JP2016223713A - 給湯装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】要求されるレベルに応じた省エネルギー運転が可能であり、且つ、給湯量の制限が緩和されやすい構成を提供する。
【解決手段】給湯装置1は、給湯制御部を備え、通水管を流れる水の量を、入力された省エネルギーレベルに対応する号数と、設定温度と、入水温検出部によって検出された水の温度と、に基づいて定まる基準流量以下に制限するように通水量調節機構での調節状態を制御し、且つ出湯温度を設定温度に近づけるようにガスバーナ4での燃焼状態を制御する方法で、エネルギー制限制御を行う。更に、表示制御部が設けられ、表示部81B,82Bにおけるレベル表示領域126,136での表示を、第二操作部を用いて入力された省エネルギーレベルに対応する表示とするように制御する。
【選択図】図5

Description

本発明は、給湯装置に関するものである。
従来から提案されている給湯装置の一つとして、予め定められた多段階の省エネルギーレベルの中からいずれかのレベルを選択できるようにした装置が存在する。例えば特許文献1で開示される給湯装置では、省エネルギーレベルが設定された場合、給湯流量がレベルに応じた割合に制限されるようになっている。この構成では、省エネルギーレベルが設定されると、通常モードと比較して給湯流量が制限され、通水管内を通る水の量が減少するため、水温を上昇させるために必要となるガス量が通常モードよりも抑えられる。このようなガス量の抑制により、一定の省エネルギー効果が得られることになる。
特開2006−112669号公報
しかしながら、特許文献1の給湯装置では、「0023」段落で説明されるように、省エネルギーレベルに応じて通水量を一定割合(例えば、90%、80%等)に絞る構成を採っているため、省エネルギー運転をする場合に必ず流量が抑えられてしまうことになる。従って、ある程度の流量が必要とされる場面(食器洗い時等、流量低下が作業性に大きく影響を及ぼす場面)では、使用者が不便に感じる事態が発生しやすくなってしまう。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、要求されるレベルに応じた省エネルギー運転が可能であり、且つ、給湯量の制限が緩和されやすい構成を提供することを目的とするものである。
本発明の給湯装置は、
外部から導入される水を通す通水管と、
燃焼ガスを燃焼させるバーナと、
前記通水管の途中の位置に設けられ、前記通水管の内部を通る水に対して前記バーナでの燃焼によって生じた熱を伝える熱交換器と、
前記通水管に導入された水の温度を検出する入水温検出部と、
前記通水管を流れる水の量を検出する通水量検出部と、
前記通水管を流れる水の量を調節する通水量調節機構と、
少なくとも設定温度を設定する操作に用いられる第一操作部と、予め定められた複数段階の省エネルギーレベルのうちのいずれかのレベルを設定する操作に少なくとも用いられる第二操作部と、前記複数段階に関連する個数の個別表示領域によってレベル表示領域が構成される表示装置と、を有するリモートコントローラと、
前記通水管を流れる水の量を、前記第二操作部を用いて入力された省エネルギーレベルに対応する号数と、前記第一操作部を用いて入力された前記設定温度と、前記入水温検出部によって検出された水の温度と、に基づいて定まる基準流量以下に制限するように前記通水量調節機構での調節状態を制御し、且つ出湯温度を前記設定温度に近づけるように前記バーナでの燃焼状態を制御する方法で、エネルギー制限制御を行う給湯制御部と、
前記レベル表示領域での表示を、前記第二操作部を用いて入力された省エネルギーレベルに対応する表示とするように前記表示装置を制御する表示制御部と、
を有する。
本発明は、給湯制御部によってエネルギー制限制御を行うようになっており、このエネルギー制限制御では、通水管を流れる水の量を、第二操作部を用いて入力された省エネルギーレベルに対応する号数と、第一操作部を用いて入力された設定温度と、入水温検出部によって検出された水の温度と、に基づいて定まる基準流量以下に制限するように通水量調節機構での調節状態を制御し、且つ出湯温度を設定温度に近づけるようにバーナでの燃焼状態を制御する。
この構成では、省エネルギーレベルが指定された場合に、装置の給湯能力が、そのレベルに対応付けられた号数に抑えられ、設定された号数の範囲内でしか給湯動作がなされなくなる。ゆえに、常に装置の最大給湯能力が許容され続ける構成と比較すると、省エネルギー効果が得られやすくなる。しかも、省エネルギー運転を行う場合、一律に流量を制限するのではなく、設定された号数の範囲で流量が制限されるため、給湯量の制限が緩和されやすくなる。例えば、入力された設定温度と検出された水温との差が小さい場合には、流量の制限が小さい状態又は制限されない状態が生じやすくなる。
更に本発明は、表示制御部により表示装置を制御し、レベル表示領域での表示を、第二操作部を用いて入力された省エネルギーレベルに対応する表示とするように表示制御を行う。この構成では、省エネルギー運転がなされている最中には、表示装置に構成されるレベル表示領域を見れば、その時点での給湯能力を迅速かつ直感的に把握可能となる。
本発明において、号数とは、給湯装置の外部から導入される水の水温よりも温度が25℃大きい水(水温+25℃の水)が1分間に出る量(リットル)を示す値であり、給湯動作の能力を示す指標である。例えば、出湯量をX(L/分)、号数をY、設定温度(給湯温度)をTa(℃)、外部から導入される水の水温をTw(℃)、とした場合、これらの関係は、以下の式で定義される。
X=Y×25/(Ta−Tw)
図1は、実施例1に係る給湯装置を例示する概略回路図である。 図2は、実施例1に係る給湯装置を構成するコントローラ及びリモートコントローラを概略的に例示するブロック図である。 図3は、実施例1に係る給湯装置の第1リモートコントローラにおいてカバーが開いた状態を概略的に示す正面図である。 図4は、実施例1に係る給湯装置の第2リモートコントローラにおいてカバーが開いた状態を概略的に示す正面図である。 図5は、各モードでの表示部の表示状態をそれぞれ示す説明図であり、図5(A)は、省エネレベル1のときの表示状態を示す図であり、図5(B)は、省エネレベル2のときの表示状態を示す図であり、図5(C)は、省エネレベル3のときの表示状態を示す図であり、図5(D)は、省エネレベル4のときの表示状態を示す図であり、図5(E)は、通常モードのときの表示状態を示す図である。 図6は、レベル表示領域の表示状態を説明する説明図であり、図6(A)は、省エネレベル1のときの表示状態を示す図であり、図6(B)は、省エネレベル2のときの表示状態を示す図であり、図6(C)は、省エネレベル3のときの表示状態を示す図であり、図6(D)は、省エネレベル4のときの表示状態を示す図である。
