JP2007047448A - 光学機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 可動ユニットと電気回路部とを積層FPCで接続し、該積層FPC(接続部)の幅寸法を小さく抑えつつ、該接続部の形状変化に対する耐久性能を向上させる。
【解決手段】 光学機器は、該光学機器内で移動する可動ユニット35と、該可動ユニットに電気的に接続される電気回路部37と、該可動ユニットおよび電気回路部間を接続する積層フレキシブル配線板51とを有する。該積層フレキシブル配線板は、それぞれ複数の導体層が絶縁層を介して積層され、可動ユニットに取り付けられる第1の積層部51aおよび電気回路部に接続される第2の積層部51bと、第1および第2の積層部間を接続し、可動ユニットの移動に伴って形状が変化する接続部51cとを有する。接続部は、それぞれ単一の導体層101′の両面に絶縁層103′,104が形成され、積層方向において互いに分離した第1の接続層51c1および第2の接続層51c2を有する。
【選択図】 図8

Description

本発明は、レンズ装置、ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ等の光学機器に関し、さらに詳しくは、可動ユニットと電気回路部とを積層フレキシブル配線板を用いて接続した光学機器に関するものである。
光学機器内に配置された防振ユニットや絞りユニット等の可動ユニットは、該可動ユニットの駆動を制御するCPU等の電子部品が実装された電気回路基板(以下、メイン基板という)に対して、フレキシブルプリント配線板を用いて接続される。特に、光軸方向に移動する可動ユニットとメイン基板とを接続する場合には、フレキシブルプリント配線板の1箇所又は複数箇所にUターン部を形成することが多い。これにより、可動ユニットの光軸方向の移動に伴って該Uターン部の形状が変化し、可動ユニットの自由な動きを許容しつつ、電気的接続を確保することができる。
一方、光学機器のコンパクト化を図るために、機器内のスペース効率を上げる必要がある。例えば、防振ユニットにおいては、防振駆動用の電子部品が実装されている実装部を積層フレキシブルプリント配線板で構成し、該積層フレキシブルプリント配線板を構成する複数の導体層の一部を延出させて、メイン基板に接続する接続部を形成している。これによれば、実装部と接続部間を接続するためのコネクタや半田付け部をなくする又は少なくすることができるので、大幅なコンパクト化を達成することができる(例えば、特許文献1参照)。
また、特許文献2には、積層フレキシブルプリント配線板の中間に積層方向に分離した接続部を設け、該接続部の曲げ性を向上させた技術が開示されている。
特開平11−174509号公報(段落0040、図2等) 特開平07−147488号公報(段落0009,0013、図1,3等)
しかしながら、特許文献1において開示された光学機器では、メイン基板との接続部が1層で構成されており、防振ユニットとメイン基板間の配線数が多いと、該接続部の幅寸法が大きくなってしまう。このため、光学機器内のスペース効率を十分に上げることが難しい。
また、特許文献2において開示された積層フレキシブルプリント配線板では、接続部が2層で構成されているが、各層が、絶縁体層を挟んだ2つの導体層とそれらの外側を覆うカバーレイ(絶縁層)とを有するいわゆる両面基板構造に形成されている。光学機器内において、この接続部の曲げ形状が変化しない場合には、このような両面基板構造であっても問題はない。
しかし、積層フレキシブルプリント配線板が可動ユニットとメイン基板との間の接続に用いられ、接続部の形状が頻繁に変化する場合において該接続部の各層が両面基板構造を有すると、少ない変形回数でも導体層の疲労断線が発生し易いという問題がある。これは、曲げられた接続部の外側導体層と内側導体層の曲率が異なることに起因すると考えられる。接続部の耐久力を上げるには、曲げ形状の曲率をかなり大きく設定すればよいが、これでは接続部の可動スペースを大きく確保しなければならず、光学機器内のスペース効率が悪化してしまう。
