JP2016220594A - 呈味増強剤の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】飲食物を摂取した際に呈味を強く感じさせる、すなわち飲食物をより美味しくさせることができる呈味増強剤を提供する。【解決手段】本発明は、飲食物に添加して、飲食物の呈味を増強させるための呈味増強剤であって、前記飲食物に原材料として含有または非含有の食品を、0.08〜0.2MPaの加圧条件下にて110〜130℃で加熱処理して得られる加熱処理物を含有する。食品としては、例えば搾汁、ペースト、乾物、エキスまたは調味料の形態に加工されたものが挙げられる。また、本発明の飲食物は、上記の呈味増強剤を含有する。【選択図】なし

Description

本発明は、飲食物を摂取した際に呈味を強く感じさせる呈味増強剤に関する。
飲食物を摂取する際、香り(嗅覚)や見た目(視覚)に加えて、呈味(味覚)は重要な要因である。近年、果実系飲料のような清涼飲料水や、インスタント麺類のようなインスタント食品などの飲食物においても、消費者は呈味(食品の風味、旨味など)を求めている。
例えば、果実系飲料であれば、摂取した際に、果実自体を食しているかのような果汁感や風味(味の広がり)が求められる。しかし、果実系飲料は、通常、濃縮果汁を水などで希釈して製造するため、果汁感や風味は損なわれる。また、インスタント麺類などの場合には、出汁などの風味が求められる。しかし、保存性を向上させるために、塩分や醤油などの調味料の使用量が多くなり、出汁などの繊細な風味が損なわれやすくなる。
一方、いわゆるノンアルコール飲料に、ビールやカクテルといった酒類の酒らしい味わいを付与することも試みられている(例えば、特許文献1)。しかし、カクテル風のノンアルコール飲料であれば、酒らしい味わい以外にも、果実の風味なども改良する必要がある。
特開2014−132896号公報
本発明の課題は、飲食物を摂取した際に呈味を強く感じさせる、すなわち飲食物をより美味しくさせることができる呈味増強剤を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するべく鋭意検討を行った結果、以下の構成からなる解決手段を見出し、本発明を完成するに至った。
(1)飲食物に添加して、飲食物の呈味を増強させるための呈味増強剤であって、飲食物に原材料として含有または非含有の食品を、0.08〜0.2MPaの加圧条件下にて110〜130℃で加熱処理して得られる加熱処理物を含有する呈味増強剤。
(2)食品が、搾汁、ペースト、乾物、エキスまたは調味料の形態に加工されたものである上記(1)に記載の呈味増強剤。
(3)加熱処理物が、食品と、アミノ酸、ペプチドおよびタンパク質の少なくとも1種とを混合し、加熱処理して得られたものである上記(1)または(2)に記載の呈味増強剤。
(4)加熱処理物が、食品と糖類とを混合し、加熱処理して得られたものである上記(1)または(2)に記載の呈味増強剤。
(5)加熱処理物が、食品と、アミノ酸、ペプチドおよびタンパク質の少なくとも1種と、糖類とを混合し、加熱処理して得られたものである上記(1)または(2)に記載の呈味増強剤。
(6)加熱処理が、水、プロピレングリコール、グリセリンおよびグリセリン脂肪酸エステルからなる群より選択される少なくとも1種の溶媒中で行われる上記(1)〜(5)のいずれかに記載の呈味増強剤。
(7)上記(1)〜(6)のいずれかに記載の呈味増強剤を含有する飲食物。
(8)呈味増強剤が、0.0001〜10質量%の割合で含有される上記(7)に記載の飲食物。
本発明の呈味増強剤によれば、この呈味増強剤を含有する飲食物を摂取した際に呈味を強く感じさせる、すなわち飲食物をより美味しくさせることができる。したがって、飲食物に使用される原材料を少量化しても十分な呈味を感じさせることができるため、原材料に含まれる糖類などの摂取量や、摂取カロリーを低減させることができる。さらに、原材料の少量化によるコスト削減効果も得られる。
本発明の呈味増強剤は、飲食物に添加して飲食物の呈味を増強させるものであり、この飲食物に原材料として含有または非含有の食品を、0.08〜0.2MPaの加圧条件下にて110〜130℃で加熱処理して得られる加熱処理物を含有する。この加熱処理物の原料となる食品(以下「原料食品」と記載する場合がある)としては、例えばアミノ態窒素を含む食品が挙げられる。アミノ態窒素とは、食品中に含まれる窒素(N)のうち、アミノ基やペプチド結合を構成している窒素のことである。通常、アミノ酸またはタンパク質を含む食品には、アミノ態窒素が含まれている。
アミノ態窒素を含む食品としては生鮮食品(農産物、畜産物および水産物)や加工食品が挙げられ、食品には、栄養素の摂取を目的とした一般的な食品だけでなく、調味料類、嗜好品なども包含される。このような食品としては、例えば、果実類、野菜類、穀類、イモ類、豆類、種実類、キノコ類、魚介類、肉類、乳製品類、卵類、アルコール飲料類、蜜類、茶類、コーヒーおよびココア類、調味料類、ハーブ類、スパイス類などが挙げられる。
これらの中でも、100gあたりアミノ態窒素が10mg以上含まれる食品がより好ましく用いられる。アミノ態窒素の含有量は、例えば、ケルダール法によって求められる。ケルダール法は、食品中の窒素量を定量する一般的な方法である。あるいは、タンパク質の含有量が既知の食品であれば、下記の式(I)で求められる。すなわち、タンパク質中の窒素量は、タンパク質の種類によって若干異なるものの、タンパク質のおよそ16質量%を占めているため、式(I)で算出される。
アミノ態窒素の含有量=タンパク質量×0.16 (I)
アミノ態窒素を含む食品は、単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。これらの食品は、そのまま用いてもよく、粉砕、圧搾(搾汁)、乾燥、抽出、発酵などの加工を施して用いてもよい。詳細については後述する。
果実類としては、例えば下記に示す果実が挙げられる。
仁果類果実:リンゴ、梨、カリン、マルメロなど。
核果類果実:桃、梅、サクランボ、杏など。
柑橘類果実:オレンジ、グレープフルーツ、レモン、ライム、柚子、ミカン、カボス、すだち、シークワシャー、キンカンなど。
ブドウ類:巨峰、マスカットなど。
熱帯果実:パイナップル、バナナ、マンゴー、パパイヤ、パッションフルーツなど。
ベリー類:苺、ブルーベリー、クランベリー、ラズベリーなど。
その他:メロン、スイカなど。
野菜類としては、例えば下記に示す野菜が挙げられる。
