JP2016210878A - 改質アスファルト組成物、及び改質アスファルト混合物、並びにこれらの製造方法 - Google Patents

改質アスファルト組成物、及び改質アスファルト混合物、並びにこれらの製造方法 Download PDF

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隆行 城本
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滋夫 中島
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Yoshifumi Araki
祥文 荒木
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Abstract

【課題】耐流動性、耐骨材剥離性、相容性、及び高温貯蔵安定性(耐熱性)に優れる改質アスファルト組成物及び改質アスファルト混合物、並びにこれらの製造方法を提供すること。【解決手段】アスファルト(A)100質量部に対して、ブロック共重合体(B)0.5〜20質量部と、粘着付与樹脂、オイル、及び架橋剤からなる群から選択される少なくとも一つを含む添加剤(C)0.5〜20質量部と、を含有する、改質アスファルト組成物であって、上記ブロック共重合体(B)は、少なくとも、ビニル芳香族単量体単位と共役ジエン単量体単位とを含有し、上記ブロック共重合体(B)中に含まれるビニル芳香族単量体単位の含有量が33〜60質量%であり、上記ブロック共重合体(B)の動的粘弾性測定による損失正接(tanδ)のピーク温度が−50℃以上−5℃以下である、改質アスファルト組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、改質アスファルト組成物、及び改質アスファルト混合物、並びにこれらの製造方法に関する。
アスファルト組成物は、道路舗装、遮音シート、アスファルトルーフィング等の用途に広く利用されている。このようなアスファルト組成物としては、用途に応じた性能を付加するために種々のポリマーを含有する、改質アスファルト組成物が挙げられる。改質アスファルト組成物は、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、ゴムラテックス、又は共役ジエンとビニル芳香族炭化水素とからなるブロック共重合体等を含有することがある。
また、アスファルト組成物に、オイルを添加したり、硫黄や過酸化物等の架橋剤を添加して架橋を行うことがある。
例えば、特許文献1には、特定の針入度を有するビチューメン、スチレンと共役ジエンとのブロック共重合体、及び硫黄を含むビチューメン・重合体組成物が記載されている。
特許文献2には、アスファルト、スチレンと共役ジエンとのブロックコポリマー、硫黄元素などの加硫剤、及び特定の硫黄含有加硫促進剤を含むアスファルト・ポリマー組成物が開示されている。
特許文献3には、特定の構造を有する共役ジエンとビニル芳香族炭化水素とからなる共重合体を含むアスファルト組成物が記載されている。
また、特許文献4には、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンとからなるブロック共重合体に水素を添加した水添ブロック共重合体を含有するアスファルト組成物が記載されている。
特公昭57−24385号公報 特開平3−501035号公報 米国特許出願公開第2003/0149140号明細書 特開2003−238813号公報
近年、道路通行車両の増大、あるいは車両の高速化といった事情に伴い、軟化点がより高く、弾性率等の機械的強度に優れることに加え、耐流動性、耐骨材剥離性に優れる改質アスファルト組成物がますます求められている。そこで、本願発明者らは、改質アスファルト組成物の耐流動性、及び耐骨材剥離性の改良を図る試みを行った。また、本願発明者らは、生産性向上の観点から、改質アスファルト組成物の高温貯蔵安定性(以下、単に「耐熱性」ともいう)、及びアスファルトとポリマーとの溶解性(以下、単に「相容性」ともいう)を改良する試みを行った。
しかしながら、本願発明者らの検討の結果、特許文献1及び2に開示されているような改質アスファルト組成物では、未だ高温貯蔵安定性(耐熱性)について、満足できる結果が得られず、また、相容性についてもさらなる改良の余地があることが分かった。
また、特許文献3に開示されているような改質アスファルト組成物では、軟化点(耐流動性)、高温貯蔵安定性(耐熱性)の特性バランスにおいて不十分であることが分かった。
さらに、特許文献4に開示されているような改質アスファルト組成物では、ビニル芳香族化合物の含有量が多いため、高温貯蔵安定性(耐熱性)が優れるものの、軟化点(耐流動性)において十分な特性が得られず、道路舗装用として用いることが困難であることが分かった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、耐流動性、耐骨材剥離性、相容性、及び高温貯蔵安定性(耐熱性)に優れる改質アスファルト組成物及び改質アスファルト混合物、並びにこれらの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討を行った結果、アスファルトに、特定の構造を有するブロック共重合体と、種々の特定の添加剤を組み合わせることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の通りである。
〔1〕
アスファルト(A)100質量部に対して、
ブロック共重合体(B)0.5〜20質量部と、
粘着付与樹脂、オイル、及び架橋剤からなる群から選択される少なくとも一つを含む添加剤(C)0.5〜20質量部と、
を含有する、改質アスファルト組成物であって、
上記ブロック共重合体(B)は、少なくとも、ビニル芳香族単量体単位と共役ジエン単量体単位とを含有し、
上記ブロック共重合体(B)中に含まれるビニル芳香族単量体単位の含有量が33〜60質量%であり、上記ブロック共重合体(B)の動的粘弾性測定による損失正接(tanδ)のピーク温度が−50℃以上−5℃以下である、改質アスファルト組成物。
〔2〕
上記ブロック共重合体(B)中の共役ジエン単量体単位中の二重結合の水素添加率が95mol%以下である、項目1に記載の改質アスファルト組成物。
〔3〕
上記ブロック共重合体(B)中の共役ジエン単量体単位中の二重結合の水素添加率が10mol%〜90mol%である、項目1に記載の改質アスファルト組成物。
〔4〕
上記ブロック共重合体(B)の含有量が2〜15重量部であることを特徴とする、項目1〜3のいずれか一項に記載の改質アスファルト組成物。
〔5〕
上記添加剤(C)の含有量が2〜15質量部であることを特徴とする、項目1〜4のいずれか一項に記載の改質アスファルト組成物。
〔6〕
上記ブロック共重合体(B)が、水酸基、酸無水物基、エポキシ基、アミノ基、アミド基、シラノール基、及びアルコキシシラン基からなる群から選択される少なくとも一つの官能基を有する、項目1〜5のいずれか一項に記載の改質アスファルト組成物。
〔7〕
少なくとも、項目1〜6のいずれか一項に記載の改質アスファルト組成物と、骨材とを含有する、改質アスファルト混合物。
〔8〕
アスファルト(A)100質量部に対して、
ブロック共重合体(B)0.5〜20質量部と、
粘着付与樹脂、オイル、及び架橋剤からなる群から選択される少なくとも一つを含む添加剤(C)0.5〜20質量部と、
を混合することを含む、改質アスファルト組成物の製造方法であって、
上記ブロック共重合体(B)は、少なくとも、ビニル芳香族単量体単位と共役ジエン単量体単位とを含有し、
上記ブロック共重合体(B)中に含まれるビニル芳香族単量体単位の含有量が33〜60質量%であり、上記ブロック共重合体(B)の動的粘弾性測定による損失正接(tanδ)のピーク温度が−50℃以上−5℃以下である、改質アスファルト組成物の製造方法。
〔9〕
少なくとも、項目1〜6のいずれか一項に記載の改質アスファルト組成物と、骨材とを混合することを含む、改質アスファルト混合物の製造方法。
本発明によれば、耐流動性、耐骨材剥離性、相容性、及び高温貯蔵安定性(耐熱性)に優れる改質アスファルト組成物及び改質アスファルト混合物、並びにこれらの製造方法を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という)について、詳細に説明する。本発明は以下の本実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施できる。
《アスファルト組成物》
本実施形態の改質アスファルト組成物は、アスファルト(A)100質量部に対して、ブロック共重合体(B)0.5〜20質量部と、粘着付与樹脂、オイル、及び架橋剤からなる群から選択される少なくとも一つを含む添加剤(C)0.5〜20質量部を含有し、上記ブロック共重合体(B)は、少なくとも、ビニル芳香族単量体単位と共役ジエン単量体単位とを含有し、上記ブロック共重合体(B)中に含まれるビニル芳香族単量体単位の含有量が33〜60質量%であり、上記ブロック共重合体(B)の動的粘弾性測定による損失正接(tanδ)のピーク温度が−50℃以上−5℃以下である。
〈アスファルト(A)〉
アスファルトとしては、特に限定されないが、例えば、石油精製の際の副産物(石油アスファルト)、又は天然の産出物(天然アスファルト)として得られるもの、もしくはこれらと石油類を混合したもの等が挙げられる。アスファルトの主成分は瀝青(ビチューメン)と呼ばれるものが一般的である。
