JP2016223281A - 建物の施工方法及びこれに使用する両面粘着テープ - Google Patents

建物の施工方法及びこれに使用する両面粘着テープ Download PDF

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修一 玉井
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Abstract

【課題】内面に多数枚の断熱材が配置された型枠を使用して、コンクリートを打設する基礎断熱工法において、断熱材を隙間なく並べてコンクリートの流れ現象を防止する。【解決手段】型枠2,3の型板4に断熱材13を並べていくにおいて、先行した断熱材13とこれに続く断熱材13とを両面粘着テープ17で接合する。隣り合った断熱材13は位置ずれのない状態に整然と配置されると共に、断熱材13の端面に凹凸(不陸)があっても、凹凸を吸収して隙間なく接合できる。防蟻剤入りの断熱材13を使用した場合、防蟻剤入りの両面粘着テープ17を使用することにより、接合部からシロアリが浸入することも防止できる。【選択図】図3

Description

本願発明は、コンクリート製の基礎や壁に断熱材が貼られている建物の施工方法、及び、建物の施工に使用する両面粘着テープに関するものである。
空調コストの抑制や住環境の向上のために、建物に断熱性を持たせることが広く行われている。断熱工法には発泡スチロール等の発泡樹脂製断熱材が広く使用されており、多数枚の断熱材が並べた状態で基礎や壁に貼られている。
そして、断熱材の貼設方法としては、構築された基礎や壁に後加工で貼っていく方法と、コンクリート打設用型枠に断熱材を予め固定しておいて、基礎や壁の施工と同時に断熱材を一体的に固着する方法とがある。後者の例が特許文献1に開示されており、この特許文献1では、基礎断熱の施工方法において、断熱材を防蟻シートで覆った状態でコンクリートを打設している。
特開2000−273977号公報
さて、建物の基礎も壁も相当の表面積があるため、1つの面に多数枚の断熱材が使用されている。これらの断熱材は四角形(直角四辺形)になっており、個々の現場に合わせて長さや幅を予め寸法を揃えている場合もあるし、現場で必要な寸法にカットする場合もある。予め寸法を揃えている場合でも、実際の寸法と設計図とは多少相違することが多いので、現場でカットして微調整(現場合わせ)しているのが一般的である。
いずれにしても、基礎や壁の一面に配置されるものは、隣り合った断熱材がその端面同士を当接させた状態で水平方向や上下方向に並べて配置されており、コーナー部では、一方の断熱材の端面を他方の断熱材の広幅面に当接させている。なお、コーナーでは、隣り合った2つの断熱材の端部を斜めにカットして突き合わせることも可能である。
このように多数枚の断熱材が並べて使用されているが、建物の施工精度はかなりラフであるため、隣り合った断熱材の高さが不揃いになったり、隣り合った断熱材の間に隙間が空いてしまったり、カット面に凹凸(不陸)が生じて接合面に部分的に隙間が空いてしまったりすることがある。そして、図8に例示するように、隣り合った断熱材Pの間に隙間Sがあると、打設したコンクリートPが隙間Sを通って外側に流れてしまい、断熱性の低下等の問題を引き起こすおそれがある。なお、図7(A)の符号Kは型板を示す。
また、木造建築物では、防蟻剤入りの断熱材を使用することによってシロアリの被害を防止することも行われているが、隣り合った断熱材Pの間にコンクリートCが流れ込んでいると、図7(B)に点線矢印で示すように、コンクリートCと断熱材Pとの間の隙間からシロアリが浸入し易くなるため、防蟻性能が低下するおそれもある。
