JP2016196015A - 溶接方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本溶接後の仮止め溶接部の剥がれを抑制する溶接方法を提供すること。
【解決手段】本発明に係る溶接方法は、重ね合わせた複数の金属板からなる被溶接物に、高エネルギービームを照射して溶接する溶接方法であって、被溶接物の溶接箇所41に仮止め溶接ナゲット41aをスポット溶接により形成する工程と、溶接箇所41において、仮止め溶接ナゲット41aを残存させつつ、仮止め溶接ナゲット41aを内包する仮想閉曲線に沿って、複数の本溶接ナゲット41bを高エネルギービームの照射により形成する工程と、を備えている。
【選択図】図4

Description

本発明は溶接方法に関し、特にレーザビーム、電子ビーム、イオンビームなどの高エネルギービームを用いた溶接方法に関する。
重ね合わせた複数の金属板を接合する溶接方法の一つとして、加工歪みが少なく、高速溶接が可能であり、残留熱影響部も少ないなどの利点から、レーザ溶接による溶接方法が広く利用されている。
特許文献1に開示された溶接方法では、重ね合わせた金属材を所定の接合ラインに沿ってスポット溶接した後、スポット溶接部に沿ってレーザ溶接による連続溶接部を形成している。特許文献1には、スポット溶接により、レーザ溶接の際の隙間管理のための冶具や仮固定が不要となると記載されている。すなわち、スポット溶接が、レーザ溶接時の被溶接物の変形を抑制するための仮止め溶接としての役割も担っている。
特開2009−241116号公報
特許文献1では、仮止め溶接部に相当するスポット溶接部が、本溶接部に相当するレーザ溶接による連続溶接部からはみ出している。ここで、例えば高電導性を有するアルミニウム合金板等では、仮止め溶接部は本溶接部よりも強度が弱い。そのため、特許文献1のように、仮止め溶接部が本溶接部からはみ出していると、強度の弱い仮止め溶接部が何らかの要因によって本溶接後に剥がれる虞がある。仮止め溶接部が剥がれても強度的には問題ないが、剥がれる際に異音が発生する。
本発明は、上記に鑑みなされたものであって、本溶接後の仮止め溶接部の剥がれを抑制するものである。
本発明に係る溶接方法は、
重ね合わせた複数の金属板からなる被溶接物に、高エネルギービームを照射して溶接する溶接方法であって、
前記被溶接物の溶接箇所に仮止め溶接ナゲットをスポット溶接により形成する工程と、
前記溶接箇所において、前記仮止め溶接ナゲットを残存させつつ、前記仮止め溶接ナゲットを内包する仮想閉曲線に沿って、複数の本溶接ナゲットを高エネルギービームの照射により形成する工程と、を備えたものである。
本発明に係る溶接方法では、溶接箇所において、スポット溶接による仮止め溶接ナゲットを残存させつつ、前記仮止め溶接ナゲットを内包する仮想閉曲線に沿って、複数の本溶接ナゲットを高エネルギービームの照射により形成する。そのため、仮止め溶接ナゲットが、本溶接ナゲットによって取り囲まれ、本溶接後における仮止め溶接ナゲットの剥がれを抑制することができる。
また、本発明に係る溶接方法では、前記仮止め溶接ナゲットの径を、前記複数の本溶接ナゲットの径よりも小さくすることが好ましい。仮止め溶接ナゲットを形成する際の熱歪を小さくすることができる。
さらに、本発明に係る溶接方法では、前記仮止め溶接ナゲットと前記複数の本溶接ナゲットとを、互いに離間して形成することが好ましい。本溶接時の被溶接物の変形をさらに効果的に抑制することができる。
また、本発明に係る溶接方法では、前記高エネルギービームとしてレーザビームを用いることが好ましい。
本発明により、本溶接後の仮止め溶接部の剥がれを抑制することができる。
第1の実施形態に係る溶接方法を実施するためのレーザ溶接装置の一例を示す側面図である。 レーザ溶接装置の基本的な動作を説明するための平面図である。 第1の実施形態に係る溶接方法を説明するための図である。 溶接箇所41の拡大平面図である。 図4のV−V断面図である。 実施例に係る被溶接物100の平面図である。 比較例に係る被溶接物110の平面図である。
