JP2002243888A - 放射性物質の封入方法および冷却装置 - Google Patents

放射性物質の封入方法および冷却装置

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JP2002243888A
JP2002243888A JP2001037154A JP2001037154A JP2002243888A JP 2002243888 A JP2002243888 A JP 2002243888A JP 2001037154 A JP2001037154 A JP 2001037154A JP 2001037154 A JP2001037154 A JP 2001037154A JP 2002243888 A JP2002243888 A JP 2002243888A
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water
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cooling
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JP2001037154A
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Kazuo Asada
和雄 浅田
Yasuhiro Sakaguchi
康弘 坂口
Kazuo Murakami
一雄 村上
Kenji Najima
憲治 名島
Mitsuhiro Irino
光博 入野
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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Abstract

(57)【要約】 【課題】容器本体内を短時間で乾燥させ、高い密閉性を
持って放射性物質を金属密閉容器内へ封入することが可
能な放射性物質の封入方法を提供する。 【解決手段】キャニスタ30の容器本体32内に使用済
燃料集合体36を挿入し容器本体内の冷却水を排水した
後、給気管74を通して容器本体内の底部に加熱気体を
供給し残留水を蒸発させる。同時に、容器本体内をポン
プ80により所定の真空度まで排気する。残留水の蒸発
および真空排気を行う間、容器本体の外側に設けられた
冷却用ジャケット82を通して冷却水を循環させ、容器
本体内を100℃以上でかつ所定の耐熱温度よりも低い
温度に維持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、発熱を伴う放射
性物質を金属密閉容器、いわゆるキャニスタに封入する
放射性物質の封入方法、およびこの封入方法に用いる冷
却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】原子炉の使用済燃料に代表される高放射
性物質は、解体処理されるとともに、プルトニウム等の
再度燃料として使用可能な有用物質を回収するため、再
処理される。そして、これらの使用済燃料は、再処理を
行うまでの間、密閉された状態で貯蔵されている。この
ような高放射性物質の貯蔵方法としては、プール水下の
ラック貯蔵と比較して運転コストが低いことから、キャ
スク等による乾式法が知られている。
【0003】乾式法に用いるキャスクとしては、コンク
リート構造物によって使用済燃料を遮蔽するコンクリー
トキャスク、あるいは金属キャスク等が知られている。
これらのキャスクは、上部および底部が閉塞された筒状
の容器本体を備えている。コンクリートキャスクにおい
て、使用済燃料は、筒状の金属密閉容器、いわゆるキャ
ニスタに封入され、更に、このキャニスタを上述したコ
ンクリートキャスク内に収納配置することにより、放射
性物質を遮蔽した状態で貯蔵する。
【0004】通常、キャニスタは、底面が閉塞した筒状
の容器本体と、容器本体の上部開口を閉塞した蓋と、を
備え、容器本体内にはバスケットが配置されている。そ
して、酸化ウラン等の使用済燃料は燃料被覆管に収納さ
れ、いわゆる燃料集合体とされた後、容器本体内に挿入
され、バスケットによって支持された状態でキャニスタ
内に複数体封入される。このようなキャニスタでは、通
常、以下の工程によって使用済燃料が封入される。ま
ず、上部開口が開いたキャニスタの容器本体を冷却水内
に浸して容器本体内を冷却水で満たし、この状態で容器
本体内にバスケットおよび燃料棒を収納する。これによ
り、使用済燃料を冷却水によって一時的に遮蔽し放射
線、特に中性子を防止する。
【0005】続いて、容器本体の上部開口に遮蔽蓋およ
び一次蓋を落とし込んで閉じた後、容器本体内から適量
の水を抜き取るとともに、一次蓋を容器本体に溶接して
容器本体の上部開口を密閉する。そして、一次蓋に設け
られた排水口を介して容器本体内から冷却水を排水し、
続いて、容器本体内を真空排気した後、排水口を封止す
る。更に、一次蓋に重ねて二次蓋を配置し、容器本体に
溶接する。これにより、高い密閉性を持って使用済燃料
を封入したキャニスタが形成される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、使用
