JP2016211440A - 送風装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ファンバランスの調整を不要とし、大型化を抑制できるとともに騒音の低減が図れる送風装置を提供する。【解決手段】送風装置1は、複数のブレード30を有する軸流型のファン3と、ファン3を回転可能に支持するシュラウド2と、を備える。シュラウド2は、ファン3の外周を囲みファン3の回転軸方向に筒体状に延びるリング部21と、外周縁22とリング部21とを連絡する部分であってファン3により吸入される空気をリング部21の内側に導く導風部23と、を有する。シュラウド2は、導風部23を貫通する逆流導入通路24を有する。逆流導入通路24は、リング部21よりも径外側に存在している導風部23の全域において、リング部21に沿ってスリット状に貫通する通路である。【選択図】図1

Description

本発明は、軸流ファンの外側を囲むように配されるシュラウドを備える送風装置に関する。
近年、車両の静音性に関する要求が高くなっていることに伴い、ファンの騒音を低減することが求められている。ファンの周囲をシュラウドで覆う構成を有する送風装置では、ファンのブレードに対して上流側と下流側とで圧力差が生じることから、空気流の一部がファン外周とシュラウドとの隙間を通って上流側に流れる逆流空気が発生する。この逆流空気がシュラウドに干渉する度合いが大きくなると、騒音を増大させる原因となることがわかっている。
特許文献1には、ファン外周とシュラウドとの隙間を小さくする部分を備えることで、逆流空気による騒音の増大を抑える技術が開示されている。特許文献1の装置は、自動車のラジエータを冷却するための軸流式のファンと、ファンを支持するとともに、ファンが有する複数のブレードの先端を連結するファンリングを取り囲むシュラウドと、を備える。ファンは、ファンリングの外周面でファン負圧面側に寄った箇所からファン径方向に突出するフランジ部と、フランジ部の先端の背面側からシュラウドの段部に向けてファン軸方向に突出する凸部と、を備える。
特開2008−303830号公報
しかしながら、特許文献1に開示の装置によれば、ファン外周のファンリングに凸部が設けられているため、このような凸部が設けられていないファンに比べてファンバランスが悪化するおそれがあり、別途ファンバランスを調整することが必要になる。また、ファンリングに凸部を備えるため、ファンリングとシュラウドとのクリアランスが小さくなるため、例えば回転軸方向のクリアランスを確保しようとすると送風装置全体の体格が大きくなるという問題がある。
本発明は、前述の問題点に鑑みてなされたものであり、ファンバランスの調整を不要とし、大型化を抑制できるとともに騒音の低減が図れる送風装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。また、特許請求の範囲及びこの項に記載した括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
開示する送風装置に係る発明のひとつは、複数のブレード(30)を有する軸流型のファン(3)と、
ファンの外周との間に隙間をあけてファンの外周を囲みファンの回転軸方向に筒体状に延びるリング部(21)と、外周縁(22)とリング部とを連絡する部分であってファンにより吸入される空気をリング部の内側に導く導風部(23)と、を有し、ファンを回転可能に支持するシュラウド(2,102,202,302,402,502)と、
を備え、
シュラウドは、導風部を貫通する逆流導入通路(24)を有し、
逆流導入通路は、リング部よりも径外側に存在している導風部の周方向全域において、リング部に沿ってスリット状に貫通する通路であることを特徴とする。
前述したように、この発明に係る送風装置においては、ブレードの送風上流側と送風下流側との圧力差に起因するファンの送風下流側からの逆流空気によって、ブレード先端部で渦が生じる。例えば、この渦がシュラウドに干渉することによって、ブレードが通過する毎にピーク騒音が増加し、回転騒音の発生が顕著になる。
この発明の送風装置によれば、シュラウドに導風部を貫通する逆流導入通路を備える。この逆流導入通路は、リング部よりも径外側に設けられている導風部の周方向全域について、リング部に沿ってスリット状に貫通する通路である。言い換えれば、逆流導入通路は、導風部のうちリング部を径外側で囲んでいる部分の周方向全域においてリング部に沿って設けられている。このような逆流導入通路を備えることにより、空気をシュラウドの裏側から逆流導入通路を通じて表側に導入することができる。逆流導入通路を通じて導風部の表面側に導入された空気は、リング部を径外側で囲む導風部の部分の周方向全域においてエアカーテンを形成する。このように、リング部の径外側でリング部に沿って形成されるエアカーテンによれば、前述の逆流空気に起因する渦が径外側に流れることを抑制することができる。このエアカーテン効果によれば、送風下流側からの逆流空気によってブレード先端付近で生じる渦がシュラウドやリング部に干渉することを抑制できる。
この発明によれば、前述する従来技術のようにファンリングに設けた凸部によって逆流空気による騒音の増大を抑えるものではないため、ファンバランスを調整する必要がなく、ファンリングとシュラウドとのクリアランスを確保する必要もない。したがって、この発明は、ファンバランスの調整を不要とし、大型化を抑制できるとともに騒音の低減が図れる送風装置を提供できる。
また、開示する送風装置に係る発明のひとつは、複数のブレード(30)を有する軸流型のファン(3)と、
