JP2016212757A - 平準化プログラム、平準化方法、及び、平準化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明の課題は、需要予測の精度に基づいて、物流量を平準化することを目的とする。【解決手段】 上記課題は、商品の需要予測および、該需要予測の精度を示す予測確率を取得し、前記需要予測に基づいて、前記商品の配送日および配送先を制限し、前記該需要予測の精度に基づいて、配送可能日の範囲を選択的に指定した時間的、及び、階層的に配置された複数の倉庫の1つを選択的に配送先とする配送分散処理を行い、前記配送分散処理により求めた、所定期間内の各日の総配送量のうちの最大量と最小量との差分が小さくなる組み合せを求め、前記差分が小さい組み合わせに基づいて、配送先への該商品の仮発注を示す仮発注伝票データを作成する処理をコンピュータに実行させることにより達成される。【選択図】 図1

Description

本発明は、平準化プログラム、平準化方法、及び、平準化装置に関する。
物流において、注文が集中するピーク時に人手不足や車両不足が発生する一方、閑散期には車両余りや積載率低下が発生し非効率的である。近年、需要を予測し、需要予測結果に基づいて商品等の配送を計画することが行われている。
過去の受注見込み情報と実績との誤差に基づいて、現在の受注見込み情報を補正して、受注予測をより正確に予測する技術が知られている。
特開2006−39802号公報 特開2003−223496号公報 特開2007−119127号公報
しかしながら、需要予測の精度を向上したとしても、上述したような需要予測は外れることがあり、予想外に配送量が増加及び同時期に集中してしまうことがある。
したがって、1つの側面では、本発明は、需要予測の精度に基づいて、物流量を平準化することを目的とする。
一態様によれば、商品の需要予測および、該需要予測の精度を示す予測確率を取得し、前記需要予測に基づいて、前記商品の配送日および配送先を制限し、前記該需要予測の精度に基づいて、配送可能日の範囲を選択的に指定した時間的、及び、階層的に配置された複数の倉庫の1つを選択的に配送先とする配送分散処理を行い、前記配送分散処理により求めた、所定期間内の各日の総配送量のうちの最大量と最小量との差分が小さくなる組み合せを求め、前記差分が小さい組み合わせに基づいて、配送先への該商品の仮発注を示す仮発注伝票データを作成する処理をコンピュータに実行させる平準化プログラムが提供される。
また、上記課題を解決するための手段として、上記方法を行う装置、コンピュータに上記処理を実行させるためのプログラム、及び、そのプログラムを記憶した記憶媒体とすることもできる。
需要予測の精度に基づいて、物流量を平準化することができる。
物流量の平準化の概略を説明するための図である。 物流経路網の例を示す図である。 需要予測が低かった場合のリスクを説明するための図である。 物流平準化装置のハードウェア構成を示す図である。 物流平準化装置の機能構成図を示す図である。 物流平準化装置による物流平準化処理の全体を説明するためのフローチャート図である。 需要予測結果テーブルのデータ例を示す図である。 時空間配送分散テーブルのデータ例を示す図である。 仮発注伝票データのデータ例を示す図である。 仮配送伝票データのデータ例を示す図である。 配送分散処理部による配送分散処理の例を説明するための図である。 配送平準化処理部による配送平準化処理の例を説明するための図である。 本実施の形態における配送平準化を含めた物流計画の流れの一例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。先ず、物流量の平準化について説明する。図1は、物流量の平準化の概略を説明するための図である。横軸に日時を示し、縦軸に物流量を示す物流量の変動を示したグラフで説明する。このグラフでは、物流量が大量に増加して、日時dt1でピークとなる物流量の山と、日時dt2でピークとなる物流量の山とが示されている。
