JP2016208562A - 電動モータおよび電動モータの製造方法 - Google Patents

電動モータおよび電動モータの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】渡り線の損傷や変位を防止し、品質を向上できる電動モータおよび電動モータの製造方法を提供する。【解決手段】リング状のバックヨーク2と、バックヨーク2から径方向に沿って延びる複数のティース3と、複数のティース3を被覆するインシュレータ4と、インシュレータ4の上から各ティース3に巻回される巻線5と、各ティース3に巻回された巻線5を引出し、バックヨーク2に沿って引き回されてなる各渡り線61,62と、インシュレータ4とは別体に設けられ、各渡り線61,62の変位を規制する浮き防止リング7と、を備えた。【選択図】図3

Description

本発明は、電動モータおよび電動モータの製造方法に関するものである。
電動モータとして、例えばブラシレスモータがある。一般的なブラシレスモータは、モータハウジングに内嵌固定されているステータと、ステータの径方向内側に回転自在に設けられたロータと、を有している。ステータは、モータハウジングに内嵌される円筒状のコア本体と、このコア本体の内周面から径方向内側に向かって放射状に突設された複数のティースと、を有している。各ティース間には、径方向内側が開口されたスロットがそれぞれ形成される。このスロットを介して、各ティースに巻線が巻回される。
ところで、モータの高効率化や小型化などを図るために、巻線の占積率を向上させることが有効である。しかしながら、インナロータ型のブラシレスモータのように、ステータの径方向内側が開口されているスロット形状にあっては、アウターロータ型のブラシレスモータのように径方向外側が開口されたスロット形状と比較して開口幅が小さく、巻線の占積率を向上させにくい。このため、コア本体をティースごとに周方向に分割して分割コアを形成する場合がある。
分割コアを形成する場合、例えば、各分割コアのティースにそれぞれ巻線を巻回し、その後、各分割コアを組み付けて円環状のコア本体を形成する。このように構成することで、スロット幅を考慮することなく、各ティースに巻線を巻回することができるので、巻線の占積率を向上させることができる。
ここで、各分割コアへの巻線は、途中で巻線を切断することなく、一連に巻線を巻回する場合もある。このように構成することで、巻線作業時間を短縮することができる。
特開2010−246354号公報
ところで、各分割コアへ、途中で巻線を切断することなく一連に巻線を巻回すると、各分割コアに跨る巻線の渡り線にある程度の長さが必要になる。このため、各分割コアをそれぞれ組み付けて円環状のコア本体を形成すると、隣り合う分割コアの間隔が狭まるので渡り線が弛んでしまう。この結果、渡り線が周辺の部材と擦れて損傷してしまう可能性があった。
また、例えば、モータ全体の軽量化を図るために、モータハウジングを樹脂により形成する場合がある。この場合、モータハウジングにステータをインサート成形することで、ステータの防水性を高めることも考えられる。このような場合、渡り線が弛んでいると、金型内に樹脂を注入した際に樹脂圧によって渡り線が変位してしまい、渡り線を所定の位置にインサート成形できない可能性もあった。
そこで、本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、渡り線の損傷や変位を防止し、品質を向上できる電動モータおよび電動モータの製造方法を提供するものである。
上記の課題を解決するために、本発明に係る電動モータは、リング状のコア本体と、前記コア本体から径方向に沿って延びる複数のティースと、前記複数のティースを被覆するインシュレータと、前記インシュレータの上から各前記ティースに巻回される巻線と、各前記ティースに巻回された前記巻線を引出し、前記コア本体に沿って引き回されてなる渡り線と、前記インシュレータとは別体に設けられ、前記渡り線の変位を規制する渡り線規制部と、を備えたことを特徴とする。
このように構成することで、渡り線の変位を確実に防止できる。また、インシュレータと渡り線規制部とを別体とすることにより、周辺の部材が渡り線に接触してしまうことを抑制できる。このため、電動モータの品質を向上できる。
本発明に係る電動モータは、前記渡り線規制部は、前記コア本体に沿うようにリング状に形成された規制部本体を有し、該規制部本体は、前記渡り線の前記コア本体における軸方向の変位を規制することを特徴とする。
このように構成することで、渡り線規制部によって渡り線全体の変位を規制できる。とりわけ、渡り線が変位しやすい軸方向の変位を確実に規制することにより、電動モータの品質を確実に向上できる。
本発明に係る電動モータは、前記コア本体、前記規制部本体、および前記インシュレータによって前記渡り線を配線するための溝部が形成されることを特徴とする。
このように構成することで、渡り線の位置決めを容易に行うことができる。
本発明に係る電動モータは、前記規制部本体は、周方向に隣接する各前記ティース間に対応する位置から前記コア本体に向かって突出形成された複数の規制片を備え、該規制片は、周方向に隣接する各前記ティース間に跨る箇所の前記渡り線の変位を規制することを特徴とする。