果菜類:ナス、トマト、ピーマン、かぼちゃ、きゅうり、唐辛子など。
葉菜類:キャベツ、ケール、セロリ、ニラ、白菜、パセリ、ほうれん草、レタスなど。
茎菜類:アスパラガス、たけのこ、ニンニク、ネギ、タマネギなど。
根菜類:大根、カブ、わさび、ゴボウ、生姜、ニンジン、レンコンなど。
その他:もやし、ブロッコリー、アロエ、サボテンなど。
穀類、イモ類、豆類、種実類およびキノコ類としては、例えば下記に示すものが挙げられる。
穀類:玄米、精白米、大麦、小麦、ソバなど。
イモ類:サツマイモ、ジャガイモなど。
豆類:小豆、エンドウ、大豆、インゲン豆など。
種実類:アーモンド、栗、クルミ、ココナッツ、ゴマ、落花生など。
キノコ類:シイタケ、マッシュルーム、シメジ、マイタケなど。
果実類および野菜類は、例えば破砕や粉砕した形態で用いてもよく、搾汁(果汁または野菜汁)やペーストの形態で用いてもよく、乾燥などの加工を施した形態(例えば、ドライフルーツ、切り干し大根、干しシイタケなどの乾物)で用いてもよく、使用形態は特に限定されない。搾汁はストレート形態でも濃縮形態でもよい。また、果実類および野菜類から抽出されたエキスを用いてもよい。なお、本明細書において「エキス」には、溶媒を用いて特定の成分を抽出した抽出物だけでなく、煮汁や出汁、乾燥物の戻し汁なども包含される。
魚介類としては、例えば、カツオ、イワシ、サバ、マグロ、トビウオ、ウナギ、アナゴ、シラスなどの魚類;アサリ、シジミ、ホタテ、カキ、ハマグリ、サザエ、アワビなどの貝類;エビ、カニなどの甲殻類;コンブ、ワカメ、ノリ、ヒジキ、アオサなどの海藻類;イカ、タコ、ナマコ、ウニ、魚卵(筋子(イクラ)、タラコ、カズノコ、トビコなど)、甲殻類の卵などが挙げられる。魚介類は、例えばそのまま、あるいは破砕や粉砕した形態で用いてもよく、乾燥や発酵などの加工を施した形態で用いてもよく、使用形態は特に限定されない。魚介類の加工物としては、例えばカツオ節、煮干し、干し貝柱、干しエビ、乾燥コンブ、魚醤、塩辛などが挙げられる。魚介類から抽出された魚介エキスの形態で用いてもよい。
肉類としては、例えば、牛、豚、羊、鷄、鴨、合鴨、山羊などが挙げられる。肉類も魚介類と同様、例えばそのまま、あるいは破砕や粉砕した形態で用いてもよく、乾燥や発酵などの加工を施した形態で用いてもよく、煮汁や出汁などエキスの形態で用いてもよく、使用形態は特に限定されない。
乳製品類としては、例えば、牛乳、コンデンスミルク、エバミルク、脱脂粉乳、全脂粉乳ヨーグルト、チーズ、ホエイ、バター、生クリームなどが挙げられる。卵類としては、例えば、鶏卵、ウズラ卵、あひるの卵、ピータンなどが挙げられる。また、アルコール飲料類としては、例えば、ワイン(アルコール強化ワイン、加糖ワインなどを含む)、紹興酒、ミード(蜂蜜酒)、マッコリ、米酒(雲南省のお酒)、日本酒、ビールなどの醸造酒類や、リキュール類(蒸留酒および糖で素材を浸漬したもの)、みりんなどの混成酒類などが挙げられる。アルコール飲料類を使用する場合、使用前に脱アルコール処理を行うのが好ましい。アルコールを含む状態で加熱処理を行うのは危険なためである。なお、アルコール飲料類として、酒粕や米麹を用いた甘酒、あるいはワインエキスのようなアルコール分が予めほぼ除去されたものを用いてもよい。蜜類としては、例えば、廃糖蜜、ハチミツ、メープルシロップなどが挙げられる。調味料類としては、例えば、みそ、しょう油、ソース類、酒かす、もろみ、酵母などが挙げられる。
ハーブ類としては、例えば、アニス、アンゼリカ、エシャロット、オレガノ、カフィアライム、カモミール、カレープラント、カレーリーフ、キャットニップ、クレソン、コリアンダー、サボリー、サラダバーネット、シソ、ジャスミン、ステビア、セージ、セロリ、センテッドゼラニウム、ソレル、タイム、タデ、タラゴン、ダンディライオン、チャイブ、チャービル、ドクダミ、ナスタチウム、ニガヨモギ、ニラ、ハイビスカス、バジル、パセリ、ハッカ、ローズ、ヒソップ、ベルガモット、ボリジ、マーシュ、マジョラム、ミョウガ、ヤロウ、ヨモギ、ラベンダー、ルッコラ、ルバーブ、レモングラス、レモンバーム、レモンバーベナ、レモンマートル、ローズマリー、ローレルなどが挙げられる。
スパイス類としては、例えば、アサ、アサフェチダ、アジョワン、アニス、ウイキョウ、ウコン、オールスパイス、オレンジピール、ガジュツ、カショウ、カシア、ガランガル、カルダモン、カンゾウ、キャラウェイ、クチナシ、クミン、クローブ、ケシ、ケーパー、コショウ、ゴマ、コリアンダー、サフラン、サンショウ、シナモン、ジュニパーベリー、ショウガ、スターアニス、西洋ワサビ、タマリンド、チンピ、ディル、トウガラシ、ナツメグ、ニジェラ、ニンニク、バジル、バニラ、パプリカ、パラダイスグレイン、ローズヒップ、フェネグリーク、ピンクペッパー、マスタード、レモンピール、ロングペッパー、ワサビなどが挙げられる。ハーブおよびスパイスも、例えば、上記の果実類および野菜類と同様の形態で用いられる。
原料食品は、上述のように、搾汁、エキス、ペーストなどの任意の形態で使用され、必要に応じて溶媒を用い、食品を溶媒に溶解、懸濁または分散させて用いてもよい。
本発明においては、加熱処理物が、原料食品を0.08〜0.2MPaの加圧条件下にて110〜130℃で加熱処理することによって得られるのが重要である。この加熱処理物が飲食物の呈味を強く感じさせるメカニズムは不明であるが、メイラード反応のようなアミノカルボニル化反応が関与していると推察される。
加熱処理は、好ましくは0.1〜0.14MPaの加圧条件下で行われ、好ましくは115〜125℃で行われる。処理時間は特に限定されず、好ましくは10〜180分、より好ましくは30〜120分程度である。このような加熱処理は、例えば、オートクレーブ、真空加熱加圧撹拌機などを用いて行われる。
原料食品を加熱処理する際に、アミノ酸、ペプチドおよびタンパク質の少なくとも1種をさらに添加してもよい。これらの成分は、食品にアミノ酸などを補うことができる点で好ましい。アミノ態窒素の含有量が少ない食品(例えば、100gあたりのアミノ態窒素の含有量が10mg以下)を原料として用いる際に、アミノ酸を補うためにこれらの成分を添加してもよい。あるいは、アミノ態窒素を十分に含む食品を原料として用いる場合にも、呈味増強効果のさらなる向上を目的としてこれらの成分を添加してもよい。
アミノ酸は、特に限定されず、必須アミノ酸であっても非必須アミノ酸であってもよい。アミノ酸としては、例えば、アルギニン、アラニン、グリシン、グルタミン酸、システイン、チロシン、ヒスチジン、フェニルアラニン、プロリン、リジン、ロイシンなどが挙げられる。
