JP2016200361A - 冷凍装置 - Google Patents

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智 石田
西村 忠史
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【課題】省電力冷房運転に適した冷凍装置を提供する。【解決手段】空調システム1は、室外に配置される圧縮機11及び第2室外熱交換器21と、室内に配置され圧縮機11及び第2室外熱交換器21とともに冷媒回路を構成する室内熱交換器31及び室内電動弁32と、室内電動弁32に流入する冷媒の温度を検出する液冷媒温度センサ56と、コントローラ50と、を備える。コントローラ50は、状況に応じて、圧縮機11を駆動させて冷媒を強制循環させる通常冷房運転と、圧縮機11を停止させ第2室外熱交換器21と室内熱交換器31との設置高低差H1を利用して冷媒を循環させる省電力冷房運転と、を切り換える。コントローラ50は、省電力冷房運転の開始前に、液冷媒温度センサ56の検出値TLに基づいて省電力冷房運転を開始するか否かを判定する省電力冷房開始判定処理を実行する。【選択図】図1

Description

本発明は、冷凍装置に関する。
従来、圧縮機を駆動させて冷媒を強制循環させる通常冷房運転と、圧縮機を停止し蒸発器と凝縮器の設置高低差を利用して冷媒を循環させる省電力冷房運転と、を切換可能な冷凍装置が提案されている。例えば、特許文献1(特開2013−113498号公報)記載の冷凍装置では、外気が室温よりも低い場合において所定条件を満たす時には、通常冷房運転から省電力冷房運転に切り換えている。
省電力冷房運転時においては、蒸発器と凝縮器の設置高低差に応じて凝縮器から流出する液冷媒に重力を作用させることで、冷媒を循環させる駆動力(ヘッド差)を発生させる。ヘッド差は、凝縮器から蒸発器に通じる液冷媒流路において液封されている部分の高低差(すなわち液封度)に比例して大きくなるため、冷凍サイクルを良好に実現するには、凝縮器から流出する液冷媒の過冷却度を適正に確保して液冷媒流路を流れる液冷媒のガス化を防ぐ必要がある。このため、省電力冷房運転時と通常冷房運転時とでは、最適な冷媒循環量が相違する。
特許文献1では、省電力冷房運転時に冷凍サイクルを良好に実現すべく、通常冷房運転から省電力冷房運転に切り換える際、冷媒補充運転を行うことで冷媒回路内における冷媒量を適正に確保しようとしている。
上述のような冷凍装置は、従来はサーバールームや基地局通信装置冷却用の空調装置として実用されてきた。昨今、一般のオフィスビル等の建築物においても高断熱化が促進され、また発熱機器が増加していることより、冬季冷房用の空調装置として実用化のニーズがある。
しかし、上述のような冷凍装置を一般のオフィスビル等の建築物において冬季冷房用の空調装置として実用化する場合、室内ユニット(蒸発器)及び室外ユニット(凝縮器)間の冷媒連絡配管(液冷媒流路)に関して、その配管長が大きくなるとともに、配管の取り回しを行ううえで水平に延びる水平配管部の設置が必須となりやすい。また、複数の室内ユニットが設置される場合には、冷媒連絡配管(液冷媒流路)を室内ユニットの台数に応じて分岐させる必要がある。
このようなことから、上述のような冷凍装置を一般のオフィスビル等の建築物において実用化する場合、状況によっては、凝縮器から蒸発器まで延びる液冷媒流路において、熱の進入等により液冷媒が蒸発してガス冷媒となり、液冷媒流路を逆流するケースが想定される。省電力冷房運転の開始時に、このような事態が生じると、冷媒の駆動力が適正に確保されにくくなり、冷凍サイクルが良好に継続しにくくなる。
そこで、本発明の課題は、省電力冷房運転に適した冷凍装置を提供することである。
本発明の第1観点に係る冷凍装置は、圧縮機と、凝縮器と、蒸発器と、膨張弁と、温度センサと、制御部と、を備える。圧縮機及び凝縮器は、室外に配置される。蒸発器及び膨張弁は、室内に配置される。蒸発器及び膨張弁は、圧縮機及び凝縮器とともに冷媒回路を構成する。温度センサは、膨張弁に流入する冷媒の温度を検出する。制御部は、状況に応じて、通常冷房運転と、省電力冷房運転と、を切り換える。通常冷房運転は、圧縮機を駆動させて、冷媒を強制循環させる運転である。省電力冷房運転は、圧縮機を停止させて、凝縮器と蒸発器との設置高低差を利用して冷媒を循環させる運転である。制御部は、省電力冷房運転の開始前に、運転可否判定処理を実行する。運転可否判定処理は、温度センサの検出値に基づいて、省電力冷房運転を開始するか否かを判定する処理である。
本発明の第1観点に係る冷凍装置では、制御部が、省電力冷房運転の開始前に、膨張弁に流入する冷媒の温度を検出する温度センサの検出値に基づいて省電力冷房運転を開始するか否かを判定する、運転可否判定処理を実行する。これにより、省電力冷房運転開始前に、冷媒の駆動力となるヘッド差が生じる液冷媒流路において、冷媒が過冷却状態又は飽和液の状態にあることを確認したうえで、省電力冷房運転を開始することが可能となる。その結果、省電力冷房運転を開始する際に、冷媒の駆動力を高精度に確保することが可能となる。よって、一般のオフィスビル等の建築物において冬季冷房用の空調装置として実用化される場合のように、蒸発器及び凝縮器間の冷媒連絡配管に関して配管長が従来よりも大きく、また水平に延びる水平配管部が設置されるような場合であっても、省電力冷房運転開始時における冷凍サイクルの安定性が担保され、省電力冷房運転の性能が担保される。
本発明の第2観点に係る冷凍装置は、第1観点に係る冷凍装置であって、圧力センサをさらに備える。圧力センサは、膨張弁に流入する冷媒の圧力を検出する。制御部は、運転可否判定処理において、温度センサの検出値と換算飽和温度とを比較し、温度センサの検出値が換算飽和温度以下の時に、省電力冷房運転を開始する。換算飽和温度は、圧力センサの検出値に基づいて算出される。又は、制御部は、運転可否判定処理において、相当飽和圧力と圧力センサの検出値とを比較し、相当飽和圧力が圧力センサの検出値以下の時に、省電力冷房運転を開始する。相当飽和圧力は、温度センサの検出値に基づいて算出される。
これにより、省電力冷房運転開始前に、冷媒の駆動力となるヘッド差が生じる液冷媒流路において、冷媒が過冷却状態又は飽和液の状態にあることを高精度に確認可能となる。
本発明の第3観点に係る冷凍装置は、第1観点に係る冷凍装置であって、外気温センサと、記憶部と、をさらに備える。外気温センサは、外気温を検出する。記憶部は、ヘッド差を記憶する。ヘッド差は、凝縮器と蒸発器の設置高低差、又は設置高低差に基づいて算出される。制御部は、運転可否判定処理において、温度センサの検出値と換算飽和温度とを比較し、温度センサの検出値が換算飽和温度以下の時に、省電力冷房運転を開始する。換算飽和温度は、温度センサの検出値と、外気温センサの検出値に基づいて算出される。又は、制御部は、運転可否判定処理において、相当飽和圧力と基準圧力とを比較し、相当飽和圧力が基準圧力以下の時に、省電力冷房運転を開始する。相当飽和圧力は、温度センサの検出値に基づいて算出される。基準圧力は、外気温飽和圧力とヘッド差との和である。外気温飽和圧力は、外気温センサの検出値に基づいて算出される。
これにより、省電力冷房運転開始前に、冷媒の駆動力となるヘッド差が生じる液冷媒流路において、冷媒が過冷却状態又は飽和液の状態にあることを高精度に確認可能となる。
本発明の第4観点に係る冷凍装置は、第1観点から第3観点のいずれかに係る冷凍装置であって、制御部は、省電力冷房運転の開始前に移行準備運転に切り換え、運転可否判定処理における判定条件を満たすまで移行準備運転を継続する。移行準備運転は、省電力冷房運転の開始前に、圧縮機を駆動させて冷媒を凝縮器へ移動させる運転である。
これにより、省電力冷房運転の開始時に、凝縮器から液冷媒が安定的に流出し、冷媒の駆動力となるヘッド差がさらに高精度に適正に確保される。
本発明の第5観点に係る冷凍装置は、第1観点から第4観点のいずれかに係る冷凍装置であって、室温センサをさらに備える。室温センサは、室内に配置される。制御部は、省電力冷房運転中、室温センサの検出値に基づいて運転状態と運転休止状態とを切り換える。制御部は、省電力冷房運転中、運転休止状態から運転状態に切り換える場合に運転可否判定処理を実行し、運転可否判定処理において、判定条件を満たす時には省電力冷房運転を継続し、満たさない時には通常冷房運転に切り換える。
これにより、省電力冷房運転中に運転休止状態から運転状態に切り換える時に、必ずしも圧縮機を駆動する必要がなくなる。その結果、冷房運転に係る消費電力量が抑制される。よって、省電力性が向上する。
本発明の第1観点に係る冷凍装置では、省電力冷房運転開始前に、冷媒の駆動力となるヘッド差が生じる液冷媒流路において冷媒が過冷却状態又は飽和液の状態にあることを確認したうえで、省電力冷房運転を開始することが可能となる。その結果、省電力冷房運転を開始する際に、冷媒の駆動力を高精度に確保することが可能となる。よって、一般のオフィスビル等の建築物において冬季冷房用の空調装置として実用化される場合のように、蒸発器及び凝縮器間の冷媒連絡配管に関して配管長が従来よりも大きく、また水平に延びる水平配管部が設置されるような場合であっても、省電力冷房運転開始時における冷凍サイクルの安定性が担保され、省電力冷房運転の性能が担保される。
本発明の第2観点又は第3観点に係る冷凍装置では、省電力冷房運転開始前に、冷媒の駆動力となるヘッド差が生じる液冷媒流路において、冷媒が過冷却状態又は飽和液の状態にあることを高精度に確認可能となる。
本発明の第4観点に係る冷凍装置では、冷媒の駆動力となるヘッド差がさらに高精度に適正に確保される。
本発明の第5観点のいずれかに係る冷凍装置では、省電力性が向上する。
本発明の一実施形態に係る空調システムの概略構成図。 コントローラと、コントローラに接続される各部と、を示したブロック図。 省電力運転切換モードにおける制御の流れを示したフローチャート。 通常冷房モード(通常冷房運転)時における冷媒の流れを示した模式図。 通常冷房運転時における冷凍サイクルを示したp−h線図。 暖房モード(暖房運転)時における冷媒の流れを示した模式図。 省電力運転切換モード(冷媒移動運転)時における冷媒の流れを示した模式図。 省電力冷房モード(省電力冷房運転)時における冷媒の流れを示した模式図。 省電力冷房運転時における冷凍サイクルを示したp−h線図。 通常運転切換モード(冷媒復帰運転)時における冷媒の流れを示した模式図。 冷房運転開始指示が入力された場合の各アクチュエータの制御例を示すタイミングチャート。 冷房運転開始指示が入力された場合の各アクチュエータの制御例を示すタイミングチャート。 変形例Jに係る空調システムの概略構成図。 変形例Kに係る省電力運転切換モード(冷媒移動運転)時における冷媒の流れを示した模式図。 変形例Kに係る省電力運転切換モード時の制御例を示すタイミングチャート。 変形例Mに係る空調システムの概略構成図。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る空調システム1について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
(1)空調システム1
図1は、本発明の一実施形態に係る空調システム1の概略構成図である。
空調システム1は、複数の運転モードを有しており、運転モードに応じて運転状態を切り換え、対象空間の空気調和を実現する装置である。空調システム1において、運転モードの切換えは、コントローラ50(後述)によって制御される。
具体的に、空調システム1は、通常冷房モード、省電力冷房モード、暖房モード、省電力運転切換モード及び通常運転切換モード等の運転モードを有している。
