JP2010265809A - 車両用熱交換モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】ファンシュラウドを介してファンに吸い込まれる空気流の環状開口の周方向における流速分布が不均一となっていることに起因するファン騒音を低減できる車両用熱交換モジュールを提供することを目的とする。
【解決手段】矩形状の熱交換器と、熱交換器を取り囲んでその下流側に設けられている環状開口5を有するファンシュラウド4と、ファンシュラウド4の環状開口5内に設けられている軸流ファンとを備えている車両用熱交換モジュールにおいて、ファンシュラウド4の熱交換器と対向する内面側に、環状開口5の周縁からファンシュラウド4の外周辺へと延び、それによって仕切られる複数の吸込みエリア8から軸流ファンに吸い込まれる空気流の周方向の流速分布を均一化する複数のガイドリブ7が設けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両に搭載されるエンジン用のラジエータおよび/または空調装置用のコンデンサとファンとが一体化された車両用熱交換モジュールに関するものである。
車両用熱交換モジュールでは、空調装置用のコンデンサおよびエンジン用のラジエータに空気を流通させるため、前後に配設されているコンデンサおよびラジエータを取り囲むようにその下流側にファンシュラウドを設け、該ファンシュラウドに設けられている環状開口内にプロペラファン等の軸流ファンを設置した構成が採られている。これにより、コンデンサおよびラジエータを通して空気が流通され、コンデンサで冷媒、ラジエータでエンジン冷却水とそれぞれ熱交換が行われるようになっている。
このような車両用熱交換モジュールにおいて、ファンシュラウドは、コンデンサおよびラジエータ等の矩形状をなす熱交換器の全周を囲っており、開口部は軸流ファンが設けられている環状開口のみとされている。このため、空気は、軸流ファンだけを通過して流通され、アイドル時はファンの回転により、車両走行時はラム圧およびファンの回転によって流通される。しかし、ファンシュラウドの断面が矩形であるのに対して、軸流ファンは環状の開口内に設けられているため、軸流ファンに吸い込まれる空気流は、環状開口の周方向に不均一な流速分布を伴う縮流となって軸流ファンに吸い込まれることになる。これが軸流ファンの翼面上で圧力分布の時間変動を発生し、ファン騒音の原因となる。
特許文献1には、ファンシュラウドのラジエータと対向する内面側であって、環状開口の偏心に伴い広い側となる導風部の内面に、環状開口と同心の円弧状をなして空気流の上流側に突出する整流板を設け、広い側の導風部に沿って環状開口に流入しようとする空気流を抑制することにより、ファンの回転騒音(一次成分)を低減するようにしたものが示されている。また、特許文献2には、ファンシュラウドの内面側に、ファンに対して所定間隔を持ってファンの外径側から回転軸側に延設されたファン抑止部材を、回転軸を中心として放射状に複数枚配列し、ファンの熱交換器への干渉を防止するとともに、その整流効果によって風量を向上するようにしたものが示されている。
特開2006−46113号公報 特開2008−38776号公報
しかしながら、上記特許文献1,2により提示のものは、ファンシュラウド内面の矩形断面をなす吸込みエリアから環状開口内に設けられている軸流ファンに吸い込まれる空気流の周方向の流速分布が、環状開口の入り口において不均一となるのを是正するものではない。従って、これらの技術では、空気流が不均一な流速分布のまま軸流ファンに吸い込まれ、軸流ファンの翼面上で圧力分布の時間変動を発生することに起因するファン騒音を低減できず、かかるファン騒音の低減が車両用熱交換モジュールにおいて課題の1つとなっていた。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、ファンシュラウドを介してファンに吸い込まれる空気流の環状開口の周方向における流速分布が不均一となっていることに起因するファン騒音を低減できる車両用熱交換モジュールを提供することを目的とする。
上記した課題を解決するために、本発明の車両用熱交換モジュールは、以下の手段を採用する。
