JP2016200535A - 放射線遮蔽方法、および、これに用いる中空金属球とバッグ構造体 - Google Patents

放射線遮蔽方法、および、これに用いる中空金属球とバッグ構造体 Download PDF

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【課題】放射線を遮蔽するための放射線遮蔽体の回収を容易にし、かつ、構造物において穴が生じている箇所においても放射線を遮蔽できる手段を提供する。【解決手段】内部に放射性物質が存在する構造物30において放射性物質からの放射線を遮蔽する放射線遮蔽方法であって、(A)水が充填された内部空間を有する多数の中空金属球10と、内部に水が充填された又は水が充填されるバッグ9を備えるバッグ構造体との一方または両方を放射線遮蔽体として用意し、(B)用意した放射線遮蔽体を構造物30の内部に投入する。【選択図】図8

Description

本発明は、内部に放射性物質が存在する構造物において放射性物質からの放射線を遮蔽する放射線遮蔽方法に関する。また、本発明は、放射線遮蔽方法に用いる中空金属球とバッグ構造体に関する。
破損した原子力発電設備から燃料デブリ(核燃料物質)を回収しなければならない。下記の特許文献1では、次のように、原子力発電設備の原子炉圧力容器内の燃料デブリを回収している。切削装置を有するボーリング装置を、原子炉圧力容器内の炉心の上方に配置する。切削装置の回転軸の下端部に取り付けた刃により、燃料デブリを切削する。切削された燃料デブリは、回転軸を囲む外筒内に設けた回転スクリューにより外筒内で上方へ移送される。
このように破損した原子力発電設備において燃料デブリ(核燃料物質)を回収する時に、燃料デブリからの放射線を遮蔽することが望まれる。放射線を遮蔽しない場合には、燃料デブリを回収する作業機器(例えばロボット)が高い放射線を浴びることにより、作業機器の寿命が大幅に減ってしまうためである。
そのため、破損した原子力発電設備から燃料デブリを回収する前に、放射線遮蔽体を設置する。例えば、放射線遮蔽体として多数の鉄球を原子力発電設備内の所定箇所に投入したり、放射線遮蔽体としてコンクリートを原子力発電設備内の所定箇所に流し込むことが考えられる。このような放射線遮蔽体を原子力発電設備内に設置した後に、作業機器が強い放射線を出している放射性物質(特に燃料デブリ)に近づいた時に、原子力発電設備内の放射性物質から作業機器が受ける放射線量の低減を期待できる。
これにより、作業機器の寿命の低下を抑えることができる。例えば、放射線量が1000シーベルト/時間の領域で作業する作業機器は、このような領域に1か月だけ継続して配置されると、放射線により故障してしまう可能性がある。
これに対し、放射線遮蔽体を設置することにより、放射線量を100シーベルト/時間まで低減させれば、このような領域に1万時間(約1年)継続して配置されていた場合に、放射線により機器が故障することになり、寿命が大幅に増加する。
特開2013−19875公報
しかし、原子力発電設備内に多数の鉄球を投入した場合には、鉄球の重みによる荷重が原子力発電設備の耐震性に影響する可能性がある。
原子力発電設備内にコンクリートを流し込む場合には、コンクリートの回収時に、固まったコンクリートを切削する必要がある。そのため、コンクリートの回収作業が大掛かりになるとともに、切削されたコンクリートも廃棄物となってしまう。
また、原子力発電設備において穴が生じている箇所においては、放射線遮蔽用の水を張ることができない。穴から水が漏れるからである。
そこで、本発明の目的は、内部に放射性物質が存在する構造物において放射性物質からの放射線を遮蔽する場合に、構造物に与える荷重を低減しつつ、放射線を遮蔽するための放射線遮蔽体の回収を容易にし、構造物において穴が生じている箇所においても放射線を遮蔽できる手段を提供することにある。
上述の目的を達成するため、本発明によると、内部に放射性物質が存在する構造物において放射性物質からの放射線を遮蔽する放射線遮蔽方法であって、
(A)水が充填された内部空間を有する中空金属球と、内部に水が充填された又は水が充填されるバッグを備えるバッグ構造体との一方または両方を放射線遮蔽体として用意し、
(B)用意した前記放射線遮蔽体を前記構造物の内部に投入する、ことを特徴とする放射線遮蔽方法が提供される。
一例では、前記(A)において、前記中空金属球と、前記バッグ構造体とを用意し、
前記(B)において、前記中空金属球を前記構造物の内部に投入し、その後、投入した前記中空金属球上に前記バッグを投入して配置し、前記中空金属球と内部に水が充填された前記バッグとで前記放射線を遮蔽する。
別の例では、前記(A)では、前記バッグ構造体を用意し、該バッグ構造体は、前記バッグに一端部が取り付けられたチューブを備え、
前記(B)では、前記バッグを、構造物の内部に投入して、構造物の内部における隙間に配置し、その後、前記チューブを通して前記バッグの内部に水を充填する。
