JP2016506480A - ビデオ写真機器向けの支持三脚 - Google Patents

Abstract

ビデオ写真機器向けの支持三脚（１）が、スパイダ（２）と、前記スパイダ（２）によって画定された開口（７）の内側で摺動軸（Ｚ）に沿って摺動可能なビデオ写真機器に対するフック手段（９）を備える支柱（８）と、三脚（１）を広げる／閉じるようにヒンジ端部（４ａ）で前記スパイダ（２）にヒンジ式に連結された複数の脚（４）とを備え、各脚（４）は主に長手方向軸（Ｙ）に沿って延びる本体を有し、かつ前記長手方向軸（Ｙ）に実質的に直交するヒンジ軸（Ｘ）の周りを回転可能であり、各脚（４）は、脚（４）が摺動軸（Ｚ）に対してほぼ平行に配置される閉じた構成（Ｗ、Ｗ’）と、脚が摺動軸（Ｚ）に対して所望の広がり角度（α１、α２）で傾斜する少なくとも１つの動作構成（Ｋ、Ｊ）との間を動かされるように、スパイダ（２）を通って延び、各脚（４）は、脚（４）の角位置を前記摺動軸（Ｚ）に対する最大広がり角度（α１、α２）まで調整するための調整デバイス（３０）を備え、前記調整デバイス（３０）は、脚（４）の長手方向軸（Ｙ）の周りの回転に関して作動可能な第１のヒンジ端部（４ａ）に設けられた調整ヘッド（３１）と、長手方向軸（Ｙ）の周りの回転後、長手方向軸（Ｙ）に沿って脚（４）に対して調整ヘッド（３１）を並進させるために、脚（４）上に画定された対応する並進相手手段（４１）と協働する並進手段（４０）とを備え、脚（４）の長さ、およびヒンジ端部（４ａ）とスパイダ（２）との間の締めしろを変動させて、脚（４）の最大広がり角度（α１、α２）の変動を可能にする。【選択図】 図３

Description

本発明は、支持三脚に関し、詳細には、排他的ではないが、主請求項のプリアンブルに記載の特徴を有するビデオ写真機器を支持することが意図される支持三脚に関する。

写真の技術分野では、写真機器を支持するためのスタンドを使用することが広く知られており、中でも特に三脚は、愛好家レベルでも専門家レベルでも広く普及し、評価されている。三脚は概して、複数の脚、概して伸縮式の脚を備え、すべての脚がスパイダにヒンジ式に連結されており、スパイダには、一方の端部に写真機器が固定された支持支柱が、摺動できるように係合されている。

使用分野では、三脚には相反する特徴が要求され、すなわち、動作状態の三脚には高いレベルの位置決めの柔軟性および最大限の延長が要求されるが、それに反して、使用者による三脚自体の輸送を容易にするために、閉じた位置では空間要件の低減が要求される。

前述の要件を両立させるために、使用中は広げられ得るが、三脚の輸送を容易にするために三脚の閉じた位置では閉じられ得る複数の引抜き部材を有する伸縮式の脚を備える三脚が使用される。

三脚自体の総寸法を制限するために、輸送位置では三脚の脚の間に支持支柱が囲まれるように、支持支柱をスパイダに対して摺動させることがさらに知られている。

その形態では、使用中にビデオ写真機器を受け取ることが意図される支柱のヘッドは、三脚のスパイダに当接するように位置決めされ、脚によって占有される空間に対して外側に配置される。

しかし、得られる寸法の削減は制限される。

同じ出願人の名で出願されたＷＯ２００５／０６８８９５は、脚によって占有される空間に対して三脚のヘッドが内側に位置決めされるように閉じられる支持体の脚が提供される三脚を開示している。

ＷＯ２００５／０６８８９５に開示されている三脚のスパイダ上には、各支持脚の領域内にスリーブが設けられ、スリーブには支持脚がフォーク状要素によってヒンジ式に連結される。

スリーブの外面上には２つの歯が設けられ、スリーブ自体の外面から突出する。

フォーク状要素の基礎上にはレバーが設けられ、このレバーは、三脚が広げられた位置にあるときは三脚の外側から使用者がアクセス可能であり、また３つの別個の動作位置間を動かされ得るものであり、これらの動作位置でレバーは、スリーブの外面、第１の歯、および第２の歯に当接して、それぞれ閉じた位置および２つの異なる動作位置で三脚を位置決めし、２つの動作位置では、脚はスパイダに対して事前定義された角度で外に広げられる。

この三脚の欠点は、使用者によって把持されるように、スパイダによって占有される空間に対してレバーが外方へ突出することである。したがって、レバーは偶発的にぶつけられて動かされる可能性があり、それによって意図しない三脚の動きまたは損傷もしくは破損を引き起こす可能性がある。

さらに、レバーは、輸送または使用中に巻き込まれたままとなることがあり、場合によっては損傷を受けることがある。

ＷＯ２００５／０６８８９５

本発明によって対処される問題は、引用した従来技術を参照して上に記載された制限を克服するように構造的かつ機能的に構成された写真機器向けの閉じることが可能な三脚を提供することである。

