JP2016502230A - 透明電極およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、多層導電性透明電極に関する。多層導電性透明電極は、基板層と導電層とを備えている。導電層は、任意に置換された、少なくとも1つのポリチオフェン導電性ポリマーと金属ナノフィラメントの浸透ネットワークとを含んでいる。前記導電層は、基板層に直接接触しており、少なくとも1つの疎水性粘着性共重合体または粘着性ポリマーを備えている。本発明はまた、このような多層導電性透明電極の製造方法にも関する。【選択図】図1

Description

本発明は、広義では有機エレクトロニクス分野における、導電性透明電極と、その導電性透明電極の製造方法に関する。
高い透過率と電気伝導特性とを兼ね備えた導電性透明電極は、現在、電子機器の分野で、大幅な発展を遂げている主題であり、このタイプの電極は、光起電力セル、液晶スクリーン、有機発光ダイオード(OLED)、またはポリマー発光ダイオード(PLED)、およびタッチスクリーン等の装置に対して、ますます盛んに使用されるようになっている。
高い透過率と電気伝導特性とを有する導電性透明電極を得るために、多層導電性透明電極を使用することは知られている。この多層導電性透明電極は、最初の段階で、上に、接着層、金属ナノフィラメントの浸透ネットワーク、および導電性ポリマーでできた封止層とが堆積された基板層を備えている。導電性ポリマーは、例えば、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)とポリ(スチレンスルホン酸ナトリウム)(PSS)との混合物であり、これは、PEDOT:PSSとして知られている素材を形成している。
特許文献1は、要求される全ての特性、特に、良好な透過率と低い表面抵抗率とを達成することができる多層透明電極を提案している。しかしながら、このような電極は、基板層、接着層、金属ナノフィラメントで構成される層、カーボンナノチューブを備える電気的均質化層、および導電性ポリマーを備えており、複雑な構造を有している。これらの層を追加するには、製造工程におけるコストが大幅に増加する。更に、接着層の使用が必要であるため、光学透過率が悪くなる。最後に、均質化層は、カーボンナノチューブに基づいており、そのため、分散の問題が引き起こされる。
従って、極力少ない層を備え、かつカーボンナノチューブを含まない導電性透明電極を開発することが望まれている。
米国特許出願US2009/129004号明細書
本発明の目的の1つは、従来技術の欠点を、少なくとも部分的に克服することであり、高い透過率と良好な電気伝導特性とを有する多層導電性透明電極と、また、その多層導電性透明電極の製造方法を提供することである。
本発明に係る、多層導電性透明電極は、
− 基板層と、
− 導電層とを備え、導電層は、
・任意に置換された、少なくとも1つのポリチオフェン導電性ポリマーと、
・金属ナノフィラメントの浸透ネットワークとを備えている。
この導電層は、基板層と直接に接触している。導電層はまた、少なくとも1つの疎水性粘着性ポリマー、または粘着性共重合体を備えている。
本発明による多層導電性透明電極は、次に示す要件と特性とを有している。
− 表面電気抵抗Rは、100Ω/□未満である。
− 可視スペクトルにおける平均透過率Tmeanは、75%以上である。
− 基板に直接に密着している。
− 光学欠陥がない。
本発明の1つの態様においては、導電層はまた、少なくとも1つの追加のポリマーを備えている。
本発明の別の態様においては、この追加のポリマーは、ポリビニルピロリドンである。
本発明の別の態様においては、多層導電性透明電極は、可視スペクトルにおいて、75%以上の平均透過率を有する。
本発明の別の態様においては、多層導電性透明電極は、100Ω/□未満の表面抵抗を有している。
本発明の別の態様においては、基板は、ガラス、および透明な可撓性ポリマーから選択される。
本発明の別の態様においては、金属ナノフィラメントは、貴金属のナノフィラメントである。
本発明の別の態様においては、金属ナノフィラメントは、非貴金属のナノフィラメントである。
本発明の別の態様においては、粘着性ポリマーまたは粘着性共重合体は、ポリ酢酸ビニルポリマーまたはアクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体から選択される。
本発明はまた、多層導電性透明電極の製造方法に関し、本発明の方法は、次に示すステップを備えている。