ファンの外周との間に隙間をあけてファンの外周を囲みファンの回転軸方向に筒体状に延びるリング部(21)と、外周縁(22)とリング部とを連絡する部分であってファンにより吸入される空気をリング部の内側に導く導風部(23)と、を有し、ファンを回転可能に支持するシュラウド(2,102)と、
を備え、
シュラウドは、導風部を貫通する逆流導入通路(124)を有し、
逆流導入通路は、リング部と導風部を接続する部分である湾曲部(26)を貫通し、または湾曲部と導風部との境界部(27)を含んだ部分を貫通する通路であることを特徴とする。
この発明の送風装置によれば、逆流導入通路は、リング部と導風部を接続する部分である湾曲部を貫通する通路を構成するか、または湾曲部と導風部との境界部を含んだ部分を貫通する通路を構成する。このような逆流導入通路を備えることにより、逆流導入通路を通じてシュラウドの表面側に導入された空気は、リング部付近でエアカーテンを形成する。このようにリング部付近で形成されるエアカーテンによれば、前述の逆流空気に起因する渦が径外側に流れることを抑制することができる。このエアカーテン効果によれば、前述の逆流空気に起因してブレード先端付近で生じる渦がシュラウドやリング部に干渉することを抑制できる。
この発明によれば、前述の従来技術のようにファンリングに設けた凸部を備えて逆流空気による騒音の増大を抑えるものではないため、ファンバランスを調整する必要がなく、ファンリングとシュラウドとのクリアランスを確保する必要もない。したがって、この発明によっても、ファンバランスの調整を不要とし、大型化を抑制できるとともに騒音の低減が図れる送風装置を提供できる。
第1実施形態に係る送風装置を送風上流側からみた正面図である。 シュラウドにおける逆流導入通路を拡大して示す送風装置の部分拡大図である。 ファン外周及びシュラウドのリング部を拡大して示す部分断面図である。 比較例の送風装置における騒音レベルに対して、第1実施形態の送風装置の騒音レベルが低下する値を示したグラフである。 第2実施形態の送風装置において、ファン外周及びシュラウドのリング部を拡大して示す部分断面図である。 第3実施形態に係る送風装置を送風上流側からみた正面図である。 第4実施形態に係る送風装置を送風上流側からみた正面図である。 第5実施形態に係る送風装置を送風上流側からみた正面図である。 第6実施形態に係る送風装置を送風上流側からみた正面図である。 第7実施形態に係る送風装置を送風上流側からみた正面図である。
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。各実施形態で具体的に組み合わせが可能であることを明示している部分同士の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示してなくとも実施形態同士を部分的に組み合わせることも可能である。
(第1実施形態)
第1実施形態の送風装置1について図1〜図4にしたがって説明する。送風装置1は例えば、車両にエンジン等を冷却するために搭載されるラジエータに対して送風を提供する装置である。
図1に示すように、送風装置1は、1個の軸流型のファン3と、ファン3を回転駆動するモータを支持し、ファン3が吸入する空気を導くシュラウド2と、を備える。ファン3は、回転の中心となるボス部32と、ボス部32から放射状に延びる複数のブレード30と、を備える。複数のブレード30は、その一端はボス部32と一体であり、他端は円形のファンリング部31と一体になるように設けられる。ブレード30は、回転方向Rについて前進翼となるように設けられている。
ファン3は、回転動力を与えるモータを備えている。モータは、回転軸であるモータシャフトを有する。モータシャフトと、ボス部32とは固定部材により連結されている。モータは、電動式であり、例えばフェライト式の直流モータで構成する。モータには、アーマチャへ電力を供給するためのハーネス部が接続され、このハーネス部はコネクタ等を介して車両のバッテリに接続されている。
ファン3は、熱交換器の一例であるラジエータ4よりも吸入空気の下流側に配置されている。これにより、ファン3は、モータが回転駆動されることにより、車両前面のグリル側からエンジン側に向けて外気を吸引する。
シュラウド2は、エンジン冷却水の熱を放熱させるためのラジエータに冷却風を提供するファン3を覆い、ファン3を回転可能に支持する部材である。シュラウド2は、ファン3のモータを支持固定するとともに、ラジエータに一体に取り付けられる。例えば、シュラウド2は、その鉛直方向下部及び鉛直方向上部にねじ等が挿通可能な貫通孔を備えた下側取付部及び上側取付部を有する。シュラウド2は、この下側取付部及び上側取付部のそれぞれを、ラジエータに設けられた各雌ねじ部にねじで螺合することにより、ラジエータに一体に取り付けられる。
シュラウド2は、矩形状であり、ラジエータにおいて熱交換が行われる熱交換部に対して冷却風を通過させるファン3を1個配置できる構成を有している。ラジエータの熱交換部は、例えば、それぞれの内部を冷却水が流通する複数本のチューブと、チューブ間にチューブと一体に設けられるアウターフィンと、を備えて構成される。エンジンからの冷却水は、ウォータポンプが駆動されることによってラジエータ回路を通ってラジエータの入口側タンクに流入した後、熱交換部のチューブ内を流れる。そして、冷却水は、ファン3により提供される車室外空気との間で熱交換されて冷却された後、出口側タンクから流出してエンジンに戻る。