済燃料の封入工程は、使用済燃料からの放射線を防止す
るため、容器本体内に冷却水を漲水した状態で行われ
る。従って、使用済燃料の収納後、キャニスタの容器本
体内から冷却水を完全に抜き取り、更に、真空排気して
容器本体内部を完全に乾燥する必要がある。
【0007】このような排水および真空排気工程では、
冷却水の排水に従って各燃料棒の温度が徐々に上昇す
る。そして、燃料棒の周囲に残った冷却水は蒸発して水
蒸気となり、容器本体の外部に排気される。しかしなが
ら、通常、燃料棒の発熱温度はその長手方向中央部が最
も高く、下端部は比較的低くなっている。そのため、容
器本体内の底部は温度上昇が遅く、底部に溜まった冷却
水の蒸発も遅くなる。従って、容器本体内部を完全に真
空乾燥させるためには数十時間を必要とし、この間、燃
料棒の中央部およびキャニスタ中央部の温度が300℃
程度まで上昇し、燃料被覆管の許容温度を超えてしまう
恐れがある。
【0008】そして、燃料被覆管が許容温度を超えて損
傷した場合には、使用済燃料の密閉性が損なわれ、キャ
ニスタの健全性、即ち、キャニスタの放射線遮蔽性能を
維持することが困難となる。
【0009】この発明は以上の点に鑑みなされたもの
で、その目的は、容器本体内を短時間で乾燥させ、高い
密閉性を持って放射性物質を金属密閉容器内へ封入する
ことが可能な放射性物質の封入方法、およびこの封入方
法に用いる冷却装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明に係る放射性物質の封入方法は、底部が閉
塞したほぼ筒状の容器本体と、上記容器本体の上端開口
部を閉塞した一次蓋および二次蓋と、を有した金属密閉
容器に放射性物質を封入する放射性物質の封入方法にお
いて、上端の開口した上記容器本体を水中に沈め、容器
本体内を水で満たす工程と、上記水中で、上記容器本体
内に放射性物質を装填する工程と、上記放射性物質の装
填後、水中で、上記容器本体の上端開口部内に遮蔽体を
装着する工程と、上記遮蔽体の装着後、上記容器本体を
水中から引き上げるとともに、上記遮蔽体が露出するま
で上記容器本体内から所定量の水を抜き取る工程と、上
記水の抜き取り後、上記一次蓋を上記容器本体の上端開
口部内に配置し、容器本体に溶接する工程と、上記一次
蓋の溶接後、この一次蓋および遮蔽体に設けられた排出
口から上記容器本体内の水を排水する工程と、上記排水
後、上記排出口から上記容器本体内の底部に加熱気体を
供給して上記底部に残留した水を蒸発させる工程と、上
記残留水を蒸発させた後、上記排出口を通して上記容器
本体内を真空に排気する工程と、上記蒸発工程および排
気工程の間、上記容器本体の外側を冷却し、容器本体内
を100℃以上でかつ所定の耐熱温度以下の温度に維持
する冷却工程と、上記排気工程の後、上記排出口を密閉
するとともに、上記二次蓋を上記容器本体の上端開口部
内に配置し、容器本体に溶接する工程と、を備えたこと
を特徴としている。
【0011】また、この発明に係る放射性物質の封入方
法によれば、上記冷却工程は、上記容器本体の外側に冷
却用ジャケットを装着し、この冷却用ジャケットに冷却
媒体を流す工程を含んでいることを特徴としている。
【0012】更に、この発明によれば、上記排水工程
は、上記排出口を通して上記容器本体の底部まで延びた
排水管を上記容器本体内に挿入し、上記排出口から容器
本体内に加圧気体を供給して上記排水管から水を排水す
る工程を含んでいることを特徴としている。そして、こ
の発明に係る放射性物質の封入方法によれば、上記蒸発
工程は、上記給気管を通して上記容器本体の底部に加熱
気体を供給する工程を含んでいることを特徴としてい
る。
【0013】上記冷却工程において、上記冷却用ジャケ
ットの流水量を調整して上記容器本体内の温度を調整す
る。冷却用ジャケットに流す冷却水としては、大気温度
よりも低い約5ないし10℃の冷却水を用いることが望
ましい。また、上記冷却工程により、上記容器本体内の
温度を100℃ないし250℃の範囲に維持することが
望ましい。
【0014】更に、この発明に係る放射性物質の封入方
法によれば、金属密閉容器の容器本体を予め輸送用容器
内に収納した状態で、放射性物質の封入を行う。すなわ
ち、底部が閉塞したほぼ筒状の容器本体と、上記容器本
体の上端開口部を閉塞した一次蓋および二次蓋と、を有
した金属密閉容器に放射性物質を封入する放射性物質の
封入方法において、上端の開口した輸送用容器の収納部
に、上端の開口した空の上記金属密閉容器の容器本体を
配置する工程と、上記輸送用容器の上端開口の近傍で、
上記容器本体外面と上記輸送用容器の内面との間に設け
られた環状の密閉部材により、容器本体外面と輸送用容
器内面との間を密閉し、上記本体の上端開口側から上記
容器本体と上記輸送用容器内面との間への流体の侵入を
防止する工程と、上記密閉部材により上記容器本体外面
と輸送用容器内面との間を密閉した状態で、上記容器本
体が収納された上記輸送用容器を水中に沈め、容器本体
内を水で満たす工程と、上記水中で、上記容器本体内に
放射性物質を装填する工程と、上記放射性物質の装填
後、水中で、上記容器本体の上端開口部内に遮蔽体を装
着する工程と、上記遮蔽体の装着後、上記容器本体を水