− 導電層を調製し、導電層を、基板層の上に直接に塗布するステップ。
前記導電層は、
・任意に置換された、少なくとも1つのポリチオフェン導電性ポリマーと、
・金属ナノフィラメントの浸透ネットワークと、
・少なくとも1つの疎水性粘着性ポリマーまたは粘着性共重合体とを備えている。 − 導電層を架橋させるステップ。
本発明の1つの態様においては、導電層を調製し、導電層を基板層の上に直接に塗布するステップは、次に示すサブステップを備えている。
− 導電層を形成する成分を調整するサブステップ。
導電層は、
・任意に置換された、少なくとも1つのポリチオフェン導電性ポリマーの分散液または懸濁液と、
・少なくとも1つの疎水性粘着性ポリマーまたは粘着性共重合体とを備えている。
− 金属ナノフィラメントの懸濁液を、導電層を形成する組成物に加えるサブステップ。
− その混合物を、基板層の上に直接に塗布するサブステップ。
本発明による方法の別の態様においては、導電層を調製し、導電層を直接に基板層に塗布するステップは、次に示すサブステップを備えている。
− 導電層を形成する組成物を調製するサブステップ。
導電層は、
・任意に置換された、少なくとも1つのポリチオフェン導電性ポリマーの分散液または懸濁液と
・少なくとも1つの疎水性粘着性ポリマーまたは粘着性共重合体とを備えている。
− 金属ナノフィラメントの懸濁液を、基板層の上に直接に塗布して、金属ナノフィラメントの浸透ネットワークを形成するサブステップ。
− 導電層を形成する組成物を金属ナノフィラメントの浸透ネットワークの上に塗布するサブステップ。
本発明による方法の別の態様においては、導電層を形成する組成物はまた、少なくとも1つの追加のポリマーも備えている。
本発明による方法の別の態様においては、追加のポリマーは、ポリビニルピロリドンである。
本発明による方法の別の態様においては、基板層の基板は、ガラス、および透明な可撓性ポリマーから選択される。
本発明による方法の別の態様においては、金属ナノフィラメントは、貴金属のナノフィラメントである。
本発明による方法の別の態様においては、金属ナノフィラメントは、非貴金属のナノフィラメントである。
本発明による方法の別の態様においては、粘着性ポリマーまたは粘着性共重合体は、ポリ酢酸ビニルポリマー、またはアクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体から選択される。
本発明の他の特徴および利点は、以下の説明、および添付の図面から、より明確になると思う。以下の説明は、非限定的な例示的な例に関するものである。
多層導電性透明電極の層断面図である。 本発明による製造方法の種々のステップを示すフローチャートである。
本発明は、図1に示す多層導電性透明電極に関する。この型の電極は、0.05〜20μmの厚さを有することが望ましい。
前記多層導電性透明電極は、
- 基板層1と、
- 基板層1と直接接触している導電層2とを備えている。
電極の透明性を維持するために、基板層1は、透明でなければならない。基板層1は、可撓性であってもよいし、剛性であってもよい。基板層1は、剛性でなければならない場合には、ガラスから選択されると有利である。あるいはまた、可撓性である場合には、透明な可撓性ポリマーから選択されると有利である。透明な可撓性ポリマーは、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリカーボネート(PC)、ポリスルホン(PSU)、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルエステル樹脂、ポリエーテルアミド樹脂、ポリ(酢酸ビニル)、硝酸セルロース、酢酸セルロース、ポリスチレン、ポリオレフィン、ポリアミド、脂肪族ポリウレタン、ポリアクリロニトリル、ポリテトラフルオロエチレン( PTFE)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリアリーレート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、およびポリフッ化ビニリデン(PVDF)、等である。可撓性ポリマーの中で最も好ましいものは、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート( PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)である。
導電層2は、
(a)任意に置換された、少なくとも1つのポリチオフェン導電性ポリマーと、
