JP2016504445A - セルロースの触媒酸化方法、およびセルロース製品の製造方法 - Google Patents

セルロースの触媒酸化方法、およびセルロース製品の製造方法 Download PDF

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Abstract

セルロースは、触媒として複素環ニトロキシルラジカルと、酸素源として作用する主酸化剤と、複素環ニトロキシルラジカルの活性化剤とを用いて触媒的に酸化される。酸化は、6%を超える、より好ましくは8%以上、最も好ましくは8〜12%の範囲内である中濃度のセルロースパルプである反応媒体中で実施される。反応媒体は、反応器中において、反応器に戻る反応媒体の循環を通して混合される。

Description

本発明は、複素環ニトロキシルラジカルを触媒として用いるセルロースの触媒酸化方法に関する。
セルロースは、多くの化学誘導体に変換することができる再生可能な天然ポリマーである。誘導体化は、重合体のβ−D−グルコピラノース単位におけるヒドロキシル基の化学反応によって主に行われる。セルロースの特性は、化学的誘導体化によって、重合体構造を保持しながら本来の化学的形態に比べて改変することができる。所望の化学構造の誘導体を得るためには、反応選択性が重要である。
複素環ニトロキシル化合物は、セルロース分子におけるC−6ヒドロキシル基の、アルデヒドおよびカルボン酸への選択的酸化に関与する触媒として知られており、対応するオキソアンモニウム塩は、反応系における活性な直接酸化剤として知られている。長い間知られているこれらの化学酸化触媒の1つは、「TEMPO」、すなわち2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル−1−オキシフリーラジカルである。したがって、ニトロキシルラジカルの酸化型、N−オキソアンモニウムイオンは、標的セルロース分子の酸化において直接的な酸化剤として作用するが、一方、反応系に酸素をもたらし、ニトロキシル化合物を酸化型に変換するために、主酸化剤が使用される。
次亜塩素酸ナトリウムを主酸化剤として使用することによって、第1級アルコールを「TEMPO」を介してアルデヒドおよびカルボン酸に酸化することが知られている(たとえば、Anelli, P. L.; Biffi, C.; Montanari, F.; Quici, S.; J. Org. Chem. 1987, 52, 2559)。カルボン酸へのアルコールの酸化の収率を向上させるために、次亜塩素酸ナトリウムと塩素酸ナトリウムとの混合物も使用された(Zhao, M. M.; Li, J.; Mano, E.; Song, Z. J.; Tschaen, D. M.; Org. Synth. 2005, 81, 195)。
次亜塩素酸ナトリウムを主酸化剤(酸素源)として、臭化ナトリウムを活性化剤として使用することによって、天然セルロース繊維中のセルロースを「TEMPO」を介して触媒的に酸化する方法も知られている(Saito, T. et al.; Cellulose Nanofibers Prepared by TEMPO-Mediated Oxidation of Native Cellulose, Biomacromolecules 2007, 8, 2485-2491)。セルロースのβ−D−グルコピラノース単位の第1ヒドロキシル基(C6−ヒドロキシル基)は、カルボキシル基に選択的に酸化される。いくつかのアルデヒド基も、第1ヒドロキシル基から形成される。このようにして得られた酸化セルロースの繊維が水中で分解されるとき、それらは、幅が3〜5nmの個別化されたセルロース繊維、すなわちナノフィブリル化セルロース(NFC)または「ナノセルロース」の安定な透明分散液をもたらす。
酸化の選択性は、化学物質が望ましくない副反応に消費されないようにするために重要である。選択性は、消費された主酸化剤に対するカルボキシル基の比率として定義することができる。
触媒酸化は通常、良好な混合を得るためにLC(低濃度1〜4%)において実施される。特に、反応の初期における効率的な混合が重要である。なぜなら、NaClOの添加が開始された後、反応は最初に速く進行するからである。しかしながら、この濃度範囲において、製造費用は明らかに高い。なぜなら、副反応のためにさらなる化学物質が必要とされ、水の消費が多いからである。装置に必要な寸法も大きくなる。なぜなら、大量の水が扱われるからである。濃度上昇は実行可能な代替案とは考えられていない。なぜなら、撹拌による効率的な混合を確実にするために要求されるエネルギーが高くなり過ぎるからである。また、激しい混合は、適切な範囲を超えて反応媒体の温度を上昇させる傾向がある。
活性化剤として臭化ナトリウムを使用することが好ましい。なぜなら、それは反応を促進するからである。たとえば、WO01/29309は、4重量部のNaOClに対してNaBrを3重量部使用することを推奨している。反応系において、臭化物イオンは、次亜臭素酸塩への酸化と臭化物への還元とによって、主酸化剤とニトロキシルラジカルとの間の酸素伝達物質として作用する。
酸化反応における臭素化合物の使用は、環境問題のために問題である。臭化ナトリウムは通常、反応混合物中において比較的大量に使用され、最終セルロース製品から臭化残留物を除去することは困難である。また、臭素化合物は、処理水にも蓄積する。さらに、工業的規模での臭素の使用は望ましくない。大量の臭化ナトリウムの使用は、設備の腐食をもたらす。臭素化合物は一般的に健康に対して有害であると認識されており、たとえば、副反応の結果として形成される臭素酸塩は推定発癌物質である。
