオマーの混合物など、立体異性体混合物にもなり得る。いくつかの場合において、インビボでエピメリ化を受ける化合物では、その(R)形態にある化合物の投与がその(S)形態にある化合物の投与に等しく、逆もまた同様であることを当業者は認識するだろう。個々のエナンチオマーまたはジアステレオマーの調製/単離の従来の技法には、好適な光学的に純粋な前駆体からの合成、アキラルな出発物質からの不斉合成、または立体異性混合物の分割、例えば、キラルクロマトグラフィー、再結晶化、分割、ジアステレオマー塩形成、若しくはジアステレオマー付加物への誘導体化とそれに続く分離によるものがある。
本明細書に提供される化合物が酸性部分または塩基性部分を含む場合、それは医薬的に許容可能な塩としても提供できる(Berge et al.,J.Pharm.Sci.1977,66,1−19;及び“Handbook of Phamaceutical Salts,Properties,and Use,” Stahl and Wermuth,Ed.;Wiley−VCH and VHCA,Zurich,2002を参照されたい)。
医薬的に許容可能な塩の調製に使用するための好適な酸には、酢酸、2,2−ジクロロ酢酸、アシル化アミノ酸、アジピン酸、アルギン酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、L−アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、4−アセトアミド安息香酸、ホウ酸、ショウノウ酸,(+)−ショウノウ酸、カンファースルホン酸,(+)−(1S)−カンファー−10−スルホン酸、カプリン酸、カプロン酸、カプリル酸、ケイ皮酸、クエン酸、シクラミン酸、シクロヘキサンスルファミン酸、ドデシル硫酸、エタン−1,2−ジスルホン酸、エタンスルホン酸、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸、ギ酸、フマル酸、ガラクタル酸、ゲンチジン酸、グルコヘプトン酸、グルコン酸、D−グルコン酸、グルクロン酸、D−グルクロン酸、グルタミン酸、L−グルタミン酸、α−オキソグルタル酸、グリコール酸、馬尿酸、臭化水素酸、塩化水素酸、ヨウ化水素酸、イソエトン酸(isoethonic acid);(+)−L−乳酸、(±)−DL−乳酸、ラクトビオン酸、ラウリン酸、マレイン酸、リンゴ酸、(−)−L−リンゴ酸、マロン酸,(±)−DL−マンデル酸、メタンスルホン酸、ナフタレン−2−スルホン酸、ナフタレン−1,5−ジスルホン酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、ニコチン酸、硝酸、オレイン酸、オロチン酸、シュウ酸、パルミチン酸、パモ酸、過塩素酸、リン酸、ピログルタミン酸、ピログルタミン酸、L−ピログルタミン酸、糖酸、サリチル酸、4−アミノ−サリチル酸、セバシン酸、ステアリン酸、コハク酸、硫酸、タンニン酸、酒石酸,(+)−L−酒石酸、チオシアン酸、p−トルエンスルホン酸、ウンデシレン酸、及び吉草酸があるが、これらに限定されない。
医薬的に許容可能な塩の調製に使用するための好適な塩基には、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、水酸化亜鉛、水酸化ナトリウム、またはアンモニアなどの無機塩基;並びに、一級、二級、三級、及び四級脂肪族及び芳香族アミンなどの有機塩基、例えば、L−アルギニン、ベネタミン、ベンザチン、コリン、デアノール、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、ジメチルアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、2−(ジエチルアミノ)−エタノール、エタノールアミン、エチルアミン、エチレンジアミン、イソプロピルアミン、N−メチル−グルカミン、ヒドラバミン、1H−イミダゾール、L−リジン、モルホリン、4−(2−ヒドロキシエチル)−モルホリン、メチルアミン、ピペリジン、ピペラジン、プロピルアミン、ピロリジン、1−(2−ヒドロキシエチル)−ピロリジン、ピリジン、キヌクリジン、キノリン、イソキノリン、二級アミン、トリエタノールアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N−メチル−D−グルカミン、2−アミノ−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオール、及びトロメタミンが含まれるがこれらに限定されない。
特記されない限り、例えば、式(I)の化合物などの本明細書に言及される用語「化合物」は、立体異性体または2つ以上の立体異性体の混合物、固体形態(例えば、結晶形態または非晶質形態)または2つ以上のその固体形態の混合物の1つ以上を包含するものとする。特定の実施形態において、本明細書に言及される用語「化合物」は、遊離塩基、立体異性体または2つ以上の立体異性体の混合物、固体形態(例えば、結晶形態または非晶質形態)または2つ以上の固体形態の混合物を含むがこれらに限定されない、化合物の医薬的に許容可能な形態を包含するものとする。
本明細書に提供される化合物は、プロドラッグとしても提供することができるが、プロドラッグは、例えば式(I)の化合物の機能的誘導体であり、インビボで親化合物に容易に転化可能である。いくつかの状況で、プロドラッグは親化合物よりも投与しやすくなり得るので、プロドラッグが有用であることが多い。それらは、例えば、経口投与によりバイオアベイラブルになり得るが、親化合物はそうではない。プロドラッグは、医薬組成物において親化合物よりも増大した溶解度を有することがある。プロドラッグは、酵素的プロセス及び代謝加水分解を含む種々の機構により、親薬物に転化することができる。Harper,Progress in Drug Research 1962,4,221−294;Morozowich et al.in“Design of Biopharmaceutical Properties through Prodrugs and Analogs,” Roche Ed.,APHA Acad.Pharm.Sci.1977;“Bioreversible Carriers in Drug in Drug Design,Theory and Application,” Roche Ed.,APHA Acad.Pharm.Sci.1987;“Design of Prodrugs,” Bundgaard,Elsevier,1985;Wang et al.,Curr.Pharm.Design 1999,5,265−287;Pauletti et al.,Adv.Drug.Delivery Rev.1997,27,235−256;Mizen et al.,Pharm.Biotech.1998,11,345−365;Gaignault et al.,Pract.Med.Chem.1996,671−696;Asgharnejad in “Transport Processes in Pharmaceutical Systems,” Amidon et al.,Ed.,Marcell Dekker,185−218,2000;Balant et al.,Eur.J.Drug Metab.Pharmacokinet.1990,15,143−53;Balimane and Sinko,Adv.Drug Delivery Rev.1999,39,183−209;Browne,Clin.Neuropharmacol.1997,20,1−12;Bundgaard,Arch.Pharm.Chem.1979,86,1−39;Bundgaard,Controlled Drug Delivery 1987,17,179−96;Bundgaard,Adv.Drug Delivery Rev.1992,8,1−38;Fleisher et al.,Adv.Drug Delivery Rev.1996,19,115−130;Fleisher et al.,Methods Enzymol.1985,112,360−381;Farquhar et al.,J.Pharm.Sci.1983,72,324−325;Freeman et al.,J.Chem.Soc.,Chem.Commun.1991,875−877;Friis and Bundgaard,Eur.J.Pharm.Sci.1996,4,49−59;Gangwar et al.,Des.Biopharm.Prop.Prodrugs Analogs,1977,409−421;Nathwani and Wood,Drugs 1993,45,866−94;Sinhababu and Thakker,Adv.Drug Delivery Rev.1996,19,241−273;Stella et al.,Drugs 1985,29,455−73;Tan et al.,Adv.Drug Delivery Rev.1999,39,117−151;Taylor,Adv.Drug Delivery Rev.1996,19,131−148;Valentino and Borchardt,Drug Discovery Today 1997,2,148−155;Wiebe and Knaus,Adv.Drug Delivery Rev.1999,39,63−80;及びWaller et al.,Br.J.Clin.Pharmac.1989,28,497−507を参照されたい。
治療、予防、及び/または管理の方法
1.アッセイ
例えばNOPを調節することによって、種々の神経疾患を治療する化合物または組成物を特定する方法は、被験細胞を化合物または組成物と接触させ、NOPの調節を分析することを含む。スクリーニングは、当業者に公知であるアッセイを利用してインビトロまたはインビボで実施できる。例えば、いくつかの例示的なスクリーニング及びインビボアッセイが、睡眠障害(例えば、Br.J.Pharmacology,146,33−40(2005)、米国特許第 8,003,669号、及び米国特許第 7,566,728号参照)、疼痛(例えば、国際公開第2012/016697号及びACS Chem.Neurosci.“The Therapeutic Potential of Nociceptin/Orphanin FQ Receptor Agonists as Anaslgesics without Abuse Liability” online(2012年10月24日受理))に関して知られており、それらは引用により全体として本明細書に組み込まれている。
2.治療、予防、及び/または管理
ある実施形態において、本明細書に提供される化合物または組成物を投与することを含む、中枢神経系の疾患を含む種々の疾患の治療、予防、及び/または管理の方法が本明細書に提供される。ある実施形態において、本明細書に提供される化合物または組成物を投与することを含む、疾患(例えば、CNS疾患)の1つ以上の症状の治療、予防、及び/または改善の方法が本明細書に提供される。ある実施形態において、本明細書に提供される疾患には、統合失調症、精神病、認知障害、気分障害、うつ病、注意欠陥障害、及び神経変性疾患があるが、これらに限定されない。ある実施形態において、疾患には、神経疾患、統合失調症、統合失調症関連疾患、統合失調症スペクトラム障害、急性統合失調症、慢性統合失調症、NOS統合失調症、統合失調感情障害、統合失調症様障害、パラフレニー、妄想型パーソナリティ障害、スキゾイドパーソナリティ障害、統合失調型パーソナリティ障害、妄想性障害、精神病、精神病成分を有する疾患、精神病性障害、短期精神病性障害、アルツハイマーの精神病、パーキンソン精神病、共有精神病性障害、物質誘発性精神病性障害(例えば、コカイン、アルコール、アンフェタミン)、一般身体疾患による精神病性障害、精神病性情動障害、攻撃性、せん妄、興奮性精神病、トゥレット症候群、躁障害、器質性精神病、NOS精神病、痙攣、発作、激越、心的外傷後ストレス障害、行動障害、神経変性疾患、ハンチントン病、アルツハイマー病、パーキンソン病、運動障害、認知症、気分障害、双極性障害、不安、うつ病、大うつ病性障害、単極性うつ、治療抵抗性うつ病、気分変調症、情動障害、季節性情動障害、強迫性障害、注意欠陥障害(ADD)、注意欠陥多動性障害(ADHD)、めまい、疼痛、神経因性疼痛、神経因性疼痛に伴う過敏化、炎症性疼痛、線維筋痛症、片頭痛、認知機能障害、統合失調症に伴う認知機能障害、アルツハイマー病における認知障害、パーキンソン病における認知障害、運動障害、レストレスレッグ症候群(RLS)、多発性硬化症、睡眠障害、物質濫用または依存症(例えば、ニコチン、コカイン)、中毒、摂食障害、自閉症、肥満、望ましくない体重保持または体重増加、代謝症候群、糖尿病、非インスリン依存性糖尿病、耐糖能異常、及び高血糖症があるが、これらに限定されない。ある実施形態において、本明細書に提供される疾患は、当技術分野に公知である中枢神経系を冒す疾患(すなわちCNS疾患)である。
ある実施形態において、当技術分野に公知である疾患モデルに本明細書に提供される化合物を投与する方法が本明細書に提供される。ある実施形態において、疾患モデルは動物モデルである。ある実施形態において、ヒトの特定の疾病の治療における効能を予測する動物モデルに、本明細書に提供される化合物、またはその医薬的に許容可能な塩若しくは立体異性体を投与する方法が本明細書に提供される。方法は、本明細書に提供される化合物、またはその医薬的に許容可能な塩若しくは立体異性体を対象に投与することを含む。ある実施形態において、方法は、治療上有効な量の本明細書に提供される化合物、またはその医薬的に許容可能な塩若しくは立体異性体を対象に投与することを含む。ある実施形態において、方法は、本明細書に提供される化合物、またはその医薬的に許容可能な塩若しくは立体異性体による試験対象(例えば、マウスまたはラット)の治療を含む。ある実施形態において、方法は、別々な動物群で(例えば、参照化合物を対照群に投与し、本明細書に提供される化合物を試験群に投与する)または同じ動物群で(例えば、併用療法として)、本明細書に提供される化合物、またはその医薬的に許容可能な塩若しくは立体異性体、並びに参照化合物による試験対象(例えば、マウスまたはラット)の治療を含む。ある実施形態において、本明細書に提供される化合物のインビボ活性は用量依存的である。
ある実施形態において、本明細書に提供される化合物は、プレパルス抑制(PPI)及びPCP誘発性自発運動亢進など、精神病の動物モデルにおいて活性がある。これらの2つのモデルは、オランザピン(Bakshi and Geyer,Psychopharmacology 1995,122,198−201)及びクエタピン(quetapine)(Swedlow et al.,J.Pharm.Exp.Ther.,1996,279,1290−99)を含むいくつかの抗精神病薬の開発において使用されており、ヒトの精神病患者における効能を予測する。ある実施形態において、精神病のインビボモデルにおいて活性のある化合物はさらに最適化されて、インビボアッセイにおける効力並びに例えば、溶解度及び親油性などの薬物様性質が向上される。統合失調症などの特定の疾病の正確な分子基盤の理解が乏しいとすると、この手法により、臨床においてヒトの効能につながることもつながらないこともある具体的な分子標的に集中せずに、予測性のある充分に確認された動物モデルを利用して、確立された効能を有する化合物を開発できる。
ある実施形態において、神経疾患を含むがこれに限定されない種々の疾患を治療、予防、及び/または管理する方法が本明細書に提供される。ある実施形態において、神経疾患の1つ以上の症状を治療、予防、及び/または管理する方法が本明細書に提供される。ある実施形態において、方法は、対象(例えばヒト)に、治療上または予防上有効な量の本明細書に提供される組成物または化合物若しくはその医薬的に許容可能な塩若しくは立体異性体を投与することを含む。ある実施形態において、対象はヒトである。ある実施形態において、対象は動物である。ある実施形態において、本明細書に提供される化合物は、対象において高度に脳透過性である。特定の実施形態において、本明細書に提供される化合物の有効濃度は、10nM未満、100nM未満、1μM未満、10μM未満、100μM未満、または1mM未満である。ある実施形態において、化合物の活性は、本明細書で別の場所に記載されているかまたは文献において知られている、当技術分野で認識されている種々の動物モデルで評価できる。
ある実施形態において、特定の理論により限定はされないが、治療、予防、及び/または管理は、ヒトにおける抗精神病活性を予測する動物モデルで、インビボの効能を示した本明細書に提供される化合物を投与することにより実施される。抗精神病薬を開発する表現型アプローチは精神薬理学に利用されてきており、抗精神病薬クロルプロマジンはこのように開発された。表現型アプローチは、従来のインビトロに基づく薬物発見アプローチにより開発された化合物よりも利点も与え得るが、その理由は、表現型アプローチを利用して開発された化合物は、ある分子標的に対する活性よりもむしろ確立された医薬性質及びインビボ活性を有するからであり、予測性が低く、例えば、臨床開発の後の段階での減少につながり得る。
ある実施形態において、本明細書に提供される化合物を対象に有効量投与することを含む、統合失調症、統合失調症スペクトラム障害、急性統合失調症、慢性統合失調症、NOS統合失調症、スキゾイドパーソナリティ障害、統合失調型パーソナリティ障害、妄想性障害、精神病、精神病性障害、短期精神病性障害、共有精神病性障害、一般身体疾患による精神病性障害、薬物誘発性精神病(例えば、コカイン、アルコール、アンフェタミン)、精神病性情動障害、攻撃性、せん妄、パーキンソン精神病、興奮性精神病、トゥレット症候群、器質性またはNOS精神病、発作、激越、心的外傷後ストレス障害、行動障害、神経変性疾患、アルツハイマー病、パーキンソン病、ジスキネジア、ハンチントン病、認知症、気分障害、不安、情動障害(例えば、うつ病、例えば、大うつ病性障害及び気分変調症;双極性障害、例えば、双極性うつ障害;躁障害;季節性情動障害;並びに注意欠陥障害(ADD)及び注意欠陥多動性障害(ADHD))、強迫性障害、めまい、てんかん、疼痛(例えば、神経因性疼痛、神経因性疼痛に伴う過敏化、及び炎症性疼痛)、線維筋痛症、片頭痛、認知機能障害、統合失調症に伴う認知機能障害(CIAS)、運動障害、レストレスレッグ症候群(RLS)、多発性硬化症、睡眠障害、睡眠時無呼吸、ナルコレプシー、日中過眠、時差ぼけ、医薬品の眠気を催させる副作用、不眠、物質濫用または依存症(例えば、ニコチン、コカイン)、中毒、摂食障害、性的機能不全、高血圧、嘔吐、レッシュ・ナイハン症候群、ウィルソン病、自閉症、肥満、望ましくない体重保持または体重増加、代謝症候群、糖尿病、非インスリン依存性糖尿病、耐糖能異常、または高血糖症を含む神経疾患を治療、予防、及び/または管理する方法が本明細書に提供される。ある実施形態において、対象に有効量の本明細書に提供される化合物またはその医薬的に許容可能な塩若しくは立体異性体を投与することを含む、統合失調症、統合失調症に伴う認知機能障害、認知機能障害、精神病、うつ病、及びハンチントン病から選択される疾患を治療、予防、及び/または管理する方法が本明細書に提供される。
ある実施形態において、本明細書に提供される化合物を対象に有効量投与することを含む、精神病、統合失調症、ADHD、気分障害、またはうつ病及び不安などの情動障害に関連する疾患を治療、予防、及び/または管理する方法が本明細書に提供される。
ある実施形態において、本明細書に提供される化合物を対象に有効量投与することを含む、統合失調症スペクトラム障害、急性統合失調症、慢性統合失調症、NOS統合失調症、統合失調感情障害、統合失調症様障害、パラフレニー、妄想型パーソナリティ障害、スキゾイドパーソナリティ障害、統合失調型パーソナリティ障害、妄想性障害、及び精神病を含むがこれらに限定されない統合失調症または統合失調症関連疾患を治療、予防、及び/または管理する方法が本明細書に提供される。ある実施形態において、本明細書に提供される化合物は、統合失調症の1つ以上の陽性症状を治療、予防、及び/または改善する。ある実施形態において、本明細書に提供される化合物は、統合失調症の1つ以上の陰性症状を治療、予防、及び/または改善する。ある実施形態において、本明細書に提供される化合物は、統合失調症の1つ以上の認知症状を治療、予防、及び/または改善する。
ある実施形態において、本明細書に提供される化合物を対象に有効量投与することを含む、精神病性障害、短期精神病性障害、アルツハイマーの精神病、パーキンソン精神病、共有精神病性障害、物質誘発性精神病性障害(例えば、コカイン、アルコール、またはアンフェタミン)、一般身体疾患による精神病性障害、精神病性情動障害、攻撃性、せん妄、興奮性精神病、トゥレット症候群、躁障害、器質性精神病、及びNOS精神病を含むがこれらに限定されない、精神病成分を有する疾病を治療、予防、及び/または管理する方法が本明細書に提供される。
ある実施形態において、本明細書に提供される化合物を対象に有効量投与することを含む、統合失調症に伴う認知機能障害、アルツハイマー病における認知障害、パーキンソン病における認知障害を含むがこれらに限定されない認知機能障害を治療、予防、及び/または管理する方法が本明細書に提供される。
ある実施形態において、本明細書に提供される化合物を対象に有効量投与することを含む、気分障害、双極性障害、不安、うつ病、大うつ病性障害、単極性うつ、治療抵抗性うつ病、気分変調症、情動障害、季節性情動障害、または強迫性障害を治療、予防、及び/または管理する方法が本明細書に提供される。
ある実施形態において、本明細書に提供される化合物を対象に有効量投与することを含む、注意欠陥障害(ADD)または注意欠陥多動性障害(ADHD)を治療、予防、及び/または管理する方法が本明細書に提供される。
ある実施形態において、本明細書に提供される化合物を対象に有効量投与することを含む、ハンチントン病、アルツハイマー病、及びパーキンソン病を含むがこれらに限定されない神経変性疾患を治療、予防、及び/または管理する方法が本明細書に提供される。ある実施形態において、本明細書に提供される化合物を対象に有効量投与することを含む、ハンチントン病を治療、予防、及び/または管理する方法が本明細書に提供される。
ある実施形態において、本明細書に提供される化合物を対象に有効量投与することを含む、激越、心的外傷後ストレス障害、または行動障害を治療、予防、及び/または管理する方法が本明細書に提供される。
ある実施形態において、本明細書に提供される化合物を対象に有効量投与することを含む、疼痛、神経因性疼痛、神経因性疼痛に伴う過敏化、炎症性疼痛、片頭痛、または線維筋痛症を治療、予防、及び/または管理する方法が本明細書に提供される。
ある実施形態において、本明細書に提供される化合物を対象に有効量投与することを含む、運動障害またはレストレスレッグ症候群(RLS)を治療、予防、及び/または管理する方法が本明細書に提供される。
ある実施形態において、本明細書に提供される化合物を対象に有効量投与することを含む、多発性硬化症、睡眠障害、物質濫用若しくは依存症(例えば、ニコチン、コカイン)、中毒、摂食障害、または自閉症を治療、予防、及び/または管理する方法が本明細書に提供される。
実施形態、本明細書に提供される化合物を対象に有効量投与することを含む、アルツハイマー病、パーキンソン病、統合失調症、統合失調症に伴う認知機能障害(CIAS)、及び注意欠陥多動性障害(ADHD)などの認知機能障害に関連する疾患を治療、予防、及び/または管理する方法が本明細書に提供される。例えば、特定の理論により限定はされないが、本明細書に提供される化合物は、受動的回避行動、新規な物体認識、社会認識、及び注意セットの移行などの認知促進効果(pro−cognitive effects)を有し得る。さらに、特定の理論により限定はされないが、本明細書に提供される化合物は、社会的記憶を向上させ、環境の取得(acquisition of an environment)を増加させ、スコポラミン誘発欠損を逆転し得る。本明細書に提供される化合物は、受動的回避行動記憶試験において、スコポラミン誘発欠損を逆転し得る。
他の実施形態において、ナルコレプシー、パーキンソン病、多発性硬化症、交代勤務者、時差ぼけ、他の医薬品の副作用の緩和、及び本明細書に提供される他のものなどの日中過眠に関連する疾患を治療、予防、及び/または管理する方法が本明細書に提供される。
ある実施形態において、本明細書に提供される化合物を対象に有効量投与することを含む、パニック及び強迫性障害を含むがこれらに限定されない不安障害を治療、予防、及び/または管理する方法が本明細書に提供される。例えば、特定の理論により限定はされないが、本明細書に提供される化合物は、覚醒促進効果を有し得る。
他の実施形態において、本明細書に提供される化合物を対象に有効量投与することを含む、不眠などの睡眠障害を治療、予防、及び/または管理する方法が本明細書に提供される。ある実施形態において、本明細書に提供される化合物または医薬組成物を使用して治療、予防、及び/または管理することができる本明細書に提供される精神病性障害には、例えば、妄想型、解体型、緊張型、鑑別不能型、及び/または残遺型の統合失調症;統合失調症様障害;例えば、妄想型及び/またはうつ病型の統合失調感情障害;妄想性障害;物質誘発性精神病性障害、例えば、アルコール、アンフェタミン、大麻、コカイン、幻覚剤、吸入剤、オピオイド、及び/またはフェンシクリジンにより誘発される精神病;妄想性パーソナリティ障害;及びスキゾイドパーソナリティ障害があるがこれらに限定されない。
ある実施形態において、本明細書に提供される化合物または医薬組成物を使用して治療、予防、及び/または管理することができる本明細書に提供される運動障害には、ハンチントン病、ドーパミン作動剤療法に関連する運動障害、パーキンソン病、レストレスレッグ症候群、及び本態性振戦があるがこれらに限定されない。
ある実施形態において、本明細書に提供される化合物または医薬組成物を使用して治療、予防、及び/または管理することができる本明細書に提供される他の疾患には、強迫性障害、トゥレット症候群、及びチック障害があるが、これらに限定されない。
ある実施形態において、本明細書に提供される化合物を対象に有効量投与することを含む、パニック障害、広場恐怖、特定の恐怖症、社交恐怖、強迫性障害、心的外傷後ストレス障害、急性ストレス障害、及び全般性不安障害を含むがこれらに限定されない不安障害を治療、予防、及び/または管理する方法が本明細書に提供される。
ある実施形態において、本明細書に提供される化合物を対象に有効量投与することを含む、アルコール、アンフェタミン、コカイン、及び/またはオピエート中毒を含むがこれらに限定されない薬物中毒を治療、予防、及び/または管理する方法が本明細書に提供される。ある実施形態において、本明細書に提供される薬物中毒は、薬物に対する異常な欲求を表し、一般的に、所望の薬物を摂取する衝動及び強烈な薬物の渇望のエピソードなどの動機づけ障害(motivational disturbances)により特徴づけられる。
ある実施形態において、本明細書に提供される化合物を対象に有効量投与することを含む、注意及び/または認知の欠陥の症状を含む疾患を、治療、予防、及び/または管理する方法が本明細書に提供される。ある実施形態において、本明細書に提供される注意及び/または認知の欠陥は、同じ一般的集団及び/または年齢群内の他の対象に対する特定の対象の1つ以上の認知の局面、例えば、記憶、知性、学習能力、及び/または論理能力における正常より劣る機能を表し得る。ある実施形態において、本明細書に提供される注意及び/または認知の欠陥は、例えば加齢関連認知低下など、1つ以上の認知の局面における特定の亜集団の機能の低下を表すことがある。
ある実施形態において、本明細書に提供される化合物または医薬組成物により治療、予防、及び/または管理することができる本明細書に提供される注意及び/または認知の欠陥の症状を含む疾患には、認知症、例えば、アルツハイマー病における認知症、多発梗塞性認知症、アルコール性認知症、薬物関連認知症、脳内腫瘍に関連する認知症、大脳外傷に関連する認知症、ハンチントン病に関連する認知症、パーキンソン病に関連する認知症、またはAIDS関連認知症;せん妄;健忘障害;心的外傷後ストレス障害;精神遅滞;学習障害、例えば、読字障害、算数障害、または書字表出障害;注意欠陥/多動性障害;及び加齢関連認知低下があるが、これらに限定されない。
ある実施形態において、本明細書に提供される化合物を対象に有効量投与することを含む、気分障害または気分エピソードを治療、予防、及び/または管理する方法が本明細書に提供される。ある実施形態において、本明細書に提供される化合物または医薬組成物により治療、予防、及び/または管理できる本明細書に提供される気分障害または気分エピソードには、軽症、中等症、または重症型の大うつ病エピソード;躁病エピソードまたは混合性の気分エピソード;軽躁病気分エピソード;非定型の特徴を伴ううつ病エピソード;メランコリー型の特徴を伴ううつ病エピソード;緊張病性の特徴を伴ううつ病エピソード;産後発症の気分エピソード;脳卒中後うつ病;大うつ病性障害;治療抵抗性うつ病;気分変調性障害;マイナー抑うつ障害;月経前不機嫌性障害;統合失調症の精神病後抑うつ障害;妄想性障害または統合失調症などの精神病性障害に重なった大うつ病性障害;双極性障害、例えば、双極I型障害、双極II型障害、及び気分循環性障害があるが、これらに限定されない。
ある実施形態において、本明細書に提供される化合物を対象に有効量投与することを含む、神経変性疾患または神経変性病態を治療、予防、及び/または管理する方法が本明細書に提供される。ある実施形態において、本明細書に提供される化合物または医薬組成物により治療、予防、及び/または管理できる本明細書に提供される神経変性疾患または神経変性病態は、中枢神経系中のニューロンの機能不全及び/または死により起こる疾患または病態を表す。これらの疾患及び病態の治療は、危険に曝されたニューロンの機能不全または死を防ぎ、且つ/または損傷した若しくは健康なニューロンの機能を増大して、危険に曝されたニューロンの機能不全若しくは死により起こる機能の喪失を埋め合わせる薬剤の投与により促進することができる。ある実施形態において、本明細書に提供される化合物または医薬組成物により治療、予防、及び/または管理できる本明細書に提供される神経変性疾患または神経変性病態には、パーキンソン病;ハンチントン病;認知症、例えば、アルツハイマー病、多発梗塞性認知症、AIDS関連認知症、及び前頭側頭型(Fronto temperal)認知症;大脳外傷に関連する神経変性;脳卒中に関連する神経変性;脳梗塞に関連する神経変性;低血糖誘発性神経変性;神経毒中毒に関連する神経変性;及び多系統萎縮があるが、これらに限定されない。ある実施形態において、本明細書に提供される神経変性疾患または神経変性病態は、対象の線条体中型有棘神経細胞の神経変性を含む。ある実施形態において、神経変性疾患または神経変性病態はハンチントン病である。
ある実施形態において、本明細書に提供される化合物を対象に有効量投与することを含む、精神病性障害、妄想性障害、薬物誘発性精神病、不安障害、運動障害、気分障害、神経変性疾患、または薬物中毒を治療、予防、及び/または管理する方法が本明細書に提供される。
ある実施形態において、本明細書に提供される化合物を対象に有効量投与することを含む、認知症、アルツハイマー病、多発梗塞性認知症、アルコール性認知症、薬物関連認知症、脳内腫瘍に関連する認知症、大脳外傷に関連する認知症、ハンチントン病に関連する認知症、パーキンソン病に関連する認知症、AIDS関連認知症、せん妄、健忘障害、心的外傷後ストレス障害、精神遅滞、学習障害、読字障害、算数障害、書字表出障害、注意欠陥多動性障害、加齢関連認知低下、軽症、中等症、または重症型の大うつ病エピソード、躁病エピソードまたは混合性の気分エピソード、軽躁病気分エピソード、非定型の特徴を伴ううつ病エピソード、メランコリー型の特徴を伴ううつ病エピソード、緊張病性の特徴を伴ううつ病エピソード、産後発症の気分エピソード、脳卒中後うつ病、大うつ病性障害、気分変調性障害、マイナー抑うつ障害、月経前不機嫌性障害、統合失調症の精神病後抑うつ障害、妄想性障害または統合失調症などの精神病性障害に重なった大うつ病性障害、双極性障害、双極I型障害、双極II型障害、気分循環性障害、パーキンソン病、ハンチントン病、認知症、アルツハイマー病、多発梗塞性認知症、AIDS関連認知症、前頭側頭型認知症、大脳外傷に関連する神経変性、脳卒中に関連する神経変性、脳梗塞に関連する神経変性、低血糖誘発性神経変性、神経毒中毒に関連する神経変性、多系統萎縮、妄想型、解体型、緊張型、鑑別不能型、または残遺型の統合失調症、統合失調症様障害;妄想型またはうつ病型の統合失調感情障害、妄想性障害、物質誘発性精神病性障害、アルコール、アンフェタミン、大麻、コカイン、幻覚剤、吸入剤、オピオイド、またはフェンシクリジンにより誘発される精神病、妄想性パーソナリティ障害、及びスキゾイドパーソナリティ障害を含むがこれらに限定されない神経学的疾患を治療、予防、及び/または管理する方法が本明細書に提供される。
ある実施形態において、本明細書に提供される化合物を対象に有効量投与することを含む、精神病性障害、妄想性障害、薬物誘発性精神病、不安障害、運動障害、気分障害、神経変性疾患、及び薬物中毒を含むがこれらに限定されない神経学的疾患を治療、予防、及び/または管理する方法が本明細書に提供される。
ある実施形態において、本明細書に提供される化合物を対象に有効量投与することを含む、物質濫用を治療、予防、及び/または管理する方法が本明細書に提供される。例えば、特定の理論により限定はされないが、本明細書に提供される化合物は、ラットにおけるメタンフェタミン自己投与を変えることがあり、従って、本明細書に提供される化合物は、常用依存性薬物に対する渇望を改善することがある。
他の実施形態において、他の種類の精神刺激薬に一般的に関連する濫用傾向を欠くことがある本明細書に提供される化合物を精神刺激薬として使用する方法が本明細書に提供される。特定の理論により限定はされないが、本明細書に提供される化合物は、前頭前皮質領域においてヒスタミン、ドーパミン、ノルエピネフリン、及び/またはアセチルコリンのレベルを増加させることができ、これは動物モデルに見られるそれらの認知促進効果及び覚醒促進効果と一致する。例えば、本明細書に提供される化合物は、前頭皮質においてドーパミンを増加させ得るが、線条体においては増加させない。本明細書に提供される化合物は、他の精神刺激に関連する自発運動活性の増大または過敏化を誘発しないことがある。
他の実施形態において、本明細書に提供される化合物を対象に有効量投与することを含む、発作、てんかん、めまい、及び疼痛などの疾患を治療、予防、及び/または管理する方法が本明細書に提供される。例えば、特定の理論により限定はされないが、本明細書に提供される化合物は、ペンチレン−テトラゾール(PTZ)及び電気刺激による発作に対して保護性であり得る。本明細書に提供される化合物は、ヒトの発作閾値を増加し得る。本明細書に提供される化合物は、内耳組織標本において求心性ニューロンからの放電を減少し得る。さらに、特定の理論により限定はされないが、本明細書に提供される化合物は神経因性疼痛の閾値を増加させ得るが、それは慢性絞扼性損傷(CCI)モデル、ヘルペスウィルス誘発モデル、及びカプサイシン誘発性異痛症モデルなどのモデルに示されている。従って、いくつかの実施形態において、本明細書に提供される化合物は、多くの神経因性疼痛疾患に伴う疼痛及び過敏化を含む疾患を治療、予防、及び/または管理するためのそれらの鎮痛性効果のために利用される。
他の実施形態において、本明細書に提供される化合物を対象に有効量投与することを含む、パーキンソン病、レストレスレッグ症候群(RLS)、及びハンチントン病などの運動障害を治療、予防、及び/または管理する方法が本明細書に提供される。
いくつかの実施形態において、本明細書に提供される化合物は少なくとも1つのモデルで活性があり、それは、化合物の活性を測定し、神経疾患の治療における効能を評価するのに使用できる。例えば、モデルが精神病のためのものである場合(例えば、PCP多動性モデルまたは驚愕のプレパルス抑制モデル)、化合物は、化合物がビヒクルに比べて統計的に有意な量でマウスのPCP誘発性多動性を減少させる場合、または、化合物が、マウスのPCPにより誘発されたプレパルス抑制(PPI)の混乱を逆転させる場合に、活性がある。
他の実施形態において、本明細書で別の場所に記載されている治療効果をもたらす方法が本明細書に提供される。方法は、対象(例えば、哺乳動物)に、治療上有効な量の本明細書に提供される化合物または組成物を投与することを含む。特定の治療効果は、疾患の動物モデルを含むものなど、当技術分野に公知であり本明細書に記載されるどのようなモデルシステムを利用しても測定できる。
いくつかの実施形態において、神経疾患は、うつ病(例えば、大うつ病性障害または気分変調症);双極性障害、季節性情動障害;認知障害;線維筋痛症;疼痛(例えば、神経因性疼痛);精神病により生じる睡眠障害を含む睡眠関連障害(例えば、睡眠時無呼吸、不眠、ナルコレプシー、脱力発作);慢性疲労症候群;注意欠陥障害(ADD);注意欠陥多動性障害(ADHD);レストレスレッグ症候群;統合失調症;不安(例えば、全般性不安障害、社会不安障害、パニック障害);強迫性障害;心的外傷後ストレス障害;季節性情動障害(SAD);月経前不機嫌;閉経後の血管運動症状(例えば、ほてり、寝汗);神経変性疾患(例えば、パーキンソン病、アルツハイマー病、及び筋萎縮性側索硬化症);躁障害;気分変調性障害;気分循環性障害;肥満;及び物質濫用または依存症(例えば、コカイン中毒、ニコチン中毒)である。他の実施形態において、本明細書に提供される化合物は、精神病とうつ病など併発する2つ以上の病態/疾患を治療、予防、及び/または管理するのに有用である。
神経疾患は、非限定的に、老人性認知症、アルツハイマー型認知症、認知、記憶喪失、記憶喪失/健忘症候群、てんかん、意識障害、昏睡、注意の低下、言語障害、レノックス症候群、自閉症、及び多動症候群を含む大脳機能障害も含み得る。
神経因性疼痛には、非限定的に、ヘルペス後(または帯状疱疹後)神経痛、反射性交感神経性ジストロフィー/カウザルギーまたは神経外傷、幻肢痛、手根管症候群、及び末梢神経障害(糖尿病性神経障害または慢性のアルコール使用から生じる神経障害など)がある。
本明細書に提供される方法、化合物、及び/または組成物を使用して治療、予防、及び/または管理できる他の例示的な疾病及び病態には、肥満;片頭痛(migraine)または片頭痛(migraine headache);並びに、非限定的に、心理学的及び/または生理学的因子により起こる性的機能不全、勃起障害、早漏、膣内乾燥、性的興奮の欠如、オルガズムを得ることができないことを含む男性または女性の性的機能不全、並びに、非限定的に、性的欲求の阻害、性的関心の阻害、女性オルガズムの阻害、男性オルガズムの阻害、機能性性交疼痛症、機能性膣痙攣、及び非定型精神的性的機能不全を含む精神的な性的機能不全、過体重、代謝症候群、糖尿病、非インスリン依存性糖尿病、耐糖能異常、及び高血糖症があるがこれらに限定されない。
ある実施形態において、神経疾患は日中過眠である。他の実施形態において、神経疾患は認知機能障害である。他の実施形態において、神経疾患は気分障害である。他の実施形態において、神経疾患は情動障害である。他の実施形態において、神経疾患は運動障害である。他の実施形態において、神経疾患は統合失調症である。他の実施形態において、神経疾患は注意障害である。他の実施形態において、神経疾患は不安障害である。他の実施形態において、神経疾患は発作である。他の実施形態において、神経疾患は精神病である。他の実施形態において、神経疾患はてんかんである。他の実施形態において、神経疾患はめまいである。他の実施形態において、神経疾患は疼痛である。他の実施形態において、神経疾患は神経因性疼痛である。他の実施形態において、神経因性疼痛は糖尿病性神経障害である。
ある実施形態において、神経疾患は神経変性疾患である。ある実施形態において、神経変性疾患はパーキンソン病である。他の実施形態において、神経変性疾患はアルツハイマー病である。
どのような好適な投与経路も、患者に治療的または予防的に有効な投与量の有効成分を与えるために利用できる。例えば、経口、粘膜(例えば、鼻腔内、舌下、頬側、直腸、膣内)、非経口(例えば、静脈内、筋肉内)、経皮、及び皮下経路を利用できる。例示的な投与経路には経口、経皮、及び粘膜がある。そのような経路のための好適な剤形には、経皮パッチ、眼科用液剤、スプレー、及びエアゾール剤があるが、これらに限定されない。経皮組成物は、クリーム、ローション、及び/またはエマルションの形態をとることがあり、皮膚に塗布するための適切な接着剤中に含まれることも、この目的のために当技術分野において従来通りである通りマトリックスまたはリザーバータイプの経皮パッチに含まれることもある。例示的な経皮剤形は「リザーバータイプ」または「マトリックスタイプ」のパッチであり、皮膚に適用されて、所望量の有効成分の浸透を可能にする特定の期間装着される。パッチは、患者への有効成分の一定の投与のために必要な場合に新しいパッチに交換できる。
本明細書に記載される疾患を治療、予防、及び/または管理するために患者に投与すべき量は、利用される特定の化合物、またはそのエステル、塩、若しくはアミドの活性、投与経路、投与の時間、利用している特定の化合物の排泄または代謝の速度、治療期間、利用される特定の化合物と組み合わせて使用される他の薬物、化合物、及び/または物質、治療されている患者の年齢、性別、体重、状態、全身の健康、及び以前の病歴、並びに医療技術分野に周知である同様の因子を含む種々の因子によるだろう。
当技術分野の通常の知識を有する医師または獣医は、必要とされる有効量を容易に決定し、処方できる。例えば、医師または獣医ならば、望まれる治療効果を達成するために要求されるよりも低いレベルで、利用される化合物の投与量を始め、望まれる効果が達成されるまで用量を徐々に増やすことができるだろう。
一般に、本明細書に提供される化合物の好適な1日量は、治療効果または予防効果を生み出すのに効果的な最低の投与量である化合物の量である。そのような効果的な投与量は、一般的には先に記載された因子によるだろう。一般的に、患者にとって本明細書に提供される化合物の経口、静脈内、脳室内、及び皮下投与量は、1日あたり体重キログラムあたり約0.005mgからキログラムあたり約5mgの範囲だろう。ある実施形態において、本明細書に提供される化合物の経口投与量は、1日あたり約10mgから約300mgの範囲だろう。他の実施形態において、本明細書に提供される化合物の経口投与量は、1日あたり約20mgから約250mgの範囲だろう。他の実施形態において、本明細書に提供される化合物の経口投与量は、1日あたり約100mgから約300mgの範囲だろう。他の実施形態において、本明細書に提供される化合物の経口投与量は、1日あたり約10mgから約100mgの範囲だろう。他の実施形態において、本明細書に提供される化合物の経口投与量は、1日あたり約25mgから約50mgの範囲だろう。他の実施形態において、本明細書に提供される化合物の経口投与量は、1日あたり約50mgから約200mgの範囲だろう。上述の用量範囲のそれぞれは、単一または多数の単位用量剤形として処方できる。
いくつかの実施形態において、本明細書に開示される化合物は、本明細書に記載される疾患を治療、予防、及び/または管理する1種以上の第二の活性薬剤との併用療法に使用され得る。ある実施形態において、1種以上の第二の活性薬剤は抗精神病剤である。特定の実施形態において、第二の活性薬剤は非定型抗精神病剤である。特定の実施形態において、第二の活性薬剤はアルツハイマー病の治療に有用な薬剤である。特定の実施形態において、第二の活性薬剤はコリンエステラーゼ阻害剤である。特定の実施形態において、第二の活性薬剤は抗うつ剤である。特定の実施形態において、第二の活性薬剤は、SSRI、SNRI、及び三環系抗うつ剤、パーキンソン病の治療に有用な薬剤、並びに抗精神病薬から選択される。例示的な抗精神病薬には、非定型抗精神病薬、例えば、アミスルピリド、アリピプラゾール、アセナピン、ブロナンセリン、クロチアピン、クロザピン、イロペリドン、ルラシドン、モサプラミン、オランザピン、パリペリドン、ペロスピロン、クエチアピン、レモキシプリド、リスペリドン、セルチンドール、スルピリド、ジプラシドン、及びゾテピンなどがあるが、これらに限定されない。例示的な抗うつ剤には、シタロプラム、エクシタロプラム(excitalopram)、フルオキセチン、フルボキサミン、パロキセチン、ピマバンセリン、ロキサピン、ドネペジル、リバスチグミン、メマンチン、ガランタミン、タクリン、アンフェタミン、メチルフェニデート、アトモキセチン、モダフィニル、セルトラリン、ビラゾドン、デスベンラファキシン、フルオキセチン、ベンラファキシン、デュロキセチン、ミルナシプラム、バンラファキシン(vanlafaxine)、ミアンセリン、ミルタザピン、アトモキセチン、マジンドール、ロボキセチン、ビロキサジン、ブプロピオン、アゴメラチン、アミトリプチリン、クロミプラミン、ドキセピン、イミプラミン、チミプラミン(timipramine)、デシプラミン、ノルトリプチリン、プロトリプチリン、イソカルボキサジド、モクロベミド、フェネルジン、セレギリン、トラニルシプロミン、ブスピロン、ゲピロン、ネファゾドン、タンドスピロン、及びトラゾドンがあるが、これらに限定されない。パーキンソン病の例示的な治療剤には、カルビドパ、レボドパ、エンタカポン、ブロモクリプチン、ペルゴリド、プラミペキソール、ロピニロール、ロトゴチン(rotogotine)、トルカポン、セレギリン、ラサジリン、ベンゾトロピン(benzotropine)、トリヘキシルフェニジル(trihexylphenidyl)、及びアマンタジンがあるが、これらに限定されない。特定の実施形態において、第二の活性薬剤は疼痛の治療剤である。例示的な疼痛医薬品/治療剤には、非オピオイド鎮痛剤、例えば、アセチルサリチル酸、トリサリチル酸コリンマグネシウム、アセトアミノフェン、イブプロフェン、フェノプロフェン、ジフルシナル(diflusinal)、及びナプロキセンなど;並びに、オピオイド鎮痛剤、例えば、モルヒネ、ヒドロモルホン、メタドン、レボルファノール、フェンタニル、オキシコドン、及びオキシモルホンなどがあるが、これらに限定されない。他のそのような治療剤は、非ステロイド抗炎症剤、抗片頭痛剤、またはCox−II阻害剤であり得る。
3.医薬組成物及び剤形
医薬組成物を、個別の単一単位剤形(single unit dosage form)の調製に使用できる。本明細書に提供される医薬組成物及び剤形は、本明細書に提供される化合物、またはその医薬的に許容可能な塩、立体異性体、クラスレート、若しくはプロドラッグを含む。医薬組成物及び剤形は、1種以上の賦形剤もさらに含み得る。
本明細書に提供される医薬組成物及び剤形は、1種以上の追加の有効成分も含み得る。所望により含まれてもよい第二の、または追加の有効成分の例も本明細書に開示される。
本明細書に提供される単一単位剤形は、患者への、経口、粘膜(例えば、鼻腔内、舌下、膣内、頬側、または腸)、非経口(例えば、皮下、静脈内、ボーラス注入、筋肉内、または動脈内)、局所(例えば、点眼剤または他の眼科用調製物)、経皮(trasdermal)または経皮(transcutaneous)投与に好適である。剤形の例には、錠剤;カプレット;軟弾性ゼラチンカプセルなどのカプセル;カシェ剤;トローチ剤;ロゼンジ剤;分散剤;坐剤;散剤;エアゾール剤(例えば、鼻腔内スプレーまたは吸入器);ゲル剤;患者への経口または粘膜投与に好適な液体剤形、例えば、懸濁剤(例えば、水性または非水性液体懸濁剤、水中油型エマルション、または油中水型液体エマルション)、液剤、及びエリキシル剤;患者への非経口投与に好適な液体剤形;局所投与に好適な点眼剤または他の眼科用調製物;並びに、再構成して患者への非経口投与に好適な液体剤形を与えることができる滅菌された固体(例えば、結晶性または非晶質の固体)があるが、これらに限定されない。
剤形の組成、形状、及び種類は、典型的には、その用途により変わるだろう。例えば、疾病の急性治療に使用される剤形は、同じ疾病の慢性治療に使用される剤形よりも、それを構成する1種以上の有効成分をより多量に含み得る。同様に、非経口剤形は、同じ疾病の治療に使用される経口剤形よりも、それを構成する1種以上の有効成分をより少量含み得る。具体的な剤形が使用されるこれらの方法及び他の方法は互いに異なり、当業者には明らかであろう。例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,18th Ed.,Mack Publishing,Easton PA(1990)を参照されたい。
ある実施形態において、医薬組成物及び剤形は、1種以上の賦形剤を含む。好適な賦形剤は調剤の当業者に周知であり、好適な賦形剤の非限定的な例は本明細書に提供される。特定の賦形剤が医薬組成物または剤形への組み込みに好適であるか否かは、剤形が患者に投与される方法を含むがこれに限定されない当技術分野に周知である種々の因子による。例えば、錠剤などの経口剤形は、非経口剤形での使用には適さない賦形剤を含み得る。特定の賦形剤の適合性は、剤形中の特定の有効成分によることもある。例えば、いくつかの有効成分の分解は、ラクトースなどのいくつかの賦形剤により、または水に曝された場合に加速されることがある。一級または二級アミンを含む有効成分は、そのような加速した分解を特に起こしやすい。従って、ラクトース及び他の単糖または二糖類を、あるとしてもわずかしか含まない医薬組成物及び剤形が提供される。本明細書では、用語「ラクトース不含」は、ラクトースが存在するとしてもその量が、有効成分の分解速度を実質的に増加させるには不充分であることを意味する。
ラクトース不含組成物は、当技術分野に周知であり、例えば、米国薬局方(USP)25−NF20(2002)に収載されている賦形剤を含み得る。一般に、ラクトース不含組成物は、有効成分、結合剤/充填剤、及び滑沢剤を、医薬的に適合し医薬的に許容可能な量で含む。ある実施形態において、ラクトース不含剤形は、有効成分、微結晶性セルロース、アルファ化デンプン、及び/またはステアリン酸マグネシウムを含む。
水はいくつかの化合物の分解を促進し得るので、有効成分を含む無水医薬組成物及び剤形が本明細書に提供される。例えば、水の添加(例えば、5%)は、貯蔵寿命または時間経過に伴う製剤の安定性などの特性を決定するために、長期貯蔵を模する手段として医薬分野に広く受け入れられている。例えば、Jens T.Carstensen,Drug Stability:Principles & Practice,2d.Ed.,Marcel Dekker,NY,NY,1995,pp.379−80を参照されたい。実際に、水及び熱はいくつかの化合物の分解を加速させる。このように、水分及び/または湿度は、製剤の製造、取扱い、包装、貯蔵、出荷、及び使用の間に通常遭遇されるので、製剤に対する水の作用は重要になり得る。
無水医薬組成物及び剤形は、無水または低水分含有成分及び低水分または低湿度条件を利用して調製できる。ラクトース及び一級または第二級アミンを含む少なくとも1種の有効成分を含む医薬組成物及び剤形は、製造、包装、及び/または貯蔵の間に水分及び/または湿度との相当な接触が予想される場合、好ましくは無水である。
無水医薬組成物は、その無水の性質が維持されるように製造及び貯蔵されるべきである。従って、ある実施形態において、無水組成物は、それらが好適な処方キットに含まれ得るように、水への曝露を防ぐことが知られている材料を使用して包装される。好適な包装の例には、密封ホイル、プラスチック、単位投与量容器(例えば、バイアル)、ブリスターパック、及びストリップパックなどがあるが、これらに限定されない。
有効成分が分解する速度を低下させる1種以上の化合物を含む医薬組成物及び剤形も提供される。そのような化合物は、本明細書において「安定剤」と称され、アスコルビン酸などの酸化防止剤、pH緩衝剤、または塩緩衝剤があるが、これらに限定されない。
賦形剤の量及び種類と同様に、剤形中の有効成分の量及び具体的な種類は、それが患者に投与されるべき経路を含むがこれに限定されない因子により変わり得る。ある実施形態において、剤形は、本明細書に提供される化合物を、約0.10から約500mgの量で含む。他の実施形態において、剤形は、本明細書に提供される化合物を、約0.1、1、2、5、7.5、10、12.5、15、17.5、20、25、50、100、150、200、250、300、350、400、450、または500mgの量で含む。
他の実施形態において、剤形は、第二の有効成分を、1から約1000mg、約5から約500mg、約10から約350mg、または約50から約200mgの量で含む。もちろん、第二の活性薬剤の具体的な量は、使用される具体的な薬剤、治療または管理される疾病または疾患、及び本明細書に提供される化合物の量(複数可)、並びに患者に同時に投与される追加の活性薬剤によるだろう。
ある実施形態において、本明細書に記載される医薬組成物及び剤形は、本明細書に記載される疾患を治療、予防、及び/または管理する1種以上の第二の活性薬剤を含む。ある実施形態において、1種以上の第二の活性薬剤は、抗うつ剤、パーキンソン病の治療に有用な薬剤、及び抗精神病薬から選択される。
(a)経口剤形
経口投与に好適な医薬組成物は、錠剤(例えば、チュアブル錠)、カプレット、カプセル、及び液剤(例えば、風味をつけたシロップ)などがあるがこれらに限定されない個別の剤形で提供され得る。そのような剤形は所定量の有効成分を含み、当業者に周知である製剤方法により製造され得る。全般的には、Remington’s The Science and Practice of Pharmacy,21st Ed.,Lippincott Williams & Wilkins(2005)を参照されたい。
本明細書に提供される経口剤形は、有効成分を、少なくとも1種の賦形剤と従来の製剤混合技術により均質に混合して製造される。賦形剤は、投与に望まれる調合物の形態により多種多様な形態をとり得る。例えば、経口液剤またはエアゾール剤形での使用に好適な賦形剤には、水、グリコール、油類、アルコール類、着香剤、保存剤、及び着色剤があるが、これらに限定されない。固体経口剤形(例えば、散剤、錠剤、カプセル、及びカプレット)での使用に好適な賦形剤の例には、スターチ、糖類、微結晶性セルロース、希釈剤、顆粒化剤、滑沢剤、結合剤、及び崩壊剤があるが、これらに限定されない。
ある実施形態において、経口剤形は錠剤またはカプセルであり、その場合固体の賦形剤が使用される。他の実施形態において、錠剤は、標準的な水性または非水性技術により被覆され得る。そのような剤形は、製薬方法のいずれによっても製造できる。一般に、医薬組成物及び剤形は、有効成分を、液体担体、微粉砕した固体担体、または両方と均一且つ均質に混合し、次いで、必要な場合、生成物を望ましい体裁(presentation)に付形して製造される。
例えば、錠剤は、圧縮または成形により製造できる。打錠剤は、好適な機械中で、所望により賦形剤と混合された、粉末または顆粒などの自由流動形態の有効成分を圧縮することにより製造できる。湿製錠は、好適な機械中で、不活性な液体希釈剤により湿らされた粉末化化合物の混合物を成形して製造できる。
