JP2016225187A - 全固体二次電池用積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、高レート充放電を行った場合の放電容量の低下を改善した全固体二次電池を提供することを目的とする。【解決手段】負極集電体(6)、及び負極集電体上に形成されている負極活物質層(4、5)を有している、全固体二次電池用積層体(10)を提供する。ここで、負極活物質層は、負極集電体側から、第一負極活物質層(5)、及び第二負極活物質層(4)をこの順で有しており、第一負極活物質層は、第二負極活物質層よりも炭素系負極活物質の含有率が大きく、第二負極活物質層は、第一負極活物質層よりもSi系負極活物質の含有率が大きく、第二負極活物質層の厚さは、負極活物質層の厚さの6%以上であり、かつ29%以下であり、負極活物質層に含有されるSi系負極活物質が、負極活物質層に含有される全負極活物質の合計の、5wt%以上であり、かつ25wt%以下である、全固体二次電池用積層体。【選択図】図1

Description

本発明は、全固体二次電池用積層体に関する。
近年、電解液を固体電解質に置換した全固体二次電池が研究されている。
全固体二次電池に関する研究課題の一つとして、サイクル劣化の抑制が挙げられる。全固体電池について充放電を繰り返した場合に、サイクル劣化が起きることが知られており、この原因の一つとして、負極活物質層において、リチウムイオン伝導性が低下することが挙げられる。
なお、負極活物質層に関して、全固体電池の充放電に伴うサイクル劣化を抑制する技術としては、以下の3つを挙げることができる。
まず、特許文献1により公開されている技術は、負極活物質としてSi粒子を利用した全固体電池に関して、Si粒子の粒子径を一定の大きさにすることにより、サイクル劣化を抑制している。
また、特許文献2により公開されている技術は、金属系負極活物質、特に、Al粒子を負極活物質として利用した全固体電池に関して、負極活物質として金属系負極活物質に加えて炭素系負極活物質使用し、かつ、金属系負極活物質を負極活物質層の負極集電体側に配置することで、サイクル劣化を抑制している。
さらに、特許文献3により公開されている技術は、負極活物質層を2層に分け、負極集電体側に近い層に、より貴な電位の負極活物質、例えば、In、Ga又はSnを配置し、固体電解質側に近い層に、より卑な電位の負極活物質、例えば、Si、Zn、C又はAlを配置することで、高レート充電を行った場合にもサイクル劣化を抑制している。
特開2015−049991号公報 特開2014−049229号公報 特開2009−093968号公報
全固体二次電池において、高レート充電を行った場合に放電容量が低下することが知られている。高レート充電を行った場合に放電容量が低下する原因の一つとしては、高レート充電を行った場合に、負極活物質層中の固体電解質層に近い側にある負極活物質周辺において、リチウムが析出することで、負極活物質周辺の固体電解質に亀裂・隙間が生じ、リチウムイオン伝導性が低下することが考えられる。
したがって、本発明の目的は、高レート充電を行った場合にリチウムが析出することを抑制して放電容量の低下を改善した全固体二次電池を、提供することにある。
本発明者は、以下の手段により、上記問題を解決できることを見出した。
負極集電体、及び負極集電体上に形成されている負極活物質層を有している、全固体二次電池用積層体であって、負極活物質層は、負極集電体側から、第一負極活物質層、及び第二負極活物質層をこの順で有しており、第一負極活物質層は、炭素系負極活物質を含有しており、第二負極活物質層よりも炭素系負極活物質の含有率が大きく、第二負極活物質層は、Si系負極活物質を含有しており、第一負極活物質層よりもSi系負極活物質の含有率が大きく、第二負極活物質層の厚さは、負極活物質層の厚さの6%以上であり、かつ29%以下であり、負極活物質層に含有されるSi系負極活物質が、負極活物質層に含有される全負極活物質の合計の、5wt%以上であり、かつ25wt%以下である、全固体二次電池用積層体。
本発明の全固体二次電池用積層体を構成要素とする全固体二次電池によれば、高レート充電を行った場合の放電容量の低下を改善することができる。