本発明の目的は、セルロースのC−6ヒドロキシル基を効率的かつ選択的に酸化するための方法を提供することである。
本発明のさらなる目的は、ナノフィブリル化セルロースの作製方法を提供することである。
選択性は、中濃度、つまり、通常に使用されるよりも高いセルロース原料の初期濃度において酸化を実施することによって向上させることができる。パルプの濃度は、6重量%を超え、より好ましくは8重量%以上、最も好ましくは8〜12重量%の範囲内である。最後に述べた範囲内において、適切な濃度は、9〜11%の範囲内であるようである。反応条件において、中濃度パルプは、予想に反して低濃度パルプのような反応を示し、混合を同様の方法で反応の効率性を損なうことなく実施することができる。
中濃度における混合は、反応媒体(液体担体における、触媒、セルロース原料、酸化剤、および他の物質の混合物)を循環させることによって実施される。たとえばポンプなどによる反応媒体の循環は少ないエネルギー投入で反応媒体を混合することができ、激しい撹拌による過剰の熱は回避される。反応温度は、したがって、40℃を超えない範囲内でより容易に維持することができる。温度は、好ましくは、25〜35℃の適切なレベルで維持される。
冷却は循環ループの結果として向上することができ、反応媒体はその主容量の外に流れる。冷却は、周囲温度、または循環ループにおける反応媒体の流れの間における追加冷却の効果によって実施することができる。
反応媒体の循環は、反応媒体への様々な反応物質の投入にも利用することができる。なぜなら、それらは、反応媒体の循環流に少なくとも部分的に投入することができるからである。
さらに、活性化剤の適切な選択によって、ニトロキシルラジカルを、臭素を使用することなく、酸化状態に活性化することができる。中濃度酸化処理において、複素環ニトロキシルラジカルは好ましくは二酸化塩素によって活性化される。他の代替案によれば、複素環ニトロキシルラジカルは、3級アミンによって活性化することができる。
反応における主酸化剤は、次亜塩素酸塩である。二酸化塩素は活性化剤として使用され、次亜塩素酸塩、たとえば次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)は、中性または塩基性pHの主酸化剤として使用される。酸化反応は、循環ループを通って反応媒体を同時に循環させることによって、好ましくはこの1つの工程における所望の変換度まで実施される。
2段階の処理で変換を実施することも可能であり、第2工程において、pHは酸性にされ、セルロースの残りのアルデヒド基は、塩素、たとえば亜塩素酸ナトリウム(NaClO)などの塩素によって酸化される。ClO活性化において2段階法を用いることによって、選択性をさらに向上することができ、水酸基からカルボキシル基までの総酸化時間を短くすることができる。しかしながら、通常よりも高い濃度で実施されるとき、繊維材料に有害な副反応は減少し、セルロースの損傷は回避され、DP値はより良く保持される。したがって、1段階反応は、繊維性最終製品の有利な特性を保持するために十分であり、反応条件および反応物質の変化は前記方法を用いれば回避することができる。
中濃度においてセルロースを酸化に曝した後、最終セルロース製品に処理することができる。出発物質が、特に木などの植物に由来するパルプであるとき、セルロースは繊維形態中に存在する。酸化形態のセルロースを含む繊維は、機械的方法によって、小さな寸法の断片、ナノフィブリル化セルロース(NFC)に容易に分解される。セルロース製品を形成する方法は、繊維性出発物質の触媒的酸化の第1処理と、酸化された出発物質をナノフィブリル化セルロースに分解する第2処理とを含む。
本発明は、添付図面を参照して以下に説明される。
図1は、反応装置の形態における方法の一般原則を示す。 図2は、他の実施形態に係る反応装置を示す。 図3は、酸化実験の結果を示す。 図4は、酸化実験の結果を示す。 図5は、酸化実験の結果を示す。
以下の開示では、特に示されていない場合、すべてのパーセント値は、重量によるものである。さらに、特に示されていない場合、所与のすべての数値範囲は、範囲の上限および下限値を含む。
セルロースの第1級ヒドロキシル基は、2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル−1−オキシフリーラジカル、「TEMPO」などの複素環ニトロキシル化合物によって触媒的に酸化される。セルロースのグルコース単位のC−6炭素のヒドロキシル基の酸化に選択性を有することが知られている他の複素環ニトロキシル化合物も用いることができ、これらの化合物は、文献に広く引用されている。以下では、セルロースの酸化は、これらのヒドロキシル基がアルデヒドおよび/またはカルボキシル基に酸化することを意味する。ヒドロキシル基は、カルボキシル基に酸化されること、すなわち、酸化が完了することが好ましい。
触媒「TEMPO」が本明細書に記載されていれば、「TEMPO」が関与するすべての措置および動作は、TEMPOの任意の誘導体、またはセルロース中のC−6炭素のヒドロキシル基の酸化を選択的に触媒することができる任意の複素環ニトロキシルラジカルに、等しく同様に適用されることが明らかである。
以下の説明では、触媒酸化は、ヒドロキシル基のニトロキシル媒介性(たとえば、「TEMPO」媒介性)酸化を意味する。同様に、繊維または繊維性材料の触媒酸化は、セルロースのヒドロキシル基のニトロキシル媒介性(たとえば、「TEMPO」媒介性)酸化によって酸化されたセルロースを含む材料を意味する。
