JP2018537708A - 小さな中心遮蔽部を有する広帯域反射屈折顕微鏡対物レンズ - Google Patents

小さな中心遮蔽部を有する広帯域反射屈折顕微鏡対物レンズ Download PDF

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Abstract

波長190nm〜1000nmの作動範囲に対して色補正される、貫通孔を有さない主球状前面ミラーおよび後面平行平面ミラーを含む反射屈折顕微鏡対物レンズが提供される。ミラーのそれぞれは、光軸と同軸に形成された開口を規定する環状の反射コーティングを有する。対物レンズはマンジャン素子を欠いており、約50ミクロンよりも小さい直径を有する任意の光学視野に対して、シュトレール比が0.0781以上であるように、および/または軸上球面収差が0.0008mm以下であるように、および/または非点収差が0.0005mmよりも小さいように、および/または歪曲が作動範囲内で0.012%よりも小さいように、構成されている。【選択図】 図3

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2015年10月30日に出願した米国仮特許出願番号62/248,486、"BroadBand Catadioptric Microscope Objective With Small Central Obscuration"
の優先権を主張する。この仮特許出願の開示事項は、参照により本出願に組み込まれる。
本発明は一般的に顕微鏡対物レンズに関し、特に、主凹状前面ミラーと二次後面平行平面基材ミラーとを有する乾燥系反射屈折顕微鏡対物レンズに関する。主凹状前面ミラーと二次後面平行平面基材ミラーのそれぞれは、基材を貫通する開口を有さずに、対物レンズの光軸を中心とする光学的開口を形成する反射薄膜を有する。
種々の工業用および研究用の応用は、スペクトルの一部である深紫外線(DUV)におけるイメージングを含む広帯域分光イメージングからの利益を受ける。いくつかの応用はさらに、液浸、カバーグラス補正、または広範囲な温度領域における動作を要求する場合がある。一般的な用途に適合するためには、顕微鏡対物レンズは容易に製造可能で、標準的な顕微鏡内に適合するために十分小さく、妥当なコストが必要である。
現在、入手可能な顕微鏡光学系は、(屈折(dioptric)(屈折(refractive))、反射(catoptric)(反射(reflective))、および反射屈折(反射+屈折))の、3つの異
なる設計によって構成されたものが含まれる。これらの設計アプローチを利用して現在入手可能な対物レンズのうち、400nm未満で高解像度を有する良好な性能が可能なものの数は、非常に限られている。典型的な軸上屈折顕微鏡対物レンズの最適化された作動は、(例えば400nm〜700nm程度である)スペクトルの可視部分に限定される。反射屈折設計の場合には、少なくとも反射屈折対物レンズの主ミラーにおいて存在する中心遮蔽部が系の光学的伝達関数を制限し、そのような対物レンズを備える顕微鏡によって調査される試料の空間的特徴に対する感度を結果的に失う。軸外設計への変更は動作スペクトル帯域幅の幅をいくらか増加するとはいえ、軸外反射屈折対物レンズはあまりにも大きくなり、標準設定において実際に使用することが複雑になる。
従って、顕微鏡対物レンズの再設計の必要性があり、特に、対物光学系に存在する中心遮蔽部を最小化しながら、深紫外線から近赤外線におよぶ光学投影システムのスペクトル窓または帯域に亘って安定的に低収差作動する対物レンズを再設計する必要がある。
概要
本発明の実施形態は、光軸を有する乾燥系顕微鏡対物レンズ(すなわち、屈折率整合流体に浸漬することなく作動するように構成された顕微鏡対物レンズ)を提供する。対物レンズは、アフォーカル光学リレーユニットを形成する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、反射屈折光学素子群とを備える。反射屈折光学素子群は、以下に述べる(i)と(ii)によって形成されている。
(i)光軸と同軸の開口(オプション的には閉じた円形視野計(closed circular perimeter)を有する)を有した反射コーティングが施された凹状前面および第2レンズ群に対
向する後面を備えた第1基材を有する主凹状前面ミラー。
(ii)(オプション的には平行平面として構成される)第2基材を有し、凹状前面から離れて対向する後面および凹状前面に対向する前面を備えた二次後面ミラー。
一実施形態では、そのような対物レンズは、マンジャン素子および/または第1基材の表面と第2基材の表面との間に第3の基材を有していない。それに加えてまたはその代わりに、そのような任意の素子がなく、対物レンズは主凹状前面ミラーの後面と凹状の前面とが互いに同軸ではないように構成されている。加えて、一実施形態では二次後面ミラーの後面は光軸に垂直であってもよく、その一方で(またはその代わりとして)第2レンズ群は、互いに直接的に隣接する第1および第2のメニスカスレンズ(第1のメニスカスレンズの凹面と第2のメニスカスレンズの凹面とは互いに対向している)を有する。
本発明の実施形態は、光軸を有する対物系を用いて試料を光学的に結像する方法をさらに提供し、この方法は、(a)対物系の平行平面ミラーの第1面に施された第1反射コーティングの第1開口を介して、前記試料からの第1の光を集光して第2の光を形成するステップと、(b)凹面鏡(concave mirror)の前面に施された第2反射コーティングから反射されて平行平面ミラーの基材を2度横切った第2の光を、第2反射コーティング内の第2開口を介して透過させるステップと、を有しており、第1面は対象物(object)に直接的に隣接している。さらに、第1開口および第2開口は光軸に対して同軸であり、凹面鏡はその基材内に貫通開口を有さない。
さらなる実施形態は光軸を有する対物系を提供し、さらに次の(i)および(ii)を備える。
(i)正の屈折力を有するレンズ群。
(ii)次の(iia)および(iib)を有する反射屈折群。
(iia) (光軸と同軸の閉じた円形視野計を有する開口を有した)反射コーティングが施された凹状前面およびレンズ群に対向する後面を備えた第1基材を有する主凹状前面ミラー。
(iib)平行平面板として構成された第2基材を有し、(凹状前面から離れて対向する後面および凹状前面に対向する前面を備えた)二次後面ミラー。
このような対物系において、レンズ群の焦点は主ミラーと二次ミラーとの間に位置しており、対物系の幾何学的形状は、1<L/D<2.2の条件を満足する。但し、Lは主凹面鏡の後面と約500ナノメートルの波長での焦点との間の距離であり、Dは主凹面鏡の中心厚である。
対物系のある実施形態においては、レンズ群はアフォーカル光学リレーユニットを有してもよく、その一方でFa/TL>3の条件を満足する。(但し、Faはその波長でのアフォーカル光学リレーユニットの焦点距離であり、TLは対物レンズの入射瞳から対物レンズの像面までの光軸に沿って測定した対物レンズの全長である。)
後者の実施形態の特定のバージョンでは、アフォーカル光学リレーユニットは、a)その選択された波長で焦点距離Fa_fを有する前方光学ユニットと、b)その選択された波長で焦点距離Fa_rを有する後方光学ユニットとを備え、1.4<Fa_r/Fa_f<2、の条件を満足するように構成されている。