本発明の望ましい例を以下に示す。
本発明において、前記レベル表示領域は、全体として一個のシンボルマークを表示する領域を有し、複数の前記個別表示領域の各々は、前記シンボルマークを区分けした各部分の表示領域とされていてもよい。そして、前記表示制御部は、それぞれの前記個別表示領域において、前記シンボルマークの一部分を構成する図形の表示状態を制御する構成であってもよい。
この構成によれば、使用者がレベル表示領域の表示状態を見たときに、シンボルマークを構成する各部分の表示状態(即ち、各個別表示領域の表示状態)が、シンボルマークの全体の形状と比較してどのような状態にあるかを迅速に認識しやすくなる。
例えば、特許文献1で開示される給湯装置では、省エネルギーレベルを数値で表示する方法を採用しているため、表示されている数値がどのような意味をなし、どの程度の制限度合いを示すものであるのか(例えば、最も厳しい制限状態と比較して、どの程度の厳しさであるのか等)を直感的に把握しにくいという問題がある。これに対し、上記構成は、シンボルマーク全体の形を基準として比較した形でレベル表示領域に表示されている図形を評価することができる構成であるため、現在の省エネルギーの度合いが相対的にどの程度であるのかを、使用者が直感的に把握しやすくなる。
本発明において、複数の前記個別表示領域は、前記表示装置において所定の基準点の周りに周方向に並んで配置され、且つ前記基準点を中心として放射状に配置される構成であってもよい。
この構成では、複数の個別表示領域が基準点の周りにおいて周方向に並んでいるため、複数の個別表示領域が示す表示度合い(即ち、レベル表示領域が示す表示度合い)がどの程度であるのかを、周方向全周を基準とした形で迅速に且つより正確に認識しやすくなる。しかも、各々の個別表示領域が基準点を中心として放射状に配置されているため、基準点付近に個別表示領域を集中させた形で効率的に表示することができる。
この構成(前記基準点の周りにおいて複数の前記個別表示領域が周方向に並んで配置された構成)では、各々の前記個別表示領域で表示される図形の前記基準点側の形状が、前記基準点に近づくにつれて幅が狭くなる先細り形状であってもよい。このようにすると、複数の個別表示領域を基準点により近づけた形で、且つそれぞれの領域をできるだけ確保した形で集中させやすくなり、複数の個別表示領域をよりコンパクトに表示しやすくなる。
本発明において、前記表示制御部は、前記レベル表示領域での前記シンボルマークの表示状態を、前記複数段階の各省エネルギーレベルに対応する状態に切り替える制御を行うものであってもよい。この場合、少なくとも前記給湯制御部によって前記エネルギー制限制御がなされている間は、いずれの省エネルギーレベルに対応する表示状態にする場合でも、前記レベル表示領域において前記シンボルマーク全体の外形を表す外形図形を表示する制御を行うことが望ましい。
このようにすれば、レベル表示領域の表示状態(即ち、複数の個別表示領域の表示状態)がシンボルマークの完成形状と比較してどの程度になっているのかを、外形図形を基準にしながら正確に判断しやすくなる。
本発明において、前記給湯制御部は、前記第二操作部において所定の指定操作が行われた場合に、予め定められた最大号数の給湯能力で給湯動作を行う通常モードに切り替わり、前記第二操作部において前記複数段階の省エネルギーレベルのうちのいずれかのレベルを設定する操作が行われた場合に、前記通常モードのときよりもエネルギーを制限して前記エネルギー制限制御を行う省エネルギーモードに切り替わる構成であってもよい。更に、前記給湯制御部は、前記省エネルギーモードの期間は、前記通水管での通水が開始されてから所定条件が成立するまでの給湯初期において当該通水管での通水度合いを所定の流量制限状態とし、前記所定条件が成立した後に前記所定の流量制限状態を解除する流量制限制御を行い、前記通常モードの期間は、前記流量制限制御を行わない構成であってもよい。そして、前記表示制御部は、前記流量制限制御を行う前記省エネルギーモードの期間は前記シンボルマークの少なくとも一部の表示を行い、前記流量制限制御を行わない前記通常モードの期間は、前記シンボルマークの表示を行わない構成であってもよい。
この構成では、省エネルギーモードでなされる流量制限の際に、使用者がその事実(即ち、機器によって積極的に流量制限が行われているという事実)を把握しやすくなる。よって、流量が制限されても使用者が不安感を抱きにくくなる。
本発明において、前記レベル表示領域は、複数の前記個別表示領域でそれぞれ表示される図形の集合によって所定対象の絵柄が表される領域となっていてもよく、前記リモートコントローラの前記第二操作部には、前記所定対象と共通の対象を表した共通図形が付されていてもよい。
このように構成されていれば、リモートコントローラの第二操作部に付された共通図形がより頻繁に使用者の目に入りやすくなり、使用者は、シンボルマークの全体像をより正確にイメージしやすくなる。そして、使用者は、レベル表示領域の表示状態(即ち、複数の個別表示領域の表示状態)がシンボルマークの全体像と比較してどの程度になっているのかを、イメージした全体像に基づいて直感的に判断しやすくなる。
<実施例1>
以下、発明の一例を示す実施例1について、図面を参照して説明する。
(基本構成)
図1で示す給湯装置1は、浴槽への給湯機能と浴槽内の水の加熱機能とを備えた風呂・給湯システムとして構成され、主として、給湯側回路2と風呂側回路3とを備えている。給湯側回路2は、入水管12、出湯管10、ガスバーナ4、熱交換器6(給湯側熱交換器)などを備えており、外部から供給された水道水を加熱し出湯させる経路として機能する。また、風呂側回路3は、ガスバーナ54(風呂バーナ)、熱交換器56(風呂側熱交換器)、配管66、循環ポンプ62、サーミスタ64,65などを備えており、風呂の追い炊き等に利用されるものである。
