JP2016215578A - インクジェット印刷装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置の大型化を抑えつつ、インクミストによる装置内部や印刷物の汚れを軽減できるインクジェット印刷装置を提供する。
【解決手段】インクジェット印刷装置1は、用紙を給紙する給紙部2と、給紙部2により給紙された用紙をエア吸引により搬送面上に吸着保持しつつ搬送する搬送部3と、搬送部3により搬送される用紙にインクを吐出するインクジェットヘッドと、インクジェットヘッドによるインク吐出時のインクミスト発生度合いに応じた用紙間隔を設定し、設定した用紙間隔に応じたタイミングで給紙するよう給紙部を制御する制御部6とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、インクジェットヘッドからインクを吐出して印刷するインクジェット印刷装置に関する。
インクジェット印刷装置では、インクジェットヘッドからのインク吐出により、インクが霧状になったインクミストが発生する。インクミストは、装置内部や印刷物の汚れの原因となる。
これに対し、特許文献1には、インクジェットヘッドごとにミスト回収装置を設けたインクジェット印刷装置が開示されている。このインクジェット印刷装置のミスト回収装置は、排気ファンの駆動により吸気孔を介して排気ダクト内にミストを回収する。
特許第5445362号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、インクミストを回収するために専用のミスト回収装置を設けるため、装置の大型化を招く。
本発明は上記に鑑みてなされたもので、装置の大型化を抑えつつ、インクミストによる装置内部や印刷物の汚れを軽減できるインクジェット印刷装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るインクジェット印刷装置の第1の特徴は、用紙を給紙する給紙部と、前記給紙部により給紙された用紙をエア吸引により搬送面上に吸着保持しつつ搬送する搬送部と、前記搬送部により搬送される用紙にインクを吐出するインクジェットヘッドと、前記インクジェットヘッドによるインク吐出時のインクミスト発生度合いに応じた用紙間隔を設定し、設定した用紙間隔に応じたタイミングで給紙するよう前記給紙部を制御する制御部とを備えることにある。
本発明に係るインクジェット印刷装置の第2の特徴は、前記制御部は、印字率、前記インクジェットヘッドのインク吐出面と用紙との間の距離、インク温度、前記搬送部における用紙搬送速度、および印刷枚数の少なくともいずれか1つに基づき、前記インクミスト発生度合いに応じた用紙間隔を設定することにある。
本発明に係るインクジェット印刷装置の第3の特徴は、前記制御部は、搬送方向における用紙長さが同じ複数枚の用紙に印刷する印刷ジョブにおける前記インクミスト発生度合いに応じた用紙間隔での各用紙の給紙の途中に、当該印刷ジョブにおける用紙より搬送方向における用紙長さが短い用紙に印刷する他の印刷ジョブにおける用紙の給紙を挿入することで、この挿入する用紙の前後における用紙間隔を、当該印刷ジョブにおける前記インクミスト発生度合いに応じた用紙間隔より大きくするよう前記給紙部を制御することにある。
本発明に係るインクジェット印刷装置の第1の特徴によれば、制御部は、インクジェットヘッドによるインク吐出時のインクミスト発生度合いに応じた用紙間隔を設定し、設定した用紙間隔に応じたタイミングで給紙するよう給紙部を制御する。これにより、インクミスト発生度合いに応じて搬送部のエア吸引によるインクミストの回収量を調整できる。この結果、インクミストによる装置内部や印刷物の汚れを軽減できる。
また、エア吸引方式の搬送部によりインクミストを回収するので、インクミストを回収するための専用の機構を追加する必要がなく、装置の大型化は抑えられる。
したがって、本発明に係るインクジェット印刷装置の第1の特徴によれば、装置の大型化を抑えつつ、インクミストによる装置内部や印刷物の汚れを軽減できる。
