JP5453880B2 - モータ - Google Patents

モータ Download PDF

Info

Publication number
JP5453880B2
JP5453880B2 JP2009086923A JP2009086923A JP5453880B2 JP 5453880 B2 JP5453880 B2 JP 5453880B2 JP 2009086923 A JP2009086923 A JP 2009086923A JP 2009086923 A JP2009086923 A JP 2009086923A JP 5453880 B2 JP5453880 B2 JP 5453880B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
insulator
coil
groove
engagement
cover member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009086923A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010239825A (ja
Inventor
京史 大坪
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nidec Corp
Original Assignee
Nidec Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nidec Corp filed Critical Nidec Corp
Priority to JP2009086923A priority Critical patent/JP5453880B2/ja
Publication of JP2010239825A publication Critical patent/JP2010239825A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5453880B2 publication Critical patent/JP5453880B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、ステータコアにおいて周方向に並ぶ複数の突極の各々に対してインシュレータを介して駆動コイルが巻回されたモータに関するものである。
モータは、ステータコアにおいて周方向に並ぶ複数の突極の各々に対してコイルがインシュレータを介して巻き回されたステータと、ステータに対して空隙を介して配置されたロータとを有している。ここで、ステーアコアは、分割コアを複数、円筒状に配置して構成する場合がある(特許文献1参照)。また、複数のコアがインシュレータを介して連結された連結コアとして構成される場合もあり、かかる構成の場合も、連結コアを円筒状にしてステータを構成する。いずれの場合も、ステータコアを円筒状のまま、ケース内に収容する必要がある。
そこで、インシュレータを半径方向に貫通する穴を形成し、かかる穴に別部材の爪を引っ掛けてステータを円筒状に維持する構成や、ステータを接着剤やテープで固定する方法が考えられる。
特開2007−215338号公報
しかしながら、インシュレータを半径方向に貫通する穴を形成するには、インシュレータを樹脂成形により製作する際、スライド型等を用いた樹脂成形が必要となるため、金型代が嵩むという問題点がある。また、接着剤やテープを用いた場合には、手間がかかる割には保持力が弱いという問題点がある。また、インシュレータの周りにテープを貼った場合には、ステータをケースに収容する前にテープを剥がす必要があり、かなりの手間がかかるという問題点がある。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、手間をかけずにステータを円筒状に保持することができるモータを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、環状コア部から半径方向内側に突出する複数の突極を備えたステータコア、該ステータコアの軸線方向の側端部に被さるインシュレータ、該インシュレータを介して前記突極の周りに巻回された駆動コイルを備えた円筒状のステータと、前記突極の先端部に隙間を介して対向する永久磁石を備えたロータと、を有するモータにおいて、前記インシュレータには、半径方向外側に向けて突出した係合凸部が形成され、軸線方向において前記インシュレータに対して前記ステータコアが位置する側とは反対側で重なるカバー部材には、前記係合凸部が嵌る係合凹部が形成され、前記係合凸部と前記係合凹部との係合によって、前記インシュレータが前記カバー部材に固定されていることを特徴とする。
