JP2018171835A - 化粧シート及びこれを用いた化粧材 - Google Patents

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【課題】ポリオレフィン系樹脂を含む層を積層してなる化粧シートにおいて、紫外線による経時劣化を抑制する化粧シートを提供する。【解決手段】ポリオレフィン系樹脂を含む基材層、ポリオレフィン系樹脂を含む透明性樹脂層、及び表面保護層をこの順に有し、JIS K0115:2004に準拠して測定した、波長310nmの光が前記表面保護層を透過した際の吸光度A1が0.8以上であり、JIS K0115:2004に準拠して測定した、波長310nmの光が 前記表面保護層及び前記ポリオレフィン系樹脂を含む透明性樹脂層を透過した際の吸光度A2が1.2以上である、化粧シート。【選択図】図1

Description

本発明は、化粧シート及びこれを用いた化粧材に関する。
従来より、建築物の内装部材や外装部材、あるいは、家具、造作部材、家電製品等の表面を装飾したり保護したりするために、化粧シートが用いられている。化粧シートは、例えば、基材上に表面保護層を有する構成を備えている。
これら化粧シートは、屋外用途や、室内用途でも窓際等で日光に晒される用途では、紫外線の影響により色調の変化や樹脂の劣化を招く。このため、耐光性を向上させることを目的として、化粧シートの表面保護層中に紫外線吸収剤を添加している。
しかし、紫外線吸収剤は経時的に表面保護層からブリードアウト(「bleed out」又は「移行」とも言う。)しやすいという問題がある。紫外線吸収剤がブリードアウトすると、化粧シート表面の美観が損なわれるとともに、経時的に表面保護層中の紫外線吸収剤濃度が低下して耐光性が不十分になるという問題がある。紫外線吸収剤のブリードを解消するために、例えば特許文献1が提案されている。
特開2000−117905号公報
特許文献1の化粧シートは、電子線硬化型樹脂を主成分とした樹脂の硬化層中に、特定のベンゾトリアゾール系化合物等から選ばれる電子線反応型紫外線吸収剤を含有するものである。特許文献1の化粧シートでは、紫外線吸収剤のブリードアウトの問題は解消し得る。
一方、化粧シートにはエンボス加工、折り曲げ、成形等の加工適性が求められる場合が多く、近年、加工適性に優れるポリオレフィン系樹脂を含む層を積層し、そこにさらに表面保護層を積層した化粧シートが提案されている。このようなポリオレフィン系樹脂を含む層を積層してなる化粧シートに特許文献1の表面保護層を適用した場合、表面保護層中の紫外線吸収剤のブリードアウトが抑制されていたとしても、化粧シートの紫外線による経時劣化を抑制することができない場合が多発した。
本発明は、このような状況下になされたもので、ポリオレフィン系樹脂を含む層を積層してなる化粧シート及びこれを用いた化粧材において、紫外線による経時劣化を抑制することを課題とするものである。
上記課題を解決すべく、本発明は、以下の[1]〜[2]を提供する。
[1]表面保護層、ポリオレフィン系樹脂を含む透明性樹脂層、及びポリオレフィン系樹脂を含む基材層をこの順に有し、JIS K0115:2004に準拠して測定した、前記表面保護層の波長310nmにおける吸光度Aが0.8以上であり、JIS K0115:2004に準拠して測定した、前記表面保護層及び前記ポリオレフィン系樹脂を含む透明性樹脂層の波長310nmにおける吸光度Aが1.2以上である、化粧シート。
[2]被着材と上記[1]に記載の化粧シートとを有する化粧材。
本発明によれば、ポリオレフィン系樹脂を含む層を積層してなる化粧シートにおいて、紫外線による経時劣化を抑制することができる。
本発明の化粧シートの一実施形態を示す断面図である。
[化粧シート]
本発明の化粧シートは、表面保護層、ポリオレフィン系樹脂を含む透明性樹脂層、及びポリオレフィン系樹脂を含む基材層をこの順に有し、JIS K0115:2004に準拠して測定した、前記表面保護層の波長310nmにおける吸光度Aが0.8以上であり、JIS K0115:2004に準拠して測定した、前記表面保護層及び前記ポリオレフィン系樹脂を含む透明性樹脂層の波長310nmにおける吸光度Aが1.2以上であるものである。
以下、「JIS K0115:2004に準拠して測定した、表面保護層の波長310nmにおける吸光度A」のことを「吸光度A」、「JIS K0115:2004に準拠して測定した、表面保護層及びポリオレフィン系樹脂を含む透明性樹脂層の波長310nmにおける吸光度A」のことを「吸光度A」と称する場合がある。また、以下、「ポリオレフィン系樹脂を含む透明性樹脂層」のことを「透明性樹脂層」、「ポリオレフィン系樹脂を含む基材層」のことを「基材層」と称する場合がある。
図1は、本発明の化粧シート100の実施の形態を示す断面図である。
図1の化粧シート100は、表面保護層10、ポリオレフィン系樹脂を含む透明性樹脂層20、及びポリオレフィン系樹脂を含む基材層40をこの順に有している。また、図1の化粧シート100の表面保護層10は、プライマー層12及びトップコート層11から構成されている。また、図1の化粧シート100は、基材層40と透明性樹脂層20との間に装飾層30を有している。
<吸光度>
本発明の化粧シートは、吸光度Aを0.8以上として、かつ、吸光度Aを1.2以上としている。吸光度Aが大きいことは、表面保護層に近い側に位置するポリオレフィン系樹脂を含む層(透明性樹脂層)に到達する波長310nmの光が少ないことを意味し、吸光度Aが大きいことは、表面保護層に遠い側に位置するポリオレフィン系樹脂を含む層(基材層)に到達する波長310nmの光が少ないことを意味している。
従来の化粧シートは、通常、表面保護層(トップコート層やプライマー層)のみに紫外線吸収剤を添加する設計を行っていた。つまり、従来の化粧シートは、吸光度Aのみに関する設計を行っていた。しかし、吸光度Aのみの設計では、化粧シートの耐光性向上には限界が有った。即ち、各種紫外線吸収剤は材料により程度の差はあるが何れも層中から外部へのブリードアウトにより経時的に失われ、その濃度が低下する。その為、短期的には表面保護層直下の透明性樹脂層以下の各層の紫外線による劣化を抑制可能であっても、長期間に渡って紫外線による劣化の抑制を持続できなかった。通常、耐光性とは、紫外線を含む日光に曝露された状態で透明性樹脂層以下の各層(即ち、化粧シート全体)の紫外線に起因する劣化が予め想定する所定の程度に達する迄の時間で評価される。従って、表面保護層の吸光度Aのみ高くする設計では耐光性向上には限界が有った。また、表面保護層中の紫外線吸収剤の量を経時での移行で失われる分だけ余分に添加することで耐光性(劣化に達する迄の時間数)を向上せしめる設計も考えられるが、その場合、紫外線吸収剤の過剰添加に起因する表面保護層の耐擦傷性、耐汚染性等の主物性の低下、及びブリードアウトする紫外線吸収剤による表面の白濁等の外観劣化等の問題が生じ、かかる設計も事実上採用困難であった。
