JP2016196151A - 化粧シート、及び化粧板 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、耐候性に優れるとともに、太陽光による反りの発生を抑制可能な化粧シートを提供することを目的とする。
【解決手段】 化粧シート20は、着色基材層1の一方の面側に、印刷により形成された絵柄印刷層2、及びオーバーレイフィルム層4がこの順に積層されてなる。着色基材層1は、ポリオレフィン系樹脂からなり、オーバーレイフィルム層4の少なくとも表面側は、トリアジン系紫外線吸収剤を含有したアクリルウレタン系樹脂からなり、層厚が固形分塗布量で5g/m2以上10g/m2以下であり、着色基材層1は、酸化チタンを顔料とし、絵柄印刷層2は、赤外光の透過率が80%以上であるインキを印刷インキとする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、化粧シート、及び化粧板に関する。
従来、玄関ドア、同枠材、窓枠等の外装部材には、耐候性に優れたオレフィン系樹脂を基材層に使用した化粧シートが使用されている(特許文献1参照)。
特開2013−22836号公報
しかしながら、オレフィン系樹脂は、耐候性に優れているが、太陽光に含まれる赤外光の熱を蓄熱する蓄熱作用を有する。それゆえ、オレフィン系樹脂を基材層に使用した化粧シートは、太陽光があたる表面と裏面とに温度差が発生し、この温度差によって表面の熱膨張量が裏面の熱膨張量よりも大きくなり、反りが発生する可能性がある。
本発明は、上記のような点に着目したもので、耐候性に優れるとともに、太陽光による反りの発生を抑制可能な化粧シート、及び化粧板を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の一態様である化粧シートは、着色基材層の一方の面側に、印刷により形成された絵柄印刷層、及びオーバーレイフィルム層がこの順に積層されてなり、着色基材層は、ポリオレフィン系樹脂からなり、オーバーレイフィルム層の少なくとも表面側は、トリアジン系紫外線吸収剤を含むアクリルウレタン系樹脂からなり、アクリルウレタン系樹脂の固形分塗布量が5g/m2以上10g/m2以下であり、着色基材層は、酸化チタンを顔料とし、絵柄印刷層は、赤外光の透過率が80%以上であるインキを印刷インキとすることを特徴とする。
本発明の一態様によれば、オーバーレイフィルム層がトリアジン系紫外線吸収剤を含有したアクリルウレタン系樹脂からなるため、経時による紫外線吸収剤の析出が抑制され、紫外線遮蔽性能の効果が長期にわたり継続し、耐候性に優れたものとすることができる。また、絵柄印刷層が赤外光を透過し、透過した赤外光を着色基材層が反射するため、赤外光の熱の蓄熱作用を低減でき、赤外光(太陽光)があたる表面と裏面との温度差を低減でき、太陽光による反りの発生を抑制できる。これにより、本発明の一態様によれば、耐候性に優れるとともに、太陽光による反りの発生を抑制可能な化粧シートを提供できる。
本発明に基づく実施形態に係る化粧板を示す断面図である。
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
ここで、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なる。また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための構成を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、及び構造等が下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
(化粧板10)
本実施形態の化粧板10は、図1に示すように、着色基材層1の一方の面側に、絵柄印刷層2、透明粘着剤層3、及びオーバーレイフィルム層4がこの順に積層されて化粧シート20が形成され、着色基材層1の他方の面側に、粘着剤層6を介して基材7を貼り合わせて構成される。本実施形態の化粧板10は、特に、玄関ドア、屋根、外壁、ルーバー等の外装用途に好適なものである。
(着色基材層1)