これらの点について、隣り合った断熱材の内面(コンクリートが打設される側の面)にクラフトテープのような片面粘着テープを貼って目張りすることが行われているが、片面粘着テープの貼り方が不完全であったり破れたりすることがあるため、コンクリートの流れ現象を完全に防止するには至っていないのが現状である。
また、片面粘着テープで目張りしても隙間は残ったままであるため、断熱性能の低下等の問題は依然として残っており、更に、木造建築物の場合、断熱材Pとして防蟻剤入りのものを使用しても、シロアリは隙間を通って難なく浸入できるため、防蟻性能が著しく低下してしまって、防蟻剤入りの断熱材Pを使用した意味がなくなってしまうという致命的な欠陥が生じる。
特に、加工誤差や施工誤差によって断熱材の間の全体にわたって隙間があると、シロアリはここから自由に浸入できるため、防蟻性の断熱材を使用した意味が全く無くなってしまう。従って、基礎の施工後に隙間がないか否かを人目で確認し、隙間があると防蟻性シール材を注入しなければならず、これに多くの手間がかかっていた。
本願発明は、このような現状を改善すべく成されたものである。
本願発明は様々な構成を含んでおり、これらの典型を各請求項で特定している。このうち、請求項1の発明は施工方法に関するものであり、内面に断熱材が配置された型枠をセットし、次いで、コンクリートを前記断熱材の側に打設することにより、断熱材が一体に接合されたコンクリート製の基礎又は壁を施工する構成において、前記断熱材は複数枚が並べて使用されており、隣り合った断熱材同士を両面粘着テープで接合している点を特徴にしている。
請求項1の発明は、様々に展開することができる。その例として請求項2の発明では、前記型枠は建物の基礎を施工するためのものであって、その内面に複数枚の断熱材が水平方向に並べて配置されており、コンクリートの打設後に前記型枠を取り外す工法において、前記断熱材の群を、前記型枠に、前記両面粘着テープで接合した状態で並べて配置している。
また、請求項3の発明では、請求項1又は2において、隣り合った断熱材の相対向した部位に、複数枚の両面粘着テープが、全面に亙って又は部分的に配置されている。
請求項4の発明は木造建物に好適な構成として具体化したもので、この発明は、請求項1〜3のうちのいずれにおいて、前記断熱材及び両面粘着テープは防蟻剤を混入したものが使用されている。更に、請求項4の好適な例として請求項5の発明は、 前記断熱材及び両面粘着テープに混入している防蟻剤は、チアメトキサム又はその他のネオニコチノイド系である。なお、防蟻剤は粘着剤に練り込んでおいたらよい。
ネオニコチノイド系の他の防蟻剤成分としては、イミダクトプリド、アセタミプリド、クロチアニジン、ジノテフランなどが挙げられる。他の化学系防蟻剤としては、ピレスロイド系のベルメトリン、トラロメトリン、ビフェントリン、シフェノトリン、プラレトリンが挙げられ、非エステルピレスロイド系のエトフェンブロックス、シラフルオフェン、フェニルピロール系のクロルフェナピル、フェニルピラゾール系のフィプロニル、カーバメイト系としてフェノブカルブなどが挙げられ。天然物系のものも使用できる。
本願発明において、断熱材が配置されている型枠はコンクリートの打設後に取り外してもよいし、そのまま存置してもよい。すなわち、本願発明は、残存型枠(パネル)を使用した工法にも適用できる。また、断熱材は基礎や壁の片側だけに配置してもよいし、両側に配置してもよい。すなわち、相対向して配置された一対の型枠のうちの片方のみに断熱材を配置した構成と、両方の型枠に断熱材を配置した構成との両方を含んでいる。
断熱材を型枠に脱落不能に配置する方法としては、接着剤や両面粘着テープで固定する方法や、セパレータを利用して固定する方法、或いは、断熱材の群のうち端に位置したものを片面テープで型枠に固定する方法など、任意の方法を採用できる。残存型枠に適用する場合は、型内に残存型枠を配置して発泡成形する方法を採用するのが合理的であり、この場合は、断熱材は残存型枠と同じ大きさになるのが普通である。