その問題の文脈内で、本発明の目的は、位置決めが簡単であると同時に確実な三脚を提供することである。

添付の特許請求の範囲によって構築される閉じることが可能な三脚によって、この問題は解決され、この目的は実現される。

より具体的には、以下の説明および特許請求の範囲では、「三脚」という用語は、スパイダを備えるスタンドを示すと理解されることが意図され、スパイダには複数の脚が関節式に連結されており、脚自体の数は具体的に限定されず、脚の数は、３つまたは３つ以外の数とすることができる。

本発明の特徴および利点は、添付の図面を参照して非限定的な例として示す本発明の好ましい実施形態の詳細な説明からよりよく理解される。

閉じた輸送構成における本発明によって構築された三脚の正面図。 図１の三脚の底面図。 第１の動作位置における図１の三脚の斜視図。 見やすくする理由で支柱が取り除かれた図３の三脚の上面図。 第２の動作位置における図１の三脚の斜視図。 見やすくする理由で支柱が取り除かれた図５の三脚の上面破断図。 拡大尺で示す本発明の三脚の細部の斜視図。 図７の細部の底面図。 図３の細部の横断面図。 図９の細部の拡大図。 図１１Ａ、図１１Ｂ、図１１Ｃは、３つの異なる構成における本発明の三脚の細部の概略図。

これらの図では、本発明によって構築される三脚を、全体として１で示す。

三脚１はスパイダ２を備え、スパイダ２は２つの半殻２ａ、２ｂによって形成され、２つの半殻２ａ、２ｂは、相互に連結され、複数のヒンジ端部部分を画定するように形成されており、ヒンジ端部部分のそれぞれに、脚４が個別のヒンジ端部４ａによってヒンジ式に連結される。２つの半殻２ａおよび２ｂは、各ヒンジ端部部分３にヒンジピン６のための座部５を画定するように形成され、ヒンジピン６は、スパイダ２に対する各脚４の回転を可能にするように、回転軸Ｘの周りを矢印Ｆの２つの方向に回転可能である。

２つの半殻２ａおよび２ｂは、三脚１の支柱８を摺動係合で受け取ることが意図される開口７を画定するようにさらに形成される。支柱８は、第１の単独の端部にプレート９を有し、プレート９は、ビデオ写真機器またはその支持ヘッドをプレート９に、したがって支柱８に固定するための取付け手段を備える。支持ヘッドは、これらの図には示されていない。

支柱８は、プレート９とスパイダ２との間の間隔、または三脚１の空間要件および／もしくはビデオ写真機器の位置決め高さを変動させるように、開口７内で軸Ｚに沿って摺動することができる。

スパイダ２上にはロッキングキー１１がさらに設けられ、ロッキングキー１１は、軸Ｚに沿った支柱８の動きをロック解除／ロックするように、三脚１の使用者によって作動され得る。ロッキングキー１１が回転されることでランナの動きが生じ、ランナは、これらの図では見られないが、スパイダ２の２つの半殻２ａおよび２ｂ間に設けられた座部内で開口７の方へ／開口７から離れる方へ摺動するように受け取られ、それによってそれぞれ、ランナが開口７内へ突出するときは開口７内の所定の位置で支柱８をロックし、ランナがスパイダ２の内側にあり、開口７内へ突出していないときは、支柱８をロック解除する。

三脚１の脚４は、構造的かつ機能的に同一であり、したがって、話を簡単にするために、脚４の１つのみについて以下に説明する。

三脚１の各脚４は管状体４０を有し、管状体４０は、実質的に円筒形であり、地面または所望の支持表面上の支持部材４ｂと、脚４がスパイダ２にヒンジ式に連結される反対側のヒンジ端部４ａとの間を長手方向軸Ｙに沿って延びる。

図示の形態では、各脚４は３つの別個の引抜き部材４１〜４３を備え、引抜き部材４１〜４３は、脚４の長さをそれ自他の長手方向軸Ｙに沿ってそれぞれ減少または増大させるために、管状体４０の内側に同心円状に挿入され得るし、また管状体４０自体から摺動式に後退され得る。

脚４の各引抜き部材４１〜４３は、各脚４の長さをロックするために、それぞれ脚４に対して所望の位置でロック手段４４〜４６によってロックされ得る。

管状体４０上にはヒンジスリーブ２０が設けられ、ヒンジスリーブ２０は、図６〜１０によりよく見られ、実質的に円筒形の形状を有し、スリーブ２０の外面２４から突出してスパイダ２に対する脚４のヒンジピン６を画定する端部を備える。

ヒンジスリーブ２０は、以下によりよく説明するように、内部が実質的に中空であり、脚４の管状体４０が固定された、管状体４０の端部部分および引抜き部材４１〜４３を受け取ることが意図される第１のチャンバ２１と、バフル２３によって第１のチャンバ２１から分離された、スパイダ２に対する脚４の位置を調整するように配置された脚４の調整デバイス３０を受け取ることが意図される第２のチャンバ２２とを画定するように形成される。

