JP2016209416A - 調理器 - Google Patents

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【課題】調理鍋の内部を大気圧より高い圧力に昇圧可能な調理器の清掃性を向上する。【解決手段】調理器10は、食材が収容される調理鍋20と、調理鍋20の開口部21に配置された蓋体40と、蓋体40に離脱可能に装着された内蓋60とを備えている。蓋体40は、調理鍋20内の蒸気を排出する排気通路70を有し、内蓋60は、排気通路70の一部を構成する排気孔63Aを有する。また、蓋体40は、内蓋60の排気孔63Aを閉塞する弁体120を有し、調理鍋20内が設定圧力を超えて昇圧すると調理鍋20内の蒸気圧で排気孔63Aから弁体120が離反する閉塞機構100を備える。【選択図】図2A

Description

本発明は、調理器に関する。この調理器には、食材を調理する加熱調理器は勿論、飯米の炊飯のみが可能な炊飯器が含まれる。また、加熱手段を一体に搭載していない圧力鍋が含まれる。
特許文献1には、調理器の1つである圧力炊飯器が開示されている。圧力炊飯器は、本体に開閉可能に配置された蓋体と、蓋体に着脱可能に配置された内蓋とを備える。内蓋には、蓋体の排気通路に連通する排気孔が設けられている。また、特許文献1の内蓋には、排気孔を閉塞することで内鍋の内部を大気圧より高い圧力に昇圧可能な閉塞機構(ボール弁)が配置されている。
特許文献1の炊飯器では、飯米成分を含む液状物が内蓋に多く付着するため、炊飯の度に内蓋を清掃することが推奨されている。しかし、内蓋は、閉塞機構が配置され、凹凸部分が多いため、清掃性が悪い。
特開2004−33427号公報
本発明は、調理鍋の内部を大気圧より高い圧力に昇圧可能な調理器における清掃性の向上を課題とする。
本発明は、加熱調理する食材が収容される調理鍋と、前記調理鍋の開口部に開閉可能に配置された蓋体と、前記調理鍋の前記開口部と対向する前記蓋体の対向面に離脱可能に装着されて前記調理鍋の前記開口部を閉塞する内蓋とを備え、前記蓋体は前記調理鍋内で発生した蒸気を前記調理鍋の外部へ排出する排気通路を有し、前記内蓋は前記排気通路の一部を構成する排気孔を有する調理器であって、前記蓋体は、前記内蓋の前記排気孔を前記対向面側から閉塞する弁体を有し、前記調理鍋内が設定圧力を超えて昇圧すると前記調理鍋内の蒸気圧で前記排気孔から前記弁体が離反する閉塞機構を備える、調理器を提供する。
この調理器によれば、内蓋の排気孔を閉塞する閉塞機構が蓋体に配置されているため、内蓋は、排気孔の周辺を凹凸部分がないフラットな形状にすることができる。よって、食材成分が付着し易い内蓋の清掃性を大幅に向上できる。
前記閉塞機構の前記弁体は、前記内蓋の前記排気孔に対して間隔をあけて位置する第1の位置と、前記内蓋の前記排気孔を閉塞する第2の位置との間を移動可能に配置され、前記蓋体は、前記弁体を前記第1の位置と前記第2の位置に移動させる駆動機構を備える。この態様によれば、調理鍋の内部を大気圧と平衡させた状態(第1の位置)と、調理鍋の内部を大気圧より高い圧力に昇圧可能とした状態(第2の位置)に、確実に切り換えることができる。よって、調理鍋の内部を大気圧より高い圧力に昇圧した状態での調理を実現できる。
前記閉塞機構の前記弁体は、前記内蓋の前記排気孔を自重によって上方から閉塞する錘部材を有し、前記駆動機構は、前記弁体を自重に抗して前記第1の位置に移動させた係止位置と、前記弁体を自重で前記第2の位置に移動させる係止解除位置の間を移動可能な動力伝達部材を有する。この態様によれば、弁体を第1の位置と第2の位置に確実に移動させることができる。また、第2の位置とした状態で調理鍋内が設定圧力を超えて昇圧すると、調理鍋内の蒸気圧で排気孔から弁体を離反させ、調理鍋内を脱圧することができる。
前記閉塞機構は、前記弁体を前記内蓋の前記排気孔に向けて付勢する付勢部材を有し、前記駆動機構は、前記弁体を前記第1の位置に移動させるとともに前記付勢部材の弾性的な圧縮を解除した非圧縮位置と、前記弁体を前記第2の位置に移動させるとともに前記付勢部材を弾性的に圧縮した圧縮位置との間を移動可能な動力伝達部材を有する。この態様によれば、弁体を第1の位置と第2の位置に確実に移動させることができる。また、第2の位置とした状態では、付勢部材の弾性的な圧縮量(付勢力)を調整することで、調理鍋内に加えることが可能な圧力を調整することができる。そして、調理鍋内が設定圧力を超えて昇圧すると、調理鍋内の蒸気圧で排気孔から弁体を離反させ、調理鍋内を脱圧することができる。
前記駆動機構は、駆動手段と、前記駆動手段の駆動により前記内蓋に沿って移動する前記動力伝達部材とを有し、前記動力伝達部材は、前記弁体を前記第1の位置と前記第2の位置に移動させるための傾斜部を有する。この態様によれば、動力伝達部材を往復移動させるだけで弁体を第1の位置と第2の位置に切り換えることができる。よって、ソレノイド等の安価な駆動手段を用いることができる。
前記蓋体は、前記内蓋の前記排気孔と対向する部分に前記弁体を移動可能に配置する弁体配置部を有し、前記閉塞機構の前記弁体は、前記弁体配置部に干渉して前記弁体が前記蓋体の内部側へ入り込むことを防ぐ干渉部を有する。この態様によれば、内蓋を装着する対向面を清掃する際に、弁体が蓋体の内部側に押し込まれることを防止できる。よって、弁体を含む閉塞機構又は動力伝達部材を含む駆動機構に負荷が加わることを防止できるため、これらの破損を防止しつつ、シール部材を含む対向面の清掃性を向上できる。
前記内蓋は、前記調理鍋内へ窪む凹部を有し、前記凹部の平坦な底部に前記排気孔が設けられている。この態様によれば、弁体による第1の位置から第2の位置までの作動距離を十分に確保することができる。よって、各構成部品の組付誤差等によって、第1の位置で弁体が排気孔に近づき過ぎて、排気抵抗になる等の不都合が生じることを防止できる。
本発明の調理器では、内蓋の排気孔を閉塞する閉塞機構が蓋体に配置されているため、内蓋の排気孔の周辺を凹凸部分がないフラットな形状にすることができる。よって、内蓋の清掃性を大幅に向上できる。
