JP2016212197A - 反射光学系およびこれを用いた天体観測装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】カセグレン型やグレゴリー型の反射光学系において、少ない枚数の反射鏡で小型化を維持すると共に、非点収差とコマ収差を補正することができる反射光学系およびこれを用いた天体観測装置を提供する。
【解決手段】主鏡M1および副鏡M2を備える望遠鏡部101と、前記望遠鏡部の光軸に対して夫々傾いて配置される2枚の反射鏡を備えるコリメータ部102と、を有し、前記コリメータ部は、反射鏡を光線が通過する順に、第1の反射鏡としての凹面鏡、第2の反射鏡としての凹面鏡から構成され、前記第2の反射鏡から射出した光束が、前記望遠鏡部から射出して前記第1の反射鏡へ入射する光束と交差する。
【選択図】図1

Description

本発明は、人工衛星などに搭載されて広い波長範囲で天体を観測するための高分解能な反射光学系およびこれを用いた天体観測装置に関する。
天体観測に用いられる望遠鏡は、口径が大きいほど分解能と集光力が高くなるため、高い観測性能を求める場合には大口径の望遠鏡が必要となる。しかしながら、口径が1m程度を越えると、レンズ材料として高品質なレンズを製造することが困難になるため、大口径の望遠鏡では反射鏡のみを用いる反射望遠鏡が主流となっている。また、天体の分光観測では、紫外から赤外まで広い波長範囲の光を観測する必要があり、レンズのガラス材料では紫外線の透過率が極端に低下してしまうため、この理由からも反射望遠鏡が必要となる。
一方で、地上からロケットなどで打ち上げる人工衛星搭載用の観測機器では、サイズと重量が大きくなると開発費用や運用費用が巨額となるため、できるだけ小型で軽量にすることが望ましい。このため、望遠鏡部として凹面の主鏡と凸面の副鏡で光束を折り返すカセグレン型(リッチークレチアン型も含む)の反射望遠鏡は、高倍率すなわち大きな焦点距離でも全長が短くできるため、人工衛星に搭載する光学系としても広く用いられる。
また、望遠鏡部として凹面の主鏡の焦点で一度像を形成した後に凹面の副鏡を置くグレゴリー型の反射望遠鏡は、中間像位置に絞りや排熱鏡を置いて不要光や熱赤外波長の光を逃がすことができるため太陽観測によく用いられる。
一般にカセグレン型やグレゴリー型などの反射望遠鏡は、色収差が無いという長所がある一方で、視野角を大きくすると像面湾曲、更にはコマ収差や非点収差などの大きな軸外収差が発生するという短所がある。
従来、カセグレン型として特許文献1に開示されている反射光学系では、3枚の反射鏡を組み合わせることにより、像面湾曲を無くし、広い視野角に渡って優れた結像性能を実現することが知られている。
米国特許第4101195号公報
ここで、天体の画像を撮影するだけでなく分光観測などを行う場合、反射望遠鏡の焦点面の後方にはさらに分光器などの後続の観測装置が配置されるため、望遠鏡部と観測装置との間にコリメータ部が必要となる。そして、広い波長範囲で観測を行うためには、このコリメータ部も反射鏡だけで構成する必要が生じる。
本発明の目的は、カセグレン型やグレゴリー型の望遠鏡において、少ない枚数の反射鏡で小型化を維持すると共に、非点収差とコマ収差を低減することができる反射光学系およびこれを用いた天体観測装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る反射光学系は、
主鏡および副鏡を備える望遠鏡部からの光線が通過する順に、前記望遠鏡部の光軸に対して法線が傾いている凹面を有する第1の反射鏡と、前記光軸に対して法線が傾いている凹面を有する第2の反射鏡と、を有する後段光学系を備える反射光学系であって、前記第2の反射鏡から射出した光束が、前記望遠鏡部から射出して前記第1の反射鏡へ入射する光束と交差することを特徴としている。
本発明によれば、カセグレン型やグレゴリー型の反射光学系において、少ない枚数の反射鏡で小型化を維持すると共に、非点収差とコマ収差を低減することができる反射光学系およびこれを用いた天体観測装置を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る反射光学系の光学配置図である。 第1の実施形態に係る反射光学系のコリメータ部の拡大図である。 第1の実施形態に係る反射光学系の波面収差図である。 第1の実施形態に係る反射光学系のスポット図である。 本発明の第2の実施形態に係る反射光学系の光学配置図である。 第2の実施形態に係る反射光学系のコリメータ部の拡大図である。 第2の実施形態に係る反射光学系の波面収差図である。 第2の実施形態に係る反射光学系のスポット図である。 比較例(グレゴリー型の望遠鏡部を含む反射光学系)の光学配置図である。
(天体観測装置)
人工衛星に搭載されて地球周回軌道上あるいは天体周回軌道上などに配置される天体観測装置としては、以下に説明する反射光学系およびその後続の観測装置から構成される。
まず、比較例について簡単に説明する。望遠鏡部がグレゴリー型の反射光学系で、コリメータ部も反射鏡だけで構成する反射型コリメータの最も単純な構成としては、図9に示すように、凹面の主鏡M11、凹面の副鏡M21に1枚の凹放物面鏡M31を使う方法が考えられる。ここで、望遠鏡部とは、主鏡および副鏡を備える望遠鏡である。
