JP2021156684A - 配送最適化装置 - Google Patents

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直道 榊原
Naomichi Sakakibara
直道 榊原
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Abstract

【課題】小売りの業態の多様性を考慮した最適な配送計画を作成する。【解決手段】配送最適化装置は、複数の店舗への配送を最適化するための配送最適化装置であって、店舗間の移動時間を取得する移動時間取得手段と、店舗、配送量、配送者および配送時刻のうちの少なくともひとつに応じて変動する店舗滞留時間を取得する滞留時間取得手段と、移動時間取得手段によって取得された移動時間および滞留時間取得手段によって取得された店舗滞留時間を用いて所定の最適化アルゴリズムを実行することによって、配送のルートを算出する算出手段と、を備える。【選択図】図10

Description

本発明は、配送最適化装置に関する。
現在、小売店には、コンビニエンスストア、量販店、個人商店、ドラッグストア、スーパーマーケット、百貨店など様々な業態がある。そして、店舗毎に納品の方法や形態も異なるという実情がある。このような小売業界の実情により、店舗に商品を届ける配送の業界では労働力が恒常的に不足しており、その解消が急務の課題となっている。
例えば、特許文献1には、実績を利用して配送計画を作成するシステムが開示されている。また特許文献2には、クラスタ化を用いて配送スケジュールを計画する技術が開示されている。
特開2017−068555号公報 特開2003−026335号公報
しかしながら、特許文献1や特許文献2に開示される技術を用いて作成される配送計画は、店舗毎に納品の方法や形態が異なるという実情を考慮したものではなく、したがって最適とは言えない。
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、小売店舗毎に納品の方法や形態が異なる実情下で、最適な配送計画の作成を可能とし、配送労働力の不足の解消に資する技術の提供にある。
本発明のある態様は、配送最適化装置に関する。この配送最適化装置は、複数の店舗への配送を最適化するための配送最適化装置であって、店舗間の移動時間を取得する移動時間取得手段と、店舗、配送量、配送者および配送時刻のうちの少なくともひとつに応じて変動する店舗滞留時間を取得する滞留時間取得手段と、移動時間取得手段によって取得された移動時間および滞留時間取得手段によって取得された店舗滞留時間を用いて所定の最適化アルゴリズムを実行することによって、配送のルートを算出する算出手段と、を備える。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや、本発明の構成要素や表現を装置、方法、システム、コンピュータプログラム、コンピュータプログラムを格納した記録媒体などの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、小売りの業態の多様性を考慮した最適な配送計画を作成できる。
実施の形態に係る配送最適化装置を組み込んだ物流業務プロセスの概要を示す模式図である。 工場から店舗への商品の配送コースを示す模式図である。 実施の形態に係る配送最適化装置における配送ルートの最適化の説明図である。 配送の時間帯によって店舗滞留時間が変わることの説明図である。 店舗ごとに店舗滞留時間が変わることの説明図である。 店舗ごとに店舗滞留時間が変わることの説明図である。 店舗ごとに店舗滞留時間が変わることの説明図である。 店舗滞留時間の予測精度と配送ルートの最適化との関係の説明図である。 店舗滞留時間の予測精度と配送ルートの最適化との関係の説明図である。 実施の形態に係る配送最適化装置の機能および構成を示すブロック図である。 図10の配送最適化装置のハードウエア構成図である。 図10の統合データ保持部の一例を示すデータ構造図である。 図10のルート算出部におけるクラスタ化を説明するための模式図である。 図10のルート算出部におけるクラスタ化を説明するための模式図である。 機械学習による予測の精度を示すグラフである。 図10の配送最適化装置における一連の処理の流れを示すフローチャートである。 従来技術に係る配送ルートを示す図である。 実施の形態に係る配送ルートを示す図である。 図10の配送最適化装置により実現される作用効果の例を示す模式図である。 店舗滞留時間を店舗に依らず一定に設定した場合の最適化された配送ルートの一例を示す模式図である。 図20から店舗滞留時間が変化した例を示す模式図である。 図21のように店舗滞留時間が変動する場合の最適化された配送ルートの一例を示す模式図である。
