JP2016225596A - 発光装置、被覆部材の製造方法及び発光装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
貫通孔を有する第1光反射部材を準備する工程と、
前記貫通孔内に、波長変換物質を含有する透光性樹脂を配置する工程と、
前記波長変換物質を、前記透光性樹脂内で前記貫通孔の一方の開口側に偏在させる工程と、
前記波長変換物質を偏在させた後、前記貫通孔の他方の開口側から前記透光性樹脂の一部を除去する工程と、
を含む。
(2)本発明の他の実施形態に係る被覆部材の製造方法は、
凹部を有する第1光反射部材を準備する工程と、
前記凹部内に、波長変換物質を含有する透光性樹脂を配置する工程と、
前記波長変換物質を、前記透光性樹脂内で前記凹部の底面側に偏在させる工程と、
前記波長変換物質を偏在させた後、前記凹部の開口側から前記透光性樹脂の一部を除去する工程と、
前記波長変換物質を偏在させた後、前記第1光反射部材の一部を、前記凹部が形成された面の反対側の面から除去して、前記反対側の面に前記透光性樹脂を露出させる工程と、
を含む。
(3)本発明の実施形態に係る発光装置は、
貫通孔を有する第1光反射部材と前記貫通孔内に配置された透光性樹脂とを有する被覆部材と、
前記透光性樹脂と対向するように設けられた発光素子と、
前記発光素子の側面を覆い、前記発光素子の周りの第1光反射部材に対向して設けられた第2光反射部材と、を有し、
前記透光性樹脂は、前記発光素子に対向する下面側又は前記発光素子から離れた上面側に偏在する波長変換物質を含む。
次に図1A〜図6Cを参照しながら、実施形態1に係る発光装置の製造方法について説明する。
(1)複数の貫通孔を有する第1光反射部材と、貫通孔内に第1光反射部材と実質的に同じ厚さになるように設けられた透光性樹脂と、貫通孔の一方の開口側に偏在するように透光性樹脂に含有された波長変換物質と、を有する被覆部材の製造工程と、
(2)貫通孔に設けられた透光性樹脂上にそれぞれ発光素子を固定する工程と、
(3)透光性樹脂上に設けられた発光素子間に第2光反射部材を形成する工程と、
(4)発光素子間において、第1光反射部材及び第2光反射部材を切断することにより個々の発光装置に分割する工程と、を含む。
以上のように構成された実施の形態の発光装置の製造方法によれば、波長変換物質が貫通孔の一方の開口側に偏在するように含有された透光性樹脂を含む被覆部材を用いて、発光装置を製造していることから、薄型の発光装置を製造することができる。
以下、本実施の形態の発光装置の製造方法について具体的説明する。
図1A〜図3Cを参照しながら、実施の形態に係る被覆部材70の製造工程について説明する。尚、この製造工程で作製される被覆部材70は、第1光反射部材10と、波長変換物質20を含有する透光性樹脂30と、を備えている。
貫通孔106を有する第1光反射部材10を準備する。貫通孔106は第1光反射部材10の第1の面101と、第1の面の裏面である第2の面102とを貫通する(図1A、図1B)。尚、貫通孔106は第1光反射部材10に1つだけ形成してもよいし、複数形成してもよい。
第1光反射部材10に、貫通孔106を形成する際は、当該分野で公知の方法のいずれを利用してもよい。例えば、レーザー光の照射又は描写、パンチング、エッチング、ブラスト等が挙げられる。貫通孔106の側壁には、凸部が形成されていることが好ましく、この凸部により、後述するように、透光性樹脂30と第1光反射部材10との接着力を高めることができる。また、第1光反射部材10として、樹脂又は金属を用いた場合、パンチングで貫通孔106を形成することで、貫通孔106の側壁に凸部103を容易に形成することができる。すなわち、パンチングの際、図2Aに示すように、第1光反射部材10は、押さえ91と、下金型92と、で上下を挟むことにより保持されている。そのように保持した状態で、上金型90を下方向に打ち込むことにより、第1光反射部材10に貫通孔106を形成する。この時、上金型90と下金型92との隙間dの距離を制御することで、所定の位置に凸部103を形成することができる。上金型90と下金型92の隙間dとは、図2Aにおいてx方向(水平方向)における上金型90と下金型92との距離を示す。