JP2016198003A - 複合油性菓子の製造方法 - Google Patents
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例えば、モールドの中にまずホワイトチョコレートや赤く着色したチョコレートを注入した後、その上から茶色いミルクチョコレートを注入し、冷却固化することで、多色多層構造の複合チョコレートが得られる。
また、成形したチョコレートの表面を、容器に満たされた異なる色のチョコレート生地に浸漬したり、予め成形したチョコレートをベール状に落下している色の異なるチョコレート生地の中をくぐらせることによって、異なる色のチョコレートを組み合わせた菓子が得られる。
(1)複数色の油性菓子からなり、その油性菓子の色の境界線が波型である、略円錐形または略多角錐形の複合油性菓子の製造方法であって、略円錐形または略多角錐形の凹部を有するモールドに、油性菓子生地がモールドに最初に付着する位置が当該凹部の斜面の中腹となるように第一の油性菓子生地を複数個所に注入する工程と、第一の油性菓子生地とは色の異なる第二の油性菓子生地を該モールドに注入する工程と、を含むことを特徴とする複合油性菓子の製造方法。
(2)第一の油性菓子生地を複数個所に注入する工程が、複数のノズル群から同時に注入することによって行われることを特徴とする(1)に記載の複合油性菓子の製造方法。
(3)油性菓子生地を注入するノズル群における各ノズル中心のノズル群中心からの距離aと、略円錐形または略多角錐形の凹部を有するモールドの上面の開口部端部のノズル群中心からの距離bとの関係が、0.1≦a/b≦0.9であることを特徴とする(1)または(2)に記載の複合油性菓子の製造方法。
(4)略円錐形の凹部を有するモールドの凹部の深さが23mm以上25mm以下、上面の開口部の半径が12mm以上14mm以下であり、油性菓子生地を注入するノズル群における各ノズルの中心位置が、ノズル群中心から6mm以上8mm以下離れていることを特徴とする、(1)または(2)のいずれか一項に記載の複合油性菓子の製造方法。
(5)略円錐形の凹部を有するモールドの凹部の深さが23mm以上25mm以下、上面の開口部の半径が12mm以上14mm以下であり、油性菓子生地を注入するノズル群における各ノズル中心のノズル群中心からの距離aと、略円錐形または略多角錐形の凹部を有するモールドの上面の開口部端部のノズル群中心からの距離bとの関係が、0.49≦a/b≦0.54であることを特徴とする(1)または(2)に記載の複合油性菓子の製造方法。
(設備について)
本発明の実施形態では、略円錐形または略多角錐形の凹部を有するモールドを使用する。
一般的にチョコレートの製造で用いられるモールドで構わないが、本発明の効果を奏するためにはモールド凹部の斜面に油性菓子生地を注入した時に適切な波型の端部を形成するような角度を有することが好ましく、具体的には、その斜面の対水平角度が30〜60度となることが好ましい。
モールド凹部には、本発明の効果を奏する限り小さな凹凸等がさらに存在していてもよい。モールド凹部に小さな凹凸があることで、さらに複雑で美観に優れた波型の端部を形成することもできる。
本発明の実施形態では、略円錐形または略多角錐形の凹部を有するモールドに油性菓子生地を複数点に注入する。複数点への注入は単一のノズルを用いて複数回に分けて行ってもよいが、複数のノズルを用いて、すべてのノズルから同時に油性菓子生地を注入すると効率が良い(図1)。各ノズルの形状、材質は通常チョコレートの製造に用いられるものであればいずれでもよいが、ノズルを用いて油性菓子生地を注入する位置が、モールド凹部の斜面の中腹となるようにする。
具体的には、モールドの形状にもよるが、油性菓子生地を注入するノズル群における各ノズル中心のノズル群中心からの距離aと、略円錐形または略多角錐形の凹部を有するモールドの上面の開口部端部のノズル群中心からの距離bとの関係が、0.1≦a/b≦0.9となることが好ましい(図2)。
ここで略円錐形または略多角錐形の凹部を有するモールドの上面の開口部端部のノズル群中心からの距離bとは、ノズル群中心Xとノズル中心との延長線上にあるモールド上面の開口部端部YとのX−Y間の距離を指す。
