JP2004306113A - 薄金属板仮止め溶接装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】薄金属板の合わせ部の平行度を正しく位置決めして薄金属板全体にしわが寄らないように少人数で自動的に仮止めを行うことができる薄金属板仮止め溶接装置を提供する。
【解決手段】薄金属板を鋼材に被覆するために薄金属板の合わせ部を薄金属板位置決め装置1で位置決めし、位置決めした合わせ部を多点スポット溶接装置2でスポット溶接して仮止めを行う薄金属板仮止め溶接装置において、薄金属板位置決め装置1は、薄金属板に接するゴムライニングを表面に有する正逆回転可能な複数のセットロール3がセットロール用ビームの長手方向に間隔をおいて配置され、多点スポット溶接装置2は、鋼材の長手方向に移動可能な溶接機用ビームの長手方向に間隔をおいて且つセットロール間で移動可能に支持されている。
【選択図】 図1
【解決手段】薄金属板を鋼材に被覆するために薄金属板の合わせ部を薄金属板位置決め装置1で位置決めし、位置決めした合わせ部を多点スポット溶接装置2でスポット溶接して仮止めを行う薄金属板仮止め溶接装置において、薄金属板位置決め装置1は、薄金属板に接するゴムライニングを表面に有する正逆回転可能な複数のセットロール3がセットロール用ビームの長手方向に間隔をおいて配置され、多点スポット溶接装置2は、鋼材の長手方向に移動可能な溶接機用ビームの長手方向に間隔をおいて且つセットロール間で移動可能に支持されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鋼材の防蝕のために鋼材表面に耐食性薄金属板を被覆する際に、耐食性薄金属板をスポット溶接により鋼材に多点で仮付けするための多点スポット溶接装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
海洋構造物は、長期の耐用年数が求められ、特に、海洋は鋼材にとって厳しい腐食環境であるため、海洋構造物の防食対策はきわめて重要である。この中で飛沫・干満部は最も腐食が激しく、電気防食の適用も困難なため、海洋構造物の機能維持には、信頼性の高い防食法を適用することが不可欠である。飛沫・干満部の防食法として、50年〜100年といった超長期の耐用年数を期待される海洋構造物では、キュープロニッケル、モネル、ステンレス鋼等の耐食性金属ライニングによる防食法が適用されている。
【0003】
図6は鋼材に耐食性金属をライニングした例を示す図である。耐食性金属ライニングは、図6に示すように、鋼材aにライニング範囲の罫書を行った後、ライニング溶接箇所のさび除去などの下地処理を行い、鋼材aにステンレス金属板b,cの巻付・仮付を行い、合わせ部dの長手方向のシーム溶接を行う。
【0004】
抵抗加熱によるシーム溶接は例えば、特許文献1に記載されている。図7はシーム溶接の説明図である。シーム溶接は、電極に円盤状の電極輪20を使用し電極輪20の間に短時間・大電流を通電し、鋼材a、薄金属板b,cの抵抗加熱により接合面のみ直接溶融、又は、高温状態に至らしめ加圧・接合する方法である。この方法により、例えば、ステンレス鋼シート(YUS270)を約1.0m/min程度の高速で接合することができる。
【0005】
この方法で、角形や丸形の鋼材表面に耐食性の高い薄金属板を溶接により張り付けるのに先立って、薄金属板を鋼管の表面にスポット溶接により仮止めする必要がある。この薄金属板の仮止めは鋼管の長手方向のラインに沿って平行度が要求されると同時に薄金属板にしわが寄らない様にする事が重要である。そのため、従来は薄金属板を仮止めスポット溶接する前段階として鋼管に薄金属板を当てて、布製のバンドでしばりながら薄金属板の合わせ線の平行度と薄金属板全面にしわが寄らないように人手であっちこっち調整する必要があった。そして調整後ハンディタイプのスポット溶接ガンにて、鋼管に薄金属板を溶接して仮止めする。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−175076号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記のバンドによる薄金属板の平行度調整、しわ寄をなくす調整は、多人数による作業で実施しなくてはならなかった。またスポット溶接は長手方向に30mmピッチ位で行う必要があるが、一方向から順番にスポット溶接を行うと、溶接熱の影響で伸びたりずれたりする欠点があり、また、スポット溶接点は、例えば、薄金属板合わせ部1ラインで約200ポイントになるために作業者が単純で高頻度の繰返し作業を長時間行わなくてはならないので、ミスが発生する場合もあった。