更に、隣り合った断熱材の間に隙間や空洞が生じている場合、その空洞を埋めるのにシール剤を使用することも可能である。すなわち、本願発明は、隙間が大きい場合は、両面粘着テープとシール剤とを併用することも可能である。なお、本願発明では、接着と粘着とを峻別する必要はなく、両者とも固定手段として共通している。
本願発明は、建物施工用の両面粘着テープも含んでおり、この両面粘着テープは、請求項6に記載したように、基材テープに粘着層を塗工してロール状に巻いた構成であって、前記粘着層は、厚さ寸法はおおよそ2.0mm以上で幅寸法は前記基材テープの幅寸法よりも小さい寸法であり、前記基材テープの左右長手側縁には、前記粘着層が重なっていない余白部が存在している。粘着層の厚さは、2.5〜5mm程度が好ましい。
請求項7では、請求項6に記載した両面粘着テープを使用した施工方法の一例を示している。このうち、請求項7の発明は、四角形に形成された断熱材を複数枚用意し、隣り合った断熱材の端面同士が重なるように配置して断熱層を施工する方法であって、隣り合った断熱材の端面同士を、厚さがおおよそ2.0〜6.0mmの両面粘着テープによって接合することにより、前記隣り合った断熱材の端面間に不陸(凹凸)があっても前記両面粘着テープによって吸収することを可能ならしめている。
請求項8の発明は、四角形に形成された断熱材を複数枚用意し、隣り合った断熱材の端 面同士が重なるように配置して断熱層を施工する方法において、隣り合った断熱材の端面同士を、両面粘着テープを複数回重ね貼りして成る積層粘着層で接合することにより、前記隣り合った断熱材の端面間に不陸があっても前記積層粘着層によって吸収することを可能ならしめている。なお、請求項6〜8においても、防蟻性を要する場合は、粘着剤にチアメトキサム等の防蟻剤を混入したらよい。
請求項1の発明では、隣り合った断熱材が両面粘着テープで互いに接合されているため、多数枚の断熱材を並べて配置するにおいて、高さ等を揃えた状態に配置できる。このため、見栄えがよいと共に、高さ等を揃えるための後加工の手間を無くすこともできる。特に、型枠を取り外す工法では、型枠の内側に多数枚の断熱材が配置されていて、断熱材が高さが不揃いになりやすいため、請求項2のように、取り外し式の型枠を使用する工法に適用すると特に好適である。
また、断熱材の端面に凹凸(不陸)があって接合面に部分的に隙間が生じたり、寸法誤差や施工誤差によって隣り合った断熱材の間に全体的に隙間が生じたりしても、凹凸や寸法誤差、加工誤差を吸収して隙間を塞ぐことができるため、コンクリートが隙間から外側に流れ出る現象をしっかりと防止できる。その結果、断熱性の低下を防止できる。更に述べると、両面粘着テープは変形自在でかつ粘着層は圧縮変形するため、隙間をしっかりと塞ぐことができるのである。
断熱材間に隙間が生じる場合、隙間の大きさはまちまちであり、場合によって両面粘着テープの厚さより大きい間隔であることも想定される。この点、請求項3のように複数枚の両面粘着テープを使用すると、間隔が大きい隙間であってもごく簡単に塞ぐことができる。
請求項4のように、防蟻剤入りの断熱材を使用しつつ両面粘着テープも防蟻剤入りのものを使用すると、断熱材の接合部に隙間が生じてもシロアリの浸入を的確に阻止できる。このため、一々隙間にシール剤を充填する手間は不要になって、手間を掛けることなく高い防蟻性能を確保することができる。防蟻剤として請求項5のチアメトキサムを使用すると、人に対する高い安全性を確保しつつ、高い防蟻性能を確保できる。このため、特に好適である。