例えば、上方向から下方向に貫通孔106を形成する時に隙間dを調整することで下方向に突出した(傾いた)突出部である凸部103を形成することができる(図2B、図2C)。言い換えると、凸部103が下側に傾斜してもよい。これは第1光反射部材10に上金型90から加えられる力と、下金型92から加えられる力とが上金型90と下金型92の隙間dだけ離れているためである。また、隙間dの距離を調整することで複数の凸部103を側壁内に有する貫通孔を形成することもできる。上金型90と下金型92の隙間dの距離は特に限定されるものではないが、傾いた凸部を形成するためには1〜30μmが好ましく、複数の凸部を形成するためには0〜30μm(0を含まない)であることが好ましい。また、第1光反射部材10の厚みに対しての上金型90と下金型92の隙間dの距離は、傾いた凸部を形成するためには1〜30%であることが好ましく、複数の凸部を形成するためには0〜30%(0を含まない)であることが好ましい。
次に、各貫通孔106内に、波長変換物質20を含有する透光性樹脂30を配置する(図3A)。波長変換物質20を含有する透光性樹脂30を配置する際は、当該分野で公知の方法のいずれを利用してもよい。印刷、ポッティング等が挙げられる。尚、透光性樹脂30は、波長変換物質20が透光性樹脂30中で移動できる状態であればよい。つまり、透光性樹脂30は硬化前の液状の状態でもよいし、半硬化の状態でもよい。ただし、透光性樹脂30が液状の状態の方が、波長変換物質20が移動しやすいので好ましい。また、透光性樹脂30に光拡散材を含有させてもよい。
自然沈降または強制沈降により、透光性樹脂30中の波長変換物質20を、第1の面101側に偏在させる(図3B)。強制沈降には、例えば回転によって生じる遠心力により、波長変換物質20を沈降させる遠心沈降がある。波長変換物質20を沈降させた後、透光性樹脂30を加熱等により硬化させる。これにより、第1の面101側に波長変換物質20が偏在した透光性樹脂30が得られる。尚、透光性樹脂30に光拡散材を含有させた場合は、光拡散材が波長変換物質20と同様に偏在されてもよいが、透光性樹脂30中に偏在することなく分散して配置されることが好ましい。
図3BのCt−Ct線(破線)より上側を除去する。つまり、「第2の面側の第1光反射部材10」と「波長変換物質20を偏在させた側とは反対側の透光性樹脂30」とを、除去する(図3C)。第1光反射部材10と、透光性樹脂30と、を除去する際は、当該分野で公知の方法を利用することができる。例えば、エッチング、切削、研削、研磨、ブラスト等が挙げられる。これにより、波長変換物質20の含有量を実質的に変化させることなく透光性樹脂30を薄くすることができる。つまり、薄型化された被覆部材70を得ることができる。また、エッチング、切削、研削、研磨、ブラスト等により第1光反射部材及び透光性樹脂を除去する際に、「第2の面側の第1光反射部材10」と「波長変換物質20を偏在させた側とは反対側の透光性樹脂30」とを粗面にしてもよい。粗面にすることでタック性(粘着性)が下がり、例えば、実装時に取扱いやすくなる。
ここで、本明細書において、透光性樹脂30等の除去の前後を問わず、第1光反射部材10において波長変換物質20が偏在されている側の面を第1の面といい、その反対側の面を第2の面という。
以上の工程を経て、支持部材80に保持された被覆部材70を得ることができる。
工程A−1.発光素子40の固定
上述の方法で製造した被覆部材70の透光性樹脂30上に発光素子を固定する(図4A)。例えば、透光性樹脂30と、発光素子40の光取り出し面401とを、接合部材60を介して接着させる(図4C)。接合部材60を用いることで透光性樹脂30が接着性を有していなくても発光素子40と接着することができる。また、接合部材60は発光素子40の側面まで形成されることで発光素子40と透光性樹脂30の接着力が向上するので好ましい。尚、透光性樹脂30の波長変換物質20が偏在された側の面と、発光素子40の光取り出し面401と、が接着されてもよいし、透光性樹脂30の波長変換物質20が偏在された側の面とは反対側の面と、発光素子の光取り出し面401と、が接着されてもよい。
