JP7064705B2 - ウレタン断熱耐力壁 - Google Patents

ウレタン断熱耐力壁 Download PDF

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本発明は、現場吹き付けによって耐力壁の内部に充填されるウレタン断熱材を有するウレタン断熱耐力壁に関する。
住宅の壁には断熱性能を確保するために、断熱材が充填される。断熱材には様々な種類が存在し、それぞれ性質や性能も異なるため、目的に応じて適宜選択される。主な断熱材としてはロックウールやグラスウール等の繊維系断熱材があり、それ以外でもポリスチレンフォーム等の発泡プラスチック系断熱材を含め、壁内サイズに合わせて成形した断熱材を壁内に納める形で施工される。また、セルロースファイバー等の繊維系断熱材や硬質ウレタンフォーム等の発泡プラスチック系断熱材を現場吹き付けによって壁に充填する方法もある(例えば、特許文献1参照)。
近年では、ゼロエネルギーハウスの普及等、省エネ志向の高まりと共に、住宅において断熱性能の高い断熱材を採用することが求められていることから、現場吹き付けによる硬質ウレタンフォームが採用されることが増えてきている。現場吹き付けによる硬質ウレタンフォームは、断熱材を充填したい壁に、現場にてウレタン原液を直接吹き付けて発泡、硬化させることによって硬質ウレタン断熱材を形成する。その際、硬質ウレタンフォームは自己接着性を有するため、吹き付けた壁を構成する梁や柱等の躯体材とも強く接着し、隙間なく気密性の高い断熱層を形成することができる。
特開平07-317168号公報
上記のように、現場吹き付けによる硬質ウレタンフォームは、梁や柱等の躯体材と強く接着して隙間なく気密性の高い断熱層を形成できるため、断熱という観点においては優れた断熱材である。しかしながら、住宅の壁は、地震や風等の荷重に抵抗するための耐力を負担する耐力壁として構成されている。耐力壁は、躯体材によって形成される枠に耐力面材が固定される形で構成される。住宅の断熱性能を向上させるために、このような耐力壁の内部を満たすような厚い断熱層を現場吹き付け硬質ウレタンフォームによって形成した場合、硬質である硬質ウレタンフォームが耐力壁の枠材と強く接着してしまうことで、枠材全体の変形が阻害されて初期剛性が高くなり、枠材の接合部や耐力面材との接合部に変形による力が集中してしまう。そして、変形の終局時に硬質ウレタンフォームの接着によって耐力負担が得られない状況となり、また、力の集中する接合部等に疲労も蓄積されるため、耐力壁としての粘りが大きく低下してしまうという問題があった。また、枠材内に硬質ウレタンフォームが充填される事によって、枠材の変形時に枠材自体の変形に対して抵抗する形で硬質ウレタンフォームが反力を発生させてしまう虞がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、現場吹き付けによる硬質ウレタンフォームを断熱材として用いることによって断熱性を高めながら、耐力壁としての耐力性能も確保することができるウレタン断熱耐力壁を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係るウレタン断熱耐力壁は、水平方向に設けられる上下2本の水平材と、鉛直方向に設けられる左右2本の垂直材と、2本の水平材及び2本の垂直材によって形成される方形の枠に対して枠の一方側の開口部を塞ぐように固定される耐力面材と、枠及び耐力面材によって形成される空間に現場吹き付けによって充填されるウレタン断熱材と、を備えるウレタン断熱耐力壁において、枠の内周面は、一方側の縁辺から他方側の縁辺近傍まで、枠とウレタン断熱材との接着を阻害するアンボンド材によって被覆されており、ウレタン断熱材は、枠及び耐力面材によって形成される空間を満たすように充填されて、枠の内周面のアンボンド材によって被覆されていない他方側の縁辺近傍から他方側の縁辺までと接着していることを特徴とする。