また、2種類の吸光度(吸光度A及び吸光度A)を規定したとしても、吸光度Aが0.8未満であったり、吸光度Aが1.2未満であったりする場合には、ポリオレフィン系樹脂を含む層を積層してなる化粧シートに関して、紫外線による経時劣化を十分に抑制することができない。
本発明で規定する吸光度A及び吸光度Aは、いずれも波長310nmの光の吸光度であり、本発明においては吸収すべき紫外線の波長を特定したことにも特徴を有する。
ポリオレフィン系樹脂は吸収波長を有しており、通常、ポリエチレンであれば、300nmと310〜340nmであり、ポリプロピレンであれば、310nmと、370nm又は320〜380nmである。これらの波長の光量子がポリオレフィン系樹脂の劣化に寄与していると考えられる。
本発明では、ポリオレフィン系樹脂の吸収波長のうちエネルギー(光量子)が高いと共に各種のポリオレフィン系樹脂に共通する波長310nmの光に関する2種類の吸光度(吸光度A及び吸光度A)に着目し、かつ、該2種類の吸光度(吸光度A及び吸光度A)を特定の範囲とすることにより、ポリオレフィン系樹脂を含む層を積層してなる化粧シートの紫外線による経時劣化を抑制することを可能としている。
吸光度Aは、1.0以上であることが好ましく、1.5以上であることがより好ましく、2.5以上であることがさらに好ましい。
なお、吸光度Aが大きいことは、表面保護層中の紫外線吸収剤の含有量が多いこと、あるいは、表面保護層の膜厚が厚いことを意味する。表面保護層中の紫外線吸収剤の含有量が多い場合、ブリードアウトや表面保護層の耐擦傷性が低下する傾向があり、表面保護層の膜厚が厚い場合、化粧シートの加工適性が低下する傾向がある。このため、吸光度Aは5.0以下であることが好ましく、4.0以下であることがより好ましく、3.0以下であることがさらに好ましい。
吸光度Aは、1.5以上であることが好ましく、3.0以上であることがより好ましく、4.0以上であることがさらに好ましい。
吸光度Aの上限は特に限定されないが、ブリードアウトを考慮すると、7.0以下であることが好ましく、6.5以下であることがより好ましく、6.0以下であることがさらに好ましい。
吸光度A及び吸光度Aは、紫外線吸収剤の含有割合、及び紫外線吸収剤を含む層の厚みにより調整できる。
吸光度Aは、JIS K0115:2004に準拠して、透明性樹脂層上に表面保護層を形成した積層体の波長310nmにおける吸光度を測定することにより得られる。 吸光度Aは、JIS K0115:2004に準拠して、透明性樹脂層の波長310nmにおける吸光度Aを測定し、吸光度Aから吸光度Aを減ずることにより得られる(吸光度A=吸光度A−吸光度A)。
<表面保護層>
表面保護層は、透明性樹脂層の基材層とは反対側の面に位置する層である。表面保護層は、単層で形成されていてもよいし、図1のように2層以上から形成されていてもよい。
なお、本明細書において、表面保護層のうち透明樹脂層から最も離れた層のことを「トップコート層」と称する。すなわち、表面保護層が単層から形成されている場合、表面保護層はトップコート層の単層構造となる。また、表面保護層が2層以上から形成されている場合、トップコート層と透明性樹脂層との間に位置する層は、表面保護層を構成する層のうちのトップコート層以外の層であることを意味する。
表面保護層は、主として樹脂から構成される。
表面保護層を構成する樹脂は、オレフィン系樹脂を実質的に含有しないことが好ましい。本発明では、吸光度Aを規定することによって透明樹脂層に到達する波長310nmの光を十分に制限しているが、表面保護層には透明樹脂層よりも多い量の波長310nmの光が到達している。このため、表面保護層を構成する樹脂としてオレフィン系樹脂を実質的に含有しないことにより、表面保護層の耐光性を良好にしやすい点で好ましい。
オレフィン系樹脂を実質的に含有しないとは、表面保護層を構成する全樹脂成分に対して、オレフィン系樹脂の割合が1質量%以下であることを意味し、好ましくは0.1質量%以下、より好ましくは0.01質量%以下、さらに好ましくは0質量%である。
(紫外線吸収剤)
表面保護層及び/又は後述する透明性樹脂層中には紫外線吸収剤を含有することが好ましい。
表面保護層が2層以上から形成される場合、少なくともトップコート層中に紫外線吸収剤を含有することが好ましく、表面保護層を構成する全ての層に紫外線吸収剤を含有することがより好ましい。
紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤等が挙げられ、トリアジン系紫外線吸収剤が好ましい。また、トリアジン系紫外線吸収剤の中でも、耐光性能の観点から、ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤が好ましい。
また、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基等の反応性官能基を有する紫外線吸収剤は、ブリードアウトを抑制しやすい点で好ましい。
表面保護層中の紫外線吸収剤の含有量は、吸光度Aを0.8以上にできる限り特に限定されない。
表面保護層を構成するトップコート層中の紫外線吸収剤の含有量は、トップコート層を構成する樹脂100質量部に対して0.5質量部以上10.0質量部以下が好ましく、1.0質量部以上9.5質量部以下がより好ましく、2.0質量部以上9.0質量部以下がさらに好ましく、5.0質量部以上8.5質量部以下がよりさらに好ましい。
また、表面保護層を構成するその他の層が紫外線吸収剤を含有する場合、該その他の層における紫外線吸収剤の含有量は、該その他の層を構成する樹脂100質量部に対して0.5質量部以上10.0質量部以下が好ましく、1.0質量部以上9.5質量部以下がより好ましく、2.0質量部以上9.0質量部以下がさらに好ましく、5.0質量部以上8.5質量以下がよりさらに好ましい。
(光安定剤)
表面保護層及び/又は後述する透明性樹脂層は光安定剤を含有することが好ましい。特に、表面保護層は、化粧シートを構成する層のうち紫外線が最初に入射する層であるため、光安定剤を含有することが好ましい。
光安定剤としては、ヒンダードアミン系光安定剤が好ましい。