すなわち、本発明にかかる車両用熱交換モジュールは、矩形状の熱交換器と、該熱交換器を取り囲んでその下流側に設けられている環状開口を有するファンシュラウドと、該ファンシュラウドの前記環状開口内に設けられている軸流ファンとを備えている車両用熱交換モジュールにおいて、前記ファンシュラウドの前記熱交換器と対向する内面側に、前記環状開口の周縁から前記ファンシュラウドの外周辺へと延び、それによって仕切られる複数の吸込みエリアから前記軸流ファンに吸い込まれる空気流の周方向の流速分布を均一化する複数のガイドリブが設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、熱交換器を取り囲んでその下流側に設けられている環状開口を有するファンシュラウドの熱交換器と対向する内面側に、環状開口の周縁からファンシュラウドの外周辺へと延び、それによって仕切られる複数の吸込みエリアから軸流ファンに吸い込まれる空気流の周方向の流速分布を均一化する複数のガイドリブが設けられているため、矩形状の熱交換器を通過してファンシュラウド内面側の断面が矩形状をなす吸込みエリアに流通された空気流は、環状をなす開口内に設けられている軸流ファンに吸い込まれることから、周方向に不均一な流速分布を伴う縮流となるが、軸流ファンに吸い込まれる空気流の周方向の流速分布を、環状開口の周縁からファンシュラウドの外周辺へと延びるように設けられている複数のガイドリブによって均一化し、軸流ファンへと吸い込ませることができる。従って、軸流ファンの翼面上での圧力分布の変動を低減し、ファン騒音を低下させることが可能となる。
また、本発明の車両用熱交換モジュールは、上記の車両用熱交換モジュールにおいて、前記ガイドリブは、前記軸流ファン中心と前記ファンシュラウドの外周辺上の複数の代表点とを結ぶ線分が前記環状開口の周縁となす交点から前記ファンシュラウドの外周辺へと延長されるように設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、ガイドリブが、軸流ファン中心とファンシュラウドの外周辺上の複数の代表点とを結ぶ線分が環状開口の周縁となす交点からファンシュラウドの外周辺へと延長されるように設けられているため、ファンシュラウド内面側の断面が矩形状をなす吸込みエリアを複数のガイドリブによって複数の吸込みエリアに仕切り、各々の吸込みエリアの大きさをファンシュラウドの外周辺へと延長されているガイドリブの設置角度を変えて調整することによって、各吸込みエリアを経て軸流ファンに吸い込まれる空気流の環状開口の入り口部での流速分布を周方向に均一化することができる。従って、空気流の流速分布が不均一な状態で軸流ファンに吸い込まれることに起因するファン騒音を改善することができる。
さらに、本発明の車両用熱交換モジュールは、上述のいずれかの車両用熱交換モジュールにおいて、前記ガイドリブは、前記ファンシュラウドと一体に成形されていることを特徴とする。
本発明によれば、ガイドリブが、ファンシュラウドと一体に成形されているため、ファンシュラウドを樹脂材等で射出成形する際、ガイドリブをファンシュラウドの内面側に同時に成形することができる。従って、加工工数を増やしたり、追加の部品を用いたりすることなく、ガイドリブを設けることができ、余計なコストや工数をかけずに軸流ファンに吸い込まれる空気流の流速分布を均一化し、ファン騒音を低減することができる。
さらに、本発明の車両用熱交換モジュールは、上述のいずれかの車両用熱交換モジュールにおいて、前記ガイドリブは、前記ファンシュラウドの補強用リブを兼ねた構成とされていることを特徴とする。
本発明によれば、ガイドリブが、ファンシュラウドの補強用リブを兼ねた構成とされているため、ファンシュラウドの外面側等に剛性確保のために設けられている補強リブをガイドリブの兼用化によって省略することが可能となる。これによって、ファンシュラウドの外面側から外方に突出する補強リブを無くし、熱交換モジュールの狭いエンジンルーム内での設置を容易化することができる。
さらに、本発明の車両用熱交換モジュールは、上述のいずれかの車両用熱交換モジュールにおいて、前記ガイドリブは、前記軸流ファンに吸い込まれる空気流に対して、前記軸流ファンの回転方向に対向する方向への旋回流が与えられるように湾曲されていることを特徴とする。