シュラウド2は、ファン3の先端との間に間隔を開けてファン3の外周を取り囲むリング部21と、ファン3により吸入される空気を誘導する導風部23と、を備える。導風部23は、シュラウド2の外周縁22とリング部21を連絡する部分であってファン3により吸入される空気をリング部21の内側に誘導する機能がある。シュラウド2は、ファン3のモータが取り付けられるモータ取付部と、モータ取付部から放射状に複数本延設されるモータステーと、を備える。リング部21は、ファン3の7枚のブレード30の外周(ファンの外周)を囲む筒体状であり、モータステーの放射方向端部と一体に形成され、モータステーを介してモータ取付部を支持する。
シュラウド2は、外周縁22とリング部21との間を接続する部分であって滑らかに傾斜、または湾曲する形状をなる導風部23を備えている。導風部23は、ラジエータの熱交換部の全面に外気を効率的に吸い込む機能を果たす。シュラウド2の外周縁22におけるラジエータ側に位置する端部からリング部21の内周縁に至る導風部23によって形成される部分は、風洞部を構成し、外気の効率的な吸込み気流の形成に寄与する。シュラウド2は、例えば樹脂成形部材であり、所定の金型を用いた射出成形等によって成形される。この樹脂成形部材は、例えばガラス繊維やタルク材によって強度が高められたポリプロピレン樹脂等で構成されている。
シュラウド2の外周縁22は、4個の角部22a、角部22b、角部22c、角部22dを有する矩形状である。上部で隣り合う角部22aと角部22bとの間には、リング部21までの距離が当該角部間で最も短い特定縁部22abが設けられる。特定縁部22abは、角部22aと角部22bの間において、リング部21までの距離が最も短い外周縁22の一部である。下部で隣り合う角部22cと角部22dとの間には、リング部21までの距離が当該角部間で最も短い特定縁部22cdが設けられる。特定縁部22cdは、角部22cと角部22dの間において、リング部21までの距離が最も短い外周縁22の一部である。
また、角部22aや角部22bは、角部22aと角部22bを結ぶ外周縁22の一部において、リング部21までの距離が最も長く、特定縁部22abよりも長い部分である。したがって、特定縁部22abとリング部21とを連絡する導風部23の一部には、隣り合う角部22aと角部22bの間において最も表面積の小さい領域の一つである狭小部23abが設けられている。狭小部23abは、導風部23における特定縁部22abの径内側部位に相当する。角部22aや角部22bとリング部21とを連絡する導風部23の部分には、狭小部23abに対して表面積が広い領域が設けられている。この広い領域と狭小部23abとは、空気流れ上流側の面が滑らかな表面形状によって連絡されて一体に形成されている。
また、角部22cや角部22dは、角部22cと角部22dを結ぶ外周縁22の一部において、リング部21までの距離が最も長く、特定縁部22cdよりも長い部分である。したがって、特定縁部22cdとリング部21とを連絡する導風部23の一部には、隣り合う角部22cと角部22dの間において最も表面積の小さい領域の一つである狭小部23cdが設けられている。狭小部23cdは、導風部23における特定縁部22cdの径内側部位に相当する。角部22cや角部22dとリング部21とを連絡する導風部23の部分には、狭小部23cdに対して表面積が広い領域が設けられている。この広い領域と狭小部23cdとは、空気流れ上流側の面が滑らかな表面形状によって連絡されて一体に形成されている。
シュラウド2は、送風下流側に位置するシュラウド2の裏側から表側(送風上流側)に向けて空気が逆流する逆流導入通路24を有する。逆流導入通路24は、ファン3の回転時に送風される主流空気とは逆向きの空気をシュラウド2の後方から前方に向けて引き込むための通路である。
逆流導入通路24は、導風部23を回転軸方向に貫通する貫通穴によって形成される通路である。図1及び図2に図示するように、逆流導入通路24は、リング部21よりも径外側に存在している導風部23の周方向全域において、リング部21に沿ってスリット状に貫通する通路である。換言すれば、逆流導入通路24は、シュラウド2の導風部23が形成されている部分において、リング部21よりも半径方向の外側にリング部21に沿うように設けられる、正面視スリット状に導風部23を貫通する通路である。
シュラウド2の場合は、リング部21の全周において径外側に導風部23が設けられているため、逆流導入通路24は、リング部21の全周をわたってリング部21に沿う形状のスリット状の通路を構成する。したがって、逆流導入通路24は、リング部21よりも径外側においてリング部21の全周を囲む環状通路28を構成する。この環状通路28は、複数のリブ25によって、複数のスリットに分割されている。複数のリブ25は、導風部23において環状通路28の径外側と径内側とを部分的に連結して、シュラウド2を補強する役目を果たしている。このように、逆流導入通路24を構成する環状通路28は、リング部21の径外側において全周にわたって連続する開口ではなく、全周の大部分において開口するが部分的に橋渡しする補強部が形成される環状の開口を形成する。また、複数のリブ25は、環状通路28の全周において、均等なピッチで設けられることが好ましい。
