JP2016203998A - 棒金の開封装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 リング状部の厚さにバラツキがあり、フィルムの材質の違いや硬貨の金種の違いによる棒金の大きさが異なっていても、煩雑な調整作業をすることなく、確実にフィルムを開封して硬貨を取り出すことができるようにし、汎用性の向上を図る。【解決手段】 互いに所定間隔離間して設けられ棒金Bの両外端部2側を夫々支承する支承部11を有した一対の支承体10と、昇降動可能に設けられ下降時に支承体10が支承した棒金Bの略中央を下方に押圧して割って一対の分割体Baに分割するとともにこの分割体Baを傾斜させる割刃20と、割刃20を昇降動させる昇降駆動機構21と、各分割体Baを傾斜した状態に保持する保持機構30と、保持機構30によって保持された各分割体Baの外端の硬貨を内側に押圧して各分割体BaのフィルムF内の硬貨を分割端3から押し出す押出し機構40とを備えた。【選択図】 図6

Description

本発明は、同じ種類の硬貨を所定枚数積層した集合体をフィルムで包装した円柱状の棒金の当該フィルムを開封して硬貨を取り出す棒金の開封装置に関する。
一般に、金融機関などでは、取り扱う硬貨の保管や取引等を円滑にするため、同じ種類の硬貨を所定枚数積層した集合体をフィルムで包装した円柱状の棒金を用いている。図14に示すように、棒金Bは、一般には、専用の包装機により、同じ種類の硬貨Cを所定枚数積層した集合体を例えば透明樹脂製のフィルムFで巻くとともに、両端を内側にリング状にカールしたリング状部Faを形成し、硬貨Cの集合体をこのリング状部Faで押えるようにしている。ところで、例えば、金融機関などにおいては、大量の棒金Bを開封して硬貨Cを取り出すこともしばしば行なっており、この場合には、棒金Bを逐一手で開封すると効率が悪いので、従来から、自動で開封する開封装置を用いている。
従来、この開封装置としては、例えば、特開平9−99929号公報(特許文献1)に掲載されたものが知られている。図14に示すように、この開封装置Saは、外周に棒金Bの両外端部を露出させて棒金Bを受け入れる凹部101を等角度関係で複数有した円柱状の回転体100を有し、この回転体100の凹部101に棒金Bを順次供給し、その回転過程で、回転体100の両側であってその回転方向下流に設けた一対のカッタ102により棒金Bの両外端部のリング状部Faを切断して、フィルムFの包装を解いて、フィルム内の硬貨Cを取り出すようにしている。この開封装置Saにおいては、カッタ102がフィルムFのリング状部Faの基端を切断できるように、棒金Bの両外端をガイドして軸方向への移動を規制するガイド板103が設けられているとともに、切断に係る棒金Bを凹部101内に押えておく上カバー104が設けられている。
特開平9−99929号公報
ところで、上記従来の棒金の開封装置Saにおいては、ガイド板103により棒金Bの両外端をガイドして軸方向への移動を規制して、カッタ102がフィルムFのリング状部Faの基端を切断できるようにはしているが、この棒金Bの切断位置をカッタ102の刃に対応させて位置決めする精度が悪く、そのため、リング状部Faを確実に切断できないことがあり、開封精度に劣るという問題があった。その理由は、包装機のバラツキ、フィルムFのリング状部Faのカールの精度のバラツキ、硬貨Cの多少の曲がり等に起因して、棒金Bの全長にバラツキが生じ、リング状部Faの厚さEも異なって一定ではなく、そのため、棒金Bの切断位置がカッタ102の刃に対してずれてしまうからである。
また、金種が異なって硬貨Cの厚さや直径が異なると、棒金Bの全長や外径が異なるが、金種が変わる毎に、その都度、対応する凹部101を有した回転体100に変更したり、カッタ102の位置やガイド板103の位置調整を行なわなければならないので、異なる金種に対する調整作業が煩雑になっているという問題もある。調整ができても、上記のリング状部Faの厚さのバラツキによる問題は払拭できない。
更に、フィルムFにおいても、比較的硬い材質のものや、柔らかい材質のものなど種々の種類の材質があり、例えば、柔らかい材質のものでは、カッタが食い込むものの実質的に切断ができない事態も生じることがあり、そのため、このような棒金Bには対応できないので、汎用性にも劣るという問題があった。
本発明は上記の問題点に鑑みて為されたもので、リング状部の厚さにバラツキがあり、フィルムの材質の違いや硬貨の金種の違いによる棒金の大きさが異なっていても、煩雑な調整作業をすることなく、確実にフィルムを開封して硬貨を取り出すことができるようにし、汎用性の向上を図った棒金の開封装置を提供することを目的とする。
このような目的を達成するための本発明の棒金の開封装置は、同じ種類の硬貨を所定枚数積層した集合体をフィルムで包装した円柱状の棒金の当該フィルムを開封して硬貨を取り出す棒金の開封装置において、
機台と、該機台に互いに所定間隔離間して設けられ棒金の両外端部側を夫々支承する支承部を有した一対の支承体と、上記機台に昇降動可能に設けられ下降時に上記支承体が支承した棒金の略中央を上記支承部を支点にして下方に押圧して割って内側に分割端を有した一対の分割体に分割するとともに該分割体を上記外端部より分割端を下位にして傾斜させる割刃と、該割刃を昇降動させる昇降駆動機構と、該割刃によって傾斜させられた各分割体を傾斜した状態に保持する保持機構と、該保持機構によって保持された各分割体の外端の硬貨を内側に押圧して各分割体のフィルム内の硬貨を上記分割端から押し出す押出し機構とを備えた構成としている。