対物系は、レンズ群がアフォーカル光学リレーユニットと主凹面鏡との間に配置された正レンズユニットをさらに備えるように任意の前述の実施形態によって構成可能である。(正レンズユニットはその選択された波長でFfの焦点距離を有し、反射屈折群は前記波長でFcの焦点距離を有し、1.6<Fc/Ff<2.4、の条件を満足するように構成されている。
最終的に対物系の一実施形態においては、主凹状前面ミラーの後面は曲率半径R1を有し、主凹状前面ミラーの凹状の前面は曲率半径R2を有し、主凹状前面ミラーの後面と主凹状前面ミラーの凹状の前面とは互いに同心ではなく、次の条件を満足する。
|(2×R1×R2)/{Dia×(R1−R2−D)}|<20
但し、Dは主凹面鏡の中心厚さであり、Diaは主凹面鏡の直径である。
本発明は、通常は縮尺通りでない概略的な以下の図面と併せて引き続く詳細な説明を参照することにより、より完全に理解される。
光学素子の3つの主要な群(合焦レンズ群、フィールドレンズ群、反射屈折群)を有する従来構成の反射屈折顕微鏡対物レンズの概略図である。ここで、(i)反射屈折群の主ミラーおよび二次ミラーのそれぞれは、後面ミラー(第2面ミラー)であり、(ii)反射屈折群の主ミラーは、軸方向に中心のある貫通孔を含み、(iii)フィールドレンズ群は、実質的に反射屈折群内に配置されている。 光学素子の3つの主要な群(合焦レンズ群、フィールドレンズ群、反射屈折群)を有する従来構成の反射屈折顕微鏡対物レンズの概略図である。ここで、(i)反射屈折群の主ミラーおよび二次ミラーのそれぞれは、後面ミラー(第2面ミラー)であり、(ii)反射屈折群の主ミラーは、軸方向に中心のある貫通孔を含み、(iii)フィールドレンズ群は、実質的に反射屈折群内に配置されている。 別の従来例である266nm〜800nmのスペクトル帯域幅で補正された9素子反射屈折対物レンズを示す光学的な概略図である。ここで、(i)反射屈折群の主ミラーおよび二次ミラーのそれぞれは、後面(第2面)ミラーであり、(ii)対物レンズの中心遮蔽部は、主ミラーの第2面での反射コーティングの欠如によって定義される。 本発明の一実施形態の光学列を示す概略図である。 図3の光学列のそれぞれの部分を示す説明図である。 図3の光学列のそれぞれの部分を示す説明図である。 図3の光学列のそれぞれの部分を示す説明図である。 図3の光学列のそれぞれの部分を示す説明図である。 図3の光学列のそれぞれの部分を示す説明図である。 図3に示す実施形態の残留収差を特徴づけるプロットを示す説明図である。 図3に示す実施形態の残留収差を特徴づけるプロットを示す説明図である。 本発明一実施形態に従って構成された顕微鏡対物レンズを用いて像を形成するためのプロセスのフローチャート図である。
詳細な説明
本発明思想の実施によって、従来構成の反射屈折型顕微鏡対物レンズの製造および作動を悩ませる実用的な問題に対処する。約0.9以上の開口数(NA)を有して開口数(NAobsc)が0.05以下で特徴づけられる(対物レンズを通って伝搬する光に対する)中心遮蔽部を有する広帯域反射屈折乾燥系顕微鏡対物レンズにおける要求は、少なくとも190nm〜900nmの間のスペクトル範囲内で色補正された対物レンズの光学設計に対処することおよびそれを解決することである。すなわち、(基材に貫通孔を有しない)前面が凹球面の主ミラーと平行平面後面二次ミラーとの組み合わせを含む反射屈折群を用いる設計、すなわち、2つのミラー間および/または反射屈折群内のレンズ素子を有さない設計に対処すること、およびそれを解決することである。解決された実用的な問題の説明および解決策の選択の説明は、以下の記載から明らかになる。
リソグラフィでは、例えば(一例がウエハである)半導体基板および/または製造された半導体チップ上に形成されたパターンの光計測は、しばしば光回折および異なるオーダーの光学ビームによって回折されて形成された回折光学素子を使用する光測定システムの使用により、回折光学素子の照明用に多色光源を使用しながら行われる。調査中の半導体チップの表面に関する最大限の情報を抽出するためには、次の(a)および/または(b)が好ましい。(a)リソグラフィツールの投光/集光光学系の光学瞳の可能な限り多くを使用すること。(b)深紫外線波長を含む、広範な達成可能なスペクトル範囲内で作動
すること。これらの特徴の一方または双方を改善する推進力の1つは、そのような対物レンズを用いて行われるパターニングされた半導体ウエハおよび/または製造された(即ち検査される)半導体チップに存在するパターン形状の光回折に起因する光学的アーティファクトに対して、低感度な光学結像を容易にしたいという要求である。これは、次々に反射屈折顕微鏡が使われる場合に、反射屈折系のレフレクターを通して伝搬される光に対する中心遮蔽部が最小化されなければならないことを暗示している。反射屈折設計の選択が好ましいことを決定づける考察は、以下の通りである。
−屈折(または屈折)顕微鏡対物レンズは、可視顕微鏡法の標準であるとはいえ、前述したゴールを達成するための第1の選択ではない。このスタイルの対物レンズに対する複雑さおよびコストは、色補正量に基づいて増加する(すなわち、勿論、対物レンズのスペクトルに広範囲の性能が求められるときには速やかに増加する)。深紫外線における使用に対する反射型対物レンズは、光学材料の使用可能性によって制限される。残念なことに高い開口数(NA)の反射対物レンズは、高い透過率および所望の分散を有するガラスタイプの欠如により、350nm未満の波長を含む重要な帯域幅を有して製造することができない。たとえ低い透過率を有するいくつかのガラスが考慮されても、それらは、そのようなガラスのスペクトル分散特性との類似に起因する色収差によって制限されるので帯域幅を大きく増加させることができない。
−その一方で、反射屈折対物レンズ(または「全反射」解決策)は、広いスペクトル帯域に亘って実質的に色収差に対する作動上の問題を引き起こさないので広帯域アプリケーションに対しては好ましい選択肢であると思われ、動作帯域幅はミラーコーティングの分光特性によってのみ制限される。しかし、反射屈折設計は異なる動作上の欠点を有する。反射屈折対物レンズは(Schwarzschildの2つのミラー設計のように)軸対象であり、開
口数が限られるだけではなく、大きな中心遮蔽部が空間周波数の中間範囲における性能低下を引き起こし、大口径のミラーを使用した場合でも視野サイズは限られる。種々の軸外ミラー系が存在するとはいえ、それらは限定された開口数しか有さず、大きくなりやすく、光学アライメントが困難になる。
光軸104を有する関連技術の反射屈折対物レンズのための典型的な形態100を図1A、1Bに示す。図1Bは設計の軸部分の中心を示す。この対物レンズは、光学素子の3つの主要部分、すなわち、合焦レンズ群110、フィールドレンズ群120、主ミラー134および二次ミラー138を含む反射屈折群130を有する。線140は、対物レンズの入射瞳によって物体(対象物)から受容された入力光の結果として、対物レンズを通過して伝搬する(光線として示される)光を示す。この設計では反射屈折群130の主ミラー134は、ミラー135のボデー部に軸方向に配置された(直径Dである)中心孔144を有しており、フィールドレンズ群120は反射屈折群内に部分的に配置されており、特に孔144内に配置されている。