このように構成することで、最も弛みやすい隣接するティース間に跨る箇所の渡り線の変位を、確実に規制できる。
本発明に係る電動モータは、前記規制片は、前記規制部本体から前記規制片の先端に至る間に、前記規制部本体における径方向外側に向かって傾斜する傾斜面を有することを特徴とする。
このように構成することで、渡り線の上から渡り線規制部を載置すると、傾斜面に沿って渡り線が径方向内側に押し込まれると共に、コア本体の端面に渡り線が押し付けられる。このように、容易に巻線の変位を規制することができるので、渡り線規制部の組付けを容易に行うことが可能になる。
本発明に係る電動モータは、前記規制片は、先端が前記コア本体の端面に当接するように形成されており、これにより前記コア本体と前記規制部本体との間に形成される隙間と前記インシュレータとにより、前記溝部が形成されることを特徴とする。
このように構成することで、容易に渡り線規制部の位置決めを行うことができると共に、容易に溝部を形成することが可能になる。
本発明に係る電動モータは、前記規制部本体は、前記インシュレータと係合可能に形成されていることを特徴とする。
このように構成することで、渡り線規制部を容易に固定できると共に、渡り線規制部自体の変位を確実に防止できる。このため、電動モータの品質をより確実に向上できる。
本発明に係る電動モータは、前記コア本体は、前記ティースごとに周方向に分割可能とされており、樹脂により形成されるモータケースに、前記コア本体、前記ティース、前記インシュレータ、前記巻線、前記渡り線、および前記渡り線規制部が埋設されていることを特徴とする。
このように構成することで、モータケース内にコア本体、ティース、インシュレータ、巻線、渡り線、および渡り線規制部を埋設する際、樹脂圧によって渡り線が所定位置からずれてしまうことを防止できる。
本発明に係る電動モータは、前記モータケースを形成する際の金型のゲート位置は、前記コア本体の周囲で、かつ前記渡り線が引き回されている箇所よりも前記コア本体側に設定されていることを特徴とする。
このように構成することで、モータケースの樹脂成形を精度よく行うことができると共に、樹脂圧によって渡り線が所定位置からずれてしまうことを確実に防止できる。
本発明に係る電動モータの製造方法は、樹脂製のモータケースと、前記モータケースに埋設されるステータと、を備え、前記ステータは、リング状のコア本体と、前記コア本体から径方向に沿って延びる複数のティースと、前記複数のティースを被覆するインシュレータと、前記インシュレータの上から各前記ティースに巻回される巻線と、各前記ティースに巻回された前記巻線を引出し、前記コア本体に沿って引き回されてなる渡り線と、を有し、前記インシュレータに取付けられ、前記渡り線の変位を規制する渡り線規制部を備えた電動モータの製造方法であって、前記複数のティースにそれぞれ前記インシュレータを取付け、該インシュレータの上から前記巻線を巻回して前記渡り線を引き出すステータ組立工程と、前記ステータの前記渡り線が引き回された側の端部に、前記渡り線規制部をセットする規制部セット工程と、規制部セット工程の後に、前記ステータを金型にセットし、前記ステータの周囲で、かつ前記渡り線が引き回されている箇所よりも前記コア本体側から前記金型内に樹脂を注入し、前記モータケースを形成するモータケース形成工程と、を有することを特徴とする。
このような製造方法とすることで、渡り線の損傷や変位を防止し、電動モータの品質を向上できる。
本発明によれば、渡り線の変位を確実に防止できる。また、インシュレータと渡り線規制部とを別体とすることにより、周辺の部材が渡り線に接触してしまうことを抑制できる。このため、電動モータの品質を向上できる。
本発明の実施形態におけるモータケースの斜視図である。 図1のA−A線に沿う断面図である。 本発明の実施形態におけるステータの斜視図である。 本発明の実施形態における分割コアの斜視図である。 本発明の実施形態における分割コアを軸方向からみた平面図である。 本発明の実施形態における各分割コアへの巻線の巻回順序を示す説明図である。 本発明の実施形態における各分割コアを連結させた状態を示す斜視図である。 本発明の実施形態における浮き防止リングの斜視図である。 本発明の実施形態における浮き防止リングの斜視図である。 本発明の実施形態におけるモータケースに対する金型のゲート位置を示す説明図である。
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(モータケース)
図1は、ステータ1がインサート成形されたモータケース50の斜視図、図2は、図1のA−A線に沿う断面図である。
図1、図2に示すように、モータケース50は、樹脂により形成されたものであって、例えば、オイルポンプの駆動用の電動モータ100に用いられている。モータケース50は、略有底筒状のケース本体51と、ケース本体51の外周面に一体成形された基板収納部52と、により構成されている。
なお、以下の説明においては、モータケース50の径方向を単に径方向と称し、モータケース50の軸方向を単に軸方向と称して説明する。
基板収納部52は、軸方向の平面視が略長方形状となるように形成されたものであって、ステータ1に電力を供給するための不図示の基板が収納される。基板収納部52には、ケース本体51の開口部51a側の面のほぼ全体に、収納凹部53が形成されている。この収納凹部53に、不図示の基板が収納される。