これにより、棒金の開封を行なうときは、一対の支承体の支承部に棒金の両外端部を夫々支承して支承体間に架け渡すと、昇降駆動機構により、割刃が下降し、棒金の略中央を支承部を支点にして下方に押圧して割って内側に分割端を有した一対の分割体に分割するとともに、分割体を外端部より分割端を下位にして傾斜させる。また、保持機構によって、割刃によって傾斜させられた各分割体が傾斜した状態に保持される。この状態で、押出し機構により、保持機構によって保持された各分割体の外端の硬貨が内側に押圧され、各分割体のフィルム内の硬貨が分割端から押し出されて、フィルムから硬貨が取り出される。この場合、棒金を支承体間に架け渡して割刃によってその略中央を割るので、従来に比較して厳密な調整を行なわなくても比較的ラフにフィルムを破ることができるとともに、押出し機構で各分割体の外端の硬貨を内側に押圧するだけで、傾斜に任せて硬貨を落下させて取り出すことができる。即ち、リング状部の厚さにバラツキがあり、フィルムの材質の違いや硬貨の金種の違いによる棒金の大きさが異なっていても、煩雑な調整作業をすることなく、確実にフィルムを開封して硬貨を取り出すことができ、汎用性の向上を図ることができる。
そして、必要に応じ、上記割刃の下降前に、上記支承体の支承部に支承される棒金の略中央の外周縁に沿ってフィルムに切込みを入れる切込み機構を設けた構成としている。フィルムに切込みを入れるので、割刃による棒金の割を確実に行うことができる。また、割刃で棒金を割るので、従来のカッタのように、切込みを入れる位置を正確な位置にしなくても良く、それだけ、硬貨の取り出しを容易に行うことができる。
また、必要に応じ、上記保持機構を、上記割刃と同期して昇降動し下降時に上記支承部に支承されて傾斜した各分割体の外端部を上記支承体の支承部とともに挟んでクランプするクランプ部材と、該クランプ部材を昇降動させるクランプ部材昇降部とを備えて構成している。支承部と共同してクランプするので、硬貨の金種の違いによる棒金の大きさが異なっていても、容易に対応することができる。
この場合、上記クランプ部材を上記割刃に付帯し、上記クランプ部材昇降部を上記昇降駆動機構で構成したことが有効である。クランプ部材昇降部を、割刃の昇降駆動機構と共用するので、それだけ、装置を簡略化することができる。
また、必要に応じ、上記各支承体の支承部を外側から内側に向けて所定角度傾斜形成し、上記クランプ部材を上記支承部に倣って傾斜形成した構成としている。支承部で支承するときには、支承部が傾斜していても、棒金は剛性があって直状なので、一対の支承体間に架設することができ、割刃で割った後は、各分割体を確実に所定の傾斜角度にクランプすることができ、その後の硬貨の押出しを確実に行わせることができる。
更に、必要に応じ、上記支承部を、横断面略V字状の表面を有し、上端縁で割られる前の棒金を支承するとともに一般面で割られた後の分割体の外側面を支承する樹脂製の弾性マットで構成し、上記クランプ部材を、上記支承部のマットに対応しクランプ時に一般面で割られた後の分割体の外側面を押える樹脂製の弾性マットを備えて構成している。支承部及びクランプ部材を弾性マットで構成したので、弾性マットの弾性により、各分割体をクランプするときの衝撃を吸収することができ、そのため、確実に分割体を保持することができる。
更にまた、必要に応じ、上記クランプ部材の傾斜角度を可変にし、該クランプ部材のクランプ時に該クランプ部材を上記支承部側に付勢する付勢機構を設けた構成としている。付勢機構によって、クランプするときの衝撃を吸収できるので、各分割体をクランプするときの衝撃を吸収することができ、そのため、確実に分割体を保持することができる。
また、必要に応じ、上記昇降駆動機構を、上記割刃が付設され機台に対して昇降可能に支持される支持体と、上記支持体を下降側に付勢する付勢手段と、上記支持体に設けられたカムフォロアと、回転させられて上記カムフォロアを付勢手段の付勢力に抗して上点まで徐々に上昇させ該カムフォロアが上点通過後該カムフォロアを上記付勢手段により急下降させる板カムと、該板カムを回転駆動する板カム回転駆動部とを備えて構成している。機構を簡単にすることができるとともに、割刃を自重と付勢手段による付勢力により急下降させるので、棒金に確実に力を付与して割りを確実に行うことができる。
更に、必要に応じ、上記押出し機構を、一方の分割体の軸方向に進退動可能に機台に設けられ進出時に該一方の分割体の外端の硬貨を内側に押圧する第1押し棒と、他方の分割体の軸方向に進退動可能に機台に設けられ進出時に該他方の分割体の外端の硬貨を内側に押圧する第2押し棒と、上記第1押し棒及び第2押し棒を所定時間ずらして進退動させる進退駆動部とを備えて構成している。第1押し棒及び第2押し棒で硬貨を押して落下させるので、硬貨の取り出しを確実に行うことができる。また、進退駆動部により、第1押し棒及び第2押し棒を所定時間ずらして進退動させるので、同時に押し出す場合には、押し出される硬貨同士がぶつかって落下に支障が生じることがあるが、交互に硬貨が押し出されて落下するようになるので、この点でも、硬貨の取り出しを確実に行うことができる。
この場合、必要に応じ、上記進退駆動部を、途中が機台に回動可能に軸支され一端が上記第1押し棒の基端に係合し他端に第1カムフォロアを有し一方向に回動させられて上記第1押し棒を進出させ他方向に回動させられて該第1押し棒を後退させる第1リンクと、該第1リンクを他方向に回動するよう付勢する第1スプリングと、途中が機台に回動可能に軸支され一端が上記第2押し棒の基端に係合し他端に第2カムフォロアを有し他方向に回動させられて上記第2押し棒を進出させ一方向に回動させられて該第2押し棒を後退させる第2リンクと、該第2リンクを一方向に回動するよう付勢する第2スプリングと、上記他方向に回転させられて先に上記第1カムフォロアに係合して上記第1リンクを上記第1スプリングの付勢力に抗して一方向に回動させ係合解除により該第1リンクを第1スプリングの付勢力により他方向へ回動させ、次に、上記第2カムフォロアに係合して上記第2リンクを第2スプリングの付勢力に抗して他方向に回動させ係合解除により該第2リンクを第2スプリングの付勢力により一方向へ回動させる平カムと、該平カムを回転させる平カム用電動モータとを備えて構成している。第1押し棒及び第2押し棒を所定時間ずらして確実に進退動させることができる。