ヒンダードアミン系光安定剤としては、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル(メタ)アクリレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−オクチルオシキ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケート、メチル(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケート、2,4−ビス[N−ブチル−N−(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)アミノ]−6−(2−ヒドロキシエチルアミン)−1,3,5−トリアジン)、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジル)−2−n−ブチルマロネート等が挙げられる。これらの中でも、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−オクチルオシキ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケート、メチル(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケート等のデカン二酸(セバシン酸)由来のヒンダードアミン系光安定剤が好ましい。
表面保護層を構成するトップコート層中の光安定剤の含有量は、トップコート層を構成する樹脂100質量部に対して0.1質量部以上10質量部以下が好ましく、0.5質量部以上8質量部以下がより好ましく、1質量部以上5質量部以下がさらに好ましく、1.5質量部以上3質量部以下がよりさらに好ましい。
また、表面保護層を構成するその他の層が光安定剤を含有する場合、該その他の層における光安定剤の含有量は、該その他の層を構成する樹脂100質量部に対して0.1質量部以上10質量部以下が好ましく、0.5質量部以上8質量部以下がより好ましく、1質量部以上5質量部以下がさらに好ましく、1.5質量部以上3質量部以下がよりさらに好ましい。
(紫外線吸収剤及び/又は光安定剤のナノシェル化)
紫外線吸収剤及び/又は光安定剤は、ナノシェルに内包されたものであってもよい。
ナノシェルに内包された紫外線吸収剤及び/又は光安定剤を用いることで、表面保護層中における樹脂と、紫外線吸収剤及び/又は光安定剤との分散性(相溶性)が向上し、層内の耐光性の効果を均質化するとともに、機械的強度を向上することができる。また、ナノシェルと表面保護層の樹脂との結びつきにより、紫外線吸収剤及び/又は光安定剤のブリードアウトの抑制が期待される。
「ナノシェル」とは、「ナノサイズの殻状に閉じた膜構造を有し、中空の小胞体」である。
紫外線吸収剤及び/又は光安定剤を内包したナノシェルの平均一次粒子径は、可視光の波長領域(380〜780nm)未満であり、また可視光の波長の1/2以下程度である、すなわち、380nm未満である。より具体的には、1nm以上380nm未満が好ましく、1〜375nmがより好ましく、5〜300nmがさらに好ましく、10〜250nmがよりさらに好ましく、15〜200nmが特に好ましい。
平均一次粒子径は、透過型電子顕微鏡(TEM)、走査透過型電子顕微鏡(STEM)により測定した観察像から統計処理により算出される値である。統計処理による算出は、具体的には、SEM画像からランダムに選んだ1000個の粒子について、直径を測定し、3nm区分のヒストグラムを作成したときの、下記式(A)を用いた算出により行ったものである。当該式(A)で得られた数平均一次粒子径Dnpを、本明細書の平均一次粒子径とした。
np=Σn/Σn (A)
np:数平均一次粒子径
:ヒストグラムのi番目の直径
:頻度
ナノシェルとしては、紫外線吸収剤及び/又は光安定剤を内包できるものであれば特に制限はなく、単層膜であってもよいし、多重膜であってもよいが、平均一次粒子径をより小さくして、分散性(相溶性)を向上させる観点から、単層膜であることが好ましい。また、ナノシェルを形成する材料としてはリン脂質が好ましい。すなわち、ナノシェルの形態としては、リン脂質からなる単層膜であることがより好ましい。
リン脂質としては、ホスファチジルコリン、ホスファチジエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジン酸、ホスファチジルグリセルロール、ホスファチジルイノシトール、カルジオピン、黄卵レシチン、水添黄卵レシチン、大豆レシチン、水添大豆レシチン等のグリセロリン脂質;スフィンゴミエリン、セラミドホスホリエタノールアミン、セラミドホスホリルグリセロール等のスフィンゴリン脂質;等が挙げられる。これらのリン脂質は、単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
紫外線吸収剤及び/又は光安定剤をナノシェルに内包する手法としては、例えば、Bangham法、エクストルージョン法、水和法、界面活性剤透析法、逆相蒸発法、凍結融解法、超臨界逆相蒸発法等が挙げられる。
Bangham法は、クロロホルム、メタノール等の溶媒に、リン脂質を加えて溶解した後、エバポレータを用いて溶媒を除去してリン脂質からなる薄膜を形成し、紫外線吸収剤及び/又は光安定剤を加えた後、ミキサーを用いて、例えば、1000〜2500rpm程度の高速回転で撹拌することで、水和し、分散させて、紫外線吸収剤及び/又は光安定剤をナノシェルに内包する方法である。エクストルージョン法は、外部摂動として用いたミキサーに代えてフィルターを通過させる方法である。水和法は、Bangham法において、ミキサーを用いずに、穏やかに攪拌し、分散させて、紫外線吸収剤及び/又は光安定剤をナノシェルに内包する方法である。逆相蒸発法は、リン脂質をジエチルエーテル、クロロホルム等の溶媒に溶解し、紫外線吸収剤及び/又は光安定剤(分散液の状態としたものでもよい。)を加えてW/Oエマルジョンを作り、該エマルジョンから減圧下において溶媒を除去し、水を添加して、紫外線吸収剤及び/又は光安定剤をナノシェルに内包する方法である。また、凍結融解法は、外部摂動として冷却、加熱の少なくともいずれかを行う方法であり、冷却、加熱を繰り返すことによって紫外線吸収剤及び/又は光安定剤をナノシェルに内包する方法である。
また、超臨界逆相蒸発法を採用することで、より確実に、かつ容易に、ナノシェルを、リン脂質からなる単層膜とすることができる。超臨界逆相蒸発法は、例えば、特開2016−137585号公報等に記載の如く、超臨界状態、又は臨界点以上の温度条件下、又は圧力条件下の二酸化炭素を用いて、結晶核剤をナノシェルに内包する方法である。ここで、超臨界状態の二酸化炭素は、臨界温度(30.98℃)及び臨界圧力(7.3773±0.0030MPa)以上の超臨界状態にある二酸化炭素を意味し、臨界点以上の温度条件下、又は圧力条件下の二酸化炭素とは、温度又は臨界の一方のみが臨界条件を超えた条件下である二酸化炭素を意味する。