物流を安全に正確に行える基準となる基準物流量3を超えて、物流量の増加のピークとなる日時dt1の物流量を日時dt1の直近で基準物流量以下となる物流量が谷の期間pre1に事前配送する。
また、他の物流量の増加のピークとなる日時dt2の物流量については、日時dt2の直近で基準物流量以下となる物流量が谷の期間pre2に事前配送する。
上述したような物流量の平準化を行うことで、物流量の山を小さく抑えることができ、商品の注文が集中するピーク時に人手不足や車両不足が発生し、その一方では、閑散期には車両余りや積載率低下の発生を改善できる。
次に、商品が工場から出荷されて集配所を経由して各店舗に配送されるまでの物流経路網2nについて図2で説明する。図2は、物流経路網の例を示す図である。図2において、工場から出荷された商品は、物流センター等の倉庫に相当するマザーデポ1又は2(総称して、単に、マザーデポと言う場合がある)に集配され保管される。
その後、商品は、注文した店舗の地域のフロントデポ1、2、又は3に配送され、そして配送当日に、フロントデポ1、2、又は3から店舗に配送される。
通常、予測される納品までの期間が長い程、需要予測の予測確率が低くなり、納品日が近く程、需要予測の予測確率は高くなる。本実施の形態では、需要予測の精度を表す予測確率に基づいて、マザーデポに配送する期間と、フロントデポに配送する期間とを決定する。商品の店舗への配送を的確に行えると共に、物流に係る人員及び車両を効率的に割り当てることができる。
ここで、需要予測が外れる場合、即ち、その需要予測の精度が低い場合について説明する。図3は、需要予測が低かった場合のリスクを説明するための図である。図3(A)では、横軸に日時を示し、縦軸に需要(商品の個数)を示したグラフを示している。図3(B)では、横軸に日時を示し、縦軸にトラック台数を示したグラフを示し、配送を行ったトラック台数の実績を示している。
図3(A)のグラフの予測3aに基づいて、配送計画3pが行われる。この予測3aに対して、実績3bが示される。日時dt3において、予測3aが外れたことを示している。
一方、図3(B)に示すように、予測3aに基づく配送計画3pに基づいて、物流が行われた場合、日時dt3以前では配送計画3pにより適切な物流が行われたのに対して、日時dt3では、予測を超えて配送するトラックの台数(及び配達員の人数)が急増してしまう。
この原因は、配送計画3pが需要予測に基づいて行っているが、需要予測の不確定性によるリスクを考慮していないためである。上述したように、需要予測では、商品が注文されると予測した仮発注日から、予測した注文の商品を店舗に納品する配送日までの期間の長さによってその精度が違ってくる。本実施の形態では、このような需要予測の不確定性によるリスクを考慮した物流平準化を行う。
図4は、物流平準化装置のハードウェア構成を示す図である。図4において、物流平準化装置100は、コンピュータによって制御される情報処理装置であって、CPU(Central Processing Unit)11と、主記憶装置12と、補助記憶装置13と、入力装置14と、表示装置15と、通信I/F(インターフェース)17と、ドライブ装置18とを有し、バスBに接続される。
CPU11は、主記憶装置12に格納されたプログラムに従って物流平準化装置100を制御する。主記憶装置12には、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等が用いられ、CPU11にて実行されるプログラム、CPU11での処理に必要なデータ、CPU11での処理にて得られたデータ等を記憶又は一時保存する。
補助記憶装置13には、HDD(Hard Disk Drive)等が用いられ、各種処理を実行するためのプログラム等のデータを格納する。補助記憶装置13に格納されているプログラムの一部が主記憶装置12にロードされ、CPU11に実行されることによって、各種処理が実現される。