空調システム1は、通常冷房モード又は暖房モードにおいては、圧縮機11(後述)を駆動させて蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行い、冷媒を強制的に循環させる通常冷房運転又は暖房運転を行う。また、省電力冷房モードにおいては、圧縮機11を停止状態とし、第2室外熱交換器21(後述)と室内熱交換器31(後述)の設置高低差を利用して液冷媒流路中の液冷媒に重力を作用させることで冷媒の駆動力を発生させ、冷媒を循環させる省電力冷房運転を行う。また、省電力運転切換モードにおいては、省電力冷房運転に適した状態を確立するべく、第1冷媒回路RC1(後述)から第2室外熱交換器21(後述)へ冷媒を移動させる冷媒移動運転(特許請求の範囲記載の「移行準備運転」に相当)を行う。また、通常運転切換モードにおいては、通常冷房運転に適した状態を確立するべく、冷媒を復帰させる冷媒復帰運転を行う。
通常冷房モード又は省電力冷房モードには、ユーザによって冷房運転の開始指示が入力されている場合に遷移する。なお、後述するが、通常冷房モードと省電力冷房モードとは、対象空間内の室温Ti及び外気温Toに応じて切り換えられる。暖房モードには、ユーザによって暖房運転の開始指示が入力されている場合に遷移する。省電力運転切換モードには、通常冷房モードから省電力冷房モードへの切換えが行われる際に遷移する。通常運転切換モードには、省電力冷房モードから通常冷房モードへの切換えが行われる際に遷移する。
空調システム1は、主として、熱源側ユニットとしての第1室外ユニット10及び第2室外ユニット20と、利用側ユニットとしての複数(ここでは2台)の室内ユニット30(第1室内ユニット30a、第2室内ユニット30b)と、を有している。
空調システム1においては、第1室外ユニット10と第2室外ユニット20とが第1ガス連絡配管GP1及び第1液連絡配管LP1によって接続され、第2室外ユニット20と室内ユニット30とが第2ガス連絡配管GP2及び第2液連絡配管LP2によって接続されることで複数の冷媒回路が構成されている。具体的に、空調システム1は、第1室外ユニット10、第2室外ユニット20及び各室内ユニット30で構成される第1冷媒回路RC1と、第2室外ユニット20及び各室内ユニット30で構成される第2冷媒回路RC2と、を有している。
(1−1)第1室外ユニット10
第1室外ユニット10は、屋上やベランダ等の室外に設置される。本実施形態では、第1室外ユニット10は、各室内ユニット30よりも高い位置に設置されている。
第1室外ユニット10は、外郭を構成する第1室外ユニットケーシング(図示省略)内に、主として、複数の冷媒配管(第1冷媒配管P1〜第10冷媒配管P10)と、圧縮機11と、四路切換弁12と、第1室外熱交換器13と、過冷却熱交換器14と、第1室外電動弁15と、第2室外電動弁16と、第1室外ファン17と、外気温センサ10a等の各種センサと、第1室外制御部51と、を有している。
第1冷媒配管P1は、一端が第1ガス連絡配管GP1の一端と接続され、他端が四路切換弁12に接続されている。
第2冷媒配管P2は、一端が四路切換弁12に接続され、他端が圧縮機11の吸入口に接続されている。
第3冷媒配管P3は、一端が圧縮機11の吐出口に接続され、他端が四路切換弁12に接続されている。
第4冷媒配管P4は、一端が四路切換弁12に接続され、他端が第1室外熱交換器13に接続されている。
第5冷媒配管P5は、一端が第1室外熱交換器13に接続され、他端が第1室外電動弁15に接続されている。第5冷媒配管P5には、第5冷媒配管P5内の冷媒温度を検出する第1冷媒温度センサ10bが、熱的に接続されている。
第6冷媒配管P6は、一端が第1室外電動弁15に接続され、他端が過冷却熱交換器14の第1流路14aに接続されている。
第7冷媒配管P7は、一端が過冷却熱交換器14の第1流路14aに接続され、他端が第1液連絡配管LP1に接続されている。第7冷媒配管P7には、第7冷媒配管P7内の冷媒温度を検出する第2冷媒温度センサ10cが、熱的に接続されている。
第8冷媒配管P8は、一端が第6冷媒配管P6の両端間に接続され、他端が第2室外電動弁16に接続されている。
第9冷媒配管P9は、一端が第2室外電動弁16に接続され、他端が過冷却熱交換器14の第2流路14bに接続されている。
第10冷媒配管P10は、一端が過冷却熱交換器14の第2流路14bに接続され、他端が第2冷媒配管P2の両端間に接続されている。
圧縮機11は、低圧のガス冷媒を吸入し、圧縮して吐出する機構である。圧縮機11は、圧縮機モータ11aを内蔵された密閉式の構造を有している。圧縮機11では、ケーシング(図示省略)内に収容されたロータリ式やスクロール式等の圧縮要素(図示省略)が、圧縮機モータ11aを駆動源として駆動される。圧縮機モータ11aは、運転中、第1室外制御部51によって、インバータ制御され、状況に応じて回転数を調整される。すなわち、圧縮機11は、容量可変である。圧縮機11は、駆動時に、吸入口から低圧冷媒を吸入し、圧縮して高圧のガス冷媒とした後、吐出口から吐出する。
四路切換弁12は、運転状況に応じて、冷媒の流れる方向を切り換えるための切換弁である。四路切換弁12は、第1室外制御部51によって駆動電圧を供給されることで冷媒流路を切り換えられる。具体的に、四路切換弁12は、第1冷媒配管P1と第2冷媒配管P2とを接続するとともに第3冷媒配管P3と第4冷媒配管P4とを接続する第1状態(図1の四路切換弁12の実線を参照)と、第1冷媒配管P1と第3冷媒配管P3とを接続するとともに第2冷媒配管P2と第4冷媒配管P4とを接続する第2状態(図1の四路切換弁12の破線を参照)と、を切り換えられる。
第1室外熱交換器13は、通常冷房モード(通常冷房運転)時には冷媒の凝縮器として機能し、暖房モード(暖房運転)時には冷媒の蒸発器として機能する熱交換器である。第1室外熱交換器13は、例えばクロス・フィン・チューブ方式やマイクロチャネル方式の熱交換器であり、複数の伝熱管と複数のフィンを含んでいる(図示省略)。第1室外熱交換器13は、ガス側が第4冷媒配管P4と接続されており、液側が第5冷媒配管P5と接続されている。
過冷却熱交換器14は、例えば二重管型熱交換器である。過冷却熱交換器14は、第1流路14a及び第2流路14bを含んでおり、第1流路14aを流れる冷媒と第2流路14bを流れる冷媒とが熱交換しうる構造を有している。
第1室外電動弁15及び第2室外電動弁16は、駆動電圧を供給されることで開度が変化する電動弁である。第1室外電動弁15及び第2室外電動弁16は、開度に応じて、流入する冷媒を減圧する膨張弁、又は冷媒流路を遮断する流路遮断弁として機能する。第1室外電動弁15及び第2室外電動弁16は、第1室外制御部51によって個別に開度を制御され、運転状況に応じて開度を適宜調整される。特に、第2室外電動弁16は、過冷却度SCに応じて開度が決定される。
第1室外ファン17は、外部から第1室外ユニット10内に流入し第1室外熱交換器13を通過してから第1室外ユニット10外へ流出する空気流を生成する送風機である。第1室外ファン17は、例えばプロペラファンである。第1室外ファン17は、第1室外ファンモータ17aに連動して駆動する。第1室外ファンモータ17aは、第1室外制御部51によって、駆動を制御され、回転数を適宜調整される。
外気温センサ10aは、外気温Toを検出するための温度センサであり、例えばサーミスタ等で構成される。外気温センサ10aは、例えば第1室外ユニット10の吸気口近傍に配置される。
第1室外制御部51は、第1室外ユニット10に含まれるアクチュエータの動作を制御する機能部である。第1室外制御部51は、CPUやメモリ等で構成されるマイクロコンピュータを含む。第1室外制御部51は、通信ケーブルC1を介して第2室外制御部52(後述)と接続されており、互いに信号の送受信を行う。また、第1室外制御部51は、外気温センサ10a、第1冷媒温度センサ10b及び第2冷媒温度センサ10cと電気的に接続されており、それぞれの検出値が適宜入力される。
(1−2)第2室外ユニット20
第2室外ユニット20は、屋上やベランダ等の室外に設置される。本実施形態では、第2室外ユニット20は、第1室外ユニット10及び各室内ユニット30よりも高い位置に設置されている。
第2室外ユニット20は、外郭を構成する第2室外ユニットケーシング(図示省略)内に、主として、複数の冷媒配管(第12冷媒配管P12〜第17冷媒配管P17)と、第2室外熱交換器21(特許請求の範囲記載の「凝縮器」に相当)と、第1ガス開閉弁22と、第2ガス開閉弁23と、第1液開閉弁24と、第2液開閉弁25と、第2室外ファン26と、第2室外制御部52と、を有している。
第12冷媒配管P12は、一端が第1ガス開閉弁22に接続され、他端が第13冷媒配管P13の両端間に接続されている。
第13冷媒配管P13は、一端が第2ガス開閉弁23に接続され、他端が第2ガス連絡配管GP2の一端に接続されている。
第14冷媒配管P14は、一端が第2ガス開閉弁23に接続され、他端が第2室外熱交換器21のガス側に接続されている。
第15冷媒配管P15は、一端が第2室外熱交換器21の液側に接続され、他端が第2液開閉弁25に接続されている。
第16冷媒配管P16は、一端が第2液開閉弁25に接続され、他端が第17冷媒配管P17の両端間に接続されている。
第17冷媒配管P17は、一端が第1液開閉弁24に接続され、他端が第2液連絡配管LP2に接続されている。
第2室外熱交換器21は、省電力冷房モード(省電力冷房運転)時に冷媒の凝縮器として機能する熱交換器である。第2室外熱交換器21は、例えばクロス・フィン・チューブ方式やマイクロチャネル方式の熱交換器であり、複数の伝熱管と複数のフィンを含んでいる(図示省略)。第2室外熱交換器21は、ガス側が第14冷媒配管P14を介して第2ガス開閉弁23と接続されており、液側が第15冷媒配管P15を介して第2液開閉弁25と接続されている。
第2室外熱交換器21は、第1室外熱交換器13よりも容量が小さい。換言すると、第2室外熱交換器21は、第1室外熱交換器13よりも容積が小さく、収容可能な冷媒量が第1室外熱交換器13よりも小さい。本実施形態おいては、第2室外熱交換器21は、第2室外熱交換器21と第1室外熱交換器13の容量比が1:2となるように構成されている。すなわち、第1室外熱交換器13の容量は、第2室外熱交換器21の容量の1.5倍以上である。
このような態様で第2室外熱交換器21が構成されているのは、通常冷房運転時と省電力冷房運転時とで、良好な冷凍サイクルを実現するのに凝縮器に求められる最適な容量が異なるためである。すなわち、本実施形態において、第2室外熱交換器21は、省電力冷房運転時に良好な冷凍サイクルを実現するうえで凝縮器に求められる最適な容量となるように構成されている。
第1ガス開閉弁22、第2ガス開閉弁23及び第1液開閉弁24は、駆動電圧を供給されることにより、冷媒流路を開通させる開状態と、冷媒流路を遮断させる閉状態と、を切換可能な電磁弁である。第1ガス開閉弁22及び第2ガス開閉弁23は、開状態においては、流れてくる冷媒の方向に関わらず、冷媒流路を開通させる。第1ガス開閉弁22及び第2ガス開閉弁23は、第2室外制御部52により、運転状況に応じて個別に制御される。
第2液開閉弁25は、駆動電圧を供給されることで開度が変化する電動弁である。第2液開閉弁25は、開度に応じて、流入する冷媒を減圧し、又は冷媒流路を開通し若しくは遮断する。第2液開閉弁25は、第2室外制御部52によって開度を制御され、運転状況に応じて開度を適宜調整される。