アスファルトとしては、特に限定されないが、例えば、ストレートアスファルト、セミブローンアスファルト、ブローンアスファルト、溶剤脱瀝アスファルト、タール、ピッチ、オイルを添加したカットバックアスファルト、アスファルト乳剤等が挙げられる。入手性の観点から、アスファルトは、ストレートアスファルトであることが好ましい。これらは単独で使用しても、混合して使用してもよい。また、各種アスファルトに石油系溶剤抽出油、アロマ系炭化水素系プロセスオイルあるいはエキストラクト等の芳香族系重質鉱油等を添加してもよい。
アスファルトは、針入度(JIS−K2207によって測定)が30以上300以下であることが好ましく、より好ましくは50以上250以下、さらに好ましくは60以上200以下である。
〈ブロック共重合体(B)〉
本実施形態の改質アスファルト組成物は、少なくとも、アスファルト(A)100質量部に対して、ブロック共重合体(B)0.5〜20質量部を含有する。ブロック共重合体(B)は、少なくともビニル芳香族単量体単位と共役ジエン単量体単位とを含有し、上記ブロック共重合体(B)中に含まれるビニル芳香族単量体単位の含有量が33〜60質量%であり、上記ブロック共重合体(B)の動的粘弾性測定による損失正接(tanδ)のピーク温度が−50℃以上−5℃以下である。
本願明細書において、ブロック共重合体を構成する構成単位のことを「〜単量体単位」といい、重合体の材料として記載する場合は「単位」を省略し、単に「〜単量体」と記載する。また、本願明細書において、「主体とする」とは、ブロック中、所定の単量体単位の含有率が70質量%以上であることをいう。ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロックは、所定の単量体単位の含有率が70質量%以上であればよく、好ましくは80質量%、更に好ましくは90質量%以上である。また、本願明細書において、「共役ジエン単量体」は、水素添加された共役ジエン単量体も包含する。
本実施形態において、改質アスファルト組成物は、アスファルト(A)100質量部に対して、ブロック共重合体(B)0.5〜20質量部を含有する。アスファルト(A)100質量部に対するブロック共重合体(B)の含有量の下限値は、改質アスファルト混合物の耐流動性、耐骨材剥離性の点で、0.5質量部以上であればよく、1質量部以上が好ましく、2質量部以上がより好ましい。また、アスファルト(A)100質量部に対するブロック共重合体(B)の含有量の上限値は、アスファルト組成物の相容性の点で、20質量部以下であればよく、18質量部以下が好ましく、16質量部以下がより好ましい。
道路用途では、アスファルト組成物中のブロック共重合体(B)の添加量は10質部以下であることが一般的である。防水シート用途では、アスファルト組成物中のブロック共重合体(B)の添加量は10質量部以上であることが一般的である。
本実施形態において、ブロック共重合体(B)は、少なくとも、ビニル芳香族単量体単位と共役ジエン単量体単位とを含有する。アスファルトとの高い相容性の点で、ブロック共重合体(B)は、少なくとも、ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロック(a)と、ビニル芳香族単量体単位と共役ジエン単量体単位とを主体とする共重合体ブロック(b)とを含有することが好ましい。
ブロック共重合体(B)は、下記の式(i)〜(vi)からなる群より選ばれる少なくとも一つのブロック共重合体を含有することが好ましい。
(a−b)n ・・・(i)
b−(a−b)n ・・・(ii)
a−(b−a)n ・・・(iii)
a−(b−a)n−X ・・・(iv)
[(a−b)k]m−X ・・・(v)
[(a−b)k−a]m−X ・・・(vi)
上記式(i)〜(vi)中、(a)は、ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロックを表し、(b)は、ビニル芳香族単量体単位と共役ジエン単量体単位とを主体とする共重合体ブロックを表し、Xは、カップリング剤の残基、又は多官能有機リチウム等の重合開始剤の残基を表し、m、n及びkは、1以上の整数を表し、好ましくは1〜5の整数を表す。ブロック共重合体中に重合体ブロックa及びbが複数存在している場合には、各々の分子量や組成等の構造は同一であってもよいし、異なっていてもよい。ブロック共重合体は、Xがカップリング剤の残基であるカップリング体と、Xを有しない又はXが重合開始剤の残基である非カップリング体との混合物であってもよい。各ブロックの境界や最端部は必ずしも明瞭に区別される必要はない。
共役ジエン単量体単位の二重結合は、水素添加されていても、されていなくても良い。ブロック共重合体(B)は、改質アスファルトの相容性の点で、共役ジエン単量体単位中の二重結合の水素添加率の上限値が95mol%以下であることが好ましく、例えば89mol%以下、80mol%以下、70mol%以下とすることができる。また、改質アスファルト組成物の高温貯蔵安定性(耐熱性)、改質アスファルト混合物の耐流動性の点で、共役ジエン単量体単位中の二重結合の水素添加率の下限値は、0mol%超であることが好ましく、例えば1mol%以上、10mol%以上、30mol%以上、又は45mol%以上とすることができる。共役ジエン単量体単位中の二重結合の水素添加率の範囲は、例えば0mol%超〜95mol%、1mol%〜90mol%、10mol%〜90mol%、30mol%〜80mol%、30mol%〜70mol%、45mol%〜80mol%、又は45mol%〜70mol%とすることができる。
ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロック(a)中や、ビニル芳香族単量体単と共役ジエン単量体単位とを主体とする共重合体ブロック(b)中のビニル芳香族単量体単位の分布は、特に限定されず、均一に分布していても、テーパー状、階段状、凸状、あるいは凹状に分布していてもよい。また、重合体ブロック中に、結晶部が存在していてもよい。
本実施形態において、ブロック共重合体(B)中に含まれるビニル芳香族単量体単位の含有量は、33〜60質量%である。改質アスファルト組成物の優れた相容性や、高い軟化点、改質アスファルト組成物の高温貯蔵安定性、改質アスファルト組成物と骨材との混合物にした時の骨材の高い耐骨材剥離性の点で、ブロック共重合体(B)中のビニル芳香族単量体単位の含有量の下限値は、33質量%以上であればよく、35質量%以上が好ましく、40質量%以上がより好ましく、42質量%以上がさらに好ましい。また、ブロック共重合体(B)中のビニル芳香族単量体単位の含有量の上限値は、アスファルト組成物の相容性、アスファルト組成物の低い粘度、アスファルト組成物の柔軟性の点で、60質量%以下であればよく、50質量%以下が好ましく、45質量%以下がより好ましく、44質量%以下がさらに好ましい。
ブロック共重合体(B)中のビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロック(a)の含有量の下限値は、改質アスファルト組成物の高い軟化点の点で、10質量%以上が好ましく、15質量%以上がより好ましく、17質量%以上がさらに好ましい。また、ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロック(a)の含有量の上限値は、アスファルトとの高い相容性、改質アスファルト組成物の柔軟性の点で、40質量%以下が好ましく、35質量%以下がより好ましく、28質量%以下がさらに好ましく、25質量%以下が最も好ましい。
本実施形態において、ブロック共重合体(B)の動的粘弾性測定による損失正接(tanδ)のピーク温度の下限値は、アスファルトとの高い相容性、改質アスファルトの短い製造時間の点で、−50℃以上であればよく、−40℃以上が好ましく、−35℃以上がさらに好ましい。また、改質アスファルトの短い製造時間、改質アスファルト組成物の柔軟性の点で、損失正接(tanδ)のピーク温度の上限値は、−5℃以下であればよく、−10℃以下がより好ましく、−15℃以下がさらに好ましく、−25℃以下が最も好ましい。
ブロック共重合体(B)の動的粘弾性測定による−50℃以上−5℃以下の範囲における損失正接(tanδ)のピーク高さは、改質アスファルトの短い製造時間、改質アスファルトの高温貯蔵安定性の点で、0.7以上が好ましく、0.8以上1.8以下がより好ましく、0.9以上1.7以下がさらに好ましく、1.0以上1.5以下の範囲が最も好ましい。
本実施形態に用いるブロック共重合体(B)は、アスファルト組成物の相容性、改質アスファルト組成物の高温貯蔵安定性、改質アスファルト組成物や改質アスファルト混合物の機械物性の点で、ブロック共重合体が、水酸基、酸無水物基、エポキシ基、アミノ基、アミド基、シラノール基、及びアルコキシシラン基からなる群から選択される少なくとも一つの官能基を有することが好ましい。この中でも、ブロック共重合体が、アミノ基、及びアミド基からなる群から選択される少なくとも一つの官能基を有することがより好ましく、アミノ基を有することがさらに好ましい。ブロック共重合体は、その分子1molに対して、アミノ基、及びアミド基からなる群から選択される少なくとも一つの官能基を2mol以上含有することがより好ましい。
