JP2016209306A - キャビネット - Google Patents

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Abstract

【課題】コンパクトで利便性が高いキャビネットを提供する。【解決手段】キャビネット本体11に、机4と2個の椅子5,5とが引き出し可能に収容される。故に、不使用時に机4と椅子5,5とをコンパクトに収容しておくことができる。また、必要に応じて机4と椅子5,5とを個別に出し入れすることができる。従って、机5を使用する際に椅子を別途用意する必要がなく、机4だけ(又は椅子5だけ)を使用する際に机4と椅子5とを両方とも引き出す必要がない。即ち、利便性が高い。【選択図】図1

Description

本発明は、机を出し入れすることが可能なキャビネットに関する。
キャビネットは、引き出し可能な机を収容していることがある(特許文献1,2参照)。
実開昭58−173343号公報 特開2008−301976号公報
しかしながら、特許文献1,2に記載のキャビネットには椅子が付属していない。故に、机を使用する際には椅子を別途用意する必要がある。
また、特許文献1,2に記載のキャビネットには、椅子を収容するための空間が設けられていない。
特許文献2に記載のキャビネットの場合、キャビネットに収容された机の下側に椅子を収容することができるかもしれない。
とはいえ、キャビネットに収容された机の両隣には、整理棚と、キャビネットの上部に設けられている寝台へ上がるための梯子とが配されている。故に、椅子を単独で使うときにも、椅子を取り出すために机を引き出さなければならない。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、コンパクトで利便性が高いキャビネットを提供することにある。
本発明に係るキャビネットは、キャビネット本体と、該キャビネット本体に収容され、該キャビネット本体から前方向に引き出し可能な机とを備えるキャビネットにおいて、夫々前記キャビネット本体に収容され、該キャビネット本体から前方向に引き出し可能な2個の椅子を備え、該2個の椅子は、前記机を介在して左右方向に対向配置されていることを特徴とする。
本発明に係るキャビネットは、各椅子は、上部が開放された箱状部材と、前記上部を開閉する座面部材とを有することを特徴とする。
本発明に係るキャビネットは、各椅子の上側に抽斗を備えることを特徴とする。
本発明に係るキャビネットは、前記机は、机本体と、該机本体の天板に着脱可能に載置される天板部材と、前記天板よりも下側に配されたヒータとを有することを特徴とする。
本発明に係るキャビネットは、前記机と前記キャビネット本体との間に、前記机本体を覆う断熱シートを収容可能なシート収容空間が設けられていることを特徴とする。
本発明に係るキャビネットは、前記キャビネット本体は、前記椅子が1個ずつ収容される2個の椅子用キャビネットと、前記机が収容される机用キャビネットとを有し、該机用キャビネットは、前記天板を支持し、前記天板の出し入れを案内する案内レールと、該案内レールが配された側壁と、前記天板及び該天板に載置された天板部材が挿通される開口が設けられている前壁とを有し、前記机本体は、前記天板の前端部から垂下し、前記前壁に対面配置される対面板を更に有することを特徴とする。
本発明に係るキャビネットは、前記机本体は、前記天板の前端部を下側から支持し、前側が開放されている箱状のキャスター付き収容棚を有することを特徴とする。
本発明に係るキャビネットは、前記キャビネット本体は、一側にヘッドボードを有することを特徴とする。
本発明に係るキャビネットは、前記キャビネット本体の後側に、板状部材が前記キャビネット本体の天壁よりも高く立設してあり、前記板状部材の上端部若しくは上下方向中央部から、物品が載置される被載置部又は物品が掛止される被掛止部が前向きに突設してあることを特徴とする。
本発明に係るキャビネットは、前記キャビネット本体の天壁は、前記キャビネット本体に収容された机の上側に開口が設けられている天壁本体と、前記開口を開閉する蓋部材とを有することを特徴とする。