図9で、焦点を共有する2枚の放物面鏡は、非点収差とコマ収差を打ち消し合うという特性から、コリメータ部側の放物面鏡の焦点距離を適切に選択すれば、非点収差とコマ収差を良好に補正することが可能になる。しかし、凹放物面鏡M31だけでは、コリメート後の平行光束が望遠鏡側に戻ってしまうため、図9に示すように穴空き平面鏡などで入射光束を遮らずにコリメート後の平行光束を違う方向に折り曲げる必要がある。
この穴空き平面鏡の位置は、ちょうどコリメート後の平行光束の射出瞳位置付近となるため、穴空き平面鏡が後続の観測装置の配置に大きな制約となってしまう。また、望遠鏡部の焦点面から凹放物面鏡までの距離は、凹放物面の焦点距離と同じ距離だけ離す必要があるため全長が長くなってしまい、人工衛星などに搭載するために望まれる小型化(コンパクト化)した配置とすることが難しい。
また、平行光束が望遠鏡側に戻らないよう、凹放物面鏡M31を傾けて配置する構成とした場合、偏芯コマ収差などの偏芯収差が大きく発生してしまうため、収差補正が困難になる。よって、偏芯収差を補正するためには、傾いた反射鏡が少なくとも2枚は必要になる。
そこで、本実施例の反射光学系は、望遠鏡部からの光線が通過する順に、望遠鏡部の光軸に対して法線が傾いている凹面の第1反射鏡と、光軸に対して法線が傾いている凹面を有する第2反射鏡と、を有するコリメータ部(後段光学系)を備えている。このような構成の下で、第2反射鏡から射出した光束が、望遠鏡部から射出して第1の反射鏡へ入射する光束と交差するように構成されている。
更に、同じ平面において(同じ平面を同じ方向から見た場合において)第1反射鏡の傾き角度β1と第2反射鏡の傾き角度β2とが同じ符号であり、このβ1とβ2との和が一定の範囲内に収まっていることが望ましい。具体的には、
35°<|β1+β2|<70° ・・・(1)
を満足することが望ましい。より好ましくは、
40°<|β1+β2|<50° ・・・(1a)
を満足すると尚良い。
尚、ここで、上記のβ1、β2の詳細な定義については後述するが、これらβ1、β2は、反射鏡の法線とこの反射鏡に入射する主光線の入射光路という2つの直線がなす角度のうち90度未満の角度を指している。すなわち、−90°<β1、β2<+90°である。
更に、コリメータ部(後段光学系)における第1反射鏡と第2反射鏡の曲率半径を夫々R1、R2、第1の反射鏡と第2の反射鏡の傾き角度を夫々β1、β2とするとき、
−1.10<(β2/β1)/(R2/R1)<−0.75 ・・・(2)
を満足することが望ましい。より好ましくは、
−1.00<(β2/β1)/(R2/R1)<−0.80 ・・・(2a)
を満足すると尚良い。
更に、前述のβ1、β2については、
12°≦|β1|≦33° ・・・(3)
12°≦|β2|≦33° ・・・(4)
のうち少なくとも一方を満足することが望ましい。更に望ましくは、
15°≦|β1|≦30° ・・・(3a)
15°≦|β2|≦30° ・・・(4a)
のうち少なくとも一方を満足すると尚良い。
以下、図面を用いて本発明の実施形態について詳細に説明する。
《第1の実施形態》
(反射光学系)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る反射光学系の光学配置図である。図1において、100は反射光学系、101は望遠鏡部(前段光学系)、102は反射型のコリメータ部(後段光学系)を示す。また、M1は望遠鏡部の主鏡、M2は望遠鏡部の副鏡を示す。図2は反射光学系のコリメータ部の拡大図である。図2において、光路に沿って順に設けられる第1の反射鏡M3A、第2の反射鏡M4Aは、コリメータ部を構成する反射鏡群としての2枚の反射鏡である。第1の実施形態と異なるのは、コリメータ部の構成であり、コリメータ部を構成する反射鏡群として光路に沿って順に第1の反射鏡M3A、第2の反射鏡M4Aが設けられる。ここで、M3AとM4Aの傾き角度は、互いに偏芯コマ収差がキャンセルされるように設定されている。
反射光学系100は、不図示の人工衛星に搭載されて地球周回軌道上あるいは天体周回軌道上などに配置される。被写体である地球表面あるいは天体からやってきた観測光は、中央部に穴の空いた凹面の主鏡M1で反射された後、凹面の副鏡M2で反射され、望遠鏡部の焦点面F1(被写体像位置)に被写体像を形成する。さらに観測光は、反射光学系の小型化を指向して望遠鏡部101の光軸に対して夫々傾けて配置された2枚の反射鏡(光路に沿って順にM3A、M4A)で反射されて、EXPの位置に射出瞳を形成する。コリメータ部102から射出した平行光束は、後続の観測装置(不図示)に導かれる。
望遠鏡部の主鏡M1は凹形状で回転放物面に近い回転双曲面、望遠鏡部の副鏡M2は凹形状の回転楕円面であり、M1とM2でグレゴリー型の望遠鏡部(反射望遠鏡)を構成している。望遠鏡部の焦点面F1には、いったん被写体像が形成されるが、必ずしも望遠鏡部だけで良好に収差が補正されているわけではない。コリメータ部を構成する第1反射鏡M3Aと、第2反射鏡M4Aは、すべて望遠鏡部の光軸に対して傾いて配置されており、具体的な傾き角度は各反射鏡への主光線の入射方向に対して、M3Aはβ1=+22.5°、M4Aもβ2=+22.5°である。