本発明によれば、ガイドリブが、軸流ファンに吸い込まれる空気流に対して、軸流ファンの回転方向に対向する方向への旋回流が与えられるように湾曲されているため、ガイドリブにより軸流ファンに吸い込まれる空気流の流速分布を均一化しながら、その湾曲部により空気流に対して軸流ファンの回転方向と対向する方向への旋回流を与えることができる。これによって、軸流ファンの吸込み効率を高めることができ、その結果、同一風量対比では、ファン回転数を低下させることが可能となり、ファン騒音を一段と低減することができる。
さらに、本発明の車両用熱交換モジュールは、上述のいずれかの車両用熱交換モジュールにおいて、前記環状開口および前記軸流ファンは、前記熱交換器の中心部から偏心して設けられ、前記ガイドリブには、前記環状開口および前記軸流ファンが偏心して設けられることによる空気流の流量アンバランスを是正する貫通穴が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、環状開口および軸流ファンが、熱交換器の中心部から偏心して設けられ、ガイドリブに、環状開口および軸流ファンが偏心して設けられることによる空気流の流量アンバランスを是正する貫通穴が設けられているため、エンジンルーム内の過密化で軸流ファンを熱交換器の中心部に配置することが困難となり、ファンシュラウドの環状開口および軸流ファンが熱交換器の中心部から偏心して設けられている場合であっても、特定のガイドリブ間の空気流量が多くなってその吸込みエリアの静圧が上昇すると、ガイドリブに設けられている貫通穴を介して隣接するガイドリブ間の吸込みエリアにその一部が配分されるようになる。これによって、軸流ファンが偏心されることによる流量アンバランスの影響を低減することができ、軸流ファンが熱交換器に対して偏心されている仕様の熱交換モジュールにも有効に適用することができるようになる。
さらに、本発明の車両用熱交換モジュールは、上述のいずれかの車両用熱交換モジュールにおいて、前記環状開口および前記軸流ファンは、前記熱交換器の中心部から偏心して設けられ、前記ガイドリブは、前記環状開口および前記軸流ファンが偏心して設けられることによって空気流の流量が多くなる前記吸込みエリア側に張り出させて設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、環状開口および軸流ファンが、熱交換器の中心部から偏心して設けられ、ガイドリブが、環状開口および軸流ファンが偏心して設けられることによって空気流の流量が多くなる吸込みエリア側に張り出させて設けられているため、エンジンルーム内の過密化で軸流ファンを熱交換器の中心部に配置することが困難となり、ファンシュラウドの環状開口および軸流ファンが熱交換器の中心部から偏心して設けられている場合であっても、空気流の流量が多くなる(面積が大きくなる)吸込みエリア側にガイドリブを張り出させることにより、当該吸込みエリアの空気流量を少なくし、それに隣接する吸込みエリアの空気流量を多くすることで、ガイドリブ間の複数の吸込みエリアに流入する空気流の流量バランスを調整することができる。これによって、軸流ファンが偏心されることによる流量アンバランスの影響を低減することができ、軸流ファンが熱交換器に対して偏心されている仕様の熱交換モジュールにも有効に適用することができるようになる。
さらに、本発明の車両用熱交換モジュールは、上述のいずれかの車両用熱交換モジュールにおいて、前記熱交換器は、車両に搭載されているエンジン用のラジエータおよび/または空調装置用のコンデンサとされていることを特徴とする。
本発明によれば、熱交換器が、車両に搭載されているエンジン用のラジエータおよび/または空調装置用のコンデンサとされているため、熱交換器がエンジン用のラジエータとされている車両用熱交換モジュールまたは熱交換器が空調装置用のコンデンサとされている車両用熱交換モジュールもしくは熱交換器としてコンデンサおよびラジエータが前後に配設されている車両用熱交換モジュール(CRFM)のいずれにおいても、軸流ファンに吸い込まれる空気流の周方向の流速分布を、環状開口の周縁からファンシュラウドの外周辺へと延びるように設けられている複数のガイドリブにより均一化し、軸流ファンへと吸い込ませることができる。従って、軸流ファンの翼面上での圧力分布の変動を低減し、ファン騒音を低下させることができる。