以下、各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理、信号には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図面において説明上重要ではない部材の一部は省略して表示する。
実施の形態に係る配送最適化装置は、複数の店舗へ商品を配送する業務を最適化する。この配送最適化装置における最適化は、配送業務時間が移動時間と店舗滞留時間とに分けられ、後者の予測精度を高めれば、全体配送業務時間を最小化できる。加えて、ルートごとの配送業務時間のバラツキを抑えることもできるという本発明者らの気づきに基づく。本発明者らの試算では、配送業務時間に占める店舗滞留時間の割合は50%に達する場合もある。したがって、店舗滞留時間の予測精度を例えば機械学習により向上させることによって、最適化の精度を高めることができる。
なお、最適化とは、あくまで計算に使用する数値が確定している場合に計算できる。例えば過去実績時点の最も良い配送経路の算出は可能である。しかし、未来の計算をする場合、例えば滞留時間や移動時間など、不確定要素を含んでいる場合に真値に対する答えの精度が低くなる。
図1は、実施の形態に係る配送最適化装置を組み込んだ物流業務プロセスの概要を示す模式図である。リソース管理ソリューション500はSCM(Supply Chain Management)計画系ソリューション502から計画データなどを取り込み、WMS(Warehouse Management System)504から出荷データなどを取り込む。リソース管理ソリューション500は、Input(入力)、Process(処理)、Output(出力)からなる最適化エンジン506を備える。
リソース管理ソリューション500では、最適化エンジン506から出力される指示データに基づいて、配送計画−>バース管理−>コース別仕分け−>要員計画と処理が進む。実際の配送の結果得られた各種パラメータの実績値は機械学習508に入力される。機械学習508では実績に基づく予測値が生成され、最適化エンジン506にフィードバックされる。実施の形態に係る配送最適化装置は、最適化エンジン506のProcess内の配送計画を担当する。
図2は、工場510から店舗512への商品の配送コースを示す模式図である。配送コースは、工場510(生産工場)から店舗512への直送コース514と、工場間配送・仕分け業務の工場516を経るコース518と、営業所520を経るコース522と、を含む。本実施の形態に係る配送最適化装置は店舗512に到達するコース全て(破線の枠2で囲まれる)を対象とする。
図3は、本実施の形態に係る配送最適化装置における配送ルートの最適化の説明図である。配送ルートの最適化は、例えばN個(Nは2以上の自然数)の配送先にM台(Mは2以上の自然数)のトラックで商品を配送する際に、どういう順番が合計で最も配送業務時間が短くなるか、を解く問題である。配送先の地理的位置関係が固定されていたとしても、配送先ごとの配送量や滞留時間が異なれば、異なる最適解(例えば、配送ルート1または配送ルート2)が得られることとなる。
図4は、配送の時間帯によって店舗滞留時間が変わることの説明図である。図4の例では、工場526から店舗524への商品の配送が一日二回発生する。早朝の時間帯に行われる1便の配送では、各店舗524において停車、納品作業に加えて鍵解錠作業が発生する。午前中の時間帯に行われる2便の配送では、各店舗524において停車、納品作業に加えて商談が発生する。したがって、各店舗524で発生する作業が異なるので、1便における店舗滞留時間と2便における店舗滞留時間とは異なるものとなる。
図5は、店舗ごとに店舗滞留時間が変わることの説明図である。図5の店舗16は広い駐車場20を有しているが、納品のトラック10が駐車場20に入ることを許していない。したがって、納品のトラック10は店舗16前の道路に駐車し、そこからドライバーが台車12に商品を乗せて入口14を通り、広い駐車場20を横切って店舗16の納品口18に運ぶこととなる。この場合、この店舗16での店舗滞留時間は長くなる傾向にある。
図6は、店舗ごとに店舗滞留時間が変わることの説明図である。図6の店舗28は駐車場26に納品のトラック22が入ることを許している。したがって、トラック22を駐車した後台車24に商品を乗せて納品する作業にかかる時間は、図5の店舗16よりも短くなる。したがって、この店舗28での店舗滞留時間は短くなる傾向にある。
図7は、店舗ごとに店舗滞留時間が変わることの説明図である。図7の店舗34はエレベータで昇った先の2階の売り場36に商品を納品することを要求している。したがって、納品のトラック30を店舗34の脇に駐車した後、ドライバーは商品32を台車に乗せて店舗34に入り、エレベータに乗って2階に上がり、そこから売り場36まで移動して納品する必要がある。したがって、この場合、トラック30を店舗34の近くに駐車できるものの、店舗滞留時間は長くなる傾向にある。
