JP2016221783A - 記録装置及びキャップ - Google Patents
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Abstract
【課題】キャップに収容されたインク吸収体のインクを空吸引する時に、吸収体に生じる泡を低減する。
【解決手段】記録ヘッド300の、インクを吐出する吐出口が形成された吐出口面301を覆うことが可能なキャップ431と、キャップ内を負圧にする負圧手段と、キャップ内に設けられ、吐出口から吐出されたインクを吸収する吸収体434と、キャップに形成され、キャップ内を大気開放可能な大気連通部437と、大気連通部と吸収体の間に配置され、大気連通部からキャップ内に流入する空気の流れを変える、固定部材433に形成された空気流路回避部(案内部)439とを備える。
【選択図】図4
【解決手段】記録ヘッド300の、インクを吐出する吐出口が形成された吐出口面301を覆うことが可能なキャップ431と、キャップ内を負圧にする負圧手段と、キャップ内に設けられ、吐出口から吐出されたインクを吸収する吸収体434と、キャップに形成され、キャップ内を大気開放可能な大気連通部437と、大気連通部と吸収体の間に配置され、大気連通部からキャップ内に流入する空気の流れを変える、固定部材433に形成された空気流路回避部(案内部)439とを備える。
【選択図】図4
Description
本発明は、記録装置及びキャップに関する。
インクジェット装置(記録装置)には、インクジェット式の記録ヘッドの吐出ノズルを塞ぐキャップユニットを備えたものがある。インクジェット式の記録ヘッドはヒータによって過熱沸騰したインクをノズルからインク滴として記録用紙に吐出させて印刷を行うものである。それ故、ノズルからの溶媒の蒸発に起因するインク粘度の上昇や、インクの固化、塵埃の付着、さらには気泡の混入などによりノズルに目詰まりが生じると印刷不良を起こすことがある。このためインクジェット記録装置は通常、非印刷時に記録ヘッドのノズルを封止するキャップユニットを備えている。
キャップユニットは、ノズルのインクの乾燥を防止する蓋として機能する。キャップユニットは、ほかにもノズルに目詰まりが生じた際、キャップにより吐出口面を封止し、吸引ポンプからの負圧で吐出口面からインクを吸引し、目詰まりを解消する機能も備えている。
このような記録ヘッドの目詰まり解消のために行うインクの強制的な排出処理は、通常クリーニング操作と呼ばれ、長時間休止後の印刷再開時や、ユーザーがクリーニングを実行した際に行われる。
クリーニング時に記録ヘッドのノズルから吸引されたインクは廃インクタンクに回収されるが、その時にキャップに収容されたインク吸収体もインクで満たされる。そのためインク吸収後にキャップに接続された大気連通口を開放した状態での吸引ポンプ動作(空吸引動作と呼ばれる、以下、空吸引と略す。)により、キャップ内へ空気が流入すると共に、キャップ外へインクは排出される。この時、吸引ポンプの始動時はキャップ内にインクが充満している状態で空気がキャップ内のインク吸収体に流入するため、インク吸収体上に泡が生じることがある。
生じた泡が吐出口に侵入すると、吐出口のメニスカスを破損し、ドット抜けや混色が発生するなど、吐出状態の劣化という問題が懸念される。特に、吐出口面とキャップ内のインク吸収体との距離が近いと、前述した問題が発生し易いことが分かっている。一方で遠すぎると吐出口面のインク残りが多くなるので、できるだけ近づけるように構成される。そのためインク吸収体上に発生する泡を抑えることが課題となっている。
本問題の解決方法の一つが、特許文献1に開示されている。特許文献1では大気連通口上部のインク吸収体に空気流路を設けることで吸収体内部を通過する空気量を減らし泡の発生を低減する構成が提案されている。
特許文献1に示されるようにインク吸収体の近傍に空気流路を配置すると、吸収体内の多孔構造(流路)を空気が通過するに連れて、吐出面近傍に気泡が発生しやすくなり、気泡によってメニスカスが破壊される恐れがある。
本発明は、空吸引時に吸収体に生じる泡を低減する技術を提供することにある。
本発明によれば、例えば、記録ヘッドの、インクを吐出する吐出口が形成された吐出口面を覆うことが可能なキャップと、前記キャップ内を負圧にする負圧手段と、前記キャップ内に設けられ、前記吐出口から吐出されたインクを吸収する吸収体と、前記キャップに形成され、前記キャップ内を大気開放可能な大気連通部と、前記大気連通部と前記吸収体の間に配置され、前記大気連通部から前記キャップ内に流入する空気の流れを変える案内部と、を備えることを特徴とする記録装置が提供される。