反射屈折群130は、典型的には、2つの第2面ミラーまたはマンジャン素子(すなわち、ミラー134、136のそれぞれの反射面を有するミラーに入射する光は、別のミラーの第1面から入り別のミラーを横切って入射する)から構成されている。関連技術に使用されているように、用語マンジャン素子(Mangin element)またはマンジャンミラー(Mangin mirror)は、少なくとも部分的にまたは補正(減少)された球面収差で、または
球面収差なしに光を反射する曲面鏡を構成する、ガラスの後面に反射面を有する負のメニスカスレンズとして言及され、定義されている。
光源Lからの光は、対物レンズを介して対象物Oを照明する。対象物Oによって反射された光は、マンジャン素子138の(図示しない)開口を介して反射屈折群130に入り、その後、(対物レンズの主ミラーである)マンジャン素子134の第2面134Bでの
ミラーコーティングから反射され、図1Bに示すように反射屈折群130に対して内側にあるフィールドレンズ群120の近傍で中間像Iを形成するために、マンジャン素子134における開口または孔144を通過する前に(対物レンズの二次ミラーである)マンジャン素子138の第2面138Bで反射される。各マンジャン素子134、138の対象物Oまたは中間像Iに対する位置、およびそのようなマンジャン素子の直径は、対物レンズによる光の全遮蔽量によって決定される。中間像Iからの光は、その後、合焦レンズ群110に入る前にフィールドレンズ群120を通過する。合焦レンズ群110は、典型的には、反射屈折群130およびフィールドレンズ群120の残留収差を補正するために設計されている。実施形態100に従って実施されている、現在入手可能な反射屈折対物レンズは、80mmより大きな直径を有し、60mmより大きな長さを有する。これによって、大きな作動距離、大きな開口数、および大きな視野サイズが得られている。
図2に概略的に示す、別の従来の実施形態200は、シュンプマン(Schupmann)中間
望遠鏡に基づく反射屈折対物レンズを提供している。ここでは、単一の材料を使用して一次軸上色収差を補正する2つのレンズ設計が、ミラー配置130を用いて実像を生成する。実施形態100と同様に、この設計は主ミラー234、二次ミラー238の使用で開始し、それらの第2面234B、238Bが反射鏡として使用される。(つまり、主ミラー234、二次ミラー238のそれぞれの反射面は、像化される対象物から対応するミラーに入射する光が、別のミラーの第1面から入り別のミラーを横切った後で入射するものである。主ミラー234、二次ミラー238の第1面は、それぞれ234A、234Bと符号が付されている。)、実施形態200の概念によって構成された対物レンズは、実施形態100と比較して主ミラー234(および/または二次ミラー238)の中心孔を欠いており、少なくとも主ミラー234の第2面234B上の反射コーティングが図2の符号250で示す軸方向領域内で除去されており、対象物から反射屈折群130を通ってフィールドレンズ120への光の送達を容易にし、その加算によって二次軸上色収差の補正が可能になるので、中心遮蔽は維持される。
とりわけ、Dr.ShaferらによってSPIE第5523号で論じられたこのタイプの設計の変形(2014年10月14日、第12巻、レンズ設計および光学技術の最近の進展V、これは本明細書に参照として組み込まれる。)および266nm〜800nmの範囲において色補正され、0.9の開口数を有して最大の反射屈折素子が直径25mmを有する対物レンズを提供すること、は屈曲されて平面ではない反射面238Bおよび主ミラー234のほぼ同心円面234A、234Bを含む。
Shaferの概要およびShaferらに基づいた関連技術の分析(例えば、米国特許公報第5,031,976号、5,717,518号、6,064,517号、6,392,793号,6,483,638号、6,560,011号、7,136,234号、7,180,658号、7,307,783号、7,351,980号、7,457,034号、7,646,533号、7,672,043号、7,679,842号、7、869、121号および8,675,276号、これらのほとんどは、Shaferらと同じグループに特許されている。)から、従来設計の反射屈折顕微鏡対物レンズは、次の(a)または(b)または(c)のいずれかの組み合わせを用いることが明らかである。
(a)穴(孔)を有する主凹状前面ミラーと二次平行平面後面ミラー。
(b)穴を有さない(負メニスカスレンズの後面に反射コーティングによって形成されたリフレクタを含んでいるミラーとして知られている)主凹面マンジャンミラーと、二次後面ミラー。
(c)主ミラーおよび二次ミラーの間に少なくとも1つの負の屈折力を有するレンズを有する主凹状前面ミラー、および、非平面二次後面ミラー。
これらの構成は、すべてが開口数0.05未満の小さな中心遮蔽部の達成を困難にするか実現困難にする(特に、フィールドレンズ群の素子が主ミラーの中心孔の内側または内
部に位置する場合は、中心孔はレンズ取付のための仕掛け用のスペースを含むために十分に大きくなければならないため)。
加えて、反射屈折設計に関する光学製造は、サイズ、複雑さおよびコストが考慮要素である。例えば、光学エンジニアリングの分野でよく知られ、認識されているように、マンジャン素子には高精度表面が必要であり、任意の反射表面の目標形状からの表面形状誤差または偏差が特に重要である。(例えば、先ほど述べたShaferらの参照文献を参照。)同時に、ミラーの中心孔はミラーの表面形状精度の低下なく切断または形成することが困難であるという実用上の問題をもたらすことが光学製造において長期間において確立している。さらに加えて、(図1A、図2のミラー134、234のいずれかのように)マンジャン素子の表面または反射屈折群の2つのミラーの間に配置されている負の屈折力を有するレンズ素子は、ほとんど同心になりやすく、当業者によって容易に認識されるように、それらを正確に研削されたエッジで製造することは困難になる。加えて、対象物からの光はフィールドレンズ群に向かう途中でマンジャン素子のそれぞれを2回通過しなければならないので、各通過について利用可能な透過波面許容値の半分の値でマンジャン素子を製造しなければならず、対物レンズの製造コストが実質的に増加する。
本発明の実施は、反射屈折顕微鏡対物レンズの反射屈折群が、好ましくは(関連技術で確立された方法とは対照的に、そのようなミラーの基材に貫通孔を有さない)前面が凹球面の主ミラー、および平行平面後面二次ミラーを使用することを特徴とする。その一方で同時に、これら2つのミラーの間/および/または反射屈折群の境界内に、レンズ素子および/またはより一般的には光学基材を含まないことを特徴とする。(「前面ミラー」または「第1面ミラー」は、ミラーに入射する光が最初に遭遇する反射面であるミラーである。)このような構成によって、最新の関連技術において認識されているが未解決であった実用的な制約に対処できる。