このように、店舗滞留時間は配送の時間帯によって変動するし、店舗によっても変動する。また、同じ店舗に同じ時間帯に配送する場合でも配送量が多くなれば店舗滞留時間も長くなる。また、熟練のドライバーのほうが新米のドライバーよりも店舗滞留時間が短くなる傾向にある。したがって、店舗滞留時間は、店舗、配送量、配送者および配送時刻のうちの少なくともひとつに応じて変動するパラメータである。
図8は、店舗滞留時間の予測精度と配送ルートの最適化との関係の説明図である。図8の例では、店舗Aにおける店舗滞留時間を1時間とした場合の最適化された配送ルートが示されている。最適化の結果、総配送業務時間を最小化するために、店舗Aのためだけにトラックを1台追加し合計2台で配送するのが最適であるとの結果が出ている。
図9は、店舗滞留時間の予測精度と配送ルートの最適化との関係の説明図である。図9の例では、店舗Aにおける店舗滞留時間を5分とした場合の最適化された配送ルートが示されている。最適化の結果、合計1台のトラックで店舗Aを含む全ての店舗をまわることができるとの結果が出ている。このように、店舗滞留時間によって最適化された配送ルートは変わりうる。本実施の形態では、最適化のための重要なパラメータである店舗滞留時間の予測精度を機械学習により向上させたので、最適化の精度が向上する。図8、図9の例では、店舗滞留時間の予測精度が低くて店舗Aにおける店舗滞留時間を誤って1時間と予測してしまうと、トラックが2台必要になるとの結果になるが、予測精度が高くて店舗Aにおける店舗滞留時間を正しく5分と予測できたならば、トラックは1台でよいとの結果が得られる。
図10は、本実施の形態に係る配送最適化装置100の機能および構成を示すブロック図である。ここに示す各ブロックは、ハードウエア的には、コンピュータのCPUをはじめとする素子や機械装置で実現でき、ソフトウエア的にはコンピュータプログラム等によって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウエア、ソフトウエアの組合せによっていろいろなかたちで実現できることは、本明細書に触れた当業者には理解されるところである。
配送最適化装置100は、移動時間取得部102と、滞留時間取得部104と、ルート算出部106と、機械学習部108と、統合データ保持部110と、滞留時間予測モデル112と、を備える。
図11は、図10の配送最適化装置100のハードウエア構成図である。配送最適化装置100は、メモリ150と、プロセッサ152と、通信インタフェース154と、ディスプレイ156と、入力インタフェース158と、を備える。これらの要素はそれぞれバス160に接続され、バス160を介して互いに通信する。
メモリ150は、データやプログラムを記憶するための記憶領域である。データやプログラムは、メモリ150に恒久的に記憶されてもよいし、一時的に記憶されてもよい。プロセッサ152は、メモリ150に記憶されているプログラムを実行することにより、配送最適化装置100における各種機能を実現する。通信インタフェース154は、配送最適化装置100の外部との間でデータの送受信を行うためのインタフェースである。例えば、通信インタフェース154は、無線通信網にアクセスするためのインタフェースや、無線LAN(Local Area Network)にアクセスするためのインタフェース等を含む。また、通信インタフェース154は、例えば、USB(Universal Serial Bus)等の有線ネットワークのインタフェースを含んでいてもよい。ディスプレイ156は、各種情報を表示するためのデバイスであり、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Electroluminescence)ディスプレイである。入力インタフェース158は、ユーザからの入力を受け付けるためのデバイスである。入力インタフェース158は、例えばマウスやキーボードを含む。
図12は、図10の統合データ保持部110の一例を示すデータ構造図である。統合データ保持部110は、過去の配送に係るトランザクションデータ(実績データ)とマスタデータ(店舗の緯度経度の情報など)とを統合した統合データを保持し、特に、過去の店舗滞留時間に関するデータを保持する。統合データ保持部110は、日付と、便名と、コースを特定するコースIDと、ドライバー(従業員)を特定する配送者IDである従業員コードと、当該コースにおいて店舗に着いた順番と、配送先の店舗の業態CDと、業態名と、店舗を特定する店舗IDである店番と、店名と、配送のトラックが店舗に着いた時刻と、店舗を出発した時刻と、店舗滞留時間と、店舗に着いたときのトラックの位置座標(緯度、経度)と、店舗への商品の配送量と、を対応付けて保持する。店舗滞留時間は、店舗を出発した時刻から店舗に着いた時刻を減じた時間として算出される。