本発明によれば、空吸引時に吸収体に生じる泡を低減することができる。
以下、本発明の例示的な実施形態について図面を参照して説明する。各図において、同じ参照符号は、同じ要素を示している。各図において、紙面に対する上下左右方向を、本実施形態における装置の上下左右方向として、本文中の説明の際に用いることとする。
なお、この明細書において、「記録」とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみを表すものではない。これに加えて、有意無意を問わず、また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も表すものとする。
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものも表すものとする。
さらに、「インク」(「液体」と言う場合もある)とは、上記「記録」の定義と同様広く解釈されるべきものである。即ち、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る液体を表すものとする。
<本体構成>
以下、本発明のインクジェット記録装置の実施形態について説明する。本実施形態に係るインクジェット記録装置(以下「記録装置」と略称する場合もある。)を構成する各機構部は、その役割に応じて、給紙部、用紙搬送部、排紙部、キャリッジ部、回復機構部などに分類することができる。以下、各機構部についてそれぞれ説明する。
以下、本発明のインクジェット記録装置の実施形態について説明する。本実施形態に係るインクジェット記録装置(以下「記録装置」と略称する場合もある。)を構成する各機構部は、その役割に応じて、給紙部、用紙搬送部、排紙部、キャリッジ部、回復機構部などに分類することができる。以下、各機構部についてそれぞれ説明する。
<給紙部>
図1示すように、給紙部は、不図示の記録媒体を積載する圧板110、記録媒体を1枚ずつ給紙する給紙ローラ120、記録媒体を分離する分離ローラ(不図示)と、これらが搭載されたベース100とを有する。
図1示すように、給紙部は、不図示の記録媒体を積載する圧板110、記録媒体を1枚ずつ給紙する給紙ローラ120、記録媒体を分離する分離ローラ(不図示)と、これらが搭載されたベース100とを有する。
<用紙搬送部>
用紙搬送部は、シャーシ200、シャーシ200に取り付けられた搬送ローラ210とを有する。さらに、搬送ローラ210には、従動する複数のピンチローラ220が当接して設けられている。ピンチローラ220は搬送ローラ210に対し所定圧で当接しており、記録媒体の搬送力を生み出している。
用紙搬送部は、シャーシ200、シャーシ200に取り付けられた搬送ローラ210とを有する。さらに、搬送ローラ210には、従動する複数のピンチローラ220が当接して設けられている。ピンチローラ220は搬送ローラ210に対し所定圧で当接しており、記録媒体の搬送力を生み出している。
<排紙部>
排紙部は、排紙ローラ230と、排紙ローラ230に従動する複数の拍車(不図示)などを有する。拍車は排紙ローラ230に対して所定圧で当接されており、画像が形成された記録媒体は、排紙ローラ230と拍車によって挟持されることで搬送される。
排紙部は、排紙ローラ230と、排紙ローラ230に従動する複数の拍車(不図示)などを有する。拍車は排紙ローラ230に対して所定圧で当接されており、画像が形成された記録媒体は、排紙ローラ230と拍車によって挟持されることで搬送される。
<キャリッジ部>
キャリッジ部は記録ヘッド300が搭載されるキャリッジ310を有しており、そのキャリッジ310は、ガイドシャフト320およびガイドレール330によって支持されている。ガイドシャフト320は、記録媒体の搬送方向(図1中右上から左下方向)に対して交差する方向(主走査方向)にキャリッジ310を往復走査させるように案内支持している。ガイドレール330は、キャリッジ310の後端を保持し、記録ヘッド300の吐出口面(吐出部)301(図4参照)と記録媒体との間の隙間を維持する役割を果たしている。またキャリッジ310は、シャーシ200に取り付けられたキャリッジモータ(不図示)によりタイミングベルト340を介して駆動される。