バフル２３は、脚４の長手方向軸Ｙに対して横方向に配置され、中心開口２３ａを備える。

円筒形のスリーブ２０の外面２４上には２つのチャネル２６および２７が設けられ、チャネル２６および２７は、チャネル２６および２７に対して高くなった縁部２８によって分離される。

調整デバイス３０は、これらの図には示されていないが、脚４が互いにかつ軸Ｚに対して実際的に平行に配置され、脚４および支柱８のプレート９がスパイダ２に対して反対側に位置決めされる閉じた構成Ｗ’と、図１および図２に示されており、脚４が互いにかつ軸Ｚに対して実際的に平行に配置され、脚４によって占有される空間の内側に支柱８およびプレート９が位置決めされる閉じた輸送構成Ｗとの間で、少なくとも約１８０°の回転角にわたって回転軸Ｘの周りのスパイダ２に対する脚４の回転を調整するように形成される。

以下では、閉じた構成Ｗ’について便宜上、脚４が角度α＝０°で配置され、すなわちスパイダ２を通って延びる軸Ｚに対して平行に配置される位置と見なし、したがって脚４は、閉じた輸送構成Ｗでは角度α’＝１８０°で位置決めされ、すなわち、軸Ｚに対して常に実際的に平行であり、軸Ｘに対して対称の位置にある。

調整デバイス３０はまた、上記の２つの構成に加えて、少なくとも２つの異なる中間動作構成で脚４を位置決めすることをさらに可能にし、中間動作構成では、脚４は、軸Ｚに対して所与の角度で外に広げられた位置にあり、その角度は、中間動作構成で１８０°未満、好ましくは９０°未満である。

調整デバイス３０は、以下によりよく説明するように、以下により詳細に説明する少なくとも２つの異なる中間動作構成で、各脚４の広がりを長手方向軸Ｚに対して最大広がり角度まで調整し、かつ所望の位置に対する脚４のさらなる広がりを回避するように形成される。

これらの脚の最大広がり角度は、軸Ｚを参照して、すなわち閉じた構成Ｗ’における脚４の位置から測定され、閉じた構成Ｗ’では、上記のように、脚は角度α＝０°で位置決めされると見なされる。

図６〜１０によりよく見られる調整デバイス３０は調整ヘッド３１を備え、調整ヘッド３１は、図７および図８に詳細に示されており、スリーブ２０の第２のチャンバ２２内へ部分的に挿入される。

調整ヘッド３１は、第２のチャンバ２２の内側で動かされ得るものであり、特に、調整ヘッド３１は、以下によりよく説明するように、第２のチャンバ２２の内側において、図１に示す後退構成Ｗ”と、図３に示す第１の配備構成Ｋ”と、図５に示す第２の配備構成Ｊ”との間で、長手方向軸Ｙの周りの回転および長手方向軸Ｙに沿った並進が可能である。

図示されていない他の形態では、調整ヘッド３１は、以下でより詳細に説明するように、三脚１が他の中間動作構成で位置決めされることを可能にするために、これらの図には示されていない追加の配備位置へ動かされ得るものであり、追加の配備位置において、これらの脚は、軸Ｚに対して１８０°未満の所与の角度で外に広げられた位置にある。

調整ヘッド３１は、ほぼ管状の形状であり、第２のチャンバ２２の外側に位置決めされて使用中はスパイダ２の方へ向けられる外縁部３２と、第２のチャンバ２２内に受け取られることが意図される内縁部３３とを備える。調整ヘッド３１の外面上には把持要素３４が設けられ、把持要素３４は、調整ヘッド３１を長手方向軸Ｙの周りで矢印Ｆ１の２つの方向に回転させるために使用者によって作動されることが意図される。

把持要素３４は、調整ヘッド３１からスリーブ２０まで延びるように形成され、したがって、把持要素３４の１つのフック状端部３４ａは、調整ヘッド３１の任意の構成において、軸Ｙの周りの調整ヘッド３１の回転中に、三脚１の使用者が容易にアクセス可能である。

以下でよりよく説明するように、調整ヘッド３１は当接手段をさらに備え、当接手段は、ヘッド３１上で円周方向に隔置された位置に画定されており、支持体１の動作構成でスパイダ２に当接するように位置決めされ、前述の中間動作構成で調整ヘッド３１をロックする。

特に、図示の形態では、当接手段は、外縁部３２上に設けられた窪み３２ａと、調整ヘッド３１から突出するフック状要素３５とを備える。

図９によりよく見られるように、調整ヘッド３１は内部に凹部３６を備え、凹部３６の内側にはセルフトラッピングねじ３７が挿入され、ねじ３７の軸部３８は、バフル２３内に設けられた中心開口２３ａに固定され、一方でヘッド３９は、凹部３６によって回転可能に受け取られる。