断熱材の大きさは対象個所によってまちまちであり、大きいものは1m×2m程度のものもある。このため、隣り合った断熱材の端面を突き合わせた場合の隙間もかなり大きくなる場合がある。隙間があまり大きくなり過ぎると不良品として交換すべきであり、許容限度は5mm程度であると云える。そして、一般に市販されている両面粘着テープにおける粘着層の厚さはコンマ数ミリ代であり、断熱材の隙間を吸収することはできない。これに対して請求項6の両面粘着テープは、粘着層の厚さがおおよそ2mm以上あるため、請求項7のような工法に使用することにより、断熱材間の凹凸をしっかりと吸収して、断熱材同士を隙間のない状態に接合することができる。
そして、粘着層の厚さが2mm以上というような厚さになると、粘着層を基材テープの長手側端まで位置させると、粘着層が基材テープの外側にはみ出て他の物に貼りついたり、ゴミやホコリが付着したりするおそれがあるが、本願請求項6では、基材テープの長手側縁には余白部があって、粘着層は基材テープの長手側端よりも内側に位置しているため、粘着層がはみ出て他の物に貼り付くことを防止できると共に、粘着層にゴミやホコリが付着することも防止又は著しく抑制できる。
両面粘着テープの保管や運搬では、ロールの軸線が鉛直姿勢なるようにして寝かせた状態で積み重ねているが、本願発明では、粘着層は基材テープの長手側端の内側に入り込んでいるため、上下に積み重ねても両面粘着テープ同士が貼り付くことはなくて、運搬や保管に際しての取り扱いが厄介になることはない。また、断熱材の端面間の隙間を無くすには、粘着層はできるだけ柔らかいので好ましいが、本願請求項6では、粘着層が柔らかくても基材テープの長手側端の外側にはみ出ることはないため、断熱材の隙間吸収機能と、両面粘着テープの取り扱いの容易性とを両立できるのである。なお、請求項6の両面粘着テープは、断熱材の接合に好適であるが、他の部材の接合にも使用可能である。
両面粘着テープにおける粘着層の厚さが例えば1mm程度であっても、請求項8のように、複数回重ね貼りすることにより、断熱材の端面間の隙間(不陸)を吸収するのに十分な厚さを確保することができる。
実施形態において施工途中の状態を示す斜視図である。 (A)は図1の部分断面図、(B)は施工後の断面図である。 (A)(B)(D)は接合例の平面図、(C)は(B)のC−C視断面図である。 それぞれ両面粘着テープの接着例を示す図である。 それぞれ両面粘着テープでの接合例を示す図である。 (A)〜(D)はそれぞれ両面粘着テープによる接合例を示す図、(E)は残存型枠に適用した例の斜視図である。 両面粘着テープの具体例とその使用例を示す図で、(A)は両面粘着テープの概略正面図、(B)は(A)のB−B視部分断面図、(C)は(B)の別例図、(D)は両面粘着テープの概略斜視図、(E)は使用例を示す部分斜視図である。 従来技術の問題を示す図である。
(1).施工方法の基本
本願発明(請求項1の発明)の施工方法は基本的な手順は従来と同様であり、その例を図1,2に示している。すなわち、この工法は木造住宅の断熱基礎1の施工に関するものであり、図1では、2つの基礎1が平面視で直角に交わった状態を表示している。
基礎1は、内外の型枠2,3を使用して構築される。型枠2,3は型板4と水平状の枠材5とを備えており、内外の型枠2,3は、セパレータ6によって間隔が保持されている。内外の型枠2,3で挟まれた基礎部空間7には、基礎鉄筋8を配置している(図1では基礎鉄筋8は省略している。)。基礎1は土中に入り込んでいる。このため、施工に際しては、地面に基礎溝9を堀り込んでおり、外型枠3は基礎溝9の底で支持している。型枠2,3は、図示しない支持具によって倒れ不能に保持されている。
本例は、基礎1で囲われた内部もコンクリートを打設するベタ基礎としており、このため、基礎1で囲われた内部空間にはベタ部10を構成するベタ部鉄筋11が配置されている。ベタ部鉄筋11は、図示しないスペーサによって地面に支持されている。内側の型枠2,3は地面から浮いた状態に配置されており、ベタ部10と基礎1とは一体に連続している。内側の型枠2は、セパレータ6のみで高さを保持してもよいし、ベタ部鉄筋11で支持してもよい。