本発明では、ステータを製作した後、インシュレータに対してカバー部材を被せるだけでインシュレータの係合凸部とカバー部材の係合凹部とが係合し、インシュレータがカバー部材に固定される。このため、ステータは、カバー部材によって円筒状に確実に保持される。ここで、インシュレータとカバー部材とを係合させるにあたって、インシュレータには半径方向外側に突出した係合凸部を設ける。かかる構成であれば、インシュレータに半径方向に凹む凹部や穴を形成する場合と違って、通常の金型でインシュレータを成形することができ、インシュレータおよびモータを安価に製造することができる。
本発明において、前記カバー部材において、前記係合凹部は周方向の複数個所に形成され、前記係合凸部は、複数の前記係合凹部のうち、当該係合凸部が嵌る係合凹部と周方向の寸法が略等しいことが好ましい。かかる構成によれば、インシュレータの係合凸部とカバー部材の係合凹部とを係合させた状態でインシュレータとカバー部材とが周方向で固定された状態とすることができる。
本発明において、前記インシュレータは、前記環状コア部に重なる外周側被覆部を備え、当該外周側被覆部の軸線方向外側端面には、周方向に延在して当該外周側被覆部を前記係合凸部が形成された半径方向外側部分とコイル巻回部に面する半径方向内側部分とに分割して前記半径方向外側部分を半径方向に弾性変形可能とする弾性付与用溝が形成されていることがこのましい。かかる構成によれば、インシュレータに対してカバー部材を被せるだけで、係合凸部が形成された半径方向外側部分が内側に撓むので、インシュレータの係合凸部とカバー部材の係合凹部とが確実に係合する。また、係合凸部が損傷することを防止することもできる。
本発明において、前記コイルは、前記半径方向内側部分に接する位置まで巻回されていることが好ましい。かかる構成によれば、外周側被覆部を半径方向外側部分と半径方向内側部分とに分割した場合でも、コイルによって半径方向内側部が支えられるので、半径方向内側部分の撓みを防止することができる。
本発明において、前記外周側被覆部の前記軸線方向外側端面には、半径方向に延在して当該外周側被覆部より半径方向外側から前記コイル巻回部にコイルの巻き始め部分を通すコイル導入用溝が形成され、前記弾性付与用溝と前記コイル導入用溝とは、前記軸線方向外側端面からの深さ寸法が同一であることが好ましい。かかる構成によれば、コイルの巻き始め部分をコイル導入用溝に引っ掛けてコイルを巻回することができる。また、弾性付与用溝とコイル導入用溝とにおいて軸線方向外側端面からの深さ寸法が同一であれば、金型の構成を簡素化することができる。
本発明では、ステータを製作した後、インシュレータに対してカバー部材を被せるだけでインシュレータの係合凸部とカバー部材の係合凹部とが係合し、インシュレータがカバー部材に固定される。このため、ステータは、カバー部材によって円筒状に確実に保持される。ここで、インシュレータをカバー部材で固定するにあたって、インシュレータには半径方向外側に突出した係合凸部を設ける。かかる構成であれば、インシュレータに半径方向に凹む凹部や穴を形成する場合と違って、通常の金型でインシュレータを成形することができ、インシュレータおよびモータを安価に製造することができる。
(a)、(b)は、本発明を適用したモータの縦断面図およびコイルがインシュレータを介して巻回されている様子を示す説明図である。 本発明を適用したモータに用いたインシュレータの説明図である。 本発明を適用したモータに用いたインシュレータを各方向からみたときの説明図である。 本発明を適用したモータに用いたインシュレータを金型成形する様子を示す説明図である。 本発明を適用したモータにおいてカバー部材によってインシュレータを固定する様子を示す説明図である。
以下に、図面を参照して、本発明を適用したモータとしてインナーロータ型のモータについて説明する。
(モータの全体構成)
図1(a)、(b)は、本発明を適用したモータの縦断面図およびコイルがインシュレータを介して巻回されている様子を示す説明図である。なお、図1(b)では、ステータコアの図示を模式的に示してある。
図1(a)において、本形態のモータ1は、3相のインナーロータ型DCブラシレスモータであり、モータ軸線方向Lの一方端〈出力側〉が開放端になっている有底円筒状のモータケース2と、モータケース2の内側に焼き嵌め等の方法で固定された円筒状のステータ4と、ステータ4の内側に設けられたロータ7とを有していている。ロータ7は、モータ軸線方向Lに延びた回転軸70と、回転軸70の外周面に固定されたロータマグネット75(永久磁石)とを備えている。回転軸70は、出力側の第1軸受76、および反出力側の第2軸受77によって回転可能に支持されている。第1軸受76は、モータケース2に保持されたフランジ状の軸受ホルダ20に保持され、第2軸受77は、モータケース2の底部に形成された小径部26に保持されている。本形態において、軸受ホルダ20はモータケース2の開放端を塞ぐ蓋部材として用いられている。ステータ4は、複数の分割コア50が周方向に環状に配列されたステータコア5と、複数の分割コア50の各々の両端に被さるインシュレータ8、9と、インシュレータ8、9の溝状のコイル巻回部80を通ってステータコア5の突極51に巻回された3相分の複数のコイル6とを備えている。インシュレータ8、9は、ポリブチレンテレフタレートやポリフェニレンスルフィド等からなる合成樹脂製であり、必要に応じてガラス繊維が配合されることがある。