第2室外ファン26は、外部から第2室外ユニット20内に流入し第2室外熱交換器21を通過してから第2室外ユニット20外へ流出する空気流を生成する送風機である。第2室外ファン26は、例えばプロペラファンである。第2室外ファン26は、第2室外ファンモータ26aに連動して駆動する。第2室外ファンモータ26aは、第2室外制御部52によって、駆動を制御され、回転数を適宜調整される。
第2室外制御部52は、第2室外ユニット20に含まれるアクチュエータの動作を制御する機能部である。第2室外制御部52は、CPUやメモリ等で構成されるマイクロコンピュータを含む。第2室外制御部52は、通信ケーブルC1を介して第1室外制御部51と接続されており、互いに信号の送受信を行う。また、第2室外制御部52は、通信ケーブルC2を介して各室内制御部53(後述)と接続されており、互いに信号の送受信を行い、また、第1室外制御部51及び各室内制御部53間で送受信される制御信号の中継を行う。
(1−3)室内ユニット30(第1室内ユニット30a、第2室内ユニット30b)
各室内ユニット30は、室内に設置される。室内ユニット30は、例えば壁掛け型や、天井埋込み型、天井吊下げ型である。各室内ユニット30は、主として、複数の冷媒配管(第18冷媒配管P18〜第20冷媒配管P20)と、室内熱交換器31(特許請求の範囲記載の「蒸発器」に相当)と、室内電動弁32(特許請求の範囲記載の「膨張弁」に相当)と、室内ファン33と、室内制御部53と、各種センサと、を有している。
第18冷媒配管P18は、一端が第2液連絡配管LP2に接続され、他端が室内電動弁32に接続されている。
第19冷媒配管P19は、一端が室内電動弁32に接続され、他端が室内熱交換器31の液側に接続されている。
第20冷媒配管P20は、一端が室内熱交換器31のガス側に接続され、他端が第2ガス連絡配管GP2に接続されている。第20冷媒配管P20上には、内部のガス冷媒温度を検出可能なガス温度センサ36が熱的に接続されている。
室内熱交換器31は、通常冷房モード(通常冷房運転)時には冷媒の蒸発器として機能し、暖房モード(暖房運転)時には冷媒の凝縮器として機能する熱交換器である。室内熱交換器31は、複数の伝熱管(図示省略)及び複数のフィン(図示省略)を有する。
室内電動弁32は、駆動電圧を供給されることで開度が変化する電動弁である。室内電動弁32は、開度に応じて、流入する冷媒を減圧する膨張弁、又は冷媒流路を遮断する流路遮断弁として機能する。室内電動弁32は、室内制御部53によって開度を制御され、運転状況に応じて開度を適宜調整される。室内電動弁32は、冷房運転状態にある場合、過熱度SHに応じて開度が決定される。
室内ファン33は、外部から室内ユニット30内に流入し室内熱交換器31を通過してから室内ユニット30外へ流出する空気流を生成する送風機である。室内ファン33は、例えばプロペラファンやクロスフローファンである。室内ファン33は、室内ファンモータ33aに連動して駆動する。室内ファンモータ33aは、運転中、室内制御部53によって、駆動を制御され、回転数を適宜調整される。
室内制御部53は、室内ユニット30に含まれるアクチュエータの動作を制御する機能部である。室内制御部53は、CPUやメモリ等で構成されるマイクロコンピュータを含む。室内制御部53は、通信ケーブルC2を介して第2室外制御部52と接続されており、互いに信号の送受信を行う。また、通信ケーブルC1及びC2を介して第1室外制御部51と互いに信号の送受信を行う。また、室内制御部53は、リモコン(図示省略)を介してユーザの指示を受け付ける。また、室内制御部53は、ガス温度センサ36、及び室温Tiを検出する室温センサ35(図示省略)と電気的に接続されており、それぞれから検出値を適宜入力される。
なお、室温センサ35は、例えばサーミスタ等で構成され、室内空間内に配置される。本実施形態では、室温センサ35は、各室内ユニット30内に配置されている。
(1−4)各連絡配管
第1ガス連絡配管GP1及び第1液連絡配管LP1は、第1室外ユニット10と第2室外ユニット20を結ぶ配管であり、現地にて天井や壁面に沿って設置される。具体的に、第1ガス連絡配管GP1は、一端が第1冷媒配管P1に接続され、他端が第1ガス開閉弁22に接続されている。第1液連絡配管LP1は、一端が第7冷媒配管P7に接続され、他端が第1液開閉弁24に接続されている。
第2ガス連絡配管GP2及び第2液連絡配管LP2は、第2室外ユニット20と各室内ユニット30を結ぶ配管であり、現地にて天井や壁面に沿って設置される。具体的に、第2ガス連絡配管GP2は、一端が第13冷媒配管P13に接続され、他端が第2室内ユニット30bの第20冷媒配管P20に接続されている。第2ガス連絡配管GP2は、両端間において、第1室内ユニット30aの第20冷媒配管P20に接続されている。第2液連絡配管LP2は、一端が第17冷媒配管P17に接続され、他端が第2室内ユニット30bの第18冷媒配管P18に接続されている。第2液連絡配管LP2は、両端間において、第1室内ユニット30aの第18冷媒配管P18に接続されている。
より詳細には、第2ガス連絡配管GP2は、鉛直方向(上下方向)に沿って延びる鉛直ガス管81と、水平方向に沿って延びる水平ガス管82と、を含んでいる。また、第2液連絡配管LP2は、鉛直方向(上下方向)に沿って延びる鉛直液管91と、水平方向に沿って延びる水平液管92と、を含んでいる。
水平液管92上には、水平液管92内の冷媒圧力PL1を検出可能な液冷媒圧力センサ55(特許請求の範囲記載の「圧力センサ」に相当)と、冷媒温度TLを検出可能な液冷媒温度センサ56(特許請求の範囲記載の「温度センサ」に相当)と、が配置されている。液冷媒圧力センサ55は、コントローラ50(後述)と電気的に接続されており、検出信号を適宜出力している。
なお、鉛直ガス管81及び鉛直液管91は、第2室外ユニット20(より詳細には第2室外熱交換器21)と各室内ユニット30(より詳細には各室内熱交換器31)との高低差に足りる長さを有している。
(1−5)コントローラ50
(1−5−1)
図2は、コントローラ50と、コントローラ50に接続される各部と、を示したブロック図である。
空調システム1では、第1室外制御部51、第2室外制御部52及び各室内制御部53が通信ケーブルC1及びC2で接続されることで、各アクチュエータの動作を制御するコントローラ50(特許請求の範囲記載の「制御部」に相当)が構成されている。
コントローラ50は、ROMやRAM等で構成されるコントローラ記憶部501(特許請求の範囲記載の「記憶部」に相当)を含んでいる。コントローラ記憶部501には、各制御に用いられるプログラムが格納されている。
コントローラ50は、各アクチュエータ(具体的には、圧縮機11、四路切換弁12、第1室外電動弁15、第2室外電動弁16、第1室外ファン17(第1室外ファンモータ17a)、第1ガス開閉弁22、第2ガス開閉弁23、第1液開閉弁24、第2液開閉弁25、第2室外ファン26(第2室外ファンモータ26a)、各室内電動弁32、及び各室内ファン33(室内ファンモータ33a))と接続されている。
また、コントローラ50は、各センサ(具体的には、外気温センサ10a、第1冷媒温度センサ10b、第2冷媒温度センサ10c、各室温センサ35、各ガス温度センサ36、液冷媒圧力センサ55、及び液冷媒温度センサ56)と接続されている。
(1−5−2)
コントローラ50は、運転中、外気温To、室温Ti、設定温度、及び冷媒回路の各部における冷媒温度や冷媒圧力等に応じて、目標とする過熱度SH及び過冷却度SCを設定し、これに応じて各アクチュエータの動作を制御する。
また、コントローラ50は、冷房運転開始指示が入力されている状態において、以下の条件aを満たさない場合には通常冷房モードで各アクチュエータを制御し、満たす場合には省電力冷房モードで各アクチュエータを制御する。
室温Ti−10(℃)≧外気温To・・・(条件a)
より詳細には、コントローラ50は、通常冷房モードで冷房運転を行っている状態で上記条件aを満たした場合には、まず省電力運転切換モードに遷移して各種処理の実行が完了した後、省電力冷房モードに遷移して省電力冷房運転を行う。コントローラ50は、省電力運転切換モードにおいては、図3に示すような流れで制御を行う。
コントローラ50は、省電力運転切換モードに遷移すると、各アクチュエータを制御して、第1冷媒回路RC1(特に第1室外熱交換器13)内の冷媒を第2冷媒回路RC2(特に第2室外熱交換器21)に移動させる冷媒移動運転を行う(図3のステップS101参照)。
コントローラ50は、冷媒移動運転の開始後、所定時間t1(ここではt1=1min)が経過したか否かを判定する(図3のステップS102参照)。なお、所定時間t1は、第2室外熱交換器21の容量や他の設計仕様に応じて予め設定される。
コントローラ50は、冷媒移動運転の開始後、所定時間t1が経過した時に、省電力冷房モードに遷移(省電力冷房運転を開始)するか否かを判定する省電力冷房開始判定処理(特許請求の範囲記載の「運転可否判定処理」に相当)を実行する(図3のステップS103参照)。
省電力冷房開始判定処理において、コントローラ50は、液冷媒圧力センサ55の検出値PL1に基づいて第2液連絡配管LP2内の冷媒の換算飽和温度Tsを算出し、換算飽和温度Tsが液冷媒温度センサ56の検出値TL以上であるか(すなわち、液冷媒温度センサ56の検出値TLが換算飽和温度Ts以下か)否かを判定(以下、当該判定を「過冷却判定」と称する)する。そして、過冷却判定の判定条件を満たす場合(すなわち、換算飽和温度Tsが液冷媒温度センサ56の検出値以上である場合)には、第2液連絡配管LP2内の液冷媒が過冷却状態にあると判断し、冷媒移動運転が完了したと判断する。一方、過冷却判定の判定条件を満たさない場合(すなわち、換算飽和温度Tsが液冷媒温度センサ56の検出値未満である場合)には、第2液連絡配管LP2内の液冷媒が過冷却状態とはなっていないと判断し、冷媒移動運転を継続する。
なお、過冷却判定については、後述の「(5)過冷却判定の詳細」において説明する。
(1−5−3)
コントローラ50は、省電力冷房モードで冷房運転を行っている状態において上記条件aを満たさなくなった場合には、まず、通常運転切換モードに遷移して各アクチュエータを制御し、第2冷媒回路RC2(特に第2室外熱交換器21)内の冷媒を第1室外熱交換器13に移動させる冷媒復帰運転を行う。冷媒復帰運転の完了後、コントローラ50は、通常冷房モードに遷移して通常冷房運転を行う。
なお、コントローラ50は、冷媒復帰運転の開始後、所定時間t2(ここではt2=1min)が経過した時に冷媒復帰運転が完了したと判断する。所定時間t2は、第2室外熱交換器21の容量等に応じて予め設定される。
また、コントローラ50は、室温センサ35の検出値である室温Tiが設定温度に到達した場合には、サーモオフして運転休止状態に切り換える。また、運転休止状態にある場合に、室温Tiが設定温度から所定値を超えて上昇又は下降した場合には、サーモオンして運転状態に切り換える。
コントローラ50は、省電力冷房モードにおいて、サーモオフして運転休止状態にある際に、サーモオンして運転状態に切り換わる場合には、上述の省電力冷房開始判定処理における過冷却判定と同一の判定を実行する。そして、判定条件を満たす時(すなわち、換算飽和温度Ts≧液冷媒温度センサ56の検出値TLの時)には省電力冷房モード(省電力冷房運転)を維持し、判定条件を満たさない時(すなわち、換算飽和温度Ts<液冷媒温度センサ56の検出値TLの時)には、通常冷房モード(通常冷房運転)に切り換える。
(2)空調システム1内の冷媒回路
