JP2016208656A - 電力変換装置および安全監視装置 - Google Patents

電力変換装置および安全監視装置 Download PDF

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博之 國分
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Abstract

【課題】 モータに特別な速度センサを設けることなく、エンコーダの故障を診断する。【解決手段】 電流センサ17は、モータ5に流れる電流を検出する。A/Dコンバータ19は、電流センサ17の出力信号をA/D変換して電流信号を出力する。エンコーダ6は、モータ5の回転を検出してエンコーダ信号を出力する。安全監視装置12は、安全信号、電流信号、エンコーダ信号を取得する。安全監視装置12は、電流信号に基づいてモータ5の速度推定値を算出し、エンコーダ信号に基づいてモータ5の速度計測値を算出し、速度推定値と速度計測値との差分が所定の閾値を越えた場合に停止信号を出力する。非常停止回路18は、停止信号に応じて遮断信号を駆動回路15に出力し、モータ5を停止させる。【選択図】図1

Description

この発明は、モータを駆動するインバータ等の電力変換装置およびその安全監視装置に関する。
市場の省エネ要求の高まりに伴い、工場やビル等の動力源として多く用いられるモータの駆動制御システムでは、モータの速度や出力を調整する機能を備えた電力変換装置が一般的に用いられている。この種のモータの駆動制御システムでは、電力変換装置の導入により高機能化が実現される一方、システムの複雑化が進んでいる。このため、電力変換装置自体もしくは付随する周辺装置の故障によって、モータの暴走や事故等が発生する可能性が増しており、これらの暴走や事故を防止することが強く求められている。そこで、国際標準規格であるIEC61508やISO13849のような安全規格が定められており、これらの安全規格に準拠した安全機能が電力変換装置に設けられるようになってきている。例えばモータを駆動制御する電力変換装置のための安全機能に関しては、国際標準規格であるIEC61800−5−2において、安全トルクオフ、安全減速といった安全機能の仕様が規定されている。各電力変換装置メーカーは、この安全機能の仕様に基づいて、電力変換装置を開発している。
モータの駆動制御システムにおいて、このような安全機能を実現するためには、モータの位置や速度を正確に検出する手段が必要である。一般にモータの位置や速度の検出には、エンコーダが用いられる。安全機能は、このエンコーダが正常に動作していることを前提としており、エンコーダの故障が発生すると、安全機能は正常に機能しない。そこで、安全機能を正常に機能させるために、エンコーダの安全性あるいは信頼性を高めることが必要になる。
エンコーダを利用したモータの制御の安全性あるいは信頼性を高めるための技術として、例えば特許文献1〜3に開示の技術がある。特許文献1では、制御マイコンが、モータに設けられたレゾルバの出力信号をエンコードしてモータの角度情報を生成し、モータの制御を行っている。そして、この特許文献1では、制御マイコンを監視する監視マイコンが、モータの電流値からトルク値を算出し、モータに指令したトルク値とこの算出したトルク値の比較を行って制御マイコンの故障を診断している。また、特許文献2では、エンコーダ自体が断線等の故障を自己診断するようにしている。また、特許文献3では、制御装置がモータに指令した速度値とエンコーダの出力信号に基づいて計測したモータの速度値とを比較してエンコーダの故障を診断し、エンコーダが故障していると診断した場合には、モータへの電力供給を遮断するようにしている。また、このような技術の他、エンコーダ自体の故障を診断するためのセンサを設け、あるいはエンコーダを2重化して、エンコーダの信頼性を高める技術もある。
特開2014−17932号公報 特開2013−257165号公報 特開2011−192015号公報
ところで、特許文献1に開示の技術は、制御マイコンの故障を診断することができるが、モータの角度検出機能自体の故障を診断することができない問題がある。また、特許文献2に開示の技術は、エンコーダ自体に断線等の故障を診断させるため、エンコーダを自己診断に対応した高価なエンコーダとする必要があり、この技術をモータの駆動制御システムに適用するとなると、システムのコストが増加する問題がある。また、特許文献3に開示の技術では、頻繁な速度変更が行われる場合に、エンコーダの出力信号に基づくモータの速度の計測が困難になる。また、エンコーダ自体の故障を診断するためのセンサを設け、あるいはエンコーダを2重化する場合、追加のセンサやエンコーダが必要になるため、モータの駆動制御システムのコストが増加する問題がある。