本発明にあっては、キャビネット本体に机と2個の椅子とが収容される。
また、キャビネット本体に対して机と2個の椅子とが個別に出し入れされる。
2個の椅子は、机を介在して左右方向に対向配置されている。従って、2人の使用者が、机を介在して左右方向に対面して夫々椅子に座ることができる。
本発明にあっては、椅子の内部を、物品を収容する空間として利用することができる。故に、キャビネットの物品収容能力が向上する。
また、椅子の不使用時にも、椅子の配置場所がデッドスぺースにならない。故に、キャビネットが設置されている室内を有効利用することができる。
本発明にあっては、抽斗の内部を、物品を収容する空間として利用することができる。故に、キャビネットの物品収容能力が向上する。
机の天面に比べて椅子の座面は低い位置に配される。しかしながら、椅子の上側の空間に引き出しが配されるので、この空間がデッドスぺースにならない。故に、キャビネットが設置されている室内を有効利用することができる。
本発明にあっては、ヒータによって机の下側の空間を暖めることができる。
また、机本体と天板部材との間に断熱シートを挟んで机本体を覆えば、机をコタツとして利用することができる。
本発明にあっては、キャビネット本体に断熱シートごと机を収容することができる。
本発明にあっては、机の下側の空間が、前後を対面板と前壁とに囲まれる。故に、机をコタツとして利用する場合の保温性を向上させることができる。
本発明にあっては、収容棚が机本体の脚部として機能する。つまり、机本体の脚部を、物品を収容する空間として利用することができる。故に、キャビネットの物品収容能力が向上する。
しかも、収容棚はキャスター付きである。従って、机を円滑に出し入れすることができる。
本発明にあっては、キャビネット本体を、寝台として利用することができる。換言すれば、キャビネット本体の上側の空間を就寝空間として利用することができる。故に、キャビネットが設置されている室内を有効利用することができる。
本発明にあっては、キャビネット本体の上側の空間を、物品を載置する空間又は物品を掛止しておく空間として利用することができる。故に、キャビネットが設置されている室内を有効利用することができる。
本発明にあっては、キャビネットに収容した机の下側の空間を、物品を収容する空間として利用することができる。故に、キャビネットの物品収容能力が向上する。
また、机を収容する空間がデッドスぺースにならない。故に、キャビネットが設置されている室内を有効利用することができる。
キャビネットに収容した机の下側の空間に対する物品の出し入れは、机を引き出し、蓋部材を開けることによって行なわれる。従って、使用者が机の下側の空間に潜って物品を出し入れする必要はない。つまり、物品の出し入れが比較的容易である。
本発明のキャビネットによる場合、キャビネット本体に対して机と2個の椅子とが引き出し可能に収容される。
即ち、不使用時に机と2個の椅子とをコンパクトに収容しておくことができる。
また、必要に応じて机と2個の椅子とを個別に出し入れすることができる。故に、机を使用する際に椅子を別途用意する必要がなく、机だけ(又は椅子だけ)を使用する際に机と椅子とを両方とも引き出す必要がない。即ち、利便性が高い。
しかも、椅子が2個付属しているので、例えば2人の使用者が差し向かいで机を共用したり話し合ったりする場合に好適である。
本発明の実施の形態1に係るキャビネットの構成を略示する斜視図である。 キャビネットの構成を略示する正面図である。 キャビネットの構成を略示する平面図である。 図2におけるIV−IV線の断面図である。 図2におけるV−V線の断面図である。 本発明の実施の形態2に係るキャビネットの構成を略示する正面図である。
以下、本発明を、その実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。以下の説明では、図1において矢符で示す上下、前後、及び左右を使用する。
実施の形態 1.