ただし、傾き角度の符号は、望遠鏡部の光軸をZ軸、コリメータ部の各反射鏡がZ軸に対して傾けられる際の回転軸をX軸(図2の紙面垂直方向)とし、図2の紙面を手前から奥方向へみて、反時計回りを+、時計回りを−としている。ここでの傾き角度とは、望遠鏡部の光軸上を通ってコリメータ部に入射する光線(実際には存在しない光線)を主光線とするとき、この主光線に対して第1反射鏡M3Aの法線、及び第2反射鏡M4Aの法線の傾き角度を意味している。すなわち、β1は、第1反射鏡M3Aに入射する主光線の光路と、第1反射鏡M3Aから出射する主光線の光路とを含む平面において、第1反射鏡M3Aの法線の、第1反射鏡M3Aに入射する主光線の光路(入射光路)に対する傾き角度である。β2は、第2反射鏡M4Aに入射する主光線の光路と、第2反射鏡M4Aから出射する主光線の光路とを含む平面において、第2反射鏡M4Aの法線の、第2反射鏡M4Aに入射する主光線の光路(入射光路)に対する傾き角度である。この傾き角度β1とβ2は、主光線の、凹面鏡への入射光路及び凹面鏡からの出射光路、凸面鏡への入射光路及び凸面鏡からの出射光路を含む同一平面(共通の平面)内の角度である(但し、平面ミラーによる光路折り曲げは展開する)。更に、このβ1、β2は、この同一平面を同じ方向から(本実施例においては図1、2の紙面表側から)見た場合の角度であるが、勿論逆側(紙面裏側)から見た場合の角度で考えても構わない(符号が逆転する)。
図1、2に記載したような方向から本発明のコリメータ部を見た場合、第1反射鏡M3Aの法線は、第1反射鏡M3Aに入射する主光線の光路から反時計回り方向に22.5度傾いており、ここでは反時計回り方向をプラス(時計回り方向をマイナス)としている。従って、上述のようにβ1は+22.5度となる。また、第2反射鏡M4Aについても同様に、図1、2の記載と同じ方向から見た場合、第2反射鏡M4Aの法線は、第2反射鏡M4Aに入射する主光線の光路に対して、反時計回り方向に22.5度傾いており、ここでは反時計回り方向をプラスとしている。従って、β2は+22.5度となる。別の言い方をすれば、傾き角度の符号は、望遠鏡部の光軸をZ軸、コリメータ部の各反射鏡がZ軸に対して傾けられる際の回転軸をX軸(図2の紙面垂直方向)とし、図2の紙面を手前から奥方向へみて、反時計回りを+、時計回りを−としている。しかしながら、この反時計回り方向を+、時計回り方向を−、という定義の下でのβ1、β2の符号は、紙面裏側から見ると逆になる。従って、紙面裏側から見ると、β1もβも共に−22.5度となることは言うまでもない。
尚、本実施例において重要なことは、同じ平面において(同じ平面を同じ方向から見た場合において)β1とβ2とが同じ符号であり、第2の反射鏡から射出した光束が、望遠鏡部から射出して第1の反射鏡へ入射する光束と交差することである。別の言い方をすれば、β1とβ2との和がある一定の範囲内に収まっていることが望ましく、具体的には、β1とβ2との絶対値の和が35度以上70度未満(より好ましくは40度以上50度未満)であることが望ましい。
ここで、上記のβ1、β2を含む傾き角度は、2つの直線がなす角度のうち90度未満の角度を指している。すなわち、−90度<β1、β2<+90度である。
(偏芯コマ収差を補正するためのM3とM4の傾き角度)
コリメータ部を構成する2枚の反射鏡のうち、M3A、M4Aとも実質的に凹面鏡として機能する。ここで、M3Aは、凹面鏡として反射光束の広がりを抑えることで反射鏡M4Aの小型化に寄与している。
本実施形態では、M3A、M4Aの反射鏡は、入射光束に対する傾きにより生じる偏芯コマ収差が互いにキャンセルされるように傾き方向と傾き角度および曲率半径を設定している。具体的には、2枚の凹面鏡の傾き方向が同符号となるようにし、M4Aから射出した光束が、望遠鏡部101から射出してM3Aへ入射する光束と交差するようにしている。さらに、傾き角度と曲率半径の関係を(β2/β1)/(R2/R1)=−0.85としている。このような構成とすることで、2枚の反射鏡でコンパクトでありながら、偏芯コマ収差などの諸収差を良好に補正することができる。
(非点収差などを補正するツェルニケ(Zernike)非球面のM3AとM4A)
M3AとM4Aは、収差関数をツェルニケ(Zernike)の多項式に展開したときの5次、8次、11次の形状成分を有する非球面、即ち以下の直交関数で表されるZernike5〜Zernike36の形状成分を有する非球面である。
ここで、光軸方向にz軸、光軸と垂直方向にh軸、光の進行方向を正とし、Rを近軸曲率半径、kを円錐係数、Zernikejをj番目のZernike多項式、CjをZernikejの係数とする。
Figure 2016212197
Zernike5=a^2*cos(2θ)
Zernike6=a^2*sin(2θ)
Zernike7=(3*a^3−2*a)*cosθ
Zernike8=(3*a^3−2*a)*sinθ
Zernike9=6*a^4−6*a^2+1
Zernike10=a^3*cos(3θ)
Zernike11=a^3*sin(3θ)
Zernike12=(4*a^4−3*a^2)*cos(2θ)
Zernike13=(4*a^4−3*a^2)*sin(2θ)
Zernike14=(10*a^5−12*a^3+3*a)*cosθ
Zernike15=(10*a^5−12*a^3+3*a)*sinθ