本明細書に提供される経口剤形に使用できる賦形剤の例には、結合剤、充填剤、崩壊剤、及び滑沢剤があるが、これらに限定されない。医薬組成物及び剤形での使用に好適な結合剤には、コーンスターチ、ポテトスターチ、または他のスターチ、ゼラチン、天然ゴム及び合成ゴム、例えば、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸、他のアルギン酸塩、粉末化トラガカント、グアーガム、セルロース及びその誘導体(例えば、エチルセルロース、酢酸セルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム)、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、アルファ化デンプン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(例えば、2208、2906、2910番)、微結晶性セルロース、及びこれらの混合物があるがこれらに限定されない。
好適な形態の微結晶性セルロースには、AVICEL−PH−101、AVICEL−PH−103、AVICEL RC−581、AVICEL−PH−105(FMC Corporationから市販、American Viscose Division,Avicel Sales,Marcus Hook,PA)として販売されている材料、及びこれらの混合物があるが、これらに限定されない。結合剤の具体的な例は、AVICEL RC−581として販売されている微結晶性セルロースとカルボキシメチルセルロースナトリウムの混合物である。好適な無水若しくは低水分の賦形剤または添加剤には、AVICEL−PH−103(商標)及びStarch 1500LMがある。
本明細書に提供される医薬組成物及び剤形での使用に好適な充填剤の例には、タルク、炭酸カルシウム(例えば、顆粒または粉末)、微結晶性セルロース、粉末化セルロース、デキストレート、カオリン、マンニトール、ケイ酸、ソルビトール、スターチ、アルファ化デンプン、及びこれらの混合物があるが、これらに限定されない。医薬組成物中の結合剤または充填剤は、ある実施形態において、医薬組成物または剤形の約50から約99重量パーセントで存在する。
崩壊剤は、水性環境に曝露されたときに崩壊する錠剤を与えるために組成物中に使用され得る。多すぎる崩壊剤を含む錠剤は貯蔵中に崩壊することがあり、少なすぎる崩壊剤を含む錠剤は、所望の速度または所望の条件下で崩壊しないことがある。そのため、有効成分の放出を有害に変えるほど多すぎるのでも少なすぎるのでもない充分な量の崩壊剤を、固体経口剤形の形成に使用できる。使用される崩壊剤の量は製剤の種類によって様々であり、当業者には容易に認識される。ある実施形態において、医薬組成物は、約0.5から約15重量パーセントの崩壊剤、または約1から約5重量パーセントの崩壊剤を含む。
医薬組成物及び剤形に使用できる崩壊剤には、寒天、アルギン酸、炭酸カルシウム、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、ポラクリリンカリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、ポテトスターチまたはタピオカスターチ、他のスターチ、アルファ化デンプン、他のスターチ、粘土、他のアルギン、他のセルロース、ゴム、及びこれらの混合物があるが、これらに限定されない。
医薬組成物及び剤形に使用できる滑沢剤には、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、鉱油、軽鉱油、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、ポリエチレングリコール、他のグリコール、ステアリン酸、ラウリル硫酸ナトリウム、タルク、水素化植物油(例えば、落花生油、綿実油、ヒマワリ油、ゴマ油、オリーブ油、コーン油、及び大豆油)、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸エチル、エチルラウリアート(laureate)、寒天、及びこれらの混合物があるが、これらに限定されない。追加の滑沢剤には、例えば、サイロイドシリカゲル(AEROSIL200、メリーランド州、バルチモアのW.R.Grace Co.により製造)、合成シリカの凝固エアゾール(テキサス州、プラノのDegussa Co.により販売)、CAB−O−SIL(マサチューセッツ州、ボストンのCabot Co.により販売されている発熱性二酸化ケイ素製品)、及びこれらの混合物がある。仮に使用される場合、滑沢剤は、それが組み込まれる医薬組成物または剤形の約1重量パーセント未満の量で使用され得る。
ある実施形態において、固体経口剤形は、本明細書に提供される化合物、無水ラクトース、微結晶性セルロース、ポリビニルピロリドン、ステアリン酸、コロイド状無水シリカ、及びゼラチンなどの所望により含まれる賦形剤を含む。
(b)制御放出剤形
本明細書に提供される有効成分は、制御放出手段により、または当業者に周知である送達装置により投与できる(例えば、静脈内または筋肉内などの非経口投与)。例には、それぞれ引用により本明細書に組み込まれている米国特許第3,845,770号;3,916,899号;3,536,809号;3,598,123号;及び4,008,719号、5,674,533号、5,059,595号、5,591,767号、5,120,548号、5,073,543号、5,639,476号、5,354,556号、及び5,733,566号に記載されているものがあるが、これらに限定されない。そのような剤形を利用して、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、他のポリマーマトリックス、ゲル、透過膜、浸透圧系、多層コーティング、微粒子、リポソーム、微小球、またはこれらの組み合わせを利用することにより、1種以上の有効成分を緩徐放出または制御放出して、種々の比率で所望の放出プロファイルを与えることができる。本明細書に記載されるものを含む当業者に公知である好適な制御放出製剤は、本明細書に提供される活性薬剤との使用のために容易に選択できる。ある実施形態において、非限定的に、錠剤、カプセル、ジェルキャップ、及びカプレットなどの、制御放出に適合した経口投与に好適な単一単位剤形が提供される。
ある実施形態において、制御放出医薬製品は、その非制御の対応物により達成されるよりも薬物療法を向上させる。他の実施形態において、医療における制御放出調合物の使用は、最低限の時間で病態を治癒または制御するために最低限の原薬が使用されるという特徴がある。制御放出製剤の利点には、薬物の活性延長、投与頻度の低減、及び患者のコンプライアンスの増大がある。さらに、制御放出製剤を利用して、作用の発現の時間または薬物の血中濃度などの他の特性に影響を与えることができ、そのため、副作用(例えば、有害作用)の発生に影響を与えることができる。
他の実施形態において、制御放出製剤は、所望の治療効果または予防効果を迅速に生み出す薬物(有効成分)の量を最初に放出し、このレベルの治療効果または予防効果を長期間にわたって維持する他の量の薬物を徐々に且つ断続的に放出するように設計される。ある実施形態において、体内に薬物の一定濃度を維持するために、代謝され体から排泄される薬物の量を補う速度で、剤形から薬物を放出させることができる。有効成分の制御放出は、pH、温度、酵素、水、または他の生理的条件若しくは化合物を含むがこれらに限定されない種々の条件により刺激することができる。
(c)非経口剤形
非経口剤形は、皮下、静脈内(ボーラス注入を含む)、筋肉内、及び動脈内を含むがこれらに限定されない種々の経路により患者に投与できる。いくつかの実施形態において、非経口剤形の投与は汚染物質に対する患者の自然な防御を回避するため、このような実施形態において、非経口剤形は無菌であるか、患者への投与前に殺菌することができる。非経口剤形の例には、すぐに注射できる溶液、注射用の医薬的に許容可能なビヒクルに溶解または懸濁させるための乾燥製品、すぐに注射できる懸濁液、及び乳剤があるがこれらに限定されない。
非経口剤形を提供するのに使用できる好適なビヒクルは当業者に周知である。例には下記があるが、これらに限定されない:注射水USP;塩化ナトリウム注射液、リンゲル液、ブドウ糖注射液、ブドウ糖塩化ナトリウム注射液、及び乳酸リンゲル液などがあるがこれらに限定されない水性ビヒクル;エチルアルコール、ポリエチレングリコール、及びポリプロピレングリコールなどがあるがこれらに限定されない水混和性ビヒクル;並びにコーン油、綿実油、落花生油、ゴマ油、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、及び安息香酸ベンジルなどがあるがこれらに限定されない非水性ビヒクル。
本明細書に開示される1種以上の有効成分の溶解度を増加させる化合物も、非経口剤形に組み込むことができる。例えば、シクロデキストリン及びその誘導体を使用して、本明細書に提供される化合物の溶解度を増加させることができる。例えば、引用により本明細書に組み込まれる米国特許第5,134,127号を参照されたい。
(d)局所及び粘膜剤形
本明細書に提供される局所及び粘膜剤形には、スプレー剤、エアゾール剤、液剤、乳剤、懸濁剤、点眼剤若しくは他の眼科用調合物、または当業者に公知である他の形態があるが、これらに限定されない。例えば、Remington’s The Science and Practice of Pharmacy,21st Ed.,Lippincott Williams & Wilkins(2005);及びIntroduction to Pharmaceutical Dosage Forms,4th ed.,Lea & Febiger,Philadelphia(1985)を参照されたい。口腔内の粘膜組織を治療するのに好適な剤形は、洗口液として、または経口用ゲルとして処方できる。
本明細書において包含される、局所及び粘膜剤形を与えるのに使用できる好適な賦形剤(例えば、担体及び希釈剤)並びに他の材料は、医薬分野の当業者に周知であり、ある医薬組成物または剤形が適用される特定の組織に依存する。ある実施形態において、賦形剤には、非毒性で医薬的に許容可能な液剤、乳剤、またはゲル剤を形成する水、アセトン、エタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタン−1,3−ジオール、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、鉱油、及びこれらの混合物があるがこれらに限定されない。保湿剤または保水剤も医薬組成物及び剤形に加えることができる。追加成分の例は当分野に周知である。例えば、Remington’s The Science and Practice of Pharmacy,21st Ed.,Lippincott Williams & Wilkins(2005)を参照されたい。
医薬組成物または剤形のpHを調整して、1種以上の有効成分の送達を向上させることもできる。また、溶媒担体の極性、そのイオン強度、または張性を調整して、送達を向上させることができる。ステアレートなどの化合物を医薬組成物または剤形に加えて、送達を向上させるために1種以上の有効成分の親水性または親油性を変えることもできる。他の実施形態において、ステアレートは、製剤の脂質ビヒクルとして、乳化剤若しくは界面活性剤として、または送達増強剤若しくは浸透増強剤として作用することができる。他の実施形態において、有効成分の塩、溶媒和物、プロドラッグ、クラスレート、または立体異性体を使用して、生じる組成物の性質をさらに調整できる。
4.キット
ある実施形態において、本明細書に提供される複数の有効成分は、同じ時間に、または同じ投与経路によっては患者に投与されない。他の実施形態において、適切な量の有効成分の投与を簡易化できるキットが提供される。
ある実施形態において、キットは、本明細書に提供される化合物の剤形を含む。キットは、本明細書に記載される1種以上の第二の有効成分、またはその薬理活性のある変種若しくは誘導体、またはその組み合わせをさらに含み得る。
他の実施形態において、キットは、有効成分の投与に使用される装置をさらに含み得る。そのような装置の例には、シリンジ、点滴バッグ、パッチ、及び吸入器があるが、これらに限定されない。
キットは、移植用の細胞または血液並びに1種以上の有効成分の投与に使用できる医薬的に許容可能なビヒクルをさらに含み得る。例えば、有効成分が非経口投与用に再構成されなければならない固体形態で与えられる場合、キットは、有効成分を溶かして非経口投与に好適な粒子のない滅菌溶液を形成できる好適なビヒクルの密閉された容器を含み得る。医薬的に許容可能なビヒクルの例には下記があるが、これらに限定されない:注射水USP;塩化ナトリウム注射液、リンゲル液、ブドウ糖注射液、ブドウ糖塩化ナトリウム注射液、及び乳酸リンゲル液などがあるがこれらに限定されない水性ビヒクル;エチルアルコール、ポリエチレングリコール、及びポリプロピレングリコールなどがあるがこれらに限定されない水混和性ビヒクル;並びにコーン油、綿実油、落花生油、ゴマ油、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、及び安息香酸ベンジルなどがあるがこれらに限定されない非水性ビヒクル。
V.実施例
特定の実施形態は、以下の非限定的な例により説明される。
化合物合成の全般的手順
以下のスキームは、本明細書に提供される化合物の調製の例示的な合成方法を与える。当業者は、類似の方法を利用して本明細書に提供される化合物を調製できることを理解するだろう。言い換えると、当業者は、試薬、保護基、反応条件、及び反応順序の適切に調整して、所望の実施形態を調製できることを認識するだろう。反応の規模を拡大または縮小して、調製すべき物質の量を適合させることができる。
以下の実施例において、特記されない限り、温度は全てセルシウス度で述べられ、部及びパーセンテージは全て重量によるものである。試薬は、Sigma−Aldrich(登録商標)Chemical Companyなどの商業的供給業者から購入でき、特記されない限り、さらに精製せずに使用できる。試薬は、当業者に公知である標準的な文献手順に従っても調製できる。溶媒は、Sure−Seal(登録商標)ボトルでSigma−Aldrich(登録商標)から購入でき、受け取ったまま使用できる。特記されない限り、溶媒は全て、当業者に公知である標準的な方法を使用して精製できる。
以下に述べる反応は、特記されない限り、一般的に周囲温度で実施した。特記されない限り、一般的に、反応フラスコには、基質及び試薬をシリンジにより導入するためのゴムのセプタムを取り付けた。ガラス基板上(glass−backed)シリカゲルプレコートプレートを使用し、適切な溶媒比率(v/v)で溶出させて分析薄層クロマトグラフィー(TLC)を実施した。反応物はTLCまたはLCMSにより検査し、出発物質の消費により判断して停止させた。TLCプレートの可視化は、紫外線(波長254)または熱により活性化される塩基性KMnO4水溶液などの適切なTLC可視化溶媒により実施した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(例えば、Still et al.,J.Org.Chem.,43:2923(1978)参照)は、例えば、シリカゲル60または種々のMPLC系(Biotage(登録商標)またはISCO(登録商標)分離系など)を使用して実施した。
以下の実施例の化合物構造は、以下の方法の1つ以上により確認した:プロトン核磁気共鳴分光法、質量分析法、微量元素分析、及び融点。プロトン核磁気共鳴(1H NMR)スペクトルは、特定の磁界強度で運転しているNMR分光計を使用して決定した。ケミカルシフトは、TMSなどの内部標準から低磁場に百万分率(ppm、δ)で報告する。あるいは、1H NMRスペクトルは、例えば、CDCl3=7.25ppm;DMSO−d6=2.49ppm;C6D6=7.16ppm;CD3OD=3.30ppmなどの、重水素化溶媒中の残存プロトンのシグナルに基準を合わせた。ピークの多重度は、例えば以下の通り示す:s、シングレット;d、ダブレット;dd、ダブレットのダブレット;t、トリプレット;dt、トリプレットのダブレット;q、カルテット;br、ブロード化;及びm、マルチプレット。カップリング定数はヘルツ(Hz)で与える。質量スペクトル(MS)データは、APCIまたはESIイオン化を備えた質量分析計を利用して得た。
実施例1A:化合物1−8の調製
スキーム1:
メチル2−(2−ニトロフェニル)アセタート(化合物1−2)の調製
室温の化合物1−1(18.1g、100mmol)のメタノール(150mL)溶液に、チオニルクロリド(SOCl2、13.1g、110mmol)を滴加した。混合物を60℃に加熱し、30分間撹拌した。反応混合物を濃縮すると、薄黄色の油が得られたが、酢酸エチル(200mL)で希釈し、炭酸水素ナトリウム(飽和水溶液、150mL×3)、ブライン(100mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると所望の生成物化合物1−2(19.1g、収率:98%)が薄黄色の油として得られた。MS (ESI): m/z: 196[M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.12 (dd, 1H, J = 8.4, 1.2 Hz), 7.61 (m, 1H), 7.49 (m, 1H), 7.36 (d, 1H, J = 7.6 Hz), 4.04 (s, 2H), 3.72 (s, 3H).
メチル2−(2−ニトロフェニル)プロパノアート(化合物1−3)の調製
1−2(19g、97mmol)のメチルスルフィニルメタン(200mL)溶液に、ヨードメタン(20.7g、146mmol)を室温で加えた。混合物を室温で30分間撹拌した。次いで、混合物に炭酸セシウム(63g、195mmol)を加え、混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を水(200mL)に注ぎ、酢酸エチル(200mL)で希釈し、水(200mL×3)、ブライン(200mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると粗生成物が得られ、それをシリカゲル(石油エーテル(petrol ether)中の酢酸エチル、20%、v/v)で精製すると、生成物化合物1−3(18.7g、収率:92%)が無色の油として得られた。MS (ESI): m/z: 210[M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.94 (dd, J = 8.0, J = 1.6 Hz, 1H), 7.63−7.59 (m, 1H), 7.49 (dd, J = 7.6, J = 1.6 Hz, 1H), 7.45−7.41 (m, 1H), 4.32 (q, J = 7.2 Hz, 1H), 3.67 (s, 3H), 1.61 (d, J = 7.2 Hz, 3H).
tert−ブチル4−(2−(1−メトキシ−1−オキソプロパン−2−イル)フェニルアミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物1−5)の調製
化合物1−3(6g、28.7mmol)のメタノール(100mL)溶液に、tert−ブチル4−オキソピペリジン−1−カルボキシラートヨードメタン(10.85g、54.5mmol)及びパラジウム/活性炭触媒(0.6g)を室温で加えた。混合物を室温で水素雰囲気下で一晩撹拌した。混合物を濾過した。濾液をさらに精製せずに次の工程に使用した。MS(ESI):m/z:210[M+H]+。
tert−ブチル4−(3−メチル−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物1−6)の調製
すぐ前の工程の化合物1−5のメタノール中の混合物に、酢酸(10mL)を加えた。混合物を還流状態で1時間撹拌した。混合物を濃縮し、残渣を水(100mL)に注ぎ、炭酸ナトリウム(水溶液)でpH7に調整した。混合物を酢酸エチル(150mL×3)で抽出し、ブライン(100mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると所望の生成物化合物1−6が得られ、それをシリカゲル(石油エーテル中の酢酸エチル、10%、v/v)(5.77g、収量:61%、2工程)で白色固体として精製した。MS(ESI):m/z:331[M+H]+。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.26−7.21 (m, 1H), 7.05 (d, J = 7.2, 1H), 7.49 (t, J = 6.8 Hz, 1H), 4.45−4.38 (m, 1H), 4.31−4.27 (m, 1H), 3.41 (q, J = 7.6 Hz, 1H), 2.83 (t, J = 14.4 Hz, 2H), 2.37−2.27 (m, 2H), 1.73−1.67 (m, 2H), 1.50 (s, 9H), 1.47 (d, J = 7.6Hz, 3H).
tert−ブチル4−(3−(2−メトキシ−2−オキソエチル)−3−メチル−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物1−7)の調製
化合物1−6(5.77g、17.5mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(100mL)中の混合物に、メチル2−ブロモアセタート(2.94g、19.3mmol)を加えた。混合物を室温で30分間撹拌した。次いで、混合物に炭酸セシウム(11.4g、35mmol)を加えた。混合物を室温で2時間撹拌した。混合物を水(100mL)に注ぎ、酢酸エチル(100mL×3)で抽出し、ブライン(100mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると所望の生成物化合物1−7が得られ、それをシリカゲル(石油エーテル中の酢酸エチル10%、v/v)(3.8g、収量:54%)で白色固体として精製した。MS(ESI):m/z:403[M+H]+。
メチル2−(3−メチル−2−オキソ−1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−3−イル)アセタート(化合物1−8)の調製
化合物1−7(3.8g、9.4mmol)の塩化水素/メタノール(20mL、4N)中の混合物を、室温で30分間撹拌した。混合物を濃縮し、炭酸ナトリウム(水溶液)によりpHを8に調整した。混合物を酢酸エチル(100mL×6)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると所望の生成物化合物1−8(2g、収量:70%)が黄色固体として得られた。MS(ESI):m/z:303[M+H]+。
実施例1B:化合物16の調製
スキーム2:
メチル2−(1−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−3−メチル−2−オキソインドリン−3−イル)アセタート(化合物2−1)の調製
化合物1−8(302mg、1mmol)のジクロロメタン(10mL)溶液に、ベンズアルデヒド(117mg、1.1mmol)を加えた。混合物を室温で1時間撹拌した。次いで、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(318mg、1.5mmol)及び酢酸(1滴)を混合物に加えた。生じた混合物を35℃で2時間撹拌した。混合物をジクロロメタンで希釈し、水(10mL×3)及びブライン(10mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し減圧下で濃縮すると粗生成物(217mg、55%)が茶色の油として得られ、それをさらに精製せずに次の工程で使用した。MS(ESI):m/z:393 [M+H]+。
2−(1−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−3−メチル−2−オキソインドリン−3−イル)−N−メチルアセトアミド(化合物16)の調製
密封したチューブ中の化合物2−1(98mg、0.25mmol)のメチルアミン(メタノール中33%、4mL)中の混合物を、80℃で一晩撹拌した。混合物を冷却し、減圧下で濃縮し、分取TLC(ジクロロメタン中のメタノール10%、v/v)により精製すると、白色固体が得られた(48mg、収率:49%)。MS(ESI):m/z:392 [M+H]+。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.38−7.32 (m, 4H), 7.29−7.27 (m, 1H), 7.26−7.22 (m, 2H), 7.16 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.07−7.03 (m, 1H), 4.27 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 3.56 (s, 2H), 3.04 (d, J =10.0 Hz, 2H), 2.79−2.75 (d, J =14.4 Hz, 1H), 2.66−2.61(m, 4H), 2.49−2.47 (m, 2 H), 2.17−2.15 (m, 2H), 1.70−1.68 (m, 2H), 1.40 (s, 3H).
実施例1C:化合物17の調製
スキーム3:
2−(1−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−3−メチル−2−オキソインドリン−3−イル)−N−メチルアセトアミド(化合物3−1)の調製
化合物1−8(280mg、0.9mmol)のジクロロメタン(10mL)溶液に、シクロヘキサノン(98mg、1mmol)を加えた。混合物を室温で1時間撹拌した。次いで、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(286mg、1.35mmol)及び酢酸(1滴)を混合物に加えた。生じた混合物を35℃で2時間撹拌した。混合物をジクロロメタンで希釈し、水(10mL×3)及びブライン(10mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し減圧下で濃縮すると茶色の油が得られ、それをさらに精製せずに次の工程で使用した。MS(ESI):m/z:385 [M+H]+。
2−(1−(1−シクロヘキシルピペリジン−4−イル)−3−メチル−2−オキソインドリン−3−イル)−N−メチルアセトアミド(化合物17)の調製
密封したチューブ中の化合物3−1(100mg、0.26mmol)とメチルアミン(メタノール中33%、4mL)の混合物を、80℃で一晩撹拌した。混合物を冷却し減圧下で濃縮し、分取TLC(ジクロロメタン中のメタノール10%、v/v)により精製すると、白色固体が得られた(10mg、収率:10%)。MS (ESI): m/z: 384 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, MeOD) δ: 7.33 (d, J = 8 Hz, 1H), 7.24 (m, 2H), 7.03 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 4.30−4.26 (m, 1H), 3.13 (d, J = 8 Hz, 2H), 2.85〜2.73 (m, 2H), 2.57〜2.46 (m, 8H), 1.99〜1.95 (m, 2H), 1.86〜1.83 (m, 3H), 1.77〜1.67 (m, 2H), 1.38〜1.29 (m, 8H), 1.21〜1.15 (m, 1H).
実施例1D:化合物23、24、25、及び26の調製
スキーム4:
1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−オール(化合物4−2)の調製
化合物4−1(1.46g、10.0mmol、1.0当量)のメタノール(30mL)溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(760mg、20.0mmol、2.0当量)を室温で加えた。混合物を室温で3時間撹拌した。完了して、混合物を真空中で濃縮すると残渣が得られ、50mLの水で希釈し、ジクロロメタン(50mL)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると生成物が得られた(1.36g、無色の油、純度:88%、収率:92%)。MS(ESI):m/z:131 [M−18+H]+。
1−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン(化合物4−3)の調製
化合物4−2(140mg、1.0mmol、1.0当量)とジメチルホルムアミド(2滴、触媒(cat))のジクロロメタン(20mL)溶液に、チオニルクロリド(360mg、2.0mmol、2.0当量)を−20℃で滴加した。混合物をこの温度で2時間撹拌した。完了して、混合物を20℃未満で真空中で濃縮すると、化合物4−3が得られた(黄色の固体としての160mg粗製物、次の工程に直接使用)。MS(ESI):m/z:131 [M+H−36]+。
メチル2−(3−メチル−2−オキソ−1−(1−(1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)インドリン−3−イル)アセタート(化合物4−4)の調製
1−8(150mg、0.5mmol)と化合物4−3(250mg粗製物、1.5mmol)のジメチルホルムアミド(20mL)溶液に、炭酸セシウム(489mg、1.5mmol)を加えた。混合物を60℃で一晩撹拌した。混合物を酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、水(100mL×3)、ブライン(100mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。残渣を、0.01%アンモニア水溶液中で分取HPLCにより精製すると、化合物4−4(80mg、収率:37%)が白色固体として得られた。MS (ESI): m/z: 433 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.83−7.80 (m, 1H), 7.31−7.26 (m, 1H), 7.24−7.12 (m, 4H), 7.01−7.00 (m, 2H), 4.32−4.25 (m, 1H), 3.93−3.89 (m, 1H), 3.42 (t, J = 13.6 Hz, 3H), 3.06−3.00 (m, 2H), 2.88−2.59 (m, 6H), 2.39−2.33 (m, 1H), 2.28−2.22(m, 1H), 2.03−2.00 (m, 2H), 1.86−1.80 (m, 1H), 1.73−1.63 (m, 3H), 1.36 (d, J = 4.0 Hz, 3H).
N−メチル−2−(3−メチル−2−オキソ−1−(1−(1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)インドリン−3−イル)アセトアミド(化合物23、24、25、及び26)の調製
密封したチューブ中の化合物4−4(80mg、0.18mmol)とメチルアミン(メタノール中33%、4mL)の混合物を80℃で一晩撹拌した。混合物を冷却し減圧下で濃縮した。残渣を0.01%アンモニア水溶液中で分取HPLCにより精製すると、化合物4−5(51mg、収率:64%)が白色固体として得られた。生成物(80mg)をキラルHPLCにより分離すると、生成物化合物23(13mg)、化合物24(10mg)、化合物25(12mg)、及び化合物26(20mg)が得られた。 MS(ESI):m/z:432 [M+H]+。化合物23:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.80 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.30−7.27 (m, 2H), 7.23−7.12 (m, 3H), 7.08−7.05 (m, 2H), 6.25 (br s, 1H), 4.27−4.20 (m, 1H), 3.91 (br s, 1H), 3.03−3.00 (m, 1H), 2.86−2.56 (m, 10H), 2.37−2.22 (m, 2H), 2.03−2.00 (m, 2H), 1.80−1.63 (m, 4H), 1.40 (s, 3H).化合物24:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.80 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.30−7.28 (m, 2H), 7.22−7.12 (m, 3H), 7.09−7.05 (m, 2H), 6.24 (br s, 1H), 4.26−4.20 (m, 1H), 3.92 (br s, 1H), 3.05−3.01 (m, 1H), 2.85−2.61 (m, 10H), 2.40−2.22 (m, 2H), 2.02−2.00 (m, 2H), 1.82−1.67 (m, 4H), 1.41 (s, 3H).化合物25:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.79 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.30−7.28 (m, 2H), 7.22−7.12 (m, 3H), 7.09−7.05 (m, 2H), 6.25 (br s, 1H), 4.27−4.20 (m, 1H), 3.91 (br s, 1H), 3.03−3.00 (m, 1H), 2.85−2.61 (m, 10H), 2.39−2.22 (m, 2H), 2.02−2.00 (m, 2H), 1.81−1.67(m, 4H), 1.41 (s, 3H).化合物26:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.80 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.30−7.28 (m, 2H), 7.23−7.12 (m, 3H), 7.08−7.05 (m, 2H), 6.25 (br s, 1H), 4.27−4.20 (m, 1H), 3.91 (br s, 1H), 3.03−3.00 (m, 1H), 2.86−2.62 (m, 10H), 2.36−2.21 (m, 2H), 2.02−2.00 (m, 2H), 1.80−1.64(m, 4H), 1.40 (s, 3H).
実施例1E:化合物19、20、21、及び22の調製
スキーム5:
1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−オール(化合物5−2)の調製
化合物5−1(1.04g、6.2mmol、1.0当量)のメタノール(20mL)溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(470mg、12.4mmol、2.0当量)を室温で加えた。混合物を室温で2間撹拌した。完了して、混合物を真空中で濃縮すると残渣が得られ、50mLの水に希釈し、ジクロロメタン(50mL)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると化合物5−2(920mg、収率:87%)が薄黄色の固体として得られた。MS(ESI):m/z:153 [M−18+H]+。
1−クロロ−1,2−ジヒドロアセナフチレン(化合物5−3)の調製
化合物5−2(220mg、1.2mmol、1.0当量)とジメチルホルムアミド(2滴、触媒)のジクロロメタン(40mL)溶液に、チオニルクロリド(456mg、2.4mmol、2.0当量)を−20℃で滴加した。混合物をこの温度で2時間撹拌した。完了して、混合物を20℃未満で真空中で濃縮すると、5−3(270mg、次の工程に直接使用)が得られた。MS(ESI):m/z:153[M−36+H]+。
メチル2−(1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−メチル−2−オキソインドリン−3−イル)アセタート(化合物5−4)の調製
化合物1−8(250mg、0.83mmol)と粗製化合物5−3(469mg粗製物、1.5mmol)のジメチルホルムアミド(20mL)溶液に、炭酸セシウム(811mg、1.5mmol)を加えた。混合物を60℃で一晩撹拌した。混合物を酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、水(100mL×3)、ブライン(100mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。残渣を0.01%アンモニア水溶液中で分取HPLCにより精製すると、化合物5−4(150mg、収率:40%)が白色固体として得られた。MS(ESI):m/z:455 [M+H]+。
2−(1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−メチル−2−オキソインドリン−3−イル)−N−メチルアセトアミド(化合物18、19、20、21、及び22)の調製
密封したチューブ中の化合物5−4(230mg、0.5mmol)とメチルアミン(メタノール中33%、8mL)の混合物を80℃で一晩撹拌した。混合物を冷却し減圧下で濃縮した。残渣を0.01%アンモニア水溶液中で分取HPLCにより精製すると化合物18(180mg、収率:78%)が白色固体として得られた。生成物(180mg)を、キラルHPLCにより分離すると、化合物19(12mg)、化合物20(10mg)、化合物21(11mg)、及び化合物22(15mg)が得られた。MS (ESI): m/z: 454 [M+H]+.化合物18:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.72−7.69 (m, 1H), 7.63 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.54−7.52 (m, 2H), 7.48−7.45 (m, 1H), 7.30 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.27−7.23 (m, 3H), 7.20−7.18 (m, 1H), 7.05 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 6.20 (br s, 1H), 4.99 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 4.27−4.21 (m, 1H), 3.43 (d, J = 5.2 Hz, 2H), 3.02 (d, J = 12 Hz, 1H), 2.82−2.74 (m, 2H), 2.65−2.63 (m, 4H), 2.60−2.33 (m, 4H), 1.69−1.64 (m, 2H), 1.39 (s, 3H).化合物19:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.73−7.70 (m, 1H), 7.64 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.55−7.52 (m, 2H), 7.49−7.46 (m, 1H), 7.31 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.28−7.24 (m, 3H), 7.07−7.03 (m, 1H), 6.19 (br s, 1H), 5.01 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 4.29−4.22 (m, 1H), 3.46 (d, J = 5.2 Hz, 2H), 3.06−3.02 (m, 1H), 2.87−2.83 (m, 1H), 2.77 (d, J = 14.4 Hz, 1H), 2.63 (d, J = 4.4 Hz, 4H), 2.60−2.47 (m, 3H), 2.40−2.34 (m, 1H), 1.69 (t, J = 14.0 Hz, 1H), 1.39 (s, 3H).化合物20:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.73−7.69 (m, 1H), 7.64 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.55−7.52 (m, 2H), 7.49−7.45 (m, 1H), 7.31 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.27−7.20 (m, 3H), 7.07−7.03 (m, 1H), 6.19 (br s, 1H), 5.00 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 4.29−4.22 (m, 1H), 3.47 (d, J = 5.2 Hz, 2H), 3.05−3.01 (m, 1H), 2.84−2.81 (m, 1H), 2.77 (d, J = 14.8 Hz, 1H), 2.63 (d, J = 19.2 Hz, 4H), 2.58−2.48 (m, 2H), 2.47−2.35 (m, 2H), 1.69 (t, J = 13.2 Hz, 1H), 1.39 (s, 3H).化合物21:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.71 (t, J = 4.4 Hz, 1H), 7.64 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.54 (d, J = 5.2 Hz, 2H), 7.49−7.45 (m, 1H), 7.30 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.26−7.19 (m, 3H), 7.07−7.03 (m, 1H), 6.20 (br s, 1H), 5.00 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 4.28−4.20 (m, 1H), 3.46 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 3.04−3.01 (m, 1H), 2.82−2.75 (m, 1H), 2.63 (d, J = 20.0 Hz, 4H), 2.57−2.46 (m, 2H), 2.46−2.34 (m, 2H), 1.68 (t, J = 15.6Hz, 1H), 1.39 (s, 3H). 22: 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.71 (t, J = 4.4 Hz, 1H), 7.64 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.54 (d, J = 5.2 Hz, 2H), 7.49−7.45 (m, 1H), 7.30 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.28−7.20 (m, 3H), 7.08−7.04 (m, 1H), 6.21 (br s, 1H), 5.00 (t, J = 5.2 Hz, 1H), 4.28−4.21 (m, 1H), 3.45 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 3.02−3.00 (m, 1H), 2.85−2.82 (m, 1H), 2.76 (d, J = 14.4 Hz, 1H), 2.62 (d, J = 17.2 Hz, 4H ), 2.57−2.46 (m, 3H), 2.40−2.33 (m, 1H), 1.69 (t, J = 17.2 Hz, 1H), 1.39 (s, 3H).
実施例1F:化合物15の調製
スキーム6:
メチル2−(2−アミノフェニル)アセタート(化合物6−1)の調製
化合物1−2(9.75g、50mmol)、10%パラジウム/活性炭触媒(乾燥、530mg、5mmol)のメタノール(100mL)中の混合物を、水素雰囲気下で、室温で一晩撹拌した。反応混合物を濾過して、パラジウム/活性炭触媒を除き、濾液を濃縮すると、化合物6−1(8.02g、収率:97%)が薄黄色の油として得られた。MS(ESI):m/z:166[M+H]+。1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ: 6.94 (m, 2H), 6.64 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 6.51 (m, 1H), 4.88 (s, 2H), 3.59 (s, 3H), 3.52 (s, 2H).
tert−ブチル4−(2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物6−2)の調
化合物6−1(3.30g、20mmol)、tert−ブチル4−オキソピペリジン−1−カルボキシラート(4.38g、22mmol)、酢酸(HOAc、600mg、10mmol)のジクロロメタン(DCM、80mL)中の混合物を、室温で2時間撹拌し、次いで、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(6.36g、30mmol)を少量ずつ加え、40℃に加熱し、一晩撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、ジクロロメタン(200mL)で希釈し、水(200mL×2)及び炭酸水素ナトリウム(飽和水溶液、200mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると粗生成物が得られ、シリカゲルのカラムクロマトグラフィー(石油エーテル中の酢酸エチル、5%、v/v)により精製すると化合物6−2(2.65g、収率:42%)が白色固体として得られた。MS (ESI): m/z: 261[M+H−56]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.24 (m, 2H), 7.01 (m, 2H), 4.41 (m, 1H), 4.28 (br s, 2H), 3.53 (s, 2H), 2.83 (br s, 2H), 2.32 (m, 2H), 1.70 (m, 2H), 1.50 (s, 9H).
化合物6−3の調製
tert−ブチル4−(2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物6−2、1.68g、5.0mmol)のテトラヒドロフラン(30mL)溶液に、水素化ナトリウム(1.0g、25mmol)及び1,4−ジブロモブタン(1.3g、6.0mmol)を0℃で加えた。室温で2時間撹拌した後、混合物を、塩化アンモニウム(水溶液)で中和し、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。室温に冷却した後、混合物を濾過し、濾液を濃縮した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、石油エーテル中の酢酸エチル(10%、v/v)で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製すると、化合物6−3が白色固体として得られた(400mg、収率:21%)。MS(ESI):m/z:315[M+H−56]+。
化合物6−4の調製
化合物6−3(370mg、1.0mmol)のメチルアルコール(5mL)中の3N塩酸塩(hydrochloride)中の溶液を室温で1時間撹拌した。混合物を濃縮すると粗製化合物6−4が黄色固体として得られた(270mg、100%)。MS(ESI):m/z 271 [M+H]+。
化合物15の調製
化合物6−4(135mg、0.5mmol)と3,4−ジヒドロナフタレン−
1(2H)−オン(73mg、0.5mmol)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液に、オルトチタン酸テトライソプロピル(568mg、2.0mmol)を加えた。130℃で12時間マイクロ波条件下で撹拌した後、混合物を室温に冷却した。シアノ水素化ホウ素ナトリウム(126mg、2.0mmol)を、室温で混合物に加えた。混合物を100℃で1時間マイクロ波条件下で撹拌した。粗生成物をカラムフラッシュ(40g、0.1%NH3.H2O)で精製すると、化合物15が白色固体として得られた(30mg、15%)。MS (ESI): m/z 401 [M+H]+. 1HNMR (400 MHz, DMSO−d6), δ 7.72 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.31−7.27 (m, 2H), 7.22−7.19 (m, 2H), 7.13 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 7.09−7.02 (m, 1H), 4.10−4.09 (m, 1H), 3.90 (brs, 1H), 3.00−2.97 (m, 1H), 2.77−2.71 (m, 3H), 2.57−2.50 (m, 2H), 2.25−2.23 (m, 2H), 2.01−1.96 (m, 8H), 1.77−1.66 (m, 5H), 1.54−1.52 (m, 2H).
実施例1G:化合物14の調製
スキーム7:
化合物6−4(135mg、0.5mmol)とアセナフチレン−1(2H)−オン(84mg、0.5mmol)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液に、オルトチタン酸テトライソプロピル(568mg、2.0mmol)を加えた。130℃で12時間マイクロ波条件下で撹拌した後、混合物を室温に冷却した。シアノ水素化ホウ素ナトリウム(126mg、2.0mmol)を室温で混合物に加えた。混合物を、100℃で、1時間マイクロ波条件下で撹拌した。粗生成物を、カラムフラッシュ(40g、0.1%NH3.H2O)で精製すると、化合物14が灰色の固体として得られた(30mg、15%)。MS (ESI): m/z 423[M+H]+. 1HNMR(400 MHz, DMSO−d6), δ 7.70−7.67 (m, 1H), 7.62 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.53−7.52 (m, 2H), 7.45 (dd, J = 7.2, 8.4 Hz, 1H), 7.29 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.21−7.17 (m, 3H), 7.02−6.98 (m, 1H), 4.96 (t, J = 5.4 Hz, 1H), 4.31−4.24 (m, 1H), 3.42−3.40 (m, 2H), 3.01−2.98 (m, 1H), 2.77−2.75 (m, 1H), 2.54−2.34 (m, 4H), 2.15−2.01 (m, 4H), 1.99−1.92 (m, 2H), 1.83−1.78 (m, 2H), 1.69−1.60 (m, 2H).
実施例2A:調製化合物1
スキーム7A.
1−ベンジル−N−フェニルピペリジン−4−アミン(化合物7−2)の調製
アニリン(化合物7−1、3.72g、40mmol)のジクロロメタン(50mL)溶液に、1−ベンジルピペリジン−4−オン(7.94g、42mmol)及び酢酸(240mg、4mmol)を加えた。室温で2時間撹拌した後、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(12.72g、60mmol)を加えた。反応混合物をさらに1時間撹拌し、次いで水(50mL)で希釈し、炭酸水素ナトリウムでpH7に中和し、ジクロロメタン(100ml×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100ml×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると、1−ベンジル−N−フェニルピペリジン−4−アミン(化合物7−2、9.49g、収率:89%)が白色固体として得られた。MS(ESI):m/z:267[M+H]+。
2−((1−ベンジルピペリジン−4−イル)(フェニル)アミノ)−2−オキソアセチルクロリド(化合物7−3)の調製
塩化オキサリル(9.14g、72mmol)の室温のジクロロメタン(50mL)溶液に、(1−ベンジル−N−フェニルピペリジン−4−アミン(化合物7−2、9.49g、36mmol)のジクロロメタン(30mL)溶液をゆっくりと加えた。2時間撹拌した後、ジクロロメタン及び塩化オキサリルを真空中で除去した。残渣(化合物7−3)を、濃い緑の油として次の工程に直接使用した。MS(ESI):m/z:353[M+H]+。
1−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)インドリン−2,3−ジオン(化合物7−4)の調製
2−((1−ベンジルピペリジン−4−イル)(フェニル)アミノ)−2−オキソアセチルクロリド(12.8g、36mmol)のジクロロメタン(50mL)中の室温の混合物に、無水塩化アルミニウム(9.58g、72mmol)を加えた。混合物を40℃で2時間撹拌し、次いで氷水に注ぎ、炭酸水素ナトリウムでpH7に中和し、濾過した。濾液をジクロロメタン(100mL×2)で抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロメタン:メタノール=20:1)により精製すると、1−(1−ベンジル−ピペリジン−4−イル)インドリン−2,3−ジオン(化合物7−4、5.15g、収率:45%)が得られた。MS (ESI): m/z: 321[M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.60−7.55(m, 2H), 7.43−7.28(m, 6H), 7.24−7.18(m, 1H), 7.10(t, J = 6.8 Hz, 1H), 4.21(m, 1H), 3.57(s, 2H), 3.05(d, J = 9.2 Hz, 2H), 2.46−2.43(m, 2H), 2.17−2.14(m, 2H), 2.32(m, 2H), 1.75(dd, J = 1.2, 12.0 Hz, 2H).