発光素子40の側面の一部と、第1光反射部材10とを覆う第2光反射部材50を形成する(図4B)。第2光反射部材50は、発光素子40の周りで第1光反射部材10に接合される。尚、接合部材60を用いて発光素子40と透光性樹脂30を接着させた場合は、第2光反射部材50は接合部材60も覆ってもよい(図4C)。さらに、発光素子40の電極形成面402のうち、電極43、44で覆われていない部分も、第2光反射部材50で覆ってもよい。このとき、電極43、44の一部が第2光反射部材50から露出するように、第2光反射部材50の厚さ(z方向の寸法)を調節してもよい。つまり、第1光反射部材10の第1の面101を基準としたときに、第2光反射部材50の第1光反射部材10と対面する面と反対側の面52までの高さが、電極43、44の露出面431、441の高さ以下にしてもよい。
発光素子間において、第1光反射部材及び第2光反射部材を切断することにより個々の発光装置に分割する。具体的には、隣接する発光素子40の中間を通る破線X1、破線X2、破線X3および破線X4(図5A、図5B)に沿って、第1光反射部材10と、第2光反射部材50と、支持部材80とを、例えば、ダイサー等で切断し個片化する。最後に、支持部材80を除去(剥離)することにより、発光装置を得る(図6A、図6B)。また、第1光反射部材10と、第2光反射部材50と、支持部材80と、を切断する時に支持部材80は完全に切断しない方が好ましい。つまり、図6(c)に示すように、切断部108により第1光反射部材10と、第2光反射部材50と、は切り離され、支持部材80は切り離されていないことが好ましい。このようにすることで支持部材80が複数に分割されないので、支持部材80を一度に除去(剥離)することができる。尚、切断前に支持部材80を除去し、その後に、第1光反射部材10と、第2光反射部材50と、を切断してもよい。これにより、発光素子40を1つ含む発光装置を、同時に複数製造することができる。また、複数の発光素子40を含む位置で切断してもよい。
しかしながら、実施形態1の発光装置の製造方法では、工程1−3に続いて、工程A−1〜A−2を実施した後に、第1光反射部材及び/又は透光性樹脂30を除去して被覆部材70を薄くしてもよい。さらに、実施形態1の発光装置の製造方法では、工程1−3に続いて、工程A−1〜A−3を実施した後に、各発光装置においてそれぞれ第1光反射部材及び/又は透光性樹脂30を除去して被覆部材70を薄くしてもよい。
以下、実施形態2に係る発光装置の製造方法について説明する。
実施形態2の発光装置の製造方法は、実施形態1の被覆部材の作製方法とは異なる方法で被覆部材を作製する以外は、実施形態1の発光装置の製造方法と同様である。
以下、実施形態に係る被覆部材の作製方法について説明する。
工程2−1.第1光反射部材の準備
耐熱性シート等からなる支持部材80上に、凹部107を有する第1光反射部材10を形成する。第1光反射部材10の支持部材80に対向する面を第1の面101とし、第1の面の反対側の面を第2の面102としたとき、凹部107は第2の面102側に開口して形成される(図7A)。
次に、各凹部107内に、波長変換物質20を含有する透光性樹脂30を配置する(図7A)。波長変換物質20を含有する透光性樹脂30を配置する際は、当該分野で公知の方法のいずれを利用してもよい。例えば、印刷、ポッティング等が挙げられる。尚、透光性樹脂30は波長変換物質20が透光性樹脂30中で移動できる状態であればよい。つまり、透光性樹脂30は硬化前の液状の状態でもよいし、半硬化の状態でもよい。ただし、透光性樹脂30が液状の状態の方が、波長変換物質20が移動しやすいので好ましい。
自然沈降または強制沈降により、透光性樹脂30中の波長変換物質20を、第1の面101側(凹部の底面側)に偏在させる(図7C)。その後、透光性樹脂30を加熱等により硬化させる。これにより、第1の面101側に波長変換物質20が偏在された透光性樹脂が得られる。