第1実施形態の炊飯器を示す分解斜視図。 開放状態の第1閉塞機構と内蓋を示す断面図。 閉塞状態の第1閉塞機構と内蓋を示す断面図。 開放状態の第2閉塞機構と内蓋を示す断面図。 閉塞状態の第2閉塞機構と内蓋を示す断面図。 第1実施形態の蓋体の内部構成を示す平面図。 弁体の分解断面図。 開放状態の第1閉塞機構と内蓋を示す他の断面図。 閉塞状態の第1閉塞機構と内蓋を示す他の断面図。 第1シール部材の端面図。 第1シール部材の平面図。 蓋本体と弁体の分解断面図。 第2実施形態の蓋体の内部構成を示す平面図。 第2実施形態の開放状態の第2閉塞機構と内蓋を示す断面図。 第2実施形態の閉塞状態の第2閉塞機構と内蓋を示す断面図。 第3実施形態の開放状態の第1閉塞機構と内蓋を示す断面図。 第3実施形態の閉塞状態の第1閉塞機構と内蓋を示す断面図。
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る調理器である炊飯器10を示す。この炊飯器10は、炊飯する飯米を収容する内鍋(調理鍋)20と、内鍋20を着脱可能に収容する炊飯器本体(本体)30とを備える。炊飯器本体30の内部には、誘導加熱コイル等の加熱手段(図示せず)が配置されている。予め設定されたプログラムに従って制御手段(マイコン)が加熱手段を制御することで、内鍋20の内部に収容した飯米及び水を加熱し、飯米を炊き上げる。
炊飯器10は、炊飯器本体30に収容させた内鍋20の開口部21を開閉可能に覆う蓋体40を備える。蓋体40は、蓋本体41と、蓋本体41の外周部を覆う外装カバー42とを備える。蓋本体41は、炊飯器本体30の背部のヒンジ接続部31に回転可能に接続される接続部43(図4参照。)を備える。蓋本体41は、炊飯器本体30から上方に突出した内鍋20の開口部21を覆う収容凹部44を備える。収容凹部44の中央には、金属製で円形状の放熱板50が配置されている。この放熱板50は、炊飯器本体30を蓋体40で閉塞した状態で、内鍋20の開口部21と対向する対向面である。図2A及び図3Aを参照すると、放熱板50には、内蓋60を介して内鍋20内を加熱する蓋ヒータ(加熱手段)51が配置されている。
収容凹部44には、内鍋20の開口部21を閉塞する内蓋60が離脱可能に装着されている。内蓋60は、金属製の内蓋本体61と、内蓋本体61の外周部に配置したシール部材65と、シール部材65を挟み込むように内蓋本体61の外周部に配置した樹脂製の枠部材67とを備える。内蓋本体61は、放熱板50に対して平行に配置される。シール部材65は、蓋体40で炊飯器本体30を塞ぐことで、内鍋20の開口部21の内周面をシールする。枠部材67には、収容凹部44の係止受部45に係止される第1係止部68と、収容凹部44の係止部材46に係止される第2係止部69とが設けられている。係止部材46をスライドさせて第2係止部69の係止を解除することで、内蓋60を蓋体40から取り外すことができる。
内蓋60には、内鍋20内で発生した蒸気を内鍋20から外部に排気するための排気孔63A,63Bが設けられている。また、放熱板50の外周部には、放熱板50と内蓋60との間をシールする円環状のシール部材52が配置されている。また、放熱板50のヒンジ接続部31側には連通穴53が設けられている。蓋本体41には、連通穴53に連通するダクト部47(図4参照。)が設けられている。そして、外装カバー42にはダクト部47に連通する蒸気口セット(図示せず)が配置されている。
内蓋60の排気孔63A,63B、放熱板50と内蓋60の間の空隙、放熱板50の連通穴53、蓋本体41のダクト部47、及び蒸気口セットは、内鍋20内で発生した蒸気を内鍋20の外部に排気する排気通路70を構成する。詳しくは、加熱により内鍋20内で発生した蒸気は、排気孔63A,63Bからシール部材52で囲まれた放熱板50と内蓋60との間の空隙に流入する。ついで、蒸気は、放熱板50の連通穴53を通って蓋本体41のダクト部47に流入し、外装カバー42に配置した蒸気口セットから、炊飯器10の外部に流出する。
排気通路70の入口(一部)である排気孔63A,63Bは、内蓋本体61に設けられている。内蓋本体61には、内鍋20内に向けて窪む凹部62A,62Bが一対設けられている。これら凹部62A,62Bの底部は、放熱板50に対して平行に延びる平坦面である。この凹部62A,62Bの底部に、円形状をなす排気孔63A,63Bがそれぞれ設けられている。個々の排気孔63A,63Bは、内鍋20内で発生した蒸気によって内鍋20の内部の圧力が上昇することなく、大気圧と平衡可能な排気量を確保できる開口面積に設定されている。なお、本実施形態では凹部62A,62Bを平面視で円形状に形成しているが、その平面視形状は希望に応じて変更が可能である。
図1から図3Bに示すように、蓋体40には、排気孔63A,63Bと対向する部分に、排気孔63A,63Bを閉塞(密閉)する閉塞機構100,200がそれぞれ配置されている。図1に最も明瞭に示すように、閉塞機構100,200は、放熱板50から露出しており、排気通路70(空隙)に面する部分が第1シール部材(弾性部材)140,240によって閉塞されている。図4に示すように、閉塞機構100,200は、蓋本体41の上部に配置した駆動機構170,270によってそれぞれ駆動される。
(第1閉塞機構の詳細)
図2A及び図2Bに示すように、第1閉塞機構100は、蓋体40に設けた第1弁体配置部110に配置されている。第1弁体配置部110は、蓋本体41に設けた筒状部111と、放熱板50に設けた挿通部115とを備える。第1弁体配置部110は、放熱板50に向けて窪む凹部112を備える。凹部112の底には円形状の貫通孔113が設けられている。この貫通孔113の縁に、円筒状に突出する筒状部111が設けられている。筒状部111は、軸線が放熱板50に対して直交方向に延び、放熱板50から離れる方向に突出する。凹部112の底には、放熱板50に向けて円筒状に突出するシール部材装着部114が設けられている。放熱板50の挿通部115は、凹部112と概ね同一直径の円形孔からなる。