本発明は、可動ユニットと電気回路部とを積層FPCで接続し、該積層FPC(接続部)の幅寸法を小さく抑えつつ、該接続部の形状変化に対する耐久力を向上させることにより、コンパクト化を実現できる光学機器を提供することを目的の1つとしている。
本発明の一側面としての光学機器は、該光学機器内で移動する可動ユニットと、該可動ユニットに電気的に接続される電気回路部と、該可動ユニットおよび電気回路部間を接続する積層フレキシブル配線板とを有する。該積層フレキシブル配線板は、それぞれ複数の導体層が絶縁層を介して積層され、可動ユニットに取り付けられる第1の積層部および電気回路部に接続される第2の積層部と、第1および第2の積層部間を接続し、可動ユニットの移動に伴って形状が変化する接続部とを有する。そして、接続部は、それぞれ単一の導体層の両面に絶縁層が形成され、積層方向において互いに分離した第1の接続層および第2の接続層を有することを特徴とする。
本発明によれば、接続部における第1および第2の接続層をそれぞれ単層の導体層を有する、いわゆる片面基板構造で形成しているので、接続部の曲率を小さくしても該接続部の形状変化に対する耐久力(断線防止性能)を向上させることができる。しかも、接続部を2層以上の接続層で構成するため、接続部を1層で構成する場合に比べて接続部の幅寸法を小さくすることができる。したがって、この積層フレキシブル配線板を可動ユニットと電気回路部との接続に用いることにより、光学機器内のスペース効率を向上させることができ、光学機器をよりコンパクト化することができる。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
図1〜図7には、本発明の実施例である光学機器としてのズームレンズ鏡筒を示している。このズームレンズ鏡筒は、図1に示すように、CCDセンサやCMOSセンサ等の撮像素子101を備えた一眼レフデジタルカメラ(以下、カメラ本体という)100又はフィルムを使用する一眼レフフィルムカメラに対して着脱可能な交換レンズである。
図1は、本実施例のズームレンズ鏡筒の広角(WIDE)端での構成を示す側面外観図であり、図2は望遠(TELE)端での構成を示す側面外観図である。また、図3は、該ズームレンズ鏡筒のWIDE端における内部構成を示す断面図であり、図4はTELE端における内部構成を示す断面図である。
本実施例のレンズ鏡筒は、焦点距離範囲が24mm〜105mmのズームレンズであり、ズームリング7の回転操作に連動してカム環30を案内筒29に対して光軸方向定位置で回転させることにより、焦点距離が変化する。
L1は1群レンズユニットであり、1群保持枠19に保持されている。1群保持枠19は、その外周に配置された移動筒1に不図示のビスにより一体的に固定されている。
移動筒1は、直進筒24に不図示のビスで固定されている。案内筒29には、光軸方向に延びるように直進溝(図示せず)が形成されており、カム環30には第1のカム溝(図示せず)が形成されている。これら直進溝と第1のカム溝には、直進筒24に一体的に固定された直進カムフォロワ(図示せず)が係合している。これにより、カム環30の回転に伴い、WIDE端とTELE端との間で、移動筒1およびこれに保持された第1レンズユニットL1が光軸方向に移動する。なお、1群鏡筒19は移動筒1に対してビスで固定される前に、位置調整ができる構成となっている。
L2は2群レンズユニットであり、2群鏡筒27に保持されている。2群鏡筒27の外周部には、不図示のカムフォロワ部とキー連動部27aとが形成されており、それぞれフォーカスカム環28の内周に形成されたカム28aとフォーカスユニット40内のフォーカスキー40bと係合している。これにより、2群鏡筒27は、フォーカスユニット40の出力によりフォーカスキー40bが回転した際に、これに連動したカム28aとカムフォロワ部とのカム作用によって、光軸回りで回転しながら光軸方向に移動する。
本実施例のレンズ鏡筒は、いわゆるインナーフォーカスレンズであり、焦点距離に応じて焦点調節のための2群レンズユニットL2の移動量を異ならせる必要がある。つまり、焦点距離に応じてフォーカスカム28aの使用位置を変える必要がある。