着色基材層1は、ポリオレフィン系樹脂からなるシート状の層である。このように、ポリオレフィン系樹脂を使用することにより、フッ素系樹脂を使用する場合と異なり、化粧シート20を焼却処理してもフッ化水素ガスが発生することがない。ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、ホモポリプロピレン系樹脂、ランダムポリプロピレン系樹脂等のポリプロピレン系樹脂、及びポリエチレン樹脂のいずれか、或いはこれらの変性樹脂を使用することができる。特に、表面の硬度や耐熱性等を考慮すれば、ポリプロピレン系樹脂が好ましい。また、着色基材層1には、耐候性を考慮して、紫外線吸収剤(ベンゾトリアゾール系、トリアジン系、ベンゾフェノン系等)を添加してもよい。添加量は、所望の耐候性に応じて添加すればよいが、樹脂固形分に対して0.1%以上10%以下、好ましくは1%以上5%以下とする。紫外線吸収剤の中でも、ベンゾトリアゾール系としては、2−(2−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール,2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール,2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール,2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール等、或いはこれらの混合物、変性物、重合物、誘導体を使用することができる。また、トリアジン系としては、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−トリデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−(2−ヒドロキシ−4−イソ−オクチルオキシフェニル)−s−トリアジン等、或いはこれらの混合物、変性物、重合物、誘導体を使用することができる。さらに、ベンゾフェノン系としては、オクタベンゾンや変性物、重合物、誘導体を使用することができる。
また、着色基材層1には、ポリオレフィン系樹脂自体の光・熱・水等による劣化の防止を考慮してして、ヒンダードアミン系光安定剤を添加してもよい。添加部数は、所望の耐候性に応じて設定すればよいが、樹脂固形分に対して0.1質量%以上10質量%以下、好ましくは1質量%以上5質量%以下とする。ヒンダードアミン系光安定剤としては、例えば、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドリキシフェニル]メチル]ブチルマロネート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケート、メチル(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ポペリジニル)セバケート、デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1(オクチルオキシ)−4−ピペリジニル)エステル等、或いはこれらの混合物、変性物、重合物、誘導体等を使用することができる。
また、着色基材層1を構成するポリオレフィン系樹脂は、酸化チタンを顔料(白色)として含んでいる。これにより、着色基材層1は、赤外光が絵柄印刷層2を透過すると、透過した赤外光を反射する。また、ポリオレフィン系樹脂100質量部に対し、酸化チタンを23質量部以上50質量部以下の範囲内で含む。これにより、絵柄印刷層2が透過した赤外光をより適切に反射でき、また、着色基材層1をより適切に形成できる。
なお、本実施形態では、顔料である酸化チタン(白色顔料)を着色基材層1の樹脂内に含ませる例を示したが、他の構成を採用することもできる。例えば、着色基材層1の絵柄印刷層2側の面に酸化チタンを顔料とする塗料を塗工する構成としてもよい。
また、基材層1の厚みは、30μm以上120μm以下とすることが好ましい。
(絵柄印刷層2)
絵柄印刷層2は、意匠性を付与するための絵柄の印刷により形成された層である。絵柄としては、例えば、木目、石目、タイル、抽象柄等、化粧シート20を用いる箇所に適した絵柄を選択できる。また、印刷インキは、例えば、イソインドリノン、ジスアゾ、ポリアゾ、ジケトピロロピロール、キイナクリドン、フタロシアニン、及び酸化チタンのいずれか、或いはこれらの混合物を顔料として含んでいる。これにより、印刷インキは、赤外光の透過率が80%以上となっている。それゆえ、絵柄印刷層2が赤外光を透過し、透過した赤外光を着色基材層1が反射するため、赤外光の熱による蓄熱作用が低減される。