逆流導入通路24は、図3に図示するように、ファン3の外周におけるファンリング部31に対して、回転軸方向について同等位置または、送風上流側の位置でシュラウド2に設けられる通路である。逆流導入通路24は、湾曲部26と導風部23との境界部27に設けられる。湾曲部26は、シュラウド2において、リング部21と導風部23とを接続する部分である。境界部27は、シュラウド2の表側(送風上流側)の表面において、湾曲部26と導風部23とが繋がる部分でもある。したがって、逆流導入通路24は、少なくとも境界部27を貫通し、導風部23の一部にもわたって貫通する貫通穴によって形成される通路をなす。以上より、ファンリング部31は、逆流導入通路24、湾曲部26、境界部27のいずれかに対して、回転軸方向について同等位置、または送風下流側の位置に設けられる。
逆流導入通路24は、ファン3の半径方向に延びる幅寸法が導風部23の板厚寸法以下となる通路であることが好ましい。したがって、逆流導入通路24は、非常に細長いスリット状の開口部であるため、図3に図示するように逆流空気は、高い流速をもって導風部23の裏側から表側にエアカーテンを形成するように吹き出されることになる。このように流速を高めることができるため、逆流空気の風量が少ない場合でも強いエアカーテン効果を発揮させることができる。さらに逆流空気は、環状通路28から導風部23の表側に吹き出されるので、リング部21の全周を囲むようなエアカーテンを形成することができ、リング部21の内側への空気流入速度を全周について均一に近づけることに貢献できる。
次に、発明者らが第1実施形態の送風装置1に係る騒音低減の効果に関して、従来の送風装置の騒音レベルと比較した実験結果を図4に示す。従来の送風装置は、送風装置1のような逆流導入通路を持たない従来のシュラウドを備える装置である。実験条件としては、それぞれの送風装置について、モータに同一の電圧を印加し、シュラウドの外周縁の位置から1m空気流れ下流へ離れ、ファンの中心と同じ高さに設置したマイクで騒音を測定した。図4に示す従来比低下値(dB)は、OA値、1次騒音、2次騒音のそれぞれについて、送風装置1に係る騒音値から従来の送風装置に係る騒音値を差し引いた値である。また、オーバーオール値(OA値)は、FFTアナライザを使って周波数分析を行った結果、得られる各周波数での音圧レベルを合計した値である。
図4からわかるように、送風装置1によれば、前述のエアカーテン効果により、OA値について1.1dBの騒音低減が得られ、1次騒音、2次騒音のそれぞれについても、0.5dB、2.9dBの騒音低減が得られた。このように送風装置1は、逆流導入通路を有していない送風装置よりもn次回転騒音、OA値ともに騒音レベルが低下するという秀でた効果が得られた。このように送風装置1によれば、人の聴覚に対して、不快な騒音であると感じられやすい低周波域でのピーク音のレベルを大きく低減することができるので、人に不快感を与えうる騒音を低下することができる。
次に、第1実施形態の送風装置1がもたらす作用効果について述べる。送風装置1のシュラウド2は、導風部23を貫通する逆流導入通路24を有する。逆流導入通路24は、リング部21よりも径外側に存在している導風部23の周方向全域において、リング部21に沿ってスリット状に貫通する通路である。
送風装置1においては、ブレード30の送風上流側と送風下流側との圧力差によって、ファン3の送風下流側からの逆流空気が発生することによりブレード30の先端付近で渦が発生する。そして、この渦がシュラウドに干渉することによって、ブレード30が通過する毎にピーク騒音が増加し、騒音の発生を引き起こしている。
そこで、送風装置1によれば、シュラウド2に導風部23を貫通する逆流導入通路24を備える。逆流導入通路24は、リング部21よりも径外側に設けられている導風部23の周方向全域について、リング部21に沿ってスリット状に貫通する通路である。また、逆流導入通路24は、導風部23のうちリング部21を径外側で囲んでいる部分の周方向全域においてリング部21に沿うように設けられている。送風装置1は、この逆流導入通路24を備えることにより、逆流導入通路24を通じて、空気をシュラウド2の裏側(送風下流側)から表側(送風上流側)に導入できる。
したがって、逆流導入通路24を通じて導風部23の表面側に導入された空気によって、リング部21を径外側で囲む導風部23の部分の周方向全域においてエアカーテンを形成することができる。このようにリング部21の径外側でリング部21に沿うように形成されるエアカーテンによれば、図3に図示するように、前述の逆流空気に起因する渦が径外側に流れにくいようにブロックすることができる。このエアカーテン効果によれば、ブレード30の先端付近で生じる渦が、リング部21と導風部23の接続部分やリング部21に対して干渉することを抑えることができる。
また、送風装置1は、前述する従来技術のようにファンリングに設けた凸部によって逆流空気による騒音の増大を抑えるものではないため、ファンバランスの調整を要しないし、ファンリングとシュラウドとの隙間を確保するために体格を大きくする必要もない。以上より、送風装置1によれば、ファンバランスの調整を不要とし、大型化の抑制と騒音の低減とを図ることができる。
また、送風装置1は、リング部21よりも径外側に設けられている導風部23の周方向全域について、リング部21に沿ってスリット状に貫通する逆流導入通路24を備える。この構成によれば、リング部21の径外側において導風部23が形成されている部分には、逆流導入通路24がリング部21に沿って周方向に延びているので、リング部21の周囲に存在する導風部23の全域においてシュラウド2の裏側からの空気を導入できる。このような空気の導入形態によって、リング部21の内側に吸い込まれる空気の流入速度を周方向の場所によって大きな差がないように均一な状態に近づけることができる。このように流速の均一化が図れることによれば、ファンの騒音低減に貢献することができる。