本発明に係るインクジェット印刷装置の第2の特徴によれば、制御部は、インクミストの発生量に影響を与える印字率、インクジェットヘッドのインク吐出面と用紙との間の距離、インク温度、搬送部における用紙搬送速度、および印刷枚数の少なくともいずれか1つに基づき、インクミスト発生度合いに応じた用紙間隔を設定するので、印刷時の条件に応じた適切な用紙間隔を設定できる。
本発明に係るインクジェット印刷装置の第3の特徴によれば、印刷ジョブの各用紙の給紙の途中に、当該印刷ジョブの用紙より搬送方向における長さが短い用紙を用いる他の印刷ジョブの用紙の給紙を挿入することで、一部の用紙間隔を大きくすることができる。これにより、装置内部や印刷物の汚れをより軽減できる。
実施の形態に係るインクジェット印刷装置の構成を示すブロック図である。 図1に示すインクジェット印刷装置の給紙部、搬送部、および印刷部の概略構成図である。 図1に示すインクジェット印刷装置の搬送部および印刷部の平面図である。 図3のA−A線に沿った印刷部および搬送部の部分拡大断面図である。 (a)は第1紙間延長幅テーブルを示す図、(b)は第1紙間延長幅テーブルの紙間延長幅を示すグラフである。 (a)は第2紙間延長幅テーブルを示す図、(b)は第2紙間延長幅テーブルの紙間延長幅をグラフで示す図である。 (a)は第3紙間延長幅テーブルを示す図、(b)は第3紙間延長幅テーブルの紙間延長幅をグラフで示す図である。 (a)は第4紙間延長幅テーブルを示す図、(b)は第4紙間延長幅テーブルの紙間延長幅をグラフで示す図である。 図1に示すインクジェット印刷装置の動作を説明するためのフローチャートである。 インク吐出時のインクジェットヘッド近傍の気流およびインクミストの挙動の説明図である。 紙間領域における気流およびインクミストの挙動の説明図である。 一部の紙間をインクミスト発生度合いに応じて設定した紙間より大きくした場合の用紙の搬送状況の一例を示す図である。 一部の紙間をインクミスト発生度合いに応じて設定した紙間より大きくした場合の用紙の搬送状況の他の例を示す図である。 一部の紙間をインクミスト発生度合いに応じて設定した紙間より大きくした場合の用紙の搬送状況のさらに他の例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。各図面を通じて同一もしくは同等の部位や構成要素には、同一もしくは同等の符号を付している。
以下に示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置等を例示するものであって、この発明の技術的思想は、各構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
図1は、本発明の実施の形態に係るインクジェット印刷装置の構成を示すブロック図である。図2は、図1に示すインクジェット印刷装置の給紙部、搬送部、および印刷部の概略構成図である。図3は、搬送部および印刷部の平面図である。図4は、図3のA−A線に沿った印刷部および搬送部の部分拡大断面図である。以下の説明において、図2の紙面に直交する方向を前後方向とし、紙面表方向を前方とする。また、図2における紙面の上下左右を上下左右方向とする。
図2において太線で示す経路が、印刷媒体である用紙Pが搬送される搬送経路Rである。以下の説明における上流、下流は、搬送経路Rにおける上流、下流を意味する。
図1に示すように、本実施の形態に係るインクジェット印刷装置1は、給紙部2と、搬送部3と、印刷部4と、ヘッドギャップ調整部5と、制御部6とを備える。
給紙部2は、搬送部3に給紙する。図1、図2に示すように、給紙部2は、サイド給紙台11と、サイド給紙ローラ12と、サイド給紙モータ13と、3つの下部給紙台14と、3対の下部給紙ローラ15と、4対の下部給紙搬送ローラ16と、下部給紙モータ17と、縦搬送ローラ18と、レジストローラ19と、レジストモータ20とを備える。