以下、本発明を適用した具体的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、本発明が以下の実施形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。
(第1の実施形態)
まず、図1、図2を参照して、第1の実施形態に係る溶接方法を実施するためのレーザ溶接装置について説明する。図1は、第1の実施形態に係る溶接方法を実施するためのレーザ溶接装置の一例を示す側面図である。図2は、レーザ溶接装置の基本的な動作を説明するための平面図である。
なお、図1、図2及びその他の図面に示した右手系xyz座標は、構成要素の位置関係を説明するための便宜的なものであるが、図面間において相互に対応している。通常、xy平面が水平面を構成し、z軸プラス向きが鉛直上向きとなる。
図1に示すように、レーザ溶接装置1は、レーザ発振器10、走査手段11、及び駆動源12を備える。
レーザ発振器10はレーザビームを生成する。生成されたレーザビームは、光ファイバーケーブル13を用いて走査手段11に導かれる。レーザビームには、例えば炭酸ガスレーザ、YAGレーザ、ファイバーレーザ等を用いることができる。
走査手段11は、レーザ発振器10から光ファイバーケーブル13を介して導かれたレーザビーム16を走査し、被溶接物である金属板31における4つの溶接箇所41〜44に順次照射する。これにより、重ね合わせた2枚の金属板31、32に跨る本溶接ナゲットを形成する。図1、図2に示すように、溶接箇所41〜44には、予めスポット溶接による仮止め溶接ナゲット41a〜44aがそれぞれ形成されている。図1では、仮止め溶接ナゲット41aが形成された溶接箇所41にレーザビーム16を照射し、本溶接ナゲット41bを形成する様子を示している。なお、溶接箇所の位置及び数は、特に制限はなく、適宜決定すればよい。
走査手段11は、それぞれ1つの回動軸を中心に回動可能なミラー14、15を備えている。例えば、ミラー14はレーザビーム16をx軸方向に走査し、ミラー15はレーザビーム16をy軸方向に走査する。ミラー14、15は、例えばガルバノミラーを用いて構成することができる。つまり、走査手段11は、金属板31の表面における所定の走査範囲でレーザビーム16を走査することができる。
また、走査手段11は、例えばロボットなどの駆動源12により、任意の方向(x軸方向、y軸方向、及びz軸方向)に移動することができる。図1、図2に示した例では、走査手段11は、単純にx軸プラス方向に移動する。走査手段11によるレーザビーム16の走査範囲は、走査手段11の移動と共に移動する。
なお、図1では、2つのミラー14、15から走査手段11を構成しているが、2軸方向に回動可能な1つのミラーから走査手段11を構成してもよい。
次に、図1、図2を参照して、レーザ溶接装置1の基本的な動作について説明する。図の例では、被溶接物として2枚の金属板31、32を溶接して接合する場合を例示している。図1では被溶接物である2枚の金属板31、32が若干離間するように配置されている場合を示しているが、2枚の金属板31、32は互いに接するように配置されていてもよい。
上述の通り、溶接箇所41〜44には、予めスポット溶接による仮止め溶接ナゲット41a〜44aがそれぞれ形成されている。ここで、高電導性を有するアルミニウム合金板等では、スポット溶接によって充分な接合強度を得るのが難しく、充分な接合強度を得るには特殊な装置が必要となる。一方で、仮止め溶接であれば、大きな接合強度は要求されない。そのため、高電導性を有するアルミニウム合金板等の仮止め溶接に、汎用の(例えば鋼板用の)スポット溶接装置をそのまま用いることができる。スポット溶接を用いることにより、レーザ溶接の場合よりも仮止め溶接を高速に行うことができ、生産性が向上する。