ブロック共重合体(B)のメルトフローレート(MFR、200℃、5kgf)の下限値は、改質アスファルト組成物の短い製造時間の点で、0.1g/10分以上が好ましく、1g/10分以上がより好ましく、2g/10分以上がさらに好ましい。また、ブロック共重合体(B)のメルトフローレート(MFR、200℃、5kgf)の上限値は、アスファルトに添加するポリマー添加量が少なくなることや、改質アスファルト組成物の引張後の回復性の点で、50g/10分以下が好ましく、10g/10分以下がさらに好ましい。
〈添加剤(C)〉
本実施形態の改質アスファルト組成物は、少なくとも、アスファルト(A)100質量部に対して、粘着付与樹脂、オイル、及び架橋剤からなる群から選択される少なくとも一つを含む添加剤(C)0.5〜20質量部を含有する。アスファルト(A)100質量部に対する添加剤(C)の含有量の下限値は、アスファルト混合物の耐流動性、耐骨材剥離性の点で、0.5質量部以上であればよく、1質量部以上が好ましく、2質量部以上がより好ましい。また、アスファルト(A)100質量部に対する添加剤(C)の含有量の上限値は、アスファルト組成物の相容性の点で、20質量部以下であればよく、18質量部以下が好ましく、16質量部以下がより好ましい。
改質アスファルト組成物の短い製造時間や、改質アスファルト組成物の相容性や、耐骨材剥離性の点で、添加剤(C)が粘着付与樹脂を含むことが好ましい。本願明細書において、「粘着付与樹脂」とは、改質アスファルト組成物に粘着性を付与することができる、数平均分子量100〜1万未満の樹脂(オリゴマー)をいう。粘着付与樹脂の数平均分子量は、後述する実施例に記載の数平均分子量の測定と同様の方法で測定することができる。
粘着付与樹脂としては、例えば、ロジン系樹脂、水添ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、クマロン系樹脂、フェノール系樹脂、テルペン−フェノール系樹脂、芳香族炭化水素樹脂、脂肪族炭化水素樹脂等が挙げられる。
粘着付与樹脂は、単独で使用してもよく、2種類以上組み合わせて使用してもよい。粘着付与樹脂の具体例としては、「ゴム・プラスチック配合薬品」(ラバーダイジェスト社編)に記載されたものが使用できる。改質アスファルト組成物の高い相容性や、耐骨材剥離性改良の点で、芳香族炭化水素樹脂、脂肪族炭化水素樹脂が好ましい。
改質アスファルト組成物の短い製造時間や、改質アスファルト組成物の相容性や、耐骨材剥離性の観点から、芳香族系炭化水素樹脂としては、例えばモノマー炭素数9(C9)系石油樹脂が挙げられ、脂肪族炭化水素樹脂としては、例えばモノマー炭素数5(C5)系石油樹脂が挙げられる。
本実施形態の改質アスファルト組成物中における粘着付与樹脂の含有量は、上述したブロック共重合体(B)を100質量部としたとき、0超〜200質量部であることが好ましく、3〜100質量部であることがより好ましい。上記範囲の含有量とすることにより、相容性と耐骨材剥離性の改良効果をより確実に得ることができる。
改質アスファルト組成物の低い粘度や、高い相容性を得る観点から、添加剤(C)はオイルを含むことが好ましい。オイルとしては、特に限定されないが、例えば、鉱物油系軟化剤又は合成樹脂系軟化剤のいずれも使用できる。鉱物油系軟化剤としては、一般に、パラフィン系オイル、ナフテン系オイル、芳香族系オイル等が挙げられる。
なお、一般的に、パラフィン系炭化水素の炭素原子数が、オイルに含まれる全炭素原子中の50%以上を占めるものが「パラフィン系オイル」と呼ばれ、ナフテン系炭化水素の炭素原子数が30〜45%のものが「ナフテン系オイル」と呼ばれ、また、芳香族系炭化水素の炭素原子数が35%以上を占めるものが「芳香族系オイル」と呼ばれている。
鉱物油系軟化剤を含有させることにより、本実施形態の改質アスファルト組成物において、施工性の改良が図られる。鉱物油系軟化剤としては、改質アスファルト組成物の低い粘度や、低温性能の観点から、パラフィン系オイルが好ましく、改質アスファルト組成物の低い粘度や、高い相容性の観点からは、ナフテン系オイルが好ましい。
また、合成樹脂系軟化剤としては、特に限定されないが、例えば、ポリブテン、低分子量ポリブタジエン等が好ましいものとして挙げられる。
本実施形態の改質アスファルト組成物中のオイルの含有量は、オイルのブリード抑制や、改質アスファルト組成物の実用上十分な機械強度を確保する観点から、上述したブロック共重合体(B)を100質量部としたとき、0超〜100質量部であることが好ましく、0超〜50質量部の範囲がより好ましく、2〜30質量部の範囲がさらに好ましい。
改質アスファルト組成物の高い軟化点、相容性、高温貯蔵安定性を改良する観点から、添加剤(C)は架橋剤を含むことが好ましい。架橋剤としては、特に限定されないが、例えば、硫黄、硫黄化合物、硫黄以外の無機加硫剤、オキシム類、ニトロソ化合物、ポリアミン、有機過酸化物、樹脂架橋剤、イソシアネート化合物、ポリリン酸、及び架橋助剤が挙げられる。
改質アスファルト組成物の高い軟化点、相容性、高温貯蔵安定性の点で、架橋剤としては、硫黄、硫黄化合物、ポリリン酸が好ましい。
改質アスファルト組成物中の架橋剤の添加量は、ポリマーとアスファルトとの高い相容性、及び改質アスファルト混合物の油付着時の高い耐質量損失や高い耐強度低下の点で、0.02質量%以上が好ましく、0.04質量%以上がより好ましく、0.06質量%以上がさらに好ましい。また、改質アスファルト組成物中の架橋剤の添加量は、高い針入度の改質アスファルト組成物を得るという点から、特表2013−520543号公報のように、約20〜60質量%を用いても良い。改質アスファルト組成物中の架橋剤の添加量は、高い針入度の改質アスファルト組成物を得る点や経済性の点で、1.0質量%以下が好ましく、0.4質量%以下がより好ましく、0.2質量%以下がさらに好ましい。
架橋剤を十分反応させる観点から、改質アスファルト組成物に架橋剤を添加した後の混合時間を20分以上にすることが好ましく、40分以上がより好ましく、60分以上がさらに好ましく、90分以上が最も好ましい。また、ポリマーの熱劣化抑制の点で、改質アスファルト組成物に架橋剤を添加した後の混合時間は、5時間以下が好ましく、3時間以内がより好ましい。
〈その他の成分〉
改質アスファルト組成物の高い相容性や、耐骨材剥離性を改良する観点から、改質アスファルト組成物は、ブロック共重合体(B)以外のゴム成分(以下、単に「ゴム成分」ともいう)を含有することが好ましい。
ゴム成分としては、特に限定されないが、例えば、天然ゴム、及び合成ゴムが挙げられる。合成ゴムとしては、例えばポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、変性スチレンブタジエンゴム(変性SBR)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン−ブチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SBBS)、エチレンプロピレン共重合体(EPDM)等のオレフィン系エラストマー;クロロプレンゴム、アクリルゴム、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)等が挙げられる。
ゴム成分としては、改質アスファルト組成物の高い相容性や、耐骨材剥離性を改良する点で、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、スチレン−ブタジン−スチレンブロック共重合体、エチレン酢酸ビニル共重合体が好ましく、ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体がより好ましい。
これらのゴム成分は官能基を有していても良い。これらのゴム成分は、単独で使用してもよく、2つ以上を組み合わせて使用しても良い。耐流動性を改良する点で、ゴム成分としては、オレフィン系エラストマー、又は官能基を有するオレフィン系エラストマーを使用することが好ましい。
ゴム成分が官能基を有する場合、官能基としては、水酸基、酸無水物基、エポキシ基、アミノ基、アミド基、シラノール基、及びアルコキシシラン基からなる群から選択される少なくとも一つの官能基を有することが好ましい。
本実施形態の改質アスファルト組成物中におけるゴム成分の含有量は、上述したブロック共重合体(B)を100質量部としたとき0.5〜400質量部であることが好ましく、0.5〜300質量部の範囲であることがより好ましく、1〜200質量部であることが更に好ましく、5〜150質量部であることが最も好ましい。上記範囲の含有量とすることにより、相容性と骨材剥離性の改良効果が確実に得られる。
改質アスファルト組成物の高い相容性や、耐骨材剥離性を改良する観点から、改質アスファルト組成物は、樹脂成分を含有することが好ましい。
樹脂成分としては、ポリエチレン(PE)、低密度ポリエチレン(低密度PE)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリアミド(PA)、ポリスチレン(PS)、アクリル樹脂、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、テフロン(登録商標)(PTFE)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)等の熱可塑性樹脂が挙げられる。
樹脂成分としては、改質アスファルト組成物の高い相容性や、耐骨材剥離性を改良する点で、ポリエチレン(PE)、低密度ポリエチレン(低密度PE)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリアミド(PA)がより好ましい。