ここでノズル群中心とは、複数のノズルを有するノズルユニットを用いて、略円錐形または略多角錐形の凹部を有するモールドに油性菓子生地を注入する際に、その略円錐形または略多角錐形の凹部の最下点に位置する部分を指す。
ここでノズル中心とは、ノズル開口部の中心点を指す。
同時に油性菓子生地を注入するノズルの数は、特に制限はないが、3本以上6本以下が好ましい。
または、略円錐形の凹部を有するモールドの凹部の深さを23mm以上25mm以下、上面の開口部の半径が12mm以上14mm以下とし、油性菓子生地を注入するノズル群における各ノズルの中心位置を、ノズル群中心から6mm以上8mm以下離すことが好ましい。
本発明の実施形態では、使用する油性菓子は通常のチョコレートで構わないが、好ましい波型の境界線を有するためには、注入後に最初の注入位置から中央の低い部分へ油性菓子生地が流れ落ちるために適度な粘度を有することが好ましい。具体的には、油性菓子生地の温度が32℃の時の粘度が10000〜30000cpsであることが好ましい。
本発明の実施形態では、使用する油性菓子はチョコレート類の表示に関する公正競争規約に規定するチョコレートに限らず、本発明の効果を奏する限り、準チョコレートやこれらに含まれない油脂クリーム、ナッツクリーム等であってもよい。
本発明における波型の境界線とは、複合油性菓子表面上の色の境界線をたどった時に複数回上下または左右している状態のものをいう。たとえば、図3に示す複合油性菓子の境界線は波型である。
本発明の製造方法は、例えば次のように実施することができる。
まず始めに、略円錐形または略多角錐形の凹部を有するモールドに、複数のノズルを用いて第一の油性菓子生地を注入する。油性菓子生地がモールドに最初に付着する位置が、モールド凹部の斜面の中腹となるようにする。
各ノズルから吐出し、モールド壁面に付着した油性菓子生地が、モールド凹部中央に向かって流れ落ちていく途中で隣のチョコ生地塊と合流し、波型の上端部を形成する。
油性菓子生地の注入量は任意で構わないが、多すぎると上端部が注入位置より上になるので波型の上端部が形成されない。
第一の油性菓子生地注入後、モールドに振動を与える。振動を与えることで注入した油性菓子生地を底部に向かって流し、第一の油性菓子生地層の良好な形状を形成するためである。また、油性菓子の生地粘度やモールドの温度、振動の強度を調整することで、形成される第一の油性菓子生地層の厚さを調節することができる。
必要に応じて、モールド底部に溜まった余剰の油性菓子生地をバキュームノズル等で除去しても良い。
更に、必要に応じてモールド中の第一の油性菓子生地を冷却、固化し、モールドの中腹に波型の色の境界線を有するシェル状の油性菓子が得られる(図4)。
次に、得られた第一の油性菓子生地層が存するモールド内に、異なる色の第二の油性菓子生地を注入する。第二の油性菓子生地は第一の油性菓子生地層と同色系統の油性菓子生地でも構わないが、はっきりと異なる色の油性菓子生地を用いたときに色の境界線がはっきりと見え、好適である。
(製造例1)
全粉乳34.5重量部、脱脂粉乳1重量部、砂糖14重量部、乳糖20重量部、ココアバター21重量部、植物油脂9重量部、乳化剤0.5重量部を用い、通常のチョコレート製造方法に基づいてホワイトチョコレートベース生地を製造した。
得られたホワイトチョコレートベース生地の油分は34%であった。
得られたホワイトチョコレートベース生地を32℃に調温し、ホワイトチョコレートベース生地88.5重量部、植物油脂7重量部、シード剤4重量部、乳化剤0.5重量部を混合し、ホワイトチョコレート生地を得た。
得られたホワイトチョコレート生地の油分は40%、32℃での粘度は17500cpsであった。
(製造例2)
カカオマス23.5重量部、砂糖42重量部、全粉乳17重量部、ココアバター6重量部、植物油脂11重量部、乳化剤0.5重量部を用い、通常のチョコレート製造方法に基づいてミルクチョコレートベース生地を製造した。
得られたミルクチョコレートベース生地の油分は35%であった。
得られたミルクチョコレートベース生地を32℃に調温し、ミルクチョコレートベース生地91.5重量部、植物油脂4重量部、シード剤4重量部、乳化剤0.5重量部を混合し、ミルクチョコレート生地を得た。