中から引き上げるとともに、上記遮蔽体が露出するまで
上記容器本体内から所定量の水を抜き取る工程と、上記
水の抜き取り後、上記一次蓋を上記容器本体の上端開口
部内に配置し、容器本体に溶接する工程と、上記一次蓋
の溶接後、この一次蓋および遮蔽体に設けられた排出口
から上記容器本体内の水を排水する工程と、上記排水
後、上記排出口から上記容器本体内の底部に加熱気体を
供給して上記底部に残留した水を蒸発さる工程と、上記
残留水を蒸発させた後、上記排出口を通して上記容器本
体内を真空に排気する工程と、上記蒸発工程および排気
工程の間、上記輸送用容器の外側を冷却し、上記容器本
体内を100℃以上でかつ所定の耐熱温度以下の温度に
維持する冷却工程と、上記排気工程の後、上記排出口を
密閉するとともに、上記二次蓋を上記容器本体の上端開
口部内に配置し、容器本体に溶接する工程と、を備えた
ことを特徴としている。
【0015】上記のように構成された放射性物質の封入
方法によれば、容器本体内から水を抜き取った後、この
容器本体内に加熱気体を供給することにより、比較的温
度が上がり難い容器本体内の底部に残留した水を加熱
し、短時間で蒸発させ排出することができ、その後、真
空排気することにより短時間で容器本体内部を完全に乾
燥することが可能となる。そして、この間、容器本体あ
るいは輸送用容器の外側を冷却して容器本体内を100
℃以上でかつ所定の耐熱温度よりも低い温度に維持する
ことにより、放射性物質の過度の発熱を防止し、放射性
物質を収納している被覆管等の損傷を防止することがで
きる。
【0016】従って、高い密閉性を持って放射性物質を
金属密閉容器内へ封入し、健全性、即ち、優れた放射線
遮蔽性能を維持可能な放射性物質の封入方法、およびこ
の封入方法に用いる冷却装置を得ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下図面を参照しながら、この発
明の実施の形態に係る放射性物質の封入方法について詳
細に説明する。まず、本封入方法を適用する適用する輸
送用キャスクについて説明と、図1に示すように、この
輸送用キャスク11は、ステンレス、炭素鋼等の金属に
よって形成されたほぼ円筒状の本体10と、本体の外側
に隙間を置いて、かつ、本体10と同軸的に配置され、
キャスク外面を構成した外筒12と、本体10と外筒1
2との間に設けられ中性子遮蔽体として機能するレジン
層14と、を備えている。レジン層14は、例えば、水
素を含有した高分子材料から形成されている。本体10
はその上端が開口しているとともに、下端は底壁18に
よって閉塞されている。これにより、本体10内には収
納部17が形成されている。なお、熱輻射率の向上を図
るため、本体10の内面には塗装処理が施されている。
【0018】そして、輸送用キャスク11の本体10
内、つまり、収納部17には、金属密閉容器としてのキ
ャニスタ30が収納され、更に、このキャニスタ30内
には、放射性物質としての使用済燃料集合体が収納され
ている。
【0019】詳細に述べると、図1ないし図3に示すよ
うに、キャニスタ30は、下端が閉塞されているととも
に上端開口部32aを有したほぼ円筒状の容器本体32
を備えている。この容器本体32は、例えば、SUS3
29J4L、SUS329J3L、スーパーステンレス
等の金属によって形成されている。また、容器本体32
の内面および外面は、塗料によって塗装されている。
【0020】そして、容器本体32は、輸送用キャスク
11側の本体10の内径よりも僅かに小さな外径を有
し、本体10内に挿入可能となっている。容器本体32
内には、バスケット34により支持された状態で、使用
済燃料集合体36が複数体封入されている。これら使用
済燃料集合体36は、例えば、原子炉の使用済燃料かな
らなり、崩壊熱に伴う発熱および放射線の発生を伴う放
射性物質を含んでいるとともに、細長い燃料被覆管に収
納され燃料棒として構成されている。バスケット34
は、ボロン(B)とアルミニウム又はSUSとの複合材
料によって構成されている。また、アルミニウムで形成
されたバスケット34の表面は、アルマイト処理等の熱
輻射率の高い材料によりコーティングされている。
【0021】そして、キャニスタ30は、封入された放
射性物質が外部に漏洩しないよう、溶接密閉構造を有し
ている。また、容器本体32内には、ヘリウムガスが負
圧状態あるいは正圧状態で充填されている。すなわち、
容器本体32の上端部内周面には複数、例えば4つの支
持台38が固定され、円周方向に沿って互いに等間隔離
間して設けられている。この支持台38上には、円環状
の支持板39を介して、あるいは、直接、円盤状の遮蔽
板40が載置され、容器本体32の上端開口部を閉塞し
ている。遮蔽板40の下面外周部には全周に亘って溝が
形成され、この溝には、シール材として、耐熱性弾性
材、セラッミック等からなるOリング41が嵌合されて
いる。そして、Oリング41は、支持板39の上面に密
着し、容器本体32の内周面と遮蔽板40との隙間を気
密に密閉している。
【0022】容器本体32の上端開口部内には、遮蔽板
40に重ねて円盤状の一次蓋42が装着され、容器本体
の上端開口を閉塞している。そして、一次蓋42の外周