入力装置14は、マウス、キーボード等を有し、ユーザが物流平準化装置100による処理に必要な各種情報を入力するために用いられる。表示装置15は、CPU11の制御のもとに必要な各種情報を表示する。入力装置14と表示装置15とは、一体化したタッチパネル等によるユーザインタフェースであってもよい。通信I/F17は、有線又は無線などのネットワークを通じて通信を行う。通信I/F17による通信は無線又は有線に限定されるものではない。
物流平準化装置100によって行われる処理を実現するプログラムは、例えば、CD−ROM(Compact Disc Read-Only Memory)等の記憶媒体19によって物流平準化装置100に提供される。
ドライブ装置18は、ドライブ装置18にセットされた記憶媒体19(例えば、CD−ROM等)と物流平準化装置100とのインターフェースを行う。
また、記憶媒体19に、後述される本実施の形態に係る種々の処理を実現するプログラムを格納し、この記憶媒体19に格納されたプログラムは、ドライブ装置18を介して物流平準化装置100にインストールされる。インストールされたプログラムは、物流平準化装置100により実行可能となる。
尚、プログラムを格納する記憶媒体19はCD−ROMに限定されず、コンピュータが読み取り可能な、構造(structure)を有する1つ以上の非一時的(non-transitory)な、有形(tangible)な媒体であればよい。コンピュータ読取可能な記憶媒体として、CD−ROMの他に、DVDディスク、USBメモリ等の可搬型記録媒体、フラッシュメモリ等の半導体メモリであっても良い。
図5は、物流平準化装置の機能構成図を示す図である。図5において、物流平準化装置100は、主に、配送分散処理部41と、配送平準化処理部43とを有する。配送分散処理部41と、配送平準化処理部43とは、物流平準化装置100にインストールされたプログラムが、物流平準化装置100のCPU11に実行させる処理により実現される。また、記憶部130には、需要予測結果テーブル51、時空間配送分散テーブル52、仮発注伝票データ53、仮配送伝票データ54、配送経路テーブル59等を記憶する。
配送分散処理部41は、需要予測結果テーブル51から得られる需要予測の精度を示す予測確率に基づいて、時空間配送分散テーブル52を参照して、配送先のデポ(以下、配送先デポという)と配送が予測される配送日幅の組み合せを得て、仮発注伝票データ53を作成する。作成された仮発注伝票データ53は、記憶部130に記憶される。
配送平準化処理部43は、仮発注伝票データ53に基づいて、仮発注伝票の平準化を行い、各仮発注の商品の配送先の配送先デポと配送日とを指定する仮配送伝票を示す仮配送伝票データ54を作成する。作成された仮配送伝票データ54は、記憶部130に記憶される。
需要予測結果テーブル51は、需要予測処理部によって、店舗及び商品別に将来の商品の需要量(即ち、発注量)をその予測確率とともに出力されたデータを記憶し管理するテーブルである。図7で詳述される。
需要予測処理部は、既存の需要予測ツールに相当し、物流平準化装置100に実装されていても良いし、別の装置に実装されていてもよい。需要予測処理部は、既存の需要予測処理を行えればよいため、その説明を省略する。
時空間配送分散テーブル52は、需要予測の精度を示す予測確率の範囲毎に、配送先と配送日幅との組み合わせを対応付けたテーブルである。配送日幅とは、仮発注日から納期までの配送可能な期間を示す。図8で詳述される。
仮発注伝票データ53は、需要予測結果テーブル51及び時空間配送分散テーブル52から得られた、各商品の仮発注の配送先デポ及び配送可能日を指定した仮発注伝票を示す。図9で詳述される。
仮配送伝票データ54は、仮発注伝票データ53に基づいて、物流量を平準化した後の各商品の仮発注の配送先デポ及び平準化により決定した配送日を指定した仮配送伝票を示す。図10で詳述される。仮配送伝票データ54は、配送計画処理部への入力され、トラックの配送計画の際に参照される。
配送計画処理部は、既存の配送計画ツールに相当し、物流平準化装置100に実装されていても良いし、別の装置に実装されていてもよい。配送計画処理部は、既存の配送計画処理を行えればよいため、その説明を省略する。