フォーカスカム環28に一体的に設けられたカムフォロア部(図示せず)は、カム環30に光軸方向に延びるように形成された連動溝と案内筒29に形成された補正カムとに係合している。これにより、フォーカスカム環28は、カム環30とともに光軸回りで回転しながら光軸方向に移動する。このような構成により、フォーカスカム28aの使用位置を焦点距離の変化に応じて変化させてもピントずれを生じさせない位置に2群レンズユニットL2を移動させることができる。
L3は3群レンズユニットであり、3群鏡筒32に保持されている。3群鏡筒32の被写体側(以下、前側ともいう)には、副絞りユニット31が固定されている。L4は4群レンズユニットであり、4群鏡筒34に保持されている。
4群鏡筒34の前側には、本レンズ鏡筒の開口径を決める絞りユニット33が固定されている。また、4群鏡筒34の像面側(以下、後側ともいう)には、周方向等間隔に設けられた3本の接続部34aが延びており、その後端には7群鏡筒36が不図示のビスにより固定されている。
また、4群鏡筒34の前側端面には、絞りユニット33を挟んで3群鏡筒32が固定されている。さらに、4群鏡筒34の外周面には、周方向等間隔の3箇所に不図示のカムフォロワが固定されている。このカムフォロワは、カム環30に形成された第2のカム溝(図示せず)と、案内筒29に形成された直進溝(図示せず)とに係合している。これにより、3群,4群および7群レンズユニットL3,L4,L7はカム環30の回転に伴って一体的に光軸方向に移動する。
また、案内筒29に設けられたカムによって副絞りユニット31内の回転部材が回転し、副絞りの開口径が焦点距離によって変化してFナンバーの変動を抑えている。
L5はシフトレンズユニットであり、防振ユニット35を構成している鏡筒に保持されている。防振ユニット35は、コイルとマグネットにより構成されるアクチュエータによってシフトレンズユニットL5を光軸に略直交する方向に駆動する。また、防振ユニット35のベース部材の後側には、6群鏡筒35aが3本のビス35bによって固定されている。防振ユニット35の外周における周方向3箇所には、不図示のカムフォロワが固定されている。これらのカムフォロアは、カム環30に形成された第3のカム溝(図示せず)と、案内筒29に形成された直進溝(図示せず)とに係合している。これにより、カム環30の回転に伴い、5群および6群レンズユニットL5,L6が光軸方向に一体的に移動する。なお、本実施例に用いられている防振ユニット35は、公知の構成を有しており、その内部構成および詳細な制御に関しての説明は省略する。
また、本実施例において、光軸方向にも移動する可動ユニットとしての防振ユニット35の前面には、積層フレキシブルプリント配線板51の第1の積層部が取り付けられている。この積層フレキシブルプリント配線板51については後述する。
7群レンズユニットL7は、7群鏡筒36によって保持されており、7群鏡筒36は、前述したように3群鏡筒34の接続部の後端に固定されている。
以上のように構成されたレンズ鏡筒では、撮影者がズームリング7を回転させると、不図示の連動キーによってカム環30が一緒に回転する。カム環30は、案内筒29とバヨネット結合しているため、案内筒に対しては定位置で回転する。
案内筒29は、本レンズ鏡筒における固定部を構成し、固定継筒5、外装環8およびカメラ本体100に装着するためのマウント9と一体的に構成されている。
17はマウント9の内側に配置された裏蓋であり、レンズ鏡筒内の内面反射を防止するための部材である。
10はシーリングゴムであり、マウント9がカメラ本体100に装着される際に、該カメラ本体100と当接して、マウント9付近の防水防滴性を確保する。
また、16はカメラ本体100側との通信を行う接点ブロックであり、レンズ鏡筒の制御を行うCPU(図示せず)が実装されているメイン実装基板37にフレキシブルプリント配線基板38を介して接続されている。
40は、いわゆる振動型モータを駆動源とするフォーカスユニットであり、案内筒29に固定されている。フォーカスユニット40のベース部材の先端40aには、固定筒23が固定されている。