図10に戻り、移動時間取得部102は、店舗間の移動時間を取得する。移動時間取得部102は、不図示のデータベースから移動時間を取得してもよいし、地図情報サービスから移動時間の情報を購入することで取得してもよい。あるいはまた、移動時間取得部102は、統合データ保持部110に保持される過去の移動時間に基づいて移動時間を予測してもよい。
滞留時間取得部104は、各店舗の店舗滞留時間を取得する。滞留時間取得部104は、統合データ保持部110に保持される過去の店舗滞留時間に関するデータを機械学習することにより生成される滞留時間予測モデル112を用いて店舗滞留時間を予測する。
機械学習部108は、統合データ保持部110に保持されるデータを基にランダムフォレストアルゴリズムを用いて滞留時間予測モデル112を生成または更新する。
図15は、機械学習による予測の精度を示すグラフである。図15は実際に収集されたデータに基づく。図15は店舗滞留時間について、滞留時間予測モデル112による予測値と実績値との残差(絶対誤差)の分布(各時間における左側の棒グラフ)と、店舗・曜日別平均値と実績値との残差(絶対誤差)の分布(各時間における右側の棒グラフ)と、を示す。このグラフから、滞留時間予測モデル112による予測の方が平均値を用いる場合よりも絶対誤差が小さくなる傾向を見て取れる。また、絶対平均誤差(Mean Absolute Error、MAE)は、予測値について80秒、平均値について160秒となった。このように、本発明者らは、ランダムフォレストアルゴリズムを用いて実際のデータから予測モデルを構築し、構築された予測モデルにより予測の精度が向上することを実際のデータを用いて確認した。
得られた滞留時間予測モデル112について特徴量を解析した結果、少なくとも店舗IDおよび配送量が比較的重要な特徴量であることが見出された。これは、店舗により、また、配送量により店舗滞留時間が変わりうるという上述の考察と合致する。また、上述の考察によると配送時刻および配送者によっても店舗滞留時間が変化しうるので、店に着いた時刻および従業員コードも比較的重要な特徴量である。特に機械学習部108のランダムフォレストアルゴリズムにおける特徴量は、店舗ID、配送量および従業員コードのうちの少なくともひとつを含む。
図10に戻り、ルート算出部106は、移動時間取得部102によって取得された移動時間および滞留時間取得部104によって取得された店舗滞留時間を用いて所定の最適化アルゴリズムを実行することによって、配送のルートを算出する。ルート算出部106で用いられる最適化アルゴリズムは、例えばシュミレーテッド・アニーリング手法などの近似解法、または分岐限定法などの厳密解法であってもよい。用いられる最適化アルゴリズムは、求められる最適化の精度と、算出に必要な時間と、のバランスを考慮して決定されてもよい。
ルート算出部106における最適化計算の例(平準化考慮なし):
(A)6台のトラックのそれぞれにドライバーを割り当て、トラックごとに配送業務時間を移動時間と店舗滞留時間との和として算出する。算出された配送業務時間を6台のトラックに亘って足し合わせることで全体配送業務時間を得る。この全体配送業務時間が最小となるように各トラックのルートを決定する。
(B)トラックの台数を変えて(例えば5として)同様の計算を行い、また6台のトラックに割り当てるドライバーを変更して同様の計算を行う。
(C)このようにして最小の全体配送業務時間の集合が得られる。最後にこの集合のなかの最小値を与えるトラックの台数、ドライバーの割り当て、各トラックのルート、を算出結果とする。
最適化計算の制約として、トラックの台数を固定したり、トラックへのドライバーの割り当てを固定してもよい。この場合、計算時間を短縮できる。
図20は、店舗滞留時間を店舗に依らず一定に設定した場合の最適化された配送ルートの一例を示す模式図である。図20の例では店舗A〜Fのそれぞれにおける店舗滞留時間を一律5分に設定している。この場合、最適化された配送ルートは第1ルートRT1および第2ルートRT2からなり、それぞれの配送業務時間および全体配送業務時間は以下のとおりに算出される。
RT1の配送業務時間
=移動時間+店舗滞留時間
=(10+5+5+10)+(5×3)
=45
RT2の配送業務時間
=移動時間+店舗滞留時間
=(12+5+5+8)+(5×3)
=45
全体配送業務時間
=RT1の配送業務時間+RT2の配送業務時間
=45+45
=90