サイド給紙台11は、印刷に用いられる用紙Pが積載されるものである。サイド給紙台11は、一部がインクジェット印刷装置1の筐体(図示せず)の外部に露出して設置されている。
サイド給紙ローラ12は、用紙Pをサイド給紙台11から1枚ずつ取り出すとともに、搬送経路Rに沿ってレジストローラ19へ搬送する。
サイド給紙モータ13は、サイド給紙ローラ12を回転駆動させる。また、サイド給紙モータ13は、後述する縦搬送ローラ18を回転駆動させる。サイド給紙モータ13は、サイド給紙ローラ12および縦搬送ローラ18にそれぞれ図示しないワンウェイクラッチを介して接続されている。これにより、サイド給紙モータ13の一方向の回転駆動によりサイド給紙ローラ12が回転駆動され、サイド給紙モータ13の他方向の回転駆動により縦搬送ローラ18が回転駆動されるようになっている。
下部給紙台14は、印刷に用いられる用紙Pが積載されるものである。下部給紙台14は、インクジェット印刷装置1の筐体(図示せず)の内部であって、搬送部3の下方に配置されている。
下部給紙ローラ15は、下部給紙台14から用紙Pを1枚ずつ取り出すとともに、搬送経路Rに沿って下部給紙搬送ローラ16へ搬送する。
下部給紙搬送ローラ16は、下部給紙ローラ15により下部給紙台14から取り出された用紙Pを縦搬送ローラ18へ向けて搬送する。
下部給紙モータ17は、下部給紙ローラ15および下部給紙搬送ローラ16を回転駆動させる。下部給紙モータ17は、図示しないクラッチを介して各下部給紙ローラ15および各下部給紙搬送ローラ16に接続/解除可能になっている。クラッチにより、回転駆動する下部給紙ローラ15および下部給紙搬送ローラ16が切り替えられる。
縦搬送ローラ18は、下部給紙搬送ローラ16により搬送されてきた用紙Pをレジストローラ19へ搬送する。
レジストローラ19は、サイド給紙ローラ12または縦搬送ローラ18により搬送されてきた用紙Pを一旦止めて斜行補正した後、搬送部3へ搬送する。レジストローラ19は、搬送経路Rのサイド給紙台11から延びる部分と下部給紙台14から延びる部分との合流地点の下流側近傍に配置されている。
レジストモータ20は、レジストローラ19を回転駆動させる。
搬送部3は、給紙部2により給紙された用紙Pをエア吸引により吸着保持しつつ搬送する。図1、図2に示すように、搬送部3は、搬送ベルト21と、駆動ローラ22と、従動ローラ23〜25と、ベルトモータ26と、ファン27とを備える。
搬送ベルト21は、用紙Pを吸着保持して搬送する。搬送ベルト21は、駆動ローラ22および従動ローラ23〜25に掛け渡される環状のベルトである。図3、図4に示すように、搬送ベルト21には、エア吸引用の貫通穴である複数のベルト穴21aが形成されている。搬送ベルト21は、ファン27の駆動によりベルト穴21aに発生する吸着力により、搬送面21bに用紙Pを吸着保持する。搬送面21bは、駆動ローラ22と従動ローラ23との間で水平な搬送ベルト21の上面である。搬送ベルト21は、図2における時計回り方向に回転することで、吸着保持した用紙Pを右方向に搬送する。
駆動ローラ22は、搬送ベルト21を図2における時計回り方向に回転させる。
従動ローラ23〜25は、駆動ローラ22とともに搬送ベルト21を支持する。従動ローラ23〜25は、搬送ベルト21を介して駆動ローラ22に従動する。従動ローラ23は、駆動ローラ22と同じ高さで、駆動ローラ22の左方に配置されている。従動ローラ24,25は、駆動ローラ22および従動ローラ23の下方において、互いに左右方向に離間して、同じ高さに配置されている。
ベルトモータ26は、駆動ローラ22を回転駆動させる。
ファン27は、下方向への気流を生じさせる。これにより、ファン27は、搬送ベルト21のベルト穴21aを介して空気を吸引してベルト穴21aに負圧を発生させ、用紙Pを搬送面21b上に吸着させる。ファン27は、環状の搬送ベルト21に囲まれた領域に配置されている。