上述の目的を達成するため、本発明によると、放射線が生じている箇所に投入して該放射線を遮蔽する中空金属球であって、
水が充填される内部空間と、水を充填するための注入孔とが形成されており、
前記注入孔は、内部空間を形成する内面から中空金属球の外面まで延びており、
前記注入孔に取り外し可能に取り付けられる栓部材を有する中空金属球が提供される。
上述の目的を達成するため、本発明によると、放射線が生じている箇所に投入して該放射線を遮蔽するバッグ構造体であって、
水が充填される内部空間を有し変形可能なバッグを備えるバッグ構造体が提供される。
一例では、前記バッグに一端部が取り付けられたチューブを備え、
前記チューブの内部と前記バッグの前記内部空間とは連通しており、前記チューブを通して前記内部空間に水が供給される。
好ましくは、バッグを覆い変形可能なシート状部材を備え、
前記シート状部材は、放射線を遮蔽する金属を含有している。
上述した本発明の放射線遮蔽方法によると、水が充填された内部空間を有する中空金属球を構造物の内部に投入する場合には、以下の効果(1)〜(3)が得られる。
(1)中空金属球は、内部が空間であるので、中実な金属球と比べて軽い。中空金属球の金属は、放射線遮蔽能力を有し、中空金属球の内部の水も、放射線遮蔽能力を有する。したがって、軽量な放射線遮蔽体を実現できる。
(2)中空金属球を放射線遮蔽体として構造物に投入した後、これらの中空金属球を回収する時に、放射線遮蔽体としてのコンクリートのように切削して解体する必要がない。したがって、放射線遮蔽体としての中空金属球を容易に回収できる。
(3)水漏れ箇所でも放射線を遮蔽できる。構造物に水が通過できる隙間や穴が生じていても、このような隙間や穴を中空金属球は通過できない。したがって、構造物の隙間や穴の箇所に中空金属球を配置することにより、構造物の隙間や穴の箇所に存在する放射性物質からの放射線を遮蔽できる。
水が充填された内部空間を有するバッグを構造物の内部に投入する場合には、以下の効果(4)〜(6)が得られる。
(4)バッグは、内部が水であるので、中実な金属球と比べて軽い。バッグの内部の水は、放射線遮蔽能力を有する。したがって、軽量な放射線遮蔽体を実現できる。
(5)内部に水が充填されたバッグを放射線遮蔽体として構造物に投入した後、これらのバッグを回収する時に、放射線遮蔽体としてのコンクリートのように切削して解体する必要がない。したがって、放射線遮蔽体としてのバッグを容易に回収できる。
(6)水漏れ箇所でも放射線を遮蔽できる。構造物に水が通過できる隙間や穴が生じていても、このような隙間や穴をバッグは通過できない。したがって、構造物の隙間や穴の箇所にバッグを配置することにより、構造物の隙間や穴の箇所に存在する放射性物質からの放射線を遮蔽できる。
本発明の中空金属球により上記効果(1)〜(3)が得られる。
本発明のバッグ構造体により上記効果(4)〜(6)が得られる。
本発明の実施形態による中空金属球を示す。 本発明の実施形態によるバッグ構造体を示す。 シート状部材を有する場合のバッグ構造体を示す。 本発明の実施形態による放射線遮蔽方法が適用可能な原子炉格納容器を備えた原子力発電設備を示す。 本発明の第1実施形態による放射線遮蔽方法の具体例を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態による放射線遮蔽方法の具体例を説明する図である。 本発明の第1実施形態による放射線遮蔽方法の具体例を説明する別の図である。 本発明の第1実施形態による放射線遮蔽方法の具体例を説明する別の図である。 本発明の第2実施形態による放射線遮蔽方法の具体例を説明する図である。 本発明の第2実施形態による放射線遮蔽方法の具体例を説明する別の図である。 本発明の第2実施形態による放射線遮蔽方法の具体例を説明する別の図である。 本発明の第2実施形態による放射線遮蔽方法の具体例を説明する別の図である。
本発明の好ましい実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
(中空金属球10)
本発明の実施形態による中空金属球10について説明する。中空金属球10は、後述するように、本発明の実施形態による放射線遮蔽方法に用いることができる。
図1(A)(B)は、中空金属球10を示す。中空金属球10は、放射線が生じている箇所に投入して放射線を遮蔽する。図1(A)(B)は、中空金属球10の中心を通る平面による断面図である。中空金属球10は、一例ではステンレスで形成されている。ただし、中空金属球10は、他の金属(例えば、鉄や鉛など)で形成されていてもよい。中空金属球10の直径は、例えば、5cm〜10cmの範囲内であってもよいし、10cm〜30cmの範囲内であってもよいし、他の値に設定されてもよい。
