JP2016218246A - レンズ鏡筒および光学機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】鏡筒ベース部側の回路基板と可動部側の電動ユニットをフレキシブル配線板で接続可能としたレンズ鏡筒を提供する。
【解決手段】レンズ鏡筒20は、鏡筒ベース部3,6に固定された電気回路基板と、電気回路基板に対して光軸方向に移動可能な第1の可動部10と、第1の可動部とともに光軸方向に移動可能な電動ユニット12と、電気回路基板と電動ユニットとを接続するフレキシブル配線板15とを有する。鏡筒ベース部はフレキシブル配線板のうち被保持部分を保持する配線板保持部9を有し、第1の可動部はフレキシブル配線板のうち電動ユニット側の被ガイド部分をガイドする配線板ガイド部11を有する。フレキシブル配線板は、被保持部分と被ガイド部分との間の中間部分を光軸方向に延びるように補強する補強部16を有する。補強部は、第1の可動部の移動に伴って配線板ガイド部に重なる範囲で移動する。
【選択図】図4

Description

本発明は、鏡筒ベース部に固定された回路基板と可動部とともに光軸方向に移動する電動ユニットとを電気的に接続するフレキシブル配線板を有するレンズ鏡筒に関する。
上記のようレンズ鏡筒では、フレキシブル配線板の一部に光軸方向にU字形に曲げ返された曲げ部(以下、U曲げ部という)を設け、可動部および電動ユニットの移動に伴って該U曲げ部が移動するようにフレキシブル配線板を配置している。これにより、移動する電動ユニットと鏡筒ベース部に固定された回路基板との間隔の変化が吸収される。
特許文献1には、光軸方向に移動する第1進退筒と、その内側にて光軸方向に進退する第2進退筒と、第2進退筒の内側に配置されて光軸方向に延びる延出部を備えた直進ガイド筒とを有するレンズ鏡筒が開示されている。このレンズ鏡筒では、フレキシブル配線板を、第1進退筒の外側からその後端部を跨いで第2進退筒の後端部に導き、次に延出部に沿って前方に導き、その後に該延出部の前端にて後方に折り返し、さらにU曲げ部にて前方に曲げ返している。曲げ返されたフレキシブル配線板は、電動ユニットとしてのシャッタブロックに接続されている。
また、特許文献2には、固定筒に取り付けられたFPC保持台にフレキシブルプリント配線板を固定し、その前方にてフレキシブル配線板を後方に折り返した後にU曲げ部にて前方に曲げ返したレンズ鏡筒が開示されている。U曲げ部にて前方に曲げ返されたフレキシブルプリント配線板は、移動筒により保持された電動ユニットとしての絞りユニットに接続されている。
さらに、特許文献3には、移動筒に保持されてフレキシブルプリント基板を光軸方向にガイドする第1の支持部材と、固定部に固定されてフレキシブルプリント基板を光軸方向にガイドする第2の支持部材とを有するレンズ鏡筒が開示されている。このレンズ鏡筒では、フレキシブル配線板を、第1の支持部材とこれよりも径方向外側に配置された第2の支持部材との間にU曲げ部が挟まれるように配置して、移動筒により保持された電動ユニットとしての絞りユニットに接続している。移動筒と固定部との間には他の移動筒が配置されてり、第1の支持部材は、該他の移動筒の径方向外側に配置されている。
実開平7−032607号公報 特開平8−254646号公報 特開平5−134161号公報
しかしながら、特許文献1にて開示されているように電動ユニットの径方向外側にフレキシブルプリント配線板のU曲げ部が配置される構成は、電動ユニットの径方向外側にスペース的な制約があるレンズ鏡筒においては採用することができない。また、特許文献2にて開示されたようなフレキシブル配線板の配置は、移動筒の後方に該移動筒と同程度の外径を有する他の移動筒が配置されるレンズ鏡筒においては該他の移動筒とフレキシブル配線板とが干渉するため、採用することができない。