そしてまた、必要に応じ、上記一対の各支承体を、夫々、外周に棒金の外端部を受け入れ可能で底部に上記支承部が形成される凹部を有した円盤で形成し、該各支承体をその軸心を中心として回転可能且つ上記凹部の回転方向の位相を一致させて上記機台に回転可能に設けられた主軸に所定間隔離間させて設け、該主軸を一方向に回転させ、上記位相の一致した凹部の組を、棒金を受け入れる受入位置,上記割刃の上昇時に上記棒金を上記割刃に対峙させて該割刃の下降による該棒金の割りを行なわせ上記押出し機構による硬貨の押出しを行なわせる割り押出し位置に順に移動位置決めするとともに、該割り押出し位置から次に受入位置に移動する過程で上記押出し機構による硬貨の押出し後に残ったフィルムを上記凹部に係止して搬送して排出させる支承体回転駆動部を設けた構成としている。各支承体は円板状に形成されて回転により、棒金を受入位置,割り押出し位置に順に移動位置決めするとともに、割り押出し位置から次に受入位置に移動する過程で残ったフィルムを排出させるので、コンパクトにして一連の作業を行わせることができる。
この場合、上記各支承体に上記凹部を等角度関係で複数形成し、位相の一致する凹部の組を複数組備えたことが有効である。棒金に対する作業のインターバルを短くすることができ、それだけ処理効率を向上させることができる。
また、必要に応じ、上記各支承体の前側に、棒金を該各支承体に向けて転動可能に支持するとともに上記受入位置に位置させられた上記各支承体の位相の一致した凹部に棒金を導入可能な導入板を設けた構成としている。棒金を連続的に処理することができる。
更に、必要に応じ、上記割刃の下降前に、上記支承体の支承部に支承される棒金の略中央の外周縁に沿ってフィルムに切込みを入れるカッタを有した切込み機構を設け、該切込み機構を、上記導入板の後流側の上記各支承体の間であって上記機台に回転自在に設けられ且つ前後方向に列設され、上記凹部に受入れた棒金を支持しながらその軸線を中心に自転させる複数の支持ローラと、該支持ローラを回転駆動する支持ローラ駆動部と、先端部に上記カッタを有したカッタホルダとを備えて構成し、該カッタホルダの基端部を、上記導入板から上記支持ローラに至る棒金の転動が許容可能になり、該支持ローラ上の該棒金の外周縁にカッタが当接して該棒金の外周縁に切込み形成が可能になり、上記受入位置から割り押出し位置に至る棒金の移動が可能になるように、上記導入板の上方で上記主軸と平行な軸線を中心に揺動自在に上記機台に設けた構成としている。これにより、棒金を支持ローラ上で回転させながらカッタで切込みを入れるので、棒金の外周に切込みを形成することができ、そのため、割刃による割りを確実に行わせることができる。また、カッタホルダを揺動自在にしたので、カッタによる切断後に受入位置から割り押出し位置に至る棒金の移動を確実に行わせることができる。
更にまた、必要に応じ、上記各支承体の後流側の間に、上記各支承体の凹部に係止して搬送され上記押出し機構による硬貨の押出し後に残ったフィルムを受けて後側に排出させるシュータを上記機台に設けた構成としている。フィルムの排出を確実に行わせることができる。
本発明によれば、棒金を支承体間に架け渡して割刃によってその略中央を割るので、従来に比較して厳密な調整を行なわなくても比較的ラフにフィルムを破ることができるとともに、押出し機構で各分割体の外端の硬貨を内側に押圧するだけで、傾斜に任せて硬貨を落下させて取り出すことができる。即ち、リング状部の厚さにバラツキがあり、フィルムの材質の違いや硬貨の金種の違いによる棒金の大きさが異なっていても、煩雑な調整作業をすることなく、確実にフィルムを開封して硬貨を取り出すことができ、汎用性の向上を図ることができる。
本発明の実施の形態に係る棒金の開封装置の外観を棒金とともに示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る棒金の開封装置を棒金の支承状態で示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る棒金の開封装置を棒金の分割状態で示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る棒金の開封装置を示す正面図である。 本発明の実施の形態に係る棒金の開封装置を示す側面図である。 本発明の実施の形態に係る棒金の開封装置の要部を示し、(a)は棒金の支承状態を示す図、(b)は棒金の分割状態を示す図である。 本発明の実施の形態に係る棒金の開封装置において支承体の支承部及び保持機構のクランプ部を示す図6(a)中X線視図である。 本発明の実施の形態に係る棒金の開封装置において支承体に棒金を受け入れるときの状態を示し、(a)は側面図、(b)は昇降駆動機構のカムフォロアと板カムの位置関係を示す図である。 本発明の実施の形態に係る棒金の開封装置において支承体が受入位置から割り押出し位置に至る過程の状態を示し、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は昇降駆動機構のカムフォロアと板カムの位置関係を示す図である。 本発明の実施の形態に係る棒金の開封装置において支承体が割り押出し位置に至って割刃が下降して棒金を分割した状態を示し、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は昇降駆動機構のカムフォロアと板カムの位置関係を示す図である。 