超臨界逆相蒸発法は、具体的には、紫外線吸収剤及び/又は光安定剤と、超臨界二酸化炭素と、リン脂質との混合物に水を加え、攪拌することにより、超臨界二酸化炭素と水相のエマルジョンを形成し、次いで、減圧することで二酸化炭素が膨張、蒸発して転相が生じ、紫外線吸収剤及び/又は光安定剤の表面をリン脂質の単層膜で覆ったナノシェルを形成し、ナノシェルに内包される紫外線吸収剤及び/又は光安定剤を得る、というものである。なお、従来のように、多重膜を形成したい場合は、上記の方法において、紫外線吸収剤及び/又は光安定剤と、リン脂質と、水との混合物に、超臨界二酸化炭素を加えればよい。
(分散剤のナノシェル化)
また、表面保護層中にナノシェルに内包された分散剤を含有することにより、表面保護層中における樹脂と、紫外線吸収剤及び/又は光安定剤との分散性(相溶性)が向上し、層内の耐光性の効果を均質化するとともに、機械的強度を向上することができる。
ナノシェルに内包された分散剤の大きさ、ナノシェルの材質の実施の形態は、ナノシェルに内包された紫外線吸収剤及び/又は光安定剤の実施の形態と同様である。また、分散剤をナノシェルに内包する手段は、紫外線吸収剤及び/又は光安定剤をナノシェルに内包する手段と同様の手段を採用できる。
<トップコート層>
トップコート層は、化粧シートの耐擦傷性を高めるために、硬化性樹脂組成物の硬化物を含むことが好ましい。
また、トップコート層を構成する全樹脂成分に対して、硬化性樹脂組成物の硬化物の割合が50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることがさらに好ましく、100質量%であることがよりさらに好ましい。
硬化性樹脂の硬化物は、熱硬化性樹脂の硬化物、電離放射線硬化性樹脂の硬化物、あるいはこれらの混合物が挙げられる。これらの中でも、トップコート層の架橋密度を高め、耐擦傷性及び耐光性を向上させる観点から、電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物が好ましく、また、無溶媒で塗布することができ、取り扱いが容易との観点から、電子線硬化性樹脂組成物の硬化物がより好ましい。
熱硬化性樹脂組成物は、少なくとも熱硬化性樹脂を含む組成物であり、加熱により、硬化する樹脂組成物である。熱硬化性樹脂としては、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、尿素メラミン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。熱硬化性樹脂組成物には、これら硬化性樹脂に、必要に応じて硬化剤が添加される。
(電離放射線硬化性樹脂)
電離放射線硬化性樹脂組成物は、電離放射線硬化性官能基を有する化合物(以下、「電離放射線硬化性化合物」ともいう)を含む組成物である。電離放射線硬化性官能基としは、電離放射線の照射によって架橋硬化する基であり、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基などのエチレン性二重結合を有する官能基などが好ましく挙げられる。
また、電離放射線とは、電磁波又は荷電粒子線のうち、分子を重合あるいは架橋し得るエネルギー量子を有するものを意味し、通常、紫外線(UV)又は電子線(EB)が用いられるが、その他、X線、γ線などの電磁波、α線、イオン線などの荷電粒子線も含まれる。
電離放射線硬化性化合物は、具体的には、従来電離放射線硬化性樹脂として慣用されている重合性モノマー、重合性オリゴマーの中から適宜選択して用いることができる。
重合性モノマーとしては、分子中にラジカル重合性不飽和基を持つ(メタ)アクリレート系モノマーが好ましく、中でも多官能性(メタ)アクリレートモノマーが好ましい。ここで「(メタ)アクリレート」とは「アクリレート又はメタクリレート」を意味する。
多官能性(メタ)アクリレートモノマーとしては、分子中に2つ以上の電離放射線硬化性官能基を有し、かつ該官能基として少なくとも(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレートモノマーが挙げられる。
加工特性と耐擦傷性及び耐光性を向上させる観点から、多官能性(メタ)アクリレートモノマーの官能基数は2以上8以下が好ましく、2以上6以下がより好ましく、2以上4以下がさらに好ましく、2以上3以下がよりさらに好ましい。これらの多官能性(メタ)アクリレートは、単独で、又は複数種を組み合わせて用いてもよい。
重合性オリゴマーとしては、例えば、分子中に2つ以上の電離放射線硬化性官能基を有し、かつ該官能基として少なくとも(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレートオリゴマーが挙げられる。例えば、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエーテル(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリカーボネート(メタ)アクリレートオリゴマー、アクリル(メタ)アクリレートオリゴマー等が挙げられる。
さらに、重合性オリゴマーとしては、他にポリブタジエンオリゴマーの側鎖に(メタ)アクリレート基をもつ疎水性の高いポリブタジエン(メタ)アクリレート系オリゴマー、主鎖にポリシロキサン結合をもつシリコーン(メタ)アクリレート系オリゴマー、小さな分子内に多くの反応性基をもつアミノプラスト樹脂を変性したアミノプラスト樹脂(メタ)アクリレート系オリゴマー、あるいはノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、脂肪族ビニルエーテル、芳香族ビニルエーテル等の分子中にカチオン重合性官能基を有するオリゴマー等がある。
これらの重合性オリゴマーは、単独で、又は複数種を組み合わせて用いてもよい。加工特性と耐擦傷性及び耐光性を向上させる観点から、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエーテル(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリカーボネート(メタ)アクリレートオリゴマー、アクリル(メタ)アクリレートオリゴマーが好ましく、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリカーボネート(メタ)アクリレートオリゴマーがより好ましく、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーが更に好ましい。
これらの重合性オリゴマーの官能基数は、加工特性と耐擦傷性及び耐光性を向上させる観点から、2以上8以下のものが好ましく、上限としては、6以下がより好ましく、4以下がさらに好ましく、3以下がよりさらに好ましい。
また、これらの重合性オリゴマーの重量平均分子量は、加工特性と耐擦傷性及び耐光性を向上させる観点から、2,500以上7,500以下が好ましく、3,000以上7,000以下がより好ましく、3,500以上6,000以下がさらに好ましい。ここで、重量平均分子量は、GPC分析によって測定され、かつ標準ポリスチレンで換算された平均分子量である。