ペプチドおよびタンパク質は、加水分解によって最終的にアミノ酸まで分解されるため、ペプチドおよびタンパク質を用いてもよい。ペプチドおよびタンパク質としては、例えば、大豆タンパク、大豆ペプチド、小麦タンパク、小麦ペプチド、米タンパク、湯葉などの植物由来のもの;コラーゲン、ゼラチン、カゼインなどの動物由来のものなどが挙げられる。なお、ペプチドおよびタンパク質には、タンパク加水分解物、ジペプチド、トリペプチド、オリゴペプチドなども包含される。
アミノ酸、ペプチドおよびタンパク質の少なくとも1種の添加量は、原料食品に応じて適宜設定すればよい。例えば、食品1質量部に対して、好ましくは0.001〜10質量部程度、より好ましくは0.1〜3質量部程度の割合で添加される。2種以上を併用する場合は、合計でこの範囲となるように添加すればよい。
原料食品を加熱処理する際に、糖類をさらに添加してもよい。糖類は、特に限定されず、例えば、単糖類、二糖類、オリゴ糖、異性化糖、糖アルコールなどが挙げられる。具体的には、ブドウ糖、果糖、ショ糖、D−プシコース、D−アロース、乳糖、麦芽糖、ゲントース、ハチミツ、果糖ブドウ糖液糖、キシリトール、エリスルトールなどが挙げられる。
糖類の添加量は、原料食品に応じて適宜設定すればよい。例えば、食品1質量部に対して、好ましくは0.01〜20質量部程度、より好ましくは5〜13質量部程度の割合で添加される。2種以上の糖類を併用する場合は、合計でこの範囲となるように添加すればよい。なお、食品を加熱処理する際に、アミノ酸、ペプチドおよびタンパク質の少なくとも1種と、糖類との両方を添加してもよい。
さらに、原料食品を加熱処理する際に、溶媒を用いてもよい。溶媒としては、例えば、水、プロピレングリコール、グリセリン、グリセリン脂肪酸エステルなどが挙げられる。これらの中でも、水およびプロピレングリコールが好ましい。溶媒は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。溶媒は、食品1質量部に対して、好ましくは1〜100質量部程度、より好ましくは3〜40質量部程度の割合で用いられる。加熱処理後、溶媒は特に除去しなくてもよい。本発明の呈味増強剤は、後述のように、加熱処理物の他に任意で希釈溶媒を含み得るからである。
得られた加熱処理物は、そのまま呈味増強剤として用いてもよく、本発明の効果を阻害しない範囲で、他の成分を添加して用いてもよい。他の成分としては、例えば、希釈溶媒、酸化防止剤、香料、香辛料抽出物、調味料などが挙げられる。希釈溶媒は、上述の加熱処理時に用いた溶媒が挙げられ、加熱処理時に用いた溶媒と同じ溶媒を用いるのが好ましい。
このようにして得られる本発明の呈味増強剤は、飲食物に添加して用いられる。本発明の呈味増強剤が添加された飲食物を摂取すると、無添加の飲食物と比べて、呈味(例えば、甘味、塩味、旨味、酸味、味の厚み、味のボリューム感などの食品の風味)を強く感じることができる。本発明の呈味増強剤が添加される飲食物は特に限定されず、例えば、果実系飲料、野菜系飲料、スポーツドリンク、ココア、コーヒー飲料、茶系飲料などの清涼飲料水;栄養補給に適したドリンク剤、栄養機能食品などの健康食品;ワイン、カクテル、缶チューハイ、発泡酒、第3のビールなどのアルコール飲料;チューハイ風味、ビール風味、ワイン風味などのノンアルコール飲料;ゼリー、アイスクリーム、チョコレート、ケーキ、スナック菓子などの菓子類;インスタント麺、インスタントスープ、インスタントみそ汁などのインスタント食品類;しょうゆ風味調味料、だしの素、ブイヨン、ソース、ポン酢、代替塩、焼き肉のたれ、塩コショウ(混合調味料)、カレールウ、みそ、しょうゆ、ドレッシング類、マヨネーズ、ケチャップ、マスタードなどの調味料類などが挙げられる。
本発明の呈味増強剤は、ごく少量の添加で呈味を増強させることができる。飲食物中に、好ましくは0.0001〜10質量%、より好ましくは0.001〜1質量%の割合で含まれているだけで、飲食物の呈味を増強させることができる。
本発明の呈味増強剤によれば、この呈味増強剤を含有する飲食物を摂取した際に呈味を強く感じさせることができる。本発明の呈味増強剤は、原料食品を原材料として含む飲食品の呈味を増強するために用いてもよく、原料食品を原材料として含まない飲食品の呈味を増強するために用いてもよい。例えば、リンゴ味の飲食物(ジュース、ゼリー、菓子類など)の呈味(例えば、甘味、果汁感、味の厚みなど)を増強させるには、リンゴを原料食品として用いた加熱処理物を含む呈味増強剤を用いてもよく、リンゴ以外の食品を原料食品として用いた加熱処理物を含む呈味増強剤を用いてもよい。レモン味の飲食物(ジュース、ゼリー、菓子類など)の呈味(例えば、甘味、果汁感、味の厚みなど)を増強させるには、レモンを原料食品として用いた加熱処理物を含む呈味増強剤を用いてもよく、レモン以外の食品を原料食品として用いた加熱処理物を含む呈味増強剤を用いてもよい。玉ねぎ味の飲食物(オニオンスープなど)の呈味(タマネギの風味、旨味など)を増強させるには、玉ねぎを原料食品として用いた加熱処理物を含む呈味増強剤を用いてもよく、玉ねぎ以外の食品を原料食品として用いた加熱処理物を含む呈味増強剤を用いてもよい。
飲食物の呈味をより強く感じさせるには、その飲食物に含まれる原材料の中で、呈味の主となる原材料と同種の原料食品を加熱処理して得られる加熱処理物を含有する呈味増強剤を用いるのが好ましい。具体的には、リンゴ味の飲食物の呈味を増強させるには、リンゴを原料食品として用いた加熱処理物を含む呈味増強剤を用いるのが好ましく、レモン味の飲食物の呈味を増強させるには、レモンを原料食品として用いた加熱処理物を含む呈味増強剤を用いるのが好ましく、玉ねぎ味の飲食物の呈味を増強させるには、玉ねぎを原料食品として用いた加熱処理物を含む呈味増強剤を用いるのが好ましい。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、原料として用いた食品に含まれるアミノ態窒素の含有量は、その食品100g中に含まれるタンパク質量(既知)から算出した(タンパク質量×0.16)。
(実施例1)
100gのリンゴ果汁((株)果香製の濃縮果汁、アミノ態窒素の含有量:80mg/100g)を、オートクレーブで加熱処理した。処理条件は下記のとおりである。得られた加熱処理物はほとんど無味無臭の粘性のない液体であった。加熱処理物を室温まで冷却してイオン交換水を添加し呈味増強剤を得た(加熱処理物の濃度:25質量%)。
<処理条件>
温度:120℃