本発明の実施の形態に棒金の開封装置において、割刃が割った棒金の分割体から硬貨を取り出すときの状態を示し、(a)は第1押し棒を進出させる初期の状態の正面図、(b)は第1押し棒の進出端での状態を示す図である。 本発明の実施の形態に棒金の開封装置において、割刃が割った棒金の分割体から硬貨を取り出すときの状態を示し、(a)は第2押し棒を進出させる初期の状態の正面図、(b)は第2押し棒の進出端での状態を示す図である。 本発明の実施の形態に係る開封装置において、分割体から硬貨を取り出し後に残ったフィルムを排出するときの状態を示し、(a)は側面図、(b)は背面図である。 従来の棒金の開封装置の一例を示す要部図であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施の形態に係る棒金の開封装置について詳細に説明する。
図1乃至図13に示す実施の形態に係る棒金の開封装置Sにおいて、これが取り扱う棒金Bは、図1に示すように、専用の包装機により、同じ種類の硬貨Cを所定枚数積層した集合体を例えば透明樹脂製のフィルムFで巻くとともに、両端部を内側にリング状にカールしたリング状部Faを形成し、集合体の両端をこのリング状部Faで押えるようにして、円柱状に形成されている。日本円の場合、1円,5円,10円,50円,100円,500円の各硬貨Cがあり、夫々、50枚ずつ包装されて棒金Bとなり、その長さは、例えば、75mm〜90mmの範囲になっている。尚、図4及び図5においては、棒金B,硬貨C,フィルムFは、日本円において、大きさの最大の500円硬貨と、最小の1円硬貨とを併せて描いている。
図1乃至図13に示すように、実施の形態に係る棒金の開封装置Sは、機台1と、機台1に互いに所定間隔離間して設けられ棒金Bの両外端部2側を夫々支承する支承部11を有した一対の支承体10と、機台1に昇降動可能に設けられ下降時に支承体10が支承した棒金Bの略中央を支承部11を支点にして下方に押圧して割って内側に分割端3を有した一対の分割体Baに分割するとともにこの分割体Baを外端部2より分割端3を下位にして傾斜させる割刃20と、割刃20を昇降動させる昇降駆動機構21と、割刃20によって傾斜させられた各分割体Baを傾斜した状態に保持する保持機構30と、保持機構30によって保持された各分割体Baの外端の硬貨Cを内側に押圧して各分割体BaのフィルムF内の硬貨Cを分割端3から押し出す押出し機構40とを備えている。
詳しくは、一対の各支承体10は、夫々、外周に棒金Bの外端部2を受け入れ可能で底部に支承部11が形成される凹部12を有した円盤で形成されており、各支承体10は、その軸心を中心として回転可能且つ凹部12の回転方向の位相を一致させて機台1に回転可能に設けられた主軸13に所定間隔離間させて設けられている。各支承体10には、凹部12が等角度関係で複数形成され、実施の形態では、90度間隔で4つ形成され、位相の一致する凹部12の組が複数組、実施の形態では、4組備えられている。
また、主軸13を一方向に回転させる支承体回転駆動部15が設けられている。この支承体回転駆動部15は、電動モータ16と、電動モータ16の回転を主軸13に伝達するタイミングベルト伝動機構17とを備え、主軸13を90°ずつ間欠的に回転させ、位相の一致した凹部12の組を、棒金Bを受け入れる機台1の前側の受入位置R1,割刃20の上昇時に棒金Bを割刃20に対峙させて割刃20の下降による棒金Bの割りを行なわせ、押出し機構40による硬貨Cの押出しを行なわせる割り押出し位置R2に順に移動位置決めするとともに、割り押出し位置R2から次に受入位置R1に移動する過程で押出し機構40による硬貨Cの押出し後に残ったフィルムFを凹部12に係止して搬送して機台1の後側に排出させる。
各支承体10の支承部11は、図6及び図7に示すように、外側から内側に向けて所定角度(実施の形態では水平面に対して45°)傾斜形成され、横断面略V字状の表面を有し、上端縁11aで割られる前の棒金Bを支承するとともに一般面11bで割られた後の分割体Baの外側面を支承する樹脂製の弾性マットで構成されている。
割刃20は、金属製の矩形板で形成され下縁が機台1の前後方向に沿う横断面鋭角な刃先を構成している。この割刃20の昇降駆動機構21は、割刃20が付設され機台1に対して昇降可能に支持され両側に機台1の幅方向に延びるウイング22を有した支持体23と、機台1に設けられ支持体23を昇降動可能にガイドするガイドレール24(図5)と、支持体23を下降側に付勢する付勢手段とを備えている。付勢手段は、支持体23の各ウイング22と機台1の底部側との間に引っ張り状態で架設されたコイルスプリング25で構成されており、このコイルスプリング25の付勢力により、割刃20を下降させて棒金Bを割る。また、昇降駆動機構21は、支持体23の両ウイング22に夫々設けられた一対のカムフォロア26と、各カムフォロア26に対応して設けられ、回転させられてカムフォロア26を付勢手段としてのコイルスプリング25の付勢力に抗して上点まで徐々に上昇させ(図9)、カムフォロア26が上点通過後、このカムフォロア26を付勢手段としてのコイルスプリング25により急下降させる(図10)略十字状の一対の板カム27と、この板カム27を回転駆動する板カム回転駆動部28とを備えて構成されている。板カム27は支承体10の外側であって上記の主軸13に取付けられており、板カム回転駆動部28は、上記の支承体回転駆動部15で構成されている。支承体回転駆動部15の、電動モータ16と、電動モータ16の回転を主軸13に伝達するタイミングベルト伝動機構17とを共用するので、それだけ、機構をコンパクトにすることができる。