また、枠内に鉛直方向に設けられる少なくとも1本の間柱を備え、間柱は、アンボンド材によって被覆されないことを特徴とする。
また、アンボンド材は、素材としてポリエチレンまたはポリプロピレンを含み、フィルム状またはシート状に形成されていることを特徴とする。
本発明に係るウレタン断熱耐力壁は、水平方向に設けられる上下2本の水平材と、鉛直方向に設けられる左右2本の垂直材と、2本の水平材及び2本の垂直材によって形成される方形の枠に対して枠の一方側の開口部を塞ぐように固定される耐力面材と、枠及び耐力面材によって形成される空間に現場吹き付けによって充填されるウレタン断熱材と、を備えるウレタン断熱耐力壁において、枠の内周面は、一方側の縁辺から他方側の縁辺近傍まで、枠とウレタン断熱材との接着を阻害するアンボンド材によって被覆されており、ウレタン断熱材は、枠及び耐力面材によって形成される空間を満たすように充填されて、枠の内周面のアンボンド材によって被覆されていない他方側の縁辺近傍から他方側の縁辺までと接着していることを特徴とするため、ウレタン断熱材が枠及び耐力面材によって形成される空間を満たすように充填されていることから高い断熱性能を有し、さらに、ウレタン断熱材と枠の内周面のアンボンド材で被覆された箇所とが接着せず、枠の変形挙動をウレタン断熱材によって阻害されることを抑制できるので、耐力壁性能として壁耐力の粘りの低下を抑えることができると共に、ウレタン断熱材と枠の内周面のアンボンド材で被覆されていない箇所とが接着しているので、ウレタン断熱材と枠との間の隙間の発生による断熱性能の低下も抑止することができる。
また、枠内に鉛直方向に設けられる少なくとも1本の間柱を備え、間柱は、アンボンド材によって被覆されないことを特徴とするため、ウレタン断熱耐力壁に間柱が設けられる場合においても、間柱に対するアンボンド材の被覆を行う労力やコストの削減ができる。
また、アンボンド材は、素材としてポリエチレンまたはポリプロピレンを含み、フィルム状またはシート状に形成されていることを特徴とするため、ポリエチレンまたはポリプロピレンはウレタン断熱材と接着しないまたは接着しにくい素材であり、また、フィルム状またはシート状で厚さが薄いことによって、枠のアンボンド材による被覆箇所とウレタン断熱材との接着を阻害することができ、また、アンボンド材の厚さによって枠とウレタン断熱材との間の距離が大きくなって断熱性能が低下することを防ぐことができる。
本発明の一実施形態に係るウレタン断熱耐力壁の概略外観斜視図。(a)は室内側(枠の他方側)から見た図。(b)は室外側(枠の一方側)から見た図。 本発明の一実施形態に係るウレタン断熱耐力壁からウレタン断熱材を省略して枠がアンボンド材で被覆されている様子を示す一部省略概略斜視図。 本発明の一実施形態に係るウレタン断熱耐力壁の概略断面平面図。(a)は図1(a)のA-A矢視図。(b)は図1(a)のA-A矢視図からウレタン断熱材を省略した図。 本発明の一実施形態に係るウレタン断熱耐力壁の概略断面側面図。(a)は図1(a)のB-B矢視図。(b)は図1(a)のB-B矢視図からウレタン断熱材を省略した図。 本発明の一実施形態に係るウレタン断熱耐力壁の耐力性能評価実験の結果を示すグラフ。
本発明に係るウレタン断熱耐力壁の一実施形態について、以下、図面を参照しつつ説明する。本実施形態に係るウレタン断熱耐力壁1は、図1(a)に示すように、水平方向に横架される横架材2と、横架材2を支えて鉛直方向に立設される2本の柱材3と、横架材2より下方で2本の柱材3の間に架設される下枠材4とを備え、横架材2、2本の柱材3及び下枠材4によって方形の枠5が形成されている。横架材2、2本の柱材3及び下枠材4の幅は略同一で、枠5の両側の開口部において、枠5はそれぞれ略同一面となっている。そして、図1(b)に示すように、耐力面材6が、枠5の一方側の開口部を塞ぐようにして、横架材2、2本の柱材3及び下枠材4に釘やビス等によって固定されている。