以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本例のプログラマブル表示器を含むシステム全体の概略構成図である。
図1に示すプログラマブルコントローラシステムは、各種接続機器4と、通信ライン6を介して各種接続機器4に接続するプログラマブル表示器1とを有する。更に、プログラマブル表示器1が、通信ライン3を介して作画エディタ装置5(支援装置)に接続された構成であってもよい。プログラマブル表示器1には、複数の通信インタフェース2(通信ポート)が備えられており、各通信インタフェース2に接続された通信ライン3/通信ライン6によって各種接続機器4や作画エディタ装置5と接続されている。
但し、作画エディタ装置5は、必ずしもプログラマブル表示器1に接続されている必要があるわけではない(一例を示しているに過ぎない)。つまり、例えば、作画エディタ装置5で作成される画面データや、後述するスクリーン全体画像は、一例としては作画エディタ装置5から通信ライン3を介してプログラマブル表示器1にダウンロードされるが、この例に限らない。例えば、不図示の可搬型記録媒体(メモリカード等)を介して、作画エディタ装置5の上記画面データやスクリーン全体画像を、プログラマブル表示器1に渡すようにしてもよい。
尚、以下の説明では、作画エディタ装置5を支援装置5と記す場合もあるものとする。
図2は、本例のプログラマブル表示器1の構成例である。
本例のプログラマブル表示器1に関しては、例えば、上述した従来例と略同様の動作を行う例がある。すなわち、画面データ等(但し、後述するパーツ画像(上記各アイテム画像に相当するもの)を用いる)に基づく操作表示画面の表示を行う例がある(後述する実施例2)。
あるいは、本例のプログラマブル表示器1に関しては、スクリーン全体画像からパーツ画像(上記各アイテム画像に相当するもの)を抽出して、このパーツ画像を所定の位置に表示する例もある(後述する実施例1)。詳しくは後述する。
図示のプログラマブル表示器1は、表示操作制御装置10と、タッチパネル18、ディスプレイ19、上記通信インタフェース2等を有する。
表示操作制御装置10は、CPU11、ROM12(フラッシュメモリ等)、RAM13、通信コントローラ14、グラフィックコントローラ15、タッチパネルコントローラ16等より成り、これらがバス17に接続されている。
CPU11は、表示操作制御装置10全体を制御する中央処理装置(演算プロセッサ)である。CPU11は、ROM12に予め格納されているプログラム(例えば後述する本体プログラム21等)を実行することで、所定の演算動作(処理)を行う。例えば後述する本例のプログラマブル表示器1の各種処理を実行する。各種の演算結果は、例えばRAM13に格納される。
また、ROM12には、上記背景技術で説明した画面データ(後述する画面データ22)等が格納されている。上記のように、画面データは、例えば上述したスイッチ、ランプ等の各アイテム毎に、その表示位置座標や大きさ等の表示に係わるデータや、上記割当メモリアドレス(割当メモリ領域)等のメモリアクセスに係わるデータ等を有する。但し、従来の画面データには、各アイテム画像(あるいはアイテム画像の識別ID等)が含まれていたが、本例の実施例1の場合、アイテム画像の代わりに、スクリーン全体画像(あるいはその識別ID等)等が含まれている。
上記CPU11の処理には、例えば上記背景技術で説明した“各アイテム毎の割当メモリアドレス等の格納データ”(上記外部メモリの所定領域の格納データ)を取得する処理等が含まれる。この取得データは、例えば後述する共有メモリ55に一時的に格納される。尚、共有メモリ55は、上記RAM13やROM12の記憶領域の一部であってもよいし、不図示の他のメモリであってもよい。
また、上記CPU11の処理によって、例えば上記画面データや上記取得データ等に基づく表示対象データが、例えばRAM13(あるいは不図示のビデオRAM)上に展開(描画)される。この描画に基づいてグラフィックコントローラ15が、ディスプレイ19上に上述した操作表示画面等を表示する。
ここで、従来の場合には、上記のようにアイテム画像は、各デザイン毎に例えば少なくともON用とOFF用の2種類の画像が予め作成されて登録されている。例えばランプを例にすると、アイテム画像は、各デザイン毎にランプ消灯画像とランプ点灯画像とが登録されている。そして、プログラマブル表示器1側では、例えば上記取得データが‘0’であればランプ消灯画像、‘1’であればランプ点灯画像が、上記表示対象データとなる(描画される)。
これに対して、実施例1の場合、例えば、ON用のスクリーン全体画像と、OFF用のスクリーン全体画像とが予め登録されている。そして、例えば上記取得データが‘0’であれば、OFF用のスクリーン全体画像から上記ランプ消灯画像に相当するパーツ画像を切り出して描画する。同様に、例えば上記取得データが‘1’であれば、ON用のスクリーン全体画像から上記ランプ点灯画像に相当するパーツ画像を切り出して描画する。
また、実施例2の場合、支援装置(作画エディタ装置5)側で予め任意のデザインの各種スクリーン全体画像(例えばON用とOFF用)から各種パーツ画像(従来のアイテム画像に相当する画像)を切り出して、これら各種パーツ画像を例えば画面データに含めてプログラマブル表示器1にダウンロードする。プログラマブル表示器1側の処理動作は従来と略同様であって構わない(アイテム画像の代わりにパーツ画像を用いる)。詳しくは後述する。
尚、従来より、上記取得データに基づいて(例えば接続機器4側の)現在の状態を判別できる。つまり、従来、実施例1、実施例2の何れの場合も、随時、現在の状態を判別して、現在の状態に応じた画像表示を行う点では略同様である(例えば、ランプに関して、現在の状態がON状態であれば、上記ランプ点灯画像あるいは“ランプ点灯画像に相当するパーツ画像”を表示する)。
上記のように、本手法の実施例1と実施例2との違いは、上記スクリーン全体画像からのパーツ画像の切り出し処理(従来のアイテム画像に相当する画像の生成処理)を、プログラマブル表示器1で随時または定期的に現在の状態に応じて行うか、支援装置(作画エディタ装置5)で事前に行っているかである。何れにしても、スクリーン全体画像を有効利用して、容易に操作表示画面の生成や操作表示画面のデザイン変更等を行えるようになる。詳しくは後述する。
ディスプレイ19は、例えば液晶パネル等より成り、この液晶パネル上に重ねるようにしてタッチパネル18が設けられる。従来では、ディスプレイ19上には、基本的には、複数のアイテム画像が所定位置に配置されて成る操作表示画面が表示される。本例の場合には、ディスプレイ19上には、基本的には、複数のパーツ画像が所定位置に配置されて成る操作表示画面が表示される。