保持機構30は、割刃20と同期して昇降動し下降時に支承部11に支承されて傾斜した各分割体Baの外端部2を支承体10の支承部11とともに挟んでクランプするクランプ部材31と、クランプ部材31を昇降動させるクランプ部材昇降部32とを備えて構成されている。また、クランプ部材31は、割刃20の両側に夫々付帯されており、クランプ部材昇降部32は昇降駆動機構21で構成されている。クランプ部材昇降部32は、割刃20の昇降駆動機構21と共用されるので、それだけ、装置を簡略化することができる。また、クランプ部材31は、図6及び図7に示すように、支承部11に倣って傾斜形成されており、支承部11のマットに対応して横断面略V字状の表面を有し、クランプ時に一般面で割られた後の分割体Baの外側面を押える樹脂製の弾性マットを備えて構成されている。更に、クランプ部材31は、その傾斜角度が可変になっており、このクランプ部材31のクランプ時にクランプ部材31を支承部11側に付勢する付勢機構33が設けられている。付勢機構33は、図6に示すように、クランプ部材31から上に延びたアーム34と、このアーム34と割刃20の側部との間に介装され、クランプにより縮小可能なコイルスプリング35とを備えて構成されている。
押出し機構40は、一方の分割体Baの軸方向に進退動可能に第1ガイド部材41を介して機台1に設けられ進出時に一方の分割体Baの外端の硬貨Cを内側に押圧する第1押し棒42と、他方の分割体Baの軸方向に進退動可能に第2ガイド部材43を介して機台1に設けられ進出時に他方の分割体Baの外端の硬貨Cを内側に押圧する第2押し棒44と、第1押し棒42及び第2押し棒44を所定時間ずらして進退動させる進退駆動部50とを備えて構成されている。
進退駆動部50は、途中が機台1に回動可能に軸支され一端が第1押し棒42の基端に係合し且つ他端に第1カムフォロア51を有し、一方向に回動させられて第1押し棒42を進出させ他方向に回動させられて第1押し棒42を後退させる第1リンク52と、第1リンク52を他方向に回動するよう付勢する第1スプリング53と、途中が機台1に回動可能に軸支され一端が第2押し棒44の基端に係合し他端に第2カムフォロア54を有し、他方向に回動させられて第2押し棒44を進出させ一方向に回動させられて第2押し棒44を後退させる第2リンク55と、第2リンク55を一方向に回動するよう付勢する第2スプリング56と、他方向に回転させられて先に第1カムフォロア51に係合して第1リンク52を第1スプリング53の付勢力に抗して一方向に回動させ、係合解除により第1リンク52を第1スプリング53の付勢力により他方向へ回動させ、次に、第2カムフォロア54に係合して第2リンク55を第2スプリング56の付勢力に抗して他方向に回動させ、係合解除により第2リンク55を第2スプリング56の付勢力により一方向へ回動させる平カム57と、平カム57を回転させる平カム用電動モータ58とを備えて構成されている。
また、本装置Sにおいては、各支承体10の前側に、棒金Bを各支承体10に向けて転動可能に支持するとともに、受入位置R1に位置させられた各支承体10の位相の一致した凹部12に棒金Bを導入可能な導入板60が設けられている。導入板60の両側には、棒金Bの両端をガイドする立設壁61が設けられ、棒金Bの両外端の軸方向への動きを規制して、各支承体10の支承部11への導入時に、棒金Bの両外端部2が両支承部11に対して軸方向に偏らないように両支承部11に支承できるようにしている。また、導入板60は、長手方向中央に沿って、一方板62及び他方板63に2分割され、互いに、幅方向に近接離間可能に機台1に設けられ、図示外のレバー操作によって近接離間させることにより立設壁61の間隔を調節して、長さの異なる棒金Bをガイドできるようにしている。
更に、本装置においては、割刃20の下降前に、支承体10の支承部11に支承される棒金Bの略中央の外周縁に沿ってフィルムFに切込みを入れるカッタ71を有した切込み機構70が設けられている。この切込み機構70は、導入板60の後流側の各支承体10の間であって機台1に回転自在に設けられ且つ前後方向に列設され、凹部12に受入れた棒金Bを支持しながらその軸線を中心に自転させる複数の支持ローラ72と、支持ローラ72を回転駆動する支持ローラ駆動部73と、先端部にカッタ71を有したカッタホルダ74とを備えて構成されている。そして、カッタホルダ74の基端部は、カッタ71を支承体10側に向けて、導入板60から支持ローラ72に至る棒金Bの転動が許容可能になり、支持ローラ72上の棒金Bの外周縁にカッタ71が当接して棒金Bの外周縁に切込み形成が可能になり、受入位置R1から割り押出し位置R2に至る棒金Bの移動が可能になるように、導入板60の上方で主軸13と平行な軸線を有し機台1に回動自在に架設された回動軸75に固定され、この回動軸75により揺動自在になっている。回動軸75は、カッタ71の棒金Bへの当接方向へ、コイルスプリング76により付勢されている。また、支持ローラ駆動部73は、電動モータ77と、タイミングベルト伝動機構78とからなる。尚、カッタ71は、先端先細りの固定刃で構成し、あるいは、回転自在な回転刃で構成しても良く、適宜変更して差支えない。
更にまた、各支承体10の後流側の間には、各支承体10の凹部12に係止して搬送され押出し機構40による硬貨Cの押出し後に残ったフィルムFを受けて後側に排出させるシュータ80が機台1に設けられている。機台1の後側には、排出されるフィルムFを貯留する袋などの貯留部を設けることが望ましい。
また、機台1の下側には、棒金Bの分割体Baから押し出された硬貨Cが各支承体10の間を通って下に落下する空間81が設けられている。機台1の下側には、例えば、硬貨計数器等が設けられ、硬貨Cはこれらの受部に受けられる。