また、シュラウド2における逆流導入通路24は、リング部21と導風部23を接続する部分である湾曲部26と導風部23との境界部27を含んだ部分を貫通する通路である。
この送風装置1によれば、逆流導入通路24は、湾曲部26と導風部23との境界部27を少なくとも貫通する通路を構成する。この逆流導入通路24を備えることにより、逆流導入通路24を通じてシュラウド2の表面側に導入された空気は、リング部21付近の送風上流側でエアカーテンを形成する。この位置で形成されるエアカーテンによれば、前述の逆流空気に起因する渦が径外側に流れにくいようにブロックすることができる。したがって、エアカーテン効果によれば、逆流空気に起因してブレード30の先端付近で生じる渦が、リング部21と導風部23の接続部分である湾曲部26やリング部21に干渉することを抑制できる。この送風装置1によれば、ファンバランスの調整を不要とし、大型化の抑制と騒音の低減とを図ることができる。
また、逆流導入通路24は、ファン3の半径方向に延びる幅寸法が導風部23の板厚寸法以下となる通路であることが好ましい。この逆流導入通路24の幅寸法によれば、逆流導入通路24を介した導入空気の流速を高めることができる。したがって、逆流導入通路24を通じて導入する空気の風量を抑えても、流速の向上によって、逆流空気に起因する渦をシュラウド2から遠ざける効果を高めることができる。
(第2実施形態)
第2実施形態では、第1実施形態の他の形態である送風装置101について図5を参照して説明する。第2実施形態において、第1実施形態に係る図面と同一符号を付した構成部品及び説明しない構成は、第1実施形態と同様であり、同様の作用効果を奏するものである。第2実施形態では、第1実施形態と異なる部分のみ説明する。
図5に示すように、送風装置101は、第1実施形態の送風装置1に対して、逆流導入通路124が設けられる位置が相違する。逆流導入通路124は、ファン3の回転時に送風される主流空気とは逆向きの空気をシュラウド102の後方から前方に向けて引き込むための通路である。
逆流導入通路124は、前述する逆流導入通路24と同様に、リング部21よりも径外側に存在している導風部23の周方向全域において、リング部21に沿ってスリット状に貫通する通路である。したがって、逆流導入通路124は、リング部21よりも径外側においてリング部21の全周を囲む環状通路28を構成する。
逆流導入通路124は、図5に図示するように、ファン3の外周におけるファンリング部31に対して、回転軸方向について同等位置または、送風上流側の位置でシュラウド102に設けられる通路である。逆流導入通路124は、湾曲部26に設けられる。したがって、逆流導入通路124は、湾曲部26のみを貫通する通路でもよいし、少なくとも湾曲部26を貫通する通路であってもよい。以上より、ファンリング部31は、逆流導入通路124、湾曲部26のいずれかに対して、回転軸方向について同等位置、または送風下流側の位置に設けられる。また、逆流導入通路124は、ファン3の半径方向に延びる幅寸法が導風部23の板厚寸法以下となる通路であることが好ましい。
次に、第2実施形態の送風装置101がもたらす作用効果について述べる。シュラウド102における逆流導入通路124は、リング部21と導風部23を接続する部分である湾曲部26を貫通する通路である。
この送風装置101によれば、逆流導入通路124は、湾曲部26を少なくとも貫通する通路を構成する。この逆流導入通路124を備えることにより、逆流導入通路124を通じてシュラウド102の表面側に導入された空気は、リング部21付近の送風上流側でエアカーテンを形成する。この位置でエアカーテンを形成することができるので、図5に図示するように、前述の逆流空気に起因する渦が径外側に流れにくいようにブロックすることができる。したがって、エアカーテン効果によれば、逆流空気に起因してブレード30の先端付近で生じる渦が、湾曲部26やリング部21に対して干渉することを抑制できる。この送風装置101によれば、ファンバランスの調整を不要とし、大型化の抑制と騒音の低減とを図ることができる。
また、逆流導入通路124は、図5に図示するように、湾曲部26を貫通する通路である。このため、逆流導入通路124は、シュラウド102において、表面側(送風上流側)の開口端が裏面側(送風下流側)の開口端よりも径内側、すなわちファン3の回転軸寄りに位置するように設けられる。この構成により、逆流導入通路124は、シュラウド102の裏面側から表面側にかけて、径内側、すなわちファン3の回転軸に近づくように延びる通路を構成する。したがって、シュラウド102の裏面側から導入される空気は、逆流導入通路124の軸方向にしたがい、径内側に向かってシュラウド102の表面側に流れるため、ブレード30の先端付近で生じる渦を径内側に寄せる作用が大きくなる(図5参照)。このエアカーテン効果によれば、ブレード30の先端付近で生じる渦が、リング部21と導風部23の接続部分やリング部21に干渉することをさらに効果的に抑制できる。
(第3実施形態)
第3実施形態では、第1実施形態の他の形態である送風装置201について図6を参照して説明する。第3実施形態において、第1実施形態に係る図面と同一符号を付した構成部品及び説明しない構成は、第1実施形態と同様であり、同様の作用効果を奏するものである。第3実施形態では、第1実施形態と異なる部分のみ説明する。