中濃度パルプを使用すると、セルロース酸化の選択性を向上することができる。なぜなら、所望の反応は繊維内で生じるが、不必要な副反応は溶液相において生じるからである。出発パルプ濃度が6%よりも高いと、セルロースは、0.5〜1.4mmol COOH/gパルプ、好ましくは0.6〜1.1mmol COOH/gパルプ、最も好ましくは0.7〜0.9mmol COOH/gパルプの酸化度まで高い選択性で酸化することができる。さらに、本明細書において記載された全ての他の酸化度は、これらのより高い出発パルプ濃度で得ることができる。
ナノフィブリル化セルロース(NFC)を作製するために、0.5〜1.0mmol COOH/gパルプ、好ましくは0.6〜0.95mmol COOH/gパルプ、最も好ましくは0.7〜0.9mmol COOH/gパルプの酸化度(変換度)が、セルロース繊維を機械的エネルギーによって小繊維に容易に分解することが可能であるために十分であることが既に見出された。従来、NFCを作製するために、1.0mmol/gパルプを超える変換度に到達することが目標とされてきた。
図1は、第1実施形態に係る反応装置を示す。装置は実質的に密閉されたタンク型反応器1と循環ループ2とを含み、反応媒体はタンク型反応器1から取得され、タンク型反応器に戻される。好適な直径のパイプであってもよいループ2を通る媒体の流れは、循環ポンプ3によって生じる。ループを通る反応媒体の動きは、タンク型反応器内部に十分な混合をもたらす。内部移動撹拌機はタンク型反応器において必要ではないか、またはそれらの混合力は循環によって既に生じた十分な混合効果を理由として低くすることが可能である。
供給路4は、これを通ってタンク型反応器1が反応媒体で最初に満たされ、セルロースの酸化反応を開始するために最初に必要な化学物質を投与するためにも使用することができる。供給ポンプは供給路であり、符号5で示される。反応が完了した後、製品は循環ループ2に接続された製品ライン6を通って取り出される。流れの方向を制御するために必要なバルブは示されていない。
供給路4において反応媒体に最初に投与することができる化学物質は、活性化された複素環ニトロキシル化合物(矢印A)、および酸素源である初期投与量の主酸化剤、好ましくは次亜塩素酸塩である(矢印B)。反応が進むにつれて、さらなる主酸化剤を循環ループ2に添加することが可能であり(矢印C)、アルカリ試薬添加によるpH調整は循環ループ2を用いて遂行され(矢印D)、反応媒体のpHを所望の範囲に保持することが可能である。
また、循環ループは、反応媒体をそれがパイプに沿って流れる間にパイプの外部の周囲温度(室温)まで冷却する。追加の冷却は、熱交換器7によって循環ループ2において提供することが可能である。タンク型反応器1自体は、冷却ジャケットを備えるタンクである必要はなく、単純な壁構造にすることが可能である。
全ての要素はタンク型反応器に供給され、酸化処理が開始するとき、反応媒体は、6%を超える、より好ましくは8%以上、最も好ましくは8〜12%の範囲内の中濃度である。
次亜塩素酸などの主酸化剤を、不必要な副反応を生じ得る過剰な濃縮を回避するために、セルロースの酸化とともに継続的に添加することが有利である。
所望の変換度に到達した後、反応媒体は製造ライン6を通って反応器から取り出される。酸化セルロースを含む繊維は反応媒体から分離され、反応媒体は再利用されてもよい。再生手段は反応媒体の少なくともいくつかの要素を再利用することを可能にし、そのさらなる詳細は本明細書に記載されていない。繊維は残余の化学物質を取り除くために洗浄され、特にNFCまでさらに処理される。
図2は、反応装置の別の実施形態を示す。反応媒体は、図1の実施形態において、タンク型反応器1の底において循環ループ2に取り出され、反応器の上部に戻されたので、媒体の流れは逆(上部を通ってループ2に出て、底を通ってループ2から戻る)である。参照符号は、図1と同様の部分を示す。反応器1は栓流型反応器であり、反応器内部に静的混合器を備えてもよい。別の供給路はないが、循環ループ2は反応媒体の初期要素と、酸化の進行とともに必要な化学物質(主酸化剤およびアルカリ試薬)とを供給するために使用することができる。反応が完了した後、最終工程は図1の実施形態と同様である。
図1および2の反応装置の混合概念は、反応媒体における化学物質の混合物と修飾されたパルプの特性とが、通常パルプを用いるよりも中濃度における混合を容易するという予期せぬ観察に基づく。したがって、それほど多くのエネルギーが加えられない(およびパルプ温度が上昇する)反応器は必要ではない。化学反応は、反応器においてLC(低濃度)混合を使用することができるほどまでにパルプ粘度を変化させる。おそらく、中濃度範囲における高い塩濃度も混合を促進するであろう。
繊維がより高濃度であるとき、反応媒体の液相の分離はより容易であり、洗浄も簡便かつ容易である。修飾された(酸化された)セルロース繊維は小繊維に分解され、ナノフィブリル化セルロースをもたらし、これはより高濃度で行うことが可能である。なぜなら、液体に対する繊維の比率がより高く、より少量の液体を扱うので液体反応媒体の再利用が容易であるからである。再利用目的のために液体媒体から触媒を回収することも、小容量のおかげでより容易である。
反応タンク内部における撹拌の形態における予備混合を使用することが可能であるが、反応媒体に入力される混合エネルギーの主な割合は循環に起因するといえる。実施に際して、補助撹拌が使用される場合、循環ポンプ排出量は撹拌モータ排出量よりも高い。
