JP2016222448A - 蛇行防止を目的としたキャリアローラスタンドおよびこのキャリアローラスタンドを備えたベルトコンベヤ - Google Patents

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拳二 福田
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【課題】少ない部品点数で、容易に蛇行や片寄り走行を修正することができるキャリアローラスタンドおよびこのキャリアローラスタンドを備えたベルトコンベヤを提供することを目的としている。
【解決手段】水平ローラ4と、この水平ローラ4の両側に設けられた傾斜ローラ5を回転自在に支持するキャリアローラスタンド1であって、ベルトコンベヤのベースに固定される固定部3と、この固定部3に支持され、水平ローラ4および傾斜ローラ5をそれぞれ回転自在に支持するキャリアローラスタンド本体2を備え、キャリアローラスタンド本体2が、水平ローラ4の回転軸に平行な軸部25を有し、固定部3が、軸部25を軸部の中心軸周りに回転自在に支持するとともに、軸部25の回転位置を無段階で、あるいは、多段階に固定可能な回転固定手段を備えていることを特徴としている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、蛇行防止を目的としたキャリアローラスタンドおよびこのキャリアローラスタンドを備えたベルトコンベヤに関する。
図4に示すように、包装をしていない塊,粒および粉状の物体(例えば,鉱石,石炭,土砂,砕石、穀類)等のバラ物300を搬送するベルトコンベヤとして、駆動ローラ(図示せず)と従動ローラ(図示せず)との間に、ベルト200を下方から支えてベルト200をトラフ形状に支持するキャリアローラ装置(「3点トラフキャリアローラ」、「3槽トラフキャリアローラ」とも称される)100を備えるものが一般に用いられている。
すなわち、キャリアローラ装置100は、ベルト200を樋状に保形して搬送物であるバラ物300がベルト200のサイドから零れ落ちないようにしている。
例えば、キャリアローラ装置100は、図4に示すように、キャリアローラスタンド150と、水平ローラ110と、この水平ローラ110の両側に設けられた傾斜ローラ(「トラフローラ」ともいう)120を備えている。
水平ローラ110は、キャリアローラスタンド150に立設された2本のセンターブラケット130,130に回転自在に支持されている。
傾斜ローラ120は、サイドブラケット140とセンターブラケット130に回転自在に支持されている。
また、上記ベルトコンベヤは、一般的にベルト両端部に配置したキャリアローラスタンド150を、予め傾斜ローラの上端側が下端側よりベルトの進行方向側になるように傾いた状態にしてベルト両端部を進行方向中心に向かって押圧して、ベルトの蛇行や片寄り走行を抑制することが行われている。
上記のように傾斜ローラの上端側が下端側よりベルトの進行方向側になるように傾いた状態とするには、予め傾斜ローラの上端側が下端側よりベルトの進行方向側になるように傾いた状態となったキャリアローラ装置を用いる方法と、キャリアローラスタンド150と、ベルトコンベヤのベース部との間にライナーを介在させることによって傾ける方法がとられている。
しかし、前者の方法の場合、上記のように傾斜角度が一定であるため、傾斜ローラ、水平ローラの摩耗や、ベルトの摩耗等によりベルトの蛇行や片寄り走行が発生すると、直ちにローラの交換やベルトの交換が必要となる。
したがって、メンテナンス頻度が高いという問題がある。
他方、後者の方法の場合、ライナーの厚みを変更することによって傾きを変更することができるが、角度合わせが難しいという問題がある。
一方、ベルトが左右いずれかに蛇行しても、自動的に調芯を行えるようにしたキャリアローラ装置も提案されている(特許文献1)。
すなわち、このキャリアローラ装置は、水平ローラ、傾斜ローラ以外に、左右にガイドローラを備え、ベルトが蛇行や片寄り走行しだして、ベルトの端部がガイドローラに当接すると、キャリアローラスタンドが支持軸を中心に回転する、あるいは、水平ローラや傾斜ローラの回転軸が水平方向に回転することによってベルトが蛇行や片寄り走行を防止するようにしている。
特開2003-300609号公報
しかし、上記特許文献1のような機構では、ベルトコンベヤ部品点数が多くなり、製造コストが嵩むとともに、小型のベルトコンベヤには不向きである。