内外の型枠2,3の相対向した内面には、発泡スチロールのような発泡樹脂より成る断熱材(断熱パネル)13の群が、水平方向に並べて配置されている。断熱材13は四角形であり、基準寸法(例えば1m×2mや、90cm×180cm)に製造されたものを、現場に合わせてカットして使用している。厚さは、50mmのものと100mmのものとが多い。カットは工場で行う場合と現場で行う場合とがある。大半を工場でカットして、現場で微調整のカットを行うこともある。なお、内外の型枠2,3のうち、片方のみに断熱材13を配置する場合もある。
内側の型枠2はベタ部8の上に配置されているので、内側の型枠2に配置する断熱材13の高さ(上下幅)は、外側の型枠3に配置する断熱材13の高さよりも遥かに小さい寸法になっている。断面凸形等の布基礎の場合は、内外の型枠2,3は同じ高さになるので、内外の型枠2,3に同じ高さの断熱材13が使用される。断熱材13は、普通はセパレータ6で型枠2,3に押さえ固定されているが、予め、接着剤(粘着剤)や両面粘着テープで固定することも可能である。
図2(A)に白抜き矢印Xに示すように、基礎部空間7とベタ部10とに生コンクリートが打設される。そして、コンクリートが固まったら型枠2,3を取り外して、矢印Yに示すように基礎溝9が土で埋め戻される。基礎溝9を土で埋め戻さずに、コンクリートを打設することも可能である。この場合は、基礎溝9にも鉄筋が配置されると共に、外側の型枠3と断熱材13とは、地面よりも上に配置される。
型枠2,3を取り外すと、内外の断熱材13が露出する。そこで、少なくとも外側の断熱材13にモルタル層14を塗工している。内側の断熱材13にもモルタル14を塗工することは可能であるが、内側の断熱材13には物が当たることはないため、露出させたままであってもよい。基礎1の上面には、土台の角材15が直接に又は樹脂製スペーサを介して載置し固定されており、土台の角材15に支柱16が立設される。
(2).断熱材の配置工程
断熱材13は、既述のように、型枠2,3の型板4に予め接着剤や両面粘着テープ等で固定されているか、又は、現場に立設した型板4に固定していく(先に、断熱材13を型板4に固定しておくのが合理的である。)。いずれにしても、断熱材13は1つの型枠2,3に対して多数枚が使用されるので、端から順に並べて固定していくことになる。そして、この工程で、図3(A)に示すように、各断熱材13を両面粘着テープ17接合していく。両面粘着テープ17は、断熱材13の厚さと同じ幅寸法に設定している。
具体的な手順の例としては、基材テープ(離型紙、剥離紙)(図示せず)に粘着剤を塗工してロール状に巻いた両面粘着テープ17を用意しておいて、図3(A)に示すように、ロールを伸ばしながら粘着剤を先行した各断熱材13の接合面に貼り付けていき、先行した断熱材13の接合面に両面粘着テープ17を貼り終えたら基材テープをカットして引き剥がし、先行した断熱材13を型板4に配置固定してから、次の断熱材13に両面粘着テープ17を貼り付けて、先行した断熱材13に重ねて接合する、という手順を繰り返すことができる。断熱材13の接合は、上下高さを揃えた状態で行われる。治具を使用して高さを揃えておくと、より好適である。
図3(A)とは逆に、先に配置した断熱材13の端面は露出させておいて、次に配置する断熱材13の先端面に両面粘着テープ17を貼り付けておく、という方法も採用可能である。
両面粘着テープ(正確には粘着層)17は、例えば厚さが2.5〜5.0mm程度ある。このため、図3(C)に例示するように、断熱材13の端面に凹凸があってもこれを吸収して、断熱材13を隙間のない状態で接合することができる。なお、基材テープは、例えば、クラフト紙や樹脂テープ等の基材の表裏両面にシリコーン等の剥離層を塗工したものが使用される。両面粘着テープ17を構成する粘着剤は、未加硫ブチルや、硬度が低い樹脂接着剤を使用できる。耐久性と柔らかさの点からは、未加硫ブチルが好適である。