また、図2、図3(b)及び図4(b)に示すように、枠5の内周面は、耐力面材6が固定される一方側の縁辺から他方側の縁辺近傍まで、アンボンド材7によって被覆されている。この他方側の縁辺近傍の位置は、枠5の他方側の縁辺から枠5の奥行き方向内側に一定の距離xを隔てた位置となっている。そこに、ウレタン断熱材8が、図1(a)、図3(a)及び図4(a)に示すように、現場吹き付けによって枠5と耐力面材6とによって形成された空間を満たすように充填されており、ウレタン断熱材8は、枠5の内周面のアンボンド材7によって被覆されていない他方側の縁辺近傍から他方側の縁辺までと接着している。つまり、枠5の内周面の他方側の端部とウレタン断熱材8とが距離xの幅で接着している。ウレタン断熱耐力壁1は建物の外壁に好適に用いられる。耐力面材6は枠5の室外側に固定され、ウレタン断熱材8によって室外と室内との間の熱の移動が抑制される。
横架材2及び柱材3は、下枠材4を含めて、建物の構造を支える躯体材であり、このような躯体材によって形成された枠5に、耐力を負担する耐力面材6が固定されることで、地震や風等の建物にかかる水平荷重に抵抗する耐力壁として構成されている。本実施形態では、下枠材4は2本の柱材3の下端部の間に水平方向に架設されており、柱材3は不図示の建物の基礎や土台の上に立設されるが、それに限らず、例えば、下枠材4が土台で、その上に柱材3が立設されていてもよいし、下枠材4が1階と2階との間に横架される横架材で、その上に柱材3が立設されている等でもよい。耐力面材6には、構造用合板が好適に用いられる。それ以外でも、一般的に耐力壁に用いられるようなその他の面材を耐力面材6として用いてもよい。また、図1では、横架材2を支える柱材3が2本の場合しか示していないが、横架材2を支える柱材3が3本以上立設されている場合でも、隣り合う2本の柱材3と、その隣り合う2本の柱材3の間にそれぞれ架設される下枠材4とによって形成される複数の枠5に対して、それぞれに耐力面材6が固定されて、それぞれの枠5及び耐力面材6によって形成される空間にウレタン断熱材8が現場吹き付けによって充填される。
なお、本実施形態では、水平方向に設けられる上下2本の水平材として横架材2及び下枠材4を、そして鉛直方向に設けられる左右2本の垂直材として2本の柱材3を用いた木造軸組構法による耐力壁の例を示しているが、それに限らず、水平方向に設けられる上下2本の水平材として上枠材及び下枠材を、鉛直方向に設けられる左右2本の垂直材として2本の縦枠材を用いた木造枠組壁構法による耐力壁でもよい。
図1に示すように、ウレタン断熱耐力壁1は、枠5内に鉛直方向に立設する間柱31を備えていてもよい。間柱31は、柱材3のような建物の構造を支える躯体材ではなく、耐力面材6のための下地材として用いられる。間柱31は、2本の柱材3の間隔によっては設けられなくてもよいし、2本以上設けられていてもよい。ウレタン断熱耐力壁1が間柱31を備える場合は、枠5と耐力面材6とによって形成される空間が、間柱31によって分割された形になり、それぞれの分割された空間を満たすように、ウレタン断熱材8が充填される。
アンボンド材7は、枠5とウレタン断熱材8とが接着することを阻害するために用いられるものである。枠5の内周面は、枠5の耐力面材6が固定される一方側の縁辺から他方側の縁辺近傍まで、アンボンド材7によって被覆されており、ウレタン断熱材8と枠5のアンボンド材7の被覆箇所とが接着しないようになっている。アンボンド材7には、ウレタン断熱材8と接着しないまたは接着しにくい素材であるポリエチレンまたはポリプロピレンがフィルム状またはシート状に成形されたものが好適に用いられる。例えば、ポリエチレンをフィルム状に成形したものの片面側の表面に粘着層を備えたポリエチレン製の粘着テープを貼着することによって枠5の内周面の被覆を行ってもよいし、ポリプロピレンをシート状に成形したポリプロピレン製シートを両面テープ等によって枠5の内周面に貼り付けることによって被覆してもよい。また、それに限らず、その他のフッ素樹脂やシリコーン等のウレタン断熱材8と接着しないまたは接着しにくい素材をフィルム状またはシート状にしたものをアンボンド材7として用いてもよい。枠5の内周面のアンボンド材7で被覆した箇所と、ウレタン断熱材8とが、接着することを阻害できればよい。