図2の平面図に示すように、金属板31、32を溶接する際、走査手段11を矢印で示した溶接方向に移動する。ここで、溶接方向とは、金属板31、32を溶接する方向である。換言すると、溶接方向は、図1、図2に示す溶接箇所41〜44が形成される方向であって、図の例ではx軸プラス方向である。なお、走査手段11は、溶接方向に一定の速度で(つまり連続的に)移動してもよく、また、段階的に(つまり不連続的に)移動してもよい。
図1に示すように、金属板31、32を溶接する際、まず走査手段11は、仮止め溶接ナゲット41aが形成された溶接箇所41にレーザビーム16を照射する。これにより、溶接箇所41に本溶接ナゲット41bが形成される。その後、走査手段11は移動しながら、レーザビーム16を次の溶接箇所42に照射する。これにより、溶接箇所42に本溶接ナゲット(不図示)が形成される。同様に、溶接箇所43、44にも、本溶接ナゲットが順次形成される。
このように、レーザ溶接装置1は、駆動源12により走査手段11を移動させつつ、走査手段11でレーザビーム16を走査して金属板31、32の所定の箇所を溶接することができる。上記の溶接方法を用いた場合は、溶接箇所41〜44が離散的となる。なお、当然のことながら、被溶接物である複数の金属板の枚数は3枚以上であってもよい。
次に、図3を参照して、本実施形態に係る溶接方法について説明する。図3は、第1の実施形態に係る溶接方法を説明するための図であって、溶接箇所41の平面図を示している。
本実施形態に係る溶接方法は、レーザ発振器10から導かれたレーザビーム16を走査する走査手段11を移動させながら、走査手段11で走査されたレーザビーム16を被溶接物である複数の金属板31、32に照射して複数の金属板31、32を溶接するレーザ溶接方法である。
ここで、レーザ溶接による本溶接に先立って、金属板31、32を、スポット溶接によって仮止め溶接する。
具体的には、図3(a)に示すように、溶接箇所41に仮止め溶接ナゲット41aをスポット溶接により形成する。ここで、仮止め溶接とは、金属板31、32が本溶接中に熱歪や残留応力などによって変形することを抑制するための仮の溶接であって、本溶接よりも接合強度の小さい溶接である。
次に、図3(b)に示すように、溶接箇所41において、仮止め溶接ナゲット41aを残存させつつ、レーザビーム16を照射して本溶接する。具体的には、仮止め溶接ナゲット41aを内包する仮想閉曲線に沿って、複数の本溶接ナゲット41bを形成する。図の例では、仮止め溶接ナゲット41aを内包する仮想閉曲線(溶接箇所41を示す二点鎖線)に沿って3つの本溶接ナゲット41bを形成している。ここで、本溶接とは、金属板31、32を互いに強固に接合するための溶接である。
なお、複数の本溶接ナゲット41bの形成順序は、どのような順序であってもよい。
ここで、図4、図5を参照して、仮止め溶接ナゲット41a及び複数の本溶接ナゲット41bからなる溶接箇所41の詳細な構成について説明する。図4は、溶接箇所41の拡大平面図である。また、図5は、図4のV−V断面図である。
図4に示すように、本実施形態に係る溶接方法では、スポット溶接による仮止め溶接ナゲット41aを残存させつつ、仮止め溶接ナゲット41aを内包する仮想閉曲線(溶接箇所41を示す二点鎖線)に沿って、複数の本溶接ナゲット41bをレーザ溶接により形成する。そのため、仮止め溶接ナゲット41aが、本溶接ナゲット41bによって取り囲まれ、本溶接後における仮止め溶接ナゲット41aの剥がれを抑制することができる。また、仮止め溶接ナゲット41aを残存させるため、本溶接中も仮止め溶接ナゲット41aによる変形抑制効果を維持することができる。
図4の例では、直径Dの円形状の仮想曲線(溶接箇所41を示す二点鎖線)の中心部に、直径Daの円形状の仮止め溶接ナゲット41aが1つ形成されている。この仮止め溶接ナゲット41aを囲うように、仮想曲線(溶接箇所41を示す二点鎖線)に内接する直径Dbの円形状の本溶接ナゲット41bが等間隔に3つ形成されている。
なお、本溶接時の変形抑制効果の観点から、図4に示すように、仮止め溶接ナゲット41aは、本溶接ナゲット41bと離間して形成されていることが好ましい。ただし、仮止め溶接ナゲット41aの一部と、本溶接ナゲット41bの一部とが、互いに重畳していてもよい。