両面粘着テープ17には、防蟻剤の一例としてチアメトキサムが練り込まれている。また、断熱材13にもチアメトキサムが混合されている。チアメトキサム入りの断熱材13は、例えば、本願出願人が特許権を共用する第5235066号の方法で製造できる。
基礎1の交叉部では、例えば図3(B)に示すように、一方の断熱材13の端面が他方の断熱材13の広幅面(内面)に当接している。そこで、一方の断熱材13の端面に、基材テープを残した状態で両面粘着テープ17を貼り付けておいて、基材テープを剥がしてから他方の断熱材13を重ねている。両面粘着テープ17を、他方の断熱材13の広幅面に貼り付けておいてもよい。
断熱材13を現場でカッター等でカットすると、カット面に凹凸が発生して、隣り合った断熱材13の接合個所に隙間が空いてしまうことがある。この場合でも、上記したとおり、隙間を完全に塞いだ状態に接合できる。このため、コンクリートの流れ込みを確実に阻止できると共に、防蟻シール剤の注入の手間を掛けることなくシロアリの浸入を阻止できる。
部材の加工誤差や施工の誤差により、隣り合った断熱材13の間に例えば数mmといった大きな隙間が空いてしまことも有り得る。この場合は、図3(D)に示すように、複数枚の両面粘着テープ17を重ね貼りすることにより、隙間をきっちり詰めることができる。従って、断熱材13をカットし直して付け直すといった手間は不要になる。なお、隙間が大き過ぎる場合は、断熱材13をある程度カットして、別に用意した断熱材13を嵌め込んだらよい。この場合も、断熱材10の端面に両面粘着テープ17を貼っておくことで凹凸を吸収できる。
(3).他の両面粘着テープ利用形態
図4〜図6では、両面粘着テープ17の利用態様の別例を示している。このうち図4(A)では、断熱材13の端面に大きな凹み21が形成されている場合において、凹み21の個所に短く切った充填用粘着テープ22を貼り付けて、充填用粘着テープ22を覆う状態で主たる両面粘着テープ17を貼り付けている。充填用粘着テープ22は、両面粘着テープを使用してもよいし、片面テープを使用してもよい。いずれにおいても、充填用粘着テープ22と両面粘着テープ17との厚さを異ならせることは可能である。
図4(B)に示す例では、凹み21に不定形シール剤23に充填し、その上から両面粘着テープ17を貼っている。シール剤23は発泡性のものでもよいが、ガンで押し出し吐出できる非発泡方式のものが好ましい。粘度状のものを使用して、ヘラやコテによって表面を平坦状に均しておいてもよい。いずれにしても、断熱材13が防蟻剤入りの場合は、シール剤23にもチアメトキサム等の防蟻剤を混入してく必要である。
断熱材13の端部を斜めにカットしてしまったり、型枠2,3の鉛直性が出ていなかったりすることにより、隣り合った断熱材13の間にクサビ形の隙間が空くことがある。この場合、隙間の広がり角度が小さく場合は、単に両面粘着テープ17を介在させることで隙間を埋めることができるが、隙間の最大間隔が両面粘着テープ17の厚さより大きい場合は、図4(C)に示すように、長さを順次異ならせた複数枚の補助粘着テープ24を貼り付けることによって、隙間を埋めることができる。
この場合、補助テープ24は両面粘着テープ17をそのまま使用してもよいし、片面テープを使用してもよい。補助テープ24として両面粘着テープ17を使用すると、補助テープ24の群に対して隣りの断熱材13を貼り付けることが可能である。
図5では、断熱材13の厚さよりも両面粘着テープ17の幅寸法が大きい場合の処理方法を例示している。(A)では、隣り合った断熱材13の端面にそれぞれ両面粘着テープ17を貼り付けて、余長部分17aをそれぞれ断熱材13の内面に貼り付けている。(B)では、片方の断熱材13のみに両面粘着テープ17を貼り付けており、余長部分は片方の断熱材13に貼り付けている。敢えて述べるまでもないが、余長部分17aはナイフや挟で切除してもよい。