図1、図2、及び図3は、本発明の実施の形態1に係るキャビネット1の構成を略示する斜視図、正面図、及び平面図である。図2(及び図3)に向かって上下左右方向は、キャビネット1の上下左右方向(及び後前左右方向)である。
図4及び図5は、図2におけるIV−IV線及びV−V線の断面図である。図4及び図5夫々に向かって上下左右方向は、キャビネット1の上下前後方向である。
キャビネット1は、室内の床に設置されている。キャビネット1はキャビネット本体11と衝立12とを備えている。
キャビネット本体11は、机用キャビネット2と、2個の椅子用キャビネット3,3と、ヘッドボード111、フットボード112、及びサイドガード113とを有する。
衝立12は、板状部材121、長押122(被掛止部)、及び棚板123(被載置部)を有する。
机用キャビネット2は、前壁21、後壁22、天壁23、左壁24(側壁)、右壁25(側壁)、及び底壁26を有し、机4を前方向に引き出し可能に収容する。
前壁21には前壁開口211が設けられている。
天壁23は、天壁本体231と蓋部材232とを有する。天壁本体231には天壁開口233が設けられている。
左壁24及び右壁25は案内レール241,251を有する。
各椅子用キャビネット3は、後壁32、天壁33、及び側壁34と被当接部材35とを有し、抽斗36及び椅子5夫々を前方向に引き出し可能に収容する。
机4は、天板41と収容棚42(キャスター付き収容棚)と当接部43とを有する。
椅子5は、箱状部材51と座面部材52とを有する。
まず、キャビネット本体11について説明する。
キャビネット本体11は、机用キャビネット2の左右両側に1個ずつ椅子用キャビネット3,3が配された左右方向に長い直方体状をなしている。机用キャビネット2の天壁23及び各椅子用キャビネット3の天壁33夫々の上面は面一に配されている。天壁23,33,33上には、一般的なシングルサイズの蒲団又はマットレス等が載置可能である。
キャビネット本体11のヘッドボード111、フットボード112、及びサイドガード113は夫々矩形平板状をなしている。
ヘッドボード111は左側の椅子用キャビネット3が有する左側の側壁34に密着配置されており、天壁33よりも高く突出している。同様に、フットボード112は右側の椅子用キャビネット3が有する右側の側壁34に密着配置されており、天壁33よりも高く突出している。この結果、ヘッドボード111及びフットボード112は、机用キャビネット2及び椅子用キャビネット3,3を介在して左右方向に対面している。
サイドガード113は、フットボード112の前端面に接し、フットボード112から左向きに突出している。サイドガード113は、右側の椅子用キャビネット3が有する天壁33から机用キャビネット2の天壁23の左右方向中央部に亘って配されている。サイドガード113は天壁23,33の前端部に載置されている。
以上のようなキャビネット本体11は、寝台として機能する。即ち、天壁23,33,33の上面と上方とを、就寝空間として利用することができる。
なお、キャビネット本体11は、フットボード112及びサイドガード113を有していなくてもよい。また、キャビネット本体11を寝台として用いないのであれば、ヘッドボード111、フットボード112、及びサイドガード113を備えている必要はない。
次に、衝立12について説明する。
衝立12の板状部材121は、上下左右方向に平らな矩形板状をなす。板状部材121の下辺部は、机用キャビネット2の後壁22及び各椅子用キャビネット3の後壁32夫々の後面の上辺部に取り付けられており、天壁23,33,33よりも高く突出している。従って、板状部材121は、机用キャビネット2及び椅子用キャビネット3を介在してサイドガード113に対面配置されている。
以上の結果、天壁23,33,33は、前側の右半分と後側と左右両側とをヘッドボード111、フットボード112、サイドガード113、及び板状部材121に囲繞されている。ヘッドボード111、フットボード112、サイドガード113、及び板状部材121は、天壁23,33,33上に載置された蒲団又はマットレス等の落下、及びキャビネット本体11を寝台として用いる使用者の落下を抑制する。
天壁23,33,33の前側の左半分は開放されている。従って、キャビネット1の使用者は、天壁23,33,33の前側の左半分に設けられている開放部分から就寝空間に入ればよい。
ヘッドボード111又は板状部材121が部屋の壁に密着配置されている場合、防音及び断熱効果を向上させることができる。
一方、ヘッドボード111又は板状部材121と部屋の壁との間に居住空間がある場合、ヘッドボード111又は板状部材121は就寝空間の目隠しとして機能する。
長押122は、板状部材121の上端部から前向きに突出している。本実施の形態の長押122は前後左右方向に平らな矩形板状であり、天壁23,33,33夫々の後辺部に対面配置されている。長押122には、例えば洋服掛けが掛止される。このために、長押122の上面の前端部には、例えば左右方向に延びる図示しない溝が設けられている。