図1(b)に分割コア50の一部分を破線で模式的に示すように、分割コア50は、複数枚の磁性板をモータ軸線方向Lに積層した積層コアからなり、半径方向に突出する突極51と、突極51の外周側端部から周方向の両側に延びた外周側円弧部53とを備えている。また、突極51は、内周側端部から周方向の両側に延びた内周側円弧部52を備えている。かかる分割コア50は、複数が周方向に配列される結果、周方向で隣接する外周側円弧部53の側端部同士が連結され、外周側円弧部53は、ステータ4の環状コア部530を構成する。このため、ステータコア5は、環状コア部530から半径方向内側に複数の突極51が突出した構造を有しており、突極51の先端部(内周側円弧部52)と、図1(a)に示すロータマグネット75とは隙間を介して対向することになる。
図1(a)に示すように、本形態のモータ1では、複数のコイル6に給電するにあたって、円盤状の樹脂成形品からなる給電部材ホルダ69と、この給電部材ホルダ69に保持された給電部材68とが用いられている。
本形態において、出力側のインシュレータ8と反出力側のインシュレータ9とは同一構成のものが用いられており、以下の説明では、出力側のインシュレータ8に対して本発明を適用した例を説明する。また、本形態では、出力側のインシュレータ8に対して、ステータコア5が位置する側とは反対側(軸線方向外側)において、給電部材ホルダ69と軸受ホルダ20との間にカバー部材3が設けられている。
(インシュレータ8の構成)
図2は、本発明を適用したモータ1に用いたインシュレータ8の説明図であり、図2(a)、(b)は各々、インシュレータ8を斜め上方(出力側)からみた斜視図、およびインシュレータ8を斜め下方(反出力側)からみた斜視図である。図3は、本発明を適用したモータ1に用いたインシュレータ8を各方向からみたときの説明図であり、図3(a)、(b)、(c)、(d)、(e)は各々、インシュレータ8を出力側からみた平面図、インシュレータ8を反出力側からみた底面図、インシュレータ8を半径方向外側からみた正面図、インシュレータ8を周方向の右側からみた右側面図、およびA−A′断面図である。図4は、本発明を適用したモータに用いたインシュレータ8を金型成形する様子を示す説明図である。
図1(b)、図2および図3に示すように、インシュレータ8は、突極51において半径方向に延在している部分を覆う突極端面被覆部82と、突極51の内周側円弧部52を覆う内周側被覆部81と、外周側円弧部53(環状コア部530)を覆う外周側被覆部83とを備えている。また、インシュレータ8は、突極端面被覆部82からモータ軸線方向Lの反出力側に突出して突極51の側面を覆う突極側面被覆部872と、内周側被覆部81からモータ軸線方向Lの反出力側に突出して内周側円弧部52の半径方向外側の面を覆う内周側円弧部被覆部871と、外周側被覆部83からモータ軸線方向Lの反出力側に突出して外周側円弧部53の半径方向内側の面を覆う外周側円弧部被覆部873とを備えている。突極側面被覆部872および外周側円弧部被覆部873はいずれも薄板状である。内周側円弧部被覆部871は、モータ軸線方向Lからみたとき、周方向の両端部に底辺を向ける略三角形状になっている。
本形態では、インシュレータ8の外周側被覆部83の半径方向外側の面において、周方向の両端部分を除く中央部分の上端縁には、半径方向外側に向けて突出した係合凸部89が形成されている。また、外周側被覆部83において、係合凸部89が形成されている角度範囲にわたって、モータ軸線L方向においてステータ4が位置する側とは反対側の軸線方向外側端面830には周方向に延在する弾性付与用溝835が形成されている。かかる弾性付与用溝835は、後述するコイル絡げ用第1溝861と繋がって外周側被覆部83の上半部を、係合凸部89が形成された半径方向外側部分832と、コイル巻回部80に面する半径方向内側部分831とに分割している。ここで、弾性付与用溝835は、半径方向外側部分832を半径方向に弾性変形可能とする深さ寸法を有している。このため、半径方向外側部分832は、半径方向に弾性変形可能である。また、本形態では、弾性付与用溝835の形成によって、半径方向内側部分831も、半径方向外側部分832と同様、半径方向に弾性変形可能になっている。