第1閉塞機構100は、自重によって第1排気孔63Aを閉塞する第1弁体120を備え、安全弁としての機能を兼ね備える。第1弁体120は、筒状部111と挿通部115の間に配置した第1シール部材140を備え、この第1シール部材140によって第1排気孔63Aを閉塞する。図4を併せて参照すると、第1弁体120は、蓋本体41の上部に配置した第1駆動機構170によって、第1排気孔63Aに対して間隔をあけて位置する図2Aに示す開放位置(第1の位置)と、放熱板50側から第1排気孔63Aを閉塞した図2Bに示す閉塞位置(第2の位置)との間を移動される。なお、本実施形態の第1弁体120は、シール部材140を備える構成であるが、第1シール部材140を具備しない構成としてもよい。
第1弁体120は、第1弁体配置部110に対して、第1シール部材140より蓋体40の内部側に位置するように配置されている。図5に示すように、第1弁体120は、錘部材121と、第1駆動機構170に係着するための第1係着部材123と、第1シール部材140を装着するための第1装着部材130とを備える。これらは、ネジ(図示せず)等の連結材によって一体に連結されている。なお、連結材はネジに限らず、一体に連結可能な周知の構成(方法)であれば、いずれでも適用可能である。
図2A及び図2Bを参照すると、錘部材121は、筒状部111の内部に配置可能な直径の円柱形状である。この錘部材121は、自重で第1排気孔63Aを上方から閉塞し、内鍋20内が設定した圧力(例えば1.30atm)を超えて昇圧すると、内鍋20内の蒸気圧で第1排気孔63Aから離反する(浮き上がる)重量である。
図5から図6Bに示すように、第1係着部材123は、錘部材121の上部に連結され、第1駆動機構170の第1スライド部材185に係着されることで、第1弁体120を開放位置と閉塞位置との間で移動させる。第1係着部材123は、錘部材121に連結する連結部124を備える。連結部124の上部には、概ねU字形状の挿通溝部125が設けられている。挿通溝部125の上端(開口側)には、一方の側壁部126から他方の側壁部126にかけて架設部127が設けられている。架設部127の中央には、錘部材121に向けて突出する摺接部128が設けられている。摺接部128の先端は、摩擦抵抗を低減するために半球状に面取りされている。
第1装着部材130は、錘部材121の下部に連結され、第1シール部材140を装着することで、第1シール部材140を介して第1排気孔63Aを閉塞する。錘部材121の軸線に沿って見ると、第1装着部材130は、筒状部111の内径より大きい外径の円形状である。第1装着部材130の外周部は、筒状部111に干渉することで、第1弁体120が蓋体40の内部側(図2Aにおいて上側)に入り込むことを防ぐ干渉部131の機能を兼ね備える。第1装着部材130の下部には、放熱板50に向けて突出するシール部材装着部132が設けられている。シール部材装着部132は、先端に径方向外向きに突出するフランジ部133を備える逆T字形状である。
図2A及び図2Bに示すように、第1シール部材140は、第1弁体配置部110の内蓋60側の端部である、筒状部111と挿通部115との間をシールする弾性部材である。この第1シール部材140は、蓋本体41のシール部材装着部114に装着される第1嵌合部141と、第1弁体120のシール部材装着部132に装着される第2嵌合部144と、これら嵌合部141,144の間に設けられた弾性変形部148とを備える。
図7A及び図7Bに示すように、第1嵌合部141は、挿通部115の内径より大きい外径の円筒状である。この第1嵌合部141には、上端から下向き窪む嵌合溝142が設けられている。また、第1嵌合部141の下部には、内蓋60の挿通部115の外周部上面に圧接されるシール部143が設けられている。第1嵌合部141を蓋本体41のシール部材装着部114に装着し、蓋本体41に放熱板50を装着することで、筒状部111を含む領域の蓋本体41と放熱板50の挿通部115との間がシール部143によってシールされる。
第2嵌合部144は、フランジ部133の外径より僅かに小さい内径の筒部145と、筒部145の先端から径方向内向きに突出する係止部146を備える。第2嵌合部144をシール部材装着部132に嵌合することで、係止部146がフランジ部133の上面に係止する。第2嵌合部144の内蓋60側の端面は、第1排気孔63Aを密閉する圧接部147である。この圧接部147は、内蓋60に対して平行に位置する平坦な面であり、第1排気孔63Aの直径より大きい直径である。
弾性変形部148は、第1嵌合部141側から第2嵌合部144に向けて、内蓋60側へ湾曲する第1湾曲部149と、蓋体40の内部側へ湾曲する第2湾曲部150とを備える非平坦な断面形状である。第1湾曲部149は平面視円環形状である。第2湾曲部150は、第1湾曲部149に対して平面視で同心円環形状である。第1湾曲部149の径方向の全長と第2湾曲部150の径方向の全長を合わせた弾性変形部148の全長(弧長)は、弾性的な変形によって第1弁体120が図2Aに示す開放位置と図2Bに示す閉塞位置の間を移動できる長さである。図2Aに示す第1弁体120の開放位置では、第1湾曲部149と第2湾曲部150が湾曲した状態を維持する。図2Bに示す第1弁体120の閉塞位置では、第1湾曲部149と第2湾曲部150が弾性的に延びた状態になる。また、図2Bに示す閉塞位置から図2Aに示す開放位置に第1弁体120が移動すると、第1湾曲部149と第2湾曲部150とは、弾性的に湾曲した状態に復元する。
図2Aに示すように、第1弁体120が開放位置にあるときには、第1湾曲部149の頂部は、圧接部147に対して同一平面上に位置する。また、第1弁体120が開放位置にあるときには、第1湾曲部149の頂部と圧接部147とは、放熱板50に対して概ね同一平面上に位置する。ここで、放熱板50と同一平面上に位置するとは、清掃性を確保できる程度の許容範囲を含む。即ち、フキン等で放熱板50を清掃する際に、清掃性が悪くなる段差が生じない程度で、放熱板50から第1湾曲部149の頂部と圧接部147が突出した状態及び窪んだ状態を含む。
図2A及び図2Bに示すように、第1弁体120は、内蓋60から離れた第1弁体配置部110の上端部側が第2シール部材155及び第1カバー部材160によって覆われている。また、第1駆動機構170は、第1駆動手段である第1ソレノイド180と、第1動力伝達部材である第1スライド部材185とを備える。