(b)少なくとも1つの粘着性ポリマーまたは粘着性共重合体と、
(c)金属ナノフィラメント3の浸透ネットワークとを備えている。
導電層2はまた、
(d)少なくとも1つの追加のポリマーも備えることができる。
導電性ポリマー(a)は、ポリチオフェンである。ポリチオフェンは、熱的および電気的に最も安定なポリマーの1つである。好ましい導電性ポリマーは、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)−ポリ(スチレンスルホン酸塩)(PEDOT:PSS)である。PEDOT:PSSは、光および熱に対して安定であり、水に分散させ易く、環境に対していずれの欠点も有してはいない。
粘着性ポリマーまたは粘着性共重合体(b)は、疎水性化合物であることが望ましく、ポリ酢酸ビニルポリマー、またはアクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体から選択することができる。特に、粘着性ポリマーまたは粘着性共重合体(b)によって、金属ナノフィラメント3の浸透ネットワークと導電性ポリマー(a)との間の良好な密着性を得ることができる。
金属ナノフィラメント3の浸透ネットワークは、銀、金、白金等の貴金属のナノフィラメントから構成されていることが望ましい。金属ナノフィラメント3の浸透ネットワークは、銅等の非貴金属のナノフィラメントから構成することもできる。
金属ナノフィラメント3の浸透ネットワークは、金属ナノフィラメント3の1層以上の積層層によって構成して導電性浸透ネットワークを形成することができる。導電性浸透ネットワークは、0.01μg/cm〜1mg/cmの密度を有することができる。
追加のポリマー(d)は、ポリビニルアルコール(PVOH)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリエチレングリコール、あるいは、エーテルおよびセルロースまたは他の多糖類のエステルから選択される。この追加のポリマー(d)は、粘度増強剤であり、基板層1に導電層2を塗布する際に、良質の膜の形成を助けるものである。
導電層2は、各構成要素(a)、(b)、(c)、および(d)を、次の重量割合(合計100%に対する重量比)で備えることができる。
(a)任意に置換された、少なくとも1つのポリチオフェン導電性ポリマー。重量割合は、10〜65%。
(b)少なくとも1つの粘着性ポリマーまたは粘着性共重合体。重量割合は、20〜85%。
(c)金属ナノフィラメント3。重量割合は、5〜40%。
(d)少なくとも1つの追加のポリマー。重量割合は、0〜15%。
従って、本発明による多層導電性透明電極は、次に示す特徴を備えている。
− 表面電気抵抗Rは、100Ω/□未満である。
− 可視スペクトルにおける平均透過率Tmeanは、75%以上である。
− 基板に直接に密着している。
− 光学欠陥がない。
また、本発明は、多層導電性透明電極の製造方法に関する。本製造方法は、以下に示すステップを備えている。
製造方法のステップは、図2のフローチャートに示されている。
(i)基板層1上に塗布する導電層2を調製するステップ
導電層2は、このステップ(i)において、基板層1上に作製される。
電極の透明性を維持するために、基板層1は、透明でなければならない。基板層1は、可撓性であってもよいし、または、剛性であってもよい。基板層1は、剛性でなければならない場合には、ガラスから選択されると有利である。あるいはまた、可撓性である場合には、透明な可撓性ポリマーから選択されると有利である。透明な可撓性ポリマーは、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリカーボネート(PC)、ポリスルホン(PSU)、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルエステル樹脂、ポリエーテルアミド樹脂、ポリ(酢酸ビニル)、硝酸セルロース、酢酸セルロース、ポリスチレン、ポリオレフィン、ポリアミド、脂肪族ポリウレタン、ポリアクリロニトリル、ポリテトラフルオロエチレン( PTFE)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリアリーレート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、およびポリフッ化ビニリデン(PVDF)、等である。可撓性ポリマーの中で最も好ましいものは、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)である。