キャリッジ部は記録ヘッド300が搭載されるキャリッジ310を有しており、そのキャリッジ310は、ガイドシャフト320およびガイドレール330によって支持されている。ガイドシャフト320は、記録媒体の搬送方向(図1中右上から左下方向)に対して交差する方向(主走査方向)にキャリッジ310を往復走査させるように案内支持している。ガイドレール330は、キャリッジ310の後端を保持し、記録ヘッド300の吐出口面(吐出部)301(図4参照)と記録媒体との間の隙間を維持する役割を果たしている。またキャリッジ310は、シャーシ200に取り付けられたキャリッジモータ(不図示)によりタイミングベルト340を介して駆動される。
上記構成において記録媒体に画像形成する場合、搬送ローラ210およびピンチローラ220からなるローラ対によって、記録媒体が副走査方向(主走査方向と交差する方向)に搬送される。記録ヘッド300は、電気基板からの信号に従って、副走査方向に搬送される記録媒体に対してインクを吐出する。本実施形態の記録装置は、記録ヘッド300の主走査方向の移動と記録媒体の副走査方向の移動とを交互に繰り返すことにより、記録媒体上に画像を形成する。
<回復機構部>
回復機構部400は、記録ヘッド300のインク吐出性能を維持回復するためのものである。図2に回復機構部400の詳細を示す。回復機構部400は、記録ヘッド300の吐出口からのインク吸収などを行うための吸引ポンプ(負圧部)410と、記録ヘッド300の吐出口周辺の拭き取り清掃するためのワイパー420とを備えている。さらに、回復機構部400は、記録ヘッドの吐出口近傍の乾燥を抑えるためのキャップユニット430も備えており、駆動源には駆動モータ(不図示)を備えている。
回復機構部400は、記録ヘッド300のインク吐出性能を維持回復するためのものである。図2に回復機構部400の詳細を示す。回復機構部400は、記録ヘッド300の吐出口からのインク吸収などを行うための吸引ポンプ(負圧部)410と、記録ヘッド300の吐出口周辺の拭き取り清掃するためのワイパー420とを備えている。さらに、回復機構部400は、記録ヘッドの吐出口近傍の乾燥を抑えるためのキャップユニット430も備えており、駆動源には駆動モータ(不図示)を備えている。
駆動モータの一方向への回転で吸引ポンプ410が作動し後述するキャップ431内を負圧にするとともに、反対側への回転でキャップユニット430の密着・離間動作が行われるように、ワンウェイクラッチ(不図示)が設けられている。
ゴム等の弾性部材で作られたワイパー420は、ワイパーホルダ440に固定されている。ワイパーホルダ440は、図2に示す+Yおよび−Yで示す矢印方向(吐出口面301における吐出口の配列方向)にキャップユニット430とは別の駆動モータ(不図示)で移動可能である。そして、記録ヘッド300がワイパー420の可動範囲に位置する際に、矢印+Y方向にワイパーホルダ440が可動することによって、ワイピングが実施される。ワイピングが終了すると、キャリッジ310(図1)をワイピング領域の外に退避させてから、ワイパー420をフェイス面等と干渉しない位置に戻す。その際、ワイパー420はワイパークリーナ460に当接し、ワイパー420に付着したインクを除去する。
吸引ポンプ410は、キャップユニット430が吐出口面301に装着(密着)して、その内部に密閉空間が形成された状態のときに、そのキャップユニット430内に負圧を発生させることが可能である。これにより、インクタンク(不図示)からヘッド内にインクを充填させたり、吐出口もしくはその内方のインク流路に存在する塵埃、固着物、気泡等を吸引除去したりすることができる。
吸引ポンプ410としては、例えば、チューブポンプ形態のものが用いられる。この形態のポンプは、例えば可撓性チューブ、該チューブの少なくとも一部を沿わせて保持する曲面を備えた部材と、該部材に向けてチューブを押圧可能なローラと、該ローラを支持して回転可能なローラ支持部とを有する。すなわち、ローラ支持部を所定方向に回転させることにより、ローラが曲面形成部材上において可撓性チューブを押し潰しながら回動する。これに伴い、キャップユニット430と吐出口面301とが形成する密閉空間に負圧が生じ、インクが吐出口より吸引され、そのインクはキャップユニット430からチューブないし吸引ポンプ410に引き込まれる。引き込まれたインクは、さらに下流側に設けられた廃インクタンク内に向けて移送される。以上が本発明におけるインクジェットプリンタの構成および機能である。次に本発明の特徴であるキャップユニット430について詳細に説明する。