部の上端側部分は、全周に亘って、容器本体32の内周
面に溶接されている。遮蔽板40および一次蓋42に
は、後述するように容器本体32内の排気、排水、およ
び容器本体内への給気に利用する排出口43が形成さ
れ、この排出口43は一次蓋42に固定された栓体45
によって封止されている。
【0023】また、容器本体32の上端開口部内には、
一次蓋42に重ねて円盤状の二次蓋44が装着されてい
る。二次蓋44の上端側の周縁部は容器本体32の内周
面に溶接され、それにより、二次蓋は容器本体32の上
端開口を閉塞している。二次蓋44は、その下面に形成
された複数の凹部46を有し、これらの凹所46を除
き、一次蓋42の上面に接触している。
【0024】これら複数の凹所46によって一次蓋42
と二次蓋44との間には、モニタリングの検査空間とし
て機能する密閉空間が形成され、この密閉空間内は負圧
あるいは正圧に維持されている。これにより、キャニス
タ30内部と外部との間に圧力障壁が形成され、モニタ
リングが可能となる。
【0025】このように、容器本体32の上端開口32
aは、遮蔽板40、一次蓋42、および二次蓋44によ
って気密に閉塞されている。これら遮蔽板40、一次蓋
42、および二次蓋44は、例えばステンレス等の金属
によって形成されている。
【0026】上記のように構成されたキャニスタ30
は、輸送用キャスク11の本体10の収納部17内に同
軸的に収納され、底壁18上に載置されている。この状
態において、キャニスタ30の外周面と本体10の内面
との間には、僅かな隙間が形成されている。
【0027】図1および図4に示すように、本体10の
収納部17の内径は、キャニスタ30の外径よりも僅か
に大きく形成されているとともに、収納部17の上端部
の内径は、他の部分よりも大きく設定され、段付き状に
形成されている。これにより、収納部17の上端部内に
は、検査器を挿入可能な環状の検査空間16が形成さ
れ、キャニスタ30の上端部外周、つまり、一次蓋42
および二次蓋44の外側に位置している。
【0028】また、この検査空間16内には、密閉部材
として機能する構造物、例えば、環状の弾性チューブ5
0が配設されている。この弾性チューブ50は、外部か
ら加圧空気を供給することにより膨らませることができ
る。そして、弾性チューブ50は、本体10の内周面に
固定され、検査空間16において、本体の内周面および
キャニスタ30の外周面に液密に接触している。これに
より、弾性チューブ50は、本体10内面とキャニスタ
外面との間を密閉し、本体10の上端開口側から本体と
キャニスタ30との間への流体の侵入を防止している。
【0029】本体10の上端部外周には、弾性チューブ
50によって密閉された空間に連通した供給孔52が1
つあるいは複数形成されている。本実施の形態におい
て、供給孔52は、弾性チューブ50の下方で検査空間
16に連通している。そして、この供給孔52を通し
て、本体10の外側から、弾性チューブ50によって密
閉されたキャニスタ30外面と本体10内面との空間へ
流体を供給可能となっている。通常、供給孔52は、栓
体54によって閉じられている。
【0030】図1および図4に示すように、輸送用キャ
スク11の本体10の上端開口は、ステンレス、炭素鋼
等の金属からなる蓋体20によって閉塞されている。こ
の蓋体20は、複数のボルト21により本体10の上端
面にボルト止めされている。そして、蓋体20の内面
は、キャニスタ30の2次蓋44外面に密着している。
【0031】更に、輸送用キャスク11は、本体10の
上端部および下端部にそれぞれ装着された衝撃吸収体、
すなわち、ショックアブソーバ22、24を備えてい
る。これらのショックアブソーバ22、24は衝撃吸収
材として、例えば木材によってほぼ円板状に形成されて
いる。
【0032】そして、ショックアブソーバ22は、本体
10の上端部に嵌合およびねじ止めされ、蓋体20の外
面全体を覆っている。また、ショックアブソーバ24
は、本体10の下端部に嵌合およびねじ止めされ、底壁
18の外面全体を覆っている。
【0033】次に、上記のように構成された輸送用キャ
スク11に収納されているキャニスタに使用済燃料集合
体36を封入する封入方法について説明する。図5に示
すように、まず、除染ピット62において、キャニスタ
30の容器本体32を、その上端が開口した状態で輸送
用キャスク11の本体10に収納する。なお、この段階
において、ショックアブソーバ22、24、および蓋体
20は取り除かれている。また、容器本体32内には予
めバスケット34を装着しておく。
【0034】続いて、本体10の上端部内面に固定され
た弾性チューブ50に加圧空気を供給して弾性チューブ
を膨らませ、本体10の内面およびキャニスタ30の容
器本体32の上端部外周に密着させる。これにより、本
体10内面とキャニスタ30外面との間を弾性チューブ
50によって密閉し、本体10の上端開口側から本体と
キャニスタ30との間への流体の侵入を防止する。
【0035】更に、供給孔52を通して、本体10の外
側から、弾性チューブ50によって密閉されたキャニス
タ30外面と本体10内面との空間へ、汚染されていな
い空気等の気体を充填し、栓体54によって供給孔52