かかるインシュレータ8において、外周側被覆部83の軸線方向外側部分は、軸線方向外側端面830に形成された弾性付与用溝835によって半径方向内側部分861と半径方向外側部分832とに分離されているが、半径方向内側部分831の軸線方向外側部分および半径方向外側部分832の軸線方向外側部分は、同一平面内にある。さらに、外周側被覆部83の軸線方向外側部分は、後述するように、コイル導入用溝84、コイル絡げ用第1溝861、およびコイル絡げ用第2溝862によっても分割されているが、外周側被覆部83の軸線方向外側部分は、全体が同一平面内にある。
また、インシュレータ8において、係合凸部89は、コイル導入用溝84とコイル絡げ用第1溝861とに挟まれた全域に形成されており、係合凸部89の周方向の寸法が長い。
インシュレータ8において、外周側被覆部83の軸線方向外側端面830には、係合凸部89の形成位置に対して周方向で隣接する位置に半径方向に延在するコイル導入用溝84が形成されている。ここで、コイル導入用溝84と弾性付与用溝835とは、外周側被覆部83の軸線方向外側端面830からの深さ寸法が同一であり、コイル導入用溝84の底部と弾性付与用溝835の底部とは繋がっている。かかるコイル導入用溝84は、コイルの巻き始め部分61を外周側被覆部83の半径方向外側からコイル巻回部80に導入するのに用いられる。
インシュレータ8において、外周側被覆部83の軸線方向外側端面830には、係合凸部89の形成位置に対してコイル導入用溝84が形成されている側とは反対側に、コイル巻回部80と外周側被覆部83の半径方向外側とを繋げるコイル絡げ用第1溝861とコイル絡げ用第2溝862とが並列して形成されている。また、外周側被覆部83の半径方向外側の面には、コイル絡げ用第1溝861とコイル絡げ用第2溝862との間にコイル絡げ用凸部863を残すようにコイル絡げ用第1溝861の端部とコイル絡げ用第2溝862の端部を繋げるコイルガイド用凹部864が形成されている。
コイル絡げ用凸部863においてコイルガイド用凹部864に面する壁部863f(図2(b)および図3(b)参照)は、半径方向内側に位置する根元部分863aが半径方向外側に位置する外周端部分863bよりも軸線方向外側に向けて凹んでいる。本形態において、壁部863fは、外周端部分863bから根元部分863aに向けて斜めに凹んでいる。
また、外周側被覆部83の半径方向外側の面には、コイルガイド用凹部864の深さ以上の深さ寸法、およびコイル絡げ用凸部863の幅寸法以上の幅寸法をもって外周側被覆部83の軸線方向内側(モータ軸線L方向においてステータコア5が位置する側)の縁からコイルガイド用凹部864に繋がるまで軸線方向に延在する溝状凹部865が形成されている。本形態において、溝状凹部865は、コイルガイド用凹部864と同一の深さ寸法に形成され、かつ、コイル絡げ用凸部863と同一の幅寸法をもって形成されている。
かかるコイル絡げ用第1溝861、コイル絡げ用第2溝862、コイル絡げ用凸部863、およびコイルガイド用凹部864は、コイル6の巻き終わり部分62を固定するのに用いられる。より具体的には、コイルの巻き終わり部分62は、コイル巻回部80からコイル絡げ用第1溝861、コイルガイド用凹部864およびコイル絡げ用第2溝862に通されており、その結果、コイル6の巻き終わり部分62は、コイル絡げ用凸部863に引っ掛かった状態で固定される。しかも、コイル絡げ用凸部863においてコイルガイド用凹部864に面する壁部863fは、半径方向内側に位置する根元部分863aが凹んでいる。このため、コイルの巻き終わり部分62は、コイル絡げ用凸部863の根元側に確実に固定されるとともに、コイル6の巻き終わり部分62が、ステータ4の外周面よりも半径方向外側に突出することがない。
このように構成したモータ1では、コイル6の巻き始め部分61および巻き終わり部分62をステータ4のモータ軸線L方向の一方側に引き出され、給電部材ホルダ69の給電部材68に接続される。その際、コイル6の巻き終わり部分62をコイル絡げ用凸部863に引っ掛けることができるので、コイル6が緩むことがない。
ここで、コイル6は、図3(a)、(b)、(d)に示すように、外周側被覆部83においてコイル絡げ用凸部863に対して半径方向内側に位置する部分の少なくとも一部と接する位置まで巻回されている。また、コイル6は、コイル巻回部80において軸線方向外側端面830からはみ出ないように巻回されているが、弾性付与溝835の底部よりも軸線方向外側に位置する部分まで巻回されている。このため、コイル6は、インシュレータ8の上半部に形成されている半径方向内側部分831に接する位置まで巻回されており、半径方向内側部分831は、コイル6によって半径方向内側から支持されている。従って、半径方向内側部分831が半径方向内側に撓むことはない。
本形態では、インシュレータ8の外周側被覆部83の半径方向外側の面では、外周側被覆部83の軸線方向内側の縁839からコイルガイド用凹部864まで延在する溝状凹部865が形成され、かかる溝状凹部865は、コイルガイド用凹部864と同一の深さ寸法およびコイル絡げ用凸部863と同一の幅寸法を有している。
