JP2016214303A - 指標出力方法、指標出力装置および指標出力プログラム - Google Patents

指標出力方法、指標出力装置および指標出力プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】血管の石灰化が発生している場合でも、血管の状態を適切に判定するための指標を出力する指標出力方法を提供する。
【解決手段】血管の状態を判定するための指標を出力する指標出力方法は、取得ステップ、算出ステップおよび出力ステップを有する。取得ステップは、生体の上肢および下肢それぞれについて最低血圧を取得する。算出ステップは、取得ステップにおいて取得された上肢の最低血圧に対する下肢の最低血圧の比を算出する。出力ステップは、算出ステップにおいて算出された最低血圧の比を出力する。
【選択図】図4

Description

本発明は、指標出力方法、指標出力装置および指標出力プログラムに関する。
動脈硬化に伴う血管の狭窄や閉塞を診断するための指標として、上腕と足関節(足首)における最高血圧の比であるABI(Ankel−Brachial Pressure Index)が用いられる。通常、上肢の血圧よりも下肢の血圧の方が高いため、ABIの値は1.0よりも大きくなることが多い。一般的には、ABIの値が0.9〜1.4の範囲である場合、血管の状態は正常であると判定され、ABIの値が0.9以下である場合、血管の狭窄や閉塞の疑いがあると判定される。さらに特許文献1には、ABIに加えて、脈圧の比(以下、ppABIと称する。)や平均血圧の比(以下、mABIと称する。)を考慮して血管の状態を診断する技術が開示されている。
特開2006−314613号公報
しかしながら、上記特許文献1記載の技術では、動脈硬化の進行や糖尿病の透析治療等によって血管の石灰化が発生している場合には、最高血圧、平均血圧、脈圧を適切に測定できないために、血管の状態を適切に判定できないという問題がある。
まず、最高血圧は、平均血圧が取得された際の脈波振幅の最大値に基づいて取得される。具体的には、脈波振幅の最大値から所定の割合を差し引いた大きさの脈波振幅が、最高血圧時の脈波振幅として算出される。所定の割合は、測定機器の構成や測定環境等の各種条件に応じた値を適宜設定できる。カフ圧の変化に伴って変化する脈波振幅が、最大値となった後、算出された最高血圧時の脈波振幅まで下がった時点のカフ圧が、最高血圧として取得される。ここで、血管の石灰化が発生している場合、血管の柔軟性や弾性が損なわれていることにより、カフの加圧によって血管を圧迫しても、血管が完全に閉塞しない場合がある。この場合、カフ圧を高めても脈波振幅が高い状態が維持され、最高血圧時の脈波振幅が検出されるカフ圧が高くなる。その結果、最高血圧が本来の値よりも高い値として測定されてしまう。したがって、下肢の血管において石灰化が進行している場合、下肢の最高血圧が本来よりも高く測定され、ABIの値も、本来よりも高い値として算出されてしまう。これでは、ABIを用いて血管の状態を適切に判定できず、問題となる。そして脈圧は、最高血圧と最低血圧の差分であるため、上記のように最高血圧を適切に測定できない場合、脈圧も適切に取得できず、同様に問題となる。
また、平均血圧の測定は、たとえば、最高血圧の測定と同様に、カフを加圧後に減圧し、脈波振幅が最大になった時点のカフ圧として測定される。ここで、血管の石灰化が発生している場合、血管の柔軟性や弾性が損なわれていることにより、カフを減圧しても脈波振幅が明確なピークを形成せず、脈波振幅が最大値付近に留まる場合がある。この場合、どの時点のカフ圧を平均血圧として取得するかの判断が難しく、平均血圧の値を適切に取得できない虞がある。これでは、mABIを用いて血管の状態を適切に判定できず、問題となる。
本願発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、血管の石灰化が発生している場合でも、血管の状態を適切に判定するための指標を出力する指標出力方法、指標出力装置および指標出力プログラムを提供することを目的とする。
上記目的は、下記の手段によって達成される。
血管の状態を判定するための指標を出力する指標出力方法は、取得ステップ、算出ステップおよび出力ステップを有する。取得ステップは、生体の上肢および下肢それぞれについて最低血圧を取得する。算出ステップは、取得ステップにおいて取得された上肢の最低血圧に対する下肢の最低血圧の比を算出する。出力ステップは、算出ステップにおいて算出された最低血圧の比を出力する。
血管の状態を判定するための指標を出力する指標出力装置は、取得部、算出部および出力部を有する。取得部は、生体の上肢および下肢それぞれについて最低血圧を取得する。算出部は、取得部によって取得された上肢の最低血圧に対する下肢の最低血圧の比を算出する。出力部は、算出部によって算出された最低血圧の比を出力する。