電離放射線硬化性樹脂組成物中には、電離放射線硬化性樹脂組成物の粘度を低下させる等の目的で、単官能性(メタ)アクリレートを併用することができる。これらの単官能性(メタ)アクリレートは、単独で、又は複数種を組み合わせて用いてもよい。
トップコート層の厚みは、加工特性、耐擦傷性及び耐光性のバランスの観点から、1.5μm以上20μm以下が好ましく、2μm以上15μm以下がより好ましく、3μm以上10μm以下がさらに好ましい。
<プライマー層>
本実施形態の化粧シートは、表面保護層として、トップコート層の他に、トップコート層より透明性樹脂層側に形成されてなるプライマー層を有することが好ましい。プライマー層によって、トップコート層と透明性樹脂層との密着性を向上することができる。
プライマー層は、主としてバインダー樹脂から構成され、必要に応じて、紫外線吸収剤、光安定剤等の添加剤を含有してもよい。
バインダー樹脂としては、ウレタン樹脂、アクリルポリオール樹脂、アクリル樹脂、エステル樹脂、アミド樹脂、ブチラール樹脂、スチレン樹脂、ウレタン−アクリル共重合体、ポリカーボネート系ウレタン−アクリル共重合体(ポリマー主鎖にカーボネート結合を有し、末端、側鎖に2個以上の水酸基を有する重合体(ポリカーボネートポリオール)由来のウレタン−アクリル共重合体)、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−アクリル共重合体樹脂、塩素化プロピレン樹脂、ニトロセルロース樹脂(硝化綿)、酢酸セルロース樹脂等の樹脂が好ましく挙げられ、これらを単独で、又は複数種を組み合わせて用いることができる。例えば、ポリカーボネート系ウレタン−アクリル共重合体とアクリルポリオール樹脂との混合物をバインダー樹脂として用いることができる。
プライマー層の厚みは、1μm以上10μm以下が好ましく、2μm以上8μm以下がより好ましく、3μm以上6μm以下がさらに好ましい。
<透明性樹脂層>
透明性樹脂層はポリオレフィン系樹脂を含む層であり、表面保護層と基材層との間に位置する。
透明性樹脂層中のポリオレフィン系樹脂の含有量は、加工適性の観点から、透明性樹脂層の全樹脂成分に対して50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることがさらに好ましく、100質量%であることがよりさらに好ましい。
透明性樹脂層のポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン(低密度、中密度、高密度)、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体等が挙げられる。これらの中でも、ポリエチレン(低密度、中密度、高密度)、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体が好ましく、ポリプロピレンがより好ましい。
透明性樹脂層がポリオレフィン系樹脂以外の樹脂を含む場合、例えば、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(以下、「ABS樹脂」とも称する。)、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂等の熱可塑性樹脂を用いることができる。
透明性樹脂層中には、上述したように、紫外線吸収剤、光安定剤を含有することが好ましい。
透明性樹脂層中の紫外線吸収剤の含有量は、吸光度Aを1.2以上にできる限り特に限定されない。なお、透明性樹脂層の厚みが後述の範囲である場合、透明性樹脂層中の紫外線吸収剤の含有量は、透明性樹脂層を構成する樹脂100質量部に対して0.05質量部以上10質量部以下が好ましく、0.07質量部以上5質量部以下がより好ましく、0.10質量部以上3質量部以下がさらに好ましく、0.30質量部以上1質量部以下がよりさらに好ましい。
また、透明性樹脂層中の光安定剤の含有量は、透明性樹脂層を構成する樹脂100質量部に対して0.1質量部以上10質量部以下が好ましく、0.5質量部以上8質量部以下がより好ましく、1質量部以上5質量部以下がさらに好ましく、1.5質量部以上3質量部以下がよりさらに好ましい。
透明性樹脂層は、透明性樹脂層よりも基材層側を視認できる程度に透明であればよく、無色透明の他、着色透明及び半透明であってもよい。
透明性樹脂層の厚みは、耐擦傷性、加工適正及び耐光性のバランスの観点から、20μm以上150μm以下が好ましく、40μm以上120μm以下がより好ましく、60μm以上100μm以下がさらに好ましい。
また、装飾層を保護し、かつ優れた耐擦傷性を得る観点から、基材シートよりも厚くすることが好ましい。
(透明性樹脂層の微結晶化)
透明性樹脂層は微結晶化してもよい。透明性樹脂層を微結晶化することにより、透明性樹脂層の強度を高め、化粧シートの耐擦傷性を向上することができる。
透明性樹脂層を微結晶化するためには、例えば、透明性樹脂層を形成する樹脂組成物に、結晶核剤を含有させて、溶融し、次いで冷却することにより行うことができる。この場合、冷却方法としては、例えば、押出し成型時、冷却水を通した冷却ロール(チルロール)にダイから押し出された材料を接触させて冷却を行なうチルロール法による冷却が挙げられる。
結晶核剤としては、脂肪酸金属塩、ホスホン酸の金属塩、リン酸エステル金属塩、安息香酸金属塩、ピメリン酸金属塩、ロジン金属塩等の金属塩系結晶核剤;脂肪酸エステル、脂肪族アミド、ベンジリデンソルビトール、キナクリドン、シアニンブルー等の有機系結晶核剤;タルク等の無機系結晶核剤;等が挙げられる。
また、結晶核剤として、例えば、国際公開番号WO2016−076360A1号等に記載の如きナノシェルに内包された結晶核剤を用いることもできる。ナノシェルに内包された結晶核剤を用いることにより、透明性樹脂層中において結晶核剤がより均一に分散するため、溶融条件、冷却条件等の諸条件によらず、容易にかつ安定的に、透明性樹脂層の強度を高めることができる。
なお、ナノシェルのリン脂質は基本的には親水基を外側に向けた構造をとっている。このため、透明性樹脂層がナノシェルに内包された結晶核剤を含有する場合、水を起因として、屋外使用時の化粧シートの耐久性の悪化が懸念される。特に、屋外で使用する化粧シートは、紫外線による材料劣化も起こるため、水及び紫外線の相乗作用によって化粧シートの劣化が促進されることが懸念される。しかし、本発明の化粧シートは耐光性に優れるため、透明性樹脂層や後述する基材層がナノシェルに内包された結晶核剤を含有していても、屋外使用時の耐久性の低下を抑制できる点で好ましい。