また、仮止め溶接ナゲット41a及び本溶接ナゲット41bの個数は、任意である。さらに、仮止め溶接ナゲット41a及び本溶接ナゲット41bの形状は、円形に限られず、例えば楕円形状であってもよいし、多角形形状であってもよい。また、仮止め溶接ナゲット41aを内包する仮想閉曲線は、円形に限られず、楕円や任意の曲線あるいは多角形であってもよい。また、図4の例では、仮止め溶接ナゲット41aを内包する仮想閉曲線が、本溶接ナゲット41bに外接しているが、例えば本溶接ナゲット41bの中心を通過してもよいし、あるいは本溶接ナゲット41bに内接してもよい。
図4に示すように、仮止め溶接ナゲット41aの径(例えば直径)Daは、本溶接ナゲット41bの径(例えば直径)Dbよりも小さいことが好ましい。仮止め溶接ナゲット41aを形成する際の熱歪を小さくすることができる。また、仮止め溶接ナゲット41aの径Daが小さい程、仮止め溶接時間が短くて済み、生産効率及びエネルギー効率が向上する。但し、本溶接時の変形抑制効果は低下する。
剥離強度等の強度特性上、互いに隣り合う本溶接ナゲット41b間の距離すなわちピッチpに対する本溶接ナゲット41bの径Dbが、1/2<Db/p≦1を満たすように配置されることが好ましい。本溶接ナゲット41bの径Dbは、本溶接ナゲット41bが円形状である場合は、直径である。一方、本溶接ナゲット41bが楕円形状である場合には、例えば長軸長さであってもよいし、長軸長さと短軸長さの平均値であってもよい。
Db/p≦1/2の場合、ピッチpに対して本溶接ナゲット41bの径Dbが小さく、各本溶接ナゲット41bが離れている。そのため、複数の本溶接ナゲット41bが、強度特性上、相互に影響を及ぼさず、各本溶接ナゲット41bの単独の強度を超える荷重が加わると、各本溶接ナゲット41bが個別に破断する。そのため、直径Dの仮想曲線(溶接箇所41)に囲まれた1つのナゲットよりも強度特性に劣る。
また、1<Db/pの場合、ピッチpに対して本溶接ナゲット41bの径Dbが大き過ぎ、隣り合う本溶接ナゲット41bの径Db同士が重なってしまう。そのため、複数の本溶接ナゲット41bが一体となり溶融部と母材の境界に沿って一度に破断する。すなわち、直径Dの仮想曲線(溶接箇所41)に囲まれた1つのナゲットと、同等の強度特性となる。
一方、1/2<Db/p≦1の場合、隣り合う本溶接ナゲット41bが適度に離間している。すなわち、隣り合う本溶接ナゲット41b間に母材(金属板31、32)が存在しているため、本溶接ナゲット41bが一体となって破断することが抑制される。それとともに、本溶接ナゲット41bが個々に破断することも抑制される。そのため、直径Dの仮想曲線(溶接箇所41)に囲まれた1つのナゲットを上回る強度特性が得られる。
以上に説明した通り、本実施形態では、溶接箇所において、仮止め溶接ナゲットをスポット溶接により形成した後、仮止め溶接ナゲットを残存させつつ、仮止め溶接ナゲットを内包する仮想閉曲線に沿って高エネルギービームを照射し、複数の本溶接ナゲットを形成する。そのため、本溶接後に残存する仮止め溶接ナゲットは、本溶接ナゲットによって取り囲まれる。従って、本溶接後における仮止め溶接ナゲットの剥がれを抑制することができる。
次に、図6、図7を参照して、本発明の実施例について説明する。図6は、実施例に係る被溶接物100の平面図である。図7は、比較例に係る被溶接物110の平面図である。
第1の実施形態に係る溶接方法を用いて、被溶接物100を溶接した。本実施例では、枠状の6000系のアルミニウム合金板を2枚重ねたものを被溶接物100とした。各々のアルミニウム合金板の厚さは1.2mmと0.9mmであった。
スポット溶接には銅合金チップを用いた。溶接条件は、加圧力を1960N、溶接電流を14kA、通電時間を8サイクルとした。
レーザ溶接装置1のレーザ発振器10にはファイバーレーザを使用した。