血管の状態を判定するための指標を出力する指標出力プログラムは、取得ステップ、算出ステップおよび出力ステップをコンピューターに実行させる。取得ステップは、生体の上肢および下肢それぞれについて最低血圧を取得する。算出ステップは、取得ステップにおいて取得された上肢の最低血圧に対する下肢の最低血圧の比を算出する。出力ステップは、算出ステップにおいて算出された最低血圧の比を出力する。
本発明の指標出力装置によれば、血管の状態を判定するための指標として、上肢の最低血圧に対する下肢の最低血圧の比を算出して出力する。最低血圧の比は血管の石灰化の影響を受けにくいため、石灰化が発生している場合でも、血管の状態を適切に判定可能な指標を出力できる。
また、石灰化の影響を受けやすい最高血圧比と、影響を受けにくい最低血圧比を組み合わせて評価することにより、石灰化の程度をより正確に判定することができる。さらに、閉塞・狭窄と石灰化を1回の測定で同時に判定することができる。
本発明の第1実施形態に係る指標出力装置の概略構成を示す図である。 血圧値の測定方法を説明するための図である。 正常な血管および石灰化した血管における圧−血管容量曲線である。 指標出力装置における処理の手順を示すフローチャートである。 第1実施形態に係る指標出力装置で表示される画面の例を示す図である。 最低血圧の比と最高血圧の比とを組合せて表示する画面の例を示す図である。 最低血圧の比と平均血圧の比とを組合せて表示する画面の例を示す図である。 最低血圧の比と脈圧の比とを組合せて表示する画面の例を示す図である。 図6に示す画面において、プロットの領域に基づいて血管の状態を判定する方法の一例を説明するための図である。 プロットの領域に基づいて血管の状態を判定する方法の一例を説明するための図である。
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る指標出力装置の概略構成を示す図である。
図1に示すように、指標出力装置100は、CPU110、ROM120、RAM130、ストレージ140、表示部150、操作部160および血圧取得部170を備えており、これらは信号をやり取りするためのバス180を介して相互に接続されている。
CPU110は、ROM120やストレージ140に記録されているプログラムにしたがって、上記各部の制御や各種の演算処理を行う。CPU110は、プログラムを実行することによって、算出部および判定部として機能する。ROM120は、各種プログラムや各種データを格納する。RAM130は、作業領域として一時的にプログラムやデータを記憶する。
ストレージ140は、オペレーティングシステムを含む各種プログラムや、各種データを格納する。また、ストレージ140は、各種指標に基づいて血管の状態を判定するための各種閾値を記憶する。
表示部150は、例えば、液晶ディスプレイであり、被検者の名称や測定された血圧、算出された指標等の各種情報を表示する。
操作部160は、各種入力を行うために使用される。操作部160には、表示部150においてタッチパネル方式によりソフトウェアとして実現される操作キーや、ハードウェアとして設けられる操作ボタン等が含まれる。
血圧取得部170は、血圧を測定するためのカフ、プローブ等と接続され、被検者の最低血圧等の血圧値を取得する。たとえば、血圧取得部170は、被検者の上腕に装着されたカフから上肢の最低血圧を取得し、被検者の足関節に装着されたカフから下肢の最低血圧を取得する。血圧取得部170は、被検者の左右両方の上腕および足関節の血圧を取得してもよく、左右のいずれか一方の血圧を取得してもよい。また、血圧取得部170は、1つのカフを用いて各測定部位における血圧を順次取得してもよく、あるいは、複数のカフを用いて、複数の測定部位における血圧を一度に取得してもよい。血圧値の取得方法について、詳細は後述する。
なお、指標出力装置100は、上記構成要素以外の構成要素を含んでいてもよく、あるいは、上記構成要素のうちの一部が含まれていなくてもよい。
上記のように構成された指標出力装置100は、生体の上肢の最低血圧および下肢の最低血圧を取得し、血管の状態を判定するための指標として、上肢の最低血圧に対する下肢の最低血圧の比(以下、dABIと称する。)を算出して出力する。以下、指標出力装置100の作用について説明する。
まず、最低血圧を含む血圧値の測定方法と、血管の状態を判定するための指標としてdABIを用いる利点について説明する。
図2は、血圧値の測定方法を説明するための図である。
図2には、正常な血管および石灰化した血管について、被検者の上腕部等の測定部位に装着したカフ圧と、カフにより検出される脈波振幅との関係が示されている。図2において、(a)は、カフ圧の大きさを示す。(b)は、正常な血管において(a)に示すカフ圧に対応して検出される脈波振幅を示す。(c)は、石灰化した血管において(a)に示すカフ圧に対応して検出される脈波振幅を示す。
