JP5634924B2 - 放射性物質輸送貯蔵容器の仕立作業方法およびその仕立作業用蓋部補助遮蔽体 - Google Patents

放射性物質輸送貯蔵容器の仕立作業方法およびその仕立作業用蓋部補助遮蔽体 Download PDF

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Description

本発明は、放射性物質輸送貯蔵容器の仕立作業方法と、その仕立作業用蓋部補助遮蔽体に関する。
原子力発電所で使用された核燃料等の放射性物質は、発電所にある水プール内に一定期間冷却、保管されたのち、キャスクと呼ばれる放射性物質輸送貯蔵容器に収納され、そのまま再処理工場に輸送されるか、一時貯蔵されたのち再処理工場に輸送される。この放射性物質輸送貯蔵容器は、底板を有する筒状の容器本体に一次蓋と二次蓋を内外二重に取り付けて、収納した放射性物質を閉じ込めるとともに、これらの放射性物質が発するガンマ線や中性子等の放射線を遮蔽するものである(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載されたものは、輸送時の放射線漏れを防止するために、二次蓋の外側に輸送用三次蓋を取り付けるようにしている。
この放射性物質輸送貯蔵容器の一次蓋と二次蓋は、一方がガンマ線遮蔽能力の高い鋼等の金属材料で形成され、他方が中性子遮蔽能力の高い水素を多く含む高分子材料で形成されることが多い。一次蓋と二次蓋の両方にガンマ線と中性子を部分的に遮蔽する能力を持たせ、両方の遮蔽蓋で互いに補佐するようにガンマ線と中性子を遮蔽するようにしたものもある。また、通常、放射性物質輸送貯蔵容器の容器本体の上端部には、内周側を低くした段差部が設けられており、一次蓋はこの段差部に外周部をボルトで取り付けられる。
このような放射性物質輸送貯蔵容器に放射性物質を収納して、容器本体に一次蓋と二次蓋を取り付ける仕立作業を行う際には、まず、放射性物質が保管された水プール内に容器本体を沈めて、放射性物質を容器内に収納し、水中で一次蓋を被せる。こののち、一次蓋を被せた容器本体を水プールの外にクレーン等で搬出し、一次蓋をボルト締めで取り付けるとともに、容器本体内の水を一次蓋に設けた水排出口から排出する。通常、水を排出された容器本体の内部は、真空乾燥されたのち、ヘリウムガス等の不活性なガスで充填される。この容器本体内のガス圧は、放射線を帯びたガスが外部へ漏れないように、0.8気圧程度の負圧とされる。最後に、二次蓋をボルト締めで取り付けることにより、仕立作業が完了する。一次蓋と二次蓋の間には正圧空間が設けられ、この正圧空間にヘリウムガス等が充填される。正圧空間のガス圧は、万が一容器内のガスが一次蓋のシール部から漏れても、外部へ漏れ出さないように、4気圧程度とされる。
特開平11−287893号公報
特許文献1に記載された従来の放射性物質輸送貯蔵容器は、一次蓋のみを被せた状態で、一次蓋のボルト締め作業や容器内の水の排出作業等の仕立作業を行う必要があるので、作業者の放射線被ばく量が多くなる問題がある。一次蓋が主にガンマ線を遮蔽するものである場合は、作業者は主に中性子を被ばくし、一次蓋が主に中性子を遮蔽するものである場合は、作業者は主にガンマ線を被ばくする。また、一次蓋がガンマ線と中性子を部分的に遮蔽するものである場合は、作業者は、それぞれの被ばく量は少なくなるが、ガンマ線と中性子の両方を被ばくする。
このような作業者の放射線被ばくを防止するためには、一次蓋の厚みを厚くして、ガンマ線と中性子の両方を遮蔽できるものとすることが考えられるが、容器は一次蓋および二次蓋が取り付けられた状態で、クレーンの吊上げ制限重量以内に設計する必要があり、一次蓋と二次蓋の間に正圧空間を設けるために、一次蓋および二次蓋は蓋間圧力に耐えうる厚みを有している必要があるが、遮蔽設計上の観点から一次蓋の厚さだけを厚くすると、二次蓋の厚さが蓋間圧力に耐えられなくなる問題があり、結果として、一次蓋のみでは、ガンマ線と中性子の両方を十分に遮蔽することはできない。また、別の制限重量として、容器を水プールから引き上げる場合があり、この場合、放射性物質装荷後の容器本体、一次蓋および容器内の水の合計重量が制限されることになることから、一次蓋の厚さを厚くすると、この制限重量を満足することができなくなる。