以下において、いくつかの反応手順を例として示す。しかしながら、方法は示される反応スキームに限定されないが、全ての反応において使用することができ、繊維に存在するセルロースは、セルロースの水酸基のニトロキシル媒介酸化を用いて触媒的に酸化され、中濃度パルプにおいて図1および2の反応装置で使用することができる。
好ましい実施形態によれば、二酸化塩素は複素環N−ニトロキシル化合物の活性化剤として使用される。主酸化剤は、次亜塩素酸である。これらの試薬を用いて所望の変換度に到達した後、反応媒体は反応器から除去することができ、繊維はさらに分離し処理することができる。また、酸化処理は2段階法であってもよく、第1工程においてニトロキシル触媒は二酸化塩素によって活性化され、次亜塩素酸は主酸化剤として使用される。反応は、迅速に進行し、部分的にアルデヒド基を生じる。第1段階におけるpHは、好ましくは7.5〜8.5であり、これらの値が含まれるがより広い範囲である6〜10も使用されてもよい。他の活性化方法と比較して、ClOによる活性化は、酸化選択性を顕著に向上する。
第1工程が所望の変換度に到達するように進行すると、第1工程は停止される。部分的に酸化されたセルロースは洗浄することができ、第2工程は反応媒体において実施され、pHは、明確に酸性側であり、約1.5〜4、好ましくは2〜3である。好ましくは、第2工程はpH3未満で実施される。第1工程の停止点は、主酸化剤の消費、または任意の他の方法に従って選択することが可能である。また、第1工程の反応媒体のpHは、停止点において第2工程のpH範囲に直接低下させることが可能である。
pHが低下されるとき、たとえばNaClOなどの亜塩素酸塩が反応媒体に添加される。この第2工程において、残りのアルデヒド基は、主酸化剤として亜塩素酸塩を用いてカルボキシル基に迅速に酸化される。ジメチルスルホキシド(DMSO)は、第2工程において反応媒体中で使用し、亜塩素酸塩から次亜塩素酸塩の形成を除くことが可能である。
通常、0.6〜1.0mmol/g パルプのカルボン酸塩含有量に到達したとき、第1工程は停止される。第2工程は、酸化を完了することによってカルボン酸塩含有量を増加する。
部分的に酸化されたセルロースが工程の間に洗浄される場合、上述されるように反応媒体はタンク型反応器1から取得され、第1工程において部分的に酸化されたセルロースを含む新規反応媒体がタンク型反応器に供給される。第2酸化工程は、第1工程と同様の方法で実施することが可能である。
第1および第2工程の組み合わせによって、水酸基からカルボキシル基までの全ての反応は、良好な選択性で速い。全ての利用可能な水酸基が酸化される場合、ClOによる酸化形態へのニトロキシルラジカルの活性化(例えば「TEMPO」ラジカル)と、主酸化剤として次亜塩素酸塩によるC6水酸基のさらなる酸化とは、選択的であり迅速な反応である。残余のアルデヒドは、さらなる酸化段階によってカルボン酸塩に変換することができる(第2工程)。最終の酸化段階は、酸化パルプが酸性条件において容易に洗浄されるという意味で好ましい。
第1工程の反応スキームは、以下のスキーム1で示される。二酸化塩素は、ラジカル形態から活性酸化形態への触媒の変換のためのみに必要である。
Figure 2016504445
スキーム1 二酸化塩素を活性化剤として使用する、アルコールのTEMPO触媒漂白酸化
第2実施形態の第2工程における酸化によって、残余アルデヒドのカルボキシル基への変換は、酸化セルロースを安定化させる。反応スキームは、以下に示される。
Figure 2016504445
スキーム2 亜塩素酸塩による、カルボン酸へのアルデヒドの化学的酸化。酸性条件下において、亜塩素酸塩は、亜塩素酸(HClO、pKa 1.96)の形態である。亜塩素酸は、セルロースのアルデヒド基をカルボン酸基に酸化する。この反応のための典型的なpH範囲は、2〜4である。
第1工程における温度は20〜50℃であってもよく、第2工程においては20〜80℃、好ましくは40〜80℃であってもよい。第2工程の好適な温度は、約50℃である。しかしながら、次亜塩素酸が分解する傾向が原因で、第1工程は、40℃よりも高くなく、好ましくは25〜35℃であり、これは、高い反応速度と次亜塩素酸の少ない消費との良好な両立であり、中濃度の出発パルプにおいて、図1および2の反応装置によって容易に達成することができる。
他の実施形態によれば、セルロースは、主酸化剤として次亜塩素酸と助触媒として3級アミンとを用いることによって、中濃度において触媒的に酸化される。推定経路は、以下のスキーム3に示される(複素環ニトロキシル触媒は、R’2NOHによってその還元型が示され、R’2N+Oによってその酸化型が示される)。臭素は、この処理において必要ではない。
Figure 2016504445
スキーム3 アミンを助触媒として用いる、TEMPO触媒によるアルコールの漂白酸化
この方法は、1段階法であり、酸化を達成するためのすべての試薬が同一の反応媒体内にある。しかしながら、酸化の選択性は、主酸化剤、NaClOを分けて添加したときに高くなる。また、酸化反応の選択性を増加させるアミン助触媒も、反応時間の間に分けて添加することができる。使用されるpHは、弱塩基性であり、8〜9.5である。しかしながら、これらの値が含まれる7〜10の間における任意のpH値も使用することができる。
アミンを助触媒として用いる反応は、室温か、またはわずかに高温、20〜50℃、好ましくは25〜35℃の範囲で、臭素を添加することなく実施することができる。
好適な第3級アミンは、ヘキサメチレンテトラミン、1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン(DABCO)、およびキヌクリジンである。しかしながら、本発明は、助触媒としてのこれらのアミン類の使用に限定されない。他の安定したアミン、特に安定な環状アミンを使用することができる。