本実施形態では、図2(a)のグラフの左側から右側に示すように、カフ圧をゼロにした状態から徐々に加圧していき、その間にカフにより検出される脈波振幅に基づいて、血圧を測定する。また、本実施形態では、最初に平均血圧を測定し、続いて平均血圧を測定した際の脈波振幅を用いて最低血圧、最高血圧を測定する。
まず、図2(b)を参照して、正常な血管における平均血圧、最低血圧、最高血圧および脈圧の測定について説明する。
平均血圧は、脈波振幅が最大値となった時点のカフ圧を取得することによって測定される。図2(b)のグラフのA時点に示すように、カフ圧が低いうちは、カフと上腕部等との接触が十分でないため、脈波は検出されない。B時点に示すように、カフ圧がある程度かかると、脈波が検出され始める。その後しばらくは、カフ圧の上昇に伴って、検出される脈波振幅も増加する。C時点に示すように、カフ圧が十分に上昇し、血管の外圧と内圧の差が等しくなると、脈波振幅は最大値に到達する。このときのC時点におけるカフ圧が、平均血圧として取得される。脈波振幅が最大値に到達したか否かの判断は、たとえば、脈波振幅の最大値が一定時間更新されないことにより行われる。このとき、脈波振幅の増減量や増減率、増減のパターン等が考慮されてもよい。その後、カフ圧をさらに高めると、血管が圧迫されて脈波振幅は減少する。
最低血圧は、平均血圧が取得された際の脈波振幅の最大値に基づいて取得される。具体的には、まず、脈波振幅の最大値から所定の割合を差し引いた大きさの脈波振幅が、最低血圧時の脈波振幅として算出される。所定の割合は、測定機器の構成や測定環境等の各種条件に応じた値を適宜設定できる。カフ圧の変化に伴って変化する脈波振幅が、算出された最低血圧時の脈波振幅に初めて到達した時点のカフ圧が、最低血圧として取得される。図2(b)の例では、平均血圧が取得された際の脈波振幅の最大値がXであり、Xから所定の割合を差し引いた大きさがYである。したがって、脈波振幅が最大値に到達する前にYになったD時点でのカフ圧が、最低血圧として取得される。このように、本実施形態において、最低血圧は、平均血圧が取得された時点で取得可能である。
最高血圧は、最低血圧と同様に、平均血圧が取得された際の脈波振幅の最大値に基づいて取得される。具体的には、脈波振幅の最大値から所定の割合を差し引いた大きさの脈波振幅が、最高血圧時の脈波振幅として算出される。所定の割合は、測定機器の構成や測定環境等の各種条件に応じた値を適宜設定できる。カフ圧の変化に伴って変化する脈波振幅が、最大値となった後、算出された最高血圧時の脈波振幅まで下がった時点のカフ圧が、最高血圧として取得される。図2(b)の例では、平均血圧が取得された際の脈波振幅の最大値がXであり、Xから所定の割合を差し引いた大きさがZである。したがって、脈波振幅が最大値に到達した後にZになったE時点でのカフ圧が、最高血圧として取得される。このように、本実施形態において、最高血圧は、平均血圧が取得された時点から、さらにカフ圧を高めて、脈波振幅がZとなった時点で取得可能である。
脈圧は、上記のように求めた最高血圧と最低血圧との差分として取得される。
次に、石灰化した血管の血圧値を測定する場合について、正常な血管において測定する場合と比較しながら説明する。
まず、平均血圧について説明する。正常な血管では、図2(b)のC時点に示されるように、脈波振幅の増減について明確なピークが形成されている。これにより、脈波振幅が最大値となった時点を容易に特定できるため、平均血圧を明確に判断可能である。これは、正常な血管では、血管の柔軟性や弾性が保たれており、カフ圧の変化に対する血管の反応が良好なためである。一方、石灰化した血管では、図2(c)に示されるように、脈波振幅が最大値付近で高止まりしており、明確なピークが形成されていない。これは、血管の柔軟性や弾性が損なわれているため、カフ圧の変化に対する血管の反応が良好でないためである。したがって、石灰化した血管では、脈波振幅が最大値に到達した時点を明確に判断できず、平均血圧を正確に判断することは困難である。
次に、最高血圧について説明する。正常な血管では、図2(b)のC時点からE時点において示されるように、最高血圧を測定するためにカフ圧を高めた際、動脈が適切に圧迫され、脈波振幅がスムーズに減少する。一方、石灰化した血管では、図2(c)の右側に示されるように、最高血圧を測定するためにカフ圧を高めた際、動脈が適切に圧迫されないため、正常な血管に比べて脈波振幅の減少度合いが緩やかになる。すなわち、石灰化した血管では、カフ圧を高めても、脈波振幅が高い状態が維持される。その結果、石灰化した血管では、脈波振幅が最大値から所定の割合を差し引いた大きさになる時点が、正常な血管の場合に比べて、図2(c)中の右側、すなわちカフ圧が高い方にずれることになる。したがって、石灰化した血管では、最高血圧が本来の値よりも高い値として測定されてしまう。
その一方、最低血圧については、図2に示すように、正常な血管と石灰化した血管との差異が少なく、石灰化による影響を受けずに安定した結果を得ることができる。この理由について、以下に詳細に説明する。
図3は、正常な血管および石灰化した血管における圧−血管容量曲線である。