圧力:0.12MPa
時間:60分
次に、下記の成分にイオン交換水を加えて1000mLのベース飲料(リンゴ味)を調製した。この1000mLのベース飲料に、得られた呈味増強剤1gを添加して試験飲料を調製した。
<成分>
5倍濃縮リンゴ果汁 :10g
果糖ブドウ糖液糖 :110g
無水クエン酸 :1.7g
クエン酸三ナトリウム :0.6g
ビタミンC :0.3g
次に、5名のパネラーにベース飲料と試験飲料とを試飲してもらった。試験飲料について、「甘味」、「果汁感」および「味の厚み」のそれぞれを下記の基準で評価してもらい、5名の合計点を求めた。結果を表1に示す。
<評価基準>
3点:ベース飲料と比べて、非常に強く感じた場合。
2点:ベース飲料と比べて、強く感じた場合。
1点:ベース飲料と比べて、わずかであるが強く感じた場合。
0点:ベース飲料と変わらなかった場合。
(実施例2)
30gのリンゴ果汁(実施例1と同様)および5gのL−フェニルアラニンの混合物に、溶媒として70gのプロピレングリコールを加え、オートクレーブで加熱処理した。処理条件は実施例1と同様である。得られた加熱処理物はほとんど無味無臭の粘性のない液体であった。加熱処理物を室温まで冷却して、さらにプロピレングリコールを添加し呈味増強剤を得た(加熱処理物の濃度:5質量%)。
実施例1と同様、1000mLのベース飲料に得られた呈味増強剤1gを添加して試験飲料を調製した。実施例1と同様にして、得られた試験飲料の「甘味」、「果汁感」および「味の厚み」を5名のパネラーに評価してもらい、合計点を求めた。結果を表1に示す。
(比較例1)
オートクレーブで加熱処理しなかった以外は実施例2と同様の手順で混合物の希釈物(混合物の濃度:5質量%)を得た。すなわち、30gのリンゴ果汁(実施例1と同様)および5gのL−フェニルアラニンの混合物に、70gのプロピレングリコールを添加した。次いで、混合物の濃度が5質量%となるように、さらにプロピレングリコールを添加して混合物の希釈物を調製した。実施例1と同様、1000mLのベース飲料に得られた混合物の希釈物1gを添加して試験飲料を調製した。実施例1と同様にして、得られた試験飲料の「甘味」、「果汁感」および「味の厚み」を5名のパネラーに評価してもらい、合計点を求めた。結果を表1に示す。
(比較例2)
100gのリンゴ果汁(実施例1と同様)と8gのイオン交換水との混合物を、撹拌しながらオイルバスで加熱処理した。加熱処理は108〜110℃で約3.5時間、加圧せずに行った。得られた処理物は飴状に増粘し、さらに濃く着色していた。この処理物にイオン交換水を添加して加熱しながら溶解させ、加熱処理前のBrix値(51.5)に調整後、さらにイオン交換水を加えて25質量%の水溶液を得た。
実施例1と同様、1000mLのベース飲料に得られた水溶液1gを添加して試験飲料を調製した。実施例1と同様にして、得られた試験飲料の「甘味」、「果汁感」および「味の厚み」を5名のパネラーに評価してもらい、合計点を求めた。結果を表1に示す。
Figure 2016220594
表1に示すように、実施例1および2で得られた呈味増強剤を添加した試験飲料は、ベース飲料と比べて、口に含んだ際に「甘味」、「果汁感」および「味の厚み」のいずれも強く感じられることがわかる。特に、実施例2で得られた呈味増強剤を添加した試験飲料は、より強く感じられることがわかる。一方、比較例1および2では、口に含んだ際の「甘味」、「果汁感」および「味の厚み」の感じ方が、ベース飲料とほぼ変わっていないことがわかる。
(実施例3)
10gのレモン果汁(雄山(株)製の濃縮果汁、アミノ態窒素の含有量:288mg/100g)および90gの果糖ブドウ糖液糖の混合物を、オートクレーブで加熱処理した。処理条件は実施例1と同様である。得られた加熱処理物はほとんど無味無臭の粘性のない液体であった。加熱処理物を室温まで冷却してイオン交換水を添加し呈味増強剤を得た(加熱処理物の濃度:25質量%)。
次に、下記の成分にイオン交換水を加えて1000mLのベース飲料(レモン味)を調製した。この1000mLのベース飲料に、得られた呈味増強剤1gを添加して試験飲料を調製した。実施例1と同様にして、5名のパネラーにベース飲料と試験飲料とを試飲してもらった。試験飲料について、「甘味」、「果汁感」および「味の厚み」のそれぞれを実施例1と同様にして評価してもらい、5名の合計点を求めた。結果を表2に示す。
<成分>
5倍濃縮レモン果汁 :2g
果糖ブドウ糖液糖 :116g
無水クエン酸 :1.3g
クエン酸三ナトリウム :1g
ビタミンC :0.3g
(実施例4)
2gのレモン果汁(実施例3と同様)、18gの果糖ブドウ糖液糖、および5gのL−フェニルアラニンの混合物に、溶媒として80gのプロピレングリコールを加え、オートクレーブで加熱処理した。処理条件は実施例1と同様である。得られた加熱処理物はほとんど無味無臭の粘性のない液体であった。加熱処理物を室温まで冷却して、さらにプロピレングリコールを添加し呈味増強剤を得た(加熱処理物の濃度:5質量%)。
実施例3と同様、1000mLのベース飲料に得られた呈味増強剤1gを添加して試験飲料を調製した。実施例3と同様にして、得られた試験飲料の「甘味」、「果汁感」および「味の厚み」を5名のパネラーに評価してもらい、合計点を求めた。結果を表2に示す。
(比較例3)
オートクレーブで加熱処理しなかった以外は実施例4と同様の手順で混合物の希釈物(混合物の濃度:5質量%)を得た。すなわち、2gのレモン果汁(実施例3と同様)、18gの果糖ブドウ糖液糖、および5gのL−フェニルアラニンの混合物に、80gのプロピレングリコールを添加した。次いで、混合物の濃度が5質量%となるように、さらにプロピレングリコールを添加して混合物の希釈物を調製した。実施例3と同様、1000mLのベース飲料に得られた混合物の希釈物1gを添加して試験飲料を調製した。実施例3と同様にして、得られた試験飲料の「甘味」、「果汁感」および「味の厚み」を5名のパネラーに評価してもらい、合計点を求めた。結果を表2に示す。
Figure 2016220594
表2に示すように、実施例3および4で得られた呈味増強剤を添加した試験飲料は、ベース飲料と比べて、口に含んだ際に「甘味」、「果汁感」および「味の厚み」のいずれも強く感じられることがわかる。特に、実施例4で得られた呈味増強剤を添加した試験飲料は、より強く感じられることがわかる。一方、比較例3では、口に含んだ際の「甘味」、「果汁感」および「味の厚み」の感じ方が、ベース飲料と変わっていないことがわかる。
(実施例5)