<キャップユニット>
図3は本実施形態におけるキャップユニット430の概略図である。図4は吐出口面(吐出部)301をキャッピングした状態であって、図3中の破断線A−A部分での断面図を示す。キャップユニット430は、吐出口面310に装着可能に配置される。これらの図に示すようにキャップユニット430は、凹状のキャップ431と、該キャップを保持するキャップホルダ(キャップ保持部)432とを備える。また、キャップユニット430は、該キャップの凹部内に配置された固定部材(支持部材)433とインクを吸収するインク吸収体(吸収体)434と、を備える。
図3は本実施形態におけるキャップユニット430の概略図である。図4は吐出口面(吐出部)301をキャッピングした状態であって、図3中の破断線A−A部分での断面図を示す。キャップユニット430は、吐出口面310に装着可能に配置される。これらの図に示すようにキャップユニット430は、凹状のキャップ431と、該キャップを保持するキャップホルダ(キャップ保持部)432とを備える。また、キャップユニット430は、該キャップの凹部内に配置された固定部材(支持部材)433とインクを吸収するインク吸収体(吸収体)434と、を備える。
キャップ431は、吸収体434を抑える吸収体抑え部435と、記録ヘッド300の吐出口面301に対して当接されるリップ面436とを有する。キャップホルダ432は、該ホルダの内側に配置されたキャップ431内へ空気を導入し、キャップ431に挿通されることで大気連通部を形成する大気連通口437を備える。大気連通口437は、キャップ431内に臨む端部に空気を流出する連通口437aが形成され、キャップ内を大気開放可能としている。なお、大気連通口437には、大気連通口を開閉可能な開閉弁(図示しない)が設けられている。キャップ内を負圧にする際、当該開閉弁を閉じることができる。一方、キャップ内の負圧を解消する際、当該開閉弁を開くことができる。
また、キャップホルダ432は、該ホルダの内側に配置されたキャップ431内を減圧してキャップ431内からインクを吸引するためのインク吸引口(負圧連通部)438を備える。大気連通口437は不図示のチューブ等の部材により大気連通弁(不図示)へ接続されている。また、インク吸引口438は一端が吸引ポンプ410に接続され、他端が後述する固定部材433に接続されている。
キャップ431のリップ面436を吐出口面301に当接させることでインク吸収体434と記録ヘッド300との間に密閉空間が形成される。キャップ431が記録ヘッド300に密接すると、リップ面436が吐出口面301の周囲面に密着し、吐出口面301はキャップ431により覆われて密閉される。この状態で吸引ポンプ410を駆動させると、キャップ431の内部に負圧が作用し、吐出口面301内から外へインクが吸引される。吸引されたインクはインク吸収体434を介してインク吸引口438よりキャップ431の外へ排出される(図4中矢印O参照)。排出されたインクは不図示の廃インクタンクへと導かれる。
吸引動作が終わり、吸引ポンプ410の駆動を停止すると、キャップ431にはインクが残存する。キャップ431内に残存しているインクは、インク吸収体434に大部分が吸収された状態になっている。そのためキャップ431を、記録ヘッド300の吐出口面301から離間させる前に、残存しているインクをキャップ431の外部へ排出する空吸引が実施される。この空吸引の実施のため大気連通口437に連通する大気連通弁が開放した状態で吸引ポンプ410を駆動することでインク吸収体434に残存したインクが吸い出され、キャップ431外部へと排出されていく。
キャップ431内には排出されたインクに応じた分の空気が大気連通口437から一気に流入する(図4中矢印I参照)。しかし、キャップ431内に流入した空気は、直上に配置している固定部材433に形成された空気流路回避部(案内部)439に当たってインク吸収体434に直接当たらないようにしている。つまり、空気流路回避部439は、キャップ431内に流入した空気の流れを変えることで、空気がインク吸収体434に直接当たらないようにしている。こうすることで、空気がインク吸収体434内を通過することを回避している。なお、空気流路回避部439は、インク吸収体434内を空気が通過することを回避するように空気の流れを変える構成であれば、インク吸収体434に空気が直接当たらないようする構成に限定されない。