特許文献3にて開示されたレンズ鏡筒では、第2の支持部材が固定部から光軸方向に長く延びてU曲げ部から固定部に向かって延びるフレキシブル配線板の全体をガイドする。このため、レンズ鏡筒内のスペースのうちかなり大きな部分が第2の支持部材によって占められる。しかも、上述した他の移動筒の径方向外側に配置された第1の支持部材と第2の支持部材との間にフレキシブル配線板のU曲げ部を挟み込む。このため、レンズ鏡筒が径方向に大型化する。
本発明は、電動ユニットの周囲にスペース的な制約がある場合や可動部と電気回路基板との間に他の可動部がある場合でも、径方向の大型化を抑えつつ電気回路基板と可動部側の電動ユニットとをフレキシブル配線板で接続可能としたレンズ鏡筒を提供する。
本発明の一側面としてのレンズ鏡筒は、鏡筒ベース部と、該鏡筒ベース部に固定された電気回路基板と、電気回路基板に対して光軸方向に移動可能な第1の可動部と、第1の可動部とともに光軸方向に移動可能な電動ユニットと、電気回路基板と電動ユニットとを電気的に接続するフレキシブル配線板とを有する。鏡筒ベース部は、フレキシブル配線板のうち電気回路基板側の被保持部分を保持する配線板保持部を有し、第1の可動部は、フレキシブル配線板のうち電動ユニット側の被ガイド部分を光軸方向に延ばすようにガイドする配線板ガイド部を有する。フレキシブル配線板は、該フレキシブル配線板のうち被保持部分と被ガイド部分との間の中間部分を光軸方向に延びるように補強する補強部を有している。そして、補強部は、第1の可動部の光軸方向での移動に伴い、配線板ガイド部に対して重なる範囲で移動することを特徴とする。
なお、上記レンズ鏡筒を有する光学機器も、本発明の他の一側面を構成する。
本発明によれば、レンズ鏡筒内の少ないスペースの中で鏡筒ベース部側の電気回路基板と可動部側の電動ユニットとをフレキシブル配線板で接続することができる。このため、電動ユニットの周囲にスペース的な制約がある場合や可動部と電気回路基板との間に他の可動部がある場合でも、レンズ鏡筒の径方向の大型化を抑えつつフレキシブル配線板を配置することができる。
本発明の実施例1であるレンズ鏡筒の一部の分解斜視図。 (a)はWIDE状態にある実施例1のレンズ鏡筒の断面図、(b)はTELE状態にある実施例1のレンズ鏡筒の断面図。 (a)はWIDE状態にある実施例1のレンズ鏡筒の部分断面図、(b)はTELE状態にある実施例1のレンズ鏡筒の部分断面図。 (a)は図3(a)の部分断面図、(b)は図3(b)の部分断面図。 (a)はWIDE状態にある本発明の実施例2であるレンズ鏡筒の部分断面図、(b)はTELE状態にある実施例2のレンズ鏡筒の部分断面図。 (a)は図5(a)の部分断面図、(b)は図5(b)の部分断面図。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
図1には、本発明の実施例1である交換レンズ(光学機器)20に含まれるレンズ鏡筒を分解して示している。また、図2(a),(b)にはそれぞれ、WIDE状態およびTELE状態にあるレンズ鏡筒の光軸に沿った断面を示している。図3(a),(b)にはそれぞれ、図2(a),(b)に示したレンズ鏡筒のうちFPCガイド構造の一部を拡大した断面を示している。以下の説明において、レンズ鏡筒における光軸方向の被写体側(各図の左側を前側といい、像側(各図の右側)を後側という。また、光軸方向に直交する方向を径方向という。
これらの図において、1は不図示のカメラ本体と機械的に接続されるマウントであり、3は固定筒である。2はマウント1と固定筒3との間の隙間を埋めるマウントリングである。4は固定筒3に固定保持された電気回路基板としての制御基板である。制御基板4には、カメラ本体側の電気接点と接続される接点ブロック4bが設けられている。
6は固定筒3に固定され、光軸方向に延びる直進ガイド溝部が設けられた案内筒である。固定筒3と案内筒6とによりレンズ鏡筒の本体部としての鏡筒ベース部が構成される。