また、通信コントローラ14は、通信インタフェース2を介して、不図示のPLC本体等や温調装置等である接続機器4や作画エディタ装置5との通信(データ送受信等)を行う。
オペレータ等によるタッチパネル18上での押圧操作(タッチ)位置の検知結果は、タッチパネルコントローラ16を介してCPU11等に取り込まれて解析される。例えば各アイテムの上記表示位置座標や大きさのデータ等に基づいて、解析することになる。例えば、上記スイッチの画像の表示位置をオペレータ等がタッチすると、CPU11等は、このスイッチに対する操作が行われたものと解析することになる。
図3に、上記本システムのソフトウェア構成図を示す。
プログラマブル表示器1においては、本体プログラム21、画面データ22、通信プログラム23等の各種プログラム/データが、例えば上記ROM12(フラッシュメモリ等)に格納されている。これらのプログラム/データ等をCPU11が読出し・実行/参照等することで、プログラマブル表示器用の上記操作表示画面等の表示制御等が行なわれる。
この操作表示画面は、従来では、上述した数値表示、ランプ、スイッチ等の各種アイテムの画像表示から成り、各アイテム画像の表示内容は、例えば各接続機器4(外部メモリ;割当メモリ領域)から取得したデータ(上記取得データ)を反映させる形で随時更新される。一方、本例の場合、操作表示画面は、上記アイテム画像の代わりに“アイテム画像に相当する上記パーツ画像”を用いて、表示制御されることになる。
基本的には、CPU11が本体プログラム21と画面データ22(パーツ画像あるいはスクリーン全体画像を含む)とに基づく処理を行うことで、上記操作表示画面が表示される。そして、この操作表示画面上の各画面部品の表示内容(温度等の数値表示やランプの点灯/消灯など)は、通信プログラム23による各接続機器4との通信結果(上記取得データ等)等に基づいて、随時、更新等されるものである。
上記画面データ22は、例えば予め作画エディタ装置5側で任意に作成された画面データファイル32の一部または全部が、プログラマブル表示器1にダウンロードされて格納されたものである。尚、画面データファイル32と画面データ22とを特に区別せずに、画面データまたは画面データ22と呼ぶ場合もあるものとする。
尚、従来では画面データには各種アイテム画像が含まれたが、本例の画面データ22には各種パーツ画像あるいは各種スクリーン全体画像が含まれる。但し、この例に限らず、各種パーツ画像あるいは各種スクリーン全体画像は、画面データ22とは別にして記憶等されるものであってもよい。
また、上記通信プログラム23も、例えば予め作画エディタ装置5側に格納されていた通信プログラムファイル33(その一部)が、プログラマブル表示器1にダウンロードされて格納されたものである。
上述したように、基本的には、CPU11が、本体プログラム21と画面データ22と取得データ等に基づく上記操作表示画面の表示制御を行う。例えば、数値表示やランプ等のアイテムに関して、定期的に、そのアイテムの割当メモリ領域からデータを読み出して、そのアイテムの表示内容を当該読出データに基づいて更新する。あるいは、例えばスイッチ等のアイテムに関しては、ユーザが、この操作表示画面上の所望のスイッチをタッチすると(ON/OFF操作すると)、スイッチON画像表示/スイッチOFF画像表示が行われる。また、CPU11は、このスイッチ操作に応じた接続機器4の制御も行う。
ここで、本手法の場合、上記スイッチON画像やスイッチOFF画像等は、スクリーン全体画像から生成される上記パーツ画像となる。このパーツ画像は、実施例1ではプログラマブル表示器1側で随時または定期的に現在の状態に応じて生成される。一方、実施例2では、支援装置5側で予め例えば任意のデザインに応じた全てのパーツ画像が生成されるものである。但し、この例に限らず、プログラマブル表示器1側で予め例えば任意のデザインに応じた全てのパーツ画像が生成されるものであっても構わない。何れにしても、パーツ画像はスクリーン全体画像から生成されるものである。
スクリーン全体画像から各種パーツ画像が生成されることで、操作表示画面のデザインを全面変更したい場合等には(但し、基本的に、配置や機能等は変更しないものとする)、スクリーン全体画像のデザインを変更すれば済むようになり、変更作業負担が軽減される。
尚、上記割当メモリ領域は、上記背景技術における外部メモリの所定の記憶領域(割当メモリアドレス)に相当するものである。尚、後述する共有メモリ55は、上記内部メモリに相当するものである。
尚、既に従来で述べたように、上記外部メモリは、接続機器4が備えるメモリであって、各アイテムのメモリ割当が行われるものである。上記のように、各アイテムの表示内容は、この割当メモリ領域の格納データに基づいて決定・更新される。
そして、従来で述べたように、この割当メモリ領域からの読出しデータを、プログラマブル表示器1内の上記内部メモリ(共有メモリ55)に一時的に格納し、これに基づいてアイテム表示制御を行う構成例がある。
すなわち、例えば後述する各通信処理部54等によって定期的に、接続機器4内のメモリデバイス(外部メモリ)の所定の記憶領域からデータを読み出して、この読出データを上記内部メモリに格納する処理が行われる。そして、例えば後述するアイテム処理部53によって、内部メモリのデータ等に基づいて、上記操作表示画面の表示制御が行われることになる。これによって、操作表示画面の表示内容は、各アイテムに対応する割当メモリ領域の現在の格納データの内容を反映させたものとなる(現在の状態に応じたものとなる)。
また、支援装置5(その作画エディタ31)は、スクリーン全体画像記憶部31a、画面作成支援部31b等を有する。スクリーン全体画像記憶部31aには、予め、各種スクリーン全体画像が記憶されている。スクリーン全体画像自体は、従来でもデザイナー等が全体イメージを示す等の為に作成する場合もあった。スクリーン全体画像記憶部31aに記憶されている各種デザインのスクリーン全体画像が、後述する画像表示選択領域41に一覧表示されることになる。
また、画面作成支援部31bは、上記スクリーン全体画像を用いて、ユーザに所望の操作表示画面(画面データ)を作成させる。これは、例えば後述する図4、図5で説明するユーザ支援処理を行うものであり、詳しくは後述する。
尚、作画エディタ装置5は、例えばパソコン等であり、特に図示しないが一般的な汎用コンピュータの構成(CPU、記憶部(ハードディスク、メモリ等)、通信部、操作部(マウス等)、ディスプレイ)を有している。記憶部に予め記憶されているアプリケーションプログラムを、CPUが実行することにより、例えば画面作成支援部31bの処理機能が実現される。