このため、図4に示すように、金型1000(図4に右上がりの斜線を付した部分)と、金型2000(図4に右下がりの斜線を付した部分)とを用いてインシュレータ8を成形する際、金型1000においてコイル絡げ用第1溝861を構成する部分1861、およびコイル絡げ用第2溝862を構成する部分1862と、金型2000においてコイルガイド用凹部864を形成する部分2864および溝状凹部865を形成する部分2865とを周方向でずれた位置でモータ軸線L方向で対向させることができる。従って、インシュレータ8を金型成形する際、スライド金型等といった高価な金型を用いる必要がない。すなわち、溝状凹部865が形成されてない場合、あるいは溝状凹部865を形成した場合でも溝状凹部865がコイルガイド用凹部864より浅い場合や溝状凹部865の幅寸法がコイル絡げ用凸部863の幅寸法より小さい場合には、図4に示す一般的な金型1000、2000ではインシュレータ8を成形できないため、スライド金型等といった高価な金型を用いることになる。
(カバー部材3によるインシュレータ8の固定)
図5は、本発明を適用したモータ1においてカバー部材3によってインシュレータ8を固定する様子を示す説明図であり、図5(a)、(b)、(c)は各々、カバー部材3を出力側からみた斜視図、分割コア50を環状に配列して円筒状のステータ4を構成した様子を示す説明図、およびインシュレータ8にカバー部材3を被せた様子を示す説明図である。
本形態では、分割コア50に対してインシュレータ8を介してコイル6を巻回した後は、図5(b)に示すように、複数の分割コア50を周方向に配列して円筒状のステータ4を構成し、かかるステータ4を焼き嵌め等の方法で図1に示すモータケース2の内周面に固定する。それまでの間、分割コア50についてはステータ4が円筒状を維持するように固定しておく必要がある。そこで、本形態では、まず、図2および図3を参照して説明したように、インシュレータ8には、半径方向外側に向けて突出した係合凸部89が形成されている。このようにして円筒状のステータ4を構成した状態で、インシュレータ8は、同一形状のものが周方向に並んだ状態となる。このため、ステータ4の周りでは、周方向の長さ寸法が同一の係合凸部89が周方向の複数個所に等角度間隔で配列された状態となる。
また、図5(a)に示すように、カバー部材3は、円形の上板部31の外周縁から反出力側に向けて円筒部32が突出した構造になっており、円筒部32において上板部31と連接する上端部分には、周方向の長さ寸法が同一の係合凹部33が複数、等角度間隔で形成されている。ここで、係合凸部89と係合凹部33とは1対1で対応しており、係合凸部89と係合凹部33とは周方向の長さ寸法が同等である。このため、図5(c)に示すように、ステータ4にカバー部材3を被せると、係合凸部89が係合凹部33に入り込んで係合し、インシュレータ8がカバー部材3に固定される。この状態で、インシュレータ8はカバー部材3によってモータ軸線方向Lの移動が規制されている。また、係合凸部89の幅寸法と係合凹部33の幅寸法は略同一であるため、インシュレータ8はカバー部材3によって周方向への移動も規制されている。それ故、ステータ4は、円筒形状の状態に保持される。
なお、係合凹部33は貫通穴である。このため、カバー部材3については、出力側に配置された金型に対して反出力側に対向するように金型を配置するという一般的な金型成形により製作することができ、スライド金型等といった高価な金型を用いる必要がない。
また、カバー部材3は、給電部材ホルダ69と軸受ホルダ20との間に設けられるため、上板部31には、給電部材68から出力側に向けて起立した端子681を貫通させる穴511が形成されている。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態のモータ1では、図5等を参照して説明したように、ステータ4を製作した後、インシュレータ8に対してカバー部材3を被せるだけでインシュレータ8の係合凸部89とカバー部材3の係合凹部33とが係合し、インシュレータ8がカバー部材3に固定される。このため、ステータ4は、カバー部材3によって円筒状に確実に保持される。ここで、インシュレータ8とカバー部材3とを係合させるにあたって、インシュレータ8には半径方向外側に突出した係合凸部89を設けてある。かかる構成であれば、インシュレータ8に半径方向に凹む凹部や穴を形成する場合と違って、通常の金型でインシュレータ8を成形することができ、インシュレータ8およびモータ1を安価に製造することができる。さらに、モータ1の組立を自動機で行なった場合、自動機は、係合凸部89の位置を基準にステータ4を保持することができるので、ステータ4の所定の状態で保持することができる。