Zernike16=20*a^6−30*a^4+12*a^2−1
Zernike17=a^4*cos(4θ)
Zernike18=a^4*sin(4θ)
Zernike19=(5*a^5−4*a^3)*cos(3θ)
Zernike20=(5*a^5−4*a^3)*sin(3θ)
Zernike21=(15*a^6−20*a^4+6*a^2)*cos(2θ)
Zernike22=(15*a^6−20*a^4+6*a^2)*sin(2θ)
Zernike23=(35*a^7−60*a^5+30*a^3−4*a)*cosθ
Zernike24=(35*a^7−60*a^5+30*a^3−4*a)*sinθ
Zernike25=70*a^8−140*a^6+90*a^4−20*a^2+1
Zernike26=a^5*cos(5θ)
Zernike27=a^5*sin(5θ)
Zernike28=(6*a^6−5*a^4)*cos(4θ)
Zernike29=(6*a^6−5*a^4)*sin(4θ)
Zernike30=(21*a^7−30*a^5+10*a^3)*cos(3θ)
Zernike31=(21*a^7−30*a^5+10*a^3)*sin(3θ)
Zernike32=(56*a^8−105*a^6+60*a^4−10*a^2)*cos(2θ)
Zernike33=(56*a^8−105*a^6+60*a^4−10*a^2)*sin(2θ)
Zernike34=(126*a^9−280*a^7+210*a^5−60*a^3+5*a)*cosθ
Zernike35=(126*a^9−280*a^7+210*a^5−60*a^3+5*a)*sinθ
Zernike36=252*a^10−630a^8+560*a^6−210*a^4+30*a^2−1
ただし、aは反射鏡の中心からの距離、θはコリメータ部の各反射鏡の反射面内における方位角を表す。望遠鏡部の光軸をZ軸、コリメータ部の各反射鏡がZ軸に対して傾けられる際の回転軸をX軸(図2の紙面垂直方向)、各反射鏡の反射面においてX軸と直交する方向をY軸(図2の反射面設置方向)としたとき、θはX軸を基準とした方位角とする。θの符号は反射面の裏側から光線入射側を見た時に反時計まわりの方位を正とする。
これらの直交関数の和として表される多項式は、一般にFringe Zernike多項式と呼ばれ、光学素子の面形状誤差や波面誤差の成分表現に使用されている。上記式のZernike5項とZernike6項は所謂アス形状、Zernike7項とZernike8項はコマ形状、Zernike9項は球面収差形状、Zernike10項とZernike11項はトライフォイル形状の面形状誤差を表している。
M3AとM4Aの面形状に含まれるZernike5項成分は、傾けて配置したことによる略楕円型の入射光束の影響を補正する働きを持つ。入射光束に対して傾けて配置されているM3A、M4Aにおいては、反射面にあたる光束のフットプリントすなわち有効使用領域が楕円に近い形状となる。そのため、反射鏡の面形状が回転対称だと入射光束に与える波面位相変化はむしろ非対称になってしまう。従って、略楕円型の入射光束に合わせて反射鏡の面形状も長軸方向と短軸方向で差をつけた方が合理的であり、Zernike5項成分で各反射面での収差発生を小さく抑えられる。
また、M3AとM4AのZernike8項成分とZernike11項成分は、コマやトライフォイルなどの非対称な波面誤差を補正しうる形状となっている。M3AとM4AはZernike12項以上のさらに高い次数の形状成分も付加しており、高次の非対称な波面収差を補正している。
(数値データ)
次に、表1に本実施形態の数値データを示す。表中、Rは近軸曲率半径、dは面間隔を表す。なお、表1で曲率半径Rの符号については、物体側(入射側)に曲率中心がある場合に、符号としてマイナスを付与している。
αは望遠鏡部とコリメータ部を組合せた場合の角倍率、FNOは望遠鏡部のFナンバー、を表す。光学設計上の被写体距離は無限遠としてあり、絞り面は第1面である。本実施形態の反射光学系からはコリメートされた直径φ50mmの平行光束が射出される。
本実施形態の反射光学系100は4面の非球面を有する。このうちM1とM2の非球面形状は回転対称であり、光軸方向にz軸、光軸と垂直方向にh軸、光の進行方向を正とし、Rを近軸曲率半径、kを円錐係数、A〜Cを4次〜8次の非球面係数としたとき、以下の式で表される。
Figure 2016212197
本実施形態の反射光学系は、主鏡M1の有効径がφ1504mm、望遠鏡部の光学的全長が3510mmという巨大なものであるが、コリメータ部をコンパクトに配置しつつ高い結像性能を実現している。図3と図4は、本実施形態の反射光学系の結像特性を示す図である。結像特性の評価は射出瞳位置EXPに焦点距離600mmの理想レンズを置いて結像させた場合の特性を計算している。
本実施形態では、光学収差のうち像面湾曲だけは、後に続く不図示の観測装置により補正可能であることを想定しているため、像面湾曲は許容している。具体的には、観測装置内部の光学系で像面湾曲を補正するか、あるいは湾曲した像面に沿わせて撮像素子を配置するといった方法があり得る。