なお、長押122は前端部が上向きに沿っている構成でもよく、ハンガーボード状でもよい。
長押122の左端部はヘッドボード111の上端面に載置されている。つまり、長押122はヘッドボード111によって下側から支持されているので、脱落し難い。なお、長押122の板状部材121に対する固定強度が十分であれば、長押122はヘッドボード111から離隔配置されていてもよい。
棚板123は前後左右方向に平らな矩形板状をなす。棚板123は板状部材121の上下方向中央部から前向きに突出している。棚板123の板状部材121からの突出量は、長押122の板状部材121からの突出量以下である。棚板123には、物品(例えば書籍)が載置される。なお、棚板123は複数設けられていてもよい。
長押122から吊り下げられた物品(例えば洋服掛けに掛けられた衣類)は、棚板123よりも前側に配されるので、棚板123に載置されている物品には干渉し難い。
長押122及び棚板123は、板状部材121を補強して板状部材121の無用な変形(例えば反り)を抑制する補強部材としても機能する。
なお、棚板123の右端部がフットボード112の上端面に載置されてもいてよい。また、棚板123のような棚板がヘッドボード111に突設されていてもよい。
長押122は板状部材121の上下方向中央部から前向きに突出していてもよい。ただし、長押122から吊り下げられた物品が棚板123に載置されている物品に干渉しないように両者を配置する必要がある。
板状部材121は1枚の平板部材を用いてなる構成でもよく、後壁22,32,32に1枚ずつ取り付けられた3枚の平板部材が並置された構成でもよい。後者の場合、長押122及び/又は棚板123は、3枚の平板部材を連結する連結部材としても機能するよう構成されていることが望ましい。
更に、ヘッドボード111又は板状部材121に電源タップが埋設されていたり照明装置(例えばアームライト)が突設されていたりしてもよい。また、長押122に照明装置(例えばLEDテープ)が配されていてもよい。電源タップ又は照明装置は電源コードを介して部屋のコンセントに接続されていればよい。照明装置が天壁23,33,33側へ投光すれば直接照明が得られ、部屋の壁又は天井等へ投光すれば間接照明が得られる。
次に、机用キャビネット2について説明する。
机用キャビネット2は、前後方向に長い直方体状をなしている。机用キャビネット2の前壁21、後壁22、天壁23、左壁24、右壁25、及び底壁26は、各矩形平板状をなす。
前壁21、後壁22、左壁24、及び右壁25夫々は、下端面が床に接している。前壁21、後壁22、天壁23、及び底壁26夫々の左右両端面は、左壁24の右面と右壁25の左面とに接している。後壁22の上端面には天壁23の後端部が載置されている。左壁24及び右壁25夫々の上端面は、天壁23の上面に面一である。
前壁21の上部には矩形状の前壁開口211が設けられている。このために、前壁21の上下方向の長さは、後壁22、左壁24、及び右壁25夫々の上下方向の長さよりも短くしてある。
天壁23、左壁24、及び右壁25夫々の前端面の前後方向の配置位置は同程度である。前壁21の前面の前後方向の配置位置は、天壁23、左壁24、及び右壁25夫々の前端面よりも後ろ側である。前壁開口211は、前壁21の上端面、天壁23の下面、左壁24の右面、及び右壁25の左面に囲繞された空間である。
後壁22は、上下左右方向中央部が格子窓状をなす。格子窓を構成する桟同士の間は開口している。後壁22の開口は、一般的な電源コードのプラグが通過可能なサイズである。後壁22の開口は、机用キャビネット2の内部の通気性を確保し、また、電源コードの引き回しのために用いられる。
なお、後壁22は、部分的に格子窓状になしてあるものに限定されない。後壁22は、後壁22の強度を損なわない程度に1又は複数の開口を設けてあるものであれば、例えば全面的にパンチングボード状になしてあるものでもよい。
天壁23の天壁本体231には、前端部及び左右方向両端部に亘って、矩形状の天壁開口233が設けられている。
蓋部材232は、天壁開口233を開閉する。このために、天壁本体231の開口周縁部の前辺部には、蓋部材232の前端部を受け止める段部が設けられている。蓋部材232の後端部は後壁22の上端面によって受け止められる。
蓋部材232が天壁開口233を閉鎖している場合、天壁本体231の上面と天壁開口233の上面とは面一である。
左壁24の案内レール241は、前後方向に長い矩形棒状をなす。案内レール241は左壁24の右面に取り付けられており、左壁24の前端部から後端部近傍に亘って配されている。案内レール241の上面は、前壁21の上端面よりも適長高い位置に配されている。本実施の形態では、案内レール241の下面が前壁21の上端面と同程度の高さに配されている。