ここで、印刷インキの透過率の測定方法としては、例えば、厚み25μmの2軸延伸PETフィルム(東レ株式会社製ルミラーS50)に対し、重量1g/m2となるよう顔料を分散したインキで印刷し、株式会社島津製作所製分光光度計UV3600によって波長782nm以上2500nm以下の領域を2nm毎に測定点数860点の透過率を測定し、各波長の透過率(%T)の合計値を測定点数で除算した除算結果を、赤外光の透過率とする方法がある。即ち、式「赤外光の透過率=赤外線各波長(782nm以上2500nm以下)の測定透過率(%T)合計値÷測定点数(860)」で算出する。
また、絵柄印刷層2の厚みは5μm以上10μm以下が好ましい。さらに、絵柄印刷層2を構成する樹脂内の酸化チタンの比率は50%以下とすることが好ましい。
(透明粘着剤層3)
透明粘着剤層3は、ポリエステル系樹脂を主鎖とするウレタン系接着剤からなるシート状の層である。ポリエステル系樹脂を主鎖とするウレタン系接着剤としては、例えばポリエステルポリオール系等と、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネートまたはこれらの混合物とからなる2液ウレタン樹脂系接着剤を使用することができる。
また、透明粘着剤層3を構成するウレタン系接着剤には、化粧シート20の用途に応じて、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、可塑剤、滑剤、帯電防止剤、難燃剤、充填剤等の添加剤を添加してもよい。
(オーバーレイフィルム層4)
オーバーレイフィルム層4は、所定の樹脂からなる透明なシート状の層である。所定の樹脂としては、例えば、着色基材層1がポリプロピレン系樹脂(ホモポリプロピレン系樹脂、ランダムポリプロピレン系樹脂)、またはポリエチレン樹脂からなる場合には、同様のポリプロピレン系樹脂(ホモポリプロピレン系樹脂、ランダムポリプロピレン系樹脂)、またはポリエチレン樹脂を用いることが好ましい。また、オーバーレイフィルム層4を構成する樹脂には、紫外線吸収剤とヒンダードアミン系光安定剤とを添加してもよい。
オーバーレイフィルム層4の表面には、化粧シート20の表面を保護するための硬質な樹脂がコーティングされて透明なシート状の層(以下、「表面保護層5」とも呼ぶ)が形成されている。硬質な樹脂としては、例えば、アクリルポリオールにイソシアネートを添加して硬化させたアクリルウレタン系樹脂を使用することができる。アクリルウレタン系樹脂の固形分塗布量は、5g/m以上10g/m以下、好ましくは6g/m以上9g/m以下とする。これにより、塗工性・保管性を良好にすることができる。
アクリルポリオールとしては、例えば、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、アクリル酸、アクリル酸エステル等のモノマー等から、複数のモノマーが重合されたものを使用することができる。例えば、メチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、メチルアクリレート、ブチルアクリレートやこれらの変性物を使用することができる。ここで、アクリル系樹脂は、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、アクリル酸、アクリル酸エステル等のモノマー等から、複数のモノマーが重合されることが多い。詳しくは、メチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、メチルアクリレート、ブチルアクリレートやこれらの変性物である。モノマーの段階で、水酸基が導入されたヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレート等を、モノマーとともに適宜重合時に添加していくことで、水酸基を有するアクリル系樹脂を形成することができる。例えば、4−ヒドロキシブチルアクリレート(HBA)、2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)、2−ヒドロキシプロピルアクリレート(HPA)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(2−HEMA)等やこれらの変性物、重合物、誘導体等が挙げられる。