7は案内筒6に対して光軸方向での定位置にて光軸回りで回転可能に保持されたカム環である。カム環7には、該カム環7が回転した際に後述する第1の移動筒および第2の移動筒をそれぞれ光軸方向に移動させるための第1のカム溝部および第2のカム溝部が設けられている。カム環7は、固定筒3により光軸方向の定位置にて光軸回りで回転可能に保持されたズームリング5とズームキー8を介して結合しており、ズームリング5と一体的に回転する。
10は光軸方向、すなわち制御基板4に対して離れる側と近づく側に移動可能な第1の移動筒(第1の可動部)である。14は第1の移動筒10と制御基板4との間に配置され、第1の移動筒10とは独立して光軸方向に移動可能な第2の移動筒である。
第1の移動筒10は、第1変倍レンズ群L1を保持している。第2の移動筒14は、第2変倍レンズ群L2を保持している。
12は第1の移動筒10に取り付けられて第1の移動筒10とともに光軸方向に移動可能な電動ユニットとしての電磁絞りユニットである。13は第1の移動筒10に取り付けられて第1の移動筒10とともに光軸方向に移動可能なメカニカル絞りである副絞りユニットである。なお、第2の移動筒14は、第2変倍レンズ群L2を保持するレンズ保持部14aから前側に延びる円筒部14bを有しており、該円筒部14bの内側に第1の移動筒10および電磁絞りユニット12が配置されている。第2の移動筒14のうちレンズ保持部14aが、第2の可動部に相当する。
第1の移動筒10に設けられたカムフォロア10bは、第2の移動筒14の円筒部14bに形成された貫通溝部14dを貫通してカム環7の第1のカム溝部7aおよび案内筒6の直進ガイド溝部6aに係合している。第2の移動筒14に設けられたカムフォロア14cはカム環7の第2のカム溝部7bおよび案内筒6の直進ガイド溝部6bに係合している。このため、カム環7が回転することで、第1および第2のカム溝部7a,7bのリフトに応じて第1および第2の移動筒10,14がそれぞれ光軸方向に移動する。
15は制御基板4と電磁絞りユニット12とを電気的に接続するフレキシブル配線板としてのフレキシブルプリント基板(以下、FPCという)である。FPC15は、制御基板4に実装されたコネクタ4aを介して、制御基板4からのモータ駆動信号を電磁絞りユニット12の駆動モータ12aに供給する。また、FPC15は、コネクタ4aを介して、電磁絞りユニット12の開口状態を検出するフォトインタラプタに対して発光のための電源を供給するとともに、フォトインタラプタからの受光信号を制御基板4に伝達する。
以下、図4(a),(b)を併せ用いてFPC15に関連する構成について説明する。図4(a),(b)はそれぞれ、WIDE状態とTELE状態におけるFPC15の後述するU曲げ部の周辺を拡大して示している。
案内筒6(つまりは鏡筒ベース部)には、該案内筒6に配線板保持部を形成するようにFPC保持部材9が取り付けられている。FPC15のうち制御基板4(コネクタ4a)への接続端の近傍部分(電気回路基板側の被保持部分:以下、基板側部分という)は、前側に延びるようにFPC保持部材9に後述する補強部材16とともに両面テープにより固定される。これにより、FPC15のうち基板側部分は、FPC保持部材9によって保持される。
一方、FPC15のうち電磁絞りユニット13への接続端の近傍部分(以下、絞り接続部分という)は、第1の移動筒10に設けられたFPC固定部10aに不図示の両面テープによって固定されて後側に延びている。そして、FPC15のうちFPC固定部10aから延出した部分は、一旦前方に折り返された後、後方に向かってU字形に曲げ返されたU曲げ部15aを形成し、その後、制御基板4に向かって後方に延伸されている。
第1の移動筒10には、FPC15が径方向外側に広がらないように制限する配線板ガイド部を形成するFPCガイド部材11が取り付けられている。FPCガイド部材11は、FPC15における基板側部分とU曲げ部15aとの間の部分のうち電磁絞りユニット13側の一部(電動ユニット側の被ガイド部分:以下、絞り側部分という)を光軸方向に延びるようにガイドする。FPCガイド部材11におけるFPC15に面する部分には、後述する補強部材16の摺動による抵抗を減じるためのレール11bが形成されている。