図3の横軸は、血管の内圧と外圧との差分(内圧−外圧)を示し、縦軸は、血管容量を示す。実線のグラフは、正常な血管における容量の変化を示し、点線のグラフは、石灰化した血管における容量の変化を示す。
図3において、横軸においてゼロよりも左側にあるマイナスの部分は、内圧−外圧の値がマイナスであるため、内圧よりも外圧の方が大きい状態を示している。これは、カフ圧が高い状態に相当する。一方、横軸においてゼロよりも右側にあるプラスの部分は、内圧−外圧の値がプラスであるため、外圧よりも内圧の方が大きい状態を示している。これは、カフ圧が低い状態に相当する。したがって、横軸において左側へ進むほど外圧が高い状態、すなわちカフ圧が高く最高血圧に近い状態を示しており、右側へ進むほど外圧が低い状態、すなわちカフ圧が低く最低血圧に近い状態を示している。たとえば、本実施形態において、カフ圧をゼロから徐々に加圧する場合、図3のグラフの右側から左側に遷移することになる。
また、横軸の値がゼロの部分は、血管の内圧と外圧とが等しい状態を示しており、この状態で測定される血圧が平均血圧である。なお、血管の内圧と外圧との差分は、拍動により随時変化している。したがって、横軸の値がゼロの状態では、実際の内圧と外圧との差分は、太線および両矢印で示す範囲内で随時変動しており、平均がゼロになっている。たとえば、拍動により血管の内圧が高くなっている場合、内圧と外圧との差分は、右側の太線により示される値となり、血管容量も対応して大きな値となる。一方、拍動により内圧が低くなっている場合、内圧と外圧との差分は、左側の太線により示される値となり、血管容量も対応して小さな値となる。
図3の実線グラフにより示されるように、正常な血管の場合、最高血圧に近い状態であるグラフの左側では、曲線の傾きは小さく、血管容量の変化率は小さい。平均血圧に近い状態であるグラフの中央付近では、曲線の傾きは急激に大きくなり、血管容量の変化率は急激に大きくなる。最低血圧に近い状態であるグラフの右側では、曲線の傾きは小さく、血管容量の変化率は小さい。
一方、図3の点線グラフにより示されるように、石灰化した血管の場合、グラフの左側からグラフの中央付近にかけて、曲線の傾きはある程度の大きさを保ったまま定常的に推移しており、正常な血管の場合とは曲線の傾きが大きく異なっている。すなわち、最高血圧および平均血圧に近い状態では、石灰化した血管と正常な血管とにおいて、血管容量の変化率が大きく異なることが示されている。これは、石灰化した血管は、正常な血管とは異なり、血管の柔軟性や弾性が損なわれて硬化しているため、カフ圧が高い場合に、カフ圧に対して柔軟に対応できないためである。
これに対して、最低血圧に近い状態であるグラフの右側では、石灰化した血管の場合においても曲線の傾きは小さく、正常な血管と同程度の傾きになっている。すなわち、最低血圧に近い状態では、石灰化した血管と正常な血管とにおいて、血管容量の変化率の差異が少なく、血管の挙動の差異が少ないことが示されている。このように、石灰化した血管においても、最低血圧に近い状態では石灰化による影響を受けにくく、正常な血管と同様の挙動を示している。したがって、血管の状態を判定するための指標としてdABIを用いることにより、石灰化した血管においても、正常な血管と同様に、血管の状態を適切に判定できる。
(指標出力装置100における処理の概要)
次に、第1実施形態に係る指標出力装置100における処理の手順について説明する。
図4は、指標出力装置における処理の手順を示すフローチャートである。図5は、第1実施形態に係る指標出力装置で表示される画面の例を示す図である。図4のフローチャートに示される指標出力装置100の各処理は、指標出力装置100のストレージ140にプログラムとして記憶されており、CPU110が各部を制御することにより実行される。
まず、指標出力装置100は、血圧取得部170を制御して、被検者の上肢および下肢の最低血圧を取得する(ステップS101)。具体的には、指標出力装置100は、被検者の上腕および足関節等に装着されたカフ等の測定装置から、被検者の上肢および下肢の最低血圧を取得する。指標出力装置100は、左右両方の上肢および下肢について最低血圧を取得してもよく、左右いずれかの上肢および下肢について最低血圧を取得してもよい。指標出力装置100は、取得した上肢および下肢の最低血圧を、ストレージ140に記憶する。
続いて、指標出力装置100は、dABIを算出する(ステップS102)。具体的には、指標出力装置100は、ステップS101の処理で取得した上肢の最低血圧および下肢の最低血圧を用いて、dABIを算出する。指標出力装置100は、算出したdABIを、ストレージ140に記憶する。