図1および2に例示された反応装置を用いる中濃度におけるセルロースの触媒的酸化方法は、しかしながら、上述の化学物質および活性化剤の酸化に限定されない。
上述のすべての方法において反応媒体は、好ましくは、試薬および原料を溶解または分散することができる水である。
本出願において、全ての示された結果、および行われた計算は、パルプの量に関係しているときは常に、乾燥パルプに基づいて行われる。
一般的に、中濃度のパルプにおいて酸化されるセルロースは、所望の変換度に選択的に酸化することが可能であり、全変換ではないが、材料の損失なしに、後に記載するように機械的に処理することができる。(1工程または2工程において)処理の最後に到達する変換は、0.5〜1.4mmol COOH/g パルプ、好ましくは0.6〜1.1mmol COOH/g パルプ、最も好ましくは0.7〜0.9mmol COOH/g パルプである。
上述の変換に達するために、セルロースへの次亜塩素酸塩の用量は、1.7〜5mmol/g パルプ、好ましくは2.2〜2.7mmol COOH/g パルプであってもよい。
すべての上述の実施形態では、触媒酸化は、臭化物を使用することなく行うことができる。速い反応速度と高い酸化度とのために活性化剤および助触媒として従来使用される臭化ナトリウムは、一実施形態に係る触媒酸化方法において避けることができる。従来、臭化ナトリウムが使用される最適pHは、10である。しかしながら、副反応は、このpHで生じ、比較的速い反応速度でも避けることができない。NFCの、強度特性とゲル形成能とを低下させるDP値(重合度)とは、大幅に低下する。
したがって、一実施形態によれば、触媒としての複素環ニトロキシルラジカルを用いる非臭素触媒酸化は、pHおよび温度に関して慎重に定義された条件を用いて行うことができる。反応は、中性または弱アルカリ性のpH、7〜9の範囲で行われ、室温またはわずかに高められた温度、20〜50℃の範囲で、アルカリ金属ハロゲン化物の不在下で行われる。選択性(より少ないC2 ja C3反応)が向上し、臭素化合物は避けられる。低いpHに起因する遅い酸化反応速度は、高いpHほど副反応を増加させない温度によって補償される。塩素酸化物または他の任意の活性化剤は、上述のpHおよび温度条件を使用して、主酸化剤として次亜塩素酸塩を使用する触媒酸化の第1工程におけるアルカリ金属ハロゲン化物の代わりに使用することができる。酸化を完了させる第2工程は必ずしも必要ではないが、残余のアルデヒド基がカルボキシル基に酸化されるべき場合、好ましくは、酸化剤、および上述のように第2工程において望ましくない副反応を防止するための保護物質としての亜塩素酸塩を使用することによって実施される。
したがって、NFCを作製するために、0.5〜1.0mmol COOH/g パルプ、好ましくは0.6〜0.95mmol COOH/g パルプ、、最も好ましくは0.7〜0.9mmol COOH/g パルプの酸化レベル(変換度)が既に十分であり、セルロース繊維は、機械的エネルギーによって小繊維に容易に分解することができることが見出された。このレベルに達するために、前記第1工程酸化処理(触媒酸化の第1工程のみ、触媒の活性化剤に関わりなく)は、通常十分である。しかしながら、残余のアルデヒドをカルボキシル基に酸化することによって第2工程において酸化を完了させ、COOH/g パルプとして示される上述の酸化レベルを有するセルロースを得ることも可能である。
従来よりも高濃度(6%を超え、より好ましくは8%以上、最も好ましくは8〜12%の範囲)が使用されるとき、セルロース酸化の選択性をさらに向上することができる。なぜなら、所望の反応は繊維内で生じるが、不必要な副反応は溶液相で生じるからである。これらの出発パルプ濃度において、セルロースは、0.5〜1.0mmol COOH/g パルプ、好ましくは0.6〜0.95mmol COOH/g パルプ、最も好ましくは0.7〜0.9mmol COOH/g パルプの上述の酸化レベルに酸化することができる。さらに、本明細書において言及される他の酸化レベルは、図1および2の反応装置における、1段階酸化法を使用して、または第1工程後に第2工程を使用して、通常の出発パルプ濃度(中濃度)よりも高い出発パルプ濃度で得ることができる。
0.5〜1.0mmol COOH/g パルプ、好ましくは0.6〜0.95、最も好ましくは0.7〜0.9の比較的低い酸化レベルにおいて、繊維が小繊維に分解されるとき、強固なゲルを得ることができる。なぜなら、βエリミネーションが少ないからである。したがって、低い酸化度は、化学物質の費用を低減し、改良された強度の製品の作製に役立つ。
繊維状の出発材料は、植物、特に木材(軟材または硬材パルプ、たとえば漂白されたカバノキパルプ)由来のパルプであってもよく、セルロース分子が上述の方法の1つで酸化され、ナノフィブリルサイズ、ナノフィブリルセルロースまたはNFCへの分解が容易である。
用語「ナノフィブリルセルロース」は、セルロース原料に由来する、単離されたセルロースミクロフィブリルまたはミクロフィブリル束の集合を意味する。ミクロフィブリルは通常、高いアスペクト比を有する。長さは1マイクロメートルを超えてもよいが、数平均直径は通常200nm未満である。ミクロフィブリル束の直径も大きくなるが、一般的に1μm未満であってもよい。最小のミクロフィブリルは通常、2〜12nmの直径のいわゆる基本繊維と同様である。小繊維または小繊維束の分解は、原料と分解方法とに依存する。また、ナノフィブリルセルロースは、いくつかのヘミセルロースを含有してもよく、その量は植物源に依存する。酸化セルロース原料の機械的な分解は、リファイナー、粉砕機、ホモジナイザ、コロイダー、摩擦粉砕器、超音波処理器、マイクロフルイダイザ、マクロフルイダイザ、または流動化ホモジナイザなどのフルイダイザなどの好適な装置を用いて行われる。