中空金属球10には、図1(A)に示すように、水が充填される内部空間3と、内部空間3に水を充填するための注入孔5とが形成されている。また、中空金属球10は、注入孔5に取り外し可能に取り付けられる栓部材7を有する。注入孔5は、内部空間3を形成する内面から中空金属球10の外面まで延びている。この注入孔5を通して、中空金属球10の内部空間3に水を充填する。中空金属球10の内部空間3に水が充填されたら、図1(B)のように栓部材7を注入孔5に取り付けることにより、注入孔5を塞ぐ。これにより、内部空間3に水が充填された中空金属球10が用意される。
本発明の実施形態の中空金属球10によると、以下の効果が得られる。
軽量で高い放射線遮蔽能力が得られる。中空金属球10は、内部が空間であるので、中実な金属球と比べて軽い。中空金属球10の金属は、高い放射線遮蔽能力を有し、中空金属球10の内部の水も、放射線遮蔽能力を有する。したがって、金属球を軽量にしつつ、高い放射線遮蔽能力が得られる。
水漏れ箇所を有する構造物(例えば後述の原子炉格納容器30内の水漏れ箇所)においても放射線を遮蔽できる。構造物に水が通過できる小さな穴が生じていても、このような穴を中空金属球10は通過できない。したがって、構造物の穴の箇所(水漏れ箇所)に中空金属球10を配置することにより、構造物の穴の近傍で放射線を遮蔽できる。
小型の中空金属球10を多数用意することにより、中空金属球10の取り扱いが容易になり、かつ、多数の中空金属球10により高い放射線遮蔽効果が得られる。
放射線遮蔽体を設置したい対象空間の形状に合せて、多数の中空金属球10を充填できる。すなわち、対象空間に充填した多数の中空金属球10の存在領域の形状を、対象空間の形状に倣った形状にすることができる(例えば、後述の図7(A)を参照)。
放射線遮蔽体としてコンクリートを使用する場合と違って、多数の中空金属球10は、放射線遮蔽体として使用した後に、壊すことなく回収可能である。したがって、多数の中空金属球10を放射線遮蔽体として再利用できる。
(バッグ構造体20)
本発明の実施形態によるバッグ構造体20について説明する。バッグ構造体20は、後述するように、本発明の実施形態による放射線遮蔽方法に用いることができる。
図2(A)は、バッグ構造体20を示す。バッグ構造体20は、放射線が生じている箇所に投入して放射線を遮蔽する。バッグ構造体20は、バッグ9を備える。バッグ9は、水が充填される内部空間11を有する。
バッグ9は、水が通過可能な隙間を有しない水密材料により形成されている。水密材料は、バッグ9が変形可能(好ましくは変形自在)となるような材料である。より好ましくは、水密材料は柔軟性を有する。水密材料は、例えばゴムであってよい。好ましくは、水密材料は、高い耐水性を有するエチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)である。バッグ9は、一例では、その幅と奥行きと高さが、それぞれ、30cm〜200cmの範囲内であってもよいし、50cm〜150cmの範囲内であってもよいし、他の値であってもよい。
バッグ構造体20は、バッグ9に一端部が取り付けられた変形可能(好ましくは変形自在)なチューブ13を備える。すなわち、バッグ9には、チューブ13の一端部が結合されている。この状態で、チューブ13の内部とバッグ9の内部空間11は連通しているので、チューブ13を通してバッグ9の内部空間11に水を供給できる。チューブ13を通して内部空間11に水を充填すると、図2(A)のようにバッグ9は膨張状態になる。図2(B)は、内部空間11に水が充填されていないバッグ9の収縮状態を示す。図2(A)の膨張状態から、適宜の手段(吸引装置)によりチューブ13を通して内部空間11の水をバッグ9の外部へ排出させることも可能である。
好ましくは、チューブ13は、取り外し可能にバッグ9に取り付けられている。すなわち、バッグ9に一端部が取り付けられたチューブ13を引っ張ることにより、チューブ13をバッグ9から取り外すことができる。例えば、バッグ9に逆流防止弁が設けられ、この逆流防止弁にチューブ13の一端部が取り付けられている。この状態で、チューブ13と逆流防止弁を通して内部空間11に水を充填できる。内部空間11に充填された水は、逆流防止弁を通過できないので、内部空間11に保持される。このチューブ13を引っ張ることにより、チューブ13を逆流防止弁から取り外すことができる。
好ましくは、バッグ構造体20はさらにシート状部材15を備える。図3(A)(B)は、バッグ構造体20がシート状部材15を備える場合を示す。シート状部材15は、バッグ9を覆い変形可能(好ましくは変形自在)である。なお、図3(A)は、バッグ9の内部空間11に水を充填した状態を示し、図3(B)は、バッグ9の内部空間11に水が充填されていない状態を示す。シート状部材15は、適宜の手段でバッグ9の外面に取り付けられている。例えば、シート状部材15の複数の局所部分を、接着剤によりバッグ9の外面に接着したり、あるいは、袋状のシート状部材15を形成し、この袋状のシート状部材15の内部にバッグ9を入れて袋の口を閉じる。これにより、シート状部材15をバッグ9の外面に取り付ける。なお、シート状部材15には、チューブ13が通過する貫通孔が設けられる。