続いて、指標出力装置100は、dABIを出力する(ステップS103)。具体的には、指標出力装置100は、ステップS102の処理においてストレージ140に記憶されたdABIを、たとえば図5に示すような画面によって表示部150に表示する。図5の画面例では、被検者P、Q、R、Sの4人の被検者について、dABIが表示されている。医療スタッフ等のユーザーは、たとえば、画面に表示されたdABIの値を確認し、予め設定された所定の閾値と比較することにより、被検者の血管の状態を判定できる。判定方法や判定に用いる閾値について、詳細は後述する。
続いて、指標出力装置100は、dABIに基づいて血管の状態を判定する(ステップS104)。具体的には、指標出力装置100は、ステップS102においてストレージ140に記憶されたdABIを、ストレージ140に予め記録された所定の閾値と比較することにより、血管の状態を判定する。指標出力装置100は、判定した結果を表示部150に表示する。血管の状態の判定に用いる所定の閾値としては、たとえば、公知であるABIを用いた判定方法と同様に、0.9および1.4の2つの値を、第1の閾値および第2の閾値として用いてもよい。この場合、0.9以下の場合は狭窄や閉塞の可能性があると判定され、0.9より大きく1.4より小さい場合は正常と判定され、1.4以上の場合は石灰化等の異常の可能性があると判定される。あるいは、ABIよりもdABIの方が低い値となる傾向を考慮して、たとえば、0.9および1.4よりもそれぞれ若干小さい0.8および1.3等の値を設定してもよい。この場合、0.8以下の場合は狭窄や閉塞の可能性があると判定され、0.8より大きく1.3より小さい場合は正常と判定され、1.3以上の場合は石灰化等の異常の可能性があると判定される。なお、閾値の値や個数は上記の例に限定されず、実験や計算等により求めた値や個数を適宜設定して血管の状態を判定できる。たとえば、閾値の個数を増やして判定を行うことにより、より多段階の詳細な判定を行うことができる。
図5に示す例では、0.8および1.3をそれぞれ第1の閾値および第2の閾値として設定して判定を行っている。被検者P、Q、Sについては、dABIが0.8〜1.3の範囲に含まれているため、血管の状態は正常であると判定されている。したがって、特に警告表示等は行われていない。一方、被検者Rについては、dABIが0.7であり、第1の閾値の0.8以下であるため、血管に狭窄や閉塞の可能性があると判定されている。そのため、被検者Rの周囲に点線の四角が表示されている。この表示により、医療スタッフ等のユーザーは、被検者Rの血管に狭窄や閉塞の可能性があることを容易に把握できる。
以上のように、第1実施形態の指標出力装置100によれば、生体の上肢の最低血圧および下肢の最低血圧を取得して、dABIを算出し、算出したdABIを、血管の状態を判定するための指標として出力する。dABIは血管の石灰化の影響を受けにくいため、石灰化が発生している場合でも、血管の状態を適切に判定可能な指標を出力できる。したがって、たとえばユーザーがdABIを確認することにより、石灰化が発生している場合でも、血管の状態を適切に判定できる。
また、指標出力装置100は、dABIに基づいて生体における血管の状態を判定する。これにより、ユーザーは血管の状態を容易に把握できる。また、算出されたdABIに基づいて自動的に血管の状態が判定されるため、判定結果に基づいて自動的に次工程の必要な処置を行うことも可能となる。
また、指標出力装置100は、dABIが、第1の閾値以下または第2の閾値以上であるか否かを判定することにより血管の状態を判定する。これにより、血管に狭窄や閉塞等の異常があるか否かを適切に判定できる。
また、指標出力装置100は、dABIを表示する。これにより、ユーザーは表示を確認することによって血管の状態を容易に把握できる。
また、指標出力装置100は、血圧を測定する方式として、カフ圧をゼロの状態から徐々に高くする昇圧方式を用いている。本実施形態では、平均血圧を取得した時点で最低血圧を取得でき、dABIに基づいて血管の状態を判定できるため、カフ圧は血管の内圧と同程度まで高めればよく、カフ圧を必要以上に高くする必要がない。したがって、たとえば血管の石灰化が発生して血管が損傷しやすくなっている被検者に対しても、血管に必要以上の負荷をかけることなく安全に血管の状態を判定することができる。
また、指標出力装置100は、dABIを血管の状態を判定するための指標として出力している。最低血圧は、最高血圧に比べて、生体の測定部位による値のバラツキが少なく、測定部位による影響を受けずに安定した結果を得られることが見出された。したがって、dABIを用いることにより、測定部位による影響を抑制して、安定的に血管の状態を判定することができる。たとえば怪我等により上腕等の特定の部位における最低血圧の測定が困難な被検者に対しても、前腕等の他の部位で最低血圧を測定することにより血管の状態を適切に判定でき、被検者の状態に合わせて柔軟に判定を行うことができる。
なお、上記の実施形態において、血圧取得部170は、カフ等の測定機器と通信するものとして説明したが、これに限定されず、血圧取得部170がカフ等の測定機器を含んでいてもよい。