ウレタン断熱材8は、一般的な建築物断熱用の現場吹き付け硬質ウレタンフォームであり、例えば、日本工業規格(JIS)A9516の建築物断熱用吹付け硬質ウレタンフォームの規格に準拠しているものが好適に用いられる。ウレタン断熱材8を、枠5及び耐力面材6によって形成される空間に充填するには、枠5の耐力面材6が固定される一方側とは反対側の他方側の開口部から、枠5及び耐力面材6によって形成される空間に向かって、吹き付け装置を用いて吹き付け硬質ウレタンフォーム原液を吹き付けると、その場で発泡、硬化して、ウレタン断熱材8が形成される。その際、吹き付け硬質ウレタンフォームは発泡する時に発熱反応を起こし、硬化するときに収縮するため、目的の厚さよりも薄いある程度の厚さのウレタン断熱材8の断熱層を形成し、その層の硬化後に、上から重ねて同程度の厚さのウレタン断熱材8の断熱層を形成するというように、一度ではなく複数回に分けると、均一な厚さのウレタン断熱材8を形成しやすい。ウレタン断熱材8は、枠5及び耐力面材6によって形成される空間を満たすように、枠5の他方側の開口部の縁辺と略同一面となる程度まで充填されて、枠5の奥行きと略等しい厚さとなっている。
吹き付け硬質ウレタンフォームは自己接着性を有するため、吹き付けた箇所と接着剤を用いることなく接着し、隙間のない気密性の高い断熱層を形成することができる。しかし、枠5の内周面は一方側の縁辺から他方側の縁辺近傍までがアンボンド材7で被覆されているため、ウレタン断熱材8は、枠5の内周面のアンボンド材7で被覆されている箇所とは接着されないが、枠5の内周面の他方側の縁辺から他方側の縁辺近傍まではアンボンド材7で被覆されておらず、また、ウレタン断熱材8は、枠5の他方側の開口部の縁辺と略同一面となる程度の厚さになるまで充填されるため、ウレタン断熱材8は、枠5の内周面のアンボンド材7で被覆されていない他方側の端部と接着する。なお、耐力面材6はアンボンド材7によって被覆していないため、ウレタン断熱材8は、耐力面材6とは接着する。また、枠5に間柱31が設けられている場合には、図2-図4に示すように、枠5を形成する躯体材である横架材2、2本の柱材3及び下枠材4に対してのみアンボンド材7による被覆を行い、間柱31にはアンボンド材7による被覆は行わないので、ウレタン断熱材8は間柱31とも接着する。
このように、ウレタン断熱耐力壁1は、枠5の内周面が一部を除いてアンボンド材7で被覆されていることによって、躯体材である枠5のアンボンド材7による被覆箇所とウレタン断熱材8とが接着していないため、荷重を受けた際の枠5の変形挙動がウレタン断熱材8によって阻害されず、耐力壁性能として壁耐力の粘りの低下を抑えることができる。また、吹き付け硬質ウレタンフォームは発泡後に硬化するときに収縮するため、枠5の内周面をアンボンド材7で被覆していない場合、枠5と強く接着したままウレタン断熱材8の硬化が起こり、躯体材である枠5が変形してしまうという問題があったが、ウレタン断熱耐力壁1では、枠5のアンボンド材7による被覆箇所とウレタン断熱材8とが接着していないため、ウレタン断熱材8の硬化時に枠5を変形させることを抑制できる。また、枠5の内周面全体をアンボンド材7で被覆してしまうと、ウレタン断熱材8の硬化時の収縮によって枠5とウレタン断熱材8との間に隙間が出来てしまうが、ウレタン断熱耐力壁1は、枠5の内周面の、アンボンド材7によって被覆されていない他方側縁辺から他方側縁辺近傍までの他方側の端部と、ウレタン断熱材8とが接着していることによって、枠5とウレタン断熱材8との間に隙間ができることを防ぎ、断熱性能も確保している。なお、この枠5の内周面のアンボンド材7によって被覆されていない他方側の縁辺から他方側の縁辺近傍までの距離xの寸法は、枠5の一方側の縁辺から他方側の縁辺までの距離である枠5の奥行き寸法の半分未満となっており、好ましくは、距離xの寸法は、枠5の奥行き寸法の約8分の1から約4分の1の範囲である。耐力壁の粘りの低下や枠5の変形を抑制しつつ、隙間なく断熱性能も確保できるように、距離xの寸法は適宜設計されればよい。