1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−2,3−ジオン(化合物7−5)の調製
1−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)インドリン−2,3−ジオン(化合物7−4、5.15g、16mmol)とクロロギ酸2−クロロエチル(2.74g、19mmol)の1,2−ジクロロエタン(50mL)中の混合物を90℃で16時間撹拌し、次いで、真空中で濃縮した。残渣をメタノール(50mL)及び濃塩酸(5mL)で希釈し、80℃で5時間加熱し、蒸発させた。残渣をクロロメタン(50mL)で希釈し、トリエチルアミンによりpH7に中和し、濃縮し、次いでシリカクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=10:1)により精製すると、1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−2,3−ジオン(化合物7−5、2.15g、収率:58%)が黄色固体として得られた。MS(ESI):m/z:231[M+H]+。
1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)インドリン−2,3−ジオン(化合物7−6)の調製
1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−2,3−ジオン(化合物7−5、1.38g、6mmol)と1−クロロ−1,2−ジヒドロアセナフチレン(1.35g、7.2mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)中の混合物に、トリエチルアミン(1.21g、12mmol)を加えた。混合物を密封したチューブ中で50℃で13時間撹拌し、次いでH2O(10mL)で希釈し、酢酸エチル(30ml×3)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1)により精製すると、1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)インドリン−2,3−ジオン(化合物7−6、800mg、収率:35%)が黄色固体として得られた。MS(ESI):m/z: 383[M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.72(m, 1H), 7.65−7.59(m, 2H), 7.57−7.45(m, 4H), 7.30(d, J=7.2 Hz, 1H), 7.21(d, J=8.4 Hz, 4H), 7.09(t, J=7.6 Hz, 1H), 4.97(t, J=5.2 Hz, 1H), 4.22−4.14(m, 1H), 3.49−3.37(m, 2H), 3.01(d, J=11.6 Hz, 1H), 2.82(m, 1H), 2.57−2.32(m, 4H), 1.78−1.74(m, 2H).
1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イルアセタート(化合物1)の調製
1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)インドリン−2,3−ジオン(化合物7−6、170mg、0.45mmol)のメタノール(5mL)中の室温の溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(34mg、0.9mmol)をアルゴン条件下で加えた。15分間撹拌した後、メタノールを真空中で除去した。残渣をジクロロメタン(5mL)及びトリエチルアミン(90mg、0.9mmol)で希釈し、0℃に冷却した。アセチルクロリド(42mg、0.54mmol)をゆっくりと加え、次いで混合物を5時間撹拌し、H2O(10mL)で希釈し、ジクロロメタン(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1)により精製すると、1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イルアセタート(化合物1、20mg、収率:11%)が薄黄色の固体として得られた。MS (ESI): m/z: 427[M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.71(d, J = 6.4 Hz, 1H), 7.63(d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.56−7.52(m, 2H), 7.47(t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.36−7.29(m, 3H), 7.18(d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.04 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 5.88(d, J = 4.4 Hz, 1H), 4.98(t, J = 5.2 Hz, 1H), 4.20(m, 1H), 3.42(d, J = 4.4 Hz, 2H), 2.99(s, 1H), 2.78(m, 1H), 2.54−2.34(m, 4H), 2.18(s, 3H), 1.72(m, 2H).
実施例2B:1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イルメチルカルバマート(化合物7−7)の調製
スキーム7B.
1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)インドリン−2,3−ジオン(化合物7−6、80mg、0.24mmol)の乾燥ジクロロメタン(2ml)溶液に、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(80mg、0.38mmol)を加えた。混合物をアルゴン下室温で2時間撹拌し、濃縮した。残渣をN,N−ジメチルピリジン−4−アミン(306mg、2.5mmol)及びメチルカルバミド酸クロリド(234mg、2.5mmol)に加え、密封したチューブ中で、アルゴン下80℃で一晩撹拌した。生じた混合物をジクロロメタンで希釈し、プレ(pre)TLCで2回(ジクロロメタン/メタノール=30:1及び20:1)精製すると粗生成物が得られ、それをプレ(pre)HPLCにより精製すると、化合物7−7(5.2mg、収率:4.7%)が白色固体として得られた。MS (ESI): m/z: 442 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.71−7.69 (m, 1H), 7.63 (d, J = 8Hz, 1H), 7.55−7.50 (m, 2H), 7.48−7.41 (m, 2H), 7.33−7.29 (m, 2H), 7.18−7.16 (m, 1H), 7.03 (t, J = 7.6Hz, 1H), 5.82 (d, J = 4.8Hz, 1H), 4.97 (m, 1H), 4.84−4.83 (m, 1H), 4.25−4.19 (m, 1H), 3.41 (s, 1H), 3.00 (m, 1H), 2.84 (d, J = 8Hz, 1H), 2.79 (m, 1H), 2.57−2.34 (m, 4H), 1.70−1.65 (m, 2H).
実施例2C:1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−ヒドロキシ−3−メチルインドリン−2−オン(化合物37)の調製
スキーム7C.
1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)インドリン−2,3−ジオン(化合物7−6、382mg、1mmol)の−78℃のテトラヒドロフラン(10mL)溶液に、臭化メチルマグネシウム(テトラヒドロフラン中3M)(0.7mL、2mmol)を加えた。混合物を5時間−78℃で5時間撹拌し、次いで、飽和塩化アンモニウム溶液でクエンチし、酢酸エチル(50mL)で抽出した。有機層を濃縮し、残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=15:1)により精製すると、1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−ヒドロキシ−3−メチルインドリン−2−オン(化合物37、120mg、収率:30%)が黄色固体として得られた。MS (ESI): m/z: 399 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.71 (t, J = 4.4 Hz, 1H), 7.63 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.54 (m, 2H), 7.46 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.42(d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.30 (m, 2H), 7.22 (m, 1H), 7.08 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 4.95 (m, 1H), 4.21 (t, J = 16.0 Hz, 1H), 3.42 (d, J = 4.4 Hz, 2H), 3.21 (s, 1H), 2.98 (s, 1H), 2.79 (s, 1H), 2.55−2.29 (m, 4H), 1.66 (m, 2H), 1.57(s, 3H)
実施例2D:1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−メチル−2−オキソインドリン−3−イルアセタート(化合物38)の調製
スキーム7D.
1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−ヒドロキシ−3−メチルインドリン−2−オン(化合物37、20mg、0.05mmol)と、無水酢酸(10mg、0.1mmol)と、DMAP(2mg、0.01mmol)のジクロロメタン(2mL)中の混合物を、室温で撹拌した。次いで、混合物を水で希釈し、ジクロロメタン(10mL)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=15:1)により精製すると、1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−メチル−2−オキソインドリン−3−イルアセタート(化合物38、14mg、収率:64%)が得られた。MS (ESI): m/z: 441 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.70 (m, 1H), 7.63 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.52 (m, 2H), 7.47 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.29(m, 2H), 7.22 (m, 2H), 7.03 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 4.98 (s, 1H), 4.23 (m, 1H), 3.42 (m, 2H), 3.04−2.74 (m, 2H), 2.58−2.32 (m, 4H), 2.02 (s, 3H), 1.78 (m, 2H), 1.57(s, 3H).
実施例2E:1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−メチル−2−オキソインドリン−3−イルメチルカルバマート(化合物42)の調製
スキーム7E.
密封したチューブ中のメチルカルバミド酸クロリド(95mg、1mmol)とDMAP(122mg、1mmol)の混合物を80℃で1時間撹拌した。次いで、1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−ヒドロキシ−3−メチルインドリン−2−オン(化合物37、20mg、0.05mmol)の1,4−ジオキサン(5mL)溶液を混合物に加えた。添加後、混合物を1時間100℃で撹拌し、次いで濾過した。濾液を分取HPLCにより精製すると1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−メチル−2−オキソインドリン−3−イルメチルカルバマート(化合物42、8mg、収率:36%)が白色固体として得られた。MS (ESI): m/z: 456 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.72 (m, 1H), 7.67 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.55−7.46 (m, 3H), 7.31 (m, 2H), 7.26(m, 2H), 7.03 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 5.00 (s, 1H), 4.73 (m, 1H), 4.28 (m, 1H), 3.46 (s, 2H), 3.07−2.83 (m, 2H), 2.67 (m, 3H), 2.42−2.32 (m, 4H), 1.75 (m, 2H), 1.54(s, 3H).
実施例2F:化合物2及び51の調製
スキーム8.
(Z)−エチル2−(1−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イリデン)−2−シアノアセタート(化合物8−1)の調製
1−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)インドリン−2,3−ジオン(化合物7−4、16.0g、50mmol)と、エチル2−シアノアセタート(6.78g、60mmol)と、トリエチルアミン(10.1g、100mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(30mL)中の混合物を、50℃で3時間撹拌し、次いで水(20mL)で希釈し、酢酸エチル(100mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し(3回)、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮すると粗製の(Z)−エチル2−(1−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イリデン)−2−シアノアセタート(化合物8−1、23.6g、収率:100%)が黒色の油として得られ、それを直接次の工程に使用した。MS(ESI):m/z:416[M+H]+。
(エチル2−(1−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−3−(ニトロメチル)−2−オキソインドリン−3−イル)−2−シアノアセタート(化合物8−2)の調製
(Z)−エチル2−(1−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イリデン)−2−シアノアセタート(化合物8−1、20.75g、50mmol)のニトロメタン(20mL)溶液に、ピペリジン(8.5g、100mmol)を加えた。反応混合物を2時間撹拌し、次いで、ニトロメタンを減圧下で除去し、残渣をシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:石油エーテル=1:3)により精製すると(エチル2−(1−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−3−(ニトロメチル)−2−オキソインドリン−3−イル)−2−シアノアセタート(化合物8−2、11.98g、収率:50%)が黒色の油として得られた。MS(ESI):m/z:477[M+H]+。
2−(1−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−3−(ニトロメチル)−2−オキソインドリン−3−イル)アセトニトリル(化合物8−3)の調製
(エチル2−(1−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−3−(ニトロメチル)−2−オキソインドリン−3−イル)−2−シアノアセタート(化合物8−2、4.5g、9.45mmol)と水酸化カリウム(1.06g、mmol)のエタノール(20mL)及び水(2mL)中の混合物を85℃で2時間撹拌した。エタノールを減圧下で除去し、残渣を酢酸エチル(50mL×2)で抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮し、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:石油エーテル=1:3)により精製すると2−(1−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−3−(ニトロメチル)−2−オキソインドリン−3−イル)アセトニトリル(化合物8−3、1.07g、収率:28%)が黄色固体として得られた。MS (ESI): m/z: 405[M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.57 (m, 1H), 7.40−7.21 (m, 9H), 7.10 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 5.29 (q, J = 14.0 Hz, 2H), 4.12 (m, 1H), 3.53 (s, 2H), 3.23 (d, J = 16.8 Hz, 1H), 3.10 (d, J = 16.4 Hz, 1H), 2.95 (d, J = 10.8 Hz, 2H), 2.45−2.37 (m, 2H), 2.15−2.07 (m, 2H), 1.65−1.62 (m, 2H).
2−(1−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−3−(ニトロメチル)−2−オキソインドリン−3−イル)アセトアミド(化合物8−4)の調製
2−(1−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−3−(ニトロメチル)−2−オキソインドリン−3−イル)−アセトニトリル(化合物8−3、1.07g、2.65mmol)のテトラヒドロフラン(6mL)及び水1.5mL)中の室温の混合物に、アセトアミド(1.56g、26.5mmol)及び塩化パラジウム(94mg、0.53mmol)を加えた。反応混合物を40℃で16時間撹拌し、次いで酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮すると粗製の2−(1−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−3−(ニトロメチル)−2−オキソインドリン−3−イル)アセトアミド(化合物8−4、814mg、収率:73%)が黄色固体として得られた。MS (ESI): m/z: 423[M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.40−7.37(m, 5H), 7.31−7.25 (m, 3H), 7.17 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.01 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 6.83 (brs, 1H), 5.37 (d, J = 14.4 Hz, 1H), 5.09 (d, J = 13.6 Hz, 1H), 4.11 (m, 1H), 3.54(s, 2H), 2.96(t, J = 5.2 Hz, 2H), 2.69(d, J = 15.2 Hz, 1H), 2.52 (d, J = 15.2 Hz, 1H), 2.39−2.34 (m, 2H), 2.08−2.14 (m, 2H), 1.67−1.61 (m, 2H).
化合物8−5の調製
2−(1−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−3−(ニトロメチル)−2−オキソインドリン−3−イル)−アセトアミド(化合物8−4、814mg、1.9mmol)の0℃の酢酸(20mL)溶液に、亜鉛(1.24g、19mmol)を少量ずつ加えた。混合物を100℃に加熱し、2時間撹拌した。酢酸を真空中で除去し、残渣をシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=4:10により精製すると化合物8−5(539mg、収率:98%)が黄色固体として得られた。MS(ESI):m/z:286[M+H]+。
化合物51の調製
化合物8−5(450mg、1.58mmol)、アセナフチレン−1(2H)−オン(317mg、1.89mmol)とオルトチタン酸テトライソプロピル(2.24g、7.89mmol)の乾燥トルエン(10mL)中の混合物を、100℃で2時間撹拌し、次いでシアノ水素化ホウ素ナトリウム(466mg、7.89mmol)を加えた。さらに1時間撹拌した後、混合物を水(20mL)で希釈し、濾過した。固体を酢酸エチル(100mL)及び水酸化アンモニウム(20mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いで、真空中で濃縮し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1)により精製すると化合物51(120mg、収率:17%)が薄黄色の固体として得られた。MS (ESI): m/z: 438[M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.66(m, 1H), 7.58(d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.48(d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.41(t, J = 6.8 Hz, 1H), 7.32(d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.26−7.23(m, 2H), 7.18(d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.02 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 6.40 (brs, 1H), 4.92(t, J = 5.6 Hz, 1H), 4.19(t, J = 8.0 Hz, 1H), 3.76(d, J = 9.6 Hz, 1H), 3.38(m, 3H), 2.95(d, J = 10.4 Hz, 1H), 2.88(d, J = 17.2 Hz, 1H), 2.74(m, 1H), 2.52−2.29(m, 5H), 1.66−1.58(m, 2H).
化合物2の調製
化合物51(44mg、0.1mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(2mL)溶液に、水素化ナトリウム(鉱油中60%、5mg、2mmol)を室温で加えた。混合物を10分間撹拌した後、ヨードメタン(21mg、0.15mmol)を加え、次いで、さらに1時間撹拌した。水(10mL)を加え、混合物を酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し(3回)、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を逆相クロマトグラフィーにより精製すると化合物2(20mg、収率:44%)が白色固体として得られた。MS(ESI):m/z:452(M+H)+。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.73−7.68(m, 1H), 7.63(d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.55−7.52(m, 2H), 7.46(t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.31−7.22(m, 4H), 7.06(t, J = 7.2 Hz, 1H), 4.98(d, J = 5.2 Hz, 1H), 4.25 (m, 1H), 3.79 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 3.43(t, J = 5.2 Hz, 2H), 3.38(t, J = 10.0 Hz, 1H), 3.13−2.96(m, 5H), 2.79(t, J = 6.8 Hz, 1H), 2.58−2.33(m, 5H), 1.71(m, 2H).
実施例3:化合物32の調製
スキーム9.
2−クロロ−5−メトキシフェノ−ル(化合物9−2)の調製
3−メトキシフェノ−ル(化合物9−1、37.2g、300mmol)の0℃のジエチルエーテル(Et2O、300mL)溶液に、塩化スルフリル(SO2Cl2、48.6g、360mmol)を滴加した。混合物を室温に温め、2時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(300mL)及び水(200mL)で希釈し、5分間撹拌し、炭酸水素ナトリウム(飽和水溶液、250mL×3)、ブライン(300mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると粗生成物が得られ、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル、1/30−1/20v/v)により精製すると所望の生成物2−クロロ−5−メトキシフェノ−ル(化合物9−2、16.0g、収率:34%)が薄黄色の油として得られた。MS (ESI): m/z: 159[M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.17 (d, 1H, J = 8.8 Hz), 6.58 (d, 1H, J = 2.8 Hz), 6.44(dd, 1H, J = 8.8, 2.8 Hz), 5.58 (bs, 1H), 3.76 (s, 3H).
tert−ブチル4−(3−(2−(メチルアミノ)−2−オキソエチル)−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物9−4)の調製
tert−ブチル4−(3−(2−メトキシ−2−オキソエチル)−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物9−3、5.82g、15mmol)のメタンアミン(33wt.%エタノール溶液、18mL)懸濁液をシールチューブ中で60℃で一晩撹拌した。反応混合物を蒸発乾固させ、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル、1/15−1/10−1/5v/v)により精製すると、所望の生成物tert−ブチル4−(3−(2−(メチルアミノ)−2−オキソエチル)−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物9−4、4.00g、収率:69%)が薄黄色の固体として得られた。MS(ESI):m/z:388[M+H]+,332[M+H−56]+。
N−メチル−2−(2−オキソ−1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−3−イル)アセトアミド(化合物9−5)の調製
tert−ブチル4−(3−(2−(メチルアミノ)−2−オキソエチル)−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物9−4、4.00g、10.3mmol)とトリフルオロ酢酸(5.70g、50mmol)のジクロロメタン(DCM、20mL)中の混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を濃縮してトリフルオロ酢酸及びジクロロメタンを除去すると、粗生成物N−メチル−2−(2−オキソ−1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−3−イル)アセトアミドTFA塩(化合物9−5、4.10g、収率:99%)が薄黄色のシロップとして得られた。MS(ESI):m/z:288[M+H]+。
メチル3−ヒドロキシ−4−メチルペンタノアート(化合物9−7)の調製
水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4、1.90g、50mmol)を、メチル4−メチル−3−オキソペンタノアート(化合物9−6、14.4g、100mmol)のメタノール(MeOH、150mL)溶液に加え、混合物を1時間室温で撹拌し、蒸発乾固させ、酢酸エチル(300mL)及び水(200mL)で希釈し、5分間撹拌し、ブライン(300mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると所望の生成物メチル3−ヒドロキシ−4−メチルペンタノアート(化合物9−7、12.5g、収率:86%)が薄黄色の油として得られた。MS (ESI): m/z: 147[M+H]+, 169[M+H+23]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 3.79 (m, 1H), 3.72 (s, 3H), 2.93 (d, 1H, J = 4.0 Hz), 2.38−2.54 (m, 2H), 1.70 (m, 1H), 0.95 (d, 3H, J = 6.8 Hz), 0.92 (d, 3H, J = 6.8 Hz).
メチル4−メチル−3−(メチルスルホニルオキシ)ペンタノアート(化合物9−8)の調製
メタンスルホニルクロリド(MsCl、15.6g、137mmol)を、メチル3−ヒドロキシ−4−メチルペンタノアート(化合物9−7、20.0g、137mmol)、トリエチルアミン(TEA、20.8g、206mmol)の0℃のジクロロメタン(DCM、200mL)溶液に滴加し、混合物を4時間室温で撹拌した。混合物をジクロロメタン(DCM、200mL)で希釈し、水(350mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると所望の生成物4−メチル−3−(メチルスルホニルオキシ)ペンタノアート(化合物9−8、18.0g、収率:60%)が薄黄色の油として得られた。MS (ESI): m/z: 247[M+H+23]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 4.96 (m, 1H), 3.72 (s, 3H), 3.04 (s, 3H), 2.59−2.76 (m, 2H), 2.14 (m, 1H), 1.01 (d, 3H, J = 6.8 Hz), 0.97 (d, 3H, J = 7.2 Hz).
1−ヒドロキシ−4−メチルペンタン−3−イルメタンスルホナート(化合物9−9)の調製
水素化アルミニウムリチウム(LiAlH4、380mg、10mmol)を、4−メチル−3−(メチルスルホニルオキシ)ペンタノアート(化合物9−8、2.24g、10mmol)の0℃の乾燥テトラヒドロフラン(THF、40mL)溶液に少量ずつ加え、混合物を1時間室温で撹拌した。反応混合物を、硫酸ナトリウム(Na2SO4、5g)の水(100mL)中の混合物に注ぎ、10分間撹拌し、濾過し、濾液を酢酸エチル(100mL×4)で抽出し、合わせた有機相を水(250mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると所望の生成物1−ヒドロキシ−4−メチルペンタン−3−イルメタンスルホナート(化合物9−9、1.58g、収率:81%)が薄黄色の油として得られた。MS (ESI): m/z: 219[M+H+23]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 4.81 (m, 1H), 3.78 (m, 2H), 3.07 (s, 3H), 2.06 (m, 2H), 1.85 (m, 2H), 1.01 (d, 3H, J = 7.2 Hz), 0.97 (d, 3H, J = 6.8 Hz).
3−(2−クロロ−5−メトキシフェノキシ)−4−メチルペンタン−1−オール(化合物9−10)の調製
1−ヒドロキシ−4−メチルペンタン−3−イルメタンスルホナート(化合物9−9、1.0g、5.1mmol)、2−クロロ−5−メトキシフェノ−ル(化合物9−2、806mg、51mmol)、炭酸セシウム(Cs2CO3、3.33g、102mmol)のジメチルスルホキシド(DMSO、20mL)中の混合物を、100℃に加熱し、一晩撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、酢酸エチル(100mL)及び水(100mL)で希釈し、5分間撹拌し、ブライン(100mL×4)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると粗生成物が得られ、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル、1/10−1/5v/v)により精製すると、所望の生成物3−(2−クロロ−5−メトキシフェノキシ)−4−メチルペンタン−1−オール(化合物9−10、220mg、収率:17%)が得られた。MS (ESI): m/z: 259[M+H]+, 281[M+H+23]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.22 (d, 1H, J = 8.8 Hz), 6.62 (d, 1H, J = 2.4 Hz), 6.41 (dd, 1H, J = 8.8, 2.8 Hz), 4.37 (m, 1H), 3.80 (m, 2H), 3.77 (s, 3H), 1.85−2.10 (m, 4H), 0.97 (d, 3H, J = 6.8 Hz), 0.92 (d, 3H, J = 6.8 Hz).
3−(2−クロロ−5−メトキシフェノキシ)−4−メチルペンチルメタンスルホナート(化合物9−11)の調製
メタンスルホニルクロリド(MsCl、1.38g、12mmol)を、3−(2−クロロ−5−メトキシフェノキシ)−4−メチルペンタン−1−オール(化合物9−10、3.10g、12mmol)、トリエチルアミン(TEA、2.42g、24mmol)の0℃のジクロロメタン(DCM、40mL)溶液に滴加し、混合物を10分間室温で撹拌した。混合物をジクロロメタン(DCM、100mL)で希釈し、水(100mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると所望の生成物3−(2−クロロ−5−メトキシフェノキシ)−4−メチルペンチルメタンスルホナート(化合物9−11、3.50g、収率:87%)が薄黄色の油として得られた。MS (ESI): m/z: 359[M+H+23]+.1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.23 (d, 1H, J = 8.8 Hz), 6.55 (d, 1H, J = 2.4 Hz), 6.44 (dd, 1H, J = 8.8, 2.4 Hz), 4.41 (m, 1H), 4.33 (m, 2H), 3.78 (s, 3H), 2.88 (s, 3H), 2.09 (m, 3H), 1.01 (d, 3H, J = 6.8 Hz), 0.98 (d, 3H, J = 6.8 Hz).
3−(2−クロロ−5−メトキシフェノキシ)−4−メチルペンタン−1−オール(化合物32)の調製
3−(2−クロロ−5−メトキシフェノキシ)−4−メチルペンチルメタンスルホナート(化合物9−11、168mg、0.5mmol)と、N−メチル−2−(2−オキソ−1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−3−イル)アセトアミドTFA塩(化合物9−2、200mg、0.5mmol)と、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA、129mg、1.0mmol)のアセトニトリル(CH3CN、5mL)中の混合物を80℃に加熱し、一晩撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、蒸発させてアセトニトリルを除去し、残渣を酢酸エチル(20mL)で希釈し、水(15mL×2)及びブライン(20mL×1)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると粗生成物が得られ、プレTLC(CH3OH/DCM、1/15v/v)により精製すると、所望の生成物3−(2−クロロ−5−メトキシフェノキシ)−4−メチルペンタン−1−オール(化合物32、20mg、収率:7%)が薄黄色の固体として得られた。MS (ESI): m/z: 544[M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.38 (d, 1H, J = 6.8 Hz), 7.18−7.31 (m, 3H), 7.05 (t, 1H, J = 7.2 Hz), 6.76 (d, 1H, J = 2.4 Hz), 6.40 (dd, 1H, J = 8.8, 2.0 Hz), 6.02 (bs, 1H), 4.25 (m, 2H), 3.78 (d, 3H, J = 8.0 Hz), 3.11 (m, 1H), 2.97 (m, 1H), 2.85 (d, 3H, J = 4.8 Hz), 2.73 (d, 1H, J = 14.8 Hz), 2.40−2.60 (m, 5H), 1.95−2.20 (m, 3H), 1.87 (m, 2H), 1.69 (m, 2H), 1.01 (d, 3H, J = 7.2 Hz), 0.98 (d, 3H, J = 7.2 Hz).
実施例4:化合物41及び47の調製
スキーム10.
tert−ブチル4−(3−メチル−3−(2−(メチルアミノ)−2−オキソエチル)−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物10−2)の調製
tert−ブチル4−(3−(2−メトキシ−2−オキソエチル)−3−メチル−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物10−1、2g、5mmol)のメタンアミン(33wt.%エタノール溶液、15mL)中の懸濁液を、シールチューブ中で80℃で一晩撹拌した。反応混合物を蒸発乾固させると、生成物(2g、100%)が黄色の油として得られ、さらに精製せずに次の工程に使用した。MS(ESI):m/z:402[M+H]+,346[M+H−56]+。
N−メチル−2−(3−メチル−2−オキソ−1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−3−イル)アセトアミド(化合物10−3)の調製
tert−ブチル4−(3−メチル−3−(2−(メチルアミノ)−2−オキソエチル)−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物10−2、2g、5mmol)のHCl/CH3OH(2.5M、15mL)中の混合物を還流状態で1時間撹拌した。反応混合物を濃縮して溶媒を除去すると、粗生成物N−メチル−2−(3−メチル−2−オキソ−1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−3−イル)アセトアミドHCl塩(化合物10−3、1.9g、収率:100%)が白色固体として得られた。MS(ESI):m/z:302[M+H]+。
2−(1−(1−(3−(2−クロロ−5−メトキシフェノキシ)−4−メチルペンチル)ピペリジン−4−イル)−3−メチル−2−オキソインドリン−3−イル)−N−メチルアセトアミド(化合物41)の調製
3−(2−クロロ−5−メトキシフェノキシ)−4−メチルペンチルメタンスルホナート(化合物10−4、168mg、0.5mmol)と、N−メチル−2−(3−メチル−2−オキソ−1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−3−イル)アセトアミドHCl塩(化合物10−3、200mg、0.6mmol)と、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA、129mg、1.0mmol)のアセトニトリル(CH3CN、5mL)中の混合物を80℃に加熱し、一晩撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、蒸発させてアセトニトリルを除去し、残渣を酢酸エチル(20mL)で希釈し、水(15mL×2)及びブライン(20mL×1)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると粗生成物が得られ、カラムフラッシュ(40g、NH3.H2O、0.1%)により精製すると生成物2−(1−(1−(3−(2−クロロ−5−メトキシフェノキシ)−4−メチルペンチル)ピペリジン−4−イル)−3−メチル−2−オキソインドリン−3−イル)−N−メチルアセトアミド(化合物41、135mg、収率:50%)が白色固体として得られた。MS (ESI): m/z: 542[M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.24 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.17−7.20 (m, 1H), 7.06 (t, J = 7.6 Hz, 1H,), 6.79 (dd, J = 2.4 Hz, J = 12.0 Hz, 1H,), 6.41 (dd, J = 2.4 Hz, J = 8.4 Hz, 1H), 6.21 (b rs, 1H), 4.25−4.33 (m, 2H), 3.78 (d, J = 2.4 Hz, 3H), 3.10 (d, J = 13.2 Hz, 1H), 2.94 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 2.79 (dd, J = 3.2 Hz, J = 14.0 Hz, 1H), 2.66 (d, J = 4.8 Hz, 3H), 2.62−2.65 (m, 1H), 2.39−2.58 (m, 4H), 1.96−2.16 (m, 3H), 1.86 (m, 2H), 1.67−1.73 (m, 2H), 1.4 (s, 3H), 1.00 (t, J = 8.0 Hz, 6H).
2−(1−(1−(3−(3−メトキシフェノキシ)−4−メチルペンチル)ピペリジン−4−イル)−3−メチル−2−オキソインドリン−3−イル)−N−メチルアセトアミド(化合物47)の調製
2−(1−(1−(3−(2−クロロ−5−メトキシフェノキシ)−4−メチルペンチル)ピペリジン−4−イル)−3−メチル−2−オキソインドリン−3−イル)−N−メチルアセトアミド(化合物41、50mg、0.09mmol)のメタノール(3mL)溶液に、Pd/C(10mg)を加えた。混合物を、N2雰囲気下で室温で一晩撹拌した。混合物を濾過し、濾液を濃縮すると粗生成物が得られ、それをプレTLCにより精製すると、純粋な生成物2−(1−(1−(3−(3−メトキシフェノキシ)−4−メチルペンチル)ピペリジン−4−イル)−3−メチル−2−オキソインドリン−3−イル)−N−メチルアセトアミド(化合物47、8mg、17%)が白色固体として得られた。MS (ESI): m/z: 508[M+H]+. 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ: 7.59−7.63 (m, 1H), 7.14−7.23 (m, 3H), 7.05 (d, J = 8.4 Hz, 1H,), 6.93 (t, J = 7.6 Hz, 1H,), 6.57−6.61 (m, 1H), 6.53−6.56 (m, 1H), 6.48 (dd, J = 2.4 Hz, J = 8.4 Hz, 1H), 4.26−4.30 (m, 1H), 4.02−4.09 (m, 1H), 3.72 (s, 3H), 3.00 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 2.86 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 2.69 (d, J = 15.2 Hz, 1H), 2.57 (d, J = 15.2 Hz, 1H), 2.27−2.40 (m, 7H), 1.89−2.05 (m, 3H), 1.79 (m, 2H), 1.58−1.66 (m, 2H), 1.17 (s, 3H), 0.92 (q, J = 6.8 Hz, 6H).
実施例5:化合物27及び28の調製
スキーム11.
メチル2−(2−ニトロフェニル)アセタート(化合物11−2)の調製
2−(2−ニトロフェニル)酢酸(化合物11−1、18.1g、100mmol)の室温のメタノール(150mL)溶液にチオニルクロリド(SOCl2、13.1g、110mmol)を滴加した。混合物を60℃に加熱し30分間撹拌した。反応混合物を濃縮すると薄黄色の油が得られ、酢酸エチル(200mL)で希釈し、炭酸水素ナトリウム(飽和水溶液、150mL×3)、ブライン(100mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると所望の生成物メチル2−(2−ニトロフェニル)アセタート(化合物11−2、19.1g、収率:98%)が薄黄色の油として得られた。MS (ESI): m/z: 196[M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.12 (dd, 1H, J = 8.4, 1.2 Hz), 7.61 (m, 1H), 7.49 (m, 1H), 7.36 (d, 1H, J = 7.6 Hz), 4.04 (s, 2H), 3.72 (s, 1H).
メチル2−(2−アミノフェニル)アセタート(化合物11−3)の調製
メチル2−(2−ニトロフェニル)アセタート(化合物11−2、9.75g、50mmol)と10%パラジウム/活性炭触媒(乾燥、530mg、5mmol)のメタノール(100mL)中の混合物をH2(1気圧)下で室温で一晩撹拌した。反応混合物を濾過してパラジウム/活性炭触媒を除去し、濾液を濃縮すると所望の生成物メチル2−(2−アミノフェニル)アセタート(化合物11−3、8.02g、収率:97%)が薄黄色の油として得られた。MS (ESI): m/z: 166[M+H]+. 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ: 6.94 (m, 2H), 6.64 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 6.51 (m, 1H), 4.88 (s, 2H), 3.59 (s, 3H), 3.52 (s, 2H).
tert−ブチル4−(2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物11−4)の調製
メチル2−(2−アミノフェニル)アセタート(化合物11−3、3.30g、20mmol)と、tert−ブチル4−オキソピペリジン−1−カルボキシラート(4.38g、22mmol)と、酢酸(HOAc、600mg、10mmol)のジクロロメタン(DCM、80mL)中の混合物を室温で2時間撹拌し、次いで、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(NaBH(OAc)3、6.36g、30mmol)を少量ずつ加え、40℃に加熱し、一晩撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、ジクロロメタン(DCM、200mL)で希釈し、水(200mL×2)及び炭酸水素ナトリウム(飽和水溶液、200mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると粗生成物が得られ、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル、1/20−1/15−1/10v/v)により精製すると所望の生成物tert−ブチル4−(2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物11−4、2.65g、収率:42%)が薄黄色の固体として得られた。MS (ESI): m/z: 261[M+H−56]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.24 (m, 2H), 7.01 (m, 2H), 4.41 (m, 1H), 4.28 (br s, 2H), 3.53 (s, 2H), 2.83 (br s, 2H), 2.32 (m, 2H), 1.70 (m, 2H), 1.50 (s, 9H).
tert−ブチル4−(3−(2−メトキシ−2−オキソエチル)−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物11−5)の調製
tert−ブチル4−(2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物11−4、3.16g、10mmol)の乾燥テトラヒドロフラン(THF、100mL)溶液をドライアイスアセトン浴により−78℃に冷却し、リチウムジイソプロピルアミド(THF中2M、5mL、10mmol)を10分かけて滴加し、−78℃で1時間撹拌した。メチル2−ブロモアセタート(1.53g、10mmol)の乾燥テトラヒドロフラン(10mL)溶液を、5分かけて滴加した。反応混合物を−78℃で4時間撹拌し、−78℃の塩化アンモニウム(飽和水溶液、10mL)でクエンチし、酢酸(HOAc、1mL)を加えて、反応混合物を中性(pH=7)にし、酢酸エチル(150mL×3)で抽出し、合わせた有機層をブライン(300mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると粗生成物が得られ、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル、1/15−1/10v/v)により精製すると、所望の生成物tert−ブチル4−(3−(2−メトキシ−2−オキソエチル)−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物11−5、1.98g、収率:51%)が薄黄色の固体として得られた。MS (ESI): m/z: 333[M+H−56]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.24 (m, 2H), 7.01 (m, 2H), 4.39 (m, 1H), 4.30 (d, 2H, J = 12.8 Hz), 3.73 (m, 1H), 3.65 (s, 3H), 3.06 (dd, 1H, J = 4.4, 12.8 Hz), 2.84 (m, 3H), 2.34 (m, 2H), 1.73 (d, 2H, J = 12.8 Hz), 1.50 (s, 9H).
メチル2−(2−オキソ−1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−3−イル)アセタートTFA塩(化合物11−6)の調製
トリフルオロ酢酸(TFA、5.70g、50mmol)を、tert−ブチル4−(3−(2−メトキシ−2−オキソエチル)−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物11−5、3.88g、10mmol)の乾燥ジクロロメタン(DCM、100mL)溶液に加え、混合物を室温で1時間撹拌し、濃縮して溶媒を除去すると、粗製の所望の生成物メチル2−(2−オキソ−1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−3−イル)アセタートTFA塩(化合物11−6、3.90g、収率:97%)が薄黄色のシロップとして得られた。MS(ESI):m/z:289[M+H]+。
エチル2−(1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)アセタート(化合物11−7)の調製
メチル2−(2−オキソ−1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−3−イル)アセタートTFA塩(化合物11−6、4.02g、10mmol)を乾燥トルエン(100mL)に溶解させ、トリエチルアミン(3.03g、30mmol)を加えて15分間撹拌し、アセナフチレン−1(2H)−オン(2.01g、12mmol)及びチタンエトキシド(4.56g、20mmol)を加え、混合物を130℃に加熱し、一晩撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、酢酸エチル(300mL)及び水(200mL)で希釈し、10分間撹拌し、濾過し、濾液を酢酸エチル(250mL×3)で抽出し、合わせた有機層をブライン(400mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると粗生成物(4.70g、収率>100%)が得られ、メタノール(40mL)に溶解させ、酢酸(HOAc、2滴)を加え、水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4、760mg、20mmol)を少量ずつ加え、30分間撹拌し、濃縮乾固し、酢酸エチル(200mL)で希釈し、水(100mL×1)、ブライン(100mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると粗生成物が得られ、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィー(メタノール/ジクロロメタン、1/150−1/100−1/80v/v)により精製すると所望の生成物エチル2−(1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)アセタート(化合物11−7、1.63g、収率:36%)が薄黄色の固体として得られた。MS (ESI): m/z: 455[M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.70 (m, 1H), 7.63 (m, 1H), 7.54 (m, 2H), 7.47 (m, 1H), 7.25 (m, 4H), 7.00 (m, 1H), 4.98 (s, 1H), 4.28 (m, 1H), 4.10 (m, 2H), 3.73 (t, 1H, J = 6.4 Hz), 3.42 (d, 2H, J = 6.4 Hz), 3.02 (m, 2H), 2.80 (m, 2H), 2.46 (m, 4H), 1.69 (m, 2H), 1.18 (m, 3H).
2−(1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−ヒドロキシ−2−オキソインドリン−3−イル)−N−メチルアセトアミド(化合物27)の調製
エチル2−(1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)アセタート(化合物11−7、454mg、1.0mmol)のテトラヒドロフラン(THF、5mL)溶液にメチルアミン(40%w/w水溶液、2mL)を加えた。混合物を室温で一晩撹拌し、逆相クロマトグラフィー(メタンアミン/水=0%−45%、0.05%NH3.H2O添加)により精製すると所望の生成物2−(1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−ヒドロキシ−2−オキソインドリン−3−イル)−N−メチルアセトアミド(化合物27、218mg、収率:48%)が薄黄色の固体として得られた。MS (ESI): m/z: 456[M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.70 (m, 1H), 7.63 (m, 1H), 7.50 (m, 3H), 7.38 (m, 1H), 7.29 (m, 2H), 7.17 (m, 1H), 7.05 (m, 1H), 5.92 (d, 1H, J = 4.4 Hz), 5.70 (br s, 1H), 4.96 (t, 1H, J = 5.2 Hz), 4.18 (m, 1H), 3.41 (d, 2H, J = 5.2 Hz), 2.97 (d, 1H, J = 11.6 Hz), 2.85 (d, 3H, J = 5.2 Hz), 2.74 (m, 2H), 2.49 (m, 3H), 2.32 (m, 2H), 1.67 (m, 2H).
2−(1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−フルオロ−2−オキソインドリン−3−イル)−N−メチルアセトアミド(化合物28)の調製
2−(1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−ヒドロキシ−2−オキソインドリン−3−イル)−N−メチルアセトアミド(化合物27、80mg、0.18mmol)の乾燥ジクロロメタン(DCM、2mL)溶液に、三フッ化N,N−ジエチルアミノ硫黄(32mg、0.20mmol)を加えた。混合物を室温で1時間撹拌し、濃縮乾固させ、逆相クロマトグラフィー(メタンアミン/水=0%−70%、0.05%NH3・H2O添加)により精製すると所望の生成物2−(1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−フルオロ−2−オキソインドリン−3−イル)−N−メチルアセトアミド(化合物28、45mg、収率:56%)が薄黄色の固体として得られた。MS (ESI): m/z: 458[M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.70 (m, 1H), 7.63 (m, 1H), 7.54 (m, 2H), 7.45 (m, 2H), 7.37 (m, 1H), 7.29 (m, 1H), 7.17 (m, 1H), 7.09 (m, 1H), 6.26 (br s, 1H), 4.98 (s, 1H), 4.15 (m, 1H), 3.42 (s, 1H), 3.03 (m, 3H), 2.79 (m, 1H), 2.75 (d, 3H, J = 4.8 Hz), 2.43 (m, 4H), 1.73 (m, 2H). 19F NMR (400 MHz, CDCl3) δ: −154.28 (m, 1F).
化合物28をキラルHPLCにより分離すると、化合物30及び化合物31が得られた。
実施例6:化合物27のキラル分割
化合物27をキラルHPLC分離に付すと、化合物33、化合物34、化合物35、及び化合物36が得られた。
実施例7A:化合物40の調製
スキーム13A.
2−(1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)アセトアミド(化合物13−8)の調製
トリメチルアルミニウム(ヘプタン中1M、1.0mL、1.0mmol)を、塩化アンモニウム(54mg、1.0mmol)の0℃の乾燥ジクロロメタン(4mL)中の懸濁液に滴加し、混合物を室温で1時間撹拌した。このアルミニウムアミン錯体溶液(2.5mL、約0.5mmol)を、エチル2−(1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)アセタート(化合物13−1、20mg、0.04mmol)の乾燥ジクロロメタン(0.5mL)溶液に加え、混合物をシールチューブ中で一晩撹拌し、ジクロロメタン(10mL)及び水(10mL)で希釈し、10分間撹拌し、濾過し、残渣をジクロロメタン(5mL×3)及びメタノール(1mL×2)で洗浄し、濾液をジクロロメタン(20mL×3)で抽出し、合わせた有機層をブライン(30mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると粗生成物が得られ、プレTLC(メタノール/ジクロロメタン、1/10v/v)により精製すると、所望の生成物2−(1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)アセトアミド(化合物13−8、8mg、収率:40%)が薄黄色の固体として得られた。MS (ESI): m/z: 426 [M+H]+, 873 [2M+Na]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.70 (m, 1H), 7.63 (m, 1H), 7.54 (m, 2H), 7.47 (m, 1H), 7.30 (m, 3H), 7.20 (m, 1H), 7.04 (m, 1H), 6.53 (br s, 1H), 5.43 (br s, 1H), 4.99 (s, 1H), 4.26 (t, 1H, J = 12.0 Hz), 3.81 (t, 1H, J = 6.4 Hz), 3.43 (d, 2H, J = 2.8 Hz), 3.01 (m, 1H), 2.89 (dd, 1H, 1J = 16.0 Hz, 2J = 6.4 Hz), 2.32−2.54 (m, 5H), 1.70 (m, 2H).
2−(1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−ヒドロキシ−2−オキソインドリン−3−イル)アセトアミド(化合物40)の調製
2−(1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)アセトアミド(化合物13−8、36mg(LC−MS純度:76%)、0.08mmol)のテトラヒドロフラン/ジメチルスルホキシド(THF/DMSO、1mL/1mL)溶液に、水酸化アンモニウム(28%w/w水溶液、2mL)を加えた。混合物を室温で一晩撹拌し、ジクロロメタン(15mL)で希釈し、ブライン(10mL×3)で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると粗生成物が得られ、プレTLC(メタノール/ジクロロメタン、1/8v/v)により精製すると所望の生成物2−(1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−ヒドロキシ−2−オキソインドリン−3−イル)アセトアミド(化合物40、7mg、収率:19%)が薄黄色の固体として得られた。MS (ESI): m/z: 442[M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.70 (m, 1H), 7.63 (m, 1H), 7.53 (m, 2H), 7.47 (m, 2H), 7.30 (m, 2H), 7.18 (m, 1H), 7.05 (m, 1H), 6.18 (br s, 1H), 5.72 (br s, 1H), 4.96 (t, 1H, J = 4.8 Hz), 4.17 (m, 1H), 3.42 (d, 2H, J = 5.2 Hz), 2.97 (d, 1H, J = 10.4 Hz), 2.80 (m, 2H), 2.30−2.61 (m, 5H), 1.67 (m, 2H).
実施例7B:化合物39の調製
スキーム13B.
2−(1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)−N,N−ジメチルアセトアミド(化合物13−7)の調製
トリメチルアルミニウム(ヘプタン中1M、1.0mL、1.0mmol)を、ジメチルアミン塩酸塩(82mg、1.0mmol)の0℃の乾燥ジクロロメタン(4mL)中の懸濁液に滴加し、混合物を室温で1時間撹拌した。このアルミニウムアミン錯体溶液(2.5mL、約0.5mmol)を、エチル2−(1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)アセタート(化合物13−1、20mg、0.04mmol)の乾燥ジクロロメタン(0.5mL)溶液に加え、混合物をシールチューブ中で一晩撹拌し、ジクロロメタン(10mL)及び水(10mL)で希釈し、10分間撹拌し、濾過し、残渣をジクロロメタン(5mL×3)及びメタノール(1mL×2)で洗浄し、濾液をジクロロメタン(20mL×3)で抽出し、合わせた有機層をブライン(30mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると粗生成物が得られ、プレTLC(メタノール/ジクロロメタン、1/15v/v)により精製すると、所望の生成物2−(1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)−N,N−ジメチルアセトアミド(化合物13−7、11mg、収率:55%)が薄黄色の固体として得られた。MS (ESI): m/z: 454 [M+H]+, 929 [2M+Na]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.70 (m, 1H), 7.63 (m, 1H), 7.54 (m, 2H), 7.46 (m, 1H), 7.36 (m, 1H), 7.30 (m, 1H), 7.21 (m, 2H), 7.00 (m, 1H), 4.99 (t, 1H, J = 4.8 Hz), 4.29 (m, 1H), 3.92 (m, 1H), 3.43 (d, 2H, J = 4.4 Hz), 3.01−3.13 (m, 2H), 2.98 (s, 6H), 2.80 (m, 1H), 2.32−2.68 (m, 5H), 1.70 (m, 2H).