印刷部4は、搬送部3により搬送される用紙Pに画像を印刷する。印刷部4は、搬送部3の上方に配置されている。図1〜図3に示すように、印刷部4は、ラインヘッド31A,31Bと、ヘッドホルダ32とを備える。なお、ラインヘッド31A,31Bの符号におけるアルファベットの添え字(A,B)を省略して総括的に表記することがある。
ラインヘッド31A,31Bは、用紙Pにインクを吐出する。ラインヘッド31A,31Bは、用紙Pの搬送方向(左右方向)に沿って並列して配置されている。ラインヘッド31A,31Bは、それぞれインクジェットヘッド36を6個ずつ有する。
ラインヘッド31において、6個のインクジェットヘッド36は、千鳥配置されている。すなわち、ラインヘッド31は、それぞれ前後方向に沿って等間隔で配置された3つのインクジェットヘッド36からなる2列のヘッド列が、前後方向に半ピッチ分だけずれるように配置されて形成されている。
インクジェットヘッド36は、インク吐出面36aを有する。インク吐出面36aは、下方の搬送ベルト21の搬送面21bに対向する、インクジェットヘッド36の下面である。インク吐出面36aには、前後方向(主走査方向)に沿って配置された複数のノズル(図示せず)が形成されている。インクジェットヘッド36は、インク供給経路(図示せず)を介して供給されるインクをノズルから吐出する。
各インクジェットヘッド36には、それぞれ温度センサ37が設けられている。温度センサ37は、インクジェットヘッド36におけるインク温度を検出する。
ヘッドホルダ32は、インクジェットヘッド36を保持する。ヘッドホルダ32は、中空状の直方体形状に形成された函体からなる。ヘッドホルダ32の底板32aには、インクジェットヘッド36を取り付けるための取付開口部32bが形成されている。インク吐出面36aが底板32aから下方の搬送面21b側に突出するようにインクジェットヘッド36が取付開口部32bに挿入され、固定されている。
ヘッドギャップ調整部5は、搬送部3を昇降させることで、ヘッドギャップHgを調整する。ヘッドギャップHgは、搬送ベルト21の搬送面21bとインクジェットヘッド36のインク吐出面36aとの間の距離である。
制御部6は、インクジェット印刷装置1の各部の動作を制御する。制御部6は、CPU、RAM、ROM、ハードディスク等を備えて構成される。
具体的には、制御部6は、給紙部2により用紙Pを給紙し、給紙された用紙Pを搬送部3により搬送しつつ、インクジェットヘッド36からインクを吐出して用紙Pに印刷するよう制御する。
ここで、制御部6は、インクジェットヘッド36によるインク吐出時のインクミスト発生度合いに応じた紙間(請求項の用紙間隔に相当)Lgを設定し、設定した紙間Lgに応じたタイミングで給紙するよう給紙部2を制御する。具体的には、制御部6は、印字率、ヘッド用紙間距離Hp、インク温度、印刷搬送速度、および印刷枚数に基づき、紙間Lgを設定する。紙間Lgは、搬送部3における用紙Pの後端と次の用紙Pの先端との間の距離である。
制御部6は、図5(a)に示す第1紙間延長幅テーブル41を記憶している。第1紙間延長幅テーブル41は、印字率、ヘッド用紙間距離Hp、および紙間延長幅Epの関係を示すテーブルである。図5(b)は、第1紙間延長幅テーブル41の紙間延長幅Epをグラフで示す図である。
ヘッド用紙間距離Hpは、インク吐出面36aと搬送面21b上の用紙Pの上面との間の距離である。換言すれば、ヘッド用紙間距離Hpは、ヘッドギャップHgから用紙Pの厚さを差し引いたものである。ヘッド用紙間距離Hpは、用紙種類によって変わる。本実施の形態では、ヘッド用紙間距離Hpとして、標準値と、標準値より大きい拡大値とがある。
紙間延長幅Epは、印字率およびヘッド用紙間距離Hpに応じた紙間Lgの延長幅である。紙間Lgが大きいほど、搬送部3において多くのベルト穴21aが露出するので、ベルト穴21aから搬送部3の内部に吸引されるインクミストが多くなる。このため、インクミスト発生度合いが大きいほど、紙間Lgを大きくするために、紙間延長幅Epが大きくなっている。