この発明は、以上説明した事情に鑑みてなされたものであり、追加のセンサやエンコーダを設けることが不要であり、広範囲のモータの運転条件においてエンコーダの故障をリアルタイムに、かつ、高い信頼性で診断することができる電力変換装置を提供することを目的としている。
この発明は、モータを駆動する電力変換装置において、前記モータに供給される駆動電流を検出する電流センサと、前記電流センサにより検出される駆動電流の周波数を算出する電流周波数算出手段と、前記電流周波数算出手段により算出される周波数に基づいて前記モータの速度推定値を算出する速度算出手段と、前記モータを停止させる停止信号を出力する停止信号生成手段と、前記速度算出手段が算出する前記モータの速度推定値と、前記モータの動作を検出するエンコーダが出力するエンコーダ信号が示す前記モータの速度計測値とを比較し、前記速度推定値と前記速度計測値との差分が所定の閾値を越えた場合に、前記停止信号生成手段に前記停止信号を出力させる速度監視手段とを具備することを特徴とする電力変換装置を提供する。
通常、電力変換装置では、モータに流れる駆動電流のフィードバック制御を行って、モータを駆動する。従って、多くの電力変換装置は、モータに流れる駆動電流を検出する電流センサを備えている。この発明において、電流周波数算出手段は、この電流センサにより検出される駆動電流の周波数を算出し、速度算出手段は、電流周波数算出手段により算出される周波数に基づいてモータの速度推定値を算出する。そして、速度監視手段は、速度算出手段が算出するモータの速度推定値と、エンコーダが出力するエンコーダ信号が示すモータの速度計測値とを比較し、速度推定値と速度計測値との差分が所定の閾値を越えた場合に、停止信号生成手段に停止信号を出力させる。従って、この発明によれば、追加のセンサやエンコーダを設ける等の措置を行うことなく、広範囲のモータの運転条件においてエンコーダの故障をリアルタイムに、かつ、高い信頼性で診断することができる。
この発明の一実施形態による電力変換装置1を含む駆動制御システムの構成を示すブロック図である。 同電力変換装置1の安全監視装置12の機能構成を示すブロック図である。 同実施形態における駆動電流周波数算出方法を例示する図である。 同安全監視装置12のCPUが実行するプログラムの処理内容を示すフローチャートである。 同実施形態においてモータ5が誘導電動機である場合の速度推定値と速度計測値の関係を例示した図である。 同実施形態においてモータ5が同期電動機である場合の速度推定値と速度計測値の関係を例示した図である。
以下、図面を参照しつつ、この発明の実施形態について説明する。
図1は、この発明の一実施形態による電力変換装置1を含む駆動制御システムの構成を示すブロック図である。この駆動制御システムは、図1に示すように、電力変換装置1と、安全装置2と、制御装置3と、交流電源4と、モータ5とを有する。安全装置2は、駆動制御システムの安全制御を行う装置であり、例えば安全PLC(Programmable Logic Controller)や安全リレーにより構成されている。この安全装置2は、駆動制御システム内において、モータ5への作業者の接近等の危険の発生を検知した場合あるいは非常停止ボタンの押圧操作が行われた場合等に安全信号を発生して電力変換装置1に供給する。電力変換装置1は、交流電源4から供給される交流電力により動作し、モータ5の駆動を行う装置である。
モータ5には、モータ5の動作を検出するエンコーダ6が取り付けられている。このエンコーダ6は、モータ5の回転子の回転を検出してエンコーダ信号を生成し、電力変換装置1に出力する。ここで、エンコーダには、モータの速度のみを検出するインクリメンタル型エンコーダと、モータの回転角度の絶対位置を検出するアブソリュート型エンコーダがある。また、これらの各エンコーダは、回転を検出する原理により、磁気式や光学式、機械式などの各種のエンコーダに分類される。さらに、検出結果を示す信号の伝送方式として、モータの速度に応じた周期を有し、モータの回転方向に応じた位相差を持った2相のパルス信号を出力するABパルス方式や、RS485といった差動シリアル通信によりモータの速度や角度を示すデジタル信号を出力する方式などがある。本実施形態におけるエンコーダ6は、これらのエンコーダのうちのいずれのエンコーダであってもよい。