給湯側回路2において、入水管12は、水入口16からの水が流れ込む経路として構成され、出湯管10は、出湯口18へ湯を送り出す経路として構成されている。ガスバーナ(給湯バーナ)4は、燃焼ガスを燃焼させて燃焼排気を発生させる部分であり、熱交換器6は、通水管(入水管12、伝熱管8a、配管20、伝熱管7a、出湯管10によって構成される管路)の途中の位置に設けられ、通水管の内部を通る水に対してガスバーナ4での燃焼によって生じた熱を伝えるように機能する部分である。熱交換器6は、一次熱交換器7及び二次熱交換器8を備えており、一次熱交換器7は、給湯燃焼室90内においてガスバーナ4の燃焼排気経路の上流側に配置され、二次熱交換器8は、給湯燃焼室90内において燃焼排気経路の下流側に配置されている。
給湯側回路2では、二次熱交換器8の入口に、水道水を供給する構成で入水管12が接続されている。そして、この入水管12には、入水管12を通る水の温度(即ち、通水管に導入された水の温度)を検出する入水温検出部としてのサーミスタ25と、入水管12内の通水量(即ち、通水管を流れる水の量)を検出する通水量検出部としての水量センサ34とが設けられている。そして、入水管12の下流側には、二次熱交換器8の伝熱管8aが接続されており、その下流側には、二次熱交換器8の伝熱管8aと一次熱交換器7の伝熱管7aとを連結する配管20が接続される。更に、この配管20に連結された構成で一次熱交換器7の伝熱管7aが接続され、一次熱交換器7の出口には、一次熱交換器7で加熱された湯を出湯する構成で出湯管10が接続されている。そして、この出湯管10には、出湯管10内の水の温度を検出するサーミスタ26が設けられている。なお、本構成では、入水管12、伝熱管8a、配管20、伝熱管7a、出湯管10が通水管の一例に相当し、給湯装置1の外部に設けられた図示しない水道から導入された水を通す流路として機能する。
熱交換器6は、一次熱交換器7によって燃焼排気の顕熱を回収した後、二次熱交換器8によって潜熱を回収するように機能する。具体的には、一次熱交換器7は、一次熱交換器7内の通水経路となる伝熱管7aを備えており、伝熱管7a内を通る水に対してガスバーナ4で発生した燃焼排気に含まれる燃焼熱を伝熱し、顕熱の熱エネルギーを通水に伝達する形で熱交換する。また、二次熱交換器8は、二次熱交換器8内の通水経路となる伝熱管8aを備えており、伝熱管8a内を通る水に対し、ガスバーナ4で発生した燃焼排気が一次熱交換器7を通過した後の燃焼熱を伝熱し、潜熱の熱エネルギーを通水に伝達するように熱交換する。
また、入水管12と出湯管10との間をバイパスする通水経路として、熱交換器6とは異なる通水経路として構成されたバイパス路14が設けられている。そして、このバイパス路14には、バイパス路14の通水を遮断した閉塞状態と、この閉塞状態よりも開度を増大させた開放状態とに移行可能なバイパス弁32が設けられている。入水管12において、バイパス路14が連結する分岐位置よりも上流側には、通水量制御弁33が設けられている。この通水量制御弁33は、コントローラ22からの指示を受けて駆動軸の回転角度が制御されるモータを備えており、入水管12を閉塞状態と全開状態との間で様々な開度に連続的に変更できる構成となっている。本構成では、通水量制御弁33が通水量調節機構の一例に相当し、通水管を流れる水の量を調節するように機能する。
ガスバーナ4へのガスの供給を行うガス管40には、上流側からガス元電磁弁42、給湯ガス比例制御弁44、各ガスバーナ4への分岐管ごとの給湯切替電磁弁46,46・・が夫々設けられている。また、給湯燃焼室90の下方には、燃焼用空気を各ガスバーナ4(給湯バーナ)及びガスバーナ54(風呂バーナ)へ供給するファン48が設けられている。また、ガスバーナ54(風呂バーナ)に接続されるガス管からの分岐管には、切替電磁弁53が設けられている。
風呂側回路3において、配管66は、浴槽60側からの水を熱交換器56側へと導くための往き配管68と、熱交換器56側からの水を浴槽60側へと導くための戻り配管67と、往き配管68と戻り配管67とに連結されて熱交換器56内を通る中間配管69とを備える。この配管66は、例えば追い炊き動作時に浴槽60から引き込まれる水を往き配管68によって熱交換器56に導き、この熱交換器56を通過した水を戻り配管67によって浴槽60に導くように循環させる循環経路として機能する。熱交換器56は、風呂一次熱交換器57と風呂二次熱交換器58とを備え、配管66を通る水に対してガスバーナ54(風呂バーナ)での燃焼によって生じた燃焼熱を伝達するように、循環水を加熱する構成となっている。往き配管68は、浴槽60と風呂一次熱交換器57との間に配置されており、この往き配管68には、往き配管68を通る水の温度を検出するサーミスタ65(風呂サーミスタ)が設けられている。
戻り配管67は、風呂二次熱交換器58と浴槽60との間に配置され、この戻り配管67には、循環ポンプ62とサーミスタ64(風呂サーミスタ)とが設けられている。循環ポンプ62は、配管66内の水を流動させる装置であり、熱交換器56側から水を引き込み、引き込んだ水を熱交換器56とは反対側から浴槽60に向けて排出するように機能する。また、戻り配管67には、出湯管10から分岐された落とし込み管70が接続されており、この落とし込み管70には、給湯用電磁弁72及び落とし込み水量センサ74が設けられている。そして、落とし込み管70に設けられた給湯用電磁弁72を開弁させることで、給湯側回路2で加熱された湯を浴槽60へ供給することが可能となっている。
また、給湯装置1には、図1、図2で示すように制御装置としてのコントローラ22が設けられている。図2で示すように、コントローラ22には、例えば、公知のマイクロコンピュータ等として構成される制御部22Aと、公知の半導体メモリ等として構成されるメモリ22Bと、外部との通信を行うためのインタフェースとして構成される通信部22Cとが設けられている。このコントローラ22は、給湯側回路2や風呂側回路3に設けられた様々なセンサからの信号を取得可能に構成されており、給湯側回路2や風呂側回路3に設けられた様々なアクチュエータを制御し得る構成となっている。