導電層2は、
(a)任意に置換された、少なくとも1つのポリチオフェン導電性ポリマーと、
(b)少なくとも1つの疎水性粘着性ポリマーまたは粘着性共重合体と、
(c)金属ナノフィラメント3の浸透ネットワークとを備えている。
導電層2はまた、
(d)少なくとも1つの追加のポリマーも備えることができる。
導電性ポリマー(a)は、ポリチオフェンである。ポリチオフェンは、熱的および電気的に最も安定なポリマーの1つである。好ましい導電性ポリマーは、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)−ポリ(スチレンスルホン酸塩)(PEDOT:PSS)である。PEDOT:PSSは、水に分散させることが容易であり、環境に対するいずれの欠点も有してはいない。
粘着性ポリマーまたは粘着性共重合体(b)は、疎水性化合物であり、ポリ酢酸ビニルポリマー、またはアクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体から選択される 。特に、粘着性ポリマーまたは粘着性共重合体(b)によって、金属ナノフィラメント3の浸透ネットワークと導電層(a)との間に良好な密着性を得ることができる。
粘着性ポリマーまたは粘着性共重合体(b)は疎水性化合物であるために、粘着性ポリマーまたは粘着性共重合体(b)は、溶媒中で懸濁液を形成し、これにより、溶液中で、良好な、粘着性ポリマーまたは粘着性共重合体(b)の分散液を得ることができる。
追加のポリマー(d)は、ポリビニルアルコール(EVOH)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリエチレングリコール、あるいは、エーテル、およびセルロースまたは他の多糖類のエステルから選択される。
従って、導電層2を調製するためのステップ(i)の最初のサブステップ101は、導電層2を形成する組成物を調製するステップである。これを行うために、成分(a)、(b)、および場合により(d)は、一緒に混合されて、前記組成物を形成する。
これを行うために、導電性ポリマー(a)は、水および/または溶媒中で、分散液または懸濁液の形態であることができ、溶媒は、極性有機溶媒であることが望ましい。極性有機溶媒は、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、エチレングリコール、テトラヒドロフラン(THF)、ジメチルアセテート(DMAc)、ジメチルホルムアミド(DMF)から選択される。導電性ポリマー(b)は、水、ジメチルスルホキシド(DMSO)、またはエチレングリコールの中で分散液または懸濁液の形態であることが望ましい。
追加のポリマー(d)は、水および/または溶媒の中で、それ自体が分散液または懸濁液の形態であることができ、この場合溶媒は、有機溶媒であることが望ましい。この有機溶媒は、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)、エチレングリコール、テトラヒドロフラン(THF)、ジメチルアセテート(DMAc)または、ジメチルホルムアミド(DMF)から選択される。
導電層を形成する組成物の調製は、混合および撹拌の連続ステップを備えることができる。実験の部分で、以下で説明する実施例A〜Dにおける組成物の例では、例として、磁気撹拌機が使用されている。
本発明による製造方法の第1の実施形態においては、サブステップ103において、懸濁液の形態の金属ナノフィラメント3が、導電層2を形成する組成物に、直接に加えられる。この金属ナノフィラメント3は、例えば、銀、金、白金等の貴金属からなっており、イソプロパノール(IPA)の中の溶液になっていることが望ましい。
次いで、ステップ105において、導電層2を形成する組成物は、当業者に公知の任意の方法で、基板層1の上に堆積される。最も一般的に使用される技法は、スプレーコーティング、インクジェットコーティング、ディップコーティング、フィルムスプレッダーによるコーティング、スピンコーティング、含浸によるコーティング、スロットダイコーティング、スクレーパによるコーティング、フレキソグラフィックコーティングであり、これにより、金属ナノフィラメント3の浸透ネットワークを備える膜を得ることができる。
本発明による製造方法の第2の実施形態においては、金属ナノフィラメント3は、サブステップ107において、基板層1の上に、事前に直接堆積され、金属ナノフィラメント3の浸透ネットワークが形成される。