右壁25の案内レール251は、右壁25の左面に取り付けられており、右壁25の前端部から後端部近傍に亘って配されている点を除けば、案内レール241と同様の構成である。
次に、椅子用キャビネット3,3について説明する。
各椅子用キャビネット3は、前後方向に長い直方体状をなしている。椅子用キャビネット3の、後壁32、天壁33、及び側壁34は、各矩形平板状をなす。
左右両側の椅子用キャビネット3,3の差異は、左側の椅子用キャビネット3の場合、側壁34が椅子用キャビネット3の左壁を構成しており、右側の椅子用キャビネット3の場合、側壁34が椅子用キャビネット3の右壁を構成していることである。左側の椅子用キャビネット3は机用キャビネット2の左側に密着配置されるので、右壁が省略されている。同様に、右側の椅子用キャビネット3は机用キャビネット2の右側に密着配置されるので、左壁が省略されている。
なお、各椅子用キャビネット3が左右両壁を有している構成でもよい。
また、左側の椅子用キャビネット3が有する側壁34を上向きに延設して、延設部分をヘッドボードとして用いてもよい。同様に、右側の椅子用キャビネット3が有する側壁34を上向きに延設して、延設部分をフットボードとして用いてもよい。
以下では、右側の椅子用キャビネット3について説明する。
後壁32及び側壁34夫々は、下端面が床に接している。後壁32の右端面は側壁34の左面に接している。後壁32の上端面には天壁33の後端部が載置されている。側壁34の上端面は、天壁33の上面に面一である。天壁33及び側壁34夫々の前端面の前後方向の配置位置は同程度である。
後壁32には、机用キャビネット2の後壁22と同様に、開口が設けられている。後壁32の開口は、椅子用キャビネット3の内部の通気性を確保し、また、電源コードの引き回しのために用いられる。
側壁34の左面と机用キャビネット2が有する右壁25の右面には、抽斗36の前後方向の出し入れを案内する抽斗用レールが取り付けられている。
また、側壁34及び右壁25夫々の前端部における上下方向中央部同士に亘って、左右方向に長い棒状の被当接部材35が配されている。被当接部材35よりも上側/下側が椅子用キャビネット3の上段/下段である。
椅子用キャビネット3は、上段に抽斗36を収容し、下段に椅子5を収容する。
次に、机4について説明する。
机4の天板41は矩形平板状をなす。天板41は、机用キャビネット2の前壁開口211に挿通してある。天板41の後辺部は常に机用キャビネット2の内部にあり、前辺部から前後方向中央部までは机用キャビネット2に対して出没する。天板41の下面における左辺部及び右辺部は案内レール241,251夫々の上面に載置されている。この結果、天板41は案内レール241,251によって下側から支持されている。天板41は案内レール241,251に沿って案内レール241,251夫々の上面に摺動する。この結果、天板41は前後方向に出没する。
天板41の下面における後辺部には、当接部43が下向きに突設してある。当接部43の先端部は、前壁21の上端面よりも低い位置にある。
天板41の前辺部における左右方向中央部は、収容棚42によって下側から支持されている。つまり、収容棚42は机4の脚部として機能する。収容棚42の左右方向の長さは、天板41の左右方向の長さよりも短い。
収容棚42は、前側が開放されている箱型をなす。収容棚42の天壁421は天板41の下面に取り付けられている。収容棚42の底壁422にはキャスター423,423が配されているので、収容棚42は前後方向に円滑に移動する。
収容棚42は、棚板424,424によって上下3段に仕切られており、落下防止バー425によってボックスティッシュ又は雑誌等が収容可能にしてある。
収容棚42の左右両側壁426,426の下端部は、底壁422よりも下方に弧状に突出し、先端部は床に接近配置されている。従って、使用者の足が底壁422の下側に進入してキャスター423と衝突してしまう事故の発生を抑制することができる。
収容棚42の後壁427は、机用キャビネット2の前壁21の前側にて前壁21に対面配置されている。
机4を机用キャビネット2に向けて押し入れると、机4は後方移動し、後壁427が前壁21に前側から当接したところで停止する。このとき、机4は机用キャビネット2に収容される。
前壁21の前面と天壁23の前端面との離隔距離は、収容棚42の前後方向の長さと同程度である。従って、机4が机用キャビネット2に収容された状態でも、収容棚42の前側開放は外部に露出している。故に、収容棚42に対する物品の出し入れが容易である。
机4が机用キャビネット2に収容された場合、天板41と前壁21、後壁22、左壁24、右壁25、及び底壁26とに囲繞された空間が、物品収容空間201として利用可能である。
天板41と天壁23との間には空隙がある。故に、使用中の物品(例えば対戦中のボードゲーム)を天板41に載置したまま机4を机用キャビネット2に収容することによって、一時的に使用を中断したい物品の仮置き場とすることが可能である。