また、表面保護層5を構成するアクリルウレタン系樹脂には、耐候性の処方を行うため、トリアジン系紫外線吸収剤を添加する。添加部数は、所望の耐候性に応じて添加すればよいが、樹脂固形分に対して0.1%以上50%以下、好ましくは1%以上30%以下とする。トリアジン系紫外線吸収剤としては、例えば、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2− イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニ ル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−トリデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−(2−ヒドロキシ−4−イソ−オクチルオキシフェニル)−s−トリアジン等やこれらの混合物、変性物、重合物、誘導体を使用することができる。また、イソシアネート添加による架橋によって、樹脂成分と結合を望めるため、紫外線吸収剤は水酸基を有したものが適している。
ここで、表面保護層5に添加する紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系やベンゾフェノン系は選択できない。トリアジン系紫外線吸収剤は、表面保護層5に用いるアクリルウレタン系樹脂と相溶性が良好であるので、経時による紫外線吸収剤の析出が抑制され、紫外線遮蔽性能の効果が長期にわたり継続し、耐候性が良好なものになる。
また、表面保護層5には、その他の添加剤として、樹脂自体の光・熱・水等による劣化を防止するため、ヒンダードアミン系光安定剤を適宜添加してもよい。添加部数は、所望の耐候性に応じて添加すればよいが、樹脂固形分に対して0.1質量%以上50質量%以下、好ましくは1質量%以上30質量%以下とする。ヒンダードアミン系光安定剤としては、例えば、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドリキシフェニル]メチル]ブチルマロネート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケート、メチル(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ポペリジニル)セバケート、デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1(オクチルオキシ)−4−ピペリジニル)エステル等やこれらの混合物、変性物、重合物、誘導体等を使用することができる。
水酸基を有する紫外線吸収剤を用いた場合、重合されたアクリル系樹脂では、ポリエステル系樹脂フィルム、特に、延伸された結晶性の高いポリエステル系フィルムとは密着性が不十分であり、これを補強するために、イソシアネートを添加することが好適である。イソシアネート化合物としては、耐候性を考慮すれば、脂肪族系が好ましい。芳香族系は、黄変する場合があり、使用される用途によって適宜選択する。脂肪族系としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等がある。
なお、本実施形態では、オーバーレイフィルム層4の表面にコーティングする表面保護層5をトリアジン系紫外線吸収剤を含むアクリルウレタン系樹脂から構成し、このアクリルウレタン系樹脂の固形分塗布量を5g/m2以上10g/m2以下とする例を示したが、他の構成を採用することもできる。例えば、オーバーレイフィルム層4自体を、トリアジン系紫外線吸収剤を含むアクリルウレタン系樹脂から構成し、このアクリルウレタン系樹脂の固形分塗布量を5g/m2以上10g/m2以下とする構成としてもよい。
(粘着剤層6)
粘着剤層6は、粘着剤からなるシート状の層である。粘着剤としては、特に限定されず、既知の粘着剤を用いることができる。粘着剤としては、例えば、アクリル系粘着剤、スチレン−ブタジエンゴム系粘着剤、クロロプレンゴム系粘着剤、オレフィンゴム系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤を使用することができる。特に、耐候性を考慮すれば、アクリル系粘着剤が好ましい。粘着剤層6を構成する粘着剤には、紫外線吸収剤、光安定剤等を添加してもよい。粘着層の厚みは5μm以上50μm以下程度とする。