図7CのCt1−Ct1線(破線)より上側を除去する。つまり「第2の面側の第1光反射部材」と「波長変換物質20を偏在させた側とは反対側の透光性樹脂30」とを、除去する。第1光反射部材10と、透光性樹脂30と、を除去する際は、当該分野で公知の方法のいずれを利用してもよい。エッチング、切削、研削、研磨、ブラスト等が挙げられる。これにより、波長変換物質20を偏在させた側の透光性樹脂30を有しながら、薄くすることができる。また、エッチング、切削、研削、研磨、ブラスト等により第1光反射部材及び透光性樹脂を除去する際に、「第2の面側の第1光反射部材10」と「波長変換物質20を偏在させた側とは反対側の透光性樹脂30」とを粗面にしてもよい。粗面にすることでタック性が下がり取扱いやすくなる。
第1光反射部材10の第1の面から支持部材80を剥離して、第1光反射部材10の第2の面(第1の面の反対側の面)に支持部材80を貼り付ける(図7D)。この時、第1光反射部材10の第2の面に、別の支持部材80を貼り付けた後に第1の面から支持部材80を剥離するようにしてもよい。次に、図7DのCt2−Ct2線(破線)より上側にある「第1の面側の第1光反射部材」を、除去する(図7E)。第1光反射部材10を除去する際は、当該分野で公知の方法のいずれを利用してもよい。エッチング、切削、研削、研磨、ブラスト等が挙げられる。これにより第1の面101側からも波長変換物質20を含有する透光性樹脂30が露出するようにする。つまり、薄型化された被覆部材70を得ることができる。尚、工程2−4と工程2−5の除去工程はどちらを先に実施してもよい。
実施形態3の発光装置の製造方法は、以下の点で実施形態1の製造方法とは異なっている。
(1)実施形態1では、工程1−3において、透光性樹脂30を硬化させているのに対して、実施形態3の発光装置の製造方法では、工程1−3において透光性樹脂30を半硬化状態とし、発光素子40を固定する段階まで、透光性樹脂30が接着性を保持するようにしている。
(2)実施形態1では、工程A−1において、発光素子40と透光性樹脂30を接着部材により接着しているのに対して、実施形態3の発光装置の製造方法では、工程A−1において、発光素子40と透光性樹脂30とを半硬化状態の透光性樹脂30による接着性を利用して固定している。
実施形態3の発光装置の製造方法は、上記(1)(2)を除いて実施形態1の製造方法と同様に構成される。
しかしながら、実施形態2の製造方法において、発光素子40と透光性樹脂30とを半硬化状態の透光性樹脂30における接着性を利用して固定するようにしてもよい。
すなわち、波長変換物質20を偏在させ、波長変換物質20が偏在していない領域を除去することなく、波長変換物質を含む薄型の被覆部材を作製しようとすると、薄い第1光反射部材の貫通孔又は開口部に少ない量の透光性樹脂を塗布して製造することになる。
しかしながら、樹脂の塗布は塗布量が少ないと、塗布量のバラツキが大きくなる傾向があり、その結果、透光性樹脂に含有させた波長変換物質の含有量もバラツキが大きくなる。波長変換物質20を透光性樹脂30の一方の面側に偏在させた後、透光性樹脂30における波長変換物質20が偏在していない領域を除去して被覆部材70を薄型にすると、第1光反射部材の貫通孔又は開口部への透光性樹脂の塗布量を比較的多くできる結果、波長変換物質20の含有量のバラツキが小さい薄型の被覆部材70を形成することが可能になる。
すなわち、貫通孔又は開口部を有する薄い第1光反射部材を用いて、その貫通孔又は開口部に透光性樹脂30を充填して薄い被覆部材を作製しようとすると、製造過程において、例えば、貫通孔又は開口部に透光性樹脂30が充填されていない状態の薄い第1光反射部材の変形、貫通孔又は開口部に透光性樹脂30を充填して硬化させる際の薄い第1光反射部材の変形などにより、高い加工精度で被覆部材を作製することが難しい。
しかしながら、以上の実施形態1〜3の発光装置の製造方法では、製造過程での取り扱いが容易な比較的厚い第1光反射部材を用いて、貫通孔又は開口部に透光性樹脂30を充填及び硬化した後の強度の高い被覆部材を研磨又は研削等により薄くしているので、加工精度よく薄い被覆部材を作製して発光装置を製造することができる。
したがって、実施形態1〜3の発光装置の製造方法によれば、加工精度よく発光装置を製造することができる。
すなわち、貫通孔又は開口部を有する薄い第1光反射部材を用いて、その貫通孔又は開口部に透光性樹脂を充填して、研磨又は研削等により薄型化することなく、薄い被覆部材を作製しようとすると、硬化後の透光性樹脂の形状のばらつきが大きくなりやすく、配光特性のバラツキが大きくなることが懸念される。