追加的な注釈を順に述べる。光学設計プログラムコードVを用いて行われる本発明の思想による対物光学系の実施の指定の例およびそのような実施のサブシステムを表1および2に要約し、対応する図を参照して説明する。光学素子は(対物レンズの入射瞳に対して無限遠に位置する)「物体(対象物)」と呼ばれる素子から始まり、「後方に」順次番号を付しており、半導体ウエハ(像面)まで示す。この構成で、視準光を対物レンズの第1の光学素子(表には「素子番号1」と示し、図には「1」と示す)に向かわせ、対物レンズの第2の光学素子(同様に「2」と示す)を通って順次進ませて半導体ウエハ(像面内、表で「像」と示されて対物レンズを通して見える半導体ウエハの特徴を含む)に向かわせるように構成している。これにより、光学設計のプロセスに際してウエハ空間内における開口数や他の光学的パタメータを定義することがより容易になる。従って、「像径」は対物レンズの実施形態を通して半導体ウエハ上に(すなわち「像面」上に)送達される光によって結像される「物体(対象物)」の寸法を示す。正の曲率半径は曲面の右側に曲率中心があることを示し、負の曲率半径は曲面の左側に曲率中心があることを示す。寸法はミリメートルで示し、厚さは次の面までの軸方向の距離で定義する。示される像径は近軸値であり、光線追跡値ではない。
図3は、本発明の思想によって光軸304と同軸に構成した反射屈折広帯域顕微鏡対物レンズの光学設計レイアウト300を示す。参照の便宜上、実施形態300を光学素子の群である300A、300B、300C、および300Dに「分割」して示し、これらをそれぞれ図4、5、6、7A、7Bに概略的に示す。
レンズ素子1〜7(すなわち、群300Aと群300Bとの組み合わせ)は、アフォーカルリレー310(すなわち、ビームの正味の収束または発散を生成せず、無限の有効焦点距離を有する光学系)を形成する。アフォーカルリレー310は、図3の左に示す作動
可能な外部入射瞳EPを提供するように構成される。リレーレンズ系310は、正の屈折力を有する第1レンズ群300Aと正の屈折力を有する第2レンズ群300Bを有する。第1レンズ群300Aにおいて、負レンズ(素子2)は隣り合う2枚の正レンズ(素子1、3)の間に配置されている。第2レンズ群300Bは、異なるガラスタイプから作られて空気間隔によって分離されている素子6と7から構成されたコリメータダブレットを有する。アフォーカルリレー310は、また、光学素子8〜22によって形成された対物レンズの次の部分の収差補正のいくつかに貢献する。
(群300Cおよび300Dを形成する)素子8〜22は、(照明源からの視準された光、すなわちアフォーカルリレー300Cを介して送達された視準光において)中間像を形成するカーネル対物レンズ3000Cと、中間像を最終像面320(素子23の面)に光学的に中継する2つのミラーとを形成する。実施形態の対物レンズを備えた顕微鏡によって実際に調査される、面23に配置された対象物から前方を見ると、群300Dの2つのミラーは、互いに直接的に対向する2つのミラーの面の間の位置に中間像を形成する。中間像は、第2レンズ群300Cからアフォーカルリレー310にさらに中継される。
貫通孔を有しない凹状前面主ミラー(表側反射面19Aと後面または裏面19Bとを有する光学素子19として示す)および平行平面後面二次ミラー(前面20Aと後反射面20Bとを有する光学素子20として示す)の組み合わせは、対物レンズの光学素子の反射屈折群(CG)を形成する。前面19A上の反射素子/コーティングと呼ばれるハッチングRlは光学素子19の基材に施される。図7Bに示す後面20B上のハッチングR2は光学素子20の基材に施される反射素子/コーティングを示す。
本発明思想の実施は、(光学素子19として図3に示す)実施例の球状主ミラーが前面ミラーであるばかりでなく、同時に(光軸304に沿って形成されているいないに関わらず)基材内に貫通孔がなく、その結果として反射屈折群303Dの内部または内側に配置されている群303Cの光学素子は全くない、という点で関連技術によって提案された工夫とは劇的に異なることは当業者には容易に理解される。事実、(貫通孔を有さない後面ミラーまたは貫通孔を有する前面ミラーのいずれかとして構成された主ミラーを有する)関連技術の顕微鏡対物レンズとは対照的に、提案した設計は反射屈折群の光学素子内に貫通孔を有していないが、むしろコーティングの中央に(対応するミラーの光軸と同軸上に規定されて中心遮蔽部を形成する)小さな円形の非コーティング領域を有する。従って、本発明の思想によって構成された対物レンズの実施形態はマンジャン素子を含まない。
図3および7A、7Bを参照すると、本発明の対物レンズの実施形態および部分300Cを介して外部光源から送達された光Lで一度、物理的物体(対象物)(素子23)が照射されると、対象物によって反射された光(図示の簡略化のために外縁光線710のみを示す)が平行平面ミラー20、22の後面20Bを介して反射屈折群300Dに入射し、その後、二次ミラー20の前面20Aを横切り、(対物レンズの主ミラーである)凹面鏡19の前面(第1面)19Aでミラーコーティング730から光712として反射し、さらに素子20、22の後面20Bから光714として反射し、反射屈折群300Dに対して内側で前面19Aの近傍に中間像IIを形成する。中間像IIからの光は、その後、軸方向中心の円形領域にコーティングを存在させないことにより(凹面鏡19の前面19Aに施された)反射コーティング730内に形成された開口730Aを通過する。光はさらに主ミラー19の基材および(反射防止(AR)コーティングされている場合がある)後面19Aを通って、光716としてレンズ群300Cに向かって伝搬する。
さらに図3を参照して図4、5、6を参照すれば、光716はさらに300Cのレンズ群を通過してアフォーカルリレーユニット310に向かう対象物からの伝搬光として凹面が対向する一対のメニスカスレンズを横切る。レンズ10、11のこの2枚メニスカスの
組み合わせは、対物レンズ300内の球面収差およびコマ収差を補正するように構成されており、これは(関連技術の対物レンズにおいてそのような収差補正に用いられる)マンジャン素子および/または複数のミラーの間の光学レンズを意図的に欠いている。対象物からの光は、アフォーカルリレーユニット310を介して光学倍率が1を超えてさらに伝搬する。
本設計によれば、中間像IIはミラーコーティング730および主ミラー19の内側の前面19Aに大変近接しており、これにより、開口730によって規定される光学的遮蔽を非常に小さくできる。開口数(NAobj)が0.9の対物レンズに対して光学遮蔽の開口
数(NAobsc)が0.05に等しいかまたは通常はより小さい。
主ミラー19の前面19Aに対する中間像IIの具体的な位置は、通常、対象とするスペクトル帯域に亘って変化するので(ある場合には数mm)対物レンズの色補正の必要性が明らかになるが、これは反射屈折群300Dの使用によって実質的に達成される。具体的にはこの場合には二次ミラーのコーティング750が被着しているガラスの平行平面部の使用のみで達成される。言い換えれば本発明の思想によれば(色収差の補正のために複数の光学素子の使用が必要である)関連技術の対物レンズの実施とは対照的に、本発明の実施形態においては、そのような補正は素子20のみを使用するだけで達成できる。