ナノシェルに内包された結晶核剤の大きさ、ナノシェルの材質の実施の形態は、ナノシェルに内包された紫外線吸収剤及び/又は光安定剤の実施の形態と同様である。また、結晶核剤をナノシェルに内包する手段は、紫外線吸収剤及び/又は光安定剤をナノシェルに内包する手段と同様の手段を採用できる。
<基材層>
基材層はポリオレフィン系樹脂を含む層であり、透明樹脂層の表面保護層とは反対側に位置する。
基材層中のポリオレフィン系樹脂の含有量は、加工適性の観点から、基材層の全樹脂成分に対して50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることがさらに好ましく、100質量%であることがよりさらに好ましい。
基材層のポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン(低密度、中密度、高密度)、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体等が挙げられる。これらの中でも、ポリエチレン(低密度、中密度、高密度)、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体が好ましく、ポリプロピレンがより好ましい。
基材層がポリオレフィン系樹脂以外の樹脂を含む場合、例えば、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(以下、「ABS樹脂」とも称する。)、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂等の熱可塑性樹脂を用いることができる。
基材層は無色透明であってもよいが、意匠性の観点から着色されていることが好ましい。
基材層を着色する場合、基材層中には、染料、顔料等の着色剤を添加することができる。これら着色剤の中では、退色を抑制しやすい顔料が好ましい。
顔料としては、亜鉛華、鉛白、リトポン、二酸化チタン、沈降性硫酸バリウムおよびバライト等の白色顔料;カーボンブラック等の黒色顔料;鉛丹、酸化鉄赤等の赤色顔料;
黄鉛、亜鉛黄(亜鉛黄1種、亜鉛黄2種)等の黄色顔料;ウルトラマリン青、プロシア青(フェロシアン化鉄カリ)等の青色顔料;等が挙げられる。
着色剤の含有量は、例えば、基材層を構成する樹脂100質量部に対し、1質量部以上50質量部以下が好ましく、3質量部以上40質量部以下がより好ましく、5質量部以上30質量部以下がさらに好ましく、5質量部以上20質量部以下がよりさらに好ましい。
基材層には、必要に応じて、添加剤が配合されてもよい。添加剤としては、例えば、炭酸カルシウム、クレーなどの無機充填剤、水酸化マグネシウムなどの難燃剤、酸化防止剤、滑剤、発泡剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等が挙げられる。添加剤の配合量は、特に加工特性を阻害しない範囲であれば特に制限はなく、要求特性等に応じて適宜設定できる。
なお、本発明では、吸光度Aを1.2以上としていることから、基材層に紫外線吸収剤及び光安定剤を含有させなくても基材層の耐光性を良好にできる点で好適である。
基材層の厚みは、意匠性及び加工適性のバランスの観点から、20μm以上150μm以下が好ましく、25μm以上120μm以下がより好ましく、30μm以上100μm以下がさらに好ましく、40μm以上80μm以下がよりさらに好ましい。
基材層は、化粧シートの他の層や被着材との密着性を高めるために、基材層の片面又は両面に、酸化法、凹凸化法等の物理的表面処理、又は化学的表面処理等の表面処理を施したり、プライマー層を形成したりしてもよい。
(基材層の微結晶化)
基材層は微結晶化して強度を高めてもよい。基材層の微結晶化の手段は、透明性樹脂層の微結晶化と同様の手段を採用できる。
<装飾層>
本発明の化粧シートは、意匠性を向上させる観点から、化粧シートの任意の箇所に装飾層を有することが好ましい。装飾層を形成する箇所は、装飾層の耐光性を高める観点から、基材層と透明性樹脂層との間であることが好ましい。
装飾層は、例えば、全面を被覆する着色層(いわゆるベタ着色層)であってもよいし、種々の模様をインキと印刷機を使用して印刷することにより形成される絵柄層であってもよいし、またこれらを組み合わせたものであってもよい。
装飾層に用いられるインキとしては、バインダー樹脂に顔料、染料等の着色剤、体質顔料、溶剤、安定剤、可塑剤、触媒、硬化剤、紫外線吸収剤、光安定剤等を適宜混合したものが使用される。
装飾層のバインダー樹脂としては特に制限はなく、例えば、ウレタン樹脂、アクリルポリオール樹脂、アクリル樹脂、エステル樹脂、アミド樹脂、ブチラール樹脂、スチレン樹脂、ウレタン−アクリル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−アクリル共重合体樹脂、塩素化プロピレン樹脂、ニトロセルロース樹脂、酢酸セルロース樹脂等の樹脂が挙げられる。また、1液硬化型樹脂、イソシアネート化合物等の硬化剤を伴う2液硬化型樹脂など、種々のタイプの樹脂を用いることができる。
着色剤としては、隠蔽性及び耐光性に優れる顔料が好ましい。顔料は基材層で例示したものと同様のものを用いることができる。
基材層中の着色剤の含有量は、装飾層を構成する樹脂100質量部に対して、5質量部以上90質量部以下が好ましく、15質量部以上80質量部以下がより好ましく、30質量部以上70質量部以下がさらに好ましい。
装飾層は、耐光性を向上させる観点から、紫外線吸収剤、光安定剤等の耐候剤を含むことが好ましい。
装飾層の厚みは、所望の絵柄に応じて適宜選択すればよいが、被着材の地色を隠蔽し、かつ意匠性を向上させる観点から、0.5μm以上20μm以下が好ましく、1μm以上10μm以下がより好ましく、2μm以上5μm以下がさらに好ましい。
<接着剤層A>
基材層と透明性樹脂層との間には、両層の密着性を向上するために接着剤層Aを形成することが好ましい。
なお、基材層と透明性樹脂層との間に、さらに、上述した装飾層を有する場合、接着剤層Aと装飾層との位置関係は特に限定されない。具体的には、基材層に近い側から装飾層、接着剤層Aを順に有していてもよいし、基材層に近い側から接着剤層A、装飾層を順に有していてもよい。
接着剤層Aは、例えば、ウレタン系接着剤、アクリル系接着剤、エポキシ系接着剤、ゴム系接着剤等の接着剤から構成することができる。これら接着剤の中でも、ウレタン系接着剤が接着力の点で好ましい。
ウレタン系接着剤としては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール等の各種ポリオール化合物と、上記の各種イソシアネート化合物等の硬化剤とを含む2液硬化型ウレタン樹脂を利用した接着剤が挙げられる。
接着剤層Aの厚みは、0.1μm以上30μm以下が好ましく、1μm以上15μm以下がより好ましく、2μm以上10μm以下がさらに好ましい。