また、インシュレータ8において、係合凸部89は、コイル導入用溝84とコイル絡げ用第1溝861とに挟まれた全域に形成されており、係合凸部89の周方向の寸法を最大限長く設定してある。このため、インシュレータ8とカバー部材3とを強固に連結することができる。
また、カバー部材3において、係合凹部33は周方向の複数個所に形成され、インシュレータ8の係合凸部89は、複数の係合凹部33のうち、係合凸部89が嵌る係合凹部33と周方向の寸法が略等しい。このため、インシュレータ8の係合凸部89とカバー部材3の係合凹部33とを係合させた状態でインシュレータ8とカバー部材3とは周方向で確実に固定された状態となる。
また、図2および図3等を参照して説明したように、インシュレータ8では、弾性付与用溝835によって、外周側被覆部83が半径方向外側部分832と半径方向内側部分831とに分割されている。このため、インシュレータ8に対してカバー部材3を被せるだけで、係合凸部89が形成された半径方向外側部分832が内側に撓んでインシュレータ8の係合凸部89とカバー部材3の係合凹部33とが確実に係合し、かかる係合状態は、半径方向外側部分832が元の形状に戻ろうとする力によって確実に維持される。また、インシュレータ8にカバー部材3を被せて係合凸部89と係合凹部33とを係合させる際、係合凸部89が損傷することを防止することもできる。
さらに、コイル6は、半径方向内側部分831に接する位置まで巻回されているため、外周側被覆部83を半径方向外側部分832と半径方向内側部分831とに分割した場合でも、コイル6によって半径方向内側部分831が支えられるので、半径方向内側部分831の内側への撓みを防止することができる。
また、本形態のモータ1に用いたインシュレータ8では、コイル絡げ用第1溝861とコイル絡げ用第2溝862との間にコイル絡げ用凸部863を残すようにコイルガイド用凹部864が形成されており、コイル6の巻き終わり部分62は、コイル巻回部80からコイル絡げ用第1溝861、コイルガイド用凹部864およびコイル絡げ用第2溝862に通されている。このため、コイル6の巻き終わり部分62は、確実に固定されているので、コイル6がほどけることがない。
また、コイル6は、外周側被覆部83においてコイル絡げ用凸部863に対して半径方向内側に位置する部分の少なくとも一部と接する位置まで巻回されている。このため、外周側被覆部83においてコイル絡げ用凸部863が形成されている部分は、両側にコイル絡げ用第1溝861およびコイル絡げ用第2溝862が形成されている分、撓みやすくなっているが、半径方向内側でコイル6によって支えられている。従って、コイルの巻き終わり部分62をコイル絡げ用第1溝861、コイルガイド用凹部864およびコイル絡げ用第2溝862に通しても、外周側被覆部83がコイル巻回部80の側(半径方向内側)に撓むことがない。
また、本形態では、インシュレータ8の軸線方向外側部分は、弾性付与用溝835、コイル導入用溝84、コイル絡げ用第1溝861、およびコイル絡げ用第2溝862によって分割されているが、外周側被覆部83の軸線方向外側部分は、全体が同一平面内にある。このため、インシュレータ8の軸線方向外側部分に給電部材ホルダ69を重ねた際、給電ホルダ69の姿勢が安定する。このため、コイル6の端部を給電部材68に確実かつ容易に接続することができる。また、インシュレータ8の軸線方向外側部分に給電部材ホルダ69を重ねた状態でインシュレータ8とカバー部材3とを連結するだけでインシュレータ8とカバー部材3との間に給電部材ホルダ69を確実に保持することができる。従って、給電部材ホルダ69については、インシュレータ8の軸線方向外側部分に重ねるだけでよく、給電部材ホルダ69とインシュレータ8とを連結する必要がない。
[その他の実施の形態]
上記実施の形態では、専用のカバー部材3を用いたが、図1(a)に示す給電部材ホルダ69や軸受ホルダ20等、他の部材をカバー部材として用いて、インシュレータ8を固定してもよい。また、上記実施の形態では、出力側のインシュレータ8および反出力側のインシュレータ9として同一構成のものを用いたため、カバー部材3によるインシュレータ8の固定や、コイル6の巻き始め部分61や巻き終わり部分62を保持するための構成については、出力側のインシュレータ8に代えて、反出力側のインシュレータ9に適用してもよいし、両方に用いてもよい。
また、本発明は、分割コア50を用いたモータに限らず、複数のコアがインシュレータによって連結された帯状のステータ体を円筒状に湾曲させた構造のモータ1に適用してもよい。
1 モータ
3 カバー部材
4 ステータ
5 ステータコア
6 コイル
7 ロータ
8、9 インシュレータ
33 係合凹部
50 分割コア
51 突極
80 コイル巻回部
83 外周側被覆部
89 係合凸部
831 半径方向内側部分
832 半径方向外側部分
835 弾性付与用溝
861 コイル絡げ用第1溝
862 コイル絡げ用第2溝
863 コイル絡げ用凸部
864 コイルガイド用凹部
865 溝状凹部