電力変換装置1は、安全装置端子11と、安全監視装置12と、制御装置端子13と、制御部14と、駆動回路15と、主回路16と、電流センサ17と、非常停止回路18と、A/Dコンバータ19と、AC/DCコンバータ20とを有する。AC/DCコンバータ20は、交流電源3が出力する交流電圧を直流電圧に変換して主回路16に供給する。
モータ5が3相モータである場合、主回路16は、AC/DCコンバータ20が正電圧端子および負電圧端子間に出力する直流電圧をスイッチングすることによりモータ5を駆動するための3相の駆動電圧を発生する。この主回路16において、3相の駆動電圧を出力する各出力端子と正電圧端子の間には3相のIGBT(Insulated Gate Bipоlar Transistоr;絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)が介挿されている。また、3相の駆動電圧を出力する各出力端子と負電圧端子の間にも3相のIGBTが介挿されている。そして、各IGBTにはフリーホイールダイオードが逆並列接続されている。主回路16の3相の駆動電圧の出力端子は、モータ5に接続されている。
電流センサ17は、主回路16の出力端子からモータ5に流れる駆動電流波形を示すアナログ信号を出力する。ある好ましい態様において、電流センサ17は、駆動電流によって発生する磁束を検知することにより駆動電流波形を示すアナログ信号を発生するクランプ型電流センサである。他の好ましい態様において、電流センサ17は、駆動電流を微小な抵抗に流し、この抵抗の両端間の電位差をオペアンプで増幅することにより駆動電流波形を示すアナログ信号を発生するシャント抵抗型電流センサである。
A/Dコンバータ19は、電流センサ17が出力するアナログ信号をA/D変換し、モータ5に流れる駆動電流波形の時系列サンプル列である電流信号を制御部14および安全監視装置12に出力する。
安全装置端子11は、安全装置2から入力される安全信号を安全監視装置12に出力する。制御装置端子13は、制御装置3から入力される速度指令信号を制御部14に出力する。
制御部14は、制御装置端子13を介して速度指令信号を取得するとともに、A/Dコンバータ19から電流信号を取得し、さらにエンコーダ6からエンコーダ信号を取得する。制御部14は、速度指令信号、電流信号およびエンコーダ信号に基づいて主回路16を制御するための制御信号を生成する。さらに詳述すると、この制御信号は、主回路16の各IGBTのON/OFFを制御するための6相のPWM(Pulse Width Modulation;パルス幅変調)信号である。制御部14は、エンコーダ信号に基づいてモータ5の回転角度を算出し、この回転角度および電流信号に基づいて、モータ5を速度指令値に対応した速度で回転させるために主回路16からモータ5に供給すべき駆動電圧の周波数、振幅を決定する。そして、制御部14は、そのような駆動電圧を主回路16から出力させるための制御信号のパルス幅制御を行うのである。
駆動回路15は、制御部14が出力する6相の制御信号を主回路16の6個のIGBTにゲート信号として各々伝達する回路である。非常停止回路18は、停止信号が与えられた場合に遮断信号を駆動回路15に出力し、制御部14からの制御信号が主回路16へ供給されるのを遮断する回路である。
安全監視装置12は、安全装置端子11を介して安全信号を取得するとともに、A/Dコンバータ19を介して電流信号を取得し、さらにエンコーダ6からエンコーダ信号を取得する。この安全監視装置12は、CPUと、このCPUが実行するプログラムを記憶した不揮発性メモリと、CPUによってワークエリアとして使用される揮発性メモリとを有する。
図2は、安全監視装置12の機能構成を示すブロック図である。安全監視装置12のCPUが不揮発性メモリ内のプログラムを実行することにより実現される機能は、図2に示す電流周波数算出部121と、速度算出部122と、デコーダ123と、速度監視部124と、安全診断処理部125と、安全信号取得部126とを含む。