(基材7)
基材7は、金属系または木質系からなる板状の部材である。金属系としては、例えば、アルミ、鋼、ステンレス、複合パネルを使用することができる。複合パネルとしては、例えば、芯材となる樹脂層と、樹脂層の両面それぞれに貼り付けられた金属板(アルミニウム、ガルバリウム、ステンレス等)とを備えたものがある。また、木質系としては、MDF(medium density fiberboard)、合板、パーチクルボードを使用することができる。
(本実施形態の効果)
本実施形態に係る発明は、以下の効果を奏する。
(1)本実施形態に係る化粧シート20は、着色基材層1の一方の面側に、印刷により形成された絵柄印刷層2、及びオーバーレイフィルム層4がこの順に積層されて構成される。そして、着色基材層1は、ポリオレフィン系樹脂からなり、オーバーレイフィルム層4の少なくとも表面側は、トリアジン系紫外線吸収剤を含有したアクリルウレタン系樹脂からなり、層厚が固形分塗布量で5g/m2以上10g/m2以下であり、着色基材層1は、酸化チタンを顔料とし、絵柄印刷層2は、赤外光の透過率が80%以上であるインキを印刷インキとする。
このような構成によれば、オーバーレイフィルム層4がトリアジン系紫外線吸収剤を含有したアクリルウレタン系樹脂からなるため、経時による紫外線吸収剤の析出が抑制され、紫外線遮蔽性能の効果が長期にわたり継続し、耐候性に優れたものとすることができる。また、絵柄印刷層2が赤外光を透過し、透過した赤外光を着色基材層1が反射するため、赤外光の熱の蓄熱作用を低減でき、赤外光(太陽光)があたる表面と裏面との温度差を低減でき、太陽光による反りの発生を抑制できる。これにより、耐候性に優れるとともに、太陽光による反りの発生を抑制可能な化粧シート20を提供できる。
(2)本実施形態に係る化粧シート20では、絵柄印刷層2の印刷インキは、イソインドリノン、ジスアゾ、ポリアゾ、ジケトピロロピロール、キイナクリドン、フタロシアニン、及び酸化チタンのいずれか、或いはこれらの混合物を顔料として含む。
このような構成によれば、着色基材層1、絵柄印刷層2を適切に形成できる。
(3)本実施形態に係る化粧シート20では、着色基材層1は、ポリオレフィン系樹脂100質量部に対し、酸化チタンを23質量部以上50質量部以下の範囲内で含む。
このような構成によれば、絵柄印刷層2が透過した赤外光をより適切に反射でき、また着色基材層1を適切に形成(成膜)できる。
(4)本実施形態に係る化粧板10は、化粧シート20を基材7に貼りあわせてなる。
このような構成によれば、化粧シート20の赤外光による反りの発生を抑制できる。
次に、本発明に基づく実施例について説明する。
(実施例1)
実施例1では、ポリプロピレン系樹脂100質量部に対し、ヒンダードフェノール系酸化防止剤を3質量部、紫外線吸収剤を1質量部、ヒンダードアミン系光安定剤を1質量部、酸化チタン(顔料、白色)を23質量部添加した混合物を使用して着色基材層1を設けた。着色基材層1の厚みは70μmとした。続いて、着色基材層1の表面に、ウレタン樹脂と塩化ビニル=酢酸ビニル共重合樹脂とを7:3で混合した混合物100質量部に対し、ヘキサメチレンジイソシアネートとイソホロンジイソシアネートとを2:8で混合した硬化剤を3質量部、イソインドリノン、ポリアゾ、及びフタロシアニンからなる顔料を3質量部添加したインキを使用してグラビア印刷により絵柄(木目柄)を印刷し、絵柄印刷層2を設けた。絵柄印刷層2の印刷インキの赤外光の透過率は80%とした。
続いて、絵柄印刷層2上に、ランダムポリプロピレン系樹脂100質量部に対し、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤0.5質量部と、ヒンダードアミン系光安定剤0.3質量部とを添加したものを溶融押出成形によりオーバーレイフィルム層4を設けた。オーバーレイフィルム層4の厚み(乾燥後の厚み)は70μmとした。
続いて、オーバーレイフィルム層4上に、アクリルポリオール100質量部に対し、ヘキサメチレンジイソシアネート10質量部とトリアジン系紫外線吸収剤5質量部とヒンダードアミン系光安定剤5質量部とを添加したアクリルウレタン系樹脂をコーティングして表面保護層5を設けて、化粧シート20を設けた。表面保護層5の厚みは9μmとした。アクリルウレタン系樹脂の固形分塗布量は5g/m2以上10g/m2以下とした。