実施例1で得られた呈味増強剤1gを、実施例3で用いた1000mLのベース飲料(レモン味)に添加して試験飲料を調製した。実施例1と同様にして、5名のパネラーにベース飲料(レモン味)と試験飲料とを試飲してもらった。試験飲料について、「甘味」、「果汁感」および「味の厚み」のそれぞれを実施例1と同様にして評価してもらい、5名の合計点を求めた。結果を表3に示す。
(実施例6)
実施例2で得られた呈味増強剤1gを、実施例3で用いた1000mLのベース飲料(レモン味)に添加して試験飲料を調製した。実施例1と同様にして、5名のパネラーにベース飲料(レモン味)と試験飲料とを試飲してもらった。試験飲料について、「甘味」、「果汁感」および「味の厚み」のそれぞれを実施例1と同様にして評価してもらい、5名の合計点を求めた。結果を表3に示す。
(比較例4)
比較例1で得られた混合物の希釈物1gを、実施例3で用いた1000mLのベース飲料(レモン味)に添加して試験飲料を調製した。実施例1と同様にして、5名のパネラーにベース飲料(レモン味)と試験飲料とを試飲してもらった。試験飲料について、「甘味」、「果汁感」および「味の厚み」のそれぞれを実施例1と同様にして評価してもらい、5名の合計点を求めた。結果を表3に示す。
Figure 2016220594
表3に示すように、リンゴ果汁を原料とする呈味増強剤をリンゴ味以外の飲料に添加した場合にも(実施例5および6)、飲料を口に含んだ際に「甘味」、「果汁感」および「味の厚み」のいずれも強く感じられることがわかる。
(実施例7)
100gのオニオンエキス(井村屋シーズニング(株)製のオニオンエキスIM、アミノ態窒素の含有量:896mg/100g)を、オートクレーブで加熱処理した。処理条件は実施例1と同様である。得られた加熱処理物はほとんど無味無臭の粘性のない液体であった。加熱処理物を室温まで冷却してイオン交換水を添加し呈味増強剤を得た(加熱処理物の濃度:25質量%)。
次に、市販の粉末状オニオンスープ(味の素(株)のクノール(登録商標)カップスープオニオンコンソメ)に規定量の熱湯を注いでオニオンスープ(ベーススープ)を調製した。得られたオニオンスープ1000mLに対して、得られた呈味増強剤を1gの割合で添加し、試験スープを調製した。
次に、5名のパネラーにベーススープと試験スープとを試飲してもらった。試験スープについて、「タマネギの風味」、「塩味」および「旨味」のそれぞれを、下記の基準で評価してもらい、5名の合計点を求めた。結果を表4に示す。
<評価基準>
3点:ベーススープと比べて、非常に強く感じた場合。
2点:ベーススープと比べて、強く感じた場合。
1点:ベーススープと比べて、わずかであるが強く感じた場合。
0点:ベーススープと変わらなかった場合。
(実施例8)
20gのオニオンエキス(実施例7と同様)および5gのL−リジンの混合物に、溶媒として80gのプロピレングリコールを加え、オートクレーブで加熱処理した。処理条件は実施例1と同様である。得られた加熱処理物はほとんど無味無臭の粘性のない液体であった。加熱処理物を室温まで冷却して、さらにプロピレングリコールを添加し呈味増強剤を得た(加熱処理物の濃度:5質量%)。
実施例7と同様、オニオンスープ1000mLに対して、得られた呈味増強剤を1gの割合で添加し、試験スープを調製した。実施例7と同様にして、5名のパネラーにベーススープと試験スープとを試飲してもらった。試験スープについて、「タマネギの風味」、「塩味」および「旨味」のそれぞれを実施例7と同様にして評価してもらい、合計点を求めた。結果を表4に示す。
(比較例5)
オートクレーブで加熱処理しなかった以外は実施例8と同様の手順で混合物の希釈物(混合物の濃度:5質量%)を得た。すなわち、20gのオニオンエキス(実施例7と同様)および5gのL−リジンの混合物に、80gのプロピレングリコールを添加した。次いで、混合物の濃度が5質量%となるように、さらにプロピレングリコールを添加して混合物の希釈物を調製した。実施例7と同様、オニオンスープ1000mLに対して、混合物の希釈物1gを添加して試験スープを調製した。実施例7と同様にして、得られた試験スープの「タマネギの風味」、「塩味」および「旨味」を5名のパネラーに評価してもらい、合計点を求めた。結果を表4に示す。
Figure 2016220594
表4に示すように、実施例7および8で得られた呈味増強剤を添加した試験スープは、ベーススープと比べて、口に含んだ際に「タマネギの風味」、「塩味」および「旨味」のいずれも強く感じられることがわかる。特に、実施例8で得られた呈味増強剤を添加した試験スープは、より強く感じられることがわかる。一方、比較例5では、口に含んだ際の「タマネギの風味」、「塩味」および「旨味」の感じ方が、ベーススープと変わっていないことがわかる。
(実施例9)
10gのカツオエキス((株)マルハニチロ食品製のカツオエキスP、アミノ態窒素の含有量:7800mg/100g)および100gの果糖ブドウ糖液糖の混合物を、オートクレーブで加熱処理した。処理条件は実施例1と同様である。得られた加熱処理物はほとんど無味無臭の粘性のない液体であった。加熱処理物を室温まで冷却してイオン交換水を添加し呈味増強剤を得た(加熱処理物の濃度:25質量%)。
次に、市販の液体和風だしの素(味の素(株)製のほんだし(登録商標))に規定量の熱湯を注いで和風だし(ベースだし)を調製した。得られた和風だし1000mLに対して、得られた呈味増強剤を1gの割合で添加し、試験だしを調製した。
次に、5名のパネラーにベースだしと試験だしとを試飲してもらった。試験だしについて、「カツオの風味」、「塩味」および「旨味」のそれぞれを、下記の基準で評価してもらい、5名の合計点を求めた。結果を表5に示す。
<評価基準>
3点:ベースだしと比べて、非常に強く感じた場合。
2点:ベースだしと比べて、強く感じた場合。
1点:ベースだしと比べて、わずかであるが強く感じた場合。
0点:ベースだしと変わらなかった場合。
(実施例10)
2gのカツオエキス(実施例9と同様)、18gの果糖ブドウ糖液糖、および5gのL−リジンの混合物に、溶媒として80gのプロピレングリコールを加え、オートクレーブで加熱処理した。処理条件は実施例1と同様である。得られた加熱処理物はほとんど無味無臭の粘性のない液体であった。加熱処理物を室温まで冷却して、さらにプロピレングリコールを添加し呈味増強剤を得た(加熱処理物の濃度:5質量%)。