2−(1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−ヒドロキシ−2−オキソインドリン−3−イル)−N,N−ジメチルアセトアミド(化合物39)の調製
2−(1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)−N,N−ジメチルアセトアミド(化合物13−7、130mg(LC−MS純度:80%)、0.29mmol)のテトラヒドロフラン及びジメチルスルホキシド(THF/DMSO、1.5mL/1.5mL)中の溶液に、ジメチルアミン(40%w/w水溶液、2mL)を加えた。混合物を室温で一晩撹拌し、ジクロロメタン(15mL)で希釈し、ブライン(10mL×3)で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると粗生成物が得られ、プレTLC(メタノール/ジクロロメタン、1/10v/v)により精製すると所望の生成物2−(1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−ヒドロキシ−2−オキソインドリン−3−イル)−N,N−ジメチルアセトアミド(化合物39、29mg、収率:21%)が薄黄色の固体として得られた。MS (ESI): m/z: 470[M+H]+, 961 [2M+Na]+.. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.72 (m, 1H), 7.62 (m, 1H), 7.53 (m, 3H), 7.46 (m, 1H), 7.29 (m, 2H), 7.18 (m, 1H), 7.04 (m, 1H), 6.50 (br s, 1H), 4.97 (t, 1H, J = 5.2 Hz), 4.22 (m, 1H), 3.41 (d, 2H, J = 5.6 Hz), 3.00 (s, 3H), 2.93 (m, 2H), 2.91 (s, 3H), 2.80 (m, 1H), 2.30−2.61 (m, 5H), 1.70 (m, 2H).
実施例7C:化合物43の調製
スキーム13C.
tert−ブチル4−(3−(2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル)−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物13−3)の調製
トリメチルアルミニウム(ヘプタン中1M、2.0mL、2.0mmol)を、ジメチルアミン塩酸塩(164mg、2.0mmol)の0℃の乾燥ジクロロメタン(8mL)中の懸濁液に滴加し、混合物を室温で1時間撹拌した。このアルミニウムアミン錯体溶液(10mL、約2mmol)を、tert−ブチル4−(3−(2−メトキシ−2−オキソエチル)−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物13−2、388mg、1.0mmol)の乾燥ジクロロメタン(1mL)溶液に加え、混合物をシールチューブ中で4時間撹拌し、ジクロロメタン(25mL)及び水(20mL)で希釈し、10分間撹拌し、濾過し、残渣をジクロロメタン(10mL×3)及びメタノール(1mL×3)で洗浄し、濾液をジクロロメタン(30mL×3)で抽出し、合わせた有機層をブライン(30mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると粗生成物が得られ、プレTLC(メタノール/ジクロロメタン、1/20v/v)により精製すると所望の生成物tert−ブチル4−(3−(2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル)−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物13−3、240mg、収率:60%)が薄黄色の固体として得られた。MS (ESI): m/z: 402 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.36 (d, 1H, J = 7.2 Hz), 7.22 (m, 1H), 7.00 (m, 2H), 4.20−4.44 (m, 3H), 3.90 (dd, 1H, 1J = 8.8, 2J = 2.4 Hz), 3.11 (dd, 1H, 1J = 16.8, 2J = 3.2 Hz), 3.00 (s, 3H), 2.98 (s, 3H), 2.80 (m, 2H), 2.71 (m, 1H), 2.34 (m, 2H), 1.73 (m, 2H).
N,N−ジメチル−2−(2−オキソ−1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−3−イル)アセトアミドTFA塩(化合物13−4)の調製
tert−ブチル4−(3−(2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル)−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物13−3、240mg、0.6mmol)とトリフルオロ酢酸(684mg、6mmol)のジクロロメタン(DCM、3.5mL)中の混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を濃縮してトリフルオロ酢酸及びジクロロメタンを除去すると粗生成物N,N−ジメチル−2−(2−オキソ−1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−3−イル)アセトアミドTFA塩(化合物13−4、245mg、収率:98%)が薄黄色のシロップとして得られた。MS(ESI):m/z:302[M+H]+。
2−(1−(1−(3−(2−クロロ−5−メトキシフェノキシ)−4−メチルペンチル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)−N,N−ジメチルアセトアミド(化合物13−9)の調製
3−(2−クロロ−5−メトキシフェノキシ)−4−メチルペンチルメタンスルホナート(化合物13−5、300mg、0.89mmol)と、N,N−ジメチル−2−(2−オキソ−1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−3−イル)アセトアミドTFA塩(化合物13−4、245mg、0.59mmol)と、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA、152mg、1.0mmol)のアセトニトリル(CH3CN、5mL)中の混合物を80℃に加熱し、一晩撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、蒸発させてアセトニトリルを除去し、残渣を酢酸エチル(20mL)で希釈し、水(15mL×2)及びブライン(20mL×1)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると粗生成物が得られ、プレTLC(CH3OH/DCM、1/15v/v)により精製すると所望の生成物が得られ、プレHPLC(CH3CN/H2O、0.05%TFA添加)により精製すると所望の生成物(蒸発させてCH3CNを除去、ジクロロメタンで抽出、飽和NaHCO3で洗浄)(化合物13−9、100mg、収率:31%)が薄黄色の固体として得られた。MS (ESI): m/z: 542[M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.36 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.18−7.25 (m, 3H), 6.99 (m, 1H), 6.78 (m, 1H), 6.40 (dd, 1H, 1J = 8.8, 2J = 2.8 Hz), 4.25−4.36 (m, 2H), 3.91 (m, 1H), 3.76 (d, 3H, J = 2.4 Hz), 3.11 (m, 2H), 2.99 (s, 6H), 2.92 (m, 1H), 2.40−2.70 (m, 5H),1.95−2.20 (m, 3H), 1.87 (m, 2H), 1.69 (m, 2H), 1.01 (d, 3H, J = 7.2 Hz), 0.98 (d, 3H, J = 7.2 Hz).
2−(1−(1−(3−(2−クロロ−5−メトキシフェノキシ)−4−メチルペンチル)ピペリジン−4−イル)−3−ヒドロキシ−2−オキソインドリン−3−イル)−N,N−ジメチルアセトアミド(化合物43)の調製
2−(1−(1−(3−(2−クロロ−5−メトキシフェノキシ)−4−メチルペンチル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)−N,N−ジメチルアセトアミド(化合物13−9、90mg(LC−MS純度:99%)、0.17mmol)のテトラヒドロフラン/ジメチルスルホキシド(THF/DMSO、1.5mL/1.5mL)溶液に、ジメチルアミン(40%w/w水溶液、2mL)を加えた。混合物を室温で2日間撹拌し、ジクロロメタン(15mL)で希釈し、ブライン(10mL×3)で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると粗生成物が得られ、プレTLC(メタノール/ジクロロメタン、1/12v/v)により精製すると所望の生成物2−(1−(1−(3−(2−クロロ−5−メトキシフェノキシ)−4−メチルペンチル)ピペリジン−4−イル)−3−ヒドロキシ−2−オキソインドリン−3−イル)−N,N−ジメチルアセトアミド(化合物43、38mg、収率:40%)が薄黄色の固体として得られた。MS (ESI): m/z: 558[M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.51 (d, 1H, J = 7.6 Hz), 7.15−7.30 (m, 3H), 7.04 (m, 1H), 6.78 (m, 1H), 6.40 (dd, 1H, J = 8.8, 2.4 Hz), 4.25−4.29 (m, 2H), 3.76 (d, 3H, J = 7.6 Hz), 3.11 (m, 1H), 3.01 (s, 3H), 2.98 (m, 1H), 2.89 (s, 3H), 2.40−2.64 (m, 5H),1.95−2.20 (m, 3H), 1.89 (m, 2H), 1.68 (m, 2H), 1.01 (d, 3H, J = 7.2 Hz), 0.98 (d, 3H, J = 7.2 Hz).
実施例7D:化合物45の調製
スキーム13C.
tert−ブチル4−(3−(2−アミノ−2−オキソエチル)−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物13−6)の調製
トリメチルアルミニウム(ヘプタン中1M、2.0mL、2.0mmol)の乾燥ジクロロメタン(5mL)溶液に、アンモニアを5分間入れた。生じた混合物を室温で1時間撹拌した。このアルミニウムアミン錯体溶液(7mL、約2mmol)を、tert−ブチル4−(3−(2−メトキシ−2−オキソエチル)−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物13−2、388mg、1.0mmol)の乾燥ジクロロメタン(1mL)溶液に加え、混合物をシールチューブ中で4時間撹拌し、ジクロロメタン(25mL)及び水(20mL)で希釈し、10分間撹拌し、濾過し、残渣をジクロロメタン(10mL×3)及びメタノール(1mL×3)で洗浄した。濾液をジクロロメタン(30mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると粗製のtert−ブチル4−(3−(2−アミノ−2−オキソエチル)−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物13−6、350mg、収率:94%)が薄黄色の固体として得られた。MS(ESI):m/z:374 [M+H]+。
2−(2−オキソ−1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−3−イル)アセトアミドTFA塩(化合物13−7)の調製
tert−ブチル4−(3−(2−アミノ−2−オキソエチル)−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物13−6、350mg、0.94mmol)と、トリフルオロ酢酸(1.07g、9.4mmol)のジクロロメタン(5mL)中の混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を濃縮してトリフルオロ酢酸及びジクロロメタンを除去すると、粗生成物2−(2−オキソ−1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−3−イル)アセトアミドTFA塩(化合物13−7、490mg、収率:97%)が薄黄色のシロップとして得られた。MS(ESI):m/z:274 [M+H]+。
2−(1−(1−(3−(2−クロロ−5−メトキシフェノキシ)−4−メチルペンチル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)アセトアミド(化合物13−10)の調製
3−(2−クロロ−5−メトキシフェノキシ)−4−メチルペンチルメタンスルホナート(化合物13−5、487mg、1.45mmol)、2−(2−オキソ−1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−3−イル)アセトアミドTFA塩(化合物13−7、490mg、0.97mmol)と、炭酸セシウム(632mg、1.94mmol)と、ヨウ化ナトリウム(30mg、0.2mmol)のアセトニトリル(15mL)中の混合物を、80℃で一晩撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、蒸発させてアセトニトリルを除去し、残渣を酢酸エチル(20mL)で希釈し、水(15mL×2)及びブライン(20mL×1)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると粗生成物が得られ、HPLC(CH3CN/H2O、0.01%NH3−H2O添加)により精製すると、所望の生成物(化合物13−10、164mg、収率:28%)が白色固体として得られた。MS (ESI): m/z: 514 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.33 (d, 1H, J = 7.6Hz), 7.28〜7.17 (m, 3H), 7.05 (t, 1H, J = 7.2Hz), 6.79 (m, 1H), 6.54 (br s, 1H), 6.41 (dd, 1H, 1J = 8.8, 2J = 2.4 Hz), 5.50 (m, 1H), 4.34−4.25 (m, 2H), 3.82 (t, 1H, J = 6.4Hz), 3.77 (s, 3H), 3.09 (d, 1H, J = 11.2Hz), 2.95−2.88 (m, 2H), 2.68−2.55 (m, 1H), 2.38 (m, 4H), 2.15−1.97 (m, 3H), 1.88−1.81 (m, 2H), 1.73−1.62 (m, 2H), 1.01 (d, 3H, J = 7.2Hz), 0.99 (d, 3H, J = 7.2Hz).
2−(1−(1−(3−(2−クロロ−5−メトキシフェノキシ)−4−メチルペンチル)ピペリジン−4−イル)−3−ヒドロキシ−2−オキソインドリン−3−イル)アセトアミド(化合物45)の調製
2−(1−(1−(3−(2−クロロ−5−メトキシフェノキシ)−4−メチルペンチル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)−N,N−ジメチルアセトアミド(化合物13−10、100mg、0.19mmol)のテトラヒドロフラン/ジメチルスルホキシド(THF/DMSO、1.5mL/1.5mL)溶液に、ジメチルアミン(28%w/w水溶液、2mL)を加えた。混合物を室温で2日間撹拌し、ジクロロメタン(15mL)で希釈し、ブライン(10mL×3)で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると粗生成物が得られ、プレTLC(メタノール/ジクロロメタン、1/10v/v)により精製すると所望の生成物2−(1−(1−(3−(2−クロロ−5−メトキシフェノキシ)−4−メチルペンチル)ピペリジン−4−イル)−3−ヒドロキシ−2−オキソインドリン−3−イル)アセトアミド(化合物45、25mg、収率:24%)が白色固体として得られた。MS (ESI): m/z: 530 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, MeOD) δ: 7.37 (d, 1H, 7.2 Hz), 7.26 (t, 1H, 7.6 Hz), 7.20−7.16 (m, 2H), 7.02 (t, 1H, 7.2 Hz), 6.72 (m, 1H), 6.45 (dd,1H, 1J = 8.8, 2J = 3.6 Hz), 4.31 (m, 1H), 4.16 (m, 1H), 3.73 (s, 3H), 3.27 (m, 1H), 3.08 (d, 1H, J = 11.2Hz), 2.97 (d, 1H, J = 11.6Hz), 2.92−2.83 (m, 2H), 2.53−2.41 (m, 4H), 2.16−2.07 (m, 2H), 1.98−1.84 (m, 3H), 1.73−1.68 (m, 2H), 1.00 (d, 3H, J = 6.8Hz), 0.97 (d, 3H, J = 6.8Hz).
実施例8A:化合物52の調製
スキーム14A.
1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−オール(化合物14−2)の調製
アセナフチレン−1(2H)−オン(化合物14−1、1.04g、6.2mmol)のメタノール(20mL)溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(470mg、12.4mmol)を室温で加えた。混合物を室温で2時間撹拌した。完了してから、混合物を真空中で濃縮した。残渣を水(50mL)で希釈し、ジクロロメタン(50mL)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−オール(化合物14−2、920mg、収率:87%)が薄黄色の固体として得られた。MS(ESI):m/z:153 [M+H−H2O]+。
1−クロロ−1,2−ジヒドロアセナフチレン(化合物14−3)の調製
1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−オール(化合物14−2、220mg、1.2mmol)とN,N−ジメチルホルムアミド(2滴)のジクロロメタン(40mL)溶液に、チオニルクロリド(456mg、2.4mmol)を−20℃で滴加した。混合物をこの温度で2時間撹拌した。完了して、混合物を20℃未満で真空中で濃縮すると、粗製の1−クロロ−1,2−ジヒドロアセナフチレン(化合物14−3、270mg)が茶色の油として得られ、それを次の工程で直接使用した。MS(ESI):m/z:153 [M+H−HCl]+。
1−ベンジル−N−フェニルピペリジン−4−アミン(化合物14−5)の調製
アニリン(化合物14−4、3.72g、40mmol)のジクロロメタン(50mL)溶液に、1−ベンジルピペリジン−4−オン(7.94g、42mmol)及び酢酸(240mg、4mmol)を添加した。混合物を室温で2時間撹拌し、次いでナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(12.72g、60mmol)を加えた。反応混合物をさらに1時間撹拌し、水(50mL)で希釈し、炭酸水素ナトリウムでpH=7に中和し、ジクロロメタン(100mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると1−ベンジル−N−フェニルピペリジン−4−アミン(化合物14−5、9.49g、収率:89%)が白色固体として得られた。MS(ESI):m/z:267 [M+H]+。
2−((1−ベンジルピペリジン−4−イル)(フェニル)アミノ)−2−オキソアセチルクロリド(化合物14−6)の調製
塩化オキサリル(9.14g、72mmol)の室温のジクロロメタン(50mL)溶液に、(1−ベンジル−N−フェニルピペリジン−4−アミン(化合物14−5、9.49g、36mmol)のジクロロメタン(30mL)溶液をゆっくりと加えた。混合物を2時間撹拌した後、ジクロロメタン及び塩化オキサリルを真空中で除去すると、化合物14−3が濃緑色の油として得られ、それをさらに精製せずに次の工程に使用した。MS(ESI):m/z:353 [M+H]+。
1−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)インドリン−2,3−ジオン(化合物14−7)の調製
2−((1−ベンジルピペリジン−4−イル)(フェニル)アミノ)−2−オキソアセチルクロリド(12.8g、36mmol)の室温のジクロロメタン(50mL)中の混合物に、無水塩化アルミニウム(9.58g、72mmol)を加えた。混合物を40℃で2時間撹拌し、次いで氷水に注いだ。生じた混合物を炭酸水素ナトリウムでpH=7に中和し、次いで濾過した。濾液をジクロロメタン(100mL×2)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。残渣をシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィー(クロロメタン:メタノール=20:1)により精製すると1−(1−ベンジル−ピペリジン−4−イル)インドリン−2,3−ジオン(化合物14−7、5.15g、収率:45%)が白色固体として得られた。MS (ESI): m/z: 321 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.60−7.55 (m, 2H), 7.43−7.28 (m, 6H), 7.24−7.18 (m, 1H), 7.10 (t, J = 6.8 Hz, 1H), 4.21 (m, 1H), 3.57 (s, 2H), 3.05 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 2.46−2.43 (m, 2H), 2.17−2.14 (m, 2H), 2.32 (m, 2H), 1.75 (dd, 1J = 1.2 Hz, 2J = 12.0 Hz, 2H).
1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−2,3−ジオン(化合物14−8)の調製:
1−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)インドリン−2,3−ジオン(化合物14−7、5.15g、16mmol)とクロロギ酸2−クロロエチル(2.74g、19mmol)の1,2−ジクロロエタン(50mL)中の混合物を、90℃で16時間撹拌した。混合物を冷却し、真空中で濃縮した。残渣をメタノール(50mL)で希釈し、濃塩酸(5mL)を加えた。生じた混合物を80℃に5時間加熱し、次いで濃縮した。残渣をジクロロメタン(50mL)で希釈し、トリエチルアミンでpH=7に中和し、濃縮し、次いでシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=10:1)により精製すると、1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−2,3−ジオン(化合物14−8、2.15g、収率:58%)が黄色固体として得られた。MS(ESI):m/z:231 [M+H]+。
1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)インドリン−2,3−ジオン(化合物14−9)の調製
1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−2,3−ジオン(化合物14−8、1.38g、6mmol)と1−クロロ−1,2−ジヒドロアセナフチレン(1.35g、7.2mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)中の混合物に、トリエチルアミン(1.21g、12mmol)を加えた。混合物を密封したチューブ中で50℃で13時間撹拌した。生じた混合物を水(10mL)で希釈し、酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1)により精製すると、1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)インドリン−2,3−ジオン(化合物14−9、800mg、収率:35%)が黄色固体として得られた。MS(ESI): m/z: 383 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.72 (m, 1H), 7.65−7.59 (m, 2H), 7.57−7.45 (m, 4H), 7.30 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.21 (d, J = 8.4 Hz, 4H), 7.09 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 4.97 (t, J = 5.2 Hz, 1H), 4.22−4.14 (m, 1H), 3.49−3.37 (m, 2H), 3.01 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 2.82 (m, 1H), 2.57−2.32 (m, 4H), 1.78−1.74 (m, 2H).
1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)スピロ[インドリン−3,2’−オキシラン]−2−オン(化合物14−10)の調製
トリメチルスルホキソニウムヨージド(2.86g、13mmol)と炭酸セシウム(8.52g、26mmol)のアセトニトリル(20mL)中の混合物を、窒素雰囲気下50℃で1時間撹拌した。混合物に、1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)インドリン−2,3−ジオン(化合物14−9、5.00g、13mmol)のアセトニトリル溶液をゆっくりと加えた。生じた混合物を50℃で5時間撹拌した。生じた混合物を冷却し、濃縮した。残渣をジクロロメタンで希釈し、ブライン(100mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=4:1)により精製すると、1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)スピロ[インドリン−3,2’−オキシラン]−2−オン(化合物14−10、3.30mg、収率:64%)が黄色固体として得られた。MS(ESI):m/z:397 [M+H]+。
3−(アミノメチル)−1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−ヒドロキシインドリン−2−オン(化合物14−11)の調製
1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)スピロ[インドリン−3,2’−オキシラン]−2−オン(化合物14−10、2.20g、5.56mmol)のエタノール(20mL)及び水酸化アンモニウム(20mL)中の混合物を50℃で2時間撹拌した。完了後、溶媒を除去すると、粗製の3−(アミノメチル)−1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−ヒドロキシインドリン−2−オン(化合物14−11、2.30g、次の工程に直接使用)が黄色固体として得られた。MS(ESI):m/z:414 [M+H]+。
1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)スピロ[インドリン−3,5’−オキサゾリジン]−2,2’−ジオン(化合物52)の調製
3−(アミノメチル)−1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−ヒドロキシインドリン−2−オン(化合物14−11、128mg、0.31mmol)、トリエチルアミン(63mg、0.62mmol)の0℃のジクロロメタン(10mL)溶液に、トリホスゲン(34mg、0.11mmol)を加えた。混合物を0℃で10分間撹拌し、次いで室温で1時間撹拌した。生じた混合物を飽和炭酸水素ナトリウム溶液によりクエンチし、濃縮した。残渣をプレTLC(ジクロロメタン:メタノール=40:1)により精製すると、所望の生成物1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)スピロ[インドリン−3,5’−オキサゾリジン]−2,2’−ジオン(化合物52、20mg、収率:15%)が白色固体として得られた。MS (ESI): m/z: 440 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.09 (br s, 1H), 7.74 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.66 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.56 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 7.51−7.46 (m, 2H), 7.43 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.33 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 7.25 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.13 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 4.96 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 4.03−3.96 (m, 1H), 3.38−3.37 (m, 1H), 3.67 (dd, 1J = 22 Hz, 2J = 9.6 Hz, 1H), 2.95−2.93 (m, 1H), 2.59−2.54 (m, 1H), 2.44−2.36 (m, 2H), 2.33−2.22 (m, 2H), 1.69−1.57 (m, 2H).
実施例8B:化合物48の調製
スキーム14B.
1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−ヒドロキシ−3−((メチルアミノ)メチル)インドリン−2−オン(化合物14−12)の調製
1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)スピロ[インドリン−3,2’−オキシラン]−2−オン(化合物14−10、300mg、0.75mmol)のエタノール(20mL)及びメチルアミン(水中28%、20mL)中の混合物を50℃で2時間撹拌した。完了後、溶媒を除去すると粗製の1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−ヒドロキシ−3−((メチルアミノ)メチル)インドリン−2−オン(化合物14−12、320mg、次の工程に直接使用)が黄色固体として得られた。MS(ESI):m/z:428 [M+H]+。
1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3’−メチルスピロ[インドリン−3,5’−オキサゾリジン]−2,2’−ジオン(化合物48)の調製
1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−ヒドロキシ−3−((メチルアミノ)メチル)インドリン−2−オン(化合物14−12、80mg、0.18mmol)、トリエチルアミン(38mg、0.37mmol)の0℃のジクロロメタン(10mL)溶液に、トリホスゲン(20mg、0.06mmol)を加えた。混合物を0℃で10分間撹拌し、次いで室温で1時間撹拌した。生じた混合物を飽和炭酸水素ナトリウム溶液によりクエンチし、濃縮した。残渣をプレTLC(ジクロロメタン:メタノール=40:1)により精製すると、所望の生成物1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3’−メチルスピロ[インドリン−3,5’−オキサゾリジン]−2,2’−ジオン(化合物48、36mg、収率:43%)が白色固体として得られた。MS (ESI): m/z: 454 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.73−7.70 (m, 1H), 7.63 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.55−7.52 (m, 2H), 7.46 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 7.41−7.36 (m, 2H), 7.29 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.21 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.10 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 4.97 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 4.19−4.14 (m, 1H), 3.82 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 3.65 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 3.43 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 3.00 (m, 1H), 2.83−2.79 (m, 1H), 2.54−2.33 (m, 4H), 1.71−1.68 (m, 2H).
実施例8C:化合物53の調製
スキーム14C.
1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)インドリン−2−オン(化合物14−13)の調製
1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)スピロ[インドリン−3,2’−オキシラン]−2−オン(化合物14−10、0.3g、0.75mmol)の1,4−ジオキサン(5.0mL)及び水(3.0mL)中の溶液に過塩素酸(0.5mL、8.3mmol)を50℃で滴加した。反応混合物を50℃で2時間撹拌した。完了後、反応混合物を炭酸水素ナトリウムでpH=7に中和し、ジクロロメタン(30mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ濃縮すると、粗製の1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)インドリン−2−オン(化合物14−13、260mg、収率:74%)が得られ、それをさらに精製せずに直接使用した。MS(ESI):m/z:415 [M+H]+。
1’−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)スピロ[[1,3]ジオキソラン−4,3’−インドリン]−2,2’−ジオン(化合物53)の調製
1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)インドリン−2−オン(化合物14−13、50mg、0.12mmol)、トリエチルアミン(24mg、0.24mmol)の0℃のジクロロメタン(3mL)溶液に、トリホスゲン(90mg、0.3mmol)を加えた。混合物を0℃で10分間撹拌し、次いで室温で1時間撹拌した。生じた混合物を飽和炭酸水素ナトリウム溶液によりクエンチし、濃縮した。残渣をプレTLC(ジクロロメタン:メタノール=50:1)により精製すると、所望の生成物(化合物53、6mg、収率:11%)が白色固体として得られた。MS (ESI): m/z: 441 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.71 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.64 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.56−7.52 (m, 2H), 7.49−7.45(m, 2H), 7.39 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.30 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.20 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.13 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 4.98 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 4.17 (m, 1H), 3.94 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 3.73 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 3.43 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 3.01 (m, 1H), 2.80 (m, 1H), 2.53−2.34 (m, 4H), 1.73−1.67 (m, 2H).
実施例8D:化合物5の調製
スキーム14D.
メチル(1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−ヒドロキシ−2−オキソインドリン−3−イル)メチルカルバマート(化合物14−14)の調製
3−(アミノメチル)−1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−ヒドロキシインドリン−2−オン(化合物14−11、2.30g、5.57mmol)のジクロロメタン(80mL)溶液に、カルボノクロリジン酸メチル(0.785g、8.35mmol)及び次いでトリエチルアミン(1.55mL、11.14mmol)を25℃で滴加した。混合物を25℃で2時間撹拌した。完了後、溶媒を除去した。残渣をシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=60:1)により精製すると、メチル(1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−ヒドロキシ−2−オキソインドリン−3−イル)メチルカルバマート(化合物14−14、2.09g、収率:88%)が茶色の油として得られた。MS(ESI):m/z:472 [M+H]+。
メチル(3−クロロ−1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)メチルカルバマート(化合物14−15)の調製:
メチル(1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−ヒドロキシ−2−オキソインドリン−3−イル)メチルカルバマート(化合物14−14、0.68g、1.44mmol)のジクロロメタン(40mL)溶液に、塩化チオニル(0.26mL、3.6mmol)を25℃で滴加した。混合物を室温で2時間撹拌した。完了後、溶媒を除去すると、粗製のメチル(3−クロロ−1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)メチルカルバマート(化合物14−15)が茶色の油として得られ、それをさらに精製せずに直接使用した。MS(ESI):m/z:490 [M+H]+。
メチル(3−クロロ−1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)メチルカルバマート(化合物14−16)の調製
上記で得られたメチル(3−クロロ−1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)メチルカルバマート(化合物14−15)の粗生成物を、25℃の28%水酸化アンモニウム溶液(45mL)に溶解させた。混合物を70℃で3.0時間撹拌した。完了後、溶媒を除去すると、粗製のメチル(3−クロロ−1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)メチルカルバマート(化合物14−16)が茶色の油として得られ、それをさらに精製せず直接使用した。MS(ESI):m/z:471 [M+H]+。
1’−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)スピロ[イミダゾリジン−4,3’−インドリン]−2,2’−ジオン(化合物5)の調製
メチル(3−クロロ−1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)メチルカルバマート(化合物14−16、70mg、0.15mmol)のメタノール(18mL)溶液に、炭酸セシウム(489mg、1.5mmol)を一度に室温で加えた。混合物を密封したチューブ中で105℃で4.0時間撹拌した。完了後、固体を濾去し、溶媒を除去すると粗生成物が得られ、プレHPLCにより精製すると1’−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)スピロ[イミダゾリジン−4,3’−インドリン]−2,2’−ジオン(化合物5、21mg、収率:33%)が白色固体として得られた。MS (ESI): m/z: 453 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.73 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.63 (t, J = 8.8 Hz, 2H), 7.55 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.45−7.51 ( m, 2H), 7.28−7.40 ( m, 3H), 7.15 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 5.03 (q, J = 3.3 Hz, 1H), 4.15 (tt, 1J = 3.8 Hz, 2J = 12.3 Hz, 1H), 3.73 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 3.57 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 3.47−3.54 (m, 2H), 3.08 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 2.79 (d, J = 10.1 Hz, 1H), 2.39−2.66 (m, 4H), 1.64−1.78 (m, 2H).
実施例8E:化合物6の調製
スキーム14E.
メチル(1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−(メチルアミノ)−2−オキソインドリン−3−イル)メチルカルバマート(化合物14−17)の調製
上記で得られたメチル(3−クロロ−1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)メチルカルバマート(化合物14−15)の粗生成物を、25℃の31%メチルアミンアルコール溶液(45mL)に加えた。混合物を70℃で3.0時間撹拌した。完了後、溶媒を除去すると、粗製のメチル(1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−(メチルアミノ)−2−オキソインドリン−3−イル)メチルカルバマート(化合物14−17)が茶色の油として得られたが、それをさらに精製せずに直接使用した。MS(ESI):m/z:485 [M+H]+。
1’−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−メチルスピロ[イミダゾリジン−4,3’−インドリン]−2,2’−ジオン(化合物6)の調製
メチル(1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−(メチルアミノ)−2−オキソインドリン−3−イル)メチルカルバマート(化合物14−17、上記で得られた粗製物)のメタノール(18mL)溶液に、炭酸セシウム(1.17g、3.6mmol)を一度に室温で加えた。混合物を密封したチューブ中で105℃で4.0時間撹拌した。完了後、固体を濾去し、溶媒を除去すると粗生成物が得られ、それをプレHPLCにより精製すると、1’−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−メチルスピロ[イミダゾリジン−4,3’−インドリン]−2,2’−ジオン(化合物6、50mg、3工程の収率:7.6%)が白色固体として得られた。MS (ESI): m/z: 453 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.71 (d, J = 6.5 Hz, 1H), 7.64 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.50−7.57 ( m, 2H), 7.47 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.33−7.42 (m, 2H), 7.30 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.23 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.12 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 4.96−5.03 (m, 1H), 4.73 (s, 1H), 4.25 (t, J = 11.6 Hz, 1H), 3.75 (dd, 1J = 1.2 Hz, 2J = 8.8 Hz, 1H), 3.48 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 3.43 (d, J = 2.9 Hz, 2H), 3.02 (t, J = 11.0 Hz, 1H), 2.81 (t, J = 10.8 Hz, 1H), 2.28−2.63 (m, 7H), 1.60−1.74 (m, 2H).
実施例8F:化合物7の調製
スキーム14F.
化合物14−18の調製
1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)インドリン−2−オン(化合物14−13、上記で得られた粗製物)のジクロロメタン(20mL)溶液に、塩化チオニル(0.17mL、2.4mmol)を25℃で滴加した。混合物を室温で2時間撹拌した。完了後、溶媒を除去すると粗生成物が得られ、それをさらに精製せずに直接使用した。MS(ESI):m/z:461 [M+H]+。
1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−(メチルアミノ)−3−((メチルアミノ)メチル)インドリン−2−オン(化合物14−19)の調製
化合物14−18(上記手順で得られた粗製物)を、25℃の31%メチルアミンアルコール溶液(30mL)に溶解させた。混合物を70℃で3.0時間撹拌した。完了後、溶媒を除去すると、粗製の1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−(メチルアミノ)−3−((メチルアミノ)メチル)インドリン−2−オン(化合物14−19)が茶色の油として得られ、それをさらに精製せずに次の工程に直接使用した。MS(ESI):m/z:441 [M+H]+。
1’−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−1,3−ジメチルスピロ[イミダゾリジン−4,3’−インドリン]−2,2’−ジオン(化合物7)の調製
1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−(メチルアミノ)−3−((メチルアミノ)メチル)インドリン−2−オン(化合物14−19、上記で得られた粗生成物)のジクロロメタン(30mL)溶液に、トリホスゲン(111mg、0.375mmol)を一度に加え、次いでトリエチルアミン(5.25mmol、0.72mL)を25℃で滴加した。混合物を25℃で2時間撹拌した。完了後、反応物を飽和炭酸水素ナトリウム溶液によりpH=7にクエンチした。有機層をブライン(15mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると粗生成物が得られ、それをプレHPLCにより精製すると、1’−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−1,3−ジメチルスピロ[イミダゾリジン−4,3’−インドリン]−2,2’−ジオン(化合物7、70mg、3工程の収率:19.8%)が白色固体として得られた。MS (ESI): m/z: 467 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.71 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 7.64 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.50−7.57 ( m, 2H), 7.47 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.27−7.38 ( m, 3H), 7.22 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.10 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 4.96−5.03 (m, 1H), 4.24 (t, J = 11.2 Hz, 1H), 3.59 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 3.42 (d, J = 3.5 Hz, 2H), 3.37 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 3.01 (t, J = 10.6 Hz, 1H), 2.89 (s, 3 H), 2.79 (t, J = 11.0 Hz, 1H), 2.26−2.63 (m, 7H), 1.58−1.75 (m, 2H).
実施例8G:化合物44の調製
スキーム15.
メチル2−(2−ニトロフェニル)アセタート(15−2)の調製
2−(2−ニトロフェニル)酢酸(化合物15−1、18.1g、100mmol)の室温のメタノール(150mL)溶液に、チオニルクロリド(13.1g、110mmol)を滴加した。混合物を60℃に加熱し、30分間撹拌した。反応混合物を濃縮すると薄黄色の油が得られ、酢酸エチル(200mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(150mL×3)及びブライン(100mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると、所望の生成物メチル2−(2−ニトロフェニル)アセタート(化合物15−2、19.1g、収率:98%)が薄黄色の油として得られた。MS (ESI): m/z: 196 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.12 (dd, 1H, J = 8.4, 1.2 Hz), 7.61 (m, 1H), 7.49 (m, 1H), 7.36 (d, 1H, J = 7.6 Hz), 4.04 (s, 2H), 3.72 (s, 1H).
メチル2−(2−アミノフェニル)アセタート(化合物15−3)の調製
メチル2−(2−ニトロフェニル)アセタート(化合物15−2、9.75g、50mmol)とパラジウムカーボン(10%Pd、乾燥、530mg、5mmol)のメタノール(100mL)中の混合物を、水素(1気圧)下室温で一晩撹拌した。反応混合物を濾過してパラジウムカーボンを除去し、濾液を濃縮すると、所望の生成物メチル2−(2−アミノフェニル)アセタート(化合物15−3、8.02g、収率:97%)が薄黄色の油として得られた。MS (ESI): m/z: 166 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ: 6.94 (m, 2H), 6.64 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 6.51 (m, 1H), 4.88 (s, 2H), 3.59 (s, 3H), 3.52 (s, 2H).
Tert−ブチル4−(2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物15−4)の調製
メチル2−(2−アミノフェニル)アセタート(化合物15−3、3.30g、20mmol)と、tert−ブチル4−オキソピペリジン−1−カルボキシラート(4.38g、22mmol)と、酢酸(600mg、10mmol)のジクロロメタン(80mL)中の混合物を室温で2時間撹拌し、次いでナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(6.36g、30mmol)を少量ずつ加え、40℃に加熱し、一晩撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、ジクロロメタン(200mL)で希釈し、水(200mL×2)及び飽和炭酸水素ナトリウム溶液(200mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると粗生成物が得られ、それをシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=1:20−1:15−1:10)により精製すると、所望の生成物tert−ブチル4−(2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物15−4、2.65g、収率:42%)が薄黄色の固体として得られた。MS (ESI): m/z: 261 [M+H−56]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.24 (m, 2H), 7.01 (m, 2H), 4.41 (m, 1H), 4.28 (br s, 2H), 3.53 (s, 2H), 2.83 (br s, 2H), 2.32 (m, 2H), 1.70 (m, 2H), 1.50 (s, 9H).
Tert−ブチル4−(2,2’−ジオキソスピロ[インドリン−3,3’−ピロリジン]−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物15−5)の調製
tert−ブチル4−(2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物15−4、1g、3.1mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)溶液に、水素化ナトリウム(油中60%、130mg、3.1mmol)を加えた。混合物を室温で10分間撹拌した。2−ブロモエチルイソシアナート(470mg、3.1mmol)を加えた。混合物を室温でさらに20分間撹拌した。酢酸エチルを加え、生じた混合物をブライン(20mL×6)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ濃縮した。残渣をシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=80:1)により精製すると、所望の生成物tert−ブチル4−(2,2’−ジオキソスピロ[インドリン−3,3’−ピロリジン]−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物15−5、726mg、収率:60%)が黄色固体として得られた。MS (ESI): m/z: 386 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.60 (br s, 1H), 7.47−7.43 (m, 1H), 7.08−6.97 (m, 3H), 4.72 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 4.58−4.52 (m, 1H), 4.32 (m, 2H), 3.87 (t, J = 8.4 Hz, 2H), 2.86 (m, 2H), 2.46−2.35 (m, 2H), 1.74−1.65 (m, 2H), 1.50 (s, 9H).
1−(ピペリジン−4−イル)スピロ[インドリン−3,3’−ピロリジン]−2,2’−ジオン(化合物15−6)の調製
tert−ブチル4−(2,2’−ジオキソスピロ[インドリン−3,3’−ピロリジン]−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物15−5、500mg、1.3mmol)のメタノールと塩化水素(10mL)中の混合物を室温で2時間撹拌した。混合物を濃縮し、逆相クロマトグラフィー(水中のアセトニトリル22%v/v、0.01%水酸化アンモニウム)により精製すると、所望の生成物1−(ピペリジン−4−イル)スピロ[インドリン−3,3’−ピロリジン]−2,2’−ジオン(化合物15−6、361mg、収率:97%)が白色固体として得られた。MS(ESI):m/z:286 [M+H]+。
1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)スピロ[インドリン−3,3’−ピロリジン]−2,2’−ジオン(化合物44)の調製
1−(ピペリジン−4−イル)スピロ[インドリン−3,3’−ピロリジン]−2,2’−ジオン(化合物15−6、150mg、0.39mmol)と、アセナフチレン−1(2H)−オン(66mg、0.39mmol)と、チタンエトキシド(444mg、1.95mmol)のテトラヒドロフラン(15mL)中の混合物を、窒素雰囲気下120℃で12時間マイクロ波マシンで撹拌した。シアノ水素化ホウ素ナトリウム(123mg1.95mmol)を加えた。混合物を100℃で1時間マイクロ波マシンで撹拌した。生じた混合物をジクロロメタン及び水で希釈し、濾過し、分離した。有機層を濃縮し、逆相クロマトグラフィー(水中アセトニトリル45%v/v、0.01%トリフルオロ酢酸)により精製すると、所望の生成物1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)スピロ[インドリン−3,3’−ピロリジン]−2,2’−ジオン(化合物44、46mg、収率:20%)が白色固体として得られた。MS (ESI): m/z: 438 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.87 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.75 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.68 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.61 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.51 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.40 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.30 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.03 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.89−6.82 (m, 2H), 5.51−5.50 (m, 1H), 4.66 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 4.49−4.43 (m, 1H), 3.85−3.73 (m, 4H), 3.52−3.49 (m, 1H), 3.40−3.33 (m, 1H), 3.28−3.21 (m, 1H), 3.03−2.97 (m, 1H), 2.85−2.76 (m, 2H), 1.86−1.82 (m, 2H).
実施例9A:化合物46の調製
スキーム16A.
メチル2−(3−メトキシ−2−オキソ−1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−3−イル)アセタート(化合物16−2)の調製
tert−ブチル4−(3−(2−メトキシ−2−オキソエチル)−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(621mg、1.6mmol)のメタノール(13mL)中の懸濁液を室温で撹拌した。硝酸アンモニウムセリウム(IV)(1.75g、3.2mmol)を少しずつ加えた。混合物は少し発熱した。混合物を室温で1時間撹拌した。溶液の色は徐々に赤から橙に変わった。溶媒を真空中で濃縮した。残渣を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(30mL)により塩基性化した。ジクロロメタン(30mL)を加え、次いで室温で5分間撹拌した。固体を濾過により除去した。分離した水層をジクロロメタン(30mL×2)で抽出した。有機層をブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、次いで真空中で濃縮した。粗製の化合物16−2を薄黄色の油として得たが(1g)、さらに精製せずに次の工程に使用した。MS: m/z 319 [M+1]+, 1H NMR (400 MHz, CDCl3), δ 7.32−7.33 (m, 2H), 7.17−7.19 (m,1H), 7.06−7.10 (m, 1H), 4.38 (t,1H), 3.45 (s, 3H), 3.27−3.30 (m, 2H), 3.20 (d, J = 16.0 Hz, 1H), 3.06 (d, J = 16.0 Hz, 1H), 2.98 (s, 3H), 2.80−2.81 (m, 2H), 2.35−2.43 (m, 2H), 1.75−1.84 (m, 2H).
2−(3−メトキシ−2−オキソ−1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−3−イル)−N−メチルアセトアミド(化合物16−3)の調製
メチル2−(3−メトキシ−2−オキソ−1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−3−イル)アセタート(化合物16−2、1g、1.6mmol)のメチルアミン/エタノール(20mL、35%)溶液を密封したチューブ中で80℃に加熱し、2時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮した。粗生成物を逆相で精製すると、生成物2−(3−メトキシ−2−オキソ−1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−3−イル)−N−メチルアセトアミド(化合物16−3、290mg、57%、アセトニトリル/水(アンモニウム)=28%)が桃色の固体として得られた。MS: m/z 318 [M+1]+, 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.29−7.34 (m,2H), 7.06−7.17 (m,2H), 6.67 (b rs,1H), 4.28−4.34 (m, 1H), 3.20−3.26 (m, 2H), 3.03 (s,3H), 2.86 (d, J = 14.8 Hz, 1H), 2.81 (d, J = 4.8 Hz, 3H), 2.70−2.78 (m, 2H), 2.68 (d, J = 14.8 Hz, 1H), 2.30−2.42 (m,2H), 1.71−1.75 (m,2H).
2−(1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−メトキシ−2−オキソインドリン−3−イル)−N−メチルアセトアミド(化合物46)の調製
2−(3−メトキシ−2−オキソ−1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−3−イル)−N−メチルアセトアミド(化合物16−3、100mg、0.32mmol)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液を、アセナフチレン−1(2H)−オン(106mg、0.63mmol)、オルトチタン酸テトライソプロピル(444mg、1.58mmol)に加えた。混合物をマイクロ波により130℃に加熱し、12時間撹拌した。次いで、冷たい反応混合物をシアノ水素化ホウ素ナトリウム(60mg、0.96mmol)に加えて、マイクロ波により1時間100℃に刺激した(irritate)。次いで、反応混合物を水(10mL)で希釈し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過し、濾液を濃縮すると粗生成物が得られた。プレTLC(ジクロロメタン/メタノール=10/1)により精製すると、50mg(33%)の化合物46が黄色固体として得られた:m/z 470.1[M+1]+, 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.72−7.69 (m, 1H), 7.65−7.62 (m, 1H), 7.56−7.45 (m, 3H), 7.36−7.26 (m, 3H), 7.21−7.19 (m, 1H), 7.11−7.07 (m, 1H), 6.71−6.68 (m, 1H), 4.98 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 4.25−4.19 (m, 1H), 3.42 (d, J = 5.2 Hz, 2H), 3.07−2.97 (m, 4H), 2.87−2.79 (m, 5H), 2.65 (d, J = 14.8 Hz, 1H), 2.57−2.35 (m, 4H), 1.73−1.63 (m, 2H).
実施例9B:2−(1−(1−(3−(2−クロロ−5−メトキシフェノキシ)−4−メチルペンチル)ピペリジン−4−イル)−3−メトキシ−2−オキソインドリン−3−イル)−N−メチルアセトアミド(化合物49)の調製
スキーム16B.
2−(3−メトキシ−2−オキソ−1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−3−イル)−N−メチルアセトアミド(化合物16−3、100mg、0.31mmol)と、3−(2−クロロ−5−メトキシフェノキシ)−4−メチルペンチルメタンスルホナート(化合物16−5、106mg、0.31mmol)と、炭酸セシウム(205mg、0.63mmol)と、ヨウ化ナトリウム(5mg、0.03mmol)のアセトニトリル(10ml)中の混合物を80℃で5時間撹拌した。混合物を冷却し、濃縮してアセトニトリルを除去した。残渣を酢酸エチル(20ml)で希釈し、水(15mL×2)及びブライン(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。粗生成物をプレTLC(メタノール/ジクロロメタン、1/15v/v)及びプレHPLCにより精製すると、化合物49が白色固体として得られた(25mg、収率:14%)。MS (ESI): m/z: 558[M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.34−7.16 (m, 4H), 7.09 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 6.78 (dd, J = 6.8 Hz, J = 2.8 Hz, 1H), 6.68 (b rs, 1H), 6.41 (dd, J = 8.8 Hz, J = 2.8 Hz, 1H), 4.27 (m, 2H), 3.77 (s, 3H), 3.09 ( d, J = 11.2 Hz, 1H), 3.02 (s, 3H), 2.93 d, J = 10.8 Hz, 1H), 2.88−2.84 (m, 1H), 2.82−2.80 (m, 3H), 2.69−2.64 (m, 1H), 2.55−2.43 (m, 4H), 2.13−2.01 (m, 2H), 2.00−1.97 (m, 1H), 1.86−1.83 (m, 2H), 1.68−1.64 (m, 2H), 1.00 (t, J = 7.6 Hz, 6H).
実施例9C:2−(3−メトキシ−1−(1−(3−(3−メトキシフェノキシ)−4−メチルペンチル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)−N−メチルアセトアミド(化合物50)の調製
スキーム16C.
2−(1−(1−(3−(2−クロロ−5−メトキシフェノキシ)−4−メチルペンチル)ピペリジン−4−イル)−3−メトキシ−2−オキソインドリン−3−イル)−N−メチルアセトアミド(化合物49、18mg、0.03mmol)とパラジウムカーボン10%Pd(乾燥、3mg、0.03mmol)のメタノール(3mL)中の混合物を、水素下室温で一晩撹拌した。混合物を濾過し、濾液を濃縮し、プレHPLCにより精製すると、2−(3−メトキシ−1−(1−(3−(3−メトキシフェノキシ)−4−メチルペンチル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)−N−メチルアセトアミド(化合物50、15mg、収率:89%)が薄黄色の固体として得られた。MS (ESI): m/z: 524[M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.34−7.28 (m, 2H), 7.18−7.14 (m, 2H), 7.09 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 6.66 (b rs, 1H), 6.57−6.55 (m, 2H), 6.49−6.47 (m, 1H), 4.25−4.17 (m, 2H), 3.78 (s, 3H), 3.09−3.05 (m, 1H), 3.01 (s, 3H), 2.97−2.95 (m, 1H), 2.87−2.81 (m, 4H), 2.69−2.64 (m, 1H), 2.48−2.41 (m, 4H), 2.11−1.98 (m, 3H), 1.81−1.80 (m, 2H), 1.72−1.65 (m, 2H), 0.97 (t, J = 6.8 Hz, 6H).
実施例10A:化合物3及び59の調製
スキーム17.