図6に示すように、シュラウド202では、前述のシュラウド202に対して、逆流導入通路24が設けられる箇所が相違する。シュラウド202は、外周縁22のうち、リング部21の内周縁までの距離が他の部分に比べて短い特定縁部22ab及び特定縁部22cdを有する。特定縁部22abからリング部21にかけての部分は、導風部23が形成されていないか、わずかな面積の導風部23である狭小部23abが形成されているような非常に面積が小さい部分である。同様に特定縁部22cdからリング部21にかけての部分は、導風部23が形成されていないか、わずかな面積の導風部23である狭小部23cdが形成されているような非常に面積が小さい部分である。
第3実施形態の逆流導入通路24は、リング部21よりも径外側に存在している導風部23の周方向全域において、リング部21に沿ってスリット状に貫通する通路である。逆流導入通路24は、シュラウド202の導風部23が形成されている部分において、リング部21よりも半径方向の外側にリング部21に沿うように設けられる。シュラウド202の場合は、特定縁部22abからリング部21にかけての部分と、特定縁部22cdからリング部21にかけての部分とには、逆流導入通路24が設けられていない。したがって、逆流導入通路24は、図6において二点鎖線間の矢印で示す範囲を除いて、リング部21の周囲に設けられる2つの円弧状の通路である。各円弧状の通路は、前述の環状通路28と同様に、複数のリブ25によって、複数のスリットに分割されている。このように、逆流導入通路24を構成する円弧状の通路は、リング部21の径外側に設けられる導風部23の全体にわたって連続する開口ではなく、その大部分において開口するが部分的に橋渡しする補強部が形成されるスリット状の開口を形成する。
第3実施形態の送風装置201によれば、シュラウド202は、外周縁22のうちリング部21の内周縁までの距離が他の部分に比べて短い特定縁部22ab及び特定縁部22cdを有する。逆流導入通路24は、シュラウド202においてリング部21の径外側の部位であって、特定縁部22abや特定縁部22cdの径内側を除く部位に設けられる通路である。
この構成によれば、リング部21の径外側において導風部23が形成されている部分には、逆流導入通路24がリング部21に沿って周方向に延びている。このため、特定縁部22abや特定縁部22cdの径内側を除く部位である導風部23の全域においてシュラウド202の裏側からの空気を導入できる。このような空気の導入形態によって、導風部23が形成されている部位の全域において、リング部21の内側への空気流入速度を周方向の場所によって大きな差がないように均一な状態に近づけることができる。送風装置201においても、リング部21への流入流速の均一化が図れるので、ファンの騒音低減に貢献することができる。
(第4実施形態)
第4実施形態では、第1実施形態の他の形態である送風装置301について図7を参照して説明する。第4実施形態において、第1実施形態に係る図面と同一符号を付した構成部品及び説明しない構成は、第1実施形態と同様であり、同様の作用効果を奏するものである。第4実施形態では、第1実施形態と異なる部分のみ説明する。
図7に示すように、特定縁部322abは、リング部21の内周面形状に沿う形状であり、角部22aや角部22bよりも上方向に突出する位置に設けられる。また、特定縁部322cdは、リング部21の内周面形状に沿う形状であり、角部22cや角部22dよりも下方向に突出する位置に設けられる。したがって、シュラウド302は、特定縁部322ab、特定縁部322cdが、角部22aと角部22bを結ぶ線分や角部22cと角部22dを結ぶ線分よりも外方に突出する外形形状である。
第4実施形態の逆流導入通路24は、リング部21よりも径外側に存在している導風部23の周方向全域において、リング部21に沿ってスリット状に貫通する通路である。逆流導入通路24は、シュラウド302の導風部23が形成されている部分において、リング部21よりも半径方向の外側にリング部21に沿うように設けられる。シュラウド302の場合は、特定縁部322abからリング部21にかけての部分と、特定縁部322cdからリング部21にかけての部分とには、逆流導入通路24が設けられていない。したがって、逆流導入通路24は、図7において二点鎖線間の矢印で示す範囲を除いて、リング部21の周囲に設けられる2つの円弧状の通路である。各円弧状の通路は、第3実施形態の逆流導入通路24と同様に、複数のリブ25によって、複数のスリットに分割されている。
第4実施形態の送風装置301によれば、逆流導入通路24は、シュラウド302においてリング部21の径外側の部位であって、特定縁部322abや特定縁部322cdの径内側を除く部位に設けられる通路である。さらに特定縁部322ab、特定縁部322cdは、リング部21に沿う湾曲状をなしている。
この構成によれば、リング部21の径外側において、特定縁部322ab及び特定縁部322cdの径内側を除く導風部23が形成されている部分には、逆流導入通路24がリング部21に沿って周方向に延びている。このため、特定縁部322abや特定縁部322cdの径内側を除く部位である導風部23の全域においてシュラウド302の裏側からの空気を導入できる。このような空気の導入形態によれば、送風装置301においても、リング部21への流入流速の均一化が図れるので、ファンの騒音低減に貢献することができる。
(第5実施形態)
第5実施形態では、第1実施形態の他の形態である送風装置401について図8を参照して説明する。第5実施形態において、第1実施形態に係る図面と同一符号を付した構成部品及び説明しない構成は、第1実施形態と同様であり、同様の作用効果を奏するものである。第5実施形態では、第1実施形態と異なる部分のみ説明する。