実施例9と同様、和風だし1000mLに対して、得られた呈味増強剤を1gの割合で添加し、試験だしを調製した。実施例9と同様にして、5名のパネラーにベースだしと試験だしとを試飲してもらった。試験だしについて、「カツオの風味」、「塩味」および「旨味」のそれぞれを実施例9と同様にして評価してもらい、合計点を求めた。結果を表5に示す。
(比較例6)
オートクレーブで加熱処理しなかった以外は実施例10と同様の手順で混合物の希釈物(混合物の濃度:5質量%)を得た。すなわち、2gのカツオエキス(実施例9と同様)、18gの果糖ブドウ糖液糖、および5gのL−リジンの混合物に、80gのプロピレングリコールを添加した。次いで、混合物の濃度が5質量%となるように、さらにプロピレングリコールを添加して混合物の希釈物を調製した。実施例9と同様、和風だし1000mLに対して、混合物の希釈物1gを添加して試験だしを調製した。実施例9と同様にして、得られた試験だしの「カツオの風味」、「塩味」および「旨味」を5名のパネラーに評価してもらい、合計点を求めた。結果を表5に示す。
Figure 2016220594
表5に示すように、実施例9および10で得られた呈味増強剤を添加した試験だしは、ベースだしと比べて、口に含んだ際に「カツオの風味」、「塩味」および「旨味」のいずれも強く感じられることがわかる。特に、実施例10で得られた呈味増強剤を添加した試験だしは、より強く感じられることがわかる。一方、比較例6では、口に含んだ際の「カツオの風味」、「塩味」および「旨味」の感じ方が、ベースだしと変わっていないことがわかる。
(実施例11)
10gのチキンエキス(丸善食品工業(株)製のmzチキンエキス309NDW、アミノ態窒素含有量:6300mg/100g)および100gの果糖ブドウ糖液糖の混合物を、オートクレーブで加熱処理した。加熱条件は実施例1と同様である。得られた加熱処理物はほとんど無味無臭の粘性の無い液体であった。加熱処理物を室温まで冷却してイオン交換水を添加し呈味増強剤を得た(加熱処理物の濃度:25質量%)。
次に、市販のコンソメスープ((株)明治屋製のMy Lunch コンソメスープ)(ベーススープ)1000mLに対して、得られた呈味増強剤を1gの割合で添加し、試験スープを調製した。
次に、5名のパネラーにベーススープと試験スープを試飲してもらった。試験スープについて、「チキンの風味」、「塩味」および「旨味」のそれぞれを、下記の基準で評価してもらい、5名の合計点を求めた。結果を表6に示す。
<評価基準>
3点:ベーススープと比べて、非常に強く感じた場合。
2点:ベーススープと比べて、強く感じた場合。
1点:ベーススープと比べて、わずかであるが強く感じた場合。
0点:ベーススープと変わらなかった場合。
(実施例12)
2gのチキンエキス(実施例11と同様)、18gの果糖ブドウ糖液糖、および5gのL−リジンの混合物に、溶媒として80gのプロピレングリコールを加え、オートクレーブで加熱処理した。処理条件は実施例1と同様である。得られた加熱処理物はほとんど無味無臭の粘性の無い液体であった。加熱処理物を室温まで冷却して、さらにプロピレングリコールを添加し呈味増強剤を得た(加熱処理物の濃度:5質量%)。
実施例11と同様、コンソメスープ1000mLに対して、得られた呈味増強剤を1gの割合で添加し、試験スープを調製した。実施例11と同様にして、5名のパネラーにベーススープと試験スープとを試飲してもらった。試験スープについて、「チキンの風味」、「塩味」および「旨味」のそれぞれを実施例11と同様にして評価してもらい、合計点を求めた。結果を表6に示す。
(比較例7)
オートクレーブで加熱処理しなかった以外は実施例12と同様の手順で混合物の希釈物(混合物の濃度:5質量%)を得た。すなわち、2gのチキンエキス(実施例11と同様)、18gの果糖ブドウ糖液糖、および5gのL−リジンの混合物に、80gのプロピレングリコールを添加した。次いで、混合物の濃度が5質量%となるように、さらにプロピレングリコールを添加して混合物の希釈物を調整した。実施例11と同様、コンソメスープ1000mLに対して、混合物の希釈物1gを添加して試験スープを調製した。実施例11と同様にして、得られた試験スープの「チキンの風味」、「塩味」および「旨味」を5名のパネラーに評価してもらい、合計点を求めた。結果を表6に示す。
Figure 2016220594
表6に示すように、実施例11および12で得られた呈味増強剤を添加した試験スープは、ベーススープと比べて、口に含んだ際に「チキンの風味」、「塩味」および「旨味」のいずれも強く感じられることがわかる。特に、実施例12で得られた呈味増強剤を添加した試験スープは、より強く感じられることがわかる。一方、比較例7では、口に含んだ際の「チキンの風味」、「塩味」および「旨味」の感じ方が、ベーススープと変わっていないことがわかる。
(実施例13)
10gの乾燥卵黄(キューピータマゴ(株)製の乾燥卵黄No.1、アミノ態窒素含有量:5500mg/100g)および100gの果糖ブドウ糖液糖の混合物を、オートクレーブで加熱処理した。加熱条件は実施例1と同様である。得られた加熱処理物はほとんど無味無臭の粘性の無い液体であった。加熱処理物を室温まで冷却してイオン交換水を添加し呈味増強剤を得た(加熱処理物の濃度:25質量%)。
次に、一般的な製法で調製したカスタードクリーム(ベースカスタードクリーム)1000g対して、得られた呈味増強剤を1gの割合で添加し、試験カスタードクリームを調製した。
次に、5名のパネラーにベースカスタードクリームと試験カスタードクリームを試食してもらった。試験カスタードクリームについて、「卵感」、「コク味」および「旨味」のそれぞれを、下記の基準で評価してもらい、5名の合計点を求めた。結果を表7に示す。
<評価基準>
3点:ベースカスタードクリームと比べて、非常に強く感じた場合。
2点:ベースカスタードクリームと比べて、強く感じた場合。
1点:ベースカスタードクリームと比べて、わずかであるが強く感じた場合。
0点:ベースカスタードクリームと変わらなかった場合。
(実施例14)
2gの乾燥卵黄(実施例13と同様)、18gの果糖ブドウ糖液糖、および5gのL−リジンの混合物に、溶媒として80gのプロピレングリコールを加え、オートクレーブで加熱処理した。処理条件は実施例1と同様である。得られた加熱処理物はほとんど無味無臭の粘性の無い液体であった。加熱処理物を室温まで冷却して、さらにプロピレングリコールを添加し呈味増強剤を得た(加熱処理物の濃度:5質量%)。