なお、枠5に間柱31が設けられている場合について、間柱31にはアンボンド材7による被覆は行わないので、ウレタン断熱材8は間柱31と接着しているが、間柱31は耐力面材6の下地材として設けられているものであり、地震等の水平荷重を受けた際には、間柱31の変形挙動は耐力面材6の変形挙動に追従するため、間柱31によって耐力壁性能として壁耐力の粘りの低下が引き起こされることはない。
図5は、耐力壁性能評価実験を行った結果を示している。(a)は、枠5の内周面をアンボンド材7で被覆してウレタン断熱材8を充填した本実施形態のウレタン断熱耐力壁1についての結果、(b)は、枠5の内周面をアンボンド材7で被覆せずにウレタン断熱材8を充填したウレタン断熱耐力壁についての結果、(c)は、ウレタン断熱材8を充填していない標準の耐力壁についての結果である。これらは、アンボンド材7の有無、ウレタン断熱材8の有無以外は、同条件によるものである。なお、(a)では、枠5の奥行き寸法を120mm、距離xを20mmとしている。図5の(a)及び(c)に示されているように、本実施形態のウレタン断熱耐力壁1は、ウレタン断熱材8の充填のない標準耐力壁と比較して、初期剛性はやや向上しているものの、耐力壁としての粘りは同程度に確保されており、耐力壁性能の低下は起こっていないことが確認できる。しかし、図5(b)及び(c)に示されているように、アンボンド材7による枠5の被覆を行わなかったウレタン断熱耐力壁は、ウレタン断熱材8の充填のない標準耐力壁と比較して、初期剛性が高い状況となる反面、せん断変形角の増加に対する強度低下が顕著になり、耐力壁としての粘りが低下し、耐力壁性能の低下が起こっていることが確認できる。
上記はあくまで本発明に係るウレタン断熱耐力壁の一実施形態を示したものであるため、本発明の思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
1 ウレタン断熱耐力壁
2 横架材(水平材)
3 柱材(垂直材)
31 間柱
4 下枠材(水平材)
5 枠
6 耐力面材
7 アンボンド材
8 ウレタン断熱材

Claims (3)

  1. 水平方向に設けられる上下2本の水平材と、
    鉛直方向に設けられる左右2本の垂直材と、
    前記2本の水平材及び前記2本の垂直材によって形成される方形の枠に対して前記枠の一方側の開口部を塞ぐように固定される耐力面材と、
    前記枠及び前記耐力面材によって形成される空間に現場吹き付けによって充填されるウレタン断熱材と、
    を備えるウレタン断熱耐力壁において、
    前記枠の内周面は、前記一方側の縁辺から他方側の縁辺近傍まで、前記枠と前記ウレタン断熱材との接着を阻害するアンボンド材によって被覆されており、
    前記ウレタン断熱材は、前記空間を満たすように充填されて、前記枠の内周面の前記アンボンド材によって被覆されていない前記他方側の縁辺近傍から前記他方側の縁辺までと接着していることを特徴とするウレタン断熱耐力壁。
  2. 前記枠内に鉛直方向に設けられる少なくとも1本の間柱を備え、
    前記間柱は、前記アンボンド材によって被覆されないことを特徴とする請求項1に記載のウレタン断熱耐力壁。
  3. 前記アンボンド材は、素材としてポリエチレンまたはポリプロピレンを含み、フィルム状またはシート状に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のウレタン断熱耐力壁。
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