FPC15のU曲げ部15aは、第1の移動筒10(FPC固定部10a)とFPCガイド部材11との間に形成されている。そして、U曲げ部15aにて後方に曲げ返されたFPC15は、副絞りユニット13とFPCガイド部材11との間に形成された隙間を通って制御基板4側に延伸される。
FPC15のうち基板側部分と絞り接続部分との間のフレキシブル部分のうち上述した基板側部分とU曲げ部15aとの間の部分には、この部分を光軸方向に延びるように補強する補強部を形成する補強部材16が接着または両面テープにより取り付けられている。補強部材16のうち後端部は、FPC保持部材9に両面テープにより固定されている。補強部材16は、PET材により形成されている。
図2(a)、図3(a)および図4(a)に示すWIDE状態は第1の移動筒10が制御基板4に最も近づいた状態であり、図2(b)、図3(b)および図4(b)に示すTELE状態は第1の移動筒10が制御基板4から最も離れた状態である。
図3(a),(b)において、11aはFPCガイド部材11の光軸方向の長さを示し、16aは補強部材16の光軸方向の長さを示す。補強部材16は、第1の移動筒10がWIDE状態とTELE状態との間で移動することに伴って、第1の移動筒10に取り付けられたFPCガイド部材11(レール部11b)に対して光軸方向に摺動する。言い換えれば、補強部材16は、第1の移動筒10の光軸方向での移動に伴い、FPCガイド部材11に対して重なる(レール部11bに接触する)範囲で移動する。また、補強部材16は、TELE状態において、その前端部が第1の移動筒10に取り付けられたFPCガイド部材11に重なる長さを有する。
補強部材16は、FPC15とは別部品であるため、その厚みや材料を任意に選択することで必要な剛性を確保することができる。
また、FPCガイド部材11と第2の移動筒14との間には、制御基板4側に延伸されたFPC15および補強部材16が通過できる隙間が設けられている。
図2(a)、図3(a)および図4(a)に示すWIDE状態では、FPC15のU曲げ部15aは電磁絞りユニット12に最も接近した位置にある。また、案内筒6に取り付けられたFPC保持部材9は、第1の移動筒10に取り付けられたFPCガイド部材11と径方向での位置がほぼ同じであり、光軸方向においてFPCガイド部材11に最も接近した位置にある。
ここで、ユーザがズームリング5を操作してズームキー8を介してカム環7を回転させると、第1の移動筒10が制御基板4から光軸方向において離れる側に移動する。これに伴い、FPC15のU曲げ部15aも、電磁絞りユニット12から離れる方向に第1の移動筒10の1/2の速度で移動する。この際、FPCガイド部材11もFPC保持部材9から光軸方向において離れる側に移動し、FPC15に取り付けられた補強部材16はFPCガイド部材11に対して摺動する。補強部材16は、FPCガイド部材11がFPC保持部材9から離れた状態で、FPC15のフレキシブル部分のうちFPC保持部材9により保持された基板側部分とFPCガイド部材11によりガイドされている絞り側部分との間の中間部分の弛みを防止する。
そして、図2(b)、図3(b))および図4(b)に示すTELE状態においてFPCガイド部材11はFPC保持部材9から最も離れた位置に移動するが、このときでも補強部材16の前端部(一部)はFPCガイド部材11に重なっている。したがって、FPC15のうち上記中間部分を確実に光軸方向に延びる形状に保持することが可能である。これにより、第1の移動筒10と制御基板4との間に第2の移動筒14が配置されている場合でも、案内筒6およびカム環7の径を大きくすることなく、少ないスペースで制御基板4と電磁絞りユニット12とを電気的に接続するFPC15を配置することができる。