上述した装飾層、接着剤層A、プライマー層及びトップコート層は、各層を形成する組成物を含む塗布液を、グラビア印刷法、バーコート法、ロールコート法、リバースロールコート法、コンマコート法等の公知の方式で塗布し、必要に応じて、乾燥、硬化することにより形成することができる。
本発明の化粧シートは、エンボス加工等で凹凸を付与してもよい。
エンボス加工を行う場合、例えば、化粧シートを好ましくは80℃以上260℃以下、より好ましくは85℃以上160℃以下、さらに好ましくは100℃以上140℃以下に加熱し、化粧シートにエンボス版を押圧して、エンボス加工を行うことができる。エンボス版を押圧する箇所は、化粧シートの表面保護層側とすることが好ましい。
[化粧材]
本発明の化粧材は、被着材と上記の本発明の化粧シートとを有するものであり、具体的には、被着材の装飾を要する面と、化粧シートの基材層側の面とを対向させて積層したものである。
<被着材>
被着材としては、各種素材の平板、曲面板等の板材、立体形状物品、シート(或いはフィルム)等が挙げられる。例えば、杉、檜、松、ラワン等の各種木材から成る木材単板、木材合板、パーティクルボード、MDF(中密度繊維板)等の木質繊維板等の板材や立体形状物品等として用いられる木質部材;鉄、アルミニウム等の板材や鋼板、立体形状物品、あるいはシート等として用いられる金属部材;ガラス、陶磁器等のセラミックス、石膏等の非セメント窯業系材料、ALC(軽量気泡コンクリート)板等の非陶磁器窯業系材料等の板材や立体形状物品等として用いられる窯業部材;アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)樹脂、フェノール樹脂、塩化ビニル樹脂、セルロース樹脂、ゴム等の板材、立体形状物品、あるいはシート等として用いられる樹脂部材等が挙げられる。また、これらの部材は、単独で、又は複数種を組み合わせて用いることができる。
被着材は、上記のなかから用途に応じて適宜選択すればよく、壁、天井、床等の建築物の内装又は外装用部材、窓枠、扉、手すり、幅木、廻り縁、モール等の建具乃至造作部材を用途とする場合は、木質部材、金属部材及び樹脂部材から選ばれる少なくとも一種の部材からなるものが好ましく、玄関ドア等の外装部材、窓枠、扉等の建具を用途とする場合は、金属部材及び樹脂部材から選ばれる少なくとも一種の部材からなるものが好ましい。
被着材の厚さは、用途及び材料に応じて適宜選択すればよく、0.1mm以上10mm以下が好ましく、0.3mm以上5mmがより好ましく、0.5mm以上3mm以下が更に好ましい。
<接着剤層B>
被着材と化粧シートとは、優れた接着性を得るため、接着剤層Bを介して貼り合わせられることが好ましい。
接着剤層Bに用いられる接着剤としては、特に限定されず、公知の接着剤を使用することができ、例えば、感熱接着剤、感圧接着剤等の接着剤が好ましく挙げられる。この接着剤層を構成する接着剤に用いられる樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、スチレン−アクリル共重合樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられ、これらを単独で、又は複数種を組み合わせて用いることができる。また、イソシアネート化合物等を硬化剤とする2液硬化型のポリウレタン系接着剤、ポリエステル系接着剤も適用し得る。
また、接着剤層には、粘着剤を用いることもできる。粘着剤としては、アクリル系、ウレタン系、シリコーン系、ゴム系等の粘着剤を適宜選択して用いることができる。
接着剤層Bの厚さは特に制限はないが、優れた接着性を得る観点から、1μm以上100μm以下が好ましく、5μm以上50μm以下がより好ましく、10μm以上30μm以下が更に好ましい。
<化粧材の製造方法>
化粧材は、化粧シートと被着材とを積層する工程を経て製造することができる。
本工程は、被着材と、本発明の化粧シートとを積層する工程であり、被着材の装飾を要する面と、化粧シートの基材側の面とを対向させて積層する。被着材と化粧シートとの積層する方法としては、例えば、接着剤層Bを介して化粧シートを板状の被着材に加圧ローラーで加圧して積層するラミネート方法等が挙げられる。
接着剤としてホットメルト接着剤(感熱接着剤)を用いる場合、接着剤を構成する樹脂の種類にもよるが、加温温度は160℃以上200℃以下が好ましく、反応性ホットメルト接着剤では100℃以上130℃以下が好ましい。また、真空成形加工の場合は加熱しながら行うことが一般的であり、80℃以上130℃以下が好ましく、より好ましくは90℃以上120℃以下である。
以上のようにして得られる化粧材は、任意切断し、表面や木口部にルーター、カッター等の切削加工機を用いて溝加工、面取加工等の任意加飾を施すことができる。そして種々の用途、例えば、壁、天井、床等の建築物の内外装用部材、窓枠、扉、手すり、幅木、廻り縁、モール等の建具の他、キッチン、家具又は家電、OA機器等のキャビネットの表面化粧板、車両の内装、外装等に用いることができる。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、この例によってなんら限定されるものではない。
1.評価及び測定
1−1.吸光度
紫外可視近赤外分光光度計(日立製作所社製、商品名:U−4000)を用いて、JIS K0115:2004に準拠して、透明性樹脂層上に表面保護層を形成した積層体の波長310nmの吸光度Aを測定した。また、透明性樹脂層の波長310nmの吸光度Aを同手段で測定し、吸光度Aから吸光度Aを減じて、表面保護層の波長310nmの吸光度Aを算出した。
1−2.耐光性
下記の超促進耐候性試験装置を用いて、実施例及び比較例で得られた化粧シートに対して、ブラックパネル温度63℃、照度100mW/cmの条件で20時間紫外線を照射した後、4時間結露させるサイクルを繰り返した。800時間経過後に、化粧シートの外観を下記基準にて目視で評価した。
<超促進耐候性試験装置>
UVランプ(商品名:M04−L21WB/SUV、岩崎電気社製)、ランプジャケット(商品名:WJ50−SUV、岩崎電気社製)及び照度計(商品名:UVD−365PD、岩崎電気社製)を備えてなる、超促進耐候性試験装置(商品名:アイ スーパー UVテスター SUV−W161」、岩崎電気社製)
<評価基準>
A:化粧シートの全体で外観変化は確認されなかった。
B:化粧シートの外観上で軽微な白化は確認されたが、透明性樹脂層及び/又は基材層の色調変化は確認できなかった。
C:化粧シートの外観上で軽微な白化が確認されるとともに、透明性樹脂層及び/又は基材層の軽微な色調変化が確認された。
D:化粧シートの著しい外観白化、並びに、透明性樹脂層及び/又は基材層の大きな色調変化が確認された。
1−3.耐擦傷性