本発明の積層体を構成要素とする全固体二次電池の断面図である。 負極活物質層におけるSi系負極活物質の含有率と容量維持率の関係を表したグラフである。縦軸は、容量維持率を示しており、横軸は、Si系負極活物質の含有率を示している。 負極活物質層全体の厚みに対する第二負極活物質層の厚みの比率と容量維持率の関係を、負極活物質層におけるSi系負極活物質の含有率別に表したグラフである。縦軸は、容量維持率を示しており、横軸は、負極活物質層全体の厚みに対する第二負極活物質層の厚みの比率を示している。 Si系負極活物質の粒子径と容量維持率の関係を表したグラフである。縦軸は、容量維持率を示しており、横軸は、Si系負極活物質の粒子径(メディアン径)を示している。
以下、本発明の実施の態様について詳述する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるのではなく、本発明の要旨の範囲内で種々変形して実施できる。
<全固体二次電池用積層体>
本発明の全固体二次電池用積層体(以下、「本発明の積層体」という。)は、負極集電体、及び負極集電体上に形成されている負極活物質層を有している。負極活物質層は、負極集電体側から、第一負極活物質層、及び第二負極活物質層をこの順で有している。第一負極活物質層は、第二負極活物質層よりも炭素系負極活物質の含有率が大きく、第二負極活物質層は、第一負極活物質層よりもSi系負極活物質の含有率が大きい。第二負極活物質層の厚さは、負極活物質層の厚さの6%以上であり、かつ29%以下であり、負極活物質層に含有されるSi系負極活物質が、負極活物質層に含有される全負極活物質の合計の、5wt%以上であり、かつ25wt%以下である。
原理によって限定されるものではないが、本発明の積層体を構成要素とする全固体二次電池において、高レート充電を行った場合の放電容量の低下を抑制する作用原理は、以下の様であると考えられる。
全固体二次電池を充電する場合、正極活物質から放出されたリチウムイオンが、正極活物質層から固体電解質層を通って負極活物質層に移動し、負極活物質層中の負極活物質と反応する。
充電レートを大きくすると、より多くのリチウムイオンが正極活物質から放出され、負極活物質層に移動する。これにより、負極活物質層において、リチウムイオンの負極集電体方向への移動が追い付かず、リチウムイオンは固体電解質層に近い部分の負極活物質と集中的に反応する。そして、固体電解質層に近い部分の負極活物質が受け入れきれなかったリチウムがその周辺で析出する。
このため、負極活物質層の固体電解質層に近い部分にある負極活物質の周辺においてリチウムが析出することで、この周辺部分の固体電解質に亀裂・隙間が生じ、リチウムイオン伝導パスが阻害され、放電容量が低下すると考えられる。
本発明の積層体を構成要素とする全固体二次電池では、Si系負極活物質を比較的多く含む第二負極活物質層を、固体電解質層の近くに配置している。これにより、固体電解質層に近い部分において、リチウムイオンをより多く受け入れることを可能とし、負極活物質が受け入れきれないリチウムイオンを減少させて、リチウムの析出を減少させることができる。
なお、Si系負極活物質を負極活物質として用いた場合には、充放電に伴うSi系負極活物質の体積の膨張・収縮の割合が大きいことから、この膨張・収縮によって負極活物質が劣化し、また、負極活物質の周辺の固体電解質に亀裂・隙間が生じ、それによってリチウムイオン伝導パスが阻害されて、放電容量が低下するという問題が挙げられる。
この問題に対して、本発明の積層体を利用した全固体二次電池では、リチウムの析出を抑制して放電容量の低下を抑制する一方で、第二負極活物質層の厚み、Si系負極活物質の含有率、Si系負極活物質の粒子径を調整することで、充放電に伴うSi系負極活物質の膨張・収縮による放電容量の低下を抑えている。
1.負極集電体
本発明において、負極集電体とは、電池の負極側に設けられている集電体をいう。負極集電体の原材料としては、特に限定されないが、各種金属、例えば、Ag、Cu、Au、Al、Ni、Fe、SUS、若しくはTi等、又はこれらの合金を用いることができる。化学的安定性の観点から、負極集電体としてはCuの集電体が好ましい。