ねじ３７と調整ヘッド３１との間には間隔要素３７ａが設けられ、間隔要素３７ａは、ねじ３７に固定されており、ねじ３７のヘッド３９と調整ヘッド３１の内壁との間に介在するヘッド３９ａと、軸部３８と調整ヘッド３１の内縁部３３上に設けられた別の中心開口３３ａとの間に介在する部材３８ａとを備える。

間隔要素３７ａに対して外部にはばね３７ｂが設けられ、ばね３７ｂは、調整ヘッド３１をスリーブ２０に押し付けるように付勢される。このばねの存在により、調整ヘッド３１／スリーブ２０を備えるアセンブリをより安定させることを可能にし、バフル２３から離れる方への調整ヘッドの望ましくない動きを防止する。

ねじ３７は、バフル２３、したがって脚４のスリーブ２０に対する並進と回転の両方において固定されており、一方で軸Ｙの周りの調整ヘッド３１の回転は、ねじ３７と調整ヘッド３１との間で、軸Ｙの周りの相対的な回転および軸Ｙに沿った相対的な並進を生成する。

調整デバイス３０は、並進手段４０をさらに備え、並進手段４０は、長手方向軸Ｙの周りの調整ヘッド３１自体の回転の結果、対応する並進相手手段４１と協働して長手方向軸Ｙに沿って調整ヘッド３１を並進させる。

並進手段４０および相手手段４１は、図１１の図１１Ａ〜図１１Ｃにより詳細に示されており、調整ヘッド３１およびスリーブ２０は、読みやすいように、部分的かつ概略的にのみ示されている。

図示の形態では、並進手段４０は、第１の凹部５２ａおよび第２の凹部５２ｂと溝５２とを備え、これらはすべて、調整ヘッド３１の内縁部３３に画定され、並進相手手段４１は突起５３を備え、突起５３は、バフル２３上で、使用中に調整ヘッド３１の方へ向けられてバフル２３自体の約６０°の円弧Ｃ’に沿って延びる表面上に画定される。

溝５２は、約６０°の別の円弧Ｃの上に延び、この他方の円弧Ｃにわたって可変の深さを有し、傾斜面を有する傾斜５２’と、内縁部３３からの間隔がより大きく内縁部３３に対して実質的に平行な区間内に画定された平面部分５２”とを備える。

突起５３は、突出する傾斜平面を画定し、突出がバフル２３に対して長手方向軸Ｙに変動する別の傾斜５３’と、頂上部分５３”、すなわちバフル２３からの間隔がより大きくバフル２３に対して実質的に平行な部分とを備えるように形成される。

突起５３の頂上部分５３”上には隆起５３ａが設けられ、隆起５３ａは、以下でよりよく説明するように、第１の凹部５２ａおよび第２の凹部５２ｂ内に受け取られることが可能になるように、第１の凹部５２ａおよび第２の凹部５２ｂにぴったり合うように接続されるように形成される。

図示されていない他の形態では、異なる数の溝および突起が設けられることがあり、溝および突起の数は互いに等しく、したがって、各突起５３は、対応する溝５２に面するように位置決めされ、長手方向軸Ｙの周りの調整ヘッド３１の回転の結果、対応する溝５２と協働して長手方向軸Ｙに沿って調整ヘッド３１の並進を生成する。

特に、別の溝５２０が設けられることがあり、溝５２０は、内縁部３３上で溝５２に対して対称の位置に位置決めされ、これらの図には示されていない別の突起を受け取ることが意図される。

他の溝５２０の存在により、長手方向軸Ｙの周りの回転中に調整ヘッドをより安定させることを可能にし、調整ヘッドの傾斜を防止する。

図示されていない他の形態では、異なる数の凹部が調整ヘッド３１内に設けられることがあり、各凹部は、対応する数の中間動作構成において脚４を位置決めすることを可能にするために、調整ヘッド３１の特有の動作構成において隆起５３ａを受け取ることが意図される。

調整ヘッド３１が長手方向軸Ｙに対して矢印Ｆ１の方向に回転されることによって、内縁部３３はバフル２３に対して回転され、それによって溝５２ならびに第１の凹部５２ａおよび第２の凹部５２ｂを突起５３に対して動かす。

特に、調整ヘッド３１が軸Ｙの周りで図１１Ａに示す後退構成Ｗ”から回転されることによって、突起５３および溝５２は相互に動かされ、傾斜５２’および他方の傾斜５３’は互いに対して摺動し、溝５２から突起５３が漸進的に出ることを案内し、長手方向軸Ｙに沿ってバフル２３から離れる方へ調整ヘッド３１の並進を引き起こす。

調整ヘッド３１は、第２のチャンバ２２から部分的に突出し、長手方向軸Ｙに沿って脚４の寸法を増大させる。

調整ヘッド３１の回転が継続されることによって、突起５３は溝５２から完全に引っ張り出され、その後、隆起５３ａは第１の凹部５２ａに対応するように動かされて、第１の凹部５２ａ内に挿入される。