実施例及び比較例で得られた化粧シートの表面に対して、300g/mの荷重でスチールウール(「ボンスター#0000」、日本スチールウール社製)を5往復させて、ラビング試験を行った。試験後の表面の状態を目視で観察し、以下の基準で評価した。
A:傷付きがなく、艶の変化が確認されなかった。
B:極軽微な傷付き、及び極軽微な艶の変化が確認された。
C:軽微な傷付き、及び軽微な艶の変化が確認された。
D:傷付きが確認され、著しい艶変化が確認された。
[実施例1]
両面コロナ放電処理を施した基材層(厚み60μmの着色ポリプロピレン樹脂シート)の一方の面に、2液硬化型のアクリル−ウレタン樹脂からなる印刷インキを用いて装飾層を形成した。次いで、装飾層上に、厚み3μmのウレタン樹脂系接着剤からなる接着剤層を形成した。
次いで、接着剤層上に、ポリプロピレン系樹脂100質量部に対して、ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤(商品名:TINUVIN460、BASF社製)を0.12質量部含む組成物AをTダイ押出し機により加熱溶融押出し、厚み80μmの透明性樹脂層を形成した。
透明性樹脂層の表面にコロナ放電処理を施した後、透明性樹脂層上に、下記組成物Bを塗布、乾燥し、厚み4μmのプライマー層を形成した。
<組成物B>
ポリカーボネート系ウレタン−アクリル共重合体及びアクリルポリオールからなる組成物と、ヘキサメチレンジイソシアネートとを、100:5の質量割合で混合した組成物。
次いで、プライマー層上に、重量平均分子量4000の3官能ウレタンアクリレートオリゴマーからなる電離放射線硬化性樹脂組成物100質量部に対して、ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤(商品名:TINUVIN460、BASF社製)を2質量部、ヒンダードアミン光安定剤(商品名:TINUVIN123、BASF社製)を3質量部含む組成物Cを塗布し、電子線を照射して電離放射線硬化性樹脂組成物を硬化させることにより、厚み5μmのトップコート層を形成した。
次いで、トップコート層の上からエンボス加工により深さ50μmの木目導管状の凹凸模様を形成し、実施例1の化粧シートを得た。
[実施例2]
組成物A中のヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤の含有量をポリプロピレン系樹脂100質量部に対して0.5質量部に変更し、組成物C中のヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤の含有量を電離放射線硬化性樹脂組成物100質量部に対して8質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例2の化粧シートを得た。
[比較例1]
組成物C中のヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤の含有量を電離放射線硬化性樹脂組成物100質量部に対して1.5質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、比較例1の化粧シートを得た。
[比較例2]
組成物C中のヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤の含有量を電離放射線硬化性樹脂組成物100質量部に対して1.0質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、比較例2の化粧シートを得た。
[比較例3]
組成物A中のヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤の含有量を0質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、比較例3の化粧シートを得た。
[比較例4]
組成物A中のヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤の含有量をポリプロピレン系樹脂100質量部に対して0.18質量部に変更し、組成物C中のヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤の含有量を電離放射線硬化性樹脂組成物100質量部に対して1.5質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、比較例4の化粧シートを得た。
表1の結果から、吸光度Aが0.8以上であり、かつ、吸光度Aが1.2以上である化粧シートは、耐候性に極めて優れることが確認できる。
本発明の化粧シートは、耐光性に優れるため、玄関ドア等の外装部材、窓枠、扉等の建具といった直射日光に晒される環境で用いられる部材用の化粧シートとして好適に用いられる。
100:化粧シート
11:トップコート層
12:プライマー層
10:表面保護層
20:透明性樹脂層
30:装飾層
40:基材層

Claims (10)

  1. 表面保護層、ポリオレフィン系樹脂を含む透明性樹脂層、及びポリオレフィン系樹脂を含む基材層をこの順に有し、JIS K0115:2004に準拠して測定した、前記表面保護層の波長310nmにおける吸光度Aが0.8以上であり、JIS K0115:2004に準拠して測定した、前記表面保護層及び前記ポリオレフィン系樹脂を含む透明性樹脂層の波長310nmにおける吸光度Aが1.2以上である、化粧シート。
  2. 前記表面保護層及び/又は前記透明性樹脂層中にトリアジン系紫外線吸収剤を含む請求項1に記載の化粧シート。
  3. 前記表面保護層及び/又は前記透明性樹脂層中に光安定剤を含む請求項1又は2に記載の化粧シート。
  4. 前記表面保護層を構成する樹脂としてオレフィン系樹脂を実質的に含有しない請求項1〜3の何れか1項に記載の化粧シート。
  5. 前記表面保護層として、硬化性樹脂組成物の硬化物を含むトップコート層を有する請求項1〜4の何れか1項に記載の化粧シート。
  6. 前記硬化性樹脂組成物が電離放射線硬化性樹脂組成物である請求項5に記載の化粧シート。
  7. 前記表面保護層として、さらに、前記トップコート層より前記透明性樹脂層側に形成されてなるプライマー層を有する、請求項5又は6に記の化粧シート。
  8. 前記基材層のポリオレフィン系樹脂及び/又は前記透明性樹脂層のポリオレフィン系樹脂がポリプロピレン系樹脂である請求項1〜7の何れか1項に記載の化粧シート。
  9. 前記基材層と前記透明性樹脂層との間に装飾層を有する請求項1〜8の何れか1項に記載の化粧シート。
  10. 被着材と請求項1〜9のいずれか1項に記載の化粧シートとを有する化粧材。
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