配送経路テーブル59は、図2の物流経路網2nにおいて、商品を工場から各店舗1〜8等へと配送するための、商品が集配されるマザーデポ1又は2の何れかとフロントデポ1、2、又は3の何れかが示された配送経路の情報を、各店舗1〜8毎に記憶したテーブルである。
図6は、物流平準化装置による物流平準化処理の全体を説明するためのフローチャート図である。図6において、物流平準化装置100では、配送分散処理部41が、需要予測結果テーブル51を参照して、配送を時空間に分散した仮発注伝票データ53を作成する(ステップS71)。
次に、配送平準化処理部43は、各デポへの仮発注伝票データ53を参照して、各日の配送荷量が平準化するように各発注の配送日を決定して、仮配送伝票データ54を作成する(ステップS72)。そして、物流平準化装置100は、この物流平準化処理を終了する。物流平準化装置100によって、作成された仮配送伝票データ54は、配送計画処理部に通知される。
図7は、需要予測結果テーブルのデータ例を示す図である。図7において、需要予測結果テーブル51は、店舗毎の各商品の需要を予測した需要予測結果51dを記憶したテーブルである。各需要予測結果51dは、店舗番号、商品番号、日数、予測量(kg)、予測確率(%)等の項目を有する。
店舗番号は、各店舗1〜8を特定する番号を示す。商品番号は、注文が予測された商品を特定する番号を示す。日数は、現在から店舗からの注文が予測される日までの日数を示す。
予測量(kg)は、配送する商品の重量を示す。予測確率(%)は、需要予測の精度を示す。予測確率(%)が高い程、予測した商品需要量(発注量)をより店舗に近いフロントデポに配送する必要があると判断される。
この例では、店舗2の商品番号「3」の商品の需要を予測した需要予測結果51dでは、1日先(明日)の予測量は「40」kgであり予測確率は「100」%であることを示し、2日先、・・・7日先が納期となる需要予測例が示されている。
図8は、時空間配送分散テーブルのデータ例を示す図である。図8において、時空間配送分散テーブル52は、予測確率の範囲毎に、仮発注の配送先種別及び配送日幅を定義したテーブルであり、予測確率、配送先種別、配送日幅の項目を有する。
予測確率は、0%〜100%までを複数に区切った範囲を示す。配送先種別は、予想確率の範囲に対応する仮発注の配送先を示し、フロントデポ又はマザーデポの何れかを指定する。配送日幅は、仮発注の配送期間を示す。
この例では、予測確率が「75%〜100%」(75%以上100%以下)の範囲である場合、配送先種別で指定される、発注を予測した店舗への配送経路における「フロントデポ」に、「発注日から納期まで」の配送日幅で商品を配送することを定義している。
予測確率が「50%〜75%」(50%以上75%未満)の範囲である場合、配送先種別で指定される、発注を予測した店舗への配送経路における「フロントデポ」に、「発注翌日から納期まで」の配送日幅で商品を配送することを定義している。
予測確率が「25%〜50%」(25%以上50%未満)の範囲である場合、配送先種別で指定される、発注を予測した店舗への配送経路における「マザーデポ」に、「納期前2〜3日」の配送日幅で商品を配送することを定義している。
予測確率が「0%〜25%」(0%以上25%未満)の範囲である場合、配送先種別で指定される、発注を予測した店舗への配送経路における「マザーデポ」に、「納期のみ」の配送日幅で商品を配送することを定義している。この場合、予測した納期に配送することを示している。
このように、予測確率が高い程、予測した納期よりも前に、発注するだろう店舗の近くのフロントデポに商品を配送し、予測確率が低い程、予めの店舗の近くのフロントデポへの配送は行わず、マザーデポに配送することを示している。
図9は、仮発注伝票データのデータ例を示す図である。図9において、仮発注伝票データ53は、各商品の仮発注の配送先デポ及び配送可能日を指定した仮発注伝票を示し、配送先デポ、商品番号、配送量(kg)、配送可能日(幅)等を有する。