本発明によると、軸流ファンに吸い込まれる空気流の周方向の流速分布を、環状開口の周縁からファンシュラウドの外周辺へと延長されるように設けられている複数のガイドリブによって均一化し、軸流ファンへと吸い込ませることができるため、軸流ファンの翼面上での圧力分布の変動を低減し、ファン騒音を低下させることができる。
本発明の第1実施形態に係る車両用熱交換モジュールの縦断面図である。 図1に示す車両用熱交換モジュールのa−a断面相当図である。 図1に示す車両用熱交換モジュールにおける通過風速の均一化を表すグラフ(A)とその通過風速および角度位置を示す表示図(B)である。 本発明の第2実施形態に係る車両用熱交換モジュールの図1におけるa−a断面相当図である。 本発明の第3実施形態に係る車両用熱交換モジュールの図1におけるa−a断面相当図である。 本発明の第4実施形態に係る車両用熱交換モジュールの図1におけるa−a断面相当図である。
以下に、本発明にかかる実施形態について、図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について、図1ないし図3を用いて説明する。
図1には、本発明の第1実施形態に係る車両用熱交換モジュール1の縦断面図が示されている。ここでの車両用熱交換モジュール1は、空調装置用のコンデンサ2とエンジン用のラジエータ3とが前後に配設されている、CRFMと称される車両用熱交換モジュール1とされている。
コンデンサ(熱交換器)2は、車両用空調装置の冷凍サイクルを構成し、冷媒と空気とを熱交換させて冷媒を凝縮するためのもので、横長長方形状の熱交換器が用いられる。また、ラジエータ(熱交換器)3は、車両走行用エンジンの冷却水系路に設けられ、エンジン冷却水と空気とを熱交換させてエンジン冷却水を冷却するためのもので、コンデンサ2と略同形状の熱交換器が用いられる。このコンデンサ2およびラジエータ3は、空気の流通方向に対しコンデンサ2を上流側に配置して前後に配設されている。
上記コンデンサ2およびラジエータ3の全周を取り囲むように、その下流側に軸流ファン6に対して空気流を導風するファンシュラウド4が設けられている。ファンシュラウド4は、樹脂製で射出成形等によって一体成形されるもので、図2に示されるように、断面がコンデンサ2およびラジエータ3と相似の横長長方形状とされており、その中心部に環状(ベルマウス状)の開口5が設けられている。この環状開口5内には、プロペラファン等からなる軸流ファン6が図示省略の支持ステーを介して設置されている。軸流ファン6には、そのハブ内に薄型電動モータが一体に設けられたものが用いられる。
ファンシュラウド4のラジエータ3に対向する内面側には、図2に示されるように、複数のガイドリブ7が一体成形により設けられている。ガイドリブ7は、軸流ファン6の中心Φとファンシュラウド4の外周辺上の複数の代表点Oとを結ぶ線分が環状開口5の周縁となす交点Cからファンシュラウド4の外周辺まで延長されて設けられている。なお、ファンシュラウド4の外周辺上の複数の代表点Oは、代表点Oを8点とした場合、例えばファンシュラウド4の4つの頂点と、軸流ファン6の中心Φを通る垂直線および水平線とファンシュラウド4の各辺との4つの交点の計8点とすることができる。
ガイドリブ7は、上記線分が環状開口5の周縁となす交点Cからファンシュラウド4の外周辺へと延長されるように設けられる際、複数のガイドリブ7によって仕切られる複数の吸込みエリア8から軸流ファン6、すなわち環状開口5に吸い込まれる空気流の周方向の流速分布が均一化されるように設けられる。つまり、ガイドリブ7は、全てが代表点Oに向って破線のように放射状に設けられるのではなく、空気流の流量が比較的少なくなる長辺の両サイド側に位置する吸込みエリア8Aからの流量が多くなるように一部のガイドリブ7の設置角度を調整し、環状開口5の入り口部での空気流の周方向の流速分布が均一化されるようにしている。