第2シール部材155は、弁体配置部110の内蓋60側の端部と対向する他端側の端部側である筒状部111の上端に嵌合され、筒状部111の内蓋60側と蓋体40の内部側をシールする第2弾性部材である。詳しくは、第2シール部材155は、筒状部111の上端に外嵌される第1嵌合部156と、第1係着部材123に嵌合される第2嵌合部157と、これら嵌合部156,157の間に設けられた弾性変形部158とを備える。第2嵌合部157は、連結部124の外周部に嵌合され、錘部材121と第1係着部材123との間に固定されている。弾性変形部158は、弾性的な変形によって第1弁体120が図2Aに示す開放位置と図2Bに示す閉塞位置の間を移動できる全長(弧長)である。
第1カバー部材160は、第1スライド部材185が第2シール部材155に干渉することを防ぐ樹脂製のカバーである。この第1カバー部材160は、第1嵌合部156に外嵌される嵌合部161を備える。また、第1カバー部材160には、第2シール部材155から突出した第1弁体120の第1係着部材123(挿通溝部125)を挿通する挿通孔162が設けられている。
図2A及び図2Bに図4を併せて参照すると、第1ソレノイド180は、蓋本体41の上部において、接続部43と反対の先端側の筒状部111の近傍に配置されている。第1ソレノイド180は、通電(駆動)することで後退し、通電を遮断することで進出するロッド181を備える。また、第1ソレノイド180は、ロッド181を進出方向に付勢するスプリング182を備える。
第1スライド部材185は、第1ソレノイド180のロッド181に固定され、第1ソレノイド180の駆動によりロッド181と一体に移動する。第1スライド部材185は、内蓋60に沿って平行に移動するように配置されている。第1スライド部材185は、ロッド181が進出することで係止位置に移動し、ロッド181が後退することで係止解除位置に移動する。
第1スライド部材185は、架設部127に対して間隔をあけて位置するように、挿通溝部125に挿通されている。この第1スライド部材185には、係止位置で第1弁体120を自重に抗して開放位置に移動させ、係止解除位置で第1弁体120を自重で閉塞位置に移動させる突出部187が設けられている。この突出部187は、架設部127に向けて突出しており、係止位置では架設部127の下部に位置し、係止解除位置では架設部127から離れて第1ソレノイド180側に位置する。突出部187には、第1弁体120を自重に抗して上向きに移動させるために傾斜部188が設けられている。この傾斜部188は、第1スライド部材185の進出方向先端側から進出方向後側に向けて、上向きに傾斜している。
図4に示すように、本実施形態の第1スライド部材185は、第1ソレノイド180の通電状態(内鍋20内が昇圧可能な状態)で蓋体40の開放を不可能とするロック部189を備える。ロック部189は、第1ソレノイド180を取り囲む四角形状の枠体である。ロック部189の先端が蓋体40のロック部材48と蓋本体41との間に入り込み、ロック部材48が炊飯器本体30との係合を解除する方向に回転することを阻止することで、蓋体40の開放を不可能とする。
このようにした第1閉塞機構100は、図2Aに示す状態で第1ソレノイド180がオン(通電)されると、第1スライド部材185が後退する。これにより、図2Bに示すように、第1スライド部材185の突出部187が第1弁体120の摺接部128から離れる。すると、第1弁体120が自重によって内蓋60側に移動し、凹部62A上に載置される。よって、第1排気孔63Aは、第1シール部材140を介して第1弁体120の自重で閉塞される。
図2Bに示す状態で第1ソレノイド180がオフされると、第1スライド部材185が進出する。これにより、図2Aに示すように、第1スライド部材185の突出部187が第1弁体120の摺接部128の下側に入り込む。すると、第1弁体120が自重に抗して内蓋60から離れる方向に移動する。この際、突出部187には傾斜部188が設けられているため、第1スライド部材185の水平方向の移動を第1弁体120の垂直方向の移動に変換するとともに、第1弁体120を徐々に上向きに移動させることができる。そして、突出部187が摺接部128の下部に位置することで、第1排気孔63Aから第1弁体120を離反させた開放位置に安定して保持できる。
(第2閉塞機構の詳細)
図3A及び図3Bに示すように、第2閉塞機構200は、蓋体40に設けた第2弁体配置部210に配置されている。第2弁体配置部210は、第1弁体配置部110と同様に、蓋本体41に設けた筒状部211と、放熱板50に設けた挿通部215とを備える。第2弁体配置部210は、放熱板50に向けて窪む凹部212と、凹部212の底に設けた貫通孔213とを備える。また、筒状部211は、凹部212の底から円筒状に突出するように設けられている。凹部212の底には、円筒状に突出するシール部材装着部214が設けられている。挿通部215は、凹部212と概ね同一直径の円形孔からなる。図8を参照すると、第2閉塞機構200の貫通孔213の直径D1は、筒状部211の内径より小さく設定されている。これにより、筒状部211の放熱板50側には、径方向内向きに突出する係止段部216が設けられている。
第2閉塞機構200は、第1スプリング(付勢部材)237によって所定の付勢力で第2排気孔63Bを閉塞する第2弁体220を備え、調圧弁としての機能を兼ね備える。第2弁体220は、筒状部211と挿通部215の間に配置した第1シール部材240を備え、この第1シール部材240によって第2排気孔63Bを閉塞する。図4を併せて参照すると、第2弁体220は、蓋本体41の上部に配置した第2駆動機構270によって、図3Aに示すように第2排気孔63Bに対して間隔をあけて位置する開放位置(第1の位置)と、図3Bに示すように放熱板50側から第2排気孔63Bを閉塞した閉塞位置(第2の位置)との間を移動される。なお、第2弁体220は、第1弁体120と同様に、第1シール部材240を具備しない構成としてもよい。