配送先デポは、マザーデポ及びフロントデポの複数の配送先デポの1つを特定する識別情報を示す。配送先デポの名称であってもよい。商品番号は、商品を特定する番号を示す。配送量(kg)は、配送する商品の重量を示す。配送可能日(幅)は、配送先デポに配送する配送日の範囲を示す。
この例では、配送先デポ「フロントデポ1」に対して、商品番号「2」の商品を配送可能日(幅)で指定される「2/3、2/4、・・・、2/10」日のいずれかの日に配送することを示し、その配送量は「50」kgになることを示している。
また、配送先デポ「フロントデポ2」に対して、商品番号「3」の商品を配送可能日(幅)で指定される「2/4、2/5、・・・、2/10」日のいずれかの日に配送することを示し、その配送量は「70」kgになることを示している。
そして、配送先デポ「マザーデポ1」に対して、商品番号「5」の商品を配送可能日(幅)で指定される「2/9」日に配送することを示し、その配送量は「20」kgになることを示している。この場合は、配送可能日(幅)は「2/9」日のみであるため、配送日の調整はできない。
このように、本実施の形態では、仮発注伝票の段階では、配送日に範囲を持たせて設定している。次に、配送平準化処理部43によって作成される仮発注伝票データ53に基づいて作成される配送先デポに対する仮配送伝票データ54について説明する。
図10は、仮配送伝票データのデータ例を示す図である。図10において、仮配送伝票データ54は、需要予測に基づいて物流量を平準化した、配送先デポへの配送を依頼する仮配送伝票を示し、配送先デポ、商品番号、配送量(kg)、配送日等を有する。
配送先デポは、マザーデポ及びフロントデポの複数の配送先デポの1つを特定する識別情報を示す。配送先デポの名称であってもよい。商品番号は、商品を特定する番号を示す。配送量(kg)は、配送する商品の重量を示す。配送日は、仮発注伝票データ53の配送可能日(幅)の範囲で物流量を平準化した結果えられた商品を配送する日を示す。
この例では、配送先デポ「フロントデポ1」に対して、商品番号「2」の商品を配送日「2/4」日に配送することを示し、その配送量は「50」kgになることを示している。配送先デポ「フロントデポ2」に対して、商品番号「3」の商品を配送日「2/7」日に配送することを示し、その配送量は「70」kgになることを示している。配送先デポ「マザーデポ1」に対して、商品番号「5」の商品を配送日「2/9」日に配送することを示し、その配送量は「20」kgになることを示している。
次に、配送分散処理部41による配送分散処理例について説明する。図11は、配送分散処理部による配送分散処理の例を説明するための図である。図11では、需要予測結果テーブル51の複数の需要予測結果51dのうち、店舗番号「2」及び商品番号「3」の需要予測結果51dを用いて配送分散処理部41による配送分散処理を説明する。この例において、現在日は「2/1」である。
配送分散処理部41は、需要予測結果51dの各日数「1」〜「7」に対して、時空間配送分散テーブル52を用いて、仮発注伝票データ53を作成する。ここでは、予測確率が高い場合と、低い場合の例を説明する。
店舗番号「2」及び商品番号「3」の需要予測結果51dにおいて、2日後には予測量「35」kgの商品の納期が予測され、その精度を示す予測確率は「90」%である。この予測に対して、配送分散処理部41は、時空間配送分散テーブル52において、予測確率「90」%が含まれる確率「75%〜100%」に対応する配送先と配送日幅を参照する。配送先は「フロントデポ」であり、配送日幅は「発注日から納期まで」である。
従って、配送分散処理部41は、図2の物流経路網を示す配送経路テーブル59を参照して店舗番号「2」に対応づけられる「フロントデポ1」を特定し、配送先デポを「フロントデポ1」とした仮発注伝票データ53を作成する。作成した「フロントデポ1」への仮発注伝票データ53では、商品番号「3」が指定され、需要予測結果51dの日数「2」に対応付けられた配送量「35」kgが指定される。配送可能日(幅)には、現在日「2/1」から2日後の納期までの「2/3、2/4」が指定される。