これを行うために、金属ナノフィラメント3の懸濁液が、基板層1に直接塗布される。
金属ナノフィラメント3の懸濁液を形成するために、金属ナノフィラメント3は、蒸発し易い有機溶媒(例えばエタノール)中に事前に分散されるか、または界面活性剤(イオン導電体が望ましい)の存在下で、水成媒体中に分散される。基板層1に塗布されるものは、溶媒(例えばイソプロパノール(IPA))中の、金属ナノフィラメント3の、この懸濁液なのである。
金属ナノフィラメント3は、貴金属(例えば、銀、金、または白金)で作ることができる。金属ナノフィラメント3は、非貴金属(例えば、銅)で作ることもできる。
金属ナノフィラメント3の懸濁液は、当業者に公知の任意の方法に従って基板層1上に堆積させることができる、最も一般的に使用される技法は、スプレーコーティング、インクジェットコーティング、ディップコーティング、フィルムスプレッダーによるコーティング、スピンコーティング、含浸によるコーティング、スロットダイコーティング、スクレーパによるコーティング、フレキソグラフィックコーティングである。
懸濁液の中における金属ナノフィラメント3の分散液の品質は、蒸発後に形成される浸透ネットワークの品質を決定する要因である。例えば、分散液の濃度は、0.01〜10重量%とすることができ、単一パスで作成される浸透ネットワークの場合には、0.1〜2重量%であることが望ましい。
形成される浸透ネットワークの品質はまた、浸透ネットワークの中に存在する金属ナノフィラメント3の密度によっても決定される。この密度は、0.01μg/cm〜1mg/cmであり、0.01μg/cm〜10μg/cmであることが望ましい。
金属ナノフィラメント3の最終の浸透ネットワークは、金属ナノフィラメント3の複数の積層層から構成することができる。このためには、必要な回数だけ、堆積ステップを繰り返すことにより金属ナノフィラメント3の複数の層を得ることで十分である。例えば、金属ナノフィラメント3の浸透ネットワークは、1〜800の積層層を備えることができる。0.1重量%の金属ナノフィラメント3の分散液の場合には、100層未満の積層層であることが望ましい。
基板層1上に金属ナノフィラメント3の浸透ネットワークを堆積させるサブステップ107に続いて、サブステップ109において、導電層2を形成する組成物を、金属ナノフィラメント3の浸透ネットワークに塗布する。これには、当業者に公知の、任意の方法を使用することができる。最も一般的に使用される技法は、スプレーコーティング、インクジェットコーティング、ディップコーティング、フィルムスプレッダーによるコーティング、スピンコーティング、含浸によるコーティング、スロットダイコーティング、スクレーパによるコーティング、またはフレキソグラフィックコーティングであり、これにより、厚さ50nm〜15μmで、金属ナノフィラメント3の浸透ネットワークを備える膜を得ることができる。
その後に、乾燥を行うサブステップ111が実行され、導電層2から、種々の溶媒が蒸発される。この乾燥ステップ111は、空気中で、1〜45分間、20〜50℃の温度で実行することができる。
(ii)導電層2の架橋を行うステップ
このステップ(ii)において、導電層2の架橋が実行される。これは、例えば、温度150℃で、5分間加硫することにより行うことができる。
導電層2は、次に示す重量割合(合計100%に対する重量の割合)で、成分(a)、(b)、(c)、および(d)の各々を備えることができる。
(e)任意に置換された、少なくとも1つのポリチオフェン導電性ポリマー。重量割合は、10〜65%。
(f)少なくとも1つの粘着性ポリマーまたは粘着性共重合体。重量割合は、20〜85%。
(g)金属ナノフィラメント3。重量割合は、5〜40%。
(h)少なくとも1つの追加のポリマーの溶解分離物。重量割合は、0〜15%。
以下の実験結果は、必須パラメータに関して、本発明による多層導電性透明電極により得られた実験値を示している。必須パラメータは、波長550nmにおける透過率T550、平均透過率Tmean、表面電気抵抗値R、導電層2の基板層1に対する密着性、および光学欠陥の有無である。
これらの結果は、従来技術による多層導電性透明電極の対応反例で得られた値と比較されている。従来技術による多層導電性透明電極に関しては以下で詳細を説明する。
1)測定方法
全透過率の測定
全透過率(すなわち、可視スペクトルにわたって膜を通過する光強度)は、積分球を備えたパーキンエルマーラムダ35(Perkin Elmer Lambda35)(登録商標)分光光度計を使用して、UV〜可視スペクトル(300〜900nm)に対して、50mm×50 mmの試験片について測定する。