そこで、本発明の課題は、放射性物質輸送貯蔵容器の仕立作業における作業者の放射線被ばくを防止することである。
上記の課題を解決するために、本発明の放射性物質輸送貯蔵容器の仕立作業方法は、放射性物質が保管された水プールの水中で、有底筒状の放射性物質輸送貯蔵容器の容器本体内に放射性物質を収納したのち、前記容器本体に一次蓋を被せて水プールの外に搬出して、被せた一次蓋を容器本体に取り付けるとともに、前記容器本体内の水を排出したのち、前記一次蓋の外側に二次蓋を取り付ける放射性物質輸送貯蔵容器の仕立作業方法において、前記一次蓋を容器本体に取り付ける前に、前記一次蓋の外面に蓋部補助遮蔽体を取り付け、前記二次蓋を取り付ける前に、前記取り付けた蓋部補助遮蔽体を取り外す方法を採用した。
すなわち、一次蓋を容器本体に取り付ける前に、一次蓋の外面に蓋部補助遮蔽体を取り付け、二次蓋を取り付ける前に、取り付けた蓋部補助遮蔽体を取り外すことにより、一次蓋のボルト締め作業や容器内の水の排出作業等の仕立作業中に、一次蓋と蓋部補助遮蔽体とで、容器本体内からのガンマ線や中性子の放射線を十分に遮蔽し、仕立作業における作業者の放射線被ばくを防止できるようにした。
前記一次蓋が前記容器本体に被せられる前に、前記蓋部補助遮蔽体を前記一次蓋に取り付けることにより、放射線を被ばくしない安全な状態で、蓋部補助遮蔽体を水プールの外で容易に一次蓋に取り付けることができる。
また、本発明の放射性物質輸送貯蔵容器の仕立作業用蓋部補助遮蔽体は、放射性物質が保管された水プールの水中で、有底筒状の放射性物質輸送貯蔵容器の容器本体内に放射性物質を収納したのち、前記容器本体に一次蓋を被せて水プールの外に搬出して、被せた一次蓋を容器本体に取り付けるとともに、前記容器本体内の水を排出したのち、前記一次蓋の外側に二次蓋を取り付ける放射性物質輸送貯蔵容器の仕立作業時に用いられる仕立作業用蓋部補助遮蔽体であって、前記蓋部補助遮蔽体は、前記一次蓋を容器本体に取り付ける前に、前記一次蓋の外面に取り付けられ、前記二次蓋を取り付ける前に取り外され、前記蓋部補助遮蔽体は、前記一次蓋に設けられた前記容器本体内の水を排出する排出口を取り囲むように開口部を備える構成を採用した。
すなわち、蓋部補助遮蔽体を、一次蓋が容器本体に取り付けられる前に、一次蓋の外面に取り付け、前記二次蓋を取り付ける前に取り外すことにより、仕立作業中に、一次蓋と蓋部補助遮蔽体とで、容器本体内からの放射線を十分に遮蔽し、仕立作業における作業者の放射線被ばくを防止できるようにした。
前記蓋部補助遮蔽体を、前記一次蓋に設けられた前記容器本体内の水を排出する排出口を取り囲むように開口部を備えたものとすることにより、容器内の水の排出作業を容易に行うことができる。また、この開口部を利用して、容器内の真空乾燥や容器内へのガス充填作業も好適に行うことができる。
前記一次蓋が、同一ピッチ円上で複数のボルトにより前記容器本体の上端部に取り付けられるものである場合は、前記蓋部補助遮蔽体の外径寸法を、前記同一ピッチ円上の複数のボルトの内側端を結ぶ円の直径よりも小さくすることにより、一次蓋のボルト締め作業を容易に行うことができる。
前記一次蓋が、その外面の中心部にハンドリング用治具の取り付け部を備える場合は、前記蓋部補助遮蔽体を、前記ハンドリング用治具の取り付け部を取り囲むように開口部を備えるものとすることにより、蓋部補助遮蔽体を取り付けた状態で一次蓋を容易にハンドリングすることができる。
前記一次蓋が、前記容器本体の上端部に設けられた内周側を低くした段差部に取り付けられ、取り付けられたときの前記外面の高さ位置が容器本体の上端よりも低くなるものであ場合は、前記蓋部補助遮蔽体の厚さ寸法を、前記蓋部補助遮蔽体が前記一次蓋の外面に取り付けられたときに、前記蓋部補助遮蔽体の上面が前記容器本体の上端よりも高くなる厚さに形成することにより、蓋部補助遮蔽体を予め一次蓋に取り付けて、容器本体に被せるようにすれば、水プールから搬出した蓋の上に溜まる水を少なくして、蓋の上の水の排除作業を軽減することができる。