実施例13と同様、カスタードクリーム1000gに対して、得られた呈味増強剤を1gの割合で添加し、試験カスタードクリームを調製した。実施例13と同様にして、5名のパネラーにベースカスタードクリームと試験カスタードクリームとを試食してもらった。試験カスタードクリームについて、「卵感」、「コク味」および「旨味」のそれぞれを実施例13と同様にして評価してもらい、合計点を求めた。結果を表7に示す。
(比較例8)
オートクレーブで加熱処理しなかった以外は実施例14と同様の手順で混合物の希釈物(混合物の濃度:5質量%)を得た。すなわち、2gの乾燥卵黄(実施例13と同様)、18gの果糖ブドウ糖液糖、および5gのL−リジンの混合物に、80gのプロピレングリコールを添加した。次いで、混合物の濃度が5質量%となるように、さらにプロピレングリコールを添加して混合物の希釈物を調製した。実施例13と同様、カスタードクリーム1000gに対して、混合物の希釈物1gを添加して試験カスタードクリームを調製した。実施例13と同様にして、得られた試験カスタードクリームの「卵感」、「コク味」および「旨味」を5名のパネラーに評価してもらい、合計点を求めた。結果を表7に示す。
Figure 2016220594
表7に示すように、実施例13および14で得られた呈味増強剤を添加した試験カスタードクリームは、ベースカスタードクリームと比べて、口に含んだ際に「卵感」、「コク味」および「旨味」のいずれも強く感じられることがわかる。特に、実施例14で得られた呈味増強剤を添加した試験カスタードクリームは、より強く感じられることがわかる。一方、比較例8では、口に含んだ際の「卵感」、「コク味」および「旨味」の感じ方が、ベースカスタードクリームと変わっていないことがわかる。
(実施例15)
100gの白ワインエキス(フランス DiANA VEGETAL社製の白ワインエキス 、アミノ態窒素含有量:320mg/100g)を、オートクレーブで加熱処理した。加熱条件は実施例1と同様である。得られた加熱処理物はほとんど無味無臭の粘性の無い液体であった。加熱処理物を室温まで冷却してイオン交換水を添加し呈味増強剤を得た(加熱処理物の濃度:25質量%)。
次に、市販のプレーンヨーグルト(森永乳業(株)製ビヒダスBB536 プレーンヨーグルト)(ベースヨーグルト)1000g対して、得られた呈味増強剤を1gの割合で添加し、試験ヨーグルトを調製した。
次に、5名のパネラーにベースヨーグルトと試験ヨーグルトを試食してもらった。試験ヨーグルトについて、「発酵感」、「酸味」および「コク味」のそれぞれを、下記の基準で評価してもらい、5名の合計点を求めた。結果を表8に示す。
<評価基準>
3点:ベースヨーグルトと比べて、非常に強く感じた場合。
2点:ベースヨーグルトと比べて、強く感じた場合。
1点:ベースヨーグルトと比べて、わずかであるが強く感じた場合。
0点:ベースヨーグルトと変わらなかった場合。
(実施例16)
30gの白ワインエキス(実施例15と同様)および5gのL−リジンの混合物に、溶媒として70gのプロピレングリコールを加え、オートクレーブで加熱処理した。処理条件は実施例1と同様である。得られた加熱処理物はほとんど無味無臭の粘性の無い液体であった。加熱処理物を室温まで冷却して、さらにプロピレングリコールを添加し呈味増強剤を得た(加熱処理物の濃度:5質量%)。
実施例15と同様、ヨーグルト1000gに対して、得られた呈味増強剤を1gの割合で添加し、試験ヨーグルトを調製した。実施例15と同様にして、5名のパネラーにベースヨーグルトと試験ヨーグルトとを試食してもらった。試験ヨーグルトについて、「発酵感」、「酸味」および「コク味」のそれぞれを実施例15と同様にして評価してもらい、合計点を求めた。結果を表8に示す。
(比較例9)
オートクレーブで加熱処理しなかった以外は実施例16と同様の手順で混合物の希釈物(混合物の濃度:5質量%)を得た。すなわち、30gの白ワインエキス(実施例15と同様)、および5gのL−リジンの混合物に、70gのプロピレングリコールを添加した。次いで、混合物の濃度が5質量%となるように、さらにプロピレングリコールを添加して混合物の希釈物を調製した。実施例15と同様、ヨーグルト1000gに対して、混合物の希釈物1gを添加して試験ヨーグルトを調製した。実施例15と同様にして、得られた試験ヨーグルトの「発酵感」、「酸味」、「コク味」を5名のパネラーに評価してもらい、合計点を求めた。結果を表8に示す。
Figure 2016220594
表8に示すように、実施例15および16で得られた呈味増強剤を添加した試験ヨーグルトは、ベースヨーグルトと比べて、口に含んだ際に「発酵感」、「酸味」および「コク味」について強く感じられることがわかる。特に、実施例16で得られた呈味増強剤を添加した試験ヨーグルトは、より強く感じられることがわかる。一方、比較例9では、口に含んだ際の「発酵感」、「酸味」および「コク味」の感じ方が、いずれもベースヨーグルトと変わっていないことがわかる。
(実施例17)
100gの廃糖蜜(日本甜菜製糖(株)製のH糖蜜、アミノ態窒素含有量:96mg/100g)を、オートクレーブで加熱処理した。加熱条件は実施例1と同様である。得られた加熱処理物はほとんど無味無臭のやや粘性のある液体であった。加熱処理物を室温まで冷却してイオン交換水を添加し呈味増強剤を得た(加熱処理物の濃度:25質量%)。
次に、市販の缶入りミルクコーヒー(UCC上島珈琲(株)製のUCCブレンドコーヒー)(ベースミルクコーヒー)1000gに対して、得られた呈味増強剤を1gの割合で添加し、試験ミルクコーヒーを調製した。
次に、5名のパネラーにベースミルクコーヒーと試験ミルクコーヒーを試飲してもらった。試験ミルクコーヒーについて、「甘味」、「コク味」および「ミルク感」のそれぞれを、下記の基準で評価してもらい、5名の合計点を求めた。結果を表9に示す。
<評価基準>
3点:ベースミルクコーヒーと比べて、非常に強く感じた場合。
2点:ベースミルクコーヒーと比べて、強く感じた場合。
1点:ベースミルクコーヒーと比べて、わずかであるが強く感じた場合。
0点:ベースミルクコーヒーと変わらなかった場合。
(実施例18)
20gの廃糖蜜(実施例17と同様)、および5gのL−フェニルアラニンの混合物に、溶媒として80gのプロピレングリコールを加え、オートクレーブで加熱処理した。処理条件は実施例1と同様である。得られた加熱処理物はほとんど無味無臭の粘性の無い液体であった。加熱処理物を室温まで冷却して、さらにプロピレングリコールを添加し呈味増強剤を得た(加熱処理物の濃度:5質量%)。