得られたミルクチョコレート生地の油分は39%、32℃での粘度は17500cpsであった。
なお、チョコレート生地の粘度はB型粘度計ローターNo.6を用い、4rpmで測定した。
その後モールドに振動を与え、モールド底部までホワイトチョコレート生地を到達させたのち冷却し、モールド内部のホワイトチョコレート生地を固化させ、波型の上端部を有するホワイトチョコレートを得た。
さらにミルクチョコレート生地5gをホワイトチョコレート生地が固化しているモールド内に注入し、冷却固化後モールドから剥離し、ホワイトチョコレートとミルクチョコレートからなる複合チョコレートを得た。
得られた複合チョコレートは、ホワイトチョコレート部分とミルクチョコレート部分との色の境界がはっきりとした波型であり、美観に優れたものであった。
得られた複合チョコレートは、ホワイトチョコレート部分とミルクチョコレート部分との色の境界がやや波型であり、やや美観に優れたものであった。
使用するノズルが、ノズル中心のノズル群中心からの距離が5.6mm、隣接するノズルの中心間距離が8mmであること以外は実施例1と同じ方法で複合チョコレートを得た。
得られた複合チョコレートはホワイトチョコレート部分とミルクチョコレートの色の境界が平坦であった。
2:ノズル
3:モールド上面開口部
4:複合油性菓子
5:波型の境界線
6:波型の上端部を有するチョコレート
a:油性菓子生地を注入するノズル群における各ノズル中心のノズル群中心からの距離
b:略円錐形または略多角錐形の凹部を有するモールドの上面の開口部端部のノズル群中心からの距離
X:ノズル群中心
Y:ノズル群中心Xとノズル中心との延長線上にあるモールド上面の開口部端部
Claims (5)
- 複数色の油性菓子からなり、その油性菓子の色の境界線が波型である、略円錐形または略多角錐形の複合油性菓子の製造方法であって、
略円錐形または略多角錐形の凹部を有するモールドに、油性菓子生地がモールドに最初に付着する位置が当該凹部の斜面の中腹となるように第一の油性菓子生地を複数個所に注入する工程と、
第一の油性菓子生地とは色の異なる第二の油性菓子生地を該モールドに注入する工程と、
を含むことを特徴とする複合油性菓子の製造方法。 - 第一の油性菓子生地を複数個所に注入する工程が、複数のノズル群から同時に注入することによって行われることを特徴とする請求項1に記載の複合油性菓子の製造方法。
- 油性菓子生地を注入するノズル群における各ノズル中心のノズル群中心からの距離aと、
略円錐形または略多角錐形の凹部を有するモールドの上面の開口部端部のノズル群中心からの距離bとの関係が、
0.1≦a/b≦0.9
であることを特徴とする請求項1または2に記載の複合油性菓子の製造方法。 - 略円錐形の凹部を有するモールドの
凹部の深さが23mm以上25mm以下、
上面の開口部の半径が12mm以上14mm以下であり、
油性菓子生地を注入するノズル群における各ノズルの中心位置が、ノズル群中心から6mm以上8mm以下離れていることを特徴とする、
請求項1または2のいずれか一項に記載の複合油性菓子の製造方法。 - 略円錐形の凹部を有するモールドの
凹部の深さが23mm以上25mm以下、
上面の開口部の半径が12mm以上14mm以下であり、
油性菓子生地を注入するノズル群における各ノズル中心のノズル群中心からの距離aと、
略円錐形または略多角錐形の凹部を有するモールドの上面の開口部端部のノズル群中心からの距離bとの関係が、
0.49≦a/b≦0.54
であることを特徴とする請求項1または2のいずれか一項に記載の複合油性菓子の製造方法。
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JP2000050803A (ja) * | 1998-08-07 | 2000-02-22 | Akutagawa Seika Kk | 複合食品の製造方法とその装置 |
JP2007124969A (ja) * | 2005-11-07 | 2007-05-24 | Akutagawa Seika Kk | 複数色模様食品の製造に用いるモールド |
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