JP2016213213A - 発光モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】浄化能力を高めた紫外光用の発光モジュールを提供する。
【解決手段】発光モジュール10は、上面22に開口する凹部24が設けられる基板20と、凹部24に収容され、開口の外へ向けて紫外光を発する発光素子12と、開口を覆うように上面22に設けられ、上面22と対向する内面32と、内面32と反対側の外面34とを有し、外面34の一部に光触媒36が設けられる窓部材30と、上面22と窓部材30の間を埋める封止部40と、を備える。発光素子12は、波長300nm以下の深紫外光を発してもよい。窓部材30は、発光素子12が発する紫外光の透過率が80%以上の材料で構成されてもよい。
【選択図】図1

Description

本発明は、発光素子を有する発光モジュールに関し、特に、紫外光を発する発光モジュールに関する。
近年、青色光を出力する発光ダイオードやレーザダイオード等の半導体発光素子が実用化されており、さらに波長の短い深紫外光を出力する発光素子の開発が進められている。特に、深紫外光は高い殺菌能力を有することから、医療や食品加工の現場における水銀フリーの殺菌用光源として、深紫外光を発する半導体発光素子が注目されている。
このような紫外用の発光素子は、外部環境から素子を保護するために、紫外光を透過する材料を用いて封止され、モジュール化される。このような紫外線発光装置として、例えば、紫外LEDチップを囲むように枠体が設けられ、枠体とLEDチップとを覆うように窓材が設けられた装置が挙げられる(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−146689号公報
紫外用の発光素子は、殺菌処理の他に有害な化学物質の分解除去など、幅広い種類の浄化処理に用いられる。このような用途に用いる発光素子は、より高い浄化能力を提供できることが望ましい。
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その例示的な目的のひとつは、浄化能力を高めた紫外用の発光モジュールを提供することにある。
本発明のある態様の発光モジュールは、上面に開口する凹部が設けられる基板と、凹部に収容され、開口の外へ向けて紫外光を発する発光素子と、開口を覆うように上面に設けられ、上面と対向する内面と、内面と反対側の外面とを有し、外面の一部に光触媒が設けられる窓部材と、上面と窓部材の間を埋める封止部と、を備える。
この態様によると、窓部材の外面の一部に光触媒が設けられるため、発光素子からの紫外光によって光触媒を励起し、光触媒作用を用いて浄化することができる。また、光触媒は窓部材の外面の一部に設けられるため、光触媒のない開口部を通じて紫外光を直接照射して浄化することもできる。本態様によれば、光触媒と紫外光の直接照射の双方により浄化することができるため、いずれか一方を用いる場合と比べて浄化能力を高めることができる。
発光素子は、波長300nm以下の深紫外光を発してもよい。
窓部材は、発光素子が発する紫外光の透過率が80%以上の材料で構成されてもよい。
本発明によれば、浄化能力を高めた紫外光用の発光モジュールを提供できる。
実施の形態に係る発光モジュールの構成を概略的に示す断面図である。 窓部材の構成例を概略的に示す上面図である。 窓部材の構成例を概略的に示す上面図である。 窓部材の構成例を概略的に示す上面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。なお、説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。
図1は、実施の形態に係る発光モジュール10の構成を概略的に示す断面図である。発光モジュール10は、紫外光を発する発光素子12を備え、窓部材30の外面34の一部に光触媒36が設けられる。発光素子12からの紫外光は、その一部が光触媒36に照射され、別の一部が光触媒36のない開口部38を介して外部に放射される。したがって、発光モジュール10によれば、紫外光の直接照射と光触媒作用の双方を利用して浄化処理をすることができる。
発光モジュール10は、発光素子12と、基板20と、窓部材30と、封止部40を備える。
基板20は、平板形状を有しており、上面22に発光素子12を収容するための凹部24が設けられる。基板20は、アルミナ(Al)や窒化アルミニウム(AlN)などのセラミック基板であり、例えば、高温焼成セラミック多層基板(HTCC;High Temperature Co-fired Ceramic)などである。
凹部24には、発光素子12を実装するための内部電極26が設けられる。内部電極26は、例えば、タングステン(W)やモリブデン(Mo)等の高融点の金属を含む基材に、ニッケル(Ni)や金(Au)等の保護層がメッキされて形成される。基板20の底面には、外部電極28が設けられる。外部電極28は、内部電極26と同様に形成される。内部電極26と外部電極28は、基板20の内部で電気的に接続されている。