机4を机用キャビネット2から引き出すと、机4は前方移動し、当接部43が前壁21に後側から当接したところで停止する。
机4を机用キャビネット2から引き出した状態で、天壁23の蓋部材232を開放すれば、天壁開口233を通して物品収容空間201に対する物品の出し入れが可能になる。
なお、天壁23に天壁開口233が存在しない場合、前壁21に扉を設けてもよい。しかしながら、前壁21に設けられた扉を開けて物品収容空間201に対し物品を出し入れするには、使用者が机4の下に潜る必要がある。
次に、椅子5について説明する。
椅子5の箱状部材51は、箱組の抽斗状をなし、前後二重の前板51a,51b、先板51c、左右両側の端板51d,51d、底板51e、及び仕切り板51fを有する。
前板51aは、椅子5が椅子用キャビネット3に収容されている状態でも外部に露出する。前板51bは前板51aの後面に密着配置されている。
底板51eの下面には図示しないバネ付きのキャスターが配されているので、箱状部材51は前後方向に円滑に移動する。
前板51a,51b、先板51c、及び端板51d,51d夫々の下端面は、通常、床から離隔配置されている。しかしながら、箱状部材51に対して下方向の外力(例えば使用者の体重によるもの)が加えられた場合、キャスターのバネが収縮することによって、これらの下端面が床に接する。
箱状部材51の内部は、物品を収容する空間として利用することができる。物品収容の利便性向上のために、箱状部材51の内部は、仕切り板51fによって前後方向に2分割されている。なお、仕切り板51fは着脱可能であってもよく、省略されてもよい。
箱状部材51の上部は、前板51b、先板51c、及び端板51d,51dに囲繞された開放部分である。
座面部材52は前後左右方向に平らな板状をなしている。座面部材52は、箱状部材51の蓋部材として機能し、箱状部材51の開放部分を開閉する。箱状部材51を閉鎖している座面部材52は、前板51b及び端板51d,51d夫々の上端面に載置される。座面部材52の上面には、畳表又は革製のシート部材等が張り付けられている。
座面部材52は、使用者が座面部材52を箱状部材51から持ち上げることによって箱状部材51を開放する。なお、座面部材52は、ヒンジ蓋状又はスライド蓋状に箱状部材51を開閉する構成でもよい。
先板51cの上端部は、箱状部材51を閉鎖している座面部材52よりも高く突出している。先板51cの上端部が椅子用キャビネット3の被当接部材35に後側から当接することによって、椅子5が椅子用キャビネット3から完全に取り出されることが抑制されている。
なお、椅子5は椅子用キャビネット3から完全に取り出させる構成でもよい。
以上のようなキャビネット1は、机4を介在して2個の椅子5,5が左右方向に対向配置されている。
従って、椅子5,5を両方とも椅子用キャビネット3,3から引き出せば、2人の使用者が夫々椅子5,5に座ることができる。
このとき、2人の使用者は対面していてもよいが、対面していなくてもよい。例えば、2人の使用者は何れも同じ方向(例えば前方向)を向いていてもよい。
また、椅子5,5と共に机4を引き出せば、2人の使用者が机4を共用することができる。無論、一方の使用者は机4を使用しなくてもよい。
キャビネット1は一人で使用してもよい。この場合、使用者は一方の椅子5を引き出して座る。このとき、使用者は机4も引き出して使用してもよい。
つまり、キャビネット本体11に対して机4と椅子5,5とが個別に出し入れ可能である。故に、机4及び椅子5,5の内、必要な物だけを引き出して使用することができる。換言すれば、机4を使用する際に椅子を別途用意する必要がなく、机4だけ(又は椅子5だけ)を使用する際に机4と椅子5とを両方とも引き出す必要がない。即ち、キャビネット1は利便性が高い。
また、不使用時の机4と椅子5,5とをキャビネット本体11に対してコンパクトに収容しておくことができる。従って、机4又は椅子5が引き出されていた場所(図3にて二点鎖線で示されている部分)を、別の目的で(例えば通路として)使用することができる。
天壁33は天壁23と同じ高さに配置する必要があるので、仮に、抽斗36が存在しない場合、椅子5と天壁33との間がデッドスペースになる。つまり、抽斗36が存在することによって、キャビネット1にデッドスペースが生じることを抑制することができる。
椅子5は、使用者が座る目的で使用しない場合にも抽斗36と同様に物品の収容に使用することができる。また、机用キャビネット2は、机4を収容し、且つ、他の物品を物品収容空間201に収容することができる。しかも、長押122に物品を掛止し、棚板123に物品を載置することができる。
以上の結果、キャビネット1は物品収容能力が高く、複数の家具(キャビネット、寝台、机、及び椅子等)をコンパクトにまとめて使用者に提供することができる。即ち、キャビネット1は室内空間の効率的な利用に寄与する。
実施の形態 2.