1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−オール(化合物17−2)の合成
14.6g(0.1mol)のα−テトラロンの無水エーテル(200ml)溶液を、30分かけて、磁気撹拌しながら、60mL(0.2mol)の3.0M臭化メチルマグネシウムのエーテル溶液に加えた。添加完了後に、反応物を30分間還流加熱し、放冷し、次いで120mLの飽和塩化アンモニウム溶液でクエンチした。エーテル層を灰白色の固体から移動させ、水(400mL)で洗浄し、次いで、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で蒸発させると粗生成物を得たが、粗生成物を酢酸エチル及び石油エーテル中での再結晶化により精製すると、化合物17−2(11g白色固体、収率68%,純度:99%、214nm)を得た。MS(ESI):m/z 145[M−OH]+)。
1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−カルボニトリル(化合物17−3)の合成
テフロンコートされた磁気撹拌子を備えた250mLのシュレンク管に、InBr3(1.77g、0.005mol)、ジクロロメタン(60mL)、及びトリメチルシランカルボニトリル(9.9g、0.1mol)を連続的にアルゴン雰囲気下で加えた。次いで、ジクロロメタン(30mL)中の化合物17−2(8.1g、0.05mol)を、反応系に、シリンジにより滴下して導入した。混合物を室温で30分間撹拌した。得られた黄色の溶液を真空下で蒸発させ、残渣を、石油エーテル/酢酸エチル(10:1)を溶離液とするシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィー分離に付すと、化合物17−3(5.13g、収率:60%)が得られた。MS(ESI):m/z 145[M−CN]+)。
1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−カルボキサミド(化合物17−4)の合成
ジメチルスルホキシド(15mL)に溶解させた化合物17−3(5g、29.2mmol)及び炭酸カリウム(12.1g、88mmol)の溶液を、室温で過酸化水素(292mmol、17mL)に加えた。反応混合物を周囲温度で2時間撹拌した。反応完了後、反応混合物を、酢酸エチル(50mL)とブライン(40mL)の間で分配した。水層を酢酸エチル(3×80mL)で抽出し、合わせた有機相を濃縮すると粗生成物が得られたが、それを酢酸エチル及び石油エーテル中での再結晶化により精製して、化合物17−4(3.5g白色固体、収率64%、純度:99%、214nm)を得ることができる。MS(ESI):m/z 190[M+H]+
1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−アミン(化合物17−5)の合成
化合物17−4(1.89g、10mmol)のアセトニトリルと水の混合物(80mL、1:1)中の溶液に、[ビス(トリフルオロアセトキシ)ヨード]ベンゼン(6.45g、15mmol)を0℃で数回に分けて加えた。次いで、混合物を室温で一晩撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液でアルカリ化した。水層を酢酸エチル(3×80mL)で抽出し、合わせた有機相を濃縮すると黒色の油が得られた。黒色の油をフラッシュクロマトグラフィーにより精製すると、化合物17−5(1.0g、黒色の油、収率:62%、純度:90%、214nm)を得た。MS(ESI):m/z 145[M−NH2]+
1−(1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)ピペリジン−4−オン(化合物17−6)の合成
化合物17−5(1g、6.2mmol)と炭酸カリウム(214mg、1.55mmol)のエタノール(3mL)中の混合物に、80℃の水(2mL)に溶解させた1−エチル−1−メチル−4−オキソピペリジン−1−イウムヨージド(4.1g、15.5mmol)を加えた。次いで、混合物を80℃で6時間撹拌し、反応物を室温に冷却し、酢酸エチル(3×80mL)で抽出した。合わせた有機相を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテルから石油エーテル:酢酸エチル=10:1で溶離)により精製すると、化合物17−6(680mg、収率:45%)が薄黄色の油として得られた。ESI MS(m/z):262[M+H2O+H]+
1−(1−(1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)インドリン−2−オン(化合物17−7)の合成
化合物17−6(486mg、2mmol)及びメチル2−(2−アミノフェニル)アセタート(996mg、6mmol)のジクロロメタン(20mL)溶液に、酢酸(150.0mg、2.5mmol)を加えた。混合物を室温で1.5時間撹拌した。ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(1.27g、6mmol)を混合物に加え、室温で2時間撹拌した。次いで、反応混合物を30℃に加熱し、一晩撹拌した。混合物を、飽和炭酸ナトリウム(30mL)、ブライン(20mL×2)で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で蒸発させると粗生成物が得られた。粗生成物をクロマトグラフィーシリカゲル(酢酸エチル:石油エーテル=1:5から1:2)により精製すると、化合物17−7(500mg、収量69%)を薄黄色の固体として得た。MS(ESI):m/z 361 [M+H]+
メチル2−(1−(1−(1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)アセタート(化合物17−8)の合成
化合物17−7(180mg、0.5mmol)のテトラヒドロフラン(8mL)溶液に、−78℃で30分かけてリチウムジイソプロピルアミド(0.375mL、0.75mmol)を加えた。メチル2−ブロモアセタート(84.15mg、0.55mmol)の1mLのテトラヒドロフラン中の溶液を−78℃で混合物に加えた。反応混合物を−78℃で6時間撹拌した。次いで、飽和塩化アンモニウム(20mL)をゆっくりと加え、0℃で10分間撹拌し、引き続いてEtOAc(30mL)を加えた。有機層を分離し、飽和塩化アンモニウムの溶液(15mL×2)で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で蒸発させると、粗製の化合物17−8が得られた。粗生成物をさらに精製せずに次の工程に使用した。
化合物3の調製
化合物17−8(先の工程からの粗生成物)の、水中のメチルアミン(28%〜30%、10mL)中の溶液を室温で一晩撹拌した。溶媒を除去した後、残渣を分取HPLCにより精製すると、化合物3を白色固体として得た(10mg、純度:100%、2工程で収率4.5%)。ESI−MS (m/z): 448 [M+H] +.
1H−NMR (400MHZ,CDCl3): δ 7.73−7.71(d, J = 7.2Hz, 1H), 7.41−7.32(m, 2H), 7.21−7.03 (m, 5H), 5.88 (brs, 1H) , 5.63(d, J = 19.6Hz,1H) 4.17−4.16 (m, 1H), 3.35−3.34 (m, 1H) 2.89−2.87 (m, 3H) 2.77−2.71 (m, 3H) 2.64−2.62 (m, 1H), 2.50−2.38 (m, 3H), 2.27−2.20 (m, 2H), 2.02−1.91 (m,2H), 1.79−1.78 (m, 2H) 1.65−1.58 (m, 1H) 1.52−1.42 (m, 1H), 1.26 (s, 3H)
メチル2−(3−メチル−1−(1−(1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)アセタート(化合物17−9)の合成
化合物17−8(216mg、純度:55%)と、炭酸セシウム(489mg、1.5mmol)と、ヨードメタン(213mg,1.5mmol)の混合物を室温で3時間撹拌した。完了して、混合物を分取TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:5)により精製すると、化合物17−9(60mg、収率:54%、純度:214nm93%)を白色固体として得た。MS (ESI):m/z 447[M+1]+
化合物59の調製
化合物17−9(60mg、0.13mmol)のメチルアミンメタノール(5mL)溶液を、マイクロ波中で90℃で2時間撹拌した。溶媒を除去した後、残渣を分取HPLCにより精製すると、化合物59を白色固体として得た(11mg、純度100%、収率18%)。
ESIMS (m/z): 446 [M+H] +. 1H−NMR (400MHZ,CDCl3): δ 7.77−7.75 (m, 1H), 7.32−7.28 (m, 2H), 7.22−7.18 (m, 2H), 7.14−7.04 (m, 3H), 6.30 (brs, 1H) ,4.25−4.18 (m, 1H) ,3.38 (d, J = 10Hz, 1H) 2.83−2.74 (m, 3H) 2.72−2.58 (m, 5H) 2.52−2.39 (m, 2H), 2.36−2.27 (m, 2H), 2.14−2.09 (m, 2H), 1.89−1.79 (m, 2H), 1.75−1.56 (m, 2H), 1.50−1.40 (m, 6H).
実施例10B:化合物4の調製
スキーム18.
ナフタレン−1,8−ジイルジメタノール(化合物18−1)の調製
乾燥テトラヒドロフラン(400mL)、水素化アルミニウムリチウム(4.55g、120mmol)、及び塩化亜鉛(II)(8.18g、60mmol)を、1Lの丸底フラスコに入れ、1,8−ナフタル酸無水物(化合物18−1、19.8g、100mmol)をゆっくりと室温でフラスコに加えた。6時間後、過剰の水素化アルミニウムリチウムを、5mLの水、次いで10mLの15%水酸化ナトリウム溶液、最後に−10℃の15mLの水の添加により破壊し、混合物を濾過し、酢酸エチル(150mL×3)で抽出し、ブライン(100mL×2)で洗浄し、次いで無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を蒸発させた後、粗生成物を石油エーテルと酢酸エチル(10/1)により再結晶化すると、化合物18−2の白色結晶を得た:13.5g(69%、収率)。MS (ESI): m/z: 171 [M−17]+. 1H NMR (400 MHz, CD3OH) δ: 7.86 (dd, J = 8.4, 1.2 Hz, 2H), 7.62 (dd, J = 6.8, 1.2 Hz, 2H), 7.45 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 5.24 (s, 4H).
1H,3H−ベンゾ[de]イソクロメン(化合物18−3)の調製
ナフタレン−1,8−ジイルジメタノール(化合物18−2、11g、58mmol)のリン酸(120mL、50%)溶液を100℃で1時間撹拌し、室温に冷却し、ジクロロメタン(100mL×3)で抽出し、水(100mL×2)、飽和炭酸水素ナトリウム(50mL×2)、及びブライン(100mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させると、生成物が白色固体化合物18−3(9.2g、92%)として得られた。MS (ESI): m/z: 171 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ: 7.79 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.46 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 7.25 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 5.01 (s, 4H).
(8−メチルナフタレン−1−イル)メタノール(化合物18−4)の調製
500mLの四つ口フラスコに、カリウム(5.86g、0.15mol)及びテトラヒドロフラン(200mL)を入れた。金属懸濁液を10分間60℃に加熱し、次いで室温に撹拌した。次いで、反応混合物にナフタレン(0.4g、3mmol)を加え、懸濁液を室温で10分間撹拌し、次いで−20℃に冷却すると、青色の懸濁剤が得られた。反応混合物が−15℃を超えないように添加を制御しながら、1H,3H−ベンゾ[de]イソクロメン(化合物18−3、5.1g、30mmol)のテトラヒドロフラン(100mL)溶液を滴下漏斗によりゆっくりと加えた。−15℃で5時間撹拌後、懸濁液を冷却浴から除き、撹拌しながら0℃に温め、次いで撹拌しないで静置した。溶液をデカンテーションし、残存カリウムをイソプロピルアルコールにより注意深く分解した。デカンテーションされた溶液を、水(10mL)で注意深く処理した。混合物を酢酸エチル(100mL×3)で抽出し、ブライン(100mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させると粗生成物が得られ、それをシリカゲル(石油エーテル中の酢酸エチル、10%v/v)で精製すると、生成物が白色固体化合物18−4(3g、58%)として得られた。MS(ESI):なし。1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ: 7.81 (dd, J = 8.0 Hz, J = 1.2 Hz, 1H), 7.75 (dd, J = 7.6 Hz, J = 1.6 Hz, 1H), 7.59 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.42 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.37−7.31(m, 2H), 5.28 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 5.05 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 2.94 (s, 3H).
1−(クロロメチル)−8−メチルナフタレン(化合物18−5)の調製
化合物(8−メチルナフタレン−1−イル)メタノール(化合物18−4、52mg、0.3mmol)のジクロロメタン(2mL)溶液に、チオニルクロリド(72mg、0.6mmol)を0℃で滴加した。反応混合物を0℃で1時間撹拌した。混合物を10℃で蒸発させた。粗製の化合物18−5をさらに精製せずに使用した。
メチル2−(2−ニトロフェニル)アセタート(化合物18−7)の調製
2−(2−ニトロフェニル)酢酸(化合物18−6、18.1g、100mmol)の室温のメタノール(150ml)溶液に、チオニルクロリド(SOCl2、13.1g、110mmol)を滴加した。混合物を60℃に加熱し、30分間撹拌した。反応混合物を濃縮すると薄黄色の油が得られ、酢酸エチル(200mL)で希釈し、NaHCO3(飽和水溶液、150mL×3)、ブライン(100mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると、所望の生成物メチル2−(2−ニトロフェニル)アセタート(化合物18−7、19.1g、収率:98%)が薄黄色の油として得られた。MS (ESI): m/z: 196[M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.12 (dd, 1H, J = 8.4, 1.2 Hz), 7.61 (m, 1H), 7.49 (m, 1H), 7.36 (d, 1H, J = 7.6 Hz), 4.04 (s, 2H), 3.72 (s, 1H).
メチル2−(2−アミノフェニル)アセタート(化合物18−8)の調製
メチル2−(2−ニトロフェニル)アセタート(化合物18−7、9.75g、50mmol)と10%Pd/C(乾燥、530mg、5mmol)のメタノール(100ml)中の混合物をH2(1気圧)下室温で一晩撹拌した。反応混合物を濾過してPd/Cを除去し、濾液を濃縮すると、所望の生成物メチル2−(2−アミノフェニル)アセタート(化合物18−8、8.02g、収率:97%)が薄黄色の油として得られた。MS (ESI): m/z: 166[M+H]+. 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ: 6.94 (m, 2H), 6.64 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 6.51 (m, 1H), 4.88 (s, 2H), 3.59 (s, 3H), 3.52 (s, 2H).
tert−ブチル4−(2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物18−9)の調製
メチル2−(2−アミノフェニル)アセタート(化合物18−8、3.30g、20mmol)と、tert−ブチル4−オキソピペリジン−1−カルボキシラート(4.38g、22mmol)と、酢酸(HOAc、600mg、10mmol)のジクロロメタン(80ml)中の混合物を室温で2時間撹拌し、次いでナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(6.36g、30mmol)を少量ずつ加え、40℃に加熱し、一晩撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、ジクロロメタン(200ml)で希釈し、水(200mL×2)及び炭酸水素ナトリウム(飽和水溶液、200mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると粗生成物が得られ、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィー(石油エーテル中の酢酸エチル、1/20−1/15−1/10v/v)により精製すると、所望の生成物tert−ブチル4−(2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物18−9、2.65g、収率:42%)が薄黄色の固体として得られた。MS (ESI): m/z: 261[M+H−56]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.24 (m, 2H), 7.01 (m, 2H), 4.41 (m, 1H), 4.28 (brs, 2H), 3.53 (s, 2H), 2.83 (brs, 2H), 2.32 (m, 2H), 1.70 (m, 2H), 1.50 (s, 9H).
tert−ブチル4−(3−(2−メトキシ−2−オキソエチル)−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物18−10)の調製
tert−ブチル4−(2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物18−9、3.16g、10mmol)の乾燥テトラヒドロフラン(100ml)溶液を、ドライアイスアセトン浴により−78℃に冷却し、リチウムジイソプロピルアミド(テトラヒドロフラン中2M、5mL、10mmol)を10分かけて滴加し、−78℃で1時間撹拌した。メチル2−ブロモアセタート(1.53g、10mmol)の乾燥テトラヒドロフラン(10mL)溶液を5分かけて滴加した。反応混合物を−78℃で4時間撹拌し、−78℃の塩化アンモニウム(飽和水溶液、10mL)でクエンチし、酢酸(1mL)を加えて反応混合物を中性(pH=7)にし、酢酸エチル(150mL×3)で抽出し、合わせた有機層をブライン(300mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると粗生成物が得られ、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィー(石油エーテル中の酢酸エチル、1/15−1/10、v/v)により精製すると、所望の生成物tert−ブチル4−(3−(2−メトキシ−2−オキソエチル)−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物18−10、1.98g、収率:51%)が薄黄色の固体として得られた。MS (ESI): m/z: 333[M+H−56]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.24 (m, 2H), 7.01 (m, 2H), 4.39 (m, 1H), 4.30 (d, 2H, J = 12.8 Hz), 3.73 (m, 1H), 3.65 (s, 3H), 3.06 (dd, 1H, J = 4.4, 12.8 Hz), 2.84 (m, 3H), 2.34 (m, 2H), 1.73 (d, 2H, J = 12.8 Hz), 1.50 (s, 9H).
メチル2−(2−オキソ−1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−3−イル)アセタートTFA塩(化合物18−11)の調製
トリフルオロ酢酸(5.70g、50mmol)を、tert−ブチル4−(3−(2−メトキシ−2−オキソエチル)−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物18−10、3.88g、10mmol)の乾燥ジクロロメタン(100ml)溶液に加え、混合物を室温で1時間撹拌し、濃縮して溶媒を除去すると、粗製の所望の生成物メチル2−(2−オキソ−1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−3−イル)アセタートTFA塩(化合物18−11、3.90g、収率:97%)が薄黄色のシロップとして得られた。MS(ESI):m/z:289[M+H]+。
メチル2−(3−ヒドロキシ−1−(1−((8−メチルナフタレン−1−イル)メチル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)アセタート(化合物18−12)の調製
化合物メチル2−(2−オキソ−1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−3−イル)アセタートの2,2,2−トリフルオロ酢酸塩(化合物18−11、80mg、0.2mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)溶液に、トリエチルアミン(91mg、0.9mmol)を注意深く加えた。混合物を室温で10分間撹拌した。次いで、混合物にヨウ化ナトリウム(5mg、0.03mmol)及び1−(クロロメチル)−8−メチルナフタレン(化合物18−5、58mg、粗製)の溶液を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を氷水に注ぎ、ジクロロメタン(10mL×3)で抽出し、ブライン(20mL×3)で洗浄させ、乾燥し、濃縮すると粗生成物が得られ、それをTLCにより精製した。(16mg、収量12%,白色固体として)。MS(ESI):m/z:459[M+H]+。
2−(3−ヒドロキシ−1−(1−((8−メチルナフタレン−1−イル)メチル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)−N−メチルアセトアミド(化合物4)の調製
メチル2−(3−ヒドロキシ−1−(1−((8−メチルナフタレン−1−イル)メチル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)アセタート(化合物18−12、16mg、0.1mmol)のメチルアミン/エタノール(2mL、35%)溶液を、密封したチューブ中で80℃に加熱し、2時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮した。粗生成物をTLCにより精製すると、生成物2−(3−ヒドロキシ−1−(1−((8−メチルナフタレン−1−イル)メチル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)−N−メチルアセトアミド(化合物4、7mg、44%)が薄黄色の固体として得られた。MS: m/z 458 [M+1]+, 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.79 (dd, J = 2.0 Hz, J = 7.2 Hz, 1 H), 7.72 (t, J = 4.4 Hz, 1 H), 7.37−7.33 ( m, 5 H), 7.23 (dd, J = 0.8 Hz, J = 7.6 Hz, 1 H), 7.00−7.04 ( m, 2 H), 5.92 (q, J = 4.6 Hz, 1 H), 5.63 (br s, 1 H), 4.27−4.19 (m, 1 H), 3.99 (q, J = 13.6 Hz, 2 H), 3.12 (s, 3 H), 3.02 (d, J = 10.2 Hz, 2 H), 2.84 (d, J = 4.9 Hz, 3 H), 2.70 (d, J = 14.6 Hz, 1 H), 2.47 (d, J = 14.9 Hz, 1 H), 2.26 − 2.42 (m, 2 H), 2.07 − 2.22 (m, 2 H), 1.59 −1.70 (m, 2 H).
実施例11A:化合物19−11及び56の調製
スキーム19A.
化合物19−2の調製
化合物19−1(1.58g、5mmol、1.0当量)をTHF(5mL)に溶解させ、系を−78℃に冷却した。次いで、BuLi(ヘキサン中2.5M、3mL、7.5mmol)を滴下し、混合物を10分間撹拌し、次いでBF3.Et2O(1.06g、7.5mmol)を加えた。混合物を15分間撹拌し、次いで2−(オキシラン−2−イルメチル)イソインドリン−1,3−ジオン(1.02g、5.00mmol)のTHF(5mL)溶液を5分以内に滴下した。次いで、混合物をさらに2時間−78℃で撹拌し、放置して一晩室温に温めた。反応物をNH4Cl水溶液でクエンチし、酢酸エチルで3回抽出した(20mL×3)。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させた。濾過及び濃縮後、残渣をケイ素カラム(200〜300m、ガソリン(petrol):エチルエステル(ethyl ester)=2:1、Rf=0.2)で精製した。化合物19−2(600mg、23%)を固体として得た。ESI/MS:420(M−100+1)。
化合物19−3の調製
化合物19−2(0.60g、1.15mmol)をエタノール(5mL)に溶解させ、ヒドラジン(85%、1.0mL)を入れ、混合物を室温で2時間撹拌し、LCMSによりモニターした。反応物を逆相カラム(TFA0.1%、アセトニトリル:H2O=1:4)で精製し、化合物19−3(400mg、88%)を、凍結乾燥の後に固体として得た。ESI/MS:390(M+1)。
化合物19−4の調製
化合物19−3(0.40g、1.03mmol)をDCM(5mL)に溶解させ、TEA(0.31g、3.09mL)を入れた。系を0℃に冷却し、トリホスゲン(101mg、0.34mmol)を入れた。混合物を2時間撹拌し、LCMSによりモニターすると19−3は消失した。反応物をNaHCO3溶液でクエンチし、DCMで抽出した。濃縮後、残渣を逆相カラム(TFA0.1%、アセトニトリル:H2O=1:3)で精製し、化合物19−4(200mg、47%)を、凍結乾燥の後に、固体として得た。ESI/MS:316(M−100+1)。
化合物19−5の調製
化合物19−4(0.10g、0.24mmol、1.0当量)と、K2CO3(0.066g、0.48mmol)と、アセトニトリル(5mL)の混合物を室温で撹拌し、次いでCH3I(0.07g、0.48mmol)を入れた。混合物を室温で12時間撹拌した。次いで、LCMSは、それが完了したことを示した。溶液を水でクエンチし、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機層を水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させた。濃縮後、粗製の化合物19−5(80mg、77%)を得て、さらに精製せずに次のために使用した。ESI/MS:330(M−100+1)。
化合物19−6の調製
化合物19−5(80.0mg、0.18mmol、1.0当量)と、TFA(0.5mL)と、DCM(3.0mL)の混合物を室温で2時間撹拌した。次いで、LCMSは、それが完了することを示した。溶液をNaHCO3水溶液でクエンチし、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機層を水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させた。濃縮後、粗製の化合物19−6(40mg、66%)を得て、さらに精製せずに次の工程に使用した。ESI/MS:330(M+1)。
化合物19−11の調製
化合物19−6(40.00mg、0.12mmol、1.0当量)のアセトニトリル(5mL)溶液をK2CO3(42.0mg)と混合し、室温で12時間撹拌した。次いで、LCMSは、反応が完了したことを示した。水でクエンチし、酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させた。濾過及び濃縮後、残渣を逆相カラム(TFA0.1%、アセトニトリル:H2O=1:3)で精製し、化合物19−11(15mg、26%)を得た。ESI/MS: 484 (M+1). 1H NMR (400 MHz, MEOD): 8.12 (m, 1H), 7.91 (m, 1H),7.75 (m, 1H), 7.49−7.60(m, 3H), 7.21−7.34(m, 2H), 7.12−7.19 (m, 2H), 5.06 (s, 2H), 4.52−4.88 (m ,2H), 3.61−3.64 (m, 2H), 3.29−3.40 (m, 3H), 3.10−3.15 (m, 1H), 2.99 (s ,3H), 2.71−2.78 (m, 2H), 2.05−2.40 (m, H), 1.80−1.85(m, 3H).
化合物19−7の調製
化合物19−4(100mg、0.24mmol、1.0当量)と、TFA(0.5mL)と、DCM(3.0mL)の混合物を室温で2時間撹拌した。次いで、LCMSは、それが完了したことを示した。溶液をNaHCO3溶液でクエンチし、酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、合わせた有機層を水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させた。濃縮後、粗製物(60mg、79%)を得て、さらに精製せずに次の工程に使用した。ESI/MS:316(M+1)。
化合物56の調製
化合物19−7(31.5mg、0.10mmol、1.0当量)と1−(クロロメチル)−8−メチルナフタレン(18.8mg、0.10mmol)のDMF(3mL)溶液をK2CO3(13.8mg、0.10mmol)と混合し、室温で12時間撹拌した。次いで、LCMSは、反応が完了したことを示した。水でクエンチし、酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させた。濾過及び濃縮後、残渣を逆相カラム(TFA0.1%、アセトニトリル:H2O=3:10)で精製し、化合物56(8.0mg、16%)を得た。ESI/MS: 486 (M+1). 1H NMR (400 MHz, MEOD): 7.99−8.01 (m, 1H), 7.76−7.78 (m, 1H),7.62−7.63 (m, 1H), 7.41−7.49(m, 1H), 7.36−7.39(m, 2H), 7.22−7.32(m, 2H), 7.01−7.06 (m, 2H), 4.97 (s, 2H), 4.31−4.35 (m ,1H), 3.96−3.98 (m ,1H), 3.42−3.53 (m, 3H), 3.32−3.39 (m, 2H), 3.02−3.06 (m, 1H), 2.87 (s ,3H), 2.59−2.68 (m, 2H), 2.17−2.43 (m, 2H), 1.87−2.03(m, 2H).
実施例11B:化合物12及び13の調製
スキーム19B.
化合物19−8の調製
化合物19−2(620mg、1.19mmol、1.0当量)と、TFA(1.0mL)と、DCM(5.0mL)の混合物を室温で2時間撹拌した。次いで、LCMSは、それが完了したことを示した。溶液をNaHCO3溶液でクエンチし、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層を水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させた。濃縮後、粗製の化合物19−8(387mg、77%)を得て、さらに精製せずに次のために使用した。ESI/MS:420(M+1)。
化合物19−9の調製
化合物19−8(100mg、0.24mmol、1.0当量)と1−(クロロメチル)−8−メチルナフタレン(45mg、0.24mmol)のDMF(3mL)溶液をTEA(101mg、1.00mmol)と混合し、室温で12時間撹拌した。次いで、LCMSは、反応が完了したことを示した。反応溶液を逆相カラム(TFA0.1%、アセトニトリル:H2O=1:3)で精製し、化合物19−9(30mg、21%)を得た。ESI/MS:590(M+1)。
化合物12の調製
化合物19−9(30.0mg、0.05mmol)をエタノール(2mL)に溶解させ、ヒドラジン(85%、0.5mL)を入れた。混合物を室温で2時間撹拌し、LCMSによりモニターした。反応は完了した。反応物を、逆相カラム(TFA0.1%、アセトニトリル:H2O=3:10)で精製し、化合物12(12mg、52%)を、凍結乾燥の後に、固体として得た。ESI/MS: 460 (M+1). 1H NMR (400 MHz, MEOD, δ): 8.05−8.09 (m, 1H), 7.85−7.87 (m, 1H),7.72−7.74 (m, 1H), 7.50−7.57(m, 1H), 7.41−7.49(m, 2H), 7.33−7.39(m, 1H), 7.29−7.31 (m, 1H), 7.08−7.18 (m, 2H), 5.08 (s, 2H), 4.35−4.46 (m ,1H), 3.58−3.60 (m ,2H), 3.34−3.37 (m, 2H), 2.93−3.12(m, 1H), 2.97 (s ,3H), 2.66−2.79 (m, 3H), 2.16−2.20 (m, 1H), 1.87−2.07(m, 3H), 1.25−1.27 (m, 1H).
化合物19−10の調製
化合物19−8(100mg、0.24mmol、1.0当量)と1−クロロ−1,2−ジヒドロアセナフチレン(135mg、0.72mmol)のDMF(3mL)溶液をTEA(101mg、1.00mmol)と混合し、室温で12時間撹拌した。次いで、LCMSは、反応が完了したことを示した。反応溶液を逆相カラム(TFA0.1%、アセトニトリル:H2O=1:3)で精製し、化合物19−10(36mg、25%)を得た。ESI/MS:588(M+1)。
化合物13の調製
化合物19−10(36.0mg、0.06mmol)をエタノール(2mL)に溶解させ、ヒドラジン(85%、0.5mL)を入れ、混合物を室温で2時間撹拌し、LCMSによりモニターすると、反応は完了した。反応物を逆相カラム(TFA0.1%、アセトニトリル:H2O=3:10)で精製し、化合物13(11mg、40%)を、凍結乾燥後に、固体として得た。ESI/MS: 458 (M+1). 1H NMR (400 MHz, MEOD): 7.94−7.96 (m, 1H), 7.87−7.89 (m, 1H),7.76−7.78 (m, 1H), 7.67−7.71(m, 1H), 7.57−7.61(m, 1H), 7.48−7.49(m, 1H), 7.39−7.43(m, 1H), 7.32−7.35(m, 1H), 7.23−7.26 (m, 1H), 7.09−7.14 (m, 1H), 5.59−5.60 (m, 1H), 4.39−4.81 (m ,1H), 3.87 (m ,2H), 3.30−3.43 (m, 1H), 3.24−3.28 (m, 1H), 3.11−3.13 (m, 1H), 3.05−3.08 (m, 1H), 2.93−2.97 (m ,2H), 2.71−2.87 (m, 3H), 2.17−2.23 (m, 1H), 1.87−2.08 (m, 3H), 1.25−1.26 (m, 1H).
化合物13をキラルHPLCにより精製すると化合物179及び化合物180が生じた。
実施例12A:化合物8の調製
スキーム20.
8−メトキシアセナフチレン−1(2H)−オン(化合物20−3)の調製
2−(7−メトキシナフタレン−1−イル)酢酸(化合物20−1)(1g、4.63mmol)の0℃のジクロロメタン(20mL)溶液を塩化オキサリル(700mg、5.56mmol)に滴加した。混合物を0℃で0.5時間撹拌し、次いで、粉砕した塩化アルミニウム(1.35g、10mmol)を0℃で15分で加えた。黒い混合物を0℃から室温で2時間撹拌した。混合物を氷水(20mL)に注いだ。混合物をジクロロメタン(30mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を真空中で濃縮すると粗生成物が薄黄色の固体として得られた。粗生成物をクロマトグラフィーにより精製すると化合物20−3が白色固体として得られた(800mg、87%、石油エーテル/酢酸エチル=100/1−50/1)。MS m/z 199[M+1]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.09−8.07 (d, J = 8.8 Hz 1H), 7.75−7.31(d, J = 8.0 Hz 1H), 7.47−7.41 (m, 2H), 7.36−7.34 (d, J = 8.8 Hz 1H), 4.15(s, 3H), 3.80(s, 2H).
メチル2−(1−(1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)アセタート(化合物20−5)の調製
テトラヒドロフラン(5mL)中に8−メトキシアセナフチレン−1(2H)−オン(化合物20−3)(200mg、1.01mmol)、メチル2−(2−オキソ−1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−3−イル)アセタート(化合物20−4)(291mg、1.01mmol)を含む密封したチューブに、チタンエトキシド(1.14g、5mmol)を加えた。混合物を、マイクロ波条件下で8時間130℃に加熱し、次いでシアノ水素化ホウ素ナトリウム(372mg、6mmol)を混合物に加え、マイクロ波条件下で100℃1時間加熱し続け、混合物を水(5mL)でクエンチし、酢酸エチル(5mL×3)で抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1)により精製すると、目的化合物(80mg、17%)が白色固体として得られた。(ESI):m/z 471.1 [M+H]+。
2−(3−ヒドロキシ−1−(1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)−N−メチルアセトアミド(化合物8)の調製
メチル2−(1−(1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)アセタート(化合物20−5)(30mg、0.06mmol)のテトラヒドロフラン(THF、1mL)溶液に、メチルアミン(40%w/w水溶液、1mL)を加えた。混合物を室温で一晩撹拌し、逆相クロマトグラフィーにより精製すると、所望の生成物2−(3−ヒドロキシ−1−(1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)−N−メチルアセトアミド(化合物8)(10mg、34%)が白色固体として得られた。MS(ESI) m/z: 470[M+H]+, 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.74−7.72(d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.59−7.57(d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.39−7.37(d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.35−7.30(m, 3H), 7.25−7.23(m, 1H), 7.17(m, 1H), 7.06−7.03(t, J = 7.2, 8.0 Hz, 1 H), 5.92−5.91(m, 1H), 5.68(s, 1H), 5.03−5.01(m, 1H), 4.18−4.16(m, 1H), 4.07 (s, 3H), 3.50−3.49(m,1H), 3.37−3.32(m,1H), 2.87−2.82 (m,5H), 2.75−2.70 (m,2H), 2.50−2.39 (m, 3H), 2.15−2.09 (m, 1H),1.66−1.60 (m, 2H).
実施例12B:化合物9、10、55、及び21−9の調製
スキーム21.
メチル2−(2−ニトロフェニル)アセタート(化合物21−2)の調製
2−(2−ニトロフェニル)酢酸(化合物21−1、18.1g、100mmol)の室温のメタノール(150mL)溶液に、チオニルクロリド(SOCl2、13.1g、110mmol)を滴加した。混合物を60℃に加熱し、30分間撹拌した。反応混合物を濃縮すると薄黄色の油が得られ、酢酸エチル(200mL)で希釈し、NaHCO3(飽和水溶液、150mL×3)、ブライン(100mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると、所望の生成物メチル2−(2−ニトロフェニル)アセタート(化合物21−2、19.1g、収率:98%)が薄黄色の油として得られた。MS (ESI): m/z: 196[M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.12(dd, J = 8.4, 1.2 Hz, 1H), 7.61−7.59(m, 1H), 7.51−7.49(m, 1H), 7.36(d, J = 7.6 Hz, 1H), 4.04(s, 2H), 3.72(s, 1H).
メチル2−(2−アミノフェニル)アセタート(化合物21−3)の調製
メチル2−(2−ニトロフェニル)アセタート(化合物21−2、9.75g、50mmol)と10%Pd/C(乾燥、530mg、5mmol)のメタノール(100mL)中の混合物をH2下(1気圧)室温で一晩撹拌した。反応混合物を濾過してPd/Cを除き、濾液を濃縮すると、所望の生成物メチル2−(2−アミノフェニル)アセタート(化合物21−3、8.02g、収率:97%)が薄黄色の油として得られた。MS (ESI): m/z: 166[M+H]+. 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ: 6.98−6.93(m, 2H), 6.64(d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.53−6.50(m, 1H), 4.88(s, 2H), 3.59(s, 3H), 3.52(s, 2H).
tert−ブチル4−(2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物21−4)の調製
メチル2−(2−アミノフェニル)アセタート(化合物21−3、3.30g、20mmol)と、tert−ブチル4−オキソピペリジン−1−カルボキシラート(4.38g、22mmol)と、酢酸(HOAc、600mg、10mmol)のジクロロメタン(DCM、80mL)中の混合物を室温で2時間撹拌し、次いでナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(NaBH(OAc)3、6.36g、30mmol)を少量ずつ加え、40℃に加熱し、一晩撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、ジクロロメタン(DCM、200mL)で希釈し、水(200mL×2)及びNaHCO3(飽和水溶液、200mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると粗生成物が得られ、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル、1/20−1/15−1/10v/v)により精製すると、所望の生成物tert−ブチル4−(2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物21−4、2.65g、収率:42%)が薄黄色の固体として得られた。MS (ESI): m/z: 261[M+H−56]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.26−7.22(m, 2H), 7.05−6.99(m, 2H), 4.46−4.38(m, 1H), 4.28(brs, 2H), 3.53(s, 2H), 2.83(brs, 2H), 2.38−2.28(m, 2H), 1.72−1.66(m, 2H), 1.50(s, 9H).
tert−ブチル4−(3−(2−メトキシ−2−オキソエチル)−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物21−5)の調製
tert−ブチル4−(2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物21−4、3.16g、10mmol)の乾燥テトラヒドロフラン(THF、100mL)溶液をドライアイスアセトン浴により−78℃に冷却し、リチウムジイソプロピルアミド(THF中2M、5mL、10mmol)を10分かけて滴加し、−78℃で1時間撹拌した。メチル2−ブロモアセタート(1.53g、10mmol)の乾燥THF(10mL)溶液を5分かけて滴加した。反応混合物を−78℃で4時間撹拌し、−78℃のNH4Cl(飽和水溶液、10mL)でクエンチし、酢酸(HOAc、1mL)を加えて反応混合物を中性(pH=7)にし、酢酸エチル(150mL×3)で抽出し、合わせた有機層をブライン(300mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると粗生成物が得られ、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル、1/15−1/10v/v)により精製すると、所望の生成物tert−ブチル4−(3−(2−メトキシ−2−オキソエチル)−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物21−5、1.98g、収率:51%)が薄黄色の固体として得られた。MS (ESI): m/z: 333[M+H−56]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.26〜7.23(m, 2H), 7.04〜6.99(m, 2H), 4.39(s, 1H), 4.30(d, J=12.8 Hz, 2H), 3.74〜3.71(m, 1H), 3.65(s, 3H), 3.06(d, 1J=12.8 Hz, 2J=4.4, 1H), 2.89〜2.80(m, 3H), 2.38〜2.30(m, 2H), 1.73(d, J=12.8 Hz, 2H), 1.50(s, 9H).
メチル2−(2−オキソ−1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−3−イル)アセタートHCl塩(化合物21−6)の調製
20mLのメタノール中のtert−ブチル4−(3−(2−メトキシ−2−オキソエチル)−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物21−5、3.88g、10mmol)と塩化水素の混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、粗生成物をメチル2−(2−オキソ−1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−3−イル)アセタートHCl塩(化合物21−6、3.90g、収率:97%)が薄黄色の固体として得られた。MS(ESI):m/z:289[M+H]+。
エチル2−(1−(1−((1S,2R)−2−メチル−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)アセタート(化合物21−7)及びエチル2−(1−(1−((1R,2R)−2−メチル−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)アセタート(化合物21−8)の調製
メチル2−(2−オキソ−1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−3−イル)アセタートHCl塩(化合物21−6、648mg2.0mmol)の乾燥テトラヒドロフラン(8mL)溶液に、トリエチルアミン(404mg、4.0mmol)、2−メチルアセナフチレン−1(2H)−オン(化合物22−3、437mg2.4mmol)、及びオルトチタン酸テトライソプロピル(912mg、4.0mmol)を加えた。混合物をマイクロ波条件下で100℃で4時間撹拌し、次いで、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(252mg、4.0mmol)を加え、生じた混合物を100℃でさらに1.5時間撹拌した。完了後、反応物を水でクエンチし、濾過し、濃縮した。残渣をジクロロメタン(50mL)で希釈し、水(30mL)、ブライン(30mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると、粗生成物が得られ、分取TLC(ジクロロメタン/メタノール=20:1)により精製するとエチル2−(1−(1−((1S,2R)−2−メチル−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)アセタート(化合物21−7、100mg、収率:11%)(高い極性)が薄黄色の固体として得られ、MS (ESI): m/z: 469[M+H]+.). 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.73(d, J = 7.6 Hz, 2H), 7.66(d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.59〜7.50(m, 3H), 7.30〜7.22(m, 4H), 7.02(t, J = 7.2 Hz, 1H), 4.47(s, 1H), 4.31(s, 1H), 4.18〜4.28(m, 2H), 3.75(t, 2H), 3.09〜3.05(m, 2H), 2.86〜2.76(m, 2H), 2.56(d, J = 16 Hz, 2H), 2.48(t, J = 8.0 Hz, 2H), 1.70(t, J = 32.8 Hz, 2H), 1.52(d, J = 7.6 Hz, 3H), 1.18(dd, J = 7.2, 12.0 Hz, 3H).及びエチル2−(1−(1−((1R,2R)−2−メチル−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)アセタート(化合物21−8、50mg、収率:5.5%)(低い極性)が薄黄色の固体として得られた。MS (ESI): m/z: 469[M+H]+.). 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.73(d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.64(d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.55−7.46(m, 3H), 7.27−7.23(m, 3H), 7.12(dd, J = 2.4, 8.0 Hz, 1H), 7.01(t, J = 7.6 Hz, 1H), 4.67(d, J = 7.6 Hz, 1H), 4.15−4.07(m, 3H), 3.87−3.83(m, 1H), 3.73−3.71(m, 1H), 3.20−3.14(m, 2H), 3.06−3.01(m, 1H), 2.84−2.79(m, 1H), 2.59−2.56(m, 1H), 2.33−2.30(m, 1H), 2.16(d, J = 11.6 Hz, 1H), 1.78(d, J = 10.0 Hz, 1H), 1.62(d, J = 6.0 Hz, 3H), 1.53(s, 1H), 1.36(d, J = 10.4 Hz, 1H), 1.20−1.14(m, 3H).
N−メチル−2−(1−(1−(2−メチル−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)アセトアミド(化合物10)及び2−(3−ヒドロキシ−1−(1−(2−メチル−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)−N−メチルアセトアミド(化合物9)の調製
2−(1−(1−((1S,2R)−2−メチル−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)アセタート(化合物21−7、187mg、0.4mmol)のテトラヒドロフラン(1.5mL)溶液に、メチルアミン溶液(5.0mL)(40%)を加え、密封したチューブ中で混合物を室温で一晩撹拌した。完了後、溶媒を除去し、残渣をジクロロメタン(20mL×3)で抽出し、ブライン(30mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると粗生成物が得られ、分取TLC(ジクロロメタン/メタノール=20:1)により精製すると、N−メチル−2−(1−(1−(2−メチル−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)アセトアミド(化合物10、23mg、13%)が灰白色固体として得られ、MS (ESI): m/z: 454[M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ:7.73(d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.66(d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.58−7.49(m, 3H), 7.31−7.27(m, 3H), 7.20(d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.05(t, J = 7.6 Hz, 1H), 6.60(s, 1H), 4.47(s, 1H), 4.26(s, 1H), 3.84−3.81(m, 1H), 3.74(d, J = 5.6 Hz, 1H), 3.08(d, J = 6.0 Hz, 1H), 2.88−2.82(m, 4H), 2.76(s, 1H), 2.62−2.43(m, 5H), 1.74−1.71(m, 2H), 1.51(d, J = 7.6 Hz, 3H)、及び2−(3−ヒドロキシ−1−(1−(2−メチル−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)−N−メチルアセトアミド(化合物9、4mg、2%)が灰白色固体として得られた。MS (ESI): m/z: 470[M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.71(d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.64(d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.57−7.48(m, 3H), 7.38(d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.31(t, J = 8.0 Hz, 2H), 7.18(s, 1H), 7.05(t, J = 7.6 Hz, 1H), 5.87(s, 1H), 5.65(d, J = 16.0 Hz, 1H), 4.44(s, 1H), 4.19(s, 1H), 3.71(s, 1H), 3.05(s, 1H), 2.86(d, J = 4.8 Hz, 3H), 2.73(dd, J = 14.8, 3.2 Hz, 2H), 2.52−2.37(m, 5H), 1.70(d, J = 7.2 Hz, 2H), 1.49(d, J = 6.8 Hz, 3H).
N−メチル−2−(1−(1−((2S)−2−メチル−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)アセトアミド(化合物54)及び2−(3−ヒドロキシ−1−(1−((2S)−2−メチル−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)−N−メチルアセトアミド(化合物55)の調製
2−(1−(1−((1R,2R)−2−メチル−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)アセタート(化合物21−8、187mg、0.4mmol)のテトラヒドロフラン(1.5mL)溶液に、メチルアミン溶液(5.0mL)(40%)を加え、密封したチューブ中で混合物を室温で一晩撹拌した。完了後、溶媒を除去し、残渣をジクロロメタン(20mL×3)で抽出し、ブライン(30mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると粗生成物が得られ、分取TLC(ジクロロメタン/メタノール=20:1)により精製すると、N−メチル−2−(1−(1−((2S)−2−メチル−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)アセトアミド(化合物54、60mg、33%)が灰白色固体として得られ、MS (ESI): m/z: 454[M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.73(d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.64(d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.55−7.45(m, 3H), 7.29−7.24(m, 3H), 7.10(d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.03(t, J = 7.6 Hz, 1H), 6.63(s, 1H), 4.67(d, J = 8.0 Hz, 1H), 4.06(m, 1H), 3.87−3.77(m, 2H), 3.23(d, J = 9.6 Hz, 1H), 3.13(t, J = 11.6 Hz, 1H), 2.86−2.79(m, 4H), 2.60−2.52(m, 2H), 2.29−2.60(m, 1H), 2.15(d, J = 11.2 Hz, 1H), 1.73(s, 1H), 1.61(d, J = 7.2 Hz, 3H), 1.51(t, J = 11.6 Hz, 1H), 1.33(t, J = 12.0 Hz, 1H)、及び2−(3−ヒドロキシ−1−(1−((2S)−2−メチル−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)−N−メチルアセトアミド(化合物55、23mg、12%)が灰白色固体として得られた。MS (ESI): m/z: 470[M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.72(d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.63(d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.48(m, 3H), 7.37(d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.27(d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.27−7.24(m, 1H), 7.09−7.02(m, 2H), 6.01−5.99(m, 1H), 4.65(d, J = 7.6 Hz, 1H), 4.00−3.98(m, 1H), 3.86−3.82(m, 1H), 3.19(d, J = 10.0Hz, 1H), 2.85(t, J = 4.8 Hz, 3H), 2.71(t, J = 17.6 Hz, 1H), 2.51−2.46(m, 1H), 2.44−2.42(m, 1H), 2.26−2.22(m, 1H), 2.13(s, 1H), 1.76−1.73(m, 1H), 1.60(d, J = 7.2 Hz, 3H), 1.47−1.45(m, 1H), 1.31(t, J = 7.2 Hz, 1H).
実施例13:2−メチルアセナフチレン−1(2H)−オンの調製
スキーム22.
2−(ナフタレン−1−イル)プロパン酸(化合物22−2)の調製
Ar下のLiN(iPr)2(60mL、120mmol)の乾燥THF(50mL)中の撹拌されている−78℃の溶液に、乾燥THF(50mL)中の2−(ナフタレン−1−イル)酢酸(化合物22−1、11.16g、60mmol)を15分かけて滴加した。溶液を0℃で2時間撹拌し、再び−78℃に冷却し、ヨードメタン(12.78g、90mmol)を一度に加えた。混合物を室温で一晩撹拌した後、反応物を水でクエンチした。次いで、混合物を真空中で濃縮し、残渣を水に溶解させ、エチルエーテル(100mL×2)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮し、次いで残渣を石油エーテルから再結晶化すると、粗製の2−(ナフタレン−1−イル)プロパン酸(化合物22−2、10.39g、収率:86%)が薄黄色の固体として得られた。MS(ESI):m/z:201 [M+H]+。
2−メチルアセナフチレン−1(2H)−オン(化合物22−3)の調製
化合物22−2(10.38g、51.9mmol)のジクロロメタン(50mL)溶液に、塩化チオニル(12.35g、103.8mmol)を加えた。添加後、混合物を室温で2時間撹拌した。次いで、ジクロロメタン及び塩化チオニルを減圧下で除去し、残渣を1,2−ジクロロエタン(50mL)に溶解させた。塩化アルミニウム(13.81g、103.8mmol)を少量ずつ混合物に加えた。35℃で2時間撹拌した後、混合物を氷水に注ぎ、濃塩酸でpH1−2に酸性化し、次いで濾過した。濾液をジクロロメタン(200mL)で抽出し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いで真空中で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン:石油エーテル=1:40から1:20)により精製すると、(2−メチルアセナフチレン−1(2H)−オン(化合物22−3、2.06g、収率:22%)が得られた。MS (ESI): m/z: 183 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.09(d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.95 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.80(d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.72−7.69(m, 1H), 7.63〜7.59(m, 1H), 7.44(d, J = 6.4 Hz, 1H), 3.73(q, 1H), 1.55(d, J = 7.6 Hz, 1H).