第1冷媒回路RC1は、第1室外ユニット10、第2室外ユニット20及び各室内ユニット30を結ぶ冷媒回路であり、主として通常冷房モード時及び暖房モード時に使用される。具体的には、第1冷媒回路RC1は、圧縮機11、四路切換弁12、第1室外熱交換器13、第1室外電動弁15、第2室外電動弁16、過冷却熱交換器14、第1液開閉弁24、各室内電動弁32、各室内熱交換器31及び第1ガス開閉弁22を要素として含む冷媒回路であり、これらの要素が各冷媒配管及び各連絡配管で接続されることで構成されている。
第2冷媒回路RC2は、第2室外ユニット20及び各室内ユニット30を結ぶ冷媒回路であり、主として省電力冷房モード時に使用される。具体的には、第2冷媒回路RC2は、第2室外熱交換器21、第2液開閉弁25、各室内電動弁32、各室内熱交換器31及び第2ガス開閉弁23を要素として含む冷媒回路であり、これらの要素が各冷媒配管及び各連絡配管で接続されることで構成されている。
(3)各運転モードにおける冷媒の流れ及び冷媒の状態変化
以下、各運転モードにおける冷媒の流れについて説明する。なお、以下の説明においては、全ての室内ユニット30(すなわち第1室内ユニット30a及び第2室内ユニット30b)が運転状態にある場合を例に挙げて説明する。
(3−1)通常冷房モード時
図4は、通常冷房モード(通常冷房運転)時における冷媒の流れを示した模式図である(二点鎖線矢印は冷媒の流れを示す)。図5は、通常冷房モード(通常冷房運転)時又は暖房モード(暖房運転)時における冷凍サイクルを示したp−h線図である。
通常冷房モード時には、第1冷媒回路RC1が開通し、第1冷媒回路RC1を冷媒が循環する。一方で、通常冷房モード時には、第2冷媒回路RC2の一部が遮断されており、第2冷媒回路RC2は開通していない。また、通常冷房モード時には、第1室外ファン17及び各室内ファン33が駆動状態となり、第2室外ファン26は駆動停止状態となる。
具体的に、通常冷房モード時には、四路切換弁12が第1状態(図1の実線で示される状態)に制御される。これにより、圧縮機11の吐出側が第3冷媒配管P3及び第4冷媒配管P4を介して第1室外熱交換器13のガス側に接続され、かつ、圧縮機11の吸入側が第1冷媒配管P1及び第2冷媒配管P2を介して第1ガス連絡配管GP1と接続される。第1室外電動弁15は、最大開度(全開状態)に制御される。第2室外電動弁16は、適宜開度調整され、膨張弁として機能する。第1ガス開閉弁22及び第1液開閉弁24は開状態に制御され、第2ガス開閉弁23は閉状態に制御される。第2液開閉弁25は、最小開度(全閉状態)に制御される。各室内電動弁32は、適宜開度調整され、膨張弁として機能する。なお、運転停止状態にある室内ユニット30においては、室内電動弁32は最小開度(全閉状態)に調整され、室内ファン33が駆動停止状態となる。
このような状態で、圧縮機11が駆動すると、第1ガス連絡配管GP1、第1冷媒配管P1及び第2冷媒配管P2を介して、低圧の冷媒が圧縮機11に吸入され、圧縮機11で圧縮されて高圧のガス冷媒となる(図5のA−B参照)。圧縮機11から吐出された冷媒は、第3冷媒配管P3、四路切換弁12及び第4冷媒配管P4を経由して第1室外熱交換器13に到達する。
第1室外熱交換器13に到達した冷媒は、第1室外ファン17によって生成される空気流と熱交換を行い、凝縮して高圧の液冷媒となる。この際、冷媒の比エンタルピが低下する(図5のB−C参照)。第1室外熱交換器13から流出した冷媒は、第5冷媒配管P5及び第1室外電動弁15を経由して、第6冷媒配管P6に到達する。第6冷媒配管P6を流れる冷媒は、途中で二手に分岐する。
二手に分岐した冷媒の一方は、第8冷媒配管P8を流れて第2室外電動弁16に送られ、開度に応じて減圧される。第2室外電動弁16を通過した冷媒は、第9冷媒配管P9を経由して過冷却熱交換器14の第2流路14bに到達する。第2流路14bに到達した冷媒は、第1流路14aを流れる冷媒と熱交換して加熱され、第10冷媒配管P10を経由して第2冷媒配管P2を流れるガス冷媒に合流する。
二手に分岐した冷媒の他方は、過冷却熱交換器14の第1流路14aに到達する。第1流路14aに到達した冷媒は、第2流路14bを流れる冷媒と熱交換して過冷却がついた状態となり、第7冷媒配管P7を経由して第1液連絡配管LP1に到達する。
第1液連絡配管LP1に到達した冷媒は、第1液開閉弁24及び第17冷媒配管P17を流れて、第2液連絡配管LP2の鉛直液管91に到達する。鉛直液管91を流れた冷媒は、水平液管92及び各第18冷媒配管P18を経由して室内電動弁32に送られる。
室内電動弁32に送られた冷媒は、室内電動弁32の開度に応じて減圧され、低圧の気液二相冷媒となる(図5のC−D参照)。室内電動弁32を通過した冷媒は、各第19冷媒配管P19を経由して各室内熱交換器31に到達し、各室内ファン33が生成する空気流と熱交換して蒸発し、低圧のガス冷媒となる。この際、冷媒の比エンタルピが増大する(図5のD−A参照)。各室内熱交換器31を通過した冷媒は、各第20冷媒配管P20を経由して第2ガス連絡配管GP2(水平ガス管82及び鉛直ガス管81)、第12冷媒配管P12、第1ガス開閉弁22、第1ガス連絡配管GP1、四路切換弁12及び第2冷媒配管P2を流れて、圧縮機11に吸入される。
なお、通常冷房モード時においては、第2室外電動弁16と各室内電動弁32の開度、及び圧縮機11の回転数が適宜調整されており、第1冷媒回路RC1を流れる冷媒が高循環量になる場合と、低循環量になる場合がある。
(3−2)暖房モード時
図6は、暖房モード(暖房運転)時における冷媒の流れを示した模式図である(二点鎖線矢印は冷媒の流れを示す)。
暖房モード時には、第1冷媒回路RC1が開通し、第1冷媒回路RC1を冷媒が循環する。一方で、暖房モード時には、第2冷媒回路RC2の一部が遮断されており、第2冷媒回路RC2は開通していない。また、暖房モード時には、第1室外ファン17及び各室内ファン33が駆動状態となり、第2室外ファン26は駆動停止状態となる。
具体的に、暖房モード時には、四路切換弁12が第2状態(図1の破線で示される状態)に制御される。これにより、圧縮機11の吐出側が第3冷媒配管P3及び第1冷媒配管P1を介して第1ガス連絡配管GP1と接続され、圧縮機11の吸入側が第2冷媒配管P2及び第4冷媒配管P4を介して第1室外熱交換器13のガス側に接続される。第1室外電動弁15は、適宜開度調整され、膨張弁として機能する。第1ガス開閉弁22及び第1液開閉弁24は開状態に制御され、第2ガス開閉弁23は閉状態に制御される。第2室外電動弁16は、最小開度(全閉状態)に制御される。第2液開閉弁25は、最小開度(全閉状態)に制御される。各室内電動弁32は、適宜、開度を調整される。なお、運転停止状態にある室内ユニット30においては、室内電動弁32は最小開度(全閉状態)に調整され、室内ファン33が駆動停止状態となる。
このような状態で、圧縮機11が駆動すると、第4冷媒配管P4及び第2冷媒配管P2を介して、低圧の冷媒が圧縮機11に吸入され、圧縮機11で圧縮されて高圧のガス冷媒となる。圧縮機11から吐出された冷媒は、第3冷媒配管P3、四路切換弁12及び第1冷媒配管P1を経由して第1ガス連絡配管GP1に到達する。第1ガス連絡配管GP1に到達した冷媒は、第1ガス開閉弁22、第2ガス連絡配管GP2(鉛直ガス管81及び水平ガス管82)及び各第20冷媒配管P20を流れて、各室内熱交換器31に到達する。各室内熱交換器31を流れる冷媒は、各室内ファン33が生成する空気流と熱交換して凝縮し、高圧の液冷媒となる。この際、冷媒の比エンタルピが低下する。
各室内熱交換器31を通過した冷媒は、各第19冷媒配管P19、各室内電動弁32、各第18冷媒配管P18、第2液連絡配管LP2(水平液管92及び鉛直液管91)、第17冷媒配管P17、第1液開閉弁24、第1液連絡配管LP1、第7冷媒配管P7、過冷却熱交換器14の第1流路14a、及び第6冷媒配管P6を流れて、第1室外電動弁15に送られる。第1室外電動弁15に送られた冷媒は、減圧されて低圧の気液二相冷媒となる。第1室外電動弁15を通過した冷媒は、第5冷媒配管P5を経由して第1室外熱交換器13に到達する。第1室外熱交換器13を流れる冷媒は、第1室外ファン17が生成する空気流と熱交換して蒸発し、低圧のガス冷媒となる。この際、冷媒の比エンタルピが増大する。第1室外熱交換器13を通過した冷媒は、第4冷媒配管P4、四路切換弁12及び第2冷媒配管P2を流れて、圧縮機11に吸入される。
なお、暖房モード時においては、第1室外電動弁15の開度、及び圧縮機11の回転数が適宜調整されており、第1冷媒回路RC1を流れる冷媒が高循環量になる場合と、低循環量になる場合がある。
(3−3)省電力運転切換モード時
省電力運転切換モード時には、第1冷媒回路RC1(特に第1室外熱交換器13)内の冷媒を第2室外熱交換器21に移動する冷媒移動運転が行われる。
具体的には、冷媒移動運転に係る制御として、四路切換弁12が第1状態(図1の実線で示される状態)に制御される。その結果、圧縮機11の吐出側が第3冷媒配管P3及び第4冷媒配管P4を介して第1室外熱交換器13のガス側に接続され、かつ、圧縮機11の吸入側が第1冷媒配管P1及び第2冷媒配管P2を介して第1ガス連絡配管GP1と接続される。すなわち、四路切換弁12は、第3冷媒配管P3(吐出配管)と第1室外熱交換器13とを連通させ第2冷媒配管P2(吸入配管)と第13冷媒配管P13(ガス冷媒流路)とを連通させる状態に制御される。
第1室外電動弁15は、最大開度(全開状態)に制御される。第1ガス開閉弁22及び第1液開閉弁24は、開状態に制御される。第2液開閉弁25は、最大開度(全開状態)に制御される。第2ガス開閉弁23は、閉状態に制御される。各部がこのように制御されると、圧縮機11の吐出側が、第1室外熱交換器13等を介して、第2室外熱交換器21と連通する状態となる。
なお、上述のように、冷媒移動運転開始後、所定時間t1が経過すると、コントローラ50は、省電力冷房開始判定処理(すなわち過冷却判定)を行う。
図7は、省電力運転切換モード(冷媒移動運転)時における冷媒の流れを示した模式図である(二点鎖線矢印は冷媒の流れを示す)。省電力運転切換モード時には、以下のような流れで冷媒が流れる。
すなわち、第1ガス連絡配管GP1、第1冷媒配管P1及び第2冷媒配管P2を介して、冷媒が圧縮機11に吸入され、圧縮された後に吐出される。圧縮機11から吐出された冷媒は、第3冷媒配管P3、四路切換弁12及び第4冷媒配管P4を通過して、第1室外熱交換器13に到達する。
第1室外熱交換器13に到達した冷媒は、第1室外ファン17が生成する空気流と熱交換して凝縮する。第1室外熱交換器13を通過した冷媒は、第5冷媒配管P5及び第1室外電動弁15を経由して、第6冷媒配管P6に到達する。第6冷媒配管P6を流れる冷媒は、途中で二手に分岐する。
二手に分岐した冷媒の一方は、第8冷媒配管P8を流れて第2室外電動弁16に送られ、開度に応じて減圧された後、第9冷媒配管P9に流出し、過冷却熱交換器14の第2流路14bに到達して第1流路14aを流れる冷媒と熱交換を行う。第2流路14bを通過した冷媒は、第10冷媒配管P10を経由して第2冷媒配管P2を流れるガス冷媒に合流する。
二手に分岐した冷媒の他方は、過冷却熱交換器14の第1流路14aに到達する。第1流路14aに到達した冷媒は、第2流路14bを流れる冷媒と熱交換して過冷却がついた状態となる。第1流路14aを通過した冷媒は、第7冷媒配管P7、第1液連絡配管LP1、及び第1液開閉弁24を流れて、第17冷媒配管P17に到達する。第17冷媒配管P17を流れる冷媒は、途中で二手に分岐する。
二手に分岐した冷媒の一方は、第16冷媒配管P16、第2液開閉弁25及び第15冷媒配管P15を通過して、第2室外熱交換器21に送られる。第2室外熱交換器21に送られた冷媒は、第2室外ファン26が生成する空気流と熱交換して凝縮し、第2室外熱交換器21内に滞留する。