【0008】
そこで、本発明は、薄金属板の合わせ部の平行度を正しく位置決めして薄金属板全体にしわが寄らないように少人数で自動的に仮止めを行うことができる薄金属板仮止め溶接装置を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の薄金属板仮止め溶接装置は、薄金属板を鋼材に被覆するために薄金属板の合わせ部を薄金属板位置決め装置で位置決めし、位置決めした合わせ部を多点スポット溶接装置でスポット溶接して仮止めを行う薄金属板仮止め溶接装置において、前記薄金属板位置決め装置は、薄金属板に接するゴムライニングを表面に有する正逆回転可能な複数のセットロールがセットロール用ビームの長手方向に間隔をおいて配置され、前記多点スポット溶接装置は、鋼材の長手方向に移動可能な溶接機用ビームの長手方向に間隔をおいて且つセットロール間で移動可能に支持されていることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の多点スポット溶接装置の平面図、図2は図1のC−C断面図、図3は側面図、図4(a)はセットロールを示す図、(b)はスポット溶接機を示す図である。
【0011】
図1、図2において、多点スポット溶接装置は、薄金属板合わせ部をしわを寄せることなく平行度を確保して位置決めする、セットロール3を供えた薄金属板位置決め装置1と、薄金属板合わせ部の多点をスポット溶接する複数のスポット溶接機4を備えた多点スポット溶接装置2で構成される。
【0012】
図3において、縦断面ボックス型の長尺鋼材aは受け台5の上に載置され、長尺鋼材aに耐食性の薄金属板b,cをセットして仮止めする。なお、図3において、長尺鋼材aと薄金属板b,cは説明のために離して図示しているが、実際は接触しており、また、長尺鋼材bの下面の薄金属板eは上面の薄金属板aを仮付けした後、反転させてセットした後に仮付けを行う。
【0013】
図4(a)において、薄金属板位置決め装置1は、表面をゴムライニング3aした複数のセットロール3が支持フレーム6に昇降可能に垂架されたセットロール用ビーム7の長手方向に間隔をおいて配置されている。各セットロール3は、ドライブロール8とチェーン9を介してロール駆動装置10に結合され、正逆回転可能となっている。ゴムライニング3aの摩擦により薄金属板a〜eは滑ることなく移動させることができる。また、各セットロール3の正逆回転方向を選んで回転させることにより、薄金属板a〜eを前後進あるいは回転移動させて位置決めさせることができる。セットロール用ビーム7は、図示しない昇降装置により昇降可能となっており、薄金属板b,cを鋼材aに載せる際にはセットロール3は上昇して待機位置にあり、セットロール3に干渉されることなく薄板金属板b,cを通過させることができ、また、位置決め及び溶接の際にはセットロール3が下降して薄金属板b,cを押さえる。
【0014】
図4(b)において、多点スポット溶接装置は、複数のスポット溶接機4が支持フレーム16にリニアモーションベアリング11を介して摺動可能な上下の溶接機用ビーム12a,12bの長手方向に間隔をおいて且つセットロール間で移動可能に支持されている。溶接機用上ビーム12aにはラック13が設けられ、ラック13にシフトドライブユニット14のピニオン15が噛み合っており、シフトドライブユニット14によりピニオン15が正逆回転して上下の溶接機用ビーム12a,12bを左右に移動可能となっている。
【0015】
スポット溶接機4は、電極4aを備えたスポット溶接ホルダー4bとこれを昇降させる昇降シリンダー16からなり、スポット溶接ホルダー4bは溶接機用下ビーム2bのレール17にガイドベアリング18で上下動自在に支持され、スポット溶接ホルダー4bは昇降シリンダー12aにより昇降する。
【0016】
次に前記構成の薄金属板仮止め溶接装置の動作について説明する。
【0017】