Claims (4)

  1. 環状コア部から半径方向内側に突出する複数の突極を備えたステータコア、該ステータコアの軸線方向の側端部に被さるインシュレータ、該インシュレータを介して前記突極の周りに巻回された駆動コイルを備えた円筒状のステータと、
    前記突極の先端部に隙間を介して対向する永久磁石を備えたロータと、
    を有するモータにおいて、
    前記インシュレータには、半径方向外側に向けて突出した係合凸部が形成され、
    軸線方向において前記インシュレータに対して前記ステータコアが位置する側とは反対側で重なるカバー部材には、前記係合凸部が嵌る係合凹部が形成され、
    前記インシュレータは、前記環状コア部に重なる外周側被覆部を備え、
    当該外周側被覆部の軸線方向外側端面には、周方向に延在して当該外周側被覆部を前記係合凸部が形成された半径方向外側部分とコイル巻回部に面する半径方向内側部分とに分割して前記半径方向外側部分を半径方向に弾性変形可能とする弾性付与用溝が形成され、
    前記係合凸部と前記係合凹部との係合によって、前記インシュレータが前記カバー部材に固定されていることを特徴とするモータ。
  2. 前記カバー部材において、前記係合凹部は周方向の複数個所に形成され、
    前記係合凸部は、複数の前記係合凹部のうち、当該係合凸部が嵌る係合凹部と周方向の寸法が略等しいことを特徴とする請求項1に記載のモータ。
  3. 前記コイルは、前記半径方向内側部分に接する位置まで巻回されていることを特徴とする請求項1に記載のモータ。
  4. 前記外周側被覆部の前記軸線方向外側端面には、半径方向に延在して当該外周側被覆部より半径方向外側から前記コイル巻回部にコイルの巻き始め部分を通すコイル導入用溝が形成され、
    前記弾性付与用溝と前記コイル導入用溝とは、前記軸線方向外側端面からの深さ寸法が同一であることを特徴とする請求項2乃至3の何れか一項に記載のモータ。
JP2009086923A 2009-03-31 2009-03-31 モータ Expired - Fee Related JP5453880B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009086923A JP5453880B2 (ja) 2009-03-31 2009-03-31 モータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009086923A JP5453880B2 (ja) 2009-03-31 2009-03-31 モータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010239825A JP2010239825A (ja) 2010-10-21
JP5453880B2 true JP5453880B2 (ja) 2014-03-26