また、上記の実施形態において、上肢および下肢の血圧として、それぞれ上腕および足関節の血圧を取得する例について説明したが、これに限定されない。たとえば、上肢としては、前腕や手首、手指等の血圧を取得してもよく、下肢としては、大腿や下腿、足趾等の血圧を取得してもよい。
また、上記の実施形態において、血圧の測定は、カフ圧をゼロから徐々に高くする昇圧方式により行う例について説明したが、これに限定されない。たとえば、カフ圧を高めた状態から徐々に低くする減圧方式やスッテプ減圧方式により行ってもよい。
また、上記の実施形態において、最低血圧の測定は、脈波振幅の最大値から所定の割合を差し引いた大きさの脈波振幅が検出された時点のカフ圧から取得するものとして説明したが、これに限定されない。たとえば、聴診器等を用いてコロトコフ音を確認することにより測定してもよい。
また、上記の実施形態において、算出されたdABIを表示部に表示して出力する例について説明したが、これに限定されない。たとえば、dABIを音声として出力してもよく、あるいは、dABIを示すデータを他の分析機器等に送信してもよい。また、dABIをそのまま出力するだけでなく、「高い」、「低い」等の指標に変換して出力してもよく、あるいは、「正常」、「異常」、「狭窄・閉塞の可能性あり」といった判定結果を示すメッセージや音声等に変換して出力してもよい。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態の指標出力装置100について説明する。
第1実施形態では、指標出力装置100がdABIを指標として出力する場合について説明した。しかし、指標出力装置100が出力する指標は、dABIのみに限定されない。たとえば、dABIと、ABI、mABI、ppABIを組合せて出力してもよい。第2実施形態では、dABIと、ABI、mABIまたはppABIとを組合せて出力する場合について説明する。
第2実施形態の指標出力装置100の構成は、図1に示す第1実施形態の指標出力装置100の構成と同様である。以下においては、第1実施形態と重複する部分の説明は省略し、第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
第2実施形態の指標出力装置100において、血圧取得部170は、最低血圧に加えて、最高血圧、平均血圧および脈圧を取得する。
第2実施形態の指標出力装置100で実行される処理は、図4のフローチャートに示される第1実施形態の指標出力装置100と基本的に同様である。以下では、第1実施形態と異なる処理について、詳細に説明する。
図6は、最低血圧の比と最高血圧の比とを組合せて表示する画面の例を示す図である。図7は、最低血圧の比と平均血圧の比とを組合せて表示する画面の例を示す図である。図8は、最低血圧の比と脈圧の比とを組合せて表示する画面の例を示す図である。
まず、指標出力装置100は、ステップS101の処理において、被検者の上肢および下肢それぞれについて、最低血圧、最高血圧、平均血圧および脈圧を取得する。最低血圧、最高血圧、平均血圧および脈圧の取得方法は、第1実施形態で説明した通りである。
続いて、指標出力装置100は、ステップS102の処理において、上肢に対する下肢のdABI、ABI、mABIおよびppABIをそれぞれ算出する。
続いて、指標出力装置100は、ステップS103の処理において、dABIと、ABI、mABIおよびppABIとを組合せてそれぞれ表示する。具体的には、指標出力装置100は、図6〜図8に示すような画面を表示部150に表示する。図6〜図8の例では、多数の被検者における算出結果が2次元マトリクス上にプロットされている。たとえば、図6の画面において、縦軸は最低血圧の比の算出結果であり、横軸は最高血圧の比の算出結果である。医療スタッフ等のユーザーは、たとえば、画面に表示されたプロットの位置により、被験者の血管の状態を判定できる。判定の方法についての詳細は後述する。なお、指標出力装置100は、ユーザーの指示に基づいて図6〜図8に示す画面を切り替えて表示してもよく、あるいは、これらの画面を同時に表示してもよい。
続いて、指標出力装置100は、ステップS104の処理において、ABI、mABIおよびppABIと、dABIとを組合せて血管の状態を判定する。
たとえば、図6の画面中の点線で囲まれたプロットTを例に挙げて説明する。プロットTについて、横軸により示されるABIは、1.2程度である。したがって、従来のABIを用いた判定方法のみを適用した場合、ABIが0.9〜1.4の範囲に含まれているため、血管の状態は正常であると判定される。しかし、プロットTについて、縦軸により示されるdABIは、0.75程度である。したがって、第1実施形態において説明されたdABIを用いた判定方法を適用した場合、dABIが0.8以下であるため、閉塞や狭窄の可能性があると判定することができる。さらに、dABIの値が小さいにも関わらず、ABIの値が大きくなっていることから、下肢の血管において石灰化が発生している可能性があると判定することができる。これは、上述のように、血管の石灰化が発生すると、ABIが本来よりも高く評価されるため、下肢の血管において石灰化が発生した場合、ABIが大きくなるためである。このような判定方法を図6の画面全体に適用して、プロットが位置する領域に基づいて血管の状態を判定することも可能である。以下、プロットの領域に基づいて血管の状態を判定する方法について、詳細に説明する。