これらの樹脂成分は官能基を有していても良い。これらの樹脂成分は、単独で使用してもよく、2つ以上を組み合わせて使用しても良い。
樹脂成分が官能基を有する場合、官能基としては、水酸基、酸無水物基、エポキシ基、アミノ基、アミド基、シラノール基、及びアルコキシシラン基からなる群から選択される少なくとも一つの官能基を有することが好ましい。
本実施形態の改質アスファルト組成物中における樹脂成分の含有量は、上述したブロック共重合体(B)を100質量部としたとき、0.5〜400質量部であることが好ましく、0.5〜300質量部であることがより好ましく、1〜200質量部であることが更に好ましく、5〜150質量部であることが最も好ましい。樹脂成分の含有量を上記範囲とすることにより、改質アスファルト組成物の相容性と耐骨材剥離性の改良効果がより確実に得られる。
改質アスファルト組成物の粘度を低下させる観点、及び改質アスファルト組成物の製造時間をより短縮する観点から、改質アスファルト製造時は発泡剤を含んでも良い。
発泡剤としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸アンモニウム、ジアゾアミノベンゼン、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)等が挙げられる。改質アスファルトとの相容性の点で、ジアゾアミノベンゼン、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)が好ましい。
改質アスファルト組成物中の発泡剤の添加量は、改質アスファルト組成物の低い粘度や短い製造時間の点で、0.1質量%が好ましく、0.3質量%以上がより好ましい。また、改質アスファルト組成物中の発泡剤の添加量は、経済性の点で、3質量%以下が好ましく。2質量%以下がより好ましく、1質量%以下がさらに好ましい。
改質アスファルト組成物は、熱可塑性樹脂やゴム状重合体の配合に一般的に用いられる他の添加剤を含んでもよい。他の添加剤としては、例えば、無機充填剤、滑剤、離型剤、可塑剤、酸化防止剤、安定剤、難燃剤、帯電防止剤、有機繊維、ガラス繊維、炭素繊維、金属ウィスカ等の補強剤、着色剤、顔料、粘度調整剤、剥離防止剤、及び顔料分散剤等が挙げられる。他の添加剤の含有量に関しては特に制限はなく、アスファルト100質量部に対して、通常、50質量部以下である。
無機充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、シリカ、クレー、タルク、マイカ、ウォラストナイト、モンモリロナイト、ゼオライト、アルミナ、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、スラッグウール、及びガラス繊維等が挙げられる。
滑剤・離型剤としては、例えば、カーボンブラック、酸化鉄等の顔料、ステアリン酸、ベヘニン酸、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、及びエチレンビスステアロアミド等が挙げられる。
安定剤としては、酸化防止剤、及び光安定剤等の各種安定剤が挙げられる。
酸化防止剤としては、特に限定されないが、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、n−オクタデシル−3−(4'−ヒドロキシ−3',5'−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオネート、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2'−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、2,4−ビス[(オクチルチオ)メチル]−o−クレゾール、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルべンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2,4−ジ−t−アミル−6−[1−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)エチル]フェニルアクリレート、2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ペンチルフェニル)]アクリレート等のヒンダードフェノール系酸化防止剤;ジラウリルチオジプロピオネート、ラウリルステアリルチオジプロピオネートペンタエリスリトール−テトラキス(β−ラウリルチオプロピオネート)等のイオウ系酸化防止剤;トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト等のリン系酸化防止剤等が挙げられる。
光安定剤としては、例えば、2−(2'−ヒドロキシ−5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3',5'−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3',5'−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤;2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤;ヒンダードアミン系光安定剤等が挙げられる。
剥離防止剤は、改質アスファルトを骨材と混合したときのアスファルト組成物と骨材との剥離を防止することができる。剥離防止剤としては、例えば樹脂酸が好適であり、カルボキシル基を有する炭素数20の多環式ジテルペンであって、アビエチン酸、デヒドロアビエチン酸、ネオアビエチン酸、ピマール酸、イソピマール酸、パラストリン酸のうち何れか1種以上を含有するロジンが挙げられる。また、脂肪酸又は脂肪酸アミドは、剥離防止剤及び滑剤として機能することができる。
《改質アスファルト組成物の製造方法》
〈ブロック共重合体(B)の製造方法〉
ブロック共重合体(B)は、例えば、炭化水素溶媒中、リチウム化合物を重合開始剤として、少なくとも共役ジエン単量体とビニル芳香族単量体とを重合させてブロック共重合体を得る重合工程を行い、得られたブロック共重合体を含む溶液の溶媒を脱溶剤する脱溶剤工程を行うことにより、製造することができる。ブロック共重合体を水素添加する場合、重合工程の後、得られたブロック共重合体の共役ジエン単量体単位中の二重結合の一部に水素を添加する水素添加工程を行い、得られた部分水添ブロック共重合体を含む溶液の溶媒を脱溶剤する脱溶剤工程を行うことにより、製造することができる。
重合工程では、炭化水素溶媒中、リチウム化合物を重合開始剤として、少なくとも共役ジエン単量体とビニル芳香族単量体とを含む単量体を重合させて、ブロック共重合体を得る。
重合工程において用いる炭化水素溶媒としては、特に限定されないが、例えば、ブタン、ペンタン、ヘキサン、イソペンタン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素;ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素等が挙げられる。これらは1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
重合工程において重合開始剤として用いるリチウム化合物としては、特に限定されないが、例えば、有機モノリチウム化合物、有機ジリチウム化合物、有機ポリリチウム化合物等の分子中に一個以上のリチウム原子を結合した化合物が挙げられる。このような有機リチウム化合物としては、特に限定されないが、例えば、エチルリチウム、n−プロピルリチウム、イソプロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、ヘキサメチレンジリチウム、ブタジエニルジリチウム、イソプレニルジリチウム等が挙げられる。これらは1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
共役ジエン単量体としては、特に限定されないが、例えば、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン)、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン等の1対の共役二重結合を有するジオレフィンが挙げられる。このなかでも、好ましくは、1,3−ブタジエン、イソプレンが挙げられる。また、機械強度の観点から、1,3−ブタジエンがより好ましい。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ビニル芳香族単量体としては、特に限定されないが、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、1,1−ジフェニルエチレン、N,N−ジメチル−p−アミノエチルスチレン、N,N−ジエチル−p−アミノエチルスチレン等のビニル芳香族化合物が挙げられる。このなかでも経済性の観点から、スチレンが好ましい。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記共役ジエン単量体及びビニル芳香族単量体の他、共役ジエン単量体及びビニル芳香族単量体と共重合可能な他の単量体を用いることもできる。