固定部材433に設けた空気流路回避部439の詳細について説明する。図5は、固定部材433における大気連通口437と対向する下面側の斜視図であり、図6は図5で示した固定部材433を上面側から見た斜視図である。大気連通口437と対向する固定部材433の下面には、流入してきた空気の流路となるクロスハッチングで示した空気流路回避部439が設けてある。空気流路回避部439は、固定部材433の下面の一部を固定部材433の内方へ窪ませた凹部を形成している。この凹部には空気が流入可能である。空気流路回避部439の凹部に隣接して、固定部材433の下面には、大気連通口437の連通口437aを収容する連通口収容部433aが形成される。連通口437aが連通口収容部433aに収容されることで、連通口437aは、空気流路回避部439を介してインク吸収体434から所定間隔をあけて配置される。
連通口収容部433aと固定部材433の長手方向中央部に対して反対側の位置には、インク吸引口438の他端を収容して、固定部材433を貫通する収容部433bが形成される。固定部材433の上面には、インク吸収体434が載置可能な載置部433cが形成される。また固定部材433の下面の長手方向中央には、後述する金属板441とねじ442で固定される固着部433dが形成される。
図6を参照して、固定部材433の一方の端部(図6中右上側端部)には、上面から立設した立壁443が形成され、この立壁443に隣接して開口部440が形成されている。開口部440は、固定部材433に下面から上面へ貫通した開口となっている。図4を参照して、大気連通口437から流入してきた空気は、空気流路回避部439に沿って開口部440から吐出口面301とインク吸収体434で形成する空間に取り込まれる。つまり、空気流路回避部439の流路は、空気をインク吸収体434の下面側から上面側へと導いている。
そのため、空気が直接多孔質部材であるインク吸収体434内部を通過することを回避している。こうすることで、インク吸収体434内部を空気が通過することによる泡の多量に発生を低減することができ、結果、泡が吐出口面301に密着することで生じる吐出状態の劣化の問題を防ぐことができる。
なお、図4に示す通り、本実施形態においては、キャップ保持部としてのキャップホルダ432に加え、キャップ431の底部の外面に密着するような平面状の金属板(変形抑制板)441が設けられている。金属板441はキャップ431の変形を抑制して、平面性を向上させることで、キャップ431と吐出口面301(フェイス面)との密着性を良好に保つ役割を果たしている。
本実施形態においてはキャップホルダ432、金属板441、キャップ431、固定部材433、インク吸収体434がこの順で積層されている。そして、固定部材433が、固着部433dを介して金属板441に対してねじ442で固定されることで、キャップ431を挟持している。かかる構造により負圧発生時においてキャップ431の底部が変形作用を生じようとするが、金属板441及び固定部材433の結合によりその変形を抑制することができる。
図7に示すように、インク吸収体434が固定部材433上面の載置部433cに載置された際には、インク吸収体434の端部が立壁443と当接する。インク吸収体434の立壁433と対向する側部には、切欠部444が形成されている。切欠部444は、立壁443を略収容する凹部を形成している。また、立壁433のインク吸収体434と対向する側部には、開口部440と連通する壁側切欠部443aが形成される。インク吸収体434と立壁443とが当接した際には、壁側切欠部443aと切欠部444との間に開口部に連通する流路(第二流路)が形成される。この流路は、キャップ431が吐出口面301に装着された際に、吐出口面301に形成された吐出口と対向する位置を避けて、つまり対向しない位置に配置される。具体的には、この流路は、吐出口面301の吐出口が形成される箇所の外周から所定距離離れた外縁付近と対向して配置される(図4参照)。
また、立壁433を固定部材433の端部に設けることで、開口部440として空間になる部分を立壁443によって支えることができる。したがって、負圧によりキャップ431の側面が図7中矢印F方向への倒れ込むことを抑えることができる。