図2のように、コントローラ22には、複数のリモートコントローラ80がコントローラ22と通信し得る構成で接続されている。図1、図2の例では、複数のリモートコントローラ80として、浴室内に設けられる第1リモートコントローラ81と、浴室とは異なる場所(例えば台所等)に設けられる第2リモートコントローラ82とが設けられている。図2のように、第1リモートコントローラ81は、公知のマイクロコンピュータ等として構成される制御部81Aと、液晶表示装置等として構成される表示部81Bと、押圧ボタン等の公知のスイッチが複数設けられてなる操作部81Cと、リモートコントローラ81で生成された信号等をコントローラ22に伝達するための通信部81Dとを備えている。この第1リモートコントローラ81の外観は、例えば図3のようになっている。図2のように、第2リモートコントローラ82は、公知のマイクロコンピュータ等として構成される制御部82Aと、液晶表示装置等として構成される表示部82Bと、押圧ボタン等の公知のスイッチが複数設けられてなる操作部82Cと、リモートコントローラ82で生成された信号等をコントローラ22に伝達するための通信部82Dとを備えている。この第2リモートコントローラ82の外観は、例えば図4のようになっている。
第1リモートコントローラ81と第2リモートコントローラ82は、オンオフ状態が連動するようになっている。例えば、第1リモートコントローラ81及び第2リモートコントローラ82のいずれもが運転オフ状態のときに第1リモートコントローラ81の運転切替ボタン91A又は第2リモートコントローラ82の運転切替ボタン92Aが押されたときには、第1リモートコントローラ81及び第2リモートコントローラ82がいずれも運転オン状態に切り替わる。また、第1リモートコントローラ81及び第2リモートコントローラ82がいずれも運転オン状態のときに運転切替ボタン91A又は運転切替ボタン92Aが押されたときには、第1リモートコントローラ81及び第2リモートコントローラ82がいずれも運転オフ状態に切り替わる。第1リモートコントローラ81及び第2リモートコントローラ82のいずれかが運転オン状態のときには、コントローラ22は、ガスバーナ4を動作させ得るように機能し、通水センサ(水量センサ34)による通水検知時にガスバーナ4を動作させて湯を生成する。一方、第1リモートコントローラ81及び第2リモートコントローラ82がいずれも運転オフ状態のときには、コントローラ22は、ガスバーナ4を動作させず、入水管12の通水時でも、非通水時でも、湯の生成がなされないようになっている。
(給湯温度の設定)
本構成では、図3で示す第1リモートコントローラ81でも、図4で示す第2リモートコントローラ82でも、給湯温度を設定することができるようになっている。図3の第1リモートコントローラ81では、操作部81Cに対する操作によって運転モードと設定モードとが切り替わるようになっている。例えば、運転モードのときに、メニューボタン91Uが押された場合に設定モードに切り替わり、この設定モードのときに所定操作(例えばメニューボタン91Uを所定回数押す操作)が行われた場合に、設定モードにおける所定の詳細モード(給湯温度切替設定モード)に切り替わるようになっている。この給湯温度切替設定モードのときには、増大指示ボタン91Xが押される度に、給湯温度表示領域120に表示される温度が1度ずつ大きくなるように表示変更がなされ、減少指示ボタン91Yが押される度に、給湯温度表示領域120に表示される温度が1度ずつ小さくなるように表示変更がなされる。そして、給湯温度切替設定モードのときに確定ボタン91Wが押された場合には、その押されたときに給湯温度表示領域120に表示される温度に給湯温度が設定され、コントローラ22のメモリ22B(図2)には、その設定された給湯温度の情報が記憶されることになる。なお、このように第1リモートコントローラ81によって給湯温度が変更された場合、第2リモートコントローラ82にも新たに設定された給湯温度の情報が送信され、図4で示す第2リモートコントローラ82の給湯温度表示領域130には、設定された給湯温度が表示されることになる。
図4で示す第2リモートコントローラ82でも、操作部82Cに対する操作によって運転モードと設定モードとが切り替わるようになっている。例えば、運転モードのときに、メニューボタン92Uが押された場合に設定モードに切り替わり、この設定モードのときに所定操作(例えばメニューボタン92Uを所定回数押す操作)が行われた場合に、設定モードにおける給湯温度切替設定モードに切り替わるようになっている。この給湯温度切替設定モードのときには、増大指示ボタン92Xが押される度に、給湯温度表示領域130に表示される温度が1度ずつ大きくなるように表示変更がなされ、減少指示ボタン92Yが押される度に、給湯温度表示領域130に表示される温度が1度ずつ小さくなるように表示変更がなされる。そして、給湯温度切替設定モードのときに確定ボタン92Wが押された場合には、給湯温度がその押されたときに給湯温度表示領域130に表示される温度に設定され、コントローラ22のメモリ22B(図2)には、設定された給湯温度の情報が記憶されることになる。なお、このように第2リモートコントローラ82によって給湯温度が変更された場合、第1リモートコントローラ81にも新たに設定された給湯温度の情報が送信され、第1リモートコントローラ81の給湯温度表示領域120には、設定された給湯温度が表示されることになる。
なお、本構成では、第1リモートコントローラ81のメニューボタン91U、増大指示ボタン91X、減少指示ボタン91Y、確定ボタン91Wと、第2リモートコントローラ82のメニューボタン92U、増大指示ボタン92X、減少指示ボタン92Y、確定ボタン92Wが、第一操作部の一例に相当する。
(省エネルギーレベル切替制御)
次に、省エネルギーレベル切替制御について説明する。
本構成では、図3で示す第1リモートコントローラ81のエコボタン91Z又は図4で示す第2リモートコントローラ82のエコボタン92Zを押すことによって省エネルギーレベルを切り替えることができるようになっている。なお、エコボタン91Z及びエコボタン92Zは、第二操作部の一例に相当し、予め定められた複数段階の省エネルギーレベルのうちのいずれかのレベルを設定する操作に少なくとも用いられるものである。