ここで、電流周波数算出部121は、A/Dコンバータ19から電流信号を取得し、この電流信号が示すモータ5の駆動電流波形の周波数を算出する。図3は、電流周波数算出部121によって行われる駆動電流周波数算出方法を例示する図である。図3において、横軸は時間であり、縦軸は駆動電流の電流値を示す。図3に示すように、モータ5に供給される駆動電流は交流電流であり、その電流値は周期的に変化する。図3に示す例において、電流周波数算出部121は、モータ5の駆動電流値がゼロとなるゼロクロス時刻tと、次に駆動電流値がゼロとなるゼロクロス時刻間tx+1との時間差Δtを算出し、その時間差Δtを2倍した値の逆数からモータ5の駆動電流波形の周波数を算出する。
速度算出部122は、次式(1)に従い、電流周波数算出部121が算出したモータ5の駆動電流波形の周波数fからモータ5の速度推定値Nを算出する。
N(rpm)=f(Hz)×60(sec)/P ……(1)
上記式(1)において、Pはモータ5の極対数である。この極対数Pは、モータ5に固有のパラメータであり、安全監視装置12の不揮発性メモリに予め記憶されている。
デコーダ123は、エンコーダ信号からモータ5の速度計測値を算出する。速度監視部124は、速度算出部122が算出したモータ5の速度推定値と、デコーダ123がエンコーダ信号から算出した速度計測値とを比較し、両者の差分が予め設定した閾値を越えている場合は、エンコーダ6が故障していると判断し、その判断結果を安全診断処理部125に出力する。
安全信号取得部126は、安全装置端子11を介して安全信号を取得する。安全診断処理部125は、安全信号取得部126が安全信号を取得した場合に、その安全信号に対応した処理を行う。また、安全診断処理部125は、モータ5を停止させる停止信号を出力する停止信号生成手段を含む。さらに詳述すると、安全診断処理部125は、エンコーダ6が故障している旨の判断結果を速度監視部124が出力した場合に、停止信号を非常停止回路18に出力する。非常停止回路18は、停止信号が与えられることにより遮断信号を駆動回路15に出力する。駆動回路15は、この遮断信号が与えられることにより、制御部14から主回路16への制御信号の供給を遮断し、主回路16からモータ5への駆動電圧の供給を遮断する。
以上が安全監視装置12の機能構成である。
本実施形態において安全監視装置12と制御部14は、図1に示すように、互いに相手に対して診断信号を与え、相手から診断信号に対する応答を受信し、相手が正常に動作しているか否かの診断を行う。この相互の診断において、安全監視装置12または制御部14の少なくとも一方の故障が診断された場合、安全監視装置12は、停止信号を非常停止回路18に出力し、モータ5を停止させる。この相互の診断は、電力変換装置1内において定期的に行ってもよいし、外部から電力変換装置1への指令が与えられたときに、安全監視装置12と制御部14に実行させてもよい。
以上が本実施形態の構成である。
図4は、本実施形態において安全監視装置12のCPUが実行するプログラムの処理内容を示すフローチャートである。本実施形態において、安全監視装置12のCPUは、電力変換装置1の電源投入等に伴って起動指令が発生するのに応じて、このプログラムの実行を開始する。
まず、ステップS1に進むと、電流周波数算出部121がA/Dコンバータ19から電流信号を取得する。次にステップS2では、電流周波数算出部121が現在までに取得した電流信号が示すモータ5の駆動電流波形を解析し、駆動電流波形の周波数を算出する。さらに詳述すると、電流周波数算出部121は、新たな電流信号を取得した結果、それまでに取得した電流信号が示す駆動電流波形に新たなゼロクロス点が発生したか否かを判定し、新たなゼロクロス点が発生した場合には、そのゼロクロス点とその直前のゼロクロス点との時間差に基づいて、駆動電流波形の周波数を算出し、揮発性メモリ内に設定された駆動電流周波数記憶エリアに格納する。次にステップS3では、速度算出部122が駆動電流周波数記憶エリアに記憶された駆動電流波形の周波数に基づいてモータ5の速度推定値を算出する。
次にステップS4に進むと、デコーダ123がエンコーダ6からエンコーダ信号を取得する。次にステップS5に進むと、デコーダ123がエンコード信号にデコード処理を施すことによりモータ5の速度計測値を算出する。
次にステップS6に進むと、安全診断処理部125は、安全信号取得部126が安全装置2から安全信号を取得したか否かを判断する。この判断結果が「YES」である場合、処理はステップS10に進み、安全診断処理部125は、安全信号取得部126が取得した安全信号に対応した処理を実行する。そして、図4に示すプログラムを終了する。例えばモータ5の停止を指示する安全信号が取得された場合、安全診断処理部125は、ステップS10において、停止信号を非常停止回路18に出力する。また、モータ5の減速を指示する安全信号が取得された場合、安全診断処理部125は、ステップS10において、所定の時間勾配でのモータ5の減速を制御部14に対して指示する。これにより制御部14は、モータ5の速度を所定の時間勾配で低下させるための制御信号のパルス幅制御を行う。