2つの透過率の値を記録する。
− 550nmにおける透過率の値T550、および
− 全可視スペクトルにわたる平均透過率の値Tmean。この値は、可視スペクトルにわたる透過率の平均値に対応している。可視スペクトルにおける透過率は、10nm毎に測定する。
表面電気抵抗の測定
表面電気抵抗(Ω/□で表現)は、次式によって定義することができる。
R=ρ/e=1/σe
e:導電層の厚さ(cmで表現)
σ:導電層の導電率(S/cmで表現)(σ= 1 /ρ)
ρ:導電層の抵抗率(Ωcmで表現)
表面電気抵抗は、ケースレー(Keithley)2400 SourceMeter(登録商標)抵抗計を使用して、20mm×20mmの試験片の上、2点で測定する。測定を容易にするために、最初に、CVDにより電極上に金接点を堆積させる。
欠陥存在の評価
透明電極における欠陥の存在の評価は、オリンパスBX51(登録商標)光学顕微鏡を使用して、種々の倍率(×100、×200、×400)で、50mm×50mmの試験片上で行う。各試験片は、顕微鏡を使用して、異なる倍率で、その全体を観察する。 5μmより大きい欠陥を有していない試験片は、適正であると考える。
基板への電極の密着性の評価
基板への電極の密着性は、ASTMD3359(登録商標)接着試験法を使用して、50mm×50mmの試料上で評価する。この試験法の原理は、スクラッチツールとしてディスクカッターを使用して、コーティングに平行および垂直の切開を行うことにより、グリッドを作成することである。切開は基板まで貫通しなければならない。次に、感圧粘着テープを、グリッド上に接着する。テープを、その後急速に剥がす。剥がれが現れない試験片は、適正であると考える。
2)実施例の組成
実験結果表示の中に使用されている商品名と、それら商品の材質
Figure 2016502230
実施例A
イソプロパノール(IPA)中に0.19重量%の濃度の銀ナノフィラメントを含む分散液0.8gを、スクレーパによるコーティングでガラス基板の上にコーティングし、銀ナノフィラメントの浸透ネットワークを形成する。
DMSO10gを、PEDOT:PSS Clevios PH1000(登録商標)5g(1.2%の乾燥抽出物を含む)に加える。磁気撹拌機を使用して、この混合物を600rpmで攪拌する。10分間撹拌した後、Emultex 378(登録商標)0.6g(乾燥抽出物45%、Tg=40°C)をその溶液に添加し、30分間撹拌する。
次いで、得られた混合物を銀ナノフィラメントの浸透ネットワーク上にスクレーパでコーティングする。このネットワークを、5分間、150℃で加硫する。
実施例B
IPA中で0.19重量%の濃度の銀ナノフィラメントの分散液0.8gを、可撓性基板(PET、PEN)上に、スクレーパでコーティングし、銀ナノフィラメントの浸透ネットワークを形成する。
DMSO 10gを、PVP(脱イオン水中で20%に希釈)30 mgに加える。次いで、磁気撹拌機を使用して、600rpmで10分間撹拌する。 その後、PEDOT:PSS CleviosPH1000(登録商標)(1.2%の乾燥抽出物を含有)5gを、前の混合物に添加する。更に10分間撹拌した後、Revacryl272(登録商標)(乾燥抽出物45%、Tg=−30℃)0.6gをその溶液に加え、30分間撹拌する。
次いで、得られた混合物を銀ナノフィラメントの浸透ネットワーク上にスクレーパでコーティングする。このネットワークを、5分間、150℃で加硫する。
実施例C
DMSO 20gを、PVP20mg(脱イオン水中で20%に希釈)に加える。次いで、磁気撹拌機を使用して、600rpmで10分間撹拌する。その後、5gの PEDOT:PSS Clevios PH1000(登録商標)(1.2%の乾燥抽出物を含有)を、前の混合物に加える。更に10分間撹拌した後、Emultex 378(登録商標)(乾燥抽出物45%、Tg = 40℃)0.6g、および銀ナノフィラメントの分散液4g(IPA中で2.48重量%の濃度)をその溶液に加え、30分間撹拌する。
次いで、得られた混合物を、ガラス基板上に、スクレーパでコーティングする。この堆積物を、5分間、150℃で加硫する。
実施例D
IPA中で0.19重量%の濃度の銀ナノフィラメント分散液0.6gを、ガラス基板上に、スクレーパでコーティングし、銀ナノフィラメントの浸透ネットワークを形成する。