例えば、第1光反射部材の貫通孔又は開口部に、ポッティング等により透光性樹脂を塗布して硬化すると、いわゆる引けという現象が生じて、表面が凹形状になることがある。このように表面が凹形状になると、発光装置における光の取り出し効率が悪くなる。引けの量のバラツキにより、表面形状(例えば、凹形状における凹み量)がばらつくと、配光特性にバラツキを生じる。
しかしながら、以上の実施形態1〜3の発光装置の製造方法では、透光性樹脂30における波長変換物質20が偏在していない領域を除去して被覆部材70を薄型化しているので、引けにより形成された表面の凹形状部分を除去して平坦にでき、かつ表面形状のバラツキを小さくできる。
したがって、光の取り出し効率が高くかつ配光特性にバラツキの小さい発光装置を製造することが可能になる。
実施の形態4に係る発光装置1000は、実施の形態1〜3の発光装置の製造方法により作製された発光装置の一例である。実施の形態4に係る発光装置1000は、貫通孔を有する第1光反射部材10と、第1光反射部材10の貫通孔内に配置された波長変換物質20を含有する透光性樹脂30とを有する被覆部材と、透光性樹脂30と対向して配置された発光素子40と、発光素子40の側面を覆い、発光素子40の周りの第1光反射部材に対向して設けられた第2光反射部材50と、を有する。そして、透光性樹脂30中において波長変換物質20が発光素子40に対向する面側に偏在されている。すなわち、透光性樹脂30の波長変換物質20が偏在された側の面と、発光素子40の光取り出し面401が対向している。発光素子40の光取り出し面401は、発光素子40を基体に実装する場合に、発光素子40において基体と対面する面と反対側の面を示す。言い換えると、発光素子40をフェイスダウン実装する場合は、発光素子40の電極を有する面の反対側の面を示す。また、発光素子40をフェイスアップ実装する場合は、発光素子40の電極を有する面を示す。また、電極を有する面を電極形成面とする。
実施の形態5に係る発光装置2000は、図9に示すように、実施の形態4に係る発光装置1000と比較して、透光性樹脂30の波長変換物質20が偏在された側の面とは反対側の面と、発光素子40の光取り出し面401と、が対向して配置される点で相違する。その他の点については、実施の形態1と同様である。
図10に示す実施の形態6に係る発光装置3000は、実施の形態4に係る発光装置1000と比較して、発光装置3000の上面が発光装置3000の下面よりも粗面とされている点で相違する。言い換えると、発光装置3000の下面が発光装置3000の上面よりも平坦とされている。その他の点については、実施の形態4と同様である。
図11に示す実施の形態7に係る発光装置4000は、実施の形態4に係る発光装置1000と比較して、発光素子40と透光性樹脂30とが接合部材60を介して接合される点で相違する。その他の点については、実施の形態4と同様である。
図12、図13A、13B、13Cに示す実施の形態8に係る発光装置5000は、実施の形態4に係る発光装置1000と比較して、第1光反射部材10の貫通孔の側壁に凸部103を有する点で相違する。その他の点については、実施の形態4と同様である。
図14に示す実施の形態に係る発光装置6000は、実施の形態4に係る発光装置1000と比較して、透光性樹脂30に光拡散材が含有されている点で相違する。図14Aは透光性樹脂30に第1光拡散材31が含有されており、図14Bは透光性樹脂30に第1光拡散材31及び第2光拡散材32が含有されている。その他の点については、実施の形態4と同様である。
図15Aに示す実施の形態10に係る発光装置7000は、実施の形態4に係る発光装置1000と比較して、発光装置7000の上面が発光装置7000の下面よりも粗面とされている点と、発光素子40と透光性樹脂30とが接合部材60を介して接合される点と、第1光反射部材10の貫通孔の側壁に凸部103を有する点と、透光性樹脂30に光拡散材が含有されている点とで相違する。その他の点については、実施の形態4と同様である。
(発光素子40)