固定筒23とフォーカスユニット40の間のスペースには、レンズ鏡筒の垂直(ピッチ)方向および水平(ヨー)方向の振動を検出するための2つの振動ジャイロ43がその周囲を固定筒23とフォーカスユニット40によって囲まれるように保持されている。このような配置により、振動ジャイロ43に対して騒音等の外乱の影響が及ぶことを防止している。なお、振動ジャイロ43は不図示のFPCによってメイン実装基板37と接続されている。メイン実装基板37は、該振動ジャイロ43からの信号に基づいて防振ユニット35の駆動を制御する。
固定筒23と固定継筒5の前側端面との間にはフォーカスリング3が配置されている。フォーカスリング3の後端部は、フォーカスユニット40内の連結部に係合しており、フォーカスリング3を回転させることで、前述したフォーカスキー40bを回転させる。これにより、2群レンズユニットL2を光軸方向に移動させて、マニュアルフォーカスが行える。
フォーカスリング3の内周部にはその全周にわたって形成された溝3aがあり、この溝3aには、固定筒23の周方向等間隔の3箇所にビス26によって固定されたコロ25が係合している。これにより、フォーカスリング8は、固定筒23に対する光軸方向への移動が阻止された状態で回転操作が可能となっている。
4,6は操作ゴムであり、それぞれフォーカスリング3およびズームリング7の外周面上に形成された溝内に嵌め込まれ、各リングの操作を行い易く(滑らないように)している。
また、39は距離目盛が印刷されているシートであり、フォーカスキー40bが固定された回転環上に設けられている。該シート39上の距離目盛は、固定継筒5上に設けられた窓11を通して撮影者が確認することができる。
14はスイッチパネルであり、固定継筒5上に固定されている。スイッチパネル14には、本レンズ鏡筒の機能や動作モードを切り換えるスイッチが配置されている。例えば、フォーカス切換スイッチ12は、フォーカスリング3を使用したマニュアルフォーカスとフォーカスユニット40の駆動によるオートフォーカスとを切り換えるためのスイッチである。また、ISスイッチ13は、防振ユニット35による像振れ補正動作のオンとオフとを切り換えるためのスイッチである。
本レンズ鏡筒では、上記操作部には防水防滴構造としてシーリング部材41,42を設けたり、防水防滴油を塗布したりしている。これにより、レンズ鏡筒全体として防水防滴性能を発揮できる。
また、図3と図4から分るように、本レンズ鏡筒はズーミングによって全長が変化する構成を有する。
次に、図5〜図8を用いて、防振ユニット35に設けられた積層フレキシブルプリント配線板(以下、積層FPCという)51について詳しく説明する。図5Aには、本実施例り防振ユニット35および積層FPCのWIDE状態での様子を、図5Bには、TELE状態での様子を示している。防振ユニット35の前面には、ビス55によって積層FPC51が取り付けられている。
図6および図7には、積層FPC51の形状を示している。積層FPC51は、防振駆動用の電子部品(IC、コンデンサ、コネクタ等)52,53,54が実装された第1の積層部としての実装部51aと、メイン実装基板37上に設けられた不図示のコネクタに接続された第2の積層部としての端子部51bとを有する。実装部51aは、防振ユニット35への光束の入射を遮らず、かつ実装面積が大きく確保できるように、略リング状に形成されている。さらに、積層FPC51は、実装部51aと端子部51bとを接続する接続部51cを有する。図8は、この積層FPC51の積層構造を模式的に示している。
実装部51aは、基本的に、4つの導体層101,101′とそれらの間に設けられた絶縁層103,103′,104とが積層されて構成されている。導体層101,101′は、銅やその合金等、導電性の高い材料によって構成され、絶縁層103,103′,104はポリイミド等の電気絶縁性の高い材料によって構成されている。また、実装部51に対して離れた端子部51bも、実装部51bと同じ積層構造を有する。