図6に示すように、実施例に係る被溶接物100における溶接箇所101は20箇所とした。ハッチングして示した10箇所の溶接箇所101aには、図4に拡大して示したように、スポット溶接による円形状の仮止め溶接ナゲットを1点、レーザ溶接による円形状の本溶接ナゲットを3点ずつ形成した。他の10箇所の溶接箇所101bには、仮止め溶接ナゲットを形成せずに、本溶接ナゲットのみを3点ずつ形成した。
仮止め溶接ナゲットの直径Daは、1〜3mm程度とした。また、本溶接ナゲットの直径Dbは、4mm程度とした。本溶接ナゲットの外接円の直径Dは、11mm程度とした。
他方、図7に示すように、比較例に係る被溶接物110における溶接箇所111も20箇所とした。全ての溶接箇所111おいて、スポット溶接による仮止め溶接ナゲットを形成せずに、実施例と同様の本溶接ナゲットのみを3点ずつ形成した。仮止め溶接の代りに、10個のクランプ112を用いて被溶接物110を拘束した。そのうち4個のクランプ112bは溶接箇所111以外の位置に設けることができるが、6個のクランプ112aは溶接箇所111に設ける必要がある。そのため、比較例では、図中に矢印で示した溶接ルートに沿って、被溶接物110を2回レーザ溶接した。1回目には、14箇所の溶接箇所111をレーザ溶接した。2回目には、1回目にクランプ112aに隠れていた6箇所の溶接箇所111をレーザ溶接した。
これに対し、実施例では、スポット溶接により仮止めしたため、溶接ルートに沿った1回のレーザ溶接により、被溶接物100を溶接することができた。そのため、実施例では、クランプを用いる比較例よりも生産効率を向上させることができた。
また、実施例では、各溶接箇所101において、図4に示したように、1つの仮止め溶接ナゲットを取り囲むように、3つの本溶接ナゲット41bを形成した。そのため、実施例では、本溶接時の変形を抑制しつつ、本溶接後における仮止め溶接ナゲットの剥がれを抑制することができた。
(その他の実施形態)
なお、本発明は上記実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
例えば、本溶接箇所のナゲット形状は任意の形状とすることができる。例えば、C字状、O字状、線状などの形状としてもよい。
また、本発明に係る溶接方法は、レーザビーム、電子ビーム、イオンビームなどの高エネルギービームを用いた溶接(例えばレーザ・アークハイブリッド溶接、電子ビーム溶接)に広く適用可能である。
また、本発明に係る溶接方法は、溶接時に変形し易いアルミニウム合金板に特に好適であるが、鋼板その他の金属板にも適用可能である。
1 レーザ溶接装置
10 レーザ発振器
11 走査手段
12 駆動源
13 光ファイバーケーブル
14、15 ミラー
16 レーザビーム
31、32 金属板
41-44 溶接箇所
41a-44a 溶接ナゲット
41b 本溶接ナゲット
100、110 被溶接物
101、101a、101b、111 溶接箇所
112、112a、112b クランプ

Claims (4)

  1. 重ね合わせた複数の金属板からなる被溶接物に、高エネルギービームを照射して溶接する溶接方法であって、
    前記被溶接物の溶接箇所に仮止め溶接ナゲットをスポット溶接により形成する工程と、
    前記溶接箇所において、前記仮止め溶接ナゲットを残存させつつ、前記仮止め溶接ナゲットを内包する仮想閉曲線に沿って、複数の本溶接ナゲットを高エネルギービームの照射により形成する工程と、を備えた、
    溶接方法。
  2. 前記仮止め溶接ナゲットの径を、前記本溶接ナゲットの径よりも小さくすることを特徴とする、
    請求項1に記載の溶接方法。
  3. 前記仮止め溶接ナゲットと前記複数の本溶接ナゲットとを、互いに離間して形成することを特徴とする、
    請求項1又は2に記載の溶接方法。
  4. 前記高エネルギービームとしてレーザビームを用いることを特徴とする、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の溶接方法。
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