例えば、給湯装置1が設置場所で最初に動作する際の初期設定では、通常モードに設定されており、この通常モードのときには、図2で示すコントローラ22のメモリ22Bに、モード設定情報として、通常モードを示すモード情報が記憶される。そして、エコボタン(エコボタン91Z(図3)又はエコボタン92Z(図4)のいずれか)が押される毎に、「通常モード」から、「省エネルギーモード(レベル1)」、「省エネルギーモード(レベル2)」、「省エネルギーモード(レベル3)」、「省エネルギーモード(レベル4)」と順番に切り替わるようになっている。また、通常モードのときからエコボタン(エコボタン91Z又はエコボタン92Zのいずれか)が5回押された場合、即ち、「省エネルギーモード(レベル4)」でエコボタンが押された場合には、通常モードに戻るようになっている。
例えば、「通常モード」のときに、第1リモートコントローラ81のエコボタン91Z又は第2リモートコントローラ82のエコボタン92Zが押された場合、その押されたリモートコントローラ80から切替信号がコントローラ22に送信される。この送信に応じて、コントローラ22では、メモリ22Bに記憶されたモード設定情報を、「通常モードを示すモード情報」から「省エネルギーモード(レベル1)を示すモード情報」に切り替える。同様に、「省エネルギーモード(レベル1)」のときに、第1リモートコントローラ81のエコボタン91Z又は第2リモートコントローラ82のエコボタン92Zが押された場合、その押されたリモートコントローラ80から切替信号がコントローラ22に送信される。この送信に応じて、コントローラ22では、メモリ22Bに記憶されたモード設定情報を、「省エネルギーモード(レベル1)を示すモード情報」から「省エネルギーモード(レベル2)を示すモード情報」に切り替える。更に、「省エネルギーモード(レベル2)」のときにエコボタンが押されると、メモリ22Bのモード設定情報は、「省エネルギーモード(レベル3)を示すモード情報」に更新され、「省エネルギーモード(レベル3)」のときにエコボタンが押されると、メモリ22Bのモード設定情報は、「省エネルギーモード(レベル4)を示すモード情報」に更新される。このように、エコボタン91Z又はエコボタン92Zが押される毎に、コントローラ22に設定されたモード情報が更新される。そして、「省エネルギーモード(レベル4)」のときに、第1リモートコントローラ81のエコボタン91Z又は第2リモートコントローラ82のエコボタン92Zが押され、切替信号がコントローラ22に送信された場合には、コントローラ22では、メモリ22Bに記憶されたモード設定情報を、「省エネルギーモード(レベル4)を示すモード情報」から「通常モードを示すモード情報」に切り替える。
(省エネルギー制御)
次に、省エネルギー制御について説明する。
本構成では、上述した省エネルギーレベル切替制御によって、コントローラ22による運転モード(給湯モード)を、「通常モード」、「省エネルギーモード(レベル1)」、「省エネルギーモード(レベル2)」、「省エネルギーモード(レベル3)」、「省エネルギーモード(レベル4)」の5段階に切り替えることができるようになっている。そして、各モードでは、給湯装置1での給湯能力が、モード毎に設定された号数となるように制御される。
号数とは、水温よりも温度が25℃大きい水(水温+25℃の水)が1分間に出る量(リットル)を示す値であり、給湯動作の能力を示す指標である。そして、給湯装置1では、出湯量をX(L/分)、設定される号数をY、設定温度(給湯温度)をTa(℃)、水温をTw(℃)とした場合、出湯口18から排出される湯量が以下の式で定まる出湯量X(L/分)以下に収まるように通水量制御弁33を制御する。
X=Y×25/(Ta−Tw)
なお、出湯口18の開度が小さく、通水量制御弁33を全開にしたときの出湯量がXを超えないような場合、通水量制御弁33を絞る制限制御は行わないことになる。
設定温度(給湯温度)Taは、設定されている給湯温度であり、給湯温度表示領域120(図3)、給湯温度表示領域130(図4)に表示される温度である。水温Twは、サーミスタ25(入水温検出部)で検出される入水管12内の水温である。号数Yは、モード毎に定められており、例えば、通常モードでは、号数Y0に定められ、省エネルギーモード(レベル1)では、号数Y1に定められる。更に、省エネルギーモード(レベル2)では、号数Y2に定められ、省エネルギーモード(レベル3)では、号数Y3に定められ、省エネルギーモード(レベル4)では、号数Y4に定められる。これらの関係は、Y0≧Y1≧Y2≧Y3≧Y4であり、少なくともY1>Y4である。なお、以下では、Y0=Y1であり、Y1>Y2>Y3>Y4である例を代表例として説明する。
本構成では、コントローラ22が給湯制御部の一例に相当し、通水管を流れる水の量を、第二操作部を用いて入力された省エネルギーレベルに対応する号数と、第一操作部を用いて入力された設定温度Taと、サーミスタ25(入水温検出部)によって検出された水の温度Twと、に基づいて定まる基準流量以下に制限するように通水量調節機構での調節状態を制御し、且つ出湯温度を設定温度Taに近づけるようにガスバーナ4での燃焼状態を制御する方法で、エネルギー制限制御を行う。
ここで通常モードについて説明する。コントローラ22による運転モード(給湯モード)が「通常モード」に設定されている場合、コントローラ22は、ガスバーナ4を燃焼させて給湯動作を行う期間(即ち、水量センサ34によって一定値以上の水量が検出されている期間)に、通常モードに対応付けられた号数Y0と、サーミスタ25での検出温度Tw(℃)と、設定温度(給湯温度)Ta(℃)とに基づき、出湯量が以下の式で定まるX0(L/分)以下に収まるように通水量制御弁33を制御する。なお、X0は、通常モードでの基準流量である。
X0=Y0×25/(Ta−Tw)
次に、省エネルギーモード(レベル1)に設定されている場合について説明する。コントローラ22による運転モード(給湯モード)がレベル1の省エネルギーモード(以下、省エネレベル1ともいう)に設定されている場合、コントローラ22は、ガスバーナ4を燃焼させて給湯動作を行う期間に、省エネレベル1に対応付けられた号数Y1と、サーミスタ25での検出温度Tw(℃)と、設定温度(給湯温度)Ta(℃)とに基づいて、出湯量が以下の式で定まるX1(L/分)以下に収まるように通水量制御弁33を制御する。なお、X1は、省エネレベル1での基準流量である。