二手に分岐した冷媒の他方は、第2液連絡配管LP2の鉛直液管91、水平液管92及び各第18冷媒配管P18を経由して各室内電動弁32に送られる。各室内電動弁32に送られた冷媒は、各室内電動弁32の開度に応じて減圧される。
室内電動弁32を通過した冷媒は、各第19冷媒配管P19を経由して各室内熱交換器31に到達し、各室内ファン33が生成する空気流と熱交換して蒸発する。各室内熱交換器31を通過した冷媒は、各第20冷媒配管P20を経由して第2ガス連絡配管GP2(水平ガス管82及び鉛直ガス管81)、第12冷媒配管P12、第1ガス開閉弁22、第1ガス連絡配管GP1、四路切換弁12及び第2冷媒配管P2を流れて、圧縮機11に吸入される。
なお、省電力運転切換モードから省電力冷房モードに切り換えられる時点において、第2液連絡配管LP2の鉛直液管91は、液封された状態(液冷媒で満たされた状態)となる。
(3−4)省電力冷房モード時
図8は、省電力冷房モード(省電力冷房運転)時における冷媒の流れを示した模式図である(二点鎖線矢印は冷媒の流れを示す)。図9は、省電力冷房モード(省電力冷房運転)時における冷凍サイクルを示したp−h線図である。
省電力冷房モード時には、第2冷媒回路RC2が開通し、第2冷媒回路RC2を冷媒が循環する。一方で、省電力冷房モード時には、第1冷媒回路RC1の一部が遮断されており、第1冷媒回路RC1は開通していない。また、省電力冷房モード時には、第2室外ファン26及び各室内ファン33が駆動状態となり、第1室外ファン17は駆動停止状態となる。
具体的には、省電力冷房モード時には、四路切換弁12、第1室外電動弁15及び第2室外電動弁16に駆動電圧が供給されない。その結果として、四路切換弁12は第1状態となり、第1室外電動弁15及び第2室外電動弁16は最小開度(全閉状態)となる。
また、第1ガス開閉弁22及び第1液開閉弁24は、閉状態に制御される。各室内電動弁32は、適宜開度調整され、膨張弁として機能する。なお、運転停止状態にある室内ユニット30においては、室内電動弁32は最小開度(全閉状態)に制御される。
このような状態で、第2ガス開閉弁23が開状態に制御され、第2液開閉弁25が最大開度(全開状態)に制御されると、第2室外熱交換器21内に滞留していた液冷媒が、第15冷媒配管P15、第2液開閉弁25、第16冷媒配管P16及び第17冷媒配管P17を通じて、第2液連絡配管LP2の鉛直液管91に到達し、鉛直液管91を通過する。係る態様で流れる液冷媒は、重力の作用により、第2室外熱交換器21の液面から各室内熱交換器31の高さ位置にかけての高低差に応じて圧力が増大する(図9のCa−Cb参照)。
鉛直液管91を通過した液冷媒は、水平液管92及び各第18冷媒配管P18を流れて、各室内電動弁32に到達し、開度に応じて減圧される(図9のCb−D´参照)。各室内電動弁32を通過した液冷媒は、各第19冷媒配管P19を流れて各室内熱交換器31に到達する。各室内熱交換器31を流れる冷媒は、各室内ファン33が生成する空気流と熱交換して蒸発し、ガス冷媒となる。この際、冷媒の比エンタルピが増大する(図9のD´−A´参照)。
各室内熱交換器31を通過した冷媒は、各第20冷媒配管P20及び第2ガス連絡配管GP2の水平ガス管82を流れて鉛直ガス管81に到達し、鉛直ガス管81を通過する。鉛直ガス管81を通過したガス冷媒は、第13冷媒配管P13、第2ガス開閉弁23及び第14冷媒配管P14を流れて、第2室外熱交換器21に到達する。このような態様で流れるガス冷媒は、重力の作用により、各室内熱交換器31から第2室外熱交換器21にかけての高低差に応じて圧力が下降する(図9のA´−B´参照)。
第2室外熱交換器21を流れる冷媒は、第2室外ファン26が生成する空気流と熱交換して凝縮する。この際、冷媒の比エンタルピが低下する(図9のB´−Ca参照)。第2室外熱交換器21において凝縮した液冷媒は、第15冷媒配管P15に流出する。
なお、通常冷房モード時には図5に示すp−h線図のような冷凍サイクル(すなわち反時計周りの冷凍サイクル)が行われるのに対し、省電力冷房モード時には図9に示すp−h線図のような冷凍サイクル(すなわち時計周りの冷凍サイクル)が行われる。また、通常冷房モード時及び暖房モード時の冷凍サイクルではB−C間(すなわち凝縮器内の冷媒)が高圧側でD−A間(すなわち蒸発器内の冷媒)が低圧側であるのに対し、省電力冷房モード時の冷凍サイクルではB´−Ca間(すなわち凝縮器内の冷媒)が低圧側でD´−A´間(すなわち蒸発器内の冷媒)が高圧側となっている。つまり、通常冷房モード時及び暖房モード時の冷凍サイクルと、省電力冷房モード時の冷凍サイクルと、は高圧側と低圧側が逆転している。
また、省電力冷房モード(省電力冷房運転)時において図9に示すような冷凍サイクルを実現するうえで、冷媒の主たる駆動力は、第2室外熱交換器21と室内熱交換器31の設置高低差H1や液冷媒密度等に基づき算出されるヘッド差ΔPHである。ヘッド差ΔPHは、例えば以下の計算式bから算出される。
ΔPH=(DL−DG)・g・H1・・・(計算式b)
L・・・液冷媒密度(kg/m3
G・・・ガス冷媒密度(kg/m3
g・・・重力加速度(m/s2
H1・・・凝縮器(第2室外熱交換器21)と蒸発器(室内熱交換器31)の設置高低差(m)
(3−5)通常運転切換モード時
図10は、通常運転切換モード(冷媒復帰運転)時における冷媒の流れを示した模式図である(二点鎖線矢印は冷媒の流れを示す)。
通常運転切換モード時には、第2冷媒回路RC2(特に第2室外熱交換器21)内の冷媒を第1冷媒回路RC1に移動する冷媒復帰運転が行われる。
具体的に、通常運転切換モード時には、第1室外ファン17及び各室内ファン33は駆動状態となり、第2室外ファン26は停止状態となる。
また、四路切換弁12が第1状態(図1の実線で示される状態)に制御される。その結果、圧縮機11の吐出側が第3冷媒配管P3及び第4冷媒配管P4を介して第1室外熱交換器13のガス側に接続され、かつ、圧縮機11の吸入側が第1冷媒配管P1及び第2冷媒配管P2を介して第1ガス連絡配管GP1と接続される。すなわち、四路切換弁12は、第3冷媒配管P3(吐出配管)と第1室外熱交換器13とを連通させ第2冷媒配管P2(吸入配管)と第13冷媒配管P13(ガス冷媒流路)とを連通させる状態に制御される。
第1室外電動弁15は、最大開度(全開状態)に制御される。第2室外電動弁16は、開状態に制御され適宜開度を調整される。第1ガス開閉弁22、第2ガス開閉弁23及び第1液開閉弁24は、開状態に制御される。第2液開閉弁25は、最小開度(全閉状態)に制御される。各室内電動弁32は、最小開度(全閉状態)に制御される。
各部がこのように制御されると、圧縮機11の吸入側が第2室外熱交換器21と連通し、圧縮機11の吐出側が第1室外熱交換器13と連通する状態となる。
このような状態で、圧縮機11が駆動すると、第2室外熱交換器21内の冷媒が、第14冷媒配管P14、第2ガス開閉弁23、第13冷媒配管P13、第12冷媒配管P12、第1ガス開閉弁22、第1ガス連絡配管GP1、第1冷媒配管P1及び第2冷媒配管P2を通過して、圧縮機11に吸入される。そして、圧縮機11から吐出された冷媒は、第3冷媒配管P3、四路切換弁12及び第4冷媒配管P4を通過して、第1室外熱交換器13に到達する。第1室外熱交換器13を通過した冷媒は、第1室外ファン17が生成する空気流と熱交換して凝縮し、第1室外熱交換器13内と第2液連絡配管LP2内に滞留する。
(4)各アクチュエータの動作
以下、図11及び図12を参照して、運転状態に応じた各アクチュエータの動作について説明する。図11及び図12は、冷房運転開始指示が入力された場合の各アクチュエータの制御例を示すタイミングチャートである。
冷房運転開始指示を入力されると、例えば以下のように、各アクチュエータが制御される。
期間S1(図11)においては、条件a(室温Ti−10(℃)≧外気温To)が満たされていないことに応じて、通常冷房モードに遷移している。その結果、四路切換弁12は、第1状態に制御されている。また、第1室外電動弁15、第2室外電動弁16、第1ガス開閉弁22、第1液開閉弁24及び室内電動弁32が、開状態(冷媒流路を開通する状態)に制御されている。また、第2ガス開閉弁23及び第2液開閉弁25が、閉状態(冷媒流路を遮断する状態)に制御されている。また、圧縮機11、第1室外ファン17、及び室内ファン33が駆動状態(回転数に応じた駆動電圧を供給されている状態)に制御され、第2室外ファン26が停止状態(駆動電圧を供給されない状態)に制御されている。
期間S2(図11)においては、条件aが満たされたことに応じて、省電力運転切換モードに遷移している。その結果、四路切換弁12は第1状態に制御されている。また、第1室外電動弁15、第2室外電動弁16、第1ガス開閉弁22、第1液開閉弁24、第2液開閉弁25及び室内電動弁32が、開状態に制御されている。また、第2ガス開閉弁23が、閉状態に制御されている。また、圧縮機11、第1室外ファン17、第2室外ファン26及び室内ファン33が駆動状態に制御されている。なお、この際、通常冷房モード時よりも過熱度SHの目標値が大きく設定されることに伴い、室内電動弁32の開度は通常冷房モード時よりも絞られている。また、圧縮機11の回転数、及び室内ファン33の回転数は、通常冷房モード時よりも小さくなるように制御されている。また、第1室外ファン17の回転数は、通常冷房モード時よりも大きくなるように制御されている。
期間S3(図11)においては、省電力運転切換モードにおいて省電力冷房開始判定処理(過冷却判定)の判定条件が満たされたことに応じて、省電力冷房モードに遷移している。その結果、四路切換弁12は第1状態に制御されている。また、第1室外電動弁15、第2ガス開閉弁23、第2液開閉弁25及び室内電動弁32が、開状態に制御されている。また、第2室外電動弁16、第1ガス開閉弁22及び第1液開閉弁24が、閉状態に制御されている。また、第2室外ファン26及び室内ファン33が駆動状態に制御され、圧縮機11及び第1室外ファン17が停止状態に制御されている。
期間S4(図12)においては、条件aが満たされなくなったことに応じて、通常運転切換モードに遷移している。その結果、四路切換弁12は第1状態に制御されている。また、第2室外電動弁16、第1ガス開閉弁22、第2ガス開閉弁23及び第1液開閉弁24が、開状態に制御されている。また、第1室外電動弁15、第2液開閉弁25及び室内電動弁32が、閉状態に制御されている。また、圧縮機11、第1室外ファン17及び室内ファン33が駆動状態に制御され、第2室外ファン26が停止状態に制御されている。
期間S5(図12)においては、通常運転切換モードにおいて所定時間t2が経過したことに応じて、通常冷房モードに遷移している。その結果、四路切換弁12は第1状態に制御されている。また、第1室外電動弁15、第2室外電動弁16、第1ガス開閉弁22、第1液開閉弁24及び室内電動弁32が、開状態に制御されている。また、第2ガス開閉弁23及び第2液開閉弁25が、閉状態に制御されている。また、圧縮機11、第1室外ファン17及び室内ファン33が駆動状態に制御され、第2室外ファン26が停止状態に制御されている。
期間S6(図12)においては、冷房運転停止指示が入力されたことに応じて、各アクチュエータへの駆動電圧の供給が停止されている。
(5)過冷却判定の詳細
コントローラ50は、省電力運転切換モード(すなわち省電力冷房運転開始前)において、冷媒移動運転の開始後、所定時間t1が経過すると、省電力冷房開始判定処理を実行し、過冷却判定を行う。過冷却判定では、第2液連絡配管LP2内の冷媒(すなわち、省電力冷房運転時に室内電動弁32に流入する冷媒)が過冷却状態にあるか否かを判定する。