前面ミラーとして提案した設計による反射屈折群の主ミラーを構成することによって、関連技術の既存の解決策と比較して有利で関連技術では常時直面する主ミラーの複雑な製造の問題が解決される。本設計の主ミラーは、孔を有する凹状前面ミラーよりも、また(ミラー表面上の表面形状誤差、および反射光によって2回通過する屈折面全体に亘る表面形状誤差に対してより敏感である)凹状後面ミラーよりも、製造がより容易であるからである。事実、本発明の実施においては、主ミラーの後面透過面(すなわち、面19A)は、照射された対象物から反射された光が主ミラー19の表面よりも大幅に小さい開口を通って一度だけ横切る。加えて関連技術と比較して全く有利な点は、関連技術の主ミラーの設計では主ミラーの後面19Aの半径が関連技術には典型的であるほとんど同心的な条件を避けて自由に選択できることは提供できないからである。関連技術において広く認識されているほぼ同心または同心に近い主ミラーの面の取付のために正確に中心合わせをした縁を有して製造することは困難である。本設計の反射屈折群の主ミラーの裏(後)の非反射面それ自体は、一般に主ミラーの前の反射面と同心ではない。言い換えれば、通常、主ミラーの後面および前面は共通の曲率中心を有していない。
二次ミラー20、22の製造を実質的に楽にしている本設計の第2の構造的な特徴は任意の2面20A、20Bの任意の曲率を回避していることであり、後の平面20Bは物理的な対象物が対物レンズによって結像される面に近接して位置していることである。さらにまた(軸304と同軸で1.7mmを超えない直径を有する)小さなかつ明りょうな非コーティング領域750Aを有する反射コーティング750を面20Bに施していることである。この非コーティング領域750Aは、中間像IIに近接した主ミラーでの730Aと同様な光遮蔽部を形成する。
表1は、本設計の1実施例の指定を具体化している。ここでは、関連技術に対して並外れて広範である190〜1000nmに亘るスペクトル帯域における色収差を最小化するために、2つの異なる屈折材料(石英ガラス(fused silica:FSILICA、溶融シリカ)お
よび蛍石(calcium fluoride、CaF、フッ化カルシウム)が選択されていることが明らかである。他の屈折材料も蛍石に代えて、または蛍石に加えて表面上用いることも可能であるが、石英ガラスは190nmで優れた光透過性を有し、他の光学特性、機械的特性、熱的特性も優れており、さらに、(2つのミラー基材を用いる場合に実用上重要になる)固有複屈折を有さない事実も知られている。当業者には認識されているように固有複屈
折は、系を通過する光の偏光状態を混乱させ、計測学的測定に影響を及ぼすので通常は問題が残されたままである。この影響は(開口数に対応する)光の入射角が増加するにつれておよび/または光学素子の構成に使用されるガラスの厚さが増加するにつれて悪化する。本発明の一実施形態における固有複屈折の補正は、マンジャンミラーを使用せず、その代わりにより高度の補正を許容する前面ミラーを利用することにより達成される。
残留収差を横収差(transverse ray aberrations)の形態で図8に示す。同様に、表2の最も左側に相対光学視野(fraction optical field)の値を示し、波面収差の二乗平均平方根(RMS)、およびシュトレール比も示す。約50ミクロンを超える(そして300
ミクロンまでの直径の視野に対する)視野径を有する光学視野で結像性能の劣化を許容する既存技術に対して、本設計は、そのような劣化が50ミクロンの直径を有する臨界視野内においてナビゲーションを妨げないという点で利点がある。
球面収差の残留軸上色収差を、残留非点収差、像面湾曲、歪曲(distortion)と共に図9に示す。対物レンズの具体的な実施形態の具体的な光幾何学的特性を表3A、3Bに要約する。

































表1
Figure 2018537708







表1(続き)
Figure 2018537708







表2
Figure 2018537708




























表3A
Figure 2018537708
表3B
Figure 2018537708
本明細書を通して「一実施形態」、「ある実施形態」、「関連する実施形態」または同様な用語は、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれる「実施形態」に関連して述べる具体的な特徴、構造、または特性を意味する。従って、本明細書を通しての用語表現である、「一実施形態においては」、「ある実施形態においては」および同様な用語表現は、必ずしもそうではないが同一の実施形態をいう。これは、それ自体でまた可能な図面との関係で本発明の全ての特徴の完全な記述を提供することを意図しているものではないことを理解されたい。
本明細書内において、実施形態は明りょうかつ正確に明細書を記載することを意図しているが、実施形態は本発明の範囲から逸脱することなく、種々に組み合わせたり分離され
たりしてもよい。具体的には、ここに記載された特徴のそれぞれは、本発明の全ての態様ではないが、大部分に適用可能であることが理解される。
さらに、本記述が(可能な限りどこでも同じ符号は同一または類似の要素を表す)対応する図面を参照して本発明の特徴を説明する場合、図示する構成要素は、強調および理解のために通常は縮尺に従ってはいない。本発明の全ての特徴の完全な説明を単一の図面で行うことを意図していないことも注記する。言い換えれば、図面は本発明の一部の特徴を描写するものであり、必ずしも全ての特徴を描写するものではない。図面およびその図面を参照する記述を含む説明の関連部分は、特定の図面の全ての要素を含むものではなく、また、その図面に表すことができる全ての特徴を含むものでもなく、少なくともその図面および説明を単純化し、図面に特徴付けられた具体的な要素の説明を導くものである。当業者は、本発明を特定の特徴、素子、構成要素、構造、詳細または特性のうちの1つまたは複数を用いずに実施しうること、または他の方法、構成要素、材料などを利用して実施しうることを認識するであろう。従って、本発明の実施形態の具体的な詳細は、そのような実施形態を説明するそれぞれの及び全ての図面に必ずしも示されていなくてもよく、説明の状況において別途必要としない限り、図面においてこの具体的な詳細の存在が暗示されてもよい。本発明に記載された単一の特徴、構造、または特性は、一または複数のさらなる実施形態において任意の適切な方法で組み合わせることができる。
図示するように、本発明の実施形態はまた、顕微鏡対物系を用いて像を形成する方法を提供する。図10のフローチャート10000に概略的に示すように、この方法は前記対物系の平行平面ミラーの表面に施された第1反射コーティング内の第1開口を介して放射を獲得するステップ(ステップ10050)と、凹面鏡の前側反射面によって反射された放射を平行平面ミラーの第1基材を2度通ってから透過させるステップ(ステップ10100)とを含む。本方法はさらに、(前側反射面に直接的に隣接し、かつ凹面鏡の第2基材の外側に形成された)中間像からの光を前側反射面に施された第2反射コーティング内の第2開口を介して中継するステップ10150を含む。