X1=Y1×25/(Ta−Tw)
なお、この代表例では、例えばY0=Y1であり、通常モードでの設定号数(最大号数)と、省エネレベル1での設定号数は同一となっている。一方、省エネレベル1の設定では、給湯制御部に相当するコントローラ22によって流量制限制御が行われ、この流量制限制御により、通常モードのときよりもエネルギーを制限している。
本構成では、省エネルギーモードに設定されている期間(即ち、省エネレベル1〜4のいずれかの設定期間)は、出湯口18からの出湯が停止した状態から出湯状態に切り替わる毎にコントローラ22によって流量制限制御が行われ、通水管での通水が開始されてから所定条件が成立するまでの給湯初期において当該通水管での通水度合いを所定の流量制限状態とし、所定条件が成立した後に、この流量制限状態を解除するように制御がなされる。
例えば、省エネレベル1の設定では、出湯口18が開放されて出湯停止状態から出湯状態に切り替わり、水量センサ34によって通水が検出された場合、コントローラ22は、ガスバーナ4に燃焼ガスを燃焼させる制御を継続する一方で、サーミスタ26での検出温度Twが、設定温度(給湯温度)Taに達するまでは、出湯口18からの出湯量が上述したX1よりも大幅に低くなるように通水量制御弁33の開度を所定の低開度状態とし、通水管での通水量(流量)を制限する。このような流量制限を行った後、サーミスタ26での検出温度Twが設定温度(給湯温度)Taに達した場合には、流量制限状態を解除する。流量制限状態を解除した後は、通常モードと同様の制御を行い、出湯量を上述したX1(L/分)以下で維持するように通水量制御弁33を制御して流量制限をしながらガスバーナ4の燃焼を制御する。このような省エネレベル1の制御によれば、ユーザが希望する温度(設定温度)に達していない低温の水が通水開始直後に勢いよく排出されてしまうことを効果的に抑えることができる。このような低温の水は、ユーザによって捨てられるなど、有効に使用されない可能性が高く、このような低温の水が勢いよく排出されてしまうと、水エネルギーが有効に利用されずに無駄に消費されてしまう虞があるが、本構成によれば、通水開始直後の流量制限によって、このような無駄な消費を抑えやすくなる。
コントローラ22による運転モード(給湯モード)がレベル2の省エネルギーモード(以下、省エネレベル2ともいう)に設定されている場合、コントローラ22は、ガスバーナ4を燃焼させて給湯動作を行う期間に、省エネレベル2に対応付けられた号数Y2と、サーミスタ25での検出温度Tw(℃)と、設定温度(給湯温度)Ta(℃)とに基づいて、出湯量が以下の式で定まるX2(L/分)以下に収まるように通水量制御弁33を制御する。なお、X2は、省エネレベル2での基準流量である。
X2=Y2×25/(Ta−Tw)
具体的には、水量センサ34によって通水が検知されている間は、ガスバーナ4の燃焼を継続し、このような燃焼制御中は、出湯量をX2(L/分)以下で維持するように通水量制御弁33を制御する。
コントローラ22は、省エネレベル2に設定されている場合も、上述した流量制限制御を行うようになっている。具体的には、出湯口18が開放されて出湯停止状態から出湯状態に切り替わり、水量センサ34によって通水が検出された場合、ガスバーナ4による燃焼を継続する一方で、サーミスタ26での検出温度Twが、設定温度(給湯温度)Taに達するまでは、出湯量が上述したX2よりも大幅に低くなるように通水量制御弁33の開度を所定の低開度状態とし、通水管での通水量(流量)を制限する。
コントローラ22による運転モード(給湯モード)がレベル3の省エネルギーモード(以下、省エネレベル3ともいう)に設定されている場合、コントローラ22は、ガスバーナ4を燃焼させて給湯動作を行う期間に、省エネレベル3に対応付けられた号数Y3と、サーミスタ25での検出温度Tw(℃)と、設定温度(給湯温度)Ta(℃)とに基づいて、出湯量が以下の式で定まるX3(L/分)以下に収まるように通水量制御弁33を制御する。なお、X3は、省エネレベル3での基準流量である。
X3=Y3×25/(Ta−Tw)
具体的には、水量センサ34によって通水が検知されている間は、ガスバーナ4の燃焼を継続し、このような燃焼制御中は、出湯量をX3(L/分)以下で維持するように通水量制御弁33を制御する。
コントローラ22は、省エネレベル3に設定されている場合も、上述した流量制限制御を行うようになっている。具体的には、出湯口18が開放されて出湯停止状態から出湯状態に切り替わり、水量センサ34によって通水が検出された場合、ガスバーナ4による燃焼を継続する一方で、サーミスタ26での検出温度Twが、設定温度(給湯温度)Taに達するまでは、出湯量が上述したX2よりも大幅に低くなるように通水量制御弁33の開度を所定の低開度状態とし、通水管での通水量(流量)を制限する。
コントローラ22による運転モード(給湯モード)がレベル4の省エネルギーモード(以下、省エネレベル4ともいう)に設定されている場合、コントローラ22は、ガスバーナ4を燃焼させて給湯動作を行う期間に、省エネレベル4に対応付けられた号数Y4と、サーミスタ25での検出温度Tw(℃)と、設定温度(給湯温度)Ta(℃)とに基づいて、出湯量が以下の式で定まるX4(L/分)以下に収まるように通水量制御弁33を制御する。なお、X4は、省エネレベル4での基準流量である。
X4=Y4×25/(Ta−Tw)
具体的には、水量センサ34によって通水が検知されている間は、ガスバーナ4の燃焼を継続し、このような燃焼制御中は、出湯量をX4(L/分)以下で維持するように通水量制御弁33を制御する。
コントローラ22は、省エネレベル4に設定されている場合も、上述した流量制限制御を行うようになっている。具体的には、出湯口18が開放されて出湯停止状態から出湯状態に切り替わり、水量センサ34によって通水が検出された場合、ガスバーナ4による燃焼を継続する一方で、サーミスタ26での検出温度Twが、設定温度(給湯温度)Taに達するまでは、出湯量が上述したX3よりも大幅に低くなるように通水量制御弁33の開度を所定の低開度状態とし、通水管での通水量(流量)を制限する。