従って、この棒金の開封装置Sを用いて、棒金Bの開封を行なうときは、以下のようになる。同じ金種の複数の棒金Bの開封を行なう場合で説明すると、先ず、導入板60の一方板62及び他方板63を、互いに、幅方向に近接離間させて、導入板60の両側にある立設壁61で、棒金Bの両外端の軸方向への動きを規制してガイドできるように調整し、この導入板60に、適宜数の棒金Bを載せる。これにより、図8に示すように、棒金Bは導入板60を転動し、先頭の棒金Bが、切込み機構70の揺動自在なカッタホルダ74を持ち上げながら進行して、受入位置R1に位置させられた各支承体10の位相の一致した凹部12に導入されるとともに、切込み機構70の支持ローラ72上に支持されて自転させられる。切込み機構70においては、カッタホルダ74の先端に設けたカッタ71が棒金Bの略中央の外周に当接しているので、カッタホルダ74の自重及びコイルスプリング76の付勢力によりカッタ71が棒金BのフィルムFに食い込み、棒金Bの自転により、棒金Bの略中央の外周縁に沿ってフィルムFに切込みが入れられる。この場合、棒金Bを支持ローラ72上で回転させながらカッタ71で切込みを入れるので、棒金Bの外周に切込みを形成することができる。
次に、図9に示すように、支承体回転駆動部15により、主軸13が90°回転させられ、各支承体10は、棒金Bの受入位置R1から棒金Bを支承部11に支承しながら割り押出し位置R2に移動させられる。この場合、カッタホルダ74を揺動自在にしたので、カッタ71による切断後に受入位置R1から割り押出し位置R2に至る棒金Bはカッタホルダ74を押し上げて移動することができる。また、この場合、図6に示すように、各支承体10の支承部11は外側から内側に向けて所定角度傾斜形成されているが、棒金Bは剛性があって直状なので、支承体10間に架設される。即ち、横断面略V字状の表面を有した支承部11の上端縁11aで棒金Bが支承されて、支承体10間に架設される。また、昇降駆動機構21(クランプ部材昇降部32)において、主軸13の回転により、板カム27が支承体10と同期して回転させられ、割刃20の支持体23のカムフォロア26を付勢手段としてのコイルスプリング25の付勢力に抗して上点まで徐々に上昇させる。また、保持機構30のクランプ部材31も割刃20とともに上昇させられる。これにより、割刃20が棒金Bの略中央の上方に位置させられるとともに、クランプ部材31が、棒金Bの両外端部2の上方に位置させられる。
それから、図6及び図10に示すように、カムフォロア26が板カム27の上点を通過すると、付勢手段としてのコイルスプリング25によってカムフォロア26が急下降し、支持体23を介して割刃20を下降させ、棒金Bの略中央を支承部11を支点にして下方に押圧して割り、内側に分割端3を有した一対の分割体Baに分割するとともにこの分割体Baを外端部2より分割端3を下位にして傾斜させる。この場合、カッタ71によりフィルムFに予め切込みが入れられているので、割刃20による棒金Bの割を確実に行うことができる。また、割刃20で棒金Bを割るので、従来のように、切込みを入れる位置を正確な位置にしなくても良くなる。更に、割刃20を自重と付勢手段としてのコイルスプリング25による付勢力により急下降させるので、棒金Bに確実に力を付与して割りを確実に行うことができる。
また、割刃20の下降と同時に、クランプ部材31も下降するので、このクランプ部材31が、支承部11に支承されて傾斜した各分割体Baの外端部2を支承体10の支承部11とともにクランプする。即ち、樹脂製マットで形成された支承部11の一般面と、同じく樹脂製マットで形成されたクランプ部材31の一般面とで、割られた後の分割体Baの外側面が押えられる。この場合、クランプ部材31は、支承部11と共同してクランプするので、傾斜した状態でのクランプを容易に行うことができる。更に、各支承体10の支承部11は外側から内側に向けて所定角度傾斜形成され、クランプ部材31も支承部11に倣って傾斜形成されているので、割刃20で割った後は、各分割体Baを確実に所定の傾斜角度にクランプすることができ、その後の硬貨Cの押出しを確実に行わせることができる。更にまた、支承部11及びクランプ部材31は、樹脂製の弾性マットで構成されているので、弾性マットの弾性により、各分割体Baをクランプするときの衝撃を吸収することができ、そのため、確実に分割体Baを保持することができる。また、クランプ部材31は、そのクランプ時に付勢機構33によって支承部11側に付勢されるので、この付勢機構33によってクランプするときの衝撃を吸収できる。これによっても各分割体Baをクランプするときの衝撃を吸収することができ、そのため、確実に分割体Baを保持することができる。
この状態で、図11及び図12に示すように、押出し機構40が作動させられ、保持機構30のクランプ部材31で保持された各分割体Baの外端の硬貨Cが内側に押圧され、各分割体BaのフィルムF内の硬貨Cが分割端3から押し出されて落下し、フィルムFから硬貨Cが取り出される。即ち、押出し機構40においては、図11に示すように、先ず、平カム57が他方向に回転させられて第1カムフォロア51に係合し、第1リンク52を第1スプリング53の付勢力に抗して一方向に回動させる。これにより、第1押し棒42が、一方の分割体Baの軸方向に進出し、一方の分割体Baの外端の硬貨Cを内側に押圧し、一方の分割体BaのフィルムF内の硬貨Cをその分割端3から押し出して落下させる。その後、平カム57の係合解除により、第1リンク52を第1スプリング53の付勢力により他方向へ回動させ元位置に復帰させる。次に、図12に示すように、平カム57が他方向に回転させられて、第2カムフォロア54に係合して第2リンク55を第2スプリング56の付勢力に抗して他方向に回動させる。これにより、第2押し棒44が、他方の分割体Baの軸方向に進出し、他方の分割体Baの外端の硬貨Cを内側に押圧し、他方の分割体BaのフィルムF内の硬貨Cをその分割端3から押し出して落下させる。
