JP2016207810A - トランス - Google Patents

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Abstract

【課題】コモンモードノイズ電流をより低減できるトランスを提供すること。
【解決手段】コア2と、一次コイル3と、二次コイル4とを備える。一次コイル3は、一次側第1小コイルP1と一次側第2小コイルP2とを有する。二次コイル4は、二次側第1小コイルS1と二次側第2小コイルS2とを有する。一次側第1小コイルP1が一次側第2小コイルP2よりも内側に配された第1小コイル対11と、一次側第2小コイルP2が一次側第1小コイルP1よりも内側に配された第2小コイル対12とが両方とも形成されるように、一次コイル3をコア2に巻回してある。また、二次側第1小コイルS1が二次側第2小コイルS2よりも内側に配された第3小コイル対13と、二次側第2小コイルS2が二次側第1小コイルS1よりも内側に配された第4小コイル対14とが両方とも形成されるように、二次コイル4をコア2に巻回してある。
【選択図】図1

Description

本発明は、DC−DCコンバータに用いられるトランスに関する。
従来から、DC−DCコンバータに用いられるトランスが知られている(下記特許文献1参照)。トランスは、軟磁性体からなるコアと、該コアに巻回された一次コイル及び二次コイルを備える。
DC−DCコンバータには様々な回路方式が存在しており、その一種として、プッシュプル型DC−DCコンバータが知られている。プッシュプル型DC−DCコンバータ用のトランスの一次コイルは、互いに直列に接続された2つの一次側小コイルを備え、これら2つの一次側小コイルの間に、センタタップ(一次側センタタップ)が設けられている。また、二次コイルも同様の構造になっている。すなわち、プッシュプル型DC−DCコンバータ用のトランスの二次コイルは、互いに直列に接続された2つの二次側小コイルを備え、これら2つの二次側小コイルの間に、センタタップ(二次側センタタップ)が設けられている。
特開2001−237128号公報
しかしながら、上記トランスは、比較的大きなコモンモードノイズ電流が発生する可能性があった。すなわち、後述するように、プッシュプル型のDC−DCコンバータを動作させると、2つの上記一次側小コイルにそれぞれ寄生する浮遊容量が原因となって、ノイズ電流が発生する。2つの浮遊容量のうち一方の浮遊容量が原因となって発生するノイズ電流と、他方の浮遊容量が原因となって発生するノイズ電流とは、GNDに対して逆向きに流れる。そのため、2つの浮遊容量の、容量値の差が小さければ、ノイズ電流の大きさが略等しくなり、GNDに流入するノイズ電流の大きさと、GNDから流出するノイズ電流の大きさとが略等しくなる。したがって、コモンモードノイズ電流が発生しにくくなる。しかしながら、2つの一次側小コイルにそれぞれ寄生する浮遊容量の、容量値の差が大きければ、各浮遊容量が原因となって発生したノイズ電流の大きさが不均一になり、コモンモードノイズ電流が発生しやすくなる。
同様に、2つの上記二次側小コイルにそれぞれ寄生する浮遊容量の、容量値の差が大きければ、各浮遊容量が原因となって発生したノイズ電流の大きさが不均一になり、コモンモードノイズ電流が発生しやすくなる。
そのため、コモンモードノイズ電流をより低減できるトランスが望まれている。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたもので、コモンモードノイズ電流をより低減できるトランスを提供しようとするものである。
本発明の一態様は、プッシュプル型のDC−DCコンバータに用いられるトランスであって、
軟磁性体からなるコアと、
該コアに巻回された一次コイル及び二次コイルとを備え、
上記一次コイルは、互いに直列に接続された、一次側第1小コイルと一次側第2小コイル)との2つの一次側小コイルと、該2つの一次側小コイルの間に設けられた一次側センタタップとを有し、
上記二次コイルは、互いに直列に接続された、二次側第1小コイルと二次側第2小コイルとの2つの二次側小コイルと、該2つの二次側小コイルの間に設けられた二次側センタタップとを有し、
上記一次側第1小コイルが上記一次側第2小コイルよりも内側に配された第1小コイル対と、上記一次側第2小コイルが上記一次側第1小コイルよりも内側に配された第2小コイル対との、2つの小コイル対が両方とも形成されるように、上記一次コイルを上記コアに巻回してあり、
上記二次側第1小コイルが上記二次側第2小コイルよりも内側に配された第3小コイル対と、上記二次側第2小コイルが上記二次側第1小コイルよりも内側に配された第4小コイル対との、2つの小コイル対が両方とも形成されるように、上記二次コイルを上記コアに巻回してあることを特徴とするトランスにある。
上記トランスにおいては、上記第1小コイル対と上記第2小コイル対との、2つの小コイル対が両方とも形成されるように、一次コイルをコアに巻回してある。
そのため、一次側第1小コイルに寄生する浮遊容量と、一次側第2小コイルに寄生する浮遊容量との、容量値の差を小さくすることができる。すなわち、上記第1小コイル対では、一次側第1小コイルが一次側第2小コイルよりも内側に配されている。そのため、第1小コイル対では、一次側第1小コイルとコアとの間の浮遊容量は、一次側第2小コイルとコアとの間の浮遊容量よりも大きい。また、上記第2小コイル対では、一次側第2小コイルが一次側第1小コイルよりも内側に配されている。そのため、第2小コイル対では、一次側第2小コイルとコアとの間の浮遊容量は、一次側第1小コイルとコアとの間の浮遊容量よりも大きい。したがって、第1小コイル対と第2小コイル対とを両方とも形成することにより、一次側第1小コイルとコアとの間の浮遊容量と、一次側第2小コイルとコアとの間の浮遊容量との、容量値の差を小さくすることができる。
また、トランスは、金属製のケース等に収容されている場合が多い。第1小コイル対とケース壁部との間隔、及び第2小コイル対とケース壁部との間隔が一定になるように、トランスをケース内に収容することにより、一次側第1小コイルとケース壁部との間の浮遊容量と、一次側第2小コイルとケース壁部との間の浮遊容量との、容量値の差を小さくすることができる。
このように、上記トランスは、一次側第1小コイルに寄生する浮遊容量と、一次側第2小コイルに寄生する浮遊容量との、容量値の差を小さくすることができる。そのため、これらの浮遊容量が原因となってそれぞれ発生するノイズ電流の、大きさの差を小さくすることができる。したがって、2つの浮遊容量のうち一方の浮遊容量を介してGNDに流入するノイズ電流と、他方の浮遊容量を介してGNDから流出するノイズ電流との、大きさの差を小さくすることができる。そのため、コモンモードノイズ電流の発生を抑制できる。
また、上記トランスでは、上記第3小コイル対と上記第4小コイル対との、2つの小コイル対が両方とも形成されるように、二次コイルをコアに巻回してある。
そのため、二次側第1小コイルに寄生する浮遊容量と、二次側第2小コイルに寄生する浮遊容量との、容量値の差を小さくすることができる。したがって、2つの浮遊容量が原因となってそれぞれ発生するノイズ電流の、大きさの差を小さくすることができ、コモンモードノイズ電流の発生を抑制できる。
以上のごとく、本発明によれば、コモンモードノイズ電流をより低減できるトランスを提供することができる。
実施例1における、トランスの断面図。 図1の模式図。 実施例1における、第2通電モードでのDC−DCコンバータの回路図。 実施例1における、第1通電モードでのDC−DCコンバータの回路図。 実施例1における、第1スイッチと第2スイッチとのタイミング図。 実施例1における、第1スイッチおよび第2スイッチの状態と、各パラメータとを表したグラフ。 実施例2における、トランスを模式的に表した断面図。 実施例3における、トランスを模式的に表した断面図であって、図9のXIII-XIII断面図。 図8のIX-IX断面図。 実施例4における、トランスを模式的に表した断面図であって、図11のX-X断面図。 図10のXI-XI断面図。 実施例5における、トランスの、一方のコア脚周辺の拡大断面図。 実施例5における、トランスの、他方のコア脚周辺の拡大断面図。 比較例1における、DC−DCコンバータの回路図。 比較例2における、DC−DCコンバータの回路図。 比較例2における、第1スイッチおよび第2スイッチの状態と、各パラメータとを表したグラフ。
上記トランスは、ハイブリッド車や電気自動車等の車両に搭載するための、車載用DC−DCコンバータに用いることができる。
(実施例1)
上記トランスに係る実施例について、図1〜図6を用いて説明する。図3に示すごとく、本例のトランス1は、プッシュプル型のDC−DCコンバータ10に用いられる。トランス1は、軟磁性体からなるコア2と、一次コイル3と、二次コイル4とを備える。一次コイル3及び二次コイル4はコア2に巻回されている。
一次コイル3は、互いに直列に接続された、一次側第1小コイルP1と一次側第2小コイルP2との2つの一次側小コイルPと、該2つの一次側小コイルPの間に設けられた一次側センタタップ35とを有する。
また、二次コイル4は、互いに直列に接続された、二次側第1小コイルS1と二次側第2小コイルS2との2つの二次側小コイルSと、該2つの二次側小コイルSの間に設けられた二次側センタタップ45とを有する。
図1に示すごとく、一次コイル3は、一次側第1小コイルP1が一次側第2小コイルP2よりも内側に配された第1小コイル対11と、一次側第2小コイルP2が一次側第1小コイルP1よりも内側に配された第2小コイル対12との、2つの小コイル対11,12が両方とも形成されるように、コア2に巻回されている。
また、二次コイル4は、二次側第1小コイルS1が二次側第2小コイルS2よりも内側に配された第3小コイル対13と、二次側第2小コイルS2が二次側第1小コイルS1よりも内側に配された第4小コイル対14との、2つの小コイル対13,14が両方とも形成されるように、コア2に巻回されている。
本例のトランス1は、ハイブリッド車や電気自動車等の車両に搭載するための、車載用DC−DCコンバータに用いられる。
図2に、図1を模式的に表した断面図を示す。同図に示すごとく、本例のトランス1は、金属製のケース17を備える。上記コア2は絶縁されており、ケース17は、GNDに接続されている。コア2は、第1コア脚28aと第2コア脚28bとの2本のコア脚28と、該2本のコア脚28a,28bを連結する連結部29とを備える。本例のトランス1は内鉄型である。本例では、2本の上記コア脚28a,28bに、一次巻線3及び二次巻線4をそれぞれ巻回してある。
第1コア脚28aには、二次側第1小コイルS1、一次側第1小コイルP1、一次側第2小コイルP2、二次側第2小コイルS2を、内側から外側へ、この順に巻回してある。第1コア脚28aに巻回した一次コイル3によって、第1小コイル対11が形成されている。すなわち、第1コア脚28aでは、一次側第1小コイルP1が一次側第2小コイルP2よりも内側に配されている。また、第1コア脚28aに巻回した二次コイル4によって、第3小コイル対13が形成されている。すなわち、第1コア脚28aでは、二次側第1小コイルS1が二次側第2小コイルS2よりも内側に配されている。
また、第2コア脚28bには、二次側第2小コイルS2、一次側第2小コイルP2、一次側第1小コイルP1、二次側第1小コイルS1を、内側から外側へ、この順に巻回してある。第2コア脚28bに巻回した一次コイル3によって、第2小コイル対12が形成されている。すなわち、第2コア脚28bでは、一次側第2小コイルP2が一次側第1小コイルP1よりも内側に配されている。また、第2コア脚28bに巻回した二次コイル4によって、第4小コイル対14が形成されている。すなわち、第2コア脚28bでは、二次側第2小コイルS2が二次側第1小コイルS1よりも内側に配されている。
次に、DC−DCコンバータ10の構造および動作について説明する。図3、図4に示すごとく、本例のDCDC−コンバータ10は、上記トランス1と、2個のスイッチSW1,SW2と、2個のダイオード85,86と、チョークコイル84と、平滑用のコンデンサ82,83とを備える。第1スイッチSW1は一次側第1小コイルP1に接続し、第2スイッチSW2は一次側第2小コイルP2に接続している。また、一次側センタタップ35は、直流電源8の正電極801に接続している。二次側センタタップ45は、負荷81の正側端子811に接続している。第1ダイオード85は、二次側第1小コイルS1に接続し、第2ダイオード86は、二次側第2小コイルS2に接続している。
一次側第1小コイルP1とGNDとの間と、一次側第2小コイルP2とGNDとの間には、それぞれ浮遊容量Cp1,Cp2が寄生している。また、二次側第1小コイルS1とGNDとの間と、二次側第2小コイルS2とGNDとの間にも、それぞれ浮遊容量Cs1,Cs2が寄生している。
上記浮遊容量Cp1は、一次側小コイルP1とGNDとの間に存在する複数の浮遊容量を、まとめて表したものである。すなわち、図1に示すごとく、一次側第1小コイルP1とコア2との間には、浮遊容量が寄生している。また、GNDに接続したケース17とコア2との間にも浮遊容量が寄生している。さらに、一次側第1小コイルP1とケース17との間にも浮遊容量が寄生している。これら複数の浮遊容量をまとめて、浮遊容量Cp1として表している。Cp2,Cs1,Cs2も同様である。
図5に示すごとく、第1スイッチSW1と第2スイッチS2とは、所定時間をおいて交互にオンされる。スイッチSW1,SW2の周期Tと、第1スイッチSW1がオンになる時間D1と、第2スイッチSW2がオンになる時間D2と、入力電圧Viと、出力電圧Voとには、下記式の関係がある。
Vo=(D1+D2)/T×Vi
上記DC−DCコンバータ10は、スイッチSW1,S2をPWM制御することにより、所望の出力電圧Voを得るよう構成されている。
図6に示すごとく、DC−DCコンバータ10は、第1スイッチSW1のみをオンした第1通電モードと、両方のスイッチSW1,SW2をオフした第1オフモードと、第2スイッチSW2のみをオンした第2通電モードと、両方のスイッチをオフにした第2オフモードとを、順次行うよう構成されている。第1通電モードでは、第1スイッチSW1がオンになっているため、第1スイッチSW1のドレイン端子の電圧Vd1(図4参照)は0Vになる。また、第1通電モードでは、一次側第1小コイルP1に電圧V1が加わる。この電圧と同じ電圧が一次側第2小コイルP2にも発生する。したがって、第2スイッチSW2のドレイン端子の電圧Vd2は、一次側センタタップ35の電圧Viと、一次側第2小コイルP2に発生した電圧Viとの和である2Viとなる。
図6に示すごとく、第1通電モードの後、第1オフモードになる。第1オフモードでは、2個のスイッチSW1,SW2は両方ともオフになっているため、上記電圧Vd1,Vd2は、一次側センタタップ35の電圧であるViと等しくなる。
第1オフモード後、第2通電モードになる。第2通電モードでは、上記電圧Vd1,Vd2の関係が、第1通電モードと逆になる。すなわち、Vd2は0Vになり、Vd1は2Viになる。
第2通電モードの後、第2オフモードになる。第2オフモードでは、第1オフモードと同様に、2つの電圧Vd1,Vd2はViになる。
例えば、第1オフモードから第2通電モードに切り替える瞬間には、電圧Vd2がViから0に下がる。つまり、浮遊容量Cp2(図3参照)に加わる電圧がViから0に下がる。そのため、浮遊容量Cp2に蓄えられていた電荷が抜ける方向に、ノイズ電流ip2が流れる。また、このとき、電圧Vd1は、Viから2Viに上昇する。つまり、浮遊容量Cp2(図3参照)に加わる電圧が、Viから2Viに上昇する。そのため、浮遊容量Cp2に電荷を蓄える方向に、ノイズ電流ip1が流れる。このノイズ電流ip1は、ケース17等を通って、浮遊容量Cp2に戻る。
上述したように、本例では、第1小コイル対11(図1、図2参照)と第2小コイル対12との2つの小コイル対11,12が形成されるように、一次巻線3をコア2に巻回している。また、第1小コイル対11に含まれる2つの一次側小コイルP1,P2と、第2小コイル対12に含まれる2つの一次側小コイルP1,P2との、一次コイル3の軸線方向(Z方向)における長さをそれぞれ等しくしてある。これにより、一次側第1小コイルP1に寄生する浮遊容量Cp1と、一次側第2小コイルP2に寄生する浮遊容量Cp2とを均一にしている。このようにすると、図3に示すごとく、2つの浮遊容量Cp1,Cp2が原因となってそれぞれ発生したノイズ電流ip1,ip2の大きさが互いに等しくなる。したがって、2つの浮遊容量Cp1,Cp2のうち一方の浮遊容量Cp1を介してGNDに流入したノイズ電流ip1の大きさと、他方の浮遊容量Cp2を介してGNDから流出するノイズ電流ip2の大きさとが等しくなる。そのため、コモンモードノイズ電流が低減する。
また、図6に示すごとく、例えば、第2通電モードから第2オフモードに切り替える瞬間には、上記電圧Vd2が0からViに上昇する。また、この瞬間、電圧Vd1が2ViからViに低下する。そのため、図4に示すごとく、第1オフモードから第2通電モードに切り替えた瞬間(図3参照)とは逆向きに、ノイズ電流ip1,ip2が流れる。本例では、2つの浮遊容量Cp1,Cp2を均等化しているため、この場合も、大きなコモンモードノイズ電流が発生することを抑制できる。
このように、本例のDC−DCコンバータ10では、スイッチSW1,SW2を切り替える毎に、2つの浮遊容量Cp1,Cp2に加わる電圧がViだけ、互いに逆向きに変化する。したがって、スイッチSW1,SW2を切り替える毎に、互いに逆向きに流れるノイズ電流ip1,ip2が発生する。しかしながら、本例では2つの浮遊容量Cp1,Cp2を均等化しているため、これらのノイズ電流ip1,ip2の大きさを均等にできる。そのため、大きなコモンモードノイズ電流が発生することを抑制できる。
また、上述したように、二次側第1小コイルS1と二次側第2小コイルS2(図3参照)とには、それぞれ浮遊容量Cs1,Cs2が寄生している。スイッチS1,S2を切り替えると、浮遊容量Cs1,Cs2に加わる電圧Vk1,Vk2がViだけ、互いに逆向きに変化する。これに伴って、ノイズ電流is1,is2が、互いに逆向きに流れる。
本例では、第3小コイル対13(図1、図2参照)と第4小コイル対14との2つの小コイル対13,14が形成されるように、二次巻線4をコア2に巻回している。また、第3小コイル対13に含まれる2つの二次側小コイルS1,S2と、第4小コイル対14に含まれる2つの二次側小コイルS1,S2との、Z方向における長さをそれぞれ等しくしてある。これにより、二次側第1小コイルS1に寄生する浮遊容量Cs1と、二次側第2小コイルS2に寄生する浮遊容量Cs2とを均一にしている。このようにすると、図3、図4に示すごとく、2つの浮遊容量Cs1,Cs2が原因となってそれぞれ発生したノイズ電流is1,is2の大きさが、互いに等しくなる。したがって、2つの浮遊容量C(Cs1,Cs2)のうち一方の浮遊容量Cを介してGNDに流入したノイズ電流is1,is2の大きさと、他方の浮遊容量Cを介してGNDから流出するノイズ電流is1,is2の大きさとが等しくなる。そのため、コモンモードノイズ電流を低減することができる。
また、図1、図2に示すごとく、本例では、一次側第1小コイルP1及び二次側第1小コイルS1を、一次コイル3の径方向(X方向)において互いに隣り合わせてある。また、一次側第2小コイルP2と二次側第2小コイルS2とを、径方向において互いに隣り合わせてある。一次側第1小コイルP1及び二次側第1小コイルS1は、上記第1通電モード(図6参照)において同時に電流が流れる。第1通電モードでは、一次側第2小コイルP2と二次側第2小コイルS2とには電流が流れない。また、一次側第2小コイルP2と二次側第2小コイルS2とは、上記第2通電モードにおいて同時に電流が流れる。第2通電モードでは、一次側第1小コイルP1及び二次側第1小コイルS1には電流が流れない。
本例の作用効果について説明する。図1、図2に示すごとく、本例では、第1小コイル対11と第2小コイル対12との、2つの小コイル対11,12が両方とも形成されるように、一次コイル3をコア2に巻回してある。
そのため、一次側第1小コイルP1に寄生する浮遊容量Cp1と、一次側第2小コイルP2に寄生する浮遊容量Cp2との、容量値の差を小さくすることができる。すなわち、図1、図2に示すごとく、第1小コイル対11では、一次側第1小コイルP1が一次側第2小コイルP2よりも内側に配されている。そのため、第1小コイル対11では、一次側第1小コイルP1とコア2との間の浮遊容量は、一次側第2小コイルP2とコア2との間の浮遊容量よりも大きい。また、第2小コイル対12では、一次側第2小コイルP2が一次側第1小コイルP1よりも内側に配されている。そのため、第2小コイル対12では、一次側第2小コイルP2とコア2との間の浮遊容量は、一次側第1小コイルP1とコア2との間の浮遊容量よりも大きい。したがって、第1小コイル対11と第2小コイル対12とを両方とも形成することにより、一次側第1小コイルP1とコア2との間の浮遊容量と、一次側第2小コイルP2とコア2との間の浮遊容量との、容量値の差を小さくすることができる。
また、トランス2は、金属製のケース17に収容されている。第1小コイル対11から第1ケース壁部171までの距離と、第2小コイル対12から第2ケース壁部172までの距離は互いに等しい。そのため、一次側第1小コイルP1とケース17との間の浮遊容量と、一次側第2小コイルP2とケース17との間の浮遊容量との、容量値の差は小さい。
このように、第1小コイル対11と第2小コイル対12とを両方とも形成すると、一次側小コイルP1,P2とコアとの間の浮遊容量の差を小さくできると共に、一次側小コイルP1,P2とケース17との間の浮遊容量の差を小さくすることができる。したがって、一次側第1小コイルP1に寄生する浮遊容量Cp1(図3、図4参照)と、一次側第2小コイルP2に寄生する浮遊容量Cp2との、容量値の差を小さくすることができる。そのため、これら2つの浮遊容量Cp1,Cp2が原因となってそれぞれ発生するノイズ電流ip1,ip2の差を小さくすることができる。したがって、2つの浮遊容量C(Cp1,Cp2)のうち一方の浮遊容量Cを介してGNDに流入するノイズ電流ip1,ip2と、他方の浮遊容量Cを介してGNDから流出するノイズ電流ip1,ip2との、大きさの差を小さくすることができる。そのため、コモンモードノイズ電流の発生を抑制できる。
また、本例では、図1、図2に示すごとく、第3小コイル対13と第4小コイル対14との、2つの小コイル対13,14が両方とも形成されるように、二次コイル4をコア2に巻回してある。
そのため、一次コイル3と同様の理由により、二次側第1小コイルS1に寄生する浮遊容量Cs1(図3、図4参照)と、二次側第2小コイルS2に寄生する浮遊容量Cs2との、容量値の差を小さくすることができる。したがって、2つの浮遊容量Cs1,Cs2が原因となって発生するノイズ電流is1,is2の差を小さくすることができ、コモンモードノイズ電流の発生を抑制できる。
ここで仮に、一次側第1小コイルP1に寄生する浮遊容量Cp1と、一次側第2小コイルP2に寄生する浮遊容量Cp2との、容量値の差が大きかったとすると、図14に示すごとく、これらの浮遊容量Cp1,Cp2が原因となって発生するノイズ電流ip1,ip2の大きさが不均等になる。そのため、差分の電流が一次側コモンモードノイズ電流iNpとなって流れてしまう。これに対して、図1に示すごとく、本例のように、第1小コイル対11と第2小コイル対12とが両方とも形成されるように一次コイル3を巻回すれば、2つの一次側小コイルP1,P2にそれぞれ寄生する浮遊容量Cp1,Cp2の、容量値の差を小さくすることができる。そのため、図3、図4に示すごとく、これらの浮遊容量Cp1,Cp2が原因となって発生するノイズ電流ip1,ip2の差を小さくでき、一次側コモンモードノイズ電流iNpの発生を抑制できる。
また、仮に、二次側第1小コイルS1に寄生する浮遊容量Cs1と、二次側第2小コイルS2に寄生する浮遊容量Cs2との、容量値の差が大きかったとすると、図14に示すごとく、これらの2つの浮遊容量Cs1,Cs2が原因となって発生するノイズ電流is1,is2の大きさが不均等になる。そのため、差分の電流が二次側コモンモードノイズ電流iNsとなって流れてしまう。これに対して、図1に示すごとく、本例のように、第3小コイル対13と第4小コイル対14とが両方とも形成されるように二次コイル4を巻回すれば、2つの二次側小コイルS1,S2にそれぞれ寄生する浮遊容量Cs1,Cs2の、容量値の差を小さくすることができる。そのため、図3、図4に示すごとく、これらの浮遊容量Cs1,Cs2が原因となって発生するノイズ電流is1,is2の差を小さくでき、二次側コモンモードノイズ電流iNsの発生を抑制できる。
また、本例では図1に示すごとく、第1小コイル対11に含まれる2つの一次側小コイルP1,P2と、第2小コイル対12に含まれる2つの一次側小コイルP1,P2とは、Z方向における長さがそれぞれ等しい。
そのため、2つの一次側小コイルP1,P2にそれぞれ寄生する浮遊容量Cp1,Cp2を均等にすることができる。
同様に、本例では図1に示すごとく、第3小コイル対13に含まれる2つの二次側小コイルS1,S2と、第4小コイル対14に含まれる2つの二次側小コイルS1,S2とは、Z方向における長さがそれぞれ等しい。
そのため、2つの二次側小コイルS1,S2にそれぞれ寄生する浮遊容量Cs1,Cs2を均等にできる。したがって、コモンモードノイズ電流の発生をより抑制できる。
また、図1、図2に示すごとく、本例のトランス1は、2本のコア脚28a,28bを備える。2本のコア脚28a,28bのうち一方のコア脚28aには、第1小コイル対11のみが形成されている。また、他方のコア脚28bには、第2小コイル対12のみが形成されている。すなわち、本例では、個々のコア脚28a,28bに、第1小コイル対11と第2小コイル対12とのいずれか一方のみが形成されている。同様に、本例では、個々のコア脚28a,28bに、第3小コイル対13と第4小コイル対14とのいずれか一方のみが形成されている。
図10に示すごとく、個々のコア脚28a,28bに、第1小コイル対11と第2小コイル対12とを両方とも形成することもできる。しかしながら、この場合、巻き方が複雑になるため、トランス1を製造しにくくなるおそれがある。これに対して、本例のようにすれば、一次コイル3と二次コイル4の巻き方を簡素にできる。そのため、トランス1を容易に製造することができる。
また、図1に示すごとく、本例では、一次側第1小コイルP1及び二次側第1小コイルS1を、径方向(X方向)において互いに隣り合わせてある。また、一次側第2小コイルP2と二次側第2小コイルS2とを、径方向において互いに隣り合わせてある。
このようにすると、コモンモードノイズ電流の発生をより抑制できる。すなわち、一次側第1小コイルP1と二次側第1小コイルS1とを隣り合わせにすれば、これらの小コイルP1,S1を接近させることができる。そのため、これらの小コイルP1,S1に寄生する漏れインダクタンスを低減できる。また、一次側第2小コイルP2と二次側第2小コイルS2とを隣り合わせにすれば、これらの小コイルP2,S2を接近させることができる。そのため、これらの小コイルP2,S2に寄生する漏れインダクタンスを低減できる。したがって、これらの漏れインダクタンスが原因となってコモンモードノイズ電流が発生することを抑制できる。
仮に、図15に示すごとく、各小コイルP1,P2,S1,S2に大きな漏れインダクタンスLが寄生していたとすると、これらのインダクタンスLが原因となって、大きなコモンモードノイズ電流iNp,iNsが発生しやすくなる。例えば図16に示すごとく、第2通電モードにしている間、一次側第2小コイルP2及び漏れインダクタンスLp2に電流Iが流れる。トランス1の二次側にはチョークコイル84が接続しているため、この影響を受けて、電流Iは急に変化せず、徐々に変化する。電流iの値が時間的に変化すると、その時間変化量dI/dtに漏れインダクタンスLp2を乗じた値Lp2dI/dtだけ、電圧が降下する。つまり、一次側第2小コイルP2に加わる電圧は、Vi−Lp2dI/dtとなる。この電圧と同じ電圧が、一次側第1小コイルP1に発生する。したがって、第1オフモードから第2通電モードに切り替えたときの、電圧Vd1の変化量ΔVd1は、下記式(1)で表される。
ΔVd1=Vi−Lp2dI/dt ・・・(1)
また、第2通電モードでは、第2スイッチSW2がオンになるため、上記電圧Vd2は0Vになる。つまり、第1オフモードから第2通電モードに切り替えると、電圧Vd2は、Viから0に下がる。そのため、Vd2の変化量ΔVd2は、下記式(2)に示すように、Viになる。
ΔVd2=Vi ・・・(2)
一方、一次側第1小コイルP1の浮遊容量Cp1が原因となって発生するノイズ電流ip1は、下記式によって表される。
p1=Cp1・ΔVd1/Δt
ここに上記(1)式を代入すると、
p1=Cp1・(Vi−Lp2dI/dt)/Δt ・・・(3)
となる。
また、一次側第2小コイルP2の浮遊容量Cp2が原因となって発生するノイズ電流ip2は、下記式によって表される。
p1=Cp2・ΔVd2/Δt
ここに上記(2)式を代入すると、
p2=Cp2・Vi/Δt ・・・(4)
上記(3)(4)式から、Cp1=Cp2であっても、
Np=ip1−ip2=Cp1・(−Lp2dI/dt)/Δt
で表されるコモンモードノイズ電流iNpが発生することが分かる。
同様に、二次側にも、漏れインダクタンスLs2が原因となってコモンモードノイズ電流iNsが発生する。また、第1通電モードにしている間、第2通電モードと同様の理由により、漏れインダクタンスLp1,Ls1が原因となって、コモンモード電流iNp,iNsが発生する。
これに対して、図1に示すごとく、本例のように、一次側第1小コイルP1及び二次側第1小コイルS1を、径方向(X方向)において互いに隣り合わせれば、これらの小コイルP1,S1を接近させることができる。そのため、小コイルP1,S1に寄生する漏れインダクタンスLp1,Ls1を低減できる。また、本例では、一次側第2小コイルP2と二次側第2小コイルS2とを、径方向において互いに隣り合わせているため、これらの小コイルP2,S2を接近させることができる。そのため、小コイルP2,S2に寄生する漏れインダクタンスLp1,Ls1を低減できる。したがって、これらの漏れインダクタンスLが原因となって大きなコモンモードノイズ電流iNp,iNsが発生することを抑制できる。
以上のごとく、本例によれば、コモンモードノイズ電流をより低減できるトランスを提供することができる。
なお、本例では、ケース17内にコア2と一次コイル3と二次コイル4のみを収容してあるが、本発明はこれに限るものではない。すなわち、ケース17に、DC−DCコンバータ10を構成するスイッチSW1,SW2やダイオード85,86等の電子部品を収納してもよい。すなわち、トランス1専用のケース17にしてもよく、DC−DCコンバータ10用のケース17にしてもよい。
(実施例2)
以下の実施例においては、図面に用いた符号のうち、実施例1において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、実施例1と同様の構成要素等を表す。
本例は、一次コイル3及び二次コイル4を巻く順序を変更した例である。図7に示すごとく、本例のコア2は、実施例1と同様に、2本のコア脚28a,28bを備える。第1コア脚28aには、一次側第1小コイルP1と、二次側第1小コイルS1と、一次側第2小コイルP2と、二次側第2小コイルS2とが、内側から外側へ、この順に巻回されている。第1コア脚28aに巻回した一次コイル3によって、第1小コイル対11が形成されている。また、第1コア脚28aに巻回した二次コイル4によって、第3小コイル対13が形成されている。
また、第2コア脚28bには、一次側第2小コイルP2と、二次側第2小コイルS2と、一次側第1小コイルP1と、二次側第1小コイルS1とが、内側から外側へ、この順に巻回されている。第2コア脚28bに巻回した一次コイル3によって、第2小コイル対12が形成されている。また、第2コア脚28bに巻回した二次コイル4によって、第4小コイル対14が形成されている。
その他、実施例1と同様の構成および作用効果を備える。
(実施例3)
本例は、一次コイル3及び二次コイル4の巻き方を変更した例である。図8、図9に示すごとく、本例のトランス1は、いわゆる外鉄型である。コア2は、1本のコア脚28を備える。この1本のコア脚28に、第1小コイル対11と第2小コイル対12とが両方とも形成されるように、一次コイル3を巻回してある。また、上記コア脚28に、第3小コイル対13と第4小コイル対14とが両方とも形成されるように、二次コイル4を巻回してある。
コア脚28の第1コア部分281には、二次側第2小コイルS2と、一次側第2小コイルP2と、一次側第1小コイルP1と、二次側第1小コイルS1とが、内側から外側へ、この順に巻回されている。第1コア部分281に巻回した一次コイル3によって、第2小コイル対12が形成されている。また、第1コア部分281に巻回した二次コイル4によって、第4小コイル対14が形成されている。
コア脚28の第2コア部分281には、二次側第1小コイルS1と、一次側第1小コイルP1と、一次側第2小コイルP2と、二次側第2小コイルS2とが、内側から外側へ、この順に巻回されている。第2コア部分282に巻回した一次コイル3によって、第1小コイル対11が形成されている。また、第2コア部分282に巻回した二次コイル4によって、第3小コイル対13が形成されている。
その他、実施例1と同様の構成および作用効果を備える。
(実施例4)
本例は、一次コイル3と二次コイル4の巻き方を変更した例である。図10、図11に示すごとく、本例のコア2は、実施例1と同様に、2本のコア脚28a,28bと、これらのコア脚28a,28bを連結する連結部29とを備える。本例のトランス1は、内鉄型である。本例では、個々のコア脚28a,28bに、第1小コイル対11と第2小コイル対12とが両方とも形成されるように、一次コイル3を巻回してある。また、個々のコア脚28a,28bに、第3小コイル対13と第4小コイル対14とが両方とも形成されるように、二次コイル4を巻回してある。
第1コア脚28aの第1コア部281には、二次側第2小コイルS2と、一次側第2小コイルP2と、一次側第1小コイルP1と、二次側第1小コイルS2とが、内側から外側へ、この順に巻回されている。第1コア部281に巻回した一次コイル3によって、第2小コイル対12が形成されている。また、第1コア部281に巻回した二次コイル4によって、第4小コイル対14が形成されている。
第2コア脚28aの第2コア部282には、二次側第1小コイルS1と、一次側第1小コイルP1と、一次側第2小コイルP2と、二次側第2小コイルS2とが、内側から外側へ、この順に巻回されている。第2コア部282に巻回した一次コイル3によって、第1小コイル対11が形成されている。また、第二コア部282に巻回した二次コイル4によって、第3小コイル対13が形成されている。
また、第2コア脚28bも、第1コア脚28aと同様に、一次コイル3及び二次コイル4を巻回してある。
本例の作用効果について説明する。本例では、各コア脚28a,28bに、第1小コイル対11〜第4小コイル対14を形成してある。そのため、図10に示すごとく、ケース17内におけるトランス1の位置がずれても、浮遊容量を均等化できる。すなわち、図10に示すごとく、トランス1の位置がずれてしまい、第1コア脚28aが第1ケース壁部171に接近し、第2コア脚28bが第2ケース壁部172から離隔することがある。この場合でも、本例では、第1コア脚28aに第1小コイル対11と第2小コイル対12を両方とも形成してあるため、一次側第1小コイルP1と第1ケース壁部171との間の浮遊容量、および一次側第2小コイルP2と第1ケース壁部171との間の浮遊容量を均等化できる。また、第1コア脚28aに第3小コイル対13と第4小コイル対14とを両方とも形成してあるため、二次側第1小コイルS1と第1ケース壁部171との間の浮遊容量、および二次側第2小コイルS2と第1ケース壁部171との間の浮遊容量を均等化できる。
また、図示しないが、トランス1の位置がずれて、第2コア脚28bが第2ケース壁部172に接近し、第1コア脚28aが第1ケース壁部171から離隔することがある。この場合でも、本例では、第2コア脚28bに第1小コイル対11〜第4小コイル対14を全て形成してあるため、一次側小コイルP1,P2に寄生する浮遊容量を均等化できると共に、二次側小コイルS1,S2に寄生する浮遊容量を均等化することができる。そのため、コモンモードノイズ電流の発生を抑制できる。
その他、実施例1と同様の構成および作用効果を備える。
(実施例5)
本例は、一次コイル3と二次コイル4との巻き方を変更した例である。図12、図13に示すごとく、本例では、一次側第1小コイルP1と二次側第1小コイルS1とを、コア2にバイファイラ巻きしてある。すなわち、一次側第1小コイルP1と二次側第1小コイルS1とを一纏めにし、捻りながらコア2に巻回してある。同様に、一次側第2小コイルP2と二次側第2小コイルS2とを、コア2にバイファイラ巻きしてある。すなわち、一次側第2小コイルP2と二次側第2小コイルS2とを一纏めにし、捻りながらコア2に巻回してある。