この結果、レンズ鏡筒の径方向での大型化を抑えることができ、小径のレンズ鏡筒を実現することができる。しかも、FPCガイド部材11がFPC保持部材9から最も離れた位置にある状態でも補強部材16の前端部がFPCガイド部材11に重なっている。このため、レンズ鏡筒に衝撃が加わる等してもFPC15がFPCガイド部材11から脱落することを回避することができる。
なお、本実施例では、補強部材16がFPC15に対して別部品として取り付けられた場合について説明した。しかし、補強部材16を取り付けたFPC15に代えて、FPCのフレキシブル部分のうちU曲げ部と基板側部分との間の部分の厚みを他の部分よりも厚くしたり、同部分に補強材を埋め込んだりして、補強部を一体成形したFPCを用いてもよい。
また、本実施例では、FPC保持部材9を案内筒6に別部品として取り付け、FPCガイド部材11を第1の移動筒10に別部品として取り付けた場合について説明した。しかし、配線板保持部を案内筒6に一体成形したり、配線板ガイド部を第1の移動筒10に一体成形したりしてもよい。
さらに、本実施例では、補強部材16の材料としてPET材を用いた場合について説明したが、PET材以外の樹脂材料や金属等、他の材料を用いてもよい。
また、本実施例では、第1の移動筒10に副絞りユニット13が取り付けられ、さらに第1の移動筒10と制御基板4との間に第2の移動筒14が配置されている場合について説明した。しかし、これらが設けられていないレンズ鏡筒も本発明の実施例に含まれる。
さらに、本実施例では、第1の移動筒10により保持されて該第1の移動筒10とともに光軸方向に移動する電動ユニットとして電磁絞りユニット12を用いる場合について説明した。しかし、電動ユニットとして他のもの、例えば手振れによる像振れを補正するためにレンズを光軸方向に対してシフトさせる防振ユニットや焦点調節動作のためのリニアアクチュエータの一部を構成するコイルユニットを用いてもよい。
また、本実施例では、マウント1を介してカメラ本体に着脱される交換レンズのレンズ鏡筒について説明した。しかし、本実施例と同様のFPCガイド構造を有するレンズ鏡筒を、レンズ一体型のカメラ(コンパクトデジタルカメラやビデオカメラ等)の撮像装置(光学機器)に用いてもよい。
次に、本発明の実施例2について説明する。本実施例の基本的な成は実施例1と同様であり、実施例1と共通する構成要素については実施例1と同符号を付して説明に代える。本実施例では、FPC115におけるフレキシブル部分のうちU曲げ部115aとなる箇所にも補強部材116が取り付けられている。しかし、フレキシブル部分のうちU曲げ部115aとなった部分は、FPCガイド部材11に重なっている(レール部11bに接触している)補強部材116から離れる(分かれる)ことができる。この構成により、補強部材116の光軸方向での長さ(FPCガイド部材11に重なる長さ)を実施例1よりも長くすることができる。
図5(a),(b)にはそれぞれ本実施例のレンズ鏡筒のWIDE状態とTELE状態でのFPCガイド構造を示し、図6(a),(b)はWIDE状態とTELE状態におけるU曲げ部115aの周辺を拡大して示している。図5(a),(b)において、116aは補強部材116の光軸方向での長さを示している。
図6(a)に詳しく示すように、FPCガイド部材11がFPC保持部材9に最も近づいたWIDE状態では、FPC115のフレキシブル部分のうち電磁絞りユニット12側の一部がU曲げ部115aになり、補強部材116の前側部分116bから離れる。