図4、図5に、本例の支援装置5におけるプログラマブル表示器用画面(操作表示画面;その画面データ)作成支援用の画面例を示す。この画面例自体は、実施例1、実施例2共通であってよい。但し、実施例2の場合、この画面例での画面データ作成作業に伴って、支援装置5側でスクリーン全体画像から各種パーツ画像を切り出す処理(パーツ画像生成処理)を行うことになる。尚、実施例1の場合、プログラマブル表示器1側でパーツ画像を生成することになる。
また、図6には、実施例1におけるプログラマブル表示器の操作表示画面例を示す。
以下、図4、図5、図6を参照して説明する。尚、本説明では、アイテム画像としてスイッチとランプを例にするが、勿論、この例に限らない(よく知られているように他にもグラフ、メータ、数値表示等の各種アイテム画像が知られている)。そして、本例では、従来のアイテム画像に相当するパーツ画像が生成され、パーツ画像を用いて操作表示画面の表示制御が行われることになる。
以下、まず、図4、図5を参照して説明する。
図4は、支援装置における画面データ作成支援のメイン画面である。
図示のメイン画面40は、画像表示選択領域41と画面作成領域42から成る。
尚、従来でも、これら各領域に相当するものは存在した(不図示の従来画像表示選択領域、従来画面作成領域と呼ぶものとする)。従来では、従来画像表示選択領域には各種アイテム画像が一覧表示される。例えばスイッチに関して各種デザイン毎のスイッチ画像(一例としては、各デザイン毎に、ON用とOFF用の画像がある)、ランプに関しても各種デザイン毎のランプ画像(一例としては、各デザイン毎に、ON用とOFF用の画像がある)が、従来画像表示選択領域に一覧表示される。勿論、これら各種アイテム画像は、予め作成されて従来の支援装置の不図示の記憶部(ハードディスク/メモリ等)に記憶されている。
これより、従来では、ユーザはマウス等を操作して、一覧表示される各種アイテム画像の中から所望のアイテム画像を選択(ドラッグ)して、これを従来画面作成領域上の所望の位置に配置(ドロップ)する。そして、このアイテムに関して例えば上記割当メモリアドレス等を設定する。このような作業によって、任意のアイテムに関して、アイテム画像、画面上での配置位置、割当メモリアドレス等が設定されて、画面データに登録されることになる。ユーザがこの様な作業を繰り返すことで、通常は複数のアイテムによる上記操作表示画面(画面データ)が作成されることになる。
これに対して、本例の場合、上記各種アイテム画像の代わりに各種スクリーン全体画像が予め登録されている。これは、各デザイン毎に、ON用スクリーン全体画像と、OFF用スクリーン全体画像とが予め登録されている。そして、登録されているスクリーン全体画像が、画像表示選択領域41に一覧表示される。尚、図4では、1つのデザインに関するON用スクリーン全体画像43とOFF用スクリーン全体画像44を示すが、通常は、複数のデザインについてスクリーン全体画像が登録されることになる。
勿論、その為に、予め各デザイン毎にスクリーン全体画像(例えばON用とOFF用)を作成する作業が必要となり、新たなデザインを追加する場合にはそのデザイン用のスクリーン全体画像を新たに作成する作業も必要となる。しかしながら、従来でも、デザイナー等が事前にスクリーン全体画像を作成している場合が少なくなく、本手法ではこれを有効利用することができるという効果も得られる。更に、この様な場合、基本的に、デザイナー等が作成した全体画像と略同一となるように操作表示画面を作成することになるので、本手法では逐一各アイテム画像の配置位置を確認して配置する等の作業が不要となるという効果も得られる。つまり、操作表示画面の作成作業負担を軽減できる。更に、デザイン変更する場合(但し、変更するのは基本的にデザインのみであり、位置等は変更しない)の変更作業負担を軽減できる。
また、図では、説明の都合上、ON用スクリーン全体画像43とOFF用スクリーン全体画像44の両方が画像表示選択領域41に表示されているが、各デザイン毎に1つのみ(例えばON用スクリーン全体画像のみ)画像表示選択領域41に表示されるようにしてもよい。
尚、図示のON用スクリーン全体画像43は、画面上の全アイテムが全てON状態であるときの操作表示画面を示すものと言える。同様に、図示のOFF用スクリーン全体画像44は、画面上の全アイテムが全てOFF状態であるときの操作表示画面を示すものと言える。一方、運用中のプログラマブル表示器1における操作表示画面では、通常、ON状態のアイテムもあればOFF状態のアイテムもあることになる。
ユーザが、マウス操作等によって上記画像表示選択領域41に一覧表示されるスクリーン全体画像のなかから所望のデザインのスクリーン全体画像を選択・指定すると、当該指定されたスクリーン全体画像が、画面作成領域42に表示される。そして、ユーザが、この状態の画面作成領域42上で下記の作業を行うことで、所望の操作表示画面(その画面データ)が作成されることになる。
尚、画面データは、例えば後述するアイテムリスト56とほぼ同一と見做してよいので、後述する図8、図9に示すアイテムリスト56の具体例を用いて説明するならば、操作表示画面上の各アイテム毎に、そのアイテムタイプ(スイッチ、ランプ等)、位置情報(座標や大きさ)、割当メモリアドレス、ON画像No.、OFF画像No.等の所定の情報が登録されたものである。
スクリーン全体画像には、図示のように複数のアイテムの画像(ここでは複数のランプの画像と複数のスイッチの画像)が含まれている。ユーザは、マウス操作等によって、スクリーン全体画像上の所望の領域(パーツ化したい領域)を囲む(図示の太点線矩形)。この操作は、従来における「選択したアイテム画像を所望の位置に配置する」操作に相当するものである。つまり、図示の太点線矩形の画像(スクリーン全体画像の一部;上記パーツ画像)が、従来のアイテム画像に相当することになる。そして、この操作によって、画面データの新規レコード追加が開始されることになる。
すなわち、上記アイテムリスト56の具体例を用いるならば、上記ユーザ操作(パーツ画像の領域指定)によって画面データに新規レコードが追加されると共に、その座標やサイズのデータ項目に、上記太点線矩形の座標と大きさが格納される。尚、従来であれば上記選択したアイテム画像を配置した場所の情報が、上記座標やサイズのデータ項目に格納されていた。更に、上記新規レコードのON画像No.、OFF画像No.のデータ項目には、上記選択したスクリーン全体画像の(ここではON用、OFF用それぞれの)識別用IDが格納される(実施例1の場合)。勿論、予め各スクリーン全体画像には、ユニークな識別用IDが割り当てられている。
尚、従来であれば上記選択したアイテム画像の(ON用、OFF用それぞれの)識別用IDが、上記ON画像No.、OFF画像No.のデータ項目に格納されていた。また、実施例2の場合には、後述するように支援装置5側で各種パーツ画像を生成する際に、各パーツ画像に識別用IDを割り当てる。そして、これら各パーツ画像の識別用IDが、上記新規レコードのON画像No.、OFF画像No.のデータ項目に格納されることになる。