セットロール用ビーム7の上昇によりセットロール3を待機位置に位置させ、受け台5上の長尺の鋼材aの表面に平板の薄金属板bを載せた後、断面コ字形の薄金属板cの上部の溶接部を平板の薄金属板aの側端に重ねて合わせ部dを形成させた後、セットロール3を下降させて合わせ部dを押さえる。次いで、合わせ部dをセットロール3を選んで正転あるいは逆転させて薄金属板cの溶接部を前進、後進あるいは左右方向に回転させたりして合わせ部dを平行に位置決めする。セットロール3のゴムライニング3aの摩擦により薄金属板cの溶接部を移動させることができる。
【0018】
薄金属板の合わせ部dの位置決めが終了すると、合わせ部dをセットロール3で押さえた状態でスポット溶接を開始する。スポット溶接を長手方向に、例えば約30mmピッチ位で行う場合、一方向から順番にスポット溶接を行うと溶接熱の影響で伸びたり、ずれたりあるいはしわが寄ったりする。そこで、例えば図5に示す順序で行って熱影響を受けないようにして伸びやずれを防止する。図5において、溶接点1〜7の順にスポット溶接を終了させる。溶接点1〜7を同時にスポット溶接することも可能であるが、スポット溶接機の設備費が高くり、また溶接熱の影響を受けやすくなる。
【0019】
溶接点1〜7のスポット溶接が完了した後、シフトドライブユニット14を駆動してラック13とピニオン15により溶接機用ビーム12a,12bを溶接点1〜7以外の次の溶接点まで移動させ後、前記の順序と同様に熱影響を受けないように溶接点8、9、10をスポット溶接する。
【0020】
【発明の効果】
本発明の薄金属板仮止め溶接装置によれば、セットロールの回転方向を制御することにより薄金属板の合わせ部を正確に位置決めして平行度を確保することができ、また複数のセットロールで薄金属板のズレを防止しながら複数のスポット溶接機をシフトさせ複数の電極の中から該当電極を選択してスポット溶接することより薄金属板にずれ、伸び、しわが発生しないように仮止めを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多点スポット溶接装置の平面図である。
【図2】図1のC−C断面図である。
【図3】本発明の多点スポット溶接装置の側面図である。
【図4】(a)はセットロールを示す図、(b)はスポット溶接機を示す図である。
【図5】スポット溶接順序の説明図である。
【図6】鋼材に耐食性金属をライニングした例を示す図である。
【図7】シーム溶接の説明図である。
【符号の説明】
1:薄金属板位置決め装置
2:多点スポット溶接装置
3:セットロール 3a:ゴムライニング
4:スポット溶接機 4a:電極
4b:スポット溶接ホルダー
5:受け台
6:支持フレーム 7:セットロール用ビーム
8:ドライブロール 9:チェーン
10:ロール駆動装置
11:リニアモーションベアリング
12a:溶接機用上ビーム
12b:溶接機用下ビーム
13:ラック 14:シフトドライブユニット
15:ピニオン 16:昇降シリンダー
17:レール 18:ガイドベアリング
20:電極輪
【発明の属する技術分野】
本発明は、鋼材の防蝕のために鋼材表面に耐食性薄金属板を被覆する際に、耐食性薄金属板をスポット溶接により鋼材に多点で仮付けするための多点スポット溶接装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
海洋構造物は、長期の耐用年数が求められ、特に、海洋は鋼材にとって厳しい腐食環境であるため、海洋構造物の防食対策はきわめて重要である。この中で飛沫・干満部は最も腐食が激しく、電気防食の適用も困難なため、海洋構造物の機能維持には、信頼性の高い防食法を適用することが不可欠である。飛沫・干満部の防食法として、50年〜100年といった超長期の耐用年数を期待される海洋構造物では、キュープロニッケル、モネル、ステンレス鋼等の耐食性金属ライニングによる防食法が適用されている。
【0003】
図6は鋼材に耐食性金属をライニングした例を示す図である。耐食性金属ライニングは、図6に示すように、鋼材aにライニング範囲の罫書を行った後、ライニング溶接箇所のさび除去などの下地処理を行い、鋼材aにステンレス金属板b,cの巻付・仮付を行い、合わせ部dの長手方向のシーム溶接を行う。
【0004】