発光素子12は、紫外光を発する発光ダイオード(LED、Light Emitting Diode)である。発光素子12は、接続端子14を有し、接続端子14が内部電極26と接続されるように凹部24に収容される。なお、発光素子12は、図示するように、基板20に直接実装されてもよいし、サブマウントを介して基板20に間接的に実装されてもよい。
発光素子12は、窓部材30を通じて発光モジュール10の外部に紫外光を放射する。発光素子12は、その中心波長またはピーク波長が300nm以下の深紫外光を発するものが好ましく、特に、殺菌効率の高い波長である260nm付近の紫外光を発するものが望ましい。このような紫外光LEDとして、例えば、窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)を用いたものが知られている。
窓部材30は、内面32と、外面34を有し、内面32が凹部24の開口を覆うようにして上面22に設けられる。窓部材30と上面22の間は、封止部40によって埋められる。封止部40は、熱硬化性の樹脂や、金錫(AuSn)や銀錫(AgSn)などの低融点の金属材料で構成される。封止部40は、発光素子12が発する紫外光によって劣化しにくい材料で構成されることが望ましい。
窓部材30は、発光素子12が発する紫外光を透過する材料で構成され、特に、発光素子12が発する深紫外光を80%以上透過する材料で構成されることが望ましい。このような窓部材30の材料として、例えば、石英(SiO)やサファイア(Al)、硼珪酸ガラス等を用いればよい。
窓部材30の外面34の一部には、光触媒36が設けられる。光触媒36は、例えば、酸化チタン(TiO)等であり、紫外光の照射により励起され、酸素ラジカルを発生させることにより浄化作用を発揮する。光触媒36は、外面34の全面を覆うように設けられず、光触媒36の設けられない開口部38が部分的に設けられる形成される。
図2〜図4は、窓部材30の構成例を概略的に示す上面図である。窓部材30は、図2〜図4のそれぞれに示されるように、メッシュ状、ライン状もしくはドット状に設けられる。例えば、光触媒36は、図2に示すように、メッシュ状に設けられ、開口部38は格子状に間隔を空けて配置される。別の構成例では、図3に示すように、光触媒36がライン状に設けられ、開口部38も光触媒36と互い違いになるようにライン状に設けられる。さらに別の構成例では、図4に示されるように、光触媒36が格子状に間隔を空けて配置され、開口部38がメッシュ状に設けられる。なお、これらの配置は例示であり、各領域が円形状に設けられてもよいし、六方格子状に配置されてもよいし、各領域が不均一に配置されてもよい。
以上の構成により、発光素子12が発する紫外光は、発光素子12と対向する内面32に入射する。内面32に入射する紫外光の一部は、外面34に設けられる光触媒36に照射され、光触媒36に吸収される。また、内面32に入射する紫外光の別の一部は、光触媒36のない開口部38を通じて、外面34から発光モジュール10の外部へ出射される。
本実施の形態によれば、発光素子12が発する紫外光は、その一部が光触媒36に照射され、別の一部が光触媒36のない開口部38を介して外部に放射される。したがって、本実施の形態に係る発光モジュール10によれば、紫外光の直接照射と光触媒作用の双方を利用して浄化処理をすることができる。これにより、紫外光を照射するのみの発光モジュールと比べて、浄化能力を高めることができる。
また本実施の形態によれば、紫外光を放射するための光源機能と、紫外光を受けて光触媒作用を発揮する光触媒機能の双方を一つの発光モジュールに一体化させることができる。したがって、光源と光触媒を別々に用意する場合と比べて、これらを用いる浄化装置の構成を簡略化することができる。
以上、本発明を実施例にもとづいて説明した。本発明は上記実施の形態に限定されず、種々の設計変更が可能であり、様々な変形例が可能であること、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは、当業者に理解されるところである。
上述の実施の形態では、発光素子12がLEDである場合を示した。変形例においては、発光素子12が紫外光を発するレーザダイオード(LD)であってもよい。
10…発光モジュール、12…発光素子、20…基板、22…上面、24…凹部、30…窓部材、32…内面、34…外面、36…光触媒、40…封止部。

Claims (3)

  1. 上面に開口する凹部が設けられる基板と、
    前記凹部に収容され、開口の外へ向けて紫外光を発する発光素子と、
    前記開口を覆うように前記上面に設けられ、前記上面と対向する内面と、前記内面と反対側の外面とを有し、前記外面の一部に光触媒が設けられる窓部材と、
    前記上面と前記窓部材の間を埋める封止部と、を備えることを特徴とする発光モジュール。
  2. 前記発光素子は、波長300nm以下の深紫外光を発することを特徴とする請求項1に記載の発光モジュール。
  3. 前記窓部材は、前記発光素子が発する紫外光の透過率が80%以上の材料で構成されることを特徴とする請求項1または2に記載の発光モジュール。
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