また、店舗番号「2」及び商品番号「3」の需要予測結果51dにおいて、7日後には予測量「35」kgの商品の納期が予測され、その精度を示す予測確率は「30」%である。この予測に対して、配送分散処理部41は、時空間配送分散テーブル52において、予測確率「30」%が含まれる確率「25%〜50%」に対応する配送先と配送日幅を参照する。配送先は「マザーデポデポ」であり、配送日幅は「発注日から納期まで」である。
従って、配送分散処理部41は、図2の物流経路網を示す配送経路テーブル59を参照して店舗番号「2」に対応づけられる「マザーデポデポ1」を特定し、配送先デポを「マザーデポ1」とした仮発注伝票データ53を作成する。作成した「マザーデポ1」への仮発注伝票データ53では、商品番号「3」が指定され、需要予測結果51dの日数「7」に対応付けられた配送量「45」kgが指定される。配送可能日(幅)には、現在日「2/1」から7日後の納期までの「2/6、2/7、2/8」が指定される。
その他の納期までの日数「1」、「3」、「4」、「5」、「6」についても上述同様の処理が行われ、日数毎に、配送先デポへの仮発注伝票データ53が記憶部130に作成される。
配送分散処理部41によって作成された仮発注伝票データ53に基づいて、配送平準化処理部43によって行われる配送平準化処理の例について説明する。図12は、配送平準化処理部による配送平準化処理の例を説明するための図である。図12では、配送先デポ毎に、複数の仮発注伝票データ53で示される配送可能日(幅)を条件として、各日の総配送量の平準化を行う例を示している。
配送量の平準化処理では、例えば、商品番号「3」の配送量「30」kgが、配送可能日(幅)で指定される「2/8、2/9、2/10」の範囲で調整可能であるため、差分9dを小さくできる。「2/8」日に配送した場合に、図12で示される差分9dを示す場合、商品番号「3」の配送量「30」kgを「2/9」日に配送することで、平準化できる可能性がある。
従って、配送平準化処理部43は、各仮発注が配送可能日(幅)に配送される条件のもと、所定期間内の各日の総配送量のうち最大量と最小量との差分9dが一番小さくなる商品の配送の組み合せを求める。配送先デポ毎に、日毎の仮発注の組み合せを求めて、配送先デポへの仮配送伝票データ54が作成される。平準化方法の例として、タブ検索、遺伝的アルゴリズム等の既存の手法を用いて近似的な最適解を求める。
その結果として、図10に示すような配送日が特定された仮配送伝票データ54が作成される。例えば、当日の朝等に、仮配送伝票データ54が日々更新され、配送日が当日(現在日)を示す仮配送伝票データ54が配送計画処理部への入力となる。日々、需要予測を行う場合、図13のような全体の処理が日毎に繰り返される。
図13は、本実施の形態における配送平準化を含めた物流計画の流れの一例を示す図である。図13では、需要予測を日々行い、需要予測に基づいて、配送先デポへの物流計画を行う場合を示している。「2/3」日、「2/4」日、・・・の例で示している。
「2/3」日に、過去の各店舗1〜8の注文を示す注文履歴データに基づいて、需要予測が行われ、本実施の形態に係る配送平準化が行われ、当日の仮配送伝票データ54に基づいて配送計画が実施され、当日の配送計画に基づいてトラック及び人員が配備され配送計画が実施される。
翌日「2/4」日には、前日の「2/3」日の注文実績を含む注文履歴データに基づいて、需要予測が行われ、本実施の形態に係る配送平準化が行われ、当日の仮配送伝票データ54に基づいて配送計画が実施され、当日の配送計画に基づいてトラック及び人員が配備され配送計画が実施される。このように、一連の処理が日々行われ繰り返される。
上述したように、本実施の形態によれば、物流と需要予測とを組み合わせ、需要を予測して商品を事前配送することにより、トラック台数等の物流量を平準化できる。需要予測が外れる可能性を考慮した物流量の平準化を行うため、需要予測が外れた場合のリスクを少なくすることができる。