上述の方法で酸化されたセルロース原料から作製されるNFCは優れたゲル化能を有し、それは水性媒体中に低濃度でゲルを形成することを意味する。酸化パルプが水性媒体中で約1〜4%の濃度で粉砕されるとき、水中のミクロフィブリルからなる透明なゲル(NFCゲル)が得られる。
任意の先行する酸化法において、機械的分解の結果としてのゲル形成を容易にするように、0.9〜1.2mmol COOH/g 出発パルプ(または乾燥物)、好ましくは1.0〜1.1mmol COOH/g パルプのカルボン酸塩含有量が望ましい。しかしながら、上述のように、1.0mmol未満のカルボン酸塩含有量はNFCを作製するために既に十分であり、ゲル強度が好ましい場合、それらは好ましい。
NFCを作製するために酸化パルプが分解される前に、媒体のpHは、7〜10、好ましくは7〜9、最も好ましくは7〜8.5に調整され、必要なエネルギーを低下させる。
得られるNFCゲルは、せん断減粘性挙動により特徴付けられる。ミクロフィブリルの平均直径は、2〜20nm、好ましくは2〜6nmであり、平均長さは、0.3〜5.0μmの範囲、好ましくは0.5〜2μmの範囲である。濁度は、70未満、好ましくは20〜60NTUである(0.1%濃度、比濁測定)。水中において0.5%濃度で測定されたとき、NFCのゲル強度特性が好ましい場合、ゲルは、10000〜50000Pa・s、好ましくは20000〜50000Pa・sのゼロせん断粘度と、8〜40Pa、好ましくは10〜30Paの降伏応力とを有する。
以下に、限定するとみなされるべきではない、いくつかの実施例を記載する。
中濃度における酸化
いくらかの酸化剤は10%の濃度においてMCミキサによって、いくらかはMCパルパーによって、11%の濃度まで実施された。高濃度における酸化は、理論上より選択的である。なぜなら、所望の反応は繊維内において生じ、望まない副反応は液相において生じるからである。実際のところ、TEMPO触媒および二酸化塩素の量を、濃度増加によって投入された繊維量に関して減少させることが可能である。我々の試験において、我々は中濃度までの濃度上昇にて、TEMPOを用いる酸化の実施において問題を見出すことはなかった。従来技術において示された典型的な反応は、4%未満の1%濃度で実施される。図3は、濃度が1〜4%の低濃度範囲において増加するとき、酸化の選択性(消費される次亜塩素酸あたりに形成されるカルボン酸)が向上することを示す。
表2は、10%の濃度における酸化結果を示す(MCミキサ)。酸化の間に、MCミキサはビュッヒ反応器による混合に相当する混合を提供しない(1〜4%濃度)。また、NaClOの使用量とpH調整は、精度が低い。酸化は10%の濃度でも良好であり、さらに正確な薬品使用量およびpH調整で装置を使用することによってさらに良好な結果を得ることができる。その結果、中濃度における結果は約束される。表3は、4%の濃度においてビュッヒ反応器で実施される酸化を示す。含まれるのは2種類のTEMPO誘導体である:4−メトキシ−TEMPOおよび4−アセトアミド−TEMPO。試験に基づいて、二酸化塩素は、TEMPOだけではなく、TEMPO誘導体を活性化するために使用することができるということができる。TEMPOの使用量は、酸化の選択性が維持されるように減少させることも可能である(パルプ149から150)。低いレベルまで触媒の使用量を好適化することに必須であることは、酸化の間におけるNaClO/NaOHの同時の供給を好適化することである。表3におけるTEMPO誘導体と他の条件は、中濃度においても使用することができることが明らかである。
Figure 2016504445
Figure 2016504445
さらに、ある一連の試験では、二酸化塩素で活性化されたTEMPO酸化は、6〜11%のパルプ濃度においてMCパルパーで実行された。温度(25〜35℃)、pH(7〜8)、およびNaClOの添加は、酸化の間に手動で調整された。実験の大部分は、2.3mmol NaClO/g パルプの添加によって実行された。結果は、以下の表4に示される。
Figure 2016504445
上述の実験の、TEMPO用量およびパルプ濃度(6〜10%)の関数としての、二酸化塩素によって活性化されるTEMPO酸化の選択性は、おおよその濃度値を使用して図4にも示されている。最大の選択値(COOH基の形成/添加されたNaClO)は、反応の化学量論によって0.5である。2molのNaClOは、1molのCOOHの形成に消費される。なぜなら、ヒドロキシル基からのCOOH基の形成は、アルデヒド中間体を介して進むからである。
これらの結果によれば、より高いパルプ濃度が、二酸化塩素活性化TEMPO酸化の選択性を増加させることは明らかである。これらの実験の粗さ(手動でのpHおよび温度制御)は、その現象を妨げない。これらの結果に応じた、酸化の最適条件は、10〜11%のパルプ濃度、および0.03〜0.04mmolのTEMPO/g パルプである。
反応条件は、ループを通る反応媒体の循環を混合の主エネルギー源として用いることによって、図1および2に示される装置を用いてさらに向上することができる。
酸化の効率に影響を与える要因、特に選択性と、本明細書に記載された反応装置を用いる中濃度パルプにおけるセルロースの酸化にも適用されるいくつかの要因とは、以下に簡潔に述べられる。