ユーザが上記所望の領域を囲む操作(パーツ画像指定操作)を行うと、上記所定のデータ項目へのデータ格納処理が行われると共に、例えば図5(a)に示すアイテム変換ウィンドウ45が表示される。ユーザは、このアイテム変換ウィンドウ45上で所望のアイテム種別(スイッチ、ランプ等)を選択・指定する。この選択・指定結果は、上記新規レコードにおけるアイテムタイプのデータ項目に格納される。
尚、従来の場合には、各アイテム画像に予めアイテム種別が付与されているので、上記配置されたアイテム画像のアイテム種別が上記アイテムタイプのデータ項目に格納されていた。本手法の場合、上記太点線矩形内の画像(パーツ画像)が、従来のアイテム画像に相当することになるが、これだけでは単なる画像データに過ぎないので、人間が判断してアイテム種別を設定する必要がある。
そして、上記選択・指定されたアイテム種別に応じた図5(b)に示す設定ウィンドウ46が表示される。これ自体は従来と同様であってよいので、特に詳細には説明しないが、図示の例ではランプに応じた設定ウィンドウ46が表示され、例えば任意の割当メモリアドレスが設定可能となっている。この設定内容は、上記割当メモリアドレスのデータ項目に格納されることになる。
上記のようにして、任意のアイテムに関する各種設定(上記パーツ画像の領域の指定、これに関連するアイテム種別や割当メモリアドレス等の設定等)が完了することになる。この作業を、スクリーン全体画像上の各所(基本的には、スイッチ、ランプ等がある部分)について、各々、行っていくことで、画面データが作成されることになる。
上記のようにして、ユーザ所望の操作表示画面(その画面データ)が作成されるが、この画面データ自体は一部を除いて従来と略同様であってよい。従来と異なる点は、上記ON画像No.とOFF画像No.である。
すなわち、従来では上記従来画面作成領域上に配置されたアイテム画像(ON用とOFF用)の識別IDが、上記ON画像No.とOFF画像No.に格納される。これに対して、上記の通り実施例1の場合には選択されて画面作成領域42に表示されたデザインのスクリーン全体画像の識別ID(ON用とOFF用それぞれ)が、上記ON画像No.とOFF画像No.に格納される。また、上記の通り、実施例2の場合には、支援装置5側でスクリーン全体画像から上記各種パーツ画像を生成する処理が行われ、これら各種パーツ画像(ON用とOFF用それぞれ)の識別用IDが、上記ON画像No.とOFF画像No.に格納されることになる。
また、従来では、作成された画面データと共に(あるいは別途)、各アイテム画像をプログラマブル表示器1に転送して記憶させていた。これに対して、本手法では、作成された画面データと共に(あるいは別途)、各スクリーン全体画像あるいは各パーツ画像を、プログラマブル表示器1に転送して記憶させる。
上述した支援装置5側での画面データ作成作業によって作成されてプログラマブル表示器1に転送された画面データ(ここではスクリーン全体画像も一緒に転送されてくるものとする)は、プログラマブル表示器1内の上記ROM12(フラッシュメモリ等)に記憶される。このスクリーン全体画像は、上記支援装置5側で画面データ生成に用いられたデザインのスクリーン全体画像(ON用とOFF用)である。但し、この例に限らず、予め各種デザインのスクリーン全体画像が、プログラマブル表示器1に記憶されていてもよい。
プログラマブル表示器1は、ROM12等に記憶された画面データとスクリーン全体画像を用いて、例えば図6に示す操作表示画面47をディスプレイ19上に表示する。基本的には、画面データの各アイテム毎に、そのアイテムに係る現在の状態に応じたスクリーン全体画像(つまり、ON状態であればON用スクリーン全体画像)から、そのアイテムの該当領域の画像を切り出すことで上記パーツ画像を生成する。そして、生成したパーツ画像をそのアイテムの位置情報に基づいてディスプレイ19上の所定位置に表示する。
また、図6に示す例では、各パーツ画像だけでなく、例えば図示の「REAL MONITOR」等の文字も表示されているが、これは例えばOFF用スクリーン全体画像を背景として表示しているものである。つまり、デフォルト状態では全アイテムがOFF状態で表示されることになる。
そして、運用開始後は、ON状態となったアイテムに関しては、ON用スクリーン全体画像から切り出したパーツ画像(ONパーツ画像というものとする)を、上記背景の所定位置に描画する。これによって、このアイテムに関する表示内容が、OFF状態からON状態へと変化することになる。
一方、OFF状態となったアイテムに関しては、OFF用スクリーン全体画像から切り出したパーツ画像(OFFパーツ画像というものとする)を、上記背景の所定位置に描画する。これによって、このアイテムに関する表示内容が、ON状態からOFF状態へと変化することになる。但し、元々がデフォルト状態表示であった場合には、少なくともユーザからの見た目では、OFF状態のままであり、表示内容は変化しないように見える。
ここで、表示操作画面のデザイン変更が要望される場合がある。例えば、現状では図4や図6の図上左側や中央に示すようなデザインで表示しているが、これを、図6の図上右側に示すデザイン(新デザインというものとする)に変更するケースを考える。尚、ここでは、デザインのみが変更されるものであり、各アイテムの配置、種別、機能、割当メモリアドレス等は変更されないケースを想定する。
この様な場合、従来では、支援装置5側で開発者等が、新デザインのスクリーン全体画像に基づいて、各アイテム画像を作成して登録したうえで、新デザインの各アイテム画像等を用いて新たに操作表示画面を作成する作業が必要であった。これに対して、本手法では、プログラマブル表示器1側で保持している旧デザインのスクリーン全体画像を、新デザインのスクリーン全体画像に差し替えるだけで済むようになる。
尚、その際、新デザインのスクリーン全体画像の識別用IDを、旧デザインのスクリーン全体画像の識別用IDと同一とするようにしてもよい。但し、この例に限らず、例えば新デザインのスクリーン全体画像の識別用IDは新規のユニークな識別用IDとし、アイテムリスト56の後述するOFF画像No.66とON画像No.67を、新デザインのスクリーン全体画像の識別用IDに変更するようにしてもよい。何れにしても、画面表示処理の際に、新デザインのスクリーン全体画像を用いてパーツ画像の生成等が行われるようにするものであれば、何でも良い。
上記スクリーン全体画像の変更後は、図6の図上右側に示す新デザインのスクリーン全体画像から、上記パーツ画像が切り出されて表示されるので、結果的に新デザインによる操作表示画面が表示されるようになる。