本発明に係る放射性物質輸送貯蔵容器の仕立作業方法は、一次蓋を容器本体に取り付ける前に、一次蓋の外面に蓋部補助遮蔽体を取り付け、二次蓋を取り付ける前に、取り付けた蓋部補助遮蔽体を取り外すようにしたので、仕立作業における作業者の放射線被ばくを防止することができる。
また、本発明に係る放射性物質輸送貯蔵容器の仕立作業用蓋部補助遮蔽体は、一次蓋が容器本体に取り付けられる前に、一次蓋の外面に取り付け、前記二次蓋を取り付ける前に取り外すものとしたので、仕立作業における作業者の放射線被ばくを防止することができる。
本発明に係る放射性物質輸送貯蔵容器の仕立作業方法を説明する概念図 図1の放射性物質輸送貯蔵容器と蓋部補助遮蔽体を示す分解縦断側面図 (a)は図2の一次蓋に蓋部補助遮蔽体を取り付けた状態を示す平面図、(b)は(a)のIIIb−IIIb線に沿った断面図 図3の一次蓋を図2の容器本体に取り付けた状態を示す一部省略縦断側面図 図4の蓋部補助遮蔽体を取り外して図2の二次蓋を取り付けた状態を示す一部省略縦断側面図
以下、図面に基づき、本発明の実施形態を説明する。図1は、本発明に係る放射性物質輸送貯蔵容器の仕立作業方法を示す概念図である。この放射性物質輸送貯蔵容器の仕立作業では、まず、原子力発電所で使用された核燃料等の放射性物質Mが保管された水プール31に、有底筒状の放射性物質輸送貯蔵容器の容器本体1を沈め、容器本体1に放射性物質Mを収納する。こののち、蓋部補助遮蔽体4を外面に取り付けた一次蓋2をクレーン32で吊り下げて容器本体1に被せ、一次蓋2を被せた容器本体1を、水プール31の外にクレーン32で吊り上げて、作業デッキ33上に搬出する。
つぎに、前記作業デッキ33上で、容器本体1に被せた一次蓋2を、作業者がボルト締めで取り付けるとともに、容器本体1内の水を水排出装置34で排出する。図示は省略するが、水排出装置34は、後述する一次蓋2の水排出口2bから二重管を容器内に挿入し、二重管の外管から圧縮空気を供給して、内管から容器内の水を排出するものである。一次蓋2に別途の空気供給口を設け、この空気供給口に圧縮空気供給管を挿入し、水排出口2bに挿入した水排出管から水を排出するようにしてもよい。こののち、水を排出された容器内は、水排出口2bを利用して、真空乾燥装置35によって真空乾燥され、ヘリウム充填装置36によってヘリウムガスを充填される。ヘリウムガスを充填した容器内のガス圧は0.8気圧程度の負圧とされる。
最後に、前記一次蓋2と蓋部補助遮蔽体4を取り付けてヘリウムガスを充填された容器本体1は、蓋部補助遮蔽体4を取り外されたのち、二次蓋3を取り付けられ、後述する一次蓋2と二次蓋3の間の正圧空間11にヘリウムガスが充填されて、仕立作業が完了する。正圧空間11のガス圧は4気圧程度とされる。仕立作業が完了した放射性物質輸送貯蔵容器は、そのまま再処理工場に輸送されるか、一時貯蔵されたのち再処理工場に輸送される。
後述するように、前記一次蓋2はガンマ線遮蔽能力の高い炭素鋼で形成され、蓋部補助遮蔽体4は中性子遮蔽能力の高い水素を多く含有するポリプロピレン樹脂で形成されているので、作業デッキ33上の作業員は、一次蓋2のボルト締め作業や容器内の水排出作業等の仕立作業中にガンマ線や中性子の被ばくを低減することができる。
図2に示すように、前記放射性物質輸送貯蔵容器の容器本体1は、炭素鋼で形成された円筒状の内筒1aと外筒1bの間に、例えばエポキシ樹脂系中性子遮蔽材1cが設けられ、炭素鋼とエポキシ樹脂系中性子遮蔽材で形成された底板1dが取り付けられている。また、一次蓋2はガンマ線遮蔽能力の高い炭素鋼で形成され、二次蓋3と蓋部補助遮蔽体4は水素を多く含有する中性子遮蔽能力の高いポリプロピレン樹脂で形成されている。