各商品の商品需要予測の精度を示す予測確率、納期、荷量等を考慮して、時間的(配送日幅に相当)及び空間的(配送先デポに相当)に配送を分散させることで、需要予測の不確定性リスクを低減させる。
つまり、上述したように、予測確率の高い発注に関しては、発注が予測される商品を早い時期に店舗に近い配送先デポ(倉庫)まで運び、予測確率の低い発注に関しては、発注が予測される商品を納期直前まで運ばすに様子を伺うことで、平準化の効果を保ちつつ不確定性リスクの低減を図ることができる。
本発明は、具体的に開示された実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、主々の変形や変更が可能である。
以上の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
商品の需要予測および、該需要予測の精度を示す予測確率を取得し、
前記需要予測に基づいて、前記商品の配送日および配送先を制限し、前記該需要予測の精度に基づいて、配送可能日の範囲を選択的に指定した時間的、及び、階層的に配置された複数の倉庫の1つを選択的に配送先とする配送分散処理を行い、
前記配送分散処理により求めた、所定期間内の各日の総配送量のうちの最大量と最小量との差分が小さくなる組み合せを求め、
前記差分が小さい組み合わせに基づいて、配送先への該商品の仮配送の内容を示す仮配送伝票データを作成する
処理をコンピュータに実行させる平準化プログラム。
(付記2)
前記配送分散処理を行う処理は、
前記配送分散処理を行うことで、配送先への前記商品の仮発注を示す仮発注伝票データを作成し、
記憶部から前記予測確率の範囲毎に、前記階層的な配置における配送先の種別を示す配送先情報と、仮発注日から納期までの配送可能な期間を示す配送日幅との組み合わせを対応付けた配送分散テーブルを参照し、
前記需要予測結果の前記予測確率を含む該範囲に対応付けられた前記配送先情報から、前記商品の需要が見込まれる店への配送経路における配送先を特定し、
前記需要予測結果の前記予測確率を含む該範囲に対応付けられた前記配送日幅から、前記商品の納期までの範囲を配送可能日として特定し、
特定した前記配送先と前記配送可能日とを示し、前記需要予測結果から得られる前記商品を特定する情報及び該商品の重量とを示した前記仮発注伝票データを作成する
ことを特徴とする付記1記載の平準化プログラム。
(付記3)
前記配送分散処理を行う処理は、
前記予測確率が高い程、前記仮発注の商品を発注すると予測した店舗により近い前記配送先を指定した前記仮発注伝票データを作成する
ことを特徴とする付記1又は2記載の平準化プログラム。
(付記4)
前記仮配送伝票データを作成する処理は、
日毎に、前記仮発注の組み合せを求めて、配送先毎の仮配送の内容を示す仮配送伝票データを作成する
ことを特徴とする付記1乃至3の何れか一項記載の平準化プログラム。
(付記5)
商品の需要予測および、該需要予測の精度を示す予測確率を取得し、
前記需要予測に基づいて、前記商品の配送日および配送先を制限し、前記該需要予測の精度に基づいて、配送可能日の範囲を選択的に指定した時間的、及び、階層的に配置された複数の倉庫の1つを選択的に配送先とする配送分散処理を行い、
前記配送分散処理により求めた、所定期間内の各日の総配送量のうちの最大量と最小量との差分が小さくなる組み合せを求め、
前記差分が小さい組み合わせに基づいて、配送先への該商品の仮配送の内容を示す仮配送伝票データを作成する
処理をコンピュータが行う平準化方法。
(付記6)
商品の需要予測および、該需要予測の精度を示す予測確率を取得し、該需要予測に基づいて、該商品の配送日および配送先を制限し、該該需要予測の精度に基づいて、配送可能日の範囲を選択的に指定した時間的、及び、階層的に配置された複数の倉庫の1つを選択的に配送先とする配送分散処理を行う配送分散処理部と、