本実施形態では、理想レンズで結像させた後の評価像面は、光線射出側(+Z側)に曲率中心を持つR=+222mmの球面である。図3は各画角における波面収差図であり、横軸が瞳面上での相対座標を、縦軸が波面収差を示している。また、図3のY−FAN、X−FANは、夫々瞳面上のY断面、X断面を示している。本実施形態では、反射鏡の傾きにより生じる偏芯コマ収差が2枚の凹面鏡で互いにキャンセルされるように傾き方向と傾き角度および曲率半径を設定することで、波面収差は良好に抑えられており、全画角の最悪値で10mλRMS以下に抑えられている。図4は各画角におけるスポット図であり、評価像面上での光線の集光度合いを示している。図4に描かれている円は回折によるエアリーディスクの大きさを示している。図3と図4から、本実施形態の反射光学系は、非点収差およびコマ収差が小さく、全画角に渡って余裕を持って回折限界性能を実現していることが分かる。この余裕は、製造時の許容誤差バジェットを十分確保するために重要である。
(表1)
角倍率α = −30.0 FNO = 10.2 全画角 = 0.0556°× 0.0556°
面番号 曲率半径R 面間隔d 材質 有効径
1 (ENP) ∞ (絞り) 3100.0000 --- 1500.0
2 (M1) -4629.3400(非球面) -2800.0000 MIRROR 1504.2
3 (M2) 843.1683(非球面) 3210.0000 MIRROR 316.3
4 (F1) ∞ (望遠鏡部焦点) 440.0000 --- 21.1
5 (M3) -1736.4249(非球面) -140.0000 MIRROR 69.8
6 (M4) 2036.6570(非球面) 555.5766 MIRROR 74.7
7 (EXP) ∞ (射出瞳) --- --- 51.3
(非球面)
面 k A (4次) B(6次) C(8次)
2 -1.00071 0.00000 0.00000 0.00000
面 k A (4次) B(6次) C(8次)
3 -0.54127 0.00000 0.00000 0.00000
面 Norm Radius k
5 72.0000 0.00000
Zernike5 Zernike6 Zernike7 Zernike8
-1.2937E-1 0.0000E+0 0.0000E+0 +2.5169E-2
Zernike9 Zernike10 Zernike11 Zernike12
-7.3543E-3 0.0000E+0 -6.2397E-3 -9.8371E-3
Zernike13 Zernike14 Zernike15 Zernike16
0.0000E+0 0.0000E+0 +2.9774E-2 -3.8030E-3
Zernike17 Zernike18 Zernike19 Zernike20
-3.1761E-4 0.0000E+0 0.0000E+0 -1.7604E-3
Zernike21 Zernike22 Zernike23 Zernike24
-3.7643E-3 0.0000E+0 0.0000E+0 +1.0386E-2
Zernike25 Zernike26 Zernike27 Zernike28
-1.0985E-3 0.0000E+0 -1.4528E-5 -8.1793E-5
Zernike29 Zernike30 Zernike31 Zernike32
0.0000E+0 0.0000E+0 -3.5293E-4 -5.8957E-4
Zernike33 Zernike34 Zernike35 Zernike36
0.0000E+0 0.0000E+0 +1.6108E-3 -1.4202E-4
面 Norm Radius k
6 45.0000 0.00000
Zernike5 Zernike6 Zernike7 Zernike8
+3.9146E-2 0.0000E+0 0.0000E+0 -1.2224E-3
Zernike9 Zernike10 Zernike11 Zernike12
-9.5817E-5 0.0000E+0 -1.7294E-4 -1.2116E-4
Zernike13 Zernike14 Zernike15 Zernike16
0.0000E+0 0.0000E+0 +8.4067E-5 -1.5237E-5
Zernike17 Zernike18 Zernike19 Zernike20
-1.4549E-5 0.0000E+0 0.0000E+0 -1.7424E-5
Zernike21 Zernike22 Zernike23 Zernike24
-3.4326E-5 0.0000E+0 0.0000E+0 +4.6000E-5
Zernike25 Zernike26 Zernike27 Zernike28
-5.9537E-6 0.0000E+0 -1.0914E-6 -3.2149E-6
Zernike29 Zernike30 Zernike31 Zernike32
0.0000E+0 0.0000E+0 -6.1988E-6 -7.0023E-6
Zernike33 Zernike34 Zernike35 Zernike36
0.0000E+0 0.0000E+0 +1.4177E-5 -1.1740E-6
(反射鏡の傾き角度と曲率半径の関係)
(β2/β1)/(R2/R1)=-0.85
|β1+β2|=45°
|β1|=22.5°
|β2|=22.5°