を閉じる。これにより、弾性チューブ50によって密閉
された空間内を空気によって満たすとともに、この空間
内の圧力を外部の圧力と同等以上に維持し、一層確実に
流体の侵入を防止可能とする。以上の工程により、燃料
装填準備が終了する。なお、充填する流体は、空気に限
らず他の気体としても、あるいは、純水等の液体を用い
てもよい。
【0036】続いて、容器本体32が収納された輸送用
キャスク11の本体10を、図示しない天井クレーンに
より、冷却水64が漲水されたキャスクローディングピ
ット65へ移送し、冷却水の中に沈める。これにより、
容器本体32内部および本体10の上端部内が水によっ
て満たされる。この際、本体10内面とキャニスタ30
外面との間の空間は、弾性チューブ50によって密閉さ
れているとともに空気が充填されていることから、汚染
された冷却水64が、本体10の上端開口を通して本体
10と容器本体32との間へ流入することはない。
【0037】図5および図6に示すように、キャスクロ
ーディングピット65において、使用済燃料ピット66
内の使用済燃料ラック60に保管されていた使用済燃料
集合体38を、ピットクレーン67により、1本ずつ引
き出し、容器本体32内のバスケット34に順次装填す
る。そして、所定本数の使用済燃料集合体36を容器本
体32内に装填した後、容器本体32の上端開口部32
a内に支持板および遮蔽板40を順次装着する。
【0038】続いて、天井クレーンにより、輸送用キャ
スク11の本体10をキャスクローディングピット65
から引き上げ、前述の除染ピット62へ移送する。その
後、図7に示すように、除染ピット62において、冷却
水64の水面が使用済燃料集合体36の僅か上方に位置
するように、容器本体32内から適量の冷却水を水抜き
取るとともに、弾性チューブ50の上に溜まっている冷
却水を抜き取る。
【0039】この状態で、キャニスタ30の容器本体3
2の上端開口部32a内に一次蓋42を装着し、更に、
一次蓋42の上端周縁部を容器本体32の内面に溶接
し、容器本体の上端開口部を閉塞する。溶接後、図8に
示すように、本体10の上端開口側から検査空間16に
検査器、例えば、赤外線センサ70を挿入し、溶接部の
外側に配置する。そして、この赤外線センサ70によ
り、密閉容器32の外面側で一次蓋42の溶接部に対し
てほぼ垂直な方向から溶接部の溶接状態を検査する。な
お、検査器は、赤外線センサに限らず、超音波センサ等
の検査器を用いてもよい。
【0040】その後、容器本体32内の完全脱水、真空
乾燥、不活性ガス置換、密封作業及び気密漏洩検査を行
う。この場合、例えば、図9に示すように、加圧ポンプ
72により一次蓋42および遮蔽板40の排出口43を
介して容器本体32内を加圧し、同じく、排出口43を
通して容器本体内の底部まで挿入された排水パイプ73
から容器本体内の水を外部に排水する。
【0041】上記排水工程により容器本体32内から水
をほぼ排水した後、容器本体内の底部に残留した水を蒸
発させて完全乾燥するとともに、容器本体内を真空排気
する。すなわち、図10に示すように、一次蓋42およ
び遮蔽板40の排出口43を通して、給気管74および
排気管75を容器本体32内の底部まで挿入する。この
場合、給気管74および排気管75は二重管構造とし、
例えば、給気管74が排気管74の内側を通って延びる
構造としている。吸気管74には、ヒータ76、吸気ポ
ンプ77、およびNを貯溜したタンク78が順に接続
されている。また、排気管75には排気ポンプ80が接
続されている。
【0042】更に、輸送キャスクの外筒12の外周面上
に脱着自在な筒状の冷却用ジャケット82を装着する。
冷却用ジャケット82の下端部と上端部との間には循環
パイプ84が接続され、この循環パイプの中途部には、
冷水循環ポンプ85および熱交換器86が接続されてい
る。冷却用ジャケット82内および循環パイプ84内
は、冷却媒体としての冷却水で満たされている。また、
熱交換器86には、5〜10℃の冷水を供給する冷水発
生チラー88が接続されている。
【0043】なお、これらの冷却用ジャケット82、循
環パイプ84、循環ポンプ85、熱交換器86、冷水発
生チラー88は、この発明における冷却装置を構成して
いる。そして、冷水供給部として機能する冷水発生チラ
ー88は、熱交換器86と共に温度調整部を構成してい
る。なお、冷却媒体は水に限らず、代替フロン等の気体
を用いてもよい。
【0044】この状態で、吸気ポンプ77を駆動するこ
とにより、タンク78からNガスを吸引し、ヒータ7
6によって100℃に以上に加熱した後、吸気管74を
通して容器本体32の底部に供給する。これにより、容
器本体32内の底部に残留していた水をN2ガスによっ
て加熱し蒸発させる。なお、Nガスは不純物を含んで
いないとともに、空気よりも熱伝導性が高いため、加熱
気体として用いた場合に有効である。しかしながら、加
熱気体として清浄な空気を用いてもよい。
【0045】上記のような残留水の蒸発工程を行いなが
ら、吸気ポンプ80を駆動し、排気管75を通して容器
本体32内を排気する。これにより、蒸発した水分を容
器本体32外へ排気し、容器本体内を完全乾燥する。そ
して、残留水を蒸発させながら排気することにより、容
器本体32内を完全乾燥することができる。