一方、ステップS6の判断結果が「NO」である場合、処理はステップS7に進む。そして、ステップS7に進むと、速度監視部124は、速度算出部122が算出したモータ5の速度推定値と、デコーダ123がエンコード信号から算出した速度計測値とを比較し、両者の差分が予め設定した閾値より大きいか否かを判断する。この判断結果が「NO」である場合、処理はステップS1に戻る。
従って、安全信号が取得されず、かつ、電流信号に基づいて算出されるモータ5の速度推定値とエンコーダ信号に基づいて算出されるモータ5の速度計測値との差分が閾値以下である間は、ステップS1→S2→S3→S4→S5→S6→S7→S1の順に各ステップの処理が繰り返される。
ここで、電流信号に基づいて算出されたモータ5の速度推定値とエンコーダ信号に基づいて算出されたモータ5の速度計測値との差分が閾値より大きくなると、ステップS7の判断結果が「YES」となってステップS8に進む。
そして、ステップS8に進むと、安全診断処理部125は、停止信号を非常停止回路18に出力し、図4に示すプログラムを終了する。これにより非常停止回路18は、遮断信号を駆動回路15に出力する。駆動回路15は、この遮断信号が与えられることにより、制御部14から主回路16への制御信号の供給を遮断し、主回路16からモータ5への駆動電圧の供給を遮断する。
以上が本実施形態における安全監視装置12の動作である。なお、制御部14の動作は、通常の電力変換装置の制御部の動作と同様である。
さて、電力変換装置1が主に扱うモータ5として、誘導電動機と同期電動機がある。上述したステップS7の判定においては、モータ5が誘導電動機であるか同期電動機であるかによって使用する閾値を変えることが好ましい。
図5は、モータ5が誘導電動機である場合の速度推定値と速度計測値の関係を例示した図であり、図6は、モータ5が同期電動機である場合の速度推定値と速度計測値の関係を例示した図である。これらの図において、横軸は時間、縦軸は速度である。
誘導電動機において、回転子は固定子が駆動電流により発生する回転磁界に追従して回転する。ここで、固定子が発生する回転磁界の回転と回転子の回転との間には滑りが生じる。従って、固定子に供給される駆動電流から算出される速度推定値と、エンコーダ信号から算出される回転子の速度計測値とを比較すると、図5に示すように、速度計測値は、滑りの分だけ速度推定値よりも低くなる。一方、モータ5が同期電動機である場合、このモータ5の回転子は、固定子が駆動電流に基づいて発生する回転磁界に同期して回転する。
これに対し、同期電動機では、回転子は、固定子が駆動電流により発生する回転磁界に同期して回転する。従って、図6に示すように速度計測値と速度推定値に差が生じることがない。
従って、モータ5が同期電動機である場合は、ステップ7において使用する閾値はゼロに近い値でよいが、モータ5が誘導電動機である場合は、閾値は滑りによって生じうる速度推定値と速度計測値との差分を越える値とする必要がある。
以上説明したように、本実施形態によれば、モータ5の駆動電流を検出する電流センサ17を利用してモータ5の速度推定値を算出するので、追加のセンサやエンコーダを設けることなく、エンコーダ6の故障をリアルタイムに診断することができる。さらに、本実施形態において、モータ5の駆動電流から算出される速度推定値は、モータ5の実際の速度に近いため、モータ5の広範囲の運転条件において、エンコーダ6の故障の診断の信頼性を高めることができる。
<他の実施形態>
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明には他にも実施形態が考えられる。例えば次の通りである。