この結果、第1反射鏡M3Aの非球面量(最大非球面量)、及び第2反射鏡M4Aの非球面量(最大非球面量)は、それぞれ、0.030mm、0.027mm(本実施例においては両者共に0.010mm以上であるが1枚のみでも良い。)となる。従って、それぞれの非球面量を、望遠鏡の入射瞳径(1500.00mm)で割った値は、それぞれ第1反射鏡M3Aは、2.000・・・×10のマイナス5乗となり、第2反射鏡M4Aは、1.800×10のマイナス5乗となる。
《第2の実施形態》
図5は、本発明の第2の実施形態に係る反射光学系の光学配置図、図6は反射光学系のコリメータ部の拡大図である。第1の実施形態と異なるのは、コリメータ部の構成であり、コリメータ部を構成する反射鏡群として光路に沿って順に第1の反射鏡M3B、第2の反射鏡M4Bが設けられる。なお、望遠鏡部の構成は、第1の実施形態と同じであり、凹面の主鏡M1で反射された後、凹面の副鏡M2で反射され、望遠鏡部の焦点面F1に被写体像を形成する。
反射光学系100は、不図示の人工衛星に搭載されて地球周回軌道上あるいは天体周回軌道上などに配置される。被写体である地球表面あるいは天体からやってきた観測光は中央部に穴の空いた凹面の主鏡M1で反射された後、凹面の副鏡M2で反射され、望遠鏡部の焦点面F1で被写体像を形成する。さらに観測光は、望遠鏡部101の光軸に対して夫々傾けて配置された2枚の反射鏡(光路に沿って順にM3B、M4B)で反射されて、EXPの位置に射出瞳を形成する。望遠鏡部の主鏡M1は凹形状で回転放物面に近い回転双曲面、望遠鏡部の副鏡M2は凹形状の回転楕円面であり、M1とM2でグレゴリー型の望遠鏡部(反射望遠鏡)を構成している。コリメータ部を構成する第1反射鏡M3Bと、第2反射鏡M4Bは、すべて望遠鏡部の光軸に対して傾いて配置されており、具体的な傾き角度は各反射鏡への主光線の入射方向に対して、M3Bはβ1=+30°、M4Bはβ2=+15°である。ここで、M3Bの傾き角度を30°としているが、傾き角度がこれより大きくなると、各反射鏡で発生する偏芯収差が大きくなり、偏芯収差の補正が困難となる。また、M3Bの角度を30°より大きくしていき、M4Bの反射角度をM3Bと同符号で、かつ、反射光束がM3Bと干渉しないように設定すると、コリメータ部の射出光束は、望遠鏡部に近づく方向に射出される。この場合、後続の観測装置の配置が制約されるため好ましくない。また、M4Bの傾き角度を15°としているが、傾き角度がこれ以上小さくなると、光束と反射鏡が干渉しやすくなり、反射鏡の保持機構の配置などが制約されたり、反射鏡の有効径外の加工代などが制約されたりするため好ましくない。
本実施形態では、M3B、M4Bの反射鏡は、入射光束に対する傾きにより生じる偏芯コマ収差が互いにキャンセルされるように傾き方向と傾き角度および曲率半径を設定している。具体的には、2枚の凹面鏡の傾き方向が同符号となるようにし、M4Bから射出した光束が、望遠鏡部101から射出してM3Bへ入射する光束と交差するようにしている。さらに、傾き角度と曲率半径の関係を(β2/β1)/(R2/R1)=−0.90としている。これを第1の実施形態と比べると、M3の曲率半径を大きくしつつ傾き角度も大きくし、M4の曲率半径を小さくしつつ傾き角度も小さくすることで、2枚の反射鏡での偏芯コマ収差のキャンセル関係を保っている。このような構成とすることで、2枚の反射鏡でコンパクトでありながら、偏芯コマ収差などの諸収差を良好に補正することができる。
コリメータ部102から射出した平行光束は、不図示の観測装置に導かれる。このような配置によって、反射型のコリメータ部をコンパクトにすることができる。コリメータ部を構成する2枚の反射鏡のうち、M3B、M4Bとも、凹面鏡として機能する。
M3B、M4Bは前述の数1で表されるZernike5〜Zernike36の形状成分を有する非球面である。M3B、M4Bの面形状に含まれるZernike5項成分は、第1の実施形態と同様に、傾けて配置したことによる略楕円型の入射光束の影響を補正する働きを持つ。従って、Zernike5項成分で各反射面での収差発生を小さく抑えられる。また、M3B、M4BのZernike8項成分とZernike11項成分は、コマやトライフォイルなどの非対称な波面誤差を補正しうる形状となっている。さらに、M3B、M4BはZernike12項以上の高い次数の形状成分も付加しており、高次の非対称な波面収差を補正している。
(数値データ)
次に、表2に実施形態2の数値データを示す。表中、Rは近軸曲率半径、dは面間隔を表す。また、αは望遠鏡部とコリメータ部を組合せた場合の角倍率、FNOは望遠鏡部のFナンバー、を表す。光学設計上の被写体距離は無限遠としてあり、絞り面は第1面である。本実施形態の反射光学系からは、コリメートされた直径φ50mmの平行光束が射出される。
本実施形態の反射光学系100は4面の非球面を有する。このうちM1とM2の非球面形状は回転対称であり、前述の数式2で表わしている。そして、本実施形態の反射光学系は主鏡M1の有効径がφ1504mm、望遠鏡部の光学的全長が3530mmという巨大なものであるが、コリメータ部をコンパクトに配置しつつ高い結像性能を実現している。図7と図8は、本実施形態の反射光学系の結像特性を示す図である。結像特性の評価は射出瞳位置EXPに焦点距離600mmの理想レンズを置いて結像させた場合の特性を計算している。