また、基板収納部52の一側には、コネクタハウジング54が一体成形されている。このコネクタハウジング54には、外部機器から延びるコネクタ(何れも不図示)が嵌着される。外部機器は、基板を介してステータ1に電力を供給したり、基板に制御信号を出力したりする。
コネクタハウジング54内には、コネクタ端子55の不図示の一端が突出されている。コネクタ端子55の他端55aは、収納凹部53の底面53aから突出している。コネクタ端子55の他端55aは、不図示の基板に電気的に接続される。
また、収納凹部53の底面53aには、ステータ1の後述する巻線5と不図示の基板とを電気的に接続するための結線端子56の一端56aが突出されている。結線端子56の他端56b(図8、図9参照)は、基板収納部52に埋設され、巻線5に接続されている。
ケース本体51の外周面51bには、開口部51a側に2つのボルト座57が一体成形されている。ボルト座57は、モータケース50を不図示の外部機器に固定するためのものである。2つのボルト座57は、ケース本体51の径方向中心を挟んで対向するように配置されている。そして、ボルト座57は、ケース本体51の外周面51bから径方向外側に向かって突出形成されている。
また、ボルト座57には、不図示のボルトを挿通可能な貫通孔57aが軸方向に沿って形成されている。貫通孔57aには、例えば炭素鋼等により形成されたカラー58が一体成形されている。このカラー58を介して貫通孔57aに不図示のボルトが挿通される。このボルトは、不図示の外部機器に螺入される。これにより、この外部機器にモータケース50が締結固定される。
(ステータ)
図3は、ステータ1の斜視図である。
同図に示すように、ステータ1は、ブラシレスモータを構成するものであって、略円筒状に形成されている。そして、ステータ1の軸方向とケース本体51の軸方向とが一致した状態でケース本体51内に埋設されている。また、ステータ1の径方向中央に、不図示のロータが回転自在に配置される。このロータの回転軸も、ステータ1の中心軸およびケース本体51の中心軸に一致している。
ステータ1のコア本体11は、略円筒状のバックヨーク2を有し、バックヨーク2から径方向内側に向かって突出形成された複数のティース3と、このティース3の周囲を被覆するように装着された絶縁性のインシュレータ4と、このインシュレータ4の上からティース3に巻回される巻線5と、を備えている。そして、それぞれのティース3に巻線5を巻回することにより、複数のコイル6が形成される。
また、ステータ1の径方向中央には、不図示のロータが回転自在に設けられる。複数のコイル6に通電すると、各ティース3に磁界が発生し、この磁界と不図示のロータとの間に生じる磁気的な吸引力や反発力によってロータが回転する。
本実施形態のステータ1では、ティース3が6つ設けられており、3相(U相、V相、W相)構造になっている。各相のティース3は、U相、V相、W相の順に周方向に並んで配置されている。すなわち、2つのティース3を間に挟んで両側に位置するティース3同士が同相のティース3となる。
(分割コア)
ここで、コア本体11のバックヨーク2は、周方向に分割可能な分割コア方式が採用されている。すなわち、コア本体11のバックヨーク2は、周方向に複数に分割された分割コア10を環状に連結して構成されている。
図4は、分割コア10の斜視図、図5は、分割コア10を軸方向からみた平面図である。なお、図5においては、説明を分かり易くするために、ティース3に形成されているコイル6を、軸方向に直交する断面で示している。
図4、図5に示すように、分割コア10は、例えば金属板を複数積層してなるものであって、周方向に延びる分割バックヨーク30を有している。分割バックヨーク30は、分割コア10を環状に連結したときにバックヨーク2の環状の磁路を形成する部分である。分割バックヨーク30は、断面略円弧状に形成されている。
分割バックヨーク30の周方向の両端部は、他の分割バックヨーク30に圧入によって連結される連結部12a,12bになっている。一方の連結部12aは凸形状を有し、他方の連結部12bは連結部12aを受け入れ可能な凹形状を有している。
なお、図3に示すように、連結部12a,12bを介して各分割コア10を連結した状態(バックヨーク2を形成した状態)では、バックヨーク2の外周面2aには、連結部12a,12bが形成されている箇所に、これら連結部12a,12bによって軸方向に沿う凹部2bが形成される。
また、分割バックヨーク30の内周面30aには、周方向略中央部からティース3が径方向内側(ロータの回転中心側)に向かって突出形成されている。つまり、各分割コア10は、それぞれティース3を1つ備えている。
ティース3は、径方向に沿って延びるティース本体13と、ティース本体13の径方向内側の端部、つまり、ティース本体13の先端部に一体成形され、周方向両側に沿って延びる鍔部14と、により構成されている。これらティース本体13と分割バックヨーク30と鍔部14とに囲まれて、巻線5を巻回するためのスロット15が形成されている。つまり、各分割コア10には、ティース3を挟んだ両側に一対のスロット15が設けられる。