(実施例2)
実施例2では、ポリプロピレン系樹脂に代えて、ポリエチレン樹脂を使用して着色基材層1を設けた。それ以外は、実施例1と同様の手順により、実施例2の化粧シート20を作製した。
(比較例)
比較例では、絵柄印刷層2に用いる顔料をカーボンブラックとした。それ以外は、実施例1と同様の手順により、比較例の化粧シート20を作製した。
(評価判定)
以上の各実施例及び各比較例の化粧シート20について、次の評価を実施した。
(耐候性)
メタルハライドランプ方式の超促進耐候性試験機(ダイプラ・ウィンテス株式会社製)を用い、照度650W/m2、ブラックパネル温度53℃として試験を実施した後、目視確認にて外観のクラックや剥離の有無を確認した。その際、外観にクラックや剥離がない場合を合格「○」、外観にクラックや剥離がある場合を不合格「×」とした。
(遮熱性)
JISK5602に準拠し、塗膜の日照反射率を測定した。測定は、株式会社島津製作所製分光光度計UV3600を用いて行った。その際、塗膜の日射反射率が40%以上である場合を合格「〇」、40%以下である場合を不合格「×」とした。
(蓄熱性)
縦21cm、横29.7cm、厚みが0.5mmの無塗装鋼板に対し、接着剤を用いて片面のみ化粧シート20を貼り合わせた。そして、化粧シート20から真上に15cm離した位置にハロゲン球を設置し、ハロゲン球から化粧シート20に120分間連続して光を照射し、鋼板の表面及び裏面の温度を1分毎に記録して最大値を測定した。
評価結果を表1に示す。
Figure 2016196151
表1から、オーバーレイフィルム層4の少なくとも表面側(表面保護層5)がトリアジン系紫外線吸収剤を含有したアクリルウレタン系樹脂から構成され、着色基材層1が酸化チタンを顔料とし、絵柄印刷層2が赤外光の透過率が80%以上であるインキを印刷インキとして、本発明の範囲を満足する実施例1、実施例2では、耐候性、遮熱性、蓄熱性ともに良好であることが分かった。即ち、耐候性に優れるとともに、太陽光による反りの発生を抑制できることが分かった。
これに対し、比較例は、耐候性が合格「○」であるが、遮熱性が不合格「×」であり、蓄熱性が表す鋼板の温度が実施例1、実施例2よりも10℃程度高くなってしまった。
なお、実施例1において、オーバーレイフィルム層4の少なくとも表面側(表面保護層5)がトリアジン系紫外線吸収剤を含有したアクリルウレタン系樹脂から構成され、着色基材層1が酸化チタンを顔料とし、絵柄印刷層2が赤外光の透過率が80%以上であるインキを印刷インキとして、本発明の範囲で調整して実施してみたところ、実施例1、実施例2と同様な効果を得た。
1 着色基材層
2 絵柄印刷層
3 透明粘着剤層
4 オーバーレイフィルム層
5 表面保護層
6 粘着剤層
7 基材
10 化粧板
20 化粧シート

Claims (4)

  1. 着色基材層の一方の面側に、印刷により形成された絵柄印刷層、及びオーバーレイフィルム層がこの順に積層されてなり、
    前記着色基材層は、ポリオレフィン系樹脂からなり、
    前記オーバーレイフィルム層の少なくとも表面側は、トリアジン系紫外線吸収剤を含むアクリルウレタン系樹脂からなり、前記アクリルウレタン系樹脂の固形分塗布量が5g/m2以上10g/m2以下であり、
    前記着色基材層は、酸化チタンを顔料とし、
    前記絵柄印刷層は、赤外光の透過率が80%以上であるインキを印刷インキとすることを特徴とする化粧シート。
  2. 前記印刷インキは、イソインドリノン、ジスアゾ、ポリアゾ、ジケトピロロピロール、キイナクリドン、フタロシアニン、及び酸化チタンのいずれか、或いはこれらの混合物を顔料として含むことを特徴とする請求項1に記載の化粧シート。
  3. 前記着色基材層は、ポリオレフィン系樹脂100質量部に対し、酸化チタンを23質量部以上50質量部以下の範囲内で含むことを特徴とする請求項1または2に記載の化粧シート。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の化粧シートを基材に貼りあわせてなることを特徴とする化粧板。
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