なお、吸込みエリア8を流れる空気流の流量は、上流側に設けられるコンデンサ2およびラジエータ3の構成によって決まるので、使用されるコンデンサ2およびラジエータ3毎に流量計算をし、環状開口5の入り口部での流速分布が一様となるように複数のガイドリブ7の設置角度等を設計すればよい。また、ガイドリブ7は、ファンシュラウド4の剛性を確保するため、厚めのガイドリブ7とすることによって、ファンシュラウド4に対する補強リブを兼ねた構成としてもよい。
以上に説明の構成により、本実施形態によると、以下の作用効果を奏する。
軸流ファン6が回転されることにより、コンデンサ2およびラジエータ3を通して空気が流通され、コンデンサ2において冷媒、ラジエータ3においてエンジン冷却水がそれぞれ空気との熱交換によって冷却される。コンデンサ2およびラジエータ3を通過した空気は、ファンシュラウド4の内面側に導かれ、該ファンシュラウド4を介して環状開口5内に設けられている軸流ファン6へと導風される。この空気流は軸流ファン6に吸い込まれた後、その回転によって下流側へと排出される。
この際、軸流ファン6に吸い込まれる空気流の周方向における流速分布にバラツキがあると、一次成分のファン騒音が悪化してしまうが、本実施形態では、ファンシュラウド4の内面側に、環状開口5の周縁からファンシュラウド4の外周辺へと延びる複数のガイドリブ7を設け、このガイドリブ7によって、複数の吸込みエリア8から軸流ファン6に吸い込まれる空気流の環状開口5の入り口部での周方向の流速分布を均一化するようにしている。
つまり、コンデンサ2およびラジエータ3を通過してファンシュラウド4の内面側の断面が矩形状をなす吸込みエリアに流通された空気流は、環状開口5内に設けられている軸流ファン6に吸い込まれることから周方向に不均一な流速分布を伴う縮流となるが、上記の如く、軸流ファン6の中心Φとファンシュラウド4の外周辺上の複数の代表点Oとを結ぶ線分が環状開口5の周縁となす交点Cからファンシュラウド4の外周辺へと延びるガイドリブ7を設けているため、このガイドリブ7を介して軸流ファン6に吸い込まれる空気流の周方向の流速分布を均一化し、軸流ファン6へと吸い込ませることが可能となる。
従って、軸流ファン6の翼面上での圧力分布の変動を低減し、一次成分のファン騒音を低下させることができる。図3には、ガイドリブ7の有無による流速分布の比較図が示されている。図中の破線がガイドリブ7無しの場合の流速分布、実線がガイドリブ7有りの場合の流速分布を示している。なお、図3(A)の縦軸の通過風速は、図3(B)に示されるように、環状開口5の入り口部付近での風速、横軸の角度θは、軸流ファン中心Φから上方に延びる垂直線からの角度(左右対称のため、180°の範囲が示されている)を示している。この図3からも、軸流ファン6に吸い込まれる空気流の周方向の流速分布が均一化されていることが理解でき、上記効果を期待することができる。
また、本実施形態によれば、ガイドリブ7を樹脂製のファンシュラウド4に対して射出成形等により一体に成形するようにしているため、加工工数を増やしたり、追加部品を用いたりすることなく、ガイドリブ7を設置することができる。従って、余計なコストや工数をかけずに軸流ファン6に吸い込まれる空気流の流速分布を均一化し、ファン騒音を低減することができる。更に、ガイドリブ7をファンシュラウド4の補強用リブを兼ねた構成とすることにより、ファンシュラウド4の外面側等に剛性確保のために設けられていた補強リブを無くすることが可能となる。このため、ファンシュラウド4の外面側から外方に突出する補強リブを無くし、熱交換モジュール1の狭いエンジンルーム内での設置を容易化することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について、図4を用いて説明する。
本実施形態は、上記した第1実施形態に対して、ガイドリブ7Aを湾曲させている点が異なっている。その他の点については、第1実施形態と同様であるので説明は省略する。
本実施形態では、ガイドリブ7Aを、図4に示されるように、湾曲させ、軸流ファン6に吸い込まれる空気流に対して、軸流ファン6の回転方向Nに対向する方向への旋回流が与えられる構成としている。