実装部51aを構成する4つの導体層101,101′のうち内側の2つの導体層101′は、端子部51bまで延び、端子部51bの4つの導体層101,101′のうち内側の2つの導体層101′を構成している。以下、これら2つの導体層101′を接続導体層という。各接続導体層101′はそれぞれ、絶縁層としてのベース層103′上に形成され、また接続導体層101′のベース層103′とは反対側の面は、絶縁層としてのカバー層104によって覆われている。なお、接続導体層101′には、実装部51aと端子部51bに形成された後述するスルーホール106間を電気的につなぐ接続ライン部が複数形成されている。
実装部51aおよび端子部51bでは、向かい合わせに配置された2つのベース層103′から図8の上方向および下方向にそれぞれ、接続導体層101′、カバー層104、絶縁層103′、導体層101が順に積層されている。さらに外側の導体層101の外面には、メッキ層101aが形成され、該メッキ層101aの外面には絶縁層としてのフォトレジスト層102が形成されている。
実装部51aおよび端子部51bでは、4つの導体層101,101′はスルーホール106によって電気的に接続されている。また、外側の2つの導体層101には、電子部品52,53,54を実装するためのランド部や、該ランド部とスルーホール106とを接続する配線部が形成されている。メッキ層101aは、該ランド部やスルーホール106上に形成されている。
なお、本実施例では、最も外側の絶縁層として、カバー層ではなくフォトレジスト層102を形成している。フォトレジストはカバー層に比べて微小な隙間にも形成することができるので、カバー層を形成する場合よりも実装密度を向上させることができる。
本実施例において、各導体層101,101′とその両側の絶縁層103,103′,104とは接着により一体化されている。また、実装部51aと端子部51bにおいては、隣り合う絶縁層103,103′,104間も接着され、全ての層が一体化されている。このように、実装部51aおよび端子部51bは、4つの片面フレキシブルプリント配線板(片面FPC)を重ねて接着したものに相当する構成を有する。
但し、接続部51cにおける2つのベース層103′の間は、実装部51aに近い領域を除いて接着されていない。つまり、接続部51cのうちベース層103′間が接着されていない部分(図7および図8中に(X)で示した部分)は、該積層FPC51の積層方向において互いに分離された2つの片面FPCによって構成されていることと等価である。以下、これら2つの片面FPCに相当する部分を、接続層51c1,51c2と称する。
105は実装部51aおよび端子部51bにおいて、接続導体層101のベースとなっている2つのベース層103を接着する接着剤層(以下、接着層という)である。この接着層105は、本実施例の積層FPCにおける他の接着層107に比べて厚く形成されている。これにより、2つの接続層51c1,51c2が密着して実質的に一体化してしまうことを回避し、分離状態を維持している。
また、実装部51aに設けられた接着層105は、接続部51cにおける接続層51c1,51c2の間の一部51dまで延出している。この理由については後述する。
なお、端子部51bにおけるメイン実装基板37上のコネクタに装着される部分(図8中の右端部)は、その総厚がコネクタの仕様に合うように積層状態が調整されている。これにより、ランド層に単層FPCを補強板として貼り付ける等の工程を不要としている。
以上説明したように、本実施例の積層FPC51は、片面FPCを4層重ね合わせたものに相当する構成を有し、実装部51aおよび端子部51bでは各層間をスルーホール106で電気的に導通させている。そして、接続部51cのうち(X)の範囲においては、2層の片面FPCに相当する接続層51c1,51c2が互いに分離している。つまり、本実施例の積層FPC51は、この分離した範囲(X)においては一般的な片面FPCと同様な特性を有する積層FPCとして構成されている。
次に、この積層FPC51が組み込まれた防振ユニット35について図5Aおよび図5Bを用いて説明する。