図21は、図20から店舗滞留時間が変化した例を示す模式図である。図20では店舗滞留時間を店舗に依らず一定としたが、上述のとおり、店舗滞留時間は店舗により、店舗への配送量により、ドライバーにより、および/または配送時刻により、変わりうるものである。図21では、本実施の形態に係る滞留時間予測モデル112により予測した結果、一律でない店舗滞留時間が得られた場合を示す。この状況で図20と同じ配送ルートを設定したとすると、第1ルートRT1および第2ルートRT2のそれぞれの配送業務時間並びに全体配送業務時間は以下のとおりに算出される。
RT1の配送業務時間
=移動時間+店舗滞留時間
=(10+5+5+10)+(3+4+4)
=41
RT2の配送業務時間
=移動時間+店舗滞留時間
=(12+5+5+8)+(15+6+3)
=54
全体配送業務時間
=RT1の配送業務時間+RT2の配送業務時間
=41+54
=95
このように、図21に示されるような変動する店舗滞留時間のもとでは、第1ルートRT1の配送業務時間と第2ルートRT2の配送業務時間とに大きな差が生じ、平準化が達成されないこととなる。
なお、図21に示されるような店舗滞留時間の変動は、各店舗A〜Fへの配送量が同じであっても図5、図6、図7で説明したような店舗ごとの特性により生じうる。また、店舗A〜Fが全て同じ特性(例えば、全てコンビニエンスストア)であったとしても、各店舗A〜Fへの配送量の違いにより店舗滞留時間の変動が生じうる。
図22は、図21のように店舗滞留時間が変動する場合の最適化された配送ルートの一例を示す模式図である。本実施の形態に係るルート算出部106は、図22に示されるような店舗滞留時間の変動を組み入れた上で最適な、すなわち全体配送業務時間が最小化され、かつ、ルートごとの配送業務時間が平準化された配送のルートを算出する。図22の例では、このように最適化された配送のルートは第3ルートRT3および第4ルートRT4からなり、それぞれの配送業務時間および全体配送業務時間は以下のとおりに算出される。
RT3の配送業務時間
=移動時間+店舗滞留時間
=(10+5+5+5+8)+(3+4+4+3)
=47
RT4の配送業務時間
=移動時間+店舗滞留時間
=(12+5+8)+(15+6)
=46
全体配送業務時間
=RT3の配送業務時間+RT4の配送業務時間
=47+46
=93
このように、本実施の形態に係る変動する店舗滞留時間を考慮に入れた最適化により、第3ルートRT3の配送業務時間と第4ルートRT4の配送業務時間との差(47−46=1)は図21で得られた差(54−41=13)よりも顕著に小さくなり、ルートごとの配送業務時間の平準化が達成される。加えて、全体配送業務時間(93)も図21で得られた全体配送業務時間(95)よりも短くなり、全体配送業務時間の低減も達成される。
ルート算出部106は、最適化アルゴリズムを実行する前に複数の店舗をクラスタ化する。ルート算出部106は、各クラスタごとに最適化アルゴリズムを実行することによって配送のルートを算出する。
図13は、ルート算出部106におけるクラスタ化を説明するための模式図である。図13には合計24個の店舗70がある。この24個の店舗70全てを対象に最適化計算を行うと計算時間が長くなる。そこで、ルート算出部106は24個の店舗70を3つのクラスタCL1、CL2、CL3に分ける。ルート算出部106は、各クラスタごとに最適化アルゴリズムを実行する。これにより、店舗70間の組み合わせの数を低減することができ、計算時間を短縮することができる。
クラスタ化の手法として、(1)個体の帰属情報が0か1で判断される「kmeans++法」と、(2)個体の帰属割合を連続値で表現する「cmeans法」と、が知られている。本発明者らが実際のデータを用いて検討した結果、kmeans++法ではクラスタの重心が外れ値の影響を受けやすく、クラスタ内の店舗数がばらつくことが見出された。一方cmeans法を用いてクラスタへの帰属度合いを決めるパラメータmをチューニングし、クラスタ重心を調整すると、クラスタ内の店舗数のばらつきを抑えることができることを見出した。そこで、本実施の形態ではクラスタ化の手法としてcmeans法を採用する。
図14は、ルート算出部106におけるクラスタ化を説明するための模式図である。図14では図13の合計24個の店舗70に加えて工場などの出発地点72を考慮に入れる。この場合、各クラスタの集合が、出発地点72からの距離(時間)について同等となることが、配送最適化において重要である。そこで図14のクラスタ化では、出発地点72から見て距離同等・且つ店舗数同等となるような3つのクラスタCL4、CL5、CL6を設定する。3つのクラスタCL4、CL5、CL6は出発地点72から見て放射状に配置されていると言える。これにより、配送最適化問題に特化したクラスタ化を実現できる。
以上の構成による配送最適化装置100の動作を説明する。