【0046】容器本体32内の完全乾燥が終了した後、
吸気ポンプ77を停止して加熱気体の供給を停止すると
ともに、吸気ポンプ80により容器本体32内を続いて
排気し、数mmHg程度の真空度まで真空排気する。
【0047】一方、上述した蒸発工程および真空排気工
程を行っている間、冷水循環ポンプ85および冷水発生
チラー88を作動させる。これにより、冷却用ジャケッ
ト82内および循環パイプ84内を通って冷却水が循環
する。この場合、冷却水は、熱交換器86を通る際、冷
水発生チラー88から供給された冷水との間で熱交換さ
れ、5〜10℃の温度に冷やされた後、冷却用ジャケッ
ト82内に供給される。そして、冷却水は冷却用ジャケ
ット82内を流れることにより、キャスク本体10およ
びこのキャスク本体内に収納されたキャニスタ30を外
側から冷却する。また、冷却用ジャケット82内を流れ
て温度上昇した冷却水は、熱交換器86を通ることによ
り再び5〜10℃に冷却された後、冷却用ジャケット8
2に供給される。
【0048】これにより、蒸発工程および真空排気工程
の間、容器本体32内を100℃よりも高くかつ所定の
耐熱温度よりも低い温度、例えば、250℃以下に維持
する。容器本体32内の温度調整は、冷却用ジャケット
82内を流れる冷却水の流量によって、つまり、冷水循
環ポンプ85の吐出量によって調整することができ、あ
るいは、冷水発生チラー88から供給する冷水の温度を
調整することによっても調整することができる。
【0049】上述した蒸発工程および真空排気工程が終
了した後、一次蓋42および遮蔽板40の排出口43を
通して容器本体32内にヘリウム等の不活性ガスを充
填、置換する。その後、一次蓋42の排出口43を栓体
45で閉塞し、この栓体を溶接した後、気密漏洩検査を
行う。
【0050】次に、容器本体32の上端開口部32a内
に二次蓋44を装着し、その外周縁部を容器本体の内面
に溶接した後、上記と同様の方法で、赤外線センサ70
により溶接状態を検査する。なお、二次蓋44を溶接す
る工程においても、冷却用ジャケット82を通して冷却
水を循環させ、容器本体32内の温度を100℃〜25
0℃に維持する。
【0051】続いて、一次蓋42と二次蓋44との間の
空間における不活性ガス置換、密封作業、溶接部検査、
気密漏洩検査を行うことにより、キャニスタ30への使
用済燃料の封入作業が終了し、使用済燃料を収納したキ
ャニスタが完成する。
【0052】キャニスタ30の完成後、キャスク本体1
0から冷却用ジャケット82を取り外す。続いて、図1
および図4で示したように、輸送用キャスク11の本体
10の上端開口を蓋体20によって閉塞し、更に、本体
10を洗浄する。次に、栓体54を取り外し、前述した
密閉空間に充填されていた空気あるいは純水等を抜き出
した後、この密閉空間にヘリウムを充填し栓体を再度装
着する。最後に、本体10の上端および下端にショック
アブソーバ22、24を装着した後、搬出前確認検査を
行うことにより、発送前準備が完了する。このようにし
てキャニスタ30を収納した輸送用キャスク11は、ト
ラック等により発電所から貯蔵施設まで輸送される。
【0053】上記のように構成された放射性物質の封入
方法によれば、キャニスタ30の容器本体32内から水
を抜き取った後、この容器本体内に加熱気体を供給する
ことにより、比較的温度が上がり難い容器本体32内の
底部に残留した水を加熱し、短時間で蒸発させ排出する
ことができる。従って、その後、真空排気することによ
り短時間で容器本体内部を完全に乾燥することが可能と
なる。そして、この間、冷却用ジャケット82に冷却水
を流すことにより、容器本体32の外側を冷却して容器
本体内を100℃以上でかつ所定の耐熱温度よりも低い
温度に維持することができ、放射性物質の過度の発熱を
防止し、放射性物質を収納している被覆管等の損傷を防
止することができる。
【0054】従って、高い密閉性を持って使用済燃料集
合体をキャニスタ30内へ封入することができ、健全
性、即ち、優れた放射線遮蔽性能を維持可能な放射性物
質の封入方法、およびこの封入方法に用いる冷却装置を
得ることができる。
【0055】なお、この発明は上述した実施の形態に限
定されることなく、この発明の範囲内で種々変形可能で
ある。例えば、上述した実施の形態では、キャニスタの
容器本体を輸送用キャスクの本体内に収納した状態で、
使用済燃料を封入する方法を示したが、これに限らず、
キャスク内に収納することなく、キャニスタの容器本体
内に使用済燃料を封入してもよい。この場合、冷却用ジ
ャケット82は、キャニスタの容器本体外面に直接装着
して使用する。
【0056】また、図9で示した容器本体32内の排水
工程において、図11に示す第2の実施の形態のよう
に、キャニスタの容器本体32を収納した輸送用キャス
クの本体10を振動台90上に載置し、本体10および
容器本体32に振動を与えながら排水するようにしても
良い。あるいは、振動台90を回転させ、本体10およ
び容器本体32に遠心力を作用させた状態で排水するよ
うにしても良い。
【0057】このように、キャニスタ30の容器本体3
2に振動あるいは遠心力を作用させることにより、容器
本体内のバスケット34や使用済燃料集合体36の表面