その位置で、調整ヘッド３１の内縁部３３は、バフル２３から距離「ｄ１」だけ隔置され、調整ヘッド３１は、図１１Ｂに示す第１の配備構成Ｋ”になる。

調整ヘッド３１を長手方向軸Ｙの周りでさらに回転させることによって、隆起５３ａは第２の凹部５２ｂに対応するように動かされて、第２の凹部５２ｂ内に挿入される。

その位置で、調整ヘッド３１の内縁部３３は、バフル２３から距離「ｄ１」だけ隔置され、調整ヘッド３１は、図１１Ｃに示す第２の配備構成Ｊ”になる。

調整ヘッド３１を長手方向軸Ｙの周りでさらに回転させることによって、この場合も溝の内側で突起を動かすことが可能であり、この場合も調整ヘッド３１を後退構成Ｗ”にする。

したがって、調整ヘッド３１を長手方向軸Ｙの周りで後退構成Ｗ”から離れる方へ、または後退構成Ｗ”の方へ回転させることで、ヘッド３１は長手方向軸Ｙに沿って、それぞれバフル２３およびスパイダ２の方へ、またはバフル２３およびスパイダ２から離れる方へ動かされ、それによって調整デバイス３０の長手方向軸Ｙに沿った総空間要件およびスパイダ２に対する調整デバイス３０の締めしろ（interference）を変動させる。

したがって、長手方向軸Ｙに沿った脚４の総空間要件が変動し、したがってスパイダ２に対する脚４の締めしろが変動し、長手方向軸Ｙに沿った脚４の総空間要件は、後退構成Ｗ”で最小になり、配備構成Ｋ”、Ｊ”で最大になる。２つの配備構成Ｋ”およびＪ”間で調整ヘッド３１を動かしても、調整ヘッド３１は長手方向軸Ｙに沿ってさらに並進することはなく、したがって長手方向軸Ｙに沿った脚４の延長は変動しない。

次に、本発明の三脚１の主な動作構成および調整デバイス３０の関連構成について、以下で詳細に説明する。

図１は、閉じた輸送構成Ｗにおける三脚１を示し、閉じた輸送構成Ｗでは、上記のように、脚４は、軸Ｚに対してほぼ平行に約１８０°の角度αで位置決めされる。

脚４は、互いにかつ支柱８に対してほぼ平行に配置され、支柱はプレート９とともに、脚４によって占有される空間の内側に位置決めされる。

その構成で、調整ヘッド３１は、図１１Ａに示す後退構成Ｗ”にあり、すなわち、大部分が第２のチャンバ２２内に挿入された位置にあり、突起５３は溝５２の内側に挿入され、調整ヘッド３１の内縁部３３は、バフル２３に実質的に当接している。

したがって、閉じた輸送構成Ｗでは、長手方向軸Ｙに沿った各脚４の延長は、本発明の三脚１の他の動作構成に対して最小である。

調整ヘッド３１の後退構成Ｗ”では、把持要素３４は、調整ヘッド３１を回転させるために使用者によって自由に把持されることが可能になるように、外部にまたはスパイダ２の反対側に配置される。

さらに、その構成で、調整ヘッド３１、したがって脚は、スパイダ２に干渉しておらず、したがって、操作者は、所望する場合、回転軸Ｘの周りで脚４を閉じた輸送構成Ｗから自由に回転させて、脚４をその構成から動かすことができる。

閉じた輸送構成Ｗから、使用者は、調整デバイス３０に作用することによって、脚４を約１８０°回転させて閉じた構成Ｗ’にすることができ、かつ／または１８０°未満の所望の角度だけ回転させて所望の中間動作構成にすることができ、ならびに、やはり調整デバイス３０によって、所望の動作構成で脚４の位置を調整して、軸Ｚに対する脚４の角度が増大する方へ脚４が直接回転するのを防止することができる。

図３は、第１の動作構成Ｋにおける三脚１を示し、第１の動作構成Ｋでは、三脚１の脚４は、スパイダ２に対して外に広げられており、スパイダ２に対してプレート９の反対側に位置決めされ、上記のように軸Ｚに対して判断される第１の動作角度α１で位置決めされる。

動作角度α１は、約３０°の値を有する。

第１の動作構成Ｋにおける脚４の広がりを調整するために、操作者は、後退構成Ｗ”に対して長手方向軸Ｙの周りで調整ヘッド３１の回転を与え、その後、調整ヘッド３１は、図１１Ｂに示す第１の配備位置Ｋ”へ動かされる。

その構成で、当接要素３５はスパイダ２の方へ向けられており、スパイダ２に当接するように配置され、隆起５３ａは第１の凹部５２ａ内へ挿入され、内縁部３３はバフル２３から距離「ｄ１」だけ隔置される。

その構成で、当接要素３５は、脚４に対する固定要素を形成し、第１の動作構成Ｋに対して事前定義された角度から脚４が動くのを防止する。

言い換えれば、三脚１が地面または所望の支持表面上で支持されることによって、三脚自体および／またはプレート９に固定された機器の重量は、脚４をさらに外に広げようとするはずであり、すなわち軸Ｚに対する脚４の角度を増大させて、脚４を閉じた輸送構成Ｗの方へ回転させようとするはずである。