抵抗加熱によるシーム溶接は例えば、特許文献1に記載されている。図7はシーム溶接の説明図である。シーム溶接は、電極に円盤状の電極輪20を使用し電極輪20の間に短時間・大電流を通電し、鋼材a、薄金属板b,cの抵抗加熱により接合面のみ直接溶融、又は、高温状態に至らしめ加圧・接合する方法である。この方法により、例えば、ステンレス鋼シート(YUS270)を約1.0m/min程度の高速で接合することができる。
【0005】
この方法で、角形や丸形の鋼材表面に耐食性の高い薄金属板を溶接により張り付けるのに先立って、薄金属板を鋼管の表面にスポット溶接により仮止めする必要がある。この薄金属板の仮止めは鋼管の長手方向のラインに沿って平行度が要求されると同時に薄金属板にしわが寄らない様にする事が重要である。そのため、従来は薄金属板を仮止めスポット溶接する前段階として鋼管に薄金属板を当てて、布製のバンドでしばりながら薄金属板の合わせ線の平行度と薄金属板全面にしわが寄らないように人手であっちこっち調整する必要があった。そして調整後ハンディタイプのスポット溶接ガンにて、鋼管に薄金属板を溶接して仮止めする。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−175076号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記のバンドによる薄金属板の平行度調整、しわ寄をなくす調整は、多人数による作業で実施しなくてはならなかった。またスポット溶接は長手方向に30mmピッチ位で行う必要があるが、一方向から順番にスポット溶接を行うと、溶接熱の影響で伸びたりずれたりする欠点があり、また、スポット溶接点は、例えば、薄金属板合わせ部1ラインで約200ポイントになるために作業者が単純で高頻度の繰返し作業を長時間行わなくてはならないので、ミスが発生する場合もあった。
【0008】
そこで、本発明は、薄金属板の合わせ部の平行度を正しく位置決めして薄金属板全体にしわが寄らないように少人数で自動的に仮止めを行うことができる薄金属板仮止め溶接装置を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の薄金属板仮止め溶接装置は、薄金属板を鋼材に被覆するために薄金属板の合わせ部を薄金属板位置決め装置で位置決めし、位置決めした合わせ部を多点スポット溶接装置でスポット溶接して仮止めを行う薄金属板仮止め溶接装置において、前記薄金属板位置決め装置は、薄金属板に接するゴムライニングを表面に有する正逆回転可能な複数のセットロールがセットロール用ビームの長手方向に間隔をおいて配置され、前記多点スポット溶接装置は、鋼材の長手方向に移動可能な溶接機用ビームの長手方向に間隔をおいて且つセットロール間で移動可能に支持されていることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の多点スポット溶接装置の平面図、図2は図1のC−C断面図、図3は側面図、図4(a)はセットロールを示す図、(b)はスポット溶接機を示す図である。
【0011】
図1、図2において、多点スポット溶接装置は、薄金属板合わせ部をしわを寄せることなく平行度を確保して位置決めする、セットロール3を供えた薄金属板位置決め装置1と、薄金属板合わせ部の多点をスポット溶接する複数のスポット溶接機4を備えた多点スポット溶接装置2で構成される。
【0012】
図3において、縦断面ボックス型の長尺鋼材aは受け台5の上に載置され、長尺鋼材aに耐食性の薄金属板b,cをセットして仮止めする。なお、図3において、長尺鋼材aと薄金属板b,cは説明のために離して図示しているが、実際は接触しており、また、長尺鋼材bの下面の薄金属板eは上面の薄金属板aを仮付けした後、反転させてセットした後に仮付けを行う。
【0013】
図4(a)において、薄金属板位置決め装置1は、表面をゴムライニング3aした複数のセットロール3が支持フレーム6に昇降可能に垂架されたセットロール用ビーム7の長手方向に間隔をおいて配置されている。各セットロール3は、ドライブロール8とチェーン9を介してロール駆動装置10に結合され、正逆回転可能となっている。ゴムライニング3aの摩擦により薄金属板a〜eは滑ることなく移動させることができる。また、各セットロール3の正逆回転方向を選んで回転させることにより、薄金属板a〜eを前後進あるいは回転移動させて位置決めさせることができる。セットロール用ビーム7は、図示しない昇降装置により昇降可能となっており、薄金属板b,cを鋼材aに載せる際にはセットロール3は上昇して待機位置にあり、セットロール3に干渉されることなく薄板金属板b,cを通過させることができ、また、位置決め及び溶接の際にはセットロール3が下降して薄金属板b,cを押さえる。