本構成では、省エネレベル4の設定がなされている場合、号数は、通常モードや省エネレベル1のときの号数よりも低くなるため、出湯量は抑えられやすくなる。但し、出湯口18の開度(例えば蛇口の開度)が比較的小さく、この開度のときに出湯口18から排出可能となる最大出湯量がX4よりも小さいような状況(即ち、通水量制御弁33を全開にしても出湯量がX4に達しないような状況)では、通水量制御弁33によって通水量が絞られないことになるため、使用者に流量制限による違和感を与えにくくなる。或いは、入水温が高く、サーミスタ26での検出温度Twが高い場合、号数Y4が小さくても、出湯口18から排出可能となる最大出湯量X4が大きくなるため、通水量制御弁33によって通水量が絞られにくくなる。この場合も、使用者に流量制限による違和感を与えにくくなる。なお、このような効果は、省エネレベル2、3のときにも生じる。
(シンボルマーク表示制御)
また、各モードでは、各表示部81B,82Bにおけるレベル表示領域126,136での表示が、設定されたモードに対応する表示となるように制御している。本構成では、コントローラ22、制御部81A、82Aが表示制御部の一例に相当し、省エネルギーモードに設定されている場合には、レベル表示領域126,136での表示を、設定された省エネルギーレベル(第二操作部を用いて入力された省エネルギーレベル)に対応する表示とするように表示部81B,82Bを制御している。また、表示部81B,82Bは、表示装置の一例に相当し、複数段階(省エネルギーモードで切り替え可能な段階数)に関連する個数(例えば4個)の個別表示領域によってレベル表示領域126,136が構成されている。なお、レベル表示領域126,136は、互いに同様の領域として構成されているため、以下では、レベル表示領域126を代表的に説明する。このレベル表示領域126の説明は、レベル表示領域136にも適用される説明である。
図5(A)は、省エネレベル1のときの表示部91Bでの表示を示すものであり、図6(A)は、そのときのレベル表示領域126の表示を拡大して示すものである。図5(B)は、省エネレベル2のときの表示部91Bでの表示を示すものであり、図6(B)は、そのときのレベル表示領域126の表示を拡大して示すものである。図5(C)は、省エネレベル3のときの表示部91Bでの表示を示すものであり、図6(C)は、そのときのレベル表示領域126の表示を拡大して示すものである。図5(D)は、省エネレベル4のときの表示部91Bでの表示を示すものであり、図6(D)は、そのときのレベル表示領域126の表示を拡大して示すものである。図5(E)は、通常モードのときの表示部91Bでの表示を示すものである。
図6のように、レベル表示領域126は、全体として一個のシンボルマーク150を表示する領域を有し、複数の個別表示領域126A,126B,126C,126Dの各々は、シンボルマーク150を区分けした各部分の表示領域とされている。これら複数の個別表示領域126A,126B,126C,126Dは、表示部82B(図5)において所定の基準点P1の周りに周方向に並んで配置され、且つ基準点P1を中心として放射状に配置される構成となっている。個別表示領域126A,126B,126C,126Dの各々で表示される図形の基準点側の形状は、基準点P1に近づくにつれて幅が狭くなる先細り形状となっている。
表示部81Bに構成されるレベル表示領域126は、複数の個別表示領域126A,126B,126C,126Dでそれぞれ表示される図形の集合によって所定対象(四つ葉のクローバ)の絵柄が表される領域となっている。そして、第1リモートコントローラ81及び第2リモートコントローラ82のエコボタン91Z,92Z(第二操作部)には、所定対象(四つ葉のクローバ)と共通の対象を表した共通図形161,162がそれぞれ付されている。具体的には、最も省エネルギー度合いが大きい省エネレベル4のときにレベル表示領域126,136に表される絵柄と同一の絵柄がエコボタン91Z,92Zの表面部に描かれている。
図6のように、上述した表示制御部は、レベル表示領域126でのシンボルマーク150の表示状態を、複数段階の各省エネルギーレベル(省エネレベル1〜4)に対応する状態に切り替える制御を行う。具体的には、個別表示領域126A,126B,126C,126Dのそれぞれにおいて、シンボルマーク150の一部分を構成する図形(四つ葉のクローバの各葉の図形)の表示状態を制御するようになっている。例えば、省エネレベル1のときには、図6(A)のように個別表示領域126Aのみにおいて葉の図形152Aを表示し、他の個別表示領域126B〜126Dでは、葉の図形152B〜152Dを表示せずに外形のみを表示している。また、省エネレベル2のときには、図6(B)のように個別表示領域126A,126Bにおいて葉の図形152A,152Bを表示し、他の個別表示領域126C,126Dでは、葉の図形152C,152Dを表示せずに外形のみを表示している。更に、省エネレベル3のときには、図6(C)のように個別表示領域126A,126B,126Cにおいて葉の図形152A,152B,152Cを表示し、個別表示領域126Dでは、葉の図形152Dを表示せずに外形のみを表示している。そして、省エネレベル4のときには、図6(D)のように全ての個別表示領域126A,126B,126C,126Dにおいて葉の図形152A,152B,152C,152Dを表示している。
また、図6(A)〜図6(D)で示すように、表示制御部は、少なくとも給湯制御部によってエネルギー制限制御がなされている間(即ち、省エネルギーモードの期間)は、いずれの省エネルギーレベルに対応する表示状態にする場合でも、レベル表示領域126においてシンボルマーク150全体の外形を表す外形図形151を表示する制御を行っている。
以上のように、本構成では、第二操作部(エコボタン)において複数段階の省エネルギーレベルのうちのいずれかのレベルを設定する操作が行われた場合に、上述した給湯制御部によって省エネルギーモード(通常モードのときよりもエネルギーを制限してエネルギー制限制御を行うモード)に切り替えられ、この省エネルギーモードでは、出湯開始毎に上述した流量制限制御が行われるようになっている。そして、表示制御部は、流量制限制御を行う省エネルギーモードの期間は図6のような表示制御を行い、シンボルマークの少なくとも一部の表示を行うと共に、レベルに対応した図形の表示を行う。