その回転は、調整デバイス３０の当接要素３５とスパイダ２との間の締めしろによって妨害される。

第１の動作構成Ｋでは、調整デバイス３０の第１の配備構成Ｋ”は、脚４が第１の動作角度α１を越えてさらに回転するのを防止し、一方で、閉じた構成Ｗ’の方への動きは可能なはずであるが、スパイダ２の２つの半殻２ａおよび２ｂによって各脚４の各ヒンジピン６に印加される摩擦によって防止される。

操作者は、脚を第１の動作構成Ｋから動かして脚を閉じた構成Ｗ’にすることを決めた場合、脚４を地面または支持表面から持ち上げ、脚４をヒンジピン６の周りで回転させ、調整ヘッド３１を回転させて、調整ヘッド３１を後退位置Ｗ”にする。

図５は、第２の動作構成Ｊにおける三脚１を示し、第２の動作構成Ｊでは、三脚の脚４は、スパイダ２に対して、第１の動作構成Ｋの第１の動作角度α１より大きい第２の動作角度α２にわたって外に広げられている。

その構成で、脚４は、軸Ｚに対して約６０°の第２の動作角度α２で位置決めされ、調整ヘッド３１は第２の配備構成Ｊ”にある。

第２の動作構成Ｊにおける脚４の広がりを調整して、第２の動作角度α２の増大を防止するために、操作者は、長手方向軸Ｙの周りで調整ヘッド３１の回転を提供して、隆起５３ａを第２の凹部５２ｂに対応させ、したがってヘッドを第２の配備構成Ｊ”にする。

調整ヘッド３１の内縁部３３は、第１の配備構成Ｋ”のバフル２３から距離「ｄ１」をあけて維持される。

第２の動作構成Ｊでは、把持要素３４のフック状端部３４ａは、スリーブ２０の外縁部２０ａ付近に配置され、窪み３２ａは、スパイダ２の方へ向けられて、スパイダ２に当接するように位置決めされ、事前選択された位置に対して脚４がさらに回転するのを防止する。

この場合、調整デバイス３０、特に調整ヘッド３１はまた、脚４の位置の調整を可能にし、脚４が第２の動作角度α２を越えてさらに回転するのを防止し、一方で、閉じた構成Ｗ’の方への動きは可能なはずであるが、２つの半殻２ａおよび２ｂによってヒンジピン６に印加される摩擦によって防止される。

調整ヘッド３１は、約６０°にわたって回転させられて、上記の３つの動作構成間を動かされる。

上記の構成間で三脚１の脚４を動かすために、使用者は、第１のフック状要素３４を把持して調整ヘッド３１を回転させることを提供し、その後、調整ヘッド３１が所望の位置に入れられる。その回転は、溝５２と突起５３との間の相対的な回転、および任意選択で長手方向軸Ｙに沿った調整ヘッド３１の並進を伴う。

調整ヘッド３１の回転／並進により、調整ヘッド３１とスパイダ２との間の締めしろに変動が生じ、したがってスパイダ２に対して脚４を位置決めする際の角度設定が異なる。

そのような締めしろの変動は、長手方向軸Ｙに沿った各脚４の全長の変動によって、または調整ヘッド３１のうち所定の位置でスパイダ２の方へ向けられる部分、すなわち上記で論じた場合では窪み３２ａもしくは当接要素３５の異なる構成によって引き起こされる。

図示されていない他の形態では、調整ヘッドは、ぴったり合うように隆起を受け取るように設けられた異なる数の凹部を備えることができ、したがって、スパイダに対して対応する数の動作構成で脚を位置決めすることを可能にする。

図示されていない他の形態では、各脚は、三脚の特有の要件に従って、３つ以外のいくつかの引抜き部材を備えることができる。

さらに、図示されていない他の形態では、軸Ｙに沿った調整ヘッドの回転の結果、軸Ｙに沿った調整ヘッド３１の並進を可能にするのに適した、上記のものとは異なる並進手段および相手手段が設けられることがある。

ヒンジスリーブ２０は、以下によりよく説明するように、内部が実質的に中空であり、脚４の管状体４０が固定された、管状体４０の端部部分および引抜き部材４１〜４３を受け取ることが意図される第１のチャンバ２１と、基礎２３によって第１のチャンバ２１から分離された、スパイダ２に対する脚４の位置を調整するように配置された脚４の調整デバイス３０を受け取ることが意図される第２のチャンバ２２とを画定するように形成される。

基礎２３は、脚４の長手方向軸Ｙに対して横方向に配置され、中心開口２３ａを備える。

図９によりよく見られるように、調整ヘッド３１は内部に凹部３６を備え、凹部３６の内側にはセルフトラッピングねじ３７が挿入され、ねじ３７の軸部３８は、基礎２３内に設けられた中心開口２３ａに固定され、一方でヘッド３９は、凹部３６によって回転可能に受け取られる。