図16は、図10の配送最適化装置100における一連の処理の流れを示すフローチャートである。配送最適化装置100は、店舗間の移動時間を取得する(S202)。配送最適化装置100は、滞留時間予測モデル112を用いて各店舗における店舗滞留時間を予測する(S204)。配送最適化装置100は、取得された移動時間および予測で得られた店舗滞留時間を用いて最適化アルゴリズムを実行する(S206)。配送最適化装置100は、最適化アルゴリズムの実行により得られた最適な配送ルートをユーザに提示する(S208)。
上述の実施の形態において、保持部の例は、ハードディスクや半導体メモリである。また、本明細書の記載に基づき、各部を、図示しないCPUや、インストールされたアプリケーションプログラムのモジュールや、システムプログラムのモジュールや、ハードディスクから読み出したデータの内容を一時的に記憶する半導体メモリなどにより実現できることは本明細書に触れた当業者には理解される。
本実施の形態に係る配送最適化装置100によると、配送の最適化において、配送業務時間に大きな影響を与える店舗滞留時間を機械学習により精度良く予測することで、最適化自体の精度を高めることができる。特に全体配送業務時間の最小化の精度およびルートごとの配送業務時間の平準化の精度を高めることができる。図19は、図10の配送最適化装置100により実現される作用効果の例を示す模式図である。従来技術ではドライバーごとに労働時間にばらつきがあり、トータルの労働時間も長くなる傾向にあった。これを、本実施の形態に係る配送最適化装置100を用いて配送の最適化を行うことで、トータルの業務時間を削減してトータルの労働時間を削減することができると共に、各ドライバーの労働時間を平準化することができる。
また、本実施の形態に係る配送最適化装置100では店舗滞留時間の予測モデルの特徴量として配送者IDを採用し、ルート算出部106により算出される配送ルートにおいても配送者の数およびルートへの割り当てを可変としている。これにより、従来の配送者とルートとの組み合わせを固定する手法と比較してより最適な配送ルートを提案することができる。
図17は、従来技術に係る配送ルートを示す図である。従来技術ではトラックの台数およびルートは固定であるから、図示の通り非効率的な運用となっている。
図18は、本実施の形態に係る配送ルートを示す図である。本実施の形態では配送量や日時や店舗滞留時間などの上位システムデータと配送実績データとから動的に最適なルートが指示されるので、従来であればドライバが2名必要であったところを1名のドライバで運用することが可能となる。
以上、実施の形態に係る配送最適化装置100の構成と動作について説明した。この実施の形態は例示であり、各構成要素や各処理の組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解される。
100 配送最適化装置、 102 移動時間取得部、 104 滞留時間取得部、 106 ルート算出部、 108 機械学習部、 110 統合データ保持部、 112 滞留時間予測モデル。

Claims (5)

  1. 複数の店舗への配送を最適化するための配送最適化装置であって、
    店舗間の移動時間を取得する移動時間取得手段と、
    店舗、配送量、配送者および配送時刻のうちの少なくともひとつに応じて変動する店舗滞留時間を取得する滞留時間取得手段と、
    前記移動時間取得手段によって取得された移動時間および前記滞留時間取得手段によって取得された店舗滞留時間を用いて所定の最適化アルゴリズムを実行することによって、配送のルートを算出する算出手段と、を備える配送最適化装置。
  2. 前記滞留時間取得手段は、過去の店舗滞留時間に関するデータを機械学習することにより生成されるモデルを用いて店舗滞留時間を予測する請求項1に記載の配送最適化装置。
  3. 前記機械学習はランダムフォレストアルゴリズムを用いる請求項2に記載の配送最適化装置。
  4. 前記ランダムフォレストアルゴリズムにおける特徴量が、店舗ID、配送量および配送者IDのうちの少なくともひとつを含む請求項3に記載の配送最適化装置。
  5. 前記算出手段は、前記所定の最適化アルゴリズムを実行する前に複数の店舗をクラスタ化し、各クラスタごとに前記所定の最適化アルゴリズムを実行することによって配送のルートを算出する請求項1から4のいずれか一項に記載の配送最適化装置。
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WO2024057714A1 (ja) * 2022-09-15 2024-03-21 日産自動車株式会社 配車装置、配車システム及び配車方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2024057714A1 (ja) * 2022-09-15 2024-03-21 日産自動車株式会社 配車装置、配車システム及び配車方法

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