シート状部材15は、放射線を遮蔽する金属(以下、放射線遮蔽金属という)を含有している。シート状部材15は、バッグ9の膨張と収縮に追従して変形する。好ましくは、シート状部材15は柔軟性を有する。
シート状部材15は、好ましい一例では、放射線遮蔽金属を含有した繊維織物である。ここで、繊維織物は、例えばアラミド繊維の織物であるが、他の繊維の織物であってもよい。また、放射線遮蔽金属は、例えばステンレスまたはタングステンであるが、他の金属であってもよい。このような繊維織物は、粒子状の放射線遮蔽金属を上述の繊維織物に練り込むことによって得られる。この繊維織物として、例えば、帝人株式会社により開発された、放射線(X線およびγ線)を遮蔽するアラミド繊維織物を用いることができる。このアラミド繊維織物には、放射線遮蔽金属としてタングステンが含有されている。
本発明の実施形態のバッグ構造体20によると、以下の効果が得られる。
バッグ構造体20を簡易に放射線遮蔽体として設置できる。バッグ9の内部空間11に、放射線遮蔽能力を有する水を充填することにより、放射線遮蔽体としての水入りバッグ9を簡易に用意して設置できる。
水漏れ箇所を有する構造物(例えば後述の原子炉格納容器30)においても放射線を遮蔽できる。構造物に水が通過できる穴が生じていても、このような穴をバッグ9は通過できない。したがって、構造物の穴の箇所にバッグ9を配置することにより、構造物の穴の近傍で放射線を遮蔽できる。
放射線遮蔽体を設置したい対象空間の形状に合せて、バッグ9を配置できる。すなわち、チューブ13が結合されている収縮状態の1つ又は複数のバッグ9を対象空間(例えば、後述の図10の隙間2)に投入し、その後、各チューブ13を通して各バッグ9の内部空間11に水を充填する。これにより、バッグ9は、対象空間の形状に倣って膨張する。このように、バッグ9の形状を、対象空間の形状に倣わせることができる。
また、放射線遮蔽体を設置したい対象の隙間(例えば、後述の図10の隙間2)にバッグ9を配置することもできる。すなわち、チューブ13が結合されている収縮状態のバッグ9は、対象の隙間に入れることができる。収縮状態のバッグ9を対象の隙間に入れたら、チューブ13を通してバッグ9の内部空間11に水を充填する。これにより、水が充填されたバッグ9は、対象の隙間を塞いで、この隙間からの放射線を遮蔽できる。
バッグ9を放射線遮蔽体として使用する時以外は、バッグ9を、内部空間11から水を抜いた収縮状態にしておくことができる。これにより小さく軽くなったバッグ9を運搬すればよいので、バッグ9の運搬が容易になる。
(放射線遮蔽方法)
図4は、本発明の放射線遮蔽方法の対象となり得る構造物30を示す。図1では、構造物30は、原子力発電設備に設けられた原子炉格納容器である。
原子力発電設備は、原子炉格納容器30(PCV)、原子炉圧力容器19(RPV)などを備える。
原子炉格納容器30の上端部には上蓋30aが取り付けられていることにより、原子炉格納容器30の内部が密封されている。
原子炉格納容器30の内部には、コンクリートマット21、ペデスタル23、原子炉圧力容器19、γ線遮蔽部材25、グレーチング26(格子状の床面)などが設けられている。
原子炉格納容器30の内部において、下端部にはコンクリートマット21が形成されている。コンクリートマット21上に円筒形のペデスタル23が設置されている。ペデスタル23の上部に原子炉圧力容器19が配置されている。
また、ペデスタル23の上端面には、円筒形のγ線遮蔽部材25が設置されている。γ線遮蔽部材25は、原子炉圧力容器19を囲んでいる。
原子炉圧力容器19の内部には、核燃料物質を含む燃料集合体27、気水分離機28などが配置されている。なお、原子炉圧力容器19の内部には、その他の要素(例えば燃料制御棒)も収容されている。原子炉圧力容器19の上端部には上蓋19aが取り付けられていることにより、原子炉圧力容器19の内部が密封されている。
上述した原子炉発電設備において、燃料集合体27の一部が溶融して核燃料物質を含む燃料デブリが生じた場合には、燃料デブリを回収する必要がある。図4の例では、燃料デブリとして、燃料デブリ29A,29B,29Cが存在していることを想定する。燃料デブリ29Aは、ペデスタル23の内部においてコンクリートマット21上にあり、燃料デブリ29Bは、ペデスタル23の外部においてコンクリートマット21上にあり、燃料デブリ29Cは、原子炉圧力容器19内の底部にある。