前記蓋部補助遮蔽体4を形成する材料は、ポリエチレン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂等の樹脂系材料や、シリコンゴム、エチレンプロピレンゴム、フッ素ゴム等のゴム系材料とすることもでき、コンクリートとすることもできる。また、一次蓋2が中性子遮蔽能力の高い材料で形成されている場合は、蓋部補助遮蔽体4は、ガンマ線遮蔽能力の高い炭素鋼、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、タングステン、鉛、銅、銅合金等の金属材料で形成するとよく、一次蓋2がガンマ線と中性子を部分的に遮蔽するものである場合は、蓋部補助遮蔽体4は、水素が多く含有される樹脂系材料やゴム系材料と金属材料とを組み合わせて形成するとよい。
図3(a)、(b)は、前記蓋部補助遮蔽体4を一次蓋2の外面に取り付けた状態を示す。一次蓋2の外周部には、容器本体1に取り付けるボルト5a用の複数のボルト穴2aが同一ピッチ円上に設けられ、その内周側の1箇所に水排出口2bが設けられている。水排出口2bの周りの外面には、前記水排出装置34の二重管を固定するための座部材6が取り付けられ、座部材6の上面には、二重管を位置決めする位置決めピン6aが設けられている。また、一次蓋2の中心部には4箇所にねじ穴2cが設けられ、これらのねじ穴2cに、吊り下げ用等のハンドリング用治具7がボルト5bで取り付けられている。ハンドリング用治具7の下面には、4箇所に脚部7aが設けられ、これらの脚部7aのボルト孔にボルト5bが通されている。
前記蓋部補助遮蔽体4の外径寸法は、同一ピッチ円上の複数のボルト穴2aに装着されるボルト5aの内側端を結ぶ円の直径よりも小さく形成され、水排出口2bの周りの座部材6を取り囲む開口部4aが設けられている。また、蓋部補助遮蔽体4の中心部には、ハンドリング用治具7の脚部7aを取り囲む4箇所の開口部4bが設けられている。蓋部補助遮蔽体4は、開口部4bと45°位相をずらした4箇所の位置で、下面側からボルト5cによってハンドリング用治具7に取り付けられたのち、ボルト5bでハンドリング用治具7と一緒に一次蓋2に取り付けられている。
図4は、前記蓋部補助遮蔽体4を取り付けた一次蓋2を容器本体1に取り付けた状態を示す。容器本体1の内筒1aの上端部には、内周側を低くした段差部8が設けられ、一次蓋2の外周部は、段差部8に設けられた複数のねじ穴9aにボルト5aで取り付けられている。なお、内筒1aの上端部の外周側には、ポリエチレン樹脂で形成されたリング状の中性子遮蔽部材10が装着されている。上述したように、蓋部補助遮蔽体4の外径寸法は、ボルト穴2aに装着される複数のボルト5aの内側端を結ぶ円の直径よりも小さく形成されているので、作業者は容易にボルト5aのボルト締め作業を行うことができる。
また、前記一次蓋2の外面に取り付けられた蓋部補助遮蔽体4の厚さ寸法は、その上面が容器本体1の上端よりも高くなる厚さに形成されている。したがって、一次蓋2を被せた容器本体1を水プール31から搬出したときに蓋の上に溜まる水を少なくして、蓋の上の水の排除作業を軽減することができる。
図5は、前記一次蓋2から蓋部補助遮蔽体4を取り外して、二次蓋3を容器本体1に取り付けた状態を示す。二次蓋3は、一次蓋2の外周側で、容器本体1の内筒1aの上端面に設けられた複数のねじ穴9bに、ボルト5dで取り付けられている。一次蓋2と二次蓋3の間には、ヘリウムガスが充填される正圧空間11が形成されている。
実施例として、上述した蓋部補助遮蔽体を用いた放射性物質輸送貯蔵容器の仕立作業中における蓋部補助遮蔽体の上方での中性子線量当量率を計算した。比較例として、蓋部補助遮蔽体を用いない場合の一次蓋の上方での中性子線量当量率も計算した。計算条件は以下の通りである。
(放射性物質)
・種類:BWR8×8STEPII燃料
・最高燃焼度:43000MWD/tU
・平均燃焼度:40000MWD/tU
・冷却年数:16年
(遮蔽計算コード)
・計算コード:二次元輸送計算コード(DOT3.5)
・断面積ライブラリ:中性子22群、ガンマ線18群DLC23キャスクライブラリ