この場合、第1押し棒42及び第2押し棒44で硬貨Cを押して落下させるので、硬貨Cの取り出しを確実に行うことができる。また、進退駆動部50により、第1押し棒42及び第2押し棒44を所定時間ずらして進退動させるので、同時に押し出す場合には、押し出される硬貨C同士がぶつかって落下に支障が生じることがあるが、交互に硬貨Cが押し出されて落下するようになるので、この点でも、硬貨Cの取り出しを確実に行うことができる。
そして、図13に示すように、支承体回転駆動部15により、主軸13が90°回転させられる。これにより、押出し機構40による硬貨Cの押出し後に残ったフィルムFが凹部12に係止されて搬送され、後方に排出される。この場合、残ったフィルムFはシュータ80に受けられるので、フィルムFの排出を確実に行わせることができる。
このように、各支承体10は円板状に形成され、支承体回転駆動部15による90°ずつの回転により、棒金Bを受入位置R1,割り押出し位置R2に順に移動位置決めさせるとともに、割り押出し位置R2から次に受入位置R1に移動する過程で残ったフィルムFを排出させるので、コンパクトにして一連の作業を行わせることができる。また、各支承体10に凹部12を等角度関係で複数形成し、位相の一致する凹部12の組を複数組備えているので、上記の先頭の棒金Bが割り押出し位置R2にあって割刃20で割られる際には(図10)、1つ後位に位置する次の位相の一致した凹部12の組が棒金Bを受け入れる受入位置R1にあって、次の棒金Bを受け入れており、また、この先頭の棒金Bの硬貨Cの取出しが終わって、フィルムFを排出する際には(図13)、1つ後位に位置する次の位相の一致した凹部12の組が割り押出し位置R2に位置して所定の処理を受け、2つ後位に位置する次の次にある位相の一致した凹部12の組が棒金Bを受け入れる受入位置R1にあって、次の棒金Bを受け入れる。このように、導入板60に複数の棒金Bを載せて供給でき、各支承体10は円板状に形成され、支承体回転駆動部15による90°ずつの回転により、順次、棒金Bの受入,棒金Bの割り、硬貨Cの押出し、フィルムFの排出が行なわれていくので、棒金Bに対する作業のインターバルを短くして、棒金Bを連続的に処理することができ、それだけ処理効率を向上させることができる。
そして、この棒金Bの開封においては、棒金Bを支承体10間に架け渡して割刃20によってその略中央を割るので、従来に比較して厳密な調整を行なわなくても比較的ラフにフィルムFを破ることができるとともに、押出し機構40で各分割体Baの外端の硬貨Cを内側に押圧するだけで、傾斜に任せて硬貨Cを落下させて取り出すことができる。そのため、リング状部Faの厚さにバラツキがあり、フィルムFの材質の違いや硬貨Cの金種の違いによる棒金Bの大きさが異なっていても、煩雑な調整作業をすることなく、確実にフィルムFを開封して硬貨Cを取り出すことができ、汎用性の向上を図ることができる。
尚、上記実施の形態において、支承体10を円板状に形成したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、水平移動するコンベア状に形成しても良く適宜変更して差支えない。また、本発明の実施の形態においては、本発明の新規な教示及び効果から実質的に離れることなく、多くの変更を加えることが容易であり、これらの多くの変更は本発明の範囲に含まれることは勿論である。
S 開封装置
B 棒金
Ba 分割体
C 硬貨
F フィルム
Fa リング状部
1 機台
2 外端部
3 分割端
10 支承体
11 支承部
11a 上端縁
11b 一般面
12 凹部
13 主軸
15 支承体回転駆動部
R1 受入位置
R2 割り押出し位置
20 割刃
21 昇降駆動機構
23 支持体
24 ガイドレール
25 コイルスプリング(付勢手段)
26 カムフォロア
27 板カム
28 板カム回転駆動部
30 保持機構
31 クランプ部材
32 クランプ部材昇降部
33 付勢機構
40 押出し機構
42 第1押し棒
44 第2押し棒
50 進退駆動部
51 第1カムフォロア
54 第2カムフォロア
57 平カム
60 導入板
70 切込み機構
71 カッタ
72 支持ローラ
73 支持ローラ駆動部
80 シュータ
81 空間

Claims (15)

  1. 同じ種類の硬貨を所定枚数積層した集合体をフィルムで包装した円柱状の棒金の当該フィルムを開封して硬貨を取り出す棒金の開封装置において、
    機台と、該機台に互いに所定間隔離間して設けられ棒金の両外端部側を夫々支承する支承部を有した一対の支承体と、上記機台に昇降動可能に設けられ下降時に上記支承体が支承した棒金の略中央を上記支承部を支点にして下方に押圧して割って内側に分割端を有した一対の分割体に分割するとともに該分割体を上記外端部より分割端を下位にして傾斜させる割刃と、該割刃を昇降動させる昇降駆動機構と、該割刃によって傾斜させられた各分割体を傾斜した状態に保持する保持機構と、該保持機構によって保持された各分割体の外端の硬貨を内側に押圧して各分割体のフィルム内の硬貨を上記分割端から押し出す押出し機構とを備えたことを特徴とする棒金の開封装置。
  2. 上記割刃の下降前に、上記支承体の支承部に支承される棒金の略中央の外周縁に沿ってフィルムに切込みを入れる切込み機構を設けたことを特徴とする請求項1記載の棒金の開封装置。
  3. 上記保持機構を、上記割刃と同期して昇降動し下降時に上記支承部に支承されて傾斜した各分割体の外端部を上記支承体の支承部とともに挟んでクランプするクランプ部材と、該クランプ部材を昇降動させるクランプ部材昇降部とを備えて構成したことを特徴とする請求項1または2記載の棒金の開封装置。