発光素子40としては、例えば発光ダイオード等の半導体発光素子を用いることができる。半導体発光素子は、透光性基板41と、その上に形成された半導体積層体42とを含むことができる。
発光素子40の透光性基板41には、例えば、サファイア(Al2O3)、スピネル(MgA12O4)のような透光性の絶縁性材料や、半導体積層体42からの発光を透過する半導体材料(例えば、窒化物系半導体材料)を用いることができる。
半導体積層体42は、複数の半導体層を含む。半導体積層体42の一例としては、第1導電型半導体層(例えばn型半導体層)、発光層(活性層)および第2導電型半導体層(例えばp型半導体層)の3つの半導体層を含むことができる。半導体層には、例えば、III−V族化合物半導体、II−VI族化合物半導体等の半導体材料から形成することができる。具体的には、InXAlYGa1−X−YN(0≦X、0≦Y、X+Y≦1)等の窒化物系の半導体材料(例えばInN、AlN、GaN、InGaN、AlGaN、InGaAlN等)を用いることができる。
発光素子40の電極43、44としては、電気良導体を用いることができ、例えばCu等の金属が好適である。
第1光反射部材とは、発光素子からの光に対する反射率が60%以上、好ましくは70%以上の部材であればよい。こうすることにより、第1光反射部材に達した光が反射され、光が透光性樹脂の外側に向かうことにより、発光装置の光取出し効率を高めることができる。
第2光反射部材の材料は、第1光反射部材と同様の材料を用いて形成することができる。第2光反射部材の材料は、第1光反射部材の材料と同じでもよいが、特性に応じて変えてもよい。例えば、第1光反射部材と、第2光反射部材と、に含有される光反射性物質の含有量を変えてもよい。第2光反射部材は発光素子の側面を覆うので、第1光反射部材より強度を求められることがある。このため、光反射性物質を含有させた樹脂から第1光反射部材と、第2光反射部材と、を形成する場合には、第2光反射部材に含有する光反射性物質の量を第1光反射部材に含有する光反射性物質の量より減らし強度を高めてもよい。こうすることにより、より反射性を求められる第1光反射部材の反射率を高くすることが出来る。また、第1光反射部材は、その一部が除去される工程を有するため強度が求められることがある。この場合は、第1光反射部材に含有する光反射性物質の量を第2光反射部材に含有する光反射性物質の量より減らしてもよい。このようにすることで第1光反射部材の強度を第2光反射部材の強度より高くすることができる。尚、第1光反射部材は金属又は光反射性物質で形成され、第2光反射部材は光反射性物質を含有させた樹脂で形成されるような異種の材料で形成されてもよい。
透光性樹脂は発光素子を外部環境から保護するとともに、発光素子から出力される光を光学的に制御するため、発光素子の光取り出し面側に配置させる部材である。透光性樹脂の材料としては、シリコーン樹脂、シリコーン変性樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、メチルペンテン樹脂、ポリノルボルネン樹脂などの熱可塑性樹脂を用いることができる。特に、耐光性、耐熱性に優れるシリコーン樹脂が好適である。尚、透光性樹脂は、光の透過率が高いことが好ましい。そのため、通常は、透光性樹脂に、光を反射、吸収又は散乱する添加物は添加されないことが好ましい。しかし、望ましい特性を付与するために、透光性樹脂に添加物を添加するのが好ましい場合もある。
波長変換物質としては、例えば発光素子からの発光で励起可能な蛍光体粒子が使用される。例えば、青色発光素子又は紫外線発光素子で励起可能な蛍光体としては、セリウムで賦活されたイットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(Ce:YAG)、セリウムで賦活されたルテチウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(Ce:LAG)、ユウロピウムおよび/又はクロムで賦活された窒素含有アルミノ珪酸カルシウム系蛍光体(CaO−Al2O3−SiO2)、ユウロピウムで賦活されたシリケート系蛍光体((Sr,Ba)2SiO4)、βサイアロン蛍光体、CASN系蛍光体、SCASN系蛍光体等の窒化物系蛍光体;KSF系蛍光体等のフッ化物系蛍光体、硫化物系蛍光体、塩化物系蛍光体、ケイ酸塩系蛍光体、リン酸塩系蛍光体、量子ドット蛍光体などが挙げられる。