尚、図6は、プログラマブル表示器の操作表示画面の表示例等である。
図7は、本例のプログラマブル表示器1の処理機能図である。
プログラマブル表示器1には、画面データ22、スクリーン全体画像57等が記憶される。尚、スクリーン全体画像57は、識別用IDに対応付けて記憶されている。
CPU11が、例えば上記ROM12に記憶されている所定のプログラム(例えば上記本体プログラム21、通信プログラム23等)を実行することにより、例えば図7の点線内に示す各種処理機能部が実現される。すなわち、図示のアイテム生成部51、アイテム処理スケジュール部52、アイテム処理部53、通信処理部54(54−1、54−2等)等の各種処理機能部の下記の処理機能が実現される。
尚、例えば、アイテム生成部51とアイテム処理スケジュール部52とアイテム処理部53とは、本体プログラム21によって実現される。通信処理部54は、本体プログラム21と通信プログラム23とによって実現される。
アイテム生成部51は、上記画面データ22等に基づいて、アイテムリスト56を生成する。これは、例えば、画面データ22の一部を抽出する形で生成する(更に後述する処理済みフラグ68を追加する)。
ここで、図8に、アイテムリスト56のデータ構成図を示す。
また、図9(a)に、実施例1におけるアイテムリスト56のデータ格納例を示す。
図示の例のアイテムリスト56は、アイテムタイプ61、座標62、サイズ63、デバイス名64、アドレス65、OFF画像No.66、ON画像No.67、処理済みフラグ68の各データ項目より成る。アイテムリスト56の各レコードが、操作表示画面の各アイテムに対応するものである。尚、図示の例に限らず、更に各アイテムの識別番号等があってもよい。
アイテムタイプ61には、そのアイテムの種別(スイッチ、ランプ、数値表示等)を示すアイテム種別識別情報が格納される。
OFF画像No.66とON画像No.67には、操作表示画面に係るデザインのスクリーン全体画像57(OFF用とON用)の識別用IDが格納される。尚、図9(a)の図上右側に示すように、別途、各画像No.に対応付けてスクリーン全体画像データが登録されている。これは、予めプログラマブル表示器1側にも登録されていてもよいし(勿論、作画エディタ装置5側には予め登録されている)、画面データ22と一緒にダウンロードされるものであってもよい。
また、デバイス名64とアドレス65は、各アイテムに関するメモリ割当情報であり、上記割当メモリアドレスに相当する。つまり、デバイス名64が示すメモリにおけるアドレス65が示す記憶領域が、そのアイテムに割り当てられた領域(上記割当メモリ領域)である。この割当メモリ領域の格納データが、そのアイテムの現在の状態を示すものである。例えばアイテムタイプ61がランプであれば、ランプの点灯/消灯を示すフラグデータ等が格納データである。
上記アイテムタイプ61、デバイス名64、アドレス65は、従来と略同様であってよい。また、座標62とサイズ63は、パーツ画像の表示領域を示すものである。但し、実施例1の場合、座標62とサイズ63は、上記パーツ画像生成の際にも用いられる。すなわち、実施例1の場合には、上記OFF画像No.66またはON画像No.67が示すスクリーン全体画像57から、座標62とサイズ63に応じた領域の画像を切り出して上記パーツ画像とするものである。切り出したパーツ画像は、ディスプレイ上の所定領域(上記座標62とサイズ63が示す領域)に表示される。
ここで、図9(b)に、実施例2におけるアイテムリスト56’のデータ格納例を示す。図9(b)の例は、図9(a)の例と一部を除き殆ど同じであるので(符号は、56、66、67の代わりに56’、66’、67’と記すものとする)、異なる点についてのみ説明する。図9(b)に示すアイテムリスト56’では、上記OFF画像No.66とON画像No.67の代わりに、OFF画像No.66’とON画像No.67’が格納される。
OFF画像No.66’とON画像No.67’には、そのアイテムの画像データ(パーツ画像)の識別ID等が格納される。例えば、アイテムタイプがスイッチであれば何らかのスイッチのOFFパーツ画像とONパーツ画像の各画面No.が、OFF画像No.66’とON画像No.67’に格納されることになる。
尚、実施例2の場合には、図9(b)の図上右側に示すように、別途、各画像No.に対応付けてパーツ画像データが登録されている。これは、予めプログラマブル表示器1側にも登録されていてもよいし(勿論、作画エディタ装置5側には予め登録されている)、画面データ22と一緒にプログラマブル表示器1にダウンロードされるものであってもよい。
尚、上記OFF画像No.66’とON画像No.67’に、そのアイテムのアイテム画像(ON用とOFF用)の識別ID等が格納される構成が、従来のアイテムリストに相当すると見做してもよい。
以上、図8、図9の例を用いてアイテムリスト56について詳細に説明した。
図7の説明に戻る。
図7に示すアイテム処理スケジュール部52は、アイテム処理部53による各アイテムの表示更新処理等のスケジュール管理を行う。つまり、アイテム処理スケジュール部52は、例えば定期的にアイテム処理部53を呼び出して例えば後述する図12、図13の処理を実行させる(換言すれば、図12、図13の処理をサイクリックに実行させる)。
アイテム処理部53は、上記アイテムリスト56や後述する共有メモリ55の格納データ(割当メモリ領域からの取得データ)等に基づいて、各アイテム毎に、その表示内容の更新(例えばON用画像/OFF用画像切替)等に係わる処理を実行する。
アイテム処理部53は、例えば上記割当メモリ領域からの取得データ等に基づいて、上記表示操作画面の表示内容を決定・更新する。これは、例えば、各アイテム毎に、現在の状態(例えばON状態/OFF状態)を判定して(この判定処理自体は従来と略同様)、判定結果に応じた種類のスクリーン全体画像57から上記パーツ画像を切り出して、このパーツ画像をRAM13上に描画(展開)する。これによって、グラフィックコントローラ15が当該描画データをディスプレイ上に表示することで、上記表示操作画面が表示されることになる。この描画データは、アイテム処理部53によって例えば後述する図12、図13の処理実行毎に随時更新される。
通信処理部54は、各接続機器4(4−1、4−2)毎に備えられる通信処理部54−1、54−2である。すなわち、図示の通信処理部54−1は、接続機器4−1に対応する通信ポートWAY1を使用して、通信ライン6を介して、接続機器4−1との通信を行って、その機器メモリの所定領域(割当メモリ領域)の格納データを取得する。取得データは、共有メモリ55の所定領域に上書き格納する。