本実施形態では、第1の実施形態と同様に、光学収差のうち像面湾曲だけは、後に続く不図示の観測装置により補正可能であることを想定している。
本実施形態では、理想レンズで結像させた後の評価像面は、光線射出側(+Z側)に曲率中心を持つR=+222mmの球面である。図7は各画角における波面収差図であり、横軸が瞳面上での相対座標を、縦軸が波面収差を示している。また、図7のY−FAN、X−FANは、夫々瞳面上のY断面、X断面を示している。本実施形態では、反射鏡の傾きにより生じる偏芯コマ収差が2枚の凹面鏡で互いにキャンセルされるように傾き方向と傾き角度および曲率半径を設定することで、波面収差は良好に抑えられており、全画角の最悪値で10mλRMS以下に抑えられている。図8は各画角におけるスポット図であり、評価像面上での光線の集光度合いを示している。図8に描かれている円は回折によるエアリーディスクの大きさを示している。図7と図8から、本実施形態の反射光学系は、非点収差およびコマ収差が小さく、全画角に渡って余裕を持って回折限界性能を実現していることが分かる。この余裕は、製造時の許容誤差バジェットを十分確保するために重要である。
(表2)
角倍率α = −30.0 FNO = 10.3 全画角 = 0.0556°× 0.0556°
面番号 曲率半径R 面間隔d 材質 有効径
1 (ENP) ∞ (絞り) 3100.0000 --- 1500.0
2 (M1) -4629.3400(非球面) -2800.0000 MIRROR 1504.2
3 (M2) 843.9270(非球面) 3230.0000 MIRROR 316.4
4 (F1) ∞ (望遠鏡部焦点) 420.0000 --- 21.1
5 (M3) -2708.7390(非球面) -140.0000 MIRROR 71.0
6 (M4) 1504.4982(非球面) 586.3554 MIRROR 74.0
7 (EXP) ∞ (射出瞳) --- --- 51.4
(非球面)
面 k A (4次) B(6次) C(8次)
2 -1.00057 0.00000 0.00000 0.00000

面 k A (4次) B(6次) C(8次)
3 -0.54404 0.00000 0.00000 0.00000
面 Norm Radius k
5 72.0000 0.00000
Zernike5 Zernike6 Zernike7 Zernike8
-1.5739E-1 0.0000E+0 0.0000E+0 +2.4362E-2
Zernike9 Zernike10 Zernike11 Zernike12
+1.6445E-2 0.0000E+0 -7.7581E-3 -1.2337E-2
Zernike13 Zernike14 Zernike15 Zernike16
0.0000E+0 0.0000E+0 +2.9330E-2 +8.7758E-3
Zernike17 Zernike18 Zernike19 Zernike20
-7.2905E-6 0.0000E+0 0.0000E+0 -1.3643E-3
Zernike21 Zernike22 Zernike23 Zernike24
-4.8488E-3 0.0000E+0 0.0000E+0 +1.0241E-2
Zernike25 Zernike26 Zernike27 Zernike28
+2.6681E-3 0.0000E+0 +1.7272E-6 -2.9074E-5
Zernike29 Zernike30 Zernike31 Zernike32
0.0000E+0 0.0000E+0 -2.8051E-4 -7.7670E-4
Zernike33 Zernike34 Zernike35 Zernike36
0.0000E+0 0.0000E+0 +1.5904E-3 +3.6320E-4
面 Norm Radius k
6 45.0000 0.00000
Zernike5 Zernike6 Zernike7 Zernike8
+2.3180E-2 0.0000E+0 0.0000E+0 -1.5756E-3
Zernike9 Zernike10 Zernike11 Zernike12
-5.9161E-5 0.0000E+0 -1.0255E-4 -1.1942E-4
Zernike13 Zernike14 Zernike15 Zernike16
0.0000E+0 0.0000E+0 +9.1242E-5 +6.4721E-6
Zernike17 Zernike18 Zernike19 Zernike20
+1.1791E-5 0.0000E+0 0.0000E+0 -1.9958E-5
Zernike21 Zernike22 Zernike23 Zernike24
-3.8967E-5 0.0000E+0 0.0000E+0 +4.7795E-5
Zernike25 Zernike26 Zernike27 Zernike28
+2.0309E-6 0.0000E+0 +7.4911E-7 +4.1144E-6
Zernike29 Zernike30 Zernike31 Zernike32
0.0000E+0 0.0000E+0 -7.4286E-6 -8.6254E-6