原子炉格納容器30内から燃料デブリを回収する前に、本発明の実施形態による放射線遮蔽方法により燃料デブリや他の箇所から生じている放射線を遮蔽する。すなわち、内部に放射性物質が存在する構造物としての原子炉格納容器30において、本発明の実施形態による放射線遮蔽方法により、放射性物質(特に燃料デブリ)からの放射線を遮蔽する。
本発明の実施形態による放射線遮蔽方法は、次のステップS1とステップS2を有する。
ステップS1において、水が充填された内部空間3を有する多数の中空金属球10と、水が充填されたバッグ9を含むバッグ構造体20との一方または両方を放射線遮蔽体として用意する。ここで、中空金属球10とバッグ構造体20は上述したものと同じである。
ステップS2において、ステップS1で用意した放射線遮蔽体を、放射性物質が存在する構造物(本実施形態では、原子炉格納容器30)の内部に投入する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態による放射線遮蔽方法を説明する。
ステップS1において、多数の中空金属球10と、1つ又は複数のバッグ構造体20とを用意する。用意した各中空金属球10と各バッグ構造体20は、次のステップS2で使用される。好ましくは、ステップS1で用意する各バッグ構造体20のバッグ9の外面には、後述の図7(B)や図8で図示を省略するが、上述のシート状部材15が取り付けられている。ただし、ステップS1で用意する各バッグ構造体20は、上述のシート状部材15を有していなくてもよい。
ステップS2において、多数の中空金属球10を構造物の内部に投入し、その後、投入した多数の中空金属球10上にバッグ9を投入して配置し、多数の中空金属球10と内部に水が充填されたバッグ9とで放射線を遮蔽する。
これにより、まず、多数の中空金属球10を投入することにより、高い放射線量を大きく遮蔽できる。その後に投入したバッグ9内の水(または水と上述のシート状部材15の両方)により、所望の値まで放射線量を下げることができる。このように、中空金属球10の投入数を抑えつつ、必要な放射線遮蔽能力を得ることができる。
なお、ステップS2において、投入した多数の中空金属球10上に、内部空間11に水が充填されていないバッグ9(以下、単に空バッグ9ともいう)を投入して配置した後に、構造物の外部に位置するチューブ13の他端側部分から、適宜の手段(例えばポンプ)によりチューブ13を通してバッグ9の内部空間11に水を充填する。その後、好ましくは、構造物の外部からチューブ13を引っ張ることによりチューブ13をバッグ9から取り外す。
代わりに、ステップS1において、バッグ構造体20は、チューブ13を備えていなくてもよい。この場合、次のようにする。ステップS1において、内部空間11から水が漏れないように内部空間11に水が充填されたバッグ9(以下、単に水入りバッグ9ともいう)を用意する。ステップS2において、多数の中空金属球10を構造物の内部に投入し、その後、投入した多数の中空金属球10上に水入りバッグ9を投入して配置する。
第1実施形態による放射線遮蔽方法の具体例を説明する。
図5は、第1実施形態による放射線遮蔽方法の具体例のフローチャートである。
図6〜図8は、第1実施形態による放射線遮蔽方法の具体例の説明図であり、図4の部分拡大図に相当する。図6〜図8に基づいて具体例を説明する。この具体例では、構造物は、上述した原子炉格納容器30である。
ステップS1では、多数の中空金属球10と、1つまたは複数(あるいは多数)のバッグ9とを用意する。ここで、各中空金属球10の内部空間3には水が充填され、各中空金属球10の注入孔5は栓部材7で塞がれている。
ステップS2は、ステップS21〜S27を有する。
ステップS21では、図示しない作業機器により、図6(A)のように、遮蔽部31と原子炉格納容器30の下部にそれぞれ、水平方向の開口31a,30bを形成する。
ステップS22では、形成した開口31a,30bを通して、ペデスタル23外部において、図6(B)のようにコンクリートマット21(特に、コンクリートマット21上の燃料デブリ29B上)に多数の中空金属球10を投入する。
ステップS23では、形成した開口31a,30bと、予め設けられているペデスタル23の開口23aとを通して、ペデスタル23内部において、図7(A)のようにコンクリートマット21(特に、コンクリートマット21上の燃料デブリ29A上)に多数の中空金属球10を投入する。
ステップS22とステップS23における多数の中空金属球10の投入は、例えばマニピュレータ(ロボットハンド)により行われてよい。この場合、例えば、マニピュレータは、多数の中空金属球10が入れられ上面が開口した容器を把持して、この容器をペデスタル23の内部へ移動し、この容器を引っ繰り返す。これにより、多数の中空金属球10がコンクリートマット21に投入される。
ステップS24では、形成した開口31a,30bを通して、ペデスタル23外部において、ステップS22で投入した多数の中空金属球10上に、図7(B)のように1つ又は複数のバッグ9を投入して配置する。