同様に、図示の通信処理部54−2は、接続機器4−2に対応する通信ポートWAY2を使用して、通信ライン6を介して、接続機器4−2との通信を行って、その機器メモリの所定領域(割当メモリ領域)の格納データを取得する。取得データは、共有メモリ55の所定領域に上書き格納する。
図10(a)には共有メモリ55のデータ構造例を示す。
図10(a)に示す例では、共有メモリ55の格納データは、ポート71、デバイス名72、アドレス73、データ74の各データ項目より成る。
ポート71は、上記通信ポートの識別情報等であり、実質的には通信相手の接続機器4を識別する情報となる。デバイス72は、通信相手の接続機器4内のメモリデバイス(外部メモリ)の識別情報である。アドレス73は、デバイス72が示す外部メモリにおける所定の記憶領域のアドレスであり、データ74にはこの記憶領域から取得したデータが格納される。尚、デバイス名72とアドレス73とが、各アイテムの上記“割当メモリアドレス”に相当すると見做してよい。これらは、例えば、アイテムリスト56のデバイス名64、アドレス65をコピーしたものである。また、ポート71は、例えばデバイス名72に基づいて該当する接続機器4を判別することで判定した通信ポート番号等である。あるいは、デバイス名64には、メモリデバイス名だけでなく通信ポート番号等も含まれていてもよい。
図11は、通信処理部54の処理フローチャート図である。
例えば図7の例では各通信処理部54−1、54−2が、各々、図11の処理をサイクリックに(定周期で)実行するものである。
図11の処理例では、まず、共有メモリ55を参照して、自己が担当する接続機器4に係るメモリリスト80を生成する(ステップS1)。例えば、通信処理部54−1による処理の場合には、接続機器4−1に係るメモリリスト80を生成することになる。
図10(b)に、このメモリリスト80のデータ構成例を示す。
図示の例では、メモリリスト80は、デバイス名81、アドレス82、データ83の各データ項目より成る。
例えば上記通信処理部54−1は、共有メモリ55からポート71が“WAY1”であるレコードを全て抽出する。そして、該各抽出レコードのデバイス名72、アドレス73、データ74の情報を、上記デバイス名81、アドレス82、データ83に格納する。これによって、上記接続機器4−1に係るメモリリスト80が生成されることになる。尚、データ83は必ずしも必要ない。
その後は、生成したメモリリスト80を参照しながら、ステップS5の判定がNOとなるまで、ステップS2〜S5の処理を繰り返し実行する。
すなわち、メモリリスト80から未処理のレコードを取り出して(処理対象レコードとし)、このレコードの内容に基づくメモリ読込コマンドを生成して自己が担当する接続機器4に通信ライン6を介して送信する(ステップS2)。そして、このメモリ読込コマンドに対する接続機器4からの応答待ちとなる(ステップS3)。
上記メモリ読込コマンドには、上記デバイス名81やアドレス82等による割当メモリアドレスの情報が含まれる。接続機器4は、この割当メモリアドレスが示す記憶領域からデータを読み出して、この読出しデータを返信する応答処理を行う。
通信処理部54は、接続機器4から応答があった場合には、この応答に含まれる読出しデータを、上記共有メモリ55において処理対象レコードに相当するレコードにおける上記データ74の欄に上書き格納する(ステップS4)。
そして、メモリリスト80に未処理のレコードが残っている場合には(ステップS5,YES)ステップS2に戻り、未処理のレコードが無くなったら(ステップS5,NO)本処理を終了する。
図12、図13は、実施例1のアイテム処理部53の処理フローチャート図である。
上記の通り、図12、図13(以下、図12等と記す場合もある)の処理は、アイテム処理スケジュール部52の管理のもとでサイクリックに実行される。
図12等の処理例では、アイテム処理部53は、まず、アイテムリスト56の初期化処理を実行する(ステップS11)。これは、例えば、アイテムリスト56の全レコードの処理済みフラグ68を“未処理”にする。その後は、後述するステップS18がNOとなるまで、ステップS12〜S18の処理を繰り返し実行する。
すなわち、アイテムリスト56においてフラグ68が“未処理”であるレコードのなかの任意のレコードを処理対象レコードとして(ステップS12)、当該処理対象レコードのデバイス名64、アドレス65等を取得して(ステップS12)、これらを用いて共有メモリ55の該当レコードを検索してそのデータを取得する(ステップS13)。つまり、例えば、そのデバイス名72及びアドレス73が、上記取得したデバイス名64及びアドレス65と同一であるレコードが、上記該当レコードである。そして、該当レコードのデータ74(割当メモリ領域から取得したデータ等)を取得する(ステップS13)。尚、ここではステップS13で取得したデータ74を、メモリ情報90と記す場合もあるものとする。
そして、取得したメモリ情報90に基づいて、所定対象レコードのアイテムに係わる現在の状態(例えばON状態かOFF状態か)を判定し、判定結果に応じたスクリーン全体画像57を取得する(ステップS14)。これは、例えば現在の状態がON状態と判定した場合には、アイテムリスト56の上記処理対象レコードの上記ON画像No.67を参照して、当該ON画像No.67が示すスクリーン全体画像57を取得する。つまり、ON用のスクリーン全体画像が取得されることになる。同様に、例えば現在の状態がOFF状態と判定した場合には、アイテムリスト56の上記処理対象レコードの上記OFF画像No.66を参照して、当該OFF画像No.66が示すスクリーン全体画像57を取得する。つまり、OFF用のスクリーン全体画像が取得されることになる。
そして、ステップS14で取得したスクリーン全体画像57から、処理対象のアイテムの該当領域の画像を切り出す(上記パーツ画像を生成する)(ステップS15)。これは、ステップS14で取得したスクリーン全体画像57から、上記処理対象レコードの座標62及びサイズ63が示す領域の画像を切り出すものである。そして、ステップS15で生成したパーツ画像を、処理対象のアイテムの該当領域に描画する(ステップS16)。これは、上記処理対象レコードの座標62及びサイズ63が示す領域に、ステップS15で生成したパーツ画像を描画するものである。
最後に所定の完了処理を実行する(例えば上記処理対象レコードの処理済みフラグ68を“処理済”にする)。そして、アイテムリスト56に未処理レコードがあるか否かを判定し(ステップS18)、残っている場合には(ステップS18,YES)ステップS12に戻り、未処理レコードがなくなったならば(ステップS18,NO)本処理を終了する。