に付着している水を容器本体の底部に積極的に落とすこ
とができ、容器本体内を一層短時間で排水することが可
能となる。
【0058】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、容器本体内を短時間で乾燥させ、高い密閉性を持っ
て放射性物質を金属密閉容器内へ封入することが可能な
放射性物質の封入方法、および冷却装置を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に係る輸送用キャスクの
縦断面図。
【図2】上記輸送用キャスクに収納されたキャニスタの
一部を破断して示す斜視図。
【図3】上記キャニスタの一部を破断して示す側面図。
【図4】上記キャニスタの上端部を拡大して示す断面
図。
【図5】上記キャニスタへの使用済燃料装填工程および
蓋溶接工程を概略的に示す図。
【図6】上記使用済燃料装填工程において、輸送用キャ
スク本体を水中に沈めた状態を示す断面図。
【図7】上記使用済燃料装填工程において、キャニスタ
の一次蓋を装着する工程を示す断面図。
【図8】上記蓋溶接工程の後、溶接部を検査する状態を
示した、上記輸送用キャスクの本体上部、および輸送用
キャスクに収納されたキャニスタの上端部の断面図。
【図9】上記キャニスタ内から水を排水する工程を示す
断面図。
【図10】上記キャニスタ内に残留した水を蒸発させる
工程、および上記キャニスタに内を真空排気する工程、
冷却工程を示す図。
【図11】この発明の第2の実施の形態に係る封入方法
において、キャニスタを振動あるいは回転させる工程を
示す断面図。
【符号の説明】
10…輸送用容器の本体 11…輸送用キャスク 12…外筒 14…レジン層 30…キャニスタ 32…容器本体 32a…上端開口部 36…使用済燃料集合体 42…一次蓋 43…排出口 44…二次蓋 74…給気管 75…排気管 77…給気ポンプ 76…ヒータ 82…冷却用ジャケット 84…循環パイプ 85…冷水循環ポンプ 86…熱交換器 88…冷水発生チラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村上 一雄 兵庫県神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番1 号 三菱重工業株式会社神戸造船所内 (72)発明者 名島 憲治 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目8番19号 高菱エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 入野 光博 東京都港区高輪2−19−13 株式会社菱友 システム技術内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】底部が閉塞したほぼ筒状の容器本体と、上
    記容器本体の上端開口部を閉塞した一次蓋および二次蓋
    と、を有する金属密閉容器に放射性物質を封入する放射
    性物質の封入方法において、 上端の開口した上記容器本体を水中に沈め、容器本体内
    を水で満たす工程と、 上記水中で、上記容器本体内に放射性物質を装填する工
    程と、 上記放射性物質の装填後、水中で、上記容器本体の上端
    開口部内に遮蔽体を装着する工程と、 上記遮蔽体の装着後、上記容器本体を水中から引き上げ
    るとともに、上記遮蔽体が露出するまで上記容器本体内
    から所定量の水を抜き取る工程と、 上記水の抜き取り後、上記一次蓋を上記容器本体の上端
    開口部内に配置し、容器本体に溶接する工程と、 上記一次蓋の溶接後、この一次蓋および遮蔽体に設けら
    れた排出口から上記容器本体内の水を排水する工程と、 上記排水後、上記排出口から上記容器本体内の底部に加
    熱気体を供給して上記底部に残留した水を蒸発させる工
    程と、 上記残留水を蒸発させた後、上記排出口を通して上記容
    器本体内を真空に排気する工程と、 上記蒸発工程および排気工程の間、上記容器本体の外側
    を冷却し、容器本体内を100℃以上でかつ所定の耐熱
    温度よりも低い温度に維持する冷却工程と、 上記排気工程の後、上記排出口を密閉するとともに、上
    記二次蓋を上記容器本体の上端開口部内に配置し、容器
    本体に溶接する工程と、 を備えたことを特徴とする放射性物質の封入方法。
  2. 【請求項2】上記冷却工程は、上記容器本体の外側に冷
    却用ジャケットを装着し、この冷却用ジャケットに冷却
    媒体を流す工程を含んでいることを特徴とする請求項1
    に記載の放射性物質の封入方法。
  3. 【請求項3】上記排水工程は、上記排出口を通して上記
    容器本体の底部まで延びた排水管を上記容器本体内に挿
    入し、上記排出口から容器本体内に加圧気体を供給して
    上記排水管から水を排水する工程を含んでいることを特
    徴とする請求項1又は2に記載の放射性物質の封入方
    法。
  4. 【請求項4】上記蒸発工程は、上記排出口を通して上記
    容器本体の底部まで延びた給気管を上記容器本体内に挿
    入し、この給気管を通して上記容器本体の底部に加熱気