すなわち、図5(a),(b)に示すように、印字率が高いほど、紙間延長幅Epが大きい。また、ヘッド用紙間距離Hpが拡大値の場合、標準値の場合よりも、紙間延長幅Epが大きい。ただし、印刷物の生産性の低下を抑えるため、印字率が60%以上の範囲では、紙間延長幅Epを一定にしている。
ここで、印字率が高いほど、インクジェットヘッド36からのインクの吐出回数が多くなるため、インクミスト発生度合いが増大する。また、ヘッド用紙間距離Hpが大きいほど、インクジェットヘッド36からのインク吐出により発生した微小なインク滴が用紙Pに着弾する前に推進力を失ってインクミストになりやすい。このため、ヘッド用紙間距離Hpが大きいほど、インクミスト発生度合いが増大する。
また、制御部6は、図6(a)に示す第2紙間延長幅テーブル42を記憶している。第2紙間延長幅テーブル42は、インク温度と紙間延長幅Etとの関係を示すテーブルである。図6(b)は、第2紙間延長幅テーブル42の紙間延長幅Etをグラフで示す図である。
紙間延長幅Etは、インク温度に応じた紙間Lgの延長幅である。インク温度が低いほど、インクの粘度が高くなる。インクの粘度が高いほど、インクジェットヘッド36から吐出されて飛翔するインクの尾が長くなり、切れやすくなる。このため、インク温度が低いほど、インクミスト発生度合いが増大する。したがって、図6(a),(b)に示すように、インク温度が低いほど、紙間Lgを大きくするために、紙間延長幅Etが大きくなっている。
ここで、インク温度が高温の範囲では、紙間延長幅Etが負の値になっている。これは、インク温度が高温の範囲では、発生するインクミストが減少するため、紙間Lgを小さくする方向に調整することを意味する。
また、制御部6は、図7(a)に示す第3紙間延長幅テーブル43を記憶している。第3紙間延長幅テーブル43は、印刷搬送速度と紙間延長幅Evとの関係を示すテーブルである。図7(b)は、第3紙間延長幅テーブル43の紙間延長幅Evをグラフで示す図である。
紙間延長幅Evは、印刷搬送速度に応じた紙間Lgの延長幅である。印刷搬送速度は、搬送部3における用紙Pの搬送速度である。印刷搬送速度が速いほど、搬送ベルト21および用紙Pの移動により発生する搬送気流が速くなり、搬送気流を受けたインクの尾が切れやすくなる。このため、印刷搬送速度が速いほど、インクミスト発生度合いが増大する。したがって、図7(a),(b)に示すように、印刷搬送速度が速いほど、紙間Lgを大きくするために、紙間延長幅Evが大きくなっている。
また、制御部6は、図8(a)に示す第4紙間延長幅テーブル44を記憶している。第4紙間延長幅テーブル44は、印刷枚数と紙間延長幅Enとの関係を示すテーブルである。図8(b)は、第4紙間延長幅テーブル44の紙間延長幅Enをグラフで示す図である。
紙間延長幅Enは、印刷枚数に応じた紙間Lgの延長幅である。印刷枚数が多いほど、インクジェットヘッド36からのインクの吐出回数が多くなるため、インクミスト発生度合いが増大する。したがって、図8(a),(b)に示すように、印刷枚数が多いほど、紙間Lgを大きくするために、紙間延長幅Enが大きくなっている。
なお、図8(a),(b)では、印刷枚数を最大100枚としているが、100枚を超える枚数に対しても紙間延長幅Enを設定してもよい。ここで、印刷物の生産性の低下を抑えるため、紙間延長幅Enに上限値を設け、所定枚数以上の印刷枚数では紙間延長幅Enを上限値で一定としてもよい。
制御部6は、印字率、ヘッド用紙間距離Hp、インク温度、印刷搬送速度、および印刷枚数に基づき、第1〜第4紙間延長幅テーブル41〜44を参照して、紙間Lgを設定する。
次に、インクジェット印刷装置1の動作について説明する。
図9は、インクジェット印刷装置1の動作を説明するためのフローチャートである。図9のフローチャートの処理は、インクジェット印刷装置1に印刷ジョブが入力されることにより開始となる。
図9のステップS1において、制御部6は、紙間値Lgを算出する。具体的には、まず、制御部6は、印刷ジョブにおける全ページの画像データに基づき、全ページの平均の印字率を、当該ジョブにおける印字率として算出する。