前記配送分散処理により求めた、所定期間内の各日の総配送量のうちの最大量と最小量との差分が小さくなる組み合せを求め、前記差分が小さい組み合わせに基づいて、配送先への該商品の仮配送の内容を示す仮配送伝票データを作成する配送平準化処理部と、
を有する平準化装置。
2n 物流経路網
11 CPU
12 主記憶装置
13 補助記憶装置
14 入力装置
15 表示装置
17 通信I/F
18 ドライブ装置
19 記憶媒体
41 配送分散処理部
43 配送平準化処理部
51 需要予測結果テーブル
52 時空間配送分散テーブル
53 仮発注伝票データ
54 仮配送伝票データ
59 配送経路テーブル
100 物流平準化装置
130 記憶部

Claims (5)

  1. 商品の需要予測および、該需要予測の精度を示す予測確率を取得し、
    前記需要予測に基づいて、前記商品の配送日および配送先を制限し、前記該需要予測の精度に基づいて、配送可能日の範囲を選択的に指定した時間的、及び、階層的に配置された複数の倉庫の1つを選択的に配送先とする配送分散処理を行い、
    前記配送分散処理により求めた、所定期間内の各日の総配送量のうちの最大量と最小量との差分が小さくなる組み合せを求め、
    前記差分が小さい組み合わせに基づいて、配送先への該商品の仮配送の内容を示す仮配送伝票データを作成する
    処理をコンピュータに実行させる平準化プログラム。
  2. 前記配送分散処理を行う処理は、
    前記配送分散処理を行うことで、配送先への前記商品の仮発注を示す仮発注伝票データを作成し、
    記憶部から前記予測確率の範囲毎に、前記階層的な配置における配送先の種別を示す配送先情報と、仮発注日から納期までの配送可能な期間を示す配送日幅との組み合わせを対応付けた配送分散テーブルを参照し、
    前記需要予測結果の前記予測確率を含む該範囲に対応付けられた前記配送先情報から、前記商品の需要が見込まれる店への配送経路における配送先を特定し、
    前記需要予測結果の前記予測確率を含む該範囲に対応付けられた前記配送日幅から、前記商品の納期までの範囲を配送可能日として特定し、
    特定した前記配送先と前記配送可能日とを示し、前記需要予測結果から得られる前記商品を特定する情報及び該商品の重量とを示した前記仮発注伝票データを作成する
    ことを特徴とする請求項1記載の平準化プログラム。
  3. 前記配送分散処理を行う処理は、
    前記予測確率が高い程、前記仮発注の商品を発注すると予測した店舗により近い前記配送先を指定した前記仮発注伝票データを作成する
    ことを特徴とする請求項1乃至2の何れか一項記載の平準化プログラム。
  4. 商品の需要予測および、該需要予測の精度を示す予測確率を取得し、
    前記需要予測に基づいて、前記商品の配送日および配送先を制限し、前記該需要予測の精度に基づいて、配送可能日の範囲を選択的に指定した時間的、及び、階層的に配置された複数の倉庫の1つを選択的に配送先とする配送分散処理を行い、
    前記配送分散処理により求めた、所定期間内の各日の総配送量のうちの最大量と最小量との差分が小さくなる組み合せを求め、
    前記差分が小さい組み合わせに基づいて、配送先への該商品の仮配送の内容を示す仮配送伝票データを作成する
    処理をコンピュータが行う平準化方法。
  5. 商品の需要予測および、該需要予測の精度を示す予測確率を取得し、該需要予測に基づいて、該商品の配送日および配送先を制限し、該該需要予測の精度に基づいて、配送可能日の範囲を選択的に指定した時間的、及び、階層的に配置された複数の倉庫の1つを選択的に配送先とする配送分散処理を行う配送分散処理部と、
    前記配送分散処理により求めた、所定期間内の各日の総配送量のうちの最大量と最小量との差分が小さくなる組み合せを求め、前記差分が小さい組み合わせに基づいて、配送先への該商品の仮配送の内容を示す仮配送伝票データを作成する配送平準化処理部と、
    を有する平準化装置。
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