上記ガイドリブ7Aの設置に際して、ガイドリブ7Aの環状開口5上におけるリブ角度は、環状開口5上の交点Cにおける円の接線とガイドリブ7Aのなす角度が一定となるように設定されている。なお、ガイドリブ7Aの湾曲方向は、空気の流れ方向が軸流ファン6の回転方向Nに対して逆方向となるように湾曲されることは云うまでもない。また、ガイドリブ7Aの湾曲は、単調変化の曲線でもよいし、折れ線であってもよい。更に、この湾曲したガイドリブ7Aは、ガイドリブ7A間の複数の吸込みエリア8を通過する空気流の流量比が、ガイドリブ7が直線状に設けられている第1実施形態の場合と同じ流量比となるように設定されることはもちろんである。
このように、ガイドリブ7Aを、軸流ファン6に吸い込まれる空気流に対して、軸流ファン6の回転方向Nに対向する方向への旋回流が与えられるように湾曲された構成とすることによって、ガイドリブ7Aにより軸流ファン6に吸い込まれる空気流の流速分布を均一化しながら、湾曲部によって空気流に軸流ファン6の回転方向Nと対向するカウンター方向への旋回流を与えることができるため、軸流ファン6の吸込み効率を高めることができる。その結果、同一風量対比では、ファン回転数を低下させることが可能となり、ファン騒音を一段と低減することができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について、図5を用いて説明する。
本実施形態は、上記した第1実施形態に対して、ガイドリブ7Bに適宜数の貫通穴9を設けた構成としている点が異なる。その他の点については、第1実施形態と同様であるので説明は省略する。
本実施形態では、ファンシュラウド4に設けられる環状開口5および該環状開口5内に設置される軸流ファン6が、コンデンサ2およびラジエータ3の中心部から偏心した位置に設けられている。かかる構成は、エンジンルーム内が過密化し、軸流ファン6をコンデンサ2やラジエータ3の中心部に配置することが困難となった場合に採用されている。
このように、軸流ファン6が偏心して設けられることにより、ガイドリブ7B間の複数の吸込みエリア8を流れる空気流の流量バランスがくずれることになるが、その影響を低減するため、本実施形態では、図5に示されるように、ガイドリブ7Bに空気流が通過可能な貫通穴9をガイドリブ7Bの延長方向に沿って適宜数設けた構成としている。
上記のように、ガイドリブ7Bに適宜数の貫通穴9を設けることにより、特定のガイドリブ7B間の空気流量が多くなってその吸込みエリア8の静圧が上昇すると、ガイドリブ7Bに設けられている貫通穴9を介して隣接するガイドリブ7B間の吸込みエリア8にその一部が配分されるようになる。このため、軸流ファン6が偏心して設けられることによる流量アンバランスの影響を低減することができる。従って、軸流ファン6がコンデンサ2やラジエータ3に対して偏心されている仕様の熱交換モジュール1に対しても有効に適用することができるようになる。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態について、図6を用いて説明する。
本実施形態は、上記した第3実施形態と同様、軸流ファン6が偏心されている仕様の熱交換モジュール1にかかるものであるが、ガイドリブ7Cの構成が異なっている。その他の点については、第1および第3実施形態と同様であるので説明は省略する。
本実施形態では、複数のガイドリブ7Cの一部を、ファンシュラウド4の環状開口5および軸流ファン6がコンデンサ2およびラジエータ3の中心部から偏心して設けられることによって空気流の流量が多くなる(面積が大きくなる)吸込みエリア8B側に張り出させるように設けている。
つまり、環状開口5および軸流ファン6がコンデンサ2およびラジエータ3の中心部から偏心されることにより、ガイドリブ7Cによって仕切られる複数の吸込みエリア8の面積が著しくアンバランス化する場合がある。この場合、空気流の流量バランスがくずれるので、図6に示されるように、例えば軸流ファン6の中心Φを通る垂直線方向のガイドリブ7Cを空気流の流量が多くなる(面積が大きくなる)吸込みエリア8B側に張り出させて設けた構成としている。