ステップS25では、形成した開口31a,30bと、予め設けられているペデスタル23の開口23aとを通して、ペデスタル23の内部において、ステップS23で投入した多数の中空金属球10上に、図8(A)のように1つ又は複数のバッグ9を投入して配置する。
ただし、好ましい一例では、ステップS23において、後述のステップS27の直後のステップS3で回収する燃料デブリ上には、中空金属球10を投入しない。
ステップS24とステップS25における1つ又は複数のバッグ9の投入も、例えばマニピュレータにより行われてよい。
ステップS26において、ステップS24とステップS25で投入したバッグ9の内部空間11にチューブ13を通して水を充填する。この充填は、次のように行われてよい。原子炉格納容器30の外部の領域12に水をバッグ9に送る給水装置(例えばポンプ)を設け、この装置により、バッグ9の内部空間11にチューブ13を通して水を充填する。このような水の充填を各バッグ9について行う。この場合、各バッグ9から延びているチューブ13は、途中で合流して1つのメインチューブへ接続されており、このメインチューブを通して、1つの給水装置により各バッグ9へ水を充填してもよい。
ステップS27において、各バッグ9から延びているチューブ13を領域12側から引っ張ることにより、各チューブ13をバッグ9から取り外す。この時、バッグ9は内部空間11の水により重くなっているので、容易にチューブ13をバッグ9から取り外すことができる。なお、バッグ9から、チューブ13が取り外されてもバッグ9の上記逆流防止弁によりバッグ9内に水が保持される。
ステップS27を終えたら、ステップS3において、ペデスタル23の内部のコンクリートマット21上の燃料デブリ29A、または、ペデスタル23の内部と外部の両方におけるコンクリートマット21上の燃料デブリ29A,29Bを原子炉格納容器30の外部(領域12)へ搬送して回収する作業を行う。この回収作業は、作業機器(例えばマニピュレータ)により、開口31a,30bまたは開口31a,30b,23aを通して行われる。
ステップS3により一部の燃料デブリ29A(中空金属球10とバッグ9で覆われていない燃料デブリ)を回収する。
その後、燃料デブリ29A、29Bの回収が完了していない場合には、ステップS4へ進む。
ステップS4では、ステップS22〜S25で投入したバッグ9と中空金属球10のうちの一部を、適宜の作業機器により、原子炉格納容器30の外部(領域12)へ搬送して回収する。
ステップS4の次に、ステップS3に戻る。戻ったステップS3では、直前のステップS4で回収したバッグ9と中空金属球10に覆われていた燃料デブリ29A、29Bを作業機器により回収する。以降は、ステップS4とステップS3を繰り返す。
なお、図5と違って、ステップS22の次にステップS24を行い、その後にステップS23を行い、その次にステップS25を行ってもよい。この場合、他の点は上述と同じである。
また、ステップS3において、作業機器により、中空金属球10とバッグ9と燃料デブリ29A、29Bを一緒に領域12へ回収してもよい。この場合には、ステップS4が省略される。
上述した第1実施形態の放射線遮蔽方法では、まず、多数の中空金属球10の投入することにより、高い放射線量を大きく遮蔽できる。その後にバッグ9を投入することにより、バッグ9内の水、または、バッグ9内の水とシート状部材15により、所望の値まで放射線量を下げることができる。したがって、中空金属球10の投入数を抑えつつ、必要な放射線遮蔽能力を得ることができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態による放射線遮蔽方法を説明する。
ステップS10において、バッグ構造体20を用意する。ここで、バッグ構造体20は、上述のように、バッグ9に一端部が取り付けられたチューブ13を備える。
ステップS10の後、ステップS20において、バッグ9を、構造物の内部に投入して、構造物の内部における隙間に配置し、その後、構造物の外部に位置するチューブ13の他端側部分から、適宜の手段(例えばポンプ)によりチューブ13を通してバッグ9の内部空間11に水を充填する。これにより、隙間2を塞いで、この隙間2からの放射線を遮蔽する。
図9は、第2実施形態による放射線遮蔽方法の具体例のフローチャートである。
図10〜図12は、第2実施形態による放射線遮蔽方法の具体例の説明図であり、図4の部分拡大図に相当する。図10〜図12に基づいて具体例を説明する。この具体例では、構造物は、上述した原子炉格納容器30である。
ステップS10では、1つまたは複数(あるいは多数)のバッグ構造体20とを用意する。用意した各バッグ構造体20は、次のステップS20で使用される。好ましくは、ステップS10で用意する各バッグ構造体20のバッグ9の外面には、後述の図10(B)、図11および図12で図示を省略するが、上述のシート状部材15が取り付けられている。ただし、ステップS10で用意する各バッグ構造体20は、上述のシート状部材15を有していなくてもよい。