2.負極活物質層
本発明において、負極活物質層の構成は特に限定されず、少なくとも負極活物質、及び固体電解質を有している。本発明において、負極活物質層は、負極集電体側から、第一負極活物質層、及び第二負極活物質層をこの順で有している。第一負極活物質層、及び第二負極活物質層は、明確に区別されていなくてもよく、組成の濃度勾配として存在してもよい。例えば、負極集電体側から第二負極活物質層方向に、Si系負極活物質の含有率が大きくなっていくように濃度勾配を設けることが考えられる。
(1)第一負極活物質層
第一負極活物質層は、炭素系負極活物質と、固体電解質を少なくとも有している。第一負極活物質層の炭素系負極活物質の含有率は、第二負極活物質層の炭素系負極活物質の含有率よりも大きい。
炭素系負極活物質としては、炭素を構成要素として含有し、リチウムイオン等を吸蔵・放出可能な材料であれば特に限定されず、例えば、ハードカーボン、ソフトカーボン若しくはグラファイト等、又はこれらの組み合わせを挙げることができる。
固体電解質としては、リチウムイオン伝導性を有する物質であれば特に限定されず、例えば硫化物固体電解質を挙げることができる。硫化物固体電解質としては、特に限定されず、例えば、75LiS−25P、8LiO・67LiS・25P、LiS、P、LiS−SiS、LiI−LiS−SiS、LiI−LiPO−P、LiI−LiS−P、若しくはLiI−LiS−B等、又はこれらの組み合わせを挙げることができる。
(2)第二負極活物質層
第二負極活物質層は、Si系負極活物質と、固体電解質を少なくとも有している。第二負極活物質層のSi系負極活物質の含有率は、第一負極活物質層のSi系負極活物質の含有率よりも大きい。第二負極活物質層の厚みは、負極活物質層の厚みの大きさの6%以上、かつ29%以下である。この厚みの大きさは、10%以上、又は15%以上であってよく、また、25%以下、又は20%以下であってよい。
第二負極活物質層は、炭素系負極活物質等の、Si系負極活物質以外の活物質を含有していてもよいが、リチウムイオンをより多く第二負極活物質層において吸収する観点から、Si系負極活物質の含有率よりもSi系負極活物質以外の活物質の含有率は少ないほうが好ましく、Si系負極活物質以外の活物質を含有しないほうがより好ましい。
Si系負極活物質は、Siを構成要素として含有し、リチウムイオン等を吸蔵・放出可能な材料であれば特に限定されず、例えば、Si粒子などが挙げられる。
負極活物質層におけるSi系負極活物質の含有率は、負極活物質層に含有される全負極活物質の合計の、5wt%以上であり、かつ25wt%以下である。この含有率は、10wt%以上、又は13wt%以上であってよく、また、20wt%以下、又は18wt%以下であってよい。
Si系活負極物質の一次粒子径(メディアン径)は、10μm以下、7μm以下、5μm以下、又は3μm以下が好ましい。ここで、Si系負極活物質の一次粒子径(メディアン径)は、レーザー回折・散乱式粒子径分布測定装置LA-920(堀場製作所製)を用いて測定した。
なお、本発明の積層体では、Si系負極活物質の代わりに、Sn系負極活物質を使用してもよい。Sn系負極活物質は、Snを構成要素として含有し、リチウムイオン等を吸蔵・放出可能な材料であれば特に限定されず、例えば、Sn粒子などが挙げられる。
固体電解質としては、リチウムイオン伝導性を有する物質であれば特に限定されず、前述の、第一負極活物質層に用いるものと同様の固体電解質を用いることができる。
<本発明の積層体を構成要素とする全固体二次電池>
本発明の積層体(10)を構成要素とする全固体二次電池(100)は、電池としての機能を有する構造を有していれば特に限定されず、例えば、正極集電体(1)、正極活物質層(2)、固体電解質層(3)、第二負極活物質層(4)、第一負極活物質層(5)、及び負極集電体(6)をこの順に有している構造が挙げられる(図1参照)。
1.固体電解質層
固体電解質層は、リチウムイオン伝導性を有する固体電解質の層である。固体電解質層に用いられる固体電解質は、第一負極活物質層に用いるものと同様の固体電解質を用いることができる。