本発明は、上記事情に鑑みて、少ない部品点数で、容易に蛇行や片寄り走行を修正することができるキャリアローラスタンドおよびこのキャリアローラスタンドを備えたベルトコンベヤを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明にかかるキャリアローラスタンドは、水平ローラと、この水平ローラの両側に設けられた傾斜ローラを回転自在に支持するベルトコンベヤのキャリアローラスタンドであって、前記ベルトコンベヤのベースに固定される固定部と、この固定部に支持され、前記水平ローラおよび傾斜ローラをそれぞれ回転自在に支持するキャリアローラスタンド本体を備え、前記キャリアローラスタンド本体が、前記水平ローラの回転軸に平行な軸部を有し、前記固定部が、前記軸部を軸部の中心軸周りに回転自在に支持するとともに、前記軸部の回転位置を無段階で、あるいは、多段階に固定可能な回転固定手段を備えていることを特徴としている。
また、本発明にかかるベルトコンベヤは、上記本発明のキャリアローラ装置を備えていることを特徴としている。
本発明において、軸部は、特に限定されないが、水平ローラの回転軸と、キャリアローラスタンド本体の回転軸を含む仮想平面が、固定部の固定面となす角度が、90°から少なくともベルトの進行方向に5°以上倒れた位置まで回転可能に固定部に支持されていることが好ましく、0°まで倒れるようにしても構わないが、蛇行修正が可能な範囲、例えば、10°以下までしか倒れないようにしても構わない。
回転固定手段としては、固定を解除して軸部を回転可能にできるとともに、所望の回転位置で固定可能であれば特に限定されない。
本発明にかかるキャリアローラ装置は、上記のように、水平ローラと、この水平ローラの両側に設けられた傾斜ローラを回転自在に支持するベルトコンベヤのキャリアローラスタンドであって、前記ベルトコンベヤのベースに固定される固定部と、この固定部に支持され、前記水平ローラおよび傾斜ローラをそれぞれ回転自在に支持するキャリアローラスタンド本体を備え、前記キャリアローラスタンド本体が、前記水平ローラの回転軸に平行な軸部を有し、前記固定部が、前記軸部を軸部の中心軸周りに回転自在に支持するとともに、前記軸部の回転位置を無段階で、あるいは、多段階に固定可能な回転固定手段を備えているので、ベルトが蛇行あるいは片寄り走行しはじめたときは、回転固定手段を操作して、軸部の固定を解除し、ベルトが蛇行あるいは片寄り走行しない姿勢となるように、軸部を中心にキャリアローラスタンド本体を回転させる。すなわち、回転によって、ベルトと、傾斜ローラとの接触位置が変わる。そして、その位置で回転固定手段を操作して、軸部を回転しないように固定することによって、ベルトが蛇行あるいは片寄り走行しないようにすることができる。
しかも、このキャリアローラスタンドは、キャリアローラスタンド本体の軸部を固定部に回転自在に支持するとともに、回転固定手段を用いて回転可能状態と、固定状態とを選択することができるという簡単な機構であるので、コストがあまりかからず、大型化することもない。
また、本発明のキャリアローラスタンドを備えたベルトコンベヤは、ベルトの蛇行や片寄りが生じた場合に、キャリアローラスタンド本体を回転させるだけで、支持された傾斜ローラとベルトとの接触位置を変更することができる。すなわち、キャリアローラスタンド本体を回転させるだけで、蛇行や片寄りのない状態に調整することができるため、メンテナンスコストを低減できる。
本発明にかかるキャリアローラスタンドを備えたキャリアローラ装置の1つの実施の形態をあらわす正面図である。 図1のキャリアローラ装置の側面図である。 図1のキャリアローラ装置のキャリアローラスタンド本体が軸部を中心に回転する状態を説明する図である。 従来のベルトコンベアのキャリアローラ装置部分の断面図である。
以下に、本発明にかかるキャリアローラスタンドを備えたキャリアローラ装置の実施の形態を、図を参照しつつ説明する。
図1〜図3は、本発明にかかるスタンドを備えたキャリアローラキャリアローラ装置の1つの実施の形態をあらわしている。
図1〜図3に示すように、このキャリアローラ装置Aは、キャリアローラスタンド1と、水平ローラ4と、2つの傾斜ローラ5を備えている。
キャリアローラスタンド1は、キャリアローラスタンド本体2と、固定部3を備えている。
キャリアローラスタンド本体2は、軸部25と、2つのセンターブラケット23と、2つのサイドブラケット24を備えている。
軸部25は、ステンレス鋼管、亜鉛メッキ鋼管などの金属パイプで形成されている。
2つセンターブラケット23は、下端が軸部25に溶接固定あるいはねじ固定されていて、水平ローラ4の回転軸を回転自在に支持するようになっている。
サイドブラケット24は、センターブラケット23との間で傾斜ローラ5を水平ローラ4に対し所定の傾斜角度(例えば、20〜45°)に傾くように保持した状態で回転自在に支持できるようになっている。
固定部3は、ベース固定部35と回転固定手段としてのクランプ部3aを備えている。
ベース固定部35は、コンベヤ本体のベースBに固定されるようになっている。