また、制御部6は、各インクジェットヘッド36の温度センサ37の検出温度を取得し、それらの平均を、インク温度として算出する。
また、制御部6は、印刷ジョブに含まれる印刷設定情報から、印刷に用いる用紙種類を示す情報を取得し、用紙種類に基づき、ヘッド用紙間距離Hpを標準値または拡大値に決定する。
また、制御部6は、用紙種類に基づき、印刷搬送速度を決定する。ここで、印刷搬送速度は、1画素あたりの最大ドロップ数に応じて決定されるものであり、1画素あたりの最大ドロップ数は、用紙種類に応じて決定されるものである。このため、印刷搬送速度は、用紙種類に応じて決定される。
また、制御部6は、印刷ジョブに含まれる印刷設定情報から、印刷枚数を示す情報を取得する。
次いで、制御部6は、第1紙間延長幅テーブル41を参照して、印字率およびヘッド用紙間距離Hpに応じた紙間延長幅Epを取得する。また、制御部6は、第2紙間延長幅テーブル42を参照して、インク温度に応じた紙間延長幅Etを取得する。また、制御部6は、第3紙間延長幅テーブル43を参照して、印刷搬送速度に応じた紙間延長幅Evを取得する。また、制御部6は、第4紙間延長幅テーブル44を参照して、印刷枚数に応じた紙間延長幅Enを取得する。
ここで、算出された印字率が、第1紙間延長幅テーブル41中に示された印字率の値とは異なる場合、制御部6は、第1紙間延長幅テーブル41中の印字率に応じた紙間延長幅Epの値から補間して、算出された印字率に応じた紙間延長幅Epを求める。インク温度に応じた紙間延長幅Etおよび印刷枚数に応じた紙間延長幅Enについても同様である。
そして、制御部6は、下記の式(1)により、紙間値Lgを算出する。
Lg=Lgk+Ep+Et+Ev+En …(1)
ここで、Lgkは、基準紙間値である。基準紙間値Lgkは、高生産性を達成するために、インクジェットヘッド36の性能等の条件において実現可能な最小の値が予め設定される。
次いで、ステップS2において、制御部6は、ヘッドギャップ調整部5を制御して、ヘッドギャップHgが用紙種類に応じた値となるよう調整する。
次いで、ステップS3において、制御部6は、給紙および印刷を開始させる。具体的には、制御部6は、ベルトモータ26により駆動ローラ22を起動させる。これにより、搬送ベルト21の周回駆動が開始される。また、制御部6は、ファン27を起動させる。これにより、ファン27により搬送ベルト21のベルト穴21aを介して空気が吸引され、ベルト穴21aに吸着力が発生する。
次いで、制御部6は、給紙部2を制御して、用紙Pを順次給紙する。ここで、制御部6は、搬送部3における紙間LgがステップS1で算出した値になるようなタイミングで各用紙Pを給紙するよう給紙部2を制御する。
給紙部2から搬送部3へ用紙Pが給紙されると、用紙Pは、搬送ベルト21に吸着保持されつつ搬送される。制御部6は、搬送部3により搬送される用紙Pに対し、インクジェットヘッド36からインクを吐出させて画像を印刷させる。印刷された用紙Pは、図示しない排紙部により順次排紙される。
インクジェットヘッド36からインクが吐出されると、図10に示すように、インクの主滴51が飛翔するとともに、微小なインクミスト52が発生する。インクミスト52は、搬送気流Whにより流される。搬送気流Whは、搬送ベルト21および用紙Pの移動により生じる気流である。搬送気流Whは、用紙Pの搬送方向に沿って流れる。
ここで、図10に示すように、搬送気流Whの一部は、インクジェットヘッド36により巻き上げられる巻き上げ気流Wmとなる。インクミスト52の一部は、巻き上げ気流Wmに乗ってインクジェットヘッド36間の空間に流れ、そこで滞留する。
搬送される用紙Pと用紙Pとの間の紙間領域では、図11に示すように、ベルト穴21a上に用紙Pがなく、ベルト穴21aが露出している。このため、吸引気流Wkが生じている。吸引気流Wkは、ファン27の駆動により、搬送ベルト21の上側の空間から、ベルト穴21aを通って搬送部3の内部へ流れる気流である。インクジェットヘッド36間の空間に滞留しているインクミスト52およびその他の空間に浮遊しているインクミスト52の一部が、吸引気流Wkにより搬送部3の内部に回収される。