2.正極活物質層
正極活物質層の構成は特に限定されず、少なくとも正極活物質、及び固体電解質を有している。
正極活物質としては、マンガン、コバルト、ニッケル及びチタンから選ばれる少なくとも1種の遷移金属及びリチウムを含む金属酸化物、例えば、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、ニッケルコバルトアルミニウム酸リチウム、若しくはニッケルコバルトマンガン酸リチウム等、又はこれらの組み合わせを挙げることができる。
固体電解質としては、リチウムイオン伝導性を有する物質であれば特に限定されず、前述の、第一負極活物質層に用いるものと同様の固体電解質を用いることができる。
3.正極集電体
正極集電体は、電池において正極側に設けられている集電体である。正極集電体の原材料としては、特に限定されず、各種金属、例えば、Ag、Cu、Au、Al、Ni、Fe、SUS、若しくはTi等、又はこれらの合金を用いることができる。化学的安定性の観点から、正極集電体としてはAlの集電体が好ましい。
以下に示す実施例を参照して本発明をさらに詳しく説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例によって限定されるものでないことは言うまでもない。
以下のとおり、実施例1〜18及び比較例1〜20を作成した。
<実施例14>
全固体二次電池の作成方法
1.固体電解質
LiS(日本化学工業)とP(アルドリッチ)を出発原料として、LiS0.7656g、及びP1.2344gを、メノウ乳鉢で5分混合し、その後、へプタンを4g入れ、遊星型ボールミルを用い40時間にわたってメカニカルミリングして、固体電解質を得た。
2.正極合材
正極活物質として、LiNbOによる表面処理が施されているLiNi3/5Co1/5Mn1/5を使用した。この正極活物質12.03mg、導電材としての気層法炭素繊維(昭和電工)0.51mg、及び固体電解質5.03mgを混合して正極合材とした。
3.負極合材
(1)負極合材1
炭素系負極活物質としてのグラファイト9.06mg、及び固体電解質8.24gを混合して負極合材1とした。
(2)負極合材2
Si系負極活物質としてのSi粒子9.06mg、及び固体電解質8.24gを混合して負極合材2とした。
4.電池の作製
1cmのセラミックス製の型に固体電解質18mgを入れ、1ton/cmでプレスして、固体電解質層を作製し、その片側に正極合材17.57mgを入れ、1ton/cmでプレスして正極活物質層を作製した。その後、正極活物質層の逆側に負極合材2を3.46mg入れ、0.5ton/cmでプレスして第二負極活物質層を得た後に、負極合材1を13.84mg入れ、5ton/cmでプレスして第一負極活物質層を得て、負極活物質層を作製した。その後、正極集電体としてAl箔を、負極集電体としてCu箔を使用して、実施例14の全固体二次電池を作製した。
<その他の実施例、及び比較例>
その他の実施例及び比較例の全固体二次電池は、上記実施例14の全固体二次電池の製造方法のうち、負極活物質層に含有される全負極活物質に対するSi系負極活物質の含有率、負極活物質層全体の厚み(第一負極活物質層と第二負極活物質層の厚みの合計)に対する第二負極活物質層の厚みの比率、及びSi系負極活物質の粒子径を下記の表1及び2のとおりに変更して作製した。
なお、負極活物質層に含有される全負極活物質に対するSi系負極活物質の含有率、及び負極活物質層全体の厚みに対する第二負極活物質層の厚みの比率は、負極合材2中の、Si系負極活物質と固体電解質との含有比率、及び負極合材1と負極合材2との比率によって調整した。
Figure 2016225187
Figure 2016225187
<電池特性評価>
上記実施例1〜18及び比較例1〜20の全固体二次電池に対して、以下の操作を順に行い、容量維持率を算出した。
1サイクル目:0.3mAで4.4Vまで定電流定電圧充電(低レートによる充電)した後、0.3mAで3.0Vまで定電流定電圧放電を行った。