第5実施形態のシュラウド402は、第1実施形態のシュラウド2に対して、リング部21の中心位置が相違する。シュラウド402には、リング部21の全周において径外側に導風部23が設けられているため、逆流導入通路24は、リング部21の全周をわたってリング部21に沿う形状のスリット状の通路を構成する。したがって、シュラウド402に設けられる逆流導入通路24は、リング部21よりも径外側においてリング部21の全周を囲む環状通路28を構成する。
図8に示すように、リング部21は、シュラウド402に対して片側に偏心する位置に設けられる。シュラウド402の中心を通る中心線402cは、リング部21の中心を通る中心線3cと一致せず、両者はずれた位置にある。これは、リング部21がシュラウド402に対して、中心線3cが存在する側、またはファン3の中心が存在する側に偏って設けられているからである。すなわち、リング部21は、シュラウド402に対して偏心して設けられている。なお、中心線3cは、ファン3の中心を通る中心線でもある。
シュラウド402には、シュラウド402の中心を通る中心線402cよりもリング部21が偏っている側の領域である偏心側領域が設定されている。偏心側領域は、中心線402cよりも、中心線3cが存在する側、またはファン3の中心が存在する側の一帯である。シュラウド402におけるリング部21のこのような位置関係によれば、シュラウド402の外周縁22とリング部21の内周縁との距離は、中心線402cの左右両側を比較すると、中心線3cが存在する偏心側領域の方が短くなっている。
シュラウド402は、外周縁22のうち、リング部21の内周縁までの距離が他の部分に比べて短い特定縁部422ab、特定縁部422cd及び特定縁部422bcを有する。特定縁部422abからリング部21にかけての部分は、わずかな面積の導風部23である狭小部423abが形成されている。特定縁部422cdからリング部21にかけての部分は、わずかな面積の導風部23である狭小部423cdが形成されている。特定縁部422bcからリング部21にかけての部分は、わずかな面積の導風部23である狭小部423bcが形成されている。
(第6実施形態)
第6実施形態では、第1実施形態の他の形態である送風装置501について図9を参照して説明する。第6実施形態において、第1実施形態に係る図面と同一符号を付した構成部品及び説明しない構成は、第1実施形態と同様であり、同様の作用効果を奏するものである。第6実施形態では、第1実施形態と異なる部分のみ説明する。
第6実施形態のシュラウド502は、第1実施形態のシュラウド2に対して、リング部21の中心位置が相違する。図9に示すように、リング部21は、シュラウド502に対して片側に偏心する位置に設けられる。シュラウド502の中心を通る中心線502cは、リング部21の中心を通る中心線3cと一致せず、両者はずれた位置にある。これは、リング部21がシュラウド502に対して、中心線3cが存在する側、またはファン3の中心が存在する側に偏って設けられているからである。すなわち、リング部21は、シュラウド502に対して偏心して設けられている。
シュラウド502には、シュラウド502の中心を通る中心線502cよりもリング部21が偏っている側の領域である偏心側領域が設定されている。偏心側領域は、中心線502cよりも、中心線3cが存在する側、またはファン3の中心が存在する側の一帯である。シュラウド502におけるリング部21のこのような位置関係によれば、シュラウド502の外周縁22とリング部21の内周縁との距離は、中心線502cの左右両側を比較すると、中心線3cが存在する偏心側領域の方が短くなっている。
シュラウド502は、外周縁22のうち、リング部21の内周縁までの距離が他の部分に比べて短い特定縁部522ab、特定縁部522cd及び特定縁部522adを有する。特定縁部522abからリング部21にかけての部分は、わずかな面積の導風部23である狭小部523abが形成されている。特定縁部522cdからリング部21にかけての部分は、わずかな面積の導風部23である狭小部523cdが形成されている。特定縁部522bcからリング部21にかけての部分は、わずかな面積の導風部23である狭小部523bcが形成されている。
第6実施形態の逆流導入通路24は、リング部21よりも径外側に存在している導風部23の周方向全域において、リング部21に沿ってスリット状に貫通する通路である。逆流導入通路24は、シュラウド502の導風部23が形成されている部分において、リング部21よりも半径方向の外側にリング部21に沿うように設けられる。シュラウド202の場合は、特定縁部522abからリング部21にかけての部分と、特定縁部522cdからリング部21にかけての部分と、特定縁部522adからリング部21にかけての部分とには、逆流導入通路24が設けられていない。したがって、逆流導入通路24は、図9において二点鎖線間の矢印で示す範囲を除いて、リング部21の周囲に設けられる3つの円弧状の通路である。各円弧状の通路は、複数のリブ25によって、複数のスリットに分割されている。
(第7実施形態)
第7実施形態では、第1実施形態の他の形態である送風装置601について図10を参照して説明する。第7実施形態において、第1実施形態に係る図面と同一符号を付した構成部品及び説明しない構成は、第1実施形態と同様であり、同様の作用効果を奏するものである。第7実施形態では、第1実施形態と異なる部分のみ説明する。