省電力冷房運転時には、第2液連絡配管LP2において冷媒の駆動力となるヘッド差ΔPHが生じるが、良好な冷凍サイクルを実現するには、ヘッド差ΔPHを適正に確保する必要がある。しかし、第2液連絡配管LP2内の冷媒が過冷却状態にない場合には、一部の冷媒が蒸発してガス冷媒となり、第2液連絡配管LP2を逆流することがありえる。係る場合には、ヘッド差ΔPHが低下し、省電力冷房運転時における冷凍サイクルが良好に継続しなくなる。そこで、空調システム1では、省電力冷房運転開始前に過冷却判定を行い、第2液連絡配管LP2内の冷媒が過冷却状態にあるか否かを判定している。そして、判定条件を満たすまで、冷媒移動運転を継続する。
なお、過冷却判定における判定条件「換算飽和温度Ts≧液冷媒温度センサ56の検出値TL」を満たす場合には、第2液連絡配管LP2内の冷媒が過冷却にあるため、ヘッド差ΔPHを低下させる要因となるガス冷媒が発生しにくい。
例えば、外気温To=15(℃)、第2室外熱交換器21の流出口の液冷媒温度=15(℃)、設置高低差H1=5(m)、室温Ti=27(℃)、蒸発温度Te=15(℃)という環境で冷房運転している場合において、液冷媒温度センサ56の検出値TL=25(℃)のとき(すなわち、液冷媒温度が室温Tiに近いとき)には、液冷媒圧力センサ55の検出値PL1が、蒸発圧力Pe=1.255(MPa)にヘッド差ΔPHによる圧力増加分(0.107(MPa))を加えたPL1=1.362(MPa)と計測される。
過冷却判定においては、液冷媒圧力センサ55の検出値PL1=1.362(MPa)に基づいて換算飽和温度Tsが、17.8℃と算出される。なお、コントローラ50は、液冷媒圧力センサ55の検出値PL1と、換算飽和温度Tsと、の対応関係について予め定義されたテーブルをコントローラ記憶部501に保持している。また、設置高低差H1は、予めコントローラ記憶部501に格納されており、設置高低差H1に基づきヘッド差ΔPHがその都度算出される。
係る状態において、液冷媒温度センサ56の検出値TL=25(℃)の場合には、判定条件「換算飽和温度Ts≧液冷媒温度センサ56の検出値TL」が満たされないため、冷媒移動運転が継続される(すなわち省電力冷房運転は開始されない)。
このように判定条件が満たされない状況では、第2液連絡配管LP2内で液冷媒が蒸発してガス冷媒となることが想定される。第2液連絡配管LP2内のガス冷媒が増大すると、第2液連絡配管内をガス冷媒が逆流しようとする結果、水平液管92にガス冷媒が滞留することになる。係る事態が生じるとヘッド差ΔPHが適正に確保されず、冷凍サイクルが良好に継続されない。
ここで、液冷媒圧力センサ55の検出値PL1及び換算飽和温度Tsは、設置高低差H1に比例して大きくなる。よって、上記環境において、設置高低差H1=20(m)とすると、液冷媒圧力センサ55の検出値PL1が、蒸発圧力Pe=1.255(MPa)にヘッド差ΔPHによる圧力増加分(0.427(MPa))を加えて、PL1=1.682(MPa)と計測され、換算飽和温度Tsが、25.5℃と算出される。
係る状態において、液冷媒温度センサ56の検出値TL=25(℃)の場合には、判定条件「換算飽和温度Ts≧液冷媒温度センサ56の検出値TL」が満たされるため、冷媒移動運転が完了していれば、省電力冷房モードに遷移する(すなわち省電力冷房運転が開始される)。
(6)空調システム1の諸機能
(6−1)省電力性向上機能
(6−1−1)
空調システム1では、冷房運転開始指示を入力されている状態で条件aを満たすことに応じて、圧縮機11への駆動電圧の供給が停止された状態で冷媒が循環する省電力冷房運転状態に切り換えられる。これにより、対象空間の空気調和を実現するとともに省電力性が向上している。
(6−1−2)
空調システム1では、第1冷媒回路RC1及び第2冷媒回路RC2に配置される電磁弁は、開状態と閉状態のうち運転中においてより長い時間を占めるほうを、非通電時にとりうるように構成されている。例えば、第2ガス開閉弁23は、冷房運転中、閉状態のほうが開状態よりも長い時間を占めるため、通電時に開状態に設定され、非通電時に閉状態をとりうるように構成されている。また、第1ガス開閉弁22は、冷房運転中、開状態のほうが閉状態よりも長い時間を占めるため、通電時に閉状態に設定され、非通電時に開状態をとりうるように構成されている。各電磁弁がこのように構成されることで、空調システム1では、省電力性が向上している。
(6−1−3)
また、空調システム1では、省電力冷房運転中、運転休止状態から運転状態に切り換える場合に省電力冷房開始判定処理(過冷却判定)が実行され、判定条件を満たす時には省電力冷房モード(省電力冷房運転)を継続している。これにより、省電力冷房運転中に運転休止状態から運転状態に切り換える時に、必ずしも圧縮機11を駆動する必要がなくなる。すなわち、サーモオンの都度、圧縮機11が駆動されることが抑制され、省電力冷房運転に係る消費電力が抑制されている。
(6−2)省電力運転性能担保機能
(6−2−1)
空調システム1では、通常冷房運転時に凝縮器として機能する第1室外熱交換器13とは別に、省電力冷房運転時に凝縮器として機能し第1室外熱交換器13よりも容量が小さい第2室外熱交換器21を有している。すなわち、空調システム1では、省電力冷房運転時に良好な冷凍サイクルを実現するうえで、最適な容量を有する第2室外熱交換器21を有している。
ここで、省電力冷房運転時には、冷媒を循環させる駆動力を生じさせるために、省電力冷房運転時に使用される凝縮器(第2室外熱交換器21)から流出する液冷媒の過冷却度を適正に確保して、蒸発器(各室内熱交換器31)に通じる液冷媒流路(第2液連絡配管LP2)を流れる冷媒が液状態であることを保つ必要がある。このため、省電力冷房運転時に使用される凝縮器(第2室外熱交換器21)は、適正な伝熱面積と関連して、通常冷房運転時に使用される凝縮器(第1室外熱交換器13)とは異なる重量の液冷媒を充填されている必要がある。
空調システム1では、第2冷媒回路RC2(自然循環用冷媒回路)を構成する凝縮器であって、第1冷媒回路RC1(強制循環用冷媒回路)を構成する凝縮器(第1室外熱交換器13)よりも容量が小さい第2室外熱交換器21を、第1室外熱交換器13とは別に備えている。これにより、省電力冷房運転時において、第2室外熱交換器21は、高精度に適正な重量の液冷媒を充填されるようになっている。このため、省電力冷房運転時には、第1室外熱交換器13に通じる第2液連絡配管LP2(特に鉛直液管91)を流れる液冷媒の過冷却度が適正に確保され、鉛直液管91の液封度(液冷媒で満たされている割合)が適正に確保されるようになっている。その結果、空調システム1では、省電力冷房運転時に、冷媒の駆動力が安定的に発生して第2冷媒回路RC2を冷媒が円滑に循環するようになっており、省電力冷房運転の性能が担保されている。
(6−2−2)
空調システム1では、省電力冷房運転の開始前に、室内電動弁32に流入する液冷媒の温度を検出する液冷媒温度センサ56の検出値TLに基づいて、省電力冷房運転を開始するか否かを判定する省電力冷房開始判定処理(過冷却判定)が行われている。これにより、省電力冷房運転開始前に、冷媒の駆動力となるヘッド差ΔPHが生じる第2液連絡配管LP2において、液冷媒が過冷却状態又は飽和液の状態にあることを確認したうえで、省電力冷房運転を開始することが可能となっている。その結果、省電力冷房運転を開始する際に、冷媒の駆動力を高精度に確保することが可能となっている。
よって、一般のオフィスビル等の建築物において冬季冷房用の空調装置として実用化される場合のように、蒸発器及び凝縮器間の冷媒連絡配管(LP2)に関して配管長が従来よりも大きく、また水平に長く延びる水平配管部(例えば水平液管92等)が設置されるような場合であっても、省電力冷房運転開始時における冷凍サイクルの安定性が担保され、省電力冷房運転の性能が担保されている。
(7)特徴
(7−1)
上記実施形態では、コントローラ50が、省電力冷房モード切換前(すなわち省電力冷房運転の開始前)に、室内電動弁32に流入する液冷媒の温度を検出する液冷媒温度センサ56の検出値TLに基づいて、省電力冷房モードに切り換える(すなわち省電力冷房運転を開始する)か否かの判定(過冷却判定)を行う省電力冷房開始判定処理を実行している。これにより、省電力冷房運転開始前に、冷媒の駆動力となるヘッド差ΔPHが生じる第2液連絡配管LP2において、液冷媒が過冷却状態又は飽和液の状態にあることを確認したうえで、省電力冷房運転を開始することが可能となっている。その結果、省電力冷房運転を開始する際に、冷媒の駆動力を高精度に確保することが可能となっている。よって、蒸発器及び凝縮器間の冷媒連絡配管において、配管長が従来よりも大きく、また水平に長く延びる水平配管部(例えば水平液管92等)が設置されるような場合であっても、省電力冷房運転開始時における冷凍サイクルの安定性が担保され、省電力冷房運転の性能が担保されている。
(7−2)
上記実施形態では、コントローラ50が、省電力冷房開始判定処理において、液冷媒温度センサ56の検出値TLと、液冷媒圧力センサ55の検出値PL1に基づいて算出される換算飽和温度Tsと、を比較し、液冷媒温度センサ56の検出値TLが換算飽和温度Ts以下の時に、省電力冷房運転を開始している。これにより、省電力冷房運転開始前に、冷媒の駆動力となるヘッド差ΔPHが生じる液冷媒流路において、液冷媒が過冷却状態又は飽和液の状態にあることを高精度に確認可能となっている。
(7−3)
上記実施形態では、コントローラ50が、省電力冷房モード切換前(すなわち省電力冷房運転の開始前)に冷媒移動運転に切り換え、省電力冷房開始判定処理における過冷却判定の判定条件を満たすまで冷媒移動運転を継続している。これにより、省電力冷房運転の開始時に、第2室外熱交換器21から液冷媒が安定的に流出し、ヘッド差ΔPHが生じる第2液連絡配管LP2において液冷媒が過冷却状態又は飽和液の状態に保たれやすいようになっている。その結果、冷媒の駆動力となるヘッド差ΔPHが高精度に適正に確保されるようになっている。
(7−4)
上記実施形態では、コントローラ50は、省電力冷房モード(省電力冷房運転)中、室温Ti(室温センサ35の検出値)に基づいて運転状態と運転休止状態とを切り換える。コントローラ50は、省電力冷房運転中、運転休止状態から運転状態に切り換える場合に省電力冷房開始判定処理における過冷却判定を実行し、判定条件を満たす時には省電力冷房モード(省電力冷房運転)を継続し、満たさない時には通常冷房モード(通常冷房運転)に切り換えている。これにより、省電力冷房運転中に運転休止状態から運転状態に切り換える時に、必ずしも圧縮機11を駆動する必要がなくなっている。すなわち、サーモオンの都度、圧縮機11が駆動されることが抑制されている。
(8)変形例
(8−1)変形例A
上記実施形態では、本発明が空調システム1に適用されていた。しかし、これに限定されず、本発明は、冷媒回路を有する他の冷凍装置に適用されてもよい。例えば、本発明は、給湯システムや除湿装置等の冷凍装置に適用されてもよい。
(8−2)変形例B
上記実施形態では、利用側ユニットとして2台の室内ユニット30を有していた。しかし、室内ユニット30の数は、必ずしも2台に限定されず、3台以上であってもよいし、1台のみであってもよい。
(8−3)変形例C
上記実施形態では、空調システム1は、運転モードとして暖房モードを有しており、暖房運転を可能に構成されていた。しかし、空調システム1は、必ずしも運転モードとして暖房モードを有している必要はなく、暖房運転不可の構成としてもよい。
(8−4)変形例D