積層FPC51の実装部51aは、防振ユニット35に取り付けられているので、ズーミング動作によって防振ユニット35とともに光軸方向に移動する。一方、端子部51bは、レンズ鏡筒の固定部に取り付けられたメイン実装基板37に接続されるため、移動しない。したがって、ズーミング時に接続部51cの曲げ状態が、図5Aの状態と図5Bの状態との間で変化することで、実装部51aと端子部51bとの間の電気的接続状態を維持している。図5Aにおいて接続部51cはいわゆるUターン形状を有し、図5Bにおいて該接続部51cは開いた状態となる。
この場合において、曲げ状態が変化する接続部51cが、それぞれ片面FPCと同じ構造を有する接続層51c1,51c2によって構成されているため、変形に対する耐性に優れている。すなわち、両面FPCで接続部を構成した場合に比べて、導体部が断線し難い構成とすることができる。
また、35dは防振ユニット35の固定部から後方に延出したFPC支持部であり、積層FPC51の接続部51cが光軸に近づく方向に変形することを防止する役割を有する。このFPC支持部35dを確実に機能させるため、本実施例では、FPC支持部35dと積層FPC51における該FPC支持部35dに支持される部分(以下、固定部分という)51dとを両面テープ55によって接着している。つまり、該固定部分51dは、接続部51cの一部でありながら形状が変化しない。
このため、図8にて説明したように、接続部51cのうち固定部分51dに関しては、接続層51c1,51c2を接着層105によって一体化している。これにより、積層FPC51を取り付けた防振ユニット35をレンズ鏡筒に組み込む際に、接続部51cのうち外側の接続層51c1が浮き上がることを防止し、組み込み性の改善を図っている。
また、接続部51cを2層の接続層51c1,51c2によって構成しているため、1層の片面FPCで構成する場合に比べて、同じ本数の接続ラインを幅が狭い接続部に配置することができる。これにより、レンズ鏡筒内での接続部51cの可動スペースを小さくすることができ、その結果、レンズ鏡筒の小型化を図ることができる。
51eは固定部分51dに形成された穴である。この穴51eを通して、防振ユニット35に設けられた偏心ピン35mを回転させることで、該防振ユニット35に保持された6群レンズユニットL6の偏心状態を調整することができる。つまり、本実施例では、積層FPC51の接続部51cを2層構成にしているため、狭い幅でありながらも接続部の有効面積を大きくとることができる。したがって、上述したように穴51eを設けても、必要本数の接続ラインを無理なく形成することができる。
図9には、接続部51cを、両面FPCで構成した場合(1),(2)と、本実施例のように2層の片面FPCで構成した場合との比較実験結果を示す。(1)は従来、防振ユニット35に取り付けられていた積層FPCを用いた場合を示す。また、(2)は(1)の積層FPCに対して絶縁層の厚みを半分にした場合を示す。(3)は、本実施例の積層FPCを用いた場合であり、導体層を絶縁層よりも薄くした場合を示す。各FPCにおける絶縁層および導体層(銅箔)の具体的な厚みは、図9に示す通りである。
具体的には、各FPCを用いた場合において、常温下で図1〜図4に示した構成のズームレンズ鏡筒でのズーミング動作を行い、導体層の断線が発生するまでの回数を調べた。ズーミング動作は、図3に示したズームリング7をWIDE端とTELE端との間で往復させた。
この結果から分かるように、(1)および(2)の場合には、3000回〜8000回程度で断線が発生し、この種のレンズ鏡筒において要求される耐用動作回数である100000回を大きく下回る耐久性能しか得られなかった。これに対し、(3)の場合は、100000回のズーミングでも断線は生じず、本実施例の積層FPCの構成が耐久性能に優れていることが分った。
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明は該実施例に示した構成に限定されないことはいうまでもなく、請求項に記載した範囲内で種々の変形や変更が可能である。