重合工程においては、重合速度の調整、重合した共役ジエン単量体単位のミクロ構造(シス、トランス、及びビニルの比率)の調整、共役ジエン単量体とビニル芳香族単量体との反応比率の調整等を目的として、極性化合物やランダム化剤を使用してもよい。
極性化合物やランダム化剤としては、特に限定されないが、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル等のエーテル類;トリエチルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン(以下、「TMEDA」ともいう)等のアミン類;チオエーテル類、ホスフィン類、ホスホルアミド類、アルキルベンゼンスルホン酸塩、カリウムやナトリウムのアルコキシド等が挙げられる。
ブロック共重合体の重合工程で実施する重合方法としては、特に限定されず、公知の方法を適用できる。公知の方法としては、例えば、特公昭36−19286号公報、特公昭43−17979号公報、特公昭46−32415号公報、特公昭49−36957号公報、特公昭48−2423号公報、特公昭48−4106号公報、特公昭56−28925号公報、特開昭59−166518号公報、特開昭60−186577号公報等に記載された方法が挙げられる。
ブロック共重合体は、カップリング剤を用いてカップリングしてもよい。カップリング剤としては、特に限定されないが、2官能以上の任意のカップリング剤を用いることができる。2官能のカップリング剤としては、特に限定されないが、例えば、ジクロロシラン、モノメチルジクロロシラン、ジメチルジクロロシランなどの2官能性ハロゲン化シラン;ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシランなどの2官能性アルコキシシラン;ジクロロエタン、ジブロモエタン、メチレンクロライド、ジブロモメタンなどの2官能性ハロゲン化アルカン;ジクロロスズ、モノメチルジクロロスズ、ジメチルジクロロスズ、モノエチルジクロロスズ、ジエチルジクロロスズ、モノブチルジクロロスズ、ジブチルジクロロスズなどの2官能性ハロゲン化スズ;ジブロモベンゼン、安息香酸、CO、2―クロロプロペンなどが挙げられる。
3官能のカップリング剤としては、特に限定されないが、例えば、トリクロロエタン、トリクロロプロパンなどの3官能性ハロゲン化アルカン;メチルトリクロロシラン、エチルトリクロロシランなどの3官能性ハロゲン化シラン;メチルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシランなどの3官能性アルコキシシラン;などが挙げられる。
4官能のカップリング剤としては、特に限定されないが、例えば、四塩化炭素、四臭化炭素、テトラクロロエタンなどの4官能性ハロゲン化アルカン;テトラクロロシラン、テトラブロモシランなどの4官能性ハロゲン化シラン;テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランなどの4官能性アルコキシシラン;テトラクロロスズ、テトラブロモスズなどの4官能性ハロゲン化スズ;などが挙げられる。
5官能以上のカップリング剤としては、特に限定されないが、例えば、1,1,1,2,2−ペンタクロロエタン,パークロロエタン、ペンタクロロベンゼン、パークロロベンゼン、オクタブロモジフェニルエーテル、デカブロモジフェニルエーテルなどのポリハロゲン化炭化水素化合物が挙げられる。その他、エポキシ化大豆油、2〜6官能のエポキシ基含有化合物、カルボン酸エステル、ジビニルベンゼンなどのポリビニル化合物を用いることもできる。カップリング剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
重合工程の後に、ブロック共重合体の活性末端を失活する失活工程を行うことが好ましい。活性水素を有する化合物と活性末端とを反応させることで、重合体の活性末端を失活することができる。活性水素を有する化合物としては、特に限定されないが、経済性の点で、アルコール、及び水等を挙げることができる。
水素添加工程を行う場合、重合工程で得られたブロック共重合体の共役ジエン単量体単位中の二重結合の一部に水素を添加する。水素添加反応に使用される触媒としては、特に限定されないが、例えば、Ni、Pt、Pd、Ru等の金属を、カーボン、シリカ、アルミナ、ケイソウ土等の担体に担持させた、担持型不均一系触媒;Ni、Co、Fe、Cr等の有機塩又はアセチルアセトン塩と有機Al等の還元剤とを用いる、いわゆるチーグラー型触媒;Ru、Rh等の有機金属化合物等のいわゆる有機錯触媒;及びチタノセン化合物に還元剤として有機Li、有機Al、有機Mg等を用いる均一触媒等が挙げられる。このなかでも、経済性、重合体の着色性あるいは接着力の観点から、チタノセン化合物に還元剤として有機Li、有機Al、有機Mg等を用いる均一触媒系が好ましい。
水素添加反応の方法としては、特に限定されないが、例えば、特公昭42−8704号公報、特公昭43−6636号公報に記載された方法や、好ましくは特公昭63−4841号公報及び特公昭63−5401号公報に記載された方法が挙げられる。具体的には、不活性溶媒中で水素添加触媒の存在下に水素添加反応を行い、部分水添ブロック共重合体溶液を得ることができる。水素添加反応は、高い水添活性の観点から、失活工程の後に行うことが好ましい。
水素添加工程において、ビニル芳香族単量体単位の共役結合が水素添加されてもよい。全ビニル芳香族単量体単位中の共役結合の水素添加率の上限値は、芳香族中の不飽和基全量を基準として、例えば30mol%以下、10mol%以下、又は3mol%以下とすることができ、下限値は、例えば0.1mol%以上とすることができ、又は0mol%であってもよい。
開始剤、単量体、カップリング剤、又は停止剤として、官能基を有する化合物を用いて、得られるブロック共重合体に官能基を付加することが好ましい。
官能基を含む開始剤としては、窒素含有基を含有する開始剤が好ましく、ジオクチルアミノリチウム、ジ−2−エチルヘキシルアミノリチウム、エチルベンジルアミノリチウム、(3−(ジブチルアミノ)−プロピル)リチウム、ピペリジノリチウム等が挙げられる。
官能基を含む単量体としては、前述の重合に用いる単量体に、水酸基、酸無水物基、エポキシ基、アミノ基、アミド基、シラノール基、及びアルコキシシラン基からなる群から選択される少なくとも一つの官能基を含む単量体が挙げられる。この中でも窒素含有基を含有する単量体が好ましく、例えばN,N−ジメチルビニルベンジルアミン、N,N−ジエチルビニルベンジルアミン、N,N−ジプロピルビニルベンジルアミン、N,N−ジブチルビニルベンジルアミン、N,N−ジフェニルビニルベンジルアミン、2−ジメチルアミノエチルスチレン、2−ジエチルアミノエチルスチレン、2−ビス(トリメチルシリル)アミノエチルスチレン、1−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−1−フェニルエチレン、N,N−ジメチル−2−(4−ビニルベンジロキシ)エチルアミン、4−(2−ピロリジノエチル)スチレン、4−(2−ピペリジノエチル)スチレン、4−(2−ヘキサメチレンイミノエチル)スチレン、4−(2−モルホリノエチル)スチレン、4−(2−チアジノエチル)スチレン、4−(2−N−メチルピペラジノエチル)スチレン、1−((4−ビニルフェノキシ)メチル)ピロリジン、及び1−(4−ビニルベンジロキシメチル)ピロリジン等が挙げられる。
官能基を含むカップリング剤及び停止剤としては、前述のカップリング剤及び停止剤の内、水酸基、酸無水物基、エポキシ基、アミノ基、アミド基、シラノール基、及びアルコキシシラン基からなる群から選択される少なくとも一つの官能基を含むカップリング剤及び停止剤が挙げられる。
この中でも窒素含有基又は酸素含有基を含有するカップリング剤及び停止剤が好ましく、例えばテトラグリシジルメタキシレンジアミン、テトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、テトラグリシジル−p−フェニレンジアミン、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、ジグリシジルアニリン、γ−カプロラクトン、γ−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリフェノキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルジエチルエトキシシラン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノン、N,N’−ジメチルプロピレンウレア、及びN−メチルピロリドン等が挙げられる。
脱溶剤工程では、ブロック共重合体を含む溶液の溶媒を脱溶剤する。脱溶剤の方法としては、特に限定されないが、スチームストリッピング法、及び直接脱溶媒法が挙げられる。
脱溶剤工程により得られるブロック共重合体中の残存溶媒量は、少なければ少ないほど好ましく、例えば2質量%以下、0.5質量%以下、0.2質量%以下、0.05質量%以下、又は0.01質量%以下とすることができ、より好ましくは0質量%である。経済性の観点から、通常、ブロック共重合体中の残存溶媒量は、0.01質量%〜0.1質量%の範囲である。