図6は、本発明の実施の形態2に係るキャビネット1の構成を略示する正面図である。図6は、実施の形態1の図2に対応する。
本実施の形態のキャビネット1は、実施の形態1のキャビネット1と略同様の構成である。以下では、実施の形態1との差異について説明し、その他、実施の形態1に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
キャビネット1は、実施の形態1の机4に替えて、机6を備えている。
机6は、机本体61と、天板部材62と、ヒータ63と、断熱シート64とを有する。
机本体61の構成は、実施の形態1の机4の構成と同様である。つまり、机本体61は天板41及び収容棚42を有する。ただし、図6において収容棚42の図示は省略している。
机本体61と机4との差異は、机本体61の場合、天板41の下面に図示しない鉄板が取り付けてある点、及び、収容棚42の左右方向の長さが、天板41の左右方向の長さと同程度であり、且つ、収容棚42の後壁427の下端部が底壁422よりも下側に突出して先端部が床に接近配置されている点である。収容棚42の後壁427は、本発明の実施の形態における対面板として機能する。
天板41の左端面(及び右端面)と左壁24の右面(及び右壁25の左面)との間は、断熱シート64の厚みよりも長く離隔している。
天板部材62は、矩形平板状をなす。天板部材62は天板41上に載置される。
天板41上に載置された天板部材62の上面と天壁23の下面との間は、断熱シート64の厚みよりも長く離隔している。
机本体61及び天板部材62と天壁23、左壁24、及び右壁25との間の空間は、シート収容空間202として機能する。
ヒータ63は前後左右方向に平らな板状をなし、下面側が発熱する。ヒータ63の上面側には図示しない永久磁石が配されている。ヒータ63は机本体61における天板下面の鉄板に着脱可能に装着される。
ヒータ63は、図示しない電源コードを有する。ヒータ63の電源コードは、例えば机用キャビネット2の前壁開口211を通して物品収容空間201に引き入れられ、物品収容空間201に配されている図示しない電源タップに接続されている。この電源タップは、後壁22の開口から机用キャビネット2の外部に引き出された電源コードを介して部屋のコンセントに接続されている。
断熱シート64は柔軟性を有し、例えばボア生地、フリース生地、フェルト生地、又は毛織物等を用いてなる。断熱シート64は、一般的なシングルサイズの薄手の毛布又はタオルケット等でもよい。この場合、断熱シート64を就寝時に寝具として流用することができる。
断熱シート64は、机本体61を覆う。具体的には、断熱シート64は机本体61の天板41上を覆い、更に、天板41から床へ垂下する。天板41上を覆う断熱シート64の上に天板部材62を重ねれば、天板部材62と天板41との間で断熱シート64が挟持されるので、断熱シート64の脱落が抑制される。
収容棚42の前側を断熱シート64で覆う必要はない。故に、机本体61を断熱シート64で覆っている場合にも、収容棚42に対する物品の出し入れは容易である。
机6が机用キャビネット2に収容されると、シート収容空間202に断熱シート64が収容される。このとき、断熱シート64は前壁21の前面に当接して柔軟に変形する。
机6が机用キャビネット2から引き出されると、前壁21、収容棚42、及び断熱シート64と床とに囲繞された閉鎖空間203が形成される。
ヒータ63は、ヒータ63の下方の空気を加熱する。加熱された空気は、閉鎖空間203の内部にて対流するので、閉鎖空間203の内部が保温される。
閉鎖空間203は気密性を有していないので、閉鎖空間203内外の空気が入れ替わることによって内部の熱が逃げる。また、前壁21及び机本体61等を伝導して内部の熱が逃げる。しかしながら、断熱シート64が存在しない場合に比べれば、閉鎖空間203の内部の保温性は十分に実用的である。
ところで、物品の出し入れの利便性を損なっても特段の問題がないのであれば、収容棚42の前側を断熱シート64で覆うことにより、閉鎖空間203の保温性は向上する。
なお、収容棚42の構成が実施の形態1の構成と全く同じである場合には、収容棚42の前側を断熱シート64で覆う方が望ましい。
また、断熱シート64と共に、又は、断熱シート64に替えて、断熱シート64より小型軽量の断熱シートが机6に備えられていてもよい。この断熱シートは、天板41とヒータ63との間にて挟持され、椅子5に座る使用者の足を膝掛けのように覆う。
以上のようなキャビネット1は、実施の形態1のキャビネット1と同様の作用効果を奏する。
しかも、机6は冬季にコタツとして利用することができる。このとき、天板部材62及び断熱シート64は、コタツ板及びこたつ布団として機能する。