酸化の選択性は、NaClOを酸化の間に低速度で反応容器内に押し出すことによって向上することができる。この反応速度は、反応混合物中のHOClの濃度に依存しないが、次亜塩素酸塩の十分な量が反応中に存在するとき、一定であることが見出された。向上した選択性の背後にある現象は、pHが低下したとき分解するNaClOの性質である。酸化の間に溶液中のHOCl含有量が高い場合、NaClOの分解は強力である。標準的な反応において、すべての次亜塩素酸塩は一度に添加される。HOClは、揮発性化合物である一酸化二塩素(ClO)に分解される。一酸化二塩素は、次亜塩素酸塩との反応において、さらに塩素酸塩(ClO)に分解される。
セルロースのC6ヒドロキシル基の酸化は、多くの遊離反応基が残ったとき、工程の開始時に最も速い。反応性基の数が減少すると、遊離反応基(非晶質セルロースおよび結晶セルロースの一部)の数が非常に少なく、酸化が結晶セルロースに向けられているとき、酸化速度は低下し、顕著な変化が生じる。したがって、酸化は、主に結晶セルロースの分解を介して進む。図5は、1段階法における次亜塩素酸塩用量の関数として、二酸化塩素で活性化されたTEMPO酸化の酸価(パルプ1gあたりのmmol COOH)を示している。この図は、0.9mmol/gパルプの酸化レベルまで、1段階法が主酸化剤、次亜塩素酸の消費について効率的であることを示す。
アモルファスC6OH基のうち、83〜98%は容易に接触される。対応図の結晶性範囲は、10〜15%である。図5のグラフは、セルロースが、パルプ1gあたり0.8〜0.9mmol COOHの酸価範囲に容易に酸化することができることを示している。その後、反応速度が低下すると、NaClOの消費が増加し、ポリマーの分解の結果として粘度が減少する。酸価の範囲0.8〜0.9は、選択的酸化のための最適な目標値として維持することができる。低い反応速度および高い温度が適用されるとき、工程1の後に生成物中に残存するアルデヒド類の含有量は、通常パルプ1gあたり<0.2mmolであり、そのレベルがパルプ1gあたり0.2〜0.35mmolの間である通常の反応よりも明らかに低い。このことは、おそらく低い反応速度に起因するものであり、アルデヒドのカルボン酸塩への酸化反応を行うために多くの時間もかかる。
NFC作製の実施例
酸化パルプ(0.82mmol COOH/g パルプ)試料は、パルプを高頻度で反対方向からの衝撃にさらす装置であって、間隔を空けた衝撃羽根によって形成される流路を備える同心円筒状ロータを構成する装置である「Atrex」分散器を用いてフィブリル化された。
装置を通る4つの経路が使用された。ナノフィブリル化セルロースのゲル特性は、レオメータ−、および濁度計を用いる濁度を用いて測定された。
もたらされた特性は、ゼロせん断粘度18000Pa・s、降伏応力22Pa、および濁度24NTUであった。
濁度測定
濁度は、光学濁度測定装置を用いて定量的に測定されてもよい。濁度を定量的に測定するために利用可能な市販の濁度計がいくつか存在する。本実施例において、比濁法に基づく方法が使用される。目盛付き比濁計からの濁度の単位は、比濁計濁度単位(NTU)と称される。測定装置(濁度計)は、調整され、標準調整試料を用いて制御され、希釈されたNFC試料の粘度の測定に続く。
本方法において、ナノフィブリル化セルロース試料は、液体中、好ましくは水中で前記ナノフィブリル化セルロースのゲル点未満の濃度まで希釈され、希釈試料の濁度が測定される。ナノフィブリル化セルロースの濁度が測定される前記濃度は、0.1%である。平均値および標準偏差は、得られた結果から計算され、最終結果はNTU単位として示される。50ml測定管を備えるHACH P2100濁度計が濁度測定に使用された。
粘弾性測定
NFCは脱イオン水で0.5の濃度まで希釈され、200gの混合物は3×10秒間にわたってビュッヒミキサ(B−400、最大2100W、ビュッヒレイバテクニク アーゲー、スイス)を用いて均一化された。
NFC分散液の粘度は、30mmの直径を有する円筒状試料カップにナローギャップ羽根(直径28mm、長さ42mm)を備える応力制御回転レオメータ(AR−G2、TA Instruments社、イギリス)を用いて22℃で測定された。レオメータに試料をロードした後、それらは測定が開始される前に5分間静置された。安定した状態の粘度はせん断応力(加えられるトルクに比例する)を徐々に増加させて測定され、せん断速度(角速度に比例する)が測定された。特定のせん断応力における報告された粘度(=せん断応力/せん断速度)は、一定のせん断速度に到達した後、または最大2分後に記録された。1000s−1のせん断速度を超えたとき、測定は停止された。

Claims (23)

  1. 触媒として複素環ニトロキシルラジカルと、酸素源として作用する主酸化剤と、複素環ニトロキシルラジカルの活性化剤とを用いるセルロースの触媒酸化方法であって、
    前記酸化は、6%を超える、より好ましくは8%以上、最も好ましくは8〜12%の範囲である中濃度のセルロースパルプである反応媒体中において、反応器内の前記反応媒体を前記反応器に戻る前記反応媒体の循環を通して混合することによって実施されることを特徴とする方法。
  2. 主酸化剤および/またはpH調整剤などの化学物質の少なくとも一部が、前記反応媒体の循環に添加されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 二酸化塩素または3級アミンが、複素環ニトロキシルラジカルの活性化剤として使用されることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. 次亜塩素酸塩が、主酸化剤として使用されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. セルロースは、1段階または2段階で所望のレベルまで酸化され、