ブロック共重合体の耐熱老化性やゲル化抑制の観点から、ブロック共重合体に酸化防止剤を添加することが好ましい。酸化防止剤としては、例えばラジカル補捉剤等のフェノール系酸化防止剤、過酸化物分解剤等のリン系酸化防止剤、及びイオウ系酸化防止剤等が挙げられる。また、両性能を併せ持つ酸化防止剤を使用してもよい。これらは単独で用いてもよく、二種以上を併用してもよい。このなかでも、ブロック共重合体の耐熱老化性やゲル化抑制の観点から、フェノール系酸化防止剤が好ましい。
ブロック共重合体の着色防止や機械強度向上の観点から、脱溶剤工程の前に、ブロック共重合体を含む溶液中の金属を除去する脱灰工程、ブロック共重合体を含む溶液のpHを調整する中和工程を行ってもよく、例えば、酸の添加、及び/又は炭酸ガスの添加を行ってもよい。
〈改質アスファルト組成物の製造方法〉
本実施形態の改質アスファルト組成物は、アスファルト(A)100質量部に対して、ブロック共重合体(B)0.5〜20質量部と、粘着付与樹脂、オイル、及び架橋剤からなる群から選択される少なくとも一つを含む添加剤(C)0.5〜20質量部と、を混合することにより製造することができる。
ブロック共重合(B)及び添加剤(C)の説明は上述したのでここでは記載を省略する。
混合方法は特に限定されず、例えば、(撹拌方法は、垂直インペラ、サイドアーム型インペラ等の攪拌機、乳化機を含めたホモジナイザー、あるいはポンプによる撹拌が挙げられる)、押出機、ニーダー、バンベリーミキサーなどの溶融混練機等で混合することができる。
アスファルト(A)、ブロック共重合体(B)、添加剤(C)を140℃から220℃の範囲で撹拌タンク等を用いて混合して作製することが好ましい。
《改質アスファルト混合物》
本実施形態の改質アスファルト混合物は、本実施形態の改質アスファルト組成物と骨材とを含む。
骨材としては限定されず、例えば、社団法人日本道路協会発行の「アスファルト舗装要綱」に記載されている舗装用の骨材であればどのようなものでも使用できる。骨材としては、具体的には、砕石、玉石、砂利、鉄鋼スラグ等である。また、これらの骨材にアスファルトを被覆したアスファルト被覆骨材および再生骨材なども使用できる。その他、これに類似する粒状材料、人工焼成骨材、焼成発泡骨材、人工軽量骨材、陶磁器粒、ルクソバイト、アルミニウム粒、プラスチック粒、セラミックス、エメリー、建設廃材、繊維等も使用することができる。
骨材は、一般に、粗骨材、細骨材、及びフィラーに大別される。
粗骨材とは、2.36mmふるいに留まる骨材であって、一般には粒径範囲2.5〜5mmの7号砕石、粒径範囲5〜13mmの6号砕石、粒径範囲13〜20mmの5号砕石、更には、粒径範囲20〜30mmの4号砕石などの種類がある。本実施形態の改質アスファルト混合物においては、これら種々の粒径範囲の粗骨材の1種または2種以上を混合した骨材、或いは、合成された骨材などを使用することができる。これらの粗骨材には、骨材に対して0.3〜1重量%程度のストレートアスファルトを被覆しておいても良い。
細骨材とは、2.36mmふるいを通過し、かつ、0.075mmふるいに止まる骨材をいい、例えば、川砂、丘砂、山砂、海砂、スクリーニングス、砕石ダスト、シリカサンド、人工砂、ガラスカレット、鋳物砂、再生骨材破砕砂などが挙げられる。
フィラーとは、0.075mmふるいを通過するものであって、例えば、スクリーニングスのフィラー分、石粉、消石灰、セメント、焼却炉灰、クレー、タルク、フライアッシュ、カーボンブラックなどが挙げられる。このほか、フィラーとしては、ゴム粉粒、コルク粉粒、木質粉粒、樹脂粉粒、繊維粉粒、パルプ、人工骨材等であっても、0.075mmふるいを通過するものであれば使用することができる。
粗骨材、細骨材あるいはフィラーは、単独で用いても良く、一般的には、2種以上を混合して用いられる。
本実施形態の改質アスファルト混合物は、少なくとも、本実施形態の改質アスファルト組成物と骨材とを混合することにより製造することができる。
混合方法は特に限定されない。
改質アスファルト組成物と骨材との混合温度は、通常、120℃以上、200℃以下の範囲とすることができる。
改質アスファルト混合物中の骨材の含有量は、油付着時の高い耐質量損失や高い耐強度低下を有するアスファルト混合物を得るという観点からは、85質量%以上98質量%以下の範囲が好ましく、90質量%以上97質量%以下が好ましい。
また、改質アスファルト混合物を製造する方法としては、アスファルトと骨材とを混合する際に、直接本実施形態におけるブロック共重合体(B)を混合してアスファルトを改質する、いわゆるプラントミックス方式を使用することも出来る。
《改質アスファルト組成物および改質アスファルト混合物の利用方法》
本実施形態の改質アスファルト混合物は、D.Whiteoakによって編集され、Shell Bitumen U.K.によって英国で1990年に発行されたThe Shell Bitumen Handbookに記載されている様々な用途に使用できる。また、他の用途としては、防水シート、屋根のコーティング、防水シート用のプライマー接着剤、舗装用封止結合剤、再利用アスファルト舗装における接着剤、低温調製アスファルトコンクリート(cold prepared asphaltic concrete)用の結合剤、ファイバーグラスマット結合剤、コンクリート用のスリップコート、コンクリート用の保護コート、パイプラインおよび鉄製部品のクラックの封着等が含まれる。
本実施形態の改質アスファルト混合物を用いる舗装形態として、以下に限定されないが、密粒度舗装、排水性舗装、透水性舗装、密粒度ギャップアスファルト舗装、砕石マスチックアスファルト舗装、カラー舗装、半たわみ性舗装、保水性舗装、薄層舗装が挙げられる。
また、各舗装形態を得る為の製造方法としては、特に限定されないが、例えば、熱工法、中温化工法、常温工法などが挙げられる。
耐流動、滑り抵抗性の改善の観点から、密粒度舗装に用いられる改質アスファルト混合物は、骨材の合計量を100質量%として、粗骨材40〜55質量%、細骨材40〜55質量%、フィラー3〜10質量%を含有することが好ましい。密粒度舗装に用いられる改質アスファルト混合物は、骨材の合計量100質量部に対して、アスファルト(A)が5〜7質量部であり、アスファルト(A)100質量部に対して、本実施形態におけるブロック共重合体(B)が3〜5.5質量部であることが好ましい。
排水性、視認性、騒音性の改善の観点から、排水性舗装に用いられる改質アスファルト混合物は、骨材合計量を100質量%として、粗骨材60〜85質量%、細骨材5〜20質量%、フィラー3〜20質量%を含有することが好ましい。排水性舗装に用いられる改質アスファルト混合物は、骨材の合計量100質量部に対して、アスファルト(A)が4〜6質量部であり、アスファルト(A)100質量部に対して、本実施形態におけるブロック共重合体(B)が5〜10質量部であることが好ましい。
透水性の改善の観点から、透水性舗装に用いられる改質アスファルト混合物は、骨材の合計量を100質量%として、粗骨材60〜85質量%、細骨材5〜20質量%、フィラー3〜20質量%を含有することが好ましい。透水性舗装に用いられる改質アスファルト混合物は、骨材の合計量100質量部に対して、アスファルト(A)が4〜6質量部であり、アスファルト(A)100質量部に対して、本実施形態におけるブロック共重合体(B)が0超〜6重量部であることが好ましい。
摩耗性、耐流動、耐久性、滑り抵抗性の改善の観点から、密粒度ギャップ舗装に用いられる改質アスファルト混合物は、骨材の合計量を100質量%として、粗骨材50〜60質量%、細骨材30〜40質量%、フィラー3〜10質量%を含有することが好ましい。密粒度ギャップ舗装に用いられる改質アスファルト混合物は、骨材の合計量100質量部に対して、アスファルト(A)が4.5〜6質量部であり、アスファルト(A)100質量部に対して、本実施形態におけるブロック共重合体(B)が5〜12質量部であることが好ましい。
摩耗性、不透水性、応力緩和性、耐流動、騒音性の観点から、砕石マスチックアスファルト舗装に用いられる改質アスファルト混合物は、骨材の合計量を100質量%として、粗骨材55〜70質量%、細骨材15〜30質量%、フィラー5〜15質量%を含有することが好ましい。砕石マスチックアスファルト舗装に用いられる改質アスファルト混合物は、骨材の合計量100質量部に対して、アスファルト(A)が5.5〜8質量部であり、アスファルト(A)100質量部に対して、本実施形態のブロック共重合体(B)が4〜10質量部であることが好ましい。
景観、視認性の改善の観点から、カラー舗装に用いられる改質アスファルト混合物は、骨材の合計量を100質量%として、粗骨材(有色骨材)40〜55質量%、細骨材(有色骨材)40〜50質量%、フィラー(顔料)3〜10質量%を含有することが好ましい。カラー舗装に用いられる改質アスファルト混合物は、骨材の合計量100質量部に対して、石油樹脂5〜7質量部、本実施形態におけるブロック共重合体(B)を4〜20質量部であることが好ましい。
視認性、耐油性、耐流動の観点から、半たわみ性舗装に用いられる改質アスファルト混合物は、骨材の合計量を100質量%として、粗骨材60〜85質量%、細骨材5〜20質量%、フィラー3〜20質量%。半たわみ性舗装に用いられる改質アスファルト混合物は、骨材の合計量100質量部に対して、アスファルト(A)が4〜6質量部であり、アスファルト(A)100質量部に対して、本実施形態におけるブロック共重合体(B)が4〜10質量部であることが好ましい。また、半たわみ性舗装に用いられる改質アスファルト混合物は、空隙率が15〜20%程度で、空隙にセメント系モルタルが充填されていることが好ましい。