実施例14A:化合物11の調製
スキーム23A.
2−(ナフタレン−1−イル)アセチルクロリド(化合物23−2)の調製
化合物23−1(100g、0.53mol)の150mLのCH2Cl2中の溶液に、(42mL0.583mol)のSOCl2を30分かけて0℃で滴加した。室温で2時間撹拌した後、溶液を真空濃縮し、粗製の化合物23−2をさらに精製せずに次の工程に使用した。
アセナフチレン−1(2H)−オン(化合物23−3)の調製
化合物23−2(108.1g、0.53mol)の500mLのCH2Cl2中の溶液に、AlCl3(150g、1.12mol)を少量ずつ0℃で加えた。混合物を室温で2時間撹拌した後、反応物を、注意深く500mLの氷水に注いだ。次いで、それをCH2Cl2(800mL×4)で抽出した。合わせた有機層を減圧下で濃縮すると、粗製の油が得られた。シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより、46gの化合物23−3が黄色固体として生じた(2工程で収率51%)。ESIMS(m/z):168 [M+H]+。
アセナフチレン−1−カルボニトリル(化合物23−4)の調製
(33.6g.0.2mol)の化合物23−3と36mL(0.27mol)のMe3SiCNの撹拌されている25℃の混合物に、10滴のBF3・OEt2を滴加した。混合物を60℃に加熱し、さらに10滴のBF3・OEt2を加え、それに続いて120mLの無水ピリジン及び36mL(0.39mol)のPOCl3を加えた。次いで、混合物を100℃で1時間加熱し、冷却し、300mLの氷水に注ぎ、EtOAcで抽出した。合わせた抽出物を1MのHCl及び飽和ブラインで洗浄し、NaSO4で乾燥させた。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で蒸発させると粗生成物が得られた。粗生成物をクロマトグラフィーシリカゲル(酢酸エチル:石油エーテル=1:20から1:10)により精製すると、アセナフチレン−1−カルボニトリル化合物23−4(22g、収量62%)を黄色の粉末として得た。ESIMS(m/z):177 [M−26]+
1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−カルボニトリル(化合物23−5)の調製
窒素下の化合物23−4(21.24g、120mmol)のエタノール(200mL)溶液に、活性炭に担持されたパラジウム10wt.%(10.3g)を加えた。反応混合物を真空下で脱酸素し、次いで室温で一晩水素化した。反応が完了した後、反応混合物を、セライトのパッドに通して濾過し、EtOH(50mL×2)で洗浄した。濾液を濃縮すると、所望の生成物化合物23−5(19.2g、収率:90%)が黄色の油として得られた。この粗生成物をさらに精製せずに次の工程に使用した。ESIMS(m/z):179[M−26]+
1−メチル−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−カルボニトリル(化合物23−6)の調製
トルエン(50mL)に溶解させた化合物23−5(15.2g、85mmol)の溶液に、ナトリウムアミド(4.96g、127mmol)及びMeI(7.92mL、127mmol)を室温で加えた。反応混合物を窒素下で一晩45℃で撹拌した。反応が完了した後、反応混合物を酢酸エチル(50mL)とブライン(40mL)の間で分配した。水層を酢酸エチル(80mL×3)で抽出し、合わせた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、残渣層をフラッシュクロマトグラフィーにより精製すると、所望の生成物化合物23−6(6.2g、収率:38%)が薄黄色の油として得られた。ESIMS (m/z): [M−26] + 1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 8.26 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.96−7.90 (m, 2H), 7.83−7.78 (m, 1H), 7.70−7.65 (m, 1H), 7.55 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 3.88 (s, 2H), 1.23 (s, 3H).
1−メチル−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−カルボキサミド(化合物23−7)の調製
DMSO(10mL)に溶解させた化合物23−6(6.2g、32mmol)及びK2CO3(13.3g、96mmol)の溶液に、H2O2(64mmol、3.74mL)を室温で加えた。反応混合物を周囲温度で2時間撹拌した。反応が完了した後、反応混合物を酢酸エチル(50mL)とブライン(40ml)の間で分配した。水層を酢酸エチル(80mL×3)で抽出し、合わせた有機相を濃縮すると、化合物23−7(6.34g、収率:94%)が白色固体として得られたが、それをさらに精製せずに使用できる。ESIMS(m/z):211 [M+1]+
1−メチル−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−アミン(化合物23−8)の調製
化合物23−7(6.32g、l.30mmol)の80mLのCH3CNと80mLのH2Oの混合物中の溶液に、[ビス(トリフルオロアセトキシ)ヨード]ベンゼン(19.4gl、45mmol)を少量ずつ0℃で加えた。次いで、混合物を室温で3時間撹拌し、反応が完了した後で飽和炭酸水素ナトリウム溶液を使用して塩基性にした。水層を酢酸エチル(3×80mL)で抽出し、合わせた有機相を濃縮すると、粗製の黄色の油が得られた。シリカゲルクロマトグラフィーの後で、化合物23−8(3.2g、収率:58%)を得た。ESIMS(m/z):183[M−16]+
1−(1−メチル−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−オン(化合物23−9)の調製
化合物23−8(3.2g、18mmol)及びK2CO3(3.8g、27mmol)の100mLのEtOH中の溶液に、60℃の6mLのH2Oに溶解している1−エチル−1−メチル−4−オキソピペリジン−1−イウムヨージド(14.5g、54mmol)を加えた。次いで、混合物を80℃で6時間撹拌し、反応物を室温に冷却し、酢酸エチル(80mL×3)で抽出した。合わせた有機相を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、化合物23−9(2.8g、収率:60%)が薄黄色の油として得られた。ESIMS(m/z):265[M−98]+または265[M+18]+
1−(1−(1−メチル−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)インドリン−2−オン(化合物23−10)の調製
1−(1−メチル−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−オン化合物23−9(132.68mg、0.5mmol)とメチル2−(2−アミノフェニル)アセタート(247.49mg、1.5mmol)の15mLのジクロロメタン中の溶液に、酢酸(150.0mg、2.5mmol)を加えた。混合物を室温で1.5時間撹拌した。ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(316.5mg、1.5mmol)を混合物に加え、室温で2時間撹拌した。次いで、反応混合物を30℃に加熱し、一晩撹拌した。混合物を水(20mL×2)、及び飽和炭酸ナトリウム(20mL×2)、ブライン(20mL×2)で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で蒸発させると粗生成物が得られた。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:石油エーテル=1:5から1:2)により精製すると1−(1−(1−メチル−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)インドリン−2−オン(化合物23−10、101.5mg、収量53%)を白色固体として得た。ESIMS(m/z):382 [M+H]+。
メチル2−(1−(1−(1−メチル−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)アセタート(化合物23−11)の調製
1−(1−(1−メチル−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)インドリン−2−オン(化合物23−10、99.45mg、0.26mmol)の8mLのテトラヒドロフラン中の溶液に、−78℃のリチウムジイソプロピルアミド(0.17mL、0.34mmol)を30分かけて加えた。メチル2−ブロモアセタート(51.68mg、0.34mmol)の1mLのテトラヒドロフラン中の溶液を−70℃で混合物に加えた。反応混合物を−70℃で3時間撹拌した。次いで、飽和塩化アンモニウムの20mL溶液をゆっくりと加え、0℃で10分間撹拌した。有機層を分離し、飽和塩化アンモニウムの溶液(15mL×2)で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で蒸発させると粗生成物が得られた。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:石油エーテル=1:5から1:1)により精製すると、メチル2−(1−(1−(1−メチル−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)アセタート(化合物23−11、65mg、収量55%)を白色固体として得た。ESIMS(m/z):454[M+H]+。
化合物11の合成:
メチル2−(1−(1−(1−メチル−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)アセタート(化合物23−11、63.5mg、0.14mmol)の2mLのメチルアミンメタノール中の溶液を密封したチューブ中で一晩80℃で撹拌した。溶媒を除去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=10:1)により精製すると、化合物11が白色固体として得られた(21mg、収量33%)。ESIMS (m/z): 469 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 7.87 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.72 − 7.65 (m, 2H), 7.64 − 7.59 (m, 1H), 7.56 − 7.50 (m, 1H), 7.39 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 7.25 − 7.17 (m, 2H), 6.99 − 6.93 (m, 2H), 4.22 − 4.12 (m, J = 12.0 Hz, 1H), 4.03 (d, J = 18.6 Hz, 1H), 3.76 (d, J = 10.7 Hz, 1H), 3.50 (d, J = 18.6 Hz, 1H), 3.19 − 3.10 (m, 1H), 2.98 − 2.90 (m, 1H), 2.87 − 2.74 (m, 3H), 2.74 − 2.65 (m, 1H), 2.36 (d, J = 3.6 Hz, 3H), 2.02 − 1.87 (m, 5H), 1.26 − 1.18 (m, 1H).
実施例14B:化合物80の調製
スキーム23B.
2−(3−ヒドロキシ−1−(1−(1−メチル−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)−N−メチルアセトアミド(化合物11、50.0mg、0.11mmol)のジクロロメタン溶液に、トリエチルアミン(22.2mg、0.22mmol)及び三フッ化ジエチルアミノ硫黄(17.7mg、0.11mmol)を加えた。混合物を室温で0.5時間撹拌し、次いで混合物を、水、飽和炭酸ナトリウム、及びブラインで洗浄した。有機相をNaSO4で乾燥させ、濾過した。HPLC精製により、2−(3−フルオロ−1−(1−(1−メチル−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)−N−メチルアセトアミド(化合物80、13mg、22%)が生じた。ESIMS m/z 471.1 [M+1]+, 1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 7.87 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.71 − 7.67 (m, 2H), 7.64 − 7.60 (m, 1H), 7.55 − 7.51 (m, 1H), 7.39 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 7.28 − 7.34 (m, 2H), 6.98 − 7.03 (m, 2H), 4.20 − 4.14 (m, 1H), 4.00−4.05 (m, 1H), 3.75−3.78 (m, 1H), 3.48−3.53 (m 1H), 3.15 − 3.10 (m, 2H), 2.95 − 2.67 (m, 4H), 237−2.38 (m, 3H), 2.00−1.92 (m, 5H), 1.19−1.23 (m, 1H).
実施例14C:化合物58の調製
スキーム23C.
メチル2−(3−メチル−1−(1−(1−メチル−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)アセタート(化合物23−12)の調製
2−(1−(1−(1−メチル−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)アセタート(化合物23−11、63.5mg、0.14mmol)の5mLのN,N−ジメチルホルムアミド中の溶液に、0℃で10分かけて炭酸セシウム(68.25mg、0.21mmol)を加えた。ヨードメタン(29.61mg、0.21mmol)の0.5mLのN,N−ジメチルホルムアミド中の溶液を0℃の混合物に加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌した。次いで、反応混合物を水(15mL×2)で洗浄し、EA(5mL×3)で抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で蒸発させると粗生成物が得られた。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製すると、メチルメチル2−(3−メチル−1−(1−(1−メチル−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)アセタート(化合物23−12、49.1mg、収量75%)が白色固体として得られた。ESIMS(m/z):468 [M+H]+。
化合物58の調製
メチル2−(3−メチル−1−(1−(1−メチル−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)アセタート(化合物23−12、46.8mg、0.1mmol)の1.5mLのメチルアミンメタノール中の溶液を、密封したチューブ中で一晩80℃で撹拌した。溶媒を除去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1)により精製すると、化合物58が白色固体(19mg、収率:41%)として生じた。ESIMS (m/z): 467 (M+H) +. 1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 7.87 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.69 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 7.62 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.53 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.40 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 7.16 − 7.09 (m, 2H), 7.00 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 6.92 (t, J = 7.4 Hz, 1H), 4.27 − 4.18 (m, 1H), 4.04 (d, J = 18.6 Hz, 1H), 3.77 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 3.50 (d, J = 18.6 Hz, 1H), 3.19 − 3.11 (m, 1H), 3.02 − 2.64 (m, 5H), 2.32 (d, J = 2.9 Hz, 3H), 2.02 − 1.89 (m, 5H), 1.26 − 1.14 (m, 4H).
化合物58をキラルHPLCにより精製すると、化合物174、化合物175、化合物176、化合物177、及び化合物178が得られた。
実施例15:化合物24−3の調製
スキーム24.
2,2−ジフルオロアセナフチレン−1(2H)−オン(化合物24−2)の調製
アセナフチレン−1,2−ジオン(化合物24−1、0.6g、3.29mmol)の10mLのジクロロメタン中の溶液に、三フッ化N,N−ジエチルアミノ硫黄(1.06g、6.59mmol)をゆっくりと0℃で加えた。反応混合物を0℃で1時間撹拌し、ゆっくりと室温に温め、一晩撹拌した。反応混合物を水でクエンチし、ジクロロメタン(50mL×3)で抽出し、ブラインで洗浄した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をクロマトグラフィーシリカゲル(石油エーテル:酢酸エチル=40:1)により精製すると、2,2−ジフルオロアセナフチレン−1(2H)−オン(化合物24−2、0.33g、収量49%)を黄色固体として得た。MS(ESI):m/z 205 [M+H]+。
化合物60、61、及び62の調製
メチル2−(2−オキソ−1−(ピペリジン−4−イル)インドイン(indoin)−3−イル)アセタート塩酸塩(428mg、1.32mmol)の20mLのテトラヒドロフラン中の溶液に、トリエチルアミン(242mg、2.4mmol)を加え、混合物を室温で15分間撹拌し、次いで2,2−ジフルオロアセナフチレン−1(2H)−オン(化合物24−2、245mg、1.2mmol)及びチタンエトキシド(821mg、3.6mmol)を加え、生じた混合物をマイクロ波反応器中で120℃で5時間反応させた。次いで、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(377mg、6mmol)を加え、混合物をマイクロ波反応器中で120℃で1時間反応させた。反応混合物を水でクエンチし、酢酸エチル(25mL×3)で抽出し、ブラインで洗浄した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をRP−HPLCにより精製すると、2−(1−(1−(2,2−ジフルオロ−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−メチル−2−オキソインドリン−3−イル)−N−メチルアセトアミド(化合物24−3、20mg、収量3%)が得られ、それをキラルHPLCによりさらに精製すると、2−((R)−1−((S)−2,2−ジフルオロ−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−メチル−2−オキソインドリン−3−イル)−N−メチルアセトアミド(化合物60)(4.1mg、純度85%)を無色液体として得た。MS(ESI): m/z 490 [M + H]+. 1HNMR (400MHz, CDCl3) δ 7.986〜7.968 (d, J =7.2 Hz, 1H), 7.854〜7.834 (d, J =8.0Hz, 1H), 7.742〜7.651 (m, 3H), 7.613〜7.588 (d, J =10Hz, 1H), 7.294〜7.275 (t, J =7.6 Hz, 2H), 7.224〜7.195 (m, 1H), 7.105〜7.068 (t, J =14.8Hz, 1H), 6.262 (s, 1H), 4.965〜4.908 (m, 1H), 4.290〜4.269 (t, J =8.4 Hz, 1H), 3.309〜3.224 (m, 2H), 3.083〜3.066 (d, J = 6.8Hz, 1H), 2.938〜2.817 (m, 4H), 2.780 (s, 1H), 2.463〜2.402 (m, 1H), 1.814 (s,1H), 1.796〜1.719(m, 1H), 1.465 (s, 3H).
無色液体としての2−((S)−1−(1−((S)−2,2−ジフルオロ−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−メチル−2−オキソインドリン−3−イル)−N−メチルアセトアミド(化合物61)(2.63mg、純度74%)MS(ESI): m/z 490 [M + H]+. 1HNMR (400MHz, CDCl3) δ 7.987〜7.969 (d, J =7.2Hz, 1H), 7.853〜7.833 (d, J =8.0Hz, 1H), 7.725〜7.649 (m, 3H), 7.602〜7.586 (d, J =6.4Hz, 1H), 7.314 (s, 2H), 7.224〜7.204 (d, J =78.0Hz, 1H), 7.106〜7.070 (t, J =14.4Hz, 1H), 6.270 (s, 1H), 4.965〜4.908 (m, 1H), 4.301 (s, 1H), 3.316〜3.189 (m, 2H), 2.915〜2.838 (m, 2H), 2.815〜2.778 (m, 1H), 2.671〜2.572 (m, 5H), 2.496〜2.432 (m, 1H), 1.822〜1.791 (d, J =12.4 Hz ,1H), 1.647〜1.617 (d, J =12 Hz, 1H), 1.421 (s, 3H).
白色固体である2−((R)−1−(1−((R)−2,2−ジフルオロ−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−メチル−2−オキソインドリン−3−イル)−N−メチルアセトアミド(化合物62)(3.25mg、純度100%)MS(ESI): m/z 490 [M + H]+. 1HNMR (400MHz, CDCl3) δ 7.992〜7.973 (d, J =7.6Hz, 1H), 7.858〜7.837 (d, J =8.4Hz, 1H), 7.727〜7.659 (m, 3H), 7.614〜7.597 (d, J =6.8Hz, 1H), 7.313 (s, 2H), 7.215〜7.197 (d, J =7.2Hz, 1H), 7.106〜7.069 (m,1H), 6.249 (s, 1H), 4.967〜4.910 (m, 1H), 4.303 (s, 1H), 3.288〜3.234 (m, 2H), 2.913〜2.861 (m, 2H), 2.818〜2.781 (m, 1H), 2.693〜2.634 (m, 5H), 2.433〜2.402 (m, 1H), 1.806〜1.776 (d, J =12Hz, 1H), 1.662〜1.630 (d, J =12.8Hz, 1H), 1.422 (s, 3H).
実施例16A:化合物63の調製
スキーム25.
化合物25−1の調製
乾燥テトラヒドロフラン(400mL)、水素化アルミニウムリチウム(4.55g、120mmol)、及び塩化亜鉛(II)(8.18g、60mmol)を、1L丸底フラスコに加え、次いで1,8−ナフタル酸無水物(化合物25−1、19.8g、100mmol)を室温でゆっくりと加えた。6時間後、5mLの水を加え、それに続いて10mLの15%水酸化ナトリウム及び15mLの水を−10℃で加えた。混合物を濾過し、酢酸エチルで抽出し、ブラインで洗浄し、次いで無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を蒸発させた後、粗生成物をエーテル及び酢酸エチル(10/1)で再結晶化すると、ナフタレン−1,8−ジイルジメタノール(化合物25−2)が13.5gの白色結晶として得られた(69%、収率)。MS (ESI): m/z: 171 [M−17]+. 1H NMR (400 MHz, CD3OH) δ: 7.86 (dd, J = 8.4 Hz, J = 1.2 Hz, 2H), 7.62 (dd, J = 6.8 Hz, J = 1.2 Hz, 2H), 7.45 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 5.24 (s, 4H).
化合物25−3の調製
ナフタレン−1,8−ジイルジメタノール(化合物25−2、11g、58mmol)のリン酸(120mL、50%)溶液を100℃で1時間撹拌し、室温に冷却し、ジクロロメタンで抽出し、水、飽和炭酸水素ナトリウム、及びブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させると化合物25−3が白色固体として生じた(9.2g、92%)。MS (ESI): m/z: 171 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ: 7.79 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.46 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 7.25 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 5.01 (s, 4H).
化合物25−4の調製
500mLの四つ口フラスコに、カリウム(5.86g、0.15mol)及びテトラヒドロフラン(200mL)を加えた。懸濁液を10分間60℃に加熱し、次いで室温で撹拌した。反応混合物に、ナフタレン(0.4g、3mmol)を加え、次いで懸濁液を室温で10分間撹拌し、次いで−20℃に冷却すると青い懸濁液が得られた。1H,3H−ベンゾ[de]イソクロメン(5.1g、30mmol)のテトラヒドロフラン(100mL)溶液をゆっくりと加えた。−15℃で5時間撹拌した後、懸濁液を撹拌しながら0℃に温め、次いで撹拌せずに放置した。溶液をデカンテーションし、移された溶液を水(10mL)で注意深く処理した。混合物を酢酸エチルで抽出し、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させると粗生成物が得られ、それをシリカゲル(ペトロ(petro)エーテル中の酢酸エチル、10%v/v)で精製すると、化合物25−4が白色固体として得られた(3g、58%)。1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ: 7.81 (dd, J = 8.0 Hz, J = 1.2 Hz, 1H), 7.75 (dd, J = 7.6 Hz, J = 1.6 Hz, 1H), 7.59 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.42 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.37−7.31(m, 2H), 5.28 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 5.05 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 2.94 (s, 3H).
化合物25−5の調製
化合物(8−メチルナフタレン−1−イル)メタノール(化合物25−4、52mg、0.3mmol)のジクロロメタン(2mL)溶液に、チオニルクロリド(72mg、0.6mmol)を0℃で滴加した。反応混合物を0℃で1時間撹拌した。混合物を10℃で蒸発させると、粗製の化合物25−5が得られた。化合物をさらに精製せずに次の工程に使用した。
化合物25−7の調製
2−(2−ニトロフェニル)酢酸(化合物25−6、18.1g、100mmol)の室温のメタノール(150ml)溶液に、チオニルクロリド(SOCl2、13.1g、110mmol)を滴加した。混合物を60℃に加熱し、30分間撹拌した。反応混合物を濃縮すると薄黄色の油が得られ、酢酸エチルで希釈し、NaHCO3、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると、所望の生成物メチル2−(2−ニトロフェニル)アセタート(化合物25−7、19.1g、収率:98%)が薄黄色の油として得られた。MS (ESI): m/z: 196[M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.12 (dd, 1H, J = 8.4, 1.2 Hz), 7.61 (m, 1H), 7.49 (m, 1H), 7.36 (d, 1H, J = 7.6 Hz), 4.04 (s, 2H), 3.72 (s, 1H).
化合物25−8の調製
メチル2−(2−ニトロフェニル)アセタート(化合物25−7、9.75g、50mmol)と10%Pd/C(乾燥、530mg、5mmol)のメタノール(100ml)中の混合物を、H2下(1気圧)室温で一晩撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を濃縮すると、所望の生成物メチル2−(2−アミノフェニル)アセタート(化合物25−8、8.02g、収率:97%)が薄黄色の油として得られた。MS (ESI): m/z: 166[M+H]+. 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ: 6.94 (m, 2H), 6.64 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 6.51 (m, 1H), 4.88 (s, 2H), 3.59 (s, 3H), 3.52 (s, 2H).
化合物25−9の調製
メチル2−(2−アミノフェニル)アセタート(化合物25−8、3.30g、20mmol)と、tert−ブチル4−オキソピペリジン−1−カルボキシラート(4.38g、22mmol)と、酢酸(600mg、10mmol)のジクロロメタン(80ml)中の混合物を室温で2時間撹拌し、次いでナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(6.36g、30mmol)を少量ずつ加えた。反応物を40℃に加熱し、一晩撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、ジクロロメタンで希釈し、水及び炭酸水素ナトリウムで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると粗生成物が得られた。シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィー(石油エーテル中の酢酸エチル)により精製すると、tert−ブチル4−(2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物25−9、2.65g、収率:42%)が薄黄色の固体として生じた。MS (ESI): m/z: 261[M+H−56]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.24 (m, 2H), 7.01 (m, 2H), 4.41 (m, 1H), 4.28 (br s, 2H), 3.53 (s, 2H), 2.83 (br s, 2H), 2.32 (m, 2H), 1.70 (m, 2H), 1.50 (s, 9H).
化合物25−10の調製
tert−ブチル4−(2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物25−9、3.16g、10mmol)の乾燥テトラヒドロフラン(100ml)溶液を、−78℃に冷却し、リチウムジイソプロピルアミド(テトラヒドロフラン中2M、5mL、10mmol)を10分かけて滴加した。反応物を−78℃で1時間撹拌した。メチル2−ブロモアセタート(1.53g、10mmol)の乾燥テトラヒドロフラン(10mL)溶液を5分かけて滴加した。反応混合物を−78℃で4時間撹拌し、−78℃の塩化アンモニウム(飽和水溶液、10mL)でクエンチし、1mLの酢酸(1mL)で中和した。溶液を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると粗生成物が得られた。シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィー(石油エーテル中の酢酸エチル)により、tert−ブチル4−(3−(2−メトキシ−2−オキソエチル)−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物25−10、1.98g、収率:51%)が薄黄色の固体として生じた。MS (ESI): m/z: 333[M+H−56]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.24 (m, 2H), 7.01 (m, 2H), 4.39 (m, 1H), 4.30 (d, 2H, J = 12.8 Hz), 3.73 (m, 1H), 3.65 (s, 3H), 3.06 (dd, 1H, J = 4.4, 12.8 Hz), 2.84 (m, 3H), 2.34 (m, 2H), 1.73 (d, 2H, J = 12.8 Hz), 1.50 (s, 9H).
化合物25−11の調製
tert−ブチル4−(3−(2−メトキシ−2−オキソエチル)−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物25−10、3.88g、10mmol)の乾燥ジクロロメタン(100ml)溶液に、トリフルオロ酢酸(5.70g、50mmol)を加え、混合物を室温で1時間撹拌し、濃縮するとメチル2−(2−オキソ−1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−3−イル)アセタート(化合物25−11、TFA塩3.90g、収率:97%)が薄黄色のシロップとして生じた。MS(ESI):m/z:289[M+H]+。
化合物25−12の調製
メチル2−(2−オキソ−1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−3−イル)アセタートトリフルオロ酢酸塩(化合物25−11、80mg、0.2mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)溶液に、トリエチルアミン(91mg、0.9mmol)を加えた。混合物を室温で10分間撹拌した。次いで、混合物にヨウ化ナトリウム(5mg、0.03mmol)及び1−(クロロメチル)−8−メチルナフタレン(化合物25−5、58mg)の溶液を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌し、次いで混合物を氷水に注ぎ、ジクロロメタンで抽出し、ブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮し、TLCにより精製すると、化合物25−12(16mg、収量12%)が白色固体として生じた。MS(ESI):m/z:459[M+H]+。
化合物63の調製
メチル2−(3−ヒドロキシ−1−(1−((8−メチルナフタレン−1−イル)メチル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)アセタート(化合物25−12、16mg、0.1mmol)のメチルアミン/エタノール(2mL、35%)溶液を、密封したチューブ中で80℃に加熱し、2時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮して、TLCにより精製すると、2−(3−ヒドロキシ−1−(1−((8−メチルナフタレン−1−イル)メチル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)−N−メチルアセトアミド(化合物63、7mg、44%)が薄黄色の固体として生じた。MS: m/z 458 [M+1]+, 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.79 (dd, J = 2.0 Hz, J = 7.2 Hz, 1 H), 7.72 (t, J = 4.4 Hz, 1 H), 7.37−7.33 ( m, 5 H), 7.23 (dd, J = 0.8 Hz, J = 7.6 Hz, 1 H), 7.00−7.04 ( m, 2 H), 5.92 (q, J = 4.6 Hz, 1 H), 5.63 (br s, 1 H), 4.27−4.19 (m, 1 H), 3.99 (q, J = 13.6 Hz, 2 H), 3.12 (s, 3 H), 3.02 (d, J = 10.2 Hz, 2 H), 2.84 (d, J = 4.9 Hz, 3 H), 2.70 (d, J = 14.6 Hz, 1 H), 2.47 (d, J = 14.9 Hz, 1 H), 2.26 − 2.42 (m, 2 H), 2.07 − 2.22 (m, 2 H), 1.59 −1.70 (m, 2 H).
実施例16B:化合物64及び65の調製
スキーム26.
化合物26−2の調製
化合物26−1(2.64g、20mmol、1.0当量)をエチルエーテル(40ml)に溶解させ、系を0℃に冷却した。次いで、CH3MgBr(エチルエーテル中1M、26ml、26mmol)を30分かけて加え、混合物を2時間撹拌した。反応物をNH4Cl溶液でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、残渣をシリカゲル(200−300m、ガソリン/エチルエステル=2:1、Rf=0.2)で精製すると、化合物26−2(2.13g、72%)が固体として生じた。ESI/MS:132(M−17+1)。
化合物26−3の調製
TMSCN(4.28g、43.2mmol)及びInBr3(354mg、1.00mmol)をDCM(15mL)に溶解させ、5分間撹拌した。化合物26−2(2.13g、14.4mmol)を加え、混合物を室温で2時間撹拌した。反応物を濃縮し、シリカゲル(ガソリン/エチルエステル=20/1)で精製すると、化合物26−3(1.18g、50%)が油として生じた。ESI/MS:132 [M−17+H]+。
化合物26−4の調製
化合物26−3(1.18g、7.50mmol)をDMSO(5ml)に溶解させ、炭酸カリウム(1.03g、7.50mmol)を加えた。H2O2(1.00ml、29.41mmol)を滴加した。反応混合物を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を乾燥させ、濾過し、濃縮すると、化合物26−4(2.01g、152%)が生じ、それをさらに精製せずに使用した。ESI/MS:176 [M+H]+。
化合物26−5の調製
化合物26−4(2.01g、7.50mmol、1.0当量)をアセトニトリル(15mL)及び水(3mL)に溶解させた。ジトリフルオロアセチヂオベンゼン(Ditrifluoroacetidiobenzene)(6.45g、15.00mmol)を室温で少量ずつ加えた。混合物を12時間撹拌し、LCMSによりモニターした。完了してから、溶液を水酸化ナトリウムでクエンチし、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲル(DCM/メタノール)で精製すると、化合物26−5(0.76g、69%)が油として生じた。ESI/MS:132 [M−16+H]+。
化合物26−6の調製
化合物26−5(0.76g、5.70mmol)と水酸化ナトリウム(0.45g、11.40mmol)の混合物を、エタノール(3.0mL)中で混合し、混合物を80℃に加熱した。次いで、水(1.0mL)中の1−エチル−1−メチル−4−オキソピペリジニウムヨージド(4.45g、17.10mmol)を加えた。反応物を還流状態で2時間撹拌し、LCMSによりモニターした。完了してから、溶液をDCMで抽出し、合わせた有機層を水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲル(DCM/メタノール)で精製すると、化合物26−6(500mg、38%)が生じた。ESI/MS:132(フラグメント)。
化合物26−7の調製
化合物26−6(500mg、2.18mmol、1.0当量)のDCM(10mL)溶液を、メチル2−(2−アミノフェニル)アセタート(1.08g、6.55mmol)及び酢酸(650mg、10.90mmol)と混合した。混合物を室温で2時間撹拌し、次いでNaBH(OAc)3(1.47g、6.54mmol)を少量ずつ加えた。反応混合物を室温で2日間撹拌し、LCMSによりモニターした。完了してから、反応物を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル(ガソリン/酢酸エチル)で精製すると、化合物26−7(452mg、60%)が固体として生じた。ESI/MS:347 [M+H]+。
化合物26−8の調製
化合物26−7(450mg、1.30mmol)をTHF(5mL)に溶解させ、混合物を−78℃に冷却し、LDA(1.0ml、2.00mmol)を滴加した。混合物を1時間撹拌し、次いでメチル3−ブロモプロパノアート(200mg、1.32mmol)のTHF(1.0mL)溶液を滴加した。反応混合物を6時間撹拌し、LCMSによりモニターした。反応混合物を飽和塩化アンモニウム溶液でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を無水亜硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮すると、粗製の化合物26−8(500mg、93.6%)が生じ、それをさらに精製せずに使用した。ESI/MS:419 [M+H]+。
化合物64の調製
化合物26−8(42mg、0.10mmol、1.0当量)をTHF(2mL)に溶解させ、メチルアミン溶液(水溶液、33%、1ml)を加えた。混合物を密封したチューブ中で3時間還流加熱し、LCMSによりモニターした。完了してから、反応物を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をHPLCにより精製すると、化合物64(16mg、37%)が生じた。ESI/MS: 434 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CD3OD): 7.19−7.23 (m, 4H), 7.10−7.12 (m, 3H), 6.92−6.96 (m, 1H), 4.01−4.04 (m, 1H), 3.27−3.30 (m ,1H), 2.73−2.86 (m ,5H), 2.26−2.48 (m+s, 6H), 2.12−2.19 (m, 2H), 1.50−1.76 (m, 3H), 1.40 (s ,3H).
化合物26−9の調製
化合物26−8(450mg、1.07mmol、1.0当量)をDMF(5mL)に溶解させ、ヨードメタン(303mg、2.14mmol)を入れ、それに続いてK2CO3(148mg、1.07mmol)を入れた。溶液を室温で1時間チューブ(tube)撹拌し、LCMSによりモニターした。完了してから、反応物を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、残渣をシリカゲル(ガソリン/酢酸エチル)で精製すると、化合物26−9(360mg、78%)が生じた。ESI/MS:433 [M+H];。
化合物65の調製
化合物26−9(360.0mg、0.83mmol、1.0当量)を、密封したチューブ中でメチルアミン溶液(2.0mL、30%)に溶解させた。混合物を6時間還流加熱し、反応物をLCMSによりモニターした。混合物を濃縮し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を無水亜硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、残渣をシリカゲル(DCM:メタノール)で精製すると、化合物65(120mg、33%)が固体として生じた。ESI/MS: 432 [M+H]+. 1H NMR (SEP−0375093, 400 MHz, MeOD):7.20−7.25 (m, 2H), 7.10−7.15 (m, 5H), 6.89−6.93 (m, 1H), 4.06−4.13 (m, 1H), 3.28−3.29 (m ,1H), 2.64−2.89 (m ,6H), 2.20−2.30 (m+s, 5H), 2.12−2.19 (m, 2H), 1.50−1.76 (m, 3H), 1.40 (s, 3H), 1.21 (s, 3H).
実施例16C:化合物65のキラル分離
化合物65を、キラルクロマトグラフィーを利用して4つの異性体に分離した:
化合物66(15mg):1H NMR (400 MHz, MeOD):7.24−7.29 (m, 2H), 7.18−7.23 (m, 5H), 6.98−7.02 (m, 1H), 4.13−4.18 (m, 1H), 3.37−3.40 (m ,1H), 2.81−2.96 (m ,3H), 2.69−2.77 (m ,3H), 2.25−2.59 (m+s, 5H), 2.22−2.24 (m, 2H), 1.66−1.76 (m, 3H), 1.50 (s ,3H), 1.23−1.25 (m ,4H).
化合物67(16mg):1H NMR (400 MHz, MEOD): 7.24−7.30 (m, 2H), 7.08−7.15 (m, 5H), 6.89−6.92 (m, 1H), 4.08−4.09 (m, 1H), 3.27−3.31 (m ,1H), 2.81−2.86 (m ,3H), 2.72−2.79 (m ,2H), 2.32−2.46 (m+s, 5H), 2.11−2.20 (m, 2H), 1.68−1.76 (m, 2H), 1.50−1.51 (m, 1H),1.48 (s ,3H), 1.25−1.26 (m ,4H).
化合物68(25mg):1H NMR (400 MHz, MeOD):7.30−7.37 (m, 2H), 7.20−7.25 (m, 5H), 6.99−7.02 (m, 1H), 4.17−4.19 (m, 1H), 3.34−3.41 (m ,1H), 2.87−2.97 (m ,3H), 2.70−2.82 (m ,2H), 2.42−2.57 (m+s, 5H), 2.25−2.31 (m, 2H), 1.80−1.86 (m, 2H), 1.63−1.65 (m, 1H),1.48 (s ,3H), 1.25−1.26 (m ,4H).
化合物69(26mg):1H NMR (400 MHz, MEOD, ):7.24−7.34 (m, 2H), 7.18−7.25 (m, 5H), 6.99−7.02 (m, 1H), 4.17−4.19 (m, 1H), 3.34−3.41 (m ,1H), 2.87−2.97 (m ,3H), 2.73−2.82 (m ,2H), 2.42−2.69 (m+s, 5H), 2.22−2.29 (m, 2H), 1.80−1.85 (m, 3H), 1.50 (s ,3H), 1.25−1.26 (m ,4H).
実施例16D:化合物70及び71の調製
スキーム27.
化合物27−2の調製
1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−カルボニトリル(化合物27−1、7.85g、50mmol)のDMF(80mL)中の混合物に、NaH(2.16g、150mmol)を少量ずつ0℃で加え、次いで混合物を室温で1時間撹拌した。CH3I(14.2g、100mmol)を滴加し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。水を加え、混合物を酢酸エチルで抽出し、乾燥させ、濃縮すると、粗製の化合物27−2(6.5g)が生じ、それをさらに精製せずに使用した。(MS(ESI):m/z 172 [M+H]+。
化合物27−3の調製
1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−カルボニトリル(化合物27−2、5g、29mmol)とK2CO3(12g、87mmol)のDMSO(100mL)溶液に、H2O2(30%、80mL)を滴加し、次いで混合物を室温で5時間撹拌した。水を加え、混合物を酢酸エチルで抽出し、乾燥させ、濃縮すると、粗生成物が得られた。粗生成物をリバースゲル(reverse gel)(水から75:25の水:アセトニトリル、0.1%NH3H2Oで溶離)により精製すると、1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−カルボキサミド(化合物27−3、2.42g、44%)が茶色の油として生じた。(MS(ESI):m/z 190 [M+H]+
化合物27−4の調製
0℃で撹拌されている1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−カルボキサミド(化合物27−3、2.1g、11.1mmol)の水/アセトニトリル(40mL/40mL)中の混合物に、[ビス(トリフルオロアセトキシ)ヨード]ベンゼン(7.17g、16.6mmol)を一度に加え、生じた混合物を室温で一晩撹拌した。水を加え、溶液をジクロロメタンで抽出した。水相を水酸化アンモニウムで中和し(pH=7まで)、次いでジクロロメタンで抽出した。有機相を乾燥させ、濃縮すると粗生成物が得られた。粗生成物をリバースゲル(水から90:10の水/アセトニトリル、0.1%TFA)により精製すると、1−(1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)ピペリジン−4−オン(化合物27−4、1.31g、収率:73%)が黒色の油として生じた。(MS(ESI):m/z 144 [M+H]+
化合物27−5の調製
1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−アミン(1.315g、8mmol)と炭酸カリウム(280mg、2mmol)のエタノール(3mL)中の混合物を80℃で撹拌し、次いで、水(3mL)中の1−エチル−1−メチル−4−オキソピペリジニウムヨージド(5.5g、20mmol)を滴加した。混合物を80℃で6時間撹拌し、次いで水を加え、溶液をジクロロメタンで抽出した。有機相を乾燥させ、濃縮し、粗生成物をシリカゲル(石油エーテル:酢酸エチル)により精製すると、1−(1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)ピペリジン−4−オン(化合物27−5、1.03g、収率:49%)が白色固体として生じた。(MS(ESI):m/z 262[M+H]+)
化合物27−6の調製
1−(1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)ピペリジン−4−オン(化合物27−5、810mg、3.3mmol)とメチル2−(2−アミノフェニル)アセタート(3.32g、20mmol)のジクロロメタン(20mL)中の混合物に、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(3.53g、16.7mmol)及び酢酸(2mL)を加えた。生じた混合物を室温で一晩撹拌し、次いで水を加え、水相をpH8に調整し、酢酸エチルで抽出した。有機層を乾燥させ、濃縮し、残渣をシリカゲル(石油エーテル:酢酸エチル)により精製すると、1−(1−(1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)インドリン−2−オン(化合物27−6、596mg、収率:49.6%)が灰白色の固体として生じた。(MS(ESI):m/z 361[M+H]+)
化合物70の調製
1−(1−(1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)インドリン−2−オン(化合物27−6、596mg、1.6mmol)の乾燥テトラヒドロフラン(15mL)中の混合物に、リチウムジイソプロピルアミド(テトラヒドロフラン中2M、1.24mL、2.48mmol)を−78℃で滴加した。30分後、メチル3−ブロモプロパノアート(278mg、1.8mmol)を加え、生じた混合物を−78℃で6時間撹拌した。完了してから、反応物を水でクエンチし、ジクロロメタン(20mL×3)で抽出し、乾燥させ、濃縮すると、メチル2−(1−(1−(1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)アセタート(化合物70)が生じた。(MS (ESI): m/z 433[M+H]+). 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.73 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.29 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.25 − 7.14 (m, 3H), 7.10 (t, J = 7.3 Hz, 1H), 7.01 (t, J = 8.1 Hz, 2H), 4.27−4.20 (m, 1H), 3.79 − 3.70 (m, 1H), 3.65 (d, J = 7.2 Hz, 3H), 3.35 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 3.06 (dt, J = 16.8, 4.5 Hz, 1H), 2.85 − 2.71(m, 3H), 2.63 (dd, J = 10.7, 2.7 Hz, 1H), 2.52 − 2.37 (m, 2H), 2.32 − 2.18 (m, 2H), 2.03−1.89 (m, 2H), 1.83 − 1.76 (m, 2H), 1.69 − 1.64 (m, 1H), 1.60 (s, 1H), 1.42 (s, 3H).
化合物27−8の調製
メチル2−(1−(1−(1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)アセタート(化合物70、577mg、1.33mmol)と炭酸セシウム(870mg、2.67mmol)のジメチルホルムアミド(5mL)中の混合物に、ヨードメタン(342mg、2.4mmol)を加えた。混合物を室温で3時間撹拌した。完了してから、水を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を乾燥させ、濃縮し、残渣をTLCにより精製すると、メチル2−(3−メチル−1−(1−(1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)アセタート(化合物27−8、150mg、収率:25%)が白色固体として生じた。(MS(ESI):m/z 447 [M+H]+)
化合物71の調製
メチル2−(3−メチル−1−(1−(1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)アセタート(化合物27−8、150mg、0.33mmol)のメチルアミン(1mL)中の混合物を、マイクロ波照射下で90℃に12時間加熱した。完了して、混合物をHPLCにより精製すると、化合物71(50mg、収率:33%)が白色固体として生じた。(MS(ESI):m/z 445[M+H]+)
実施例16E:化合物71のキラル分離
化合物71を、キラルクロマトグラフィーを利用して、4つの異性体に分離した:
化合物72:(400 MHz, CDCl3): δ 7.77−7.75(d, J = 8Hz, 1H), 7.32−7.27(m, 2H), 7.20−7.17(m, 2H), 7.14−7.04(m, 3H), 6.22−6.21(m, 1H), 4.21(s, 1H), 3.39−3.37(m, 1H), 2.80−2.74(m, 3H), 2.67−2.62(m, 5H), 2.53−2.42(m, 2H), 2.35−2.23(m, 2H), 2.02−1.92(m, 2H), 1.82−1.52(m, 2H), 1.68−1.52(m, 2H), 1.44(s, 3H), 1.42(s, 3H).
化合物73:(400 MHz, CDCl3): δ 7.76−7.74(d, J = 8Hz, 1H), 7.32−7.27(m, 2H), 7.20−7.17(m, 2H), 7.14−7.04(m, 3H), 6.30−6.29(m, 1H), 4.21(s, 1H), 3.39−3.37(m, 1H), 2.79−2.74(m, 3H), 2.67−2.62(m, 5H), 2.53−2.42(m, 2H), 2.35−2.23(m, 2H), 2.02−1.92(m, 2H), 1.82−1.52(m, 2H), 1.68−1.52(m, 2H), 1.44(s, 3H), 1.42(s, 3H).
化合物74:(1.98 mg,黄色の固体); (400 MHz, CDCl3): δ 7.76−7.74(d, J = 8Hz, 1H), 7.32−7.27(m, 2H), 7.20−7.17(m, 2H), 7.14−7.04(m, 3H), 6.29−6.28(m, 1H), 4.21(s, 1H), 3.39−3.37(m, 1H), 2.79−2.74(m, 3H), 2.67−2.62(m, 5H), 2.53−2.42(m, 2H), 2.35−2.23(m, 2H), 2.02−1.92(m, 2H), 1.82−1.52(m, 2H), 1.68−1.52(m, 2H), 1.44(s, 3H), 1.42(s, 3H).
化合物75:(1.91 mg,白色の固体); (400 MHz, CDCl3): δ 7.77−7.75(d, J = 8Hz, 1H), 7.32−7.27(m, 2H), 7.23−7.19(m, 2H), 7.14−7.05(m, 3H), 6.32−6.31(m, 1H), 4.23−4.21(m, 1H), 3.39−3.37(d, J = 8Hz, 1H), 2.81−2.75(m, 3H), 2.70−2.63(m, 5H), 2.53−2.40(m, 2H), 2.34−2.20(m, 2H), 2.05−1.93(m, 2H), 1.85−1.77(m, 2H), 1.71−1.52(m, 2H), 1.44(s, 3H), 1.42(s, 3H).
実施例17A:化合物57の調製
スキーム28A.
化合物28−2の調製
化合物28−1(1.58g、5mmol、1.0当量)をTHF(5mL)に溶解させ、系を−78℃に冷却した。次いでBuLi(ヘキサン中2.5M、3mL、7.5mmol)を滴加し、混合物を10分間撹拌し、BF3.Et2O(1.06g、7.5mmol)を加えた。混合物を15分間撹拌し、次いで2−(オキシラン−2−イルメチル)イソインドリン−1,3−ジオン(1.02g、5.00mmol)のTHF(5mL)溶液を、5分以内に滴加した。次いで混合物を−78℃でさらに2時間撹拌し、放置して室温に一晩温めた。反応物をNH4Cl溶液でクエンチし、エチルエステルで3回(20mL×3)抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させた。濾過及び濃縮後、残渣をケイ素カラム(200−300m、ガソリン/エチルエステル=2:1、Rf=0.2)で精製した。化合物28−2(600mg、23%)を固体として得た。ESI/MS:420(M−100+H)。
化合物28−3の調製
化合物28−2(0.60g、1.15mmol)をエタノール(5mL)に溶解させ、ヒドラジン(85%、1.0mL)を入れ、混合物を室温で2時間撹拌し、LCMSによりモニターすると、化合物1−3が形成した。反応物を逆相カラム(TFA0.1%、アセトニトリル/H2O=25%)により精製すると、化合物28−3(400mg、88%)を、凍結乾燥の後に、固体として得た。ESI/MS:390 [M+H]+。
化合物28−4の調製
化合物28−3(0.40g、1.03mmol)をDCM(5mL)に溶解させ、TEA(0.31g、3.09mL)を入れた。系を0℃に冷却し、トリホスゲン(101mg、0.34mmol)を入れた。混合物を2時間撹拌し、LCMSによりモニターすると化合物28−3は消失した。反応物をNaHCO3溶液でクエンチし、DCMで抽出した。濃縮後、残渣を逆相カラム(TFA0.1%、アセトニトリル/H2O=33%)で精製し、化合物28−4(200mg、47%)を、凍結乾燥の後に、固体として得た。ESI/MS:316 [M−100+H]+。
化合物28−5の調製
化合物1−4(0.10g、0.24mmol、1.0当量)と、K2CO3(0.066g、0.48mmol)と、アセトニトリル(5mL)の混合物を室温で撹拌し、次いでCH3I(0.07g、0.48mmol)を入れた。混合物を室温で12時間撹拌した。次いで、LCMSは、それが完了することを示した。溶液を水でクエンチし、エチルエステル(10mL×3)で抽出し、合わせた有機層を水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させた。濃縮後、粗製の化合物28−5(80mg、77%)を得て、さらに精製せずに次のために使用した。ESI/MS:330 [M−100+H]+。
化合物28−6の調製
化合物28−5(80.0mg、0.18mmol、1.0当量)と、TFA(0.5mL)と、DCM(3.0mL)の混合物を室温で2時間撹拌した。次いで、LCMSは、それが完了することを示した。溶液をNaHCO3溶液でクエンチし、エチルエステル(10mL×3)で抽出し、合わせた有機層を水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させた。濃縮後、粗製の化合物28−6(40mg、66%)を得て、さらに精製せずに次のために使用した。ESI/MS:330 [M+H]+。
化合物57の調製
化合物28−6(40.00mg、0.12mmol、1.0当量)のアセトニトリル(5mL)溶液をK2CO3(42.0mg)と混合し室温で12時間撹拌した。次いで、LCMSは、反応が完了することを示した。水でクエンチし、エチルエステル(10mL×3)で抽出し、合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させた。濾過及び濃縮後、残渣を逆相カラム(TFA0.1%、アセトニトリル/H2O=35%)で精製し、化合物57(15mg、26%)を得た。ESI/MS: 484 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, MEOD): 8.12 (m, 1H), 7.91 (m, 1H), 7.75 (m, 1H), 7.49−7.60(m, 3H), 7.21−7.34(m, 2H), 7.12−7.19 (m, 2H), 5.06 (s, 2H), 4.52−4.88 (m ,2H), 3.61−3.64 (m, 2H), 3.29−3.40 (m, 3H), 3.10−3.15 (m, 1H), 2.99 (s ,3H), 2.71−2.78 (m, 2H), 2.05−2.40 (m, H), 1.80−1.85 (m, 3H).