    2段階の酸化において、第1触媒工程中で、二酸化塩素が活性化剤として使用され、次亜塩素酸塩が主酸化剤として使用され、亜塩素酸塩が第2工程の酸化を完了する酸化剤として使用され、第2工程のpHが第1工程に比べて低いことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 第1工程間のpHは6〜10、好ましくは7.5〜8.5であり、第2工程間のpHは1.5〜4、好ましくは2〜3であることを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 触媒酸化は、pH7〜9、20〜50℃、好ましくは25〜35℃で実施されることを特徴とする請求項4に記載の方法。
  8. 酸化は、0.5〜1.4mmol COOH/g パルプ、好ましくは0.6〜1.1mmol COOH/g パルプ、最も好ましくは0.7〜0.9mmol COOH/g パルプのレベルまで実施されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 酸化後、酸化セルロースはさらに処理され、たとえば酸化セルロースが含まれる繊維性原料がナノフィブリル化セルロースに分解されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 酸化に曝されるセルロースは、繊維性原料、特に植物材料から得られる繊維におけるセルロースであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. セルロース製品を作製するための方法であって、
    −繊維性出発材料、特に植物材料から得られる繊維を、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法による酸化に曝し、酸化繊維性材料を得ることと、
    −酸化繊維性原料を分解することとを含むことを特徴とする方法。
  12. 酸化繊維性原料は、ナノフィブリル化セルロース(NFC)まで分解されることを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. ナノフィブリル化セルロースの小繊維は、2〜20nm、好ましくは2〜6nmの平均直径と、0.3〜5、好ましくは0.5〜2μmの平均長さとを有することを特徴とする請求項12に記載の方法。
  14. ナノフィブリル化セルロースは、水中における0.1%濃度で測定されたとき、70未満、好ましくは20〜60NTU(比濁計濁度単位)の濁度を有することを特徴とする請求項12または13に記載の方法。
  15. ナノフィブリル化セルロースは、水中における0.5%濃度で測定されたとき、10000〜50000Pa・s、好ましくは20000〜50000のゼロせん断粘度と、8〜40Pa、好ましくは10〜30Paの降伏応力とを有することを特徴とする請求項11〜14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 酸化セルロースのカルボン酸塩含有量は、少なくとも0.6mmol COOH/g パルプ、好ましくは0.7〜1.4mmol COOH/g パルプ、最も好ましくは0.7〜0.9mmol COOH/g パルプであることを特徴とする請求項11〜15のいずれか1項に記載の方法。
  17. セルロース製品であって、ナノフィブリル化セルロース(NFC)であり、セルロースが請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法によるセルロースの触媒酸化の結果として酸化形態にあることを特徴とするセルロース製品。
  18. ナノフィブリル化セルロースの小繊維は、2〜20nm、好ましくは2〜6nmの平均直径と、0.3〜5、好ましくは0.5〜2μmの平均長さとを有することを特徴とする請求項17に記載のセルロース製品。
  19. ナノフィブリル化セルロースは、水中における0.1%濃度で測定したとき、70未満、好ましくは20〜60NTU(比濁計濁度単位)の濁度を有することを特徴とする請求項17または18に記載のセルロース製品。
  20. ナノフィブリル化セルロースは、水中における0.5%濃度で測定されたとき、10000〜50000Pa・s、好ましくは20000〜50000Pa・sのゼロせん断粘度と、8〜40Pa、好ましくは10〜30Paの降伏応力とを有することを特徴とする請求項17〜19のいずれか1項に記載のセルロース製品。
  21. 酸化セルロースのカルボン酸塩含有量は、少なくとも0.6mmol COOH/g パルプ、好ましくは0.7〜1.4mmol COOH/g パルプ、最も好ましくは0.7〜0.9mmol COOH/g パルプであることを特徴とする請求項17〜20のいずれか1項に記載のセルロース製品。
  22. 酸化セルロースのカルボン酸塩含有量は、0.7〜0.9mmol COOH/g パルプであることを特徴とする請求項17〜20のいずれか1項に記載のセルロース製品。
  23. 酸化セルロースにおける残余のアルデヒド基は、酸化セルロースにおけるカルボキシレート基に酸化されることを特徴とする請求項21または22に記載のセルロース製品。
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