舗装温度上昇の抑制、保水性の改善の観点から、保水性舗装に用いられる改質アスファルト混合物は、骨材の合計量を100質量%として、粗骨材60〜85質量%、細骨材5〜20質量%、フィラー3〜20質量%を含有することが好ましい。保水性舗装に用いられる改質アスファルト混合物は、骨材の合計量100質量部に対して、アスファルト(A)が4〜6質量部であり、アスファルト(A)100質量部に対して、本実施形態におけるブロック共重合体(B)が4〜10質量部であることが好ましい。保水性舗装に用いられる改質アスファルト混合物は、空隙率が15〜20%程度で、空隙にセメント系や石膏系などの保水材が充填されていることが好ましい。
経済性、工期短縮、施工性の観点から、薄層舗装に用いられる改質アスファルト混合物は、骨材の合計量を100質量%として、粗骨材60〜85質量%、細骨材5〜20質量%、フィラー3〜20質量%を含有することが好ましい。薄層舗装に用いられる改質アスファルト混合物は、骨材の合計量100質量部に対して、アスファルト(A)が4〜6.5質量部であり、アスファルト100質量部に対して、本実施形態におけるブロック共重合体(B)が4〜8質量部であることが好ましい。薄層舗装に用いられる改質アスファルト混合物は、粗骨材は粒径範囲2.5〜5mmの7号砕石であることが好ましい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。実施例及び比較例で使用したブロック共重合体に関する測定方法は、以下のとおりである。
《測定方法》
〈ビニル芳香族単量体を主体とする重合体ブロック含有量〉
水添前のブロック共重合体を使用し、I.M.Koithoff,et al.,J.Polym.Sci.1,p.429(1946)に記載の四酸化オスミウム酸法でビニル芳香族単量体ブロック含有量を測定した。ブロック共重合体の分解にはオスミウム酸0.1g/125mL第3級ブタノール溶液を用いた。
〈ブロック共重合体のビニル含有量、共役ジエン中の不飽和基の水素添加率、ビニル芳香族単量体単位の含有量〉
ブロック共重合体中のビニル含有量、共役ジエン中の不飽和基の水素添加率、及びビニル芳香族単量体単位の含有量を、核磁気共鳴スペクトル解析(NMR)により、下記の条件で測定した。測定にあたり、水添反応後の反応液を、大量のメタノール中に投入することで、ブロック共重合体を沈殿させて回収した。次いで、ブロック共重合体をアセトンで抽出し、抽出液を真空乾燥し、H−NMR測定のサンプルとして用いた。H−NMR測定の条件を以下に記す。
(測定条件)
測定機器 :JNM−LA400(JEOL製)
溶媒 :重水素化クロロホルム
測定サンプル :ポリマーを水素添加する前後の抜き取り品
サンプル濃度 :50mg/mL
観測周波数 :400MHz
化学シフト基準:TMS(テトラメチルシラン)
パルスディレイ:2.904秒
スキャン回数 :64回
パルス幅 :45°
測定温度 :26℃
〈数平均分子量〉
数平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(以下、「GPC」ともいう。装置は、ウォーターズ社製〕で測定した。該GPC測定において、溶媒にはテトラヒドロフランを用い、温度を35℃とした。クロマトグラムのピークの分子量を、市販の標準ポリスチレンの測定から求めた検量線(標準ポリスチレンのピーク分子量を使用して作成)を使用して求めた。当該分子量を数平均分子量(ポリスチレン換算分子量)とした。
〈損失正接(tanδ)のピーク温度とピーク高さ〉
動的粘弾性スペクトルを下記の方法により測定し、損失正接(tanδ)のピーク温度とピーク高さを求めた。装置ARES(ティーエイインスツルメントー株式会社製、商品名)のトーションタイプのジオメトリーで、サンプル厚み2mm、幅10mm、長さ20mmで、ひずみ(初期歪み)0.5%、周波数1Hz、測定範囲−100℃から100℃まで、昇温速度3℃/分の条件により測定した。
《ブロック共重合体の製造例》
〈水添触媒の調整例〉
窒素置換した反応容器に、乾燥及び精製したシクロヘキサン1Lを入れ、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロリド100mmolを添加し、十分に攪拌しながらトリメチルアルミニウム200mmolを含むn−ヘキサン溶液を添加して、室温にて約3日間反応させ、水添触媒を得た。
〈ブロック共重合体B−1〉
内容積10Lの攪拌装置及びジャケット付き槽型反応器を用いて、重合を以下の方法で行った。シクロヘキサン20質量部を反応器に入れ、温度を70℃に調整した後、n−ブチルリチウムを全モノマー(反応器に投入したブタジエンモノマー及びスチレンモノマーの総量)の100質量部に対して0.053質量部と、TMEDAをn−ブチルリチウム1モルに対して0.35モルとを添加した。
第1ステップとして、モノマーとしてスチレン10質量部を含有するシクロヘキサン溶液(スチレンモノマー濃度20質量%)を約3分間かけて添加し、反応器内温を約70℃に調整しながら30分間反応させた。
第2ステップとして、ブタジエン59質量部を含有するシクロヘキサン溶液(ブタジエンモノマー濃度20質量%)と、スチレン21質量部を含有するシクロヘキサン溶液(スチレンモノマー濃度22質量%)とを、それぞれ20分間及び10分間かけて一定速度で連続的に反応器に供給し、その後、30分間反応させた。この間、反応器内温は約70℃になるように調整した。
第3ステップとして、モノマーとしてスチレン10質量部を含有するシクロヘキサン溶液(スチレンモノマー濃度20質量%)を約3分間かけて添加し、反応器内温を約70℃、反応器内圧を0.30MPaに調整しながら30分間反応させ、ブロック共重合体を得た。
第3ステップで得られたブロック共重合体にメタノールを添加し重合活性端を失活させた後、上記水添触媒を用いて水添反応を行い、ブロック共重合体B−2を得た。次に安定剤としてオクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートを、ブロック共重合体B−2の質量に対して0.3質量%添加した。
ブロック共重合体B−1のスチレン含有量は41質量%、スチレンブロック含有量は20質量%、共役ジエン単量体単位中の二重結合の水素添加率は87mol%、数平均分子量は20万、tanδピーク温度は−31℃、そのtanδピーク高さは1.1、メルトフローレート(MFR、200℃、5kgf)は0.2g/10分であった。
〈ブロック共重合体B−2〉
ブロック共重合体B−2の水素添加率を変えた以外はブロック共重合体B−1と同様の方法で、ブロック共重合体B−2を製造した。
ブロック共重合体B−2のスチレン含有量は41質量%、スチレンブロック含有量は20質量%、共役ジエン単量体単位中の二重結合の水素添加率は98mol%、数平均分子量は20万、tanδピーク温度は−28℃、そのtanδピーク高さは1.1、メルトフローレート(MFR、200℃、5kgf)は0.1g/10分であった。
〈ブロック共重合体B−3〉
第3ステップで得られたブロック共重合体に、n−ブチルリチウム1molに対して、N,N’−シメチルプロピレンウレア0.9mol%を添加した。以降は、ブロック共重合体B−3の水素添加率を変えた以外は、ブロック共重合体B−1と同様の方法で、ブロック共重合体B−3を製造した。
ブロック共重合体B−3のスチレン含有量は41質量%、スチレンブロック含有量は20質量%、共役ジエン単量体単位中の二重結合の水素添加率は60mol%、数平均分子量は20万、tanδピーク温度は−40℃、そのtanδピーク高さは1.1、メルトフローレート(MFR、200℃、5kgf)は0.4g/10分であった。
〈ブロック共重合体B−4〉
ブロック共重合体B−4として、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(Kraton社製のD1101)を使用した。ブロック共重合体B−4のスチレン含有量は30質量%、スチレンブロック含有量は30質量%、共役ジエン単量体単位中の二重結合の水素添加率は0mol%、数平均分子量は16万、tanδピーク温度は−84℃、そのtanδピーク高さは0.5、メルトフローレート(MFR、200℃、5kgf)は2g/10分であった。ブロック共重合体B−1〜B−4の分析結果を下表1にまとめる。
Figure 2016210878
《アスファルト》
2種のアスファルトを用いた。
各アスファルトの組成は、石油学会の石油類試験関係規格のJPI−5S−70−10に準拠した測定法で分析した。
〈アスファルトA−1〉
針入度:80〜100
アスファルト組成:飽和分が8.5質量%、芳香族分が47.4質量%、レジン分が20.8質量%、アスファルテン分が23.3質量%
〈アスファルトA−2〉
針入度:80〜100
アスファルト組成:飽和分が6.8質量%、芳香族分が51.3質量%、レジン分が18.0質量%、アスファルテン分が23.9質量%
《添加剤》
〈添加剤C−1〉
ナフテン系オイル:出光ダイアナプロセスオイルNS−90S(商品名)を使用
〈添加剤C−2〉
パラフィン系オイル:出光ダイアナプロセスオイルPW−90(商品名)を使用
〈添加剤C−3〉
C5系石油樹脂:東燃ゼネラル社製のRB−100(商品名)を使用
〈添加剤C−4〉
C9系石油樹脂:東ソー社製のペトコール(商品名)を使用
〈添加剤C−5〉
テルペン樹脂:ヤスハラケミカル社製のYSレジンPX1000(商品名)を使用
〈添加剤C−6〉