Zernike33 Zernike34 Zernike35 Zernike36
0.0000E+0 0.0000E+0 +1.3893E-5 +2.6634E-7
(反射鏡の傾き角度と曲率半径の関係)
(β2/β1)/(R2/R1)=-0.90
|β1+β2|=45°
|β1|=30°
|β2|=15°
この結果、第1反射鏡M3Bの非球面量(最大非球面量)、及び第2反射鏡M4Bの非球面量(最大非球面量)は、それぞれ、0.036mm、0.016mm(本実施例においては両者共に0.010mm以上であるが1枚のみでも良い。)となる。従って、それぞれの非球面量を、望遠鏡の入射瞳径(1500.00mm)で割った値は、それぞれ第1反射鏡M3Bは、2.400・・・×10のマイナス5乗となり、第2反射鏡M4Bは、1.066・・・×10のマイナス5乗となる。
(変形例)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことは言うまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形、及び、変更が可能である。
まず、前述したいずれの実施形態においても、反射鏡にはZernike36項までの形状成分を付加している。しかし、もちろん、Zernike11項以下などの低い次数の形状成分に留めてもよいし、逆に、Zernike37項以上のさらに高い次数の形状成分を付加してもよい。また、前述したいずれの実施形態においても、Y軸に非対称な形状成分をもつZernike項は付加していない。しかし、それらの項を自由度として付加し、例えば、望遠鏡部の製造誤差によるY軸非対称な収差などを補正してもよい。
また、前述したいずれの実施形態において、望遠鏡部をグレゴリー型としているが、凹面の主鏡と凸面の副鏡で光束を折り返すカセグレン型(リッチークレチアン型も含む)としてもよい。この場合、福鏡の凸面でペッツバール和をキャンセルできるため、像面湾曲も含めた収差補正が可能になる。
101 望遠鏡部
102 コリメータ部
M1 望遠鏡部の主鏡
M2 望遠鏡部の副鏡
M3〜M4 反射鏡(コリメータ部)
F1 望遠鏡部の焦点面位置(被写体像位置)

Claims (8)

  1. 主鏡および副鏡を備える望遠鏡部からの光線が通過する順に、前記望遠鏡部の光軸に対して法線が傾いている凹面を有する第1の反射鏡と、前記光軸に対して法線が傾いている凹面を有する第2の反射鏡と、を有する後段光学系を備える反射光学系であって、
    前記第2の反射鏡から射出した光束が、前記望遠鏡部から射出して前記第1の反射鏡へ入射する光束と交差することを特徴とする反射光学系。
  2. 前記望遠鏡部の光軸を通る光線の、前記凹面鏡への入射光路及び前記凹面鏡からの出射光路、前記凸面鏡への入射光路及び前記凸面鏡からの出射光路を含む平面において、反時計回り方向をプラス、時計回り方向をマイナスとし、前記凹面鏡の法線の、前記凹面鏡への前記主光線の入射光路に対する傾き角度をβ1、前記凸面鏡の法線の、前記凸面鏡への前記主光線の入射光路に対する傾き角度をβ2とし、前記後段光学系における前記第1の反射鏡と前記第2の反射鏡の曲率半径を夫々R1、R2とするとき、
    −1.10<(β2/β1)/(R2/R1)<−0.75
    を満たすことを特徴とする請求項1に記載の反射光学系。
  3. 前記望遠鏡部の光軸を通る光線の、前記凹面鏡への入射光路及び前記凹面鏡からの出射光路、前記凸面鏡への入射光路及び前記凸面鏡からの出射光路を含む平面において、反時計回り方向をプラス、時計回り方向をマイナスとし、前記凹面鏡の法線の、前記凹面鏡への前記主光線の入射光路に対する傾き角度をβ1、前記凸面鏡の法線の、前記凸面鏡への前記主光線の入射光路に対する傾き角度をβ2とするとき、
    35°<|β1+β2|<70°
    を満足することを特徴とする請求項1又は2に記載の反射光学系。
  4. β1およびβ2が、
    15°≦|β1|≦30°
    15°≦|β2|≦30°
    を満たすことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の反射光学系。
  5. 前記後段光学系における反射鏡は、全て非球面形状であることを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項に記載の反射光学系。
  6. 前記後段光学系における各反射鏡が、収差関数をツェルニケ(Zernike)の多項式に展開したときの5次、8次、11次の形状成分を有する非球面を備える反射鏡であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の反射光学系。
  7. 前記後段光学系における反射鏡の少なくとも1枚は、非球面量が0.010mm以上であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の反射光学系。
  8. 主鏡及び副鏡を有する望遠鏡部と、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の反射光学系と、を有することを特徴とする天体観測装置。
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