2サイクル目:1.8mAで4.4Vまで定電流充電(高レートによる充電)した後、0.3mAで3.0Vまで定電流定電圧放電を行った。
3サイクル目:0.3mAで4.4Vまで定電流定電圧充電(低レートによる充電)した後、0.3mAで3.0Vまで定電流定電圧放電を行った。
容量維持率は、3サイクル目の放電容量を分子として、1サイクル目の放電容量を分母とすることで算出した。
<評価結果1>
実施例及び比較例の全固体二次電池について得られたSi系負極活物質の含有率と容量維持率との関係を、表3及び図2に示す。
Figure 2016225187
表3及び図2からは、負極活物質層のSi系負極活物質の含有率が小さすぎても大きすぎても容量維持率は低下する傾向にあるといえる。そして、Si系負極活物質の含有率が5%〜25%の範囲内において、容量維持率が90%以上となることがわかる。
この結果からは、Si系負極活物質の含有率が小さすぎると、充電においてリチウムイオンを固体電解質層付近の負極活物質が十分に吸収できない結果として、リチウムが析出し、周辺の固体電解質に隙間や亀裂を生じさせ、リチウムイオン伝導パスが阻害され、放電容量が低下していると考えられる。逆に、Si系負極活物質の含有率が大きすぎると、充放電においてSi系負極活物質が膨張・収縮を繰り返し、活物質の劣化、及び活物質層における亀裂・隙間の発生等によって、放電容量が低下していると考えられる。
<評価結果2>
実施例及び比較例の全固体二次電池について得られたSi系負極活物質の含有率別の負極活物質層全体の厚みに対する第二負極活物質層の厚みの比率と容量維持率の関係を表4及び図3に示す。
Figure 2016225187
表4及び図3からは、Siの含有率が3wt%と30wt%の場合を除き、負極活物質層全体の厚みに対する第二負極活物質層の厚みの比率が小さすぎても大きすぎても容量維持率が低下する傾向にあることがわかる。
これは、厚みが小さすぎる場合には、第二負極活物質層におけるSi系負極活物質の密度が高くなるため、充放電によるSi系負極活物質の膨張・収縮によって固体電解質が受ける影響が大きくなり、厚みが大きすぎる場合には、第二負極活物質層におけるSi系負極活物質の密度が小さくなるため、第二負極活物質層の固体電解質層付近のSi系負極活物質が少なくなり、リチウムイオンを十分に吸収しきれずにリチウムが析出するためと考えられる。
<評価結果3>
Si系負極活物質の粒子径と容量維持率の関係を、表5及び図4に示す。
Figure 2016225187
表5及び図4からは、Si系負極活物質のメディアン径が小さくなるほど容量維持率が増加することがわかる。特に、Si系負極活物質の粒子径が5μm以下において、容量維持率が90%以上となっている。
これは、Si系負極活物質が小さいほうが、充放電における各Si系負極活物質の膨張・収縮による体積の変化が少なくなるため、活物質の劣化、及び活物質層の亀裂・隙間等も少なくなるためと考えられる。
1 正極集電体
2 正極活物質層
3 固体電解質層
4 第二負極活物質層
5 第一負極活物質層
6 負極集電体
10 全固体二次電池用積層体
100 全固体二次電池

Claims (1)

  1. 負極集電体、及び前記負極集電体上に形成されている負極活物質層を有している、全固体二次電池用積層体であって、
    前記負極活物質層は、前記負極集電体側から、第一負極活物質層、及び第二負極活物質層をこの順で有しており、
    前記第一負極活物質層は、炭素系負極活物質を含有しており、前記第二負極活物質層よりも前記炭素系負極活物質の含有率が大きく、
    前記第二負極活物質層は、Si系負極活物質を含有しており、前記第一負極活物質層よりも前記Si系負極活物質の含有率が大きく、
    前記第二負極活物質層の厚さは、前記負極活物質層の厚さの6%以上であり、かつ29%以下であり、
    前記負極活物質層に含有される前記Si系負極活物質が、前記負極活物質層に含有される全負極活物質の合計の、5wt%以上であり、かつ25wt%以下である、
    全固体二次電池用積層体。
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