上記のように、軸流ファン6が偏心して設けられることにより空気流の流量が多くなる(面積が大きくなる)吸込みエリア8B側にガイドリブ7Cを張り出させて設け、当該吸込みエリア8Bの空気流量を少なくし、隣接する吸込みエリア8の空気流量を多くすることによって、ガイドリブ7C間の複数の吸込みエリア8に流入する空気流の流量バランスを調整することができる。従って、かかる構成によっても、軸流ファン6が偏心して設けられることによる流量アンバランスの影響を低減することができ、軸流ファン6がコンデンサ2やラジエータ3に対して偏心されている仕様の熱交換モジュール1に対しても有効に適用することができるようになる。
なお、本発明は、上記実施形態にかかる発明に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、適宜変形が可能である。例えば、上記実施形態では、熱交換器として空調装置用のコンデンサ2とエンジン用のラジエータ3とが前後に設けられている所謂CRFMについて説明したが、コンデンサ2またはラジエータ3のいずれか一方を備えた車両用熱交換モジュールに対しても同様に適用できることは云うまでもない。また、軸流ファン6もプロペラファンのみに限定されないことはもちろんである。
1 車両用熱交換モジュール
2 コンデンサ(熱交換器)
3 ラジエータ(熱交換器)
4 ファンシュラウド
5 環状開口
6 軸流ファン
7,7A,7B,7C ガイドリブ
8,8A,8B 吸込みエリア
9 貫通穴
Φ 軸流ファン中心
O 代表点
C 交点
N 軸流ファンの回転方向

Claims (8)

  1. 矩形状の熱交換器と、該熱交換器を取り囲んでその下流側に設けられている環状開口を有するファンシュラウドと、該ファンシュラウドの前記環状開口内に設けられている軸流ファンとを備えている車両用熱交換モジュールにおいて、
    前記ファンシュラウドの前記熱交換器と対向する内面側に、前記環状開口の周縁から前記ファンシュラウドの外周辺へと延び、それによって仕切られる複数の吸込みエリアから前記軸流ファンに吸い込まれる空気流の周方向の流速分布を均一化する複数のガイドリブが設けられていることを特徴とする車両用熱交換モジュール。
  2. 前記ガイドリブは、前記軸流ファン中心と前記ファンシュラウドの外周辺上の複数の代表点とを結ぶ線分が前記環状開口の周縁となす交点から前記ファンシュラウドの外周辺へと延長されるように設けられていることを特徴とする請求項1に記載の車両用熱交換モジュール。
  3. 前記ガイドリブは、前記ファンシュラウドと一体に成形されていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用熱交換モジュール。
  4. 前記ガイドリブは、前記ファンシュラウドの補強用リブを兼ねた構成とされていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の車両用熱交換モジュール。
  5. 前記ガイドリブは、前記軸流ファンに吸い込まれる空気流に対して、前記軸流ファンの回転方向に対向する方向への旋回流が与えられるように湾曲されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の車両用熱交換モジュール。
  6. 前記環状開口および前記軸流ファンは、前記熱交換器の中心部から偏心して設けられ、前記ガイドリブには、前記環状開口および前記軸流ファンが偏心して設けられることによる空気流の流量アンバランスを是正する貫通穴が設けられていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の車両用熱交換モジュール。
  7. 前記環状開口および前記軸流ファンは、前記熱交換器の中心部から偏心して設けられ、前記ガイドリブは、前記環状開口および前記軸流ファンが偏心して設けられることによって空気流の流量が多くなる前記吸込みエリア側に張り出させて設けられていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の車両用熱交換モジュール。
  8. 前記熱交換器は、車両に搭載されているエンジン用のラジエータおよび/または空調装置用のコンデンサとされていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の車両用熱交換モジュール。
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