DMSO 10gを、PVP(脱イオン水中で20%に希釈)30 mgに加え、磁気撹拌機を使用して600rpmで10分間撹拌する。 その後、PEDOT:PSS Clevios PH1000(登録商標)(1.2%乾燥抽出物を含有)5gを前の混合物に添加する。更に10分間撹拌した後、Revacryl272(登録商標)(乾燥抽出物45%、Tg= −30℃)0.6gをこの溶液に添加し、30分間撹拌する。
次いで、得られた混合物を、銀ナノフィラメントの浸透ネットワーク上にスクレーパでコーティングする。このネットワークを、5分間、150℃で加硫する。
従来技術による対応反例
ニトリルゴム(NBR)Synthomer5130(登録商標)(自己架橋性であり、蒸留水で15%に予め希釈されている)2gを、スピンコーティング装置を使用して、可撓性基板(PET、PEN)上に堆積させる。これは、次に示すパラメータに従う。加速度200rpm/s、回転速度2000rpm、時間100s。その後、このラテックスフィルムを、オーブン中で5分間、150℃にて加硫する。
次いで、エタノール中で0.16重量%の濃度の銀ナノフィラメントの分散液2gを、スピンコーティング(加速度500 rpm/s、速度5000rpm、時間100s)により加硫したラテックス層上に堆積させる。この操作を6回繰り返すことにより、銀ナノフィラメントの浸透ネットワーク(銀ナノフィラメント6層)を形成する。
MWNT Graphistrength C100(登録商標)カーボンナノチューブ8.5gを、PEDOT:PSS CleviosPH1000(登録商標)分散液14.17g、およびのDMSO17gの中に分散させる。これは、高剪断力ミキサ(SilversonL5M(登録商標))を使用して、速度800回転/分、時間2時間で行う。
先に用意したカーボンナノチューブの分散液31.1gを、水成懸濁液状のSynthomer(登録商標)3.76gに加える。次いで、この混合物を、磁気撹拌機を使用して、30分間攪拌する。
次いで、得られた混合物を、ステンレス鋼製格子(格子孔直径=50μm)を使用して濾過し、粉体および分散不十分なカーボンナノチューブの大きな凝集体を除去する。
次いで、この混合物を、スピンコーティング装置を使用して(加速度500rpm/s、速度5000rpm、時間100s)、銀ナノフィラメントの浸透ネットワークに塗布する。このネットワークを、5分間150℃で加硫する。
結果
Figure 2016502230
粘着性ポリマーまたは粘着性共重合体(b)が直接に導電層2の中に存在することにより、導電層2は、基板層1に直接接触し、直接密着することができる。これは、追加の接着層を事前に基板1に塗布しておく必要がない。従って、これにより、高い透過率を得ることができる。更に、導電層2の組成によって、低い表面抵抗を実現することができる。これは、従来技術で使用されている、例えばカーボンナノチューブ等の導電率向上「注入」要素を使用することなしに行うことができる。
従って、この多層導電性透明電極は、組成が単純であり、より少ない製造工程を必要とするだけであるので、低コストであり、それに対して、高い透過率、および低い表面電気抵抗を実現することができる。
1 基板層
2 導電層
3 金属ナノフィラメント

Claims (18)

  1. 基板層(1)と、
    導電層(2)とを備える多層導電性透明電極であって、
    導電層(2)は、
    ・任意に置換された、少なくとも1つのポリチオフェン導電性ポリマーと、
    ・金属ナノフィラメント(3)の浸透ネットワークとを備える多層導電性透明電極において、
    導電層(2)は、基板層(1)と直接に接触し、導電層(2)はまた、少なくとも1つの疎水性粘着性ポリマーまたは粘着性共重合体を備えていることを特徴とする多層導電性透明電極。
  2. 導電層(2)はまた、少なくとも1つの追加のポリマーを備えていることを特徴とする、請求項1に記載の多層導電性透明電極。
  3. 前記追加のポリマーは、ポリビニルピロリドンであることを特徴とする、請求項2に記載の多層導電性透明電極。
  4. 可視スペクトルにわたって75%以上の平均透過率を有することを特徴とする、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の多層導電性透明電極。
  5. 100Ω/□未満の表面抵抗を有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の多層導電性透明電極。
  6. 基板(1)は、ガラス、および透明な可撓性ポリマーから選択されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の多層導電性透明電極。