第2弁体220は、第2弁体配置部210に対して、第1シール部材240より蓋体40の内部側に配置されている。図8に示すように、第2弁体220は、第2駆動機構270に係着するための第2係着部材221と、第1シール部材240を装着するための第2装着部材230と、第2係着部材221に対して第2装着部材230を弾性的に付勢する第1スプリング237とを備える。第2係着部材221と第2装着部材230とは、相対的に移動可能に連結され、第1スプリング237によって互いに離れる方向に付勢されている。また、第2閉塞機構200には、第2弁体配置部210に第2弁体220を開放位置に付勢する第2スプリング238が配置されている。
図3A及び図8に示すように、第2係着部材221は、筒状部211の内部に配置され、第2駆動機構270の第2スライド部材285に係着されることで、第2弁体220を開放位置から閉塞位置に移動させる。第2係着部材221は、第2装着部材230を移動可能に連結する円筒状の連結部222と、第2スライド部材285の作動を受ける作動受部225とを備える。
連結部222は、第2弁体配置部210の貫通孔213の内径D1より小さい外径D2であり(D1>D2)、貫通孔213を通して放熱板50側へ突出可能である。連結部222において、放熱板50から離れた側の端部には一対の係止溝223,223が設けられている。この係止溝223の放熱板50側の端部には、径方向外向きに突出する一対のストッパ部224が設けられている。一方のストッパ部224の先端から他方のストッパ部224の先端までの寸法L1は、貫通孔213の内径D1より大きい(L1>D1)。
作動受部225は、連結部222の上端に設けた閉塞板部226から上向きに突出している。作動受部225は円柱状であり、筒状部211から蓋本体41の上方へ突出している。作動受部225の先端は、摩擦抵抗を低減するために半球状に面取りされている。また、閉塞板部226には、放熱板50に向けて下向きに突出するスプリング受部227が設けられている。
第2装着部材230は、第2弁体配置部210の筒状部211の放熱板50側に配置され、第2係着部材221を介して開放位置と閉塞位置の間を移動される。この第2装着部材230は、第2弁体配置部210の凹部212と放熱板50との間に位置するように配置されている。第2装着部材230は、第2弁体配置部210の貫通孔213の内径D1より大きい外径D3の円板状である(D3>D1)。第2装着部材230の外周部は、筒状部211に干渉することで、第2弁体220が蓋体40の内部側(図3Aにおいて上側)に入り込むことを防ぐ干渉部231の機能を兼ね備える。第2装着部材230の下部には、第1弁体120のシール部材装着部132と同様に、フランジ部233を備える逆T字形状のシール部材装着部232が設けられている。
第2装着部材230は、第2係着部材221に連結される連結部234を備える。連結部234は、第2装着部材230から円筒状をなすように突設されている。この連結部234は、連結部222の内径D4より小さい外径D5の円筒状であり(D4>D5)、連結部222の内部に軸方向に沿って移動可能に連結されている。連結部234の上端には、第2係着部材221の係止溝223に係止し、第2装着部材230が第2係着部材221から離れる方向へ移動することを制限する一対の係止爪部235,235が、径方向外向きに突出するように設けられている。一方の係止爪部235の先端から他方の係止爪部235の先端までの寸法L2は、第2弁体配置部210の貫通孔213の内径D1より小さく、連結部222の内径D4より大きい。
第1スプリング237は、一端が第2係着部材221のスプリング受部227に配置され、他端が第2装着部材230の連結部234の内部の底に配置される。第2装着部材230の連結部234を貫通孔213に通して放熱板50側から筒状部211内に配置し、第2係着部材221の連結部222を筒状部211の上端側から配置し、連結部222に連結部234を組み付けることで、第2係着部材221と第2装着部材230とが軸方向に沿って相対的に移動可能に係着される。そして、第2係着部材221と第2装着部材230とは、第1スプリング237の付勢力によって、互いに離反する方向に付勢される。
また、第1スプリング237は、図3Bに示す閉塞位置で、第2係着部材221が下向きに移動されることで、弾性的に圧縮される。この第1スプリング237の圧縮量を調整(設定)することで、第1シール部材240を介して第2装着部材230によって第2排気孔63Bを閉塞する閉塞力を変更することができる。例えば、内鍋20内が設定した圧力(例えば1.20atm)を超えて昇圧すると、内鍋20内の蒸気圧で第1スプリング237の付勢力に抗して第2装着部材230を第2排気孔63Bから離反させる(浮き上がらせる)ことができる。
第2スプリング238は、一端が第2係着部材221のストッパ部224の下面に配置され、他端が第2弁体配置部210の係止段部(底)216に配置される。これにより、第2係着部材221を介して第2弁体220全体が開放位置に向けて付勢される。
図3A及び図3Bに示すように、第1シール部材240は、第2弁体配置部210の内蓋60側の端部である、筒状部211と挿通部215との間をシールする弾性部材である。この第1シール部材240は、蓋本体41のシール部材装着部214に装着される第1嵌合部241と、第2弁体220のシール部材装着部232に装着される第2嵌合部244と、これら嵌合部241,244の間に設けられた弾性変形部248とを備える。
第1嵌合部241、第2嵌合部244、及び弾性変形部248を備える第1シール部材240は、第1閉塞機構100の第1シール部材140と同一構成である。即ち、第1嵌合部241は、第1嵌合部141と同様に、嵌合溝242と、シール部243とを備える。第2嵌合部244は、第2嵌合部144と同様に、筒部245と、係止部246と、圧接部247とを備える。弾性変形部248は、弾性変形部148と同様に、第1湾曲部249と、第2湾曲部250とを備える。
図3A及び図3Bに示すように、第2弁体220は、内蓋60から離れた第2弁体配置部210の上端部側が第2シール部材255及び第2カバー部材260によって覆われている。また、第2駆動機構270は、第2駆動手段である第2ソレノイド280と、第2動力伝達部材である第2スライド部材285とを備える。