第7実施形態の送風装置601は、送風装置1に対して、ファン103のみが相違する。図10に示すように、ファン103は、回転の中心となるボス部32と、ボス部32から放射状に延びる複数のブレード130と、を備える。複数のブレード130は、その一端はボス部32と一体であり、他端は円形のファンリング部31と一体になるように設けられる。ブレード130は、回転方向Rについて後退翼となるように設けられている。
また、後退翼を有するファン103は、第2実施形態〜第6実施形態のそれぞれのシュラウドによって回転可能に保持されるファンとして適用可能である。
(他の実施形態)
以上、開示された発明の好ましい実施形態について説明したが、開示された発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、種々変形して実施することが可能である。上記実施形態の構造は、あくまで例示であって、開示された発明の技術的範囲はこれらの記載の範囲に限定されるものではない。開示された発明の技術的範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものである。
前述の実施形態に記載の送風装置は、車両のエンジン冷却水を冷却するためのラジエータに対して冷却風を提供する装置であるが、この送風装置はこの実施形態に限定して適用されるものではない。例えば、空調装置、給湯装置等の室外機に搭載されて冷却風を提供する装置、コンピュータ、電子部品等を冷却する冷却風を提供する装置等に適用することができる。
前述の実施形態に記載の送風装置は、ラジエータよりも空気流れの下流に配置されるが、この形態に限定するものではない。例えば、送風装置が吹き出した空気を熱交換器等に供給するように配置されるものであってもよい。
前述の実施形態に記載のシュラウドは、正面視で矩形状を呈するが、このような外形に限定するものではない。例えば、シュラウドは、外形に角部がない経常でもよいし、円形状、楕円状、5個以上の角部を持つ多角形状であってもよい。
前述の実施形態に記載の送風装置は、複数のブレード30を外周部で連結する環状のファンリング部31を有しているが、ファンリング部31を備えないファン3を有するものでもよい。
前述の実施形態において、シュラウドに形成される逆流導入通路は、ファンの半径方向について1つの貫通穴を備えて構成されるが、このような形態に限定するものではない。例えば、逆流導入通路は、リング部21よりも径外側で、ファンの半径方向について2つ以上並ぶ貫通穴によって構成されてもよい。
2,102,202,302,402,502…シュラウド
3…ファン
21…リング部
22…外周縁
23…導風部
24…逆流導入通路

Claims (7)

  1. 複数のブレード(30)を有する軸流型のファン(3)と、
    前記ファンの外周との間に隙間をあけて前記ファンの外周を囲み前記ファンの回転軸方向に筒体状に延びるリング部(21)と、外周縁(22)と前記リング部とを連絡する部分であって前記ファンにより吸入される空気を前記リング部の内側に導く導風部(23)と、を有し、前記ファンを回転可能に支持するシュラウド(2,102,202,302,402,502)と、
    を備え、
    前記シュラウドは、前記導風部を貫通する逆流導入通路(24)を有し、
    前記逆流導入通路は、前記リング部よりも径外側に存在している前記導風部の周方向全域において、前記リング部に沿ってスリット状に貫通する通路であることを特徴とする送風装置。
  2. 前記逆流導入通路は、前記ファンの半径方向に延びる幅寸法が前記導風部の板厚寸法以下となる通路であることを特徴とする請求項1に記載の送風装置。
  3. 前記逆流導入通路は、前記リング部よりも径外側において前記リング部の全周を囲む環状通路(28)を構成し、
    さらに前記導風部には、前記導風部において前記環状通路の径外側と径内側とを部分的に連結するリブ(25)が設けられることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の送風装置。
  4. 前記シュラウドは、前記外周縁のうち前記リング部の内周縁までの距離が他の部分に比べて短い特定縁部(22ab,22cd;322ab,322cd;522ab,522cd,522ad)を有し、
    前記逆流導入通路は、前記リング部の前記径外側の部位であって前記特定縁部の径内側を除く部位に設けられる通路であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の送風装置。
  5. 前記特定縁部(322ab,322cd)は、前記リング部に沿う湾曲状をなすことを特徴とする請求項4に記載の送風装置。
  6. 複数のブレード(30)を有する軸流型のファン(3)と、
    前記ファンの外周との間に隙間をあけて前記ファンの外周を囲み前記ファンの回転軸方向に筒体状に延びるリング部(21)と、外周縁(22)と前記リング部とを連絡する部分であって前記ファンにより吸入される空気を前記リング部の内側に導く導風部(23)と、を有し、前記ファンを回転可能に支持するシュラウド(2,102)と、
    を備え、
    前記シュラウドは、前記導風部を貫通する逆流導入通路(124)を有し、
    前記逆流導入通路は、前記リング部と前記導風部を接続する部分である湾曲部(26)を貫通し、または前記湾曲部と前記導風部との境界部(27)を含んだ部分を貫通する通路であることを特徴とする送風装置。
  7. 前記逆流導入通路は、前記ファンの半径方向に延びる幅寸法が前記導風部の板厚寸法以下となる通路であることを特徴とする請求項6に記載の送風装置。
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