一方、図6(b)に詳しく示すように、FPCガイド部材11がFPC保持部材9から最も離れたTELE状態では、FPC115のフレキシブル部分におけるWIDE状態にて補強部材116から離れていた部分が補強部材116に接触する(重なる)。これにより、第1の移動筒10が最も制御基板4から離れた状態でも、補強部材116における実施例1よりも光軸方向にて長い部分をFPCガイド部材11に対して重ねることができる。実施例1において図3(b)に示したFPCガイド部材11と補強部材16との重なり量に対して、図5(b)に示すFPCガイド部材11と補強部材116との重なり量が大きい。このようにFPCガイド部材11と補強部材116との重なり量が大きくなることで、レンズ鏡筒に衝撃が加わる等した際のFPC115のFPCガイド部材11からの脱落を、実施例1よりも確実に回避することができる。
なお、本実施例においても、補強部材116を取り付けたFPC115に代えて、補強部を一体成形したFPCを用いてもよい。この場合、FPCのうちWIDE状態にてU曲げ部となる部分が補強部から離れられる構成とすればよい。
以上説明したように、上記各実施例によれば、レンズ鏡筒内の少ないスペースの中で制御基板4と電磁絞りユニット12とをFPC15,115で接続することができる。このため、電磁絞りユニット12の周囲にスペース的な制約があるとともに第1の移動筒10と制御基板4との間に第2の移動筒14があるにもかかわらず、レンズ鏡筒の径方向の大型化を抑えつつFPC15,115を配置することができる。
以上説明した各実施例は代表的な例にすぎず、本発明の実施に際しては、各実施例に対して種々の変形や変更が可能である。
4 制御基板
6 案内筒
9 FPC保持部材
10 第1の移動筒
11 FPCガイド部材
12 電磁絞りユニット
15,115 フレキシブルプリント配線板
15a,115a U曲げ部
16,116 補強部材

Claims (6)

  1. 鏡筒ベース部と、
    前記鏡筒ベース部に固定された電気回路基板と、
    前記電気回路基板に対して光軸方向に移動可能な第1の可動部と、
    前記第1の可動部とともに前記光軸方向に移動可能な電動ユニットと、
    前記電気回路基板と前記電動ユニットとを電気的に接続するフレキシブル配線板とを有し、
    前記鏡筒ベース部は、前記フレキシブル配線板のうち前記電気回路基板側の被保持部分を保持する配線板保持部を有し、
    前記第1の可動部は、前記フレキシブル配線板のうち前記電動ユニット側の被ガイド部分を前記光軸方向に延ばすようにガイドする配線板ガイド部を有し、
    前記フレキシブル配線板は、該フレキシブル配線板のうち前記被保持部分と前記被ガイド部分との間の中間部分を前記光軸方向に延びるように補強する補強部を有しており、
    前記補強部は、前記第1の可動部の前記光軸方向での移動に伴い、前記配線板ガイド部に対して重なる範囲で移動することを特徴とするレンズ鏡筒。
  2. 前記第1の可動部と前記電気回路基板との間に、前記光軸方向に移動可能な第2の可動部を有することを特徴とする請求項1に記載のレンズ鏡筒。
  3. 前記第1の可動部が前記電気回路基板から前記光軸方向にて最も離れた状態において、前記補強部の一部が前記配線板ガイド部に重なることを特徴とする請求項1または2に記載のレンズ鏡筒。
  4. 前記フレキシブル配線板は、前記被ガイド部分と前記電動ユニットへの接続端との間に前記光軸方向において曲げ返された曲げ部を有しており、前記第1の可動部の前記光軸方向への移動に伴って前記曲げ部が移動することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のレンズ鏡筒。
  5. 前記フレキシブル配線板のうち前記曲げ部となる部分にも前記補強部が設けられており、
    前記曲げ部となった部分は前記補強部から離れることを特徴とする請求項4に記載のレンズ鏡筒。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載のレンズ鏡筒を有することを特徴とする光学機器。
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