図6では、基礎1に向けて開口した隙間がある場合の処理方法を示しており、(A)(B)のいずれにもおいても、隣り合った断熱材13の内面に跨がるように目張りテープ25を貼っている。
防蟻性が必要なくて、両面粘着テープ17がコンクリートの流れ防止と断熱材13の位置決めとの機能を専らとする場合は、(A)のように、隙間は残しておいてもよい。他方、防蟻剤入りの断熱材13を使用している場合は、(B)に示すように、隙間に防蟻性シール剤23を充填したらよい。
図6(C)(D)では、粘着剤層19の幅と断熱材13の厚さとが異なる場合の別例であり、(A)の例では、粘着剤層19の幅は断熱材13の厚さの半分になっているので、断熱材13の端面に両面粘着テープ17を2列にして隙間のない状態に貼っている。断熱材13は厚さが50mmのものと100mmのものとが多いので、50mm幅の両面粘着テープ17しかない場合、この方法で対処できる。
(B)に示す例では、両面粘着テープ17の幅は断熱材13の厚さの半分よりも小さくなっている。そこで、両面粘着テープ17を表面側と内面側とに2列に貼り付けて、両者の間に隙間を空けている。防蟻性能が必要ない場合は、このような態様も採用できる。
図6(E)は、残存型枠パネル26に断熱材13を一体に接合した複合パネル27に適用しており、複合パネル27の外周面に両面粘着テープ17を貼り付けている。図では4周に両面粘着テープ17を貼っているが、隣り合った複合パネル27の間に1枚の両面粘着テープ17が存在していたら足りる。複合パネル27が内断熱用である場合は、残存型枠パネル26は合板のような木質系でもよいが、外断熱用である場合は、残存型枠パネル26は、窯業系やセメント系のような無機素材製であるのが好ましい。
図6(E)の例から理解できるように、本願発明は、コンクリート製建物の壁の構築にも適用できる。
(4).両面粘着テープの好適な具体例
図7では、両面粘着テープ17の具体例を示している。両面粘着テープ17は、基材テープ17aの片面に粘着層17bを塗工して、これを芯筒17cに巻いたロール状の形態になっている。基材テープ17aはクラフト紙や樹脂フィルムが使用されており、その表裏両面には、粘着層17bの剥離のため(離型のため)、シリコーン等の離型層(離型膜)が形成されている。粘着層17bは、例えば、既述した未加硫ブチルが使用されている。なお、従前の実施形態と図7とを対比すると、正確には、従前の17で示していた「両面粘着テープ」は、図7では粘着層17bに相当する。
粘着層17bは、厚さTが2.5〜5.0mm程度であり、基材テープ17aの長手側端と粘着層17bとの間には、ある程度の寸法Eの間隔があいている。このため、基材テープ17aの左右長手側部には、粘着層17bが重なっていない余白部(露出部)17dが存在している。余白部17dの幅寸法Eは、粘着層17bの厚差寸法Tと同じ程度か、それよりも少し大きい程度に設定しているが、少なくとも2〜3mm程度あったら足りると云える。
両面粘着テープ17には物が当たったり、両面粘着テープ17を人が強く掴んだりすることがあり、このため、基材テープ17aが加圧されて粘着層17bが大きく潰れる場合が有り得る。この場合でも、余白部17dの幅寸法Eが粘着層17bの厚差寸法T程度あれば、粘着層17bが基材テープ17aの外側にはみ出ることを確実に防止できる。従って、Eは、Wと略同じかやや大きいのが好ましいとい云える。
基材テープ17aの厚さは、例えば20〜100μm程度である。粘着層17bの幅寸法Wは断熱材13の厚さに対応して設定したらよいが、断熱材13の厚さと同一であると、施工後に粘着剤が外側にはみ出やすいので、粘着層17bの幅寸法をWを断熱材13の幅よりも少し小さくしておいてもよい。具体的には、厚さが50mmの断熱材13に対しては粘着層17bの幅Wを40〜45mm程度に設定し、厚さが100mmの断熱材13に対して、粘着層17bの幅Wを90〜95mm程度に設定できる。