第2シール部材255は、弁体配置部210の内蓋60側の端部と対向する他端側の端部側である筒状部211の上端に嵌合され、筒状部211の内蓋60側と蓋体40の内部側をシールする第2弾性部材である。第2シール部材255は、第2シール部材155と同様に、第1嵌合部256と、第2嵌合部257と、弾性変形部258とを備える。
第2カバー部材260は、第2スライド部材285が第2シール部材255に干渉することを防ぐ樹脂製のカバーである。この第2カバー部材260は、第1カバー部材160と同様に、嵌合部261と、挿通孔262とを備える。
図3A及び図3Bに図4を併せて参照すると、第2ソレノイド280は、蓋本体41の上部において、接続部43と反対の先端側の筒状部211の近傍に配置されている。第2ソレノイド280は、通電(駆動)することで後退し、通電を遮断することで進出するロッド281を備える。また、第2ソレノイド280は、遮断によりロッド281を進出させるスプリング282を備える。
第2スライド部材285は、第2ソレノイド280のロッド281に固定され、第2ソレノイド280の駆動によりロッド281と一体に移動する。第2スライド部材285は、内蓋60に沿って平行に移動するように配置されている。第2スライド部材285は、ロッド281が進出することで、第2スプリング238の付勢力によって第2弁体220を開放位置に移動させ、第1スプリング237の弾性的な圧縮を解除した非圧縮位置に移動する。また、ロッド281が後退することで、第2スプリング238の付勢力に抗して第2弁体220を閉塞位置に移動させ、第1スプリング237を弾性的に圧縮する圧縮位置に移動する。
第2スライド部材285は、第2係着部材221の作動受部225の上方に位置するように配置されている。この第2スライド部材285には、非圧縮位置で第2弁体220を第2スプリング238の付勢力で開放位置に移動させ、圧縮位置で第2弁体220を第2スプリング238の付勢力に抗して閉塞位置に移動させる突出部287が設けられている。この突出部287は、作動受部225に向けて突出しており、非圧縮位置では作動受部225から離れて位置し、圧縮位置では作動受部225の上方に位置する。突出部287には、第2スプリング238の付勢力に抗して下向きに移動させるために傾斜部288が設けられている。この傾斜部288は、第2スライド部材285の後退方向先端側から後退方向後側に向けて、下向きに傾斜している。
なお、第2スライド部材285には、第1スライド部材185のようにロック部189は設けられていない。但し、ロック部189は、第1スライド部材185の代わりに第2スライド部材285に設けてもよい。
このようにした第2閉塞機構200は、図3Aに示す状態で第2ソレノイド280がオン(通電)されると、第2スライド部材285が後退する。これにより、図3Bに示すように、第2スライド部材285の突出部287が第2弁体220の作動受部225上に位置する。すると、第2弁体220が内蓋60側に移動され、凹部62B上に当接する。よって、第2排気孔63Bは、第2シール部材240を介して第2弁体220によって閉塞される。また、第2係着部材221が第2装着部材230に対して相対的に移動することで、第1スプリング237が圧縮される。よって、第2排気孔63Bは、第2弁体220によって第1スプリング237による付勢力で加圧した状態で閉塞される。
この際、突出部287には傾斜部288が設けられているため、第2スライド部材285の水平方向の移動を第2弁体220の垂直方向の移動に変換するとともに、第2弁体220を徐々に下向きに移動させることができる。そして、突出部287が作動受部225の上部に位置することで、第2排気孔63Bを第2弁体220で閉塞した閉塞位置に安定して保持できる。
図2Bに示す状態で第2ソレノイド280がオフされると、第2スライド部材285が進出する。これにより、図2Aに示すように、第2スライド部材285の突出部287が第2弁体220の作動受部225から離れる。すると、第2弁体220が第2スプリング238の付勢力で内蓋60から離れる方向に移動する。そして、第2スプリング238の付勢力によって、第2排気孔63Bを開放した開放位置に第2弁体220を安定して保持できる。
以上のように、本実施形態の炊飯器10は、ソレノイド180,280をオンすることで、スライド部材185,285を介して弁体120,220を閉塞位置に移動させることができる。そして、弁体120,220が閉塞位置にあるときには、装着部材130,230が挿通部115,215から内蓋60側へ突出し、シール部材140,240を介して排気孔63A,63Bを閉塞する。これにより内鍋20内を密閉し、内鍋20の内部を大気圧より高い圧力に昇圧することができる。
そして、内鍋20の内部が設定した圧力を超えて昇圧すると、内鍋20内の蒸気圧で弁体120,220を離反させ、内鍋20内の蒸気を排気通路70を介して炊飯器10の外部に排気できる。例えば、錘部材121による第1閉塞機構100の加圧設定を1.30atmに設定し、第1スプリング237による第2閉塞機構200の加圧設定を1.20atmに設定した場合、内鍋20の内圧が1.20atmを越えると、第2閉塞機構200の第2弁体220が第2排気孔63Bから離反し、内鍋20内を脱圧できる。何らかの原因で第2排気孔63Bから脱圧できず、内鍋20の内圧が1.30atmを越えると、第1閉塞機構100の第1弁体120が第1排気孔63Aから離反し、内鍋20内を脱圧できる。
また、炊飯器10は、ソレノイド180,280をオフすることで、スライド部材185,285を介して弁体120,220を開放位置に移動させることができる。そして、弁体120,220が開放位置にあるときには、装着部材130,230が放熱板50に対して同一平面上に位置し、排気孔63A,63Bを開放する。これにより、内鍋20内を大気圧と平衡させることができる。
このように、第1実施形態の炊飯器10は、内鍋20の内部を大気圧と平衡させた状態と、内鍋20の内部を大気圧より高い圧力に昇圧可能とした状態に、切り換えることができる。よって、内鍋20の内部を大気圧より高い圧力に昇圧した状態での圧力炊飯を実現できる。