また、分割バックヨーク30の内周面30aは、ティース3の延在方向に対して直交しておらず、略弧状に形成されている。この内周面30aの弧状と、分割バックヨーク30の外周面30bの円弧形状は、若干異なる。
すなわち、外周面30bは、ステータ1の径方向中央を中心にした円弧形状に形成されているのに対し、分割バックヨーク30の内周面30aは、ティース本体13の根元から周方向両端に向かうに従って外周面30bよりも径方向内側(ティース3側)に偏倚するように弧状に形成されている。つまり、分割バックヨーク30の内周面30aは、周方向両端に向かうに従って径方向内側に張り出すように、いわゆるオーバーハングしている。そして、このように形成されたティース3の周囲を被覆するようにインシュレータ4が装着されている。
インシュレータ4は、第1インシュレータ16と、第2インシュレータ17と、からなる。第1インシュレータ16および第2インシュレータ17は、それぞれティース3を分割コア10の軸方向の両端部10a,10bから挟み込むように装着されている。各インシュレータ16,17は、それぞれティース3のスロット15に面する部位、およびティース3の端部(分割コア10の端部10a,10b)と、を被覆するインシュレータ本体16a,17aを有している。インシュレータ本体16a,17aは、分割バックヨーク30の連結部12a,12bが露出するように形成されている。
また、インシュレータ本体16a,17aには、分割コア10の両端部10a,10bに対応する箇所に、軸方向に沿って立設する外壁部18aおよび内壁部18bが一体成形されている。
外壁部18aは、ティース3の根元部に対応する位置に配置され、周方向に沿って延在するように断面弧状に形成されている。外壁部18aには、2つのスリット19a,19b(第1スリット19a、第2スリット19b)が周方向に等間隔で形成されている。これらスリット19a,19bは、ティース3に巻回された巻線5を径方向外側に引き出すためのものである。また、外壁部18aの周方向略中央には、後述の浮き防止リング7と係合する係合爪4aが、径方向外側に向かって突出形成されている。
一方、内壁部18bは、鍔部14の径方向内側の端面に対応する部位に配置され、周方向に沿って延在するように断面弧状に形成されている。すなわち、内壁部18bの周方向の長さよりも外壁部18aの周方向の長さが長く設定されている。内壁部18bの周方向中央の大部分には、凹部20が形成されている。この凹部20の深さは、外壁部18aのスリット19a,19bの深さよりも浅く設定されている。
また、これら外壁部18aおよび内壁部18bとの間に、ティース本体13を被覆するティース被覆部18cが一体成形されている。
このような構成のもと、各分割コア10のティース本体13における各インシュレータ16,17のティース被覆部18cの上からそれぞれ巻線5が集中巻方式で巻回され、コイル6が形成される。巻線5は、複数層に巻回され、俵状に整列巻きされている。なお、俵状とは、隣り合う層の巻線5が、この巻線5の半径分だけずれて積層された状態をいう。
ティース3の鍔部14におけるスロット15側の内側面14aは、各層の巻線5が俵状に積層されるよう傾斜形成されている。また、各インシュレータ16,17も、鍔部14の内側面14aに沿うように形成されている。このため、巻線5は、確実に俵状に積層される。
ここで、各分割コア10に巻線5を巻回する際は、各分割コア10を横一列に並べて連続的に巻線5の巻回作業が行われ、その後各分割コア10を円環状に連結することによりステータ1が組み立てられる。これについて、以下に詳述する。
(ステータの組み立て方法)
図6は、各分割コア10への巻線5の巻回順序を示す説明図である。
本実施形態のステータ1は、3相(U相、V相、W相)で構成され、各分割コア10は、U相、V相、W相の順に割り振られるので、巻線5を巻回する際もこの順で並べられる。すなわち、図6では、左から順に1つ目のU相、V相、W相の分割コア10(U1),10(V1),10(W1)、次いで、2つ目のU相、V相、W相の分割コア10(U2),10(V2),10(W2)と並んでいる。
このような並びのもと、まず、1つ目のW相の分割コア10(W1)に巻線5を引き込んで巻回し、W相のコイル6を形成する。続いて、1つ目のW相の分割コア10(W1)から引き出した巻線5を、2つ目のW相の分割コア10(W2)へ渡らせて同相渡り線61を形成する。続いて、2つ目のW相の分割コア10(W2)へ巻線5を引き込んで巻回し、W相のコイル6を形成する。
次に、2つ目のW相の分割コア10(W2)から引き出した巻線5を、1つ目のV相の分割コア10(V1)へ渡らせて異相渡り線62を形成する。
続いて、1つ目のV相の分割コア10(V1)に巻線5を引き込んで巻回し、V相のコイル6を形成する。続いて、1つ目のV相の分割コア10(V1)から引き出した巻線5を、2つ目のV相の分割コア10(V2)へ渡らせて同相渡り線61を形成する。続いて、2つ目のV相の分割コア10(V2)へ巻線5を引き込んで巻回し、V相のコイル6を形成する。
次に、2つ目のV相の分割コア10(V2)から引き出した巻線5を、1つ目のU相の分割コア10(U1)へ渡らせて異相渡り線62を形成する。