上記実施形態では、第1室外ユニット10は、各室内ユニット30よりも高い位置に設置されていた。しかし、第1室外ユニット10は、必ずしも各室内ユニット30よりも高い位置に設置される必要はなく、各室内ユニット30と同一の高さ位置又は各室内ユニット30よりも低い位置に設置されてもよい。例えば、第1室外ユニット10は、地上や地下に配置されてもよい。
(8−5)変形例E
上記実施形態では、第2室外ユニット20は、第1室外ユニット10よりも高い位置に設置されていた。しかし、第2室外ユニット20は、必ずしも第1室外ユニット10よりも高い位置に設置される必要はなく、各室内ユニット30よりも高い位置に設置される限り、第1室外ユニット10と同一の高さ位置又は第1室外ユニット10よりも低い位置に設置されてもよい。すなわち、第2室外熱交換器21と各室内熱交換器31の間に、ヘッド差ΔPHを適正に確保するに足りる高低差(H1)があればよい。
(8−6)変形例F
上記実施形態では、第2室外熱交換器21は、第2室外ユニット20内に収容されていた。しかし、第2室外熱交換器21は、必ずしも第2室外ユニット20内に収容される必要はない。例えば、第2室外熱交換器21は、第1室外ユニット10内に収容されてもよい。係る場合、第2室外ファン26を省略し、省電力運転モードにおいて第2室外熱交換器21内の冷媒と熱交換する空気流を第1室外ファン17によって生成するように構成してもよい。
また、上記実施形態では、第1ガス開閉弁22及び第1液開閉弁24は、第2室外ユニット20内に収容されていた。しかし、第1ガス開閉弁22及び第1液開閉弁24は、必ずしも第2室外ユニット20内に収容される必要はない。例えば、第1ガス開閉弁22又は第1液開閉弁24は、第1室外ユニット10内に収容されてもよい。
(8−7)変形例G
上記実施形態では、第2液開閉弁25は、開度調整が可能な電動弁が採用されたが、必ずしも電動弁である必要はない。例えば、第2液開閉弁25は、第2ガス開閉弁23と同様、開状態と閉状態とを切換可能な電磁弁であってもよい。
また、上記実施形態では、第1ガス開閉弁22、第2ガス開閉弁23及び第1液開閉弁24は、電磁弁が採用されたが、必ずしも電磁弁である必要はない。例えば、第1ガス開閉弁22、第2ガス開閉弁23又は第1液開閉弁24は、第2液開閉弁25と同様、開度調整が可能な電動弁であってもよい。
(8−8)変形例H
上記実施形態では、コントローラ50が通常冷房モード及び省電力冷房モードのいずれで制御を行うかを決定する条件aは、以下のように定義されていた。
室温Ti−10(℃)≧外気温To・・・(条件a)
しかし、条件aは、必ずしもこれには限定されず、設置環境や設計仕様に応じて適宜変更が可能である。例えば、条件aを、
室温Ti−12(℃)≧外気温To
に変更してもよいし、
室温Ti−8(℃)≧外気温To
に変更してもよい。
(8−9)変形例I
上記実施形態では、コントローラ50は、省電力運転切換モードにおいて、所定時間t1(t1=1min)が経過した時に、省電力冷房開始判定処理を実行していた。しかし、所定時間t1は、必ずしも1minには限定されず、設置環境や設計仕様に応じて適宜変更が可能である。例えば、t1は、2minに設定されてもよいし、30secに設定されてもよい。
また、通常運転切換モードにおいて、判断に用いられる所定時間t2についても、所定時間t1と同様に、適宜変更が可能である。
(8−10)変形例J
上記実施形態では、第1室外ユニット10は、第1ガス連絡配管GP1、第1液連絡配管LP1、第2ガス連絡配管GP2及び第2液連絡配管LP2を介して、各室内ユニット30と接続されていた。換言すると、第1室外ユニット10は、第2室外ユニット20を介して、各室内ユニット30と接続されていた。しかし、第1室外ユニット10は、必ずしも係る態様で各室内ユニット30と接続される必要はない。例えば、第1室外ユニット10は、図13に示すような態様で各室内ユニット30と接続されてもよい。
以下、図13に示す空調システム1aについて説明する。なお、空調システム1と共通する部分については説明を省略する。
空調システム1aでは、空調システム1とは異なり、第2ガス連絡配管GP2が第1ガス連絡配管GP1の両端間に接続され、第2液連絡配管LP2が第1液連絡配管LP1の両端間に接続されている。
また、空調システム1aでは、第1室外ユニット10が、第3室外開閉弁18及び第4室外開閉弁19を有している。第3室外開閉弁18及び第4室外開閉弁19は、駆動電圧を供給されることにより、冷媒流路を開通させる開状態と、冷媒流路を遮断させる閉状態と、を切換可能な電磁弁である。第3室外開閉弁18及び第4室外開閉弁19は、開状態においては、流れてくる冷媒の方向に関わらず、冷媒流路を開通させる。第3室外開閉弁18は、一端が第1ガス連絡配管GP1に接続され、他端が第1冷媒配管P1に接続されている。第4室外開閉弁19は、一端が第1液連絡配管LP1に接続され、他端が第7冷媒配管P7に接続されている。
第3室外開閉弁18及び第4室外開閉弁19は、第2室外制御部52により、運転状況に応じて個別に制御される。具体的に、第3室外開閉弁18及び第4室外開閉弁19は、省電力冷房モード(省電力冷房運転)時には閉状態に制御され、それ以外の時は開状態に制御される。
また、空調システム1aでは、省電力冷房モード(省電力冷房運転)時に、第1ガス開閉弁22及び第1液開閉弁24が開状態に制御される。他の制御は、空調システム1と同一である。このような制御が行われることで、空調システム1aでは、省電力冷房モード(省電力冷房運転)時に、空調システム1と同様の冷凍サイクルを実現可能である。
なお、空調システム1aでは、第1室外制御部51、第2室外制御部52及び各室内制御部53が通信ケーブルC2´で接続されることで、コントローラ50が構成されている。
(8−11)変形例K
上記実施形態では、省電力運転切換モード(冷媒移動運転)時において、図7に示すような態様で冷媒が流れるように、冷媒移動運転に係る制御として、図11(期間S2)に示すような制御が行われていた。しかし、省電力運転切換モード(冷媒移動運転)時においては、図14に示すような態様で冷媒が流れるように、図15(期間S2´)に示すような制御が行われてもよい。
図15の期間S2´では、冷媒移動運転に係る制御として、四路切換弁12が第2状態(図1の破線で示される状態)に制御されている。その結果、圧縮機11の吐出側が第3冷媒配管P3及び第1冷媒配管P1を介して第1ガス連絡配管GP1と接続されており、圧縮機11の吸入側が第2冷媒配管P2及び第4冷媒配管P4を介して第1室外熱交換器13と接続されている。すなわち、四路切換弁12は、第3冷媒配管P3(吐出配管)と第13冷媒配管P13(ガス冷媒流路)とを連通させ第2冷媒配管P2(吸入配管)と第1室外熱交換器13とを連通させる状態に制御されている。
また、第1室外電動弁15は、最小開度(全閉状態)に制御されている。第1ガス開閉弁22、第2ガス開閉弁23及び第1液開閉弁24は、開状態に制御されている。第2液開閉弁25は、最小開度(全閉状態)に制御されている。
各部がこのように制御されると、圧縮機11の吐出側が、第1ガス連絡配管GP1等を介して、第2室外熱交換器21と連通する状態となる。
また、期間S2´では、期間S2と同様、圧縮機11、第1室外ファン17、第2室外ファン26及び室内ファン33が駆動状態に制御されている。
省電力運転切換モード(冷媒移動運転)時において上述のような制御が行われると、図15に示すように、冷媒が、第5冷媒配管P5、第1室外熱交換器13、第4冷媒配管P4、四路切換弁12及び第2冷媒配管P2を通過して、圧縮機11に吸入される。圧縮機11から吐出された冷媒は、第3冷媒配管P3、第1冷媒配管P1、第1ガス連絡配管GP1、第1ガス開閉弁22、第12冷媒配管P12、第13冷媒配管P13、第2ガス開閉弁23及び第14冷媒配管P14を通過して、第2室外熱交換器21に送られる。第2室外熱交換器21に送られた冷媒は、第2室外ファン26が生成する空気流と熱交換して凝縮し、第2室外熱交換器21内に滞留する。
このように、省電力運転切換モードにおける冷媒移動運転に係る制御として、図11の期間S2に示す制御に代えて図15の期間S2´に示すような制御が行われても、第1冷媒回路RC1内の冷媒が、第2室外熱交換器21へ短時間で確実に移動される。よって、通常冷房モード(通常冷房運転)から省電力冷房モード(省電力冷房運転)への移行が、高精度に円滑に行われる。
(8−12)変形例L
上記実施形態では、第2室外熱交換器21は、第2室外熱交換器21と第1室外熱交換器13の容量比が1:2となるように構成されていた。しかし、第2室外熱交換器21と第1室外熱交換器13の容量比は、第2室外熱交換器21の容量が第1室外熱交換器13の容量よりも小さい限り必ずしも当該比率に限定されず、設計仕様に応じて適宜変更が可能である。例えば、第2室外熱交換器21は、第2室外熱交換器21と第1室外熱交換器13の容量比が1:3又は2:3となるように構成されてもよく、或いは第2室外熱交換器21と第1室外熱交換器13の容量比が3:4又は4:5となるように構成されてもよい。但し、省電力冷房運転時において、冷媒補充運転等を行うことなく第2室外熱交換器21内が高精度に適正な重量の液冷媒を充填されるようにするには、第1室外熱交換器13の容量が第2室外熱交換器21の容量の1.5倍以上となるように構成することが好ましい。
(8−13)変形例M
上記実施形態に係る空調システム1は、図16に示す空調システム1bのように構成されてもよい。以下、空調システム1bについて説明する。なお、空調システム1と共通する部分については説明を省略する。
空調システム1bは、空調システム1とは異なり、第2室外ユニット20(すなわち、第2室外熱交換器21、第2ガス開閉弁23、第2液開閉弁25等)を有していない。このため、空調システム1bでは、第2冷媒回路RC2が省略されている。また、空調システム1bでは、第1ガス連絡配管GP1及び第1液連絡配管LP1が省略されている。
また、空調システム1bでは、第1冷媒配管P1が第2ガス連絡配管GP2と接続されており、第7冷媒配管P7が第2液連絡配管LP2に接続されている。また、空調システム1bでは、第1室外制御部51と各室内制御部53とが通信ケーブルC2を介して接続されて、コントローラ50´が構成されている。
また、空調システム1bでは、第1室外ユニット10内に、第25冷媒配管P25、第26冷媒配管P26及びバイパス弁60が配置され、これらの要素が接続されることでバイパス流路RP1が構成されている。バイパス流路RP1は、圧縮機11をバイパスして第1室外熱交換器13に連通する冷媒流路である。
第25冷媒配管P25は、一端が第1冷媒配管P1の両端間に接続され、他端がバイパス弁60に接続されている。
第26冷媒配管P26は、一端がバイパス弁60に接続され、他端が第4冷媒配管P4の両端間に接続されている。
バイパス弁60は、駆動電圧を供給されることにより、冷媒流路を開通させる開状態と、冷媒流路を遮断させる閉状態と、を切換可能な電磁弁である。バイパス弁60は、開状態においては、流れてくる冷媒の方向に関わらず、バイパス流路RP1を開通させる。バイパス弁60は、第1室外制御部51により運転状況に応じて制御される。
また、空調システム1bでは、第25冷媒配管P25配管から分岐して第26冷媒配管P26の両端間に接続される分岐流路RP2が構成されている。分岐流路RP2上には、冷媒回収弁61と、冷媒充填弁62と、冷媒貯留タンク63と、が配置されている。
冷媒回収弁61及び冷媒充填弁62は、バイパス弁60と同様の電磁弁である。冷媒回収弁61及び冷媒充填弁62は、第1室外制御部51により運転状況に応じて制御される。