透過させるステップ10100は、凹面鏡の基材を第2の光で1度だけ横切るステップ(ステップ10100A)および/または(前面は第1曲率中心を有し、後面は第2曲率中心を有し、第1曲率中心と第2曲率中心とが互いに異なる)凹面鏡の後面を介して前記第2の光を透過させるステップを含んでもよい。この代りにまたはこれに追加して、透過させるステップ10100は、(i)(前面は第1曲率中心を有し、後面は第2曲率中心を有し、第1曲率中心および第2曲率中心は互いに異なる)凹面鏡の後面を介して第2の光を透過させるステップ(ステップ10100B)、および/または(ii)凹面鏡の後面(反射防止コーティングを施している後面)を介して第2の光を透過させるステップ(ステップ10100C)を含んでもよい。
本方法はさらに、対物系を介して190nm〜1000nmの範囲内の任意の波長の光を2度透過させるステップ(対物系は、0.17以下の相対光学視野高(fractional optical field height)でその光に対するシュトレール比が0.78を超える値を有する)
を追加的にまたは代わりに含んでもよい。加えて、一実施形態においては、代わりにまたは追加的に以下の(a)および(b)のいずれかを含む光学的結像ステップ10300を含んでもよい。
(a)約190nm〜約1000nmの範囲内の任意の波長の光において、任意の相対光学視野高で軸上球面収差の絶対値が約8×10-4mmを超えない値を有する対物系を介して試料を光学的に結像するステップ。
(b)約190nm〜約1000nmの範囲内の任意の波長の光において、0.15以下の相対光学視野高(fractional height of optical field)に対して、0.0005mmを超えない残留絶対非点収差値を有する対物系を介して試料を光学的に結像するステップ。
本方法のある実施形態は、さらに、190nm〜1000nmの範囲内の任意の波長の光において、0.17以下の相対光学視野高に対して、波面収差の残留二乗平均平方根の値が波数(waves)約0.08を超えないように形成する対物系を介して試料を光学的に
結像するステップを含んでもよい。後者の具体的な実施形態において、光軸に沿って進む光に対して波面収差の残留二乗平均平方根の値が波数約0.06を超えない値を有する対物系を介して光学的に結像するステップを含んでもよい。
本開示に添付された特許請求の範囲に記載された発明は、参照された先行技術に記載された特徴を含めて全体として本開示に照らして評価されることを意図している。
本開示および添付された特許請求の範囲の目的に対して、用語「実質的に」、「およそ」、「約」および同様な用語の使用は、手元の値、要素、特性または特徴の記述子に対して参照する値、要素、特性または特徴を強調するように意図されているが、必ずしも言及するように正確でなくてもよく、実際の目的のために、当業者にとって記載されたように考慮されることを意図している。具体的な特性または品質の記述子として適用されるこれらの用語は、「大概」、「主に」、「相当に」、「概して」、「本質的に」、「大きいことまたはかなり広げられていること」、「より大きいが必ずしも完全に同一でないこと」のような、意味を持たせて示す近似の言語であり、規定された特性または記述子を、その範囲が当業者に理解されるように述べる。具体的な一例においては、用語「およそ」、「実質的に」、「約」が数値に参照される場合、規定された値に対して、プラスマイナス20%の範囲を示し、より好ましくはプラスマイナス10%、さらにより好ましくはプラスマイナス5%、最も好ましくは規定された値に対して+/−2%を示す。例示的な実施例に対して、2つの値が「実質的に同一」とは、2つの値の差が、値それ自身の+/−20%以内であること、好ましくは値それ自身の+/−10%以内であること、より好ましくは値それ自身の+/−5%以内であること、さらにより好ましくは値それ自身の+/−2%以内であることを意味する。
選択された特性または概念を記載する場合のこれらの用語の使用は、不明確さに対しておよび規定された特性または記述子への数値限定を加えることに対していかなる根拠をも示さないし、提供もしない。当業者であれば理解するように、そのような値、要素、または特性を言及したものから実際の値または特性に実際的な逸脱が生じ、そのような目的への使用が許容されている測定方法を用いる際の典型的な実験測定誤差によって規定される数値範囲内で変わりうる。
また、本発明のすべての特徴の完全な説明を支持するために単一の図面を意図していないことを注記する。言い換えれば、図面は本発明の一部の特徴を描写するものであり、必ずしも全ての特徴を描写するものではない。図面およびその図面を参照する記述を含む説明の関連部分は、特定の図面の全ての要素を含むものではなく、また、その図面に表すことができる全ての特徴を含むものでもなく、少なくともその図面および説明を単純化し、この図面に特徴付けられた具体的な要素の説明を導くものである。当業者は、本発明を、特定の特徴、素子、構成要素、構造、詳細または特性のうちの1つまたは複数を用いずに実施しうること、または、他の方法、構成要素、材料などを利用して実施しうることを認識するであろう。従って、本発明の実施形態の具体的な詳細は、そのような実施形態を説明するそれぞれの及び全ての図面に必ずしも示されていなくてもよく、説明の状況において別途必要としない限り、図面においてこの具体的な詳細の存在が暗示されてもよい。別の例においては、周知の構造、詳細、材料または特性は、図面に示さなくてもよく、記載される本発明の実施形態の観点を曖昧にすることを避けるために詳細な記載を示さなくてもよい。
本開示に添付された特許請求の範囲に記載された発明は、参照された先行技術に記載さ
れた特徴を含めて全体として本開示に照らして評価されることを意図している。
本発明の説明は、前述の実施形態の例を通して示しているが、当業者であればここに開示された発明の概念から逸脱することなく、その修正や変形ができることが理解される。本発明は開示された例に限定されるべきではない。
本発明の実施形態は、光軸を有する対物系を用いて試料を光学的に結像する方法をさらに提供し、この方法は、(a)対物系の平行平面ミラーの第1面に施された第1反射コーティングの第1開口を介して、前記試料からの第1の光を集光して第2の光を形成するステップと、(b)凹面鏡(concave mirror)の前面に施された第2反射コーティングから反射されて平行平面ミラーの基材を2度横切った第2の光を、第2反射コーティング内の第2開口を介して透過させるステップと、を有しており、第1面は試料に直接的に隣接している。さらに、第1開口および第2開口は光軸に対して同軸であり、凹面鏡はその基材内に貫通開口を有さない。
光軸104を有する関連技術の反射屈折対物レンズのための典型的な形態100を図1A、1Bに示す。図1Bは設計の軸部分の中心を示す。この対物レンズは、光学素子の3つの主要部分、すなわち、合焦レンズ群110、フィールドレンズ群120、主ミラー134および二次ミラー138を含む反射屈折群130を有する。線140は、対物レンズの入射瞳によって物体(対象物)から受容された入力光の結果として、対物レンズを通過して伝搬する(光線として示される)光を示す。この設計では反射屈折群130の主ミラー134は、ミラー13のボデー部に軸方向に配置された(直径Dである)中心孔144を有しており、フィールドレンズ群120は反射屈折群内に部分的に配置されており、特に孔144内に配置されている。