また、各閉塞機構100,200の駆動機構170,270は、内蓋60に沿って移動するスライド部材185,285を有し、傾斜部188,288によって弁体120,220を開放位置及び閉塞位置に移動させる構成であるため、ソレノイド180,280のような安価な駆動手段を用いることができる。よって、炊飯器10の製造コストを低減できる。
また、本実施形態の炊飯器10は、駆動機構170,270は勿論、内蓋60の排気孔63A,63Bを閉塞する閉塞機構100,200も蓋体40に配置している。そのため、図1に示すように、内蓋60の排気孔63A,63Bの周辺は、閉塞機構100,200のような清掃を阻害する凹凸部分がないフラットな形状にすることができる。よって、食材成分が付着し易い内蓋60の清掃性を大幅に向上できる。
また、弁体120,220には、弁体配置部110,210に干渉する干渉部132,231を設けているため、シール部材140,240を含む放熱板50を清掃する際に、弁体120,220が蓋体40の内部側に押し込まれることを防止できる。よって、弁体120,220を含む閉塞機構100,200やスライド部材185,285を含む駆動機構170,270に負荷が加わることを防止できる。よって、これらの破損を防止しつつ、清掃性を向上できる。
しかも、内蓋60の排気孔63A,63Bは、内鍋20内へ窪む凹部62A,62Bの平坦な底部に設けられているため、弁体120,220の作動距離を十分に確保することができる。よって、排気孔63A,63Bの開放状態において、内蓋60上に上がったおねばを内鍋20内へ確実に還流させることができる。また、各構成部品の組付誤差等によって、開放位置にある弁体120,220が排気孔63A,63Bに近づき過ぎて、排気抵抗になる等の不都合が生じることを防止できる。
(第2実施形態)
図9から図10Bは第2実施形態の炊飯器10を示す。この第2実施形態では、第2閉塞機構200の第2駆動機構270を、駆動手段としてステッピングモータ300を用い、動力伝達部材として上下方向に移動(回転)により第2弁体220を直動させる回転部材310を用いた点で、第1実施形態と相違する。
図10A及び図10Bに示すように、ステッピングモータ300は、正転及び逆転が可能な出力軸301を備える。出力軸301には、駆動歯車302が固定されている。回転部材310は、蓋本体41の第2弁体配置部210の近傍に回転可能に配置されている。詳しくは、回転部材310は、蓋本体41に回転可能に軸支される軸穴部311を備える。回転部材310には、軸穴部311の一方側に、駆動歯車302と噛み合う扇形形状の歯車部312が設けられている。また、回転部材310には、軸穴部311に対して歯車部312の反対側に、第2弁体220の作動受部225の上方まで延びる作動部313が設けられている。
この第2実施形態の第2閉塞機構200は、例えばステッピングモータ300を正転駆動させることで、図10Aにおいて回転部材310を時計回りに回転させることができる。これにより、図10Bに示すように、第2弁体220を閉塞位置に移動させ、第2排気孔63Bを閉塞することができる。また、ステッピングモータ300を逆転駆動させることで、図10Bにおいて回転部材310を反時計回りに回転させることができる。これにより、図10Aに示すように、第2スプリング238を介して第2弁体220を開放位置に移動させ、第2排気孔63Bを開放することができる。なお、第2実施形態では、作動部313を第2弁体220の第2係着部材221に回転可能に連結することで、第2スプリング238を設けない構成とすることができる。
また、第2実施形態では、図10Bに示す閉塞位置において、ステッピングモータ300の回転量を調整することで、第1スプリング237の弾性的な圧縮量(付勢力)を調整することができる。その結果、内鍋20内の蒸気圧によって第2弁体220の第2装着部材230が離反する、内鍋20を昇圧可能な圧力を調整することができる。また、ステッピングモータ300の回転量に基づく第1スプリング237の付勢力は、多段階で設定することが可能である。よって、炊飯メニューに応じて理想的な加圧炊飯を実現できる。
(第3実施形態)
図11A及び図11Bは第3実施形態の炊飯器10を示す。この第2実施形態では、錘部材121を用いた第1閉塞機構100の第1駆動機構170として、第2実施形態と同様にステッピングモータ300と回転部材310を用いた点で、第1実施形態と相違する。この第3実施形態では、ステッピングモータ300と回転部材310によって第1弁体120を垂直方向に直動させ、開放位置及び閉塞位置に移動させることができる。よって、第1実施形態と同様の作用及び効果を得ることができる。
なお、本発明は、前記実施形態の構成に限定されず、種々の変更が可能である。
例えば、第1実施形態ではソレノイド180,280によってスライド部材185,285を水平方向に移動させたが、ステッピングモータ300によってスライド部材185,285を水平方向に移動させてもよい。このようにしても第1実施形態と同様の作用及び効果を得ることができる。しかも、第1スプリング237を用いた第2弁体200の場合、傾斜部288の途中でスライド部材285の移動を停止することで、内鍋20内を昇圧可能な圧力を変更できる。よって、炊飯メニューに応じて理想的な加圧炊飯を実現できる。
また、第2実施形態ではステッピングモータ300によって回転部材310を垂直方向に移動させたが、回転部材310を用いることなくソレノイド180,280によって直接弁体120,220を垂直方向に移動させてもよい。また、駆動手段はソレノイド及びステッピングモータに限らず、弁体120,220を開放位置と閉塞位置に移動可能な周知の手段であれば、いずれでも適用可能である。また、弁体120,220は、排気孔63A,63Bと間隔をあけて位置する開放位置と、排気孔63A,63Bを閉塞した閉塞位置とに移動できる構成であれば、垂直方向に直動させる構成に限らない。
また、前記実施形態では、蓋体40に2個の閉塞機構100,200を配置したが、閉塞機構100,200のうちいずれか一方だけを配置する構成としてもよい。また、閉塞機構は、第1閉塞機構100を2個配置してもよいし、第2閉塞機構200を2個配置してもよい。また、前記実施形態では、加熱による蒸気圧で内鍋20の内部を大気圧より高い圧力に昇圧可能としたが、ポンプ等の加圧手段により強制昇圧可能としてもよい。