芳香族変性水添テルペン樹脂:ヤスハラケミカル社製のクリアロンM105(商品名)を使用
〈添加剤C−7〉
天然ロジンから誘導したエステル樹脂:荒川化学工業社製のエステルガムA(商品名)を使用
〈添加剤C−8〉
テルペンフェノール樹脂:ヤスハラケミカル社製のYSポリスターT100(商品名)を使用
〈添加剤C−9〉
硫黄(架橋剤):鶴見化学工業社製の200メッシュの粉末硫黄を使用
〈添加剤C−10〉
ポリリン酸(架橋剤):シグマアルドリッチ社製のポリリン酸(Polyphosphoric acid reagent grade, 115% H3PO4 basis)を使用
《改質アスファルト組成物の製造例》
〔実施例1〜9、12、15〜17、19、比較例1、2、4、5〕
表3及び表4に示すアスファルト400gを750ccの容器に入れ、容器を180℃のオイルバスに浸漬し、アスファルトを完全に溶融させた。
次に、回転速度1500rpmでアスファルトをホモジナイザー(LART(SILVERSON社製、商品名))で撹拌しながら、上述のようにして得られたブロック共重合体(B)と添加剤(C)を、表3及び表4に示す組成で順次添加した。添加が終了したら、撹拌速度を4000rpmに上げ、1時間混練して、各アスファルト組成物を得た。得られたアスファルト組成物の物性を表3及び表4に示す。
〔実施例10、11、13、14、18、及び比較例3〕
ブロック共重合体(B)と添加剤(C)とを添加した後、撹拌速度を4000rpmに上げ、2時間混練したこと以外は、上記と同じ方法で各アスファルト組成物を得た。得られたアスファルト組成物の物性を表3及び表4に示す。
《改質アスファルト混合物の製造例》
〔実施例1〜19、比較例1〜5〕
加熱装置を備える容量27リットルの混合機に、所定粒度の密粒度型の骨材94.5質量部を投入し、25秒間空練りを行った。次いで、上記方法により製造したアスファルト組成物5.5質量部を上記混合機に投入し、50秒間本練りを行い、実施例1〜19及び比較例1〜5のアスファルト混合物を得た。得られたアスファルト混合物は、密粒度型のアスファルト混合物であった。なお、アスファルト混合物の総量は10kgとなるようにし、空練り、本練りとも混合温度は177℃に調整した。使用した骨材は、栃木県下都賀郡岩舟町から産出された砕石及び砕砂、千葉県印旛郡栄町から産出された細砂、並びに栃木県佐野市山菅町から産出された石粉の混合物であった。改質アスファルト混合物に使用した骨材の粒度分布を下表2に示す。
Figure 2016210878
《改質アスファルト組成物及び改質アスファルト混合物の評価方法》
改質アスファルト組成物及び改質アスファルト混合物に関する評価方法は、以下のとおりである。
〈耐流動性〉
上記の改質アスファルト混合物の製造例により製造した改質アスファルト混合物を試験体とし、試験法便覧B003に準じて実施した。所定の寸法の試験体上に、載荷した小型のゴム車輪を規定温度、規定時間、規定速度で繰り返し往復走行させ、単位時間あたりの変形量から動的安定度(回/mm)を求めた。動的安定度が高いほど耐流動性に優れることを示す。良い順から◎、○、△、×とした。
〔評価基準〕
20000回/mm以上 : ◎
20000回/mm未満15000回/mm以上 : ○
15000回/mm未満8000回/mm以上 : △
8000回/mm未満 : ×
〈耐骨材剥離性〉
上記の改質アスファルト混合物の製造例により製造した改質アスファルト混合物を使用し、マーシャル安定度試験用の試験体を作製し、JIS A 1121:2007に準じて評価した。試験体を、ロサンゼルス試験器に入れ、鋼球を使用しないでドラムを300回転させ、試験後の損失量(耐骨材剥離性、%)を測定した。損失量(%)が低いほど、耐骨材剥離性に優れることを示す。良い順から◎、○、△、×とした。
〔評価基準〕
20%未満 : ◎
20%以上23%未満 : ○
23%以上26%未満 : △
26%以上 : ×
〈耐熱性〉
上記の改質アスファルト組成物の製造例により製造した改質アスファルト組成物を試験体とし、180℃に設定したギアオーブン内に7日間静置した。ギアオーブン内で静置する前後における140℃でのブルックフィールド型溶融粘度を測定し、その変化幅(ギアオーブンで静置後の140℃溶融粘度/ギアオーブンで静置前の140℃溶融粘度)を求めた。ブルックフィールド型溶融粘度の変化幅が小さいほど、熱劣化による分子の切断(粘度低下)及びゲル化(粘度上昇)が少なく、耐熱性に優れることを示す。良い順から◎、○、△、×とした。
〔評価基準〕
0.9〜1.3以下 : ◎
0.8〜0.9未満、又は1.3を超えて〜1.4以下 : ○
0.7〜0.8未満、又は1.4を超えて〜1.5以下 : △
0.7未満、又は1.5を超える : ×
〈相容性〉
上記の改質アスファルト組成物の製造例に元づいて改質アスファルト組成物を製造する際の、ブロック共重合体の平均粒子径を測定することにより、相容性を評価した。平均粒子径は、デジタルマイクロスコープによる透過光を用いて、以下のように観察した。なお、測定装置、測定条件は以下の通りとした。
・測定装置:KEYENCE社製 デジタルマイクロスコープ VHX−2000
・測定条件
測定温度: 25℃
倍率: 1000倍
測定モード: 透過光
サンプル調整方法:撹拌中の改質アスファルト組成物から、30分おきに、改質アスファルト組成物10mgをスライドガラス上に採取し、180℃に熱したホットプレート上で20秒静置させ、溶融させた。その後、溶融した改質アスファルト組成物上にカバーガラスを載せて薄く延ばした。室温で30分間放置した後、デジタルマイクロスコープで観察を実施した。分散粒子径が10μmになった時点での製造時間を測定した。製造時間が短いほど相容性に優れることを示す、良い順から◎、○、△、×とした。
〔評価基準〕
0.5時間以内 : ◎
0.5時間を超え1.0時間以内 : ○
1.0時間を超え3.0時間以内 : △
3.0時間を超える : ×
Figure 2016210878
Figure 2016210878
本発明の改質アスファルト組成物及び改質アスファルト混合物は、道路、防水シート、屋根のコーティング、防水シート用のプライマー接着剤、舗装用封止結合剤、再利用アスファルト舗装における接着剤、低温調製アスファルトコンクリート用の結合剤、ファイバーグラスマット結合剤、コンクリート用のスリップコート、コンクリート用の保護コート、パイプラインおよび鉄製部品のクラックの封着の分野で好適に利用できる。

Claims (9)

  1. アスファルト(A)100質量部に対して、
    ブロック共重合体(B)0.5〜20質量部と、
    粘着付与樹脂、オイル、及び架橋剤からなる群から選択される少なくとも一つを含む添加剤(C)0.5〜20質量部と、
    を含有する、改質アスファルト組成物であって、
    前記ブロック共重合体(B)は、少なくとも、ビニル芳香族単量体単位と共役ジエン単量体単位とを含有し、
    前記ブロック共重合体(B)中に含まれるビニル芳香族単量体単位の含有量が33〜60質量%であり、前記ブロック共重合体(B)の動的粘弾性測定による損失正接(tanδ)のピーク温度が−50℃以上−5℃以下である、改質アスファルト組成物。
  2. 前記ブロック共重合体(B)中の共役ジエン単量体単位中の二重結合の水素添加率が95mol%以下である、請求項1に記載の改質アスファルト組成物。
  3. 前記ブロック共重合体(B)中の共役ジエン単量体単位中の二重結合の水素添加率が10mol%〜90mol%である、請求項1に記載の改質アスファルト組成物。
  4. 前記ブロック共重合体(B)の含有量が2〜15重量部であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の改質アスファルト組成物。
  5. 前記添加剤(C)の含有量が2〜15質量部であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の改質アスファルト組成物。
  6. 前記ブロック共重合体(B)が、水酸基、酸無水物基、エポキシ基、アミノ基、アミド基、シラノール基、及びアルコキシシラン基からなる群から選択される少なくとも一つの官能基を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の改質アスファルト組成物。
  7. 少なくとも、請求項1〜6のいずれか一項に記載の改質アスファルト組成物と、骨材とを含有する、改質アスファルト混合物。
  8. アスファルト(A)100質量部に対して、
    ブロック共重合体(B)0.5〜20質量部と、
    粘着付与樹脂、オイル、及び架橋剤からなる群から選択される少なくとも一つを含む添加剤(C)0.5〜20質量部と、
    を混合することを含む、改質アスファルト組成物の製造方法であって、
    前記ブロック共重合体(B)は、少なくとも、ビニル芳香族単量体単位と共役ジエン単量体単位とを含有し、
    前記ブロック共重合体(B)中に含まれるビニル芳香族単量体単位の含有量が33〜60質量%であり、前記ブロック共重合体(B)の動的粘弾性測定による損失正接(tanδ)のピーク温度が−50℃以上−5℃以下である、改質アスファルト組成物の製造方法。
  9. 少なくとも、請求項1〜6のいずれか一項に記載の改質アスファルト組成物と、骨材とを混合することを含む、改質アスファルト混合物の製造方法。
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