尚、KSF系蛍光体の一般式はA2[M1−aMn4+ aF6]…(I)で表すことができる。(式中、Aは、K+、Li+、Na+、Rb+、Cs+及びNH4 +からなる群から選択される少なくとも1種の陽イオンを示し、Mは、第4族元素及び第14族元素からなる群から選択される少なくとも1種の元素を示し、aは0.01<a<0.20を満たす。)また、一般式(I)におけるAがK+を含み、MがSiを含むフッ化物系蛍光体でもよい。これらの蛍光体と、青色発光素子又は紫外線発光素子と組み合わせることにより、様々な色の発光装置(例えば白色系の発光装置)を製造することができる。
接合部材は、透光性を有する樹脂から形成することができる。接合部材の材料としては、特に、シリコーン樹脂、シリコーン変性樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などの熱硬化性の透光性樹脂であるのが好ましい。接合部材は発光素子の側面と接触しているので、点灯時に発光素子で発生する熱の影響を受けやすい。熱硬化性樹脂は、耐熱性に優れているので、接合部材に適している。尚、接合部材は、光の透過率が高いことが好ましい。そのため、通常は、接合部材に、光を反射、吸収又は散乱する添加物は添加されないことが好ましい。しかし、望ましい特性を付与するために、接合部材に添加物を添加するのが好ましい場合もある。例えば、接合部材の屈折率を調整するため、または硬化前の接合部材の粘度を調整するために、各種フィラーを添加してもよい。
第1光拡散材31及び第2光拡散材32の材料としては、具体的には、SiO2、Al2O3、Al(OH)3、MgCO3、TiO2、ZrO2、ZnO、Nb2O5、MgO、Mg(OH)2、SrO、In2O3、TaO2、HfO、SeO、Y2O3、CaO、Na2O、B2O3、SnO、ZrSiO4などの酸化物、SiN、AlN、AlONなどの窒化物、MgF2、CaF2、NaF、LiF、Na3AlF6のようなフッ化物などが挙げられる。これらは、単独で用いてもよいし、各種を溶融混合させてガラス等として用いてもよい。あるいは、複数の層に分けてこれらを積層させるようにしてもよい。
10 第1光反射部材
20 波長変換物質
30 透光性樹脂
31 第1光拡散材
32 第2光拡散材
40 発光素子
41 透光性基板
42 半導体積層体
43、44 電極
50 第2光反射部材
60 接合部材
70 被覆部材
80 支持部材
90 上金型
91 押さえ
92 下金型
101 第1の面
102 第2の面
103 凸部
106 貫通孔
107 凹部
108 切断部
401 光取り出し面
402 電極形成面
Claims (28)
- 貫通孔を有する第1光反射部材を準備する工程と、
前記貫通孔内に、波長変換物質を含有する透光性樹脂を配置する工程と、
前記波長変換物質を、前記透光性樹脂内で前記貫通孔の一方の開口側に偏在させる工程と、
前記波長変換物質を偏在させた後、前記貫通孔の他方の開口側から前記透光性樹脂の一部を除去する工程と、
を含む被覆部材の製造方法。 - 凹部を有する第1光反射部材を準備する工程と、
前記凹部内に、波長変換物質を含有する透光性樹脂を配置する工程と、
前記波長変換物質を、前記透光性樹脂内で前記凹部の底面側に偏在させる工程と、
前記波長変換物質を偏在させた後、前記凹部の開口側から前記透光性樹脂の一部を除去する工程と、
前記波長変換物質を偏在させた後、前記第1光反射部材の一部を、前記凹部が形成された面の反対側の面から除去して、前記反対側の面に前記透光性樹脂を露出させる工程と、
を含む被覆部材の製造方法。 - 前記透光性樹脂の一部を除去する工程において、前記第1光反射部材の一部を前記透光性樹脂とともに除去する請求項1又は2に記載の被覆部材の製造方法。
- 前記第1光反射部材を準備する工程において、前記貫通孔をパンチングにより形成する請求項1に記載の被覆部材の製造方法。
- 前記波長変換物質を、沈降により偏在させる請求項1〜4のいずれか1項に記載の被覆部材の製造方法。