  4. 上記クランプ部材を上記割刃に付帯し、上記クランプ部材昇降部を上記昇降駆動機構で構成したことを特徴とする請求項3記載の棒金の開封装置。
  5. 上記各支承体の支承部を外側から内側に向けて所定角度傾斜形成し、上記クランプ部材を上記支承部に倣って傾斜形成したことを特徴とする請求項3または4記載の棒金の開封装置。
  6. 上記支承部を、横断面略V字状の表面を有し、上端縁で割られる前の棒金を支承するとともに一般面で割られた後の分割体の外側面を支承する樹脂製の弾性マットで構成し、上記クランプ部材を、上記支承部のマットに対応しクランプ時に一般面で割られた後の分割体の外側面を押える樹脂製の弾性マットを備えて構成したことを特徴とする請求項5記載の棒金の開封装置。
  7. 上記クランプ部材の傾斜角度を可変にし、該クランプ部材のクランプ時に該クランプ部材を上記支承部側に付勢する付勢機構を設けたことを特徴とする請求項5または6記載の棒金の開封装置。
  8. 上記昇降駆動機構を、上記割刃が付設され機台に対して昇降可能に支持される支持体と、上記支持体を下降側に付勢する付勢手段と、上記支持体に設けられたカムフォロアと、回転させられて上記カムフォロアを付勢手段の付勢力に抗して上点まで徐々に上昇させ該カムフォロアが上点通過後該カムフォロアを上記付勢手段により急下降させる板カムと、該板カムを回転駆動する板カム回転駆動部とを備えて構成したことを特徴とする請求項1乃至7何れかに記載の棒金の開封装置。
  9. 上記押出し機構を、一方の分割体の軸方向に進退動可能に機台に設けられ進出時に該一方の分割体の外端の硬貨を内側に押圧する第1押し棒と、他方の分割体の軸方向に進退動可能に機台に設けられ進出時に該他方の分割体の外端の硬貨を内側に押圧する第2押し棒と、上記第1押し棒及び第2押し棒を所定時間ずらして進退動させる進退駆動部とを備えて構成したことを特徴とする請求項1乃至8何れかに記載の棒金の開封装置。
  10. 上記進退駆動部を、途中が機台に回動可能に軸支され一端が上記第1押し棒の基端に係合し他端に第1カムフォロアを有し一方向に回動させられて上記第1押し棒を進出させ他方向に回動させられて該第1押し棒を後退させる第1リンクと、該第1リンクを他方向に回動するよう付勢する第1スプリングと、途中が機台に回動可能に軸支され一端が上記第2押し棒の基端に係合し他端に第2カムフォロアを有し他方向に回動させられて上記第2押し棒を進出させ一方向に回動させられて該第2押し棒を後退させる第2リンクと、該第2リンクを一方向に回動するよう付勢する第2スプリングと、上記他方向に回転させられて先に上記第1カムフォロアに係合して上記第1リンクを上記第1スプリングの付勢力に抗して一方向に回動させ係合解除により該第1リンクを第1スプリングの付勢力により他方向へ回動させ、次に、上記第2カムフォロアに係合して上記第2リンクを第2スプリングの付勢力に抗して他方向に回動させ係合解除により該第2リンクを第2スプリングの付勢力により一方向へ回動させる平カムと、該平カムを回転させる平カム用電動モータとを備えて構成したことを特徴とする請求項9記載の棒金の開封装置。
  11. 上記一対の各支承体を、夫々、外周に棒金の外端部を受け入れ可能で底部に上記支承部が形成される凹部を有した円盤で形成し、該各支承体をその軸心を中心として回転可能且つ上記凹部の回転方向の位相を一致させて上記機台に回転可能に設けられた主軸に所定間隔離間させて設け、該主軸を一方向に回転させ、上記位相の一致した凹部の組を、棒金を受け入れる受入位置,上記割刃の上昇時に上記棒金を上記割刃に対峙させて該割刃の下降による該棒金の割りを行なわせ上記押出し機構による硬貨の押出しを行なわせる割り押出し位置に順に移動位置決めするとともに、該割り押出し位置から次に受入位置に移動する過程で上記押出し機構による硬貨の押出し後に残ったフィルムを上記凹部に係止して搬送して排出させる支承体回転駆動部を設けたことを特徴とする請求項1乃至10何れかに記載の棒金の開封装置。
  12. 上記各支承体に上記凹部を等角度関係で複数形成し、位相の一致する凹部の組を複数組備えたことを特徴とする請求項11記載の棒金の開封装置。
  13. 上記各支承体の前側に、棒金を該各支承体に向けて転動可能に支持するとともに上記受入位置に位置させられた上記各支承体の位相の一致した凹部に棒金を導入可能な導入板を設けたことを特徴とする請求項11または12記載の棒金の開封装置。
  14. 上記割刃の下降前に、上記支承体の支承部に支承される棒金の略中央の外周縁に沿ってフィルムに切込みを入れるカッタを有した切込み機構を設け、該切込み機構を、上記導入板の後流側の上記各支承体の間であって上記機台に回転自在に設けられ且つ前後方向に列設され、上記凹部に受入れた棒金を支持しながらその軸線を中心に自転させる複数の支持ローラと、該支持ローラを回転駆動する支持ローラ駆動部と、先端部に上記カッタを有したカッタホルダとを備えて構成し、該カッタホルダの基端部を、上記導入板から上記支持ローラに至る棒金の転動が許容可能になり、該支持ローラ上の棒金の外周縁にカッタが当接して該棒金の外周縁に切込み形成が可能になり、上記受入位置から割り押出し位置に至る棒金の移動が可能になるように、上記導入板の上方で上記主軸と平行な軸線を中心に揺動自在に上記機台に設けたことを特徴とする請求項13記載の棒金の開封装置。
  15. 上記各支承体の後流側の間に、上記各支承体の凹部に係止して搬送され上記押出し機構による硬貨の押出し後に残ったフィルムを受けて後側に排出させるシュータを上記機台に設けたことを特徴とする請求項11乃至14何れかに記載の棒金の開封装置。
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