以上、説明したように、実施例1のプログラマブルコントローラシステム、その支援装置5、プログラマブル表示器1等によれば、支援装置5側におけるプログラマブル表示器用の画面(操作表示画面;その画面データ)の作成作業の手間を軽減できる。これは、特に、デザイナー等が作成した全体イメージ通りに画面データを作成する場合には、画面データ作成者の手間が軽減されるものである。また、全体イメージ画像を有効利用することができる。
更に、操作表示画面のデザイン変更を行う場合に(但し、上記の通り基本的に、アイテム種別、配置、割当メモリ等は変更されない場合を想定する)、スクリーン全体画像を新規デザインのものに差し替えるだけで済むので、変更作業負担を大幅に軽減できる。
次に、以下、実施例2について説明する。
上記の通り(例えば図9(b)等で説明したように)、実施例2の場合、プログラマブル表示器1におけるデータ(画面データ22等)や処理動作は、従来と同様であってよい。ここで、アイテムリスト56は画面データ22と殆ど同じであるので、図9(b)に示すアイテムリスト56’を画面データ22と見做して、支援装置5における画面データ作成処理について、以下に説明する。
ここでは、再び図4、図5も参照して説明するものとする。
実施例2においても、支援装置5側における開発者の作業自体は、上記図4、図5で説明した通りであると見做してもよい。しかし、この作業に応じた画面データ22の生成処理が実施例1とは異なる。
すなわち、まず、図4で説明したように、ユーザは、マウス操作等によって、所望の画像部分(パーツ化したい領域)を指定する(図示の太点線矩形)。この指定領域の座標、大きさが、座標62、サイズ63に記憶される点は実施例1と同じであるが、実施例2の場合、更に上記指定領域の画像を切り出して(パーツ画像を切り出す)、このパーツ画像に任意のユニークな識別ID(画像No.)を付与して登録する。これは、基本的に、現在指定されているデザインのON用とOFF用のスクリーン全体画像それぞれから、パーツ画像を切り出して、これらON用とOFF用の各パーツ画像に対して任意のユニークな画像No.を割り当てて記憶する。そして、この様にして生成・登録されたON用のパーツ画像の画像No.をON画像No.67’に格納し、OFF用のパーツ画像の画像No.をOFF画像No.66’に格納する。
その後、上記図5(a)、図5(b)で説明した作業も行われるが、この作業に応じた画面データ22へのデータ追加処理は、既に説明した通りであり、ここでは特に説明しない。
この様にして生成された画面データ22は、例えば図9(b)に示すアイテムリスト56’と同様の内容となる。そして、この画面データ22を、上記生成した(そして画像No.が割り当てられた)パーツ画像と共に、プログラマブル表示器1にダウンロードして記憶させる。これより、プログラマブル表示器1は、これら画面データとパーツ画像等に基づいて、従来と同様の処理動作により、操作表示画面を表示/更新制御することができる。
また、上記パーツ画像を支援装置5側に登録しておき、従来と同様の画面データ作成支援作業に利用することもできる。すなわち、従来では予め登録されているアイテム画像一覧表示して任意のアイテム画像を選択させ任意の位置に配置させることで画面データを作成させた。本例では、上記登録されたパーツ画像を一覧表示して、任意のパーツ画像を選択させ任意の位置に配置させることで画面データを作成させることもできる。
また、上述した処理は、実施例2に係わる具体例であり、この例に限らない。例えば、支援装置5において、予め、各スクリーン全体画像から上記パーツ画像の切り出しと、これに基づく新規アイテム画像の生成・登録を行うようにしてもよい。この場合、画面データ作成支援機能自体は、従来と同じであり、上記新規アイテム画像を含むアイテム画像群を一覧表示して、任意のアイテム画像の選択と所望の位置への配置を開発者等に行わせることで、画面データを作成させる。
この様に、実施例2は、特に既存のシステムに本手法を適用する場合に、プログラマブル表示器についてはそのまま使える点でメリットがある。また、支援装置5において、画面データ作成作業や、新規アイテム画像の生成・登録作業の作業負担を軽減することができる。
尚、上記実施例2における支援装置5の処理も、支援装置5における上記不図示の記憶部に予め記憶されているアニメーションプログラムを、上記不図示のCPUが実行することにより実現される。
ここで、実施例1、実施例2それぞれのプログラマブル表示器1と支援装置5の機能ブロック図を示す。
図14は、実施例1のプログラマブル表示器1と支援装置5の機能ブロック図である。
図示の例では、支援装置5は、スクリーン全体画像を記憶するスクリーン全体画像記憶部101と、画面データ生成支援部102を有する。画面データ生成支援部102は、各アイテム毎に上記スクリーン全体画像上の任意の領域を指定させることで、少なくとも該各アイテム毎の指定領域情報を含む画面データを生成する。
上記生成された画面データは、プログラマブル表示器1に記憶される。これは、例えば通信線を介してプログラマブル表示器1にダウンロードするが、この例に限らない。何らかの可搬型記録媒体に画面データを記憶して、この可搬型記録媒体をプログラマブル表示器1に接続することで、画面データをプログラマブル表示器1に記憶させる方法等であってもよい。
一方、プログラマブル表示器1は、画面データ等記憶部111と、パーツ画像生成部112と、アイテム表示部113を有する。
画面データ等記憶部111は、上記支援装置5で生成された画面データと、スクリーン全体画像を記憶する。スクリーン全体画像は、予めプログラマブル表示器1に記憶しておくものであってもよいし、上記画面データと一緒に支援装置5からダウンロードされたものであってもよい。
パーツ画像生成部112は、各アイテム毎に、上画面データの指定領域情報に基づいて、スクリーン全体画像からそのアイテムに係る指定領域部分を切り出してパーツ画像を生成する。アイテム表示部113は、各アイテム毎に、パーツ画像生成部112で生成されたパーツ画像を、指定領域情報が示す位置に表示する(操作表示画面を表示する)。これは、例えば随時または定期的に(パーツ画像生成部112でパーツ画面が生成される毎に)、生成されたパーツ画面に基づく操作表示画面の表示を実行するものである。
また、例えば、上記スクリーン全体画像は、各状態に応じて複数種類が、スクリーン全体画像記憶部101や画面データ等記憶部111に記憶される。例えば一例としては、ON用のスクリーン全体画像と、OFF用のスクリーン全体画像か、記憶されている。そして、上記パーツ画像生成部112は、各アイテム毎に、そのアイテムに係わる現在の状態に応じた種類のスクリーン全体画像から、パーツ画像を生成する。例えば現在の状態がスイッチON状態であれば、ON用のスクリーン全体画像からパーツ画像を生成する。同様に、現在の状態がスイッチOFF状態であれば、OFF用のスクリーン全体画像からパーツ画像を生成する。