間隔要素３７ａに対して外部にはばね３７ｂが設けられ、ばね３７ｂは、調整ヘッド３１をスリーブ２０に押し付けるように付勢される。このばねの存在により、調整ヘッド３１／スリーブ２０を備えるアセンブリをより安定させることを可能にし、基礎２３から離れる方への調整ヘッドの望ましくない動きを防止する。

ねじ３７は、基礎２３、したがって脚４のスリーブ２０に対する並進と回転の両方において固定されており、一方で軸Ｙの周りの調整ヘッド３１の回転は、ねじ３７と調整ヘッド３１との間で、軸Ｙの周りの相対的な回転および軸Ｙに沿った相対的な並進を生成する。

図示の形態では、並進手段４０は、第１の凹部５２ａおよび第２の凹部５２ｂと溝５２とを備え、これらはすべて、調整ヘッド３１の内縁部３３に画定され、並進相手手段４１は突起５３を備え、突起５３は、基礎２３上で、使用中に調整ヘッド３１の方へ向けられて基礎２３自体の約６０°の円弧Ｃ’に沿って延びる表面上に画定される。

突起５３は、突出する傾斜平面を画定し、突出が基礎２３に対して長手方向軸Ｙに変動する別の傾斜５３’と、頂上部分５３”、すなわち基礎２３からの間隔がより大きく基礎２３に対して実質的に平行な部分とを備えるように形成される。

調整ヘッド３１が長手方向軸Ｙに対して矢印Ｆ１の方向に回転されることによって、内縁部３３は基礎２３に対して回転され、それによって溝５２ならびに第１の凹部５２ａおよび第２の凹部５２ｂを突起５３に対して動かす。

特に、調整ヘッド３１が軸Ｙの周りで図１１Ａに示す後退構成Ｗ”から回転されることによって、突起５３および溝５２は相互に動かされ、傾斜５２’および他方の傾斜５３’は互いに対して摺動し、溝５２から突起５３が漸進的に出ることを案内し、長手方向軸Ｙに沿って基礎２３から離れる方へ調整ヘッド３１の並進を引き起こす。

その位置で、調整ヘッド３１の内縁部３３は、基礎２３から距離「ｄ１」だけ隔置され、調整ヘッド３１は、図１１Ｂに示す第１の配備構成Ｋ”になる。

その位置で、調整ヘッド３１の内縁部３３は、基礎２３から距離「ｄ１」だけ隔置され、調整ヘッド３１は、図１１Ｃに示す第２の配備構成Ｊ”になる。

したがって、調整ヘッド３１を長手方向軸Ｙの周りで後退構成Ｗ”から離れる方へ、または後退構成Ｗ”の方へ回転させることで、ヘッド３１は長手方向軸Ｙに沿って、それぞれ基礎２３およびスパイダ２の方へ、または基礎２３およびスパイダ２から離れる方へ動かされ、それによって調整デバイス３０の長手方向軸Ｙに沿った総空間要件およびスパイダ２に対する調整デバイス３０の締めしろ（interference）を変動させる。

その構成で、調整ヘッド３１は、図１１Ａに示す後退構成Ｗ”にあり、すなわち、大部分が第２のチャンバ２２内に挿入された位置にあり、突起５３は溝５２の内側に挿入され、調整ヘッド３１の内縁部３３は、基礎２３に実質的に当接している。

その構成で、当接要素３５はスパイダ２の方へ向けられており、スパイダ２に当接するように配置され、隆起５３ａは第１の凹部５２ａ内へ挿入され、内縁部３３は基礎２３から距離「ｄ１」だけ隔置される。

調整ヘッド３１の内縁部３３は、第１の配備構成Ｋ”の基礎２３から距離「ｄ１」をあけて維持される。

Claims (11)