ステップS20は、ステップS210〜S280を有する。
ステップS210では、図示しない作業機器により、図10(A)のように原子炉格納容器30の上蓋30aに開口30cを形成する。例えば、上蓋30aにおける外周部以外の部分を切り取ることにより開口30cを形成する。
ステップS220では、原子炉格納容器30の内周面と原子炉圧力容器19の外周面との隙間2に、図10(B)のように上述したバッグ構造体20のバッグ9を投入する。この時、この隙間2に存在する構造部材(例えばγ線遮蔽部材25の上端面、配管、または他の構造部材)にバッグ9が支持されるようにバッグ9を配置するのがよい。また、好ましくは、ステップS220において、原子炉圧力容器19の外周面に沿って延びている環状の隙間2全体にわたって複数のバッグ9を配置する。
ステップS220におけるバッグ9の投入(配置)は、例えばマニピュレータ(ロボットハンド)により行われてよい。これは、例えば次の構成によりなされる。原子炉格納容器30の上部に設置されたフレーム33に、昇降機構35を設ける。昇降機構35は、ワイヤやチェーンなどの線状体37を、下方へ繰り下げ、かつ、上方へ繰り上げることができる。線状体37の下端部には、昇降部39が取り付けられている。この昇降部39にマニピュレータ41が取り付けられている。この構成で、まず、マニピュレータ41が、水が充填されていないバッグ9(以下、空バッグ9ともいう)を把持する。次いで、昇降機構35により線状体37を繰り下げて、マニピュレータ41を下降させる。その後、マニピュレータ41が、動作して隙間2に空バッグ9を投入する。
なお、環状の隙間2全体にわたって複数の空バッグ9を配置する場合には、例えば、水平方向に関する昇降機構35の位置を変えて、各位置毎に、上述のように空バッグ9を隙間2に配置する。
ステップS230において、バッグ9の内部空間11にチューブ13を通して水を充填する。この充填は、次のように行われてよい。原子炉格納容器30の外部(例えばフレーム33)に水をバッグ9に送る給水装置(例えばポンプ)を設け、この装置により、図11(A)のようにバッグ9の内部空間11にチューブ13を通して水を充填する。このような水の充填を各バッグ9について行う。この場合、各バッグ9から延びているチューブ13は、途中で合流して1つのメインチューブへ接続されており、このメインチューブを通して1つの給水装置により、各バッグ9へ水を充填してもよい。
ステップS230により、図11(A)のように各バッグ9が膨張して隙間2が塞がれる。これにより、隙間2の下方からの放射線がバッグ9により遮蔽される。したがって、以降において(例えば、後で述べるステップS250やS30)において、原子炉格納容器30の上部から隙間2の近くへ作業機器が下降して来た場合に、隙間2を通して作業機器が受ける放射線量を低減できる。
ステップS240において、各バッグ9から延びているチューブ13をフレーム33側から引っ張ることにより、各チューブ13をバッグ9から取り外す。この時、バッグ9は内部空間11の水により重くなっているので、容易にチューブ13をバッグ9から取り外すことができる。なお、バッグ9から、チューブ13が取り外されてもバッグ9の上記逆流防止弁によりバッグ9内に水が保持される。
ステップS240を終えたら、ステップS250において、図示しない作業機器により、図11(B)のように原子炉圧力容器19の上蓋19aに開口19bを形成する。例えば、上蓋19aにおける外周部以外の部分を切り取ることにより開口19bを形成する。
ステップS260では、原子炉圧力容器19内の隙間に1つ又は例えばのバッグ構造体20のバッグ9を投入する。例えば、原子炉圧力容器19の内面と、原子炉圧力容器19内の構造部材との隙間にバッグ9を投入して配置する。より具体的な一例では、図11(A)のように、原子炉圧力容器19の内面と、気水分離機28との隙間4にバッグ9を投入して配置する。
ステップS260におけるバッグ9の投入(配置)は、マニピュレータ(例えば上述のマニピュレータ14)により行われてよい。
ステップS270において、ステップS260で投入したバッグ9の内部空間11にチューブ13を通して水を充填する。この充填は、ステップS230と同じ方法で行われてよい。これにより、原子炉圧力容器19内の上記隙間(例えば隙間4)がバッグ9で塞がれる。
ステップS280において、ステップS270で内部空間11に水を充填した各バッグ9から延びているチューブ13をフレーム33側から引っ張ることにより、各チューブ13をバッグ9から取り外す。