図9に戻り、ステップS3に続いて、ステップS4において、制御部6は、印刷ジョブにおける全ページ分の印刷が終了したか否かを判断する。全ページ分の印刷は終了していないと判断した場合(ステップS4:NO)、制御部6は、ステップS4を繰り返す。
全ページ分の印刷が終了したと判断した場合(ステップS4:YES)、制御部6は、駆動ローラ22およびファン27を停止させ、一連の動作を終了する。
以上説明したように、インクジェット印刷装置1では、制御部6は、インクミスト発生度合いに応じた紙間Lgを設定し、設定した紙間Lgに応じたタイミングで給紙するよう給紙部2を制御する。これにより、インクミスト発生度合いに応じて搬送部3のエア吸引によるインクミストの回収量を調整できる。具体的には、制御部6は、インクミスト発生度合いが大きいほど、紙間Lgを大きくする。これにより、インクミスト発生度合いが大きいほど、紙間領域において搬送部3のエア吸引により多くの量のインクミストを回収できる。
これにより、インクジェットヘッド36間の空間に滞留するインクミストが付着することによるヘッドホルダ32の汚れを軽減できる。また、ヘッドホルダ32に付着したインクが蓄積し、用紙Pに垂れ落ちることを予防できる。また、浮遊するインクミストが搬送ベルト21に付着し、そのインクが用紙Pに転写することや、インクミストが用紙Pに付着することによる用紙Pの汚れを軽減できる。
また、インクジェット印刷装置1では、エア吸引方式の搬送部3によりインクミストを回収するので、インクミストを回収するための専用の機構を追加する必要がなく、装置の大型化は抑えられる。
したがって、インクジェット印刷装置1によれば、装置の大型化を抑えつつ、インクミストによる装置内部や印刷物の汚れを軽減できる。
また、インクジェット印刷装置1では、インクミスト発生度合いに応じた紙間Lgを設定するので、紙間Lgが過度に大きくなって印刷物の生産性が低下することを抑えることができる。
また、インクジェット印刷装置1では、制御部6は、インクミストの発生量に影響を与える印字率、ヘッド用紙間距離Hp、インク温度、印刷搬送速度、および印刷枚数に基づき、紙間Lgを設定している。これにより、印刷時の条件に応じた適切な紙間Lgを設定できる。
なお、一部の紙間を、インクミスト発生度合いに応じて設定した紙間Lgより大きくするようにしてもよい。
例えば、制御部6は、印刷ジョブにおける各用紙Pの給紙を順次行う途中において、1枚分の給紙を飛ばすようにしてもよい。これにより、図12に示すように、給紙が飛ばされた位置の紙間が、設定された紙間Lgよりも大きい「Lp+2Lg」となる。ここで、Lpは、用紙Pの搬送方向における長さである。
これにより、広がった紙間領域において、より多くのインクミストを搬送部3内に回収できる。この結果、装置内部や印刷物の汚れをより軽減できる。
また、制御部6は、搬送方向における用紙長さが同じ複数枚の用紙に印刷する印刷ジョブにおける設定した紙間Lgでの各用紙の給紙の途中に、当該印刷ジョブにおける用紙より搬送方向における用紙長さが短い用紙に印刷する他の印刷ジョブにおける用紙の給紙を挿入することで、この挿入する用紙の前後における紙間を、当該印刷ジョブにおける紙間Lgより大きくなるようにしてもよい。
この場合、例えば、制御部6は、図13に示すように、第1印刷ジョブの各用紙P1の途中において1枚分の給紙を飛ばし、そこに第2印刷ジョブの用紙P2の給紙を挿入する。
ここで、第1印刷ジョブの用紙P1は、搬送方向(横方向)における長さがLp1、搬送方向に直交する方向(縦方向)における長さがLp1より小さいLp2である。第1印刷ジョブにおいてインクミスト発生度合いに応じて設定された紙間はLgである。第2印刷ジョブの用紙P2は、用紙P1と同じサイズで、縦横の向きを逆にしたものである。