1. ビデオ写真機器向けの支持三脚（１）であって、前記三脚（１）は、スパイダ（２）と、前記スパイダ（２）によって画定された開口（７）の内側で摺動軸（Ｚ）に沿って摺動可能なビデオ写真機器に対するフック手段（９）を備える支柱（８）と、前記三脚（１）を広げる／閉じるようにヒンジ端部（４ａ）で前記スパイダ（２）にヒンジ式に連結された複数の脚（４）とを備え、
   各脚（４）は、主に長手方向軸（Ｙ）に沿って延びている本体を有し、かつ前記長手方向軸（Ｙ）に実質的に直交するヒンジ軸（Ｘ）の周りを回転可能であり、前記各脚（４）は、前記脚（４）が前記摺動軸（Ｚ）に対してほぼ平行に配置される閉じた構成（Ｗ、Ｗ’）と、前記脚（４）が前記摺動軸（Ｚ）に対して所望の広がり角度（α１、α２）で傾斜する少なくとも１つの動作構成（Ｋ、Ｊ）との間を動かされるように、前記スパイダ（２）を通って延び、各脚（４）が、前記脚（４）の角位置を前記摺動軸（Ｚ）に対する最大広がり角度（α１、α２）まで調整するように配置された調整デバイス（３０）を備える、三脚において、
   前記調整デバイス（３０）が、前記脚（４）の前記長手方向軸（Ｙ）の周りの回転に関して作動可能な前記第１のヒンジ端部（４ａ）に設けられた調整ヘッド（３１）と、前記長手方向軸（Ｙ）の周りの前記回転後、前記長手方向軸（Ｙ）に沿って前記脚（４）に対して前記調整ヘッド（３１）を並進させるために、前記脚（４）上に画定された対応する並進相手手段（４１）と協働する並進手段（４０）とを備え、前記脚（４）の長さ、および前記ヒンジ端部（４ａ）と前記スパイダ（２）との間の締めしろを変動させて、前記脚（４）の前記最大広がり角度（α１、α２）の変動を可能にすることを特徴とする三脚。
2. 前記調整デバイス（３０）が、前記脚（４）が前記摺動軸（Ｚ）に対してほぼ平行に配置され、前記脚（４）および前記支柱（８）が前記スパイダ（２）に対して反対側に位置決めされる第１の閉じた構成（Ｗ’）と、前記脚（４）が前記第１の閉じた構成（Ｗ’）に対して約１８０°回転され、前記脚（２）によって占有される空間内に前記支柱（８）が位置決めされる閉じた輸送構成（Ｗ）との間で、前記脚（４）が回転されることを可能にするように構成される、請求項１に記載の三脚。
3. 前記脚（４）が、前記スパイダ（２）にヒンジ式に連結されるスリーブ（２０）を備え、前記スリーブが、前記調整ヘッド（３１）が前記長手方向軸（Ｙ）に沿って摺動可能および並進可能に収容されるチャンバ（２２）を備える、請求項２に記載の三脚。
4. 前記並進手段（４０）および前記並進相手手段（４１）が、前記長手方向軸（Ｙ）の周りの前記調整ヘッド（３１）の回転後、前記長手方向軸（Ｙ）に沿って相互に並進可能になるように、それぞれ前記調整ヘッド（３１）上および前記チャンバ（２２）の基礎（２３）上に画定され、または逆も同様である、請求項３に記載の三脚。
5. 前記調整ヘッド（３１）が、前記並進手段（４０）が前記並進相手手段（４１）に形状結合（form coupling）で結合される後退構成（Ｗ”）を備え、前記調整ヘッド（３１）が、前記スパイダ（２）に干渉しないように、前記チャンバ（２２）の基礎（２３）に対して閉じた位置にある、請求項２または請求項３のいずれかに記載の三脚。
6. 前記並進手段（４０）および前記並進相手手段（４１）がそれぞれ、少なくとも１つの溝（５２、５２’）および前記溝（５２）の深さより小さい深さを有する少なくとも１つの凹部（５２ａ、５２ｂ）、ならびに少なくとも１つの突起（５３、５３’、５３ａ）を備え、または逆も同様であり、前記長手方向軸（Ｙ）の周りの前記調整ヘッド（３１）の回転後、前記調整ヘッド（３１）を前記長手方向軸（Ｙ）に沿って動かすように相互に変位可能である、請求項５に記載の三脚。
7. 前記後退構成（Ｗ”）で、前記少なくとも１つの突起（５３、５３’、５３ａ）が、前記少なくとも１つの溝（５２、５２’）内へ挿入され、前記少なくとも１つの突起（５３、５３’、５３ａ）および前記少なくとも１つの溝（５２、５２’）が、互いに形状結合によって接続されるように形成される、請求項６に記載の三脚。
8. 前記調整ヘッド（３１）が、前記チャンバ（２２）に対して少なくとも１つの配備構成（Ｋ”、Ｊ”）を備え、前記少なくとも１つの配備構成（Ｋ”、Ｊ”）で、前記調整ヘッド（３１）が、前記チャンバ（２２）の基礎（２３）から所望の距離（ｄ１）だけ隔置され、前記調整ヘッド（３１）上に設けられた調整手段（３２ａ、３５）が、前記スパイダ（２）に当接して、前記脚（４）の位置を最大広がり角度（α１、α２）まで調整する、請求項２から６のいずれか一項に記載の三脚。
9. 前記少なくとも１つの配備構成（Ｋ”、Ｊ”）で、前記少なくとも１つの突起（５３）が、前記少なくとも１つの凹部（５２ａ、５２ｂ）に配置され、前記突起（５３）の隆起（５３ａ）が、前記少なくとも１つの凹部（５２ａ、５２ｂ）内へ挿入される、請求項５または６に従属するときの請求項８に記載の三脚。
10. 前記調整ヘッド（３１）上に画定され、前記調整ヘッド（３１）を前記長手方向軸（Ｙ）の周りで回転させるために使用者によって把持されるように配置された作動要素（３４）をさらに備える、請求項１から９のいずれか一項に記載の三脚。
11. 前記並進手段（４０）および前記並進相手手段（４１）を相互に結合された状態で維持するために、前記調整ヘッド（３１）を前記脚（４）に押し付けるように配置された推力要素（３７ｂ）をさらに備える、請求項１から１０のいずれか一項に記載の三脚。

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