    体を供給する工程を含んでいることを特徴とする請求項
    1ないし3のいずれ1項に記載の放射性物質の封入方
    法。
  5. 【請求項5】上記冷却工程において、上記冷却用ジャケ
    ットにおける冷却媒体の流量を調整して上記容器本体内
    の温度を調整することを特徴とする請求項1ないし4の
    いずれか1項に記載の放射性物質の封入方法。
  6. 【請求項6】上記冷却工程において、約5ないし10℃
    の範囲の冷却水を上記冷却用ジャケットに流すことを特
    徴とする請求項5に記載の放射性物質の封入方法。
  7. 【請求項7】上記冷却工程において、上記容器本体内の
    温度を100℃ないし250℃の範囲に維持することを
    特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の放
    射性物質の封入方法。
  8. 【請求項8】底部が閉塞したほぼ筒状の容器本体と、上
    記容器本体の上端開口部を閉塞した一次蓋および二次蓋
    と、を有した金属密閉容器に放射性物質を封入する放射
    性物質の封入方法において、 上端の開口した輸送用容器の収納部に、上端の開口した
    空の上記金属密閉容器の容器本体を配置する工程と、 上記本体の上端開口の近傍で、上記容器本体外面と上記
    輸送用容器の内面との間に設けられた環状の密閉部材に
    より、容器本体外面と輸送用容器内面との間を密閉し、
    上記輸送用容器の上端開口側から上記容器本体と上記輸
    送用容器内面との間への流体の侵入を防止する工程と、 上記密閉部材により上記容器本体外面と輸送用容器内面
    との間を密閉した状態で、上記容器本体が収納された上
    記輸送用容器を水中に沈め、容器本体内を水で満たす工
    程と、 上記水中で、上記容器本体内に放射性物質を装填する工
    程と、 上記放射性物質の装填後、水中で、上記容器本体の上端
    開口部内に遮蔽体を装着する工程と、 上記遮蔽体の装着後、上記容器本体を水中から引き上げ
    るとともに、上記遮蔽体が露出するまで上記容器本体内
    から所定量の水を抜き取る工程と、 上記水の抜き取り後、上記一次蓋を上記容器本体の上端
    開口部内に配置し、容器本体に溶接する工程と、 上記一次蓋の溶接後、この一次蓋および遮蔽体に設けら
    れた排出口から上記容器本体内の水を排水する工程と、 上記排水後、上記排出口から上記容器本体内の底部に加
    熱気体を供給して上記底部に残留した水を蒸発さる工程
    と、 上記残留水を蒸発させた後、上記排出口を通して上記容
    器本体内を真空に排気して乾燥する工程と、 上記蒸発工程および排気工程の間、上記輸送用容器の外
    側を冷却し、上記容器本体内を100℃以上でかつ所定
    の耐熱温度以下の温度に維持する冷却工程と、 上記排気工程の後、上記排出口を密閉するとともに、上
    記二次蓋を上記容器本体の上端開口部内に配置し、容器
    本体に溶接する工程と、 を備えたことを特徴とする放射性物質の封入方法。
  9. 【請求項9】上記冷却工程は、上記輸送用容器の外側に
    冷却用ジャケットを装着し、この冷却用ジャケットに冷
    却媒体を流す工程を含んでいることを特徴とする請求項
    8に記載の放射性物質の封入方法。
  10. 【請求項10】上記蒸発工程は、上記排出口を通して上
    記容器本体の底部まで延びた給気管を上記容器本体内に
    挿入し、この給気管を通して上記容器本体の底部に加熱
    気体を供給する工程を含んでいることを特徴とする請求
    項8又は9に記載の放射性物質の封入方法。
  11. 【請求項11】上記冷却工程において、上記冷却用ジャ
    ケットにおける冷却媒体の流量を調整して上記容器本体
    内の温度を調整することを特徴とする請求項8ないし1
    0のいずれか1項に記載の放射性物質の封入方法。
  12. 【請求項12】上記排水工程は、上記輸送用容器を振動
    あるいは回転させて容器本体内に残留した水を容器本体
    の底部に落下させる工程を含んでいることを特徴とする
    請求項1なしし11のいずれか1項に記載の放射性物質
    の封入方法。
  13. 【請求項13】請求項1ないし12のいずれか1項に記
    載の放射性物質の封入方法に用いる冷却装置において、 上記容器の外側に脱着自在に装着される冷却用ジャケッ
    トと、 上記冷却用ジャケット内に接続された配管、およびこの
    配管に設けられたポンプを有し、上記冷却用ジャケット
    内を通して冷却媒体を循環させる循環機構と、 上記配管に設けられ、上記冷却用ジャケットに供給する
    冷却媒体を所定の温度に維持する温度調整部と、 を備えていることを特徴とする冷却装置。
  14. 【請求項14】上記温度調整部は、上記配管に設けられ
    た熱交換器と、上記熱交換器に所定温度の冷水を供給す
    る冷水供給部と、を備えていることを特徴とする請求項
    13に記載の冷却装置。
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