反射屈折群130は、典型的には、2つの第2面ミラーまたはマンジャン素子(すなわち、ミラー134、13のそれぞれの反射面を有するミラーに入射する光は、別のミラーの第1面から入り別のミラーを横切って入射する)から構成されている。関連技術に使用されているように、用語マンジャン素子(Mangin element)またはマンジャンミラー(Mangin mirror)は、少なくとも部分的にまたは補正(減少)された球面収差で、または
球面収差なしに光を反射する曲面鏡を構成する、ガラスの後面に反射面を有する負のメニスカスレンズとして言及され、定義されている。
図2に概略的に示す、別の従来の実施形態200は、シュンプマン(Schupmann)中間
望遠鏡に基づく反射屈折対物レンズを提供している。ここでは、単一の材料を使用して一次軸上色収差を補正する2つのレンズ設計が、ミラー配置130を用いて実像を生成する。実施形態100と同様に、この設計は主ミラー234、二次ミラー238の使用で開始し、それらの第2面234B、238Bが反射鏡として使用される。(つまり、主ミラー234、二次ミラー238のそれぞれの反射面は、像化される対象物から対応するミラーに入射する光が、別のミラーの第1面から入り別のミラーを横切った後で入射するものである。主ミラー234、二次ミラー238の第1面は、それぞれ234A、238Aと符号が付されている。)、実施形態200の概念によって構成された対物レンズは、実施形態100と比較して主ミラー234(および/または二次ミラー238)の中心孔を欠いており、少なくとも主ミラー234の第2面234B上の反射コーティングが図2の符号250で示す軸方向領域内で除去されており、対象物から反射屈折群130を通ってフィールドレンズ120への光の送達を容易にし、その加算によって二次軸上色収差の補正が可能になるので、中心遮蔽は維持される。
(群300Cおよび300Dを形成する)素子8〜22は、(照明源からの視準された光、すなわちアフォーカルリレー310を介して送達された視準光において)中間像を形成するカーネル対物レンズ300Cと、中間像を最終像面320(素子23の面)に光学的に中継する2つのミラーとを形成する。実施形態の対物レンズを備えた顕微鏡によって実際に調査される、面23に配置された対象物から前方を見ると、群300Dの2つのミラーは、互いに直接的に対向する2つのミラーの面の間の位置に中間像を形成する。中間像は、第2レンズ群300Cからアフォーカルリレー310にさらに中継される。
本発明思想の実施は、(光学素子19として図3に示す)実施例の球状主ミラーが前面ミラーであるばかりでなく、同時に(光軸304に沿って形成されているいないに関わらず)基材内に貫通孔がなく、その結果として反射屈折群300Dの内部または内側に配置されている群300Cの光学素子は全くない、という点で関連技術によって提案された工夫とは劇的に異なることは当業者には容易に理解される。事実、(貫通孔を有さない後面ミラーまたは貫通孔を有する前面ミラーのいずれかとして構成された主ミラーを有する)関連技術の顕微鏡対物レンズとは対照的に、提案した設計は反射屈折群の光学素子内に貫通孔を有していないが、むしろコーティングの中央に(対応するミラーの光軸と同軸上に規定されて中心遮蔽部を形成する)小さな円形の非コーティング領域を有する。従って、本発明の思想によって構成された対物レンズの実施形態はマンジャン素子を含まない。
図3および7A、7Bを参照すると、本発明の対物レンズの実施形態および部分300Cを介して外部光源から送達された光Lで一度、物理的物体(対象物)(素子23)が照射されると、対象物によって反射された光(図示の簡略化のために外縁光線710のみを示す)が平行平面ミラー20、22の後面20Bを介して反射屈折群300Dに入射し、その後、二次ミラー20の前面20Aを横切り、(対物レンズの主ミラーである)凹面鏡19の前面(第1面)19Aでミラーコーティング730から光712として反射し、さらに素子20、22の後面20Bから光714として反射し、反射屈折群300Dに対して内側で前面19Aの近傍に中間像IIを形成する。中間像IIからの光は、その後、軸方向中心の円形領域にコーティングを存在させないことにより(凹面鏡19の前面19Aに施された)反射コーティング730内に形成された開口730Aを通過する。光はさらに主ミラー19の基材および(反射防止(AR)コーティングされている場合がある)後面19を通って、光716としてレンズ群300Cに向かって伝搬する。
本設計によれば、中間像IIはミラーコーティング730および主ミラー19の内側の前面19Aに大変近接しており、これにより、開口730によって規定される光学的遮蔽を非常に小さくできる。開口数(NAobj)が0.9の対物レンズに対して光学遮蔽の開
口数(NAobsc)が0.05に等しいかまたは通常はより小さい。
前面ミラーとして提案した設計による反射屈折群の主ミラーを構成することによって、関連技術の既存の解決策と比較して有利で関連技術では常時直面する主ミラーの複雑な製造の問題が解決される。本設計の主ミラーは、孔を有する凹状前面ミラーよりも、また(ミラー表面上の表面形状誤差、および反射光によって2回通過する屈折面全体に亘る表面形状誤差に対してより敏感である)凹状後面ミラーよりも、製造がより容易であるからである。事実、本発明の実施においては、主ミラーの面透過面(すなわち、面19A)は、照射された対象物から反射された光が主ミラー19の表面よりも大幅に小さい開口を通って一度だけ横切る。加えて関連技術と比較して全く有利な点は、関連技術の主ミラーの設計では主ミラーの後面19の半径が関連技術には典型的であるほとんど同心的な条件を避けて自由に選択できることは提供できないからである。関連技術において広く認識されているほぼ同心または同心に近い主ミラーの面の取付のために正確に中心合わせをした縁を有して製造することは困難である。本設計の反射屈折群の主ミラーの裏(後)の非反射面それ自体は、一般に主ミラーの前の反射面と同心ではない。言い換えれば、通常、主ミラーの後面および前面は共通の曲率中心を有していない。
図示するように、本発明の実施形態はまた、顕微鏡対物系を用いて像を形成する方法を提供する。図10のフローチャート10000に概略的に示すように、この方法は前記対物系の平行平面ミラーの表面に施された第1反射コーティング内の第1開口を介して試料からの第1の光を集光して第2の光を形成するステップ(ステップ10050)と、凹面鏡の前側反射面によって反射された放射を平行平面ミラーの第1基材を2度通ってから透過させるステップ(ステップ10100)とを含む。本方法はさらに、(前側反射面に直接的に隣接し、かつ凹面鏡の第2基材の外側に形成された)中間像からの光を前側反射面に施された第2反射コーティング内の第2開口を介して中継するステップ10150を含む。

Claims (24)

  1. 光軸を有する対物レンズであって、
    アフォーカル光学リレーユニットを形成する第1レンズ群と、
    正の屈折力を有する第2レンズ群と、
    反射屈折光学素子群と、を備え、
    前記反射屈折光学素子群は、
    前記光軸と同軸の開口を有した反射コーティングが施された凹状前面および前記第2レンズ群に対向する後面を備えた第1基材を有する主凹状前面ミラーと、
    第2基材を有し、前記凹状前面から離れて対向する後面および前記凹状前面に対向する前面を備えた二次後面ミラーと、によって形成される対物レンズ。