  7. 金属ナノフィラメント(3)は、貴金属のナノフィラメントであることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の多層導電性透明電極。
  8. 金属ナノフィラメント(3)は、非貴金属のナノフィラメントであることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の多層導電性透明電極。
  9. 前記粘着性ポリマーまたは粘着性共重合体は、ポリ酢酸ビニルポリマー、またはアクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体から選択されることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の多層導電性透明電極。
  10. 多層導電性透明電極を製造する方法であって、
    − 導電層(2)を調製し、基板層(1)上に直接に塗布するステップ(i)であって、前記導電層(2)は、
    ・任意に置換された、少なくとも1つのポリチオフェン導電性ポリマーと、
    ・金属ナノフィラメント(3)の浸透ネットワークと、
    ・少なくとも1つの疎水性粘着性ポリマーまたは粘着性共重合体とを備えるステップ(i)と、
    − 導電層(2)を架橋させるステップ(ii)とを備えていることを特徴とする多層導電性透明電極製造方法。
  11. 導電層(2)を調製し、基板層(1)の上に直接に塗布するステップ(i)は、
    − 導電層(2)を形成する組成物を調製するサブステップ(101)であって、導電層(2)は、
    ・任意に置換された、少なくとも1つのポリチオフェン導電性ポリマーの分散液または懸濁液と、
    ・少なくとも1つの疎水性粘着性ポリマーまたは粘着性共重合体とを備えているサブステップ(101)と、
    − 導電層(2)を形成する前記組成物に、金属ナノフィラメントの懸濁液を加えるサブステップ(103)と、
    − 前記混合物を基板層(1)の上に直接に塗布するサブステップ(105)と、
    − 乾燥を行うサブステップ(111)とを備えていることを特徴とする、請求項10に記載の多層導電性透明電極製造方法。
  12. 導電層(2)を調製し、基板層(1)の上に直接に塗布するステップ(i)は、
    − 導電層(2)を形成する組成物を調製するサブステップ(101)であって、導電層(2)は、
    ・任意に置換された少なくとも1つのポリチオフェン導電性ポリマーの分散液または懸濁液と、
    ・少なくとも1つの疎水性粘着性ポリマーまたは粘着性共重合体とを備えているサブステップ(101)と、
    − 金属ナノフィラメント(3)の懸濁液を基板層(1)の上に直接に塗布して金属ナノフィラメント(3)の浸透ネットワークを形成するサブステップ(107)と、
    − 導電層(2)を形成する前記組成物を金属ナノフィラメントの前記浸透ネットワークの上に塗布するサブステップ(109)と、
    − 乾燥を行うサブステップ(111)とを備えている
    ことを特徴とする、請求項10に記載の多層導電性透明電極製造方法。
  13. 導電層(2)を形成する前記組成物は、少なくとも1つの追加のポリマーも備えていることを特徴とする、請求項11または12に記載の多層導電性透明電極製造方法。
  14. 前記追加のポリマーは、ポリビニルピロリドンであることを特徴とする、請求項13に記載の多層導電性透明電極製造方法。
  15. 基板層(1)の基板は、ガラス、および透明な可撓性ポリマーから選択されることを特徴とする、請求項10〜14のいずれか1項に記載の多層導電性透明電極製造方法。
  16. 金属ナノフィラメント(3)は、貴金属のナノフィラメントであることを特徴とする、
    請求項10〜15のいずれか1項に記載の多層導電性透明電極製造方法。
  17. 金属ナノフィラメント(3)は、非貴金属のナノフィラメントであることを特徴とする、請求項10〜15のいずれか1項に記載の多層導電性透明電極製造方法。
  18. 前記粘着性ポリマーまたは粘着性共重合体は、ポリ酢酸ビニルポリマー、または、アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体から選択されることを特徴とする、請求項10〜17のいずれか1項に記載の多層導電性透明電極製造方法。
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