ステップS280の後、ステップS3において、原子炉圧力容器19内から、その底部の燃料デブリ29Cを回収するための作業を開始する。すなわち、原子炉格納容器30の上部(例えばフレーム33)から、投入された各バッグ9の近くへ作業機器(図示せず)を下降させ、この作業機器により燃料デブリ回収のための作業を行う。例えば、この作業機器は、原子炉圧力容器19内の燃料デブリを回収するために原子炉圧力容器19内の各構造部材を上方側から下方側へ徐々に解体し回収する。この各構造部材の回収が進みにつれて、マニピュレータ14により、ステップS260で投入したバッグ9を、原子炉圧力容器19内で別の位置(例えば下方側)へ移動させたりフレーム33側へ回収したり、あるいは、上述のステップS260と同じ方法で新たなバッグ9を原子炉圧力容器19内の隙間へ配置してもよい。ここで、新たなバッグ9を配置した場合には、このバッグ9に上述のステップS270とステップS280と同じ処理がなされる。このようにして、最終的には、原子炉圧力容器19内の底部に存在する燃料デブリ29Cを回収する。
なお、原子炉圧力容器19外の放射線量が比較的低い場合には、ステップS220〜S240を省略してもよい。すなわち、隙間2にバッグ9を配置しなくてもよい。
上述した第2実施形態の放射線遮蔽方法では、まず、空バッグ9を各隙間(例えば隙間2,4)に配置し、その後に、バッグ9に水を充填することによりバッグ9を膨張させる。これにより、各隙間をバッグ9で塞いで、各隙間からの放射線を遮蔽できる。
本発明は上述した実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば、上述の各実施形態では、構造物は原子炉格納容器であったが、本発明はこれに限定されない。すなわち、本発明の放射線遮蔽方法が適用される構造物は、高い放射線を発生しているスラッジが底部に堆積した核燃料貯蔵タンクであってもよいし、他の構造物であってもよい。ここで、核燃料貯蔵タンクの底部で水漏れが生じている場合には、上述の第1実施形態の放射線遮蔽方法を実行できる。
なお、実行する放射線遮蔽方法を上述の第1実施形態と第2実施形態のいずれにするかは、構造物に応じて定めることができる。
2,4 隙間、3 内部空間、5 注入孔、7 栓部材、9 バッグ、10 中空金属球、11 内部空間、12 領域、13 チューブ、15 シート状部材、19 原子炉圧力容器、19a 上蓋、19b 開口、20 バッグ構造体、21 コンクリートマット、23 ペデスタル、23a 開口、25 γ線遮蔽部材、26 グレーチング、
27 燃料集合体、29A,29B,29C 燃料デブリ、28 気水分離機、30 構造物(原子炉格納容器)、30a 上蓋、30b,30c 開口、31 遮蔽部、31a 開口、33 フレーム、35 昇降機構、37 線状体、39 昇降部、41 マニピュレータ

Claims (7)

  1. 内部に放射性物質が存在する構造物において放射性物質からの放射線を遮蔽する放射線遮蔽方法であって、
    (A)水が充填された内部空間を有する中空金属球と、内部に水が充填された又は水が充填されるバッグを備えるバッグ構造体との一方または両方を放射線遮蔽体として用意し、
    (B)用意した前記放射線遮蔽体を前記構造物の内部に投入する、ことを特徴とする放射線遮蔽方法。
  2. 前記(A)において、前記中空金属球と、前記バッグ構造体とを用意し、
    前記(B)において、前記中空金属球を前記構造物の内部に投入し、その後、投入した前記中空金属球上に前記バッグを投入して配置し、前記中空金属球と内部に水が充填された前記バッグとで前記放射線を遮蔽する、請求項1に記載の放射線遮蔽方法。
  3. 前記(A)では、前記バッグ構造体を用意し、該バッグ構造体は、前記バッグに一端部が取り付けられたチューブを備え、
    前記(B)では、前記バッグを、構造物の内部に投入して、構造物の内部における隙間に配置し、その後、前記チューブを通して前記バッグの内部に水を充填する、請求項1に記載の放射線遮蔽方法。
  4. 放射線が生じている箇所に投入して該放射線を遮蔽する中空金属球であって、
    水が充填される内部空間と、水を充填するための注入孔とが形成されており、
    前記注入孔は、内部空間を形成する内面から中空金属球の外面まで延びており、
    前記注入孔に取り外し可能に取り付けられる栓部材を有する中空金属球。
  5. 放射線が生じている箇所に投入して該放射線を遮蔽するバッグ構造体であって、
    水が充填される内部空間を有し変形可能なバッグを備えるバッグ構造体。
  6. 前記バッグに一端部が取り付けられたチューブを備え、
    前記チューブの内部と前記バッグの前記内部空間とは連通しており、前記チューブを通して前記内部空間に水が供給される、請求項5に記載のバッグ構造体。
  7. バッグを覆い変形可能なシート状部材を備え、
    前記シート状部材は、放射線を遮蔽する金属を含有している、請求項5または6に記載のバッグ構造体。
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