【0014】
図4(b)において、多点スポット溶接装置は、複数のスポット溶接機4が支持フレーム16にリニアモーションベアリング11を介して摺動可能な上下の溶接機用ビーム12a,12bの長手方向に間隔をおいて且つセットロール間で移動可能に支持されている。溶接機用上ビーム12aにはラック13が設けられ、ラック13にシフトドライブユニット14のピニオン15が噛み合っており、シフトドライブユニット14によりピニオン15が正逆回転して上下の溶接機用ビーム12a,12bを左右に移動可能となっている。
【0015】
スポット溶接機4は、電極4aを備えたスポット溶接ホルダー4bとこれを昇降させる昇降シリンダー16からなり、スポット溶接ホルダー4bは溶接機用下ビーム2bのレール17にガイドベアリング18で上下動自在に支持され、スポット溶接ホルダー4bは昇降シリンダー12aにより昇降する。
【0016】
次に前記構成の薄金属板仮止め溶接装置の動作について説明する。
【0017】
セットロール用ビーム7の上昇によりセットロール3を待機位置に位置させ、受け台5上の長尺の鋼材aの表面に平板の薄金属板bを載せた後、断面コ字形の薄金属板cの上部の溶接部を平板の薄金属板aの側端に重ねて合わせ部dを形成させた後、セットロール3を下降させて合わせ部dを押さえる。次いで、合わせ部dをセットロール3を選んで正転あるいは逆転させて薄金属板cの溶接部を前進、後進あるいは左右方向に回転させたりして合わせ部dを平行に位置決めする。セットロール3のゴムライニング3aの摩擦により薄金属板cの溶接部を移動させることができる。
【0018】
薄金属板の合わせ部dの位置決めが終了すると、合わせ部dをセットロール3で押さえた状態でスポット溶接を開始する。スポット溶接を長手方向に、例えば約30mmピッチ位で行う場合、一方向から順番にスポット溶接を行うと溶接熱の影響で伸びたり、ずれたりあるいはしわが寄ったりする。そこで、例えば図5に示す順序で行って熱影響を受けないようにして伸びやずれを防止する。図5において、溶接点1〜7の順にスポット溶接を終了させる。溶接点1〜7を同時にスポット溶接することも可能であるが、スポット溶接機の設備費が高くり、また溶接熱の影響を受けやすくなる。
【0019】
溶接点1〜7のスポット溶接が完了した後、シフトドライブユニット14を駆動してラック13とピニオン15により溶接機用ビーム12a,12bを溶接点1〜7以外の次の溶接点まで移動させ後、前記の順序と同様に熱影響を受けないように溶接点8、9、10をスポット溶接する。
【0020】
【発明の効果】
本発明の薄金属板仮止め溶接装置によれば、セットロールの回転方向を制御することにより薄金属板の合わせ部を正確に位置決めして平行度を確保することができ、また複数のセットロールで薄金属板のズレを防止しながら複数のスポット溶接機をシフトさせ複数の電極の中から該当電極を選択してスポット溶接することより薄金属板にずれ、伸び、しわが発生しないように仮止めを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多点スポット溶接装置の平面図である。
【図2】図1のC−C断面図である。
【図3】本発明の多点スポット溶接装置の側面図である。
【図4】(a)はセットロールを示す図、(b)はスポット溶接機を示す図である。
【図5】スポット溶接順序の説明図である。
【図6】鋼材に耐食性金属をライニングした例を示す図である。
【図7】シーム溶接の説明図である。
【符号の説明】
1:薄金属板位置決め装置
2:多点スポット溶接装置
3:セットロール 3a:ゴムライニング
4:スポット溶接機 4a:電極
4b:スポット溶接ホルダー
5:受け台
6:支持フレーム 7:セットロール用ビーム
8:ドライブロール 9:チェーン
10:ロール駆動装置
11:リニアモーションベアリング
12a:溶接機用上ビーム
12b:溶接機用下ビーム
13:ラック 14:シフトドライブユニット