- 前記第1光反射部材を準備する工程において、前記貫通孔または凹部を複数形成する請求項1〜5のいずれか1項に記載の被覆部材の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法で製造した被覆部材の前記透光性樹脂と発光素子の光取り出し面とを接着する工程と、
前記発光素子の側面を覆い、前記発光素子の周りで、前記第1光反射部材に接合する第2光反射部材を形成する工程と、
を含む発光装置の製造方法。 - 前記被覆部材と前記発光素子とが接合部材を介して接着される請求項7に記載の発光装置の製造方法。
- 前記第2光反射部材を形成する工程の後に、前記第2光反射部材の一部を除去し、前記発光素子の電極を露出させる工程を含む請求項7または請求項8に記載の発光装置の製造方法。
- 請求項6に記載の方法で製造した被覆部材の前記透光性樹脂にそれぞれ発光素子の光取り出し面とを接着する工程と、
前記各発光素子の側面を覆い、前記各発光素子の周りでそれぞれ、前記第1光反射部材に接合する第2光反射部材を形成する工程と、
前記第2光反射部材を形成する工程の後に、前記発光素子ごとに前記第1光反射部材及び前記第2光反射部材を切断する工程を含む発光装置の製造方法。 - 前記透光性樹脂と前記発光素子とがそれぞれ接合部材を介して接着される請求項10に記載の発光装置の製造方法。
- 前記第2光反射部材を形成する工程の後に、前記第2光反射部材の一部を除去し、前記発光素子の電極をそれぞれ露出させる工程を含む請求項10または請求項11に記載の発光装置の製造方法。
- 貫通孔を有する第1光反射部材と前記貫通孔内に配置された透光性樹脂とを有する被覆部材と、
前記透光性樹脂と対向するように設けられた発光素子と、
前記発光素子の側面を覆い、前記発光素子の周りの第1光反射部材に対向して設けられた第2光反射部材と、を有し、
前記透光性樹脂は、前記発光素子に対向する下面側又は前記発光素子から離れた上面側に偏在する波長変換物質を含む発光装置。 - 前記波長変換物質は、前記透光性樹脂の下面側に偏在する請求項13に記載の発光装置。
- 前記波長変換物質は、前記透光性樹脂の上面側に偏在する請求項14に記載の発光装置。
- 前記第1光反射部材の上面と前記透光性樹脂の上面とが、実質的に同一平面上に位置する請求項13〜14のいずれか1項に記載の発光装置。
- 前記透光性樹脂の上面は、粗面である請求項13〜16のいずれか1項に記載の発光装置。
- 前記発光素子は電極を有し、該電極は前記第2光反射部材から露出されており、前記電極の前記第2光反射部材から露出された表面は、前記第2光反射部材の下面より鏡面反射率が高い請求項13〜17のいずれか1項に記載の発光装置。
- 前記発光素子と、前記透光性樹脂と、が接合部材を介して接合される請求項13〜18のいずれか1項に記載の発光装置。
- 前記貫通孔の側壁に凸部を有する請求項13〜19のいずれか1項に記載の発光装置。
- 前記凸部は、前記透光性樹脂の上面に傾斜した突出部、又は前記透光性樹脂の下面に傾斜した突出部である請求項20に記載の発光装置。
- 前記透光性樹脂の上面と前記凸部の先端との距離は、前記透光性樹脂の下面と前記凸部の先端との距離より短い請求項21に記載の発光装置。
- 前記第1光反射部材および前記第2光反射部材が、樹脂を含む、請求項13〜22のいずれか1項に記載の発光装置。
- 前記波長変換物質が、フッ化物系蛍光体である、請求項13〜23のいずれか1項に記載の発光装置。
- 前記透光性樹脂中に第1光拡散材を有する、請求項13〜24のいずれか1項に記載の発光装置。
- 25℃における前記第1光拡散材の屈折率が、25℃における前記透光性樹脂の屈折率より高い、請求項25に記載の発光装置。
- 前記透光性樹脂中に第2光拡散材を有し、100℃における前記第2光拡散材の屈折率が、100℃における前記透光性樹脂の屈折率より低い、請求項26に記載の発光装置。
- 前記透光性樹脂中において、前記波長変換物質が偏在されている領域を除く領域に前記第1光拡散材の一部が含まれている請求項26又は27に記載の発光装置。
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