  2. マンジャン素子を有していない請求項1に記載の対物レンズ。
  3. 前記第1基材の表面と前記第2基材の表面の間に第3の基材を有していない請求項1または2に記載の対物レンズ。
  4. 前記主凹状前面ミラーの前記後面および前記凹状前面は互いに同軸ではない請求項1〜3のいずれかに記載の対物レンズ。
  5. 前記二次後面ミラーの前記後面は光軸に垂直である請求項1〜4のいずれかに記載の対物レンズ。
  6. 前記第2レンズ群は互いに直接的に隣接する第1メニスカスレンズおよび第2メニスカスレンズを有し、前記第1メニスカスレンズの凹面と前記第2メニスカスレンズの凹面とは互いに対向している請求項1〜5のいずれかに記載の対物レンズ。
  7. 光軸を有する対物系を用いて試料を光学的に結像する方法であって、
    前記対物系の平行平面ミラーの第1面に施された第1反射コーティングの第1開口を介して、前記試料からの第1の光を集光して第2の光を形成するステップと、
    凹面鏡の前面に施された第2反射コーティングから反射されて前記平行平面ミラーの基材を2度横切った前記第2の光を、前記第2反射コーティング内の第2開口を介して透過させるステップと、を有し、
    前記第1面は前記対象物(object)に直接的に隣接しており、
    前記第1開口および前記第2開口は前記光軸に対して同軸であり、
    前記凹面鏡はその基材内に貫通開口を有さない方法。
  8. 前記透過させるステップは、前記凹面鏡の前記基材を前記第2の光が1度だけ横切るステップを含む請求項7に記載の方法。
  9. 前記平行平面ミラーの基材の内側から前記第1反射コーティングによって前記第2の光を反射させるステップをさらに有する請求項7または8に記載の方法。
  10. 前記透過させるステップは前記凹面鏡の後面を介して前記第2の光を透過させるステップを含み、前記前面は第1曲率中心を有し、前記後面は第2曲率中心を有し、前記第1曲率中心および前記第2曲率中心は互いに異なる請求項7〜9のいずれかに記載の方法。
  11. 前記透過させるステップは、前記凹面鏡の後面を介して前記第2の光を透過させるステップを含み、前記後面は反射防止コーティングを施している請求項7〜10のいずれかに記載の方法。
  12. 前記方法は、前記対物系を介して190nm〜1000nmの範囲内の任意の波長の光を2度透過させるステップをさらに有し、前記対物系は、0.17以下の相対光学視野高で前記光に対するシュトレール比が0.78を超える値を有する請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
  13. 前記光学的に結像する方法は、190nm〜1000nmの範囲内の任意の波長の光において、任意の相対光学視野高で軸上球面収差の絶対値が約8×10-4mmを超えない値を有する対物系を介して前記試料を光学的に結像するステップを含む請求項12に記載の方法。
  14. 前記光学的に結像する方法は、190nm〜1000nmの範囲内の任意の波長の光において、0.15以下の相対光学視野高に対して0.0005mmを超えない残留絶対非点収差値を有する対物系を介して前記試料を光学的に結像するステップを含む請求項12に記載の方法。
  15. 前記光学的に結像する方法は、190nm〜1000nmの範囲内の任意の波長の光において、0.15以下の相対光学視野高に対して0.012%を超えない残留歪曲を有する対物系を介して前記試料を光学的に結像するステップを含む請求項12に記載の方法。
  16. 前記光学的に結像する方法は、190nm〜1000nmの範囲内の任意の波長の光において、0.17以下の相対光学視野高に対して、波面収差の残留二乗平均平方根の値が波数0.0782を超えないように形成する対物系を介して試料を光学的に結像するステップを含む請求項12に記載の方法。
  17. 前記光学的に結像する方法は、光軸に沿って進む光に対して波面収差の残留二乗平均平方根の値が波数0.0598を超えない値を有する対物系を介して光学的に結像するステップを含む請求項12〜16のいずれかに記載の方法。
  18. 顕微鏡対物系を用いて像を形成する方法であって、
    前記対物系の平行平面ミラーの表面に施された第1反射コーティング内の第1開口を介して放射を受け取るステップと、
    凹面鏡の前側反射面によって反射された前記放射を前記平行平面ミラーの第1基材を2度介して透過させるステップと、
    前記前側反射面に直接的に隣接し、かつ前記凹面鏡の第2基材の外側に、前記放射によって形成された中間像からの光を前記前側反射面に施された第2反射コーティング内の第2開口を介して中継するステップと、を有する方法。
  19. 前記中継するステップは、貫通開口を有しない前記第2基材を介して前記光を中継するステップを含む請求項18に記載の方法。
  20. 光軸を有する対物系であって、
    正の屈折力を有するレンズ群と、
    反射屈折群と、を備え、
    前記反射屈折群は、
    前記光軸と同軸の開口を有した反射コーティングが施された凹状前面および前記レンズ群に対向する後面を備えた第1基材を有する主凹状前面ミラーと、
    第2基材を有し、前記凹状前面から離れて対向する後面および前記凹状前面に対向する前面を備えた二次後面ミラーと、を有し
    前記レンズ群の焦点は前記主凹状前面ミラーと前記二次後面ミラーとの間に位置してお
    り、
    前記対物系の幾何学的形状は、1<L/D<2.2の条件を満足する対物系。
    但し、Lは前記主凹状前面ミラーの後面と約500ナノメートルの波長での焦点位置との間の距離であり、Dは前記主凹状前面ミラーの中心厚である。
  21. 前記対物系はアフォーカル光学リレーユニットを有し、Fa/TL>3の条件を満足する請求項20に記載の対物系。
    但し、Faは前記波長での前記アフォーカル光学リレーユニットの焦点距離であり、TLは対物レンズの入射瞳から対物レンズの像面までの光軸に沿って測定した対物系の全長である。
  22. 前記アフォーカル光学リレーユニットは、
    a)前記波長で焦点距離Fa_fを有する前方光学ユニットと、
    b)前記波長で焦点距離Fa_rを有する後方光学ユニットと、を備え、
    1.4<Fa_r/Fa_f<2の条件を満足するように構成されている請求項21に記載の対物系。
  23. 前記対物系は、前記アフォーカル光学リレーユニットと前記主凹状前面ミラーとの間に配置されて前記波長でEfの焦点距離を有する正レンズユニットをさらに有し、
    前記反射屈折群は前記波長でFcの焦点距離を有し、
    1.6<Fc/Ff<2.4の条件を満足するように構成された請求項20〜22のいずれかに記載の対物系。
  24. 前記主凹状前面ミラーの前記後面は曲率半径R1を有し、前記主凹状前面ミラーの前記凹状の前面は曲率半径R2を有し、前記主凹状前面ミラーの前記後面と前記主凹状前面ミラーの前記凹状の前面とは互いに同心ではなく、以下の条件を満足する請求項20に記載の対物系。
    |(2×R1×R2)/{Dia×(R1−R2−D)}|<20
    但し、Dは前記主凹状前面ミラーの中心厚さであり、Diaは前記主凹状前面ミラーの直径である。
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