実施例17B:化合物56及び76の調製
スキーム28B.
化合物28−7の調製
化合物28−4(100mg、0.24mmol、1.0当量)、TFA(0.5mL)及びDCM(3.0mL)を、室温で2時間撹拌した。次いで、LCMSは、それが完了することを示した。溶液をNaHCO3溶液でクエンチし、エチルエステル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機層を水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させた。濃縮後、粗製の化合物28−7(60mg、79%)を得て、さらに精製せずに次のために使用した。ESI/MS:316 [M+H]+。
化合物56及び76の調製
化合物28−7(31.5mg、0.10mmol、1.0当量)と1−(クロロメチル)−8−メチルナフタレン(18.8mg、0.10mmol)のDMF(3mL)溶液を、K2CO3(13.8mg、0.10mmol)と混合し、室温で12時間撹拌した。次いで、LCMSは、反応が完了することを示した。水でクエンチし、エチルエステル(10mL×3)で抽出し、合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させた。濾過及び濃縮後、残渣を逆相カラム(TFA0.1%、アセトニトリル/H2O=29%)で精製すると、化合物56(8.0mg、16%)及び化合物76(5.0mg、10%)を得た。化合物56:ESI/MS, 486 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CD3OD): 7.99−8.01 (m, 1H), 7.76−7.78 (m, 1H),7.62−7.63 (m, 1H), 7.41−7.49(m, 1H), 7.36−7.39(m, 2H), 7.22−7.32(m, 2H), 7.01−7.06 (m, 2H), 4.97 (s, 2H), 4.31−4.35 (m ,1H), 3.96−3.98 (m ,1H), 3.42−3.53 (m, 3H), 3.32−3.39 (m, 2H), 3.02−3.06 (m, 1H), 2.87 (s ,3H), 2.59−2.68 (m, 2H), 2.17−2.43 (m, 2H), 1.87−2.03(m, 2H). SEP−0373242: ESI/MS, 470 [M+H]+.化合物76:ESI/MS, 470 [M+H]+, 1H NMR (400 MHz, CD3OD): 8.07−8.09 (m, 1H), 7.87−7.89 (m, 1H),7.73−7.74 (m, 1H), 7.46−7.60(m, 3H), 7.27−7.37 (m, 2H), 7.09−7.17 (m, 2H), 5.08 (s, 2H), 4.92 (m, 1H), 4.46−4.50 (m ,2H), 3.53−3.64 (m ,4H), 3.34−3.38 (m, 2H), 3.16−3.20 (m, 1H), 2.98 (s ,3H), 2.72−2.78 (m, 2H), 2.38−2.41 (m, 2H), 1.87−2.03(m, 2H)
実施例17C:化合物77の調製
スキーム28C.
化合物28−7(25mg、0.08mmol、1.0当量)と1−クロロ−1,2−ジヒドロアセナフチレン(18.0mg、0.10mmol)のDMF(3mL)溶液を、K2CO3(13.8mg、0.10mmol)と混合し、室温で12時間撹拌した。次いで、LCMSは、反応が完了することを示した。水でクエンチし、エチルエステル(10mL×3)で抽出し、合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させた。濾過及び濃縮後、残渣を逆相カラム(TFA0.1%、アセトニトリル/H2O=30%)で精製して、化合物77(10.0mg、27%)を得た。 ESI/MS, 458 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CD3OD): 7.95−7.97 (m, 1H), 7.84−7.86 (m, 1H), 7.77−7.79 (m, 1H), 7.68−7.72 (m, 1H), 7.58−7.62 (m, 1H), 7.44−7.50 (m, 2H), 7.22−7.32 (m, 2H), 7.01−7.06 (m, 2H), 4.97 (s, 2H), 4.31−4.35 (m ,1H), 3.96−3.98 (m ,1H), 3.42−3.53 (m, 3H), 3.32−3.39 (m, 2H), 3.02−3.06 (m, 1H), 2.87 (s ,3H), 2.59−2.68 (m, 2H), 2.17−2.43 (m, 2H), 1.87−2.03(m, 2H).
実施例17D:化合物12の調製
スキーム28D.
化合物28−8の調製
化合物28−2(620.00mg、1.19mmol、1.0当量)と、TFA(1.0mL)と、DCM(5.0mL)の混合物を室温で2時間撹拌した。次いでLCMSは、それが完了することを示した。溶液をNaHCO3溶液でクエンチし、エチルエステル(50mL×3)で抽出し、合わせた有機層を水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させた。濃縮後、化合物28−8(387mg、77%)を得て、さらに精製せずに次のために使用した。ESI/MS:420 [M+H]+。
化合物28−9の調製
化合物28−8(100.00mg、0.24mmol、1.0当量)と1−(クロロメチル)−8−メチルナフタレン(45.46mg、0.24mmol)のDMF(3mL)中の混合物をTEA(101.00mg、1.00mmol)と混合し、室温で12時間撹拌した。次いで、LCMSは、反応が完了することを示した。反応溶液を逆相カラム(TFA0.1%、アセトニトリル/H2O=32%)で精製すると、化合物28−9(30mg、21%)を得た。ESI/MS:590 [M+H]+。
化合物12の調製
化合物28−9(30.0mg、0.05mmol)をエタノール(2mL)に溶解させ、ヒドラジン(85%、0.5mL)を入れ、混合物を室温で2時間撹拌し、LCMSによりモニターすると、反応は完了した。反応物を逆相カラム(TFA0.1%、アセトニトリル/H2O=29%)で精製すると、化合物12(12mg、52%)を、凍結乾燥の後に、固体として得た。ESI/MS: 460 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CD3OD): 8.05−8.09 (m, 1H), 7.85−7.87 (m, 1H),7.72−7.74 (m, 1H), 7.50−7.57(m, 1H), 7.41−7.49(m, 2H), 7.33−7.39(m, 1H), 7.29−7.31 (m, 1H), 7.08−7.18 (m, 2H), 5.08 (s, 2H), 4.35−4.46 (m ,1H), 3.58−3.60 (m ,2H), 3.34−3.37 (m, 2H), 2.93−3.12(m, 1H), 2.97 (s ,3H), 2.66−2.79 (m, 3H), 2.16−2.20 (m, 1H), 1.87−2.07(m, 3H), 1.25−1.27 (m, 1H).
実施例17E:化合物13の調製
スキーム28E.
化合物28−10の調製
化合物28−8(100.00mg、0.24mmol、1.0当量)及び1−クロロ−1,2−ジヒドロアセナフチレン(135.60mg、0.72mmol)のDMF(3mL)溶液をTEA(101.00mg、1.00mmol)と混合し、室温で12時間撹拌した。次いで、LCMSは、反応が完了することを示した。反応溶液を逆相カラム(TFA0.1%、アセトニトリル/H2O=33%)で精製すると、化合物28−10(36mg、25%)を得た。ESI/MS:588 [M+H]+。
化合物13の調製
化合物28−10(36.0mg、0.06mmol)をエタノール(2mL)に溶解させ、ヒドラジン(85%、0.5mL)を入れ、混合物を室温で2時間撹拌し、LCMSによりモニターすると反応は完了した。反応物を逆相カラム(TFA0.1%、アセトニトリル/H2O=30%)で精製すると、化合物13(11mg、40%)を、凍結乾燥の後に、固体として得た。ESI/MS: 458 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CD3OD): 7.94−7.96 (m, 1H), 7.87−7.89 (m, 1H),7.76−7.78 (m, 1H), 7.67−7.71(m, 1H), 7.57−7.61(m, 1H), 7.48−7.49(m, 1H), 7.39−7.43(m, 1H), 7.32−7.35(m, 1H), 7.23−7.26 (m, 1H), 7.09−7.14 (m, 1H), 5.59−5.60 (m, 1H), 4.39−4.81 (m ,1H), 3.87 (m ,2H), 3.30−3.43 (m, 1H), 3.24−3.28 (m, 1H), 3.11−3.13 (m, 1H), 3.05−3.08 (m, 1H), 2.93−2.97 (m ,2H), 2.71−2.87 (m, 3H), 2.17−2.23 (m, 1H), 1.87−2.08 (m, 3H), 1.25−1.26 (m, 1H).
実施例17F:化合物78の調製
スキーム28F.
化合物28−11の調製
化合物28−1(1.26g、4.00mmol)を無水THF(20.00mL)に溶解させ、系を−78℃に冷却し、LDA(4.00mL、8.00mmol)を滴加した。混合物を30分間撹拌し、次いでN,N−ジベンジル(オキシラン−2−イル)メタンアミン(1.01g、4.00mmol)のTHF(10.00mL)溶液を5分以内に滴加した。溶液を15分間撹拌し、次いでBF3.エーテル(0.85g、6.00mmol)を入れ、混合物を−78℃で2時間撹拌し、次いで一晩放置して室温まで温めた。次いで反応物を飽和NH4Cl溶液でクエンチし、エチルエステルで3回抽出した。合わせた有機層を無水亜硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過及び濃縮後、残渣をケイ素カラム(ガソリン/エチルエステル=1:1)で精製すると、化合物28−11(0.52g、23%)を橙色の固体として得た。ESI/MS,570 [M+H]+。
化合物28−12の調製
化合物28−11(510.00mg、0.90mmol、1.0当量)と、TFA(1.0mL)と、DCM(5.0mL)の混合物を室温で2時間撹拌した。次いで、LCMSは、それが完了することを示した。溶液をNaHCO3溶液でクエンチし、エチルエステル(50mL×3)で抽出し、合わせた有機層を水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させた。濃縮後、化合物28−12(295mg、70%)を得て、さらに精製せずに次のために使用した。ESI/MS:470 [M+H]+。
化合物78の調製
化合物28−12(116.00mg、0.20mmol、1.0当量)と1−クロロ−1,2−ジヒドロアセナフチレン(75.60mg、0.40mmol)のDMF(3mL)溶液をTEA(80.00mg、0.80mmol)と混合し、室温で12時間撹拌した。次いで、LCMSは、反応が完了することを示した。反応溶液を逆相カラム(TFA0.1%、アセトニトリル/H2O=31%)で精製すると、化合物78(12mg、10%)を得た。ESI/MS: 622 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CD3OD): 7.94−7.96 (m, 1H), 7.83−7.85 (m, 1H),7.76−7.78 (m, 1H), 7.67−7.71(m, 1H), 7.57−7.61(m, 1H), 7.46−7.52 (m, 11H), 7.05−7.28 (m, 4H), 5.58−5.60 (m, 1H), 4.31−4.49 (m ,6H), 3.86−3.88 (m ,2H), 3.30−3.34 (m, 2H), 3.01−3.07 (m, 3H), 2.83−2.88 (m ,3H), 1.78−1.96 (m, 5H).
実施例18:化合物79の調製
スキーム29
化合物29−2の調製
tert−ブチル4−(3−(2−メトキシ−2−オキソエチル)−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物29−1、388mg、1mmol)のメチルアミンアルコール溶液(2mL)の溶液を3時間80℃に加熱した。冷却後、溶媒を除去し、粗製のtert−ブチル4−(3−(2−(メチルアミノ)−2−オキソエチル)−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物29−2、370mg)を、精製せずに次の工程に使用した。MS(ESI):m/z 388[M+H]+
化合物29−3の調製
tert−ブチル4−(3−(2−(メチルアミノ)−2−オキソエチル)−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物29−2、370mg、0.95mmol)のジクロロメタン(5mL)溶液に、トリフルオロ酢酸(1mL)を加え、混合物を室温で2時間撹拌した。炭酸水素ナトリウム溶液を加えて、pHを8.0〜9.0に調整し、次いで混合物をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=5:1)により精製すると、N−メチル−2−(2−オキソ−1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−3−イル)アセトアミド(化合物29−3、150mg)が白色固体として生じた。MS(ESI):m/z 288 [M + H]+。
化合物79の調製
テトラヒドロフラン(3mL)中の8−メトキシアセナフチレン−1(2H)−オン(化合物20−3、99mg、0.5mmol)、N−メチル−2−(2−オキソ−1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−3−イル)アセトアミド(化合物29−3、144mg、0.5mmol)を含む密封したチューブに、チタンエトキシド(570mg、2.5mmol)を加えた。混合物を、マイクロ波条件下で8時間130℃に加熱し、次いでシアノ水素化ホウ素ナトリウム(186mg、3mmol)を混合物に加え、マイクロ波条件下で1時間100℃に加熱し続けた。混合物を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1)により精製すると、2−(1−(1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)−N−メチルアセトアミド(化合物79、30mg、13%)が白色固体として生じた。MS (ESI): m/z 470 [M + H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.74−7.72 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.60−7.57 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.35−7.19 (m, 6H), 7.06−7.02 (t, J1 = 7.2 Hz, J2 = 8.0 Hz, 1 H), 6.59 (s, 1H), 5.05−5.03 (m, 1H), 4.26−4.23 (m, 1H), 4.08−4.07 (d, J = 4.0 Hz, 3H), 3.82−3.80 (m, 1H), 3.54−3.49 (m, 1H), 3.38−3.34 (m, 1H), 2.91−2.81 (m, 6H), 2.75−2.67 (m, 1H), 2.62−2.55 (m, 1H), 2.47−2.41 (m, 2H), 2.19−2.11 (m, 1H),1.64−1.61 (m, 2H).
実施例19A:6b,7a−ジヒドロアセナフト[1,2−b]オキシレン(化合物30−2)の調製
スキーム30A.
アセナフチレン(化合物30−1、20g、132mmol)のジメチルスルホキシド(150mL)及び水(20mL)中の溶液に、N−ブロモスクシンイミド(28.0g、158mmol)をゆっくりと加えた。混合物を室温で2時間撹拌した。完了後、溶液をジエチルエーテルで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。残渣をジエチルエーテルに溶解させ、水酸化ナトリウム(26.4g、660mmol)を少量ずつ加えた。混合物を室温で一晩撹拌した。完了後、反応混合物をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると、6b,7a−ジヒドロアセナフト[1,2−b]オキシレン(化合物30−2、22g、収率:99%)が黄色固体として生じた。MS (ESI): m/z 169 [M + H]+. 1H−NMR (400 MHz, DMSO): δ 4.89 (s, 2 H), 7.46 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 7.63 (t, J = 6.7 Hz, 2H), 7.74 (d, J = 8.4 Hz, 2H).
実施例19B:1−メチル−6b,7a−ジヒドロアセナフト[1,2−b]オキシレン(化合物30−9)の調製
スキーム30B.
化合物30−4の調製
Ar下の800mLの乾燥THF中の200mL(400mmol)のLiN(iPr)2の撹拌されている−78℃の溶液に、200mLの乾燥THF中の37.24g(200mmol)の1−ナフチル酢酸を25分かけて滴加した。溶液を0℃で1時間撹拌し、再び−78℃に冷却し、18.75mL(301mmol)のMeIを一度に加えた。混合物を室温で一晩撹拌した後、反応物を水でクエンチし、混合物を真空濃縮し、残渣を水に溶解させた。酸性化の前と後の両方でEt2Oで抽出すると、2−(ナフタレン−1−イル)プロパン酸が白色固体として得られた(化合物30−4、38.38g収率:96%)。MS(ESI):m/z 201[M+H]+。
化合物30−5の調製
Ar下の650mLの乾燥ジクロロメタン中の2−(ナフタレン−1−イル)プロパン酸(化合物30−4、38.38g、191.8mmol)の撹拌されている25℃の懸濁液に、17.9mL(250mmol)の塩化チオニルを30分かけて滴加した。25℃で3.5時間撹拌した後、溶液を真空濃縮した。Ar下0℃の550mLの乾燥ジクロロメタン中で撹拌されている残渣に、44.5g(334mmol)のAlCl3を少量ずつ加えた。混合物を室温で一晩撹拌した後、反応物を、−78℃で、200mLの4NのHClの滴加によりクエンチした。水層のジクロロメタン抽出物と合わせた有機層は、粗製の油を生じた。シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより、2−メチルアセナフチレン−1(2H)−オン(化合物30−5、27g、収量77%)が無色油として得られた。MS(ESI):m/z 183[M+H]+。
化合物30−6の調製
2−メチルアセナフチレン−1(2H)−オン(化合物30−5、14.0g、77mmol)のメタノール(120mL)溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(3.80g、100mmol)をゆっくりと加えた。生じた混合物を室温で1.5時間撹拌した。完了後、反応物を水でクエンチし、次いで溶媒を除去し、残渣をジクロロメタン及び水に溶解させ、ジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると、粗生成物2−メチル−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−オール(化合物30−6、14.2g、収量100%)が白色固体として得られた。MS(ESI):m/z 167[M−17(−OH)]+。
化合物30−7の調製
2−メチル−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−オール(化合物30−6、14.2g、77mmol)のジクロロメタン(100mL)溶液に、三臭化リン(41.7g、154mmol)を加えた。混合物を室温で3時間撹拌した。完了後、反応物を水でクエンチし、炭酸水素ナトリウム水溶液でpH=8に調整した。混合物をジクロロメタンで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると粗生成物1−ブロモ−2−メチル−1,2−ジヒドロアセナフチレン(化合物30−7、18.9g、収量100%)が茶色の油として得られた。
化合物30−8の調製
1−ブロモ−2−メチル−1,2−ジヒドロアセナフチレン(化合物30−7、18.9g、77mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(80ml)溶液に、トリエチルアミン(15.6g、154mmol)をゆっくりと加えた。混合物を60℃で一晩撹拌した。完了後、溶液を酢酸エチル/石油エーテルで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると、粗生成物1−メチルアセナフチレン(化合物30−8、10.7g、収量90%)が黄色の油として得られ、シリカゲルを使用して精製した。MS(ESI):m/z 167[M+H]+。
化合物30−9の調製
1−メチルアセナフチレン(化合物30−8、498mg、3.0mmol)のジメチルスルホキシド(5mL)及び水(2mL)中の溶液に、N−ブロモスクシンイミド(641mg、3.6mmol)をゆっくりと加えた。混合物を室温で3時間撹拌した。完了後、溶液をジエチルエーテルで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。残渣をジエチルエーテルに溶解させ、水酸化ナトリウム(282mg、7.05mmol)を一度に加えた。混合物を室温で一晩撹拌した。完了後、反応混合物をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると、1−メチル−6b,7a−ジヒドロアセナフト[1,2−b]オキシレン(化合物30−9、160mg、収量37%)が茶色の油として生じた。MS (ESI): m/z 183 [M + H]+. 1H−NMR (400 MHz, DMSO): δ 2.04 (s, 3H), 4.76 (s, 1 H), 7.46−7.54 (m, 2H), 7.59−7.64(m, 2H), 7.77 (d, J = 8.4 Hz, 2H).
実施例19C:化合物86の調製
スキーム30C.
化合物30−15の調製
tert−ブチル4−(2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物30−14、12.6g、40mmol、1.0当量)と二酸化セレン(8.9g、80mmol、2.0当量)のジメチルスルホキシド(120mL)中の混合物を、撹拌しながら1時間60℃に加熱した。完了してから、混合物を濾過し、水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ、真空中で濃縮すると粗生成物が得られた。石油エーテル中の酢酸エチルから再結晶化すると、tert−ブチル4−(2,3−ジオキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物30−15、12.2g、収量93%)が黄色固体として生じた。MS(ESI):m/z 275[M−56+H]+。
化合物30−16の調製
tert−ブチル4−(2,3−ジオキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物30−15、11.3g、34.2mmol、1.0当量)のN,N−ジメチルホルムアミド(120mL)中の混合物に、メチル2−ブロモアセタート(7.8g、51.4mmol、1.5当量)、In粉末(7.8g、68.4mmol、2.0当量)、及びNaI(7.7g、51.4mmol、1.5当量)を窒素下で加えた。混合物を撹拌しながら一晩25℃に加熱した。完了してから、混合物を50mLの1N塩酸塩水溶液でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ、真空中で濃縮すると粗生成物が得られた。酢酸エチルからの再結晶化により、tert−ブチル4−(3−ヒドロキシ−3−(2−メトキシ−2−オキソエチル)−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物30−16、6.4g、収量46%)が灰白色の固体として生じた。MS(ESI):m/z 349[M−56+H]+。
化合物30−17の調製
tert−ブチル4−(3−ヒドロキシ−3−(2−メトキシ−2−オキソエチル)−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物30−16、10.2g、25.2mmol、1.0当量)とアルコール中のメタンアミン(30%、100mL)の混合物を、撹拌しながら3時間50℃に加熱した。完了してから、混合物を真空中で蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン中のメタノール)により精製すると、tert−ブチル4−(3−ヒドロキシ−3−(2−(メチルアミノ)−2−オキソエチル)−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物30−17、9.04g、収量89%)が灰白色の固体として生じた。MS(ESI):m/z 348[M−56+H]+。
化合物30−18の調製
tert−ブチル4−(3−ヒドロキシ−3−(2−(メチルアミノ)−2−オキソエチル)−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物30−17、9.1g、22.6mmol、1.0当量)のメタノール(80mL)中の3N塩酸塩中の混合物を、室温で3時間撹拌した。完了して、混合物を真空中で蒸発させると、4−(3−ヒドロキシ−3−(2−(メチルアミノ)−2−オキソエチル)−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジニウム塩酸塩(化合物30−18、8.8g、収量100%)が灰白色の固体として生じた。MS(ESI):m/z 304[M+H]+。
化合物86の調製
4−(3−ヒドロキシ−3−(2−(メチルアミノ)−2−オキソエチル)−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジニウム塩酸塩(化合物30−18、8.8g、22.6mmol、1.0当量)と水酸化リチウム(949mg、22.6mmol、1.0当量)のジメチルホルムアミド(80mL)中の混合物を、40℃で1時間撹拌し、次いで化合物30−2(7.6g、45.2mmol、2.0当量)を加え、混合物を、撹拌しながら1時間120℃に加熱した。完了してから、混合物を水に注ぎ、ジクロロメタンで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ、真空中で濃縮すると粗生成物が生じ、それをシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン中のメタノール)により精製し、次いで0.1%アンモニア水溶液中でリバースフラッシュ(reverse flash)により精製すると、2−(3−ヒドロキシ−1−(1−((1S,2S)−2−ヒドロキシ−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)−N−メチルアセトアミド(化合物86、3.4g、収量49.8%)が白色固体として生じた。MS (ESI): m/z 472 [M + H]+. 1H−NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.80−7.63(t, J = 7.2 Hz, 2H), 7.61−7.55 (m, 4H), 7.42−7.40(d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.32−7.28 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.24 (s, 1H), 7.09−7.05 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 5.99−5.98 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 5.77−5.74 (d, J = 12.4 Hz, 2H), 4.72 (s, 1H), 4.26 (s, 1H), 3.13−3.11 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 2.93−2.50 (m, 11H), 1.77−1.68 (m, 2H).
化合物86を、キラルクロマトグラフィーを利用して、4つの異性体、化合物87、化合物88、化合物89、及び化合物90に分離した。
実施例19D:化合物91の調製
スキーム30D.
化合物30−20の調製
2−(2−ニトロフェニル)酢酸(化合物30−19、18.1g、100mmol)の室温のメタノール(150mL)溶液に、チオニルクロリド(13.1g、110mmol)を滴加した。混合物を60℃に加熱し、30分間撹拌した。反応混合物を濃縮すると薄黄色の油が得られ、次いで酢酸エチルで希釈し、NaHCO3及びブラインで洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると、メチル2−(2−ニトロフェニル)アセタート(化合物30−20、19.1g、収量98%)が薄黄色の油として生じた。MS(ESI):m/z 196[M+H]+。
化合物30−21の調製
メチル2−(2−ニトロフェニル)アセタート(化合物30−20、19g、97mmol)のメチルスルフィニルメタン(200mL)溶液に、ヨードメタン(20.7g、146mmol)を室温で加えた。混合物を室温で30分間撹拌した。次いで、混合物に炭酸セシウム(63g、195mmol)を加え、混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで希釈した。有機層を水及びブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると粗生成物が得られ、それをシリカゲル(石油エーテル中の酢酸エチル)で精製すると、メチル2−(2−ニトロフェニル)プロパノアート(化合物30−21、18.7g、収量92%)が無色の油として得られた。MS(ESI):m/z 210[M+H]+。
化合物30−22の調製
メチル2−(2−ニトロフェニル)プロパノアート(化合物30−21、6.0g、28.7mmol)のメタノール(100ml)溶液に、tert−ブチル4−オキソピペリジン−1−カルボキシラート(10.85g、54.5mmol)及びPd/C(10%)(0.6g)を室温で加えた。混合物を、水素雰囲気下室温で一晩撹拌した。混合物を濾過すると、tert−ブチル4−(2−(1−メトキシ−1−オキソプロパン−2−イル)フェニルアミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物30−22)のメタノール溶液が生じ、それをさらに精製せずに使用した。MS(ESI):m/z 210[M+H]+。
化合物30−23の調製
tert−ブチル4−(2−(1−メトキシ−1−オキソプロパン−2−イル)フェニルアミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物30−22)のメタノール中の混合物に、酢酸(10mL)を加えた。混合物を還流状態で1時間撹拌した。混合物を濃縮し、残渣を水に注ぎ、溶液を炭酸ナトリウム水溶液でpH7に調整した。混合物を酢酸エチルで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。シリカゲル(石油エーテル中の酢酸エチル)で精製すると、tert−ブチル4−(3−メチル−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物30−23、5.77g、収量61%)が白色固体として生じた。MS (ESI): m/z 331 [M + H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.26−7.21 (m, 1H), 7.05 (d, J = 7.2, 1H), 7.49 (t, J = 6.8 Hz, 1H), 4.45−4.38 (m, 1H), 4.31−4.27 (m, 1H), 3.41 (q, J = 7.6 Hz, 1H), 2.83 (t, J = 14.4 Hz, 2H), 2.37−2.27 (m, 2H), 1.73−1.67 (m, 2H), 1.50 (s, 9H), 1.47 (d, J = 7.6Hz, 3H).
化合物30−24の調製
tert−ブチル4−(3−メチル−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物30−23、5.77g、17.5mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(100mL)中の混合物に、メチル2−ブロモアセタート(2.94g、19.3mmol)を加えた。混合物を室温で30分間撹拌した。混合物に、炭酸セシウム(11.4g、35mmol)を加えた。混合物を室温で2時間撹拌した。混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲル(石油エーテル中の酢酸エチル)で精製すると、tert−ブチル4−(3−(2−メトキシ−2−オキソエチル)−3−メチル−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラートw(化合物30−24、3.8g、収量54%)が白色固体として生じた。MS(ESI):m/z 403[M+H]+。
化合物30−25の調製
tert−ブチル4−(3−(2−メトキシ−2−オキソエチル)−3−メチル−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物30−24、11.5g、28.6mmol)のメチルアミン(メタノール中33%、200mL)中の混合物を50℃で一晩撹拌した。別な量のメチルアミン(メタノール中33%、150mL)を加え、反応物を50℃で一晩撹拌した。混合物を冷却し、減圧下で濃縮すると、tert−ブチル4−(3−メチル−3−(2−(メチルアミノ)−2−オキソエチル)−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物30−25、10.0g、収率:86.9%)が茶色の油として生じた。MS(ESI):m/z 346[M−56+H]+。
化合物30−26の調製
tert−ブチル4−(3−メチル−3−(2−(メチルアミノ)−2−オキソエチル)−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物30−25、10.0g、24.9mmol)の塩化水素/メタノール(150mL、3.6N)中の混合物を、室温で2.0時間撹拌した。混合物を濃縮すると、N−メチル−2−(3−メチル−2−オキソ−1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−3−イル)アセトアミド塩酸塩(化合物30−26、9.0g、収量100%)が茶色の油として生じ、それをさらに精製せずに使用した。MS(ESI):m/z 302[M+H]+。
化合物91の調製
N−メチル−2−(3−メチル−2−オキソ−1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−3−イル)アセトアミド塩酸塩(化合物30−26、337mg、1.0mmol)と水酸化リチウム(50.4mg、1.2mmol)のジメチルホルムアミド(3.0mL)中の混合物を、40℃で撹拌しながら1時間撹拌し、次いで6b,7a−ジヒドロアセナフト[1,2−b]オキシレン(化合物30−2、336g、2.0mmol)を加え、混合物を、撹拌しながら5時間120℃に加熱した。完了してから、混合物を水に注ぎ、ジクロロメタンで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をHPLCにより精製すると、2−(1−(1−((1S,2S)−2−ヒドロキシ−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−メチル−2−オキソインドリン−3−イル)−N−メチルアセトアミド(化合物91、10mg、収量2.1%)が得られた。MS (ESI): m/z 470 [M + H]+. 1H−NMR (400 MHz, DMSO) δ 7.77 (d, J = 8.3 Hz, 2 H), 7.54−7.64 (m, 3H), 7.45−7.52 (m, 2H), 7.10−7.26 (m, 3H), 6.94 (t, J = 7.1 Hz, 1H), 5.74 (s, 1H), 5.57 (d, J = 4.6 Hz, 1H), 4.54 (s, 1H), 4.03 − 4.15 (m, 1 H), 3.01 (d, J = 10.2 Hz, 1H), 2.53−2.76 (m, 5 H), 2.41−2.48 (m, 2 H), 2.33 (d, J = 4.1 Hz, 3H), 1.53−1.70 (m, 2 H), 1.18 (s, 3H).
実施例19E:化合物93の調製
スキーム30E:
4−(3−ヒドロキシ−3−(2−(メチルアミノ)−2−オキソエチル)−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジニウム塩酸塩(化合物30−18、300mg、0.88mmol)と水酸化リチウム(45mg、1.1mmol)のジメチルホルムアミド(3.0mL)中の混合物を40℃で1時間撹拌し、次いで1−メチル(mthyl)−6b,7a−ジヒドロアセナフト[1,2−b]オキシレン(化合物30−9、400mg、2.2mmol)を加え、混合物を撹拌しながら1時間120℃に加熱した。完了してから、混合物を水に注ぎ、ジクロロメタンで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ、真空中で濃縮した。HPLCにより精製すると、2−(3−ヒドロキシ−1−(1−((1S,2S)−2−ヒドロキシ−2−メチル−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)−N−メチルアセトアミド(化合物93、130mg、収量49.8%)が白色固体として生じた。MS: m/z 486 (M+H+). 1H−NMR (400 MHz, DMSO) δ 7.68−7.80 (m, 3H), 7.48−7.62(m, 3H), 7.41 (d, J =6.7 Hz, 1H), 7.21−7.28(m, 2H), 7.08 (d, J =7.6 Hz, 1H), 6.95 (t, J =7.2 Hz, 1H), 6.07 (s, 1H), 5.36 (s, 1H), 4.44−4.51 (m, 1H), 3.87−4.01 (m, 1H), 3.23 (d, J =9.0 Hz, 1H), 3.08 (t, J =11.0 Hz, 1H), 2.64−2.80 (m, 2H), 2.40−2.47 (m, 1H), 2.35 (s, 3H), 2.15−2.29 (m, 2H), 1.95−2.09 (m, 1H),. 1.62−1.74 (m, 4H), 1.36−1.48 (m, 1H).
実施例19F:化合物94の調製
スキーム30F:
N−メチル−2−(3−メチル−2−オキソ−1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−3−イル)アセトアミド塩酸塩(化合物30−26、300mg、0.9mmol)と水酸化リチウム(44.6mg、1.06mmol)のジメチルホルムアミド(3.0mL)中の混合物を40℃で1時間撹拌し、次いで1−メチル−6b,7a−ジヒドロアセナフト[1,2−b]オキシレン(化合物30−9、400g、2.2mmol)を加え、混合物を撹拌しながら5時間120℃に加熱した。完了してから、混合物を水に注ぎ、ジクロロメタンで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ、真空中で濃縮した。HPLCにより精製すると、2−(1−(1−((1S,2S)−2−ヒドロキシ−2−メチル−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−メチル−2−オキソインドリン−3−イル)−N−メチルアセトアミド(化合物94、200mg、収量46.0%)が生じた。MS (ESI): m/z 484 [M + H]+. 1H−NMR (400 MHz, DMSO) δ 7.73−7.80 (m, 2H), 7.49−7.64 (m, 4H), 7.42 (d, J =7.0 Hz, 1 H), 7.20 (t, J = 9.5 Hz, 2H), 7.10 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 6.94 (t, J = 7.3 Hz, 1H), 5.34 (s, 1H), 4.48 (s, 1H), 3.94 − 4.06 (m, 1 H), 3.24 (d, J = 10.3 Hz, 1H), 3.09 (t, J = 11.3 Hz, 1H), 2.67 (dd, J = 15.4, 3.6 Hz, 1H), 2.56 (dd, J = 14.9, 4.3 Hz, 1H), 2.38−2.48 (m, 1 H), 2.33 (t, J =4.6 Hz, 3H), 2.19−2.30 (m, 2 H), 1.96−2.06 (m, 1 H), 1.63−1.74 (m, 4 H), 1.38−1.48 (m, 1 H), 1.13−1.20 (m, 3H).
実施例20A:化合物95の調製
スキーム31A:
化合物31−1の調製
tert−ブチル4−(3−メチル−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物30−23、1.34g、4.06mmol)のジメチルホルムアミド(20mL)溶液に、0℃の水素化ナトリウム(0.19g、8.12mmol)を加えた。混合物を30分間撹拌し、次いで2−(クロロメチル)オキサゾール(0.95g、8.12mmol)のジメチルホルムアミド溶液を加え、生じた混合物を0℃で30分間撹拌した。水を加え、水層を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール)により精製すると、tert−ブチル−4−(3−メチル−3−(オキサゾール−2−イルメチル)−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物30−23、0.26g、収率15.5%)が黄色固体として生じた。1H−NMR (400MHz, CDCl3) : 7.40 (s, 1 H), 7.20 (t, J = 7.6 Hz, 1 H), 7.13 (d, J = 7.6 Hz, 1 H), 7.01 (t, J = 7.6 Hz, 1 H), 6.95 (d, J = 7.6 Hz, 1 H), 6.88 (s, 1 H), 4.39−4.43 (m, 1H), 4.27−4.33 (m, 2 H), 3.26−3.36 (m, 2 H), 2.75−2.93 (m, 2 H), 2.27−2.35 (m, 2 H), 1.69−1.72 (m, 2 H), 1.52 (s, 9 H), 1.51 (s, 3 H). m/z 412.1[M+H]+.
化合物31−2の調製
tert−ブチル−4−(3−メチル−3−(オキサゾール−2−イルメチル)−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物31−2、120mg、0.29mmol)の、塩化水素酸のメタノール(5mL)溶液中の混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮すると、粗製の3−メチル−3−(オキサゾール−2−イルメチル)−1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−2−オン(化合物31−2、90mg)が黄色の油として得られた。m/z 312.1[M+H]+。
化合物95の調製
3−メチル−3−(オキサゾール−2−イルメチル)−1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−2−オン(化合物31−2、90mg、0.29mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)溶液に、6b,7a−ジヒドロアセナフト[1,2−b]オキシレン(97mg、0.58mmol)を加えた。反応混合物を120℃に加熱し、1時間撹拌した。室温に冷却した後、水を加え、水層を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。生じた固体をTLC(ジクロロメタン/メタノール)により精製すると、1−(1−(2−ヒドロキシ−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−メチル−3−(オキサゾール−2−イルメチル)インドリン−2−オン(化合物95、60mg、44%)が黄色固体として生じた。1H−NMR (400MHz, CDCl3) : 7.79 (t, J = 8.0 Hz, 2 H), 7.56−7.62 (m, 4 H), 7.36 (d, J = 7.2 Hz, 1 H), 7.19−7.21 (m, 2 H), 7.06−7.12 (s, 1 H), 6.93−7.04 (m, 1 H), 6.84 (d, J = 8.4 Hz, 1 H), 5.79 (s, 1 H), 4.74 (s, 1 H), 4.35 (s, 1 H), 3.23−3.32 (m, 2 H), 3.11−3.16 (m, 1 H), 3.90−3.96 (s, 1 H), 2.71−2.75 (m, 1 H), 2.45−2.59 (m, 3 H), 1.62−1.77 (m, 2 H), 1.50 (s, 3 H). m/z 480.2[M+H]+.
実施例20B:化合物96、97、及び98の調製
スキーム31B:
化合物31−3の調製
tert−ブチル4−(3−メチル−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物30−23、4.96g、15.0mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(50mL)溶液に、炭酸セシウム(9.77g、30.00mmol)を加えた。反応物を周囲温度で30分間撹拌し、次いでメチル2−ブロモアセタート(3.44g、22.5mmol)を加えた。反応物を周囲温度で1時間撹拌した。水を加え、水層を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機液をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。生じた固体をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル)により精製すると、tert−ブチル4−(3−(2−メトキシ−2−オキソエチル)−3−メチル−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物31−3、4.76g、11.71mmol)が白色固体として得られた。m/z 347.2(M−56+1)+。
化合物31−4の調製
tert−ブチル4−(3−(2−メトキシ−2−オキソエチル)−3−メチル−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物31−3、0.80g、2.0mmol)の溶液に、塩化水素酸のメタノール溶液を加えた。反応物を周囲温度で30分間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を炭酸水素ナトリウムの飽和溶液によりpH=8に調整した。水性液をジクロロメタンで抽出し、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると、メチル2−(3−メチル−2−オキソ−1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−3−イル)アセタート(化合物31−4、576mg、95%)が白色固体として得られた。m/z 303.2[M+H]+。
化合物31−5の調製
メチル2−(3−メチル−2−オキソ−1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−3−イル)アセタート(化合物31−4、574mg、1.89mmol)のジメチルホルムアミド(20mL)溶液に、6b,7a−ジヒドロアセナフト[1,2−b]オキシレン(0.64g、3.78mmol)を加えた。反応混合物を120℃に加熱し、1時間撹拌した。室温に冷却した後、水を加え、水層をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると、2−(1−(1−(2−ヒドロキシ−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−メチル−2−オキソインドリン−3−イル)酢酸(化合物31−5、670mg、77%)が黄色固体として得られた。m/z 457.3[M+H]+。
化合物31−6の調製
2−(1−(1−(2−ヒドロキシ−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−メチル−2−オキソインドリン−3−イル)酢酸(化合物31−5、670mg、1.47mmol)のジクロロメタン(20mL)溶液に、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(0.56g、2.94mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.4g、2.94mmol)、トリエチルアミン(0.45g、4.41mmol)、及びアンモニアのテトラヒドロフラン溶液(20mL)を加えた。反応混合物を35℃に加熱し、12時間撹拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウムで洗浄し、有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると、2−(1−(1−(2−ヒドロキシ−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−メチル−2−オキソインドリン−3−イル)アセトアミド(化合物31−6、648mg、1.28mmol)が黄色固体として得られた。m/z 456.1[M+H]+。
化合物96の調製
2−(1−(1−(2−ヒドロキシ−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−メチル−2−オキソインドリン−3−イル)アセトアミド(化合物31−6、548mg、1.21mmol)の1,1−ジメトキシ−N,N−ジメチルメタンアミン(10mL)中の混合物を120℃に加熱し、1.5時間撹拌した。混合物を濃縮し、次いで抱水ヒドラジン(5mL)及び酢酸(10mL)を加えた。混合物を90℃に加熱し、1.5時間撹拌した。室温に冷却した後、反応混合物を濃縮し、残渣を水酸化ナトリウムの溶液(1N)でpH=8に調整した。水層を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。生じた固体をシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン/0.1%水酸化アンモニウム含むメタノール)により精製すると、3−((1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)メチル)−1−(1−(2−ヒドロキシ−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−メチルインドリン−2−オン(化合物96、0.3g、0.6mmol)が黄色固体として得られた。1H−NMR (400MHz, CDCl3) : 7.72−7.80 (m, 3 H), 7.47−7.54 (m, 4 H), 7.14−7.20 (m, 2 H), 7.10 (t, J = 8.0 Hz, 1 H), 7.01 (t, J = 7.2 Hz, 1 H), 5.70 (s, 1 H), 4.69 (s, 1 H), 4.13 (s, 1 H), 3.32 (d, J = 14.4 Hz, 1 H), 3.15 (d, J = 14.4 Hz, 1 H), 2.98 (d, J = 8.0 Hz, 1 H), 2.88 (s, 1 H), 2.38−2.57 (m, 4 H), 1.50−1.59 (m, 2 H), 1.40 (s, 3 H). m/z 480.2[M+H]+.
化合物97及び98の調製
3−((1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)メチル)−1−(1−(2−ヒドロキシ−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−メチルインドリン−2−オン(化合物96、0.14g、0.3mmol)のジメチルホルムアミド(10mL)溶液に、一酸化銀(I)銀(III)(0.10g、0.45mmol)、炭酸カリウム(0.08g、0.6mmol)、及びヨードメタン(0.09g、0.6mmol)を加えた。反応混合物を40℃に加熱し、12時間撹拌した。水を加え、水層を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。生じた固体をTLC(ジクロロメタン/メタノール)により精製すると、1−(1−(2−ヒドロキシ−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−メチル−3−((1−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)メチル)インドリン−2−オン(化合物97、20mg、14%)及び1−(1−(2−ヒドロキシ−1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−メチル−3−((1−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)メチル)インドリン−2−オン(化合物98、10mg、7%)が黄色の固体として得られた。
化合物97:1H−NMR (400MHz, CDCl3) : 7.77 (t, J = 6.8 Hz, 2 H), 7.52−7.60 (m, 5 H), 7.19−7.21 (m, 2 H), 7.09 (d, J = 6.8 Hz,1 H), 7.01−7.04 (m, 1 H), 5.75 (s, 1 H), 4.72 (s, 1 H), 4.22−4.27 (m, 1 H), 3.60 (s, 3 H), 3.22 (s, 2 H), 3.07−3.18 (m, 1 H), 2.91−2.96 (m, 1 H), 2.36−2.67 (m, 4 H), 1.49−1.68 (m, 5 H). m/z 494.2[M+H]+.
化合物98:1H−NMR (400MHz, CDCl3) : 7.77−7.81 (m, 2 H), 7.65 (d, J = 4.0 Hz, 1 H), 7.58−7.62 (m, 4 H), 7.10−7.22 (m, 3 H), 6.96 (t, J = 7.2 Hz, 1 H), 5.83 (s, 1 H), 4.78 (s, 1 H), 4.40−4.46 (m, 1 H), 3.66 (s, 3 H), 3.03−3.30 (m, 4 H), 2.46−2.77 (m, 4 H), 1.74−1.79 (m, 2 H), 1.53 (s, 3 H). m/z 494.4[M+H]+.
実施例20C:化合物99の調製
スキーム31C.
化合物31−8の調製
1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)インドリン−2,3−ジオン(化合物31−7、500mg、1.31mmol)と、インジウム(503mg、2.61mmol)と、メチル2−ブロモアセタート(398mg、2.61mmol)と、ヨウ化ナトリウム(196mg、1.31mmol)と、N,N−ジメチルホルムアミド(8mL)の混合物を室温で16時間撹拌した。混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で除去すると、粗生成物が生じ、それをシリカゲル(ジクロロメタン/メタノール)により精製すると、メチル2−(1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−ヒドロキシ−2−オキソインドリン−3−イル)アセタート(化合物31−8、360mg、収率60%)が黄色固体として得られた:MS(ESI):m/z 457.1[M+1]+。
化合物31−9の調製
メチル2−(1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−ヒドロキシ−2−オキソインドリン−3−イル)アセタート(化合物31−8、360mg、0.79mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液を、水酸化リチウム水和物(166mg、3.95mmol)の水(6mL)溶液に加えた。混合物を40℃で3時間撹拌した。混合物を0℃に冷却し、混合物のpHを1N塩酸により5に調整した。混合物を酢酸エチルで抽出し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を除去すると、2−(1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−ヒドロキシ−2−オキソインドリン−3−イル)酢酸(化合物31−9、320mg、収率92%)が黄色固体として生じた:MS(ESI):m/z 443.1[M+1]+。
化合物31−10の調製
2−(1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−ヒドロキシ−2−オキソインドリン−3−イル)酢酸(化合物31−9、320mg、0.72mmol)のジクロロメタン(8mL)溶液に、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(hHydroxybenzotriazole)(195mg、1.44mmol)、N1−((エチルイミノ)メチレン)−N3,N3−ジメチルプロパン−1,3−ジアミン塩酸塩(275mg、1.44mmol)、トリエチルアミン(219mg、2.17mmol)、及び2,2−ジメトキシエタンアミン(152mg、1.45mmol)を加えた。混合物を室温で16時間撹拌した。炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、有機相を分離し、水層をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で除去すると粗生成物が得られ、それをTLC(ジクロロメタン/メタノール)により精製すると、2−(1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−ヒドロキシ−2−オキソインドリン−3−イル)−N−(2,2−ジメトキシエチル)アセトアミド(化合物31−10、300mg、収率78%)が黄色固体として生じた:MS(ESI):m/z 530.1[M+1]+。
化合物31−11の調製
2−(1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−ヒドロキシ−2−オキソインドリン−3−イル)−N−(2,2−ジメトキシエチル)アセトアミド(化合物31−10、300mg、0.57mmol)の6N塩酸(4mL)及びテトラヒドロフラン(4mL)中の溶液を室温で1時間撹拌した。炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、有機相を分離し、水層をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で除去すると、2−(1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−ヒドロキシ−2−オキソインドリン−3−イル)−N−(2−オキソエチル)アセトアミド(化合物31−11、260mg、収率95%)が黄色固体として生じた:MS(ESI):m/z 484.1[M+1]+。
化合物99の調製
2−(1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−ヒドロキシ−2−オキソインドリン−3−イル)−N−(2−オキソエチル)アセトアミド(化合物31−11、260mg、0.54mmol)のジクロロメタン(5mL)溶液を、ヨウ素(137mg、0.54mmol)と、トリフェニルホスフィン(141mg、0.54mmol)と、トリエチルアミン(109mg、1.08mmol)の混合物に加えた。生じた混合物を室温で30分間撹拌した。炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、有機相を分離し、水層をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で除去すると、粗生成物が得られ、それをHPLCにより精製すると、1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−ヒドロキシ−3−(オキサゾール−2−イルメチル)インドリン−2−オン(化合物99、18mg、収率7%)が黄色固体として生じた:MS (ESI): m/z 466.1 [M+1]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.71−7.69 (m, 1H), 7.64−7.62 (m, 1H), 7.55−7.44 (m, 4H), 7.30−7.28 (m, 2H), 7.20−7.14 (m, 2H), 7.05−7.00 (m, 2H), 4.96 (m, 1H), 4.21−4.17 (m, 1H), 3.42−3.34 (m, 3H), 3.27−3.23 (m, 1H), 3.00−2.97 (m, 1H), 2.79−2.76 (m, 1H), 2.53−2.31 (m, 4H), 1.70−1.62 (m, 2H).