実施例17と同様、ミルクコーヒー1000gに対して、得られた呈味増強剤を1gの割合で添加し、試験ミルクコーヒーを調製した。実施例17と同様にして、5名のパネラーにベースミルクコーヒーと試験ミルクコーヒーとを試飲してもらった。試験ミルクコーヒーについて、「甘味」、「コク味」および「ミルク感」のそれぞれを実施例17と同様にして評価してもらい、合計点を求めた。結果を表9に示す。
(比較例10)
オートクレーブで加熱処理しなかった以外は実施例18と同様の手順で混合物の希釈物(混合物の濃度:5質量%)を得た。すなわち、20gの廃糖蜜(実施例17と同様)および5gのL−フェニルアラニンの混合物に、80gのプロピレングリコールを添加した。次いで、混合物の濃度が5質量%となるように、さらにプロピレングリコールを添加して混合物の希釈物を調製した。実施例17と同様、ミルクコーヒー1000gに対して、得られた混合物の希釈物を1gの割合で添加し、試験ミルクコーヒーを調製した。実施例17と同様にして、5名のパネラーにベースミルクコーヒーと試験ミルクコーヒーとを試飲してもらった。試験ミルクコーヒーについて、「甘味」、「コク味」および「ミルク感」のそれぞれを実施例17と同様にして評価してもらい、合計点を求めた。結果を表9に示す。
Figure 2016220594
表9に示すように、実施例17および18で得られた呈味増強剤を添加した試験ミルクコーヒーは、ベースミルクコーヒーと比べて、口に含んだ際に「甘味」、「コク味」および「ミルク感」について強く感じられることがわかる。特に、実施例18で得られた呈味増強剤を添加した試験ミルクコーヒーは、より強く感じられることがわかる。一方、比較例10では、口に含んだ際の「甘味」、「コク味」および「ミルク感」の感じ方が、いずれもベースミルクコーヒーと変わっていないことがわかる。
(実施例19)
10gの酒かすパウダー(井村屋製菓(株)製の酒粕パウダー、アミノ態窒素含有量:3600mg/100g)および100gの果糖ブドウ糖液糖の混合物を、オートクレーブで加熱処理した。加熱条件は実施例1と同様である。得られた加熱処理物はほとんど無味無臭の粘性の無い液体であった。加熱処理物を室温まで冷却してイオン交換水を添加し呈味増強剤を得た(加熱処理物の濃度:25質量%)。
次に、実施例1で用いたベース飲料(リンゴ味)1000gに対して、得られた呈味増強剤を1gの割合で添加し、試験飲料を調製した。
次に、5名のパネラーにベース飲料と試験飲料を試飲してもらった。試験飲料について、「甘味」、「果汁感」および「味の厚み」のそれぞれを、下記の基準で評価してもらい、5名の合計点を求めた。結果を表10に示す。
<評価基準>
3点:ベース飲料と比べて、非常に強く感じた場合。
2点:ベース飲料と比べて、強く感じた場合。
1点:ベース飲料と比べて、わずかであるが強く感じた場合。
0点:ベース飲料と変わらなかった場合。
(実施例20)
2gの酒かすパウダー(実施例19と同様)、18gの果糖ブドウ糖液糖、および5gのL−リジンの混合物に、溶媒として80gのプロピレングリコールを加え、オートクレーブで加熱処理した。処理条件は実施例1と同様である。得られた加熱処理物はほとんど無味無臭の粘性の無い液体であった。加熱処理物を室温まで冷却して、さらにプロピレングリコールを添加し呈味増強剤を得た(加熱処理物の濃度:5質量%)。
実施例19と同様、ベース飲料1000gに対して、得られた呈味増強剤を1gの割合で添加し、試験飲料を調製した。実施例19と同様にして、5名のパネラーにベース飲料と試験飲料とを試飲してもらった。試験飲料について、「甘味」、「果汁感」および「味の厚み」のそれぞれを実施例19と同様にして評価してもらい、合計点を求めた。結果を表10に示す。
(比較例11)
オートクレーブで加熱処理しなかった以外は実施例20と同様の手順で混合物の希釈物(混合物の濃度:5質量%)を得た。すなわち、2gの酒かすパウダー(実施例19と同様)、18gの果糖ブドウ糖液糖、および5gのL−リジンの混合物に、80gのプロピレングリコールを添加した。次いで、混合物の濃度が5質量%となるように、さらにプロピレングリコールを添加して混合物の希釈物を調整した。実施例19と同様、ベース飲料1000gに対して、得られた混合物の希釈物を1gの割合で添加し、試験飲料を調製した。実施例19と同様にして、5名のパネラーにベース飲料と試験飲料とを試飲してもらった。試験飲料について、「甘味」、「果汁感」および「味の厚み」のそれぞれを実施例19と同様にして評価してもらい、合計点を求めた。結果を表10に示す。
Figure 2016220594
表10に示すように、実施例19および20で得られた呈味増強剤を添加した試験飲料は、ベース飲料と比べて、口に含んだ際に「甘味」、「果汁感」および「味の厚み」について強く感じられることがわかる。特に、実施例20で得られた呈味増強剤を添加した試験飲料は、より強く感じられることがわかる。一方、比較例11では、口に含んだ際の「甘味」、「果汁感」および「味の厚み」の感じ方が、いずれもベース飲料と変わっていないことがわかる。

Claims (8)

  1. 飲食物に添加して、飲食物の呈味を増強させるための呈味増強剤であって、
    前記飲食物に原材料として含有または非含有の食品を、0.08〜0.2MPaの加圧条件下にて110〜130℃で加熱処理して得られる加熱処理物を含有する呈味増強剤。
  2. 前記食品が、搾汁、ペースト、乾物、エキスまたは調味料の形態に加工されたものである請求項1に記載の呈味増強剤。
  3. 前記加熱処理物が、前記食品と、アミノ酸、ペプチドおよびタンパク質の少なくとも1種とを混合し、加熱処理して得られたものである請求項1または2に記載の呈味増強剤。
  4. 前記加熱処理物が、前記食品と糖類とを混合し、加熱処理して得られたものである請求項1または2に記載の呈味増強剤。
  5. 前記加熱処理物が、前記食品と、アミノ酸、ペプチドおよびタンパク質の少なくとも1種と、糖類とを混合し、加熱処理して得られたものである請求項1または2に記載の呈味増強剤。
  6. 前記加熱処理が、水、プロピレングリコール、グリセリンおよびグリセリン脂肪酸エステルからなる群より選択される少なくとも1種の溶媒中で行われる請求項1〜5のいずれかに記載の呈味増強剤。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の呈味増強剤を含有する飲食物。
  8. 前記呈味増強剤が、0.0001〜10質量%の割合で含有される請求項7に記載の飲食物。
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