(1)上記実施形態では、ステップS2の駆動電流の周波数算出において、駆動電流波形のゼロクロス時刻tと次のゼロクロス時刻tx+1との時間差Δtから駆動電流の周波数を算出した。しかし、そのようにする代わりに、駆動電流波形が例えば正のピークとなる時刻tと次に負のピークとなる時刻ty+1との時間差Δt’から駆動電流の周波数を算出してもよい。この場合、時間差Δt’を2倍した値の逆数が駆動電流の周波数である。また、駆動電流波形のゼロクロス時刻tとその後に駆動電流波形がピークとなる時刻tとの時間差Δt’’から駆動電流の周波数を算出してもよい。この場合、時間差Δt’’を4倍した値の逆数が駆動電流の周波数である。また、モータ5に3相の駆動電流が供給される場合、それらのうちの任意の2相の駆動電流の比を求め、この比の例えばゼロクロス時刻間の時間差等から駆動電流の周波数を算出してもよい。さらに、電流信号が示す駆動電流波形をフーリエ変換することにより、駆動電流の周波数を算出してもよい。あるいは例えばゼロクロス時刻間の時間差Δt’から駆動電流の周波数を算出する方法とフーリエ変換により駆動電流の周波数を算出する方法等、複数種類の算出方法を併用し、各算出方法により得られた周波数を平均化することにより駆動電流の周波数を算出してもよい。あるいは3種類以上の算出方法により駆動電流の周波数を算出し、例えばそれらのうちの互いに近似した周波数値の平均値を駆動周波数の周波数として採用してもよい。
(2)上記実施形態において、安全監視装置12を電力変換装置1の外部に設けてもよい。この態様では、安全監視装置12がコネクタにより電力変換装置1に接続される。電力変換装置1内のA/Dコンバータ19が出力する電流信号は、コネクタを介して安全監視装置12に供給される。また、安全監視装置12が出力する停止信号は、コネクタを介して電力変換装置1内の非常停止回路18に供給される。この態様において、安全監視装置12が電力変換装置1にコネクタで接続された場合に限り、安全監視装置12が動作するように構成してもよい。この場合、顧客のニーズに合わせて、安全機能の有無を選択することが可能になる。
1……電力変換装置、2……安全装置、3……制御装置、4……交流電源、5……モータ、6……エンコーダ、11……安全装置端子、12……安全監視装置、13……制御装置端子、14……制御部、15……駆動回路、16……主回路、17……電流センサ、18……非常停止回路、19……A/Dコンバータ、20……AC/DCコンバータ、121……電流周波数算出部、122……速度算出部、123……デコーダ、124……速度監視部、125……安全診断処理部、126……安全信号取得部。

Claims (4)

  1. モータを駆動する電力変換装置において、
    前記モータに供給される駆動電流を検出する電流センサと、
    前記電流センサにより検出される駆動電流の周波数を算出する電流周波数算出手段と、
    前記電流周波数算出手段により算出される周波数に基づいて前記モータの速度推定値を算出する速度算出手段と、
    前記モータを停止させる停止信号を出力する停止信号生成手段と、
    前記速度算出手段が算出する前記モータの速度推定値と、前記モータの動作を検出するエンコーダが出力するエンコーダ信号が示す前記モータの速度計測値とを比較し、前記速度推定値と前記速度計測値との差分が所定の閾値を越えた場合に、前記停止信号生成手段に前記停止信号を出力させる速度監視手段と
    を具備することを特徴とする電力変換装置。
  2. 安全信号を受信し、当該安全信号に対応した前記モータの制御を行う安全診断処理手段を具備し、
    前記安全診断処理手段が前記停止信号生成手段を含むことを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記速度監視手段は、前記モータに合わせて予め記憶された閾値を使用し、前記速度推定値と前記速度計測値との差分との比較を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の電力変換装置。
  4. モータを駆動する電力変換装置の監視を行う安全監視装置において、
    電流センサにより検出されるモータの駆動電流の周波数を算出する電流周波数算出手段と、
    前記電流周波数算出手段により算出される周波数に基づいて前記モータの速度推定値を算出する速度算出手段と、
    前記モータを停止させる停止信号を出力する停止信号生成手段と、
    前記速度算出手段が算出する前記モータの速度推定値と、前記モータの動作を検出するエンコーダが出力するエンコーダ信号が示す前記モータの速度計測値とを比較し、前記速度推定値と前記速度計測値との差分が所定の閾値を越えた場合に、前記停止信号生成手段に前記停止信号を出力させる速度監視手段と
    を具備することを特徴とする電力変換装置の安全監視装置。
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