この両面粘着テープ17は、従前の実施形態で説明した基礎1の施工に使用できることはもとより、図7(E)に示すようにパネル28に多数枚の断熱材13を敷設する場合や、建物の基礎壁に断熱材13を敷設する場合に広く適用できる。従って、外断熱や内断熱の施工に好適である。粘着剤に防蟻剤を混入しておくと、シロアリ対策としても万全である。
基材テープ17aはある程度の腰があるので、多数の両面粘着テープ17を、軸線を鉛直姿勢にした寝かせた状態でも、余白部17dを変形させることなく載置できる。このため、例えば、厚紙をスペーサとして多段に積み重ねることができる。従って、保管や運搬も手間をかけるなことなく行える。
本願発明は、建物の施工及び両面粘着テープに具体化できる。従って、産業上利用できる。
C コンクリート
1 木造建物のコンクリート基礎
2,3 型枠
4 型板
5 フレーム材
7 鉄筋
8 ベタ部
10 断熱材
17 両面粘着テープ
17a 基材テープ
17b 粘着層
17c 芯筒
17d 余白部(露出部)
21 凹み

Claims (8)

  1. 内面に断熱材が配置された型枠をセットし、次いで、コンクリートを前記断熱材の側に打設することにより、断熱材が一体に接合されたコンクリート製の基礎又は壁を施工する構成であって、
    前記断熱材は複数枚が並べて使用されており、隣り合った断熱材同士を両面粘着テープで接合している、
    建物の施工方法。
  2. 前記型枠は建物の基礎を施工するためのものであって、その内面に複数枚の断熱材が水平方向に並べて配置されており、コンクリートの打設後に前記型枠を取り外す工法において、
    前記断熱材の群を、前記型枠に、前記両面粘着テープで接合した状態で並べて配置している、
    請求項1に記載した建物の施工方法。
  3. 隣り合った断熱材の相対向した部位に、複数枚の両面粘着テープが、全面に亙って又は部分的に配置されている、
    請求項1又は2に記載した建物の施工方法。
  4. 前記断熱材及び両面粘着テープは防蟻剤を混入したものが使用されている、
    請求項1〜3のうちのいずれに記載した建物の施工方法。
  5. 前記断熱材及び両面粘着テープに混入している防蟻剤は、チアメトキサム又はその他のネオニコチノイド系である、
    請求項4に記載した建物の施工方法。
  6. 基材テープに粘着層を塗工してロール状に巻いた構成であって、
    前記粘着層は、厚さ寸法はおおよそ2.0mm以上で幅寸法は前記基材テープの幅寸法よりも小さい寸法であり、前記基材テープの左右長手側縁には、前記粘着層が重なっていない余白部が存在している、
    建物の施工に使用する両面粘着テープ。
  7. 四角形に形成された断熱材を複数枚用意し、隣り合った断熱材の端面同士が重なるように配置して断熱層を施工する方法であって、
    隣り合った断熱材の端面同士を、厚さがおおよそ2.0〜6.0mmの両面粘着テープによって接合することにより、前記隣り合った断熱材の端面間に不陸があっても前記両面粘着テープによって吸収することを可能ならしめている、
    建物の施工方法。
  8. 四角形に形成された断熱材を複数枚用意し、隣り合った断熱材の端面同士が重なるように配置して断熱層を施工する方法であって、
    隣り合った断熱材の端面同士を、両面粘着テープを複数回重ね貼りして成る積層粘着層で接合することにより、前記隣り合った断熱材の端面間に不陸があっても前記積層粘着層によって吸収することを可能ならしめている、
    建物の施工方法。
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