Family

ID=43093659

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009086923A Expired - Fee Related JP5453880B2 (ja) 2009-03-31 2009-03-31 モータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5453880B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5850431B2 (ja) * 2012-12-25 2016-02-03 三菱電機株式会社 電動機用固定子の製造方法
CN107196438A (zh) * 2017-07-21 2017-09-22 佛山市威灵洗涤电机制造有限公司 串激电机的端部绝缘体、串激电机以及洗衣机
KR102179696B1 (ko) * 2019-11-25 2020-11-18 계양전기 주식회사 냉각 및 방열 성능이 강화된 bldc 모터
CN112688461A (zh) 2021-01-27 2021-04-20 Abb瑞士股份有限公司 电机的定子以及电机

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002305851A (ja) * 2001-03-30 2002-10-18 Mitsuba Corp ステータの突極構造
JP3977351B2 (ja) * 2004-04-22 2007-09-19 本田技研工業株式会社 ステータ
JP2008035601A (ja) * 2006-07-27 2008-02-14 Showa Corp 回転電機
JP2008220027A (ja) * 2007-03-02 2008-09-18 Asmo Co Ltd バスバー装置、ブラシレスモータ及びブラシレスモータの製造方法
JP2008289325A (ja) * 2007-05-21 2008-11-27 Asmo Co Ltd バスバー装置取付構造及びステータ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010239825A (ja) 2010-10-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4816879B2 (ja) アキシャルエアギャップ型電動機
JP5361277B2 (ja) モータ
JP5306411B2 (ja) 回転電機
US10439453B2 (en) Stator
JP2007014147A (ja) 電動機
US20090102310A1 (en) Stator of motor
JP5453881B2 (ja) モータ
CN108696024B (zh) 绕组卷绕零部件和旋转电机
US10230282B2 (en) Motor and stator thereof
JP2012075215A (ja) ステータ
JP5453880B2 (ja) モータ
EP1883146A2 (en) Rotating armature
JP2016208562A (ja) 電動モータおよび電動モータの製造方法
WO2019073724A1 (ja) 回転電機の固定子
EP3203613A2 (en) Motor
JP2016036223A (ja) 回転電機の固定子
JP2009089584A (ja) 電動機
JP6484824B2 (ja) 電動機
JP5181627B2 (ja) 回転電機および回転電機の製造方法
JP5233630B2 (ja) ステータ、回転電機、ステータの製造方法および回転電機の製造方法
JP2008206318A (ja) 電機子のインシュレータおよび電機子
EP3091644A1 (en) Washing machine and driving apparatus thereof
EP3675326B1 (en) Bobbin structure of armature
JP2009089493A (ja) 電動機
JP2016111844A (ja) 回転電機のステータ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120206

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130730

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130731

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20130925

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130926

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20130927

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131017

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131210

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131223

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5453880

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees