JP2016205534A - バタフライ型蒸気弁の組立装置およびバタフライ型蒸気弁の組立方法 - Google Patents

バタフライ型蒸気弁の組立装置およびバタフライ型蒸気弁の組立方法 Download PDF

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【課題】弁棒の芯出しと弁体への弁棒の貫通とが容易にでき、組立の作業性に優れたバタフライ型蒸気弁の組立装置および組立方法を提供する。【解決手段】実施形態のバタフライ型蒸気弁の組立装置は、蒸気流路を有する弁箱と、前記蒸気流路と交差する弁棒と、前記弁箱の取付面に取付けられ、前記弁棒を回動可能に支持する軸受部を包囲する軸受箱と、前記弁箱内で前記弁棒に取付けられ、前記弁棒と一体回動し、前記蒸気流路内の蒸気流量を調整する弁体とを有するバタフライ型蒸気弁の組立装置である。そして、前記組立装置は、内部に前記弁棒を挿入する貫通穴を有し、前記軸受箱が取付けられる前記弁箱の取付面に対して取付け可能な円筒状の弁棒案内冶具と、前記弁箱に取付けられた前記弁棒案内冶具内の前記弁棒の一端部を押圧して、前記弁棒の他端部を前記弁箱内で支持されている前記弁体に貫通させる押圧部材とを有する。【選択図】図4

Description

本発明の実施形態は、バタフライ型蒸気弁の組立装置およびバタフライ型蒸気弁の組立方法に関する。
蒸気タービンを備える発電プラントなどにおいては、蒸気タービンに導入される蒸気の流量を制御するために、蒸気弁が蒸気タービン用の主蒸気系統に設置されている。この蒸気弁として、大型のバタフライ型蒸気弁などが使用される。バタフライ型蒸気弁は、主に、弁箱と、弁箱内に設けられ蒸気流量を調整する弁体と、駆動装置からのトルクを弁体に伝達する弁棒とから構成される。このような大型のバタフライ型蒸気弁について、構造上の制約から、弁体、弁棒、および弁箱を組立するためには、特殊な装置が必要となる。
図13は、従来のバタフライ型蒸気弁の組立方法を示す概略図であり、図14は、従来のバタフライ型蒸気弁の組立方法を示した図13のE−E断面を示す図である。図14においては、説明の便宜上、部分的に側面を示しており、例えば弁箱501内の弁体502などの側面を示している。弁箱501は、水平設置型であり、分離不能の一体構造である。弁体502および弁棒503を水平に設置した弁箱501内に挿入するためには、弁体502および弁棒503を別々に吊上げながら同時に作業する必要がある。
例えば、図13に示すように、高さ調整機能を有した可搬式のリフター504によって弁体502を吊上げ、弁箱501の蒸気入口面501aまたは蒸気出口面501bから弁箱501内に弁体502を搬送し、弁棒503の貫通可能な位置に弁体502の高さを調整し、弁箱501および弁棒503に対する弁体502の芯出しを行う。一方、弁棒503は、構造上の制約から、弁箱501の外部から弁箱501および弁体502内へ水平方向に挿入する必要がある。そのため、図14に示すように、吊上げ用のスリング505によって弁棒503を吊上げながら、スリング505および錘506によって弁棒503を水平に維持して、弁箱501および弁体502に対する弁棒503の芯出しを行う。このとき、弁棒503の弁体502近傍では、スリング505の玉掛け位置を逃がす必要がある。そのため、弁棒503の片側に錘506を取付けることで、スリング505の玉掛け位置をずらした状態でも弁棒503の重心を保つことができる。
このように、従来のバタフライ型蒸気弁の組立方法における作業手順として、まず弁体502をリフター504により吊上げて弁箱501内に搬送した後に、弁体502の高さを調整して、弁体502の芯出しを行う。一方、片側に錘506を取付けた弁棒503をスリング505で吊上げながら、弁棒503の芯出しを行う。その後、弁棒503の重心を保ちつつ弁棒503を水平方向に移動させ、弁棒503を弁箱501および弁体502に貫通させる。そして、従来のバタフライ型蒸気弁の組立方法では、弁棒503と弁箱501との取合い部および弁棒503と弁体502との取合い部の間隙が僅かである。そのため、水平方向に弁棒503を挿入する際に、弁棒503と弁箱501または弁棒503と弁体502とが擦れ合って損傷しないように注意して作業する必要がある。
特開平11−125341号公報
上記したように、従来のバタフライ型蒸気弁の組立方法では、弁箱501が水平設置型かつ一体型の構造であることから、弁棒503を弁箱501および弁体502内に挿入する際に弁棒503を水平に維持しながら作業する必要があった。さらに、弁箱501や弁体502内に損傷しないように弁棒503を挿入するためには、弁箱501および弁体502に対する弁棒503の芯出しならびに弁棒503の重心の保持が必要であった。このように弁毎に弁体502および弁棒503の芯出しを行いつつ弁棒503の重心を保持するような調整が必要となるバタフライ型蒸気弁の組立方法については、その作業性を改善する余地があった。
本発明が解決しようとする課題は、弁棒の芯出しと弁体への弁棒の貫通とが容易にでき、組立の作業性に優れたバタフライ型蒸気弁の組立装置および組立方法を提供することである。
実施形態のバタフライ型蒸気弁の組立装置は、内部に蒸気流路を有する弁箱と、前記蒸気流路と交差するように配置される弁棒と、前記弁箱の側面に配置される取付面に取付けられ、前記弁棒の一端部を回動可能に支持する軸受部を包囲する軸受箱と、前記弁箱内で前記弁棒に取付けられ、前記弁棒と一体に回動し、前記蒸気流路を流れる蒸気の流量を調整する弁体とを有するバタフライ型蒸気弁の組立装置である。そして、前記組立装置は、内部に前記弁棒を挿入する貫通穴を有し、前記軸受箱が取付けられる前記弁箱の取付面に対して取付け可能な円筒状の弁棒案内冶具と、前記弁箱に取付けられた前記弁棒案内冶具内の前記弁棒の一端部を押圧して、前記弁棒の他端部を前記弁箱内で支持されている前記弁体に貫通させる押圧部材とを有する。
第1の実施の形態のバタフライ型蒸気弁の組立装置を用いて組立てられるバタフライ型蒸気弁の分解斜視図。 第1の実施の形態のバタフライ型蒸気弁の組立装置を用いて組立てられるバタフライ型蒸気弁を示した図1のA−A断面を示す図。 第1の実施の形態のバタフライ型蒸気弁の組立装置を用いて組立てられるバタフライ型蒸気弁を示した図2のB−B断面を示す図。 第1の実施の形態のバタフライ型蒸気弁の組立装置を用いてバタフライ型蒸気弁を組立てる際の、図1のA−A断面を示す図。 第1の実施の形態のバタフライ型蒸気弁の組立方法における弁棒を弁棒案内冶具に挿入する工程の際の、図1のA−A断面を示す図。 第1の実施の形態のバタフライ型蒸気弁の組立方法における弁棒案内冶具を弁箱に取付ける工程の際の、図1のA−A断面を示す図。 第2の実施の形態のバタフライ型蒸気弁の組立装置を用いてバタフライ型蒸気弁を組立てる際の、図1のA−A断面を示す図。 第2の実施の形態のバタフライ型蒸気弁の組立装置を用いてバタフライ型蒸気弁を組立てる際の、図7のC−C断面を示す図。 第3の実施の形態のバタフライ型蒸気弁の組立装置を用いてバタフライ型蒸気弁を組立てる際の、図1のA−A断面を示す図。 第3の実施の形態のバタフライ型蒸気弁の組立装置を用いてバタフライ型蒸気弁を組立てる際の、図9のD−D断面を示す図。 第4の実施の形態のバタフライ型蒸気弁の組立装置を用いてバタフライ型蒸気弁を組立てる際の、図1のA−A断面を示す図。 第1の実施の形態のバタフライ型蒸気弁の組立装置の一例を用いてバタフライ型蒸気弁を組立てる際の、図1のA−A断面を示す図。 従来のバタフライ型蒸気弁の組立方法を示す概略図。 従来のバタフライ型蒸気弁の組立方法を示した図13のE−E断面を示す図。
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態のバタフライ型蒸気弁の組立装置を用いて組立てられるバタフライ型蒸気弁1の分解斜視図である。図1においては、説明の便宜上、部分的に断面を示している。図2は、第1の実施の形態のバタフライ型蒸気弁の組立装置を用いて組立てられるバタフライ型蒸気弁1を示した図1のA−A断面を示す図である。図3は、第1の実施の形態のバタフライ型蒸気弁の組立装置を用いて組立てられるバタフライ型蒸気弁1を示した図2のB−B断面を示す図であり、バタフライ型蒸気弁1における弁体5と弁棒6との固定部の断面を示す図である。なお、図3は、弁棒6の軸方向(弁棒軸方向)に垂直な断面である。
バタフライ型蒸気弁1は、図1に示すように、蒸気が流れる蒸気管2に接続された弁箱3を備える。この弁箱3の内部には、図1および図2に示すように、弁箱3内の蒸気流路4を流れる蒸気の流量を制御する弁体5が設けられている。この弁体5は、蒸気流路4と交差するように配置された弁棒6に取付けられている。そして、弁体5は、弁棒6と一体に回動する。
ここで、弁体5と弁棒6は、例えば次のように固定されている。弁棒6を貫設させる貫通穴5aを構成する弁体5の壁部には、図3に示すように、テーパピン8を挿入するための、対向する一対の穴部9、10が形成されている。この一対の穴部9、10は、例えば、弁棒軸方向に沿って3箇所に形成されている。
弁棒6には、一対の穴部9、10に連通し、テーパピン8の形状に合わせて形成された、テーパピン8を挿入するためのテーパ貫通穴11が形成されている。穴部9、10およびテーパ貫通穴11に挿入されるテーパピン8は、先端に行くに伴い断面積が小さくなるテーパ状の棒体で構成されている。テーパピン8の先端は、周面にねじ溝12が形成された円柱体で構成されている。なお、テーパピン8のテーパ部の断面形状は、例えば、円形や四角形である。
このテーパピン8を穴部9、10およびテーパ貫通穴11に挿入し、先端のねじ溝12にナット13を螺合して締め付けることで、弁体5は弁棒6に固定される。
弁棒6の両端は、弁箱3の貫通穴3cを介してそれぞれ外部に突出し、図2に示すように、軸受14、15によって回動可能に支持されている。そして、弁棒6は、駆動装置連結部16からの開閉方向トルクを弁体5に伝える。
軸受14、15は、図2に示すように、例えば、外径が他の部分よりも小さく形成された弁棒6の小径部6aに設けられている。このように、弁棒6の両端部は、軸受14、15をそれぞれ弁棒軸方向の外側から弁棒6に嵌め込むことができるように、外径が他の部分よりも小さく形成された小径部6aで構成されている。
また、弁棒6の駆動装置連結部16側(図2では左側)の小径部6aの一部には、軸受14を取付けた後に弁棒軸方向の外側から軸受14に接触するスラストカラー17を配置するための、小径部6aよりも外径が小さく形成された小径部6bを備えている。駆動装置連結部16側の軸受14は、スラストカラー17によって弁棒軸方向の位置決めがなされている。
軸受14、15は、軸受箱18、19に包囲されている。軸受箱18、19の内面には、内径側に周方向に亘って突出し、弁箱3側で軸受14、15に接する突出部20、21が形成されている。この突出部20、21に軸受14、15が接することで、弁箱3に対する軸受14、15の弁棒軸方向の位置が定められる。換言すれば、突出部20、21は、軸受14、15が単独で弁箱3側に移動するのを阻止している。
軸受箱18、19は、例えば、図2に示すようにボルト22aなどによって弁箱3に取付けられる。弁箱3の取付面3aおよび軸受箱18の取付面18aは、それぞれ弁棒軸方向に垂直な面で構成される。
また、軸受14、15は、弁棒軸方向の外側から軸受14、15に接し、軸受14、15の位置を固定する軸受カバー23、24によって、軸受箱18、19内に固定されている。
なお、図1に示すように、バタフライ型蒸気弁1は、例えば、弁箱3内の蒸気流路4の蒸気の流れ方向に2つ備えられる。図1および図2では、弁体5を閉じた状態、即ち蒸気を流さない状態が示されている。駆動装置連結部16によって弁棒6が回転駆動され、図1および図2に示す状態から、弁体5が90度程度回転されることで、バタフライ型蒸気弁1は全開となり、蒸気流路4に蒸気が流れる。
次に、上記したバタフライ型蒸気弁1を組立てる際に使用される組立装置について説明する。図4は、第1の実施の形態のバタフライ型蒸気弁1の組立装置を用いてバタフライ型蒸気弁を組立てる際の、図1のA−A断面を示す図である。図4においては、説明の便宜上、部分的に側面を示しており、例えば弁箱3内の弁体5などの側面を示している。なお、図4は、弁体5を開けた状態、即ち蒸気を流す状態が示されている。
バタフライ型蒸気弁1の組立装置は、弁棒案内冶具100および押圧部材200を備える。
弁棒案内冶具100は、バタフライ型蒸気弁1を組立てる際に、弁箱3に取付けおよび取外される冶具である。弁棒案内冶具100は、例えば、弁棒6を弁箱3に挿入する前に弁箱3に取付けられ、弁棒6の弁体5側の端部を弁体5に貫通した後に弁箱3から取外される。すなわち、弁棒案内冶具100は、バタフライ型蒸気弁1の組立の際に使用され、バタフライ型蒸気弁1の組立中に、後述するように軸受箱18に置き換えられる。
弁棒案内冶具100は、内部に弁棒6を挿入可能な中空円筒状の冶具であり、例えば両端側が開口し、中央に弁棒軸方向に亘って貫通穴を有する円筒体で構成される。弁棒案内冶具100の弁体5側(図2では右側)の端部には、取付部105が設けられる。取付部105は、弁棒案内冶具100本体の外周に亘り、中心軸に対して垂直な方向に突出するフランジ等で構成される。取付部105には、図4に示すように、周方向に均一に設けられた複数の固定用の貫通穴100dが設けられている。この貫通穴100dを介して、弁箱3の取付面3aに設けられた固定用のねじ穴3dに、例えばボルト22bを螺合することで、弁棒案内冶具100は弁箱3に固定される。弁棒案内冶具100の取付部105は、弁体5側に、軸受箱18が取付けられる弁箱3の取付面3aに対して取付け可能な取付面100aを有する。弁棒案内冶具100の内径は、弁棒6を弁箱3および弁体5に円滑に挿入できる程度に管理された寸法である。弁棒案内冶具100の長さLは、特には限定されず、例えば弁棒6の全長の50〜90%程度である。
押圧部材200は、弁棒案内冶具100の内部に挿入した弁棒6の押圧部材200側の端部を弁棒軸方向に沿って弁箱3の方向に押圧する部材である。そして、押圧部材200は、弁棒6を弁棒案内冶具100の内周面100bに摺動させ、弁棒6の弁体5側の端部を弁箱3内の所定の位置に支持されている弁体5の貫通穴5aに挿入させて弁体5に貫通させる。なお、押圧部材200の構成は、例えば後述する弁棒案内冶具100内の芯出しされた弁棒6の弁体5側の端部が弁箱3や弁体5に対して擦れ合って損傷しない程度に、弁棒6を弁棒軸方向に押圧できれば、特には限定されない。
次に、バタフライ型蒸気弁1の組立方法について説明する。
図5は、第1の実施の形態のバタフライ型蒸気弁1の組立方法における弁棒6を弁棒案内冶具100に挿入する工程の際の、図1のA−A断面を示す図である。バタフライ型蒸気弁1の組立方法では、はじめに、図5に示すように、弁棒案内冶具100を垂直に立てた状態で、弁棒6を弁棒案内冶具100の内部に挿入する。弁棒案内冶具100に挿入される弁棒6は一部でも全てでもよい。なお、本実施の形態では、図5に示すように取付部105を下にして弁棒案内冶具100を垂直に立てる構成としたが、取付部105を上にして垂直に立てた弁棒案内冶具100に弁棒6を挿入してもよい。また、弁棒6を垂直に立てた状態で、弁棒6を弁棒案内冶具100に挿入してもよい。
図6は、第1の実施の形態のバタフライ型蒸気弁1の組立方法における弁棒案内冶具100を弁箱3に取付ける工程の際の、図1のA−A断面を示す図である。垂直状態で弁棒6を弁棒案内冶具100に挿入した後、図6に示すように、弁棒6を挿入した状態で弁棒案内冶具100を水平に回転させて持ち上げる。そして、図4に示すように、弁棒案内冶具100の取付面100aと軸受箱18が取付けられる弁箱3の取付面3aとを、貫通穴100dおよびねじ穴3dを介して、ボルト22bで締め付けて、弁棒案内冶具100を弁箱3に取付ける。弁棒案内冶具100の内径は上述したように管理された寸法であることから、弁棒案内冶具100を弁箱3に取付ける際、弁棒案内冶具100を調整せずにまたは微調によって、弁箱3の貫通穴3cに対して、弁棒案内冶具100内に挿入された弁棒6が芯出しされる。このとき、弁棒案内冶具100は、弁棒6の支えとしても機能する。すなわち、従来のような、弁棒と弁箱または弁棒と弁体とが擦れ合って損傷しないようにするための弁棒6の重心の維持を必要としない。
続いて、図4に示すように、弁箱3の貫通穴3cに対して弁体5を芯出しするために、弁箱3内であって、弁棒6が弁体5に挿入可能な位置に、弁体5を可搬式のリフター25で支持する。そして、弁箱3の貫通穴3cに対して弁体5が芯出しされ、一方で、上記のように弁箱3の貫通穴3cに対して弁棒6が芯出しされることから、弁体5に対して弁棒6が芯出しされる。なお、弁棒6が挿入可能な位置に弁体5を支持する工程は、上述した弁棒6を弁棒案内冶具100に挿入する工程や弁棒案内冶具100を弁箱3に取付ける工程の前に行ってもよいし、これら工程中に行ってもよい。
続いて、弁棒案内冶具100の内部に挿入した弁棒6の押圧部材200側の端部を、押圧部材200で弁棒軸方向に沿って弁箱3の方向に押圧する。そして、押圧部材200によって、弁棒6を弁棒案内冶具100の内周面100bに摺動させ、弁棒6の弁体5側の端部を弁体5の貫通穴5aに挿入させて弁体5に貫通させる。貫通した弁棒6の弁体5側の端部は、例えば、治具などで支持されている。
続いて、弁箱3および弁棒案内冶具100からボルト22bを取外し、弁箱3から弁棒案内冶具100を取外す。なお、この際、弁棒6が下方に移動するのを防止するために、弁棒6を下方向から支持する支持部材を弁箱3の貫通穴3cと弁棒6の弁体5側の端部との間に挿入してもよいし、支持部材を弁棒6の押圧部材200側の端部に設置してもよい。
続いて、図2に示す駆動装置連結部16側(図4では左側)の軸受箱18、軸受14、スラストカラー17をこの順に組立てる。そして、軸受箱18の取付面18aと弁棒案内冶具100を取外した弁箱3の取付面3aとをボルト22aで締め付け、軸受箱18を弁箱3に固定して、軸受カバー23を取付ける。こうして、バタフライ型蒸気弁1の組立中に、弁箱3に取付けられていた弁棒案内冶具100と軸受箱18とを交換して、軸受箱18を弁箱3に取付ける。なお、ボルト22aとボルト22bは同じであっても異なってもよい。
続いて、弁体5の穴部9、10および弁棒6のテーパ貫通穴11に、テーパピン8を挿入する。そして、テーパピン8の先端のねじ溝12にナット13を螺合して締め付けて、弁体5を弁棒6に固定する。なお、テーパピン8を挿入して弁体5を弁棒6に固定する工程は、上述した弁箱3から弁棒案内冶具100を取外す工程や軸受箱18、軸受14、スラストカラー17、軸受カバー23を取付ける工程の前に行ってもよいし、これら工程中に行ってもよい。
続いて、図2に示す非駆動側(図4では右側)の軸受箱19、軸受15をこの順に組立てる。そして、軸受箱19を弁箱3に固定し、軸受カバー24を取付ける。なお、軸受箱19を弁箱3に固定する工程は、上述した弁棒6を弁棒案内冶具110に挿入する工程、弁棒案内冶具100を弁箱3に取付ける工程、弁体5を支持する工程、弁棒6の一端を押圧して弁棒6の他端を弁体5に貫通させる工程、弁箱3から弁棒案内冶具100を取外す工程、軸受箱18、軸受14、スラストカラー17、軸受カバー23を取付ける工程、弁体5を弁棒6に固定する工程の前に行ってもよいし、これら工程中に行ってもよい。軸受箱19を弁箱3に固定する工程が弁棒6の一端を押圧して弁棒6の他端を弁体5に貫通させる工程よりも前に行う場合、貫通した弁棒6の弁体5側の端部は、弁箱3に取付けられている軸受箱19および軸受15で支持されてもよい。
上記した組立方法は、例えば、弁箱3、弁体5、弁棒6のいずれかを新しいものに交換するときにも、同様の方法によって組立てを行うことができる。
上記したように、第1の実施の形態のバタフライ型蒸気弁の組立装置および組立方法によれば、弁棒6を内部に挿入した状態で弁棒案内冶具100を弁箱3に取付けることで、弁棒案内冶具100は弁棒6の支えとなる。そのため、従来のように弁棒6を吊上げるためのスリング505および弁棒6の重心を保持するための錘506は不要となり、弁棒6の弁体5側の端部を弁体5に容易に貫通させることができる。さらに、弁棒案内冶具100を弁箱3に取付ける際に弁棒案内冶具100を調整せずにまたは微調によって、弁箱3の貫通穴3cに対して弁棒6を容易に芯出しできる。こうしたことから、組立ての作業時間を短縮することができ、組立ての作業性を向上することができる。
(第2の実施の形態)
図7は、第2の実施の形態のバタフライ型蒸気弁1の組立装置を用いてバタフライ型蒸気弁を組立てる際の、図1のA−A断面を示す図であり、図8は、第2の実施の形態のバタフライ型蒸気弁1の組立装置を用いてバタフライ型蒸気弁を組立てる際の、図7のC−C断面を示す図である。図7においては、説明の便宜上、部分的に側面を示しており、例えば弁箱3内の弁体5などの側面を示している。なお、以下に示す実施の形態において、第1の実施の形態のバタフライ型蒸気弁1の組立装置および組立方法の構成と同一の構成部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略または簡略する。
第2の実施の形態のバタフライ型蒸気弁1の組立装置および組立方法において、押圧部材の構成が異なる以外は、第1の実施の形態のバタフライ型蒸気弁1の組立装置および組立方法の構成と基本的に同じである。そのため、ここでは、その異なる構成について主に説明する。
はじめに、バタフライ型蒸気弁1の組立装置について説明する。バタフライ型蒸気弁1の組立装置は、図7に示すように、弁棒案内冶具110および押圧部材210を備える。
弁棒案内冶具110は、後述する押圧部材210のガイド51を取付ける構成である以外は、弁棒案内冶具100の構成と同じである。弁棒案内冶具110は、押圧部材210のガイド51を構成する棒状部材を取付けるために、例えば押圧部材210側の端部の側面にガイド51を取付けるためのねじ穴を備える。
押圧部材210は、図7に示すように、弁棒6の押圧部材210側(図2では左側)の端部に当接する弁棒挿入冶具50と、弁棒案内冶具110の押圧部材210側の端部に取付けられるガイド51と、弁棒挿入冶具50を押圧する押圧部52とを備える。そして、押圧部材210は、弁棒案内冶具110の内部に挿入した弁棒6の押圧部材210側の端部を弁棒軸方向に沿って弁箱3の方向に押圧する。
弁棒挿入冶具50は、図7に示すように、弁棒軸方向に平行な中心軸を有するロッド部50aと、ロッド部50aの押圧部材210側の端部に連結されるガイド部50bとを備える。
ロッド部50aの弁体5側(図2では右側)の端部は、弁棒6の押圧部材210側の端部に当接している。なお、ロッド部50aの弁体5側の端部は、弁棒6の押圧部材210側の端部に取付けられてもよい。その場合には、例えば、弁棒6の押圧部材210側の端部の側面に設けられるねじ穴にロッド部50aの弁体5側の端部の側面に螺刻されたねじ部を締めることによって、ロッド部50aは弁棒6に取付けられる。ロッド部50aの形状および長さは特には限定されない。ロッド部50aの形状は、例えば円柱状、角柱状である。なお、本実施の形態では、ロッド部50aの形状は円柱状としている。
ガイド部50bは、ロッド部50aの押圧部材210側の端部に連結された部材である。ガイド部50bの外径は、ロッド部50aの外径よりも大きい。ロッド部50aおよびガイド部50bは一体に構成されても別体に構成されてもよい。ガイド部50bの弁棒軸方向に垂直な断面積は、ロッド部50aの弁棒軸方向に垂直な断面積よりも大きいため、弁棒挿入冶具50は押圧力を効率的に弁棒6に伝えることができる。ガイド部50bの形状は、例えば、円形平板状、四角形平板状である。なお、本実施の形態では、ガイド部50bの形状は円形平板状としている。
また、図8に示すように、ガイド部50bの外縁側には、周方向に均一に貫通穴50cが設けられている。この貫通穴50cは、ガイド51を構成する棒状部材を貫通するための穴である。貫通穴50cはガイド51を構成する棒状部材と同数である。貫通穴50cの形状は、ガイド51を構成する棒状部材の形状に対応している。なお、本実施の形態では、4つの円状の貫通穴50cがガイド部50bの外縁側に90度ごとに設けられる構成としている。
ガイド51は、棒状部材で構成され、弁棒軸方向に平行な中心軸を有する。ガイド51を構成する棒状部材の弁体5側の端部は、弁棒案内冶具110の押圧部材210側の端部に取付けられる。例えば、弁棒案内冶具110の押圧部材210側の端部の側面に設けられるねじ穴にガイド51を構成する棒状部材の弁体5側の端部の側面に螺刻されたねじ部を締めることによって、ガイド51は弁棒案内冶具110に取付けられる。ガイド51を構成する棒状部材の長さは特には限定されない。ガイド51を構成する棒状部材の形状は、貫通穴50cの形状に対応しており、例えば円柱状、角柱状である。なお、本実施の形態では、ガイド51を構成する棒状部材の形状は円柱状としている。
押圧部52は、弁棒挿入冶具50の押圧部52側の端部側面を弁棒軸方向に沿って弁箱3の方向に押圧する部材である。そして、押圧部52は、弁棒挿入冶具50を押圧し、ガイド51で案内される弁棒挿入冶具50によって弁棒6を弁棒案内冶具110の内周面110bに摺動させ、弁棒6の弁体5側の端部を弁箱3内の所定の位置に支持されている弁体5の貫通穴5aに挿入させて弁体5に貫通させる。
また、ガイド51を構成する棒状部材の直径と貫通穴50cの内径との関係は、押圧部52で押圧される弁棒挿入冶具50がガイド51に案内されながら弁棒6を弁棒軸方向に押圧でき、かつ、ガイド51を構成する棒状部材が貫通穴50cに円滑に挿入できる程度に管理された寸法である。
次に、バタフライ型蒸気弁1の組立方法について説明する。
弁棒6を弁棒案内冶具110に挿入し、弁棒案内冶具110を弁箱3に取付け、弁体5を支持するまでの工程は、第1の実施の形態のバタフライ型蒸気弁1の組立方法と同じである。
続いて、図7に示すように、ガイド51を構成する棒状部材の弁体5側の端部を弁棒案内冶具110の押圧部材210側の端部に取付ける。この際、ガイド51を構成する棒状部材の中心軸と弁棒6の中心軸とが平行になるように調整する。なお、ガイド51を構成する棒状部材の平行状態を維持できるように、例えば支持部材(図示しない)を用いてガイド51を構成する棒状部材を支持することが好ましい。
続いて、弁棒挿入冶具50に設けられる貫通穴50cにガイド51を構成する棒状部材を貫通させ、ロッド部50aの弁体5側の端部を弁棒6の押圧部材210側の端部に当接させる。
なお、ガイド51を弁棒案内冶具110に取付ける工程、および弁棒挿入冶具50を弁棒6に当接させる工程は、いずれが先に行われてもよい。
続いて、押圧部52によってガイド部50bを弁棒軸方向に沿って弁箱3の方向に押圧する。そして、弁棒挿入冶具50は、ガイド51によって案内されながら、弁棒6を弁棒案内冶具110の内周面110bに摺動させ、弁棒6の弁体5側の端部を弁体5の貫通穴5aに挿入させて弁体5に貫通させる。貫通した弁棒6の弁体5側の端部は、例えば、治具などで支持されている。
続いて、第1の実施の形態のバタフライ型蒸気弁1の組立方法と同様に、弁棒案内冶具110を弁箱3から取外し、図2に示す駆動装置連結部16側(図7では左側)の軸受箱18、軸受14、スラストカラー17、軸受カバー23を取付け、弁体5を弁棒6に固定し、図2に示す非駆動側(図7では右側)の軸受箱19、軸受15、軸受カバー24を取付ける。
上記したように、第2の実施の形態のバタフライ型蒸気弁の組立装置および組立方法によれば、ガイド51を貫通している弁棒挿入冶具50を押圧することで、弁棒案内冶具110に取付けられたガイド51に案内されながら、弁棒6の弁体5側の端部を弁体5に容易かつ効率的に貫通することができる。こうしたことから、組立ての作業時間を短縮することができ、組立ての作業性を向上することができる。
(第3の実施の形態)
図9は、第3の実施の形態のバタフライ型蒸気弁1の組立装置を用いてバタフライ型蒸気弁を組立てる際の、図1のA−A断面を示す図であり、図10は、第3の実施の形態のバタフライ型蒸気弁1の組立装置を用いてバタフライ型蒸気弁を組立てる際の、図9のD−D断面を示す図である。図9においては、説明の便宜上、部分的に側面を示しており、例えば弁箱3内の弁体5などの側面を示している。なお、以下に示す実施の形態において、第1の実施の形態のバタフライ型蒸気弁1の組立装置および組立方法の構成と同一の構成部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略または簡略する。
第3の実施の形態のバタフライ型蒸気弁1の組立装置および組立方法において、弁棒案内冶具の構成が異なる以外は、第1の実施の形態のバタフライ型蒸気弁1の組立装置および組立方法の構成と同じである。そのため、ここでは、その異なる構成について主に説明する。
はじめに、バタフライ型蒸気弁1の組立装置について説明する。バタフライ型蒸気弁1の組立装置は、図9に示すように、弁棒案内冶具120および押圧部材200を備えており、弁棒案内冶具100を弁棒案内冶具120に代えた以外、第1の実施の形態のバタフライ型蒸気弁1の組立装置と同じである。
図9および図10に示すように、弁棒案内冶具120は、上下方向に分割可能な冶具上半部121および冶具下半部122の2分割構造で構成されている。そして、弁棒案内冶具120は、冶具上半部121と冶具下半部122とを取付けることで形成される。
図10に示すように、冶具上半部121は、弁棒軸方向に沿って延設される半円筒部121aと、半円筒部121aの両端部から半径方向外側にそれぞれ突出し、半円筒部121aとともに弁棒軸方向に沿って延設される取付部121b、121cとを備える。取付部121b、121cは、半円筒部121aの端部から弁棒軸方向に対して垂直な方向に突出するフランジ等で構成される。冶具上半部121の半円筒部121aの内側の形状は、弁棒6の上半部の形状に適合している。冶具上半部121は、図9に示すように、軸受箱18が取付けられる弁箱3の取付面3aの上半部分に取付け可能な取付面121d、および周方向に均一に設けられた複数の固定用の貫通穴121gを備える。
冶具下半部122は、弁棒軸方向に沿って延設される半円筒部122aと、半円筒部122aの両端部から半径方向外側にそれぞれ突出し、半円筒部122aとともに弁棒軸方向に沿って延設される取付部122b、122cとを備える。取付部122b、122cは、半円筒部122aの端部から弁棒軸方向に対して垂直な方向に突出するフランジ等で構成される。冶具下半部122の半円筒部122aの内側の形状は、弁棒6の下半部の形状に適合している。冶具下半部122は、軸受箱18が取付けられる弁箱3の取付面3aの下半部分に取付け可能な取付面122d、および周方向に均一に設けられた複数の固定用の貫通穴122gを備える。
そして、図10に示すように、弁棒6を冶具上半部121の半円筒部121aおよび冶具下半部122の半円筒部122aで覆うように、冶具上半部121の取付部121b、121cと冶具下半部122の取付部122b、122cとがボルト22cで締め付けられている。弁棒案内冶具120の内部には、弁棒6が挿入されている。冶具上半部121および冶具下半部122を取付けて形成された弁棒案内冶具120の内径は、弁棒6を弁箱3や弁体5に円滑に挿入できる程度に管理された寸法である。
次に、バタフライ型蒸気弁1の組立方法について説明する。
はじめに、図10に示すように、水平方向に設置している冶具下半部122の半円筒部122a上に弁棒6を積載させる。続いて、弁棒6を冶具下半部122の半円筒部122aに積載させた状態で、弁棒6を半円筒部121aで覆うように、冶具上半部121の取付部121b、121cを冶具下半部122の取付部122b、122cに積載させる。そして、取付部121bおよび取付部122b、ならびに取付部121cおよび取付部122cをボルト22cで締め付け、冶具上半部121を冶具下半部122に取付けて、弁棒案内冶具120を組み立てる。このとき、弁棒案内冶具120の内部には、弁棒6が挿入されている。弁棒案内冶具120の組立て、および弁棒案内冶具120への弁棒6の挿入は終始水平状態で行う。
続いて、第1の実施の形態のバタフライ型蒸気弁1の組立方法と同様に、弁棒案内冶具120を弁箱3に取付け、弁体5を支持し、弁棒6の一端を押圧して弁棒6の他端を弁体5に貫通させ、弁棒案内冶具120を弁箱3から取外し、図2に示す駆動装置連結部16側(図9では左側)の軸受箱18、軸受14、スラストカラー17、軸受カバー23を取付け、弁体5を弁棒6に固定し、図2に示す非駆動側(図9では右側)の軸受箱19、軸受15、軸受カバー24を取付ける。なお、弁棒案内冶具120を弁箱3に取付けるとき、第1の実施の形態のバタフライ型蒸気弁の組立方法では、垂直状態で弁棒6を弁棒案内冶具100に挿入した後に弁棒案内冶具100を水平にする操作を行うが、第3の実施の形態のバタフライ型蒸気弁の組立方法では、こうした操作は不要である。すなわち、第3の実施の形態のバタフライ型蒸気弁の組立方法では、水平状態を維持しながら、弁棒6を弁棒案内冶具120に挿入し、弁棒案内冶具120を弁箱3に取付ける。
上記したように、第3の実施の形態のバタフライ型蒸気弁の組立装置および組立方法によれば、水平状態に設置された冶具下半部122に弁棒6を積載させた後に冶具上半部121を冶具下半部122に取付けて弁棒案内冶具120を組み立てることで、水平状態を維持したままで弁棒6を弁棒案内冶具120に挿入して弁棒案内冶具120を弁箱3に取付けることができ、弁棒案内冶具120を垂直に立てる操作が不要である。さらに、弁棒案内冶具120は分割可能な2分割構造で構成されていることから、弁棒案内冶具120を組立てながら容易に弁棒6を弁棒案内冶具120に挿入することができる。こうしたことから、組立ての作業時間を短縮することができ、組立ての作業性を向上することができる。
なお、第3の実施の形態のバタフライ型蒸気弁の組立装置および組立方法において、弁棒案内冶具120は、上下方向に分割可能な2分割構造で構成されていることを説明したが、弁棒案内冶具120は、上下方向に分割可能な3以上の分割構造で構成されてもよいし、左右方向に分割可能な2以上の分割構造で構成されてもよい。
(第4の実施の形態)
図11は、第4の実施の形態のバタフライ型蒸気弁の組立装置を用いてバタフライ型蒸気弁を組立てる際の、図1のA−A断面を示す図である。図11においては、説明の便宜上、部分的に側面を示しており、例えば弁箱30内の弁体5などの側面を示している。なお、以下に示す実施の形態において、第1の実施の形態のバタフライ型蒸気弁1の組立装置および組立方法の構成と同一の構成部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略または簡略する。
第4の実施の形態のバタフライ型蒸気弁の組立装置および組立方法において、弁箱の取付面および弁棒案内冶具の取付面の形状が異なる以外は、第1の実施の形態のバタフライ型蒸気弁1の組立装置および組立方法の構成と基本的に同じである。そのため、ここでは、その異なる構成について主に説明する。
図11に示すように、弁箱30は、押圧部材200側の軸受箱18(図2では左側)が取付けられる取付面30aを有する。そして、取付面30aが押圧部材200側に隆起した凸形状の第1嵌合部31を中心側に備える以外は、弁箱30は弁箱3の構成と同じである。
次に、バタフライ型蒸気弁の組立装置について説明する。バタフライ型蒸気弁の組立装置は、図11に示すように、弁棒案内冶具130および押圧部材200を備えており、弁棒案内冶具100を弁棒案内冶具130に代えた以外、第1の実施の形態のバタフライ型蒸気弁1の組立装置と同じである。
弁棒案内冶具130は、内部に弁棒6を挿入する。そして、弁棒案内冶具130の弁体5側の端部には、取付部135が設けられる。弁棒案内冶具130の取付部135は、弁体5側に取付面130aを有する。弁棒案内冶具130の取付面130aの弁棒中心軸側には、取付面30aに設けられる第1嵌合部31に対して嵌合および取付け可能な凹形状の第2嵌合部131が設けられる。第1嵌合部31の高さおよび直径、ならびに第2嵌合部131の深さおよび直径は、特には限定されない。
次に、バタフライ型蒸気弁の組立方法について説明する。
弁棒6を弁棒案内冶具130に挿入するまでの工程は、第1の実施の形態のバタフライ型蒸気弁1の組立方法と同じである。
続いて、弁棒6を挿入した弁棒案内冶具130を水平に回転させて持ち上げる。その後、弁棒6を挿入した状態で、図11に示すように、弁棒案内冶具130の取付面130aに設けられる第2嵌合部131と弁箱30の取付面30aに設けられる第1嵌合部31とを嵌合し、貫通穴130dおよびねじ穴30dを介して、ボルト22bで締め付けて、弁棒案内冶具130を弁箱30に取付ける。弁棒案内冶具130を弁箱30に取付ける際、弁棒案内冶具130を調整せずに、弁箱30の貫通穴30cに対して、弁棒案内冶具130内に挿入された弁棒6が芯出しされる。
続いて、第1の実施の形態のバタフライ型蒸気弁1の組立方法と同様に、弁体5を支持し、弁棒6の一端を押圧して弁棒6の他端を弁体5に貫通させ、弁棒案内冶具130を弁箱30から取外す。
続いて、図2に示す駆動装置連結部16側(図11では左側)の軸受箱18、軸受14、スラストカラー17をこの順に組立てる。そして、軸受箱18の取付面18aに設けられる第3嵌合部(図示しない)と弁箱30の取付面30aに設けられる第1嵌合部31とを嵌合し、ボルト22aで締め付けて、軸受箱18を弁箱30に固定し、軸受カバー23を取付ける。なお、ボルト22aとボルト22bは同じであっても異なってもよい。
続いて、第1の実施の形態のバタフライ型蒸気弁1の組立方法と同様に、弁体5を弁棒6に固定し、図2に示す非駆動側(図11では右側)の軸受箱19、軸受15、軸受カバー24を取付ける。
上記したように、第4の実施の形態のバタフライ型蒸気弁の組立装置および組立方法によれば、弁箱30の取付面30aに設けられる第1嵌合部31と弁棒案内冶具130の取付面130aに設けられる第2嵌合部131とを嵌合し、弁棒案内冶具130を弁箱30に取付けることで、すなわち、弁棒案内冶具130を弁箱30に取付けるだけで、弁棒案内冶具130内に挿入された弁棒6が弁箱30の貫通穴30cに対して確実に芯出しされ、弁棒6の弁体5側の端部を弁体5に容易に貫通させることができ、弁棒案内冶具130を弁箱30に取付ける際の弁棒案内冶具130の微調整が不要となる。こうしたことから、組立ての作業時間を短縮することができ、組立ての作業性を向上することができる。
なお、第4の実施の形態のバタフライ型蒸気弁の組立装置および組立方法において、第1嵌合部31は凸形状、第2嵌合部131は凹形状であることを説明したが、第1嵌合部31と第2嵌合部131とが互いに嵌合できれば、第1嵌合部31は凹形状、第2嵌合部131は凸形状でもよいし、第1嵌合部は凹凸形状、第2嵌合部は凸凹形状でもよい。
なお、上記した実施の形態では、弁棒の一端を押圧して弁棒の他端を弁体に貫通させる際に、弁棒を弁棒案内冶具の内周面に摺動させることを説明したが、上記した実施の形態のバタフライ型蒸気弁の組立装置および組立方法は、必ずしもこのような構成に限定されるわけではない。
図12は、第1の実施の形態のバタフライ型蒸気弁1の組立装置の一例を用いてバタフライ型蒸気弁を組立てる際の、図1のA−A断面を示す図である。図12においては、説明の便宜上、部分的に側面を示しており、例えば弁箱3内の弁体5などの側面を示している。図12に示すように、弁棒案内冶具140は、弁棒案内冶具140の内周面140bにコーティング層160を備える。例えば、弁棒案内冶具140の内周面140bにおいて、弁棒6の弁体5側の端部が弁体5に貫通するときに弁棒6が摺動する摺動面に、コーティング層160が設けられる。コーティング層160は、例えばテフロン(登録商標)のような自己潤滑性に優れた固体潤滑剤から構成される。
図12に示すバタフライ型蒸気弁の組立装置および組立方法によれば、弁棒案内冶具140の内周面140bに自己潤滑性に優れたコーティング層160を設けることで、弁棒案内冶具140内を移動する際のコーティング層160に対する弁棒6の摺動抵抗を低減できるため、弁棒6を弁棒案内冶具140の内部に円滑に挿入することができ、弁棒6の弁体5側の端部を弁体5に円滑に貫通させることができる。
以上説明した実施の形態によれば、弁棒を挿入した状態にて弁箱に取付け可能で、かつ、容易に弁棒の芯出しと弁体への弁棒の貫通とが可能となる弁棒案内治具を用い、優れた組立作業性を達成することが可能となる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…バタフライ型蒸気弁、2…蒸気管、3,30…弁箱、3a,30a…取付面、3c,30c…貫通穴、3d,30d…ねじ穴、4…蒸気流路、5…弁体,5a…貫通穴、6…弁棒、6a,6b…小径部、8…テーパピン、9,10…穴部、11…テーパ貫通穴、12…ねじ溝、13…ナット、14,15…軸受、16…駆動装置連結部、17…スラストカラー、18…軸受箱、18a…取付面、19…軸受箱、20,21…突出部、22a,22b,22c…ボルト、23,24…軸受カバー、25…リフター、31…第1嵌合部、50…弁棒挿入冶具、50a…ロッド部、50b…ガイド部、50c…貫通穴、51…ガイド、52…押圧部、100,110,120,130,140…弁棒案内冶具、100a,110a,130a,140a…取付面、100b,110b,130b,140b…内周面、100d,110d,130d,140d…貫通穴、105,115,135,145…取付部、121…冶具上半部、121a,122a…半円筒部、121b,121c,122b,122c…取付部、121d,122d…取付面、121e,122e…内周面、121f,122f…取付部、121g,122g…貫通穴、122…冶具下半部、131…第2嵌合部、160…コーティング層、200,210…押圧部材、501…弁箱、501a…蒸気入口面、501b…蒸気出口面、502…弁体、503…弁棒、504…リフター、505…スリング、506…錘。

Claims (5)

  1. 内部に蒸気流路を有する弁箱と、
    前記蒸気流路と交差するように配置される弁棒と、
    前記弁箱の側面に配置される取付面に取付けられ、前記弁棒の一端部を回動可能に支持する軸受部を包囲する軸受箱と、
    前記弁箱内で前記弁棒に取付けられ、前記弁棒と一体に回動し、前記蒸気流路を流れる蒸気の流量を調整する弁体とを有するバタフライ型蒸気弁の組立装置であって、
    前記組立装置は、
    内部に前記弁棒を挿入する貫通穴を有し、前記軸受箱が取付けられる前記弁箱の取付面に対して取付け可能な円筒状の弁棒案内冶具と、
    前記弁箱に取付けられた前記弁棒案内冶具内の前記弁棒の一端部を押圧して、前記弁棒の他端部を前記弁箱内で支持されている前記弁体に貫通させる押圧部材と
    を有することを特徴とするバタフライ型蒸気弁の組立装置。
  2. 前記弁棒案内冶具は、冶具上半部および冶具下半部の2分割構造で構成されることを特徴とする請求項1記載のバタフライ型蒸気弁の組立装置。
  3. 前記弁箱の取付面は、第1嵌合部を有し、
    前記弁箱の取付面に取付けられる前記弁棒案内冶具の取付面は、前記第1嵌合部に嵌合する第2嵌合部を有することを特徴とする請求項1または2項記載のバタフライ型蒸気弁の組立装置。
  4. 前記弁棒案内冶具は、前記弁棒との摺動面に固体潤滑剤からなるコーティング層を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載のバタフライ型蒸気弁の組立装置。
  5. 内部に蒸気流路を有する弁箱と、
    前記蒸気流路と交差するように配置される弁棒と、
    前記弁箱の側面に配置される取付面に取付けられ、前記弁棒の一端部を回動可能に支持する軸受部を包囲する軸受箱と、
    前記弁箱内で前記弁棒に取付けられ、前記弁棒と一体に回動し、前記蒸気流路を流れる蒸気の流量を調整する弁体とを有するバタフライ型蒸気弁の組立方法であって、
    前記組立方法は、
    円筒状の弁棒案内冶具の内部に前記弁棒を挿入する工程と、
    前記弁箱の内部において、前記弁棒が挿入可能な位置に前記弁体を支持する工程と、
    前記軸受箱が取付けられる前記弁箱の取付面に、前記弁棒案内冶具の取付面を取付ける工程と、
    前記弁棒案内冶具の内部に挿入した前記弁棒の一端部を押圧して、前記弁体に前記弁棒の他端部を貫通させる工程と、
    前記弁箱から前記弁棒案内冶具を取外し、前記弁箱の取付面に前記軸受箱の取付面を取付ける工程と
    を備えることを特徴とするバタフライ型蒸気弁の組立方法。
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