一方、第二操作部(エコボタン)において所定の指定操作が行われた場合(例えば、省エネレベル4のときにエコボタンが押された場合)に、予め定められた最大号数Y0の給湯能力で給湯動作を行う通常モードに切り替わり、この通常モードの期間は、流量制限制御を行わないようになっている。そして、通常モードの期間は、シンボルマーク150の表示を行わないようにしている。具体的には、図5(E)のように表示がなされ、表示部81Bに構成されたレベル表示領域126の全体が消灯状態となる。
<他の実施例>
上述した実施例には、様々な変更を加えてもよく、様々な構成を付加してもよい。以下、他の実施例を簡単に説明する。
上述した実施例では、レベル表示領域が2つのリモートコントローラ81,82のそれぞれに設けられていたが、いずれか一方のみに設けられていてもよい。
上述した実施例では、給湯装置1として、給湯側回路2と風呂側回路3を備えた風呂・給湯システムを例示したが、風呂側回路3を有さない構成であってもよい。
1…給湯装置
4…ガスバーナ(バーナ)
6…熱交換器
10…出湯管(通水管)
12…入水管(通水管)
20…配管(通水管)
22…コントローラ(通水量調節機構、給湯制御部、表示制御部)
25…サーミスタ(入水温検出部)
33…通水量制御弁(通水量調節機構)
34…水量センサ(通水量検出部)
80…リモートコントローラ
81A,82A…制御部(表示制御部)
81B,82B…表示部(表示装置)
91U,92U…メニューボタン(第一操作部)
91W,92W…確定ボタン(第一操作部)
91X,92X…増大ボタン(第一操作部)
91Y,92Y…減少ボタン(第一操作部)
91Z,92Z…エコボタン(第二操作部)
126,136…レベル表示領域
126A,126B,126C,126D…個別表示領域
150…シンボルマーク
151…外形図形
161,162…共通図形

Claims (7)

  1. 外部から導入される水を通す通水管と、
    燃焼ガスを燃焼させるバーナと、
    前記通水管の途中の位置に設けられ、前記通水管の内部を通る水に対して前記バーナでの燃焼によって生じた熱を伝える熱交換器と、
    前記通水管に導入された水の温度を検出する入水温検出部と、
    前記通水管を流れる水の量を検出する通水量検出部と、
    前記通水管を流れる水の量を調節する通水量調節機構と、
    少なくとも設定温度を設定する操作に用いられる第一操作部と、予め定められた複数段階の省エネルギーレベルのうちのいずれかのレベルを設定する操作に少なくとも用いられる第二操作部と、前記複数段階に関連する個数の個別表示領域によってレベル表示領域が構成される表示装置と、を有するリモートコントローラと、
    前記通水管を流れる水の量を、前記第二操作部を用いて入力された省エネルギーレベルに対応する号数と、前記第一操作部を用いて入力された前記設定温度と、前記入水温検出部によって検出された水の温度と、に基づいて定まる基準流量以下に制限するように前記通水量調節機構での調節状態を制御し、且つ出湯温度を前記設定温度に近づけるように前記バーナでの燃焼状態を制御する方法で、エネルギー制限制御を行う給湯制御部と、
    前記レベル表示領域での表示を、前記第二操作部を用いて入力された省エネルギーレベルに対応する表示とするように前記表示装置を制御する表示制御部と、
    を有する給湯装置。
  2. 前記レベル表示領域は、全体として一個のシンボルマークを表示する領域を有し、複数の前記個別表示領域の各々は、前記シンボルマークを区分けした各部分の表示領域とされており、
    前記表示制御部は、それぞれの前記個別表示領域において、前記シンボルマークの一部分を構成する図形の表示状態を制御することを特徴とする請求項1に記載の給湯装置。
  3. 複数の前記個別表示領域は、前記表示装置において所定の基準点の周りに周方向に並んで配置され、且つ前記基準点を中心として放射状に配置される構成となっている請求項2に記載の給湯装置。
  4. 各々の前記個別表示領域で表示される図形の前記基準点側の形状は、前記基準点に近づくにつれて幅が狭くなる先細り形状である請求項3に記載の給湯装置。
  5. 前記表示制御部は、前記レベル表示領域での前記シンボルマークの表示状態を、前記複数段階の各省エネルギーレベルに対応する状態に切り替える制御を行うものであり、少なくとも前記給湯制御部によって前記エネルギー制限制御がなされている間は、いずれの省エネルギーレベルに対応する表示状態にする場合でも、前記レベル表示領域において前記シンボルマーク全体の外形を表す外形図形を表示する制御を行う請求項2から請求項4のいずれか一項に記載の給湯装置。
  6. 前記給湯制御部は、
    前記第二操作部において所定の指定操作が行われた場合に、予め定められた最大号数の給湯能力で給湯動作を行う通常モードに切り替わり、前記第二操作部において前記複数段階の省エネルギーレベルのうちのいずれかのレベルを設定する操作が行われた場合に、前記通常モードのときよりもエネルギーを制限して前記エネルギー制限制御を行う省エネルギーモードに切り替わる構成であり、
    前記省エネルギーモードの期間は、前記通水管での通水が開始されてから所定条件が成立するまでの給湯初期において当該通水管での通水度合いを所定の流量制限状態とし、前記所定条件が成立した後に前記所定の流量制限状態を解除する流量制限制御を行い、
    前記通常モードの期間は、前記流量制限制御を行わない構成であり、
    前記表示制御部は、前記流量制限制御を行う前記省エネルギーモードの期間は前記シンボルマークの少なくとも一部の表示を行い、前記流量制限制御を行わない前記通常モードの期間は、前記シンボルマークの表示を行わない構成である請求項2から請求項5のいずれか一項に記載の給湯装置。
  7. 前記レベル表示領域は、複数の前記個別表示領域でそれぞれ表示される図形の集合によって所定対象の絵柄が表される領域となっており、前記リモートコントローラの前記第二操作部には、前記所定対象と共通の対象を表した共通図形が付されている請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の給湯装置。
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