制御部6は、用紙P2の給紙を、その前後の紙間が均等になるようなタイミングで行う。これにより、用紙P2の前後の紙間が、Lgより大きな値である「Lg+(Lp1−Lp2)/2」となる。ここで、第2印刷ジョブにおけるインクミスト発生度合いに応じた紙間は、「Lg+(Lp1−Lp2)/2」より小さいものとする。
第2印刷ジョブの用紙P2は、図14に示すような、第1印刷ジョブの用紙P1より縦横ともに小さいサイズの用紙でもよい。また、用紙P2の前後の紙間は均等でなくてもよい。
このように、印刷ジョブの各用紙の給紙の途中に、当該印刷ジョブの用紙より搬送方向における長さが短い用紙を用いる他の印刷ジョブの用紙の給紙を挿入することで、印刷物の生産性の低下を抑制しつつ、一部の紙間を大きくすることができる。これにより、印刷物の生産性の低下を抑制しつつ、装置内部や印刷物の汚れをより軽減できる。
上述した実施の形態では、紙間Lgの設定に印字率、ヘッド用紙間距離Hp、インク温度、印刷搬送速度、および印刷枚数を用いたが、これらのうちの1つまたは複数を省略してもよい。これらのうちの少なくとも1つを用いればよい。
紙間Lgの設定に印字率を用いる場合において、画像データに基づき印字率を算出するかわりに、印刷設定から印字率を推定し、紙間Lgを設定してもよい。例えば、表紙用紙と内容物用紙とに印刷する冊子作製用の印刷設定の場合、表紙用紙の印字率と、それより大きい内容物用紙の印字率とを推定し、それらに応じた紙間を設定するようにしてもよい。
上述した実施の形態では、印刷ジョブごとに紙間Lgを設定したが、紙間Lgを設定する単位はこれに限らない。例えば、1ページごとにインクミスト発生度合いに応じた紙間Lgを算出し、その値を設定するようにしてもよい。
本発明は上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
1 インクジェット印刷装置
2 給紙部
3 搬送部
4 印刷部
5 ヘッドギャップ調整部
6 制御部
21 搬送ベルト
21a ベルト穴
21b 搬送面
27 ファン
31A,31B ラインヘッド
36 インクジェットヘッド
36a インク吐出面
41 第1紙間延長幅テーブル
42 第2紙間延長幅テーブル
43 第3紙間延長幅テーブル
44 第4紙間延長幅テーブル

Claims (3)

  1. 用紙を給紙する給紙部と、
    前記給紙部により給紙された用紙をエア吸引により搬送面上に吸着保持しつつ搬送する搬送部と、
    前記搬送部により搬送される用紙にインクを吐出するインクジェットヘッドと、
    前記インクジェットヘッドによるインク吐出時のインクミスト発生度合いに応じた用紙間隔を設定し、設定した用紙間隔に応じたタイミングで給紙するよう前記給紙部を制御する制御部と
    を備えることを特徴とするインクジェット印刷装置。
  2. 前記制御部は、印字率、前記インクジェットヘッドのインク吐出面と用紙との間の距離、インク温度、前記搬送部における用紙搬送速度、および印刷枚数の少なくともいずれか1つに基づき、前記インクミスト発生度合いに応じた用紙間隔を設定することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット印刷装置。
  3. 前記制御部は、搬送方向における用紙長さが同じ複数枚の用紙に印刷する印刷ジョブにおける前記インクミスト発生度合いに応じた用紙間隔での各用紙の給紙の途中に、当該印刷ジョブにおける用紙より搬送方向における用紙長さが短い用紙に印刷する他の印刷ジョブにおける用紙の給紙を挿入することで、この挿入する用紙の前後における用紙間隔を、当該印刷ジョブにおける前記インクミスト発生度合いに応じた用紙間隔より大きくするよう前記給紙部を制御することを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット印刷装置。
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