以上のように、本発明によれば空吸引時にキャップ内に大気連通口から空気が導入されるとき、インク吸収体と大気連通口の間に配置した固定部材に設けた空気流路回避部によって、インク吸収体自体に直接当たるのを回避することができる。そして、空気が空気流路回避部を介して導入されていくため、吐出面近傍での気泡の発生を抑制することができる。なお、本実施形態においてはキャップ432を三つ装着したキャップホルダ432を例示したが、これに限定されず、キャップ432の数は一つ、二つでも、三つ以上でもよい。また、空気流路回避部(案内部)439は、固定部材433に設けた構成を例示したが、大気連通口437に設ける構成や、固定部材433及び大気連通口437とは異なる部材として配置してもよい。
300 記録ヘッド、301 吐出口面、310 キャリッジ、400 回復機構部、430 キャップユニット、431 キャップ、432 キャップホルダ、433 固定部材、434 インク吸収体、439 空気流路回避部
Claims (12)
- 記録ヘッドの、インクを吐出する吐出口が形成された吐出口面を覆うことが可能なキャップと、
前記キャップ内を負圧にする負圧手段と、
前記キャップ内に設けられ、前記吐出口から吐出されたインクを吸収する吸収体と、
前記キャップに形成され、前記キャップ内を大気開放可能な大気連通部と、
前記大気連通部と前記吸収体の間に配置され、前記大気連通部から前記キャップ内に流入する空気の流れを変える案内部と、を備えることを特徴とする記録装置。 - 前記大気連通部は、前記空気を前記キャップ内に導入する連通口を備え、
前記案内部は、前記吸収体と前記連通口との間であって、前記連通口と対向する位置に配置されることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。 - 前記キャップによって前記吐出口面が覆われているとき、前記吸収体の上面が前記吐出口面と対向し、前記吸収体の下面が前記キャップの底部と対向し、
前記連通口は、前記底部に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の記録装置。 - 前記案内部は、空気を前記吸収体の下面側から上面側へ導く流路を形成することを特徴とする請求項3に記載の記録装置。
- 前記流路は、前記吸収体の上面側において、前記吐出口と対向しない位置に開口部を備えることを特徴とする請求項4に記載の記録装置。
- 前記吸収体を支持する支持部材を備え、
前記案内部は、前記支持部材に形成されていることを特徴とする請求項5に記載の記録装置。 - 前記吸収体は、前記支持部材の上面に支持され、
前記案内部は、前記支持部材の下面に形成され空気が流入可能な凹部を備えることを特徴とする請求項6に記載の記録装置。 - 前記支持部材は、前記開口部に隣接して、前記支持部材の上面から立設した立壁を備え、
前記支持部材の上面に支持された前記吸収体の側部と前記立壁との間に、前記開口部に連通する第二流路が形成されることを特徴とする請求項7に記載の記録装置。 - 前記立壁は、前記支持部材の端部に形成されることを特徴とする請求項8に記載の記録装置。
- 前記キャップを保持するキャップ保持手段をさらに備える請求項1から9のいずれか一項に記載の記録装置。
- 前記キャップ保持手段は、前記キャップの底部に前記キャップの変形を抑制する変形抑制板を備えることを特徴とする請求項10に記載の記録装置。
- 記録ヘッドの、インクを吐出する吐出口が形成された吐出口面を覆うことが可能なキャップであって、
内部に配置され、前記吐出口から吐出されたインクを吸収する吸収体と、
内部を大気開放可能な大気連通部と、
前記大気連通部と前記吸収体との間に配置され、前記大気連通部から内部に流入する空気の流れを変える案内部と、
を備えることを特徴とするキャップ。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017144726A (ja) * | 2016-02-16 | 2017-08-24 | ブラザー工業株式会社 | 印刷装置 |
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2015
- 2015-05-28 JP JP2015109124A patent/JP2016221783A/ja active Pending
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