15:ピニオン 16:昇降シリンダー
17:レール 18:ガイドベアリング
20:電極輪
Claims (1)
- 薄金属板を鋼材に被覆するために薄金属板の合わせ部を薄金属板位置決め装置で位置決めし、位置決めした合わせ部を多点スポット溶接装置でスポット溶接して仮止めを行う薄金属板仮止め溶接装置において、
前記薄金属板位置決め装置は、薄金属板に接するゴムライニングを表面に有する正逆回転可能な複数のセットロールがセットロール用ビームの長手方向に間隔をおいて配置され、
前記多点スポット溶接装置は、鋼材の長手方向に移動可能な溶接機用ビームの長手方向に間隔をおいて且つセットロール間で移動可能に支持されていることを特徴とする薄金属板仮止め溶接装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003105139A JP2004306113A (ja) | 2003-04-09 | 2003-04-09 | 薄金属板仮止め溶接装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003105139A JP2004306113A (ja) | 2003-04-09 | 2003-04-09 | 薄金属板仮止め溶接装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004306113A true JP2004306113A (ja) | 2004-11-04 |
Family
ID=33467742
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003105139A Withdrawn JP2004306113A (ja) | 2003-04-09 | 2003-04-09 | 薄金属板仮止め溶接装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004306113A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016196016A (ja) * | 2015-04-03 | 2016-11-24 | トヨタ自動車株式会社 | 溶接方法 |
JP2016196015A (ja) * | 2015-04-03 | 2016-11-24 | トヨタ自動車株式会社 | 溶接方法 |
US10076807B2 (en) | 2015-04-03 | 2018-09-18 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Welding method |
JP2019150855A (ja) * | 2018-03-05 | 2019-09-12 | 三菱重工業株式会社 | 溶接施工方法、及び、放射性物質格納容器 |
-
2003
- 2003-04-09 JP JP2003105139A patent/JP2004306113A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016196016A (ja) * | 2015-04-03 | 2016-11-24 | トヨタ自動車株式会社 | 溶接方法 |
JP2016196015A (ja) * | 2015-04-03 | 2016-11-24 | トヨタ自動車株式会社 | 溶接方法 |
US10076807B2 (en) | 2015-04-03 | 2018-09-18 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Welding method |
JP2019150855A (ja) * | 2018-03-05 | 2019-09-12 | 三菱重工業株式会社 | 溶接施工方法、及び、放射性物質格納容器 |
JP7085368B2 (ja) | 2018-03-05 | 2022-06-16 | 三菱重工業株式会社 | 溶接施工方法、及び、放射性物質格納容器 |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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