一方、机6は春季から秋季まで実施の形態1の机4と同様に利用することができる。このとき、天板部材62及び断熱シート64は、例えば物品収容空間201に収容しておけばよい。
なお、机本体61の軽量化のために、天板41が例えば格子枠状をなしていてもよい。この場合、天板部材62を天板41に常に載置してあればよい。
実施の形態1,2のキャビネット1は寝台用であるが、これに限定されず、例えば台所用でもよい。この場合、キャビネット本体11は例えば調理台として利用可能に構成されていてもよい。
今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述した意味ではなく、特許請求の範囲と均等の意味及び特許請求の範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
また、本発明の効果がある限りにおいて、キャビネット1に、実施の形態1,2に開示されていない構成要素が含まれていてもよい。
1 キャビネット
11 キャビネット本体
111 ヘッドボード
121 板状部材
122 長押(被掛止部)
123 棚板(被載置部)
2 机用キャビネット
21 前壁
23 天壁
231 天壁本体
232 蓋部材
24 左壁(側壁)
241,251 案内レール
25 右壁(側壁)
3 椅子用キャビネット
36 抽斗
4,6 机
41 天板
42 収容棚(キャスター付き収容棚)
427 後壁(対面板)
5 椅子
51 箱状部材
52 座面部材
61 机本体
62 天板部材
63 ヒータ

Claims (10)

  1. キャビネット本体と、
    該キャビネット本体に収容され、該キャビネット本体から前方向に引き出し可能な机と
    を備えるキャビネットにおいて、
    夫々前記キャビネット本体に収容され、該キャビネット本体から前方向に引き出し可能な2個の椅子を備え、
    該2個の椅子は、前記机を介在して左右方向に対向配置されていることを特徴とするキャビネット。
  2. 各椅子は、
    上部が開放された箱状部材と、
    前記上部を開閉する座面部材と
    を有することを特徴とする請求項1に記載のキャビネット。
  3. 各椅子の上側に抽斗を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のキャビネット。
  4. 前記机は、
    机本体と、
    該机本体の天板に着脱可能に載置される天板部材と、
    前記天板よりも下側に配されたヒータと
    を有することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のキャビネット。
  5. 前記机と前記キャビネット本体との間に、前記机本体を覆う断熱シートを収容可能なシート収容空間が設けられていることを特徴とする請求項4に記載のキャビネット。
  6. 前記キャビネット本体は、
    前記椅子が1個ずつ収容される2個の椅子用キャビネットと、
    前記机が収容される机用キャビネットと
    を有し、
    該机用キャビネットは、
    前記天板を支持し、前記天板の出し入れを案内する案内レールと、
    該案内レールが配された側壁と、
    前記天板及び該天板に載置された天板部材が挿通される開口が設けられている前壁と
    を有し、
    前記机本体は、
    前記天板の前端部から垂下し、前記前壁に対面配置される対面板を更に有することを特徴とする請求項4又は5に記載のキャビネット。
  7. 前記机本体は、
    前記天板の前端部を下側から支持し、前側が開放されている箱状のキャスター付き収容棚を有することを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載のキャビネット。
  8. 前記キャビネット本体は、一側にヘッドボードを有することを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載のキャビネット。
  9. 前記キャビネット本体の後側に、板状部材が前記キャビネット本体の天壁よりも高く立設してあり、
    前記板状部材の上端部若しくは上下方向中央部から、物品が載置される被載置部又は物品が掛止される被掛止部が前向きに突設してあることを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載のキャビネット。
  10. 前記キャビネット本体の天壁は、
    前記キャビネット本体に収容された机の上側に開口が設けられている天壁本体と、
    前記開口を開閉する蓋部材と
    を有することを特徴とする請求項1乃至9の何れか一項に記載のキャビネット。
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