図9は、図6に示す画面において、プロットの領域に基づいて血管の状態を判定する方法の一例を説明するための図である。
図9に示すように、プロットされる領域は、たとえば、領域(1)〜領域(9)の9つの領域に区分される。領域を縦方向に区切る境界は、ABIによって血管の状態を判定する閾値として、0.9および1.4の位置に設定している。また、領域を横方向に区切る境界は、dABIによって血管の状態を判定する閾値として、0.8および1.3の位置に設定している。以下、プロットが各領域にある場合の判定方法について説明する。
プロットが領域(1)にある場合、ABIが0.9以下であり、dABIが0.8以下である。この場合、ABIを用いた判定およびdABIを用いた判定の両方において血管の閉塞や狭窄が発生している可能性があると判定される。したがって、血管の閉塞や狭窄が発生している可能性が高いと判定できる。
プロットが領域(2)にある場合、ABIが0.9〜1.4の正常の範囲にあるものの、dABIが0.8以下である。この場合、上述した図6におけるプロットTと同様の理由により、血管の閉塞や狭窄が発生している可能性があり、さらに石灰化が発生している可能性があると判定できる。
プロットが領域(3)にある場合、ABIが1.4以上であり、dABIが0.8以下である。この場合、領域(2)と同様に、血管の閉塞や狭窄が発生している可能性があり、さらに石灰化が発生している可能性があると判定できる。また、ABIが1.4以上であり領域(2)の場合よりも高いため、石灰化が発生している可能性がより高いと判定できる。
プロットが領域(4)にある場合、ABIが0.9以下であり、dABIが0.8〜1.3の範囲にある。この場合、ABIを用いた判定では、血管の閉塞や狭窄が発生している可能性があると判定され、dABIを用いた判定では、正常と判定される。したがって、2つの判定における判定結果が異なっているため、何らかの異常があると判定でき、検査のやり直しや他の検査を行う等の対応をとることができる。
プロットが領域(5)にある場合、ABIが0.9〜1.4の正常の範囲であり、dABIが0.8〜1.3の正常の範囲にある。この場合、ABIを用いた判定および最低血圧を用いた判定の両方において血管の状態が正常であると判定される。したがって、血管の状態が正常であることをよく確実に判定できる。
プロットが領域(6)にある場合、ABIが1.4以上であり、dABIが0.8〜1.3の正常の範囲である。この場合、ABIを用いた判定では、血管の石灰化等の異常が発生している可能性があると判定され、dABIを用いた判定では、正常と判定される。したがって、血管の閉塞や狭窄が発生している可能性は低いが、血管の石灰化が発生している可能性があると判定できる。
プロットが領域(7)〜(9)にある場合、dABIが1.3以上であり、血管の状態や測定方法、測定機器等に何らかの異常があると判定できる。この場合、検査のやり直しや測定方法、測定機器の確認、他の検査を行う等の対応をとることができる。
以上のように、第2実施形態の指標出力装置100によれば、ABI、mABIおよびppABIのうち少なくとも一つをdABIと共に表示する。これにより、ユーザーは異なる指標を同時に確認することができ、より正確かつ迅速に血管の状態を判定できる。
また、指標出力装置100は、ABI、mABIおよびppABIのうちの少なくとも一つとdABIとを組合せて血管の状態を判定する。これにより、異なる指標に基づく複数の判定方法を組合せて血管の状態を判定することができ、より正確に判定を行うことができる。
図10は、市中のクリニック等でシンプルなスクリーニングを行うことを想定し、閉塞・狭窄の判定だけに限定したより簡便なプロットの領域に基づいて血管の状態を判定する方法の一例を説明するための図である。
図10に示すように、プロットされる領域は、たとえば、領域(11)〜領域(14)の4つの領域に区分される。領域を縦方向に区切る境界は、ABIによって血管の状態を判定する閾値として、0.9の位置に設定している。また、領域を横方向に区切る境界は、dABIによって血管の状態を判定する閾値として、0.8の位置に設定している。以下、プロットが各領域にある場合の判定方法について説明する。
プロットが領域(11)にある場合、ABIが0.9以下であり、dABIが0.8以下である。この場合、ABIを用いた判定およびdABIを用いた判定の両方において血管の閉塞や狭窄が発生している可能性があると判定される。したがって、血管の閉塞や狭窄が発生している可能性が高いと判定できる。