冷媒貯留タンク63は、冷媒回収弁61及び冷媒充填弁62の間に配置されている。冷媒貯留タンク63の冷媒流入口は、冷媒回収弁61で開閉を切り換えられている。冷媒貯留タンク63の冷媒流出口は、冷媒充填弁62で開閉を切り換えられている。冷媒貯留タンク63には、通常冷房運転時と省電力冷房運転時の冷媒循環量の差分に相当する量の冷媒が収容されている。
また、空調システム1bでは、第2冷媒配管P2(吸入配管)上に吸入弁64が配置され、第3冷媒配管P3(吐出配管)上に吐出弁65が配置されている。吸入弁64及び吐出弁65は、バイパス弁60と同様の電磁弁である。吸入弁64及び吐出弁65は、第1室外制御部51により運転状況に応じて制御される。
また、空調システム1bでは、第1室外熱交換器13が通常冷房モード時及び省電力冷房モード時の双方において、凝縮器として機能する。すなわち、空調システム1bでは、第1室外熱交換器13が特許請求の範囲記載の「凝縮器」に相当する。
空調システム1bでは、通常冷房モード時に、四路切換弁12が第1状態に制御される。また、第1室外電動弁15、第2室外電動弁16、吸入弁64、吐出弁65及び室内電動弁32が開状態に制御される。また、圧縮機11、第1室外ファン17、及び室内ファン33が駆動状態に制御される。これにより、第1冷媒回路RC1を冷媒が循環し、通常冷房運転に係る冷凍サイクル(図4)が行われる。
空調システム1bでは、省電力運転切換モードにおいて、冷媒移動運転に代えて、冷媒充填運転を行う。冷媒充填運転は、冷媒貯留タンク63内の冷媒を第1冷媒回路RC1に充填する運転である。
具体的には、冷媒充填運転に係る制御として、四路切換弁12が第1状態(図16の実線で示される状態)に制御される。その結果、圧縮機11の吐出側が第3冷媒配管P3及び第4冷媒配管P4を介して第1室外熱交換器13のガス側に接続され、かつ、圧縮機11の吸入側が第1冷媒配管P1及び第2冷媒配管P2を介して第2ガス連絡配管GP2と接続される。また、第1室外電動弁15が最大開度(全開状態)に制御されるとともに、吸入弁64及び吐出弁65が開状態に制御される。また、バイパス弁60及び冷媒回収弁61は、閉状態に制御される。
なお、空調システム1bでは、コントローラ50´が、冷媒充填運転の開始後、所定時間t1(ここでは冷媒移動運転と同様にt1=1min)が経過した時に、省電力冷房開始判定処理を実行する。コントローラ50´は、省電力冷房開始判定処理における過冷却判定の判定条件を満たす場合には冷媒充填運転を完了し、満たさない場合には冷媒充填運転を継続する。
このような制御が実行されることで、省電力運転切換モードにおいて、通常冷房運転と省電力冷房運転との、適正な冷媒差分量が第1冷媒回路RC1に充填され、ヘッド差ΔPHが適正に確保される。
空調システム1bでは、省電力冷房モード(省電力冷房運転)時に、第1室外電動弁15、第2室外電動弁16、室内電動弁32及びバイパス弁60が開状態に制御されるとともに、冷媒回収弁61、冷媒充填弁62、吸入弁64及び吐出弁65が閉状態に制御される。また、第1室外ファン17及び室内ファン33が駆動状態に制御され、圧縮機11が停止状態に制御される。これにより、第1冷媒回路RC1を冷媒が循環し、省電力冷房運転に係る冷凍サイクル(図9)が行われる。
空調システム1bでは、通常運転切換モード時に、第1室外電動弁15、第2室外電動弁16、室内電動弁32、冷媒回収弁61、吸入弁64及び吐出弁65が開状態に制御されるとともに、バイパス弁60及び冷媒充填弁62が閉状態に制御される。また、圧縮機11、第1室外ファン17及び室内ファン33が駆動状態に制御される。これにより、通常運転切換モードにおいて、通常冷房運転と省電力冷房運転との、適正な冷媒差分量が冷媒貯留タンク63に回収される。
なお、吸入弁64及び吐出弁65については適宜省略が可能である。
(8−14)変形例N
上記実施形態では、第2室外ユニット20内に、第1液開閉弁24が配置されていた。しかし、第1液開閉弁24は必ずしも必要ではなく、適宜省略が可能である。例えば、第1室外電動弁15及び第2室外電動弁16を閉状態とすることで、第1液開閉弁24を配置して閉状態にした場合と同様の効果を得ることが可能である。なお、係る場合には、運転モードの切換時に、第1室外電動弁15及び第2室外電動弁16を閉状態とするのに必要なインターバル時間を確保することが好ましい。
(8−15)変形例O
上記実施形態においては、省電力冷房開始判定の過冷却判定において、コントローラ記憶部501に格納されている設置高低差H1に基づいてヘッド差ΔPHを算出していたが、これに代えて予め定義したヘッド差ΔPHをコントローラ記憶部501に格納しておき、これを適宜利用するようにしてもよい。
(8−16)変形例P
上記実施形態においては、省電力冷房開始判定の過冷却判定において、換算飽和温度Tsが液冷媒圧力センサ55の検出値PL1に基づいて算出されていた。しかし、換算飽和温度Tsは、外気温センサ10aの検出値に基づいて算出されてもよい。例えば、換算飽和温度Tsは、外気温Toの相当圧力に基づいて算出されてもよい。また、換算飽和温度Tsは、外気温Toの相当圧力と、設置高低差H1に基づくヘッド差ΔPHと、の和に基づいて算出されてもよい。つまり、換算飽和温度Tsは、適正に算出されるのであれば、算出方法は問わない。
(8−17)変形例Q
上記実施形態においては、省電力冷房開始判定の過冷却判定において、「換算飽和温度Ts≧液冷媒温度センサ56の検出値TL」という判定条件を満たすか否かが判定されていた。当該判定条件については、適宜変更が可能である。
例えば、「液冷媒圧力センサ55の検出値PL1≧TLの相当飽和圧力」という判定条件によっても同様の効果を奏する。
また、外気温Toに基づいて算出される外気温飽和圧力と、ヘッド差ΔPHと、の和を算出して基準圧力とし、「基準圧力≧検出値TLの相当飽和圧力」という判定条件によっても同様の効果を奏する。
(8−18)変形例R
上記実施形態では、運転モードが省電力運転切換モードに遷移すると、省電力冷房開始判定処理(図3のS103参照)に先立って冷媒移動運転が実行された(図3のS101参照)。しかし、これに限定されず、冷媒移動運転については、省電力冷房開始判定処理(過冷却判定)の完了後に実行されてもよい。また、冷媒移動運転については、必ずしも必要ではなく、適宜省略が可能である。
本発明は、冷凍装置に利用可能である。
1、1a、1b :空調システム(冷凍装置)
10 :第1室外ユニット
10a :外気温センサ
10b :第1冷媒温度センサ
10c :第2冷媒温度センサ
11 :圧縮機
12 :四路切換弁
13 :第1室外熱交換器(凝縮器)
14 :過冷却熱交換器
14a :第1流路
14b :第2流路
15 :第1室外電動弁
16 :第2室外電動弁
17 :第1室外ファン(室外ファン)
18 :第3室外開閉弁
19 :第4室外開閉弁
20 :第2室外ユニット
21 :第2室外熱交換器(凝縮器)
22 :第1ガス開閉弁
23 :第2ガス開閉弁
24 :第1液開閉弁
25 :第2液開閉弁
26 :第2室外ファン
30 :室内ユニット
30a :第1室内ユニット
30b :第2室内ユニット
31 :室内熱交換器(蒸発器)
32 :室内電動弁(膨張弁)
33 :室内ファン
35 :室温センサ
36 :ガス温度センサ
50、50´ :コントローラ(制御部)
51 :第1室外制御部
52 :第2室外制御部
53 :室内制御部
55 :液冷媒圧力センサ(圧力センサ)
56 :液冷媒温度センサ(温度センサ)
60 :バイパス弁
61 :冷媒回収弁
62 :冷媒充填弁
63 :冷媒貯留タンク
64 :吸入弁
65 :吐出弁
81 :鉛直ガス管
82 :水平ガス管
91 :鉛直液管
92 :水平液管
501 :コントローラ記憶部(記憶部)
C1、C2、C2´ :通信ケーブル
GP1 :第1ガス連絡配管
GP2 :第2ガス連絡配管
H1 :設置高低差
LP1 :第1液連絡配管
LP2 :第2液連絡配管
RC1 :第1冷媒回路
RC2 :第2冷媒回路
RP1 :バイパス流路
RP2 :分岐流路
特開2013−113498号公報

Claims (5)

  1. 室外に配置される圧縮機(11)及び凝縮器(13、21)と、
    室内に配置され、前記圧縮機及び前記凝縮器とともに冷媒回路(RC1、RC2)を構成する蒸発器(31)及び膨張弁(32)と、
    前記膨張弁に流入する冷媒の温度(TL)を検出する温度センサ(56)と、
    状況に応じて、前記圧縮機を駆動させて冷媒を強制循環させる通常冷房運転と、前記圧縮機を停止させ前記凝縮器と前記蒸発器との設置高低差(H1)を利用して冷媒を循環させる省電力冷房運転と、を切り換える制御部(50)と、
    を備え、
    前記制御部は、前記省電力冷房運転の開始前に、前記温度センサの検出値に基づいて前記省電力冷房運転を開始するか否かを判定する運転可否判定処理を実行する、
    冷凍装置(1、1a、1b)。
  2. 前記膨張弁に流入する冷媒の圧力(PL1)を検出する圧力センサ(55)をさらに備え、
    前記制御部は、前記運転可否判定処理において、
    前記温度センサの検出値と、前記圧力センサの検出値に基づいて算出される換算飽和温度(Ts)と、を比較し、前記温度センサの検出値が前記換算飽和温度以下の時に前記省電力冷房運転を開始する、
    又は、
    前記温度センサの検出値に基づいて算出される相当飽和圧力と、前記圧力センサの検出値と、を比較し、前記相当飽和圧力が前記圧力センサの検出値以下の時に前記省電力冷房運転を開始する、
    請求項1に記載の冷凍装置(1、1a、1b)。
  3. 外気温(To)を検出する外気温センサ(10a)と、
    前記凝縮器と前記蒸発器の前記設置高低差(H1)、又は前記設置高低差に基づいて算出されるヘッド差(ΔPH)を記憶する記憶部(501)と、
    をさらに備え、
    前記制御部は、前記運転可否判定処理において、
    前記温度センサの検出値と、前記外気温センサの検出値に基づいて算出される換算飽和温度(Ts)と、を比較し、前記温度センサの検出値が前記換算飽和温度以下の時に前記省電力冷房運転を開始する、
    又は、
    前記温度センサの検出値に基づいて算出される相当飽和圧力と、前記外気温センサの検出値に基づいて算出される外気温飽和圧力及び前記ヘッド差の和である基準圧力と、を比較し、前記相当飽和圧力が前記基準圧力以下の時に前記省電力冷房運転を開始する、
    請求項1に記載の冷凍装置(1、1a、1b)。
  4. 前記制御部は、前記省電力冷房運転の開始前に、前記圧縮機を駆動させて冷媒を前記凝縮器へ移動させる移行準備運転に切り換え、前記運転可否判定処理における判定条件を満たすまで前記移行準備運転を継続する、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の冷凍装置(1、1a、1b)。
  5. 室内に配置される室温センサ(35)をさらに備え、
    前記制御部は、前記省電力冷房運転中、
    前記室温センサの検出値に基づいて運転状態と運転休止状態とを切り換え、
    前記運転休止状態から前記運転状態に切り換える場合に前記運転可否判定処理を実行し、前記運転可否判定処理において判定条件を満たす時には前記省電力冷房運転を継続し満たさない時には前記通常冷房運転に切り換える、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の冷凍装置(1、1a、1b)。
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