バイファイラ巻きにすると、漏れインダクタンスの発生をより抑制することができる。そのため、一次コイル3及び二次コイル4の漏れインダクタンスがより発生しにくくなり、この漏れインダクタンスが原因となってコモンモードノイズ電流が発生することを、より効果的に抑制できる。
その他、実施例1と同様の構成および作用効果を備える。
1 トランス
10 DC−DCコンバータ
11 第1小コイル対
12 第2小コイル対
13 第3小コイル対
14 第4小コイル対
2 コア
3 一次コイル
35 一次側センタタップ
4 二次コイル
45 二次側センタタップ
P 一次側小コイル
P1 一次側第1小コイル
P2 一次側第2小コイル
S 二次側小コイル
S1 二次側第1小コイル
S2 二次側第2小コイル

Claims (6)

  1. プッシュプル型のDC−DCコンバータ(10)に用いられるトランス(1)であって、
    軟磁性体からなるコア(2)と、
    該コア(2)に巻回された一次コイル(3)及び二次コイル(4)とを備え、
    上記一次コイル(3)は、互いに直列に接続された、一次側第1小コイル(P1)と一次側第2小コイル(P2)との2つの一次側小コイル(P)と、該2つの一次側小コイル(P)の間に設けられた一次側センタタップ(35)とを有し、
    上記二次コイル(4)は、互いに直列に接続された、二次側第1小コイル(S1)と二次側第2小コイル(S2)との2つの二次側小コイル(S)と、該2つの二次側小コイル(S)の間に設けられた二次側センタタップ(45)とを有し、
    上記一次側第1小コイル(P1)が上記一次側第2小コイル(P2)よりも内側に配された第1小コイル対(11)と、上記一次側第2小コイル(P2)が上記一次側第1小コイル(P1)よりも内側に配された第2小コイル対(12)との、2つの小コイル対(11,12)が両方とも形成されるように、上記一次コイル(3)を上記コア(2)に巻回してあり、
    上記二次側第1小コイル(S1)が上記二次側第2小コイル(S2)よりも内側に配された第3小コイル対(13)と、上記二次側第2小コイル(S2)が上記二次側第1小コイル(S1)よりも内側に配された第4小コイル対(14)との、2つの小コイル対(13,14)が両方とも形成されるように、上記二次コイル(4)を上記コア(2)に巻回してあることを特徴とするトランス(1)。
  2. 上記第1小コイル対(11)に含まれる上記2つの一次側小コイル(P1,P2)と、上記第2小コイル対(12)に含まれる上記2つの一次側小コイル(P1,P2)とは、上記一次コイル(3)の軸線方向における長さがそれぞれ等しく、上記第3小コイル対(13)に含まれる上記2つの二次側小コイル(S1,S2)と、上記第4小コイル対(14)に含まれる上記2つの二次側小コイル(S1,S2)とは、上記軸線方向における長さがそれぞれ等しいことを特徴とする請求項1に記載のトランス(1)。
  3. 上記コア(2)は2本のコア脚(28)と、これら2本のコア脚(28)を連結する連結部(29)とを備え、個々の上記コア脚(28)に、上記第1小コイル対(11)と上記第2小コイル対(12)とが両方とも形成されるように、上記一次コイル(3)を巻回してあり、個々の上記コア脚(28)に、上記第3小コイル対(13)と上記第4小コイル対(14)とが両方とも形成されるように、上記二次コイル(4)を巻回してあることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のトランス(1)。
  4. 上記コア(2)は2本のコア脚(28)と、これら2本のコア脚(28)を連結する連結部(29)とを備え、個々の上記コア脚(28)に、上記第1小コイル対(11)と上記第2小コイル対(12)とのいずれか一方のみが形成されるように上記一次コイル(3)を巻回してあり、個々の上記コア脚(28)に、上記第3小コイル対(13)と上記第4小コイル対(14)とのいずれか一方のみが形成されるように上記二次コイル(4)を巻回してあることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のトランス(1)。
  5. 上記DC−DCコンバータ(10)は、上記一次側第1小コイル(P1)と上記二次側第1小コイル(S1)とに電流が流れ、上記一次側第2小コイル(P2)と上記二次側第2小コイル(S2)とに電流が流れない第1通電モードと、上記一次側第2小コイル(P2)と上記二次側第2小コイル(S2)とに電流が流れ、上記一次側第1小コイル(P1)と上記二次側第1小コイル(S1)とに電流が流れない第2通電モードと、の2つの通電モードを交互に行うよう構成され、上記一次側第1小コイル(P1)及び上記二次側第1小コイル(S1)を、上記一次コイル(3)の径方向において互いに隣り合わせ、上記一次側第2小コイル(P2)と上記二次側第2小コイル(S2)とを、上記径方向において互いに隣り合わせてあることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のトランス(1)。
  6. 上記一次側第1小コイル(P1)と上記二次側第1小コイル(S1)とをバイファイラ巻きしてあると共に、上記一次側第2小コイル(P2)と上記二次側第2小コイル(S2)とをバイファイラ巻きしてあることを特徴とする請求項5に記載のトランス(1)。
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