続いて、1つ目のU相の分割コア10(U1)に巻線5を引き込んで巻回し、U相のコイル6を形成する。続いて、1つ目のU相の分割コア10(U1)から引き出した巻線5を、2つ目のU相の分割コア10(U2)へ渡らせて同相渡り線61を形成する。そして、2つ目のU相の分割コア10(U2)から巻線5を引出し、各分割コア10への巻線5の巻回作業が完了する。
ここで、各異相渡り線62は最終的に切断され、それぞれの端部と巻線5の始線端と終線端とが対応する結線端子56の後述のかしめ部56cにかしめ固定される。なお、異相渡り線62を切断するタイミングは、異相渡り線62が形成される都度切断するようにしてもよいし、全ての巻線5の巻回作業が完了した後、異相渡り線62を纏めて切断するようにしてもよい。
図7は、各分割コア10を連結させた状態を示す斜視図である。
同図に示すように、各分割コア10への巻線5の巻回作業が完了した後、各分割コア10の分割バックヨーク30に形成されている連結部12a,12bを連結し、バックヨーク2を円環状に形成する。このとき、同相渡り線61、および切断された異相渡り線62は、2つのインシュレータ16,17のうちの一方のインシュレータ(本実施形態では、第1インシュレータ16)の外壁部18aに形成されたスリット19a,19bを介して径方向外側に引き出される。そして、同相渡り線61、および切断された異相渡り線62は、それぞれ第1インシュレータ16の外壁部18aの外周面に沿わせて配線される。
ここで、外壁部18aは、ティース3の根元部に対応する位置に配置されている。このため、第1インシュレータ16のインシュレータ本体16aにおける軸方向端部と外壁部18aとの接続部(角部)に、同相渡り線61、および切断された異相渡り線62が収まる形になる。
また、各分割コア10を略円環状に巻き取ることで、隣接する各分割コア10の間に位置する同相渡り線61に弛みが生じことになるが、その弛み分だけ同相渡り線61を径方向内側に押し込む。このようにすることで、ステータ1の第1インシュレータ16上に、後述の浮き防止リング7を取り付け易くすることができる。そして、これにより、ステータ1の組立が完了する。
(浮き防止リング)
図8、浮き防止リング7をステータ1側からみた斜視図、図9は、浮き防止リング7をステータ1とは反対側からみた斜視図である。
図3、図8、図9に示すように、ステータ1には、同相渡り線61、および切断された異相渡り線62が引き回されている第1インシュレータ16上に(図3における軸方向上端側に)、浮き防止リング7が設けられている。浮き防止リング7は、モータケース50にステータ1をインサート成形する際のコイル6や同相渡り線61、および切断された異相渡り線62の浮き上がりを防止するためのものであって、樹脂により形成されている。
なお、浮き防止リング7は、第2インシュレータ17にも取り付け可能であるが、本実施形態では、第1インシュレータ16上に同相渡り線61、および切断された異相渡り線62が引き回されているので、第1インシュレータ16上に取り付けられる。しかしながら、第2インシュレータ17上に同相渡り線61、および切断された異相渡り線62が引き回されれば、第2インシュレータ17上に浮き防止リング7が取り付けられる。
浮き防止リング7は、各インシュレータ16,17における外壁部18aの周囲を取り囲むように、つまり、バックヨーク2(コア本体11)に沿うように、リング状に形成された本体部(規制部本体)71を有している。本体部71の外径は、バックヨーク2の外径とほぼ同一に設定されている。すなわち、第1インシュレータ16上に配線された同相渡り線61、および切断された異相渡り線62は、軸方向上側から本体部71によって覆われた形になる。これにより、同相渡り線61、および切断された異相渡り線62の浮き上がりが防止される。
さらに、本体部71の内周面には、隣接する各分割コア10の間に対応する位置に、渡り線押え73が一体成形されている。渡り線押え73の径方向内側には、同相渡り線61が配線され、渡り線押え73の径方向外側には、切断された異相渡り線62が配線される。より具体的には、切断された各異相渡り線62は、それぞれ結線端子56に接続されるので、第1インシュレータ16に浮き防止リング7をセットした後に引き回される。このため、切断された各異相渡り線62は、渡り線押え73の径方向外側を通り、弛むことなく結線端子56まで引き回される。
渡り線押え73は、本体部71から突出するように形成されている。渡り線押え73は、軸方向でステータ1の端部に向かうに従って先細りとなるように三角状に形成されている。より具体的には、渡り線押え73の径方向内側の側縁は、本体部71から渡り線押え73の先端に至る間に、径方向外側に向かって傾斜する傾斜面73aになっている。この傾斜面73aで同相渡り線61を押える。このため、同相渡り線61は、径方向内側で、かつ軸方向で浮き防止リング7とは反対側(図1における軸方向下側)に押圧されながら渡り線押え73によって変位を規制された形になる。
一方、渡り線押え73に対応する箇所の異相渡り線62は、渡り線押え73と本体部71との角部73bに収納された状態になる。このため、切断された異相渡り線62のステータ1から離間する方向の変位は、本体部71によって規制される形になる。すなわち、切断された異相渡り線62の浮き上がりは、本体部71によって規制される形になる。
ここで、隣接する各分割コア10の間に位置する同相渡り線61は、各分割コア10を連結した際、弛み分だけ径方向内側に押し込むようにしている(図10参照)。このため、第1インシュレータ16上に浮き防止リング7を取り付けた際、渡り線押え73によって同相渡り線61を無理に押し込むことがなく、容易に浮き防止リング7を取り付けることができる。
また、渡り線押え73は、第1インシュレータ16上に浮き防止リング7を載置した際、先端が分割コア10の連結部12a,12bに当接するように形成されている。すなわち、渡り線押え73は、同相渡り線61を押えるだけでなく、第1インシュレータ16に対する浮き防止リング7に位置決めを行う機能も兼ね備えている。このように位置決めされることにより、第1インシュレータ16のインシュレータ本体16aと本体部71との間に、隙間Sが形成される(図3参照)。さらには、第1インシュレータ16の外壁部18aとインシュレータ本体16aと浮き防止リング7の本体部71とが協働し、各渡り線61,62を収納するための溝部72を形成する。
また、本体部71には、第1インシュレータ16の外壁部18aに突出形成されている係合爪4aに対応する位置に、係合凹部74が形成されている。この係合凹部74は、係合爪4aと係合可能になっている。これにより、第1インシュレータ16上に浮き防止リング7がスナップフィット固定される。
さらに、浮き防止リング7の一側には、略直方体状の結線ベース部75が一体成形されている。結線ベース部75には、3相に対応するように3つの結線端子56が埋設されている。各結線端子56は、断面略L字状に形成されており、一端56a側が軸方向に沿うように、他端56b側が径方向に沿うように配置されている。そして、各結線端子56の一端56aが、モータケース50の収納凹部53の底面53aから突出している(図1参照)。
一方、各結線端子56の他端56bには、かしめ部56cが一体成形されている。このかしめ部56cに、各分割コア10から引き出された巻線5の始線端と終線端と切断された異相渡り線62がかしめ固定されて接続されている。ここで、各結線端子56には、各相のコイル6(U1〜W2)がデルタ結線されるように、巻線5の始線端と終線端と切断された各異相渡り線62が接続される。
(モータケースの射出成形方法)
次に、モータケース50と、このモータケース50へのステータ1のインサート成形について説明する。
まず、モータケース50にステータ1をインサート成形するにあたって、ステータ1を組み立てる(ステータ組立工程)。
次に、ステータ1に浮き防止リング7を取付ける(規制部セット工程)。
ステータ1の組立工程にて、隣接する各分割コ10の間に位置する同相渡り線61を径方向内側に押し込むようにしているが、巻線5は弾性復元力によって僅かに径方向外側に膨らむことがある。
このような場合にも備えて、浮き防止リング7の渡り線押え73には、傾斜面73aが形成されている。このため、浮き防止リング7を第1インシュレータ16の上から装着すると、傾斜面73aに沿って径方向外側に膨らんだ各同相渡り線61が滑らかに、かつ僅かに径方向内側に変位させる。よって、第1インシュレータ16上に容易に浮き防止リング7を載置でき、かつ、弾性復元力に抗して同相渡り線61を押えることができる。
また、浮き防止リング7には、第1インシュレータ16の係合爪4aに係合可能な係合凹部74が形成されている。このため、第1インシュレータ16上に浮き防止リング7を載置するだけで、これら第1インシュレータ16と浮き防止リング7とをスナップフィット固定できる。
ステータ1に浮き防止リング7を取付けた後、この浮き防止リング7に設けられた各結線端子56の他端56bに、ステータ1から引き出された巻線5の始線端と終線端と切断された異相渡り線62を接続する。
そして、この状態で不図示の金型内にステータ1、カラー58、結線端子56等をセットする。この後、金型内に溶融した樹脂を流し込み、モータケース50を形成すると共に、モータケース50にステータ1をインサート成形する(モータケース形成工程)。
図10は、モータケース50に対する金型のゲート位置P1を示す説明図である。
同図に示すように、ゲート位置P1は、ケース本体51の外周面51bと底面51cとの接続部(角部)近傍に、周方向に等間隔で6箇所設定されている。このように設定することで、金型全体に万遍なく樹脂を行き渡らせることができる。
モータケース50にインサート成形されたステータ1は、図1に示すように、各ティース3の鍔部14の内周面だけが露出した状態になる。このため、ステータ1と図示しないロータとの間のエアギャップを必要最低限に詰められることで磁束の受け渡しを効果的に行いつつ、ステータ1の防水性も確保することができる。
ここで、ゲート位置P1から金型内に流れ込む溶融した樹脂は、図3の矢印Y1に示すように、ステータ1の外周側を通り、ステータ1の各渡り線61,62が配線されている側とは反対側端から各渡り線61,62が配線されている側へと流れる。すなわち、各渡り線61,62を、分割コア10の軸方向の端部10aから浮き上がらせる方向に向かって樹脂が流れ込む。
しかしながら、ステータ1には、浮き防止リング7が取り付けられているので、各渡り線61,62が樹脂注入時の樹脂圧を受けた場合でも浮き上がりが規制される。しかも、浮き防止リング7がステータ1の第1インシュレータ16にスナップフィット固定されている。このため、浮き防止リング7によって確実に各渡り線61,62の浮き上がりが規制される。
ここで、とりわけバックヨーク2の連結部12a,12bに対応する箇所には凹部2bが形成されるので、各ゲート位置P1から注入された樹脂が流れ易く樹脂圧も大きくなり易い。しかも、連結部12a,12bに対応する箇所、つまり、各分割コア10の間の同相渡り線61が最も弛みやすい。しかしながら、浮き防止リング7の連結部12a,12bに対応する位置には、渡り線押え73が突出形成されている。このため、弛みやすく、かつ樹脂圧が大きい箇所でも確実に同相渡り線61の浮き上がりが防止される。また、切断された異相渡り線62も、連結部12a,12bに対応する箇所、つまり、樹脂圧が大きい箇所が浮き防止リング7の渡り線押え73と本体部71との角部73bに収納された状態になるので、確実に浮き上がりが防止される。
このように、上述の実施形態では、ステータ1の各インシュレータ16,17とは別体で浮き防止リング7を設け、この浮き防止リング7によって各渡り線61,62の変位を抑制している。このため、モータケース50とのインサート成形時に渡り線61,62が浮き上がり、これら渡り線61,62がモータケース50の表面から露出してしまうことを防止できる。よって、電動モータ100の品質を向上できる。
また、浮き防止リング7は、第1インシュレータ16における外壁部18aの周囲を取り囲むように、つまり、バックヨーク2(コア本体11)に沿うように、リング状に形成された本体部71を有している。このため、第1インシュレータ16の外壁部18aに沿って引き回される各渡り線61,62の全体を上から覆うことができる。このため、各渡り線61,62が、直接、樹脂圧を受けなくなり、各渡り線61,62全体の浮き上がり(軸方向への変位)を確実に規制できる。
さらに、第1インシュレータ16の外壁部18aとインシュレータ本体16aと浮き防止リング7の本体部71とが協働し、各渡り線61,62を収納するための溝部72を形成している。このため、各渡り線61,62の位置決めを容易に行うことができる。
また、浮き防止リング7は、各分割コア10の間に対応する位置に設けられた渡り線押え73を備えている。このため、最も弛みやすい各分割コア10の間の同相渡り線61の変位を確実に規制できる。
さらに、渡り線押え73には、径方向内側に傾斜面73aが形成されている。そして、この傾斜面73aで同相渡り線61を押えている。このため、同相渡り線61を、径方向内側で、かつ軸方向で浮き防止リング7とは反対側(バックヨーク2側)に押えることができる。また、同相渡り線61が径方向外側に膨らんでいた場合であっても、第1インシュレータ16を取り付ける際に同相渡り線61が傾斜面73aに沿って自然に径方向内側に押し込まれるので、弾性復元力に抗して同相渡り線61を押えるとともに、浮き防止リング7の組付けを容易に行うことが可能になる。
さらに、浮き防止リング7の本体部71には、第1インシュレータ16の係合爪4aに係合可能な係合凹部74が形成されている。このため、第1インシュレータ16上に浮き防止リング7を載置するだけで、これら第1インシュレータ16と浮き防止リング7とをスナップフィット固定できる。よって、浮き防止リング7の組み付け性を向上できる。
また、モータケース50を樹脂成形する際のゲート位置P1を、ケース本体51の外周面51bと底面51cとの接続部(角部)近傍に設定している。このため、金型全体に樹脂を万遍なく行き渡らせることができ、モータケース50の樹脂成形を精度よく行うことができる。また、このようにゲート位置P1を設定すると、ステータ1に引き回されている各渡り線61,62に対し、浮き上がらせる向きに樹脂が流れることなるが(図3における矢印Y1参照)、浮き防止リング7が設けられているので、各渡り線61,62の樹脂圧によるずれを抑制できる。
なお、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述の実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
例えば、上述の実施形態では、モータケース50は、樹脂により形成されたものであって、例えば、オイルポンプの駆動用の電動モータ100に用いられている場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、さまざまな電動モータに上述の実施形態の構成を採用することができる。
また、上述の実施形態では、ステータ1は、モータケース50にインサート成形される場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、インサート成形されないステータ、例えば、筒状のモータケース50に内嵌固定されるようなステータにも上述の浮き防止リング7を採用できる。浮き防止リング7は、各渡り線61,62を軸方向の上側から覆う形になるので、ステータ1を他の部材に組み付ける際に、各渡り線61,62が周辺の部材と擦れて損傷してしまうことを防止できる。このため、電動モータ100の品質を向上できる。
さらに、上述の実施形態では、モータケース50を樹脂成形するにあたって、ゲート位置P1を、ケース本体51の外周面51bと底面51cとの接続部(角部)近傍に設定した場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、バックヨーク2(コア本体11)の周囲で、かつ各渡り線61,62が引き回されている箇所よりもバックヨーク2(コア本体11)に設定されていればよい。具体的には、図3における各分割コア10の浮き防止リング7が配置されている側の端部10aよりも下側に、ゲート位置P1が設定されていればよい。
また、上述の実施形態では、ステータ1は、複数の分割コア10により構成されている場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、バックヨーク2が分割構成されていないステータ1にも、浮き防止リング7の構成を採用することができる。
1…ステータ
2…バックヨーク(コア本体)
3…ティース
4…インシュレータ
4a…係合爪
5…巻線
7…浮き防止リング(渡り線規制部)
10…分割コア
10a,10b…端部(端面)
11…コア本体
16…第1インシュレータ(インシュレータ)
17…第2インシュレータ(インシュレータ)
50…モータケース
61…同相渡り線(渡り線)
62…異相渡り線(渡り線)
71…本体部(規制部本体)
72…溝部
73…渡り線押え(規制片)
74…係合凹部
100…電動モータ
P1…ゲート位置

Claims (10)

  1. リング状のコア本体と、
    前記コア本体から径方向に沿って延びる複数のティースと、
    前記複数のティースを被覆するインシュレータと、
    前記インシュレータの上から各前記ティースに巻回される巻線と、
    各前記ティースに巻回された前記巻線を引出し、前記コア本体に沿って引き回されてなる渡り線と、
    前記インシュレータとは別体に設けられ、前記渡り線の変位を規制する渡り線規制部と、
    を備えたことを特徴とする電動モータ。
  2. 前記渡り線規制部は、前記コア本体に沿うようにリング状に形成された規制部本体を有し、
    該規制部本体は、前記渡り線の前記コア本体における軸方向の変位を規制することを特徴とする請求項1に記載の電動モータ。
  3. 前記コア本体、前記規制部本体、および前記インシュレータによって前記渡り線を配線するための溝部が形成されることを特徴とする請求項2に記載の電動モータ。
  4. 前記規制部本体は、周方向に隣接する各前記ティース間に対応する位置から前記コア本体に向かって突出形成された複数の規制片を備え、
    該規制片は、周方向に隣接する各前記ティース間に跨る箇所の前記渡り線の変位を規制することを特徴とする請求項3に記載の電動モータ。
  5. 前記規制片は、前記規制部本体から前記規制片の先端に至る間に、前記規制部本体における径方向外側に向かって傾斜する傾斜面を有することを特徴とする請求項4に記載の電動モータ。
  6. 前記規制片は、先端が前記コア本体の端面に当接するように形成されており、これにより前記コア本体と前記規制部本体との間に形成される隙間と前記インシュレータとにより、前記溝部が形成されることを特徴とする請求項4または請求項5の何れか1項に記載の電動モータ。
  7. 前記規制部本体は、前記インシュレータと係合可能に形成されていることを特徴とする請求項2〜請求項6の何れか1項に記載の電動モータ。
  8. 前記コア本体は、前記ティースごとに周方向に分割可能とされており、
    樹脂により形成されるモータケースに、前記コア本体、前記ティース、前記インシュレータ、前記巻線、前記渡り線、および前記渡り線規制部が埋設されていることを特徴とする請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の電動モータ。
  9. 前記モータケースを形成する際の金型のゲート位置は、前記コア本体の周囲で、かつ前記渡り線が引き回されている箇所よりも前記コア本体側に設定されていることを特徴とする請求項8に記載の電動モータ。
  10. 樹脂製のモータケースと、
    前記モータケースに埋設されるステータと、を備え、
    前記ステータは、
    リング状のコア本体と、
    前記コア本体から径方向に沿って延びる複数のティースと、
    前記複数のティースを被覆するインシュレータと、
    前記インシュレータの上から各前記ティースに巻回される巻線と、
    各前記ティースに巻回された前記巻線を引出し、前記コア本体に沿って引き回されてなる渡り線と、
    を有し、
    前記インシュレータに取付けられ、前記渡り線の変位を規制する渡り線規制部を備えた電動モータの製造方法であって、
    前記複数のティースにそれぞれ前記インシュレータを取付け、該インシュレータの上から前記巻線を巻回して前記渡り線を引き出すステータ組立工程と、
    前記ステータの前記渡り線が引き回された側の端部に、前記渡り線規制部をセットする規制部セット工程と、
    規制部セット工程の後に、前記ステータを金型にセットし、前記ステータの周囲で、かつ前記渡り線が引き回されている箇所よりも前記コア本体側から前記金型内に樹脂を注入し、前記モータケースを形成するモータケース形成工程と、
    を有することを特徴とする電動モータの製造方法。
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