プロットが領域(12)にある場合、ABIが0.9以上であり、dABIが0.8以下である。この場合、血管の閉塞や狭窄が発生している可能性があり、精密検査を要すると判定できる。
プロットが領域(13)にある場合、ABIが0.9以下であり、dABIが0.8以上である。この場合、ABIを用いた判定では、血管の閉塞や狭窄が発生している可能性があり、精密検査を要すると判定できる。
プロットが領域(14)にある場合、ABIが0.9以上であり、dABIが0.8以上である。
なお、上記の実施形態において、プロットされる領域を9つや4つに分割して判定する例について説明したが、これに限定されない。領域を分割する数や位置は、各指標について判定するために設定される閾値の数や値に応じて適宜変動させることができる。
また、上記の実施形態において、2つの指標の算出結果を2次元マトリクス上にプロットする例について説明したが、これに限定されない。たとえば3つの指標の算出結果を3次元マトリクス上にプロットして表示してもよく、あるいは4つの指標を棒グラフや4角形状のグラフとして表示してもよい。
上述した実施形態に係る指標出力装置における各種処理を行う手段および方法は、専用のハードウェア回路、またはプログラムされたコンピューターのいずれによっても実現することが可能である。上記プログラムは、たとえば、フレキシブルディスクおよびCD−ROM等のコンピューター読み取り可能な記録媒体によって提供されてもよいし、インターネット等のネットワークを介してオンラインで提供されてもよい。この場合、コンピューター読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムは、通常、ハードディスク等の記憶部に転送され記憶される。また、上記プログラムは、単独のアプリケーションソフトとして提供されてもよいし、指標出力装置の一機能としてその装置のソフトウェアに組み込まれてもよい。
100 指標出力装置、
110 CPU、
120 ROM、
130 RAM、
140 ストレージ、
150 表示部、
160 操作部、
170 血圧取得部、
180 バス。

Claims (8)

  1. 血管の状態を判定するための指標を出力する指標出力方法であって、
    生体の上肢および下肢それぞれについて最低血圧を取得する取得ステップと、
    前記取得ステップにおいて取得された上肢の最低血圧に対する下肢の最低血圧の比を算出する算出ステップと、
    前記算出ステップにおいて算出された最低血圧の比を出力する出力ステップと、
    を有する指標出力方法。
  2. 前記算出ステップにおいて算出された最低血圧の比に基づいて前記生体における血管の状態を判定する判定ステップをさらに有する請求項1に記載の指標出力方法。
  3. 前記判定ステップは、前記算出ステップにおいて算出された最低血圧の比が、第1の閾値以下または前記第1の閾値よりも大きい第2の閾値以上であるか否かを判定することにより血管の状態を判定することを含む請求項1または請求項2に記載の指標出力方法。
  4. 前記出力ステップは、前記算出ステップにおいて算出された最低血圧の比を表示することを含む請求項1〜3のいずれか一項に記載の指標出力方法。
  5. 前記取得ステップは、前記生体の上肢および下肢それぞれについて、最高血圧、平均血圧および脈圧のうち少なくとも一つをさらに取得することを含み、
    前記算出ステップは、上肢の最高血圧に対する下肢の最高血圧の比、上肢の平均血圧に対する下肢の平均血圧の比および上肢の脈圧に対する下肢の脈圧の比のうち少なくとも一つをさらに算出することを含み、
    前記出力ステップは、前記算出ステップにおいて算出された最高血圧の比、平均血圧の比および脈圧の比のうち少なくとも一つを最低血圧の比と共に表示することを含む請求項4に記載の指標出力方法。
  6. 前記判定ステップは、最高血圧の比、平均血圧の比および脈圧の比のうちの少なくとも一つと最低血圧の比とを組合せて血管の状態を判定することを含む請求項5に記載の指標出力方法。
  7. 血管の状態を判定するための指標を出力する指標出力装置であって、
    生体の上肢および下肢それぞれについて最低血圧を取得する取得部と、
    前記取得部によって取得された上肢の最低血圧に対する下肢の最低血圧の比を算出する算出部と、
    前記算出部によって算出された最低血圧の比を出力する出力部と
    を有する指標出力装置。
  8. 血管の状態を判定するための指標を出力する指標出力プログラムであって、
    生体の上肢および下肢それぞれについて最低血圧を取得する取得ステップと、
    前記取得ステップにおいて取得された上肢の最低血圧に対する下肢の最低血圧の比を算出する算出ステップと、
    前記算出ステップにおいて算出された最低血圧の比を出力する出力ステップと、
    をコンピューターに実行させる指標出力プログラム。
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