例えば、本実施例では、接続部51cが2層の片面FPCに相当する構成を有する場合について説明したが、3層以上の片面FPCに相当する構成としてもよい。また、図9に示した実験例では、導体層を絶縁層よりも薄くした場合について説明したが、これ以外の厚さの関係を有していてもよい。
また、上記の実施例では、各接続導体層101が、絶縁層としてのベース層103上に形成され、また接続導体層101のベース層103とは反対側の面が、絶縁層としてのカバー層104によって覆われている構成について説明したが、カバー層の上に接続導体層を形成し、接続導体層のカバー層とは反対の面にベース層を形成する構成としてもよい。さらに、積層状態は、上記の実施例のベース層同士が接触する構成の他に、一方の片面FPCのベース層と他方の片面FPCのカバー層が接触する構成(上記実施例の一方の片面FPCを裏返した状態)、あるいは2つの片面FPCの各カバー層同士が接触する構成(上記実施例の両方の片面FPCをともに裏返した状態)であってもよい。また、本発明は、交換レンズに限らず、レンズ一体型のカメラにおけるレンズ鏡筒部にも適用することができる。
本発明の実施例であるレンズ鏡筒のWIDE状態での側面図。 実施例のレンズ鏡筒のTELE状態での側面図。 実施例のレンズ鏡筒のWIDE状態での断面図。 実施例のレンズ鏡筒のTELE状態での断面図。 実施例のレンズ鏡筒に組み込まれる防振ユニットおよび積層FPCのWIDE状態での様子を示す斜視図。 実施例のレンズ鏡筒に組み込まれる防振ユニットおよび積層FPCのTELE状態での様子を示す斜視図。 実施例の積層FPCの形状を示す斜視図。 実施例の積層FPCの形状を示す展開図。 実施例の積層FPCの層構造を示す模式図。 本発明の実験例を示す図。
符号の説明
L1〜L7 レンズユニット
1 移動筒
2 前側外装環
3 フォーカスリング
7 ズームリング
19 1群鏡筒
35 防振ユニット
37 メイン実装基板
51 積層FPC
51a 実装部
51b 端子部
51c 接続部
101,101′ 導体層
103,103′,104 絶縁層
105 接着層
106 スルーホール

Claims (6)

  1. 光学機器内で移動する可動ユニットと、
    該可動ユニットに電気的に接続される電気回路部と、
    該可動ユニットおよび電気回路部間を接続する積層フレキシブル配線板とを有し、
    前記積層フレキシブル配線板は、
    それぞれ複数の導体層が絶縁層を介して積層され、前記可動ユニットに取り付けられる第1の積層部および前記電気回路部に接続される第2の積層部と、
    前記第1および第2の積層部間を接続し、前記可動ユニットの移動に伴って形状が変化する接続部とを有し、
    前記接続部は、それぞれ単一の導体層の両面に絶縁層が形成され、積層方向において互いに分離した第1の接続層および第2の接続層を有することを特徴とする光学機器。
  2. 前記第1および第2の接続層は、前記各積層部を構成する複数の導体層および絶縁層のうち2つの導体層およびこれらの導体層の両面に形成された絶縁層とが延出して構成されていることを特徴とする請求項1に記載の光学機器。
  3. 前記第1および第2の接続層において、前記導体層が前記絶縁層よりも薄いことを特徴とする請求項1又は2に記載の光学機器。
  4. 前記第1および第2の接続層の間に、前記第1および第2の積層部のうち少なくとも一方から延出して該第1および第2の接続層を接着する接着層が部分的に設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずかれ1つに記載の光学機器。
  5. 前記接着層は、前記各積層部における他の接着層よりも厚いことを特徴とする請求項4に記載の光学機器。
  6. 前記可動ユニットは、光軸方向に移動し、かつ光学素子を光軸に対して変位させる防振ユニットであることを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載の光学機器。
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