クランプ部3a、固定側クランプ部31と、可動側クランプ部32と、デンデンボルト33と、ナット34を備えている。
固定側クランプ部31は、ベース固定部35に固定されるとともに、内周面が軸部25の外周面に沿う半円弧状をした第1挟持部31aを有するとともに、デンデンボルト33の端部が回動自在に支持されている。
可動側クランプ部32は、内周面が軸部25の外周面に沿う半円弧状をした第2挟持部32aを有するとともに、固定側クランプ部31に設けられた枢支軸32gを介して第2挟持部32aが第1挟持部31aと離接するように固定側クランプ部31に枢支されている。
また、可動側クランプ部32は、図示されていないが、開放端(枢支軸32gとは反対側の端部)にデンデンボルト33のねじ部が入り込む略U字形をした切欠溝(図示せず)を備えている。
そして、可動側クランプ部32は、以下のようにして、固定クランプ部3aとの間で軸部25挟み込むとともに、デンデンボルト33の先端部が上記切欠溝に嵌り込んだ状態で、ナット34をデンデンボルト33の先端部にねじ込み、ワッシャ(図示せず)を切欠溝の両側に圧接状態とすることによって、第1挟持部31aおよび第2挟持部32aが軸部25の周囲に圧接される。
すなわち、軸部25が回転しないように固定される。また、ナット34の締め込みを弛め、第1挟持部31aおよび第2挟持部32aの軸部25への圧接を解除することによって軸部25が軸部25の中心軸周りに回転可能になり、それに伴い、キャリアローラスタンド本体2全体が水平ローラ4の回転軸と、軸部25の回転軸を含む仮想平面Sと、固定部3の固定面であるベースBの上面B1とのなす角度が、図2に示すように、90°となる位置から、図3に示すように、ベルトの進行方向の前後に倒れるように軸部25を中心に回転するようになっている。
そして、所望の回転位置まできたら、ナット34を締め込むことによって、その回転位置で固定できるようになっている。
このキャリアローラスタンド1は、上記のように構成されているので、ベルトコンベヤのベルトに蛇行や片寄りが生じた場合、軸部25が回転可能になるまでナット34を弛めたのち、軸部25を中心にキャリアローラスタンド本体2を回転させて傾斜ローラ5のベルトに当たる位置を変更して、蛇行や片寄りのないようにすることができる。
本発明は、上記の実施の形態に限定されない。例えば、上記の実施の形態では、円筒であったが、丸棒であってもよい。
上記の実施の形態では、無段階に角度を変更できるようになっていたが、例えば、1°毎に間欠的に変更できるようになっていてもよい。
また、上記の実施の形態では、ナットの解締によって、軸部を回転可能あるいは固定状態にすることができるようになっていたが、軸部の端部にギアを設けるとともに、このギアと、ロックねじなどの回転固定手段を備えた回転操作ハンドルを1枚あるいは複数枚のギアを介して連結し、回転操作ハンドを回転させることによって、軸部25を回転にできるようにしても構わない。
また、上記ハンドル位置によって、軸部の回転位置、すなわち、仮想平面の傾斜角度を視認できるような目盛りを設けるようにしても構わない。
A キャリアローラ装置
1 キャリアローラスタンド
2 キャリアローラスタンド本体
23 センターブラケット
24 サイドブラケット
25 軸部
3 固定部
3a クランプ部
31 固定側クランプ部
31a 第1挟持部
32 可動側クランプ部
32a 第2挟持部
33 デンデンボルト
34 ナット
35 ベース固定部
36 枢支軸
4 水平ローラ
5 傾斜ローラ
B ベース
B1 固定面
S 仮想平面

Claims (3)

  1. 水平ローラと、この水平ローラの両側に設けられた傾斜ローラを回転自在に支持するベルトコンベヤのキャリアローラスタンドであって、
    前記ベルトコンベヤのベースに固定される固定部と、この固定部に支持され、前記水平ローラおよび傾斜ローラをそれぞれ回転自在に支持するキャリアローラスタンド本体を備え、
    前記キャリアローラスタンド本体が、前記水平ローラの回転軸に平行な軸部を有し、
    前記固定部が、前記軸部を軸部の中心軸周りに回転自在に支持するとともに、
    前記軸部の回転位置を無段階で、あるいは、多段階に固定可能な回転固定手段を備えていることを特徴とするキャリアローラスタンド。
  2. 軸部は、水平ローラの回転軸と、キャリアローラスタンド本体の回転軸を含む仮想平面が、固定部の固定面となす角度が、90°から少なくともベルトの進行方向に5°以上倒れた位置まで回転可能に固定部に支持されている請求項1に記載のキャリアローラスタンド。
  3. 請求項1または請求項2に記載のキャリアローラスタンドを備えているベルトコンベヤ。
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