実施例20D:化合物100の調製
スキーム31D.
化合物31−12の調製
8−ブロモイソキノリン(1.5g、7.3mmol)と、Q−phos(52mg、0.073mmol)と、Pd(dba)2(63mg、0.11mmol)の乾燥THF(30mL)中の懸濁液に、40mLの(2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル)亜鉛(II)ブロミド溶液(20ml、0.5M)をN2下で加えた。生じた混合物を80℃で一晩加熱した。溶媒を真空下で蒸発させ、粗製の残渣を酢酸エチルで希釈し、水で洗浄した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、溶媒を真空下で蒸発させると残渣が得られ、それをシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、tert−ブチル2−(イソキノリン−8−イル)アセタート(化合物31−12、1.33g、収量75%)が白色固体として得られた。MS m/z 244[M+1]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.46 (s, 1H), 8.56−8.54(d, J = 5.6 Hz 1H), 7.76−7.74 (d, J = 8.0 Hz 1H), 7.66−7.61 (m, 2H),7.48−7.47(d, J = 6.8 Hz 1H ),4.07(s,2H), 1.42(s,9H).
化合物31−13の調製
P−トルエンスルホニルクロリド(1.58g、8.2mmol)を、tert−ブチル2−(イソキノリン−8−イル)アセタート(化合物31−12、1.33g、5.5mmol)とKCN(1.07g、16.5mmol)のCH2Cl2/H2O中の激しく撹拌されている溶液に加え、反応混合物を25℃で一晩撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、CH2Cl2で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4で乾燥させ、濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーにより、tert−ブチル2−(1−シアノ−2−トシル−1,2−ジヒドロイソキノリン−8−イル)アセタート(化合物31−13、800mg、収量34%)が白色固体として生じた。MS m/z 425[M+1]+。
化合物31−14の調製
tert−ブチル2−(1−シアノ−2−トシル−1,2−ジヒドロイソキノリン−8−イル)アセタート(化合物31−13、800mg、1.88mmol)のTHF(20mL)溶液を、0℃のt−BuOK(THF中1M、5.64mL、5.64mmol)に加え、次いで混合物を室温で6時間撹拌した。混合物を水でクエンチし、EtOAcで抽出した。合わせた有機層を水及びブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーにより、tert−ブチルtert−ブチル8−アミノシクロペンタ[ij]イソキノリン−7−カルボキシラート(化合物31−14、257mg、収率:51%)が白色固体として生じた。MS m/z269[M+1]+。
化合物31−15の調製
8−アミノシクロペンタ[ij]イソキノリン−7−カルボキシラート(7−4)(化合物31−14、257mg、0.96mmol)のジオキサン及び1NのHCl(9:1)(10mL)中の溶液を、3時間還流加熱し、次いで混合物をEtOAcで希釈した。NaHCO3溶液を加えてpHを8に調整し、次いで混合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機層を水及びブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーにより、シクロペンタ[ij]イソキノリン−8(7H)−オン(化合物31−15、100mg、収量62%)が白色固体として生じた。MS m/z 170[M+1]+。
化合物31−16の調製
テトラヒドロフラン(5mL)中のシクロペンタ[ij]イソキノリン−8(7H)−オン(7−5)(化合物31−15、100mg、0.59mmol)及びエチル2−(2−オキソ−1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−3−イル)アセタート(267mg、0.89mmol)を含む密封されたチューブに、チタンエトキシド(831mg、2.95mmol)を加えた。混合物を、マイクロ波条件下で8時間130℃に加熱し、次いでシアノ水素化ホウ素ナトリウム(223mg、3.54mmol)を加え、混合物をマイクロ波条件下で100℃で1時間加熱した。混合物を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、エチル2−(1−(1−(7,8−ジヒドロシクロペンタ[ij]イソキノリン−8−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)アセタート(化合物31−16、77mg、29%)が白色固体として生じた。(ESI):m/z 456[M+H]。
化合物100の調製
エチル2−(1−(1−(7,8−ジヒドロシクロペンタ[ij]イソキノリン−8−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)アセタート(化合物31−16、70mg、0.15mmol)のTHF(2mL)溶液を、CH3NH2水溶液(1mL)に加え、混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を除去し、粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、2−(1−(1−(7,8−ジヒドロシクロペンタ[ij]イソキノリン−8−イル)ピペリジン−4−イル)−3−ヒドロキシ−2−オキソインドリン−3−イル)−N−メチルアセトアミド(化合物100、28mg、40%)が白色固体として生じた。(ESI): m/z 457[M+H]. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.55−8.54(d, J=5.6 Hz, 1H), 7.75−7.71(t, J1=8.0 Hz, J2=7.2 Hz,1H), 7.64−7.62(d, J=8.4 Hz, 1H),7.51−7.50 (d, J=6.0 Hz, 1H), 7.46−7.44(d, J=6.4 Hz, 1H), 7.41−7.39(d, J=7.2 Hz, 1H),7.31−7.29 (m, 1H), 7.27−7.23(m, 1H),7.07−7.04(t, J1=7.6 Hz, J2=7.2 Hz,1H), 6.05−6.03(m, 1H),5.81−5.70(m, 1H), 4.89−4.87(m,1H), 4.27−4.23(m,1H), 3.57−3.45(m, 2H), 3.13−3.07 (m,1H), 2.88−2.87 (m, 4H), 2.78−2.74 (m, 1H), 2.57−2.35(m,4H), 1.77−1.68(m, 3H).
実施例20E:化合物101の調製
スキーム31E.
化合物31−17の調製
2,3,8,8a−テトラヒドロシクロペンタ[ij]イソキノリン−7(1H)−オン(519mg、3mmol)のギ酸(5mL)溶液に、HCHO(水溶液)(1mL)を加え、混合物を16時間80℃に加熱した。完了してから、反応混合物を冷却し、NaHCO3溶液を加えてpHを8に調整し、混合物をDCMで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、1−メチル−2,3,8,8a−テトラヒドロシクロペンタ[ij]イソキノリン−7(1H)−オン(化合物31−17、368mg、66%)が黄色固体として生じた。MS m/z 188[M+1]+。
化合物31−18の調製
テトラヒドロフラン(3mL)中の1−メチル−2,3,8,8a−テトラヒドロシクロペンタ[ij]イソキノリン−7(1H)−オン(化合物31−17、187mg、1mmol)及びエチル2−(2−オキソ−1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−3−イル)アセタート(151mg、0.5mmol)を含む密封されたチューブに、チタンエトキシド(570mg、2.5mmol)を加えた。混合物をマイクロ波条件下で8時間130℃に加熱し、次いでシアノ水素化ホウ素ナトリウム(186mg、3mmol)を加え、混合物をマイクロ波条件下で1時間100℃に加熱した。混合物を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、エチル2−(1−(1−(1−メチル−1,2,3,7,8,8a−ヘキサヒドロシクロペンタ[ij]イソキノリン−8−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)アセタート(化合物31−18、36mg、15%)が白色固体として生じた。(ESI):m/z 474[M+H]。
化合物101の調製
エチル2−(1−(1−(1−メチル−1,2,3,7,8,8a−ヘキサヒドロシクロペンタ[ij]イソキノリン−8−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)アセタート(化合物31−18、36mg、0.08mmol)のテトラヒドロフラン(THF、1mL)溶液に、メチルアミン(40%w/w水溶液、1mL)を加えた。混合物を室温で一晩撹拌し、逆相クロマトグラフィーにより精製すると、2−(3−ヒドロキシ−1−(1−(1−メチル−1,2,3,7,8,8a−ヘキサヒドロシクロペンタ[ij]イソキノリン−8−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イル)−N−メチルアセトアミド(化合物101、7mg、19%)が白色固体として生じた。MS(ESI) m/z: 475[M+1]+1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.42−7.40(d, J=7.6 Hz, 1H), 7.35−7.31(t, J1=8.0 Hz,J2=8.0 Hz, 1H), 7.22−7.19(m,3H),7.10−7.00(m, 2H), 6.07−6.03(m,1H), 4.46−4.44(m,1H), 4.23−4.19(m,1H), 3.14−3.00(m,4H), 2.87−2.75(m,6H), 2.72−2.67 (m, 1H), 2.64−2.50 (m, 3H), 2.47−2.24(m,5H), 2.22−2.17(m,1H), 1.92−1.60(m,4H).
実施例21:化合物102の調製
スキーム32.
化合物32−1の調製
2−(2−ニトロフェニル)酢酸(18.1g、100mmol)の室温のメタノール(150mL)溶液に、チオニルクロリド(13.1g、110mmol)を滴加した。混合物を60℃に加熱し、30分間撹拌した。反応混合物を濃縮すると薄黄色の油が得られ、酢酸エチルで希釈し、NaHCO3及びブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると、メチル2−(2−ニトロフェニル)アセタート(化合物32−1、19.1g、収率:98%)が薄黄色の油として生じた。MS (ESI): m/z 196 [M + H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.12 (dd, 1H, J = 8.4, 1.2 Hz), 7.61 (m, 1H), 7.49 (m, 1H), 7.36 (d, 1H, J = 7.6 Hz), 4.04 (s, 2H), 3.72 (s, 1H).
化合物32−2の調製
メチル2−(2−ニトロフェニル)アセタート(化合物32−1、9.75g、50mmol)、パラジウムカーボン10%Pd(530mg、5mmol)のメタノール(100mL)中の混合物を水素下(1気圧)室温で一晩撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を濃縮すると、メチル2−(2−アミノフェニル)アセタート(化合物32−2、8.02g、収率:97%)が薄黄色の油として生じた。MS (ESI): m/z 166 [M + H]+. 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 6.94 (m, 2H), 6.64 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 6.51 (m, 1H), 4.88 (s, 2H), 3.59 (s, 3H), 3.52 (s, 2H).
化合物32−3の調製
メチル2−(2−アミノフェニル)アセタート(化合物32−2、3.30g、20mmol)と、tert−ブチル4−オキソピペリジン−1−カルボキシラート(4.38g、22mmol)と、酢酸(HOAc、600mg、10mmol)のジクロロメタン(80mL)中の混合物を室温で2時間撹拌し、次いでナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(6.36g、30mmol)を少量ずつ加え、40℃に加熱し、一晩撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、ジクロロメタンで希釈し、水及び炭酸水素ナトリウムで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると粗生成物が得られた。シリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、tert−ブチル4−(2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物32−3、2.65g、収率:42%)が薄黄色の固体として生じた。MS (ESI): m/z 261 [M + H − 56]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.24 (m, 2H), 7.01 (m, 2H), 4.41 (m, 1H), 4.28 (br s, 2H), 3.53 (s, 2H), 2.83 (br s, 2H), 2.32 (m, 2H), 1.70 (m, 2H), 1.50 (s, 9H).
化合物32−4の調製
トリフルオロ酢酸(11.2g、99mmol)を、tert−ブチル4−(3−(2−メトキシ−2−オキソエチル)−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物32−3、6.27g、19.8mmol)の乾燥ジクロロメタン(100mL)溶液に加えた。混合物を室温で1時間撹拌し、濃縮すると、メチル2−(2−オキソ−1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−3−イル)アセタートTFA塩(化合物32−4、12g、収量99%)が薄黄色の油として生じた。MS(ESI):m/z 217[M+H]+。
化合物32−5の調製
2−(2−オキソ−1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−3−イル)アセタートTFA塩(化合物32−4、12g、19.8mmol)とトリエチルアミン(10.0g、99mmol)のN,N−ジメチルメタンアミド(50mL)中の混合物に、1−ブロモ−1,2−ジヒドロアセナフチレン(5.09g、21.7mmol)を加えた。生じた混合物を室温で5時間撹拌した。混合物を酢酸エチルで希釈し、水及びブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると粗生成物が得られ、それをシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)インドリン−2−オン(化合物32−5、5.78g、収率:79%)が緑色の固体として生じた。MS(ESI):m/z 369[M+H]+。
化合物102の調製
1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)インドリン−2−オン(化合物32−5、1.0g、2.7mmol)と、エチル2−オキソアセタート(トルエン中50%、0.83mL、4.1mmol)とピリジン(462mg、5.4mmol)のメタノール(30mL)中の混合物を還流状態で3時間撹拌した。生じた混合物を冷却し、濃縮した。残渣をHPLCにより精製すると、(E)−1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−(2−オキソ−2−(ピペリジン−1−イル)エチリデン)インドリン−2−オン(化合物102、440mg、収量33%)が橙色の固体として生じた。MS (ESI): m/z 492 [M + H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.71 〜 7.62 (m, 3H), 7.57 〜 7.52 (m, 2H), 7.46 (t, 1H, J = 7.6 Hz), 7.30 〜 7.26 (m, 2H), 7.18 (s, 1H), 7.13 (d, 1H, J = 7.6 Hz), 4.97 (t, 1H, J = 5.2 Hz), 4.28 〜 4.22 (m, 1H), 3.73 (m, 2H), 3.48 〜 3.40 (m, 4H), 3.00 (d, 1H, J = 11.2 Hz), 2.79 (d, 1H, J = 10 Hz), 2.56 〜 2.33 (m, 4H), 1.72 〜 1.59 (m, 8H).
実施例22A:化合物104、105、106、及び107の調製
スキーム33A.
化合物33−1の調製
3,4−ジヒドロナフタレン−1(2H)−オン(7.3g、50mmol)のMeOH(80mL)溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(2.85g、75mmol)を加えた。生じた混合物を室温で1.5時間撹拌した。完了後、反応物を水でクエンチし、次いで溶媒を除去し、残渣をジクロロメタン及び水に溶解させた。水層をジクロロメタンで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると、粗生成物1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−オール(化合物33−1、7.3g、収率:99%)が白色の油として得られた。MS(ESI):m/z:131[M−17(−OH)]+。
化合物33−2の調製
1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−オール(化合物33−1、7.3g、50mmol)のジクロロメタン(80mL)溶液に、三臭化リン(26.7g、100mmol)を加えた。混合物を室温で3時間撹拌した。完了後、反応物を水でクエンチし、炭酸水素ナトリウム水溶液でpH=8に調整した。混合物をジクロロメタンで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると、粗生成物1−ブロモ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン(化合物33−2、7.0g、収率:70%)が黄色の油として得られた。MS(ESI):m/z:131[M−78(−Br)]+。
化合物33−3の調製
1−ブロモ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン(化合物33−2、7.0g、33.5mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(60mL)溶液に、トリエチルアミン(10.1g、100.5mmol)をゆっくりと加えた。混合物を60℃で一晩撹拌した。完了後、溶液をEtOAc/PEで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると、粗生成物1,2−ジヒドロナフタレン(化合物33−3、4.0g、収率:90%)が、濃い黄色の油として得られた。
化合物33−4の調製
1,2−ジヒドロナフタレン(化合物33−3、390mg、3.0mmol)のジメチルスルホキシド(5mL)と水(1mL)中の溶液に、N−ブロモスクシンイミド(641mg、3.6mmol)をゆっくりと加えた。混合物を室温で3時間撹拌した。完了後、溶液をジエチルエーテルで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過すると溶液が得られ、それを次の工程に直接使用した。
化合物33−5の調製
1−ブロモ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2−オール(化合物33−4)のジエチルエーテル(60mL)溶液に、水酸化ナトリウム(600mg、15mmol)を加えた。混合物を室温で一晩撹拌した。完了後、溶液をEtOAcで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮すると、粗生成物1a,2,3,7b−テトラヒドロナフト[1,2−b]オキシレン(化合物33−5)が黄色の油として得られた(160mg、収率:37%)MS(ESI):m/z:147[M+H]+。
化合物104、105、106、及び107の調製
N−メチル−2−(3−メチル−2−オキソ−1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−3−イル)アセトアミドHCl塩(337mg、1.0mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)溶液に、水酸化リチウム水和物(84mg、2.0mmol)を加えた。混合物を室温で30分間撹拌し、次いで、化合物1a,2,3,7b−テトラヒドロナフト[1,2−b]オキシレン(化合物33−5、292mg、2.0mmol)を加えた。生じた混合物をマイクロ波下で100℃で2時間撹拌した。完了後、混合物をHPLCにより精製すると生成物が得られ、それをキラルHPLCにより精製すると、目的化合物が得られた。
白色固体である2−((R)−1−(1−((1S,2S)−2−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−メチル−2−オキソインドリン−3−イル)−N−メチルアセトアミド(化合物104、14mg、収率:3.2%)MS (ESI): m/z: 448 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, MeOD) δ: 7.74(d, 1H, J=7.6 Hz), 7.28−7.02(m, 8H), 4.21−4.16(m, 2H), 3.76(d, 1H, J=6.8 Hz), 3.12−3.09(m, 2H), 2.84−2.81(m, 3H), 2.74(d, 2H, J=14.4 Hz), 2.65−2.58(m, 2H), 2.47(s, 3H), 2.40−2.37(m, 1H), 2.10−2.06(m, 1H), 1.86−1.71(m, 3H), 1.31(s, 3H).
白色固体である2−((S)−1−(1−((1S,2S)−2−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−メチル−2−オキソインドリン−3−イル)−N−メチルアセトアミド(化合物105、(20mg、収率:4.5%)MS (ESI): m/z: 448 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, MeOD) δ: 7.74(d, 1H, J=8.0 Hz), 7.30−7.02(m, 8H), 4.22−4.16(m, 2H), 3.76(d, 1H, J=7.2 Hz), 3.13−3.09(m, 2H), 2.84−2.73(m, 5H), 2.64−2.57(m, 2H), 2.48(s, 3H), 2.42−2.39(m, 1H), 2.10−2.06(m, 1H), 1.86−1.81(m, 2H), 1.65(d, 1H, J=12.0 Hz), 1.31(s, 3H).
白色固体である2−((S)−1−(1−((1R,2R)−2−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−メチル−2−オキソインドリン−3−イル)−N−メチルアセトアミド(化合物106、13mg、収率:3.0%)MS (ESI): m/z: 448 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, MeOD) δ: 7.74(d, 1H, J=8.0 Hz), 7.29−7.02(m, 8H), 4.22−4.15(m, 2H), 3.77(d, 1H, J=7.2 Hz), 3.13−3.10(m, 2H), 2.84−2.73(m, 5H), 2.65−2.56(m, 2H), 2.48(s, 3H), 2.42−2.38(m, 1H), 2.10−2.06(m, 1H), 1.86−1.81(m, 2H), 1.66(d, 1H, J=11.6 Hz), 1.30(s, 3H).
白色固体である2−((R)−1−(1−((1R,2R)−2−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−メチル−2−オキソインドリン−3−イル)−N−メチルアセトアミド(化合物107、14mg、収率:3.2%)MS (ESI): m/z: 448 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, MeOD) δ: 7.74(d, 1H, J=7.6 Hz), 7.30−7.02(m, 8H), 4.22−4.16(m, 2H), 3.77(d, 1H, J=7.2 Hz), 3.13−3.10(m, 2H), 2.85−2.73(m, 5H), 2.65−2.59(m, 2H), 2.47(s, 3H), 2.40−2.36(m, 1H), 2.10−2.06(m, 1H), 1.86−1.71(m, 3H), 1.31(s, 3H).
実施例22B:化合物108及び109の調製
スキーム33B.
化合物33−6の調製
トリメチルスルホキソニウムヨージド(86mg、0.39mmol)と炭酸セシウム(128mg、0.39mmol)のアセトニトリル(20mL)中の混合物を50℃で1時間撹拌した。1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)インドリン−2,3−ジオン(100mg、0.26mmol)を加えた。生じた混合物を50℃で1時間撹拌した。混合物を冷却し、濾過した。濾液を濃縮すると、1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)スピロ[インドリン−3,2’−オキシラン]−2−オン(化合物33−6、95mg、収率:92%)が白色固体として生じ、それをさらに精製せずに次の工程で使用した。MS(ESI):m/z:397[M+H]+。
化合物108の調製
1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)スピロ[インドリン−3,2’−オキシラン]−2−オン(化合物33−6、95mg、0.24mmol)のメタノール(5mL)溶液に、水酸化アンモニウム(28%溶液、4mL)を加えた。生じた混合物を50℃で2時間撹拌した。混合物を冷却し、濃縮した。残渣をHPLCにより精製すると3−(アミノメチル)−1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−ヒドロキシインドリン−2−オン(化合物108、45mg、収率:45%)が得られた。MS (ESI): m/z: 414 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.73 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.65 (d,1H, J = 8.0 Hz), 7.55 (t, 1H, J = 7.2 Hz), 7.51 〜 7.46 (m, 2H), 7.33 (t, 2H, J = 6.0 Hz), 7.28 (t, 1H, J = 8.0 Hz), 7.14 (d, 1H, J = 7.6 Hz), 7.01 (t, 1H, J = 6.8 Hz), 4.94 (m, 1H), 4.02 (m, 1H), 3.37 (m, 3H), 2.94 (m, 1H), 2.83 〜 2.73 (m, 2H), 2.54 (m, 1H), 2.44 〜 2.26 (m, 4H), 1.63 〜 1.49 (m, 4H).
化合物109の調製
3−(アミノメチル)−1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−ヒドロキシインドリン−2−オン(化合物108、115mg、0.27mmol)のジクロロメタン(5mL)溶液に、トリエチルアミン(56mg、0.55mmol)を加えた。混合物を室温で30分間撹拌した。カルボノクロリジン酸メチル(29mg、0.31mmol)を加えた。生じた混合物を室温で2時間撹拌した。混合物をジクロロメタンで希釈し、水及びブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。残渣をプレHPLCにより精製すると、設計された生成物メチル(1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−3−ヒドロキシ−2−オキソインドリン−3−イル)メチルカルバマート(化合物109、55mg、収率:42%)が得られた。MS (ESI): m/z: 472 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.73 (m, 1H), 7.64 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.56 〜 7.43 (m, 4H), 7.34 〜 7.30 (m, 2H), 7.20 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.09 (t, 1H, J = 7.6 Hz), 5.54 (br s, 1H), 4.95 (m, 1H), 4.14 (m, 1H), 3.75 〜 3.66 (m, 4H), 3.45 〜 3.41 (m, 3H), 2.98 (m, 1H), 2.80 (m, 1H), 2.62 〜 2.42 (m, 4H), 2.31 (t, 1H, J = 11.2 Hz), 1.66 (m, 2H).
実施例23A:化合物110、111、112、113、及び114の調製
スキーム34A.
化合物34−2の調製
化合物34−1(1.58g、5mmol、1.0当量)をトルエン(15mL)に溶解させ、溶液を−78℃に冷却した。BuLi(ヘキサン中2.5M、3mL、7.5mmol)を滴加し、混合物を10分間撹拌し、次いでBF3.Et2O(1.06g、7.5mmol)を加えた。混合物を15分間撹拌し、次いでトルエン(10mL)中の2−(オキシラン−2−イルメチル)イソインドリン−1,3−ジオン(1.02g、5.00mmol)を5分かけて滴加した。混合物を−78℃でさらに2時間撹拌し、次いで室温で一晩撹拌した。反応物をNH4Cl溶液でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルで精製すると、化合物34−2(800mg、31%)が生じた。ESI/MS:420(M−100+1)。
化合物34−3の調製
化合物34−2(0.80g、1.15mol)とヨードメタン(0.32g、2.30mmol)のDMF溶液に、炭酸カリウム(159mg、1.15mmol)を入れた。混合物を室温で2時間撹拌した。混合物を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を無水亜硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルで精製すると、化合物34−3(0.46g、75%)が生じた。ESI/MS:434(M−100+1)。
化合物34−4の調製
化合物34−3(0.46g、0.86mmol)をEtOAc/HCl(5.0mL、2.3mmol/mL)に溶解させた。混合物を2時間撹拌すると、固体が沈殿した。固体を回収し、化合物34−4(0.35g、86%)を黄色の固体として得た。ESI/MS:434(M+1)。
化合物34−5の調製
化合物34−4(0.35g、0.73mmol、1.0当量)とK2CO3(0.066g、0.48mmol)のアセトニトリル(5mL)中の混合物に、NaI(0.22g、1.46mmol)及び1−クロロ−1,2−ジヒドロアセナフチレン(0.27g、1.46mmol)を加えた。混合物を室温で12時間撹拌した。完了してから、混合物を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲルで精製すると、化合物34−5(0.33g、75%)が生じた。ESI/MS:586(M+1)。
化合物110の調製
化合物34−5(0.33g、0.56mmol、1.0当量)をエタノール(10ml)に溶解させ、ヒドラジン(85%、2ml)を入れた。混合物を室温で2時間撹拌した。溶液を濃縮し、DCMで抽出し、合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮すると、粗生成物(230mg、90%)を得た。粗製物の一部をHPLCにより精製すると、化合物110(20mg、70%)が生じた。ESI/MS: 456 (M+1). 1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.70−7.72 (d, J = 8.0 Hz, 1 H), 7.58−7.63 (m, 2 H), 7.51−7.55 (m, 1H), 7.44−7.47 (m, 1 H), 7.25−7.32 (m, 4 H), 7.06−7.10 (m, 1 H), 4.98−5.01 (m, 1 H), 4.17−4.23 (m, 1 H), 3.45−3.49 (m, 2 H), 3.32−3.34 (m, 1 H), 3.04−3.07 (m, 1 H), 2.74−2.78 (m, 1 H), 2.32−2.63 (m, 5 H), 2.01−2.06 (m, 2 H), 1.60−1.73 (m, 2 H), 1.36 (s, 3 H).
化合物111及び112の調製
化合物111(10mg)及び化合物112(12mg)は、(R)−2−(オキシラン−2−イルメチル)イソインドリン−1,3−ジオンを使用して、化合物110の合成と同じシーケンスを利用して得た。化合物111:1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.70−7.72 (d, J = 8.0 Hz, 1 H), 7.59−7.63 (m, 2 H), 7.52−7.55 (m, 1H), 7.44−7.48 (m, 1 H), 7.24−7.32 (m, 4 H), 7.03−7.07 (m, 1 H), 4.92−5.01 (m, 1 H), 4.18−4.19 (m, 1 H), 3.46−3.49 (m, 2 H), 3.03−3.15 (m, 2 H), 2.75−2.78 (m, 1 H), 2.39−2.60 (m, 5 H), 2.06−2.12 (m, 1 H), 1.93−1.98 (m, 1 H), 1.58−1.65 (m, 2 H), 1.36 (s, 3 H).化合物112:1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.70−7.72 (d, J = 8.0 Hz, 1 H), 7.58−7.63 (m, 2 H), 7.51−7.55 (m, 1H), 7.44−7.47 (m, 1 H), 7.25−7.32 (m, 4 H), 7.06−7.10 (m, 1 H), 4.98−5.01 (m, 1 H), 4.17−4.23 (m, 1 H), 3.45−3.49 (m, 2 H), 3.32−3.34 (m, 1 H), 3.04−3.07 (m, 1 H), 2.74−2.78 (m, 1 H), 2.32−2.63 (m, 5 H), 1.95−2.06 (m, 2 H), 1.60−1.73 (m, 2 H), 1.36 (s, 3 H).
化合物113の調製
化合物110(20.00mg、0.04mmol、1.0当量)とホルムアルデヒド(30%水溶液、0.1mL)のメタノール(3mL)溶液を室温で0.5時間撹拌した。次いでNaBH4(7.6mg、0.2mmol)を、2時間撹拌しながら入れた。完了してから、反応物を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をTLCにより精製すると、化合物113が生じた(10mg、47%)。ESI/MS: 484 (M+1). 1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.70−7.72 (d, J = 8.0 Hz, 1 H), 7.58−7.63 (m, 2 H), 7.51−7.55 (m, 1H), 7.44−7.47 (m, 1 H), 7.23−7.31 (m, 4 H), 7.03−7.07 (m, 1 H), 4.97−4.99 (m, 1 H), 4.18−4.19 (m, 1 H), 3.44−3.52 (m, 2 H), 3.17−3.20 (m, 1 H), 3.02−3.07 (m, 1 H), 2.74−2.76 (m, 1 H), 2.38−2.58 (m, 4 H), 2.01−2.18 (m, 9 H), 1.67−1.69 (m, 2 H), 1.30 (s, 3 H).
化合物34−6の調製
化合物110(180mg、0.40mmol)をTHF(5mL)に溶解させ、トリエチルアミン(60mg、0.60mmol)を入れた。Boc2O(87mg、0.40mmol)を加え、混合物を室温で2時間撹拌した。反応物を濃縮し、化合物34−6(220mg、99%)をさらに精製せずに使用した。ESI/MS:556(M+1)
化合物34−7の調製
化合物34−6(220mg、0.40mmol)をDMF(5mL)に溶解させ、イミダゾール(68mg、1.0mmol)を入れた。TBDMSCl(90mg、0.60mmol)を加え、混合物を室温で12時間撹拌した。反応物を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルで精製すると化合物34−7(200mg、74%)が生じた。ESI/MS:670(M+1)
化合物34−8の調製
化合物34−7(200mg、0.30mmol)をDMF(l0mL)に溶解させ、水素化ナトリウム(sodium hydrogen)(鉱油中60%、24mg、0.60mmol)を入れた。混合物を室温で30分間撹拌した。ヨードメタン(83mg、0.60mmol)を加え、混合物を室温で2時間撹拌した。混合物を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮すると、化合物34−8(216mg、105%)が生じ、さらに精製せずに使用した。ESI/MS:684(M+1)。
化合物114の調製
化合物34−8(216mg、0.30mmol)をDCM(3.0mL)に溶解させ、TFA(0.5mL)を入れた。混合物を室温で1時間撹拌した。溶液を濃縮し、残渣を炭酸水素ナトリウムでpH=8に中和し、酢酸エチルで抽出した。残渣をHPLCにより精製すると、化合物114(50mg、36%)が生じた。ESI/MS: 470 (M+1). MS (ESI) m/z 470 (M+H+) 1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.92 (d, J = 8.0 Hz, 1 H), 7.81 (d, J = 7.2 Hz, 1 H), 7.74 (d, J = 8.4 Hz, 1 H), 7.67 (t, J = 7.6 Hz, 1 H), 7.57 (t, J = 8.0 Hz, 1 H), 7.47 (d, J = 6.4 Hz, 1 H), 7.30−7.22 (m, 3 H), 7.08 (t, J = 6.4 Hz, 1 H), 5.57 (m, 1 H), 4.43 (m, 1 H), 3.84 (m, 3 H), 3.59 (m, 1 H), 3.41 (m, 1 H), 3.33 (m, 1 H), 3.06 (m, 1 H), 2.78 (m, 3 H), 2.68 (m, 1 H), 2.56 (s, 3 H), 2.00 (m, 4 H), 1.33 (s, 3 H).
実施例23B:化合物115の調製
スキーム34B.
化合物34−10の調製
化合物34−9(200mg、0.61mmol)をDMF(3.0mL)に溶解させ、In粉末(138mg、1.22mmol)を入れ、それに続いて臭化アリル(76mg、0.62mmol)を入れた。混合物を室温で6時間撹拌した。反応物を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮すると化合物34−10(223mg、98%)が生じた。ESI/MS:373(M+1)
化合物34−11の調製
化合物34−10(223mg、0.60mmol)をDCM(10.0mL)に溶解させ、DAST(193mg、1.20mmol)を入れた。混合物を室温で2時間撹拌した。完了してから、反応物を塩化アンモニウム溶液でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を乾燥させ、濾過し、濃縮すると、化合物34−11(160mg、71%)が生じた。ESI/MS:375(M+1)。
34−12の調製
化合物34−11(160mg、0.43mmol)をEtOAc/HCl(2.33mmol/mL、5.0mL)に溶解させた。混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、酢酸エチルで抽出した。水層をpH=8に中和し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮すると、化合物34−12(100mg、85%)が生じた。ESI/MS:275(M+1)
化合物34−13の調製
化合物34−12(100mg、0.36mmol、1.0当量)と、K2CO3(66mg、0.48mmol)と、アセトニトリル(5mL)の混合物を室温で撹拌した。NaI(110mg、0.73mmol)及び1−クロロ−1,2−ジヒドロアセナフチレン(135mg、0.73mmol)を加え、混合物を室温で12時間撹拌した。完了してから、混合物を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。残渣をTLCにより精製すると、化合物34−13(76mg、49%)が生じた。ESI/MS:427(M+1)。
化合物115の調製
化合物34−13(75mg、0.18mmol)をアセトン/水(4:1、5mL)に溶解させ、次いでNMO(41mg、0.36mmol)を入れ、続いてOsO4(5mg、0.02mmol)を入れた。混合物を室温で2時間撹拌した。溶液を濃縮し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を逆相クロマトグラフィーにより精製すると、化合物115(10mg、12%)が生じた。ESI/MS: 461(M+1). 1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.72−7.74 (d, J = 8.0 Hz, 1 H), 7.61−7.65 (m, 2 H), 7.54−7.57 (m, 1H), 7.41−7.51 (m, 3 H), 7.29−7.34 (m, 2 H), 7.12−7.16 (m, 1 H), 5.01−5.02 (m, 1 H), 4.16−4.18 (m, 1 H), 3.73−3.75 (m, 2 H), 3.34−3.56 (m, 3 H), 3.06−3.09 (m, 2 H), 2.77−2.80 (m, 1 H), 2.40−2.58 (m, 5 H), 2.35−2.38 (m, 1 H), 1.70−1.77 (m, 2 H), 1.30 (s, 3 H).
実施例24:化合物118及び119の調製
スキーム35.
化合物35−1の調製
tert−ブチル4−(2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート1−1(3.0g、9.48mmol)及び二酸化セレン(2.63g、23.70mmol)をジメチルスルホキシドに懸濁させ、混合物を50℃で2時間撹拌した。完了してから、反応混合物を減圧下で濾過した。EtOAc及び水を濾液に加え、層を分離し、水相をEtOAcで洗浄した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮すると、Tert−ブチル4−(2,3−ジオキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物35−1、3.12g、98%)が橙色の固体として生じ、それをさらに精製せずに使用した。MS(ESI):m/z 353.1(M+Na)+。
化合物35−2の調製
tert−ブチル4−(2,3−ジオキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物35−1、1.0mg、3.03mmol)とL−プロリン(210mg、1.82mmol)のアセトン(30mL)溶液を室温で一晩撹拌した。完了して、溶媒を減圧下で除去すると粗生成物が得られ、それをシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、tert−ブチル4−(3−ヒドロキシ−2−オキソ−3−(2−オキソプロピル)インドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物35−2、1.1g、93%)が茶色の油として生じた。MS(ESI):m/z 411.1(M+23)+。
化合物35−3の調製
MeOH(40mL)の溶液に、tert−ブチル4−(3−ヒドロキシ−2−オキソ−3−(2−オキソプロピル)インドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物35−2、1.10g、2.83mmol)及び水素化ホウ素ナトリウム(210mg、5.66mmol)を加え、溶液を室温で2時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、次いで水(15mL)を残渣に加え、混合物をDCMで抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮すると、tert−ブチル4−(3−ヒドロキシ−3−(2−ヒドロキシプロピル)−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物35−3、1.2g)が薄黄色の油として生じ、それをさらに精製せずに使用した。MS(ESI):m/z 413.1(M+23)+。
化合物35−4の調製
HCl/EtOAc(3.0M)(30mL)の溶液に、tert−ブチル4−(3−ヒドロキシ−3−(2−ヒドロキシプロピル)−2−オキソインドリン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(化合物35−3、1.2g、3.07mmol)を加えた。添加後に、溶液を室温で2時間撹拌し、次いで溶媒を減圧下で除去すると、3−ヒドロキシ−3−(2−ヒドロキシプロピル)−1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−2−オン塩酸塩(化合物35−4、1.16g)が薄茶色の固体として生じ、それをさらに精製せずに使用した。MS(ESI):m/z 292.1(M+1)+。
化合物35−5の調製
3−ヒドロキシ−3−(2−ヒドロキシプロピル)−1−(ピペリジン−4−イル)インドリン−2−オン塩酸塩(化合物35−4、70mg、0.21mmol)と、1−クロロ−1,2−ジヒドロアセナフチレン(80mg、0.42mmol)と、NaI(50mg、0.32mmol)と、K2CO3(90mg、0.63mmol)のMeCN(8mL)中の混合物を45℃で一晩撹拌した。完了してから、溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣に水を加え、混合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮すると粗生成物が得られ、それをHPLCにより精製すると、化合物118(15mg)及び化合物119(12mg)が生じた。MS(ESI):m/z 443.1
化合物118:1H−NMR (400 MHz, MeOD): δ 7.74 (d, J = 8.0 Hz, 1 H), 7.64 (t, J = 8.4 Hz, 2 H), 7.56 (t, J = 7.2 Hz, 1 H), 7.50〜7.47 (dd, J1 = 6.8 Hz, J2 = 1.2 Hz,1 H), 7.36〜7.31 (m, 4 H), 7.11〜7.07 (m, 1 H), 5.02 (q, J = 3.6 Hz, 1 H), 4.19〜4.11 (m, 1 H), 3.57〜3.44 (m, 3 H), 3.09〜3.06 (m, 1 H), 2.81〜2.77 (dd, J 1= 7.6 Hz, J2 = 2.8 Hz,1 H), 2.65〜2.38 (m, 4 H), 2.26〜2.19 (m, 1H), 2.07〜1.96 (dd, J 1= 6.8 Hz, J2 =2.8 Hz, 1H), 1.76〜1.68 (m,2 H).
化合物119:1H−NMR (400 MHz, MeOD): δ 7.74 (d, J = 8.0 Hz, 1 H), 7.64 (t, J = 8.4 Hz, 2 H), 7.56 (t, J = 7.2 Hz, 1 H), 7.50〜7.47 (dd, J1 = 6.4 Hz, J2 = 1.2 Hz,1 H), 7.44〜7.42 (dd, J1 = 6.4 Hz, J2 = 0.8 Hz,1 H), 7.37〜7.29 (m, 3 H), 7.14〜7.10 (m, 1 H), 5.03 (q, J = 3.6 Hz, 1 H), 4.20〜4.13 (m, 1 H), 3.99〜3.91 (m, 1 H), 3.57〜3.44 (m, 2 H), 3.08 (d, J= 12.4 Hz,1 H), 2.79 (d, J= 9.2 Hz,1 H), 2.6〜2.41 (m, 4 H), 2.08〜1.92 (m, 2 H), 1.75〜1.66 (m, 2 H), 2.18(d, J= 6.4 Hz,3 H)).
実施例25A:化合物120及び121の調製
スキーム36A.
化合物36−2の調製
(E)−エチル2−(1−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2−オキソインドリン−3−イリデン)アセタート(化合物36−1、1.36g、3mmol)と炭酸セシウム(8mmol、2.60g)の溶液に、トリメチルスルホキソニウムヨージド(1.65g、7.5mmol)を加えた。反応混合物を60℃で3時間撹拌した。混合物を酢酸エチルで抽出し、減圧下で濃縮すると、茶色の油が得られ、それをシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、エチル1’−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2’−オキソスピロ[シクロプロパン−1,3’−インドリン]−2−カルボキシラート(化合物36−2、1.02g、収率72%)が白色固体として生じた。MS(ESI):m/z 467.1 [M+H]+。
化合物36−3の調製
2.5mLの水酸化ナトリウム(2M)を、化合物36−2(1mmol、467mg)の20mLのメタノール中の溶液に加えた。混合物を3時間還流し、次いで周囲温度に冷却し、1MのHClでpH=2に酸性化した。溶液を酢酸エチルで抽出し、有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。混合物を濾過し、溶媒を蒸発させると、1’−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2’−オキソスピロ[シクロプロパン−1,3’−インドリン]−2−カルボン酸(401mg、91%)が白色固体として生じた。ESI−MS[M+H]+=439.2
化合物120及び化合物121の調製
1’−(1−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1−イル)ピペリジン−4−イル)−2’−オキソスピロ[シクロプロパン−1,3’−インドリン]−2−カルボン酸(化合物36−3、401mg、0.9mmol)を、アンモニアのテトラヒドロフラン溶液(2M)30mLに溶解させた。次いで、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(155mg、1mmol)及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(27mg、0.2mmol)を加え、反応物を周囲温度で一晩撹拌した。水及び酢酸エチルを反応混合物に加え、相を分離した。水相を酢酸エチルで2回洗浄した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮すると薄黄色の油が得られた。薄黄色の油をHPLCにより精製すると、化合物120(102mg、収量25%)及び化合物120(92mg、収量23%)が生じた。ESI−MS [M+H]+=438.3
化合物120:1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 7.98 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.86 − 7.79 (m, 2H), 7.74 − 7.69 (m, 1H), 7.63 − 7.59 (m, 1H), 7.52 − 7.48 (m, 2H), 7.26 (d, J = 3.9 Hz, 2H), 7.08 − 7.00 (m, 2H), 6.96 (s, 1H), 5.63 (d, J = 6.1 Hz, 1H), 4.53 (s, 1H), 3.91 − 3.75 (m, 2H), 3.58 − 3.33 (m, 2H), 3.25 − 3.04 (m, 2H), 2.80 − 2.58 (m, 3H), 2.01 (dd, J = 8.1, 4.1 Hz, 1H), 1.92 − 1.77 (m, 3H).
化合物121:1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 7.74 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 7.66 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.56 (t, J = 7.4 Hz, 1H), 7.49 (dd, J = 13.8, 6.9 Hz, 2H), 7.36 − 7.30 (m, 2H), 7.24 (d, J = 4.1 Hz, 2H), 7.12 (s, 1H), 6.96 − 6.91 (m, 1H), 5.02 − 4.92 (m, 1H), 4.13 (t, J = 12.2 Hz, 1H), 3.45 − 3.37 (m, 2H), 2.95 (s, 1H), 2.63 − 2.32 (m, 6H), 1.97 (dd, J = 7.4, 3.8 Hz, 1H), 1.74 − 1.52 (m, 3H).
実施例25B:化合物122及び123の調製
スキーム36B.
5mLのメチルアミン(2M、メタノール溶液)を、化合物36−2(1mmol、467mg)の20mlのメタノール溶液に加え、混合物を一晩還流した。溶液を周囲温度に冷却し、次いで酢酸エチルで抽出した。有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。混合物を濾過し、溶媒を減圧下で蒸発させると、薄黄色の油が生成した。薄黄色の油をHPLCにより精製すると、化合物122(73mg、収量16%)及び化合物123(62mg、収量14%)が生じた。 ESI−MS[M+H]+=452.2
化合物122:1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 7.71 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.64 − 7.51 (m, 3H), 7.46 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.39 − 7.24 (m, 3H), 7.06 − 6.96 (m, 2H), 5.00 (s, 1H), 4.35 − 4.18 (m, 1H), 3.56 − 3.39 (m, 2H), 3.10 − 3.03 (m, 1H), 2.84 − 2.74 (m, 5H), 2.65 − 2.37 (m, 4H), 2.22 − 2.11 (m, 1H), 1.95 − 1.84 (m, 1H), 1.76 − 1.48 (m, 2H).
化合物123:1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 7.71 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.60 (dd, J = 11.2, 7.6 Hz, 2H), 7.56 − 7.51 (m, 1H), 7.48 − 7.43 (m, 1H), 7.31 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 7.25 (dd, J = 13.4, 7.3 Hz, 2H), 6.95 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 4.99 (dd, J = 7.1, 3.4 Hz, 1H), 4.32 − 4.12 (m, 1H), 3.55 − 3.39 (m, 2H), 3.04 (d, J = 10.7 Hz, 1H), 2.85 − 2.71 (m, 1H), 2.67 − 2.63 (m, 3H), 2.63 − 2.49 (m, 4H), 2.47 − 2.34 (m, 1H), 2.13 (dd, J = 7.4, 4.3 Hz, 1H), 1.82 (dd, J = 8.7, 4.3 Hz, 1H), 1.66 (dd, J = 24.4, 11.8 Hz, 2H).
本明細書に記載される方法に類似の方法を利用して、以下の化合物を調製した。
実施例26:インビトロアッセイ
ヒトNOP/MOP受容体を発現しているCHO細胞に対するcAMPアッセイ
ヒトNOPを発現しているHEK細胞に対するcAMPアッセイ(「NOPアッセイ」)またはμ−オピオイド受容体を発現しているCHO細胞に対するcAMPアッセイ(「MORアッセイ」)を、標準的なプロトコル、例えばCarraら(J.Pharm and Exp.Therapeutics,312:3,1114−1123(2005))に従って実施した。NOPアッセイ及びMORアッセイにおける本発明の種々の化合物のデータは、以下の表2に表されている。各アッセイで、「A」と示された値はEC50が100nM未満であることを表し、「B」と示された値はEC50が100nMから1μMであることを表し、「C」と示された値はEC501μMを超え5μMまでであることを表し、「D」と示された値はEC50が5μMを超えることを表す。
上述の実施形態は単なる例示であることが意図されており、当業者は、高々ルーチン的な実験を利用することで、具体的な化合物、物質、及び手順の多数の等価物を認識し、または確認可能であろう。そのような等価物は全て本開示の範囲内であると考えられ、添付される請求項により包含される。
本明細書に引用される特許、特許出願、及び刊行物は全て、その全体として参照により本明細書に組み込まれる。本願における参考文献の引用または特定は、そのような参考文献が本願の従来技術として利用可能であることを認めるものでない。本開示の完全な範囲は、添付される請求項を参照して最もよく理解される。