Figure 0005634924
表1に、上記中性子線量当量率の計算結果を示す。この計算結果より、蓋部補助遮蔽体を用いない比較例では、単位時間当たりの中性子強度が1090μSv/hであるのに対して、蓋部補助遮蔽体を用いた実施例では、中性子強度が7μSv/hと著しく低減されている。したがって、本発明に係る放射性物質輸送貯蔵容器の仕立作業方法は、作業者の被ばく量を安全上問題ないレベルに抑えることができる。
上述した実施形態では、一次蓋を容器本体に被せる前に、蓋部補助遮蔽体を一次蓋に取り付けるようにしたが、一次蓋を被せた容器本体をプールの外に搬出した後で、蓋部補助遮蔽体を一次蓋に取り付けることもできる。
M 放射性物質
1 容器本体
1a 内筒
1b 外筒
1c 中性子遮蔽材
1d 底板
2 一次蓋
2a ボルト孔
2b 水排出口
2c ねじ穴
3 二次蓋
4 蓋部補助遮蔽体
4a、4b 開口部
5a、5b、5c、5d ボルト
6 座部材
6a 位置決めピン
7 ハンドリング用治具
7a 脚部
8 段差部
9a、9b ねじ穴
10 中性子遮蔽部材
11 正圧空間
31 水プール
32 クレーン
33 作業デッキ
34 水排出装置
35 真空乾燥装置
36 ヘリウム充填装置

Claims (6)

  1. 放射性物質が保管された水プールの水中で、有底筒状の放射性物質輸送貯蔵容器の容器本体内に放射性物質を収納したのち、前記容器本体に一次蓋を被せて水プールの外に搬出して、被せた一次蓋を容器本体に取り付けるとともに、前記容器本体内の水を排出したのち、前記一次蓋の外側に二次蓋を取り付ける放射性物質輸送貯蔵容器の仕立作業方法において、前記一次蓋を容器本体に取り付ける前に、前記一次蓋の外面に蓋部補助遮蔽体を取り付け、前記二次蓋を取り付ける前に、前記取り付けた蓋部補助遮蔽体を取り外すようにしたことを特徴とする放射性物質輸送貯蔵容器の仕立作業方法。
  2. 前記一次蓋が前記容器本体に被せられる前に、前記蓋部補助遮蔽体を前記一次蓋に取り付けるようにした請求項1に記載の放射性物質輸送貯蔵容器の仕立作業方法。
  3. 放射性物質が保管された水プールの水中で、有底筒状の放射性物質輸送貯蔵容器の容器本体内に放射性物質を収納したのち、前記容器本体に一次蓋を被せて水プールの外に搬出して、被せた一次蓋を容器本体に取り付けるとともに、前記容器本体内の水を排出したのち、前記一次蓋の外側に二次蓋を取り付ける放射性物質輸送貯蔵容器の仕立作業時に用いられる仕立作業用蓋部補助遮蔽体であって、前記蓋部補助遮蔽体は、前記一次蓋を容器本体に取り付ける前に、前記一次蓋の外面に取り付けられ、前記二次蓋を取り付ける前に取り外され
    前記蓋部補助遮蔽体は、前記一次蓋に設けられた前記容器本体内の水を排出する排出口を取り囲むように開口部を備える放射性物質輸送貯蔵容器の仕立作業用蓋部補助遮蔽体。
  4. 前記一次蓋は、同一ピッチ円上で複数のボルトにより前記容器本体の上端部に取り付けられるものであり、前記蓋部補助遮蔽体の外径寸法を、前記同一ピッチ円上の複数のボルトの内側端を結ぶ円の直径よりも小さくした請求項3に記載の放射性物質輸送貯蔵容器の仕立作業用蓋部補助遮蔽体。
  5. 前記一次蓋は、その外面の中心部にハンドリング用治具の取り付け部を備え、前記蓋部補助遮蔽体は、前記ハンドリング用治具の取り付け部を取り囲むように開口部を備える請求項3又は4に記載の放射性物質輸送貯蔵容器の仕立作業用蓋部補助遮蔽体。
  6. 前記一次蓋が、前記容器本体の上端部に設けられた内周側を低くした段差部に取り付けられ、取り付けられたときの前記外面の高さ位置が容器本体の上端よりも低くなるものであり、前記蓋部補助遮蔽体の厚さ寸法は、前記蓋部補助遮蔽体が前記一次蓋の外面に取り付けられたときに、前記蓋部補助遮蔽体の上面が前記容器本体の上端よりも高くなる厚さに形成されている請求項3乃至のいずれかに記載の放射性物質輸送貯蔵容器の仕立作業用蓋部補助遮蔽体。
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