また、プログラマブル表示器1は、画面データ等記憶部111に記憶される任意のデザインのスクリーン全体画像を、他のデザインのスクリーン全体画像に変更する全体画像変更部114を更に有するものであってもよい。これは、単に、画面データ等記憶部111に記憶されるスクリーン全体画像を、他のデザインのものに差し替えるものであってよい。この場合、上記パーツ画像生成部は、上記変更後は、上記他のデザインのスクリーン全体画像からパーツ画像を生成することになる。よって、アイテム表示部113によって表示される操作表示画面は、デザイン変更された画面となる。
尚、上記パーツ画像生成部112による各種パーツ画像生成処理を、予め実行するようにし、生成したパーツ画像(ON用とOFF用)を記憶しておくようにしてもよい。この場合、その後のプログラマブル表示器1の処理は、実施例2と略同様であってよい。尚、この場合、生成したパーツ画像に対してユニークな識別IDを割り当てて、この識別IDを上記OFF画像No.66とON画像No.67に上書き格納する。つまり、この場合、OFF画像No.66とON画像No.67に関しては、プログラマブル表示器1側で、スクリーン全体画像の識別用IDが格納された状態からパーツ画像の識別IDが格納された状態へと変更されることになる。
図15は、実施例2のプログラマブル表示器1と支援装置5の機能ブロック図である。
実施例2の支援装置5は、スクリーン全体画像を記憶するスクリーン全体画像記憶部121と、パーツ画像生成部122と、画面データ生成支援部123を有する。
パーツ画像生成部122は、各アイテム毎に、スクリーン全体画像上の任意の領域を指定させ、該スクリーン全体画像から該指定領域部分を切り出してパーツ画像を生成する。そして、画面データ生成支援部123は、各アイテム毎のパーツ画像(画像自体あるいはパーツ画像の識別ID等)と上記指定領域の位置情報(座標や大きさ等)を含む画面データを生成する。
また、実施例2のプログラマブル表示器1は、上記画面データ生成支援部123で生成された画面データを記憶する画面データ記憶部131を有する。更に、画面データ記憶部131に記憶された画面データに基づいて、各アイテム毎に、そのアイテムの上記パーツ画像と上記指定領域の位置情報を用いて、そのアイテムに係る表示を行うアイテム表示部132を有する。
尚、実施例2の場合、プログラマブル表示器1における処理動作自体は、従来と略同様と見做してよい。従来の支援装置ではユーザが任意のアイテム画像を任意の位置に配置する等することで、各アイテムのアイテム画像と配置情報(位置情報)を含む画面データを生成していた。そして、従来のプログラマブル表示器では、この画面データに基づいて、各アイテム毎に、そのアイテムの上記アイテム画像と配置情報を用いて、そのアイテムに係る表示を行っていた。
ここで、本手法の上記パーツ画像は、実質的に、従来のアイテム画像と略同様である(勿論、生成方法は異なる)。従って、上記の通り、実施例2の場合、プログラマブル表示器1における処理動作自体は、従来と略同様と見做してよいものである。
また、例えば、上記スクリーン全体画像記憶部121には、各状態に応じた複数種類のスクリーン全体画像が記憶されている。例えば、上記パーツ画像生成部122は、上記各アイテム毎に上記複数種類のスクリーン全体画像から複数種類のパーツ画像を生成する。例えば上記アイテム表示部132は、各アイテム毎に、そのアイテムに係わる現在の状態に応じた種類のパーツ画像を用いた表示を行う。例えばスイッチを例にすると、スイッチON用とスイッチOFF用の各種パーツ画像が生成されており、現在の状態がスイッチONであればスイッチON用のパーツ画像を用いた表示を行う。
また、例えば、実施例2の支援装置5は、上記スクリーン全体画像記憶部121に記憶される任意のデザインのスクリーン全体画像を、他のデザインのスクリーン全体画像に変更する第2の全体画像変更部124を更に有するものであってもよい。これによって、画面データ生成支援部123は、デザイン変更後は、上記他のデザインのスクリーン全体画像からパーツ画像を生成することになる。そして、例えば、このパーツ画像を含む画面データをプログラマブル表示器1にダウンロードして記憶させる。これによって、プログラマブル表示器1側では、デザイン変更後のパーツ画像を用いて操作表示画面を表示することになり、以って操作表示画面がデザイン変更されることになる。
尚、上記第2の全体画像変更部124は、単に、スクリーン全体画像記憶部121に上記他のデザインのスクリーン全体画像と追加記憶させるものであってもよい。勿論、他のデザインのスクリーン全体画像にも画像識別用のIDが割り当てられている。
その後は、支援装置5の上記エディタ機能によって、ユーザに対して、上記任意のデザイン(旧デザイン)のスクリーン全体画像だけでなく上記他のデザイン(新デザイン)のスクリーン全体画像も提示して、ユーザに所望のデザインを選択させる。これによって、ユーザが新デザインのスクリーン全体画像を選択した場合には、上記のように、新デザインに応じたパーツ画像が生成されることになり、このパーツ画像がプログラマブル表示器1側での操作表示画面の表示に使用されることになる。
尚、図14、図15に示す各種機能部は、プログラマブル表示器1の場合には上記CPU11が上記ROM12に予め記憶されている所定のプログラムを実行することにより実現される。また、支援装置5の場合には上記不図示のCPU等が上記不図示の記憶部に予め記憶されている所定のプログラムを実行することにより実現される。
最後に、図16に、各スクリーン全体画像からのパーツ画像切り出しのイメージを示す。
上述した説明では、各デザイン毎に、スクリーン全体画像はON用とOFF用の2種類ある例を用いたが、この様な例に限るものではない。プログラマブル表示器1における表示形態として、ON状態とOFF状態以外に“P2”と呼ばれるものがある。このP2については特に説明しない(要は、2種類に限らず、3種類以上の場合もあるということである)。
この例の場合、例えば図4においてユーザが任意のアイテムに係わる領域を指定すると、上記3種類のスクリーン全体画像からそれぞれ上記パーツ画像が切り出されて、図示の3種類のパーツ画像(P2画像、ON画像、OFF画像)が生成されることになる。また、この例の場合に生成される画面データ(アイテムリスト56)は、例えば図9(a)の例において、図示のOFF画像NO.66、ON画像NO.67だけでなく、不図示のP2画像No.も加わることになる。そして、プログラマブル表示器1において運用中に、任意のアイテムに関して現状がP2の状態であると判定された場合には、不図示のP2画像No.に対応するスクリーン全体画像からパーツ画像を切り出して表示することになる。