また、本発明は、蓋体側に閉塞機構を配置し、内蓋は排気孔の周辺をフラットな形状とした構成に特徴を有する。そのため、飯米を炊き上げる炊飯器に限られず、種々の食材を調理可能な加熱調理器でも適用可能であり、同様の作用及び効果を得ることができる。また、加熱手段を一体に搭載した加熱機器に限らず、加熱手段を有する本体がない圧力鍋に本発明を適用してもよい。
10…炊飯器(調理器)
20…内鍋(調理鍋)
21…開口部
30…炊飯器本体(本体)
31…ヒンジ接続部
40…蓋体
41…蓋本体
42…外装カバー
43…接続部
44…収容凹部
45…係止受部
46…係止部材
47…ダクト部
48…ロック部材
50…放熱板
51…蓋ヒータ
52…シール部材
53…連通穴
60…内蓋
61…内蓋本体
62A,62B…凹部
63A,63B…排気孔
65…シール部材
67…枠部材
68…第1係止部
69…第2係止部
70…排気通路
100…第1閉塞機構
110…第1弁体配置部
111…筒状部
112…凹部
113…貫通孔
114…シール部材装着部
115…挿通部
120…第1弁体
121…錘部材
123…第1係着部材
124…連結部
125…挿通溝部
126…側壁部
127…架設部
128…摺接部
130…第1装着部材
131…干渉部
132…シール部材装着部
133…フランジ部
140…第1シール部材
141…第1嵌合部
142…嵌合溝
143…シール部
144…第2嵌合部
145…筒部
146…係止部
147…圧接部
148…弾性変形部
149…第1湾曲部
150…第2湾曲部
155…第2シール部材
156…第1嵌合部
157…第2嵌合部
158…弾性変形部
160…第1カバー部材
161…嵌合部
162…挿通孔
170…第1駆動機構
180…第1ソレノイド(駆動手段)
181…ロッド
182…スプリング
185…第1スライド部材(動力伝達部材)
187…突出部
188…傾斜部
189…ロック部
200…第2閉塞機構
210…第2弁体配置部
211…筒状部
212…凹部
213…貫通孔
214…シール部材装着部
215…挿通部
216…係止段部
220…第2弁体
221…第2係着部材
222…連結部
223…係止溝
224…ストッパ部
225…作動受部
226…閉塞板部
227…スプリング受部
230…第2装着部材
231…干渉部
232…シール部材装着部
233…フランジ部
234…連結部
235…係止爪部
237…第1スプリング(付勢部材)
238…第2スプリング
240…第1シール部材
241…第1嵌合部
242…嵌合溝
243…シール部
244…第2嵌合部
245…筒部
246…係止部
247…圧接部
248…弾性変形部
249…第1湾曲部
250…第2湾曲部
255…第2シール部材
256…第1嵌合部
257…第2嵌合部
258…弾性変形部
260…第2カバー部材
261…嵌合部
262…挿通孔
270…第2駆動機構
280…第2ソレノイド(駆動手段)
281…ロッド
282…スプリング
285…第2スライド部材(動力伝達部材)
287…突出部
288…傾斜部
300…ステッピングモータ(駆動手段)
301…出力軸
302…駆動歯車
310…回転部材(動力伝達部材)
311…軸穴部
312…歯車部
313…作動部

Claims (7)

  1. 加熱調理する食材が収容される調理鍋と、前記調理鍋の開口部に開閉可能に配置された蓋体と、前記調理鍋の前記開口部と対向する前記蓋体の対向面に離脱可能に装着されて前記調理鍋の前記開口部を閉塞する内蓋とを備え、前記蓋体は前記調理鍋内で発生した蒸気を前記調理鍋の外部へ排出する排気通路を有し、前記内蓋は前記排気通路の一部を構成する排気孔を有する調理器であって、
    前記蓋体は、前記内蓋の前記排気孔を前記対向面側から閉塞する弁体を有し、前記調理鍋内が設定圧力を超えて昇圧すると前記調理鍋内の蒸気圧で前記排気孔から前記弁体が離反する閉塞機構を備える、調理器。
  2. 前記閉塞機構の前記弁体は、前記内蓋の前記排気孔に対して間隔をあけて位置する第1の位置と、前記内蓋の前記排気孔を閉塞する第2の位置との間を移動可能に配置され、
    前記蓋体は、前記弁体を前記第1の位置と前記第2の位置に移動させる駆動機構を備える、請求項1に記載の調理器。
  3. 前記閉塞機構の前記弁体は、前記内蓋の前記排気孔を自重によって上方から閉塞する錘部材を有し、
    前記駆動機構は、前記弁体を自重に抗して前記第1の位置に移動させた係止位置と、前記弁体を自重で前記第2の位置に移動させる係止解除位置の間を移動可能な動力伝達部材を有する、請求項2に記載の調理器。
  4. 前記閉塞機構は、前記弁体を前記内蓋の前記排気孔に向けて付勢する付勢部材を有し、
    前記駆動機構は、前記弁体を前記第1の位置に移動させるとともに前記付勢部材の弾性的な圧縮を解除した非圧縮位置と、前記弁体を前記第2の位置に移動させるとともに前記付勢部材を弾性的に圧縮した圧縮位置との間を移動可能な動力伝達部材を有する、請求項2に記載の調理器。
  5. 前記駆動機構は、駆動手段と、前記駆動手段の駆動により前記内蓋に沿って移動する前記動力伝達部材とを有し、
    前記動力伝達部材は、前記弁体を前記第1の位置と前記第2の位置に移動させるための傾斜部を有する、請求項3又は請求項4項に記載の調理器。
  6. 前記蓋体は、前記内蓋の前記排気孔と対向する部分に前記弁体を移動可能に配置する弁体配置部を有し、
    前記閉塞機構の前記弁体は、前記弁体配置部に干渉して前記弁体が前記蓋体の内部側へ入り込むことを防ぐ干渉部を有する、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の調理器。
  7. 前記内蓋は、前記調理鍋内側へ窪む凹部を有し、前記凹部の平坦な底部に前記排気孔が設けられている、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の調理器。
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